JP2012136381A - 連続的にシリコンを精製する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的低純度のシリコン原料からボロンおよびその他の不純物を効率的に除去でき、且つ連続的な処理が可能で、且つコンパクトな装置構成で量産が可能なシリコン原料の精製方法を提供する。
【解決手段】原料となるシリコンまたはシリカの粉末1を落下させ、その粉末をオゾンを含む高温領域8を通過させる。高温領域中のオゾンにより粉末に含まれるボロンが酸化され、酸化物として気化して除去される。高温領域8を通過した粉末が冷却され、ボロンを除去した粉末として回収する。高温領域8を高周波誘導熱プラズマまたはレーザビーム照射にて形成する。また、ボロンを除去した粉末を水素を含む高温領域28を通過させ、高温領域中の水素により粉末に含まれる二酸化硅素成分を還元してシリコンとなす。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属シリコン等の比較的低純度のシリコン(Si)またはシリカ(SiO)粉末からボロンおよびその他の不純物を除去することで、連続的に太陽電池級純度にシリコンを精製する方法に関する。
近年、太陽電池の普及に伴い、比較的低純度のシリコン材料を太陽電池級(6−7ナイン)純度のシリコンに低コストで精製する方法が検討されている。出発材料となる比較的低純度のシリコン材料には、リン(P)、アルミ(Al)、ボロン(B)、鉄(Fe)、クロム(Cr)等が含まれていて、これらの諸元素を効率的且つ経済的に除去する必要がある。
例えば金属シリコン中にはボロンが単体で10−30ppm程度含まれていて、この除去が必要である。しかしながら、ボロンは、蒸気圧が低いため単純な真空による除去はできない、および偏析係数が1に近いため一方向凝固では偏析除去ができない、という理由により、特に除去が困難であることが知られている。
そこで、溶融シリコンにプラズマジェット流を噴射することにより、ボロンを酸化し気化して除去することが提案されている(特許文献1等参照)。また、金属シリコンを誘導加熱等により溶解し、二酸化硅素とアルカリ金属の炭酸塩とを添加し、同様にボロンを酸化し気化して除去することが提案されている(特許文献2等参照)。
特開平4−228414号公報 特開2005−247623号公報
しかしながら、これらの方法では、ボロン除去の効率も良くなく、設備が大掛かりとなり量産性に問題がある。また、大量にスラグが発生し、産業廃棄物処理上問題がある。
本発明は、上述の事情に基づいてなされたもので、比較的低純度のシリコン原料からボロンおよびその他の不純物を効率的に除去でき、且つ連続的な処理が可能で、且つコンパクトな装置構成で量産が可能なシリコンの精製方法を提供することを目的とする。
本発明のシリコンの精製方法は、原料となるシリコンまたはシリカの粉末がオゾンを含む高温領域を通過し、その高温領域中のオゾンにより原料粉末に含まれるボロンが酸化され、酸化物として気化して除去することを特徴とする。高温領域は高周波誘導熱プラズマまたはレーザビーム照射にて形成する。これにより、落下する原料粉末が高温領域に入ると高熱により瞬間的に爆裂し、さらに小片に分裂し、単位体積当たりの表面積が格段に増加し、オゾンの高い酸化力で、シリコン原料に含まれるボロンを効率的に且つ連続的に除去できる。そして、高周波誘導熱プラズマは反応管外周にコイルを配置して高周波電流を供給するだけで形成できるので、コンパクトな装置構成で、経済的にボロンを除去することができる。
また、本発明のシリコンの精製方法は、ボロンを除去した粉末が水素を含む高温領域を通過し、高温領域中の水素により粉末に含まれる二酸化硅素成分を還元してシリコンとなすことを特徴とする。これにより、同様に高温領域により単位体積当たりの表面積が格段に増加するので、効率的に二酸化硅素成分を還元してシリコンとなすことができる。また、1500−2300℃の高温領域を通過させることおよび真空処理により、リン、アルミ等の元素を除く事が出来る。さらに、遠心分離を適用することで、シリコンより比重の重い元素を除去でき、太陽電池級純度に必要な全領域の不純物の除去が可能である。
本発明の一実施例の高周波誘導熱プラズマを用いたボロン除去の説明図である。 本発明の一実施例の高周波誘導熱プラズマを用いた還元処理の説明図である。 本発明の一実施例の遠心分離の説明図である。 高周波誘導熱プラズマを用いたボロン除去の変形例の説明図である。 レーザビーム照射を用いたボロン除去の説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、各図中、同一または相当する部材または要素には、同一の符号を付して説明する。
図1は本発明の一実施例のボロンの除去方法を示す。まず、原料となるシリコン(Si)またはシリカ(SiO)粉末材料1を準備し、送入機2により連続的に石英ガラス等により製作した反応管3の内部に投入する。反応管3の内部には上部からアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスが供給され、反応管3の周辺部にも冷却用のArとOの混合ガスが供給される。そして、反応管3の下部にはオゾン(O)の供給配管4を備え、オゾンを反応管3の内部に供給できるようになっている。
反応管3の外部には高周波誘導加熱用のコイル5を備え、3MHz以上の高周波電力を供給し、反応管3の内部に不活性ガスを供給することで、高周波誘導熱プラズマを形成できる。反応管3の下方には高周波コイル6を備え、高周波電流を供給することで、落下してくる粉末材料1に対して上向きの力を与えることができ、その落下速度を制御する事ができる。
以上の構成により、反応管3の内部に1500−2300℃の熱プラズマによる高温領域8を形成し、送入機2により粉末材料1を該高温領域中に落下させることで、粉末材料1は瞬間的に溶け、粉砕され、小さく分裂する。高温領域8にはアルゴンがプラズマになり酸素ガスは高周波電力によりオゾンとなり、供給配管4により外部から供給されるオゾンとが存在し、粉末材料1に含まれるボロン(B)が酸化され、B等の酸化物となり、気体となり蒸発して除去される。
高温領域を通過した粉末材料1aは瞬間的に冷却され、粉末状態に戻り、落下して傾転可能水冷ルツボ7に収容される。この粉末状態は、元の粉末が熱プラズマにより小さく分裂しているので、元の粉末より小さなサイズの粉末となる。以上の処理により、元のシリコンまたはシリカ粉末材料1中に含まれるボロンを0.3ppm以下に除去することも可能である。なお、酸素雰囲気によりシリコンも酸化されるが後述の還元処理により、シリコン粉末に戻すことができる。
ボロンを除去したシリコンまたはシリカ粉末材料1aはゲート11を開き、準備室12の傾転可能水冷ルツボ13に移送される。そして、ゲート11を閉じて真空排気後アルゴンと水素の混合ガスで置換し、置換後下部のゲート14を開き、図2に示す還元室20の材料送入機21に移送する。
還元室20ではシリコンまたはシリカ粉末材料1aの還元処理が行われる。還元室20においても同様に熱プラズマの生成装置を備え、アルゴンと水素の混合ガスを用い還元性雰囲気の熱プラズマを生成する。従って、材料送入機21から投入された粉末材料1aは反応管22内を連続的に落下し、還元性雰囲気の熱プラズマによる1500−2300℃の高温領域28で粉砕され、小さく分裂し、水素と反応し、二酸化硅素成分がシリコンに還元される。
熱プラズマによる高温領域28を通過した粉末材料1bは瞬間的に冷却され、粉末状態に戻り、落下して傾転可能水冷ルツボ23に収容される。この状態で元のシリコン粉末に含まれる二酸化硅素成分がシリコンに還元され、シリカ粉末がシリコン粉末となり、粉末材料1bはボロンおよび二酸化硅素成分を含まないシリコン粉末となる。準備室12における真空排気の工程および以上の熱プラズマによる加熱の工程により、リン(P)、アルミ(Al)等の不純物元素も0.1ppm以下に除去される。
シリコン粉末材料1bはゲート24を開き、準備室25の傾転可能水冷ルツボ26に移送される。そして、ゲート24を閉じて真空排気後アルゴンガス雰囲気に置換し、置換後下部のゲート27を開き、図3に示す遠心分離室30のルツボ31に移送する。
ルツボ30ではシリコン粉末を1500℃以上に加熱し、シリコン溶湯1cとなし、下部の細径部30aからシリコン溶湯1cが連続的に流出する。そして、ルツボ11を取り囲むように、有底円筒状の回転体32が配置され、回転体32にはその円筒部分内周面に凹部32dを備え、シリコンより重い元素を遠心分離によりトラップして除去することができる。
すなわち、回転体12は高速回転が可能となっていて、ルツボ31の細径部31aから流出したシリコン溶湯1cは遠心力を受け回転体32の底面32aに沿って広がり、円筒内周面32bに沿って上昇し、その際、凹部32dにより、シリコンより重い鉄、クロム等の元素にはシリコンより大きな遠心力が加わりトラップして除去される。そして、これら不純物元素を取り除いたシリコン溶湯が円筒上端部32cより連続的に遠心噴霧される。遠心噴霧された液滴状シリコンは冷却により固体粒子(粉末)となり、高純度の粉末状シリコン1dとして回収される。
図4はボロン除去室の変形実施例を示す。この実施例では反応管3の内部上方に純水を霧にする霧吹き9を備える。霧の中を粉末材料1が落下していくことで、シリコン等の粉末は水滴と混ざり、熱プラズマからなる高温領域にてボロンの酸化反応を促進する。その他の構成は図1と同様である。
図5はボロン除去室の他の変形実施例を示す。この実施例では高温領域をレーザビーム照射にて形成したものである。シリコンまたはシリカ粉末材料1が貯留部41に貯留され、そこから連続的に予備加熱部42を経て高温領域であるボロン除去部43に送られる。予備加熱部42では、ヒータにより粉末材料1が600−800℃に加熱され、粉末材料1が乾燥される。
ボロン除去部43は酸素ガス雰囲気下に置かれ、レーザ源46とオゾン発生用電極47とを備えている。レーザ源46からはレーザビーム46aが粉末材料1に照射され、シリコン1が1500℃から2300℃程度に加熱される。オゾン発生用電極47には交流10−30kVの電圧が供給され、酸素ガス雰囲気下に置かれているため、電極47間にオゾンガス47aが発生する。なお、オゾンガスは別途供給源を設け、そこから供給するようにしてもよい。
従って、粉末材料1にレーザビーム46aを照射し、粉末材料1を1500℃から2300℃に加熱し、溶融状態となし、且つオゾン雰囲気47a中を通過させることで、シリコン中に含まれるボロンを酸化物として気化させて除去することができる。ボロン除去部43を通過した溶融状態の粉末材料1aは急速に冷却され、傾転可能水冷ルツボ48に収容される。
以上の工程により、比較的低純度で低コストのシリコンまたはシリカ粉末から、ボロン除去室で酸化処理によりボロンを除去でき、次に還元処理室で二酸化硅素成分を還元してシリコンとし、合わせてリンやアルミを除去でき、最後に遠心分離によりシリコンより比重の重い不純物元素を除去でき、太陽電池級純度のシリコンに精製できる。
そして、反応管の外周に高周波誘導加熱用のコイルを備えることで、高温領域を高周波誘導熱プラズマにて形成してボロンを除去できるので、簡単な設備構成で連続処理が可能で高い量産性が得られる。そして、反応副生成物を生じないことから産業廃棄物等の環境上の問題も生じない。
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
本発明は、低純度のシリコンまたはシリカ粉末材料を太陽電池級純度のシリコンへ精製するのに好適に利用可能である。

Claims (5)

  1. 原料となるシリコンまたはシリカの粉末を落下させ、
    前記粉末をオゾンを含む高温領域を通過させ、
    前記高温領域中のオゾンにより前記粉末に含まれるボロンが酸化され、酸化物として気化して除去され、
    前記高温領域を通過した前記粉末が冷却され、ボロンを除去した前記粉末として回収する、連続的にシリコンを精製する方法。
  2. 前記高温領域を高周波誘導熱プラズマにて形成する、請求項1に記載の連続的にシリコンを精製する方法。
  3. 前記高温領域をレーザビーム照射にて形成する、請求項1に記載の連続的にシリコンを精製する方法。
  4. ボロンを除去した前記粉末を落下させ、
    前記粉末を水素を含む高温領域を通過させ、
    前記高温領域中の水素により前記粉末に含まれる二酸化硅素成分を還元してシリコンとなし、
    前記高温領域を通過した前記粉末が冷却され、二酸化硅素を還元処理したシリコン粉末として回収する、請求項1に記載の連続的にシリコンを精製する方法。
  5. 前記二酸化硅素を還元処理したシリコン粉末を加熱してシリコンの溶湯とし、
    前記溶湯を遠心分離し、シリコンより重い不純物元素を除去し、
    シリコン粉末として回収する、請求項4に記載の連続的にシリコンを精製する方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013018663A1 (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 株式会社神戸製鋼所 金属シリコンからのボロン除去方法
WO2014069252A1 (ja) * 2012-11-02 2014-05-08 産機電業株式会社 金属シリコンの純度を高める装置

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