JP2012132202A - 土圧計設置構造及び土圧計設置方法 - Google Patents

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友浩 谷川
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純次 濱田
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毅 山田
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】地盤改良体に発生する土圧を正確に測定する。
【解決手段】地盤改良体12に形成された凹部30と、凹部30の底面30A上に充填された充填材32と、充填材32の上面に、受圧面22が密着して設置された土圧計20と、地盤改良体12及び土圧計20の上に設けられ、載荷荷重が掛けられる載荷版16と、を備える。また、充填材32は、砂の剛性よりも高く、且つ前記地盤改良体の剛性よりも低い剛性を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、土圧計設置構造及び土圧計設置方法に関する。
地盤の上に設けられた載荷版の底面下に複数の土圧計を配置して、この地盤に発生する土圧を、土圧計を用いて測定する方法がある(非特許文献1参照)。
ここで、図10に示すように、従来の土圧計設置構造500では、地盤502に形成された凹部504の底面に砂508が敷き詰められている。この砂508の上には、土圧計510が受圧面を下にして設置され、土圧計510のケーシング上面が保護部材512で保護されている。そして、地盤502及び保護部材512の上には、均しコンクリート514が打設され、均しコンクリート514上に建物重量に相当する載荷荷重が掛けられる載荷版516が設けられている。
土圧計の取扱方法」、インターネット(URL(2009年7月13日時点):http://www.tml.jp/solution/data/soil_pressure_gauge.pdf#search='土圧計' EFFECTS OF THE RATIO OF PRESSURE GAUGE SIZE TO GRAIN SIZE ON THE RELIABILITY OF EARTH PRESSURE MEASUREMENTS、III−A226、土木学会第56回年次学術講演会、平成13年10月発行
しかしながら、従来の土圧計設置構造500では、非特許文献2のように、砂508の粒径によっては、土圧計510の受圧面に砂と接触しない部分が存在するため、受圧面に正確な荷重が伝わらず、地盤502の土圧を正確に測定できない場合があった。
また、地盤502がセメントスラリー等によって固化された地盤改良体である場合、砂508の剛性が、地盤改良体の剛性に比べて極めて低いため、土圧計510に作用する載荷版516からの載荷荷重が周囲の地盤502に逃げてしまい、地盤502の土圧を正確に測定できない。
本発明は、上記事実を考慮し、地盤改良体の土圧を正確に測定することが可能な土圧計設置構造及び土圧計設置方法を提供することを目的とする。
第1態様の発明は、地盤改良体に形成された凹部と、前記凹部の底面上に充填された充填材と、前記充填材の上面に、受圧面が密着して設置された土圧計と、前記地盤改良体及び前記土圧計の上に設けられ、載荷荷重が掛けられる載荷版と、を備える土圧計設置構造である。
第1態様に記載の発明によれば、土圧計の受圧面を充填材に密着させることで地盤改良体の土圧を、土圧計の受圧面に均等に作用させることができ、地盤改良体の土圧を正確に測定することができる。
第2態様の発明は、前記充填材は、砂の剛性よりも高く、且つ前記地盤改良体の剛性よりも低い剛性を有する土圧計設置構造である。
第2態様に記載の発明によれば、充填材が砂の剛性よりも高い剛性を有し、地盤改良体の剛性よりも低い剛性を有するので、載荷版からの載荷荷重が土圧計に確実に作用する。すなわち、土圧計と周囲の地盤改良体に作用する載荷荷重がより均等となり、地盤改良体の土圧を正確に測定することができる。
第3態様の発明は、前記充填材の剛性をK1、前記地盤改良体の剛性をK2、前記土圧計の受圧面の剛性をK3とした場合、前記充填材の素材が、以下の式(1)で示す理論値に基づいて選択されている土圧計設置構造である。
K1=K2×K3/(K3−K2)・・・式(1)
第3態様に記載の発明によれば、土圧計に作用する載荷荷重と、周囲の地盤改良体に作用する載荷荷重が同一となるように、充填材の剛性の理論値が導かれ、この理論値に近い剛性を有する素材を充填材として選択することにより、地盤改良体の土圧を正確に測定することができる。
第4態様の発明は、前記地盤改良体は、セメントによって固化された地盤で構成され、前記充填材は、グラウト材で構成され、前記土圧計の上には、前記凹部を塞ぐ前記土圧計の保護部材が設けられている土圧計設置構造である。
第4態様に記載の発明によれば、充填材の上面が土圧計の受圧面と密着するように、凹部の底面上にグラウト材を充填し、固化させる。また、グラウト材の剛性は、砂の剛性よりも高く、セメントによって固化された地盤で構成された地盤改良体の剛性よりも低いため、地盤改良体の土圧を正確に測定することができる。
第5態様の発明は、地盤改良体に凹部を形成する工程と、前記凹部の底面上に、砂の剛性よりも高く、且つ前記地盤改良体の剛性よりも低い剛性を有する充填材を充填する工程と、前記充填材の上面に、受圧面を密着させて土圧計を設置する工程と、前記地盤改良体及び前記土圧計の上に、載荷荷重が掛けられる載荷版を設ける工程と、を備える土圧計設置方法である。
第5態様に記載の発明によれば、凹部の底面上に充填する充填材が砂の剛性よりも高い剛性を有し、地盤改良体の剛性よりも低い剛性を有するので、載荷版からの載荷荷重が土圧計に確実に作用する。すなわち、土圧計と周囲の地盤改良体に作用する載荷荷重がより均等となり、地盤改良体の土圧を正確に測定することができる。
本発明によれば、地盤改良体の土圧を正確に測定することができる。
本発明の実施形態に係る土圧計設置構造の概略断面図である。 土圧計の概略説明図であって、(A)は土圧計の外観斜視図であり、(B)は土圧計の縦断面図である。 本発明の実施形態に係る土圧計設置構造の一部断面図である。 本発明の実施形態に係る土圧計設置方法を示す図である。 実施例1及び比較例1に係る土圧測定の結果を示す図である。 充填材のヤング係数「x」を1.7550×10kN/mとし、土圧計の受圧面に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。 充填材のヤング係数「x」を1.7550×10kN/mとし、土圧計の受圧面に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。 充填材のヤング係数「x」を1.7550×10kN/mとし、土圧計の受圧面に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。 充填材のヤング係数「x」を4.0×10kN/mとし、土圧計の受圧面に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。 従来の土圧計設置構造の一部断面図である。
以下、本発明の実施の形態の一例を図面を参照して説明する。なお、実質的に同様の機能を有するものには、全図面通して同じ符号を付して説明し、場合によってはその説明を省略することがある。
<土圧計設置構造>
図1は、本発明の実施形態に係る土圧計設置構造の概略断面図である。
本発明の実施形態に係る土圧計設置構造10は、地盤改良体12に適用される。地盤改良体12は、原地盤に対して粉体あるいはスラリー状のセメント系・石灰系等の固化材が混合されて固化されたものである。地盤改良体12の剛性は、一般的な建築物が建てられる地盤よりも10倍程度高く、剛性率(せん断弾性係数)として表した場合、例えば4.3×10kN/m以上1.14×10kN/m以下である。
この地盤改良体12の上には、均しコンクリート14が打設されている。均しコンクリート14の上で鉄筋が組まれコンクリートを打設することで基礎コンクリート16(載荷版)が構築される。そして、基礎コンクリート16の上には、構造物18が構築され、地盤改良体12の土圧を測定するため、均しコンクリート14の直下にある地盤改良体12に複数の土圧計20を埋設(設置)している。
図2は、土圧計の概略説明図であって、図2(A)は土圧計の外観斜視図であり、図2(B)は土圧計の縦断面図である。
土圧計20は、受圧面22の変位量から地盤改良体12の土圧を検出する所謂平衡型土圧計である。
具体的には、土圧計20は、直径20cm、高さ2cmの円盤状であり、受圧面22と、ケーシング24と、検出部26と、出力ケーブル28とを有する。そして、ケーシング24に荷重を掛けることで、受圧面22が、後述する充填材32に押されてケーシング24の上面24Aに向かってひずみ、検出部26はそのひずみ量(変位量)を電気抵抗の変化として検出する。この検出部26により検出した受圧面22のひずみ量を示す信号は、ケーシング24の側面24Bから外部へ延出する出力ケーブル28を介して、この出力ケーブル28に接続された不図示の静ひずみ測定器に出力される構成である。
次に、本発明の実施形態に係る土圧計設置構造10の詳細について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る土圧計設置構造10の一部断面図である。
土圧計設置構造10を構成する凹部30は、地盤改良体12の表面に円形状に形成されている。凹部30の深さは、特に限定されないが、例えば10cm〜30cmである。また、凹部30の直径も、上に構築する構造物18の大きさによって変えることがあるが、例えば20cm〜100cmである。
凹部30の底面30A上には、充填材32が充填されている。この充填材32の上面32Aは平坦に均され、土圧計20の受圧面22と密着するようになっている。
充填材32の剛性は、従来から充填材として使用されている砂の剛性よりも高く、且つ地盤改良体12の剛性よりも低い値であり、充填材32の剛性を剛性率として表した場合、例えば1.5×10kN/mである。なお、砂の剛性は、砂の種類や拘束圧等により変化するため一義的には決定できないが、砂の剛性を剛性率として表した場合、例えば5.0×10kN/mである。
ここで、地盤改良体12の土圧を正確に測定するためには、基礎コンクリート16から土圧計20に作用する載荷荷重と、基礎コンクリート16から土圧計20周囲の地盤改良体12に作用する載荷荷重を同一とする、すなわち土圧計20の受圧面22に作用する圧力と、地盤改良体12に発生する反力を同一とすることができれば良い。そこで、これらの力を同一とするには、充填材32の剛性(ヤング係数)をK1、地盤改良体12の剛性(ヤング係数)をK2、土圧計20の受圧面22の剛性(ヤング係数)をK3とした場合、1次元的に考えると、以下の式(2)を満たす必要がある。
1/K2=1/K1+1/K3・・・式(2)
よって、上記双方の力が同一となる充填材32の剛性K1は、式(2)に基づいて以下のようになる。
K1=K2×K3/(K3−K2)・・・式(3)
本実施形態で用いる充填材32の剛性は、砂の剛性よりも高く、且つ地盤改良体12の剛性よりも低い値であり、上記式(3)で示す理論値K1に近い程好ましい。
上記の条件を満たす充填材32の素材としては、粘土や砂等の骨材にセメントと水を混ぜ合わせたセメント系グラウト材、ガラス等から構成される無機グラウト材、エポキシ樹脂等から構成される有機グラウト材等が挙げられる。
充填材32の素材としてセメント系グラウト材を用いる場合、セメントと混ぜる骨材としては、例えばカオリン粘土が挙げられる。各構成材料の混合量は、特に限定されないが、例えば1立方メートル当り、カオリン粘土が約704kg、セメントが約120kg、水が約704kgである。
なお、以上で述べた充填材32の素材や混合量は、充填材32の剛性が上記式(3)で示す理論値K1に近づくように選択されていれば、地盤改良体12の土圧を正確に測定することができるため好ましい。
充填材32の厚みは、充填材32が厚すぎると凹部30を深くしないといけないため手間をとられるといった理由から、薄い方が好ましい。また、薄い方が好ましい理由としては、充填材32が厚すぎると載荷荷重により充填材32が圧縮されて地盤改良体12の土圧測定に悪影響を与える虞がある点も挙げられる。一方、充填材32が薄すぎると充填材32の上面32Aが不陸となる虞があるため、充填材32は、ある程度厚みがある方が好ましい。このような条件を満たす充填材32の厚みは、例えば1cm〜20cmである。
この充填材32の上面中央部には、受圧面22を下にして土圧計20が設置されている。土圧計20の受圧面22は、充填材32の上面32Aと密着しており、土圧計20の受圧面22と密着する充填材32から地盤改良体12の土圧が、土圧計20の受圧面22に均等に作用している。
土圧計20のケーシング上面24Aと充填材32の上面32Aには、凹部30を塞ぐ土圧計20の保護部材34が設けられている。保護部材34は、例えばモルタル等の素材で構成されている。
そして、これら保護部材34及び地盤改良体12の上には、前述した均しコンクリート14が設けられており、保護部材34は、基礎コンクリート16から均しコンクリート14を介して荷重を受ける(図3矢印方向)。
<土圧計設置方法>
次に、上述した土圧計設置構造10の設置方法について説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る土圧計設置方法を示す図である。なお、以下では1個の土圧計20を設置する場合のみを説明するが、残りの土圧計20を設置する場合も同一の設置方法を繰り返し用いる。
まず、図4(A)に示すように、セメント系・石灰系等の固化材と原地盤の土を混合した地盤改良体12を、図4(B)に示すように、はつり機等で斫り、地盤改良体12に凹部30を形成する。
そして、図4(C)に示すように、凹部30の底面30A上に、砂の剛性よりも高く、且つ地盤改良体12の剛性よりも低い剛性を有するグラウト材(充填材)32を充填して、平坦になす。充填材32が固化した後、充填材32の上面中央部に、図4(D)に示すように、受圧面22を密着させて土圧計20を設置する。
次に、図4(E)に示すように、土圧計20及び充填材32の上に、モルタル等を充填して保護部材34を形成し、凹部30を塞ぐ。
以上のような方法を、残りの土圧計20の設置にも適用した後、地盤改良体12及び土圧計20の上に、均しコンクリート14、基礎コンクリート16及び構造物18を設ける(図3参照)。
<実施形態の作用及び効果>
地盤改良体12の土圧は、上述した土圧計設置構造10内の土圧計20によって測定される。なお、地盤改良体12の土圧は、構造物18が構築された後だけでなく、例えば構造物18の構築途中にも測定される。
ここで、本発明の実施形態に係る土圧計設置構造10によれば、充填材32の上面32Aに土圧計20の受圧面22が密着しているため、土圧計20の受圧面22と密着する充填材32から地盤改良体12の土圧を、土圧計20の受圧面22に均等に作用させることができ、地盤改良体12の土圧を正確に測定することができる。
また、充填材32が砂の剛性よりも高い剛性を有し、地盤改良体12の剛性よりも低い剛性を有するので、基礎コンクリート16からの載荷荷重が土圧計20に確実に作用する。すなわち、土圧計20と周囲の地盤改良体12に作用する載荷荷重がより均等となり、地盤改良体12の土圧を正確に測定することができる。
<変形例>
なお、本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変形、変更、改良が成される。
例えば、地盤改良体12に形成される凹部30の形状は、円形状である場合を説明したが、特に限定されることはなく、例えば三角状や四角状であっても良い。
また、保護部材34及び地盤改良体12と基礎コンクリート16の間には、均しコンクリート14を設ける構成を説明したが、保護部材34及び地盤改良体12の上に直接、基礎コンクリート16を設けるようにしても良い。
さらに、土圧計設置構造10では、図1に示すように地盤改良体12の上に構造物18が既に構築されている場合を説明したが、地盤改良体12の土圧を測定するには、少なくとも載荷版としての基礎コンクリート16が構築されていれば、構造物18は構築されていなくとも良い。例えば反力受けを設けて油圧ジャッキで基礎コンクリート16に荷重を掛ける載荷試験で地盤改良体12の土圧を測定しても良い。
さらにまた、本実施形態では、土圧計20が所謂平衡型土圧計である場合を説明したが、土圧計の種類は特に限定されず、所謂判別型土圧計であっても良い。
また、本実施形態に用いる載荷板としては、基礎コンクリート16に限られず、試験用の金属版やコンクリート版などを用いることも可能である。
さらに、本実施形態に用いる保護部材34は、モルタルから構成される場合を説明したが、特に限定されるものではなく、セメントペースト、石膏等のセメント系材料や樹脂などであっても良い。また、充填材32の素材や均しコンクリート14と同一の素材を用いることもできる。なお、保護部材34は、施工時において土圧計20が作業員によって踏まれないようにすること等のために設けられるものであるため、保護部材34を設けることなく本発明に係る土圧計設置構造を構築することも可能である。
さらにまた、本実施形態に用いる土圧計20は、現在のところ受圧面22を下にして設置する方法しか想定していないが、将来受圧面22を上にして設置し、地盤改良体12の土圧を測定することが可能な土圧計やその方法が見つかれば、本発明はこのような場合にも適用が可能となる。
<実施例1>
以下、本発明に係る実施例について図3を用いて説明する。
本発明に係る実施例1では、図3に示すような土圧計設置構造10を形成した。
地盤改良体12としては、軟弱地盤(原地盤)に対してセメントスラリーを混合して固化した地盤改良体を用いた。地盤改良体12の剛性率(せん断弾性係数)は、約6.75×10kN/mであった。なお、地盤改良体12のヤング係数は、約1.7550×10kN/mであり、ポアソン比は約0.3であった。
凹部30の深さは約15cmとし、直径は約80cmとした。この凹部30の底面30A上に充填された充填材32の上面32Aは平坦であった。また、充填材32の厚みは、約8cmとした。充填材32の素材は、カオリン粘土にセメントと水を混ぜ合わせたセメント系グラウト材を用いた。各構成材料の混合量は、1立方メートル当り、カオリン粘土が約704kg、セメントが約120kg、水が約704kgとした。
充填材32のヤング係数E50は、約1.6×10kN/mであった。また、充填材32のヤング係数E0はE50の3倍程度であると想定される。なお、E50は、充填材の強度の半分の荷重を充填材32に作用させた時のヤング係数であり、E0は、最小限の荷重を充填材32に作用させた時のヤング係数である。
充填材32の上面中央部に設けられる土圧計20としては、株式会社 自動制御技術研究所社製・SPS-200-5型式の土圧計を用いた。土圧計20の上に設けられる保護部材34の素材は、モルタルを用いた。
<比較例1>
比較例1では、図10に示すような従来の土圧計設置構造500を形成した。
凹部504の深さは約25cmとし、直径は約80cmとした。この凹部504の底面上に充填する砂508としては、左官砂を用いた。砂508の厚みは、約18cmとした。その他、地盤502、土圧計510及び保護部材512は、実施例1で説明したものと同一のものを使用した。
<土圧測定>
実施例1で作製した土圧計設置構造10において、土圧計20を利用し、地盤改良体12の土圧を測定した。同様に、比較例1で作製した土圧計設置構造500において、土圧計510を利用し、地盤改良体12と同一の地盤502の土圧を測定した。
図5は、実施例1及び比較例1に係る土圧測定の結果を示す図である。なお、横軸は日数で表しているが、日数を重ねるごとに基礎コンクリート16上に構造物を構築しており、土圧計20に作用する載荷荷重を増加させている。
図5に示すように、比較例1の土圧計設置構造500では、土圧計20に作用する載荷荷重が増加しても(日数が増えても)、地盤改良体の土圧は小さく、地盤改良体の土圧を正確に測定できないことが分かった。
これは、砂508の剛性が、地盤502の剛性に比べて極めて低いため、土圧計510に作用する載荷荷重が周囲の地盤502に逃げてしまうことが原因であると想定される。また、土圧計510の受圧面に砂508と接触しない部分が存在するため、受圧面に正確な荷重が伝わらないことも原因であると想定される。
一方、実施例1の土圧計設置構造10では、土圧計20に作用する載荷荷重が増加するにつれて(日数が増加するにつれて)、地盤改良体の土圧の変化が大きく、地盤改良体の土圧を正確に測定できることが分かった。
これは、充填材32に砂よりも表面が平らで剛性が高いセメント系グラウト材を用いたことに起因するものと想定される。
<FEM解析>
充填材32(グラウト材)の剛性を変化させて、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をFEM(Finite Element Method)解析により、計算した。解析モデルは、図3に示す土圧計設置構造10に基づいて作成した。
FEM解析に用いた解析物性表を、表1に示す。なお、充填材32のヤング係数は表1では、「x」として表記している。
FEM解析では、充填材32のヤング係数「x」を、地盤改良体12の1/10倍の剛性である1.7550×10kN/m、地盤改良体12と同一の剛性である1.7550×10kN/m、地盤改良体12の10倍の剛性である1.7550×10kN/mに変化させた。
図6は、充填材32のヤング係数「x」を1.7550×10kN/mとし、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。図7は、充填材32のヤング係数「x」を1.7550×10kN/mとし、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。図8は、充填材32のヤング係数「x」を1.7550×10kN/mとし、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。なお、図6〜8中の数値は、土圧計20の受圧面22に作用する圧力の正確度σzzを示しており、σzz=−1.0は正確な値であることを示す。
図6〜図8に示す結果から、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をより正確な値とするためには、充填材32の剛性を、地盤改良体12の剛性よりも低く、且つ地盤改良体12の剛性の1/10倍の剛性よりも高くすれば良いことが分かった。
そこで、土圧計20の受圧面22に作用する圧力と、地盤改良体12に発生する反力を同一となるようにすれば、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をより正確な値とすることができると考えられる。これらの力を同一とするには、「発明を実施するための形態」の欄で説明したように、充填材32の剛性を、上記式(3)で表されるK1とすれば良い。
この充填材32の剛性(ヤング係数)の理論値K1を、表1の数値を用いて計算すると、K1=4.4×10kN/mとなった。このK1の値は、地盤改良体12のヤング係数よりも低く、且つ地盤改良体12のヤング係数の1/10倍のヤング係数よりも高いことが分かった。また、実施例1で用いた充填材32のヤング係数も、理論値K1の桁数と同じとなり、理論値K1に近いことが分かった。
そして、充填材32のヤング係数として理論値K1付近の値である4.0×10kN/mを用い、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をFEM解析により計算した。解析モデルは、上記同様に、図3に示す土圧計設置構造10に基づいて作成した。
図9は、充填材32のヤング係数「x」を4.0×10kN/mとし、土圧計20の受圧面22に作用する圧力をFEM解析により計算した結果を示す図である。
図9に示すように、土圧計20の受圧面22に作用する圧力の正確度σzzは、図6〜図8に示す圧力に比べ、−1.0に近づいており、充填材32のヤング係数を理論値K1付近とすれば、土圧計20に作用する圧力を正確に測定できることが分かった。
10 土圧計設置構造
12 地盤改良体
16 基礎コンクリート(載荷版)
20 土圧計
22 受圧面
30 凹部
32 充填材
34 保護部材

Claims (5)

  1. 地盤改良体に形成された凹部と、
    前記凹部の底面上に充填された充填材と、
    前記充填材の上面に、受圧面が密着して設置された土圧計と、
    前記地盤改良体及び前記土圧計の上に設けられ、載荷荷重が掛けられる載荷版と、
    を備える土圧計設置構造。
  2. 前記充填材は、砂の剛性よりも高く、且つ前記地盤改良体の剛性よりも低い剛性を有する請求項1に記載の土圧計設置構造。
  3. 前記充填材の剛性をK1、前記地盤改良体の剛性をK2、前記土圧計の受圧面の剛性をK3とした場合、
    前記充填材の素材が、以下の式(1)で示す理論値に基づいて選択されている請求項2に記載の土圧計設置構造。
    K1=K2×K3/(K3−K2)・・・式(1)
  4. 前記地盤改良体は、セメントによって固化された地盤で構成され、
    前記充填材は、グラウト材で構成され、
    前記土圧計の上には、前記凹部を塞ぐ前記土圧計の保護部材が設けられている請求項3に記載の土圧計設置構造。
  5. 地盤改良体に凹部を形成する工程と、
    前記凹部の底面上に、砂の剛性よりも高く、且つ前記地盤改良体の剛性よりも低い剛性を有する充填材を充填する工程と、
    前記充填材の上面に、受圧面を密着させて土圧計を設置する工程と、
    前記地盤改良体及び前記土圧計の上に、載荷荷重が掛けられる載荷版を設ける工程と、
    を備える土圧計設置方法。
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