JP2012136160A - 能動型音響制御システム - Google Patents

能動型音響制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2012136160A
JP2012136160A JP2010290128A JP2010290128A JP2012136160A JP 2012136160 A JP2012136160 A JP 2012136160A JP 2010290128 A JP2010290128 A JP 2010290128A JP 2010290128 A JP2010290128 A JP 2010290128A JP 2012136160 A JP2012136160 A JP 2012136160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
call
anc
sound
hands
active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010290128A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Inoue
敏郎 井上
Kosuke Sakamoto
浩介 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2010290128A priority Critical patent/JP2012136160A/ja
Publication of JP2012136160A publication Critical patent/JP2012136160A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)

Abstract

【課題】ハンズフリー通話装置の使用時に、ANC装置の作動を中止あるいは制限しないで通話品質を向上させることを可能とする能動型音響制御システムを提供する。
【解決手段】作動切替部42は、通話検出部82がハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、ASC装置が作動しないようにしているので疑似エンジン音である効果音が消滅する結果、マイク70で拾われる前記効果音がなくなり、携帯電話90の通話相手が聞く通話品質が向上するとともに、ANC装置の作動範囲を全範囲とするようにしているので、マイク70の位置での車室内騒音が抑制され、通話品質が向上する。
【選択図】図1

Description

この発明は、能動型騒音制御装置と能動型効果音発生装置とを備える能動型音響制御システム、又は前記能動型騒音制御装置を備える能動型音響制御システムに関する。
車室内の騒音に関連して音響を制御する装置として、能動型騒音制御装置(Active Noise Control Apparatus)(以下「ANC装置」という。)と、能動型効果音発生装置(Active Sound Control Apparatus)(以下「ASC装置」という。)が知られている。
ANC装置は、例えば、エンジンの作動(振動)に応じて車室内に生ずる騒音(エンジンこもり音)や、車両走行中における車輪と路面との接触によって車室内に生ずる騒音(ロードノイズ)等の騒音に対する相殺音を発生させて前記騒音を低減する。
また、ASC装置は、例えば、前記エンジンこもり音に同期した効果音(擬似エンジン音)を発生させることで、車両の速度変化を強調する等、車室内の音響効果を高める。
このようなANC装置とASC装置を組み合わせて用いる能動型音響制御システムも開発されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1では、例えば、スポーツ走行モードでは、ANC装置の作動範囲を狭くする一方でASC装置の作動範囲を広げ、また、ラグジュアリ走行モードでは、ANC装置の作動範囲を広くする一方で、ASC装置の作動範囲を狭めている。
特許文献2では、エンジンの作動気筒数に応じてANC装置の作動範囲とASC装置の作動範囲を持ち替えることで、ANC装置及びASC装置をより適切な状況で用いるようにしている。
さらに、自動車等の車両に持ち込まれた携帯端末と接続してハンズフリー通話環境を実現するハンズフリー通話装置と、ANC装置と、を搭載した車両も提案されている(特許文献3参照)。
この特許文献3には、ハンズフリー通話装置の使用時には、ANC装置に利用されるスピーカの作動を中止し、あるいは作動を制限することで、電話の使用に支障を来たさないようにすることができると開示されている。
特開2008−230341号公報 特開2010−105414号公報 特開平8−248963号公報([請求項8])
しかしながら、この出願の発明者等は、考究の結果、ハンズフリー通話装置の使用時に、特許文献3のように、ANC装置の作動を中止することが必要ではないことを突きとめた。
この発明は、上記の課題及び考究を考慮してなされたものであり、ハンズフリー通話装置の使用時に、ANC装置の作動を中止しないでも通話品質を向上させることを可能とする能動型音響制御システムを提供することを目的とする。
この発明に係る能動型音響制御システムは、音検出装置により検出した車室内騒音を打ち消す相殺音を出力する能動型騒音制御装置(ANC装置)と、擬似エンジン音を出力する能動型効果音発生装置(ASC装置)と、車速、エンジン回転周波数、車速変化量及びエンジン回転周波数変化量の少なくとも1つに関する前記ANC装置の作動範囲及び前記ASC装置の作動範囲を用いて、前記ANC装置の作動と前記ASC装置の作動を切り替える作動切替部と、を備える能動型音響制御システムにおいて、さらに、前記音検出装置を共用するハンズフリー通話装置と、前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出する通話検出部を備え、前記作動切替部は、前記通話検出部が前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、前記ANC装置の作動範囲を大きくするとともに、前記ASC装置の作動範囲を小さくすることを特徴とする。
この発明によれば、作動切替部は、通話検出部がハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、ASC装置の作動範囲を小さくするようにしているので疑似エンジン音である効果音が小さくなって、音検出装置で拾われる効果音が小さくなり、通話品質{Signal(音声)の大きさが同じ大きさである場合であっても、Noise(この場合、効果音)が小さくなるので、その分、SN比}が向上するとともに、ANC装置の作動範囲を大きくするようにしているので、音検出装置の位置での車室内騒音が抑制され、通話品質{Signal(音声)の大きさが同じ大きさである場合であっても、Noise(例えば、エンジン音)が大幅に減少するので、その分、SN比}が向上する。
また、この発明に係る能動型音響制御システムは、音検出装置により検出した車室内騒音を打ち消す相殺音を出力する能動型騒音制御装置(ANC装置)と、車速、エンジン回転周波数、車速変化量及びエンジン回転周波数変化量の少なくとも1つに関する前記ANC装置の作動範囲を変化させる作動範囲可変部と、を備える能動型音響制御システムにおいて、さらに、前記音検出装置を共用するハンズフリー通話装置と、前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出する通話検出部を備え、前記作動範囲可変部は、前記通話検出部が前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、前記ANC装置の作動範囲を広くすることを特徴とする。
この発明によれば、作動範囲可変部は、通話検出部がハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、ANC装置の作動範囲を広くするようにしたので、音検出装置の位置での車室内騒音が抑制され、通話品質{S(音声)は同じでN(騒音)が低下するので、同様にSN比}が向上する。
この発明によれば、通話検出部がハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、従来技術のように、ANC装置の作動を中止することなく、ANC装置の作動範囲を広くするようにして、音検出装置の位置での車室内騒音が抑制されるように構成したので、音検出装置の位置での通話品質、換言すれば、通話相手の受話器から聞こえる音声のSN比を向上させることができる。
この発明の第1実施例に係る能動型音響制御システムを搭載した車両の概略的な構成図である。 ANC装置において、FI−ECU及び能動型音響制御基板の配置位置を除く各構成要素の配置位置を概略的に描いた模式的側面図である。 第1実施例の動作説明に供されるフローチャートである。 第1実施例に係る作動マップの説明図である。 ANC領域を広くした第1実施例に係る作動マップの説明図である。 運転者の耳位置での音圧レベルを表す特性図である。 マイク位置での音圧レベルを表す特性図である。 第1実施例の変形例に係る能動型音響制御システムを搭載した車両の概略的な構成図である。 第2実施例に係る能動型音響制御システムを搭載した車両の概略的な構成図である。 第2実施例の動作説明に供されるフローチャートである。 第2実施例に係る狭範囲ANC領域の作動マップの説明図である。 第2実施例に係るANC領域を広くした作動マップの説明図である。 第2実施例の変形例に係る能動型音響制御システムを搭載した車両の概略的な構成図である。
この発明に係る能動型音響制御システムについて、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下に説明する。
[第1実施例]
図1は、この発明の第1実施例に係る能動型音響制御システム10を搭載した車両100の概略構成図である。
この第1実施例に係る能動型音響制御システム10は、ANC装置及びASC装置双方の機能を併せ持つ他、ハンズフリー通話機能を有する。
能動型音響制御システム10は、エンジン回転周波数検出回路12と、基準信号生成回路14と、回転周波数変化量演算回路18と、能動型騒音制御回路20(以下「ANC回路20」ともいう。)と、能動型効果音発生回路30(以下「ASC回路30」ともいう。)と、制御回路40と、機能切替スイッチ52と、車載スピーカ60と、マイク70と、ハンズフリー通話制御装置80と、携帯電話90と、加算器92とを有する。
能動型音響制御システム10におけるANC装置の機能は、上記各構成要素のうち、エンジン回転周波数検出回路12、基準信号生成回路14、ANC回路20、車載スピーカ60、及びマイク70により実現される。
また、能動型音響制御システム10におけるASC装置の機能は、上記各構成要素のうち、エンジン回転周波数検出回路12、基準信号生成回路14、回転周波数変化量演算回路18、ASC回路30、及び車載スピーカ60により実現される。
能動型音響制御システム10におけるハンズフリー通話の機能は、上記各構成要素のうち、マイク70、ハンズフリー通話制御装置80、車載スピーカ60、及び携帯電話90により実現される。
上記各構成要素のうち、ハンズフリー通話制御装置80、制御回路40、及び機能切替スイッチ52は、ANC装置としての機能とASC装置としての機能を切り替えるものである。
能動型音響制御基板110に、エンジン回転周波数検出回路12と、基準信号生成回路14と、回転周波数変化量演算回路18と、ANC回路20と、ASC回路30と、制御回路40と、機能切替スイッチ52と、加算器92とが、搭載されている。
なお、能動型音響制御基板110に搭載されている構成要素及びハンズフリー通話制御装置80は、この実施形態では、それぞれ電子制御ユニット(ECU;Electronic Control Unit)により構成される。ECUは、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPUが各種入力に基づきROM等のメモリに記憶されているプログラムを実行することで各種の機能を実現する機能実現部(機能実現手段)として動作する。これらの機能は、ハードウエアにより実現することもできる。
この実施形態において、制御回路40は、機能実現部として、作動切替部42等として機能し、ハンズフリー通話制御装置80は、機能実現部として、通話検出部82等として機能する。
図2は、車両100の概略側面図に対し、燃料噴射制御装置22{以下「FI−ECU22」(FI−ECU:Fuel Injection − Electronic Control Unit)という。}と能動型音響制御基板110の車両100中の配置位置を除く各構成要素の配置位置を概略的に描いた模式的側面図である。
エンジンルーム内に配置されるエンジンEに対し、該エンジンEの燃料噴射を制御するFI−ECU22から能動型音響制御基板110のエンジン回転周波数検出回路12にエンジンパルスEpが入力される。
(ハンズフリー通話装置)
図1及び図2に示すように、能動型音響制御システム10における前記ハンズフリー通話装置としての処理は、車両内のフロントのウインドシールド106上方の中央に設けられたマップランプ112の近傍に設けられたマイク70(固定マイク)と、ハンドル114に設けられたオフフックスイッチ116とオンフックスイッチ118と、ダッシュボードに配置されたナビゲーション装置に組み込まれたハンズフリー通話制御装置80と、このハンズフリー通話制御装置80に対して、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信で接続された携帯電話90と、車両100のキックパネル部に配置された車載スピーカ60とにより実現される。なお、携帯電話90は、この実施形態では、後席に置かれた2点鎖線で示すトートバッグの中に収容されている。
ハンズフリー通話装置として利用する場合には、ハンドル114に設けられたオフフックスイッチ116が操作されると、ハンズフリー通話制御装置80のディスプレイ等で電話番号の入力が促され、前記ディスプレイ等を利用して電話番号が入力されて図示しない発信スイッチが操作されると、携帯電話90を通じ、移動通信網(不図示)を介し、外部の他の携帯電話等を介して他者との通話が可能となる。
通話可能状態になると、運転席に着座しているユーザの声が、上述したようにウインドシールド106の中央上端側に固定配置されたマイク70により集音され、ハンズフリー通話制御装置80によりデジタル化され、携帯電話90及び移動通信網(不図示)を通じて外部の他者の携帯電話等から発話される一方、外部の他者の音声が、前記他者の携帯電話、移動通信網(不図示)、携帯電話90、ハンズフリー通話制御装置80、加算器92、及び車載スピーカ60を通じて車室内に発話される。
通話の終了時に、ハンドル114のオンフックスイッチ118を操作すると、通話機能(電話機能)が終了される。
ハンズフリー通話装置は、例えば、オフフック時からオンフック時までの間が通話中とされ、通話検出部82により検出される。この場合、オンフック時からオフフック時までの間は、非通話中とされ、同様に通話検出部82により検出される。
なお、ハンズフリー通話制御装置80、制御回路40、及びFI−ECU16は、CAN(Controller Area Network)等の車内通信回線を通じて相互にデータ通信される。
(ANC装置)
能動型音響制御システム10における前記ANC装置としての処理は、例えば、特許文献1に記載された処理を基本的に用いることができる。
すなわち、エンジンパルスEpの周波数(エンジン回転周波数fe)[Hz]を周波数カウンタ等のエンジン回転周波数検出回路12で検出する。次に、基準信号生成回路14において、前記エンジン回転周波数feに基づいて余弦波及び(又は)正弦波の基準信号Srを生成する。さらに、ANC回路20の適応フィルタ(不図示)において、基準信号Srに対して適応フィルタ処理を施す。適応フィルタ処理後の制御信号をD/A変換器(不図示)によりアナログ変換し、アナログ処理後の制御信号に基づく相殺音を車載スピーカ60から出力する。エンジンEの作動に伴う騒音と前記相殺音との誤差をマイク70において検出し、誤差信号eを出力する。マイク70及び車載スピーカ60は、前記ハンズフリー通話装置と共用されている。したがって、マイク70と車載スピーカ60との位置関係は固定的である。
適応フィルタ(不図示)で用いるフィルタ係数は、ANC回路20の補正フィルタ(不図示)において伝達関数処理を施した基準信号Srと、マイク70からの誤差信号eとを用いて最小二乗法(LMS)アルゴリズム演算を行うANC回路20のフィルタ係数更新回路(不図示)において更新される。
(ASC装置)
能動型音響制御システム10における前記ASC装置としての処理は、例えば、特許文献1に記載された処理を基本的に用いることができる。
すなわち、エンジン回転周波数feをエンジン回転周波数検出回路12で検出する。次に、基準信号生成回路14において、前記エンジン回転周波数feに対応する基準信号Srを生成する。ASC回路30において、前記基準信号Srに対してゲインを加える(増幅する)等の信号処理を行う。信号処理後の制御信号をD/A変換器(不図示)によりアナログ変換し、アナログ変換後の制御信号Scに基づく効果音を車載スピーカ60から出力する。なお、ASC回路30における信号処理に際しては、回転周波数変化量演算回路18から送信されたエンジン回転周波数変化量Δaf(エンジン回転周波数feの単位時間当たりの変化量)[Hz/秒]が用いられ、基準信号Srに用いるゲインが調整される。なお、ASC回路30に供給される基準信号Srは、エンジン回転周波数feに基づく、より高調波の周波数信号である複数の調波信号であってもよい。
(ANC装置と、ASC装置と、ハンズフリー通話装置との協調動作)
次に、図3に示すフローチャートを参照して、ANC装置と、ASC装置と、ハンズフリー通話装置との協調動作について説明する。
ステップS1において、制御回路40の作動切替部42は、ハンズフリー通話制御装置80の通話検出部82を通じて、通話中であるか否かを確認し、通話中でない場合(非通話中である場合)には、ステップS2において、図4に示す作動マップ(作動特性)201に従う制御を行い、通話中である場合には、ステップS3において、図5に示す作動マップ(作動特性)202に従う制御を行う。
作動マップ201及び作動マップ202は、制御回路40の記憶部(メモリ)に予め格納されている。
通話中でない場合のステップS2において、制御回路40は、エンジン回転周波数検出回路12から送出されたエンジン回転周波数feと、回転周波数変化量演算回路18から送出されたエンジン回転周波数変化量Δafと、に基づき作動マップ201に従い、機能切替信号Ssを機能切替スイッチ52に送出して機能切替スイッチ52をANC回路20側又はASC回路30側に切り替えて機能を選択し、選択した機能を実行する。
この場合、制御回路40は、エンジン回転数Ne[rpm](エンジン回転周波数fe[Hz]の60倍の数値)の閾値T1(ここでは、T1=2500[rpm])と、エンジン回転数Neの単位時間当たりの変化量であるエンジン回転数変化量ΔNe[rpm/秒](エンジン回転周波数変化量Δaf/秒[Hz]の60倍の数値)の閾値T2(ここでは、T2=80[rpm/秒])により閾値T1以下及び閾値T2以下の領域として画定されるANC制御を行うANC制御領域R1と、閾値T1、T2を上回る領域として画定されるASC制御領域R2のいずれかを選択する。
ANC制御領域R1では、ANC機能が実行され、ASC制御領域R2では、ASC機能が実行される。
閾値Tは、特許文献1のように適宜変更することができるが、一般には、エンジン回転数Ne及びエンジン回転数変化量ΔNeの値が大きい場合には、運転者が運転自体を楽しんでいることが多いと考えられるので、ASC制御領域R2で示すように、ASC装置(ASC機能)を作動させることで、車室内で効果音(疑似エンジン音)を発生させ、より好ましい運転環境を発生させることができる。
一方、エンジン回転数Ne及びエンジン回転数変化量ΔNeの値が小さい場合には、運転者が静粛な運転を求めていることが多いと考えられるので、ANC制御領域R1で示すように、ANC装置(ANC機能)を作動させることで、車室内のより静粛な運転環境を発生させることができる。
次に、通話中である場合のステップS3において、制御回路40の作動切替部42は、図5の作動マップ202に示したように、制御領域の全領域をANC制御領域R3とし、制御範囲を広げてANC機能を実行する。
このようにANC機能の制御範囲を広げて制御すれば、運転者の耳位置では、マイク70が配置されていないので、ANC機能をオン状態としても、図6の運転者の耳位置での音圧レベル特性301に示すように、Ne≒3000[rpm]以上の高エンジン回転数領域では、相殺音の波長が短くなることを原因として、相殺音の位相とエンジン騒音の位相との間のずれが大きくなってANC機能による音圧レベル(dBA)の低下量は少なくなる。実際上、この実施形態では、ANC機能オフ時の破線で示す特性302に対してANC機能オン時の実線で示す特性301の方が音圧レベルが若干増加している。
これに対して、ウインドシールド106の中央上部のマイク70の配置位置では、図7に示すように、ANC機能オン時の実線で示す特性303とANC機能オフ時の破線で示す特性304を参照すれば分かるように、ANC機能をオン状態とすれば、そのマイク70の位置では、ANC装置により相殺音とエンジン騒音の位相が正確に180゜異なるように制御できるので、エンジン回転数Ne[rpm]の略全領域でANC機能による音圧レベル(dBA)を低下させることができる。
以上説明したように、上述した第1実施例によれば、マイク70(音検出装置)により検出した車室内騒音を打ち消す相殺音を出力する能動型騒音制御装置(ANC装置)と、擬似エンジン音を出力する能動型効果音発生装置(ASC装置)と、エンジン回転周波数fe及びエンジン回転周波数変化量Δafの少なくとも1つに関する前記ANC装置の作動範囲及び前記ASC装置の作動範囲を用いて、前記ANC装置の作動と前記ASC装置の作動を切り替える作動切替部42と、を備える能動型音響制御システム10において、さらに、前記マイク70(音検出装置)を共用するハンズフリー通話装置と、前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出する通話検出部82を備え、前記作動切替部42は、前記通話検出部82が前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、前記ANC装置のみの作動範囲としている(なお、通話中であることを検出した場合に、図4の作動マップ201において、ANC装置の作動範囲を広くするとともに、前記ASC装置の作動範囲を狭くするようにしても一定の効果が得られる。)。
このように、作動切替部42は、通話検出部82がハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、ASC装置の作動範囲をゼロとしているので疑似エンジン音である効果音がなくなる結果、マイク70で拾われる前記効果音がなくなり、携帯電話90の通話相手が聞く通話品質{Signal(音声)の大きさが同じ大きさである場合であっても、Noise(疑似効果音)が消滅するので、その分、SN比}が向上するとともに、ANC装置の作動範囲を全範囲とするようにしているので、マイク70の位置での車室内騒音が抑制され、通話品質{Signal(音声)の大きさが同じ大きさである場合であっても、Noise(ここでは、エンジン音)が大幅に減少するので、その分、SN比}が向上する。
[第1実施例の変形例]
上述した第1実施例では、通話中であるか否かに応じて、エンジン回転周波数(エンジン回転数)fe及びエンジン回転周波数変化量(エンジン回転数変化量)Δafに基づく作動マップ201、202を用い、能動型音響制御システム10におけるANC装置とASC装置における作動範囲を変更していたが、作動マップ201、202は、これに限ることはない。
例えば、エンジン回転数Ne[rpm]は、公知のように、車速(時速)[km/h]を分速に換算した後、タイヤ外径で除算し、さらにトランスミッション等の減速比を乗算することで導くことができるので、上述した第1実施例において、作動マップ201、202の横軸をエンジン回転周波数(エンジン回転数)feに代替して車速に、縦軸をエンジン回転周波数変化量(エンジン回転数変化量)Δafに代替して車速変化量にした作動マップを用い、通話中であるか否かに応じてANC装置とASC装置における作動範囲を切り替えるようにしてもよい。
図8は、車速センサ11の出力である車速を車速変化量演算回路13及び制御回路40に入力するとともに、車速変化量演算回路13の出力である車速変化量を制御回路40に入力し、通話中であるか否かに応じて、車速と車速変化量に基づく作動範囲を切り替えるようにした変形例の能動型音響制御システム10Aを搭載した車両100Aの概略構成図である。なお、図8において、上記図1に示した能動型音響制御システム10と対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
図8に示した変形例においても、図3に示したフローチャートを適用すれば、上述した第1実施例と同様な効果が得られる。
[第2実施例]
図9は、この発明の第2実施例に係る能動型音響制御システム10Bを搭載した車両100Bの概略構成図である。
この能動型音響制御システム10Bは、図1に示した第1実施例に係る能動型音響制御システム10の構成に比較して、ASC回路30を省略してASC機能を削除し、さらに、作動切替部42を持つ制御回路40を作動範囲可変部43を持つ制御回路40Bに代替し、機能切替信号Ssを範囲切替信号Stに代替し、機能切替スイッチ52を範囲切替スイッチ53に代替した構成とされている。
範囲切替スイッチ53は、範囲切替信号Stにより可動接点53aがANC回路20側の固定接点53b又は開放端である固定接点53cに切り替えられる。図9において、図1に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
(ANC装置と、ハンズフリー通話装置との協調動作)
次に、図10に示すフローチャートを参照して、図9に示した第2実施例に係る能動型音響制御システム10BにおけるANC装置と、ハンズフリー通話装置との協調動作について説明する。
ステップS11において、制御回路40Bの作動範囲可変部43は、ハンズフリー通話制御装置80の通話検出部82を通じて、通話中であるか否かを確認し、通話中でない場合(非通話中である場合)には、ステップS12において、図11に示す作動マップ(作動特性)201Bに従う制御を行い、通話中である場合には、ステップS13において、図12に示す作動マップ(作動特性)202Bに従う制御を行う。
作動マップ201B及び作動マップ202Bは、制御回路40Bの記憶部(メモリ)に予め格納されている。
通話中でない場合のステップS12において、制御回路40Bは、エンジン回転周波数検出回路12から送出されたエンジン回転周波数feと、回転周波数変化量演算回路18から送出されたエンジン回転周波数変化量Δafと、に基づき作動マップ201Bに従い、範囲切替信号Stを範囲切替スイッチ53に送出して範囲切替スイッチ53の可動接点53aを固定接点53b側に切り替え、選択された制御範囲でのANC機能を実行する。
この場合、制御回路40Bは、エンジン回転数Ne[rpm](エンジン回転周波数fe[Hz]の60倍の数値)の閾値T1(ここでは、T1=2500[rpm])と、エンジン回転数Neの単位時間当たりの変化量であるエンジン回転数変化量ΔNe[rpm/秒](エンジン回転周波数変化量Δaf/秒[Hz]の60倍の数値)の閾値T2(ここでは、T2=80[rpm/秒])により閾値T1以下及び閾値T2以下の領域として画定されるANC制御領域R1(図11参照)でのANC制御を行う。
閾値Tは、特許文献1のように適宜変更することができるが、一般には、エンジン回転数Ne及びエンジン回転数変化量ΔNeの値が大きい場合には、運転者が運転自体を楽しんでいることが多いと考えられるので、ANC装置(ANC機能を)を作動させず、エンジン音等をそのまま車内で聞かせるようにする。
一方、エンジン回転数Ne及びエンジン回転数変化量ΔNeの値が小さい場合には、運転者が静粛な運転を求めていることが多いと考えられるので、ANC制御領域R1で示すように、ANC装置(ANC機能)を作動させることで、車室内のより静粛な運転環境を発生させることができる。
次に、通話中である場合のステップS13において、制御回路40Bの作動範囲可変部43は、図12の作動マップ202Bに示すように、制御領域の全領域をANC制御領域R3とし、制御範囲を広げてANC機能を実行する。
このようにANC機能の制御範囲を広げて制御すれば、運転者の耳位置では、マイク70が配置されていないので、ANC機能をオン状態としても、図6の運転者の耳位置での音圧レベル特性301に示したように、Ne≒3000[rpm]以上の高エンジン回転数領域では、相殺音の波長が短くなることを原因として、相殺音の位相とエンジン騒音の位相との間のずれが大きくなってANC機能による音圧レベル(dBA)の低下量は少なくなる。
これに対して、ウインドシールド106の中央上部のマイク70の配置位置では、図7に示したように、ANC機能オン時の特性303とANC機能のオフ時の特性304を参照すれば分かるように、ANC機能をオン状態とすれば、そのマイク70の位置では、ANC装置により相殺音とエンジン騒音の位相が正確に180゜異なるように制御できるので、エンジン回転数Neの略全領域でANC機能による音圧レベル(dBA)を低下させることができる。
以上説明したように、上述した第2実施例によれば、マイク70(音検出装置)により検出した車室内騒音を打ち消す相殺音を出力する能動型騒音制御装置(ANC装置)と、エンジン回転周波数fe及びエンジン回転周波数変化量Δafの少なくとも1つに関する前記ANC装置の作動範囲を変化させる作動範囲可変部43と、を備える能動型音響制御システム10Bにおいて、さらに、前記マイク70(音検出装置)を共用するハンズフリー通話装置と、前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出する通話検出部82を備え、前記作動範囲可変部43は、前記通話検出部82が前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、前記作動マップを、狭い制御範囲の作動マップ201Bから広い制御範囲の作動マップ202Bに変更するようにしている。
このように、作動範囲可変部43は、通話検出部82がハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、ANC装置の作動範囲を広い範囲とするようにしているので、マイク70の位置での車室内騒音が抑制され、通話品質{Signal(音声)の大きさが同じ大きさである場合であっても、Noise(例えばエンジン音)が大幅に減少し、その分、SN比}が向上する。
[第2実施例の変形例]
上述した第2実施例に係る能動型音響制御システム10Bでは、通話中であるか否かに応じて、エンジン回転周波数(エンジン回転数)fe及びエンジン回転周波数変化量(エンジン回転数変化量)Δafに基づく作動マップ201B、202Bを用い、能動型音響制御システム10BにおけるANC装置における作動範囲を変化させていたが、上記した第1実施例の変形例(図8例)と同様に、作動マップ201B、202Bの横軸をエンジン回転周波数(エンジン回転数)feに代替して車速に、縦軸をエンジン回転周波数変化量(エンジン回転数変化量)Δafに代替して車速変化量にした作動マップを用い、通話中であるか否かに応じてANC装置の作動範囲の広狭を変化させるようにしてもよい。
図13は、車速センサ11の出力である車速を車速変化量演算回路13及び制御回路40に入力するとともに、車速変化量演算回路13の出力である車速変化量を制御回路40Bに入力し、通話中であるか否かに応じて、車速と車速変化量に基づく作動範囲の広狭を変化させるようにした第2実施例の変形例の能動型音響制御システム10Cを搭載した車両100Cの概略構成図である。なお、図13において、上記図9に示した能動型音響制御システム10Bと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
図13に示した第2実施例の変形例においても、上述した第2実施例と同様な効果が達成される。
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採りうることができる。
10、10A、10B、10C…能動型音響制御システム
12…エンジン回転周波数検出回路 13…車速変化量演算回路
20…能動型騒音制御回路(ANC回路)
30…能動型効果音発生回路(ASC回路) 42…作動切替部
43…作動範囲可変部 60…車載スピーカ
70…マイク 80…ハンズフリー通話制御装置
82…通話検出部 90…携帯電話
116…オフフックスイッチ 118…オンフックスイッチ
201、201B、202、202B…作動マップ

Claims (2)

  1. 音検出装置により検出した車室内騒音を打ち消す相殺音を出力する能動型騒音制御装置(ANC装置)と、
    擬似エンジン音を出力する能動型効果音発生装置(ASC装置)と、
    車速、エンジン回転周波数、車速変化量及びエンジン回転周波数変化量の少なくとも1つに関する前記ANC装置の作動範囲及び前記ASC装置の作動範囲を用いて、前記ANC装置の作動と前記ASC装置の作動を切り替える作動切替部と、
    を備える能動型音響制御システムにおいて、
    さらに、
    前記音検出装置を共用するハンズフリー通話装置と、
    前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出する通話検出部を備え、
    前記作動切替部は、
    前記通話検出部が前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、前記ANC装置の作動範囲を大きくするとともに、前記ASC装置の作動範囲を小さくする
    ことを特徴とする能動型音響制御システム。
  2. 音検出装置により検出した車室内騒音を打ち消す相殺音を出力する能動型騒音制御装置(ANC装置)と、
    車速、エンジン回転周波数、車速変化量及びエンジン回転周波数変化量の少なくとも1つに関する前記ANC装置の作動範囲を変化させる作動範囲可変部と、
    を備える能動型音響制御システムにおいて、
    さらに、
    前記音検出装置を共用するハンズフリー通話装置と、
    前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出する通話検出部を備え、
    前記作動範囲可変部は、
    前記通話検出部が前記ハンズフリー通話装置を用いた通話中であることを検出すると、前記ANC装置の作動範囲を大きくする
    ことを特徴とする能動型音響制御システム。
JP2010290128A 2010-12-27 2010-12-27 能動型音響制御システム Withdrawn JP2012136160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010290128A JP2012136160A (ja) 2010-12-27 2010-12-27 能動型音響制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010290128A JP2012136160A (ja) 2010-12-27 2010-12-27 能動型音響制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012136160A true JP2012136160A (ja) 2012-07-19

Family

ID=46673974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010290128A Withdrawn JP2012136160A (ja) 2010-12-27 2010-12-27 能動型音響制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012136160A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101736992B1 (ko) 2015-11-06 2017-05-17 현대자동차주식회사 주행 중 음질을 개선하기 위한 장치 및 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101736992B1 (ko) 2015-11-06 2017-05-17 현대자동차주식회사 주행 중 음질을 개선하기 위한 장치 및 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9978355B2 (en) System and method for acoustic management
JP4322916B2 (ja) 能動型振動騒音制御装置
JP2006327540A (ja) 車両用能動型騒音・振動・効果音発生制御システム及び該システムが搭載された車両
EP2710786A1 (en) Vehicle hands free telephone system with active noise cancellation
JP2006115098A (ja) 車載ハンズフリー通話システム
CN112259067A (zh) 一种汽车主动声浪装置及其控制方法
US20200312344A1 (en) Cancellation of vehicle active sound management signals for handsfree systems
JP5033449B2 (ja) 車両用能動型音響制御システム
JP2007060229A (ja) 車載用ハンズフリー通話装置
JP2012136160A (ja) 能動型音響制御システム
JPH02312349A (ja) 車内通話装置
JP2004128751A (ja) ハンズフリー通話装置及びハンズフリー通話用プログラム
JP2021078042A (ja) 車両用装置、車両、車両用装置の動作方法およびプログラム
JP6632246B2 (ja) 騒音低減装置、騒音低減方法、及び車載システム
JP5383008B2 (ja) 音声明瞭度改善システム及び音声明瞭度改善方法
JP2006339975A (ja) 秘話通話装置
CN107833580B (zh) 基于输入噪声特性动态增加的噪声抑制
KR101002640B1 (ko) 능동소음제어 기능을 구비한 블루투스 제어 장치
JP6862871B2 (ja) 車載用音処理装置
WO2022123622A1 (ja) 音声信号処理装置及び方法
JPH07240783A (ja) 送受話レベル調整装置
JP3907526B2 (ja) ハンズフリー通話装置及びハンズフリー通話方法
US11223339B2 (en) Sound control device for vehicle and sound control method for vehicle
JPH0733478Y2 (ja) ハンドフリー自動車電話
JP7084899B2 (ja) 車載装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20140304