JP2012138577A - 液浸部材、液浸露光装置、露光方法、デバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

液浸部材、液浸露光装置、露光方法、デバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】露光不良の発生を抑制できる液浸部材を提供する。
【解決手段】液浸部材は、液浸露光装置内において、光学部材、及び光学部材と物体との間の第1液体を通過する露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される。液浸部材は、光路の周囲の少なくとも一部に配置され、光学部材と物体との間の露光光の光路が第1液体で満たされるように光学部材の射出面側に第1液体の第1液浸空間を形成する第1液浸部材と、第1液浸空間の第1液体の少なくとも一部を、光路の周囲の空間の一部である第1誘導空間に誘導する誘導部と、光路に対して第1誘導空間に面するように配置され、第1誘導空間からの第1液体が流入可能な開口部と、開口部に向かって第2液体が流れるように第2液体を供給する液体供給口と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、液浸部材、液浸露光装置、露光方法、デバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば下記特許文献に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が知られている。
米国特許出願公開第2009/0046261号明細書
液浸露光装置において、例えば液体が所定の空間から流出すると、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる液浸部材、液浸露光装置、及び露光方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、液浸露光装置内において、光学部材、及び光学部材と物体との間の第1液体を通過する露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される液浸部材であって、光路の周囲の少なくとも一部に配置され、光学部材と物体との間の露光光の光路が第1液体で満たされるように光学部材の射出面側に第1液体の第1液浸空間を形成する第1液浸部材と、第1液浸空間の第1液体の少なくとも一部を、光路の周囲の空間の一部である第1誘導空間に誘導する誘導部と、光路に対して第1誘導空間に面するように配置され、第1誘導空間からの第1液体が流入可能な開口部と、開口部に向かって第2液体が流れるように第2液体を供給する液体供給口と、を備える液浸部材が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置であって、第1の態様の液浸部材を備える液浸露光装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第2の態様の液浸露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、露光光を射出可能な光学部材と基板との間の露光光の光路に満たされた第1液体を介して露光光で基板を露光する露光方法であって、光学部材と基板との間の露光光の光路が第1液体で満たされるように、光路の周囲の少なくとも一部に配置された第1液浸部材で光学部材の射出面側に第1液体の第1液浸空間を形成することと、第1液浸空間の第1液体を介して基板を露光することと、第1液浸空間の第1液体の少なくとも一部を、光路の周囲の一部である第1誘導空間に誘導することと、光路に対して第1誘導空間に面するように配置され、第1誘導空間からの第1液体が流入可能な開口部に向かって第2液体が流れるように液体供給口から第2液体を供給することと、を含む露光方法が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、第4の態様の露光方法を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、コンピュータに、露光光を射出可能な光学部材と基板との間の露光光の光路に満たされた第1液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、光学部材と基板との間の露光光の光路が第1液体で満たされるように、光路の周囲の少なくとも一部に配置された第1液浸部材で光学部材の射出面側に第1液体の第1液浸空間を形成することと、第1液浸空間の第1液体を介して基板を露光することと、第1液浸空間の第1液体の少なくとも一部を、光路の周囲の一部である第1誘導空間に誘導することと、光路に対して第1誘導空間に面するように配置され、第1誘導空間からの第1液体が流入可能な開口部に向かって第2液体が流れるように液体供給口から第2液体を供給することと、を実行させるプログラムが提供される。
本発明の第7の態様に従えば、第6の態様のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一例を示す側断面図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一例を示す側断面図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一例を下方から見た図である。 図2の一部を拡大した図である。 図3の一部を拡大した図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る液体の状態の一例を説明するための図である。 第1実施形態に係る液体の状態の一例を説明するための図である。 第1実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第2実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第2実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第3実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第3実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第4実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第5実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第6実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第6実施形態に係る液浸部材の一例を説明するための図である。 第7実施形態に係る液浸部材の一例を下方から見た図である。 第7実施形態に係る液浸部材の一部を示す側断面図である。 第7実施形態に係る液浸部材の一部を示す側断面図である。 第7実施形態に係る液体の状態の一例を説明するための図である。 第7実施形態に係る液体の状態の一例を説明するための図である。 第7実施形態に係る液体の状態の一例を説明するための図である。 液浸部材の一例を説明するための図である。 液浸部材の一例を説明するための図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、基板Pに照射される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LS1が形成される。液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LS1の液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許第6897963号明細書、及び欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されているような、基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2Pと、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材及び計測器を搭載して移動可能な計測ステージ2Cと、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、液浸空間LS1を形成する液浸部材31と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置4と、制御装置4に接続され、露光に関する各種の情報を記憶する記憶装置5とを備えている。記憶装置5は、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置5には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。
また、露光装置EXは、少なくとも投影光学系PL、液浸部材31、基板ステージ2P、及び計測ステージ2Cが配置される内部空間CSを形成するチャンバ装置CHを備えている。チャンバ装置CHは、内部空間CSの環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度)を制御する環境制御装置を有する。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材6のガイド面6G上を移動可能である。マスクステージ1は、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような平面モータを含む駆動システムの作動により移動する。平面モータは、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材6に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、駆動システムの作動により、ガイド面6G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXは、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
投影光学系PLは、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面7を有する。射出面7は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子8に配置されている。投影領域PRは、射出面7から射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。また、本実施形態において、投影領域PRは、射出面7と対向する位置を含む。本実施形態において、射出面7は、−Z方向を向いており、XY平面と平行である。なお、−Z方向を向いている射出面7は、凸面であってもよいし、凹面であってもよい。終端光学素子8の光軸は、Z軸と平行である。本実施形態において、射出面7から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。
基板ステージ2Pは、基板Pを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。基板ステージ2Pは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような平面モータを含む駆動システムの作動により移動する。平面モータは、基板ステージ2Pに配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、基板ステージ2Pは、駆動システムの作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。なお、基板ステージ2Pを移動させる駆動システムは、平面モータでなくてもよい。例えば、駆動システムがリニアモータを含んでもよい。
基板ステージ2Pは、基板Pをリリース可能に保持する基板保持部10を有する。基板保持部10は、基板Pの表面が+Z方向を向くように基板Pを保持する。本実施形態において、基板保持部10に保持された基板Pの表面と、その基板Pの周囲に配置される基板ステージ2Pの上面11Pとは、同一平面内に配置される(面一である)。上面11Pは、平坦である。本実施形態において、基板保持部10に保持された基板Pの表面、及び基板ステージ2Pの上面11Pは、XY平面とほぼ平行である。
なお、基板保持部10に保持された基板Pの表面と基板ステージ2Pの上面11Pとが同一平面内に配置されてなくてもよいし、基板Pの表面及び上面11Pの少なくとも一方がXY平面と非平行でもよい。また、上面11Pは平坦でなくてもよい。例えば、上面11Pが曲面を含んでもよい。
また、本実施形態において、基板ステージ2Pは、例えば米国特許出願公開第2007/0177125号明細書、及び米国特許出願公開第2008/0049209号明細書等に開示されているような、カバー部材Tをリリース可能に保持するカバー部材保持部12を有する。本実施形態において、基板ステージ2Pの上面11Pは、カバー部材保持部12に保持されたカバー部材Tの上面を含む。
なお、カバー部材Tがリリース可能でなくてもよい。その場合、カバー部材保持部12は省略可能である。また、基板ステージ2Pの上面11Pが、基板ステージ2Pに搭載されているセンサ、計測部材等の表面を含んでもよい。
計測ステージ2Cは、露光光ELを計測する計測部材及び計測器を搭載した状態で、投影領域PRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。計測ステージ2Cは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような平面モータを含む駆動システムの作動により移動する。平面モータは、計測ステージ2Cに配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、計測ステージ2Cは、駆動システムの作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。なお、計測ステージ2Cを移動させる駆動システムは、平面モータでなくてもよい。例えば、駆動システムがリニアモータを含んでもよい。
本実施形態において、計測ステージ2Cの上面11Cは、XY平面とほぼ平行である。
本実施形態において、マスクステージ1、基板ステージ2P、及び計測ステージ2Cの位置が、レーザ干渉計ユニット13A、13Bを含む干渉計システム13によって計測される。レーザ干渉計ユニット13Aは、マスクステージ1に配置された計測ミラーを用いてマスクステージ1の位置を計測可能である。レーザ干渉計ユニット13Bは、基板ステージ2Pに配置された計測ミラー、及び計測ステージ2Cに配置された計測ミラーを用いて、基板ステージ2P及び計測ステージ2Cそれぞれの位置を計測可能である。基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置4は、干渉計システム13の計測結果に基づいて、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2P(基板P)、及び計測ステージ2C(計測部材C)の位置制御を実行する。
次に、本実施形態に係る液浸部材31について説明する。図2は、本実施形態に係る液浸部材31の一例を示すYZ平面と平行な側断面図、図3は、本実施形態に係る液浸部材31の一例を示すXZ平面と平行な側断面図、図4は、液浸部材31を下側(−Z側)から見た図、図5は、図2の一部を拡大した図、図6は、図3の一部を拡大した図である。
液浸部材31は、終端光学素子8、及び終端光学素子8と投影領域PRに配置される物体との間の液体LQを通過する露光光ELの光路Kの周囲の少なくとも一部に配置され、終端光学素子8と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように終端光学素子8の射出面7側に液体LQの液浸空間LS1を形成する。
本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2P(カバー部材T)、基板ステージ2P(基板保持部10)に保持された基板P、及び計測ステージ2Cの少なくとも一つを含む。基板Pの露光において、基板Pに照射される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LS1が形成される。基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域だけが液体LQで覆われるように液浸空間LS1が形成される。
本実施形態において、液浸部材31は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、光路Kの周囲の空間の一部である第1誘導空間A1に誘導する誘導部40と、光路Kに対して第1誘導空間A1に面するように配置され、第1誘導空間A1からの液体LQが流入可能な第1開口部72と、第1開口部72に向かって液体LQが流れるように液体LQを供給する第1供給口71とを備える。
また、誘導部40は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、光路Kの周囲の一部の空間であって、第1誘導空間A1とは異なる第2誘導空間A2に誘導する。本実施形態において、第1誘導空間A1と第2誘導空間A2とは、離れている。
また、液浸部材31は、光路Kに対して第2誘導空間A2に面するように配置され、第2誘導空間A2からの液体LQが流入可能な第2開口部74と、第2開口部74に向かって液体LQが流れるように液体LQを供給する第2供給口73とを備える。本実施形態において、第1開口部72及び第1供給口71は、第1誘導空間A1に対して配置され、第2開口部74及び第2供給口73は、第2誘導空間A2に対して配置される。
なお、本実施形態において、光路Kの周囲とは、光路Kの周方向の空間(領域)を含む。換言すれば、光路Kの周囲とは、光路Kを囲む環状空間(領域)を含む。本実施形態において、光路Kの周囲の一部の空間とは、光路Kを囲む環状空間の一部の空間をいう。なお、光路Kの周囲の空間とは、投影光学系PLの光軸AXの周囲とも言える。光路Kの周囲の一部の空間とは、光軸AXの周方向に延びる環状空間の一部とも言える。
液浸部材31は、投影領域PRに配置される物体が対向可能な下面14を有する。本実施形態において、液浸部材31は、環状の部材である。本実施形態において、液浸部材31の一部は、終端光学素子8の周囲に配置される。また、本実施形態において、液浸部材31の一部は、終端光学素子8と物体との間の露光光ELの光路Kの周囲に配置される。液浸空間LS1は、終端光学素子8と投影領域PRに配置される物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。
なお、液浸部材31は、環状の部材でなくてもよい。例えば液浸部材31が終端光学素子8及び光路Kの周囲の一部に配置されていてもよい。また、液浸部材31が、終端光学素子8の周囲の少なくとも一部に配置されていなくてもよい。例えば、液浸部材31が、射出面7と物体との間の光路Kの周囲の少なくとも一部に配置され、終端光学素子8の周囲に配置されていなくてもよい。また、液浸部材31が、射出面7と物体との間の光路Kの周囲の少なくとも一部に配置されていなくてもよい。例えば、液浸部材31が、終端光学素子8の周囲の少なくとも一部に配置され、射出面7と物体との間の光路Kの周囲に配置されていなくてもよい。
本実施形態において、液浸部材31は、少なくとも一部が射出面7に対向するように配置されるプレート部311と、少なくとも一部が終端光学素子8の側面8Fに対向するように配置される本体部312とを含む。なお、側面8Fは、射出面7の周囲に配置されている。本実施形態において、側面8Fは、光路Kに対する放射方向に関して、外側に向かって上方に傾斜している。なお、光路Kに対する放射方向は、投影光学系PLの光軸に対する放射方向を含み、Z軸と垂直な方向を含む。
本実施形態において、液浸部材31は、少なくとも一部が射出面7と対向する上面19を有する。上面19は、プレート部311に配置される。また、液浸部材31は、射出面7が面する位置に孔(開口)20を有する。射出面7から射出された露光光ELは、孔20を通過して基板Pに照射可能である。上面19は、孔20の上端の周囲に配置される。下面14は、孔20の下端の周囲に配置される。孔20は、上面19と下面14とを結ぶように形成される。
液浸部材31は、下面14と物体との間で液体LQを保持可能である。液浸部材31は、物体との間で液体LQを保持して、光路Kが液体LQで満たされるように、射出面7側に液浸空間LS1を形成する。本実施形態においては、液浸空間LS1の液体LQの一部は、終端光学素子8と、その終端光学素子8の射出面7に対向するように配置された物体(例えば基板P)との間に保持される。また、液浸空間LS1の液体LQの一部は、液浸部材31と、その液浸部材31の下面14に対向するように配置された物体との間に保持される。一方側の射出面7及び下面14と、他方側の物体の表面(上面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子8と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LS1が形成される。
例えば基板Pの露光において、液浸部材31は、基板Pに照射される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように基板Pとの間で液体LQを保持して液浸空間LS1を形成する。基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LS1が形成される。
本実施形態において、液浸空間LS1の液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LG1の少なくとも一部は、下面14と物体(基板P)の表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。液浸空間LS1の外側(界面LG1の外側)は、気体空間である。
本実施形態において、第1誘導空間A1は、液浸部材31の下面14と物体の表面との間の空間SP1のうちの一部の空間(部分)を含む。第2誘導空間A2は、空間SP1のうちの一部の空間(部分)を含む。
本実施形態において、第1誘導空間A1は、下面14の第1部分(第1領域)B1と物体との間の空間を含む。第2誘導空間A2は、下面14の第2部分(第2領域)B2と物体との間の空間を含む。第1部分B1と第2部分B2とは離れている。第1誘導空間A1は、第1部分B1に隣接する空間である。第2誘導空間A2は、第2部分B2に隣接する空間である。
本実施形態において、第2誘導空間A2は、光路Kに対して第1誘導空間A1の反対側に配置される。本実施形態において、第1誘導空間A1は、光路Kの周囲における空間SP1のうち、光路Kに対して+Y側の一部の空間である。第2誘導空間A2は、光路Kの周囲における空間SP1のうち、光路Kに対して−Y側の一部の空間である。
すなわち、本実施形態において、第2部分B2は、光路Kに対して第1部分B1の反対側に配置される。本実施形態において、第1部分B1は、光路Kに対して+Y側に定められた下面14の一部の領域である。第2部分B2は、光路Kに対して−Y側に定められた下面14の一部の領域である。
本実施形態において、第1部分B1は、第1供給口71と第1開口部72との間の下面14の一部の領域を含む。第2部分B2は、第2供給口73と第2開口部74との間の下面14の一部の領域を含む。第1誘導空間A1は、第1供給口71と第1開口部72との間の下面14の一部の領域と物体との間の空間を含む。第2誘導空間A2は、第2供給口73と第2開口部74との間の下面14の一部の領域と物体との間の空間を含む。
なお、第1誘導空間A1が、液浸部材31(下面14)の周縁部36の一部と物体との間の空間を含んでもよい。第2誘導空間A2が、液浸部材31(下面14)の周縁部36の一部と物体との間の空間を含んでもよい。すなわち、第1誘導空間A1が、下面14の周縁部36の一部に定められた第1部分B1と物体との間の空間を含んでもよい。第2誘導空間A2が、下面14の周縁部36の一部に定められた第2部分B2と物体との間の空間を含んでもよい。例えば、第1部分B1が、光路Kに対して第1開口部72よりも外側に定められてもよい。第2部分B2が、光路Kに対して第2開口部74よりも外側に定められてもよい。
なお、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方が、例えば下面14の中央部の一部と物体との間の空間でもよい。例えば、第1部分B1が、第1供給口71よりも光路K側に定められてもよい。第2部分B2が、第2供給口73よりも光路K側に定められてもよい。
なお、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方が、下面14と物体との間の空間SP1の外側の空間を含んでもよい。
本実施形態において、誘導部40の少なくとも一部は、液浸部材31に配置される。本実施形態において、誘導部40の少なくとも一部は、物体が対向可能な液浸部材31の下面14に配置される。誘導部40は、下面14と物体との間の液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方に誘導可能である。
本実施形態において、誘導部40は、例えば液浸部材31のエッジ41を含む。液浸部材31のエッジ41は、液浸部材31の周縁部36のエッジを含む。また、液浸部材31のエッジ41は、下面14のエッジを含む。液浸部材31のエッジ41は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方に誘導可能である。
液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部は、液浸部材31のエッジ41に誘導されて、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方に向かって流れる。
本実施形態において、液浸部材31は、物体が対向するように配置され、液体LQを回収可能な液体回収部21を含む。本実施形態において、誘導部40は、液体回収部21の少なくとも一部を含む。
本実施形態において、本体部312は、下端に開口22が形成された内部空間23Rを有する。液浸部材31は、開口22に配置される多孔部材24を備える。開口22は、空間SP1に面するように形成される。多孔部材24は、空間SP1に面するように配置される。多孔部材24は、液体LQが流通可能な複数の孔(openingsあるいはpores)を有する。開口22に、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタが配置されてもよい。
液体回収部21は、物体が対向するように配置された多孔部材24の下面42の少なくとも一部を含む。本実施形態において、多孔部材24は、プレート状の部材である。多孔部材24は、空間SP1に面する下面42と、内部空間23Rに面する上面25と、上面25と下面42とを結ぶように形成された複数の孔とを有する。液体回収部21は、多孔部材24の孔を介して、下面42が対向する物体上の液体LQ(空間SP1の液体LQ)を回収可能である。本実施形態において、多孔部材24の孔が、空間SP1の液体LQを回収可能な回収口23として機能する。多孔部材24の孔(回収口23)を介して回収された液体LQは、内部空間(回収流路)23Rを流れる。
本実施形態においては、多孔部材24を介して実質的に液体LQのみが回収され、気体は回収されない。制御装置4は、空間SP1の液体LQが多孔部材24の孔を通過して回収流路23Rに流入し、気体は通過しないように、多孔部材24の下面42側の圧力(空間SP1の圧力)と上面25側の圧力(回収流路23Rの圧力)との差を調整する。なお、多孔部材を介して液体のみを回収する技術の一例が、例えば米国特許第7292313号明細書等に開示されている。
なお、多孔部材24を介して液体LQと気体とが回収されてもよい。
本実施形態において、誘導部40は、多孔部材24の下面42の少なくとも一部を含む。多孔部材24の下面42は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方に誘導可能である。
液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部は、多孔部材24の下面42に誘導されて、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方に向かって流れる。
また、本実施形態において、液浸部材31は、物体が対向するように配置され、液体回収部21に隣り合う平坦部26Sを含む。本実施形態において、誘導部40は、液体回収部21と平坦部26Sとの境界43を含む。
本実施形態において、平坦部26Sは、多孔部材22の下面42に隣り合うように配置された下面26を含む。下面26の少なくとも一部は、平坦である。下面26は、液体LQが流通不可能であり、物体との間で液体LQを保持可能である。本実施形態において、液浸部材31の下面14は、多孔部材24の下面42と下面26とを含む。本実施形態において、境界43は、下面42と下面26との境界を含む。
本実施形態において、下面42の状態(表面状態)と、下面26の状態(表面状態)とは異なる。下面42は、多孔部材24の孔の下端の周囲に配置される。下面42は、凹凸を有する。なお、液体LQに対する接触角が、下面42と下面26とで異なってもよい。例えば、液体LQに対する下面42の接触角が、下面26の接触角よりも小さくてもよい。なお、液体LQに対する下面42の接触角が、下面26の接触角よりも大きくてもよい。なお、液体LQに対する下面42の接触角と、液体LQに対する下面26の接触角とが等しくてもよい。
境界43は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方に誘導可能である。
液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部は、境界43に誘導されて、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の一方又は両方に向かって流れる。
本実施形態において、液浸部材31の周縁部36は、液体回収部21を含む。本実施形態において、周縁部36は、多孔部材24の下面42を含む。本実施形態において、エッジ41は、多孔部材24の下面42のエッジを含む。なお、エッジ41が、本体部312のエッジを含んでもよい。
本実施形態において、下面26は、下面42よりも光路Kに近い位置に配置される。本実施形態において、下面42は、下面26の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、開口20の下端の周囲に下面26が配置される。下面26の周囲の一部に、下面42が配置される。
本実施形態において、液体回収部21の少なくとも一部は、第1誘導空間A1に向かって延びる。また、液体回収部21の少なくとも一部は、第2誘導空間A2に向かって延びる。本実施形態においては、多孔部材24の下面42が、第1誘導空間A1に向かって延びる。また、多孔部材24の下面42が、第2誘導空間A2に向かって延びる。
本実施形態において、エッジ41は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びる部分41A及び部分41Bと、第2誘導空間A2に向かって線状に延びる部分41C及び部分41Dとを含む。
また、本実施形態において、多孔部材24の下面42は、第1誘導空間A1に向かって帯状に延びる部分42A及び部分42Bと、第2誘導空間A2に向かって帯状に延びる部分42C及び部分42Dとを含む。
また、本実施形態において、境界43は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びる部分43A及び部分43Bと、第2誘導空間A2に向かって線状に延びる部分43C及び部分43Dとを含む。
本実施形態において、エッジ41の部分41Aは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、第1供給口71を通る軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びるように配置される。エッジ41の部分41Bは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、第1供給口71を通る軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びるように配置される。
軸J2とは、第1供給口71を通る仮想軸(仮想線)を含む。軸J2は、XY平面内において、光路Kと第1供給口71とを結ぶ。軸J2は、例えば光路Kと、X軸方向に関する第1供給口71の中心とを結ぶ。本実施形態において、軸J2は、Y軸とほぼ平行である。
なお、軸J2が、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、第1開口部72を通ってもよい。すなわち、軸J2が、第1開口部72を通る仮想軸(仮想線)を含んでもよい。また、軸J2が、XY平面内において、光路Kと第1開口部72とを結んでもよい。また、軸J2が、例えば光路Kと、X軸方向に関する第1開口部72の中心とを結んでもよい。
本実施形態において、物体とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J2と垂直な方向(X軸方向)に関する部分41Aと部分41Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
また、本実施形態において、部分41Aと部分41Bとの間隔は、光路Kから離れるにつれて小さくなる。
本実施形態において、下面42の部分42Aは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びるように配置される。下面42の部分42Bは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びるように配置される。
本実施形態において、物体とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J2と垂直な方向(X軸方向)に関する部分42Aと部分42Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
また、本実施形態において、部分42Aと部分42Bとの間隔は、光路Kから離れるにつれて小さくなる。
本実施形態において、境界43の部分43Aは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びるように配置される。境界43の部分43Bは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びるように配置される。
本実施形態において、物体とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J2と垂直な方向(X軸方向)に関する部分43Aと部分43Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
また、本実施形態において、部分43Aと部分43Bとの間隔は、光路Kから離れるにつれて小さくなる。
本実施形態において、エッジ41の部分41Cは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、第2供給口73を通る軸J3の+X側から第2誘導空間A2に向かって延びるように配置される。エッジ41の部分41Dは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、第2供給口73を通る軸J3の−X側から第2誘導空間A2に向かって延びるように配置される。
軸J3とは、第2供給口73を通る仮想軸(仮想線)を含む。軸J3は、XY平面内において、光路Kと第2供給口73とを結ぶ。軸J3は、例えば光路Kと、X軸方向に関する第2供給口73の中心とを結ぶ。本実施形態において、軸J3は、Y軸とほぼ平行である。
なお、軸J3が、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、第2開口部74を通ってもよい。すなわち、軸J3が、第2開口部74を通る仮想軸(仮想線)を含んでもよい。また、軸J3が、XY平面内において、光路Kと第2開口部74とを結んでもよい。また、軸J3が、例えば光路Kと、X軸方向に関する第2開口部74の中心とを結んでもよい。
本実施形態において、物体とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J3と垂直な方向(X軸方向)に関する部分41Cと部分41Dとの間隔は、第2誘導空間A2に近づくにつれて小さくなる。
また、本実施形態において、部分41Cと部分41Dとの間隔は、光路Kから離れるにつれて小さくなる。
本実施形態において、下面42の部分42Cは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J3の+X側から第2誘導空間A2に向かって延びるように配置される。下面42の部分42Dは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J3の−X側から第2誘導空間A2に向かって延びるように配置される。
本実施形態において、物体とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J3と垂直な方向(X軸方向)に関する部分42Cと部分42Dとの間隔は、第2誘導空間A2に近づくにつれて小さくなる。
また、本実施形態において、部分42Cと部分42Dとの間隔は、光路Kから離れるにつれて小さくなる。
本実施形態において、境界43の部分43Cは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J3の+X側から第2誘導空間A2に向かって延びるように配置される。境界43の部分43Dは、物体の表面とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J3の−X側から第2誘導空間A2に向かって延びるように配置される。
本実施形態において、物体とほぼ平行な面内(XY平面内)において、軸J3と垂直な方向(X軸方向)に関する部分43Cと部分43Dとの間隔は、第2誘導空間A2に近づくにつれて小さくなる。
また、本実施形態において、部分43Cと部分43Dとの間隔は、光路Kから離れるにつれて小さくなる。
図4に示すように、本実施形態において、第1部分B1(第1誘導空間A1)は、部分43Aの先端から先に延びる仮想線(延長線)と部分43Bの先端から先に延びる仮想線(延長線)との交点C1を含む。換言すれば、第1部分B1(第1誘導空間A1)の位置は、交点C1を含むように定められる。本実施形態において、交点C1は、第1供給口71と第1開口部72との間に配置される。
なお、第1部分B1(第1誘導空間A1)が、部分42Aの先端から先に延びる仮想線(延長線)と部分42Bの先端から先に延びる仮想線(延長線)との交点を含んでもよい。なお、第1部分B1(第1誘導空間A1)が、部分41Aの先端から先に延びる仮想線(延長線)と部分41Bの先端から先に延びる仮想線(延長線)との交点を含んでもよい。
本実施形態において、第2部分B2(第2誘導空間A2)は、部分43Cの先端から先に延びる仮想線(延長線)と部分43Dの先端から先に延びる仮想線(延長線)との交点C2を含む。換言すれば、第2部分B2(第2誘導空間A2)の位置は、交点C2を含むように定められる。本実施形態において、交点C2は、第2供給口73と第2開口部74との間に配置される。
なお、第2部分B2(第2誘導空間A2)が、部分42Cの先端から先に延びる仮想線(延長線)と部分42Dの先端から先に延びる仮想線(延長線)との交点を含んでもよい。なお、第2部分B2(第2誘導空間A2)が、部分41Cの先端から先に延びる仮想線(延長線)と部分41Dの先端から先に延びる仮想線(延長線)との交点を含んでもよい。
本実施形態において、下面14の外形は、ほぼ四角形である。なお、図4等に示すように、本実施形態においては、光路Kに対して+X側及び−X側の下面14の角(頂点)は、丸みを帯びている。
本実施形態において、液浸部材31は、物体が対向するように配置され、液体LQを供給可能な供給口27を備えている。供給口27は、空間SP1に面するように、液浸部材31の下面14の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、供給口27は、空間SP1に液体LQを供給可能である。
本実施形態において、供給口27は、下面26に配置される。供給口27の周囲に、下面26が配置される。本実施形態において、供給口27は、光路K(開口20)の周囲に複数配置される。
光路Kに対する放射方向に関して、液体回収部21は供給口27の外側に配置される。本実施形態において、供給口27は、液体回収部21に隣接して配置される。供給口27は、多孔部材24の下面42の内側のエッジに沿って複数配置される。
また、液浸部材31は、液体LQを供給可能な供給口28を備えている。供給口28は、射出面7が面する空間SP4に面するように、液浸部材31の内側面の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、供給口28は、空間SP4に液体LQを供給可能である。空間SP4は、射出面7と上面19との空間を含む。本実施形態において、供給口28は、光路K(空間SP4)の周囲に複数配置される。なお、供給口28が、終端光学素子8の側面8Fに対向するように配置されてもよい。
供給口28は、液浸部材31の内部に形成された供給流路28Rを介して、液体LQを供給可能な液体供給装置28Sと接続される。液体供給装置28Sは、クリーンで温度調整された液体LQを供給可能である。供給口28は、液体供給装置28Sからの液体LQを、空間SP4に供給する。供給口28から空間SP4に供給された液体LQの少なくとも一部は、開口20を介して、空間SP1に流れる。
供給口27は、液浸部材31の内部に形成された供給流路27Rを介して、液体LQを供給可能な液体供給装置27Sと接続される。液体供給装置27Sは、クリーンで温度調整された液体LQを供給可能である。供給口27は、液体供給装置27Sからの液体LQを、空間SP1に供給する。
空間SP1の液体LQの少なくとも一部は、多孔部材24の孔から回収される。上述のように、本実施形態において、多孔部材24の孔が、空間SP1の液体LQを回収可能な回収口23として機能する。回収口23は、液浸部材31の内部に形成された回収流路23Rを介して、液体LQを回収(吸引)可能な液体回収装置23Cと接続される。液体回収装置23Cは、例えば真空システムを含み、液体LQを回収(吸引)可能である。
液体供給装置27S、液体供給装置28S、及び液体回収装置23Cは、制御装置4に制御される。本実施形態においては、供給口28からの液体LQの供給と並行して、回収口23からの液体LQの回収が実行されることによって、一方側の終端光学素子8及び液浸部材31と、他方側の物体との間に液体LQで液浸空間LS1が形成される。また、本実施形態においては、供給口28からの液体LQの供給と、回収口23からの液体LQの回収と、供給口27からの液体LQの供給とが並行して実行される。本実施形態において、液浸空間LS1は、供給口28から供給された液体LQによって形成される。また、本実施形態において、液浸空間LS1は、供給口27から供給された液体LQによって形成される。
第1供給口71は、第1誘導空間A1に面するように、液浸部材31に配置される。第1供給口71は、光路Kに対する放射方向に関して外側を向くように配置される。本実施形態において、第1供給口71は、光路Kに対して+Y側に配置される。第1供給口71は、+Y側を向いている。
第1開口部72は、第1誘導空間A1に面するように、液浸部材31に配置される。第1開口部72は、光路Kに対する放射方向に関して内側を向くように配置される。本実施形態において、第1開口部72は、光路Kに対して+Y側に配置される。第1開口部72は、−Y側を向いている。
本実施形態において、第1供給口71は、光路Kと第1開口部72との間に配置される。第1開口部72は、第1供給口71と対向するように配置される。軸J2は、光路K、第1供給口71、及び第1開口部72を通る。第1供給口71と第1開口部72とは、Y軸方向に配置される。
本実施形態において、X軸方向に関する第1供給口71の寸法は、第1開口部72の寸法よりも小さい。なお、X軸方向に関する第1供給口71の寸法が、第1開口部72の寸法よりも大きくてもよいし、同じでもよい。
第1供給口71は、第1開口部72に向かって液体LQが流れるように、液体LQを供給する。本実施形態において、第1供給口71は、第1開口部72に向けて液体LQを供給する。また、本実施形態において、第1供給口71は、第1誘導空間A1(第1部分B1)に向けて液体LQを供給する。本実施形態において、第1供給口71から供給された液体LQの少なくとも一部は、第1供給口71と第1開口部72との間の下面14の一部の領域(本実施形態においては第1部分B1)に沿って、第1開口部72に向かって流れる。例えば、第1供給口71から供給された液体LQの少なくとも一部が、第1供給口71と第1開口部72との間の下面14の一部の領域(本実施形態においては第1部分B1)に接触しながら、第1開口部72に向かって流れてもよい。
液浸部材31は、一端に第1供給口71を有する供給流路71Rを備える。供給流路71Rは、液浸部材31の内部に形成される。供給流路71Rのうち下端に第1供給口71を有する部分71RPは、光路Kから離れる方向に向かって下方に傾斜する。
供給流路71Rの他端は、液体LQを供給可能な液体供給装置71Sと接続される。液体供給装置71Sは、クリーンで温度調整された液体LQを供給可能である。液体供給装置71Sは、制御装置4に制御される。第1供給口71は、液体供給装置71Sからの液体LQを、空間SP1に供給する。
本実施形態においては、液浸空間LS1が形成されている状態で、第1供給口71から液体LQが供給される。本実施形態においては、液浸空間LS1に第1供給口71が配置されている状態で、第1供給口71から液体LQが供給される。換言すれば、第1供給口71は、液浸空間LS1の液体LQに浸かっている状態で、空間SP1(液浸空間LS1)に液体LQを供給する。
第1開口部72は、第1誘導空間A1からの液体LQが流入可能な位置に配置される。供給口28から供給され、第1誘導空間A1に誘導された液体LQの少なくとも一部は、第1開口部72に流入可能である。供給口27から供給され、第1誘導空間A1に誘導された液体LQの少なくとも一部は、第1開口部72に流入可能である。第1供給口71から供給され、第1誘導空間A1に供給された液体LQの少なくとも一部は、第1開口部72に流入可能である。
液浸部材31は、一端に第1開口部72を有する回収流路72Rを備える。回収流路72Rは、液浸部材31の内部に形成される。回収流路72Rのうち下端に第1開口部72を有する部分72RPは、光路Kから離れる方向に向かって上方に傾斜する。第1開口部72に流入した液体LQは、回収流路72Rを流れる。
液浸部材31は、第1開口部72から流入した液体LQを回収する液体回収部75を備えている。液体回収部75は、液浸部材31の内部に形成されている。液体回収部75は、第1開口部72から流入し、回収流路72Rを流れる液体LQが接触可能な位置に配置された多孔部材76を含む。多孔部材76は、プレート状の部材であり、上面と、上面の反対方向を向く下面と、上面と下面とを結ぶ複数の孔とを有する。多孔部材76は、上面が回収流路72Rに面し、下面が液浸部材31の内部に形成された内部空間(回収流路)75Rに面するように配置される。本実施形態において、液体回収部75は、回収流路72Rの液体LQが接触可能な多孔部材76の上面を含む。
回収流路72Rの液体LQの少なくとも一部は、多孔部材76の孔から回収される。本実施形態において、多孔部材76の孔が、回収流路72Rの液体LQを回収可能な回収口77として機能する。回収口77は、回収流路75Rを介して、液体LQを回収(吸引)可能な液体回収装置75Cと接続される。液体回収装置75Cは、例えば真空システムを含み、液体LQを回収(吸引)可能である。液体回収装置75Cは、制御装置4に制御される。
液体回収装置75Cの作動により、回収流路75Rの圧力及び回収流路72Rの圧力が低下する。供給口28から供給された液体LQ、供給口27から供給された液体LQ、及び第1供給口71から供給された液体LQの少なくとも一部は、第1開口部72に流入する。第1開口部72に流入し、回収流路72Rを流れた液体LQの少なくとも一部は、多孔部材76の孔(回収口77)を介して回収流路75Rに流入し、液体回収装置75Cに回収される。
なお、本実施形態において、多孔部材76を介して実質的に液体LQのみが回収されてもよい。すなわち、回収流路72Rの液体LQが多孔部材76の孔を通過して回収流路75Rに流入し、気体は通過しないように、多孔部材76の上面側の圧力(回収流路72Rの圧力)と下面側の圧力(回収流路75Rの圧力)との差が調整されてもよい。なお、多孔部材76を介して、液体LQと気体とが回収されてもよい。
なお、多孔部材76は、無くてもよい。
第2供給口73は、第2誘導空間A2に面するように、液浸部材31に配置される。第2供給口73は、光路Kに対する放射方向に関して外側を向くように配置される。本実施形態において、第2供給口73は、光路Kに対して−Y側に配置される。第2供給口73は、−Y側を向いている。
第2開口部74は、第2誘導空間A2に面するように、液浸部材31に配置される。第2開口部74は、光路Kに対する放射方向に関して内側を向くように配置される。本実施形態において、第2開口部74は、光路Kに対して−Y側に配置される。第2開口部74は、+Y側を向いている。
本実施形態において、第2供給口73は、光路Kと第2開口部74との間に配置される。第2開口部74は、第2供給口73と対向するように配置される。軸J3は、光路K、第2供給口73、及び第2開口部74を通る。第2供給口73と第2開口部74とは、Y軸方向に配置される。
本実施形態において、X軸方向に関する第2供給口73の寸法は、第2開口部74の寸法よりも小さい。なお、X軸方向に関する第2供給口73の寸法が、第2開口部74の寸法よりも大きくてもよいし、同じでもよい。
第2供給口73は、第2開口部74に向かって液体LQが流れるように、液体LQを供給する。本実施形態において、第2供給口73は、第2開口部74に向けて液体LQを供給する。また、本実施形態において、第2供給口73は、第2誘導空間A2(第2部分B2)に向けて液体LQを供給する。本実施形態において、第2供給口73から供給された液体LQの少なくとも一部は、第2供給口73と第2開口部74との間の下面14の一部の領域(本実施形態においては第2部分B2)に沿って、第2開口部74に向かって流れる。例えば、第2供給口73から供給された液体LQの少なくとも一部が、第2供給口73と第2開口部74との間の下面14の一部の領域(本実施形態においては第2部分B2)に接触しながら、第2開口部74に向かって流れてもよい。
液浸部材31は、一端に第2供給口73を有する供給流路73Rを備える。供給流路73Rは、液浸部材31の内部に形成される。供給流路73Rのうち下端に第2供給口73を有する部分73RPは、光路Kから離れる方向に向かって下方に傾斜する。
供給流路73Rの他端は、液体LQを供給可能な液体供給装置73Sと接続される。液体供給装置73Sは、クリーンで温度調整された液体LQを供給可能である。液体供給装置73Sは、制御装置4に制御される。第2供給口73は、液体供給装置73Sからの液体LQを、空間SP1に供給する。
本実施形態においては、液浸空間LS1が形成されている状態で、第2供給口73から液体LQが供給される。本実施形態においては、液浸空間LS1に第2供給口73が配置されている状態で、第2供給口73から液体LQが供給される。換言すれば、第2供給口73は、液浸空間LS1の液体LQに浸かっている状態で、空間SP1(液浸空間LS1)に液体LQを供給する。
第2開口部74は、第2誘導空間A2からの液体LQが流入可能な位置に配置される。供給口28から供給され、第2誘導空間A2に誘導された液体LQの少なくとも一部は、第2開口部74に流入可能である。供給口27から供給され、第2誘導空間A2に誘導された液体LQの少なくとも一部は、第2開口部74に流入可能である。第2供給口73から供給され、第2誘導空間A2に供給された液体LQの少なくとも一部は、第2開口部74に流入可能である。
液浸部材31は、一端に第2開口部74を有する回収流路74Rを備える。回収流路74Rは、液浸部材31の内部に形成される。回収流路74Rのうち下端に第2開口部74を有する部分74RPは、光路Kから離れる方向に向かって上方に傾斜する。第2開口部74に流入した液体LQは、回収流路74Rを流れる。
液浸部材31は、第2開口部74から流入した液体LQを回収する液体回収部78を備えている。液体回収部78は、液浸部材31の内部に形成されている。液体回収部78は、第2開口部74から流入し、回収流路74Rを流れる液体LQが接触可能な位置に配置された多孔部材79を含む。回収流路74Rの液体LQの少なくとも一部は、多孔部材79の孔から回収される。多孔部材79の孔は、回収流路74Rの液体LQを回収可能な回収口80として機能する。回収口80は、回収流路78Rを介して、液体LQを回収(吸引)可能な液体回収装置78Cと接続される。液体回収装置78Cは、制御装置4に制御される。液体回収部78は、液体回収部75と同等の構成である。液体回収部78の説明は、省略する。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について説明する。
制御装置4は、露光前の基板Pを基板保持部10に搬入(ロード)する処理を実行する。制御装置4は、露光前の基板Pを基板保持部10に搬入(ロード)するために、基板ステージ2Pを、液浸部材31から離れた基板交換位置に移動する。なお、例えば露光後の基板Pが基板保持部10に保持されている場合、その露光後の基板Pが基板保持部10から搬出(アンロード)する処理が実行された後、露光前の基板Pを基板保持部10に搬入(ロード)する処理が実行される。
基板交換位置は、基板Pの交換処理が実行可能な位置である。基板Pの交換処理は、搬送装置を用いて、基板保持部10に保持された露光後の基板Pを基板保持部10から搬出(アンロード)する処理、及び基板保持部10に露光前の基板Pを搬入(ロード)する処理の少なくとも一方を含む。制御装置4は、液浸部材31から離れた基板交換位置に基板ステージ2Pを移動して、基板Pの交換処理を実行する。
基板ステージ2Pが液浸部材31から離れている期間の少なくとも一部において、制御装置4は、計測ステージ2Cを液浸部材31に対して所定位置に配置して、終端光学素子8及び液浸部材31と計測ステージ2Cとの間で液体LQを保持して、液浸空間LS1を形成する。すなわち、制御装置4は、終端光学素子8及び液浸部材31と計測ステージ2Cとが対向している状態で、液浸部材31で、終端光学素子8の射出面7側に液体LQの液浸空間LS1を形成する。
制御装置4は、供給口28からの液体LQの供給と並行して、回収口23からの液体LQの回収を実行する。これにより、液浸空間LS1が形成される。また、本実施形態においては、制御装置4は、供給口28からの液体LQの供給及び回収口23からの液体LQの回収と並行して、供給口27からの液体LQの供給を実行する。
供給口27から液体LQが供給されることによって、例えば界面LG1の形状が調整される。例えば、供給口27から液体LQが供給されることによって、終端光学素子8及び液浸部材31と物体との間に液浸空間LS1が形成されている状態で、XY平面内において物体が移動した場合における界面LG1の形状が調整される。
なお、液浸空間LS1が形成されている状態において、供給口27からの単位時間当たりの液体供給量が一定でもよいし、変化してもよい。なお、複数の供給口27それぞれからの単位時間当たりの液体供給量は、等しくてもよいし、異なってもよい。例えば、液浸空間LS1が形成されている状態において、XY平面内における物体(基板P)の移動方向に応じて、複数の供給口27それぞれからの単位時間当たりの液体供給量が異なるように制御されてもよい。
なお、供給口28からの液体LQの供給及び回収口23からの液体LQの回収により液浸空間LS1が形成されている状態において、供給口27からの液体LQの供給が停止されてもよい。なお、供給口27は無くてもよい。
本実施形態においては、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73が配置されるように、液浸空間LS1の大きさ(XY平面内における寸法)が調整される。すなわち、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73が配置されるように、供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給と回収口23からの液体LQの回収とが実行されてもよい。例えば、物体がほぼ静止しており、第1、第2供給口71、73からの液体LQの供給が停止されている状態において、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73が配置されるように、供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給と回収口23からの液体LQの回収とが実行されてもよい。
なお、例えば物体がほぼ静止しており、第1、第2供給口71、73からの液体LQの供給が停止されている状態において、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73及び第1、第2開口部72、74が配置されるように、供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給と回収口23からの液体LQの回収とが実行されてもよい。
なお、例えば物体がほぼ静止しており、第1、第2供給口71、73からの液体LQの供給が停止されている状態において、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73及び第1、第2開口部72、74が配置されないように、供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給と回収口23からの液体LQの回収とが実行されてもよい。
なお、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73が配置される状態とは、光路Kに対する放射方向に関して界面LG1が第1、第2供給口71、73の外側に配置される状態を含む。また、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73が配置される状態とは、液浸空間LS1の液体LQに第1、第2供給口71、73が浸かる状態を含む。同様に、液浸空間LS1に第1、第2開口部72、74が配置される状態とは、光路Kに対する放射方向に関して界面LG1が第1、第2開口部72、74の外側に配置される状態を含む。
なお、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73が配置されない状態とは、光路Kに対する放射方向に関して界面LG1が第1、第2供給口71、73の内側に配置される状態を含む。また、液浸空間LS1に第1、第2供給口71、73が配置されない状態とは、液浸空間LS1の液体LQに第1、第2供給口71、73が浸からない(接触しない)状態を含む。同様に、液浸空間LS1に第1、第2開口部72、74が配置されない状態とは、光路Kに対する放射方向に関して界面LG1が第1、第2開口部72、74の内側に配置される状態を含む。
供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給と回収口23からの液体LQの回収とが実行され、液浸空間LS1が形成された後、制御装置4は、第1供給口71からの液体LQの供給、及び第2供給口73からの液体LQの供給を開始する。
本実施形態においては、供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給と回収口23からの液体LQの回収とが実行されている状態で(液浸空間LS1が形成されている状態で)、少なくとも物体が移動するとき、第1供給口71からの液体LQの供給、及び第2供給口73からの液体LQの供給の一方又は両方が実行される。
第1供給口71から供給された液体LQの少なくとも一部は、第1開口部72に流入する。また、供給口28(及び供給口27)から供給され、第1誘導空間A1に存在する液体LQの少なくとも一部も、第1開口部72に流入する。また、第2供給口73から供給された液体LQの少なくとも一部は、第2開口部74に流入する。また、供給口28(及び供給口27)から供給され、第2誘導空間A2に存在する液体LQの少なくとも一部も、第2開口部74に流入する。
なお、供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給が開始される前に、第1供給口71からの液体LQの供給及び第2供給口73からの液体LQの供給の一方又は両方が開始されてもよい。なお、供給口28(及び供給口27)からの液体LQの供給と同時に、第1供給口71からの液体LQの供給及び第2供給口73からの液体LQの供給の一方又は両方が開始されてもよい。
なお、第1供給口71からの液体LQの供給と第2供給口73からの液体LQの供給とが同時に開始されてもよい。なお、第1供給口71からの液体LQの供給が開始された後、第2供給口73からの液体LQの供給が開始されてもよい。なお、第2供給口73からの液体LQの供給が開始された後、第1供給口71からの液体LQの供給が開始されてもよい。
基板ステージ2Pが液浸部材3から離れた期間の少なくとも一部において、必要に応じて、計測ステージ2Cに搭載されている計測部材(計測器)を用いる計測処理が実行される。計測部材(計測器)を用いる計測処理を実行するとき、制御装置4は、終端光学素子8及び液浸部材31と計測ステージ2Cとを対向させ、終端光学素子8と計測部材との間の光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LS1を形成する。制御装置4は、投影光学系PL及び液体LQを介して計測部材に露光光ELを照射して、計測部材を用いる計測処理を実行する。その計測処理の結果は、基板Pの露光処理に反映される。
露光前の基板Pが基板保持部10にロードされ、計測部材(計測器)を用いる計測処理が終了した後、制御装置4は、基板ステージ2Pを投影領域PRに移動して、終端光学素子8及び液浸部材31と基板ステージ2P(基板P)との間に液体LQの液浸空間LS1を形成する。
なお、基板ステージ2Pが基板交換位置から投影領域PR(露光位置)へ移動する間に、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書に開示されているようなエンコーダシステム、アライメントシステム、及び表面位置検出システムを含む検出システムを用いて、基板P(基板ステージ2P)の位置情報を検出してもよい。
本実施形態においては、例えば米国特許出願公開第2006/0023186号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されているように、制御装置4は、終端光学素子8及び液浸部材31と基板ステージ2P及び計測ステージ2Cの少なくとも一方との間に液体LQの液浸空間LS1が形成され続けるように、基板ステージ2Pの上面11Pと計測ステージ2Cの上面11Cとを接近又は接触させた状態で、終端光学素子8及び液浸部材31と基板ステージ2P及び計測ステージ2Cの少なくとも一方とを対向させつつ、終端光学素子8及び液浸部材3に対して、基板ステージ2P及び計測ステージ2CをXY平面内において移動させることができる。
これにより、図7に示すように、液体LQの漏出が抑制されつつ、液浸空間LS1が、終端光学素子8及び液浸部材31と計測ステージ2Cとの間に形成される状態から、終端光学素子8及び液浸部材31と基板ステージ2Pとの間に形成される状態へ変化する。また、制御装置4は、液浸空間LS1が、終端光学素子8及び液浸部材31と基板ステージ2Pとの間に形成される状態から、終端光学素子8及び液浸部材31と計測ステージ2Cとの間に形成される状態へ変化させることもできる。
以下の説明において、基板ステージ2Pの上面11Pと計測ステージ2Cの上面11Cとを接近又は接触させた状態で、終端光学素子8及び液浸部材31に対して、基板ステージ2Pと計測ステージ2CとをXY平面内において同期移動させる動作を適宜、スクラム移動動作、と称する。
本実施形態においては、少なくともスクラム移動動作において、第1、第2供給口71、73からの液体LQの供給が実行される。
図7に示すように、スクラム移動動作において、基板ステージ2P及び計測ステージ2Cは、上面11Pと上面11Cとを接近又は接触させた状態で、Y軸方向の成分を含む方向へ移動する。その基板ステージ2P及び計測ステージ2CのY軸方向の成分を含む方向への移動において、基板ステージ2Pの上面11P及び計測ステージ2Cの上面11Cは、露光光ELの光路Kを横切る。
なお、Y軸方向の成分を含む方向への移動とは、+Y方向への移動、−Y方向への移動、+Y方向且つ+X方向への移動、+Y方向且つ−X方向への移動、−Y方向且つ+X方向への移動、−Y方向且つ−X方向への移動の少なくとも一つを含む。
スクラム移動動作を実行して、終端光学素子8及び液浸部材31と基板ステージ2P(基板P)との間に液体LQの液浸空間LS1が形成された後、制御装置4は、基板Pの露光処理を開始する。
基板Pの露光処理を実行するとき、制御装置4は、終端光学素子8及び液浸部材31と基板ステージ2Pとを対向させ、終端光学素子8と基板Pとの間の光路Kが液体LQで満たされるように、液浸部材31で終端光学素子8の射出面7側に液体LQの液浸空間LS1を形成する。制御装置4は、照明系ILから露光光ELを射出する。照明系ILはマスクMを露光光ELで照明する。マスクMからの露光光ELは、投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pに照射される。これにより、基板Pは、液浸空間LS1の液体LQを介して露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置4は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LS1の液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。
図8は、基板ステージ2Pに保持された基板Pの一例を示す図である。本実施形態においては、基板Pに露光対象領域であるショット領域S1〜S21がマトリクス状に複数配置されている。基板Pの露光において、終端光学素子8の射出面7側の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように基板P上に液浸空間LS1が形成される。制御装置4は、液浸空間LS1の液体LQを介して基板保持部10に保持されている基板Pの複数のショット領域S1〜S21を露光光ELで順次露光する。基板Pの複数のショット領域S1〜S21は、液体LQを通過する露光光ELによって露光される。
例えば基板Pの第1ショット領域S1を露光するために、制御装置4は、基板P(第1ショット領域S1)を投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して第1ショット領域S1に露光光ELを照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pの第1ショット領域S1に投影され、その第1ショット領域S1が射出面7から射出された露光光ELで露光される。第1ショット領域S1の露光が終了した後、制御装置4は、次の第2ショット領域S2の露光を開始するために、液浸空間LS1が形成されている状態で、基板PをXY平面内における所定方向(例えばX軸方向、あるいはXY平面内においてX軸方向に対して傾斜する方向等)に移動し、第2ショット領域S2を露光開始位置に移動する。その後、制御装置4は、第2ショット領域S2の露光を開始する。
制御装置4は、投影領域PRに対してショット領域をY軸方向に移動しながらそのショット領域を露光する動作と、そのショット領域の露光が終了した後、次のショット領域を露光開始位置に移動するための動作とを繰り返しながら、基板Pの複数のショット領域を順次露光する。
以下の説明において、ショット領域を露光するために、終端光学素子8に対して基板PをY軸方向に移動する動作を適宜、スキャン移動動作、と称する。また、あるショット領域に対する露光が終了した後、次のショット領域を露光するために、次のショット領域が露光開始位置に配置されるように、終端光学素子8に対して基板Pを移動する動作を適宜、ステップ移動動作、と称する。
本実施形態においては、少なくともスキャン移動動作及びステップ移動動作において、第1、第2供給口71、73からの液体LQの供給が実行される。本実施形態においては、少なくとも基板Pの露光において、第1、第2供給口71、73からの液体LQの供給が実行される。本実施形態においては、少なくとも基板P及び基板ステージ2P上に液浸空間LS1が形成されている状態において、第1、第2供給口71、73からの液体LQの供給が実行される。
制御装置4は、基板P上の複数のショット領域S1〜S21の露光条件に基づいて基板P(基板ステージ2P)を移動する。複数のショット領域S1〜S21の露光条件は、例えば露光レシピと呼ばれる露光制御情報によって規定される。露光制御情報は、記憶装置5に記憶されている。制御装置4は、その記憶装置5に記憶されている露光条件に基づいて、所定の移動条件で基板Pを移動しながら、複数のショット領域S1〜S21を順次露光する。基板P(物体)の移動条件は、移動速度、移動距離、及び光路K(液浸空間LS1)に対する移動軌跡の少なくとも一つを含む。
本実施形態において、制御装置4は、投影光学系PLの投影領域PRと基板Pとが、図8中、矢印Srに示す移動軌跡に沿って相対的に移動するように基板ステージ2Pを移動しつつ投影領域PRに露光光ELを照射して、液体LQを介して基板Pの複数のショット領域S1〜S21を露光光ELで順次露光する。
図8に示すように、スキャン移動動作及びステップ移動動作の少なくとも一部において、基板P(基板ステージ2P)は、Y軸方向の成分を含む方向へ移動する。その基板P(基板ステージ2P)のY軸方向の成分を含む方向への移動において、基板Pの表面(基板ステージ2Pの上面)は、露光光ELの光路Kを横切る。
なお、Y軸方向の成分を含む方向への移動とは、+Y方向への移動、−Y方向への移動、+Y方向且つ+X方向への移動、+Y方向且つ−X方向への移動、−Y方向且つ+X方向への移動、−Y方向且つ−X方向への移動の少なくとも一つを含む。
図9及び図10は、液浸空間LS1が形成されている状態で基板P等の物体が軸J2、J3と平行なY軸方向に関して移動したときの液浸空間LS1を形成する液体LQの状態の一例を模式的に示す図である。
本実施形態においては、液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部を第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2の少なくとも一方に誘導する誘導部40が設けられている。
図9に示すように、例えば物体が+Y方向へ移動した場合、その物体の移動により、液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部が、空間SP1において流動する。+Y方向への物体の移動により流動する液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40によって、例えば矢印R1、R2で示す方向に流動し、第1誘導空間A1に誘導される。液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40のうち、例えば部分41A、部分42A、及び部分43Aの少なくとも一部によって、矢印R1で示す方向に流動し、第1誘導空間A1に誘導される。また、液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40のうち、例えば部分41B、部分42B、及び部分43Bの少なくとも一部によって、矢印R2で示す方向に流動し、第1誘導空間A1に誘導される。
なお、誘導部40は、物体が+Y方向とは異なる方向へ移動した場合でも、液体LQを第1誘導空間A1に誘導可能である。すなわち、物体が+Y方向の成分を含む方向に移動する場合において、誘導部40は、液体LQを第1誘導空間A1に誘導することができる。例えば、物体が+Y方向へ移動しつつ+X方向へ移動する場合、誘導部40は、液体LQを第1誘導空間A1に誘導することができる。また、物体が+Y方向へ移動しつつ−X方向へ移動する場合、誘導部40は、液体LQを第1誘導空間A1に誘導することができる。このように、誘導部40は、+Y方向への移動を含む物体の移動により流動する液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部を、第1誘導空間A1に誘導することができる。
本実施形態においては、第1誘導空間A1に面するように第1開口部72が配置されている。誘導部40によって第1誘導空間A1に誘導された液体LQは、第1開口部72に流入する。これにより、誘導部40によって第1誘導空間A1に誘導された液体LQは、液体回収部75に回収される。
また、本実施形態においては、第1開口部72に向かって液体LQが流れるように第1供給口71から液体LQが供給される。第1供給口71から供給された液体LQは、第1誘導空間A1を介して、第1開口部72に向かって流れる。第1供給口71から第1開口部72への液体LQの流れによって、第1誘導空間A1から、液浸空間LS1の液体LQ(供給口28、27から供給された液体LQ)が、第1供給口71からの液体LQとともに、第1開口部72内へ流入する。本実施形態においては、第1供給口71から供給される液体LQによって、供給口28、27から供給され、第1誘導空間A1に誘導された液体LQが、第1開口部72に向かって円滑に流れる。
すなわち、本実施形態において、第1供給口71は、第1誘導空間A1から第1開口部72に向かって液体LQが流れるように液体LQを供給することにより、第1誘導空間A1の液体LQが第1開口部72に流入(移動)することを促進又は補助する。
本実施形態においては、液浸空間LS1の液体LQは、誘導部40によって第1誘導空間A1に集められ、その第1誘導空間A1に隣接するように配置されている第1開口部72に流入する。これにより、液浸空間LS1の液体LQが空間SP1の外側に流出することが抑制される。
図10に示すように、例えば物体が−Y方向へ移動した場合、その物体の移動により、液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部が、空間SP1において流動する。−Y方向への物体の移動により流動する液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40によって、例えば矢印R3、R4で示す方向に流動し、第2誘導空間A2に誘導される。液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40のうち、例えば部分41C、部分42C、及び部分43Cの少なくとも一部によって、矢印R3で示す方向に流動し、第2誘導空間A2に誘導される。また、液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40のうち、例えば部分41D、部分42D、及び部分43Dの少なくとも一部によって、矢印R4で示す方向に流動し、第2誘導空間A2に誘導される。
なお、誘導部40は、物体が−Y方向とは異なる方向へ移動した場合でも、液体LQを第2誘導空間A2に誘導可能である。すなわち、物体が−Y方向の成分を含む方向に移動する場合において、誘導部40は、液体LQを第2誘導空間A2に誘導することができる。例えば、物体が−Y方向へ移動しつつ+X方向へ移動する場合、誘導部40は、液体LQを第2誘導空間A2に誘導することができる。また、物体が−Y方向へ移動しつつ−X方向へ移動する場合、誘導部40は、液体LQを第2誘導空間A2に誘導することができる。このように、誘導部40は、−Y方向への移動を含む物体の移動により流動する液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部を、第2誘導空間A2に誘導することができる。
本実施形態においては、第2誘導空間A2に面するように第2開口部74が配置されている。誘導部40によって第2誘導空間A2に誘導された液体LQは、第2開口部74に流入する。これにより、誘導部40によって第2誘導空間A2に誘導された液体LQは、液体回収部78に回収される。
また、本実施形態においては、第2開口部74に向かって液体LQが流れるように第2供給口73から液体LQが供給される。第2供給口73から供給された液体LQは、第2誘導空間A2を介して、第2開口部74に向かって流れる。第2供給口73から第2開口部74への液体LQの流れによって、第2誘導空間A2から、液浸空間LS1の液体LQ(供給口28、27から供給された液体LQ)が、第2供給口73からの液体LQとともに、第2開口部74内へ流入する。本実施形態においては、第2供給口73から供給される液体LQによって、供給口28、27から供給され、第2誘導空間A2に誘導された液体LQが、第2開口部74に向かって円滑に流れる。
すなわち、本実施形態において、第2供給口73は、第2誘導空間A2から第2開口部74に向かって液体LQが流れるように液体LQを供給することにより、第2誘導空間A2の液体LQが第2開口部74に流入(移動)することを促進又は補助する。
本実施形態においては、液浸空間LS1の液体LQは、誘導部40によって第2誘導空間A2に集められ、その第2誘導空間A2に隣接するように配置されている第2開口部74に流入する。これにより、液浸空間LS1の液体LQが空間SP1の外側に流出することが抑制される。
基板Pの露光が終了した後、基板ステージ2Pが基板交換位置に移動される。基板交換位置において、基板交換処理が行われる。以後、上述と同様の処理が行われ、複数の基板Pが順次露光される。
以上説明したように、本実施形態によれば、誘導部40を設けたので、液浸空間LS1の液体LQを第1誘導空間A1に誘導することができる。また、本実施形態によれば、第1誘導空間A1からの液体LQが流入可能な第1開口部72を設けたので、第1誘導空間A1の液体LQが空間SP1の外側へ流出することが抑制される。また、本実施形態によれば、第1開口部72に向かって液体LQが流れるように液体LQを供給する第1供給口71を設けたので、第1誘導空間A1の液体LQを、第1開口部72に円滑に流入させることができる。同様に、第2誘導空間A2の液体LQは、第2開口部74に円滑に流入する。したがって、露光不良の発生が抑制され、不良デバイスの発生が抑制される。
なお、本実施形態においては、誘導部40が、エッジ41、下面42、及び境界43を含むこととしたが、誘導部40がエッジ41で構成されてもよいし、下面42で構成されてもよいし、境界43で構成されてもよいし、エッジ41と下面42とで構成されてもよいし、エッジ41と境界43とで構成されてもよいし、下面42と境界43とで構成されてもよい。
なお、本実施形態においては、第1供給口71及び第1開口部72が、光路K(液浸空間LS1)に対して+Y側に形成されることとしたが、もちろん、+Y側とは異なる位置に形成されてもよい。例えば、光路Kに対して第1誘導空間A1が+X側に定められている場合、第1供給口71及び第1開口部72は、光路K(液浸空間LS1)に対して+X側に形成されてもよい。同様に、本実施形態においては、第2供給口73及び第2開口部74が、光路K(液浸空間LS1)に対して−Y側に形成されることとしたが、例えば−X側等、−Y側とは異なる位置に形成されてもよい。
なお、本実施形態においては、誘導部40を設けることとしたが、例えば露光装置EXの所定動作において物体が液浸空間LS1を維持可能な所定の許容条件を満たさない条件の下で第1方向に移動する場合、誘導部40を設けることなく、その物体が移動する第1方向に関して第1開口部72及び第1供給口71を配置してもよい。例えば、露光装置EXの所定動作(例えば物体の移動条件)よって液浸空間LS1の液体LQが集まりやすい空間が既知である場合、その空間からの液体LQが流入可能な位置に第1開口部72が配置され、その第1開口部72と対向する位置に第1供給口71が配置されてもよい。
なお、本実施形態においては、液体回収部21が多孔部材24を含むこととしたが、多孔部材24は無くてもよい。例えば、多孔部材24が配置されない開口22から、空間SP1の液体LQを回収するようにしてもよい。
なお、本実施形態において、例えば図11に示すように、液浸部材31Bが、回収流路23RBの液体LQと気体とを分離して排出する排出部60を備えてもよい。例えば、液体回収部21が液体LQと気体とを一緒に回収する場合、空間SP1から回収流路23RBに液体LQ及び気体が流入する。排出部60は、その回収流路23RBの液体LQと気体とを分離して排出する。
図11において、排出部60は、回収流路23RBに面し、回収流路23RBから液体LQを排出するための第1排出口61と、回収流路23RBに面し、回収流路23RBから気体を排出するための第2排出口62とを有する。第1排出口61及び第2排出口62のそれぞれは下方を向いている。第1排出口61は、光路Kに対する放射方向に関して第2排出口62の外側に配置される。第1排出口61は、第2排出口62よりも下方に配置される。第1排出口61は、第2排出口62よりも気体の流入が抑制されている。第2排出口62は、第1排出口61よりも液体LQの流入が抑制されている。すなわち、第1排出口61から排出される流体中の液体LQの割合が、第2排出口62から排出される流体中の液体LQの割合よりも多い。第1排出口61は、実質的に回収流路23RBから液体LQのみを排出する。第2排出口62は、実質的に回収流路23RBから気体のみを排出する。図11に示す例において、液浸部材31Bは、第1排出口61を有する多孔部材63を備えている。多孔部材63は、液体LQを排出可能な複数の孔を有する。多孔部材63の孔が、第1排出口61として機能する。第1排出口61の下面側の圧力と上面側の圧力との差が調整されることによって、第1排出口61から実質的に液体LQのみが排出される。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図12及び図13は、下面141、142に配置される誘導部401、402の一例を示す図である。なお、以下の説明においては、簡単のため、誘導部401、402が下面141、142のエッジである場合を例にして説明するが、多孔部材24の下面42を含んでもよいし、多孔部材24の下面42と平坦部26Sとの境界を含んでもよい。また、以下の説明においては、液体LQを第1誘導空間A1に誘導する誘導部401、402について説明するが、図12及び図13の誘導部401、402と同様の構造を有する誘導部で第2誘導空間A2に液体LQを誘導するようにしてもよい。
図12に示す誘導部401は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びる下面141のエッジ411を含む。エッジ411は、第1供給口71(又は第1開口部72)を通る軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分411Aと、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分411Bとを有する。XY平面内においてX軸方向に関する部分411Aと部分411Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。本実施形態において、エッジ411の少なくとも一部は曲がっている。
図13に示す誘導部402は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びる下面142のエッジ412を含む。エッジ412は、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分412Aと、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分412Bとを有する。XY平面内においてX軸方向に関する部分412Aと部分412Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。エッジ412の少なくとも一部は曲がっている。部分412A、412Bは、内側に凹むように曲がっている。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14及び図15は、下面143、144に配置される誘導部403、404の一例を示す図である。
図14に示す誘導部403は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びるエッジ413を含む。エッジ413は、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分413Aと、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分413Bとを有する。XY平面内においてX軸方向に関する部分413Aと部分413Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
本実施形態において、下面143は、物体が対向するように配置された第1領域81と、物体が対向するように配置され、液体LQに対する接触角が第1領域81よりも小さい第2領域82とを含む。誘導部403は、第2領域82を含む。第2領域82は、第1誘導空間A1に向かって帯状に延びる。第2領域82は、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分82Aと、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分82Bとを有する。XY平面内においてX軸方向に関する部分82Aと部分82Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
また、図14に示す例において、誘導部403は、第1領域81と第2領域82との境界83を含む。境界83は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びる。境界83は、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分83Aと、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分83Bとを有する。XY平面内においてX軸方向に関する部分83Aと部分83Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
図15に示す誘導部404は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びるエッジ414を含む。エッジ414は、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分414Aと、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分414Bとを有する。XY平面内においてX軸方向に関する部分414Aと部分414Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
本実施形態において、下面144は、物体が対向するように配置された第1領域84と、物体が対向するように配置され、第1領域84と高さが異なる第2領域85とを含む。本実施形態において、下面144は、凹部(溝)を有する。凹部の内面が第2領域85である。凹部の周囲に第1領域84が配置される。第2領域85と物体との距離は、第1領域84と物体の表面との距離よりも大きい。
本実施形態において、誘導部404は、第1領域84と第2領域85との境界86を含む。境界86は、第1誘導空間A1に向かって線状に延びる。境界86は、軸J2の+X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分86Aと、軸J2の−X側から第1誘導空間A1に向かって延びる部分86Bとを有する。XY平面内においてX軸方向に関する部分86Aと部分86Bとの間隔は、第1誘導空間A1に近づくにつれて小さくなる。
なお、下面144に凸部を設け、物体と対向する凸部の表面に第2領域85が配置されてもよい。凸部の周囲に第1領域84が配置される。第2領域85を有する凸部を下面144に設ける場合、第2領域85と物体との距離は、第1領域84と物体の表面との距離よりも小さい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、本実施形態に係る液浸部材310の一例を示す図である。図16において、液浸部材310は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、光路Kの周囲の一部の空間である第1誘導空間A1に誘導する誘導部400と、光路Kに対して第1誘導空間A1に面するように配置され、第1誘導空間A1からの液体LQが流入可能な開口部72Aと、開口部72Aに向かって液体LQが流れるように液体LQを供給する供給口71Aとを備える。
誘導部400は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、光路Kの周囲の一部の空間であって、第1誘導空間A1とは異なる第2誘導空間A2に誘導する。本実施形態において、第2誘導空間A2は、光路Kに対して第1誘導空間A1と同じ側に規定される。
また、本実施形態において、誘導部400は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、第3誘導空間A3に誘導する。また、誘導部400は、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、第4誘導空間A4に誘導する。第3誘導空間A3及び第4誘導空間A4のそれぞれは、光路Kの周囲の一部の空間である。第1誘導空間A1と第2誘導空間A2と第3誘導空間A3と第4誘導空間A4とは、離れている。第3誘導空間A3は、光路Kに対して第1、第2誘導空間A1、A2と同じ側に規定される。第4誘導空間A4は、光路Kに対して第1、第2、第3誘導空間A1、A2、A3と同じ側に規定される。
液浸部材310は、光路Kに対して第2誘導空間A2に面するように配置され、第2誘導空間A2からの液体LQが流入可能な開口部72Bと、開口部72Bに向かって液体LQが流れるように液体LQを供給する供給口71Bとを備える。
また、液浸部材310は、光路Kに対して第3誘導空間A3に面するように配置され、第3誘導空間A3からの液体LQが流入可能な開口部72Cと、開口部72Cに向かって液体LQが流れるように液体LQを供給する供給口71Cとを備える。
また、液浸部材310は、光路Kに対して第4誘導空間A4に面するように配置され、第4誘導空間A4からの液体LQが流入可能な開口部72Dと、開口部72Dに向かって液体LQが流れるように液体LQを供給する供給口71Dとを備える。
誘導部400は、第1誘導空間A1に向かって延びるエッジEaの部分Ea1及び部分Ea2と、第2誘導空間A2に向かって延びるエッジEbの部分Eb1及び部分Eb2と、第3誘導空間A3に向かって延びるエッジEcの部分Ec1及び部分Ec2と、第4誘導空間A4に向かって延びるエッジEdの部分Ed1及び部分Ed2とを含む。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17(A)〜(H)のそれぞれに、第1液浸部材の下面14A〜14Hの例を示す。なお、図17(A)〜(H)において、供給口(71、73)及び開口部(72、74)等の図示は省略する。
図17(A)に示すように、下面14Aの外形は、八角形でもよい。図17(B)に示すように、下面14Bの外形は、六角形でもよい。図17(C)及び図17(D)に示すように、下面14C、14Dの外形は、菱形でもよい。図17(C)に示す下面14Cは、X軸方向に関する寸法がY軸方向に関する寸法よりも大きい。図17(D)に示す下面14Dは、X軸方向に関する寸法がY軸方向に関する寸法よりも小さい。図17(E)に示すように、下面14Eの外形は、X軸方向に長い六角形でもよい。図17(F)に示すように、下面14Fの外形は、Y軸方向に長い八角形でもよい。図17(G)及び図17(H)に示すように、下面14G、14Hの外形は、楕円形でもよい。図17(G)に示す下面14Gは、X軸方向に関する寸法がY軸方向に関する寸法よりも大きい。図17(H)に示す下面14Hは、X軸方向に関する寸法がY軸方向に関する寸法よりも小さい。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図18は、第6実施形態に係る液浸部材3000の一例を示す図である。本実施形態においては、誘導部4000が、液浸空間LS1の外側から液浸空間LS1に向かって気体を供給する給気口90を含む場合を例にして説明する。
図18に示すように、液浸部材3000は、液浸空間LS1の外側から液浸空間LS1に向かって気体を供給する給気口90を有する給気部材91を備える。本実施形態においては、給気口90が、誘導部4000として機能する。図18に示す例において、給気口90(給気部材91)は、液浸部材31の外側に複数配置される。給気口90は、空間SP1の外側から空間SP1に向かって気体を供給可能である。給気口90は、空間SP1に面するように配置される。給気口90は、液浸空間LS1の液体LQの界面LG1に気体を供給可能である。
液浸空間LS1に対して給気口90から気体が供給されることによって、その気体の力によって、液浸空間LS1の液体LQが空間SP1の外側に流出することが抑制される。また、給気口90から給気された気体によって、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部が流動し、第1誘導空間A1に誘導される。また、給気口90から給気された気体によって、液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部が流動し、第2誘導空間A2に誘導される。
なお、液浸部材3100の下面1400が、図19に示すような形状でもよい。また、図19に示すように、空間SP1(液浸空間LS1)の周囲に気流を生成可能な給気口95を有する給気部材96及びその給気口95からの気体の少なくとも一部を吸引する吸引口97を有する吸引部材98を配置してもよい。空間SP1の周囲に気流が生成されることによって、液浸空間LS1の液体LQが空間SP1の外側に流出することが抑制される。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
第7実施形態においては、上述の第1実施形態で説明した液浸部材31の周囲の一部に、液浸部材32及び液浸部材33が配置される形態について説明する。以下の説明において、液浸部材31を適宜、第1液浸部材31、と称し、液浸部材32を適宜、第2液浸部材32、と称し、液浸部材33を適宜、第3液浸部材33、と称する。また、第1、第2、第3液浸部材31、32、33を総称して適宜、液浸部材3、と称する。
図20は、本実施形態に係る液浸部材3の一例を下側(−Z側)から見た図、図21は、本実施形態に係る液浸部材3の一部を示すYZ平面と平行な側断面図、図22は、本実施形態に係る液浸部材3の一部を示すXZ平面と平行な側断面図である。
第1液浸部材31は、終端光学素子8と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように終端光学素子8の射出面7側に液体LQの液浸空間LS1を形成する。第2液浸部材32は、液浸空間LS1の周囲の一部に、液体LQの液浸空間LS2を形成する。第3液浸部材33は、液浸空間LS1の周囲の一部に、液体LQの液浸空間LS3を形成する。以下の説明において、液浸空間LS1を適宜、第1液浸空間LS1、と称し、液浸空間LS2を適宜、第2液浸空間LS2、と称し、液浸空間LS3を適宜、第3液浸空間LS3、と称する。
第1液浸部材31は、上述の第1実施形態で説明した液浸部材31と同じであるため、説明を省略する。
第2液浸部材32は、光路Kに対して第1液浸部材31の外側に配置され、第1液浸空間LS1の周囲の一部であって、第1誘導空間A1に隣接して、液体LQの第2液浸空間LS2を形成する。
第3液浸部材33は、光路Kに対して第1液浸部材31の外側に配置され、第1液浸空間LS1の周囲の一部であって、第2誘導空間A2に隣接して、液体LQの第3液浸空間LS3を形成する。
本実施形態において、第1液浸部材31と第2液浸部材32とは、異なる部材であり、離れている。第1液浸部材31と第3液浸部材33とは、異なる部材であり、離れている。第2液浸部材32と第3液浸部材33とは、異なる部材であり、離れている。
本実施形態において、露光装置EXは、第1液浸部材31、第2液浸部材32、及び第3液浸部材33を支持する支持部材(不図示)を備えている。本実施形態においては、第1液浸部材31、第2液浸部材32、及び第3液浸部材33は、1つの支持部材(フレーム部材)に支持される。なお、支持部材は、投影光学系PLを支持する支持機構に接続されてもよいし、離れていてもよい。なお、第1液浸部材31を支持する支持部材と、第2液浸部材32を支持する支持部材とが異なる部材でもよい。第2液浸部材32を支持する支持部材と、第3液浸部材33を支持する支持部材とが異なる部材でもよい。
また、本実施形態において、液浸部材3は、光路Kに対して第1液浸部材31の外側に配置され、流体を回収可能な第1回収部材34及び第2回収部材35を備えている。
第1液浸部材31は、投影領域PRに配置される物体が対向可能な下面14を有する。第2液浸部材32は、投影領域PRに配置される物体が対向可能な下面15を有する。第3液浸部材33は、投影領域PRに配置される物体が対向可能な下面16を有する。第1回収部材34は、投影領域PRに配置される物体が対向可能な下面17を有する。第2回収部材35は、投影領域PRに配置される物体が対向可能な下面18を有する。
第2液浸部材32は、光路Kに対して第1液浸部材31の外側に配置される。第2液浸部材32は、第1液浸部材31の周囲の一部に配置される。第2液浸部材32は、第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。すなわち、第2液浸部材32は、第1液浸部材31の外面が面する環状空間の一部に配置される。換言すれば、第2液浸部材32は、光路K(第1液浸部材31)の周囲の空間の一部において第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。
第2液浸部材32は、下面15と物体との間で液体LQを保持可能である。第2液浸部材32は、物体との間で液体LQを保持して、第1液浸空間LS1の周囲の一部に第2液浸空間LS2を形成する。第2液浸空間LS2は、第1液浸空間LS1の界面LG1が面する環状空間の一部に形成される。換言すれば、第2液浸空間LS2は、光路K(第1液浸空間LS1)の周囲の空間の一部において第1液浸空間LS1の界面LG1と対向するように形成される。
第3液浸部材33は、光路Kに対して第1液浸部材31の外側に配置される。第3液浸部材33は、第1液浸部材31の周囲の一部に配置される。第3液浸部材33は、第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。すなわち、第3液浸部材33は、第1液浸部材31の外面が面する環状空間の一部に配置される。換言すれば、第3液浸部材33は、光路K(第1液浸部材31)の周囲の空間の一部において第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。
第3液浸部材33は、下面16と物体との間で液体LQを保持可能である。第3液浸部材33は、物体との間で液体LQを保持して、第1液浸空間LS1の周囲の一部に第3液浸空間LS3を形成する。第3液浸空間LS3は、第1液浸空間LS1の界面LG1が面する環状空間の一部に形成される。換言すれば、第3液浸空間LS3は、光路K(第1液浸空間LS1)の周囲の空間の一部において第1液浸空間LS1の界面LG1と対向するように形成される。
本実施形態において、第2液浸空間LS2と第3液浸空間LS3とは、実質的に離れて形成される。また、本実施形態において、第2液浸空間LS2は、第1液浸空間LS1から実質的に離れて形成される。また、本実施形態において、第3液浸空間LS3は、第1液浸空間LS1から実質的に離れて形成される。
本実施形態において、第2液浸空間LS2は、第1液浸空間LS1よりも小さい。第3液浸空間LS3は、第1液浸空間LS1よりも小さい。本実施形態において、第2液浸空間LS2と第3液浸空間LS3とは、大きさがほぼ等しい。なお、液浸空間の大きさとは、液浸空間を形成する液体の体積を含む。また、液浸空間の大きさとは、液浸空間を形成する液体の重量を含む。また、液浸空間の大きさとは、例えば基板Pの表面と平行な面内(XY平面内)における液浸空間の面積を含む。また、液浸空間の大きさとは、例えば基板Pの表面と平行な面内(XY平面内)における所定方向(例えばX軸方向、又はY軸方向)に関する液浸空間の寸法を含む。本実施形態においては、基板Pの表面と平行な面内(XY平面内)において、第2液浸空間LS2及び第3液浸空間LS3は、第1液浸空間LS1よりも小さい。なお、第2液浸空間LS2が第3液浸空間LS3よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
本実施形態において、第3液浸部材33は、光路Kに対して第2液浸部材32の反対側に配置されている。本実施形態において、第3液浸空間LS3は、光路Kに対して第2液浸空間LS2の反対側に形成される。
本実施形態においては、第2液浸部材32は、第1液浸部材31の+Y側に配置される。第3液浸部材33は、第1液浸部材31の−Y側に配置される。本実施形態において、第2液浸空間LS2は、第1液浸空間LS1の+Y側に形成される。第3液浸空間LS3は、第1液浸空間LS1の−Y側に形成される。
第1回収部材34は、光路Kに対して第1液浸部材31の外側に配置される。第1回収部材34は、第1液浸部材31の周囲の一部に配置される。第1回収部材34は、第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。すなわち、第1回収部材34は、第1液浸部材31の外面が面する環状空間の一部に配置される。換言すれば、第1回収部材34は、光路K(第1液浸部材31)の周囲の空間の一部において第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。
第2回収部材35は、光路Kに対して第1液浸部材31の外側に配置される。第2回収部材35は、第1液浸部材31の周囲の一部に配置される。第2回収部材35は、第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。すなわち、第2回収部材35は、第1液浸部材31の外面が面する環状空間の一部に配置される。換言すれば、第2回収部材35は、光路K(第1液浸部材31)の周囲の空間の一部において第1液浸部材31の外面と対向するように配置される。
本実施形態において、第2回収部材35は、光路Kに対して第1回収部材34の反対側に配置されている。
本実施形態においては、第1回収部材34は、第1液浸部材31の+X側に配置される。第2回収部材35は、第1液浸部材31の−X側に配置される。
第1誘導空間A1は、光路Kの周囲の一部の空間である。第2誘導空間A2は、光路Kの周囲の一部の空間である。上述の実施形態と同様、第1誘導空間A1は、空間SP1のうちの一部の空間(部分)でもよい。第2誘導空間A2は、空間SP1のうちの一部の空間(部分)でもよい。
例えば、第1誘導空間A1は、下面14の第1部分(第1領域)B1と物体との間の空間でもよい。第2誘導空間A2は、下面14の第2部分(第2領域)B2と物体との間の空間でもよい。
本実施形態において、第1誘導空間A1は、第2液浸部材32が形成する第2液浸空間LS2と光路Kとの間に規定される。本実施形態において、第2液浸部材32は、少なくとも一部が第1誘導空間A1に隣接して配置される。第2液浸部材32は、光路Kに対して第1誘導空間A1(第1部分B1)の外側において、第1誘導空間A1(第1部分B1)に隣接するように、第1誘導空間A1の近傍に配置される。第1誘導空間A1は、例えば光路Kと第2液浸空間LS2(第2液浸部材32)とを結ぶ仮想線を含むように規定される。
本実施形態において、第2誘導空間A2は、第3液浸部材33が形成する第3液浸空間LS3と光路Kとの間に規定される。本実施形態において、第3液浸部材33は、少なくとも一部が第2誘導空間A2に隣接して配置される。第3液浸部材33は、光路Kに対して第2誘導空間A2(第2部分B2)の外側において、第2誘導空間A2(第2部分B2)に隣接するように、第2誘導空間A2の近傍に配置される。第2誘導空間A2は、例えば光路Kと第3液浸空間LS3(第3液浸部材33)とを結ぶ仮想線を含むように形成される。
第2液浸部材32は、液体LQを供給可能な供給口50を備えている。本実施形態において、供給口50は、物体が対向可能である。供給口50は、第2液浸部材32の下面15と物体との間の空間SP2に面するように、第2液浸部材32の下面15の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、供給口50は、空間SP2に液体LQを供給可能である。
第2液浸部材32は、流体を回収可能な流体回収部51を備えている。流体は、液体及び気体の少なくとも一方を含む。本実施形態において、流体回収部51は、物体が対向可能である。流体回収部51は、空間SP2に面するように、第2液浸部材32の下面15の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、流体回収部51は、空間SP2の液体LQを回収可能である。また、流体回収部51は、空間SP2の気体を回収可能である。本実施形態において、流体回収部51は、下面15の少なくとも一部において空間SP2に面するように配置された回収口52を含む。
第2液浸部材32の流体回収部51は、例えば第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。空間SP1からの液体LQは、例えば供給口28から供給された液体LQ、供給口27から供給された液体LQ、及び供給口71から供給された液体LQの少なくとも一部を含む。また、流体回収部51は、供給口50から供給された液体LQを回収可能である。
光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部51(回収口52)の少なくとも一部は、第1部分B1の外側に配置される。光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部51(回収口52)の少なくとも一部は、第1開口部72の外側に配置される。本実施形態においては、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部51(回収口52)の少なくとも一部は、第1液浸部材31の外側に配置される。本実施形態において、流体回収部51(回収口52)の少なくとも一部は、第1液浸部材31と供給口50との間に配置される。
本実施形態において、流体回収部51(回収口52)の少なくとも一部は、第1液浸部材31に対して供給口50の外側に配置される。本実施形態においては、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部51(回収口52)の少なくとも一部は、供給口50の外側に配置される。
本実施形態においては、流体回収部51(回収口52)は、供給口50を囲むように設けられる。
第3液浸部材33は、液体LQを供給可能な供給口53を備えている。本実施形態において、供給口53は、物体が対向可能である。供給口53は、第3液浸部材33の下面16と物体との間の空間SP3に面するように、第3液浸部材33の下面16の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、供給口53は、空間SP3に液体LQを供給可能である。
第3液浸部材33は、流体を回収可能な流体回収部54を備えている。流体は、液体及び気体の少なくとも一方を含む。本実施形態において、流体回収部54は、物体が対向可能である。流体回収部54は、空間SP3に面するように、第3液浸部材33の下面16の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、流体回収部54は、空間SP3の液体LQを回収可能である。また、流体回収部54は、空間SP3の気体を回収可能である。本実施形態において、流体回収部54は、下面16の少なくとも一部において空間SP3に面するように配置された回収口55を含む。
第3液浸部材33の流体回収部54は、例えば第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。空間SP1からの液体LQは、例えば供給口28から供給された液体LQ、供給口27から供給された液体LQ、及び第2供給口73から供給された液体LQの少なくとも一部を含む。また、流体回収部54は、供給口53から供給された液体LQを回収可能である。
光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部54(回収口55)の少なくとも一部は、第2部分B2の外側に配置される。光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部54(回収口55)の少なくとも一部は、第2開口部74の外側に配置される。本実施形態においては、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部54(回収口55)の少なくとも一部は、第1液浸部材31の外側に配置される。本実施形態において、流体回収部54(回収口55)の少なくとも一部は、第1液浸部材31と供給口53との間に配置される。
本実施形態において、流体回収部54(回収口55)の少なくとも一部は、第1液浸部材31に対して供給口53の外側に配置される。本実施形態においては、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部54(回収口55)の少なくとも一部は、供給口53の外側に配置される。
本実施形態においては、流体回収部54(回収口55)は、供給口53を囲むように設けられる。
なお、回収口52は、供給口50の周囲に複数配置されてもよい。すなわち、複数の回収口52が、供給口50の周囲において離散的に配置されてもよい。また、回収口55が、供給口53の周囲に複数配置されてもよい。
供給口50は、第2液浸部材32の内部に形成された供給流路を介して、液体LQを供給可能な液体供給装置と接続される。液体供給装置は、クリーンで温度調整された液体LQを供給可能である。供給口50は、液体供給装置からの液体LQを、空間SP2に供給する。
空間SP2の液体LQの少なくとも一部は、流体回収部51(回収口52)から回収される。第2液浸部材32の流体回収部51(回収口52)は、第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。
回収口52は、第2液浸部材32の内部に形成された回収流路を介して、液体LQを回収(吸引)可能な液体回収装置と接続される。液体回収装置は、例えば真空システムを含み、液体LQを回収(吸引)可能である。また、回収口52は、空間SP2の気体も回収可能である。
供給口53は、第3液浸部材33の内部に形成された供給流路を介して、液体LQを供給可能な液体供給装置と接続される。液体供給装置は、クリーンで温度調整された液体LQを供給可能である。供給口53は、液体供給装置からの液体LQを、空間SP3に供給する。
空間SP3の液体LQの少なくとも一部は、流体回収部54(回収口55)から回収される。第3液浸部材33の流体回収部54(回収口55)は、第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。
回収口55は、第3液浸部材33の内部に形成された回収流路を介して、液体LQを回収(吸引)可能な液体回収装置と接続される。液体回収装置は、例えば真空システムを含み、液体LQを回収(吸引)可能である。また、回収口55は、空間SP3の気体も回収可能である。
本実施形態において、第2液浸空間LS2は、供給口50から供給された液体LQによって形成される。また、本実施形態において、第3液浸空間LS3は、供給口53から供給された液体LQによって形成される。
第1回収部材34は、第1液浸部材31の周囲の少なくとも一部に配置され、流体を回収可能な流体回収部56を有する。流体は、液体及び気体の少なくとも一方を含む。本実施形態において、流体回収部56は、物体が対向可能である。流体回収部56は、第1回収部材34の下面17と物体の表面との間の空間SP5に面するように、第1回収部材34の下面17の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、流体回収部56は、空間SP5の液体LQ及び気体の少なくとも一方を回収可能である。本実施形態において、流体回収部56は、下面17の少なくとも一部において空間SP5に面するように配置された回収口57を含む。本実施形態において、回収口57は、下面17に複数配置される。
本実施形態において、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部56(回収口57)の少なくとも一部は、第1液浸部材31の外側に配置される。本実施形態において、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部56(回収口57)の少なくとも一部は、液体回収部21の外側に配置される。
第2回収部材35は、第1液浸部材31の周囲の少なくとも一部に配置され、流体を回収可能な流体回収部58を有する。流体は、液体及び気体の少なくとも一方を含む。本実施形態において、流体回収部58は、物体が対向可能である。流体回収部58は、第2回収部材35の下面18と物体の表面との間の空間SP6に面するように、第2回収部材35の下面18の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、流体回収部58は、空間SP6の液体LQ及び気体の少なくとも一方を回収可能である。本実施形態において、流体回収部58は、下面18の少なくとも一部において空間SP6に面するように配置された回収口59を含む。本実施形態において、回収口59は、下面18に複数配置される。
本実施形態において、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部58(回収口59)の少なくとも一部は、第1液浸部材31の外側に配置される。本実施形態において、光路Kに対する放射方向に関して、流体回収部58(回収口59)の少なくとも一部は、液体回収部21の外側に配置される。
空間SP5の液体LQの少なくとも一部は、回収口57から回収される。回収口57は、例えば第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。回収口57は、第1回収部材34の内部に形成された回収流路を介して、液体LQを回収(吸引)可能な液体回収装置と接続される。液体回収装置は、例えば真空システムを含み、液体LQを回収(吸引)可能である。また、回収口57は、空間SP5の気体も回収可能である。
空間SP6の液体LQの少なくとも一部は、回収口59から回収される。回収口59は、例えば第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。回収口59は、第2回収部材35の内部に形成された回収流路を介して、液体LQを回収(吸引)可能な液体回収装置と接続される。液体回収装置は、例えば真空システムを含み、液体LQを回収(吸引)可能である。また、回収口59は、空間SP6の気体も回収可能である。
本実施形態において、下面14の少なくとも一部は、XY平面とほぼ平行である。また、本実施形態において、下面15の少なくとも一部は、XY平面とほぼ平行である。また、本実施形態において、下面16の少なくとも一部は、XY平面とほぼ平行である。また、本実施形態において、下面17の少なくとも一部は、XY平面とほぼ平行である。また、本実施形態において、下面18の少なくとも一部は、XY平面とほぼ平行である。
なお、下面14の少なくとも一部が、XY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。下面15の少なくとも一部が、XY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。下面16の少なくとも一部が、XY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。下面17の少なくとも一部が、XY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。下面18の少なくとも一部が、XY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。
本実施形態において、Z軸方向に関する下面14の位置(高さ)と下面15の位置(高さ)とは、ほぼ等しい。また、本実施形態において、Z軸方向に関する下面14の位置(高さ)と下面16の位置(高さ)とは、ほぼ等しい。また、本実施形態において、Z軸方向に関する下面14の位置(高さ)と下面17の位置(高さ)とは、ほぼ等しい。また、本実施形態において、Z軸方向に関する下面14の位置(高さ)と下面18の位置(高さ)とは、ほぼ等しい。
換言すれば、本実施形態において、下面14と物体の表面との距離と、下面15と物体の表面との距離と、下面16と物体の表面との距離と、下面17と物体の表面との距離と、下面18と物体の表面との距離とは、ほぼ等しい。
なお、下面14の高さと下面15の高さとが異なってもよい。例えば、下面15が下面14よりも高い位置に配置されてもよいし、低い位置に配置されてもよい。すなわち、下面14と物体の表面との距離は、下面15と物体の表面との距離よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、下面14と物体の表面との距離が、下面16と物体の表面との距離よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、下面14と物体の表面との距離が、下面17と物体の表面との距離よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、下面14と物体の表面との距離が、下面18と物体の表面との距離よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について説明する。
制御装置4は、露光前の基板Pを基板保持部10に搬入(ロード)するために、基板ステージ2Pを、基板交換位置に移動する。また、制御装置4は、終端光学素子8及び第1液浸部材31と計測ステージ2Cとの間で液体LQを保持して、第1液浸空間LS1を形成する。制御装置4は、供給口28からの液体LQの供給と並行して、回収口23からの液体LQの回収を実行する。これにより、第1液浸空間LS1が形成される。また、制御装置4は、供給口28からの液体LQの供給及び回収口23からの液体LQの回収と並行して、供給口27からの液体LQの供給を実行する。
なお、供給口28からの液体LQの供給及び回収口23からの液体LQの回収により第1液浸空間LS1が形成されている状態において、供給口27からの液体LQの供給が停止されてもよい。なお、供給口27は無くてもよい。
また、制御装置4は、第2液浸部材32で、第1液浸空間LS1の周囲の一部に液体LQの第2液浸空間LS2を形成する。供給口50から供給される液体LQによって、第2液浸空間LS2が形成される。また、制御装置4は、第3液浸部材33で、第1液浸空間LS1の周囲の一部に液体LQの第3液浸空間LS3を形成する。供給口53から供給される液体LQによって、第3液浸空間LS3が形成される。
露光前の基板Pが基板保持部10にロードされ、計測部材(計測器)を用いる計測処理が終了した後、制御装置4は、スクラム移動動作を実行して、基板ステージ2Pを投影領域PRに移動して、終端光学素子8及び第1液浸部材31と基板ステージ2P(基板P)との間に液体LQの第1液浸空間LS1を形成する。
本実施形態においては、スクラム移動動作中においても、第1液浸空間LS1の周囲の一部に第2液浸空間LS2及び第3液浸空間LS3が形成され続ける。
スクラム移動動作を実行して、終端光学素子8及び第1液浸部材31と基板ステージ2P(基板P)との間に液体LQの第1液浸空間LS1が形成され、第1液浸空間LS1の周囲の一部に第2液浸空間LS2及び第3液浸空間LS3が形成された後、制御装置4は、基板Pの露光処理を開始する。制御装置4は、スキャン移動動作及びステップ移動動作を複数回実行して、基板P上の複数のショット領域S1〜S21を順次露光する。
本実施形態においては、スキャン移動動作中においても、第1液浸空間LS1の周囲の一部に第2液浸空間LS2及び第3液浸空間LS3が形成され続ける。また、本実施形態においては、ステップ移動動作中においても、第1液浸空間LS1の周囲の一部に第2液浸空間LS2及び第3液浸空間LS3が形成され続ける。
図23及び図24は、第1液浸空間LS1が形成されている状態で基板P等の物体が軸J2、J3と平行なY軸方向に関して移動したときの第1液浸空間LS1を形成する液体LQの状態の一例を模式的に示す図である。
図23に示すように、例えば物体が+Y方向へ移動した場合、その物体の移動により、第1液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部が、空間SP1において流動する。+Y方向への物体の移動により流動する第1液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40によって、例えば矢印R1、R2で示す方向に流動し、第1誘導空間A1に誘導される。第1誘導空間A1に誘導された液体LQは、第1開口部72に流入する。
図24に示すように、例えば物体が−Y方向へ移動した場合、その物体の移動により、第1液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部が、空間SP1において流動する。−Y方向への物体の移動により流動する第1液浸空間LS1を形成する液体LQの少なくとも一部は、誘導部40によって、例えば矢印R3、R4で示す方向に流動し、第2誘導空間A2に誘導される。第2誘導空間A2に誘導された液体LQは、第2開口部74に流入する。
ところで、露光装置EXの所定動作において、第1液浸空間LS1が形成されている状態で物体が所定の移動条件で移動した場合、第1液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部が、空間SP1の外側に流出してしまう可能性がある。
例えば、露光装置EXのスクラム移動動作において、第1液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部が、空間SP1の外側に流出してしまう可能性がある。
また、露光装置EXのスキャン移動動作において、第1液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部が、空間SP1の外側に流出してしまう可能性がある。
また、露光装置EXのステップ移動動作において、第1液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部が、空間SP1の外側に流出してしまう可能性がある。
例えば、スクラム移動動作、スキャン移動動作、及びステップ移動動作の少なくとも一つの所定動作において、物体が、第1液浸部材31と物体との間に液体LQの第1液浸空間LS1を維持可能な所定の許容条件を満たさない条件の下でY軸方向に移動する可能性がある。
例えば、所定動作において、物体が、第1液浸部材31と物体との間に液体LQの第1液浸空間LS1を維持可能な所定の許容距離よりも長い距離をY軸方向に移動する可能性がある。
また、所定動作において、物体が、第1液浸部材31と物体との間に液体LQの第1液浸空間LS1を維持可能な所定の許容速度よりも速い速度でY軸方向に移動する可能性がある。
図25は、物体が、第1液浸部材31と物体との間に液体LQの第1液浸空間LS1を維持可能な所定の許容条件を満たさない条件の下でY軸方向に移動している状態の一例を模式的に示す図である。図25に示すように、例えば物体が許容条件を満たさない条件の下で+Y方向に移動した場合、第1液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部が、第1開口部72に流入せず、空間SP1の外側に流出する可能性がある。
物体が+Y方向に移動した場合、第1液浸空間LS1の液体LQは、誘導部40によって第1誘導空間A1に誘導される。第1誘導空間A1に誘導された液体LQの少なくとも一部は、第1開口部72に流入する。物体が許容条件を満たさない条件の下で+Y方向に移動した場合、第1誘導空間A1の液体LQの少なくとも一部が、第1開口部72に流入しない可能性がある。その第1開口部72に流入しなかった液体LQは、空間SP1の外側に流出する可能性が高い。
本実施形態においては、第1誘導空間A1に隣接するように、第2液浸部材32によって液体LQの第2液浸空間LS2が形成される。本実施形態においては、第2液浸部材32は、露光装置EXの所定動作において物体が移動するY軸方向に関して第1液浸部材31に隣接して配置されている。第2液浸空間LS2は、第1誘導空間A1の+Y側において、第1誘導空間A1に隣接するように配置される。
したがって、第1誘導空間A1から空間SP1の外側に流出した液体LQは、第2液浸空間LS2によって、空間SP2の外側への流出を抑制される。すなわち、第2液浸空間LS2が、第1誘導空間A1からの液体LQの流出を止める。例えば、第1誘導空間A1から空間SP1の外側に流出した液体LQは、空間SP2において第2液浸空間LS2の液体LQと一体となる。
また、第2液浸部材32の液体回収部51は、第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。液体回収部51は、空間SP1からの液体LQを、例えば第2液浸空間LS2の液体LQ(供給口50から供給された液体LQ)とともに回収する。第1誘導空間A1から空間SP1の外側に流出した液体LQは、例えば第1液浸部材31と供給口50との間の回収口52から回収される。
また、物体が−Y方向に移動した場合、第1液浸空間LS1の液体LQは、誘導部40によって第2誘導空間A2に誘導される。物体が許容条件を満たさない条件の下で−Y方向に移動した場合、第1液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部は、第2開口部74に流入せず、空間SP1の外側に流出する可能性が高い。
本実施形態においては、第2誘導空間A2に隣接するように、第3液浸部材33によって液体LQの第3液浸空間LS3が形成される。本実施形態においては、第3液浸部材33は、露光装置EXの所定動作において物体が移動するY軸方向に関して第1液浸部材31に隣接して配置されている。第3液浸空間LS3は、第2誘導空間A2の−Y側において、第2誘導空間A2に隣接するように配置される。
したがって、第2誘導空間A2から空間SP1の外側に流出した液体LQは、第3液浸空間LS3によって、空間SP3の外側への流出を抑制される。すなわち、第3液浸空間LS3が、第2誘導空間A2からの液体LQの流出を止める。例えば、第2誘導空間A2から空間SP1の外側に流出した液体LQは、空間SP3において第3液浸空間LS3の液体LQと一体となる。
また、第3液浸部材33の液体回収部54は、第1液浸部材31と物体との間の空間SP1からの液体LQを回収可能である。液体回収部54は、空間SP1からの液体LQを、例えば第3液浸空間LS3の液体LQ(供給口53から供給された液体LQ)とともに回収する。第2誘導空間A2から空間SP1の外側に流出した液体LQは、例えば第1液浸部材31と供給口53との間の回収口55から回収される。
本実施形態においては、第2液浸空間LS2は、第1液浸空間LS1よりも小さい。そのため、物体が、空間SP1に液体LQの第1液浸空間LS1を維持可能な所定の許容条件を満たさない条件の下でY軸方向に移動した場合でも、第2液浸空間LS2の液体LQが空間SP2から流出することが抑制される。
また、本実施形態においては、第3液浸空間LS3は、第1液浸空間LS1よりも小さい。そのため、物体が、空間SP1に液体LQの第1液浸空間LS1を維持可能な所定の許容条件を満たさない条件の下でY軸方向に移動した場合でも、第3液浸空間LS3の液体LQが空間SP3から流出することが抑制される。
また、第1誘導空間A1及び第2誘導空間A2を介さずに、第1液浸空間LS1の液体LQが空間SP1の外側に流出する可能性がある。本実施形態においては、第1、第2回収部材34、35の流体回収部56、58が設けられており、流出した液体LQは、その液体回収部56、58によって回収される。
本実施形態においては、第1液浸空間LS1が形成されている状態で物体が移動する期間の少なくとも一部において、流体回収部56、58の流体回収動作が実行される。本実施形態においては、少なくとも第1液浸空間LS1の液体LQを介して基板Pを露光している間、流体回収部56、58の流体回収動作が実行される。なお、流体回収部56、58の流体回収動作は、基板Pの露光の一部において実行されてもよい。例えば、基板PがX軸方向に移動するとき、あるいは基板Pが所定の速度よりも高い速度で移動するとき、流体回収部56、58の流体回収動作が実行され、基板PがY軸方向に移動するとき、あるいは基板Pが所定の速度よりも低い速度で移動するとき、流体回収部56、58の流体回収動作が停止されてもよい。また、基板Pの露光において、流体回収部56、58の流体回収動作が停止され、基板Pの露光が終了した後、流体回収部56、58による物体(基板P、基板ステージ2P等)の表面(上面)に残留する液体LQの回収動作が実行されてもよい。
なお、流体回収部56、58(第1、第2回収部材34、35)は無くてもよい。
基板Pの露光が終了した後、基板ステージ2Pが基板交換位置に移動される。基板交換位置において、基板交換処理が行われる。以後、上述と同様の処理が行われ、複数の基板Pが順次露光される。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2液浸部材32によって、第1誘導空間A1に隣接して第2液浸空間LS2を形成するようにしたので、第1誘導空間A1から流出した液体LQは、第2液浸空間LS2によって、空間SP2の外側への流出を抑制される。同様に、第3液浸部材33によって、第2誘導空間A2から流出した液体LQは、空間SP3の外側への流出を抑制される。したがって、露光不良の発生が抑制され、不良デバイスの発生が抑制される。
例えば第2液浸部材32の回収口52から液体LQと気体とが一緒に回収される場合、その回収に伴う気化熱が発生する可能性がある。第1液浸部材31と第2液浸部材32とが離れて配置されることにより、第2液浸部材32において発生する気化熱に伴って第2液浸部材32の温度が変化しても、第1液浸部材31の温度が変化することが抑制される。同様に、第1液浸部材31と第3液浸部材33とが離れて配置されることにより、第3液浸部材33の温度が変化しても、第1液浸部材31の温度が変化することが抑制される。なお、気化熱等に起因する第2液浸部材32の温度変化を抑制するために、第2液浸部材32の温度を調整する温度調整装置が設けられてもよい。例えば、第2液浸部材32にペルチェ素子等の温度調整装置が配置されてもよい。同様に、第3液浸部材32の温度を調整する温度調整装置が設けられてもよい。
なお、第1液浸部材31と第2液浸部材32とが一体でもよい。なお、一体の第1液浸部材31及び第2液浸部材32の温度を調整する温度調整装置が設けられてもよい。同様に、第1液浸部材31と第3液浸部材33とが一体でもよいし、一体の第1液浸部材31及び第3液浸部材33の温度を調整する温度調整装置が設けられてもよい。
なお、本実施形態においては、第2液浸空間LS2が、第1液浸空間LS1に対して+Y側に形成されることとしたが、もちろん、+Y側とは異なる位置に形成されてもよい。例えば、光路Kに対して第1誘導空間A1が+X側に定められている場合、第2液浸空間LS2は、第1液浸空間LS1に対して+X側に形成されてもよい。同様に、本実施形態においては、第3液浸空間LS3が、第1液浸空間LS1に対して−Y側に形成されることとしたが、例えば−X側等、−Y側とは異なる位置に形成されてもよい。
なお、本実施形態においては、誘導部40を設けることとしたが、例えば露光装置EXの所定動作において物体が第1液浸空間LS1を維持可能な所定の許容条件を満たさない条件の下で第1方向に移動する場合、誘導部40を設けることなく、その物体が移動する第1方向に関して第1液浸部材31に隣接する位置に第2液浸空間LS2を形成する第2液浸部材32を配置してもよい。例えば、露光装置EXの所定動作(例えば物体の移動条件)よって第1液浸空間LS1の液体LQが集まりやすい空間が既知である場合、その空間に隣接する位置に第2液浸空間LS2が形成されてもよい。
なお、本実施形態においては、第1液浸空間LS1を形成する液体LQと、第2液浸空間LS2を形成する液体LQとが同じ液体(純水)であることとしたが、異なる液体でもよい。すなわち、供給口28(27)から供給される液体と、供給口50から供給される液体とが異なる種類の液体でもよい。また、供給口28(27)から供給される液体と供給口50から供給される液体とが、異なるクリーン度でもよいし、異なる温度でもよいし、異なる粘度でもよい。また、第1液浸空間LS1を形成する液体LQと、第3液浸空間LS3を形成する液体LQとが同じ液体(純水)でもよいし、異なる液体でもよい。また、第2液浸空間LS2を形成する液体LQと、第3液浸空間LS3を形成する液体LQとが同じ液体(純水)でもよいし、異なる液体でもよい。
なお、本実施形態においては、第2液浸空間LS2が第1液浸空間LS1の周囲の一部の空間に形成されることとしたが、第1液浸部材LS1の周囲に形成されてもよい。換言すれば、第2液浸空間LS2が第1液浸空間LS1を囲むように、環状に形成されてもよい。これにより、誘導部40からの液体LQを第2液浸空間LS2で捕捉することができる。
なお、上述の第1〜第7実施形態においては、第1液浸空間LS1を形成する液体LQ(供給口28、27から供給される液体LQ)と、第1、第2供給口71、73から供給される液体LQとが同じ液体(純水)であることとしたが、異なる液体でもよい。すなわち、供給口28、27から供給される液体と、第1、第2供給口71、73から供給される液体とが異なる種類の液体でもよい。また、供給口28、27から供給される液体と第1、第2供給口71、73から供給される液体とが、異なるクリーン度でもよいし、異なる温度でもよいし、異なる粘度でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、光路K(開口20)と第1供給口71との間に液体回収部21(回収口23)が配置されないこととしたが、例えば図26に示すように、光路K(開口20)と第1供給口71との間に液体回収部21(回収口23)が配置されてもよい。また、光路K(開口20)と第2供給口73との間に液体回収部21(回収口23)が配置されてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、第1供給口71が光路Kに対する放射方向に関して外側を向き、第1開口部72が内側を向くように配置されることとしたが、例えば図27に示すように、光路Kに対する放射方向に関して内側を向く開口部72Eから液体LQを供給し、外側を向く開口部71Eに液体LQを流入させてもよい。すなわち、開口部72Eから開口部71Eに向かって液体LQが流れるように液体LQを供給し、第1誘導空間A1からの液体LQを開口部71Eに流入させてもよい。開口部72Eは、供給流路72REからの液体LQを空間SP1(第1誘導空間A1)に供給可能である。開口部71Eは、液体LQを回収可能であり、開口部71Eから回収された液体LQは、回収流路71REを介して、液体回収装置に回収される。換言すれば、上述の各実施形態で説明した、第1誘導空間A1に対して配置される開口部(72等)が、液体LQを供給する供給口として機能し、供給口(71等)が、液体LQが流入する開口部として機能してもよい。同様に、第2誘導空間A2に対して配置される開口部(74等)が、液体LQを供給する供給口として機能し、供給口(73等)が、液体LQが流入する開口部として機能してもよい。
なお、上述の各実施形態において、「光路Kに対する放射方向」は、投影領域PR近傍における投影光学系PLの光軸AXに対する放射方向とみなしてもよい。
なお、上述したように、制御装置4は、CPU等を含むコンピュータシステムを含む。また、制御装置4は、コンピュータシステムと外部装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。記憶装置5は、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置5には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。
なお、制御装置4に、入力信号を入力可能な入力装置が接続されていてもよい。入力装置は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいは外部装置からのデータを入力可能な通信装置等を含む。また、液晶表示ディスプレイ等の表示装置が設けられていてもよい。
記憶装置5に記録されているプログラムを含む各種情報は、制御装置(コンピュータシステム)4が読み取り可能である。記憶装置5には、制御装置4に、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する露光装置EXの制御を実行させるプログラムが記録されている。
記憶装置5に記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置4に、終端光学素子8と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように、光路Kの周囲の少なくとも一部に配置された第1液浸部材31で終端光学素子8の射出面7側に液体LQの第1液浸空間LS1を形成する処理と、第1液浸空間LS1の液体LQを介して基板Pを露光する処理と、第1液浸空間LS1の液体LQの少なくとも一部を、光路Kの周囲の一部である第1誘導空間A1に誘導する処理と、光路Kに対して第1誘導空間A1に面するように配置され、第1誘導空間A1からの液体LQが流入可能な第1開口部72に向かって液体LQが流れるように第1供給口71から液体LQを供給する処理と、を実行させてもよい。
記憶装置5に記憶されているプログラムが制御装置4に読み込まれることにより、基板ステージ2P、計測ステージ2C、及び液浸部材3等、露光装置EXの各種の装置が協働して、第1液浸空間LS1が形成された状態で、基板Pの液浸露光等、各種の処理を実行する。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子8の射出面7側(像面側)の光路Kが液体LQで満たされているが、投影光学系PLが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているような、終端光学素子8の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、液体LQが水であることとしたが、水以外の液体でもよい。液体LQは、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)等の膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQが、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等のフッ素系液体でもよい。また、液体LQが、種々の流体、例えば、超臨界流体でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、基板Pが、半導体デバイス製造用の半導体ウエハを含むこととしたが、例えばディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等を含んでもよい。
なお、上述の各実施形態においては、露光装置EXが、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)であることとしたが、例えばマスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)でもよい。
また、露光装置EXが、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光する露光装置(スティッチ方式の一括露光装置)でもよい。また、スティッチ方式の露光装置が、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置でもよい。
また、露光装置EXが、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているような、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置でもよい。また、露光装置EXが、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナー等でもよい。
また、露光装置EXが、例えば米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、及び米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置でもよい。例えば、露光装置EXが2つの基板ステージを備えている場合、射出面7と対向するように配置可能な物体は、一方の基板ステージ、その一方の基板ステージの基板保持部に保持された基板、他方の基板ステージ、及びその他方の基板ステージの基板保持部に保持された基板の少なくとも一つを含む。
また、露光装置EXが、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置でもよい。
露光装置EXが、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置でもよいし、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置でもよいし、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置でもよい。
なお、上述の各実施形態においては、干渉計システム13を用いて各ステージの位置情報を計測することとしたが、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよいし、干渉計システムとエンコーダシステムを併用してもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているような、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしてもよい。
上述の各実施形態においては、露光装置EXが投影光学系PLを備えることとしたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に、上述の各実施形態で説明した構成要素を適用してもよい。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射する露光装置及び露光方法に、上述の各実施形態で説明した構成要素を適用してもよい。
また、露光装置EXが、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているような、干渉縞を基板P上に形成することによって基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)でもよい。
上述の実施形態の露光装置EXは、上述の各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了した後、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図28に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2P…基板ステージ、2C…計測ステージ、3…液浸部材、4…制御装置、5…記憶装置、7…射出面、8…終端光学素子、21…液体回収部、24…多孔部材、31…第1液浸部材、32…第2液浸部材、33…第3液浸部材、34…第1回収部材、35…第2回収部材、40…誘導部、41…エッジ、41A〜41D…部分、42…下面、42A〜42D…部分、43…境界、43A〜43D…部分、71…第1供給口、71R…供給流路、72…第1開口部、72R…回収流路、73…第2供給口、73R…供給流路、74…第2開口部、74R…回収流路、A1…第1誘導空間、A2…第2誘導空間、EL…露光光、EX…露光装置、IL…照明系、J2…軸、J3…軸、K…光路、LQ…液体、LS1…第1液浸空間、LS2…第2液浸空間、LS3…第3液浸空間、P…基板

Claims (51)

  1. 液浸露光装置内において、光学部材、及び前記光学部材と物体との間の第1液体を通過する露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される液浸部材であって、
    前記光路の周囲の少なくとも一部に配置され、前記光学部材と前記物体との間の前記露光光の光路が前記第1液体で満たされるように前記光学部材の射出面側に前記第1液体の第1液浸空間を形成する第1液浸部材と、
    前記第1液浸空間の前記第1液体の少なくとも一部を、前記光路の周囲の空間の一部である第1誘導空間に誘導する誘導部と、
    前記光路に対して前記第1誘導空間に面するように配置され、前記第1誘導空間からの前記第1液体が流入可能な開口部と、
    前記開口部に向かって第2液体が流れるように前記第2液体を供給する液体供給口と、を備える液浸部材。
  2. 前記液体供給口は、前記第1誘導空間に面するように前記第1液浸部材に配置される請求項1に記載の液浸部材。
  3. 前記液体供給口は、前記光路に対する放射方向に関して外側を向くように配置される請求項1又は2に記載の液浸部材。
  4. 前記液体供給口は、前記光路と前記開口部との間に配置される請求項1〜3のいずれか一項に記載の液浸部材。
  5. 一端に前記液体供給口を有する供給流路を備え、
    前記供給流路は、前記光路から離れる方向に向かって下方に傾斜する請求項1〜4のいずれか一項に記載の液浸部材。
  6. 前記開口部への前記第2液体の流れによって、前記第1誘導空間から、前記第1液体が前記第2液体とともに前記開口部内へ流入する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液浸部材。
  7. 前記開口部は、前記第1誘導空間に面するように前記第1液浸部材に配置される請求項1〜6のいずれか一項に記載の液浸部材。
  8. 前記開口部は、前記液体供給口と対向するように配置される請求項1〜7のいずれか一項に記載の液浸部材。
  9. 一端に前記開口部を有する回収流路を備え、
    前記回収流路は、前記光路から離れる方向に向かって上方に傾斜する請求項1〜8のいずれか一項に記載の液浸部材。
  10. 前記第1誘導空間は、前記第1液浸部材と前記物体との間の空間を含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の液浸部材。
  11. 前記第1液体と前記第2液体とは、同じ液体である請求項1〜10のいずれか一項に記載の液浸部材。
  12. 前記第1液体及び前記第2液体は、純水を含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の液浸部材。
  13. 前記誘導部は、線状または帯状に延びており、
    前記誘導部の少なくとも一部は曲がっている請求項1〜12のいずれか一項に記載の液浸部材。
  14. 前記誘導部は、前記物体の表面とほぼ平行な面内において、前記液体供給口を通る軸の一側から前記第1誘導空間に向かって延びる第1誘導部を含む請求項1〜13のいずれか一項に記載の液浸部材。
  15. 前記誘導部は、前記物体の表面とほぼ平行な面内において、前記軸の他側から前記第1誘導空間に向かって延びる第2誘導部を有し、
    前記物体とほぼ平行な面内において、前記軸と垂直な方向に関する前記第1誘導部と前記第2誘導部との間隔は、前記第1誘導空間に近づくにつれて小さくなる請求項14に記載の液浸部材。
  16. 前記第1誘導部と前記第2誘導部との間隔は、前記光路から離れるにつれて小さくなる請求項15に記載の液浸部材。
  17. 前記誘導部は、前記軸と平行な第1方向への移動を含む前記物体の移動により流動する前記第1液浸空間を形成する前記第1液体の少なくとも一部を、前記第1誘導空間に誘導する請求項15又は16に記載の液浸部材。
  18. 前記誘導部の少なくとも一部は、前記第1液浸部材に配置される請求項1〜17のいずれか一項に記載の液浸部材。
  19. 前記誘導部は、前記第1液浸部材の周縁部のエッジを含む請求項18に記載の液浸部材。
  20. 前記第1液浸部材は、前記物体が対向するように配置され、前記第1液体を回収可能な液体回収部を含み、
    前記誘導部は、前記液体回収部の少なくとも一部を含む請求項18又は19に記載の液浸部材。
  21. 前記第1液浸部材は、前記物体が対向するように配置され、前記第1液体を回収可能な液体回収部と、前記物体が対向するように配置され、前記液体回収部に隣り合う平坦部とを含み、
    前記誘導部は、前記液体回収部と前記平坦部との境界を含む請求項18又は19に記載の液浸部材。
  22. 前記液体回収部は、多孔部材の下面の少なくとも一部を含む請求項20又は21に記載の液浸部材。
  23. 前記液体回収部は、前記第1誘導空間に向かって延びる請求項20〜22のいずれか一項に記載の液浸部材。
  24. 前記第1液浸部材は、前記物体が対向するように配置された第1領域と、前記物体が対向するように配置され、前記第1液体に対する接触角が前記第1領域よりも小さい第2領域とを含み、
    前記誘導部は、前記第2領域を含む請求項18〜23のいずれか一項に記載の液浸部材。
  25. 前記第1液浸部材は、前記物体が対向するように配置された第1領域と、前記物体が対向するように配置され、前記第1液体に対する接触角が前記第1領域よりも小さい第2領域とを含み、
    前記誘導部は、前記第1領域と前記第2領域との境界を含む請求項18〜24のいずれか一項に記載の液浸部材。
  26. 前記第1液浸部材は、前記物体が対向するように配置された第1領域と、前記物体が対向するように配置され、前記第1領域と高さが異なる第2領域とを含み、
    前記誘導部は、前記第1領域と前記第2領域との境界を含む請求項18〜25のいずれか一項に記載の液浸部材。
  27. 前記誘導部は、前記第1液浸空間の外側から前記第1液浸空間に向かって気体を供給する給気口を含む請求項1〜26のいずれか一項に記載の液浸部材。
  28. 前記誘導部は、前記第1液浸空間の前記第1液体の少なくとも一部を、前記光路の周囲の一部であって、前記第1誘導空間とは異なる第2誘導空間に誘導し、
    前記液体供給口及び前記開口部は、前記第1誘導空間及び前記第2誘導空間のそれぞれに対して配置される請求項1〜27のいずれか一項に記載の液浸部材。
  29. 前記第2誘導空間は、前記光路に対して前記第1誘導空間の反対側に規定される請求項28に記載の液浸部材。
  30. 前記第2誘導空間は、前記光路に対して前記第1誘導空間と同じ側に規定される請求項28又は29に記載の液浸部材。
  31. 前記第1液浸部材は、前記物体が対向するように配置され、前記第1液体を供給可能な第1供給口を備える請求項1〜30のいずれか一項に記載の液浸部材。
  32. 前記光路に対して前記第1液浸部材の外側に配置され、前記第1液浸空間の周囲の一部であって、前記第1誘導空間に隣接して、第3液体の第2液浸空間を形成する第2液浸部材を備える請求項1〜31のいずれか一項に記載の液浸部材。
  33. 前記第1誘導空間は、前記第2液浸空間と前記光路との間に規定される請求項32に記載の液浸部材。
  34. 前記第2液浸空間が、前記第1液浸空間から実質的に離れて形成される請求項32又は33に記載の液浸部材。
  35. 前記第2液浸部材は、前記第3液体を供給可能な第2供給口を備える請求項32〜34のいずれか一項に記載の液浸部材。
  36. 前記第2液浸部材は、前記物体が対向するように配置され、流体を回収可能な流体回収部を備える請求項35に記載の液浸部材。
  37. 前記流体回収部は、前記第1液浸部材と前記第2供給口との間に配置される請求項36に記載の液浸部材。
  38. 前記流体回収部は、前記第1液浸部材に対して前記第2供給口の外側に配置される請求項36又は37に記載の液浸部材。
  39. 前記流体回収部は、前記第2供給口を囲むように設けられる請求項36〜38のいずれか一項に記載の液浸部材。
  40. 前記第1液浸部材の周囲の少なくとも一部に配置され、前記第2液浸部材の流体回収部とは異なる、流体を回収可能な流体回収部を備える請求項36〜39のいずれか一項に記載の液浸部材。
  41. 前記第2液浸部材の流体回収部は、前記第1液浸部材と前記物体との間の空間からの前記第1液体及び前記第2液体の少なくとも一方を回収可能である請求項36〜40のいずれか一項に記載の液浸部材。
  42. 前記第2液浸部材の流体回収部は、前記第1液体及び前記第2液体の少なくとも一方を、前記第3液体とともに回収可能である請求項41に記載の液浸部材。
  43. 前記第1液体と前記第3液体とは、同じ液体である請求項32〜42のいずれか一項に記載の液浸部材。
  44. 前記第1液体及び前記第3液体は、純水を含む請求項32〜43のいずれか一項に記載の液浸部材。
  45. 前記第2液浸空間は、前記第1液浸空間よりも小さい請求項32〜44のいずれか一項に記載の液浸部材。
  46. 第1液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置であって、
    請求項1〜45のいずれか一項に記載の液浸部材を備える液浸露光装置。
  47. 請求項46に記載の液浸露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  48. 露光光を射出可能な光学部材と基板との間の前記露光光の光路に満たされた第1液体を介して前記露光光で前記基板を露光する露光方法であって、
    前記光学部材と前記基板との間の前記露光光の光路が前記第1液体で満たされるように、前記光路の周囲の少なくとも一部に配置された第1液浸部材で前記光学部材の射出面側に前記第1液体の第1液浸空間を形成することと、
    前記第1液浸空間の前記第1液体を介して前記基板を露光することと、
    前記第1液浸空間の前記第1液体の少なくとも一部を、前記光路の周囲の一部である第1誘導空間に誘導することと、
    前記光路に対して前記第1誘導空間に面するように配置され、前記第1誘導空間からの前記第1液体が流入可能な開口部に向かって第2液体が流れるように液体供給口から前記第2液体を供給することと、を含む露光方法。
  49. 請求項48に記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  50. コンピュータに、露光光を射出可能な光学部材と基板との間の前記露光光の光路に満たされた第1液体を介して前記露光光で前記基板を露光する液浸露光装置の制御を実行させるプログラムであって、
    前記光学部材と前記基板との間の前記露光光の光路が前記第1液体で満たされるように、前記光路の周囲の少なくとも一部に配置された第1液浸部材で前記光学部材の射出面側に前記第1液体の第1液浸空間を形成することと、
    前記第1液浸空間の前記第1液体を介して前記基板を露光することと、
    前記第1液浸空間の前記第1液体の少なくとも一部を、前記光路の周囲の一部である第1誘導空間に誘導することと、
    前記光路に対して前記第1誘導空間に面するように配置され、前記第1誘導空間からの前記第1液体が流入可能な開口部に向かって第2液体が流れるように液体供給口から前記第2液体を供給することと、を実行させるプログラム。
  51. 請求項50に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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