JP2012139480A - 身体状態評価装置、身体状態評価方法、及び、コンピュータプログラム - Google Patents

身体状態評価装置、身体状態評価方法、及び、コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 身体の状態を計測及び評価し、評価結果をスイングテクニックの向上に活かすことができる身体状態評価装置を提供する。
【解決手段】 センサ3R,3C,3L及び3Wは、被検者1に装着されて、被検者1が所定動作を行ったときの対応部位の動きを検出する。PC7は、これらセンサの検出結果に基づいて、被検者1の本来的な身体の物理的な状態を表すバロメータを算出し、バロメータに基づいて、被検者1の本来的な身体の物理的な状態を評価する。PC7は、評価結果に基づいて、被検者1のゴルフスイングを推測する。上記所定動作は、被検者1の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、センサを被検者に装着し、その動きを検出して、当該被検者の物理的な状態を評価する身体状態評価装置及びその関連技術に関する。
特許文献1では、スイング診断装置は、加速度検出器と、増幅器と、CPUとを有している。加速度検出器は、スイング練習者の左腕に取り付けられ、スイング時の左腕の加速度を検出して検出結果を加速度信号として出力する。増幅器は、加速度信号を増幅する。CPUは、増幅器の出力信号に基づいて、スイングの滑らかさや手首の返し速度を判定する。
このように、特許文献1では、実際に行われたスイングの加速度を検出して、その加速度に基づいて、そのスイングを診断する。このように、このスイング診断装置は、スイングそのものを検出し、診断するので、スイングテクニック、つまり、ゴルフ技術を向上するための診断装置として有効である。
特開平10−272216号公報
しかしながら、スイングテクニックを向上するための練習(スイングの練習)だけを行っても、身体の状態が悪ければ、スイングテクニックの向上にも限界が発生する。なぜなら、ゴルフは身体運動であるため、スイングテクニックと身体の状態とは一体不可分だからである。
このため、対象者の身体の状態を計測及び評価し、評価結果を当該対象者のスイングスイングテクニックの向上に活かすことができる装置が求められる。
そこで、本発明は、身体の状態を計測及び評価し、評価結果をスイングテクニックの向上に活かすことができる身体状態評価装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点によると、身体状態評価装置は、被検者の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、前記被検者の所定部位に装着されて、前記被検者が所定動作を行ったときの当該所定部位の動きを検出する動き検出手段と、前記動き検出手段の検出結果に基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を表すバロメータを算出する算出手段と、前記バロメータに基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価する評価手段と、前記評価手段の評価結果に基づいて、前記被検者のゴルフスイングを推測する推測手段と、を備え、前記所定動作は、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、前記推測手段による推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる。
この構成によれば、被検者が所定動作(被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる動作)を行うときの所定部位の動きを検出して、検出結果に基づいて本来的な身体の物理的な状態を評価し、評価結果に基づいて、被検者のスイングを推測する。その結果、推測したスイングと、そのようなスイングになる原因(つまり、本来的な身体の物理的な状態)と、を被検者に提示できるので、被検者は、そのような情報をスイングテクニックの向上に活かすことができる。
ここで、特許請求の範囲及び明細書において、身体の物理的な状態は、肉体、関節、及び骨の状態並びに姿勢を包含する意味であり、精神的な状態を含まない。
この身体状態評価装置において、前記バロメータは、前記被検者の前記所定部位の回転の柔軟性を表す。
被検者の所定部位の回転の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフは身体の部位を回転させてスイングするスポーツだからである。
この身体状態評価装置において、前記バロメータは、前記被検者の肩関節の回転の柔軟性である。
被検者の肩関節の回転の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフは肩関節を回転させてスイングするスポーツだからである。
例えば、前記バロメータは、外旋方向の肩関節の柔軟性である。
被検者の外旋方向の肩関節の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフのスイングは、肩関節の外旋方向の回転を利用するからである。
例えば、前記バロメータは、内旋方向の肩関節の柔軟性である。
被検者の内旋方向の肩関節の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフのスイングは、肩関節の内旋方向の回転を利用するからである。
また、上記身体状態評価装置において、前記バロメータは、前記被検者の股関節の回転の柔軟性である。
被検者の股関節の回転の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフは股関節を回転させてスイングするスポーツだからである。
上記身体状態評価装置において、前記動き検出手段は、前記被検者の前記所定動作に伴う代償動作を計測する代償動作計測手段と、前記代償動作を含んだ前記所定動作を計測する動作計測手段と、を含み、前記算出手段は、前記動作計測手段が計測した前記所定動作の情報から、前記代償動作計測手段が計測した前記代償動作の情報を除いて、本来的に前記所定動作を行うべき前記所定部位によって行われた動きを算出し、前記バロメータとする。
この構成によれば、代償動作(言わばノイズ)を除去するので、本来的に所定動作を行うべき部位(主たる部位)である所定部位による動作のみを抽出でき、当該所定部位の評価を正確に行うことができる。
また、代償動作を含む所定動作を行わせた後に、当該代償動作を計算で差し引くので、従来のように、身体の部位を拘束するための設備が不要であり、コストの削減及び簡易な計測が可能になる。
上記身体状態評価装置において、前記推測手段が推測したスイングを改善するための運動処方を映像及び/又は音声により、前記被検者に提示する運動処方提示手段をさらに備える。
この構成によれば、被検者は提示された運動処方により、スイングを改善することができる。
本発明の第2の観点によると、身体状態評価方法は、被検者の所定部位に装着されて、前記被検者が所定動作を行ったときの当該所定部位の動きを検出する動き検出装置の検出結果に基づいて、前記被検者の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価方法であって、コンピュータが、前記動き検出装置の検出結果に基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を表すバロメータを算出するステップと、前記コンピュータが、前記バロメータに基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価するステップと、前記コンピュータが、評価する前記ステップの評価結果に基づいて、前記被検者のゴルフスイングを推測するステップと、を含み、前記所定動作は、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、推測する前記ステップによる推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる。
この構成によれば、上記第1の観点による身体状態評価装置と同様の効果を奏する。
この身体状態評価方法において、算出する前記ステップは、前記動き検出装置が計測した、前記被検者の前記所定動作に伴う代償動作の情報を、前記動き検出装置が計測した、前記代償動作を含んだ前記所定動作の情報から除いて、本来的に前記所定動作を行うべき前記所定部位によって行われた動きを算出し、前記バロメータとする。
この構成によれば、代償動作(言わばノイズ)を除去するので、本来的に所定動作を行うべき部位(主たる部位)である所定部位による動作のみを抽出でき、当該所定部位の評価を正確に行うことができる。
また、代償動作を含む所定動作を行わせた後に、当該代償動作を計算で差し引くので、従来のように、身体の部位を拘束するための設備が不要であり、コストの削減及び簡易な計測が可能になる。
本発明の第3の観点によると、コンピュータプログラムは、上記第2の観点による身体状態評価方法をコンピュータに実行させる。
この構成によれば、上記第1の観点による身体状態評価装置と同様の効果を奏する。
本発明の第4の観点によると、記録媒体は、上記第3の観点によるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
この構成によれば、上記第1の観点による身体状態評価装置と同様の効果を奏する。
本発明の実施の形態における身体状態評価システムのセンサユニット3R,3L,3C及び3Wの配置の説明である。 本発明の実施の形態における身体状態評価システムの電気的構成を示す図である。 センサユニット3の加速度データから算出される角度の説明図である。 第1動作(腕上げ)の説明図である。 第2動作(外旋、内旋)の説明図である。 第3動作(側屈)の説明図である。 第4動作(前屈)の説明図である。 第5動作(腿上げ)の説明図である。 身体の状態を評価するための姿勢バロメータを算出するためのパラメータの一覧図である。 身体の状態を評価するための姿勢バロメータの説明図である。 総合結果画面の例示図である。 運動処方画面の例示図である。 印刷結果の例示図である。 PC7と無線通信ユニット37のMCU39とセンサユニット3のMCU11との間の通信手順を示す図である。 PC7による測定処理の流れを示すフローチャートである。 PC7による評価処理の流れを示すフローチャートである。 図16のステップS250の第1評価処理の流れを示すフローチャートである。 図16のステップS252の第2評価処理の流れを示すフローチャートである。 (a)図18のステップS752,S756,S760,S762,S770,S778,S782及びS786における四段階評価の流れを示すフローチャートである。(b)図18のステップS766,S774,S790及びS794における四段階評価の流れを示すフローチャートである。 図16のステップS254の出力処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付してその説明を援用する。
図1は、本発明の実施の形態における身体状態評価システムのセンサユニット3R,3L,3C及び3Wの配置の説明である。図1を参照して、被検者1の関節5A,5B,5C,5D及び5Eが模式的に示される。右腕の肩関節5Aと肘関節5Bとの間にセンサユニット3Rが装着される。左腕の肩関節5Aと肘関節5Bとの間にセンサユニット3Lが装着される。被検者1の中心線2上で、かつ、背中の左右肩甲骨の間付近(胸の裏側)に、センサユニット3Cが装着される。被検者1の中心線2上で、かつ、腰のくぼみ(腰三角)付近にセンサユニット3Wが装着される。あるいは、センサユニット3Wは、被検者1の中心線2上で、かつ、腰を介して骨盤と密着するように装着される。
センサユニット3R,3L,3C及び3Wの各々に、ローカル座標系(Xl,Yl,Zl)が設定される。また、被検者1は、基準座標系(世界座標系)(Xw,Yw,Zw)に配置されるものとする。
ここで、センサユニット3R,3L,3C及び3Wを区別して説明する必要のない場合は、センサユニット3と表記する。
図2は、本発明の実施の形態における身体状態評価システムの電気的構成を示す図である。図2を参照して、この身体状態評価システムは、パーソナルコンピュータ7並びに4個のセンサユニット3(図示は1個のみ)を備える。パーソナルコンピュータ7は、CPU(中央演算処理装置)21、メインメモリ23、チップセット25、GPU(グラフィックスプロセシングユニット)27、SPU(サウンドプロセシングユニット)29、HDD(ハードディスクドライブ)31、ドライブ33、及び通信部35を含む。
CPU21は、HDD31に格納されたコンピュータプログラムを実行して各種演算(後述の詳細評価やワンポイントアドバイス、後述の各種画面の表示処理など)を行う。メインメモリ23は、CPU21から直接読み書きが行われる高速のメモリである。GPU27は、グラフィックス処理を実行し、モニタ43に映像信号を与える。SPU29は、サウンド処理を実行し、スピーカ45に音声信号を与える。HDD31は、OSやアプリケーションソフトウェア等のコンピュータプログラム並びにこれらが用いるデータを書き込むために用いる補助記憶装置である。ドライブ33は、リムーバル記録媒体からデータを読み込んだり、書き込んだりする装置である。リムーバブル記録媒体に、後述の詳細評価及びワンポイントアドバイスのための処理を行うプログラムや画面を生成するプログラムを格納して、PC7にインストールできる。リムーバブル記録媒体は、例えば、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)やDVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)などの光ディスク、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、及び不揮発性RAMカートリッジなどの半導体メモリ、光磁気ディスク、フレキシブルディスク、磁気テープ、及び、ハードディスクなどを含む。
もちろん、ネットワークを介して、これらのプログラムを配布することもできる。通信部35は、ネットワークへの接続を司るLANカードやUSBコントローラなどを含み(図示せず)、通信を制御する。
CPU21、GPU27、SPU29、HDD31、ドライブ33、通信部35、キーボード32、及びマウス34といった機能ユニットは、チップセット25に接続される。チップセット25は、これに接続される機能ユニット間のデータの受け渡しを管理する。
また、通信部35には、無線通信ユニット37が接続される。無線通信ユニット37は、通信機能付きMCU39及びUSBコントローラ41を含む。USBコントローラ41は、通信部35のUSBコントローラと接続される。MCU39は、センサユニット3のMCU11と通信する。
センサユニット3は、三軸加速度センサ13、通信機能付きMCU11、及びスイッチ部15を含む。三軸加速度センサ13は、それぞれ直交するXl軸、Yl軸、及びZl軸方向の加速度を検出する。スイッチ部15は、人間によって操作されるスイッチを含む。MCU11は、無線通信ユニット37のMCU39と通信して、加速度センサ13が検出した加速度データ及びスイッチ部15の操作情報をMCU39に送信する。そして、加速度データ及び操作情報は、USBコントローラ41、通信部35、及びチップセット25を介してCPU21に与えられる。
図3(a)〜図3(c)は、センサユニット3の加速度データから算出される角度の説明図である。なお、本実施の形態では、被検者1の動作により発生する加速度は無視している。つまり、重力加速度だけを想定する。図3(a)を参照して、被検者1の所定動作の開始時において(開始時状態)、加速度センサ13にからのXl軸方向の加速度、Yl軸方向の加速度、及びZl軸方向の加速度が、それぞれXl0,Yl0,及びZl0とする(ローカル座標系)。これらの合成ベクトルR0は、鉛直下方を向いており、重力加速度の大きさである。
図3(b)を参照して、被検者1の所定の動作の終了時において(終了時状態)、加速度センサ13にからのXl軸方向の加速度、Yl軸方向の加速度、及びZl軸方向の加速度が、それぞれXl1,Yl1,及びZl1とする(ローカル座標系)。これらの合成ベクトルR1は、鉛直下方を向いており、重力加速度の大きさである。
図3(c)を参照して、開始時状態の加速度ベクトル(Xl0,Yl0,Zl0)及び終了時状態の加速度ベクトル(Xl1,Yl1,Zl1)を基準座標系に変換することにより、加速度ベクトル(Xl0#,Yl0#,Zl0#)及び(Xl1#,Yl1#,Zl1#)を得る。そして、加速度ベクトル(Xl0#,Yl0#,Zl0#)の合成ベクトルR0#及び加速度ベクトル(Xl1#,Yl1#,Zl1#)の合成ベクトルR1#を算出する。
そして、合成ベクトルR0#とR1#とがなす角度φを算出する。角度φを可動域(可動角と呼ぶこともある。)と呼ぶ。
なお、開始時状態から終了時状態に至る間の加速度ベクトル(Xl,Yl,Zl)(ローカル座標系)についても、基準座標系に変換されて、加速度ベクトル(Xl#,Yl#,Zl#)が得られ、その合成ベクトルRが算出される。そして、開始時状態の合成ベクトルR0#と合成ベクトルRとがなす角度φ$が算出される。角度φ$を状態角と呼ぶ。
さて、図3(b)及び図3(c)を別の説明に使用する。図3(b)を参照して、開始時状態と終了時状態との間の、ある状態において、加速度センサ13からのXl軸方向の加速度、Yl軸方向の加速度、及びZl軸方向の加速度が、それぞれXl1,Yl1,及びZl1とする(ローカル座標系)。これらの合成ベクトルR1は、鉛直下方を向いており、重力加速度の大きさである。
図3(c)を参照して、加速度ベクトル(Xl1,Yl1,Zl1)を基準座標系に変換することにより、加速度ベクトル(Xl1#,Yl1#,Zl1#)を得る。そして、加速度ベクトル(Xl1#,Yl1#,Zl1#)の合成ベクトルR1#を算出する。合成ベクトルR1#をXwYw平面に投影したベクトルRxy、及び、合成ベクトルR1#をZwYw平面に投影したベクトルRzyを算出する。そして、Yw軸とベクトルRxyとがなす角度ω$、及びYw軸とベクトルRzyとがなす角度θ$を算出する。角度ω$は、左右方向のぶれ角であり、角度θ$は、前後方向のぶれ角である。
さらに、開始時状態と終了時状態との間で、ぶれ角ω$の最大値ω及びぶれ角θ$の最大値θを算出する。最大値ωを左右方向のぶれ幅(最大振幅と呼ぶこともある。)と呼び、最大値θを前後方向のぶれ幅(最大振幅と呼ぶこともある。)と呼ぶ。
さて、本実施の形態では、第1〜第5動作を被検者1に行わせる。これらの動作は、被検者1の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる。
図4は、第1動作(腕上げ)の説明図である。図4を参照して、PC7は、モニタ43に、第1動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103には、第1動作を行うキャラクタが表示される。従って、被検者1は、このキャラクタの動作を真似て、第1動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被検者1に通知される。
第1動作の開始時状態は、両腕を垂らした状態である。そして、両腕を極限まで上げていき静止した状態が終了時状態である。
また、この画面は、状態角表示部105L及び105Rを含む。状態角表示部105Lは、センサユニット3Lからの加速度データに基づく状態角φ$を、数字と、動いた範囲を表す画像と、でリアルタイムに示す。終了時状態では、左の状態角φ$の最大値である左腕の可動域φが示される。状態角表示部105Rは、センサユニット3Rからの加速度データに基づく状態角φ$を、数字と、動いた範囲を表す画像と、でリアルタイムに示す。終了時状態では、右の状態角φ$の最大値である右腕の可動域φが示される。
さらに、この画面は、ぶれ角表示部105U1及び105Bを含む。ぶれ角表示部105U1は、センサユニット3Cからの加速度データに基づくぶれ角ω$及びθ$を、レーダーチャートでリアルタイムに示す。このレーダーチャートは、前後左右の4頂点を有し、被検者1の右へのぶれ角ω$の最大値が右頂点を形成し、被検者1の左へのぶれ角ω$の最大値が左頂点を形成し、被検者1の前へのぶれ角θ$の最大値が前頂点(画面で下頂点)を形成し、被検者1の後ろへのぶれ角θ$の最大値が後頂点(画面で上頂点)を形成する。これらの最大値は数字でも示される。なお、この場合の最大値とは、第1動作を行う過程における、観測時点での最大値を指す。従って、終了時状態では、第1動作全体における前後左右の最大値(ぶれ幅)ω及びθが最終的に示される。
ぶれ角表示部105Bは、センサユニット3Wからの加速度データに基づく点でぶれ角表示部105U1と異なるだけである。
図5は、第2動作(外旋、内旋)の説明図である。図5を参照して、PC7は、モニタ43に、第2動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第2動作を行うキャラクタが表示される。従って、被検者1は、このキャラクタの動作を真似て、第2動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被検者に通知される。
第2動作は、外旋動作及び内旋動作からなる。まず、外旋動作を行い、引き続き、内旋動作を行う。具体的には、次の通りである。
第2動作の外旋動作の開始時状態は、肘を約90度に曲げ、上腕及び前腕を水平に維持した状態である。この状態を基準時状態と呼ぶ。そして、上腕を水平に維持したまま、前腕を極限まで上げていき静止した状態が、外旋動作の終了時状態である。外旋動作の終了時状態は、内旋動作の開始時状態でもある。この開始時状態から、上腕を水平に維持したまま、前腕を下げていき、基準時状態を過ぎ、極限まで下がって静止した状態が、内旋動作の終了時状態である。
また、この画面は、状態角表示部105L及び105R、並びに、ぶれ角表示部105U1及び105Bを含む。これらは、第1動作指示画面の対応するものと同様である。
図6は、第3動作(側屈)の説明図である。図6を参照して、PC7は、モニタ43に、第3動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第3動作を行うキャラクタが表示される。従って、被検者1は、このキャラクタの動作を真似て、第3動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被検者に通知される。
第3動作の開始時状態は、両腕を垂らして直立した状態である。そして、左方向に極限まで身体を曲げていき静止した状態が終了時状態である。このような動作を右方向に対しても行う。
また、この画面は、状態角表示部105U2を含む。状態角表示部105U2は、センサユニット3Cからの加速度データに基づく状態角φ$を、数字と、動いた範囲を表す画像と、でリアルタイムに示す。右側屈の終了時状態では、右の状態角φ$の最大値である右の可動域φが示される。左側屈の終了時状態では、左の状態角φ$の最大値である左の可動域φが示される。
さらに、この画面は、ぶれ角表示部105B及び105U1を含む。ぶれ角表示部105B及び105U1は、第1動作指示画面の対応するものと同様である。
図7は、第4動作(前屈)の説明図である。図7を参照して、PC7は、モニタ43に、第4動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第4動作を行うキャラクタが表示される。従って、被検者1は、このキャラクタの動作を真似て、第4動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被検者に通知される。
第4動作の開始時状態は、両腕を垂らして直立した状態である。そして、前方に極限まで身体を曲げていき静止した状態が終了時状態である。
また、この画面は、状態角表示部105U2並びにぶれ角表示部105B及び105U1を含む。これらは、第3動作指示画面の対応するものと同様である。
図8は、第5動作(腿上げ)の説明図である。図8を参照して、PC7は、モニタ43に、第5動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第5動作を行うキャラクタが表示される。従って、被検者1は、このキャラクタの動作を真似て、第5動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被検者に通知される。
第5動作の開始時状態は、両腕を垂らして直立した状態である。そして、左膝を大腿が水平になるまで上げていき、下ろした状態が左の終了時状態である。このような動作を右足に対しても行う。左右を1セットとしたときに、3セット行う。
また、この画面は、ぶれ角表示部105U1及び105Bを含む。ぶれ角表示部105U1及び105Bは、第1動作指示画面の対応するものと同様である。
次に、身体の状態を評価するための各種バロメータ(姿勢バロメータ)を算出するための各種パラメータについて説明する。
図9は、各種パラメータの一覧図である。図9を参照して、第1から第5動作におけるセンサユニット3R,3L,3C及び3Wに基づく可動域及びぶれ幅が、身体の状態を評価するためのバロメータを算出するためのパラメータとして使用される。
具体的には、第1動作(腕上げ)において、センサユニット3Rに基づく右腕の可動域A、センサユニット3Lに基づく左腕の可動域B、センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅C,D,E及びF、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅G,H,I及びJが、パラメータとして使用される。
第2動作(外旋)において、センサユニット3Rに基づく右腕の可動域AR、センサユニット3Lに基づく左腕の可動域AL、センサユニット3Cに基づく上体の後方向のぶれ幅UBが、パラメータとして使用される。
第2動作(内旋)において、センサユニット3Rに基づく右腕の可動域ar、センサユニット3Lに基づく左腕の可動域al、センサユニット3Cに基づく上体の前方向のぶれ幅ufが、パラメータとして使用される。
第3動作(側屈)の右への側屈において、センサユニット3Cに基づく上体の可動域K、センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅α,β,RL及びRR、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅L,M,N及びOが、パラメータとして使用される。
第3動作(側屈)の左への側屈において、センサユニット3Cに基づく上体の可動域P、センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅γ,λ,LL及びLR、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅Q,R,S及びTが、パラメータとして使用される。
第4動作(前屈)において、センサユニット3Cに基づく上体の可動域U、センサユニット3Cに基づく上体の前後方向のぶれ幅Ω及びΨ、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅V,W,X及びYが、パラメータとして使用される。
第5動作(腿上げ)において、センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅Z,Δ,Φ及びΓ、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅Λ,Π,Θ及びΣが使用される。上記のように、第5動作は、3セット実行されるところ、必ずしも動きが安定していない第1セットでのぶれ幅は採用されず、第2及び第3セットを一連の動作とみなしたときのぶれ幅が採用される。
次に、姿勢バロメータに基づく姿勢パターンの分類について説明する。
姿勢パターンは、肩の左右バランスを示す姿勢バロメータSB、腰の左右バランスを示す姿勢バロメータWB、背中(背骨)の状態を示す姿勢バロメータBB、及び、大転子のバランスを示す姿勢バロメータTBに基づいて決定される。
各姿勢バロメータの計算式は次の通りである。式中の各パラメータについては図9を参照されたい。
SB=A−B
WB=Σ−Θ
BB=V
TB=O−S
PC7は、−c1≦SB≦c1の場合に、肩の左右のバランスが正常であると判断する。PC7は、SB>c1の場合に、右肩が上がっていると判断する。右腕の可動域Aが左腕の可動域Bより、かなり大きい(絶対値)。これは、右肩が左肩に比べて高いことを示す。一方、PC7は、SB<−c1の場合に、左肩が上がっていると判断する。左腕の可動域Bが右腕の可動域Aより、かなり大きい(絶対値)。これは、左肩が右肩に比べて高いことを示す。
PC7は、−d1≦WB≦d1の場合に、骨盤の左右のバランスが正常であると判断する。PC7は、WB>d1の場合に、骨盤が左上がりであると判断する。右側のぶれ幅Σが左側のぶれ幅Θより、かなり大きい(絶対値)。これは、骨盤が右側に比べて左側が上がっており(左腰上がり)、骨盤が左側に移動している(逃げている)ことを示す(左荷重)。一方、PC7は、WB<−d1の場合に、骨盤が右上がりであると判断する。左側のぶれ幅Θが右側のぶれ幅Σより、かなり大きい(絶対値)。これは、骨盤が左側に比べて右側が上がっており(右腰上がり)、骨盤が右側に移動している(逃げている)ことを示す(右荷重)。
PC7は、e1≦BB≦e2の場合に、背中の状態が正常であると判断する。PC7は、BB>e2の場合に、反り背であると判断する。ぶれ幅Vがe2度より大きい。これは、骨盤が前方へ傾き(前傾)、反り腰(反り背)になっていることを示す。つまり、胸を張って腰が反っており、かつ、膝がしっかり伸びている。これは、つま先に体重がかかり易い。一方、PC7は、BB<e1の場合に、猫背であると判断する。ぶれ幅Vがe1度より小さい。これは、骨盤が後方へ傾き(後傾)、猫背になっていることを示す。つまり、背中が丸くなっており、かつ、膝が少し曲がり気味である。これは、踵に体重がかかり易い。
PC7は、骨盤が右上がりでない場合であって、かつ、TB>f1の場合に、大転子が右上がりであると判断する。PC7は、骨盤が左上がりでない場合であって、かつ、TB<−f1の場合に、大転子が左上がりであると判断する。PC7は、それら以外の場合、大転子のバランスは正常であると判断する。
PC7は、このような判定結果(肩の左右バランス、骨盤の左右バランス、背中の状態、及び、大転子のバランス)に基づいて、被検者の姿勢を分類し(姿勢パターンの決定)、その姿勢に対応する人体画像を作成し、後述の総合結果画面や印刷画像に含める。つまり、PC7は、判定結果に基づいて、63の姿勢パターンから、一パターンを決定する。なお、大転子のバランスに関してはバロメータTB以外に条件が付くために、全姿勢パターンは、81パターンではなく、63パターンになる。
また、PC7は、判定結果に基づいて、身体のうち、脂肪の付き易い箇所及び筋肉が硬くなり易い箇所を特定し、人体画像にそれぞれに応じた色彩を付する。
なお、定数c1,d1,e1,e2及びf1は、実験的経験的に定められる。
以下、これらの詳細を(表1)〜(表6)を用いて説明する。(表1)〜(表6)において、「F」は脂肪が付き易いことを表し、「M」は筋肉が硬くなりやすいことを表す。
(表1)に示すように、PC7は、肩が左上がりと判定した場合、左肩及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、右肩及び左脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、PC7は、肩が右上がりと判定した場合、右肩及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、左肩及び右脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。
このように、肩の状態を計測するだけで、簡易に、肩及び脇腹において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
(表2)に示すように、PC7は、骨盤が右上がりと判定した場合、左腰及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、右腰及び左脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、PC7は、骨盤が左上がりと判定した場合、右腰及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、左腰及び右脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。
このように、骨盤の状態を計測するだけで、簡易に、腰及び脇腹において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
(表3)に示すように、PC7は、肩及び骨盤がともに正常と判定した場合、右脇腹及び左脇腹ともに、正常(硬くなり難く、かつ、脂肪も付き難い)であると判断(推測)する。
(表4)に示すように、PC7は、大転子が左上がりと判定した場合、左腰及び右内腿の筋肉が硬くなり易く、右腰及び左内腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、PC7は、大転子が右上がりと判定した場合、右腰及び左内腿の筋肉が硬くなり易く、左腰及び右内腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。
このように、大転子の状態を計測するだけで、簡易に、腰及び内腿において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
(表5)に示すように、PC7は、骨盤及び大転子がともに正常と判定した場合、右腰及び左腰ともに、正常(硬くなり難く、かつ、脂肪も付き難い)であると判断(推測)する。
(表6)に示すように、PC7は、背中(背骨)が反り背と判定した場合、背中及び前腿の筋肉が硬くなり易く、腹部、臀部、及び後腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、背中(背骨)が猫背と判定した場合、胸、臀部、及び後腿の筋肉が硬くなり易く、背中及び前腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。また、PC7は、背中の状態が正常と判定した場合、背中及び前腿の筋肉、並びに、腹部、臀部、及び後腿が正常(硬くなり難く、かつ、脂肪も付き難い)であると判断(推測)する。
このように、骨盤の状態を計測して背中(背骨)の状態を判断するだけで、簡易に、胸、背中、腹部、臀部、前腿及び後腿において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
以上のように、PC7は、身体の歪みにより、伸びている部位に脂肪が付き易いと判断(推測)し、一方、縮んでいる部位の筋肉が硬くなり易いと判断(推測)する。
次に、姿勢バロメータとしての、肩の歪み度δ、体側バランス(側筋バランス)ε、骨盤左右バランスμ、胸筋の硬さν、背中の筋肉の柔軟性ρ、肩の異常σ、側筋の柔軟性τ、上体左右ねじれξ、骨盤ねじれζ、大転子のバランスgb、腕の回転柔軟性(外旋)re、腕の回転柔軟性(内旋)ri、及び下半身の状態LWについて説明する。
図10は、各種姿勢バロメータの説明図である。図10を参照して、姿勢バロメータとしての、肩の歪み度δ、体側バランス(側筋バランス)ε、骨盤左右バランスμ、胸筋の硬さν、背中の筋肉の柔軟性ρ、肩の異常σ、側筋の柔軟性τ、上体左右ねじれξ、骨盤ねじれζ、大転子のバランスgb、腕の回転柔軟性(外旋)re、及び、腕の回転柔軟性(内旋)riは、図9のパラメータを用いて次式により表される。
δ=A−B
ε=(RR−O)−(LL−S)
μ=Θ−Σ
ν=D
ρ=U−V
σ=E−F
τ=MIN((RR−O),(LL−S))
ξ=α−γ
ζ=(Λ+Π)−(Λ+Π)
gb=S−O
re=MIN(AR,AL)−UB
ri=MIN(ar,al)−uf
また、下半身の状態LWは、テーブル200に基づいて決定される。
ここで、側筋の柔軟性τの式において、MINは、(RR−O)及び(LL−S)のうち、小さい方を、側筋の柔軟性τとして採用することを意味する。腕の回転柔軟性(外旋)reの式において、MINは、AR及びALのうち、小さい方を採用することを意味する。腕の回転柔軟性(内旋)riの式において、MINは、ar及びalのうち、小さい方を採用することを意味する。
肩の歪み度δは、上腕を上げたときの右腕の可動域Aと左腕の可動域Bとの差(A−B)である。日常において肩が下がっている方の腕は上がり難いので、これらの差によって、肩の歪み度δを表すことができる。
ここで、肩の歪み度δが正の場合、右腕の可動域Aが左腕の可動域Bより大きいので、右肩が上がっていることが示され、肩の歪み度δが負の場合、左腕の可動域Bが右腕の可動域Aより大きいので、左肩が上がっていることが示される。
体側バランスεは、上体を右に曲げたときの、上体の右方向のぶれ幅RRから骨盤角(腰の右方向のぶれ幅)Oを引いた値(RR−O)から、上体を左に曲げたときの、上体の左方向のぶれ幅LLから骨盤角(腰の左方向のぶれ幅)Sを引いた値(LL−S)を差し引いた値であり、上体側筋の左右柔軟度のバランスを表す。側筋の柔軟性がない場合、上体を曲げる際に骨盤を動かして上体を曲げようとするので(代償動作)、側筋による純粋な上体の曲げを求めるために、上体のぶれ幅から、骨盤角、つまり、代償動作を差し引くのである。
ここで、体側バランスがε正の場合、右脇腹が縮み、左脇腹が伸びていることが示され、体側バランスεが負の場合、左脇腹が縮み、右脇腹が伸びていることが示される。
骨盤左右バランスμは、腿上げの際の骨盤の左右傾きの差、つまり、腿上げの際の腰の左方向のぶれ幅Θと腰の右方向のぶれ幅Σとの差(Θ−Σ)である。腰周りの左右筋力差や骨盤のずれ等があると、この値μの絶対値が大きくなる。腰周りの左右筋力差や骨盤のずれは、脚を腰で上げる動作、つまり、代償動作を引き起こす。従って、左右の腿上げに伴う左右の代償動作Θ及びΣの差により、骨盤の左右バランスを把握及び評価できる。
ここで、骨盤左右バランスμが正の場合、左側のぶれ幅Θが右側のぶれ幅Σより大きいので、骨盤が左側に比べて右側が上がっており、骨盤が右側に移動していることが示される(右荷重)。また、骨盤左右バランスμが負の場合、右側のぶれ幅Σが左側のぶれ幅Θより大きいので、骨盤が右側に比べて左側が上がっており、骨盤が左側に移動していることが示される(左荷重)。
胸筋の硬さνは、上腕を上げたときの上体の後方向のぶれ幅Dである。胸筋が硬いと腕を左右に開きづらくなり、上体を後方に曲げがちになるので、硬さνの値が大きくなる。また、硬さνが大きく胸筋が硬いと、猫背の原因にもなる。胸筋が硬いと上腕を上げる動作を阻害する。そこで、上腕を上げるために比較的大きな代償動作が行われる。このため、代償動作を表すぶれ幅Dの程度によって、胸筋の硬さを判断できる。
背中の筋肉の柔軟性ρは、前屈時の上体の可動域Uから骨盤の前傾角度(腰の前方向のぶれ幅)Vを引いた値(U−V)である。このように、骨盤による屈曲を除去して、背中の筋肉による純粋な前屈を求める。これによって、値ρは背筋の柔軟度を表す。
肩の異常σは、上腕を上げたときの上体の角度差、つまり、上腕を上げたときの上体の左方向のぶれ幅Eと右方向のぶれ幅Fとの差(E−F)である。上腕を上げる際にどちらかの肩に痛み等がある場合、上体を傾ける、つまり、痛み等がある側の肩を上げることで補助をすることがある(代償動作)。よって、左右の代償動作E及びFの差である値σによって肩の異常を表すことができる。
ここで、肩の異常σが正の場合、身体が左に傾いていることが示され、肩の異常σが負の場合、身体が右に傾いていることが示される。
側筋の柔軟性τは、右への側屈の際の上体の右方向のぶれ幅RRから骨盤角(腰の右方向のぶれ幅)Oを引いたもの(RR−O)、及び、左への側屈の際の上体の左方向のぶれ幅LLから骨盤角(腰の左方向のぶれ幅)Sを引いたもの(LL−S)のうち、小さいほうである。上体のぶれ幅から骨盤角を差し引く理由は、体側バランスεの場合と同じである。
上体左右ねじれξは、右への側屈の際の上体の前方向のぶれ幅αと左への側屈の際の上体の前方向のぶれ幅γとの差(α−γ)である。上体にねじれがあると、ねじれた方への側屈の際、上体が前傾し易いので、値ξにより、上体の左右のねじれを表すことができる。
ここで、上体左右ねじれξが正の場合、左肩が前に出ていることがしめされ(右回旋)、上体左右ねじれξが負の場合、右肩が前に出ていることがしめされる(左回旋)。
骨盤ねじれζは、右腿上げの際の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとの和(Λ+Π)と、左腿上げの際の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとの和(Λ+Π)と、の差((Λ+Π)−(Λ+Π))である。値(Λ+Π)及び(Λ+Π)は、それぞれ、右脚と左脚を上げた際の骨盤の後傾角を表す。この場合、被検者の標準状態に対しての後傾角であるので、値Λが値Πに加えられている。骨盤周りの筋肉のバランスが悪いと後傾角は非対称になり、値ζの絶対値、つまり、骨盤のねじれが大きくなる。
また、人間は、足上げの際に本来的に使用する筋肉(主たる筋肉)が不調ないしは悪い場合、その足を腰によって上げようとする(代償動作)。従って、右足上げを代償動作で補助すると、右足上げの際に、代償動作を表す骨盤の後傾角(Λ+Π)が大きくなり、一方、左足上げを代償動作で補助すると、左足上げの際に、代償動作を表す骨盤の後傾角(Λ+Π)が大きくなる。このため、値ζの絶対値が大きいと、足上げの際に使用する左右の主たる筋肉のバランスが悪いことを意味する。
ここで、骨盤ねじれζが正の場合、骨盤の右側が左側より後ろに倒れていることが示され、骨盤ねじれζが負の場合、骨盤の左側が右側より後ろに倒れていることが示される。
大転子のバランスgbは、左への側屈の際の腰の左方向のぶれ幅Sと右への側屈の際の腰の右方向のぶれ幅Oとの差(S−O)である。
ここで、大転子のバランスgbが正の場合、骨盤が左上がりでないとき、大転子が左上がりであることが示され、大転子のバランスgbが負の場合、骨盤が右上がりでないとき、大転子が右上がりであることが示される。
腕の回転柔軟性(外旋)reは、前腕の外旋の際の右腕の可動域AR、及び、前腕の外旋の際の左腕の可動域ALのうち、小さいほうから、前腕の外旋の際の上体の後方向のぶれ幅UB(代償動作)を差し引いたものである。
腕の回転柔軟性(内旋)riは、前腕の内旋の際の右腕の可動域ar、及び、前腕の内旋の際の左腕の可動域alのうち、小さいほうから、前腕の外旋の際の上体の前方向のぶれ幅uf(代償動作)を差し引いたものである。
上記のバロメータの絶対値を総称して、符号BAで表す。そうすると、PC7は、バロメータδ、ε、μ、ν、σ、ξ、ζ、及びgbに関しては、BA≦C0の場合、「良い」と評価し、C0<BA≦C1の場合、「正常」と評価し、C1<BA≦C2の場合、「悪い」と評価し、C2<BAの場合、「非常に悪い」と評価する。この場合、定数C0〜C2は、正の整数であり、バロメータ毎に、実験や試行錯誤により定められる。また、C0<C1<C2、である。
また、PC7は、バロメータρ、τ、re、及びriに関しては、BA≧C4の場合、「良い」と評価し、C5≦BA<C4の場合、「正常」と評価し、C6≦BA<C5の場合、「悪い」と評価し、BA<C6の場合、「非常に悪い」と評価する。この場合、定数C4〜C6は、正の整数であり、バロメータ毎に、実験や試行錯誤により定められる。また、C4>C5>C6、である。
次に、バロメータごとに、四段階評価(良い、正常、悪い、非常に悪い)のそれぞれの詳細を説明する。
[被検者が右打ちの場合]
PC7が肩の歪み度δが「良い」と判断した場合、肩の左右バランスは優れている。PC7が肩の歪み度δが「正常」と判断した場合、肩の左右差は許容範囲である。この場合、PC7は、上体バランスの取れた日常生活を送ることを引き続き心がけるように、被検者1にアドバイスする。
PC7が肩の歪み度δが「悪い」と判断し、右肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスが崩れ、左の肩が低くなっている。その結果、PC7は、被検者1がバックスイングを取りづらくなると推測する。
PC7が肩の歪み度δが「非常に悪い」と判断し、右肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスがかなり崩れ、左の肩がかなり低くなっている。その結果、PC7は、バックスイングのトップが低くなって、飛距離に影響すると推測する。PC7は、この状態が続くと肩こり、偏頭痛、眼精疲労など、様々な症状が現れると推測する。
PC7が肩の歪み度δが「悪い」と判断し、左肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスが崩れ、右の肩が低くなっている。その結果、PC7は、被検者1がしっかりとしたフォロースルーをとりづらくなると推測する。
PC7が肩の歪み度δが「非常に悪い」と判断し、左肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスがかなり崩れ、右の肩がかなり低くなっている。その結果、PC7は、フォロースルーでクラブが左サイドに流れると推測する。PC7は、この状態が続くと肩こり、偏頭痛、眼精疲労など、様々な症状が現れると推測する。
PC7が体側バランスε及び側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、ウエストの柔軟性・バランス共に優れている。この場合、PC7は、今の調子で上体の左右バランスが取れた生活を心がけることを被検者1にアドバイスする。
PC7が体側バランスεが「良い」と判断し、側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、体側の柔軟性は問題ない。PC7は、このままの状態をキープできるようエクササイズを続けることを被検者1にアドバイスする。
PC7が体側バランスεが「良い」と判断し、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、体側の柔軟性が不足している。PC7は、これが、腰痛の原因になると推測する。また、PC7は、体側の柔軟性の不足により、スイングする際に体の回転が不足し、飛距離や方向性へ悪影響を及ぼすと推測する。
PC7が体側バランスεが「正常」と判断し、側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、ウエストの左右バランスは許容範囲である。PC7は、立っているときに片足に重心を乗せるなど、バランスの崩れる原因になる動作をなるべく避けるように、被検者1にアドバイスする。
PC7が体側バランスε及び側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、ウエストの柔軟性・左右バランスは許容範囲である。PC7は、立っているときに片足に重心を乗せるなど、バランスの崩れる原因になる動作をなるべく避けるように、被検者1にアドバイスする。
PC7が体側バランスεが「正常」と判断し、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、体側の柔軟性が不足している。PC7は、これが、腰痛の原因になると推測する。また、PC7は、これが、肋骨の広がりも少なくなりやすく、深呼吸にも悪影響を与えると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、右脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。PC7は、これが、右の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。その結果、PC7は、インパクトからフィニッシュにかけて体の回転が不足すると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、右脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。PC7は、これが、右の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。その結果、PC7は、インパクトからフィニッシュにかけて体の回転が不足すると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、右脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、ウエストが硬く、左右バランスにもかなりの差が出ている。PC7は、これが、右の腰から背中にかけての筋肉が特に硬くなりやすい状態であると推測する。その結果、PC7は、インパクトからフィニッシュにかけて体の回転が不足すると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、左脇腹が縮み、その結果、左脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。PC7は、これが、左の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。その結果、PC7は、バックスイングで体の回転が不足すると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、左脇腹が縮み、その結果、左脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。PC7は、これが、左の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。その結果、PC7は、バックスイングで体の回転が不足すると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、左脇腹が縮み、その結果、左脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、ウエストが硬く、左右のバランスにもかなりの差が出ている。PC7は、これが、左の腰から背中にかけての筋肉が特に硬くなりやすい状態であると推測する。その結果、PC7は、バックスイングで体の回転が不足すると推測する。
PC7が、胸筋の硬さνが「良い」と判断した場合、胸の筋肉の柔軟性は優れている。この場合、PC7は、このまま柔軟性を保てるよう、ストレッチなどを定期的に行っていくことを、被検者1にアドバイスする。
PC7が、胸筋の硬さνが「正常」と判断した場合、胸の筋肉の柔軟性は許容範囲である。この場合、PC7は、胸の筋肉は硬くなりやすいので、ストレッチなどを取り入れて柔軟性を保っていくことを、被検者1にアドバイスする。
PC7が、胸筋の硬さνが「悪い」と判断した場合、胸の筋肉が硬くなっている。その結果、PC7は、バックスイングがとりづらくなると推測する。PC7は、このまま胸筋が硬くなり続けると、肩が前に出ていわゆる猫背になる恐れがあると推測する。また、PC7は、これが、肩こりの原因になると推測する。
PC7が、胸筋の硬さνが「非常に悪い」と判断した場合、胸の筋肉がかなり硬くなっている。PC7は、これが、手が上がりにくく、バックスイングの支障となると推測する。また、PC7は、背中が丸くなり回転軸がブレやすくなると推測する。PC7は、放っておくと肩こりや五十肩などの原因にもなると推測する。
PC7が、肩の異常σが「良い」と判断した場合、肩甲骨、腕ともに正常に動いている。PC7が、肩の異常σが「正常」と判断した場合、肩甲骨、腕ともに正常に動いている。
PC7が、肩の異常σが「悪い」と判断した場合、被検者1は腕や肩をかばって体を傾けている。この場合、PC7は、被検者1が、肩に違和感を持つと推測する。PC7は、放っておくと、頭痛や腰痛まで引き起こす恐れがあると推測する。
PC7が、肩の異常σが「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、被検者1は右腕をかばってかなり体を左に傾けている。PC7は、これが、右肩の障害や肩こり、さらには腰痛を引き起こす原因にもなると推測する。
PC7が、肩の異常σが「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、被検者1は左腕をかばってかなり体を右に傾けている。PC7は、これが、左肩の障害や肩こり、さらには腰痛を引き起こす原因にもなると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「良い」と判断した場合、上体の左右の捻じれはない。PC7は、この調子で、バランスの取れた状態をキープするように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、上体左右ねじれξが「正常」と判断した場合、上体の左右の捻じれは許容範囲である。しかし、PC7は、左右のバランスは、鞄を持つ手や、立ち方座り方で簡単に崩れると推測する。PC7は、均整の取れた生活を心がけるように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、上体左右ねじれξが「悪い」と判断し、かつ、左回旋状態であると判断した場合、上体に左右の捻じれが出ている。この場合、PC7は、右肩が前に出ていると推測する。PC7は、このことが原因でバックスイングでの上体の回転が不足することがあると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「悪い」と判断し、かつ、右回旋状態であると判断した場合、上体に左右の捻じれが出ている。この場合、PC7は、左肩が前に出ていると推測する。PC7は、このことが原因でフィニッシュでの上体の回転が不足することがあると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「非常に悪い」と判断し、かつ、左回旋状態であると判断した場合、上体の左右の捻じれが顕著に出ている。この場合、PC7は、右肩が前に出て体を右にねじりにくくなっていると推測する。PC7は、このことが原因でバックスイングでの体の回転が不足すると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「非常に悪い」と判断し、かつ、右回旋状態であると判断した場合、上体の左右の捻じれが顕著に出ている。この場合、PC7は、左肩が前に出て体を左にねじりにくくなっていると推測する。PC7は、このことが原因でフィニッシュでの体の回転が不足すると推測する。
PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)reが「良い」と判断した場合、腕の回転柔軟性は優れている。PC7は、これが、内にも外にもよく回転する状態であると推測する。
PC7が、腕の回転柔軟性(内旋)riが「良い」と判断した場合、腕の回転柔軟性は優れている。PC7は、これが、内にも外にもよく回転する状態であると推測する。
PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)reが「正常」と判断した場合、腕の回転柔軟性は許容範囲である。この場合、PC7は、この柔軟性が不足するとスイングに大きな影響を与えるので、今後も柔軟性を保てるようストレッチをしっかり行うように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、腕の回転柔軟性(内旋)riが「正常」と判断した場合、腕の回転柔軟性は許容範囲である。この場合、PC7は、この柔軟性が不足するとスイングに大きな影響を与えるので、今後も柔軟性を保てるようストレッチをしっかり行うように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)reが「悪い」と判断した場合、腕の外方向への回転柔軟性が不足している。PC7は、これが、バックスイングで腕が後ろに倒れづらくなり、クラブが前方向にかぶる原因になると推測する。
PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)reが「非常に悪い」と判断した場合、腕の外方向への回転柔軟性がかなり不足している。PC7は、これが、バックスイングで腕が後ろに倒れづらくなり、クラブが前方向にかぶる原因になると推測する。
PC7が、腕の回転柔軟性(内旋)riが「悪い」と判断した場合、腕の内方向への回転柔軟性が不足している。PC7は、これが、クラブのフェースローテーションが不足し、スライスの原因になると推測する。
PC7が、腕の回転柔軟性(内旋)riが「非常に悪い」と判断した場合、腕の内方向への回転柔軟性がかなり不足している。PC7は、これが、腕が内側に回転しにくく、クラブのフェースローテーション不足の原因になると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「良い」と判断した場合、骨盤の左右バランスが優れている。この場合、PC7は、このままバランスの取れた骨盤状態をキープするように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、骨盤左右バランスμが「正常」と判断した場合、骨盤の左右バランスは許容範囲である。この場合、PC7は、普段片足に重心をかけて立つとか、足を組むなどバランスを崩すような動作をできるだけ避けるように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、骨盤左右バランスμが「悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、骨盤が右にぶれやすい状態である。この場合、PC7は、普段片方に重心をかけて立っている事や脚を組んで座ることが多いと推測する。また、PC7は、フィニッシュで体の回転が不十分になることがあると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、骨盤が左にぶれやすい状態である。この場合、PC7は、普段片方に重心をかけて立っている事や脚を組んで座ることが多いと推測する。また、PC7は、バックスイングで右への体重移動が不十分になることがあると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、歩行時に尻が横に振れたり、立っているときも骨盤が右にずれやすくなっていると推測する。また、この場合、PC7は、フィニッシュで体が十分に回りにくい状態であると推測する。さらに、PC7は、腰痛を引き起こしたり、背骨を歪め、肩こりや頭痛などの原因になると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、歩行時に尻が横に振れたり、立っているときも骨盤が左にずれやすくなっていると推測する。また、この場合、PC7は、バックスイングで右への体重移動が不十分になりがちであると推測する。さらに、PC7は、腰痛を引き起こしたり背骨を歪め、肩こりや頭痛などの原因になると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「良い」と判断した場合、骨盤の左右バランスが優れている。この場合、PC7は、このままバランスの取れた骨盤状態をキープするように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、大転子のバランスgbが「正常」と判断した場合、骨盤の左右バランスは許容範囲である。この場合、PC7は、普段片足に重心をかけて立つとか、足を組むなどバランスを崩すような動作をできるだけ避けるように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、大転子のバランスgbが「悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、股関節の左右バランスにやや差が出ている。この場合、PC7は、左足の内転筋が硬くなって、バックスイングで右方向への体重移動に支障がでることがあると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、股関節の左右バランスにやや差が出ている。この場合、PC7は、右足の内転筋が硬くなって、ダウンスイングからインパクトにかけて軸が左に傾きやすくなると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、股関節の左右バランスにかなり差が出ている。この場合、PC7は、左足の内転筋が硬く、バックスイングで右方向への体重移動がうまくできなくなると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、股関節の左右バランスにかなり差が出ている。この場合、PC7は、右足の内転筋が硬く、ダウンスイングからインパクトにかけての腰の回転が不足しがちであると推測する。
PC7が、骨盤ねじれζが「良い」と判断した場合、骨盤の左右バランスが優れている。この場合、PC7は、このままバランスの取れた骨盤状態をキープするように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、骨盤ねじれζが「正常」と判断した場合、骨盤の左右バランスは許容範囲である。この場合、PC7は、普段片足に重心をかけて立つとか、足を組むなどバランスを崩すような動作をできるだけ避けるように、被検者1にアドバイスする。
PC7が、骨盤ねじれζが「悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、骨盤にやや捻じれがある。この場合、PC7は、右の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、バックスイングでの右方向への体重移動が不十分になりやすい状態であると推測する。
PC7が、骨盤ねじれζが「悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、骨盤にやや捻じれがある。この場合、PC7は、左の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、フィニッシュで体の回転が不十分になりやすい状態であると推測する。
PC7が、骨盤ねじれζが「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、骨盤に捻じれがある。この場合、PC7は、右の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、バックスイングで右方向への体重移動が不十分になり、ボールが左方向へ飛びやすくなると推測する。
PC7が、骨盤ねじれζが「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、骨盤に捻じれがある。この場合、PC7は、左の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、フィニッシュで体が十分に回転せず、ボールが右方向に飛びやすくなると推測する。
さて、図10に戻って、テーブル200を参照して、下半身の状態LWは、パラメータV,Λ及びΠを用いて決定される。和Ξ(=Λ+Π)は、腿上げの際の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとの和であり、骨盤の後傾角を表す。この場合、被検者の標準状態に対しての後傾角であるので、値Λが値Πに加えられている。
また、テーブル200では、下半身の状態LWは、状態1〜9のいずれかに分類される。具体的には次の通りである。
V>a1かつΞ≦b1の場合、下半身の状態LWは状態1と判断され、V>a1かつb1<Ξ≦b2の場合、下半身の状態LWは状態2と判断され、V>a1かつb2<Ξの場合、下半身の状態LWは状態3と判断される。a2<V≦a1かつΞ≦b1の場合、下半身の状態LWは状態4と判断され、a2<V≦a1かつb1<Ξ≦b2の場合、下半身の状態LWは状態5と判断され、a2<V≦a1かつb2<Ξの場合、下半身の状態LWは状態6と判断される。V≦a2かつΞ≦b1の場合、下半身の状態LWは状態7と判断され、V≦a2かつb1<Ξ≦b2の場合、下半身の状態LWは状態8と判断され、V≦a2かつb2<Ξの場合、下半身の状態LWは状態9と判断される。この場合、定数a1,a2,b1,b2は、正の整数であり、実験や試行錯誤により定められる。また、a1>a2、b2>b1、である。
ここで、V>a1は、骨盤が前傾していることを示す。a2<V≦a1は、骨盤が正常であることを示す。V≦a2は、骨盤が後傾していることを示す。Ξ≦b1は骨盤の前後の動揺が小さいことを示す。b1<Ξ≦b2は、骨盤の前後の動揺が中程度であることを示す。b2<Ξは、骨盤の前後の動揺が大きいことを示す。
下半身の状態LWが状態1であると判断された場合、PC7は、腰部と大腿部前面の筋肉が硬いと判断する。また、この場合、PC7は、腰から背中が後ろに反ってオーバースイングになりがちであると推測する。また、PC7は、これが腰痛の原因になると推測する。
下半身の状態LWが状態2であると判断された場合、PC7は、腰、臀部、大腿部、ふくらはぎと背面の筋肉の柔軟性には問題ないと判断する。この場合、PC7は、この状態をキープできるよう、ストレッチなど続けるように、被検者1にアドバイスする。
下半身の状態LWが状態3であると判断された場合、PC7は、殿筋の柔軟性が不足していると判断する。この場合、PC7は、股関節が伸びにくく、フォロースルーがしっかりとれていないと推測する。
下半身の状態LWが状態4であると判断された場合、PC7は、腰、臀部、大腿部、ふくらはぎと背面の筋肉の柔軟性には問題ないと判断する。この場合、PC7は、この状態をキープできるよう、ストレッチなど続けていくように、被検者1にアドバイスする。
下半身の状態LWが状態5であると判断された場合、PC7は、腰、臀部、大腿部、ふくらはぎと背面の筋肉の柔軟性・バランス共に問題ないと判断する。この場合、PC7は、この状態をキープできるよう、ストレッチなど続けていくように、被検者1にアドバイスする。
下半身の状態LWが状態6であると判断された場合、PC7は、殿筋の柔軟性が不足していると判断する。この場合、PC7は、股関節の動きを制限してしまい、体の回転が不十分になっていると推測する。
下半身の状態LWが状態7であると判断された場合、PC7は、下半身の後ろ側全体が硬いと判断する。この場合、PC7は、骨盤が後傾して猫背になり、踵重心になりがちであると推測する。さらに、PC7は、股関節での回転が不十分なため、腰での回転に頼り、腰に負担をかけることになると推測する。
下半身の状態LWが状態8であると判断された場合、PC7は、太ももの後ろからふくらはぎにかけての筋肉が硬くなっていると判断する。この場合、PC7は、座りっぱなしだったり、ハイヒールの靴をよく履いていると推測する。また、PC7は、スイングでは、踵重心になりやすいと推測する。
下半身の状態LWが状態9であると判断された場合、PC7は、臀部から太腿後ろ、ふくらはぎにかけての筋肉が硬くなっていると判断する。この場合、PC7は、骨盤が後傾し猫背になりがちであると推測する。また、PC7は、踵重心になってしまったり、股関節が硬く体の回転不足の原因になると推測する。
[被検者が左打ちの場合]
被検者が左打ちの場合のアドバイス、判断、評価、及び推測は、上記の右打ちの場合のアドバイス、判断、評価、及び推測と多くの場合共通する。以下、異なる部分のみを説明する。
PC7が肩の歪み度δが「悪い」と判断し、右肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスが崩れ、左の肩が低くなっている。PC7は、このことが原因で、しっかりとしたフォロースルーをとりづらくなると推測する。
PC7が肩の歪み度δが「非常に悪い」と判断し、右肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスがかなり崩れ、左の肩がかなり低くなっている。この場合、PC7は、フォロースルーでクラブが左サイドに流れていると推測する。また、PC7は、この状態が続くと肩こり、偏頭痛、眼精疲労など、様々な症状が現れることがあると推測する。
PC7が肩の歪み度δが「悪い」と判断し、左肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスが崩れ、右の肩が低くなっている。PC7は、このことが原因で、バックスイングが取りづらくなると推測する。
PC7が肩の歪み度δが「非常に悪い」と判断し、左肩が上がっていると判断した場合、肩の左右バランスがかなり崩れ、右の肩がかなり低くなっている。この場合、PC7は、バックスイングのトップが低くなって、飛距離に影響していると推測する。また、PC7は、この状態が続くと肩こり、偏頭痛、眼精疲労など、様々な症状が現れることがあると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、右脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。この場合、PC7は、右の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。また、PC7は、バックスイングで体の回転が不足していると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、右脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。この場合、PC7は、右の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。また、PC7は、バックスイングで体の回転が不足していると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、右脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、ウエストが硬く、左右バランスにもかなりの差が出ている。この場合、PC7は、右の腰から背中にかけての筋肉が特に硬くなりやすい状態であると推測する。また、PC7は、バックスイングで体の回転が不足していると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、左脇腹が縮み、その結果、左脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。この場合、PC7は、左の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。また、PC7は、インパクトからフィニッシュにかけて体の回転が不足していると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、左脇腹が縮み、その結果、左脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、ウエストの左右バランスに差が出ている。この場合、PC7は、左の腰から背中にかけての筋肉が硬くなりやすい状態であると推測する。また、PC7は、インパクトからフィニッシュにかけて体の回転が不足していると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、左脇腹が縮み、その結果、左脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、ウエストが硬く、左右のバランスにもかなりの差が出ている。この場合、PC7は、左の腰から背中にかけての筋肉が特に硬くなりやすい状態であると推測する。また、PC7は、インパクトからフィニッシュにかけて体の回転が不足していると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「悪い」と判断し、かつ、左回旋状態であると判断した場合、上体に左右の捻じれが出ている。この場合、PC7は、右肩が前に出ていると推測する。また、PC7は、このことが原因でフィニッシュでの上体の回転が不足することがあると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「悪い」と判断し、かつ、右回旋状態であると判断した場合、上体に左右の捻じれが出ている。この場合、PC7は、左肩が前に出ていると推測する。また、PC7は、このことが原因でバックスイングでの上体の回転が不足することがあると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「非常に悪い」と判断し、かつ、左回旋状態であると判断した場合、上体の左右の捻じれが顕著に出ている。この場合、PC7は、右肩が前に出て体を右にねじりにくくなっていると推測する。また、PC7は、このことが原因でフィニッシュでの体の回転が不足していると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「非常に悪い」と判断し、かつ、右回旋状態であると判断した場合、上体の左右の捻じれが顕著に出ている。この場合、PC7は、左肩が前に出て体を左にねじりにくくなっていると推測する。また、PC7は、このことが原因でバックスイングでの体の回転が不足していると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、骨盤が右にぶれやすい状態である。この場合、PC7は、普段片方に重心をかけて立っている事や脚を組んで座ることが多いと推測する。また、PC7は、バックスイングで右への体重移動が不十分になることがあると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、骨盤が左にぶれやすい状態である。この場合、PC7は、普段片方に重心をかけて立っている事や脚を組んで座ることが多いと推測する。また、PC7は、フィニッシュで体の回転が不十分になることがあると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、歩行時に尻が横に振れたり、立っているときも骨盤が右にずれやすくなっていると推測する。また、PC7は、バックスイングで右への体重移動が不十分になりがちであると推測する。さらに、PC7は、これが腰痛を引き起こしたり、背骨を歪め、肩こりや頭痛などの原因になると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、歩行時に尻が横に振れたり、立っているときも骨盤が左にずれやすくなっていると推測する。また、PC7は、フィニッシュで体が十分に回りにくい状態であると推測する。さらに、PC7は、腰痛を引き起こしたり背骨を歪め、肩こりや頭痛などの原因になると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、股関節の左右バランスにやや差が出ている。この場合、PC7は、左足の内転筋が硬くなって、ダウンスイングからインパクトにかけて軸が左に傾きやすくなると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、股関節の左右バランスにやや差が出ている。この場合、PC7は、右足の内転筋が硬くなって、バックスイングで右方向への体重移動に支障がでると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、股関節の左右バランスにかなり差が出ている。この場合、PC7は、左足の内転筋が硬く、ダウンスイングからインパクトにかけての腰の回転が不足しがちであると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、股関節の左右バランスにかなり差が出ている。この場合、PC7は、右足の内転筋が硬く、バックスイングで右方向への体重移動がうまくできなくなると推測する。
PC7が、骨盤ねじれζが「悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、骨盤にやや捻じれがある。この場合、PC7は、右の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、フィニッシュで体がの回転が不十分になりやすい状態であると推測する。
PC7が、骨盤ねじれζが「悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、骨盤にやや捻じれがある。この場合、PC7は、左の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、バックスイングでの右方向への体重移動が不十分になりやすい状態であると推測する。
P7が、骨盤ねじれζが「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、骨盤に捻じれがある。この場合、PC7は、右の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、フィニッシュで体が十分に回転せず、ボールが右方向に飛びやすくなると推測する。
PC7が、骨盤ねじれζが「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、骨盤に捻じれがある。この場合、PC7は、左の骨盤がより後ろに倒れていると推測する。また、PC7は、バックスイングで右方向への体重移動が不十分になり、ボールが左方向へ飛びやすくなると推測する。
以上のような、PC7によるアドバイス、判断、評価、及び/又は推測(総称して、「詳細評価」と呼ぶ。)は、PC3によって、モニタ43からの映像及び/又はスピーカ45からの音声により、被検者1に提供される。また、PC7は、詳細評価を印刷して、紙媒体により、被検者1に提供する。この印刷結果の例が、後述の図13に挙げられる。詳細評価は、上記のように、被検者1のゴルフスイングの推測結果を含んでいる。
なお、以上のような詳細評価の内容は、電子データ(テキストデータ、画像データ、及び/又は音声データ等)として、HDD31に格納されている。PC3は、以上のような判断の結果に従って、HDD31から、対応する詳細評価の内容を示す電子データを読み出して、映像及び/又は音声を生成し、並びに、詳細評価を印刷する。
ところで、PC7は、モニタ43からの映像及び/又はスピーカ45からの音声により、次に示す、被検者1のゴルフスイングに関する推測結果をアドバイス(以下、「ワンポイントアドバイス」と呼ぶ。)として被検者1に提供する。PC7は、このゴルフスイングに関するワンポイントアドバイスを、後述の図11の総合結果画面の第3フレーム74に表示する。
なお、ワンポイントアドバイスの内容は、電子データ(テキストデータ、画像データ、及び/又は音声データ等)として、HDD31に格納されている。PC3は、下記の判断の結果に従って、HDD31から、該当するワンポイントアドバイスを示す電子データを読み出して、映像及び/又は音声を生成する。
以下の例は、被検者1が右打ちの場合である。
PC7が肩の歪み度δが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、右肩が上がっていると判断した場合、PC7は、バックスイングのトップの位置を高く保つことができないと推測する。その結果、PC7は、ボールの高さ及び飛距離に影響がでてくると推測する。また、PC7は、クラブが長い、もしくは、ロフトのたっているクラブの場合は、苦手なケースが増えてくると推測する。
PC7が肩の歪み度δが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、左肩が上がっていると判断した場合、PC7は、フォロースルーをとるときに、十分な方向に手が伸びていかないと推測する。その結果、PC7は、クラブの軌道が必要以上に左サイドに入ってしまうため、無理に振ってしまうとボールが左方向へ曲がると推測する。
PC7が、胸筋の硬さνが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、胸の筋肉が硬くなっていると判断した場合、PC7は、クラブの軌道がアウトサイドインに入りやすく、ボールが左へ曲がったり、低いボールがでやすくなると推測する。
PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)reが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、PC7は、バックスイングをしたときにクラブのシャフトがかぶりやすくなり、このような状態からダウンスイングをした場合、ボールが左方向へ曲がり易くなると推定する。
PC7が、腕の回転柔軟性(内旋)riが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、PC7は、フォロースルーをするときに右手が回旋しないため、クラブのフェイスローテーションが不足しがちであり、高いボールやスライスしたボールが出易くなると推測する。
PC7が、体側バランスεが「良い」又は「正常」と判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、PC7は、身体の捻転を必要とする体重移動が不足しがちであり、飛距離が落ち、また、クラブの軌道がアウドサイド−インになりがちであると推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、右脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「良い」又は「正常」と判断した場合、PC7は、インパクトからフィニッシュにかけて身体の回転が不足しがちであり、ボールが右方向に飛んで行くと推測する。
PC7が、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」と判断して、左脇腹が縮み、その結果、右脇腹の筋肉が硬くなりやすいと判断し、かつ、側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、PC7は、バックスイングの方向へ身体の回転が不足する、または、バックスイングのときに左肩が下がり易くなり、クラブがアウトサイドから鋭角に降りるので、ボールが低く左方向へ飛び易くなると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、かつ、右肩が前に出ていると判断した場合、PC7は、バックスイングの回転が不足しがちであり、このままの状態でクラブを降ろすと、アウトサイドから低く左方向へ飛ぶボールが出易くなると推測する。
PC7が、上体左右ねじれξが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、かつ、左肩が前に出ていると判断した場合、PC7は、フィニッシュでの身体のターンが不足し、ボールが右に行き易く、ドライバのヒールに当たりやすくなると推測する。
PC7が、下半身の状態LWが状態7又は8であると判断した場合、太腿の裏側(ハムスリング)が硬くなっており、この状態でスイングすると尻が下がり、骨盤が後傾していまい、その結果、スイングしたときに地面のボールをうまくヒットすることが難しくなると推測する。
PC7が、下半身の状態LWが状態1又は3であると判断した場合、バックスイングのトップで上半身が左側に傾いたオーバースイングになると推測する。
PC7が、下半身の状態LWが状態9であると判断した場合、左右の尻の筋肉が硬くなっており、この状態でスイングすると身体の回転が不十分になり、スエーしやすくなると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、PC7は、左の尻が硬くなっており、この状態でスイングすると、フィニッシュで身体の回転が不十分になり、右方向にボールが飛び易くなると推測する。
PC7が、骨盤左右バランスμが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、PC7は、右の臀筋が硬くなっており、この状態でスイングすると、右方向への体重移動が不十分になり、もしくは、右腰が引けてしまい、その結果、ボールが左方向へ飛び易くなると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、かつ、正の値を示す場合、PC7は、右足の内転筋が硬くなっており、ダウンスイングからインパクトにかけて右方向への体重移動が左側へ早く流れてしまうため、軸が左に傾きやすくなると推測する。
PC7が、大転子のバランスgbが「悪い」又は「非常に悪い」と判断し、かつ、負の値を示す場合、PC7は、左足の内転筋が硬くなっており、この状態でスイングすると、右方向への体重移動がスムーズに行えないと推測する。
次に、PC7がモニタ43に出力する映像の例を示す。
図11は、PC7がモニタ43に出力する総合結果画面の例示図である。図11を参照して、この総合結果画面は、上記のようにして得られたアドバイス、判断、評価、及び推測を、静止画、動画、及び文字によって表している。
この総合結果画面は、ボタン60,62,64,66及び68、第1フレーム70、第2フレーム72、並びに第3フレーム74を含む。第1フレーム70は、ボタン50及び52を含む。
第1フレーム70には、姿勢バロメータSB、WB、BB、及び、TB、並びに、(表1)〜(表6)に基づいて決定された被検者1の姿勢パターンを表す人体画像が表示される。この人体画像は、キーボード32やマウス34の操作によって、回転や拡大・縮小が可能である。あるいは、人体画像は自動的に回転する。
また、ボタン50が押下されると、第1フレーム70の人体画像において、第1色彩(図では黒)によって、ストレッチが必要な箇所(つまり、(表1)〜(表6)に基づいて決定された筋肉が硬くなり易い箇所)が示される。一方、ボタン52が押下されると、第1フレーム70の人体画像において、第2色彩によって、筋肉トレーニングが必要な箇所(つまり、(表1)〜(表6)に基づいて決定された脂肪が付き易い箇所)が示される。
第2フレーム72には、被検者1が第1〜第5動作を行った際の計測結果(図9のパラメータ)が表示される。
第3フレーム74には、各種姿勢バロメータに基づく詳細評価の結果に応じて、上記したゴルフスイングに関するワンポイントアドバイスが表示される。また、PC7は、第3フレーム74に、ワンポイントアドバイスを行うインストラクタの動画像を表示するとともに、インストラクタの音声をスピーカ45から出力する。
ボタン66が押下されると、PC7は、詳細評価が示す被検者1の姿勢を修正するための運動を被検者1に教示するための、図12に示す運動処方画面をモニタ43に表示する。
図12は、運動処方画面の例示図である。図12を参照して、この運動処方画面は、フレーム98、並びに、ボタン93,94,95,96及び97を含む。PC7は、ボタン94が押下されると、フレーム98に、詳細評価が示す被検者1の姿勢を修正するためのストレッチ運動を行うキャラクタのアニメーションを表示する。被検者1は、このアニメーションを見ながらストレッチ運動を行い、姿勢を修正する。なお、詳細評価は、被検者1のゴルフスイングを推測するところ、ボタン94に対応したストレッチ運動は、その推測されたゴルフスイングを改善するために間接的に関連する運動である。
PC7は、ボタン95が押下されると、フレーム98に、詳細評価が示す被検者1の姿勢を修正するためのストレッチ運動を行うキャラクタのアニメーションを表示する。被検者1は、このアニメーションを見ながらストレッチ運動を行い、姿勢を修正する。なお、詳細評価は、被検者1のゴルフスイングを推測するところ、ボタン95に対応したストレッチ運動は、その推測されたゴルフスイングを改善するために直接的に関連する運動である。
PC7は、ボタン96が押下されると、フレーム98に、詳細評価が示す被検者1の姿勢を修正するための筋肉トレーニングを行うキャラクタのアニメーションを表示する。被検者1は、このアニメーションを見ながら筋肉トレーニングを行い、姿勢を修正する。なお、詳細評価は、被検者1のゴルフスイングを推測するところ、ボタン96に対応した筋肉トレーニングは、その推測されたゴルフスイングを改善するために間接的に関連するトレーニングである。
PC7は、ボタン97が押下されると、フレーム98に、詳細評価が示す被検者1の姿勢を修正するための筋肉トレーニングを行うキャラクタのアニメーションを表示する。被検者1は、このアニメーションを見ながら筋肉トレーニングを行い、姿勢を修正する。なお、詳細評価は、被検者1のゴルフスイングを推測するところ、ボタン97に対応した筋肉トレーニングは、その推測されたゴルフスイングを改善するために直接的に関連するトレーニングである。
PC7は、ボタン93が押下されると、再び図11の総合結果画面を表示する。
図11に戻って、PC7は、ボタン60が押下されると、詳細評価を紙媒体に印刷する。
図13は、詳細評価が印刷された紙媒体の例示図である。この紙媒体には、フレーム78,80,86,88,90,92,109,110,112,116,118,120,122,124、予測表示部82、及び、体バランス表示部84を含む。
フレーム78には、姿勢バロメータSB、WB、BB、及び、TB、並びに、(表1)〜(表6)に基づいて決定された被検者1の姿勢パターンを表す人体画像が記載される。この人体画像は、キーボード32やマウス34の操作によって、回転や拡大・縮小が可能である。あるいは、人体画像は自動的に回転する。
また、フレーム78の人体画像において、第1色彩(図では黒)によって、ストレッチが必要な箇所(つまり、(表1)〜(表6)に基づいて決定された筋肉が硬くなり易い箇所)が示される。フレーム78の人体画像において、第2色彩(図では黒線で囲んだ白)によって、筋肉トレーニングが必要な箇所(つまり、(表1)〜(表6)に基づいて決定された脂肪が付き易い箇所)が示される。
フレーム109には、腕の回転柔軟性re及びriに基づく上述した詳細評価が記載される。この場合、PC7は、腕の回転柔軟性(外旋)re及び腕の回転柔軟性(内旋)riに関し、それらの評価レベル(「良い」、「正常」、「悪い」、及び「非常に悪い」)が異なる場合は、一方より悪い評価レベルを持つ詳細評価をフレーム109に記載する。また、腕の回転柔軟性(外旋)re及び腕の回転柔軟性(内旋)riに関し、それらの評価レベルが同じ場合は、PC7は、次の詳細評価を記載する。
PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)re及び腕の回転柔軟性(内旋)riの双方が「良い」と判断した場合、腕の回転柔軟性は優れている。PC7は、これが、内にも外にもよく回転する状態であると推測する。また、PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)re及び腕の回転柔軟性(内旋)riの双方が「正常」と判断した場合、腕の回転柔軟性は許容範囲である。この場合、PC7は、この柔軟性が不足するとスイングに大きな影響を与えるので、今後も柔軟性を保てるようストレッチをしっかり行うように、被検者1にアドバイスする。また、PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)re及び腕の回転柔軟性(内旋)riの双方が「悪い」と判断した場合、腕の回転柔軟性が不足している。その結果、PC7は、被検者1が、バックスイングからフィニッシュにかけてクラブのコントロールがうまく出来ていないと推測する。また、PC7が、腕の回転柔軟性(外旋)re及び腕の回転柔軟性(内旋)riの双方が「非常に悪い」と判断した場合、腕の回転柔軟性がかなり不足している。PC7は、これが、バックスイングでのクラブのかぶりや、フィニッシュでのフェースローテーション不足など、様々な問題の原因になると推測する。
フレーム110には、胸筋の硬さνに基づく上述した詳細評価が記載される。フレーム112には、体側バランスε及び側筋の柔軟性τに基づく上述した詳細評価が記載される。フレーム116には、上体左右ねじれξに基づく上述した詳細評価が記載される。フレーム120には、肩の歪み度δに基づく上述した詳細評価が記載される。フレーム122には、肩の異常σに基づく上述した詳細評価が記載される。フレーム118には、下半身の状態1Wに基づく上述した詳細評価が記載される。
フレーム124には、骨盤左右バランスμ、大転子のバランスgb、及び骨盤ねじれζに基づく上述した詳細評価が記載される。この場合、PC7は、骨盤左右バランスμ、大転子のバランスgb、及び骨盤ねじれζに関し、それらの評価レベル(「良い」、「正常」、「悪い」、及び「非常に悪い」)が異なる場合は、最も悪い評価レベルを持つ詳細評価をフレーム124に記載する。また、骨盤左右バランスμ、大転子のバランスgb、及び骨盤ねじれζに関し、それらの評価レベルが同じ場合は、PC7は、次のようにして選択された詳細評価を記載する。
骨盤左右バランスμ、大転子のバランスgb、及び骨盤ねじれζに優先順位を割り当てる。優先順位は、高いほうから、骨盤左右バランスμ、大転子のバランスgb、及び骨盤ねじれζである。評価レベルが同じ場合、PC7は、最も高い優先順位の姿勢バロメータに基づく詳細評価をフレーム124に記載する。
ここで、フレーム109,110,116,120,122及び124の各々において、PC7は、評価レベルが「良い」の場合ポイント4を与え、評価レベルが「正常」の場合ポイント3を与え、評価レベルが「悪い」の場合ポイント2を与え、評価レベルが「非常に悪い」の場合ポイント1を与える。
PC7は、体側バランスε及び側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、フレーム112において、ポイント4を与える。PC7は、体側バランスεが「良い」及び側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、体側バランスεが「正常」及び側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、並びに、体側バランスε及び側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、フレーム112において、ポイント3を与える。
PC7は、体側バランスεが「良い」及び側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、体側バランスεが「正常」及び側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」及び側筋の柔軟性τが「良い」と判断した場合、並びに、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」及び側筋の柔軟性τが「正常」と判断した場合、フレーム112において、ポイント2を与える。
PC7は、体側バランスεが「悪い」又は「非常に悪い」及び側筋の柔軟性τが「悪い」又は「非常に悪い」と判断した場合、フレーム112において、ポイント1を与える。
また、PC7は、下半身の状態LWが、状態5であると判断した場合、フレーム118において、ポイント4を与える。PC7は、下半身の状態LWが、状態2又は状態4であると判断した場合、フレーム118において、ポイント3を与える。PC7は、下半身の状態LWが、状態1、状態3、状態6、状態7、又は状態8であると判断した場合、フレーム118において、ポイント2を与える。PC7は、下半身の状態LWが、状態9であると判断した場合、フレーム118において、ポイント1を与える。
そして、PC7は、フレーム109,110,112,116,120,122,124及び118の各々に、与えたポイントを記載する。図13の例では、星マークの数によりポイントが示されている。
体バランス表示部84には、被検者1の体のバランスの程度を示す点数BPが記載される。この点数BPは、被検者1の姿勢バロメータδ,ε,μ,ν,ρ,σ,τ,ξ,ζ,gb,re,ri及びLWに基づいて算出される。
ところで、PC3は、測定を開始する前に入力画面(図示せず)をモニタ43に表示し、被検者1に、年齢、性別、スイング(右打ち又は左打ち)、ゴルフの平均スコア、及び、ドライバによる平均飛距離を入力させる。
図13に戻って、予測表示部82には、被検者1の体のバランスが改善した後に予測される、打数の減少及び飛距離の増加が記載される。打数の減少は、被検者1の姿勢バロメータδ,ε,μ,ν,ρ,σ,τ,ξ,ζ,gb,re,ri及びLW、並びに、被検者1が入力した平均スコアに基づいて算出される。また、飛距離の増加は、被検者1の姿勢バロメータδ,ε,μ,ν,ρ,σ,τ,ξ,ζ,gb,re,ri及びLW、並びに、被検者1が入力した平均飛距離に基づいて算出される。
フレーム80には、被検者1が第1〜第5動作を行った際の計測結果(図9のパラメータ)が表示される。
フレーム86には、図12の運動処方画面のボタン94が押下された場合に、フレーム98に表示されるストレッチ運動の説明が記載される。フレーム88には、図12の運動処方画面のボタン95が押下された場合に、フレーム98に表示されるストレッチ運動の説明が記載される。
フレーム90には、図12の運動処方画面のボタン96が押下された場合に、フレーム98に表示される筋肉トレーニングの説明が記載される。フレーム88には、図12の運動処方画面のボタン97が押下された場合に、フレーム98に表示される筋肉トレーニングの説明が記載される。
図11に戻って、第3フレーム74には、複数のワンポイントアドバイスから1つのワンポイントアドバイスが選択され表示される。選択方法は次の通りである。
PC7は、図13のフレーム109,110,112,116,120,122,124及び118のうち、付与されたポイントが最も小さい(最も評価が悪い)フレームに記載された詳細評価に対応するワンポイントアドバイスを選択する。この場合、付与されたポイントが最も小さいフレームが複数存在する場合は、各フレームに割り当てられた優先順位に基づいて、最も高い優先順位のフレームに記載された詳細評価に対応するワンポイントアドバイスを選択する。この場合、最も高い優先順位のフレームが複数存在する場合は、ランダムに1つのフレームを選択し、そのフレームに記載された詳細評価に対応するワンポイントアドバイスを選択する。
ここで、フレーム109,110,112,116,120,124及び118の優先順位は、ゴルフのスイングに与える影響が大きい詳細評価を記載するフレームほど、高い優先順位を与える。
本実施の形態では、表示スペースの関係上、1つのワンポイントアドバイスを表示するが、該当するワンポイントアドバイスが複数あれば、その全部又は一部を表示することもできる。
図12に戻って、ボタン94〜97が押下されたときに、フレーム98に表示される運動(ストレッチ運動又は筋肉トレーニング)は、複数の運動から、次のようにして選択される。
PC7は、図13のフレーム109,110,112,116,120,124及び118のうち、付与されたポイントが最も小さい(最も評価が悪い)フレームに記載された詳細評価が示す姿勢を修正するための運動を選択し、選択された運動を行うキャラクタのアニメーションを表示する。
この場合、付与されたポイントが最も小さいフレームが複数存在する場合は、各フレームに割り当てられた優先順位に基づいて、最も高い優先順位のフレームに記載された詳細評価が示す姿勢を修正するための運動を選択する。この場合、最も高い優先順位のフレームが複数存在する場合は、ランダムに1つのフレームを選択し、そのフレームに記載された詳細評価が示す姿勢を修正するための運動を選択する。なお、優先順位は、ワンポイントアドバイスを選択する場合の優先順位と同じである。
本実施の形態では、4個のボタン94〜97を設けて、4種類の運動をフレーム98に表示可能にした。ただし、これに限定されず、表示する運動の数は、任意に設定可能である。
図11に戻って、PC7は、ボタン62が押下されると、個別評価画面をモニタ43に表示する。個別評価画面は、第1〜第5動作ごとの評価を含む。PC7は、ボタン64が押下されると、詳細結果画面をモニタ43に表示する。詳細結果画面は、図9の一覧図に示した各パラメータの値を含む。PC7は、ボタン68が押下されると、処理を終了する。
図14は、PC7と無線通信ユニット37のMCU39(以下、この図の説明において「ホスト39」と呼ぶ。)とセンサユニット3のMCU11(以下、この図の説明において「ノード11」と呼ぶ。)との間の通信手順を示す図である。図14を参照して、ステップS1にて、PC7は、加速度データのリードコマンド、ノードID、及びデータをホスト39に与える。すると、ステップS51にて、ホスト39は、そのリードコマンド、ノードID及びデータを含むビーコンをノード11に送信する。ここで、ノードIDは、ノード11、つまり、センサユニット3を識別するための情報である。本実施の形態では、4個のセンサユニット3のそれぞれに異なるノードIDが割り当てられる。
ノード11が、自分に割り当てられたノードIDが含まれるビーコンを受信した場合、ステップS101において、ノード11は、ホスト39から受け取ったコマンド、自分のノードID、及び加速度センサ13から取得した加速度データ(Xl,Yl,Zl)をホスト39へ送信する。
ステップS53にて、ホスト39は、ノード11から受信したデータをPC7へ送信する。ステップS3にて、PC7は、ホスト39からデータを受信したか否かを判断し、受信していない場合ステップS5に進み、受信した場合ステップS7に進む。ステップS5では、PC7は、ビーコンに含めるノードIDを変更してステップS1に進む。4個全てのノード11を検出するためである。
ステップS7にて、PC7は、4個全てのノード11(センサユニット3)が検出できたか否かを判断し、検出できていない場合ステップS5に進み、検出できた場合ステップS9に進む。なぜなら、4個全てのノード11を姿勢の計測に使用するからである。
ステップS9にて、PC7は、加速度データのリードコマンド、ノードID、及びデータをホスト39に与える。すると、ステップS55にて、ホスト39は、そのリードコマンド、ノードID及びデータを含むビーコンをノード11に送信する。ステップS103にて、ノード11は、ホスト39から受け取ったコマンド、自分のノードID、及び加速度センサ13の加速度データ(Xl,Yl,Zl)をホスト39へ送信する。
ステップS57にて、ホスト39は、ノード11から受信したデータをPC7へ送信する。ステップS11にて、PC7は、ホスト39からデータを受信したか否かを判断し、受信していない場合ステップS13へ進み、受信した場合ステップS15に進む。ステップS13では、PC7は、ビーコンに含めるノードIDを変更してステップS9に進む。一方、ステップS15では、PC7は、受信したデータをメインメモリ23ないしはHDD31に格納する。ステップS17にて、PC7は、姿勢の測定が終了したか否かを判断し、つまり、第6動作の測定まで終了したか否かを判断し、終了していない場合はステップS13へ進み、それ以外は処理を終わる。
図15は、PC7による測定処理の流れを示すフローチャートである。図15を参照して、ステップS201にて、PC7は、センサユニット3からの加速度データに基づいて、状態角φ$を算出する。ステップS203にて、PC7は、センサユニット3からの加速度データに基づいて、ぶれ角ω$及びθ$を算出する。ステップS205にて、PC7は、指示部103のキャラクタ(インストラクタを表す。)のアニメーションを制御する。ステップS207にて、PC7は、ステップS201〜S205の結果に従って、動作指示画面(図8〜図13)を表示する。ステップS209にて、PC7は、1動作の測定が終了したか否かを判断し、終了していない場合はステップS201へ進み、それ以外は当該1動作に対する処理を終わる。図15の測定処理は、第1〜第6動作のそれぞれに対して実行される。
なお、ステップS209で「YES」が判断された時点における状態角φ$が当該動作における可動域φである。また、ステップS209で「YES」が判断された時点までの、ぶれ角ω$の最大値が当該動作におけるぶれ幅ωであり、ぶれ角θ$の最大値が当該動作におけるぶれ幅θである。
図16は、PC7による評価処理の流れを示すフローチャートである。図16を参照して、ステップS250にて、PC7は、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を決定するための姿勢バロメータを評価する処理(以下、「第1評価処理」と呼ぶ。)を実行する。ステップS252にて、PC7は、詳細評価を実行するための姿勢バロメータを評価する処理(以下、「第2評価処理」と呼ぶ。)を実行する。ステップS254にて、PC7は、第2評価処理の結果に基づいて、詳細評価(被検者1のゴルフスイングの推測を含む。)を実行し、その結果を、モニタ43に表示し、あるいは、印刷する。
図17は、図16のステップS250の第1評価処理の流れを示すフローチャートである。図17を参照して、ステップS600にて、PC7は、パラメータA及びBに基づいて、バロメータSBを算出する。ステップS602にて、PC7は、バロメータSBが、定数(−c1)以上かつ定数c1以下か否かを判断し、その範囲内の場合ステップS604に進み、それ以外はステップS606に進む。ステップS604では、PC7は、肩の左右のバランスが正常と判定して、ステップS612に進む。
一方、ステップS606では、PC7は、バロメータSBが定数c1より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS608に進み、それ以外、即ち、バロメータSBが定数(−c1)より小さい場合ステップS610に進む。ステップS608では、PC7は、右肩上がりと判断する。一方、ステップS610では、PC7は、左肩上がりと判断する。
ステップS612にて、PC7は、パラメータΣ及びΘに基づいて、バロメータWBを算出する。ステップS614にて、PC7は、バロメータWBが、定数(−d1)以上かつ定数d1以下か否かを判断し、その範囲内の場合ステップS616に進み、それ以外はステップS618に進む。ステップS616では、PC7は、骨盤の左右のバランスが正常と判定して、ステップS624に進む。
一方、ステップS618では、PC7は、バロメータWBが定数d1より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS620に進み、それ以外、即ち、バロメータWBが定数(−d1)より小さい場合ステップS622に進む。ステップS620では、PC7は、骨盤が左上がりであると判断する。一方、ステップS622では、PC7は、骨盤が右上がりであると判断する。
ステップS624にて、PC7は、バロメータBBが、定数e1以上かつ定数e2以下か否かを判断し、その範囲内の場合ステップS626に進み、それ以外はステップS628に進む。ステップS626では、PC7は、背中の状態が正常と判定して、ステップS634に進む。
一方、ステップS628では、PC7は、バロメータBBが定数e2より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS630に進み、それ以外、即ち、バロメータBBが定数e1より小さい場合ステップS632に進む。ステップS630では、PC7は、反り背であると判断する。一方、ステップS632では、PC7は、猫背であると判断する。
ステップS634にて、PC7は、パラメータO及びSに基づいて、バロメータTBを算出する。ステップS636にて、PC7は、バロメータTBが、定数f1より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS638に進み、それ以外はステップS642に進む。ステップS638では、PC7は、骨盤が右上がりでないと判定されているか否かを判断し、右上がりでない場合ステップS640に進み、それ以外はステップS647に進む。ステップS640では、PC7は、大転子が右上がりであると判定する。一方、ステップS647では、PC7は、大転子のバランスが正常と判定する。
ステップS642にて、PC7は、バロメータBBが定数(−f1)より小さいか否かを判断し、小さい場合ステップS644に進み、それ以外はステップS647に進む。ステップS644では、PC7は、骨盤が左上がりでないと判定されているか否かを判断し、左上がりでない場合ステップS646に進み、それ以外はステップS647に進む。ステップS646では、PC7は、大転子が左上がりであると判定する。
なお、PC7は、ステップS646,S640及びS647の後、リターンする。
図18は、図16のステップS252の第2評価処理の流れを示すフローチャートである。図18を参照して、ステップS750にて、PC7は、第1動作時の右腕の可動域Aと左腕の可動域Bとに基づいて、バロメータδを算出する。ステップS752にて、PC7は、バロメータδに基づいて、肩の歪みを四段階で評価する。
ステップS754にて、PC7は、第3動作時の上体の右方向のぶれ幅RR、腰の右方向のぶれ幅O、上体の左方向のぶれ幅LL、腰の左方向のぶれ幅Sに基づいて、バロメータεを算出する。ステップS756にて、PC7は、バロメータεに基づいて、体側(側筋)のバランスを四段階で評価する。
ステップS758にて、PC7は、第5動作時の腰の左方向のぶれ幅Θと腰の右方向のぶれ幅Σとに基づいて、バロメータμを算出する。ステップS760にて、PC7は、バロメータμに基づいて、骨盤の左右のバランスを四段階で評価する。
ステップS762にて、PC7は、バロメータνとして第1動作時の上体の後方向のぶれ幅Dを取得して、バロメータνに基づいて、胸筋の硬さを四段階で評価する。
ステップS764にて、PC7は、第4動作時の上体の可動域Uと腰の前方向のぶれ幅Vとに基づいて、バロメータρを算出する。ステップS766にて、PC7は、バロメータρに基づいて、背中の筋肉の柔軟性を四段階で評価する。
ステップS768にて、PC7は、第1動作時の上体の左方向のぶれ幅Eと右方向のぶれ幅Fとに基づいて、バロメータσを算出する。ステップS770にて、PC7は、バロメータσに基づいて、肩の状態を四段階で評価する。
ステップS772にて、PC7は、第3動作時の上体の右方向のぶれ幅RR、腰の右方向のぶれ幅O、上体の左方向のぶれ幅LL、及び腰の左方向のぶれ幅Sに基づいて、バロメータτを算出する。ステップS774にて、PC7は、バロメータτに基づいて、側筋の柔軟性を四段階で評価する。
ステップS776にて、PC7は、第3動作時の上体の前方向のぶれ幅αとγとに基づいて、バロメータξを算出する。ステップS778にて、PC7は、バロメータξに基づいて、上体の左右のねじれを四段階で評価する。
ステップS780にて、PC7は、第5動作時の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとに基づいて、バロメータζを算出する。ステップS782にて、PC7は、バロメータζに基づいて、骨盤のねじれを四段階で評価する。
ステップS784にて、PC7は、第3動作時の腰の左方向のぶれ幅Sと右方向のぶれ幅Oとに基づいて、バロメータgbを算出する。ステップS786にて、PC7は、バロメータgbに基づいて、大転子のバランスを四段階で評価する。
ステップS788にて、PC7は、第2動作(外旋)時の右腕の可動域AR、左腕の可動域AL、及び上体の後方向のぶれ幅UBに基づいて、バロメータreを算出する。ステップS790にて、PC7は、バロメータreに基づいて、腕の回転柔軟性(外旋)を四段階で評価する。
ステップS792にて、PC7は、第2動作(内旋)時の右腕の可動域ar、左腕の可動域al、及び上体の前方向のぶれ幅ufに基づいて、バロメータriを算出する。ステップS794にて、PC7は、バロメータriに基づいて、腕の回転柔軟性(内旋)を四段階で評価する。
ステップS796にて、PC7は、第5動作時の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとに基づいて、パラメータΞを算出する。ステップS798にて、PC7は、パラメータΞと第4動作時の腰の前方向のぶれ幅Vとに基づいて、下半身の状態LWを、状態1〜9のいずれか一に決定する。
図19(a)は、図18のステップS752,S756,S760,S762,S770,S778,S782及びS786における四段階評価の流れを示すフローチャートである。図19(a)を参照して、ステップS800にて、PC7は、バロメータの絶対値BAを算出する。ステップS802にて、PC7は、絶対値BAが定数C0以下か否かを判断し、以下の場合ステップS804に進み、それ以外はステップS806に進む。ステップS804では、PC7は、「良い」と評価する。
ステップS806にて、PC7は、絶対値BAが定数C0より大きく、かつ、定数C1以下か否かを判断し、その範囲内であればステップS808に進み、それ以外はステップS810に進む。ステップS808では、PC7は、「正常」と評価する。
ステップS810にて、PC7は、絶対値BAが定数C1より大きく、かつ、定数C2以下か否かを判断し、その範囲内であればステップS812に進み、それ以外はステップS814に進む。ステップS812では、PC7は、「悪い」と評価する。一方、ステップS814では、PC7は、「非常に悪い」と評価する。
ここで、定数C0〜C2(正の整数)は、バロメータδ、ε、μ、ν、σ、ξ、ζ、及びgbごとに、実験や試行錯誤により定められる。
図19(b)は、図18のステップS766,S774,S790及びS794における四段階評価の流れを示すフローチャートである。図19(b)を参照して、ステップS830にて、PC7は、バロメータの絶対値BAを算出する。ステップS832にて、PC7は、絶対値BAが定数C4以上か否かを判断し、以上の場合ステップS834に進み、それ以外はステップS836に進む。ステップS834では、PC7は、「良い」と評価する。
ステップS836にて、PC7は、絶対値BAが定数C5以上であり、かつ、定数C4より小さいかを判断し、その範囲内であればステップS838に進み、それ以外はステップS840に進む。ステップS838では、PC7は、「正常」と評価する。
ステップS840にて、PC7は、絶対値BAが定数C6以上であり、かつ、定数C5より小さいか否かを判断し、その範囲内であればステップS842に進み、それ以外はステップS844に進む。ステップS842では、PC7は、「悪い」と評価する。一方、ステップS844では、PC7は、「非常に悪い」と評価する。
ここで、定数C4〜C6(正の整数)は、バロメータρ、τ、re及びriごとに、実験や試行錯誤により定められる。
図20は、図16のステップS254の出力処理の流れを示すフローチャートである。図20を参照して、ステップS300にて、PC7は、第1評価処理の結果(評価)及び表1〜表6に基づいて、筋肉が硬くなり易い箇所を決定する。ステップS302にて、PC7は、第1評価処理の結果及び表1〜表6に基づいて、脂肪が付き易い箇所を決定する。
ステップS304にて、PC7は、第2評価処理の結果(評価)に基づいて、姿勢バロメータごとに、詳細評価の内容を決定する。上記のように、詳細評価は、被検者1のゴルフスイングの推測結果を含むので、詳細評価の内容を決定する処理は、被検者1のゴルフスイングを推測する処理を含む。なお、詳細評価の内容は、姿勢バロメータごとに、第2評価処理で取り得る評価と関連付けて、電子データとして、HDD31に予め格納されているので、PC7は、第2評価処理での評価に対応する詳細評価の電子データをHDD31から取得する。
ステップS306にて、PC7は、ステップS304で決定した詳細評価に対応した、ゴルフスイングに関するワンポイントアドバイスを選択する。なお、ワンポイントアドバイスは、ステップS304で取り得る詳細評価と関連付けて、電子データとして、HDD31に予め格納されているので、PC7は、ステップS304での詳細評価に対応するワンポイントアドバイスの電子データをHDD31から取得する。
ステップS308にて、PC7は、ステップS304で決定した詳細評価が示す姿勢を修正するための運動(ストレッチ運動及び筋肉トレーニング)を選択する。なお、姿勢を修正するための運動の情報は、ステップS304で取り得る詳細評価と関連付けて、電子データとして、HDD31に予め格納されているので、PC7は、ステップS304での詳細評価に対応する運動を表す電子データをHDD31から取得する。
ステップS310にて、PC7は、ステップS300で決定した筋肉が硬くなり易い箇所に第1色彩を付した人体画像を作成する。ステップS312にて、PC7は、ステップS302で決定した脂肪が付き易い箇所に第2色彩を付した人体画像を作成する。
ステップS314にて、PC7は、ステップS310で作成した第1色彩を付した人体画像、及び、ステップS306で選択したワンポイントアドバイスを含む総合結果画面(図11)をモニタ43に表示するとともに、ワンポイントアドバイスの音声を出力する。
ステップS316にて、PC7は、総合結果画面のボタン52が押下されたか否かを判断し、押下された場合ステップS320に進み、それ以外はステップS318に進む。ステップS320では、PC7は、ステップS312で作成した第2色彩を付した人体画像を、総合結果画面の第1フレーム70に表示する。
ステップS322にて、PC7は、総合結果画面のボタン50が押下されたか否かを判断し、押下された場合ステップS326に進み、それ以外はステップS324に進む。ステップS326では、PC7は、ステップS310で作成した第1色彩を付した人体画像を、総合結果画面の第1フレーム70に表示し、ステップS316に進む。
ここで、総合結果画面のボタン60、62、64、66及び68を総称して、「遷移ボタン」と呼ぶ。
ステップS316でNOが判断された後、ステップS318では、PC7は、遷移ボタンが押下されたか否かを判断し、押下された場合は、押下された遷移ボタンの種類に対応した処理を実行し、押下されていない場合はステップS316に戻る。
ステップS322でNOが判断された後、ステップS324では、PC7は、遷移ボタンが押下されたか否かを判断し、押下された場合は、押下された遷移ボタンの種類に対応した処理を実行し、押下されていない場合はステップS322に戻る。
ステップS318又はS324にて、遷移ボタン60が押下されたと判断した場合、ステップS328にて、PC7は、ステップS304で決定した詳細評価、第1及び第2色彩を付した人体画像、運動処方画面(図12)で提供される運動(ストレッチ運動及び筋力トレーニング)の説明、及び、被検者1が第1〜第5動作を行った際の計測結果(図9のパラメータ)を含む印刷画像(図13)を作成する。ステップS330にて、PC7は、ステップS328で作成した印刷画像を紙媒体に印刷する。
ステップS318又はS324にて、遷移ボタン62が押下されたと判断した場合、ステップS332にて、PC7は、個別評価画面をモニタ43に表示する。ステップS318又はS324にて、遷移ボタン64が押下されたと判断した場合、ステップS334にて、PC7は、詳細結果画面をモニタ43に表示する。ステップS318又はS324にて、遷移ボタン66が押下されたと判断した場合、ステップS336にて、PC7は、運動処方画面(図12)をモニタ43に表示する。運動処方画面によって、PC7が推測したゴルフスイングを改善するための運動処方が、被検者1に提供される。ステップS318又はS324にて、遷移ボタン68が押下されたと判断した場合、PC7は、処理を終了する。
さて、以上のように、本実施の形態によれば、被検者1が所定動作(被検者1の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる動作)を行うときの身体の部位の動きを検出して、検出結果に基づいて被検者1の本来的な身体の物理的な状態を評価し、評価結果に基づいて、被検者1のスイングを推測する。その結果、推測したスイングと、そのようなスイングになる原因(つまり、本来的な身体の物理的な状態)と、を被検者1に提示できるので、被検者1は、そのような情報をスイングテクニックの向上に活かすことができる。
ここで、身体の物理的な状態は、肉体、関節、及び骨の状態並びに姿勢を包含する意味であり、精神的な状態を含まない。
また、例えば、姿勢バロメータre及びriは、被検者1の肩関節の回転の柔軟性を表す。肩関節の回転の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフは肩関節を回転させてスイングするスポーツだからである。
また、姿勢バロメータreは、外旋方向の肩関節の柔軟性である。外旋方向の肩関節の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフのスイングは、肩関節の外旋方向の回転を利用するからである。姿勢バロメータriは、内旋方向の肩関節の柔軟性である。内旋方向の肩関節の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフのスイングは、肩関節の内旋方向の回転を利用するからである。
ところで、股関節の時計回り及び反時計回りの回転角を検出して、被検者の股関節の回転の柔軟性を表す姿勢バロメータとすることもできる。この場合、回転角は、垂直軸回りの回転角である。股関節の回転の柔軟性は、ゴルフのスイングを推定するためのバロメータとして好適である。なぜなら、ゴルフは股関節を回転させてスイングするスポーツだからである。
また、本実施の形態では、腕の回転柔軟性(外旋)reは、前腕の外旋の際の右腕の可動域AR、及び、前腕の外旋の際の左腕の可動域ALのうち、小さいほうから、前腕の外旋の際の上体の後方向のぶれ幅UB、つまり、代償動作を差し引いたものである。腕の回転柔軟性(内旋)riは、前腕の内旋の際の右腕の可動域ar、及び、前腕の内旋の際の左腕の可動域alのうち、小さいほうから、前腕の外旋の際の上体の前方向のぶれ幅uf、つまり、代償動作を差し引いたものである。
このように、代償動作(言わばノイズ)を除去するので、本来的に外旋及び内旋を行うべき部位(主たる部位)である肩関節による動作のみを抽出でき、肩関節の評価を正確に行うことができる。
また、代償動作を含む外旋及び内旋を行わせた後に、当該代償動作を計算で差し引くので、従来のように、身体の部位を拘束するための設備が不要であり、コストの削減及び簡易な計測が可能になる。
さらに、本実施の形態では、PC7は、スイングを改善するための運動処方を映像及び/又は音声により、被検者1に提示する(図12、図13)。従って、被検者1は提示された運動処方により、スイングを改善することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
(1)上記では、センサユニット3に加速度センサを搭載した。ただし、これに代えて、ジャイロスコープ等の角速度センサ、方位センサ、又は傾斜センサ等を搭載することもできる。また、加速度センサ、角速度センサ、方位センサ(地磁気センサ)、及び傾斜センサのうちの二以上の任意の組合せをセンサユニット3に搭載することもできる。さらに、これらのセンサは、一軸、二軸、及び三軸のものが、仕様に応じて選択、採用される。
(2)上記では、可動域は、動作開始時状態の合成ベクトルR0#と動作終了時状態の合成ベクトルR1#とがなす角度として求めた(図3(a)〜図3(c))。つまり、可動域は、合成ベクトルR0#に対する相対的な角度である。ただし、可動域を、基準座標系のYw軸と合成ベクトルR1#とがなす角度として定義することもできる。この場合、可動域は、Yw軸が固定であることから、絶対的な角度である。また、そうすると、動作開始時状態から動作終了時状態に至る状態角は、Yw軸と合成ベクトルRとがなす角度として定義される。
ここで、合成ベクトルR0#を基準とした可動域及び状態角をそれぞれ相対可動域及び相対状態角と呼び、Yw軸を基準とした可動域及び状態角をそれぞれ絶対可動域及び絶対状態角と呼ぶこともある。
(3)上記では、左右方向のぶれ角は、Yw軸とベクトルRxyとのなす角度として求められ、前後方向のぶれ角は、Yw軸とベクトルRzyとのなす角度として求められた(図3(a)〜図3(c))。つまり、ぶれ角は、Yw軸に対する角度であり、Yw軸が固定であることから、絶対的な角度である。ただし、左右方向のぶれ角を、動作開始時状態のベクトルRxyと、動作終了時状態に至る間のベクトルRxyと、がなす角度と定義し、前後方向のぶれ角を、動作開始時状態のベクトルRzyと、動作終了時状態に至る間のベクトルRzyと、がなす角度と定義することもできる。この場合、ぶれ幅は、動作開始時状態から動作終了時状態までのぶれ角の最大値である。
ここで、Yw軸を基準としたぶれ角及びぶれ幅をそれぞれ絶対ぶれ角及び絶対ぶれ幅と呼び、動作開始時状態のベクトルRxy,Rzyを基準としたぶれ角及びぶれ幅をそれぞれ相対ぶれ角及び相対ぶれ幅と呼ぶこともある。
(4)上記では、相対可動域及び相対状態角、並びに、絶対ぶれ角及び絶対ぶれ幅を評価のためのパラメータとした(図9、図10)。ただし、これらに代えて、絶対可動域及び絶対状態角、並びに、相対ぶれ角及び相対ぶれ幅を評価のためのパラメータとすることもできる。また、相対可動域及び相対状態角、絶対ぶれ角及び絶対ぶれ幅、絶対可動域及び絶対状態角、並びに、相対ぶれ角及び相対ぶれ幅が、混在していてもよい。
(5)上記のように、ぶれ角表示部105U1,105Bは、ぶれ角を、レーダーチャートでリアルタイムに示す(例えば図4参照)。具体的には、水平軸上に左右方向のぶれ角をプロットし、垂直軸上に前後方向のぶれ角をプロットし、4頂点を結び、囲まれた範囲を塗りつぶす。この場合、各方向において、ぶれ角の最大値を最新のプロットとする。このため、例えば、ある方向のぶれ角に関し、ある時点で最大値をプロットし、その後、その最大値を超えるぶれ角が検出されなければ、その方向のプロットは更新されない。従って、被検者の動きの軌跡を見ることはできない。
ただし、これに加えて、又は、独立して、左右方向のぶれ角をX座標(水平座標)とし、前後方向のぶれ角をY座標(垂直座標)として、XY平面上にリアルタイムでプロットしていき、被検者の動きの軌跡を表示することもできる。
また、そのような被検者の動きの軌跡に基づいて、被検者の物理的な状態の評価を行うこともできる。
(6)センサユニット3Cは、被検者1の中心線2上で、かつ、胸に装着してもよい。また、センサユニット3Wは、被検者1の中心線2上で、かつ、臍付近に、つまり、被検者1の腹部であって、骨盤近傍に、装着してもよい。
(7)上記では、PC7は、詳細評価、ワンポイントアドバイス、及び、運動処方を、映像によって被検者1に提供したが、それらの内容を音声とともに提供することもできるし、音声のみによって提供することもできる。
本発明は、ゴルフのスイングの向上を図るための装置及びサービスの分野で有用である。
3R,3L,3C,3W…センサユニット、7…パーソナルコンピュータ、13…三軸加速度センサ。

Claims (17)

  1. 被検者の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、
    前記被検者の所定部位に装着されて、前記被検者が所定動作を行ったときの当該所定部位の動きを検出する動き検出手段と、
    前記動き検出手段の検出結果に基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を表すバロメータを算出する算出手段と、
    前記バロメータに基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価する評価手段と、
    前記評価手段の評価結果に基づいて、前記被検者のゴルフスイングを推測する推測手段と、を備え、
    前記所定動作は、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、前記推測手段による推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる、身体状態評価装置。
  2. 前記バロメータは、前記被検者の前記所定部位の回転の柔軟性を表す、請求項1記載の身体状態評価装置。
  3. 前記バロメータは、前記被検者の肩関節の回転の柔軟性である、請求項2記載の身体状態評価装置。
  4. 前記バロメータは、外旋方向の肩関節の柔軟性である、請求項3記載の身体状態評価装置。
  5. 前記バロメータは、内旋方向の肩関節の柔軟性である、請求項3又は4記載の身体状態評価装置。
  6. 前記バロメータは、前記被検者の股関節の回転の柔軟性である、請求項2記載の身体状態評価装置。
  7. 前記動き検出手段は、
    前記被検者の前記所定動作に伴う代償動作を計測する代償動作計測手段と、
    前記代償動作を含んだ前記所定動作を計測する動作計測手段と、を含み、
    前記算出手段は、前記動作計測手段が計測した前記所定動作の情報から、前記代償動作計測手段が計測した前記代償動作の情報を除いて、本来的に前記所定動作を行うべき前記所定部位によって行われた動きを算出し、前記バロメータとする、請求項1から6のいずれかに記載の身体状態評価装置。
  8. 前記推測手段が推測したスイングを改善するための運動処方を映像及び/又は音声により、前記被検者に提示する運動処方提示手段をさらに備える請求項1から7のいずれかに記載の身体状態評価装置。
  9. 被検者の所定部位に装着されて、前記被検者が所定動作を行ったときの当該所定部位の動きを検出する動き検出装置の検出結果に基づいて、前記被検者の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価方法であって、
    コンピュータが、前記動き検出装置の検出結果に基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を表すバロメータを算出するステップと、
    前記コンピュータが、前記バロメータに基づいて、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価するステップと、
    前記コンピュータが、評価する前記ステップの評価結果に基づいて、前記被検者のゴルフスイングを推測するステップと、を含み、
    前記所定動作は、前記被検者の本来的な身体の物理的な状態を評価するための動作であり、推測する前記ステップによる推測対象の動作であるゴルフスイングと異なる、身体状態評価方法。
  10. 前記バロメータは、前記被検者の前記所定部位の回転の柔軟性を表す、請求項9記載の身体状態評価方法。
  11. 前記バロメータは、前記被検者の肩関節の回転の柔軟性である、請求項10記載の身体状態評価方法。
  12. 前記バロメータは、外旋方向の肩関節の柔軟性である、請求項11記載の身体状態評価方法。
  13. 前記バロメータは、内旋方向の肩関節の柔軟性である、請求項11又は12記載の身体状態評価方法。
  14. 前記バロメータは、前記被検者の股関節の回転の柔軟性である、請求項10記載の身体状態評価方法。
  15. 算出する前記ステップは、前記動き検出装置が計測した、前記被検者の前記所定動作に伴う代償動作の情報を、前記動き検出装置が計測した、前記代償動作を含んだ前記所定動作の情報から除いて、本来的に前記所定動作を行うべき前記所定部位によって行われた動きを算出し、前記バロメータとする、請求項9から14のいずれかに記載の身体状態評価方法。
  16. 前記コンピュータが、推測する前記ステップが推測したスイングを改善するための運動処方を映像及び/又は音声により、前記被検者に提示するステップをさらに含む請求項9から15のいずれかに記載の身体状態評価方法。
  17. 請求項9から16のいずれか一に記載の身体状態評価方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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