JP2012137015A - マフラー機構 - Google Patents

マフラー機構 Download PDF

Info

Publication number
JP2012137015A
JP2012137015A JP2010289816A JP2010289816A JP2012137015A JP 2012137015 A JP2012137015 A JP 2012137015A JP 2010289816 A JP2010289816 A JP 2010289816A JP 2010289816 A JP2010289816 A JP 2010289816A JP 2012137015 A JP2012137015 A JP 2012137015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stage
muffler
low
refrigerant
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010289816A
Other languages
English (en)
Inventor
Chihiro Endo
ちひろ 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2010289816A priority Critical patent/JP2012137015A/ja
Publication of JP2012137015A publication Critical patent/JP2012137015A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】軽量化可能とする。
【解決手段】マフラー機構70は、そのマフラー空間M1に二段圧縮機1の低段側圧縮機構11から吐出された冷媒が供給される低段吐出マフラー体71と、そのマフラー空間M2内の冷媒が二段圧縮機1の高段側圧縮機構12に吸入される高段吸入マフラー体75とを備えている。低段吐出マフラー体71は、高段吸入マフラー体75の内側に配置されており、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1と高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2とは、低段吐出マフラー体71を構成する第1部材72および第2部材73を挟んで隣接する。
【選択図】図1

Description

本発明は、低段側圧縮機構で圧縮した冷媒を高段側圧縮機構でさらに圧縮する二段圧縮機と共に用いられるマフラー機構に関するものである。
従来から、低段側圧縮機構および高段側圧縮機構を備えた二段圧縮機が知られている。かかる二段圧縮機では、まず、低段側圧縮機構において圧縮した冷媒を冷媒回路に吐出する。その後、冷媒回路から冷媒を高段側圧縮機構に吸入して、高段側圧縮機構において、さらに圧縮した冷媒を、再度、冷媒回路に吐出する。
特許文献1には、低段側圧縮機構および高段側圧縮機構を備えたロータリー型の二段圧縮機が開示されている。このような二段圧縮機においては、運転中に、各圧縮機構に吸入される冷媒の量および吐出される冷媒の量が変動する。したがって、各圧縮機構に接続される配管で圧力脈動が生じ、振動や騒音が発生する。そこで、特許文献1の二段圧縮機は、圧力脈動を低減するために、低段側圧縮機構の吸入側および吐出側に接続される各配管、並びに高段側圧縮機構の吸入側に接続される配管の3つの配管にそれぞれ設けられたマフラーと共に用いられる。
特開2010−65562号公報
しかしながら、上述のように、二段圧縮機に接続される3本の配管のそれぞれにマフラーを設ける場合、すなわち、二段圧縮機と共に3つのマフラーを用いる場合には、マフラーを含めた圧縮機の重量が増えてしまう。なお、低段側圧縮機構から吐出される冷媒および高段側圧縮機構に吸入される冷媒は、低段側圧縮機構に吸入される冷媒に比べて高圧である。したがって、低段側圧縮機構の吐出側に接続される配管および高段側圧縮機構の吸入側に接続される配管に設けられる各マフラーを構成する部材は、比較的厚く設計されることがある。よって、これらのマフラーによる圧縮機の重量化が顕著である。
そこで、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、軽量化可能なマフラー機構を提供することを目的とする。
第1の発明にかかるマフラー機構は、低段側圧縮機構と、前記低段側圧縮機構で圧縮した冷媒をさらに圧縮する高段側圧縮機構とを備えた二段圧縮機と共に用いられるマフラー機構であって、前記低段側圧縮機構の吐出側に接続され且つ冷媒を内部空間に供給する第1供給配管、及び、冷媒を内部空間から排出する第1排出配管が取り付けられた中空の第1筐体と、冷媒を内部空間に供給する第2供給配管、及び、前記高段側圧縮機構の吸入側に接続され且つ冷媒を内部空間から排出する第2排出配管が取り付けられた中空の第2筐体とを備え、前記第1筐体の内部空間から前記第1排出配管を介して排出された冷媒が、前記第2供給配管を介して前記第2筐体の内部空間に供給されると共に、前記第1筐体の内部空間と前記第2筐体の内部空間とが、仕切り壁を挟んで隣接している。
このマフラー機構では、低段側圧縮機構から吐出される冷媒の圧力と、高段側圧縮機構に吸入される冷媒の圧力とはほぼ同じであるので、第1筐体の内部空間の圧力と、第2筐体の内部空間の圧力とはほぼ同じになる。したがって、これらの空間を仕切る仕切り壁の厚みは、これらの空間と大気圧の空間とを仕切る場合に比べて薄くできる。したがって、軽量化できる。
第2の発明にかかるマフラー機構では、第1の発明にかかるマフラー機構において、前記第1筐体が、前記第2筐体の内側に配置されると共に前記仕切り壁となっている。
このマフラー機構では、第1筐体の内部空間の周囲が第2筐体の内部空間に覆われており、第2筐体の内部空間に供給される冷媒の温度が大気の温度よりも高いことから、第1筐体の内部空間から大気に対して放熱される場合と比べて、第1筐体の内部空間からの放熱を抑制できる。したがって、暖房運転等を行う際の運転効率を向上できる。また、低段側圧縮機構から吐出された冷媒が供給される第1筐体では、第2筐体に比べて大きな脈動が生じると考えられるが、第1筐体を第2筐体の内側に配置することで、騒音を低減できる。
第3の発明にかかるマフラー機構は、第1の発明にかかるマフラー機構において、前記第2筐体が、前記第1筐体の内側に配置されると共に前記仕切り壁となっている。
このマフラー機構では、第2筐体の内部空間の周囲が第1筐体の内部空間に覆われており、第1筐体の内部空間に供給される冷媒の温度が大気の温度よりも高いことから、第2筐体の内部空間から大気に対して放熱される場合と比べて、第2筐体の内部空間からの放熱を抑制できる。したがって、暖房運転等を行う際の運転効率を向上できる。
第4の発明にかかるマフラー機構は、第3の発明にかかるマフラー機構において、前記第2排出配管には、前記第1筐体の内側に設けられた部分があり、そこに油戻し孔が形成されている。
このマフラー機構では、冷媒と共に低段側圧縮機構から吐出され第1筐体内に溜まった油が、油戻し孔を介して第2排出配管内に流れ込む。よって、第1筐体内に溜まった油を、第2排出管により第1筐体内から排出し、高段側圧縮機構に送ることができる。
第5の発明にかかるマフラー機構は、第1の発明にかかるマフラー機構において、前記仕切り壁が、前記第1筐体の一部であると共に前記第2筐体の一部である。
このマフラー機構では、第1筐体と第2筐体とを部分的に兼用することで、より軽量化できる。
第6の発明にかかるマフラー機構は、第1〜第5のいずれかの発明にかかるマフラー機構において、前記第1排出配管が、前記第1筐体の中央高さよりも上方から前記第1筐体内に挿入されており、前記第1筐体の内部空間において前記第1筐体の中央高さ部より下方まで延在している。
このマフラー機構では、冷媒と共に低段側圧縮機構から吐出され第1筐体の内部に溜まった油を、第1排出配管により第1筐体内から排出し、第2供給配管、第2筐体、および第2排出配管を介して、高段側圧縮機構に送ることができる。
第7の発明にかかるマフラー機構は、第1〜第6のいずれかの発明にかかるマフラー機構において、前記第1筐体の内部空間において前記第1供給配管から前記第1排出配管に向かう冷媒の流れ方向と、前記第2筐体の内部空間において前記第2供給配管から前記第2排出配管に向かう冷媒の流れ方向とが、同じである。
この構成によると、第1および第2筐体の内部空間を流れる冷媒同士で行われる熱交換を抑制できる。
第8の発明にかかるマフラー機構は、第1〜第7のいずれかの発明にかかるマフラー機構において、前記仕切り壁は、断熱材で形成されるか、または、断熱材によって被覆されている。
この構成によると、断熱材により、第1および第2筐体内の冷媒同士で行われる熱交換を抑制できる。
第9の発明にかかるマフラー機構は、第1〜第8のいずれかの発明にかかるマフラー機構において、前記冷媒が、CO2冷媒である。
CO2冷媒を用いる場合には、高圧に耐えられるようにマフラーを構成する部材を厚くする必要がある。この構成によると、仕切り壁を薄くできる本発明を適用することが効果的である。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、低段側圧縮機構から吐出される冷媒の圧力と、高段側圧縮機構に吸入される冷媒の圧力とはほぼ同じであるので、第1筐体の内部空間の圧力と、第2筐体の内部空間の圧力とはほぼ同じになる。したがって、これらの空間を仕切る仕切り壁の厚みは、これらの空間と大気圧の空間とを仕切る場合に比べて薄くできる。したがって、軽量化できる。
第2の発明では、第1筐体の内部空間の周囲が第2筐体の内部空間に覆われており、第2筐体の内部空間に供給される冷媒の温度が大気の温度よりも高いことから、第1筐体の内部空間から大気に対して放熱される場合と比べて、第1筐体の内部空間からの放熱を抑制できる。したがって、暖房運転等を行う際の運転効率を向上できる。また、低段側圧縮機構から吐出された冷媒が供給される第1筐体では、第2筐体に比べて大きな脈動が生じると考えられるが、第1筐体を第2筐体の内側に配置することで、騒音を低減できる。
第3の発明では、第2筐体の内部空間の周囲が第1筐体の内部空間に覆われており、第1筐体の内部空間に供給される冷媒の温度が大気の温度よりも高いことから、第2筐体の内部空間から大気に対して放熱される場合と比べて、第2筐体の内部空間からの放熱を抑制できる。したがって、暖房運転等を行う際の運転効率を向上できる。
第4の発明では、冷媒と共に低段側圧縮機構から吐出され第1筐体内に溜まった油が、油戻し孔を介して第2排出配管内に流れ込む。よって、第1筐体内に溜まった油を、第2排出管により第1筐体内から排出し、高段側圧縮機構に送ることができる。
第5の発明では、第1筐体と第2筐体とを部分的に兼用することで、より軽量化できる。
第6の発明では、冷媒と共に低段側圧縮機構から吐出され第1筐体の内部に溜まった油を、第1排出配管により第1筐体内から排出し、第2供給配管、第2筐体、および第2排出配管を介して、高段側圧縮機構に送ることができる。
第7の発明では、第1および第2筐体の内部空間を流れる冷媒同士で行われる熱交換を抑制できる。
第8の発明では、断熱材により、第1および第2筐体内の冷媒同士で行われる熱交換を抑制できる。
CO2冷媒を用いる場合には、高圧に耐えられるようにマフラーを構成する部材を厚くする必要がある。第9の発明では、仕切り壁を薄くできる本発明を適用することが効果的である。
本発明の実施形態にかかるマフラー機構およびこれと共に用いられる二段圧縮機が設けられる冷媒回路の一例を示す図である。 図1に示すマフラー機構および二段圧縮機の断面図である。 図1に示すマフラー機構の組立手順を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるマフラー機構の断面図である。 本発明の第3実施形態にかかるマフラー機構の断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例にかかるマフラー機構の断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例にかかるマフラー機構の断面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態のマフラー機構70は、図1、図2に示すように、低段側圧縮機構11および高段側圧縮機構12を備えた二段圧縮機(以降、単に「圧縮機」と称する)1と共に用いられるものであり、低段側圧縮機構11の吐出側に接続される低段吐出マフラー体71と、高段側圧縮機構12の吸入側に接続される高段吸入マフラー体75とを備えている。圧縮機1は、マフラー機構70と共に、図1に示すような冷凍サイクルを行う冷媒回路60に設けられるものである。なお、図1に示す冷媒回路60は、本実施形態のマフラー機構70が適用される冷媒回路の一例である。
[冷媒回路]
本実施形態のマフラー機構70が適用される冷媒回路60では、冷媒としてCO2冷媒が用いられる。図1に示すように、冷媒回路60は、圧縮機1、凝縮器62、気液分離器65、第1減圧弁64、および蒸発器63が順に接続されて構成されている。凝縮器62は、圧縮機1の吐出管4に接続されている。蒸発器63は、吸入マフラー68を介して圧縮機1の吸入管3aに接続されている。
マフラー機構70の低段吐出マフラー体71には、圧縮機1の低段吐出管3b、すなわち低段側圧縮機構11の吐出側、に接続された第1供給配管81と、中間冷却器61に至る第1排出配管82とが接続されている。一方、高段吸入マフラー体75には、中間冷却器61から延びる第2供給配管83と、圧縮機1の高段吸入管3c、すなわち高段側圧縮機構12の吸入側、に接続された第2排出配管84とが接続されている。
さらに、冷媒回路60は、気液分離器65から延びており、中間冷却器61と高段吸入マフラー体75とを結ぶ第2供給配管83に接続されたインジェクション通路66を備えている。インジェクション通路66には、第2減圧弁67が設けられている。この冷媒回路60では、図1の矢印の向きに冷媒が流通する。なお、凝縮器62及び蒸発器63の近傍には送風機が設けられているが、図1では省略する。
上述のような冷媒回路60においては、まず、吸入管3aを介して低段側圧縮機構11の後述する低段側圧縮室31内に冷媒が供給される。このとき、吸入マフラー68によって、吸入脈動が低減される。低段側圧縮機構11で圧縮されて低段吐出管3bから吐出された冷媒は、第1供給配管81を介して低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1に供給される。このとき、低段吐出マフラー体71によって、吐出脈動が低減される。
低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1内の冷媒は、第1排出配管82を介してマフラー空間M1から排出され、中間冷却器61において冷却された後、第2供給配管83を介して高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2に供給される。マフラー空間M2内の冷媒は、第2排出配管84を介して高段側圧縮機構12の後述する高段側圧縮室41内に供給される。このとき、高段吸入マフラー体75によって、吸入脈動が低減される。
なお、第1排出配管82には、マフラー空間M1から排出される冷媒の温度を検知する低段吐出温度検知サーミスタ82aが付設されている。また、第2供給配管83には、マフラー空間M2に供給される冷媒の温度を検知する高段吸入温度検知サーミスタ83aが付設されている。
高段側圧縮機構12でさらに圧縮された冷媒は、吐出管4を介して圧縮機1から吐出される。圧縮機1から吐出された冷媒は、凝縮器62において放熱する。その後、気液分離器65へ流入して液冷媒とガス冷媒とに分離される。気液分離器65の液冷媒は、第1減圧弁64により減圧された後、蒸発器63において吸熱して蒸発し、吸入管3aを介して、圧縮機1に供給される。一方、気液分離器65のガス冷媒は、第2減圧弁67により減圧された後、インジェクション通路66を介してマフラー機構70の第2供給配管83へと送られる。そして、低段吐出マフラー体71からの冷媒と共に高段吸入マフラー体75へと送られる。
[二段圧縮機1の構成]
次に、圧縮機1の構成について説明する。
図2に示すように、圧縮機1は、密閉ケーシング2と、密閉ケーシング2内に配置される圧縮ユニット10および駆動機構6とを備えている。圧縮ユニット10は、低段側圧縮機構11および高段側圧縮機構12を含んでいる。なお、図2は、駆動機構6の断面を示すハッチングを省略して表示している。この圧縮機1は、上述のように、吸入管3aから導入された冷媒を低段側圧縮機構11で圧縮した後、さらに高段側圧縮機構12で圧縮し、吐出管4から排出する。図2の上下方向を単に上下方向として、圧縮機1について以下説明する。
密閉ケーシング2は、両端が塞がれた円筒状の容器であり、その上部には、高段側圧縮機構12から吐出された冷媒を排出するための吐出管4と、駆動機構6の後述する固定子7bのコイルに電流を供給するためのターミナル端子5とが設けられている。なお、図2では、コイルとターミナル端子5とを接続する配線は省略して表示している。また、密閉ケーシング2の側部には、圧縮ユニット10の低段側圧縮機構11に冷媒を吸入する吸入管3a、低段側圧縮機構11から冷媒を吐出する低段吐出管3b、および高段側圧縮機構12に冷媒を吸入する高段吸入管3cが設けられている。また、密閉ケーシング2内の下部には、圧縮ユニット10の摺動部の動作を滑らかにするための潤滑油Lが貯留されている。密閉ケーシング2の内部には、駆動機構6と圧縮ユニット10とが上下に並んで配置されている。
駆動機構6は、圧縮ユニット10の低段側圧縮機構11および高段側圧縮機構12を駆動するために設けられており、駆動源となるモータ7と、このモータ7に取り付けられたシャフト8とから構成されている。
モータ7は、密閉ケーシング2の内周面に固定されている略円環状の固定子7bと、この固定子7bの径方向内側にエアギャップを介して配置される回転子7aとを備えている。回転子7aは磁石(図示省略)を有し、固定子7bはコイルを有している。モータ7は、コイルに電流を流すことによって発生する電磁力によって、回転子7aを回転させる。また、固定子7bの外周面は、全周にわたって密閉ケーシング2の内周面に密着しているわけではなく、固定子7bの外周面には、上下方向に延び且つモータ7の上下の空間を連通させる複数の凹部(図示省略)が、周方向に並んで形成されている。
シャフト8は、モータ7の駆動力を圧縮ユニット10に伝達するために設けられており、回転子7aの内周面に固定されて、回転子7aと一体的に回転する。また、シャフト8は、後述する低段側圧縮室31内となる位置、および高段側圧縮室41内となる位置に、偏心部8a、8bをそれぞれ有している。偏心部8a、8bは、いずれも円柱状に形成されており、その軸心がシャフト8の回転中心から偏心している。偏心部8aと偏心部8bとの偏心方向は、シャフト8の回転方向に関して180°ずれている。すなわち、偏心部8aと偏心部8bとでは、シャフト8に対する偏心方向が反対になっている。この偏心部8a、8bには、圧縮ユニット10の後述するローラ35、45がそれぞれ装着されている。
また、シャフト8の下側略半分の内部には、給油路8cが形成されている。給油路8cは、上下方向に延在していると共に数箇所でシャフト8の径方向に枝分かれしている。そして、給油路8cは、ポンプ部材(図示省略)によってその下端部から潤滑油Lを吸い上げて、シャフト8の側面から潤滑油Lを排出できるようになっている。給油路8cから排出された潤滑油Lは、圧縮ユニット10に供給される。
圧縮ユニット10では、カバープレート21、リアヘッド22、低段側シリンダ30、中間プレート24、高段側シリンダ40、およびフロントヘッド25が、下方から上方に向かって積層されている。低段側シリンダ30および高段側シリンダ40は、密閉ケーシング2の内周面に固定されている。カバープレート21およびリアヘッド22は、低段側シリンダ30の下側にボルトにより固定されている。フロントヘッド25は、高段側シリンダ40の上側にボルトにより固定されている。
低段側シリンダ30は、その中央部に低段側圧縮室31が形成されている。低段側圧縮室31内には、ローラ35が配置されている。また、低段側シリンダ30には、低段側圧縮室31内に冷媒を導入するための吸入孔32が形成されている。吸入孔32の一端は、低段側圧縮室31の周壁面に開口している。吸入孔32の低段側圧縮室31側とは反対側の端部には、吸入管3aの先端が内嵌されている。
高段側シリンダ40は、その中央部に高段側圧縮室41が形成されている。高段側圧縮室41内には、ローラ45が配置されている。また、高段側シリンダ40には、高段側圧縮室41内に冷媒を導入するための高段吸入孔42が形成されている。高段吸入孔42の一端は、高段側圧縮室41の周壁面に開口している。高段吸入孔42の高段側圧縮室41側とは反対側の端部には、高段吸入管3cの先端が内嵌されている。
リアヘッド22は、略円環状の部材であって、その中央部に、シャフト8が回転可能に挿通される軸受け孔22aが形成されている。リアヘッド22の上面は、低段側シリンダ30の低段側圧縮室31の下端を閉塞している。リアヘッド22には、低段側圧縮室31において圧縮された冷媒を吐出するための吐出孔(図示せず)が形成されている。
リアヘッド22には、下面に開口する凹溝が形成されている。かかる凹溝は、リアヘッド22の下方に配置されたカバープレート21で覆われることで、中間圧流路23を形成している。中間圧流路23を構成する凹溝の底面には、上述の低段側圧縮室31において圧縮された冷媒を吐出するための吐出孔が開口していると共に、低段側圧縮室31内の圧力に応じてこの吐出孔を開閉する弁機構(図示せず)が取り付けられている。また、リアヘッド22には、中間圧流路23に開口しており、中間圧流路23内の冷媒を吐出するための中間吐出孔23aが形成されている。中間吐出孔23aの中間圧流路23側とは反対側の端部には、第1供給配管81の端部が内嵌されている。
中間プレート24の下面は、低段側シリンダ30の低段側圧縮室31の上端を閉塞している。一方、中間プレート24の上面は、高段側シリンダ40の高段側圧縮室41の下端を閉塞している。
フロントヘッド25は、略円環状の部材であって、その中央部に、シャフト8が回転可能に挿通される軸受け孔25aが形成されている。フロントヘッド25の下面は、高段側シリンダ40の高段側圧縮室41の上端を閉塞している。フロントヘッド25には、高段側圧縮室41において圧縮された冷媒を吐出するための吐出孔(図示せず)が形成されている。フロントヘッド25の上面には、高段側圧縮室41内の圧力に応じて上述の吐出孔を開閉する弁機構(図示せず)が取り付けられている。
フロントヘッド25の上面には、2重構造となっているマフラー27がボルトによって取り付けられている。マフラー27は、フロントヘッド25の吐出孔から冷媒が吐出される際の騒音を低減するために設けられている。マフラー27は、フロントヘッド25との間にマフラー空間Mを形成している。また、図示は省略するが、マフラー27には、マフラー空間M内の冷媒を排出するためのマフラー吐出孔が形成されている。
圧縮ユニット10においては、低段側シリンダ30と、低段側シリンダ30の上下にそれぞれ配置された中間プレート24およびリアヘッド22と、低段側シリンダ30の低段側圧縮室31内に配置されたローラ35とによって、低段側圧縮機構11が構成されている。また、高段側シリンダ40と、高段側シリンダ40の上下にそれぞれ配置されたフロントヘッド25および中間プレート24と、高段側シリンダ40の高段側圧縮室41内に配置されたローラ45とによって、高段側圧縮機構12が構成されている。
[圧縮ユニット10の動作]
圧縮ユニット10においては、まず、吸入管3aを介して低段側圧縮機構11の低段側圧縮室31内に冷媒が供給される。低段側圧縮室31で圧縮された冷媒は、中間圧流路23内に吐出され、さらに、低段吐出管3bを介して密閉ケーシング2の外へ送り出される。密閉ケーシング2の外へ送り出された冷媒は、上述の冷媒回路60内を通過した後、高段吸入管3cを介して高段側圧縮機構12の高段側圧縮室41内に供給される。そして、高段側圧縮室41でさらに圧縮する。
低段側圧縮機構11においては、モータ7の駆動によりシャフト8が回転することで、シャフト8の偏心部8bに装着されたローラ35が、低段側圧縮室31の周壁面に沿って移動する。これにより、低段側圧縮室31で冷媒が圧縮される。低段側圧縮機構11での圧縮動作は、シャフト8の1回転を1周期として行われる。高段側圧縮機構12においても同様に、シャフト8の偏心部8aに装着されたローラ45が、高段側圧縮室41の周壁面に沿って移動することで、高段側圧縮室41で冷媒が圧縮される。なお、高段側圧縮機構12における圧縮動作は、低段側圧縮機構11での圧縮動作と半周期ずれたタイミングで行われる。
高段側圧縮室41で圧縮された冷媒は、マフラー空間Mに吐出された後、マフラー27のマフラー吐出孔(図示省略)から圧縮ユニット10の外に吐出される。なお、圧縮ユニット10から吐出された冷媒は、吐出管4を介して圧縮機1から吐出される。
なお、シャフト8の給油路8cから低段側圧縮機構11と高段側圧縮機構12とを含む圧縮ユニット10に供給された潤滑油Lの一部は、冷媒と共に低段吐出管3bから吐出され、第1供給配管81を介して低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1に流れ込む。本実施形態においては、後述するように、マフラー空間M1内の潤滑油Lは、第1排出配管82、中間冷却器61、第2供給配管83、高段吸入マフラー体75、および第2排出配管84を介して、高段側圧縮機構12へと送られる。
[マフラー機構70の構成]
本実施形態のマフラー機構70は、いずれも金属で形成された低段吐出マフラー体71、高段吸入マフラー体75、第1供給配管81、第1排出配管82、第2供給配管83、および第2排出配管84を備えている。
低段吐出マフラー体71は、図2に示すように、下端が開放された筒状部材である第1部材72と、上端が開放された筒状部材である第2部材73とで構成されており、全体として上下端が閉鎖された筒形状を有している。第1部材72の下端部は、第2部材73の上端部に外嵌されている。一方、高段吸入マフラー体75は、下端が開放された筒状部材である第1部材76と、第1部材76の開放された下端を覆う第2部材77とで構成されており、全体として上下端が閉鎖された筒形状を有している。第1部材76の下端部は、第2部材77に内嵌されている。なお、低段吐出マフラー体71の第2部材73の下端は、高段吸入マフラー体75の第2部材77の上端よりも上方に位置している。
低段吐出マフラー体71の径R1は、高段吸入マフラー体75の径R2に比べて小さい。また、低段吐出マフラー体71の長さL1は、高段吸入マフラー体75の長さL2に比べて小さい。そして、低段吐出マフラー体71は、高段吸入マフラー体75の内側に配置されている。
低段吐出マフラー体71の上部、すなわち第1部材72における開放されている側とは反対側の端部には、第1排出配管82が挿通される開口72aが形成されている。一方、低段吐出マフラー体71の下部、すなわち第2部材73における開放されている側とは反対側の端部には、第1供給配管81が挿通される開口73aが形成されている。
また、高段吸入マフラー体75の上部、すなわち第1部材76の開放されている側とは反対側の端部には、第2供給配管83の端部が嵌め込まれる開口76aと、高段吸入マフラー体75の内側に配置された低段吐出マフラー体71に接続された第1排出配管82が挿通される開口76bとが形成されている。一方、高段吸入マフラー体75の下部、すなわち第1部材76の開放された下端を覆う第2部材77には、第2排出配管84が挿通される開口77aと、高段吸入マフラー体75の内側に配置された低段吐出マフラー体71に接続された第1供給配管81が挿通される開口77bとが形成されている。
高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2は、高段吸入マフラー体75の第1部材76および第2部材77の内面と、低段吐出マフラー体71の第1部材72および第2部材73の外面、並びに、低段吐出マフラー体71に接続された第1供給配管81および第1排出配管82の外面との間に形成されている。また、低段吐出マフラー体71の第1部材72および第2部材73の内面によって画定された空間が、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1となっている。すなわち、マフラー空間M1とマフラー空間M2とは、低段吐出マフラー体71を構成する第1部材72および第2部材73を挟んで隣接している。換言すると、第1部材72および第2部材73は、マフラー空間M1とマフラー空間M2とを仕切る仕切り壁となっている。
第1供給配管81は、開口73aを介して低段吐出マフラー体71の下部から低段吐出マフラー体71内へ延びている。低段吐出マフラー体71内の第1供給配管81の上端部は、低段吐出マフラー体71の中央高さ部よりも下方に位置している。また、第1排出配管82は、開口72aを介して低段吐出マフラー体71の上部から低段吐出マフラー体71内に延びている。低段吐出マフラー体71内の第1排出配管82の下端部は、低段吐出マフラー体71の中央高さ部よりも下方に位置している。したがって、上述のように、低段側圧縮機構11から冷媒と共に吐出されマフラー空間M1の下部に溜まった潤滑油Lは、第1排出配管82によってマフラー空間M1から排出される。本実施形態においては、低段吐出マフラー体71内において、第1排出配管82の下端部は、第1供給配管81の上端部よりも下方に位置している。
第2供給配管83は、その端部が高段吸入マフラー体75の上部の開口76aに嵌め込まれている。第2排出配管84は、開口77aを介して高段吸入マフラー体75の下部から高段吸入マフラー体75内へ延びている。高段吸入マフラー体75内の第2排出配管84の上端部は、高段吸入マフラー体75の略中央高さ部に位置している。これにより、第2供給配管83によって高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2に供給される冷媒に液冷媒が混ざっている場合であっても、液冷媒をマフラー空間M2の下部に溜め、ガス冷媒のみを第2排出配管84を介して圧縮機1に送ることができる。すなわち、高段吸入マフラー体75をアキュームレータとして機能させることができる。
第1供給配管81を介して低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1に供給された冷媒は、マフラー空間M1内において上方に向かって流れた後に下方に向かって流れる。また、第2供給配管83を介して高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2に供給された冷媒は、マフラー空間M2内において下方に向かって流れる。
[マフラー機構70の組立手順]
ここで、図3を参照しつつ、マフラー機構70を組立手順の一例について説明する。まず、図3(a)に示すように、第1部材72に形成された開口72aに、第1排出配管82を挿通した状態で、開口72aの縁部と第1排出配管82とを溶接する。さらに、第1部材72の下端部を第2部材73の上端部に外嵌した状態で、第1部材72と第2部材73とを溶接し、低段吐出マフラー体71を作成する。
次に、図3(b)に示すように、第2部材77に形成された開口77aと開口77bとに、第2排出配管84と第1供給配管81とをそれぞれ挿通する。さらに、低段吐出マフラー体71の第2部材73に形成された開口73aに、第1供給配管81を挿通する。そして、開口73aの縁部と第1供給配管81とを溶接した後、開口77aの縁部と第2排出配管84とを溶接すると共に、開口77bの縁部と第1供給配管81とを溶接する。
その後、図3(c)に示すように、第1部材76に形成された開口76bに第1排出配管82を挿通した状態で、第1部材76の下端部を第2部材77に内嵌し、第1部材76と第2部材77とを溶接し、高段吸入マフラー体75を作成する。そして、第1部材76に形成された開口76aに第2供給配管83の端部を嵌め込んだ状態で、開口76aの縁部と第2供給配管83とを溶接する。また、開口76bの縁部と第1排出配管82とを溶接する。
[第1実施形態のマフラー機構70の特徴]
本実施形態のマフラー機構70では、圧縮機1の低段側圧縮機構11から吐出された冷媒が供給される低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1と、高段側圧縮機構12に吸入される冷媒を排出する高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2とが、低段吐出マフラー体71を構成する第1部材72および第2部材73を挟んで隣接している。低段側圧縮機構11から吐出される冷媒の圧力と、高段側圧縮機構12に吸入される冷媒の圧力とはほぼ同じであるので、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1の圧力と、高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2の圧力とはほぼ同じになる。したがって、これらの空間を仕切る仕切り壁である第1部材72および第2部材73の厚みは、これらの空間と大気圧の空間とを仕切る場合に比べて薄くできる。したがって、軽量化できる。
また、本実施形態のマフラー機構70では、低段吐出マフラー体71が、高段吸入マフラー体75の内側に配置されている。低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1の周囲が高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2に覆われており、高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2に供給される冷媒の温度が大気の温度よりも高いことから、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1から大気に対して放熱される場合と比べて、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1からの放熱を抑制できる。よって、冷媒を高い温度に保った状態で中間冷却器61に送ることができる。したがって、暖房運転等を行う際の運転効率を向上できる。また、低段側圧縮機構11から吐出された冷媒が供給される低段吐出マフラー体71では、高段吸入マフラー体75に比べて大きな脈動が生じると考えられるが、低段吐出マフラー体71を高段吸入マフラー体75の内側に配置することで、騒音を低減できる。
また、本実施形態のマフラー機構70では、第1排出配管82が、低段吐出マフラー体71の上部に形成された開口72aから低段吐出マフラー体71内に挿入されており、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1において低段吐出マフラー体71の中央高さ部より下方まで延在している。したがって、冷媒と共に低段側圧縮機構11から吐出されマフラー空間M1の内部に溜まった潤滑油Lを、第1排出配管82により低段吐出マフラー体71内から排出し、中間冷却器61、第2供給配管83、高段吸入マフラー体75、および第2排出配管84を介して、高段側圧縮機構12に送ることができる。
加えて、本実施形態のマフラー機構70では、CO2冷媒が用いられる。CO2冷媒を用いる場合には、高圧に耐えられるようにマフラーを構成する部材を厚くする必要がある。したがって、仕切り壁として機能する低段吐出マフラー体71を構成する部材を薄くできる本実施形態の構成を適用することが効果的である。
<第2実施形態>
次に、図4を参照しつつ、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態にかかる本実施形態のマフラー機構170が、第1実施形態にかかるマフラー機構70と主に異なる点は、第1実施形態では、低段吐出マフラー体71が高段吸入マフラー体75の内側に配置されているのに対して、本実施形態では、高段吸入マフラー体175が低段吐出マフラー体171の内側に配置されている点である。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
本実施形態においては、高段吸入マフラー体175を構成する第1部材176および第2部材177が、低段吐出マフラー体171のマフラー空間M1と高段吸入マフラー体175のマフラー空間M2とを仕切る仕切り壁として機能する。すなわち、低段吐出マフラー体171のマフラー空間M1と高段吸入マフラー体175のマフラー空間M2とは、第1部材176および第2部材177を挟んで隣接している。高段吸入マフラー体175の上部、すなわち第1部材176における開放されている側とは反対側の端部には、第2供給配管83の端部が嵌め込まれる開口176aが形成されている。高段吸入マフラー体175の下部、すなわち第2部材177における開放されている側とは反対側の端部には、第2排出配管84が挿通される開口177aが形成されている。
低段吐出マフラー体171の上部、すなわち第1部材172における開放されている側とは反対側の端部には、第1排出配管82の端部が嵌め込まれる開口172aと、第2供給配管83が挿通される開口172bとが形成されている。低段吐出マフラー体171の下部、すなわち、第1部材172の開放された下端を覆う第2部材173部には、第1供給配管81が挿通される開口173aと、第2排出配管84が挿通される開口173bとが形成されている。
第2排出配管84におけるマフラー空間M1内に設けられている部分、すなわち、高段吸入マフラー体175に形成された開口177aと低段吐出マフラー体171に形成された開口173bとの間の部分には、油戻し孔84aが形成されている。これにより、低段側圧縮機構11から冷媒と共にマフラー空間M1内に吐出され、マフラー空間M1の下部に溜まった潤滑油Lは、油戻し孔84aから第2排出配管84内に流れ込み、高段側圧縮機構12へと送られる。
第1供給配管81を介して低段吐出マフラー体171のマフラー空間M1に供給された冷媒は、マフラー空間M1内において上方に向かって流れる。一方、第2供給配管83を介して高段吸入マフラー体175のマフラー空間M2に供給された冷媒は、マフラー空間M2内において下方に向かって流れる。すなわち、本実施形態においては、マフラー空間M1内における冷媒の流れ方向と、マフラー空間M2内における冷媒の流れ方向とが逆方向(対向流)である。
[第2実施形態のマフラー機構170の特徴]
本実施形態のマフラー機構170では、低段吐出マフラー体171のマフラー空間M1と、高段吸入マフラー体175のマフラー空間M2とが、高段吸入マフラー体175を構成する第1部材176および第2部材177からなる仕切り壁を挟んで隣接している。したがって、第1実施形態と同様に、仕切り壁となる部材を薄くできるので、軽量化できる。
また、本実施形態のマフラー機構170では、第2排出配管84におけるマフラー空間M1内に設けられている部分に油戻し孔84aが形成されている。したがって、低段吐出マフラー体71内に溜まった潤滑油Lは、油戻し孔84aから第2排出配管84内に流れ込み、高段側圧縮機構12に送られる。すなわち、中間冷却器61を介することなく、低段吐出マフラー体71内の潤滑油Lを高段側圧縮機構12に送ることができるので、中間冷却器61の性能が向上する。
<第3実施形態>
次に、図5を参照しつつ、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態にかかる本実施形態のマフラー機構270が、第1実施形態にかかるマフラー機構70と主に異なる点は、第1実施形態では、低段吐出マフラー体71を構成する部材が、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1と高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2とを仕切る仕切り壁となっているのに対して、本実施形態では、仕切り壁277が、低段吐出マフラー体271を構成する部材の一部であると共に高段吸入マフラー体272を構成する部材の一部である点である。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
本実施形態のマフラー機構270は、上下端が閉鎖された筒状部材である本体274と、本体274の内面によって画定される空間を2つに区画する仕切り壁277とを備えている。本体274と仕切り壁277とは、金属で形成されている。仕切り壁277は、本体274の長手方向(図5中上下方向)に沿って延びる板状部材であり、本体274の内面によって画定される空間を、本体274の径方向(図5中左右方向)に関して隣接する2つの空間に区画している。
本実施形態において、低段吐出マフラー体271は、図5において、本体274の仕切り壁277よりも左側部分と仕切り壁277とによって構成される。高段吸入マフラー体272は、図5において、本体274の仕切り壁277よりも右側部分と仕切り壁277とによって構成される。すなわち、仕切り壁277は、低段吐出マフラー体271を構成する部材の一部であると共に高段吸入マフラー体272を構成する部材の一部である。そして、低段吐出マフラー体271のマフラー空間M1と高段吸入マフラー体272のマフラー空間M2とは、仕切り壁277を挟んで隣接している。
本体274の上壁における低段吐出マフラー体271に対応する部分(図5中左側部分)には、第1排出配管82が挿通される開口274aが形成されている。一方、本体274の上壁における高段吸入マフラー体272に対応する部分(図5中右側部分)には、第2供給配管83の端部が嵌め込まれる開口274bが形成されている。また、本体274の底壁における低段吐出マフラー体271に対応する部分(図5中左側部分)には、第1供給配管81が挿通される開口274cが形成されている。一方、本体274の底壁における高段吸入マフラー体272に対応する部分(図5中右側部分)には、第2排出配管84が挿通される開口274dが形成されている。
[第3実施形態のマフラー機構270の特徴]
本実施形態のマフラー機構270では、低段吐出マフラー体271のマフラー空間M1と、高段吸入マフラー体272のマフラー空間M2とが、低段吐出マフラー体271を構成する部材の一部であると共に高段吸入マフラー体272を構成する部材の一部である仕切り壁277を挟んで隣接している。したがって、第1実施形態と同様に、仕切り壁となる部材を薄くできるので、軽量化できる。また、低段吐出マフラー体271を構成する部材と高段吸入マフラー体272を構成する部材とを部分的に兼用しているので、より軽量化できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の第1〜第3実施形態では、低段吐出マフラー体71(171、271)のマフラー空間M1内における冷媒の流れ方向と、高段吸入マフラー体75(175、272)マフラー空間M2内における冷媒の流れ方向とが異なっている場合について説明した。すなわち、第1および第3実施形態では、マフラー空間M1内においては、冷媒は上方に向かって流れた後に下方に向かって流れ、マフラー空間M2内においては、冷媒は上方から下方に向かって流れる。また、第2実施形態では、マフラー空間M1内においては、冷媒は下方から上方に向かって流れ、マフラー空間M2内においては、冷媒は上方から下方に向かって流れる。しなしながら、これには限定されない。
すなわち、図6に示す第1実施形態の一変形例にかかるマフラー機構370では、低段吐出マフラー体371の下部から低段吐出マフラー体371内に挿入されている第1供給配管81は、低段吐出マフラー体371の中央高さ部よりも上方まで延びている。したがって、第1供給配管81を介して低段吐出マフラー体371のマフラー空間M1内に供給された冷媒は、下方に向かって流れる。一方、高段吸入マフラー体375においては、その上部に嵌め込まれた第2供給配管83からマフラー空間M2内に供給された冷媒が、下方に向かって流れる。すなわち、本変形例においては、低段吐出マフラー体371のマフラー空間M1内における冷媒の流れ方向と、高段吸入マフラー体375のマフラー空間M2内における冷媒の流れ方向とが同じ(並流)である。
また、第1実施形態のマフラー機構70において、低段吐出マフラー体71のマフラー空間M1と高段吸入マフラー体75のマフラー空間M2との両方で、冷媒が上方に向かって流れるようにしてもよい。同様に、第2実施形態および第3実施形態の低段吐出マフラー体171(271)のマフラー空間M1内における冷媒の流れ方向と、高段吸入マフラー体175(272)のマフラー空間M2内における冷媒の流れ方向とを同じにしてもよい。
上述のように、両マフラー空間M1、M2内の冷媒の流れ方向を同じにすることで、マフラー空間M1内を流れる冷媒とマフラー空間M2内を流れる冷媒との間で行われる熱交換を抑制できる。したがって、両マフラー空間M1、M2内の冷媒同士で熱交換が行われることによる中間冷却器61の性能低下を抑制できる。また、低段側圧縮機構11で圧縮され低段吐出管3bから吐出される時の冷媒の温度と、第1排出配管82に付設された低段吐出温度検知サーミスタ82a(図1参照)で検知される温度との差を小さくできる。さらに、第2供給配管83に付設された高段吸入温度検知サーミスタ83a(図1参照)で検知される温度と、高段吸入管3cから高段側圧縮機構12に吸入される時の冷媒の温度との差を小さくできる。よって、低段吐出温度検知サーミスタ82aおよび高段吸入温度検知サーミスタ83aを用いて、圧縮機1の制御を正確に行うことができる。
また、上述の第3実施形態では、本体274の内面によって画定される空間を、本体274の長手方向に沿って延びる板状部材である仕切り壁277によって、本体274の径方向に関して隣接する2つの空間に区画する場合について説明したが、これには限定されない。
すなわち、図7に示す第3実施形態の一変形例にかかるマフラー機構470においては、仕切り壁477は、本体474の径方向(図7中左右方向)に沿って延びる板状部材である。そして、仕切り壁477は、本体474の内面によって画定される空間を、本体474の長手方向(図7中上下方向)に関して隣接する2つの空間に区画している。
本変形例において、低段吐出マフラー体471は、図7において、本体474における仕切り壁477よりも下側部分と仕切り壁477とによって構成される。高段吸入マフラー体472は、図7において、本体474における仕切り壁477よりも上側部分と仕切り壁477とによって構成される。すなわち、仕切り壁477は、低段吐出マフラー体471を構成する部材の一部であると共に高段吸入マフラー体472を構成する部材の一部である。そして、低段吐出マフラー体471のマフラー空間M1と高段吸入マフラー体472のマフラー空間M2とは、仕切り壁477を挟んで上下に隣接している。
本体474の上壁には、第1排出配管82が挿通される開口474aと、第2供給配管83の端部が嵌め込まれる開口474bとが形成されている。一方、本体474の底壁には、第1供給配管81が挿通される開口474cと、第2排出配管84が挿通される開口474dとが形成されている。また、仕切り壁477には、第1排出配管82が挿通される開口477aと、第2排出配管84が挿通される開口477bとが形成されている。したがって、第1供給配管81は、低段吐出マフラー体471の下部から低段吐出マフラー体471内に挿入されている。第1排出配管82は、高段吸入マフラー体472を貫通して、低段吐出マフラー体471の上部から低段吐出マフラー体471内に挿入されている。第2供給配管83は、高段吸入マフラー体472の上部に嵌め込まれている。第2排出配管84は、低段吐出マフラー体471を貫通して高段吸入マフラー体472の下部から高段吸入マフラー体472内に挿入されている。
また、上述の第2実施形態においては、第2排出配管84におけるマフラー空間M1内に配置されている部分に形成された油戻し孔84aによって、マフラー空間M1の下部に溜まった潤滑油Lを高段側圧縮機構12に送る場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、第1実施形態や第3実施形態と同様に、低段吐出マフラー体171の上部に嵌め込まれる第1排出配管82を、低段吐出マフラー体171の中央高さ部よりも下方まで伸ばし、第1排出配管82によってマフラー空間M1内の潤滑油Lを排出するようにしてもよい。
さらに、上述の第1〜第3実施形態およびそれらの変形例においては、第1供給配管81は低段吐出マフラー体の下部に形成された開口に、第1排出配管82は低段吐出マフラー体の上部に形成された開口に、第2供給配管83は高段吸入マフラー体の上部に形成された開口に、第2排出配管84は高段吸入マフラー体の下部に形成された開口にそれぞれ嵌め込まれている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、各配管81〜84は、各マフラー体の上部および下部にそれぞれ形成された開口のどちらに嵌め込まれてもよい。また、各配管81〜84を嵌め込むための開口は、各マフラー体の側部に設けられていてもよい。
さらに、上述の第1および第3実施形態とそれらの変形例においては、低段吐出マフラー体の上部から低段吐出マフラー体内に挿入される第1排出配管82が、低段吐出マフラー体の中央高さ部よりも下方まで延在している場合について説明したが、第1排出配管82の延在長さはこれに限定されるものではない。
加えて、上述の第1〜第3実施形態およびそれらの変形例においては、仕切り壁が金属で形成されている場合について説明したが、仕切り壁は、断熱材で形成されているか、または、断熱材によって被覆されていることが好ましい。すなわち、このような場合には、断熱材により、低段吐出マフラー体のマフラー空間M1および高段吸入マフラー体のマフラー空間M2内の冷媒同士で行われる熱交換を抑制できる。断熱材としては、樹脂材料等を用いることができる。なお、断熱材の熱伝導率は、低段吐出マフラー体および高段吸入マフラー体における仕切り壁以外の部分の熱伝導率に比べて低いことが好ましい。
また、上述の第1〜第3実施形態およびそれらの変形例においては、冷媒としてCO2冷媒が用いられる場合について説明したが、CO2以外の冷媒が用いられる場合であっても本発明を適用できる。
本発明を利用すれば、軽量化可能である。
1 二段圧縮機
11 低段側圧縮機構
12 高段側圧縮機構
70、170、270、370、470 マフラー機構
71、171、271、371、471 低段吐出マフラー体(第1筐体)
75、175、272、375、472 高段吸入マフラー体(第2筐体)
81 低段吐出配管(第1供給配管)
82 排出配管(第1排出配管)
83 供給配管(第2供給配管)
84 高段吸入配管(第2排出配管)
84a 油戻し孔
277 仕切り壁

Claims (9)

  1. 低段側圧縮機構と、前記低段側圧縮機構で圧縮した冷媒をさらに圧縮する高段側圧縮機構とを備えた二段圧縮機と共に用いられるマフラー機構であって、
    前記低段側圧縮機構の吐出側に接続され且つ冷媒を内部空間に供給する第1供給配管、及び、冷媒を内部空間から排出する第1排出配管が取り付けられた中空の第1筐体と、
    冷媒を内部空間に供給する第2供給配管、及び、前記高段側圧縮機構の吸入側に接続され且つ冷媒を内部空間から排出する第2排出配管が取り付けられた中空の第2筐体とを備え、
    前記第1筐体の内部空間から前記第1排出配管を介して排出された冷媒が、前記第2供給配管を介して前記第2筐体の内部空間に供給されると共に、
    前記第1筐体の内部空間と前記第2筐体の内部空間とが、仕切り壁を挟んで隣接していることを特徴とするマフラー機構。
  2. 前記第1筐体が、前記第2筐体の内側に配置されると共に前記仕切り壁となっていることを特徴とする請求項1に記載のマフラー機構。
  3. 前記第2筐体が、前記第1筐体の内側に配置されると共に前記仕切り壁となっていることを特徴とする請求項1に記載のマフラー機構。
  4. 前記第2排出配管には、前記第1筐体の内側に設けられた部分があり、そこに油戻し孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のマフラー機構。
  5. 前記仕切り壁が、前記第1筐体の一部であると共に前記第2筐体の一部であることを特徴とする請求項1に記載のマフラー機構。
  6. 前記第1排出配管が、前記第1筐体の中央高さよりも上方から前記第1筐体内に挿入されており、前記第1筐体の内部空間において前記第1筐体の中央高さ部より下方まで延在していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマフラー機構。
  7. 前記第1筐体の内部空間において前記第1供給配管から前記第1排出配管に向かう冷媒の流れ方向と、前記第2筐体の内部空間において前記第2供給配管から前記第2排出配管に向かう冷媒の流れ方向とが、同じであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のマフラー機構。
  8. 前記仕切り壁は、断熱材で形成されるか、または、断熱材によって被覆されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のマフラー機構。
  9. 前記冷媒が、CO2冷媒であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のマフラー機構。
JP2010289816A 2010-12-27 2010-12-27 マフラー機構 Pending JP2012137015A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010289816A JP2012137015A (ja) 2010-12-27 2010-12-27 マフラー機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010289816A JP2012137015A (ja) 2010-12-27 2010-12-27 マフラー機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012137015A true JP2012137015A (ja) 2012-07-19

Family

ID=46674616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010289816A Pending JP2012137015A (ja) 2010-12-27 2010-12-27 マフラー機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012137015A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8430648B2 (en) Rotary compressor
US9429156B2 (en) Compressor
KR101335100B1 (ko) 회전 압축기
KR20090012839A (ko) 로터리 식 2단 압축기
JP2007100513A (ja) 冷媒圧縮機及びその冷媒圧縮機を備えた冷媒サイクル装置
JP6787480B2 (ja) ロータリ圧縮機
WO2016139873A1 (ja) 圧縮機
JP2012215158A (ja) 圧縮機及びこの圧縮機を搭載した冷凍サイクル装置
JP2006097549A (ja) 圧縮機
JP5560807B2 (ja) 圧縮機
JP4004278B2 (ja) 回転式圧縮機
CN112145428A (zh) 一种压缩机的上壳盖组件、压缩机及制冷设备
JP2003166472A (ja) 圧縮機
JP2012137015A (ja) マフラー機構
JP2004308968A (ja) 熱交換器
JP2018155169A (ja) ロータリー式圧縮機
JP2012122452A (ja) 二段圧縮機
JP2009002297A (ja) ロータリ圧縮機
JP2019035391A (ja) 圧縮機
JP2007092738A (ja) 圧縮機
JP2003201982A (ja) ロータリコンプレッサ
WO2015190551A1 (ja) 圧縮機
JP5359376B2 (ja) 圧縮機
JP2005256709A (ja) 横型ロータリコンプレッサ及び車両用空気調和機
JP2005076567A (ja) 圧縮機