JP2012140596A - ニトロソアミン形成が制御されたアニオン交換樹脂 - Google Patents

ニトロソアミン形成が制御されたアニオン交換樹脂 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂におけるニトロソアミン形成を制御するためのアニオン交換樹脂を提供する。
【解決手段】ニトロソ化剤を伴う樹脂を添加したアニオン交換樹脂を提供し、前記樹脂上でのニトロソアミンの形成を抑制する酸化防止剤をこの樹脂に適用し製造されたアニオン交換樹脂である。樹脂が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびトリ−n−ブチルアミンの少なくとも1種を含む上記アニオン交換樹脂である。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂におけるニトロソアミン形成を制御するための酸化防止剤を含むアニオン交換樹脂に関する。
ニトロソアミンはN−ニトロソアミンもしくはN−ニトロソジアルキルアミンとして知られている。多くの種類が存在するが、1つの共通する特徴はNNO官能性である。ある種のニトロソアミンは、食品、吸入、皮膚接触および飲料水を経由することをはじめとする様々な経路で曝露される場合に、実験動物においてガンを引き起こすことが示されてきた。公衆衛生局カリフォルニア部局(CDPH)、http://www.cdph.ca.gov、によると、10ng/L(ナノグラム/リットル)を超える濃度で懸念があり得る。
貯蔵されたおよび導入された当初のアニオン交換樹脂において生じている微量のニトロソアミン(すなわち、>10ng/L)が認められており、特に飲料水適用において特に望ましくない。過塩素酸塩および硝酸塩浄化のような適用のためには、アニオン交換樹脂があらかじめ洗浄されておりかつ導入の時点で様々なニトロソアミンの寄与について試験されていることを多くの行政機関が必要としている。あらかじめの洗浄は、ニトロソアミンについて要求される試験水準を満たすためにある場合には200床体積にもおよぶ水が必要とされるので、時間および水利用の両面での追加のコストがかかる。
ニトロソアミンは活性ニトロソ化性中間体もしくはニトロソ化剤と拮抗しうる添加剤を使用することにより抑制されうる。インビトロにおけるN−ニトロソアミン形成は、アスコルビン酸(ビタミンC)およびアルファ−トコフェロール(ビタミンE)によって抑制されることが示されてきた。Kirk−Othmer(カーク−オスマー)、Encyclopedia of Chemical Technology(化学技術の百科事典)第四版、第17巻、227ページを参照。ゲル型カチオン樹脂および強酸カチオン樹脂において全有機炭素およびカラースロー(color throw)を制御するために、酸化防止剤も使用されてきた。Gisch Daryl(ギッシュ ダリル)J.「The Effectiveness of Various Food Acceptable Antioxidants for Controlling Leachable Total Organic Carbon(TOC)and Color Throw on Stored Strong Acid Gel Cation Resins(貯蔵された強酸ゲル型カチオン樹脂における漏出性全有機炭素(TOC)およびカラースローを制御することに対する、食品に許容可能な様々な酸化防止剤の有効性)」http://priorartdatabase.com/IPCOM/000125143、2005年5月20日;米国特許第4,973,607号を参照。しかし、これら方法のいずれもニトロソアミンレベルを15ng/L未満に制限することができていなかった。
米国特許第4,973,607号明細書
Kirk−Othmer(カーク−オスマー)、Encyclopedia of Chemical Technology(化学技術の百科事典)第四版、第17巻、227ページ Gisch Daryl(ギッシュ ダリル)J.「The Effectiveness of Various Food Acceptable Antioxidants for Controlling Leachable Total Organic Carbon(TOC)and Color Throw on Stored Strong Acid Gel Cation Resins(貯蔵された強酸ゲル型カチオン樹脂における漏出性全有機炭素(TOC)およびカラースローを制御することに対する、食品に許容可能な様々な酸化防止剤の有効性)」http://priorartdatabase.com/IPCOM/000125143、2005年5月20日
本発明は、アニオン交換樹脂に酸化防止剤を添加することにより、ニトロソアミン形成を制限し、かつアニオン交換樹脂の水でのあらかじめの洗浄をなくするかもしくは少なくすることを求める。酸化防止剤の使用は樹脂上でのニトロソアミンの形成をゆっくりにするかもしくはなくする。この樹脂からのアミンの酸化的遊離をゆっくりにすることにより、およびアミンフラグメントからニトロソアミンを形成するメカニズムを破壊することによって、酸化防止剤はニトロソアミン形成を低減させる。このことは、結果的に、飲用および飲料水適用のためにアニオン交換樹脂を使い始める前に、ニトロソアミンをなくする目的のためのアニオン樹脂のあらかじめの洗浄をより少なくすることの必要性を生じさせる。
本発明においては、フェノールホルムアルデヒドの架橋重縮合物、アミンおよびニトロソ化剤を有する樹脂;この樹脂に適用された、この樹脂上でのニトロソアミンの形成を抑制する酸化防止剤;並びに15ng/L以下のニトロソアミン;を含むアニオン交換樹脂が提供される。
アニオン交換樹脂は、好ましくは、フェノールホルムアルデヒドの架橋重縮合物およびアミンを含む。好ましい実施形態においては、アニオン交換樹脂は、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミンもしくはこれらの混合物を含む。
アニオン交換樹脂はゲルもしくはマクロポーラスビーズの形態であり得る。アニオン交換樹脂がマクロポーラス球状ビーズの形態である場合には、これらは典型的には100μm〜2mmの平均粒子直径および約10〜1000平方メートル/グラム(m/g)の表面積を有する。架橋コポリマー粒子はガウス(Gaussian)粒子サイズ分布を有しうるが、好ましくは比較的均一な粒子サイズ分布、すなわち「単分散性」を有することができ、すなわち、ビーズの少なくとも90体積パーセントが体積平均粒子直径の約0.9〜約1.1倍の粒子直径を有する。
アニオン交換樹脂は架橋マクロポーラスコポリマーから製造されることができ、この架橋マクロポーラスコポリマーは全モノマー重量を基準にして少なくとも1重量パーセントのポリビニル不飽和モノマーを含むモノマーもしくはモノマーの混合物から重合されるポリマーもしくはコポリマーである。多孔性はポロゲン(「相エキステンダー」もしくは「沈殿剤」とも称される)、すなわちモノマーのための溶媒であるがポリマーのための非溶媒;の存在下での懸濁重合によってコポリマービーズに導入されうる。
コポリマー粒子はスチレンのようなモノビニリデンモノマー、ジビニルベンゼンのような架橋性モノマー、フリーラジカル開始剤並びに場合によって相分離希釈剤を含む微細に分けられた有機相の懸濁重合によって製造されうる。用語「ゲル型」および「マクロポーラス」は当該技術分野において周知であり、一般的にはコポリマー粒子の多孔度の特性を説明する。用語「マクロポーラス」は、当該技術分野において一般的に使用される場合には、コポリマーがマクロポア(macropores)およびメソポア(mesopores)の双方を有することを意味する。用語「ミクロポーラス」、「ゲル状」、「ゲル」および「ゲル型」の用語は同義語であり、約20Å(オングストローム)未満の孔サイズを有するコポリマー粒子を説明するが、一方でマクロポーラスコポリマー粒子は約20Å〜約500Åのメソポアと約500Åより大きいマクロポアの双方を有する。ゲル型およびマクロポーラスコポリマー粒子は、それらの製造と共に、米国特許第4,256,840号および米国特許第5,244,926号にさらに記載されており、これらの全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
架橋コポリマーの製造に使用されうる好適なモノマーには、例えば、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルナフタレンおよびジビニルキシレン、並びにこれらの混合物から選択される1種以上のモノマーが挙げられ;上記架橋剤のそれぞれの様々な位置異性体のいずれも好適であると理解される。好ましい実施形態においては、ポリビニル芳香族モノマーはジビニルベンゼンである。
場合によっては、ポリビニル芳香族架橋剤に加えて、非芳香族架橋性モノマー、例えば、エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ジエチレングリコールジビニルエーテル、およびトリビニルシクロヘキサンが使用されうる。
架橋コポリマーの製造に使用されうる好適なモノ不飽和ビニル芳香族モノマーには、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、(C−C)アルキル−置換スチレン、ハロ−置換スチレン(例えば、ジブロモスチレンおよびトリブロモスチレン)、ビニルナフタレン、およびビニルアントラセンが挙げられる。好ましくは、モノ不飽和ビニル芳香族モノマーは、スチレン、(C−C)アルキル−置換スチレンおよびその混合物から選択される。好適な(C−C)アルキル−置換スチレンに含まれるものは、例えば、エチルビニルベンゼン、ビニルトルエン、ジエチルスチレン、エチルメチルスチレンおよびジメチルスチレンである。上記ビニル芳香族モノマーのそれぞれの様々な位置異性体のいずれも好適であることが理解される。場合によっては、非芳香族モノ不飽和ビニルモノマー、例えば、脂肪族不飽和モノマー、例えば、塩化ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸アルキルが、ビニル芳香族モノマーに加えて使用されうる。
マクロポーラスコポリマーを製造するのにポロゲンが使用されてもよい。好適なポロゲンには、疎水性ポロゲン、例えば、(C−C10)芳香族炭化水素および(C−C12)飽和炭化水素、および親水性ポロゲン、例えば、(C−C10)アルカノールおよびポリアルキレングリコールが挙げられる。好適な(C−C10)芳香族炭化水素には、例えば、トルエン、エチルベンゼン、オルト−キシレン、メタ−キシレンおよびパラ−キシレンの1種以上が挙げられ;上記炭化水素のそれぞれの様々な位置異性体のいずれも好適であると理解される。好ましくは、芳香族炭化水素はトルエンもしくはキシレンまたはキシレンの混合物、またはトルエンとキシレンとの混合物である。好適な(C−C12)飽和炭化水素には、例えば、ヘキサン、ヘプタン、およびイソオクタンの1種以上が挙げられ;好ましくは、飽和炭化水素はイソオクタンである。好適な(C−C10)アルカノールには、例えば、イソブチルアルコール、tert−アミルアルコール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、メチルイソブチルカルビノール(4−メチル−2−ペンタノール)、ヘキサノールおよびオクタノールの1種以上が挙げられ;好ましくはアルカノールは1種以上の(C−C)アルカノール、例えば、メチルイソブチルカルビノールおよびオクタノールから選択される。
コポリマーを製造するのに有用な重合開始剤には、モノマー可溶性開始剤、例えば、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、および関連する開始剤、例えば、ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンペルオキシド、テトラリンペルオキシド、アセチルペルオキシド、カプロイルペルオキシド、tert−ブチルペルオクトアート(tert−ブチルペルオキシ−2−エチルへキサノアートとしても知られている)、tert−アミルペルオクトアート、tert−ブチルペルベンゾアート、tert−ブチルジペルフタラート、ジシクロヘキシルペルオキシジカルボナート、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボナート、およびメチルエチルケトンペルオキシドが挙げられる。また有用なのはアゾ開始剤、例えば、アゾジイソブチロニトリル、アゾジイソブチルアミド、2,2’−アゾ−ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾ−ビス(α−メチルブチロニトリル)およびジメチル−、ジエチル−もしくはジブチルアゾ−ビス(メチルバレラート)である。
コポリマーは、コポリマーのベンジル炭素に結合した窒素原子並びに3つのアルキル基(ここで、各アルキル基は独立して1〜8個の炭素原子を含む)を含む第四級アンモニウム官能基を含むことができる。コポリマーは何らかの従来のプロセス、例えば、ハロアルキル化(例えば、クロロメチル化)、その後のアミノ化(例えば、トリブチルアミンのような第三級アミンとの反応による)によって官能化されることができる。
ハロアルキル化反応を行うのに有用な触媒は周知であり、しばしば当該技術分野においては「ルイス酸」もしくは「フリーデル−クラフツ」触媒と称される。非限定的な例には、塩化亜鉛、酸化亜鉛、塩化第二鉄、酸化鉄、塩化スズ、酸化スズ、塩化チタン、塩化ジルコニウム、塩化アルミニウム、硫酸およびこれらの組み合わせが挙げられる。塩化物以外のハロゲンが使用されてもよい。
ハロアルキル化反応において、溶媒および/または膨潤剤が使用されてもよい。好適な溶媒の例には、脂肪族炭化水素ハロゲン化物、例えば、二塩化エチレン、ジクロロプロパン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテルおよびこれらの組み合わせが挙げられる。
ハロアルキル化されたら、この樹脂は、米国特許出願公開第2004/025697号;米国特許第4,564,644号および米国特許第6,924,317号(これら文献の全内容は参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されるような従来のプロセスによってアミノ化されうる。アミノ化はハロアルキル化樹脂(好ましくは、あらかじめ洗浄された)をアミン溶液と一緒にすることにより行われうる。強塩基アニオン交換樹脂については、アミンの種類は好ましくは第三級アミンである。弱塩基アニオン交換樹脂については、アミンの種類は好ましくは第二級アミンである。アミン溶液はアルコール(例えば、メタノール)および場合によっては水のスラリー溶媒を含むことができ、並びに膨潤剤、例えば、メチラールもしくは二塩化エチレンを含むことができる。アミン溶液は塩化ナトリウムのような無機塩を含んでいてもよい。さらに、アミン溶液のpHは7もしくはわずかにアルカリ性に調節されていてよい。
アニオン交換樹脂のニトロソ化剤は、ニトロソ化可能な窒素官能基をニトロソ化できる物質を含むことができる。このニトロソ化剤には、亜硝酸塩、例えば、Nが挙げられ、このニトロソ化剤は、ニトロソニウムイオンと樹脂からのアミンとの反応によってニトロソ化すると一般的には考えられる。これらニトロソ化剤は、このアニオン樹脂を製造するのに使用される原料アミン中の微量不純物として、さらに分解して一時的なNO種となる水もしくは塩ソースからの微量NO として、貯蔵中に生じる副生成物として含まれる場合がある。このような物質種が樹脂中の微量アミンとさらに反応して、N−ニトロソアミンを生じさせることができる。
本方法は酸化防止剤を樹脂に適用して、樹脂上でのニトロソアミンの形成を抑制することをさらに含む。ニトロソアミンには、N−ニトロソジエチルアミン(NDEA)、N−ニトロソジメチルアミン(NDMA)、N−ニトロソジ−n−プロピルアミン(NDPA)、N−ニトロソジ−n−ブチルアミン(NDBA)、N−ニトロソメチルエチルアミン(NMEA)、N−ニトロソモルホリン、N−ニトロソピペリジン(NPIP)、N−ニトロソジエタノールアミン(NDELA)、N−ニトロソモルホリン(NMOR)、N−ニトロソジシクロヘキシルアミン、N−ニトロソジシクロヘキシルアミン、N−ニトロソメチル(ベンジル)アミン、N−ニトロソノルニコチン、およびN−ニトロソピロリジン(NYPR)が挙げられる。
N−ニトロソアミンの標準的な合成は第二級アミンと酸性ニトリットとのpH約3以下での反応である。亜硝酸(HNO)もしくはその無水物(N)はニトロソ化剤である。ニトリットイオンは水性溶液中でプロトンと反応して亜硝酸およびNを生じさせる。
Figure 2012140596
この反応はpH依存性であり、プロトンの濃度が高くなると、平衡はこの化学量論的式の右に向けて進められるので、生じる亜硝酸がより多くなる。
直接のニトロソ化物質種は、亜硝酸もしくはNのイオン的解離によって生じるニトロニウムイオン(NO)であると考えられる。
Figure 2012140596
この物質種は第二級アミンと反応して、プロトンを追い出し、ニトロソアミンを生じさせうる。
Figure 2012140596
アニオン交換樹脂に適用される酸化防止剤はニトロニウムイオン形成を妨害し、第二級もしくは第一級アミンとのさらなる反応を制限し、よってニトロソアミン形成を制限する。非常に低い微量レベルで、樹脂から酸化されるアミンは、第一級もしくは第二級アミンとなるように容易に再配置されうる。本発明において有用な酸化防止剤はニトロソアミン形成を抑制する物質である。典型的な酸化防止剤には、エリソルビン酸、チオジプロピオン酸、メタ重亜硫酸カリウム、パルミチン酸アスコルビル、ソルビン酸、ビタミンE(トコフェロール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロジベンジル)ベンゼン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、アスコルビン酸、2,6−ジ−ターシャリー−ブチル−N,N−ジメチルアミノ−P−クレゾールおよびこれらの混合物が挙げられる。
好ましくは、酸化防止剤:湿潤アニオン交換樹脂の重量比は少なくとも1:1000である。最小の熱応力およびより短い貯蔵期間(<6ヶ月)がわかっている樹脂については、この重量比は1:5000の低さであることができる。周囲温度より高い温度でおよび/またはより長期間(>24ヶ月)貯蔵される樹脂については、より高い重量比1:500が好ましい。
典型的には、酸化防止剤はアニオン交換樹脂とブレンドされて、次いでこのアニオン交換樹脂から液体が除かれる。酸化防止剤はまず非反応性溶媒中に溶解されることができ、次いでこの酸化防止剤溶液がアニオン交換樹脂と充分な時間にわたって接触させられうる。この樹脂は、酸化防止剤溶液と接触する前に、水和されていてよくもしくは乾燥させられていてよい。
本発明に従ってニトロソアミンの形成が抑制される場合には、アニオン交換樹脂は、好ましくは、ニトロソアミンを15ng/L以下、より好ましくはニトロソアミンを10ng/L以下、最も好ましくはニトロソアミンを5ng/L以下しか含まない。この範囲が検出できないほど低い場合には、この樹脂床が使用に供されうる前の、あらかじめの洗浄(pre−wash)樹脂すすぎの体積は少なくなり、そしてある場合には必要とされない。
本発明は、フェノールホルムアルデヒドの架橋重縮合物、アミンおよびニトロソ化剤を有する樹脂、並びにこの樹脂に適用されたこの樹脂上でのニトロソアミンの形成を抑制する酸化防止剤を含むアニオン交換樹脂にも関する。この酸化防止剤処理されたアニオン交換樹脂は、貯蔵中に、微量ニトロソアミンの発生をより少ししかもたらさず、このことは、過塩素酸塩、硝酸塩および他の飲料水適用のような適用にこの樹脂を使用するために必要とされるあらかじめの水すすぎをなくするかまたはその体積を非常に低減させる。
以下の実施例は本発明を例示するために示される。実施例においては、以下の略語が使用された。
DIは脱イオンである。
gはグラムである;ngはナノグラムである;galはガロンである;Lはリットルである;mLはミリリットルである;およびbvは床体積である。
DX1はダウエックス(DOWEX)1であり、ミシガン州ミッドランドのザダウケミカルカンパニーから入手可能なゲルコポリマー上のCl形態のトリメチルアミンであるタイプI強塩基アニオン交換樹脂である。
DX PSR−2はダウエックスPSR−2であり、ミシガン州ミッドランドのザダウケミカルカンパニーから入手可能なゲルコポリマー上のCl形態のトリ−n−ブチルアミン樹脂である。
DX PSR−3はダウエックスPSR−3であり、ミシガン州ミッドランドのザダウケミカルカンパニーから入手可能なマクロポーラスコポリマー上のCl形態のトリ−n−ブチルアミン樹脂である。
イオナック(Ionac)SR−7はミシガン州ミッドランドのザダウケミカルカンパニーから入手可能なマクロポーラスコポリマー上のCl形態のトリプロピルアミン樹脂である。
Mはモル濃度である。
Nは規定である。
Solnは溶液である。
NDは検出されていないことである。
試験方法
ベースラインデータ:様々なダウエックス(商標)アニオン樹脂でのベースラインデータを最初に確立し、そして分析方法間でのいくつかの比較試験情報を確保するために、以下の静的試験方法を用いて単純なボトル抽出が評価された。目的の化合物の安定同位体ラベルした類似体が1リットルの廃水サンプルに添加された。連続抽出技術を使用して、このサンプルは塩化メチレンでpH12〜13で、次いでpH<2で抽出された。この抽出物は硫酸ナトリウムで乾燥させられ、1mLの体積に濃縮された。この抽出物に内部標準が添加され、この抽出物はガスクロマトグラフ(GC)にインジェクトされた。GCによって化合物群は分離され、質量分析計(MS)によって検出された。ラベルされた化合物は分析技術の変動を修正する役目を果たした。GC保持時間およびバックグラウンド修正された特徴的なスペクトルの質量を真正な標準物質のものと比較することにより化合物の同定(定性分析)が行われた。定量分析はエクストラクテッドイオンカレントプロファイル(extracted ion current profile:EICP)領域を使用するGC/MSによって行われた。ラベル化された化合物が利用可能であった場合には同位体希釈が使用され、そうでない場合には内部標準方法が使用された。再現性のあるキャリブレーション並びに抽出およびGC/MSシステムの試験によって品質が確定された。
ニトロソアミン試験:
サンプルがニトロソアミン試験を行う研究所、例えば、カリフォルニア州ウェストサクラメントのテストアメリカ、カリフォルニア州インダストリーのヴェックラボインコーポレーティド(Weck Labs Inc.)、およびアリゾナ州スコッツデールのMWHラボラトリーズに送られた。これらの研究所は未規制汚染物質モニタリング規則2(UCMR2)リスト2(除草剤、除草剤分解生成物、およびニトロソアミン)試験サービスを行う。UCMR2は、飲料水への脅威を明らかにする目的での、化学的、放射線的および微生物的汚染の発生を調査するプログラムの部分としての、EPAによって後援されている連邦監視要件である。
アニオン交換アミン、ダウエックス1、ダウエックスPSR−2、およびダウエックスPSR−3がそれぞれ脱水状態で1000g秤量され、そしてIonac SR−7は脱水状態で250g秤量されて、12/28/07に新しい1ガロンのガラスジャーに入れられた。7%塩酸100mL中のアスコルビン酸1gの溶液がこの樹脂に添加され、次いで、1500mLのDI水を添加した(Ionac樹脂については比率は調節された)。この溶液、および樹脂と混合して3時間後のこの溶液のpHを記録した。樹脂はこの溶液に2ヶ月間沈められ、その後、液体が除かれ、約4bvのDI水ですすがれ、脱水された。この方法で前処理された樹脂は以下に「処理」と記載される。
3/10/08に各樹脂200mLが取り出され、1N硝酸でpH5.5に調節された0.5M硝酸ナトリウム1Lを入れた新たなジャーに入れられた。樹脂と混合された溶液のpHは3/19/08および4/5/08に記録された。1ヶ月後、液体が取り出され、分析された。これらボトルはデータ認識の容易さのために番号を付けられた。
結果
Figure 2012140596

Claims (3)

  1. フェノールホルムアルデヒドの架橋重縮合物、アミンおよびニトロソ化剤を有する樹脂;
    前記樹脂に適用された、前記樹脂上でのニトロソアミンの形成を抑制する酸化防止剤;並びに
    15ng/L以下のニトロソアミン;
    を含むアニオン交換樹脂。
  2. 樹脂が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリ−n−ブチルアミンの少なくとも1種を含む、請求項1に記載のアニオン交換樹脂。
  3. 酸化防止剤がエリソルビン酸、チオジプロピオン酸、メタ重亜硫酸カリウム、パルミチン酸アスコルビル、ソルビン酸、ビタミンE(トコフェロール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロジベンジル)ベンゼン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、アスコルビン酸、および2,6−ジ−ターシャリー−ブチル−N,N−ジメチルアミノ−P−クレゾールの少なくとも1種を含む請求項1に記載のアニオン交換樹脂。
JP2011254491A 2010-12-29 2011-11-22 ニトロソアミン形成が制御されたアニオン交換樹脂 Pending JP2012140596A (ja)

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