JP2012139359A - 血管アクセスデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも心血管疾患の発生リスクを低減することが可能な血管アクセスデバイスを提供する。
【解決手段】管状の第1接続部材10と、管状の第2接続部材20と、第1接続部材10と第2接続部材20との間の位置において第1接続部材10及び第2接続部材20と接続され、第1接続部材10及び第2接続部材20と連通する内部流路を有する本体部30とを備える血管アクセスデバイス1。本体部30は、内部流路に血液が存在するときには当該血液を外部へと送出可能で、かつ、外部から内部流路へと流体を受け入れ可能に構成されている。第1接続部材10は、静脈と接続可能に構成されている。第2接続部材20は、静脈であって、第1接続部材10が接続される静脈の位置よりも下流側の位置で接続可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、血液透析等を行う際に血管から血液回路等への血液の出入り口となる、血管アクセスデバイスに関する。
従来の血管アクセスデバイスとして、動脈と静脈を連結する皮下埋込み型の血管アクセスデバイスが知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特許文献1に開示された血管アクセスデバイスは、末端が動脈に縫合接続されるチューブと、末端が静脈内に挿入されるカテーテルと、これらチューブ及びカテーテルに接続された針アクセスサイトとを備える。チューブ及びカテーテル(並びに針アクセスサイト)は、連続した血液の流れを提供するように構成されている。
また、特許文献2に開示された血管アクセスデバイスは、内部に血液通路が形成されるとともに当該血液通路と外部とを連通する連通孔が設けられた本体部と、本体部の血液通路に接続された2本のチューブと、連通孔を閉塞するように配置され、穿刺針で刺通可能かつ再シール性を有する閉鎖部材とを備える。2本のチューブのうち一方のチューブは静脈と結紮して接続されており、他方のチューブは動脈と結紮して接続されている。
特表2002−5157998号公報 特開平11−4888号公報
ところで、特許文献1及び2に開示された血管アクセスデバイスは、動脈と静脈を直接連結するタイプのものであることから、動脈を流れる血液が静脈へと直接流れ込んでしまう場合がある。血管アクセスデバイスを介して動脈から静脈へと流れ込む血流量が増えると、心臓への負担が増えてしまう結果、例えば心肥大等の心血管疾患が発生してしまいかねない。特に特許文献1に開示された血管アクセスデバイスは、心臓に近い鎖骨下動脈と鎖骨下静脈(又は上大静脈)を直接連結したものであるため、心臓への負担がより大きなものとなってしまう。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、従来よりも心血管疾患の発生リスクを低減することが可能な血管アクセスデバイスを提供することを目的とする。
本発明の血管アクセスデバイス(1)は、管状の第1接続部材(10)と、管状の第2接続部材(20)と、前記第1接続部材(10)と前記第2接続部材(20)との間の位置において前記第1接続部材(10)及び前記第2接続部材(20)と接続され、前記第1接続部材(10)及び前記第2接続部材(20)と連通する内部流路(32)を有する本体部(30)とを備え、前記本体部(30)の少なくとも一部は、前記内部流路(32)に流体が存在するときには当該流体を外部へと送出可能で、かつ、外部から前記内部流路(32)へと流体を受け入れ可能に構成されており、前記第1接続部材(10)は、静脈と接続可能に構成され、前記第2接続部材(20)は、静脈であって、前記第1接続部材(10)が接続される静脈の位置よりも下流側の位置で接続可能に構成されていることを特徴とする。
このため、本発明の血管アクセスデバイスによれば、第1接続部材と第2接続部材はともに静脈に接続可能に構成されていることから、第1接続部材と第2接続部材をそれぞれ静脈に接続したときには、静脈を流れる血液が内部流路を通ってそのまま静脈へと流れることとなる。つまり、本発明の血管アクセスデバイスは、従来の血管アクセスデバイスのように動脈と静脈を直接連結するタイプのものではないことから、従来よりも心臓への負担を減らすことができ、結果として、心血管疾患の発生リスクを低減することが可能となる。
また、本発明の血管アクセスデバイスによれば、本体部の内部流路と第1接続部材及び第2接続部材とは連通しており、静脈を流れる血液が内部流路を通ってそのまま静脈へと流れるような構成となっていることから、血管アクセスデバイス内に血液が滞留しにくいという利点がある。その結果、血管アクセスデバイス内に血液が滞留することに起因する血栓の発生を抑制することができるし、血管アクセスデバイス内を流れる血流が所定量確保できているのであれば、ヘパリン等の抗血液凝固剤を血管アクセスデバイス内に注入しておかなくても済むようになる。
なお、この明細書において「下流側」とは、血液の流れを川の流れに見立てたときに、流れの下手側のことをいう。一方、「上流側」とは、血液の流れを川の流れに見立てたときに、流れの上手側のことをいう。第1接続部材と第2接続部材が、同じ静脈にそれぞれ接続される場合、例えば第1接続部材と第2接続部材がともに右鎖骨下静脈に接続される場合には、第1接続部材の接続位置は右鎖骨下静脈のうち上流側の位置(心臓から遠い位置)となり、第2接続部材の接続位置は右鎖骨下静脈のうち下流側の位置(心臓に近い位置)となる。また、第1接続部材と第2接続部材が、異なる静脈であって流れの連続する静脈にそれぞれ接続される場合、例えば第1接続部材と第2接続部材が右鎖骨下静脈と上大静脈に接続される場合には、第1接続部材の接続位置は、上大静脈よりも上流側である右鎖骨下静脈となり、第2接続部材の接続位置は、右鎖骨下静脈よりも下流側である上大静脈となる。
本発明の血管アクセスデバイス(1)においては、前記第1接続部材(10)及び前記第2接続部材(20)は、ともに円管状であり、前記第2接続部材(20)の内径(d2)は、前記第1接続部材(10)の内径(d1)よりも大きいことが好ましい。
第1接続部材及び第2接続部材をそれぞれ静脈に接続したときに、下流側に位置する第2接続部材の内径が上流側に位置する第1接続部材の内径よりも大きいと、本体部を介して脱血する際の血流量を確保しやすいという利益がある。
また、本発明の血管アクセスデバイス(2)においては、前記第1接続部材(12)及び前記第2接続部材(22)は、ともに円管状であり、前記第1接続部材(12)の内径(d1)は、前記第2接続部材(22)の内径(d2)よりも大きいことも好ましい。
第1接続部材及び第2接続部材をそれぞれ静脈に接続したときに、上流側に位置する第1接続部材の内径が下流側に位置する第2接続部材の内径よりも大きいと、静脈から第1接続部材に流れ込む血流量が比較的増えることとなるため、血管アクセスデバイス内での血栓発生をさらに抑制することが可能となる。
本発明の血管アクセスデバイス(1)においては、前記第1接続部材(10)、前記本体部(30)及び前記第2接続部材(20)は、皮下に埋め込み可能に構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、感染症の発生を抑制することが可能となる。また、外見上は血管アクセスデバイスを構成する各部材が目立ちにくくなるため、美容上の観点からも優れている。
本発明の血管アクセスデバイス(1)においては、前記本体部(30)は、可撓性の人工血管で構成されており、前記本体部(30)に対して、外部から針を穿刺可能に構成されていることが好ましい。
皮下に本発明の血管アクセスデバイスを埋め込んだときには、上記のように構成するとより一層目立ちにくくなり、美容面で特に優れた血管アクセスデバイスとなる。
本発明の血管アクセスデバイス(1)においては、前記本体部(30)は、単一の人工血管で構成されており、前記本体部(30)の単位長さ当たりの外表面積は、前記第1接続部材(10)の単位長さ当たりの外表面積及び前記第2接続部材(20)の単位長さ当たりの外表面積よりも大きいことが好ましい。
ところで、人工血管に対して先端の鋭い針を何度も刺すと人工血管は次第に損傷してしまうことから、人工血管をなるべく長期間使用するための工夫として、穿刺ごとに針を刺す位置を少しずつずらすことが従来行われている。しかしながら、本体部の表面積が比較的小さいと、その分針を刺せる範囲が狭くなってしまうことから、穿刺ごとに針を刺す位置を少しずつずらしたとしても、本体部の長寿命化を図ることは容易ではない。
これに対し、本発明の血管アクセスデバイスによれば、本体部の単位長さ当たりの外表面積が、第1接続部材の単位長さ当たりの外表面積及び第2接続部材の単位長さ当たりの外表面積よりも大きいため、針を刺せる範囲を比較的広く確保することができる。その結果、本体部の長寿命化、ひいては血管アクセスデバイスの長寿命化を図ることが比較的容易となる。
本発明の血管アクセスデバイス(3)においては、前記本体部(50)は、前記第1接続部材(14)及び前記第2接続部材(24)とそれぞれ接続され、前記第1接続部材(14)及び前記第2接続部材(24)と連通する主管(51)と、前記主管(51)に接続され、前記主管(51)と連通する副管(53)とを有し、前記主管(51)及び前記副管(53)によって構成される前記内部流路(52,54)は、前記第1接続部材(14)と連通する位置から前記第2接続部材(24)と連通する位置までの区間において、前記内部流路(52,54)に流体が流れたときに前記主管(51)のみを通過するルートと前記副管(53)を経由するルートが確保されていることも好ましい。
このように構成することによっても、針を刺せる範囲を比較的広く確保することができる。その結果、本体部の長寿命化、ひいては血管アクセスデバイスの長寿命化を図ることが比較的容易となる。
本発明の血管アクセスデバイスにおいては、前記副管は、複数であることが好ましい。
このように構成することにより、針を刺せる範囲をより一層広く確保することができ、血管アクセスデバイスのさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
また、本発明の血管アクセスデバイス(4)においては、前記本体部(60)は、上面が開口したハウジング(70)と、当該開口を閉塞するように配置されたセプタム(74a,74b,74c)とを有するアクセスポートで構成されており、前記ハウジング(70)と前記セプタム(74a,74b,74c)によって前記内部流路(62)が形成され、前記セプタム(74a,74b,74c)は、外部から針を穿刺可能に構成されていることも好ましい。
皮下に本発明の血管アクセスデバイスを埋め込んだときには、触診による血管アクセスデバイスの位置確認が比較的容易となる。
なお、特許請求の範囲及び本欄(課題を解決するための手段の欄)に記載した各部材等の文言下に括弧をもって付加された符号は、特許請求の範囲及び本欄に記載された内容の理解を容易にするために用いられたものであって、特許請求の範囲及び本欄に記載された内容を限定するものではない。
第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1を体内に留置した状態を示す概念図。 第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1を説明するために示す図。 第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2を説明するために示す図。 第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3を説明するために示す図。 第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4を体内に留置した状態を示す概念図。 第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4を説明するために示す図。
以下、本発明の血管アクセスデバイスについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1を体内に留置した状態を示す概念図である。図2は、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1を説明するために示す図である。図2(a)は血管アクセスデバイス1を長手方向に沿って切断したときの断面図であり、図2(b)は第1接続部材10、第2接続部材20及び本体部30をそれぞれ図2(a)のA−A矢視端面、B−B矢視端面及びC−C矢視端面として示す図である。図2(b)中に示す破線は、第1接続部材10、第2接続部材20及び本体部30の内径寸法又は外径寸法の対比を明確にするための補助線である。
なお、図1及び図2においては、発明の理解を容易にするため、血管アクセスデバイス1全体の大きさ並びに血管アクセスデバイス1を構成する各部材の構成比率及び肉厚をある程度誇張して表している。
第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1は、図1及び図2に示すように、第1接続部材10と、第2接続部材20と、第1接続部材10と第2接続部材20との間の位置において第1接続部材10及び第2接続部材20と接続された本体部30とを備える、皮下埋込み型の血管アクセスデバイスである。第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1は、血液透析を行う際に血管から血液回路への血液の出入り口となる、血液透析用の血管アクセスデバイスである。
第1接続部材10及び第2接続部材20は、図2(b)に示すように、外面形状及び内面形状がともに真円形の円管部材である。第2接続部材20の内径d2は、第1接続部材10の内径d1よりも大きい。
第1接続部材10及び第2接続部材20は、例えばシリコーン樹脂からなるチューブである。なお、第1接続部材10及び第2接続部材20を構成する材料としては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)など、生体適合性(血液適合性)に優れた他の公知の材料を好適に用いることができる。
第1接続部材10及び第2接続部材20は、図1に示すように、右鎖骨下静脈V2と縫合接続されている。第1接続部材10の末端は右鎖骨下静脈V2に位置しており、第2接続部材20の末端は上大静脈V1に位置している。なお、右鎖骨下静脈V2を流れる血液は、上大静脈V1を通って心臓H(右心房)に流れ込むことから、第1接続部材10の接続位置が「上流側」となり、第2接続部材20の接続位置が「下流側」となる。
第1接続部材10と右鎖骨下静脈V2との接続方法について具体的に説明すると、例えば、右鎖骨下静脈V2における上流側の所定位置に第1接続部材10を通すための穴を設け、その穴に第1接続部材10を通した状態で第1接続部材10と右鎖骨下静脈V2とを縫合接続する。このとき、第1接続部材10の末端が右鎖骨下静脈V2の内部に位置するように縫合する。第2接続部材20と右鎖骨下静脈V2との接続方法についても同様である。
本体部30は、可撓性の単一の人工血管で構成されており、図2(a)に示すように、第1接続部材10及び第2接続部材20とそれぞれ連通する内部流路32を有する。本体部30は、図2(b)に示すように、外面形状及び内面形状がともに真円形の円管部材である。また、本体部30の中央部分は、本体部30の端部(第1接続部材10又は第2接続部材20との接続部分)に比べて太くなるように構成されている。より具体的に説明すると、本体部30の外径D3は、第1接続部材10の外径D1及び第2接続部材20の外径D2よりも大きい。単位長さ当たりの外表面積として比較すると、上述したように「D3>D1,D2」であることから、本体部30の単位長さ当たりの外表面積は、第1接続部材10の単位長さ当たりの外表面積及び第2接続部材20の単位長さ当たりの外表面積よりも大きい。
本体部30は、例えば、内層がシリコーン樹脂、外層がPTFE収縮性材料で構成された2層構造からなる。これにより、本体部30の全周方向に対して外部から針を穿刺することができ、針を抜いた後においても穿刺孔(刺した針によって形成される孔)を塞ぐことができる。
本体部30に針を穿刺すると、脱血時には内部流路32に存在する血液が針に接続された血液回路等へと送り出されることとなり、返血時には血液回路等から内部流路32へと血液が戻されることとなる。
第1接続部材10、第2接続部材20及び本体部30は、それぞれ別体として形成された後、部材間で段差が極力生じないように、かつ、確実に接続されている。
以上のように構成された第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1によれば、第1接続部材10と第2接続部材20はともに静脈に接続可能に構成されていることから、第1接続部材10と第2接続部材20をそれぞれ右鎖骨下静脈V2に接続したときには、右鎖骨下静脈V2を流れる血液が内部流路32を通って上大静脈V1へと流れることとなる。つまり、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1は、従来の血管アクセスデバイスのように動脈と静脈を直接連結するタイプのものではないことから、従来よりも心臓への負担を減らすことができ、結果として、心血管疾患の発生リスクを低減することが可能となる。
また、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1によれば、本体部30の内部流路32と第1接続部材10及び第2接続部材20とは連通しており、右鎖骨下静脈V2を流れる血液が内部流路32を通って上大静脈V1へと流れるような構成となっていることから、血管アクセスデバイス1内に血液が滞留しにくいという利点がある。その結果、血管アクセスデバイス内に血液が滞留することに起因する血栓の発生を抑制することができるし、血管アクセスデバイス1内を流れる血流が所定量確保できているのであれば、ヘパリン等の抗血液凝固剤を血管アクセスデバイス1内に注入しておかなくても済むようになる。
第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1においては、第2接続部材20の内径d2は、第1接続部材10の内径d1よりも大きいため、本体部30を介して脱血する際の血流量を確保しやすいという利益がある。
第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1においては、第1接続部材10、本体部30及び第2接続部材20は、皮下に埋め込み可能に構成されているため、感染症の発生を抑制することが可能となる。また、外見上は血管アクセスデバイス1を構成する各部材が目立ちにくくなるため、美容上の観点からも優れている。
第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1においては、本体部30は、可撓性の人工血管で構成されており、本体部30に対して、外部から針を穿刺可能に構成されている。これにより、皮下に血管アクセスデバイス1を埋め込んだときにより一層目立ちにくくなり、美容面で特に優れた血管アクセスデバイスとなる。また、本体部30の全周方向から針を穿刺可能であることから、皮下留置後に血管アクセスデバイス1が多少移動又は回転したとしても、さほど針が刺しにくくなることもない。
第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1においては、本体部30の単位長さ当たりの外表面積は、第1接続部材10の単位長さ当たりの外表面積及び第2接続部材20の単位長さ当たりの外表面積よりも大きいため、針を刺せる範囲を比較的広く確保することができる。その結果、本体部30の長寿命化、ひいては血管アクセスデバイス1の長寿命化を図ることが比較的容易となる。
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2を説明するために示す図である。図3(a)は血管アクセスデバイス2を長手方向に沿って切断したときの断面図であり、図3(b)は第1接続部材12及び第2接続部材22をそれぞれ図3(a)のA−A矢視端面及びB−B矢視端面として示す図である。図3(b)中に示す破線は、第1接続部材12及び第2接続部材22の内径寸法の対比を明確にするための補助線である。
なお、図3においては、発明の理解を容易にするため、血管アクセスデバイス2を構成する各部材の構成比率及び肉厚をある程度誇張して表している。
第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2は、基本的には第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1と良く似た構成を有するが、第1接続部材と第2接続部材の内径の大きさの関係が、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1とは異なる。
すなわち、第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2においては、図3に示すように、第1接続部材12の内径d1は、第2接続部材22の内径d2よりも大きい。
なお、第1接続部材12及び第2接続部材22が接続している静脈の位置や、第1接続部材12、第2接続部材22及び本体部40を構成する材料等については、第1実施形態で説明した第1接続部材10、第2接続部材20及び本体部30の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
このように、第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2は、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1とは、第1接続部材12の内径d1が第2接続部材22の内径d2よりも大きくなるように構成されている点で異なるが、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1の場合と同様に第1接続部材12と第2接続部材22はともに静脈に接続可能に構成されており、従来の血管アクセスデバイスのように動脈と静脈を直接連結するタイプのものではないことから、従来よりも心臓への負担を減らすことができ、結果として、心血管疾患の発生リスクを低減することが可能となる。
また、第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2によれば、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1の場合と同様に、本体部40の内部流路42と第1接続部材12及び第2接続部材22とは連通しており、静脈を流れる血液が内部流路42を通って静脈へと流れるような構成となっていることから、血管アクセスデバイス2内に血液が滞留しにくいという利点がある。その結果、血管アクセスデバイス内に血液が滞留することに起因する血栓の発生を抑制することができるし、血管アクセスデバイス2内を流れる血流が所定量確保できているのであれば、ヘパリン等の抗血液凝固剤を血管アクセスデバイス2内に注入しておかなくても済むようになる。
第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2においては、第1接続部材12の内径d1が第2接続部材22の内径d2よりも大きくなるように構成されているため、静脈から第1接続部材12に流れ込む血流量が比較的増えることとなり、結果として血管アクセスデバイス2内での血栓発生をさらに抑制することが可能となる。
第2実施形態に係る血管アクセスデバイス2は、第1接続部材12の内径d1が第2接続部材22の内径d2よりも大きくなるように構成されている点以外では、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1と同様の構成を有するため、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3を説明するために示す図である。図4においては、血管アクセスデバイス3を長手方向に沿って切断した断面として図示している。
なお、図4においては、発明の理解を容易にするため、血管アクセスデバイス3を構成する各部材の構成比率及び肉厚をある程度誇張して表している。
第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3は、基本的には第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1と良く似た構成を有するが、本体部の構成が、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1とは異なる。
すなわち、第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3においては、図4に示すように、本体部50は、第1接続部材14及び第2接続部材24とそれぞれ接続された主管51と、主管51に接続された副管53とを有する。
主管51及び副管53は、ともに人工血管で構成されている。主管51及び副管53はそれぞれ、例えば、内層がシリコーン樹脂、外層がPTFE収縮性材料で構成された2層構造からなる。これにより、主管51及び副管53の全周方向に対して外部から針を穿刺することができ、針を抜いた後においても穿刺孔(刺した針によって形成される孔)を塞ぐことができる。
主管51は、第1接続部材14及び第2接続部材24と連通する内部流路52を有する。副管53は、主管51と連通する内部流路54を有する。主管51及び副管53は、図示による説明は省略するが、外面形状及び内面形状がともに真円形の円管部材である。
主管51及び副管53によって構成される内部流路52,54は、第1接続部材14と連通する位置から第2接続部材24と連通する位置までの区間において、血管アクセスデバイス3内を血液が流れたときに主管51のみを通過するルート(すなわち内部流路52を流れるルート)と、副管53を経由するルート(すなわち内部流路54を流れるルート)が確保されている。
第1接続部材14、第2接続部材24並びに本体部50(主管51及び副管53)は、それぞれ別体として形成された後、部材間で段差が極力生じないように、かつ、確実に接続されている。
なお、第1接続部材14及び第2接続部材24が接続している静脈の位置や、第1接続部材14及び第2接続部材24を構成する材料等については、第1実施形態で説明した第1接続部材10及び第2接続部材20の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
このように、第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3は、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1とは本体部の構成が異なるが、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1の場合と同様に第1接続部材14と第2接続部材24はともに静脈に接続可能に構成されており、従来の血管アクセスデバイスのように動脈と静脈を直接連結するタイプのものではないことから、従来よりも心臓への負担を減らすことができ、結果として、心血管疾患の発生リスクを低減することが可能となる。
また、第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3によれば、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1の場合と同様に、本体部50の内部流路52,54と第1接続部材14及び第2接続部材24とは連通しており、静脈を流れる血液が内部流路52,54を通って静脈へと流れるような構成となっていることから、血管アクセスデバイス3内に血液が滞留しにくいという利点がある。その結果、血管アクセスデバイス内に血液が滞留することに起因する血栓の発生を抑制することができるし、血管アクセスデバイス3内を流れる血流が所定量確保できているのであれば、ヘパリン等の抗血液凝固剤を血管アクセスデバイス3内に注入しておかなくても済むようになる。抗血液凝固剤を血管アクセスデバイス3内に注入しなくても済むようになることによって、本体部50の内部流路52,54の容積を比較的大きくすることが可能となる。
第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3においては、上述したように、本体部50は主管51と副管53とを有し、主管51及び副管53によって構成される内部流路52,54は、第1接続部材14と連通する位置から第2接続部材24と連通する位置までの区間において、血管アクセスデバイス3内に血液が流れたときに主管51のみを通過するルートと副管53を経由するルートが確保されている。これにより、針を刺せる範囲を比較的広く確保することができる。その結果、本体部50の長寿命化、ひいては血管アクセスデバイス3の長寿命化を図ることが比較的容易となる。
第3実施形態に係る血管アクセスデバイス3は、本体部の構成が異なる点以外では、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1と同様の構成を有するため、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[第4実施形態]
図5は、第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4を体内に留置した状態を示す概念図である。図6は、第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4を説明するために示す図である。図6においては、血管アクセスデバイス4を長手方向に沿って切断した断面として図示している。
なお、図5及び図6においては、発明の理解を容易にするため、血管アクセスデバイス4全体の大きさ及び血管アクセスデバイス4を構成する各部材の構成比率等をある程度誇張して表している。
第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4は、基本的には第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1と良く似た構成を有するが、本体部の構成が、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1とは異なる。
すなわち、第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4においては、図5及び図6に示すように、本体部60はいわゆるアクセスポートで構成されている。
具体的に説明すると、本体部60は、上面が開口したハウジング70と、当該開口を閉塞するように配置された3つのセプタム74a,74b,74cとを有する。
ハウジング70は、図5に示すように、略台形状である。ハウジング70の側面には、第1接続部材16及び第2接続部材26がそれぞれ接続されている。ハウジング70の上面には、セプタム74a〜74cの表面高さ(ハウジング70底面からセプタム74a〜74cまでの高さ)よりも高く盛り上がった2つの隆起部72a,72bが設けられている。セプタム74a,74bの位置は隆起部72aによって仕切られており、セプタム74b,74cの位置は隆起部72bによって仕切られている。
ハウジング70は、例えばチタン合金で構成されている。なお、ハウジング70を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼やチタン等の金属、ポリアセタール等の硬質合成樹脂、あるいはセラミックスなど、セプタムに刺した針が容易に突き抜けず、かつ、生体適合性に優れた他の公知の材料を好適に用いることができる。
セプタム74a〜74cは、例えばシリコーン樹脂で構成されている。なお、セプタム74a〜74cの構成材料としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)など、外部から針を穿刺可能でかつ自己シール性を有し、生体適合性に優れた他の高知の材料を好適に用いることができる。
これらハウジング70とセプタム74a〜74cによって、内部流路62が形成されている。内部流路62は、ハウジング70に接続された第1接続部材16及び第2接続部材26と連通している。
なお、第1接続部材16及び第2接続部材26が接続している静脈の位置や、第1接続部材16及び第2接続部材26を構成する材料等については、第1実施形態で説明した第1接続部材10及び第2接続部材20の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4は、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1と同様に、血液透析用であって皮下埋込み型の血管アクセスデバイスである。
このように、第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4は、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1とは本体部の構成が異なるが、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1の場合と同様に第1接続部材16と第2接続部材26はともに静脈に接続可能に構成されており、従来の血管アクセスデバイスのように動脈と静脈を直接連結するタイプのものではないことから、従来よりも心臓への負担を減らすことができ、結果として、心血管疾患の発生リスクを低減することが可能となる。
また、第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4によれば、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1の場合と同様に、本体部60の内部流路62と第1接続部材16及び第2接続部材26とは連通しており、静脈を流れる血液が内部流路62を通って静脈へと流れるような構成となっていることから、血管アクセスデバイス4内に血液が滞留しにくいという利点がある。その結果、血管アクセスデバイス内に血液が滞留することに起因する血栓の発生を抑制することができるし、血管アクセスデバイス4内を流れる血流が所定量確保できているのであれば、ヘパリン等の抗血液凝固剤を血管アクセスデバイス4内に注入しておかなくても済むようになる。抗血液凝固剤を血管アクセスデバイス4内に注入しなくても済むようになることによって、本体部60の内部流路62の容積を比較的大きくすることが可能となる。
第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4においては、本体部60がハウジング70及びセプタム74a〜74cを有するアクセスポートで構成されていることから、皮下留置後において触診による血管アクセスデバイス4の位置確認が比較的容易となる。
第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4においては、セプタムの部分が3つのセプタム74a〜74cで構成されていることから、例えば週3回の血液透析を必要とする患者において穿刺する曜日に応じて穿刺位置を切り替えることが容易となるなど、穿刺する位置を明確に区別することができるという利益がある。また、隆起部72a,72bが設けられていることから、穿刺位置をさらに明確に区別することが可能となる。
第4実施形態に係る血管アクセスデバイス4は、本体部の構成が異なる点以外では、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1と同様の構成を有するため、第1実施形態に係る血管アクセスデバイス1が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
以上、本発明の血管アクセスデバイスを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、第1接続部材及び第2接続部材がともに右鎖骨下静脈V2に接続されている場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1接続部材及び第2接続部材がともに左鎖骨下静脈V3に接続されていてもよいし、第1接続部材が内頸静脈V4に接続され、第2接続部材が上大静脈V1に接続されていてもよい。また、透析に必要な血流量が確保できるのであれば、心臓周辺の静脈ではなく、他の位置の静脈(例えば鼠径部の大腿静脈)に接続することも可能である。
(2)上記各実施形態においては、第1接続部材と第2接続部材を静脈に接続するにあたって、各接続部材の末端ではない位置(本体部との接続端部から反対側端部までの所定位置)で静脈と縫合接続されている場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1接続部材又は第2接続部材の末端が静脈側壁に設けられた穴に縫合接続(いわゆる側端吻合)されていてもよい。
(3)上記第1実施形態及び第2実施形態においては、第1接続部材、第2接続部材及び本体部が断面真円形の円管状である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、断面楕円形の円管状であってもよいし、断面多角形の角管状であってもよい。また、本発明の血管アクセスデバイスを長手方向に垂直な断面で切断したときの外面形状と内面形状について、必ずしも同一形状でなくてもよく、例えば外面形状が楕円形であって内面形状が真円形であってもよいし、外面形状が多角形であって内面形状が楕円形又は真円形であってもよい。
(4)上記第1〜第3実施形態においては、本体部(第3実施形態においては主管及び副管)が2層構造(内層:シリコーン樹脂、外層:PTFE収縮性材料)である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。外部から針を穿刺することができ、針を抜いた後においても穿刺孔を塞ぐことが可能であるならば、例えば3層以上の層構成で構成されていてもよいし、あるいは単層で構成されていてもよい。複数層で構成されている場合には、各層が同一材料で構成されていてもよいし異種材料で構成されていてもよい。単層で構成されている場合や、複数層であって各層を構成する材料が同一である場合には、例えば内面側を緻密層とし外面側を多孔層としたり、反対に内面側を多孔層とし外面側を緻密層としたりするなど、径方向の位置によって層密度の大きさを変更してもよい。
(5)上記第1実施形態及び第2実施形態においては、第1接続部材、第2接続部材及び本体部が別体として形成されている場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部材が一体形成されたものであってもよい。
(6)上記第3実施形態においては、副管の数が1本である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、副管の数が複数であってもよい。この場合は、針を刺せる範囲をより一層広く確保することができ、血管アクセスデバイスのさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
(7)上記第4実施形態においては、ハウジングの全体形状が略台形状である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば角を所定の曲率で丸め処理した略直方体形状など、他の形状であってもよい。
(8)上記第4実施形態においては、セプタムの数が3つである場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セプタムの数が1つ、2つ又は4つ以上であってもよい。
本発明の血管アクセスデバイスは、従来よりも心血管疾患の発生リスクを低減することが可能な血管アクセスデバイスとして、血液透析はもとより、血漿交換療法などの様々な血液浄化療法において利用可能である。また、抗がん剤等の薬剤を注入するための血管アクセスデバイスとしても利用可能である。
1,2,3,4 血管アクセスデバイス
10,12,14,16 第1接続部材
20,22,24,26 第2接続部材
30,40,50,60 本体部
32,42,52,54,62 内部流路
70 ハウジング
72a,72b 隆起部
74a,74b,74c セプタム
D1 第1接続部材の外径
D2 第2接続部材の外径
D3 本体部の外径
d1 第1接続部材の内径
d2 第2接続部材の内径
H 心臓
V1 上大静脈
V2 右鎖骨下静脈
V3 左鎖骨下静脈
V4 内頸静脈
セプタム74a〜74cは、例えばシリコーン樹脂で構成されている。なお、セプタム74a〜74cの構成材料としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)など、外部から針を穿刺可能でかつ自己シール性を有し、生体適合性に優れた他の知の材料を好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 管状の第1接続部材(10)と、
    管状の第2接続部材(20)と、
    前記第1接続部材(10)と前記第2接続部材(20)との間の位置において前記第1管状部材(10)及び前記第2管状部材(20)と接続され、前記第1接続部材(10)及び前記第2接続部材(20)と連通する内部流路(32)を有する本体部(30)とを備え、
    前記本体部(20)の少なくとも一部は、前記内部流路(32)に流体が存在するときには当該流体を外部へと送出可能で、かつ、外部から前記内部流路(32)へと流体を受け入れ可能に構成されており、
    前記第1接続部材(10)は、静脈と接続可能に構成され、
    前記第2接続部材(20)は、静脈であって、前記第1接続部材(10)が接続される静脈の位置よりも下流側の位置で接続可能に構成されていることを特徴とする血管アクセスデバイス(1)。
  2. 請求項1に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記第1接続部材(10)及び前記第2接続部材(20)は、ともに円管状であり、
    前記第2接続部材(20)の内径(d2)は、前記第1接続部材(10)の内径(d1)よりも大きいことを特徴とする血管アクセスデバイス(1)。
  3. 請求項1に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記第1接続部材(12)及び前記第2接続部材(22)は、ともに円管状であり、
    前記第1接続部材(12)の内径(d1)は、前記第2接続部材(22)の内径(d2)よりも大きいことを特徴とする血管アクセスデバイス(2)。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記第1接続部材(10)、前記本体部(30)及び前記第2接続部材(20)は、皮下に埋め込み可能に構成されていることを特徴とする血管アクセスデバイス(1)。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記本体部(30)は、可撓性の人工血管で構成されており、
    前記本体部(30)に対して、外部から針を穿刺可能に構成されていることを特徴とする血管アクセスデバイス(1)。
  6. 請求項5に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記本体部(30)は、単一の人工血管で構成されており、
    前記本体部(30)の単位長さ当たりの外表面積は、前記第1接続部材(10)の単位長さ当たりの外表面積及び前記第2接続部材(20)の単位長さ当たりの外表面積よりも大きいことを特徴とする血管アクセスデバイス(1)。
  7. 請求項5に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記本体部(50)は、
    前記第1接続部材(14)及び前記第2接続部材(24)とそれぞれ接続され、前記第1接続部材(14)及び前記第2接続部材(24)と連通する主管(51)と、
    前記主管(51)に接続され、前記主管(51)と連通する副管(53)とを有し、
    前記主管(51)及び前記副管(53)によって構成される前記内部流路(52,54)は、前記第1接続部材(14)と連通する位置から前記第2接続部材(24)と連通する位置までの区間において、前記内部流路(52,54)に流体が流れたときに前記主管(51)のみを通過するルートと前記副管(53)を経由するルートが確保されていることを特徴とする血管アクセスデバイス(3)。
  8. 請求項7に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記副管は、複数であることを特徴とする血管アクセスデバイス。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の血管アクセスデバイスにおいて、
    前記本体部(60)は、上面が開口したハウジング(70)と、当該開口を閉塞するように配置されたセプタム(74a,74b,74c)とを有するアクセスポートで構成されており、
    前記ハウジング(70)と前記セプタム(74a,74b,74c)によって前記内部流路(62)が形成され、
    前記セプタム(74a,74b,74c)は、外部から針を穿刺可能に構成されていることを特徴とする血管アクセスデバイス(4)。
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