JP2012135648A - 気体溶解装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素富化ユニットなどを併設しなくとも、要求される効能などに対応した、気体溶解量の十分高い液体を生成することができ、小型化を可能とする気体溶解装置を提供すること。
【解決手段】気体が溶解した液体5を生成する溶解タンク2には、溶解する気体と流体との気液混合流体を溶解タンク内に導入する流入部12と、生成した液体を溶解タンクの外部に取り出す流出部13と、溶解タンク内に貯留している気体を溶解タンクの外部に排出する排気部15と、溶解タンク内の上部に貯留している気体を流入部に戻して循環させる気体循環経路14とが設けられ、流入部から流入する気液混合流体が水と空気の混合物であり、排気部による気体の排気量が、流入部を通じて気液混合流体として溶解タンク内に導入する気体の給気量の20%以上に設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細気泡が発生する湯水の生成などに利用可能な気体溶解装置に関する。
液体に気体を溶解して気液溶解液を生成する気体溶解装置が知られている。
特許文献1には、気液混合流体を液泡溶解タンクの内部に向けて噴射する噴射ノズルが液泡溶解タンクの底部に配設され、液泡溶解タンク内の処理液を排出する処理液排出部も液泡溶解タンクの底部に配設された気体溶解量調整器が記載されている。
特許文献1に記載された気体溶解量調整器は、また、液泡溶解タンク内の最上部周辺の未溶解気体を上記噴射ノズルを有するエジェクタ部の吸引室に還流させる気体還流部を備えている。液泡溶解タンクの上部に溜まった多量の未溶解気体は、気体還流部によって吸引室へ吸い込むことができ、噴射ノズルから噴射される気液混合流体に未溶解気体を巻き込んで液泡溶解タンク内に還流させることができる。このため、上記気体溶解量調整器は、未溶解気体を最大限利用して気体の溶解濃度を上げることができるという利点も有する。
しかしながら、気体溶解装置を実用に供しうるものとして微細気泡発生浴槽などへの適用を前提とすると、特許文献1に記載された気体溶解量調整器をもってしても要求される効能などに対応する十分高い濃度に気体が溶解した液体を得ることは必ずしも容易ではない。そのために、たとえば酸素富化水を生成する場合、空気中の酸素濃度を高める酸素富化膜を有する酸素富化ユニットなどを併設し、吸い込んだ空気を酸素富化ユニットに通し、窒素濃度を低減させて、酸素濃度が約30%程度に高められた、酸素分圧の高い酸素富化空気を生成し、この酸素富化空気を水に混合することなどが行われている(特許文献2)。
特開2004−298840号公報 特開2005−288051号公報
一方、気体溶解装置の実用化を図る上では、小型化を推進し、省スペースな気体溶解装置を実現することが重要となる。このような小型化という観点からすると、上記酸素富化ユニットの併設は、その分設置スペースが必要となるため、好ましいことではない。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、酸素富化ユニットなどを併設しなくとも、要求される効能などに対応した、気体溶解量の十分高い液体を生成することができ、小型化を可能とする気体溶解装置を提供することを課題としている。
本発明の気体溶解装置は、気体が溶解した液体を生成する溶解タンクを備え、溶解タンクには、溶解する気体と流体との気液混合流体を溶解タンク内に導入する流入部と、気体が流体に溶解して生成した液体を溶解タンクの外部に取り出す、溶解タンクの底部に配置された流出部と、溶解タンク内に貯留している気体を溶解タンクの外部に排出する排気部と、溶解タンク内の上部に貯留している気体を流入部に戻して循環させる気体循環経路とが設けられ、流入部を通じて溶解タンク内に流入する気液混合流体によって供給された気体と液体が、溶解タンク内で混合され、気体が溶解した液体が生成され、液体が流出部を経て溶解タンクの外部に流出する気体溶解装置であって、流入部から流入する気液混合流体が水と空気の混合物であるとともに、排気部による気体の排気量が、流入部を通じて気液混合流体として溶解タンク内に導入する気体の給気量の20%以上に設定されていることを特徴としている。
本発明の気体溶解装置では、溶解タンクには、溶解タンクの上壁部から垂下する第1仕切り壁と、溶解タンクの底壁部から上方に延びる第2仕切り壁とが設けられ、これらの第1仕切り壁と第2仕切り壁によって溶解タンクの内部が、液体の流れに関しその上流側から下流側にかけて、気液混合槽、大泡流出防止槽、気液分離槽の順に区画され、気体循環経路が、大泡流出防止槽の上端部と気液混合槽の下端部とを連通していることが好ましい。
また、本発明の気体溶解装置では、気液混合槽の底壁部に流入部が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、酸素富化ユニットなどを併設しなくとも、要求される効能などに対応した、気体溶解量の十分高い液体を生成することができ、気体溶解装置の小型化が可能となる。
本発明の気体溶解装置の一実施形態における溶解タンクを示した一部切欠斜視図である。 図1に示した溶解タンクの正面図である。 図2に示した溶解タンクの背面側から見た縦断面図である。 図2に示した溶解タンクのA−A断面図である。 図2に示した溶解タンクのB−B断面図である。 図1に示した溶解タンクを備えた、本発明の気体溶解装置の一実施形態を示した斜視図である。 図1に示した溶解タンクを斜め下方から見た一部切欠斜視図である。 図5に示した溶解タンクの気体放出弁付近を拡大して示した拡大断面図である。 排気比を変えたときの溶存酸素濃度の上昇の様子を示したグラフである。 排気比(空気排気比率)と溶存酸素濃度上昇量との関係を示したグラフである。
図1−5に示したように、気体溶解装置1は、やや縦長の箱状の形状を有する中空な溶解タンク2を備えている。溶解タンク2の内部には、2つの仕切り壁、すなわち、第1仕切り壁3および第2仕切り壁4が設けられ、後述する液体5の流れに関しその最も上流側に気液混合槽6が、第1仕切り壁3によって区画形成されている。また、気液混合槽6の下流側に、第1仕切り壁3とともに第2仕切り壁4によって大泡流出防止槽7が区画形成され、大泡流出防止槽7は気液混合槽6に隣接して配置されている。液体5の流れに関し最も下流側には、気液分離槽8が、第2仕切り壁4によって区画形成され、大泡流出防止槽7に隣接して配置されている。
第1仕切り壁3は、図3に示したように、溶解タンク2の上壁部2aから底壁部2bにかけて垂下して延びている。第1仕切り壁3は、ほぼ平板状に形成されている。一方、第1仕切り壁3の下端3aは底壁部2bに達してなく、底壁部2bとの間に隙間が形成され、この隙間を液体5の流路として気液混合槽6と大泡流出防止槽7は互いに連通している。
第2仕切り壁4は、溶解タンク2の底壁部2bから上壁部2aに向かって垂直上方に延びている。第2仕切り壁4は、筒状に形成され、断面は長円状の形状を有している。第2仕切り壁4の上端4aは、溶解タンク2の上壁部2aの下方に位置し、大泡流出防止槽7と気液分離槽8は、溶解タンク2の上部において互いに連通している。
また、第2仕切り壁4には、第1仕切り壁3に対向する対向面4bに、溶解タンク2の縦方向に延びる縦リブ9が、第1仕切り壁3側に突出して設けられている。縦リブ9は、略長方形の形状を有する小片状に形成され、対向面4bの下端部に2列として互いに間隔をあけて配置されている。縦リブ9は、第1仕切り壁3において第2仕切り壁4に対向する面3bに設けることもできる。
さらに、第2仕切り壁4には、第1仕切り壁3に対向する部分の中央部に、上方に突出する突出部10が設けられている。突出部10は、略長方形の形状を有する小片状に形成されている。突出部10の上端10aは、溶解タンク2の上壁部2aに達することはなく、上壁部2aの下方に配置されている。
このような溶解タンク2には、気液分離槽8の上端部に横リブ11が設けられている。横リブ11は、気液分離槽8における液体5の流れに関し平行に配置されている。その向きは、縦リブ9の、大泡流出防止槽7に突出する幅方向に略一致しており、第2仕切り壁4に設けられた突出部10に対して略直交する向きに延びている。
また、溶解タンク2には、気液混合槽6における底壁部2bに、下方に開口する流入管接続部12が流入部として設けられている。流入管接続部12には、後述するポンプの吐出側に一端部が接続された流入管の他端部が接続される。気液分離槽8には、下端部に、正面側に開口する流出管接続部13が流出部として設けられている。流出管接続部13には、溶解タンク2で生成した、気体が溶解した液体5を浴槽などの供給部に送り出す流出管の一端部が接続される。
さらに、溶解タンク2には、溶解タンク2の外側を通って溶解タンク2の上端部と下端部とを接続し、互いに連通させる気体循環経路14が設けられている。気体循環経路14は、後述するように、液体5の生成に際し、溶解タンク2内に貯留している気体を溶解タンク2から一旦取り出した後、溶解タンク2内に戻して循環させるものである。このため、気体循環経路14の一端部14aは、図3に示したように、大泡流出防止槽7の上端部に対応する溶解タンク2の上壁部2aに形成された気体取出口32に接続されている。気体循環経路14の他端部14bは、気液混合槽6の下端部に接続されている。
さらにまた、溶解タンク2には、上壁部2aにおいて、気液分離槽8の上端部に対応する部分に気体放出弁15が設けられ、排気部を形成している。気体放出弁15は、図5、8に示したように、液体5の生成に際し、気液分離槽8における液体5の液面33の高さに追随して浮沈し、上下方向に移動可能なフロート34を有し、液面の高さの変化にともないフロート34が上下動することによって、溶解タンク2内に貯留している気体の放出と停止を行うようになっている。溶解タンク2の上壁部2aにおいて気体放出弁15が設けられる部分は、気液分離槽8の上端部に対応し、図2に示したように、大泡流出防止槽7と気液分離槽8との境界部16から、境界部16に対向する溶解タンク2の上壁部2aの端縁部に向かって斜め下方に傾斜する傾斜面部2cとされている。
気体放出弁15には、図5、7に示したように、溶解タンク2内の気体がフロート34に対して横方向から入るように気体抜き口35が、第2仕切り壁4の断面である略長円の長手方向と同じ方向である側方に開口して形成され、気体放出弁15の左右両側に配置されている。また、気体放出弁15には、フロート34を収容するフロート室36の頂部に気体放出口37が形成され、フロート室36は、気体放出口37を介して外部と連通している。横リブ11は、このような気体放出弁15のほぼ直下において気液分離槽8の上端部に配置されている。
上記のとおりの溶解タンク2は、また、高さ方向の中央部よりやや下側において分割され、上側を上部ユニット17、下側を下部ユニット18としている。第1仕切り壁3は、上部ユニット17に一体に組み込まれ、第2仕切り壁4は、ここに設けられた縦リブ9および突出部10を含めて下部ユニット18に一体に組み込まれている。また、上部ユニット17の下端縁部および下部ユニット18の上端縁部には、外側方に突出して延びるフランジ部19、20が設けられている。溶解タンク2は、フランジ部19、20を互いに重ね合わせ、重なり合うフランジ部19、20の所定の部位においてボルトにより、また、必要に応じてナットを用い、上部ユニット17と下部ユニット18を締結することによって組み立てられ、一体となる。
図6に示したように、気体溶解装置1では、上記溶解タンク2は、流入管接続部12において、溶解タンク2の下方に縦列して配置されたポンプ21の吐出側に一端部が接続された流入管22の他端部に接続されている。一端部14aにおいて溶解タンク2の上壁部2aに接続された気体循環経路14は、他端部14bにおいて、流入管22と流入管接続部12との接続部に配設された気体循環エジェクタ23に接続されている。また、溶解タンク2の流出管接続部13には、浴槽などの、気体が溶解した液体5の供給部に供給するための流出管24の一端部が接続されている。
ポンプ21の吸い込み側には、浴槽などの供給部に連通して一端部が接続された吸い込み配管25の他端部が接続されている。吸い込み配管25の一端部は、たとえば浴槽の場合、浴槽内の湯水を吸い込むために浴槽内部に連通する吸込口26に連通し、一端部が流出管接続部13に接続された流出管24の他端部は、浴槽内部に連通し、浴槽内に空気が溶解した湯水を吐出するための吐出口27に連通している。図6には、吸込口26と吐出口27をともに備えた吸い込み・吐出プラグ28を例示している。吸い込み・吐出プラグ28は、たとえば、浴槽の槽壁部に取り付けられるものであり、吸込口26から吸い込み配管25に連通する第1流路と、吐出口27から流出管24に連通する第2流路とを備えている。これら第1流路および第2流路は、吸い込み・吐出プラグ28において互いに独立しており、相互に連通してはいない。
また、気体溶解装置1では、流入管22を通じて溶解タンク2内に導入する流体に気体を混合し、気液混合流体を生成するために、気体供給口29が溶解タンク2の上壁部2aの上方に配置され、ポンプ21の吸い込み側と吸い込み配管25との接続部付近に気体導入エジェクタ30が介設されている。気体供給口29と気体導入エジェクタ30とは気体導入配管31を介して連通接続されている。
このような気体溶解装置1では、気体が溶解した液体5において空気などの溶質となる気体が、運転前に溶解タンク2内に加圧されて貯留している。ポンプ21を作動させ、運転を開始すると、浴槽内の湯水などの、液体5において溶媒となる流体が吸込口26から吸い込まれる。吸い込まれた流体は、吸い込み配管25および流入管22を通じて溶解タンク2の気液混合槽6に、その下部から供給され、気液混合槽6に噴出する。この流体の噴出は、ポンプ21によって所定の圧力に加圧されていることによって起こるものである。また、流体には、気体導入エジェクタ30によって、流体に溶解する気体が、気体供給口29から吸い込まれ、気体導入配管31を通じて送り込まれ、混合され、気液混合流体が生成される。この気液混合流体が、上記のとおり、気液混合槽6に噴出する。
気液混合流体は、図1−5に示した気液混合槽6に、溶解タンク2の上壁部2aの内面に向かって噴出して流入する。このとき、気液混合流体は、溶解タンク2の上壁部2aや第1仕切り壁3に衝突し、跳ね返り、次第に気液混合槽6の底部に溜まっていく。また、上壁部2aの内面に衝突し、跳ね返る気液混合流体は、気液混合槽6に貯留する流体の液面に衝突し、流体を攪拌する。
このときの攪拌などによって、溶解タンク2内に貯留している気体が気液混合流体と混合され、また、気液混合流体中の気体も流体と混合され、気体の溶解が促進され、気体が溶解した液体5が生成される。これは、攪拌による剪断によって流体に気泡として混合される気体が細分化され、流体と接触する表面積が大きくなるのに加え、液面付近における気体の溶解濃度が攪拌による均一化によって低減され、気体の流体への溶解速度が上昇することによる。
このようにして気体が溶解した液体5は、第1仕切り壁3の下端3aと溶解タンク2の底壁部2bとの間の隙間を流路として大泡流出防止槽7に流入し、次第に大泡流出防止槽7に溜まっていく。液体5は、溶解タンク2の底部において大泡流出防止槽7に流入するため、液体5中への大きな気泡の混入が抑制される。
大泡流出防止槽7において液体5の液面が第2仕切り壁4の上端4aを越えると、液体5は気液分離槽8に流入する。このように、気液分離槽8では、第2仕切り壁4によって液体5が溶解タンク2から外部に流出する前に、液体5の流れが気液界面である液面付近にまで持ち上げられるので、大きな気泡は浮力によって上昇し、液面において破裂する。その結果、気液分離が促進される。しかも、液体5の流れは第2仕切り壁4の上端4aを乗り越える流れとなるため、液面を通過する流れとなり、液体5が第2仕切り壁4を乗り越えるときにも気液分離が促進される。
また、気液分離槽8には、溶解タンク2の底壁部2bに流出管接続部13が設けられているので、未溶解の気体による気泡が液体5中に混合されていたとしても、液面付近に存在する大きな気泡の流出を抑制することができる。気泡は、貯留する液体5の上側ほど密に存在し、液面付近の大きな気泡は、底壁部2b付近にはあまり存在しない。液体5は、溶解タンク2の底部から流出管接続部13を通じて溶解タンク2の外部に流出し、取り出されるため、大きな気泡の流出が抑制される。
流出管接続部13を通じて溶解タンク2の外部に流出する液体5は、図6に示した流出管24を経て吐出口27から浴槽などの供給部に送り出される。
また、気体溶解装置1では、運転中に、溶解タンク2内の、気体循環経路14の一端部14aおよび他端部14bの両端付近に圧力差が生じる。溶解タンク2の上端部に臨む一端部14a付近の圧力は溶解タンク2の下端部に臨む他端部14b付近の圧力よりも高い。この圧力差にしたがって、また、気体循環エジェクタ23によって、溶解タンク2内の上部などに貯留している未溶解の気体は吸引され、一端部14aから他端部14bへと気体循環経路14を流れ、溶解タンク2の気液混合槽6に送り出される。
このように、気体溶解装置1では、溶解タンク2内に貯留している気体を循環させながら気液混合流体に溶解させることができる。気体循環経路14を経て気液混合流体に導入される気体は気泡として流体に取り込まれ、流体との接触面積は大きく、気体の溶解効率が高くなる。また、未溶解の気体を流体に溶解させる分、気液混合流体の体積流量が増加し、流速が速くなるので、気液の攪拌がさらに良好に行われ、気体の溶解効率の向上が促進されるとともに、大きな気泡を消滅させるのに有効となる。さらに、気体循環経路14の他端部14bは溶解タンク2の下端部に臨んでいるので、溶解タンク2内における流体と気体の接触距離をある程度確保することができ、気液接触時間が十分に確保され、気体の溶解効率の向上がさらに促進される。このようにして気体の溶解効率が高まるため、気体と気液混合流体の接触時間をさほど長くする必要がなく、したがって、流体の経路を短縮することができ、気体溶解装置1は小型化されている。
加えて、気体溶解装置1では、溶解タンク2の上壁部2aにおいて気液分離槽8の上端部に対応する部分が傾斜面部2cとされているとともに、大泡流出防止槽7の上端部に対応する溶解タンク2の上壁部2aに形成された気体取出口32に、溶解タンク2内に貯留している気体を循環させる気体循環経路14の一端部14aが接続されているので、溶解タンク2内に貯留している気体が気体循環経路14に抜けやすくなっている。このため、気液分離槽8において溶解タンク2の上端コーナー部などに貯留する未溶解の気体を気体取出口32から確実に取り出すことができ、気体循環経路14を通じて気液混合槽6の下端部に戻し、未溶解の気体を確実に循環させることができる。溶解タンク2内に貯留する未溶解の気体を十分に利用して流体に溶解させることができ、液体5中の気体溶解量が増大する。
また、気体溶解装置1では、気体放出弁15が溶解タンク2の傾斜面部2cに設けられているので、気体放出弁15の取り付けに要するスペースが削減され、気体放出弁15を含めた気体溶解装置1の小型化が促進される。
加えて、気体放出弁15において気体抜き口35が、フロート34に対して気体が横方向から入るように形成されているので、液体5中の気泡が直接気体放出弁15から溶解タンク2の外部に放出されにくくなっている。図8に示したように、気液分離に際して液面33がフロート室36にまで達すると、液体5中の気泡は、溶解タンク2の上壁部2aに当たり、気体溜まり38を気体放出弁15の周辺に形成する。このような気体溜まり38の形成は、気体抜き口35が、フロート34に対して気体が横方向から入るように、気体放出弁15の側方に開口して形成されていることによる。このため、液体5から分離される気体は、一旦溶解タンク2内に貯留する。貯留する気体は、気体循環経路14を通じて気液混合槽6の下端部に戻され、循環する。このように、気体溶解装置1は、気体循環経路14を介した未溶解の気体の循環も確実に行うことができる。生成する液体5の気液比の減少を抑制することができる。
液面33が低下すると、フロート34が沈むようにフロート室36内を下方に移動し、気体抜き口35を通じて気体は気体放出弁15内に流入し、気体放出口37から溶解タンク2の外部に抜け出て放出される。このような気体の放出は、気体溶解装置1において定期的に行うことができ、供給する気体流量がばらつき、万一過剰に気体が導入された場合でも、未溶解の気体が、液体5の流出とともに溶解タンク2から外部に流出するのを抑制することができる。
そして、気体溶解装置1では、排気部を形成する気体放出弁15による気体の排気量が、流入部として設けられた流入管接続部12を通じて気液混合流体として溶解タンク2内に導入する空気の給気量の20%以上に設定されている。
気体の溶解速度は、気液の接触面積と気体の濃度勾配の積として次式の通りに表される。
(t)=K・α・(C−C)dt
(t):溶解速度
:総括物質移動係数
α:接触面積
:飽和溶存気体濃度
C:溶存気体濃度
つまり、気体の溶解速度C(t)は、接触面積αと飽和溶存気体濃度Cに依存している。
ところで、ボイルの法則では、
圧力×体積=一定
であるので、圧力が大きくなると、気体の体積は小さくなる。一方、質量作用の法則(化
学平衡の法則)では、
気体の濃度/液体に溶けている気体の濃度=一定
であるので、気体の濃度が高くなると、液体に溶ける気体の濃度も高くなることになる。すなわち、ヘンリーの法則として知られているように、液体中の気体の飽和溶存酸素濃度は、気体の分圧、すなわち、気体の濃度と圧力を高くすることによって高めることができるのである。
そこで、流入部から流入する気液混合流体が水と空気の混合体である場合に、溶解タンク2中の酸素濃度を高める方策を検討した結果、溶解タンク2の排気を積極的に行い、気体の入れ換えを促進させることが有効であることを見出した。
気体溶解装置1の微細気泡発生浴槽への適用を考慮し、空気中の酸素を水に溶解させ、水中の溶存酸素濃度について調べた。表1に示したように、気体放出弁15による排気のしやすさの程度を変えるとともに、気体導入エジェクタ30による空気の取り込み量を変え、溶解タンク2内に導入された空気量と気体放出弁15から排気した気体量の比、すなわち、排気比を変えたときの水中の溶存酸素濃度の上昇量を測定した。その結果を図9、10に示す。
Figure 2012135648
図9、10に示したように、15分以上気体放出弁15から積極的に排気した場合、排気比が20%以上のときに、水中の溶存酸素濃度は過飽和状態となり、溶解タンク2内の酸素分圧が高くなり、より多くの酸素が水に溶解することが確認される。
このような実験的知見に基づいて、気体溶解装置1では、排気部を形成する気体放出弁15による気体の排気量が、流入部として設けられた流入管接続部12を通じて、水と空気が混合された気液混合流体として溶解タンク2内に導入する空気の給気量の20%以上に設定されているのである。気体の排気量を給気量の20%以上に設定することによって、溶解タンク2に供給される空気の内、窒素と比較して水に対して溶解度の高い酸素の溶解量が多くなり、液体5中の酸素溶解量が多くなって、要求される効能などに対応した、酸素の溶解濃度の十分高い液体5を生成することができる。したがって、酸素富化ユニットなどの付属ユニットは省略可能であり、気体溶解装置1は、さらに小型化が促進されたものとなる。
なお、気体放出弁15による気体の排気量を溶解タンク2内に導入する空気の給気量の20%以上に設定する具体的手段、方法としては、気体導入エジェクタ30による気体の取り込み量を増大させること、また、気体放出弁15における気体抜き口35の開口形状および面積を調整することが例示される。これらを適宜に選択し、また、組み合わせることによって、排気比20%以上が実現され、設定される。
そして、以上から明らかなように、溶解タンク2内に導入する流体を、たとえば、浴槽内に貯留しているなどの浴用の湯水とすることによって、微細気泡発生浴槽に適した気体溶解装置が提供されることになる。
1 気体溶解装置
2 溶解タンク
2a 上壁部
2b 底壁部
3 第1仕切り壁
4 第2仕切り壁
5 液体
6 気液混合槽
7 大泡流出防止槽
8 気液分離槽
12 流入管接続部
13 流出管接続部
14 気体循環経路
15 気体放出弁

Claims (3)

  1. 気体が溶解した液体を生成する溶解タンクを備え、溶解タンクには、溶解する気体と流体との気液混合流体を溶解タンク内に導入する流入部と、気体が流体に溶解して生成した液体を溶解タンクの外部に取り出す、溶解タンクの底部に配置された流出部と、溶解タンク内に貯留している気体を溶解タンクの外部に排出する排気部と、溶解タンク内の上部に貯留している気体を流入部に戻して循環させる気体循環経路とが設けられ、流入部を通じて溶解タンク内に流入する気液混合流体によって供給された気体と液体が、溶解タンク内で混合され、気体が溶解した液体が生成され、液体が流出部を経て溶解タンクの外部に流出する気体溶解装置であって、前記流入部から流入する気液混合流体が水と空気の混合物であるとともに、排気部による気体の排気量が、流入部を通じて気液混合流体として溶解タンク内に導入する気体の給気量の20%以上に設定されていることを特徴とする気体溶解装置。
  2. 溶解タンクには、溶解タンクの上壁部から垂下する第1仕切り壁と、溶解タンクの底壁部から上方に延びる第2仕切り壁とが設けられ、これらの第1仕切り壁と第2仕切り壁によって溶解タンクの内部が、液体の流れに関しその上流側から下流側にかけて、気液混合槽、大泡流出防止槽、気液分離槽の順に区画され、前記気体循環経路が、大泡流出防止槽の上端部と気液混合槽の下端部とを連通していることを特徴とする請求項1に記載の気体溶解装置。
  3. 前記気液混合槽の底壁部に流入部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の気体溶解装置。
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