JP2012132994A - 現像剤規制部材、現像装置、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性板と非磁性板の隙間が無く、磁性板の規制端面を平滑面とした現像剤規制部材を低コストに実現する。
【解決手段】非磁性部材71と磁性部材72とが嵌合突起74をカシメることによって締結されており、磁性部材72は厚さが非磁性部材71よりも薄い板状部材であり、現像剤担持体(図示せず)の表面と向かい合う側の端面70aがヘミング曲げ加工されている。
【選択図】図3
【解決手段】非磁性部材71と磁性部材72とが嵌合突起74をカシメることによって締結されており、磁性部材72は厚さが非磁性部材71よりも薄い板状部材であり、現像剤担持体(図示せず)の表面と向かい合う側の端面70aがヘミング曲げ加工されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、2成分現像剤を規制する現像剤規制部材、およびこれを用いた現像装置ならびに画像形成装置に関するものである。
従来から、内部に磁界発生手段を備えた現像担持体の表面上に磁力によって担持された現像剤の層厚を現像剤規制部材で規制してから、現像剤を現像領域に送り込む現像装置が広くしられている。近年では現像領域に送り込まれる現像剤を少なく設定することが多くなり、現像剤規制部材で現像剤を薄層に規制することが求められる。そのため、現像剤担持体と現像剤担持体に対向する規制端面との距離(ドクターギャップ)は狭くなる傾向がある。現像剤が現像される量は規制された現像剤の量に応じて増減するために、ドクターギャップが狭い設定では、現像剤規制部材の取り付け公差もドクターギャップに応じて狭くする必要がある。これにより、上記公差を広げるため、現像剤規制部材に磁性部材を設けた現像装置が提案されている。
なお、現像剤規制部材に磁性部材を設けるとドクタギャップの公差を広げることができる理由は次のとおりである。
現像剤規制部材に磁性部材を設けた場合、現像剤規制部材に磁性部材を設けない場合と比べて、ドクタギャップを通過する現像剤は疎の状態となる。これは次の理由による。すなわち、現像剤規制部材に磁性部材を設けた場合、その磁性部材と現像剤担持体内部の磁界発生手段とによってドクタギャップ内及びその周辺で強い磁界が形成されるため、その磁力線に沿って現像剤が穂立ちする。穂立ち状態の現像剤は穂と穂の間に隙間を持つので、現像剤規制部材に磁性部材を設けないで現像剤を穂立ちさせない場合に比べて、疎の状態になる。このように穂立ちして疎の状態になっている現像剤であれば、密の状態である場合に比べて、ドクタギャップの変化量に対するこれを通過する現像剤量の変化割合が小さくなる。 よって、ドクタギャップの公差を広げることができる。これについては、例えば特開平11−161007号公報(特許文献1)や特開2004−191529号公報(特許文献2)にも記述されている。
現像剤規制部材に磁性部材を設けた場合、現像剤規制部材に磁性部材を設けない場合と比べて、ドクタギャップを通過する現像剤は疎の状態となる。これは次の理由による。すなわち、現像剤規制部材に磁性部材を設けた場合、その磁性部材と現像剤担持体内部の磁界発生手段とによってドクタギャップ内及びその周辺で強い磁界が形成されるため、その磁力線に沿って現像剤が穂立ちする。穂立ち状態の現像剤は穂と穂の間に隙間を持つので、現像剤規制部材に磁性部材を設けないで現像剤を穂立ちさせない場合に比べて、疎の状態になる。このように穂立ちして疎の状態になっている現像剤であれば、密の状態である場合に比べて、ドクタギャップの変化量に対するこれを通過する現像剤量の変化割合が小さくなる。 よって、ドクタギャップの公差を広げることができる。これについては、例えば特開平11−161007号公報(特許文献1)や特開2004−191529号公報(特許文献2)にも記述されている。
現像剤規制部材に磁性部材を設ける場合、非磁性部材に磁性部材をその端面がおおよそ面一状態になるように固定し、その面を現像剤規制部材の規制端面としたものを用いる。しかし、この場合、現像剤規制部材の規制端面を構成する非磁性部材の端面と磁性部材の端面との間に大なり小なり段差が生じる。従来の現像剤規制部材では、規制端面に段差が生じた状態の現像剤規制部材を用いていたため、ドクタギャップを通過する現像剤の量が経時的に変化し、初期から経時にかけて安定した量の現像剤を現像領域へ送り込むことができないという問題が生じていた。
この問題が生じるのは以下の理由による。すなわち、ドクタギャップを現像剤が通過する際、摩擦熱や画像形成装置内部の熱源から伝搬した熱などによってトナーが軟化しやすい。現像剤規制部材の規制端面に段差が存在すると、このように軟化したトナーがその段差部分に付着して固着し、徐々に堆積していく。また、トナー以外の異物もこの段差部分に固着することもある。このような異物が磁性体を覆うように固着してしまい、ドクタギャップを通過する現像剤に働く磁力が弱くなる。これにより、現像剤が十分に穂立ちできなくなって、ドクタギャップを通過する現像剤の密度が高くなる。このため、ドクタギャップを通過する現像剤の量が経時的に増加してしまい、初期から経時にかけて、安定した量の現像剤を現像領域へ送り込むことができなくなる。
また、現像剤規制部材の規制端面に段差が存在すると、現像剤担持体表面移動方向に対して直交する方向において異物が局所的に堆積する場合がある。この場合、その異物が堆積した箇所を通過する現像剤量が他の箇所に比べて少なくなり、異物が堆積した箇所に対応する画像部分に白スジが発生するという問題も発生する。
また、現像剤規制部材の磁性部材と非磁性部材の間に隙間が存在しても、隙間にトナーが入り込み摩擦熱などでトナーが固着し、徐々に堆積し、磁性板の表面にまで固着が進行する場合がある。この場合も、ドクタギャップを通過する現像剤の量が不安定になる。
さらに、同じ使用条件において、磁性板の表面へのトナーが固着し易さは、磁性板表面が荒れているほど固着し易く、滑らかであるほど固着しにくいことが当然考えられる。トナー固着を防ぐためには磁性板の表面が滑らかであることが好ましい。しかし、磁性板の端面には、プレスで抜いた場合にはプレスのせん断面とプレスの破断面が現れる。端面を研磨した場合にも研磨跡が現れ、滑らかになりにくいという課題がある。
よって、良好な画像を得るために、現像剤規制部材の磁性部材と非磁性部材を、隙間無く、段差無く締結し、かつ磁性板の表面が滑らかであることが、重要である。
しかしながら、従来提案されている技術では、これらの要求を低コストにて満たすものはない。
例えば上記特許文献2には、磁性板と非磁性板を圧延してなるクラッド板を使用する方法が示されているが、磁性板と非磁性板を圧延により一体に接合することは、大規模な圧延接合装置が必要になり、コストが高騰する結果となる。
例えば上記特許文献2には、磁性板と非磁性板を圧延してなるクラッド板を使用する方法が示されているが、磁性板と非磁性板を圧延により一体に接合することは、大規模な圧延接合装置が必要になり、コストが高騰する結果となる。
また、特開2000−137381号公報(特許文献3)には、YAGレーザのパルスを所望の値に制御して、磁性板と非磁性板を溶着することで、そりや非磁性板の磁化を防ぐ方法が示されている。YAGレーザによる溶着では、磁性板と非磁性板に機械的なストレスが掛からず、比較的隙間のない接合が可能である。しかし、YAGレーザの照射口を現像剤規制部材の長手方向に走査する必要があり、加工時間が比較的長くなることが難点である。
また、特開2006−126764号公報(特許文献4)には、非磁性板に半抜き加工により嵌合突起が形成され、磁性板には嵌合突起に嵌合する嵌合穴が形成され、磁性板と非磁性板は嵌合突起をカシメることによって締結する方法がしめされている。この方法はコストと加工速度において非常に強みがあるが、磁性板にストレスがかかることで撓みが生じやすく、カシメ位置と隣合うカシメ位置の中点で、磁性板と非磁性板に隙間ができやすい。また、カシメで磁性板の位置が決まるために、磁性板と非磁性板の段差も出来やすい。
また、特開2009−75186号公報(特許文献5)には、カシメで磁性板と非磁性板を固定した後で端面を研磨することで、端面の段差に関してはほぼゼロにできることが記載されている。しかし、研磨のコストが高いことが問題である。また、研磨の効率を上げようと使用する砥石を荒くすると、研磨面に比較的大きな研磨跡が残り、かえって固着しやすくなることがある。カシメで磁性板と非磁性板の隙間が出来やすいことも課題として残る。
本発明は、従来の技術における上述の問題を解決し、磁性板と非磁性板の隙間が無く、磁性板の規制端面を平滑面とした現像剤規制部材、該現像剤規制部材を備える現像装置ならびに画像形成装置を提供することを課題とする。
前記の課題は、本発明により、現像剤担持体の表面に規制端面を対向させて設置され現像剤担持体の表面との間を通過する現像剤の量を規制する現像剤規制部材であって、当該現像剤規制部材は非磁性部材と磁性部材から構成され、前記非磁性部材には半抜き形状の嵌合突起が形成され、前記磁性部材には前記嵌合突起に嵌合する嵌合穴が形成され、前記非磁性部材と前記磁性部材とが前記嵌合突起をカシメることによって締結されており、前記磁性部材は厚さが前記非磁性部材よりも薄い板状部材であり、現像剤担持体表面と向かい合う側の端面がヘミング曲げ加工されていることにより解決される。
また、前記磁性部材と前記非磁性部材がプレスにより成形され、前記非磁性部材のBSと前記磁性部材が張り合わせ方向になるように、半抜きカシメで固定されていると好適である。
また、前記磁性部材のヘミング加工は、前記非磁性部材との貼り合わせ方向に折り曲げていると好適である。
また、前記磁性部材の板厚が0.1〜0.5mmであると好適である。
また、前記磁性部材の板厚が0.1〜0.5mmであると好適である。
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤規制部材を備える現像装置により解決される。
また、前記の課題は、本発明により、請求項5に記載の現像装置を備える画像形成装置により解決される。
また、前記の課題は、本発明により、請求項5に記載の現像装置を備える画像形成装置により解決される。
本発明の現像剤規制部材によれば、現像剤担持体方向から見て非磁性部材と磁性部材の隙間が無く、ブレードで規制された現像剤が磁性部材と非磁性部材の間に入りこまない。よって、磁性部材と非磁性部材の間にトナーが固着せず、磁性部材板とブレードとの間の穂立ちの状態が変化せず、経時に渡って安定した汲み上げ量を維持できる。
また、磁性部材は、プレスのせん断面と破断面が規制端面とならず平滑な圧延面が磁性部材の規制端面になるため、磁性部材の表面凹凸が少なくなることで、トナーが固着せず、磁性部材とブレードとの間の穂立ちの状態が変化せず、経時に渡って安定した汲み上げ量を維持できる。
請求項2の構成により、BS面はプレス抜いた時のダレが少ないので、張り合わせたときに隙間が埋まるため、ブレードで規制された現像剤が磁性部材と非磁性部材の間に入りこまない。
請求項3の構成により、ヘミング加工で折り曲げ側の凸が非磁性部材に向くので、カシメにより磁性部材の規制端面が非磁性部材板に付勢される圧が強くなるため、ブレードで規制された現像剤が磁性部材と非磁性部材の間に入りこまない。
請求項4の構成により、磁性部材の加工性に優れ、非磁性部材との間に隙間を無くすことができる。
請求項5の現像装置によれば、ドクタギャップの公差を広げることができる。また、磁性部材と非磁性部材の間にトナーが固着せず、磁性部材板とブレードとの間の穂立ちの状態が変化せず、経時に渡って安定した汲み上げ量を維持できることによって、現像性能を経時的に維持することができる。
請求項5の現像装置によれば、ドクタギャップの公差を広げることができる。また、磁性部材と非磁性部材の間にトナーが固着せず、磁性部材板とブレードとの間の穂立ちの状態が変化せず、経時に渡って安定した汲み上げ量を維持できることによって、現像性能を経時的に維持することができる。
請求項6の画像形成装置によれば、現像性能を経時的に維持できるため、常に良好な画像形成を行なうことができる。
以下、本発明に係る現像剤規制部材、これを備える現像装置ならびにこの現像装置を用いた画像形成装置の一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という)の基本的な構成について説明する。
まず、本実施形態に係る電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という)の基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
本プリンタは、トナー像形成手段としてのプロセスユニットとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)用の4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を構成する画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
本プリンタは、トナー像形成手段としてのプロセスユニットとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)用の4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を構成する画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
Yトナー像を生成するためのプロセスユニット1Yを例にすると、これは、図2に示すように、感光体ユニット2Yと現像ユニット7Yとを有している。これら感光体ユニット2Y及び現像ユニット7Yは、一体的にプリンタ本体に対して着脱される。但し、プリンタ本体から取り外した状態では、現像ユニット7Yを図示しない感光体ユニットに対して着脱することができる。
図2において、感光体ユニット2Yは、潜像担持体としてのドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、図示しない除電装置、帯電装置5Yなどを有している。
帯電装置5Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動する感光体3Yの表面を負極性に一様帯電せしめる。同図においては、図示しない電源によって帯電バイアスが印加されながら、図中反時計回りに回転駆動される帯電ローラ6Yを感光体3Yに近接させることで、感光体3Yを一様帯電せしめる方式の帯電装置5Yを示した。帯電ローラ6Yの代わりに、帯電ブラシを当接させるものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャーのように、チャージャー方式によって感光体3Yを一様帯電せしめるものを用いてもよい。帯電装置5Yによって一様帯電された感光体3Yの表面は、後述する光書込ユニットから発せられるレーザ光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
現像手段としての現像ユニット7Yは、図2に示すように、第2攪拌搬送部材としての第2搬送スクリュー8Yが配設された現像剤収容部の一部を構成する第2剤収容部9Yを有している。また、透磁率センサからなるトナー濃度センサ10Y、第1攪拌搬送部材としての第1搬送スクリュー11Y、現像ロール12Y、現像剤規制部材としてのドクターブレード70Yなどが配設された現像剤収容部の一部を構成する第1剤収容部14Yも有している。これら2つの剤収容部内には、磁性キャリアと負帯電性のYトナーとからなる図示しないY現像剤が内包されている。第2搬送スクリュー8Yは、図示しない駆動機構によって回転駆動することで、第2剤収容部9Y内のY現像剤を図紙面に直交する方向における手前側から奥側へと搬送する。そして、第2剤収容部9Yと第1剤収容部14Yとの間の仕切壁17Yに設けられた図示しない連通口を経て、第1剤収容部14Y内に進入する。
第1剤収容部14Y内の第1搬送スクリュー11Yは、図示しない駆動機構によって回転駆動することで、Y現像剤を図中奥側から手前側へと搬送する。搬送途中のY現像剤は、第2剤収容部14Yの底部に固定されたトナー濃度センサ10Yによってそのトナー濃度が検知される。このようにしてY現像剤を搬送する第1搬送スクリュー11Yの図中上方には、現像ロール12Yが第1搬送スクリュー11Yと平行な姿勢で配設されている。この現像ロール12Yは、図中反時計回り方向に回転駆動する非磁性パイプからなる現像スリーブ15Y内にマグネットローラ16Yを内包している。第1搬送スクリュー11Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ16Yの発する磁力によって現像スリーブ15Yの表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブ15Yと所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード70Yによってその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体3Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像ロール12Yの現像スリーブ15Yの回転に伴って第1搬送スクリュー11Y上に戻される。そして、図中手前端まで搬送されると、図示しない連通口を経て第2剤収容部9Y内に戻る。このように、現像剤は、第1剤収容部14Y及び第2剤収容部9Yを通って現像ユニット7Y内を循環搬送される。
トナー濃度センサ10YによるY現像剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として図示しない制御部に送られる。Y現像剤の透磁率は、Y現像剤のYトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ10YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。上記制御部はRAMを備えており、この中にトナー濃度センサ10Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefや、他の現像ユニットに搭載されたC,M,K用のトナー濃度センサからの出力電圧の目標値であるC用Vtref、M用Vtref、K用Vtrefのデータを格納している。Y用の現像ユニット7Yについては、トナー濃度センサ10Yからの出力電圧の値とY用Vtrefを比較し、図示しないY用のトナー供給装置を比較結果に応じた時間だけ駆動させる。この駆動により、現像に伴うYトナー消費によってYトナー濃度を低下させたY現像剤に対し、第2剤収容部9Yで適量のYトナーが供給される。このため、第1剤収容部14Y内のY現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他色用のプロセスユニット1C,1M,1K内における現像剤についても、同様のトナー供給制御が実施される。
先に示した図1において、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの図中下方には、光書込ユニット20が配設されている。潜像形成手段としての光書込ユニット20は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上における光照射部の電位が減衰して、負極性であるものの周囲の非画像部よりも負極性の電位が低い状態にあるY、C、M、K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
図2において、導電性の現像スリーブ15Yには、図示しない電圧印加手段により、負極性で且つ感光体3Y上の静電潜像電位と非画像部電位との中間的な値の現像バイアスが印加されている。これにより、現像スリーブ15Yと感光体3Yとが対向する現像領域では、感光体3Y上の静電潜像と現像スリーブとの間に、トナーをスリーブ側から潜像側に静電移動させる現像電界が形成される。また、感光体3Y上の非画像部と現像スリーブとの間に、トナーを非画像部側からスリーブ側に静電移動させる非現像電界が形成される。感光体3Y上の静電潜像は、前述の現像電界によってスリーブ上から静電移動してくるYトナーの付着によってYトナー像に現像される。
感光体3Y上に形成されたYトナー像は、後述する中間転写ベルトに中間転写される。感光体ユニット2Yのドラムクリーニング装置4Yは、中間転写工程を経た後の感光体3Y表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Y表面は、図示しない除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。先に示した図1において、他色用のプロセスユニット1C,1M,1Kにおいても、同様にして感光体3C,3M,3K上にC、M、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト上に中間転写される。
図1に示すように、光書込ユニット20の下方には、第1給紙カセット31、第2給紙カセット32が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録材としての記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、第1給紙ローラ31a、第2給紙ローラ32aがそれぞれ当接している。第1給紙ローラ31aが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動すると、第1給紙カセット31内の一番上の記録紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路33に向けて排出される。また、第2給紙ローラ32aが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動すると、第2給紙カセット32内の一番上の記録紙Pが、給紙路33に向けて排出される。給紙路33内には、複数の搬送ローラ対34が配設されており、給紙路33に送り込まれた記録紙Pは、これら搬送ローラ対34のローラ間に挟み込まれながら、給紙路33内を図中下側から上側に向けて搬送される。
給紙路33の末端には、レジストローラ対35が配設されている。レジストローラ対35は、記録紙Pを搬送ローラ対34から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の二次転写ニップに向けて送り出す。
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの図中上方には、像担持体としての中間転写ベルト41を張架しながら矢印Aで示すように図中反時計回りに無端移動せしめる転写装置としての転写ユニット40が配設されている。転写ユニット40は、中間転写ベルト41の他、ベルトクリーニングユニット42、第1ブラケット43、第2ブラケット44などを備えている。また、4つの一次転写ローラ45Y,45C,45M,45K、二次転写バックアップローラ46、駆動ローラ47、補助ローラ48、テンションローラ49なども備えている。中間転写ベルト41は、これらのローラに張架されながら、駆動ローラ47の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動する。なお、補助ローラ48の一部は図示を省略してある。
4つの一次転写ローラ45Y,45C,45M,45Kは、このように無端移動する中間転写ベルト41を感光体3Y,3C,3M,3K側に押し付けるようにして配置される。これにより、中間転写ベルト41と各感光体3Y,3C,3M,3Kとの間には、それぞれ一次転写ニップが形成される。そして、中間転写ベルト41の裏面(ベルト内周面)にトナーの正規帯電極性(マイナス極性)とは逆極性(プラス極性)の電荷を供給して中間転写ベルト41を帯電させることにより、感光体3Y,3C,3M,3K上のトナー像を中間転写ベルト41の表面に転写するための転写電界を一次転写ニップ内に形成する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY、C、M、K用の一次転写ニップを順次通過していく過程で、その表面(おもて面)に感光体3Y,3C,3M,3K上のY、C、M、Kトナー像が重ね合わせて一次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に4色重ね合わせトナー像(以下、「合成トナー像」という)が形成される。
二次転写バックアップローラ46は、中間転写ベルト41の表面(外周面)に当接するように配置された二次転写ローラ50との間に中間転写ベルト41を挟み込んで二次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対35は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト41上の合成トナー像に同期させ得るタイミングで、二次転写ニップに向けて送り出す。
二次転写バックアップローラとの間に中間転写ベルト41を挟み込んでいる二次転写ローラ50は、中間転写ベルト41の表面にトナーとは逆極性の二次転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41上の合成トナー像は、二次転写バイアスが印加される二次転写ローラ50と二次転写バックアップローラ46との間に形成される二次転写電界や、ニップ圧の影響により、二次転写ニップ内で記録紙Pに一括して二次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト41には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット42によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット42は、クリーニングブレード42aを中間転写ベルト41のおもて面に当接させており、これによってベルト上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写ユニット40の第1ブラケット43は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、図中最も左側に位置する補助ローラ48の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。本プリンタは、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第1ブラケット43を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、当該補助ローラ48の回転軸線を中心にしてY、C、M用の一次転写ローラ45Y,45C,45Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト41をY、C、M用の感光体3Y,3C,3Mから離間させる。そして、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、K用のプロセスユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY、C、M用のプロセスユニットを無駄に駆動させることによるそれらプロセスユニットの消耗を回避することができる。
二次転写ニップの図中上方には、定着ユニット60が配設されている。この定着ユニット60は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ61と、定着ベルトユニット62とを備えている。定着ベルトユニット62は、定着部材としての定着ベルト64、ハロゲンランプ等の発熱源63aを内包する加熱ローラ63、テンションローラ65、駆動ローラ66、図示しない温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト64を加熱ローラ63、テンションローラ65及び駆動ローラ66によって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動せしめる。この無端移動の過程で、定着ベルト64は加熱ローラ63によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト64の加熱ローラ63掛け回し箇所には、図中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ61がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ61と定着ベルト64とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト64のループ外側には、図示しない温度センサが定着ベルト64のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト64の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ63に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ61に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ベルト64の表面温度が約140[°]に維持される。
二次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト41から分離した後、定着ユニット60内に送られる。そして、定着ユニット60内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト64によって加熱されたり、押圧されたりして、フルカラートナー像が定着される。
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対67のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部68が形成されており、排紙ローラ対67によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部68に順次スタックされる。
転写ユニット40の上方には、Y、C、M、Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y,100C,100M,100K内のY、C、M、Kトナーは、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの現像ユニット7Y,7C,7M,7Kに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y,100C,100M,100Kは、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
本実施形態では、感光体の表面移動速度(線速)が180[mm/sec]であり、現像剤のキャリアとして、質量平均粒径が35[μm]のフェライトキャリアを用い、現像剤のトナー濃度目標値が約7[wt%]であり、現像バイアスとして、DCバイアスを用いている。
次に、本発明の特徴部分である、現像剤規制部材としてのドクターブレードについて説明する。なお、いずれの現像ユニットでも、同じドクターブレードを用いるので、以下の説明では、色分け符号Y、C、M、Kを省略して説明する。
図3は、ドクターブレード70と現像ロール12とを、現像ロールの軸方向に対して直交する方向から見たときの説明図である。
ドクターブレード70は、主に、長尺な略長方形状の板状部材からなる非磁性部材としての非磁性板71と、非磁性板71よりも小さい寸法で長尺な略長方形状の板状部材からなる磁性部材としての磁性板72とから構成されている。非磁性板71の材料としては、例えば、SUS304やSUS316等を用いることができる。 通常1.0mm以上の厚さが要求される。また、L字形状に曲げて強度を確保することもできる。磁性板72の材料としては、例えばSUS430等の材料を用いることができる。磁性板72には非磁性板71の板厚よりも薄いものが用いられ、非磁性板71の板厚は例えば1[mm]以上3[mm]以下であり、磁性板72の板厚は例えば0.1[mm]以上0.5[mm]以下である。本実施形態では、非磁性板71の基材として、厚さ2[mm]のSUS304鋼板を用い、磁性板72の基材として、厚さ0.3[mm]のSUS430鋼板を用いる。なお、ドクターブレード70の強度を確保するために、ドクターブレード70の規制端面70aとは逆側の非磁性板71の端部をL字形状に曲げたものを用いてもよい。
ドクターブレード70は、主に、長尺な略長方形状の板状部材からなる非磁性部材としての非磁性板71と、非磁性板71よりも小さい寸法で長尺な略長方形状の板状部材からなる磁性部材としての磁性板72とから構成されている。非磁性板71の材料としては、例えば、SUS304やSUS316等を用いることができる。 通常1.0mm以上の厚さが要求される。また、L字形状に曲げて強度を確保することもできる。磁性板72の材料としては、例えばSUS430等の材料を用いることができる。磁性板72には非磁性板71の板厚よりも薄いものが用いられ、非磁性板71の板厚は例えば1[mm]以上3[mm]以下であり、磁性板72の板厚は例えば0.1[mm]以上0.5[mm]以下である。本実施形態では、非磁性板71の基材として、厚さ2[mm]のSUS304鋼板を用い、磁性板72の基材として、厚さ0.3[mm]のSUS430鋼板を用いる。なお、ドクターブレード70の強度を確保するために、ドクターブレード70の規制端面70aとは逆側の非磁性板71の端部をL字形状に曲げたものを用いてもよい。
ドクターブレード70を製造するにあたって、まず、ドクターブレード70を構成する非磁性板71及び磁性板72をそれぞれの基材から成形する処理を行う。この成形処理は、例えば一般的なプレス加工機を使用して行うことができ、本実施形態ではプレス加工機を用いて成形処理を行う。
非磁性板71の成形処理では、まず、非磁性板71の基材をプレス加工機にセットする。そして、プレス加工機を稼働させ、その両端部及び中央部に取り付け穴73を全抜き加工する。この取り付け穴73は、図示しない締結ネジを用いて現像ユニット7のケーシングにドクターブレード70を組み付ける際に用いる。また、図4に拡大して示すように、現像ロール12の軸方向に対応する方向に所定間隔を開けて、半抜き形状の嵌合突起74を複数個半抜き加工する。この嵌合突起74は、円柱形状である。また、非磁性板71の嵌合突起74の根元部には、この嵌合突起74を取り巻くようにして環状溝75が形成される。
非磁性板71への嵌合突起74の形成は、例えば、図5に示す金型80を用いて行う。金型80は、ダイプレート81、ポンチプレート82、ストリッパー83、胴付きプレート84を有する。ポンチプレート82、ストリッパー83、胴付きプレート84から構成される上型は、ダイプレート81に対して上下方向に可動される。ダイプレート81には円筒形状のダイボタン85が非磁性板71の長手方向に対応する方向に間隔を開けて複数個設けられている。
ダイボタン85は、突き出し端部85aを有し、この突き出し端部85aのダイプレート81の上面からの突き出し高さH(図6参照)は、約50ミクロンメートル程度とされている。ポンチプレート82には、図5に示すように、ダイボタン85に対応して円柱形状の加工用ポンチ86が設けられている。非磁性板71は、図5に示すように、ダイプレート81にセットされ、ポンチプレート82及びストリッパー83とダイプレート81とにより挟持されつつ、加工用ポンチ86により加圧される。これにより、図4に示すように、非磁性板71には、その加工用ポンチ86に臨む側の面でかつ加工用ポンチ86により加圧された部分に凹み74’が形成され、反対側の面でかつ加工用ポンチ86により加圧された部分がダイボタン85の筒内に向かって押し出され、半抜き形状の嵌合突起74が形成される。この嵌合突起74は、ダイボタン85の筒内に食い込むが、嵌合突起74には図6に拡大して示すバネ85a’とイジェクトピン85bとによりダイボタン85の筒内から抜け出る方向の力が作用する。上述の突き出し高さHは、胴付プレート84とストリッパー83との距離hによって決定される。なお、図6において、符号85cは止めネジである。
ダイボタン85の突き出し端部85aにより、環状溝75が形成される。ダイボタン85は、嵌合突起74の形状を整形する役割を果たし、図6に部分的に拡大して示すように、円柱形状の嵌合突起74の根元部分がいびつに塑性変形することなく形成される。これに対し、ダイボタン85をダイプレート81に設けない場合には、図7に部分的に拡大して示すように、嵌合突起74の根元部分がだれていびつに塑性変形する。したがって、本実施形態によれば、磁性板72のセット面となる嵌合突起74の形成側の面のいびつな塑性変形が防止される。なお、磁性板72への嵌合穴76の形成は、公知の打ち抜き金型により行う。
以上の後、非磁性板71の成形処理では、外形抜きにして、外形を成形した後、外形抜きにより生じたバリを取るバリ取り処理を行う。
一方、磁性板72の成形処理では、まず、磁性板72の基材をプレス加工機にセットする。そして、プレス加工機を稼働させ、図8に拡大して示すように、非磁性板71の嵌合突起74に対応する嵌合穴76を全抜き加工する。この嵌合穴76の穴径は、嵌合突起74の直径よりも若干大きく、磁性板72の非磁性板71へのセットの容易化が図られている。そして、外形抜きにして、外形を成形した後、ヘミング加工により、磁性板の長手方向端部を折り返す。折り返し幅は、2mm程度が適当である。加工は、1回目の加工で45°曲げて、2回目で90°、3回目で135°、4回目で折り曲げた。そして、外形抜きにして、外形を成形した後、必要に応じて外形抜きにより生じたバリを取るバリ取り処理を行う。
一方、磁性板72の成形処理では、まず、磁性板72の基材をプレス加工機にセットする。そして、プレス加工機を稼働させ、図8に拡大して示すように、非磁性板71の嵌合突起74に対応する嵌合穴76を全抜き加工する。この嵌合穴76の穴径は、嵌合突起74の直径よりも若干大きく、磁性板72の非磁性板71へのセットの容易化が図られている。そして、外形抜きにして、外形を成形した後、ヘミング加工により、磁性板の長手方向端部を折り返す。折り返し幅は、2mm程度が適当である。加工は、1回目の加工で45°曲げて、2回目で90°、3回目で135°、4回目で折り曲げた。そして、外形抜きにして、外形を成形した後、必要に応じて外形抜きにより生じたバリを取るバリ取り処理を行う。
ここで、本実施形態では、磁性板72の基材としてロール鋼板から切り出したものを用いる。磁性板72の平面度を出すためには、ロール鋼板のロール方向に対して直交する方向(ロール軸方向)と磁性板72の長手方向とが一致するように成型するのが好ましい。しかし、ロール鋼板の幅が磁性板72の長手方向長さに足りない場合があるので、この場合には、磁性板72の長手方向がロール方向に対して傾斜する方向となるように成型するとよい。ただし、磁性板72の長手方向がロール方向に近づくほど、磁性板72の曲がりが大きなものとなり、非磁性板71に対して磁性板72をセットしずらくなり、次の固定作業が煩雑なものとなる点に注意を要する。
以上のようにして、非磁性板71及び磁性板72を成型したら、次のようにして、これらを互いに固定する作業を行う。非磁性板71への磁性板72の固定は、図9に示すカシメ金型90を用いて行う。カシメ金型90は、ダイプレート91を有する下型90Aと、ポンチプレート92、ストリッパー93を有する上型90Bとからなる。ポンチプレート92にはカシメ用ポンチ94が嵌合突起74に対応させて設けられている。カシメ用ポンチ94には、その先端の形状が図10(a)に示す円錐形、図10(b)に示すV字形、図10(c)に示す菊座形のいずれのものをも用いることができるが、V字形のカシメ用ポンチ94を用いるのが最も望ましい。
非磁性板71を嵌合突起74が上方を向くようにしてダイプレート91にセットする。次いで、磁性板72の嵌合穴76を嵌合突起74に嵌合させることにより、磁性板72を非磁性板71にセットする。このときに、磁性板のヘミング加工面が、規制端面70側となるようにセットする。これにより、ドクターブレード70の規制端面70aを形成する非磁性板71の端面71aと磁性板72の端面72aとがほぼ面一状態になる。
次いで、ほぼ面一状態でセットされた非磁性板71と磁性板72に対し、上型90Bを下降させる。これにより、非磁性板71と磁性板72とはストリッパー93により加圧挟持される。また、カシメ用ポンチ94が嵌合突起74の頭部74aに当接し、頭部74aが二分するように圧潰され、その頭部74aに図11(a)及び図11(b)に拡大して示すように、圧潰溝95が形成される。なお、圧潰溝95の延びる方向は、非磁性板71の長手方向に対して直交する方向が望ましい。磁性板72の嵌合穴76の周辺部は、図11(a)に示すように、環状溝75の存在する方向に変形され、磁性板72はその全面が非磁性板71に密着する方向に押しつけられる。これにより、非磁性板71と磁性板72とが密着する力が働く。
通常、カシメではカシメ位置から離れた部分は密着せず、0.05mmほど浮きが生じるが、本実施例では、規制端面側の磁性板がヘミング加工により厚くなっているために、カシメ時に非磁性板方向に付勢され、図12に示すように、非磁性板71と磁性板72は密着する。図13の例は、ヘミング加工を施さない磁性板の場合の断面図であるが、図12と比較して明らかに磁性板72が浮くことになる。このことから図12の構成は、トナー固着に対して有利であることが分かる。また図12では、磁性板72の規制端面(図における下側の端=折り曲げ部の外面)はロール鋼板の圧延面となる。図13では、プレス加工により生じるせん断面と破断面が規制端面となる。圧延面はせん断面及び破断面よりも明らかに表面凹凸が少なく、固着しにくい表面である。このこともトナー固着に対して有利に働く。
このように、本発明による現像剤規制部材(ドクターブレード70)は、磁性板と非磁性板の段差に関してはある程度の品質で妥協し、磁性板72と非磁性板71との隙間を無くすとともに、磁性板72の規制端面が平滑面となるように構成している。
すなわち、非磁性部材と磁性部材をカシメで締結したときに、現像剤担持体方向から見て、非磁性部材と磁性部材の隙間が無くなるため、ブレードで規制された現像剤が、磁性板72と非磁性板71の間に入りこまない。よって、磁性板72と非磁性板71の間にトナーが固着せず、磁性板とブレードとの間の穂立ちの状態が変化せず、経時に渡って安定した汲み上げ量を維持できる。
また、磁性板72は、プレスのせん断面と破断面が規制端面とならず、平滑な圧延面が磁性板の規制端面になるため、磁性板の表面凹凸が少なくなることで、トナーが固着せず、磁性板とブレードとの間の穂立ちの状態が変化せず、経時に渡って安定した汲み上げ量を維持できる。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像剤規制部材(ドクターブレード)の形状等は任意である。また、現像剤規制部材を構成する磁性部材および非磁性部材の材料も適宜なものを使用可能である。成形処理に使用するプレス加工機も適宜なものを用いることができる。
また、現像装置各部の構成も任意である。画像形成装置の作像部の構成も任意であり、タンデム式における各色プロセスカートリッジの並び順などは任意である。また、タンデム式に限らず、一つの感光体の周囲に複数の現像装置を配置したものも可能である。また、3色のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としてはプリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
1Y、1C、1M、1K プロセスユニット
3Y、3C、3M、3K 感光体
7Y、7C、7M、7K 現像ユニット
12 現像ロール
70 ドクターブレード
70a 規制端面
71 非磁性板
72 磁性板
73 取り付け穴
74 嵌合突起
80 金型
85 ダイボタン
86 加工用ポンチ
90 カシメ金型
94 カシメ用ポンチ
3Y、3C、3M、3K 感光体
7Y、7C、7M、7K 現像ユニット
12 現像ロール
70 ドクターブレード
70a 規制端面
71 非磁性板
72 磁性板
73 取り付け穴
74 嵌合突起
80 金型
85 ダイボタン
86 加工用ポンチ
90 カシメ金型
94 カシメ用ポンチ
Claims (6)
- 現像剤担持体の表面に規制端面を対向させて設置され現像剤担持体の表面との間を通過する現像剤の量を規制する現像剤規制部材であって、
当該現像剤規制部材は非磁性部材と磁性部材から構成され、前記非磁性部材には半抜き形状の嵌合突起が形成され、前記磁性部材には前記嵌合突起に嵌合する嵌合穴が形成され、前記非磁性部材と前記磁性部材とが前記嵌合突起をカシメることによって締結されており、
前記磁性部材は厚さが前記非磁性部材よりも薄い板状部材であり、現像剤担持体表面と向かい合う側の端面がヘミング曲げ加工されていることを特徴とする現像剤規制部材。 - 前記磁性部材と前記非磁性部材がプレスにより成形され、前記非磁性部材のBSと前記磁性部材が張り合わせ方向になるように、半抜きカシメで固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の現像剤規制部材。
- 前記磁性部材のヘミング加工は、前記非磁性部材との貼り合わせ方向に折り曲げていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の現像剤規制部材。
- 前記磁性部材の板厚が0.1〜0.5mmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像剤規制部材。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤規制部材を備えることを特徴とする現像装置。
- 請求項5に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010283112A JP2012132994A (ja) | 2010-12-20 | 2010-12-20 | 現像剤規制部材、現像装置、画像形成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9268276B2 (en) | 2014-03-07 | 2016-02-23 | Ricoh Company, Ltd. | Fixing device and image forming apparatus that include a separator disposed downstream from a fixing nip |
-
2010
- 2010-12-20 JP JP2010283112A patent/JP2012132994A/ja active Pending
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US9268276B2 (en) | 2014-03-07 | 2016-02-23 | Ricoh Company, Ltd. | Fixing device and image forming apparatus that include a separator disposed downstream from a fixing nip |
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