JP2012128207A - 音響装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents

音響装置及びその制御方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 室内インパルス応答の測定中に突発的なノイズが混入した場合でも、精度の高いインパルス応答を得る。
【解決手段】 測定用信号を複数周期連結してスピーカから発音し、マイクで録音した収音信号中の各周期信号から特徴量を算出する。各周期の特徴量について最小値を基準に比較し、閾値の範囲内に収まらなかった周期は突発ノイズが混入したとして、加算平均の対象から除く。突発ノイズ判定のための閾値は、収音信号と暗騒音のレベル差に応じて決定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、音響特性を測定する音響装置に関する。
室内やホールなどの音響空間における発音源/受音点間のインパルス応答は、空間の音響特性について重要な情報を含んでいる。例えば著名なホールで測定されたインパルス応答を音響装置の記憶部に保持しておき、再生する楽曲信号に畳み込むフィルタリング処理を行うことで、ユーザはあたかもそのホールで音楽を聴いているかのような音響効果を得ることができる。また、ユーザが室内で音楽を聴くリスニングポイントにマイクを置き、各スピーカから測定用の信号を発して、各スピーカ/リスニングポイント間の室内インパルス応答を測定することができる。そして、測定された室内インパルス応答は音場補正フィルタの生成に用いられる。音場補正とは、直接音と部屋の反射音の干渉によって生じるインパルス応答の振幅周波数特性上の凸凹、特に聴感上影響の大きい低域定在波によるピークやディップをフラット化する処理である。さらに、各スピーカ/リスニングポイント間のインパルス応答について、立ち上がり開始時間を一致させる遅延補正を行うことで、明確な音像を得ることができる。
このように、音響装置における各種音響処理を行う上で、インパルス応答は大変有用である。よって、インパルス応答を精度よく測定する技術、別の言い方をすれば、インパルス応答の測定においてノイズの影響を抑える技術は重要である。
室内でインパルス応答の測定を行う場合、室内には常に暗騒音が存在するため、マイクで収音される信号のS/N比(信号雑音比signal−noise ratio)は劣化する。このため特許文献1では、環境雑音レベルを測定して測定用信号レベルを決定し、暗騒音に対するS/N比を確保することが開示されている。
また、ひとつのインパルス応答を得るのに測定用信号を複数回発音し、収音信号を同期加算することにより暗騒音を打ち消して、S/N比を向上させるということもよく行われている。
また、特許文献2では、ディスク装置のリード処理部で読み出された複数周期のバースト信号から、不規則なノイズを除去する方法が提案されている。具体的には、各周期バースト信号の絶対値の積分値を比較し、最大値及び/又は最小値から所定数の周期をその後の処理に使用しないことで、信号からのノイズ除去とするものである。
特開2002−330500号公報 特開2005−346815号公報
室内インパルス応答の測定では、エアコンの音などの定常ノイズや暗騒音の他に、電話の音、人の声、ドアの開閉音、さらには外の車のクラクションといった、予期しない突発ノイズが収音中に発生する可能性がある。特に近年の音響装置では、スピーカのマルチチャンネル化や、補正対象とするリスニングエリアの拡大に伴う測定点数の増加によって、必要とされるインパルス応答の測定回数がますます増えてきている。このため、測定時の収音信号に上記のような突発ノイズが混入する可能性も増大している。
しかしながら、特許文献1の方法では、定常的な環境雑音に対するS/N比を向上させることはできるが、突発ノイズに対する対策とはならない。また、収音信号のクリッピングを検出した場合に再測定を行うような単純な処理では、非常に大きいレベルの突発ノイズしか判定できず、再測定により時間も掛かってしまう。
特許文献2の方法は、収音信号中の突発ノイズ除去に利用することができるが、複数周期の信号のうち使用されない周期の数はあらかじめ固定値として決まっており、信号伝送系の状態を考慮したノイズ対策とはなっていない。このため、実際にはノイズが混入していないのに処理に使用されなかったり、逆に、ノイズが混入しているのに処理に使用されたりする可能性があった。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、室内インパルス応答の測定において、収音信号中の突発ノイズを音響空間の状態を考慮して判定し、精度よいインパルス応答の取得を可能とする音響装置を提供することを目的とする。
上述の問題点を解決するため、本発明の音響装置は以下の構成を有する。すなわち、複数周期連結された測定用信号を発音信号として発音する発音手段と、該発音信号を収音して収音信号を得る収音手段と、該収音信号と暗騒音のレベル差を検出する検出手段と、収音信号を測定用信号の長さで切り出し、切り出された各周期信号の加算平均および測定用信号から音響空間の音響特性を算出する特性算出手段と、前記各周期信号から各周期の特徴量を算出する特徴量算出手段と、各周期の特徴量を比較して最小値を基準とする閾値の範囲内に含まれなかった周期を前記加算平均の対象から除く判定処理手段を備え、前記判定処理手段における閾値は、前記検出手段で検出したレベル差に応じて定められることを特徴とする。
本発明は、室内インパルス応答の測定において、収音信号中の突発ノイズを収音信号と暗騒音のレベル差に応じて判定し、突発ノイズが混入した周期を加算平均の対象から除くことで、精度よいインパルス応答を得ることができる。
実施形態1における音響装置のブロック図 実施形態1における突発ノイズ対策処理のフローチャート 突発ノイズ判定の例を説明するための図 突発ノイズ判定の閾値決定を説明するための図 突発ノイズ対策の効果を示す例 実施形態2における発音レベル調整の必要性を説明するための図 実施形態4における収音信号の切り出し開始位置調整の利点を説明するための図 本発明に対応するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図
以下、添付の図面を参照して、本願発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態を示すブロック図である。図1に示す音響装置は、主たるコントローラ100の中に、全体の統御を行うシステム制御器101、各種データを記憶しておく記憶部102、信号の解析処理を行う信号解析処理部103を備える。再生系の機能を実現する要素として、再生信号入力部111、信号生成部112、フィルタ適用部113L、113R、出力部114、発音源となるスピーカ115L、115Rを備える。また、収音系の機能を実現する要素として、マイク121、収音信号入力部122を備える。さらに、ユーザによるコマンド入力を受け付けるための要素として、リモコン131、受信部132を備え、ユーザに情報を提示するための要素として、表示生成部141、表示部142を備える。信号解析処理部103、信号生成部112、フィルタ適用部113L、113R、表示生成部141などの演算処理を行う各部分は、記憶部102と相互に結ばれているものとする。(不図示)
再生信号入力部111は、CDプレーヤ等の音源再生装置から再生信号を受け付け、アナログ信号であった場合には、のちのデジタル信号処理のためにAD変換を施す。フィルタ適用部113L、113Rに送られる信号としては、再生信号入力部111からの再生信号または、信号生成部112で生成された信号の何れかが選択される。フィルタ適用部113L、113Rで処理が施された信号は出力部114に送られ、ここでDA変換および増幅を行ったのち、スピーカ115L、115Rから発音される。なおアクディブスピーカの場合には、出力部114とスピーカ115はひとつの要素としてまとめられる。収音信号入力部122ではマイク121からの収音信号を受け付け、増幅および後のデジタル信号処理のためにAD変換を施す。このとき、マイク121とリモコン131はひとつの入力装置として一体化されていてもよい。また、表示部142は必ずしも表示パネル等の形でコントローラ100に内蔵されている必要はなく、ディスプレイなどの外部表示装置が接続された形であってもよい。
以下では、音響装置の一機能として音場補正を行う場合の、室内インパルス応答測定における突発ノイズ対策処理を説明する。
はじめに、ユーザはリモコン131より「音場補正開始」のコマンドをコントローラ100に向けて送信する。コマンドは受信部132で受信され、システム制御器101において解釈される。そして、音場補正シーケンスの現在の状態に対応する情報が表示生成部141で生成され、表示部142に表示されることでユーザに提示される。この場合、まずユーザが音楽を聴くリスニングポイントにマイク121をセッティングし、準備ができたらリモコン131の「OK」ボタンを押下する、という必要作業内容が教示される。
一般に、測定を行うマイクの高さはユーザが座って音楽を聴くときの耳の高さ(約1m)が望ましい。なお、これらの説明を必ずしも全て表示部142に表示する必要はなく、現在の状態がわかる最低限の情報だけをわかり易く表示し、詳細な説明は紙のマニュアル等に委ねてもよい。また、ユーザへの情報提示や教示は必ずしも表示生成部141、表示部142を用いて視覚的に行う必要はなく、同様の内容の音声版を信号生成部112で生成し、音声ガイドとしてスピーカ115から発声してもよい。
ユーザがマイク121をリスニングポイントにセッティングしてリモコン131の「OK」ボタンを押すと、スピーカ115L/リスニングポイント間のインパルス応答の測定を意味する、「測定点1/Lの測定を行います」という表示が表示部142になされる。以下、図2のフローチャートに沿って測定中の突発ノイズ対策処理が行われる。
はじめに、ステップS201において信号生成部112は発音信号の生成を行う。部屋の特性、すなわち室内インパルス応答を測定するための信号としては、一般にMLS(Maximum Length Sequence)やTSP(Time−Stretched Pulse)が用いられる。これらの測定用信号は単純な数式で生成できるが、必ずしも信号生成部112がその場で生成する必要はなく、あらかじめ記憶部102に格納しておいて読み出すだけでもよい。このとき、上記測定用信号を1周期分とし、これを複数周期連結してスピーカ115から発音される発音信号とする。これは、収音時に同期加算を行って暗騒音に対するS/N比を向上させるという通常の目的に加えて、本発明の突発ノイズ対策を行う上で必須の事項となる。
ステップS202において、システム制御器101はステップS201で生成した発音信号の発音および収音を行う。すなわち、再生信号入力部111と信号生成部112のうち後者が選択され、スピーカ115のうち現在の対象であるスピーカ115Lのみから発音信号が発音される。発音信号に対してはフィルタ適用部113L、113Rで処理を行う必要はなく、そのままスルーさせればよい。音波として発音された発音信号は、反射や定在波といった部屋の影響が畳み込まれた状態でマイク121に収音され、収音信号として記憶部102に格納される。このとき、後のステップS206で収音信号から暗騒音を取得するため、発音開始より所定時間T先立って収音信号の記録を開始する。または、ステップS201で生成する発音信号の先頭に所定時間Tの無音区間を挿入しておき、発音と収音の開始タイミングは同時としてもよい。ステップS201で測定用信号を6周期連結した場合、ステップS202で得られる収音信号は図3の301に示すような波形となる。以下の説明においても、発音信号は測定用信号を6周期連結したものとするが、本発明はこの周期数に縛られるものではない。
図2のフローチャートにおいてステップS203以降の処理は、信号解析処理部103と記憶部102が連携して行われる。
ステップS203では、ステップS202で得た収音信号について、発音信号に対応する信号部分が現れる開始サンプル位置Bを算出する。具体的には、収音信号の初期の部分から測定用信号1周期分のサンプルを用いて、測定用信号との相互相関を計算する。MLSやTSPといった測定用信号は、自己相関がτ=0でインパルスとなる性質を持っているため、収音信号との相互相関をとることは室内インパルス応答を求めることに対応し、そのピークの位置が開始サンプル位置Bとなる。収音信号の初期の部分を先頭からではなく、例えばステップS202で述べた所定時間Tに対応するサンプルからとした場合は、ピークの位置からそのサンプル数分だけ戻した位置が開始サンプル位置Bとなる。相互相関の計算は、一般に周波数領域で高速フーリエ変換(FFT)により行うが、測定用信号がMLSの場合は代わりに高速アダマール変換(FHT)が利用できる。ここで求めたインパルス応答は、収音信号の適切な部分を用いていないため正確な部屋特性ではないが、ピークは明確に立つので開始サンプル位置Bを求めるためだけに使われる。
ステップS204では、ステップS203で算出した開始サンプル位置Bを基点として、収音信号から発音信号の各周期に対応する信号を切り出す。第K周期(K=1〜6)の信号は、測定用信号1周期分のサンプル数をLとして、収音信号のB+(K−1)×LからB+K×L−1までのサンプルを切り出すことで得られる。
ここで、本発明のポイントであるステップS205以降の概要を説明する。一般にインパルス応答の測定中に突発ノイズが混入すると、見てわかりやすい変化としては、得られるインパルス応答の振幅周波数特性上に乱れが生じる。しかし、インパルス応答の振幅周波数特性まで算出しなければならず、単一のデータから絶対的な基準により突発ノイズ混入を判定するのも容易ではない。そこで、測定用信号を複数周期連結して発音信号としていることを利用し、収音した段階で各周期信号から図3の棒グラフ302で示されるような何らかの特徴量を算出して、その特徴量を相対的に比較することで突発ノイズ混入を判定するという方法を取る。ただし、第1周期の信号だけは前周期の残響成分を含んでおらず、他の周期と異なるので、以下の処理においては使用されない。よって実際上、ステップS201では測定用信号を3周期以上連結する。相対比較にもおいても突発ノイズの判定には何らかの閾値が必要であり、本発明では室内の暗騒音の状態を考慮して閾値を決定することで、高精度に突発ノイズの混入を判定する。そして、突発ノイズが混入したと判定される周期はインパルス応答の算出に用いないことで、インパルス応答の精度を高めることができる。
ステップS205では、ステップS204で取得した各周期の信号から各周期の特徴量を算出する。特徴量の条件としては、突発ノイズが混入していなければ各周期でほぼ同じ値を示し、突発ノイズが混入した周期については値が大きく変動することが望ましい。実際に様々な突発ノイズを発生させて検討実験を行った結果、簡単な計算で得られる各周期信号の絶対値和もしくは二乗和が、このような条件を備えていることがわかった。これらの特徴量は正の値であり、実験を行った範囲ではノイズ混入周期の特徴量は例外なく増加した。これは、数学的に設計された測定用信号を打ち消すような突発ノイズは、通常発生し得ないためと考えられる。
信号の絶対値和や二乗和は時間領域の特徴量であるため、周波数についての観点は入っていない。しかし、通常音場補正の対象とする周波数範囲は、スピーカの低域再生能力の限界から下は低くても20Hzまでである。このため、20Hz未満の突発ノイズが混入してインパルス応答振幅周波数特性に乱れが生じたとしても、音場補正の対象周波数範囲でないため問題はない。このような観点から、特徴量算出の前に各周期信号に20Hz未満をカットするようなローカットフィルタを通し、20Hz未満の突発ノイズについては無視するようにしてもよい。カットオフ周波数の低いフィルタをFIRで実現しようとするとタップ数が長くなるが、IIR型のフィルタ、特に分母・分子とも2次のバイクワッドフィルタを用いれば、簡単な処理構成で低域を十分カットすることができる。
また、対象周波数についてさらに細かい限定を行いたい場合は、各周期信号にFFT処理を施して周波数領域に持って行き、振幅周波数特性グラフの面積に当たるものを特徴量とすることもできる。このとき、レベルの大きい周波数成分が重要であると考え、各周波数の振幅レベルをさらに振幅レベルでスケーリングし、対象周波数に亘って和算して特徴量としてもよい。
以上のように対象周波数を限定すれば、突発ノイズの周波数によってはノイズ混入と判定される周期が減るため、多くの周期信号をインパルス応答の算出に用いることで、対象周波数の精度がより高まったインパルス応答を得ることができる。
ステップS206では、ステップS202で記録した収音信号から暗騒音を取得する。収音信号の先頭には、ステップS202で述べた所定時間Tの時間差の他に、システムの処理遅延やスピーカ/マイク間の距離に対応する音波の伝搬遅延も小振幅区間として表れる。よって、少なくとも所定時間Tまでは発音信号に対応する信号部分が現れないため、収音信号の先頭から所定時間Tに対応するサンプル数分だけ暗騒音として取得する。
ステップS207では、収音信号と暗騒音のレベル差を検出する。信号間のレベル差については、信号エネルギーの観点で各信号の二乗和の比をEとし、10Log10(E)とデシベル表現するのが一般的である。または、各信号の絶対値和の比をAとし、20Log10(A)としても同様の値が得られる。暗騒音とのレベル差を算出するための収音信号としては、第2から第6周期の中で特徴量が最小となる周期信号、すなわち突発ノイズ混入していないと考えられる周期信号を使用する。このとき、暗騒音のサンプル数と測定用信号のサンプル数が一致するとは限らないため、信号の二乗和や絶対値和は1サンプル当たりの値で比を取る。
ステップS208では、次のステップS209で各周期の特徴量から突発ノイズを判定する際の閾値を決定する。はじめに閾値の考え方であるが、突発ノイズの混入がないとき、すなわちノイズとして暗騒音だけが存在するときの、各周期の特徴量が取り得る範囲をカバーするように設定する。こうすることで、閾値の範囲内に収まらなかった特徴量を持つ周期を、突発ノイズが混入した周期と判断することができる。
各周期の特徴量の値は、特徴量が信号の絶対値和や二乗和などとして算出されることから、収音信号のレベルに大きく依存する。そして、突発ノイズと無関係に常に存在する暗騒音によって、周期ごとに若干の変動を示していると考えられる。そこで、各周期の特徴量の変動範囲を最大値と最小値の差で表すのではなく、最小値を基準とする比によって最小値+a%のように表す。このとき、比の分母となる各周期特徴量の最小値が大きいほど、暗騒音によって変動していた変動分は相対的に小さくなる。よって、縦軸に最小値を基準とした各周期特徴量の変動量a%、横軸にステップS207で求めた収音信号と暗騒音のレベル差を取ると、それらの関係は図4の曲線401のように指数関数的に減少して収束する。ただし、各周期の特徴量の中に第1周期の特徴量は含まれていない。
図4のグラフにおける一つ一つの○印は、実際の部屋の様々な点で測定した上記の関係をプロットしたものである。一般的な測定点であるリスニングポイントやリスニングエリア内の複数点の他に、直接音の影響が大きくスピーカ特性が支配的となるスピーカ近傍や、部屋の影響が強く表れる壁際やコーナーでの測定も含んでいる。また、使用した部屋は向かい合う壁でも吸音特性が大きく異なっており、これらを踏まえると曲線401の部屋環境に対する依存性は低いと考えられる。
ここで、曲線401の形について簡単な考察を行う。特徴量の算出法に合わせて暗騒音の絶対値和または二乗和をNb、各周期特徴量の最小値をSminとすると、図4のグラフ横軸に対応する収音信号と暗騒音の比x=Smin/Nbのように表せる。また、各周期の特徴量を(Smin+Nb)とし、特徴量の変動量を先に述べたようにSminに対する比の表現で表すと、曲線y=(Smin+Nb)/Smin−1=Nb/Sminと書くことができる。よって、xとyの関係はy=1/xという単純な反比例で表されるため、ステップS205における特徴量算出法や測定用信号の種類等に対する曲線形状の依存性は、上記部屋環境に対する依存性と同様に低いと考えられる。図4に合わせてグラフの横軸を収音信号と暗騒音のレベル差(dB表現)とすると、x=20Log10(Smin/Nb)のように表せるため、y=10^(−x/20)のような指数関数となり曲線401の形と一致する。
以上のことを踏まえ、収音信号と暗騒音のレベル差の関数として、各周期特徴量の変動範囲をカバーするように閾値曲線402を決定する。図4に示すように閾値曲線402は、曲線401を縦軸および横軸の正方向にシフトさせたような形となる。例えばステップS207で求めた収音信号と暗騒音のレベル差が25dBだった場合、突発ノイズ判定のための閾値は、閾値曲線402より各周期特徴量の最小値+2%のように決定される。閾値曲線402は記憶部102にテーブルとして持っておいてもよいし、例えば指数関数形の数式によって計算するようにしてもよい。
ステップS209では、ステップS205で算出した各周期の特徴量とステップS208で決定した閾値により、各周期に対する突発ノイズの混入を判定する。図3の例では、第2から第6周期で特徴量が最小である第3周期を基準とし、第2、第4および第6周期は特徴量が最小値+2%を超えるため、突発ノイズが混入したと判定される。これらの特徴量を図4のグラフ上にプロットすると、丸で囲まれた3つの×印に対応する。測定系のセッティング(発音レベル、測定点位置、マイクゲインなど)で変わる収音信号のレベルと、室内の暗騒音のレベルとの差に応じて精密に閾値を決定したことで、高精度に突発ノイズの混入を判定することが可能である。
ステップS210では、ステップS209で突発ノイズ混入と判定された周期および第1周期を除いて、各周期信号の加算平均処理を行う。図3の例では、第3周期と第5周期の信号を加算平均して、突発ノイズ除去および暗騒音低減が行われた加算平均信号として記憶部102に格納する。
ステップS211では、測定用信号およびステップS210で得られた加算平均信号からインパルス応答を算出する。具体的には、ステップS203と同様に測定用信号と加算平均信号の相互相関を計算する。収音信号の適切な部分(周期)のみが加算平均信号として使用されているため、ステップS203とは異なり部屋特性を正確に表す室内インパルス応答が得られる。このインパルス応答は、測定点番号(1=リスニングポイント)およびスピーカ115の発音パターン(LまたはR)と対応付けられて、記憶部102に保存される。
図5に本発明の効果をインパルス応答の振幅周波数特性で示す。同図において乱れのある細い鎖線501は、収音信号中の第2から第6周期の信号うち、特徴量の大きい2周期を除いた加算平均信号(40%トリムド平均値に対応)から算出したインパルス応答の振幅周波数特性である。第2から第6周期の単純平均を用いた場合(不図示)よりは乱れが少ないが、鎖線の振幅周波数特性から精密な音響調整フィルタを生成することは困難である。
一方、同図の太い実線502が、本発明の突発ノイズ対策を行った場合の振幅周波数特性である。収音信号と暗騒音のレベル差に応じた閾値により、ノイズ混入周期を高精度に判定および除去することで、乱れのない振幅周波数特性が得られている。この場合、特徴量が大きく閾値の範囲外となった3周期を除いて加算平均信号を得ており、除去する周期数を適当に定めた鎖線の振幅周波数特性に比べて精度が向上していることがわかる。
なお、ステップS206で取得する暗騒音部分に突発ノイズが混入している可能性もあるが、暗騒音は測定用信号の長さほど取得する必要はないため、相対的に可能性は低いと思われる。ただし、これまで説明してきた突発ノイズ対策の考え方を利用して対策を行うことは可能である。具体的には、所定時間Tの暗騒音を複数の区間に分割し、各区間信号の絶対値和もしくは二乗和により各区間の特徴量を算出して、特徴量が最小となる区間を暗騒音として取得すればよい。
以上のように、図2のフローチャートに沿ってスピーカ115L/リスニングポイント間のインパルス応答の測定が完了する。続いて、スピーカ115R/リスニングポイント間のインパルス応答の測定を意味する、「測定点1/Rの測定を行います」という表示が表示部142になされる。そして、スピーカ115Rのみから発音信号が発音され、同様にインパルス応答の算出までが行われる。音場補正の仕様によっては、リスニングポイントでの測定の他に、例えばリスニングポイントの近傍数点での測定が必要とされる。
必要な測定点についてインパルス応答の測定を終えると、信号解析処理部103は記憶部102に保存された各インパルス応答の特性、一般的には各振幅周波数特性のデータを重み付き結合して、この特性を補正するような音場補正フィルタを生成する。音場補正フィルタのフィルタ係数は記憶部102に格納され、再生信号入力部111を選択して行われる以降の再生系の処理において、フィルタ適用部113で再生信号に対して適用される。
以上のように、本実施形態では、室内インパルス応答の測定において、収音信号中の突発ノイズを音響空間の状態を考慮して判定することで精度よいインパルス応答の取得が可能になる。
<実施形態2>
上記実施形態1においては、ステップS207で求めた収音信号と暗騒音のレベル差については特に制約を設けていなかった。しかし図4から明らかなように、収音信号と暗騒音のレベル差が小さいほど、最小値を基準とする各周期特徴量の変動量、つまり各周期特徴量のバラつきは指数関数的に大きくなる。
図6は、突発ノイズが混入していないときの第2から第6周期の信号それぞれから求めた、5つのインパルス応答の振幅周波数特性を重ねて表示したものである。図6(a)は、収音信号と暗騒音のレベル差が約22dBある場合であり、このとき図4から各周期特徴量のバラつきは概ね収束しているため、各周期信号から求めたインパル応答の振幅周波数特性もほとんど重なっている。よって、本発明の突発ノイズ対策によってノイズ混入周期の除去を行い、ステップS210の加算平均に使用できる周期の数が減ったとしても、十分な精度の振幅周波数特性を示すインパルス応答を得ることが可能である。
一方、図6(b)は収音信号と暗騒音のレベル差が約8dBしかない場合であり、ユーザが発音レベルをかなり絞っていたり、部屋の暗騒音レベルが大きかったり、部屋が広く測定点がスピーカから離れていたりすると起こり得る。このとき各周期特徴量のバラつきは非常に大きいため、各周期信号から求めたインパル応答の振幅周波数特性も大きくバラついている。このような場合、少ない数の加算平均では乱れのない振幅周波数特性が得られないため、突発ノイズ対策と精度よいインパルス応答の取得が両立しなくなる可能性がある。
よって本実施形態では、ステップS207で収音信号と暗騒音のレベル差を求めた後、レベル差が所定の範囲内にあるかどうかをチェックし、範囲外である場合は範囲内となるよう自動的に発音レベルを調整して再測定を行う。基本的には、レベル差が既定値に達していない場合に既定値となるよう発音レベルを調整するものとし、既定値に対応する上記所定範囲の下限は、図4の閾値曲線402が概ね収束するレベルとする。ただし、発音する測定用信号の周期数が多いほど、加算平均を見込んで既定値を下げるようにしてもよい。
一方、収音信号と暗騒音のレベル差が必要以上に大きい場合に、発音レベルを抑えるということもあり得る。例えば、発音レベルが大き過ぎるとスピーカの非線形誤差が発生し、得られるインパルス応答の精度が劣化する。このため、発音レベルに非線形誤差防止のための上限を設け、これから上記所定範囲の上限を決定してもよい。以上を考慮して、収音信号と暗騒音のレベル差が所定範囲の中間となるよう発音レベルを調整することも可能である。
再測定は図2のフローチャートの最初からやり直すことになる。発音レベルの調整はステップS201に追加して行うことにし、信号生成部112で測定用信号の振幅レベルをスケーリングするか、またはシステム制御器101を介して出力部114における増幅のゲインを調整する(結線不図示)。発音レベルと収音信号レベルの関係は基本的に線形であるため、例えば収音信号と暗騒音のレベル差を10dB大きくするといった調整を容易に行うことができる。再測定では暗騒音を再び取得しなくてもよいため、ステップS206は省略可能となり、ステップS202で発音に先立って収音を開始する必要もなくなる。
<実施形態3>
上記実施形態においては、ステップS210で加算平均する周期の数については特に制約を設けていなかった。しかし、前のステップS209で特徴量が閾値の範囲内となる周期がなかった場合、ステップS210で使用できるのは特徴量が最小であった基準となる周期だけなので、複数周期の加算平均処理が不可能となる。このような場合、加算平均による精度の向上が望めないという以前に、基準となる周期も含め収音信号全体に亘って突発ノイズが混入していた可能性が高い。このため、後処理によって精度の高いインパルス応答を得ることは困難となる。
よって本実施形態では、ステップS209で特徴量が閾値の範囲内となる周期がなかった場合に再測定を行う。図2のフローチャートの最初からやり直すのは実施形態2と同様だが、収音信号中の暗騒音に当たる部分にも突発ノイズが混入していた可能性が高いため、再測定時も暗騒音の取得に関連するステップを省略せずに行う。
<実施形態4>
上記実施形態においては、ステップS204で収音信号から各周期信号を切り出す際の切り出し開始位置は、ステップS203で算出した開始サンプル位置Bとしていた。しかし、ステップS211のインパルス応答算出において、測定用信号と加算平均信号の相互相関の計算は、巡回畳み込みを前提として行っている。よって、切り出し開始位置は必ずしも開始サンプル位置Bと一致している必要はなく、任意のCサンプルずれたB+Cを切り出し開始位置としてもよい。このとき、得られるインパルス応答の立ち上がりは本来よりCサンプル遅れるため、先頭のCサンプルを巡回的にシフトさせて最後尾に持ってくるが、インパルス応答の振幅周波数特性だけ知りたい場合は影響がないため不要である。
以上のように収音信号の切り出し開始位置は任意でよいため、図7に示すように元の切り出し開始位置では2周期にまたがっていた突発ノイズ701が、切り出し開始位置を変えることで1周期に収まる可能性がある。このとき加算平均に使用できる周期の数が増えるため、インパルス応答の精度向上が期待できる。よって本実施形態では、以下のように切り出し開始位置の調整を行う。
まず、ステップS203で収音信号中の開始サンプル位置Bを算出した後、測定用信号1周期分のサンプル数LをおよそD分割してC≒L/Dとし、切り出し開始位置をCサンプルずつずらして行くものとする。そして、図2のフローチャートにおけるステップ204からステップ209の部分に対応する処理を、切り出し開始位置調整ループとして繰り返し行うことで、より良い切り出し開始位置を探索する。以下において、説明を省略したステップは実施形態1における処理と同じである。
ステップS204では収音信号から各周期信号の切り出しを行うが、元の切り出し開始位置における第1周期(使用しない)を除いて、第2から第6周期の信号部分を図7に示すように巡回的に切り出す。ここで、J周目(J=1〜D)のループにおける切り出し開始位置をB+L+(J−1)×Cとする。
ステップS206の暗騒音取得については、切り出し開始位置調整ループの1周目のみで行えばよい。
ステップS209では、各周期に対する突発ノイズの混入を判定した後、加算平均に使用可能な周期数および、使用可能な周期の特徴量の平均値Eを記録しておく。そしてD周目のループ終了時に、各ループの切り出し開始位置に伴う使用可能な周期数を比較して、最も使用可能な周期数が多かった切り出し開始位置を選択する。このとき、使用可能な周期数が最大となる切り出し開始位置が複数ある場合は、そのうちEが最小となる切り出し開始位置を採用する。なお、2段階目の評価指標として用いるEは、使用可能な各周期特徴量の変動量の平均値でもよい。
採用された切り出し開始位置を用いてステップS209までの処理を行った後は、ステップS210以降の処理に進んで精度よいインパルス応答を得ることができる。
以上説明した本発明によれば、収音信号中の突発ノイズを収音信号と暗騒音のレベル差に応じて高精度に判定および除去することで、精度よいインパルス応答を得ることができる。
<実施形態5>
図1に示したコントローラ100はハードウェアでもって構成しているものとして上記実施形態では説明した。しかし、コントローラ100で行なう処理をコンピュータプログラムでもって構成しても良い。
図8は、上記各実施形態に係る音響装置に適用可能なコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
CPU801は、RAM802やROM803に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いてコンピュータ全体の制御を行うと共に、上記各実施形態に係る音響装置が行うものとして上述した各処理を実行する。即ち、CPU801は、上述した実施形態での機能と図1に示したコントローラ100として機能することになる。
RAM802は、外部記憶装置806からロードされたコンピュータプログラムやデータ、I/F(インターフェース)809を介して外部から取得したデータなどを一時的に記憶するためのエリアを有する。更に、RAM802は、CPU801が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM802は、例えば、フレームメモリとして割当てたり、その他の各種のエリアを適宜提供することができる。
ROM803には、本コンピュータの設定データや、ブートプログラムなどが格納されている。操作部804は、キーボードやマウスなどにより構成されており、本コンピュータのユーザが操作することで、各種の指示をCPU801に対して入力することができる。表示部805は、CPU801による処理結果を表示する。また表示部805は例えば液晶ディスプレイのようなホールド型の表示装置や、フィールドエミッションタイプの表示装置のようなインパルス型の表示装置で構成される。
外部記憶装置806は、ハードディスクドライブ装置に代表される、大容量情報記憶装置である。外部記憶装置806には、OS(オペレーティングシステム)や、図1に示した各部の機能をCPU801に実現させるためのコンピュータプログラムが保存されている。更には、外部記憶装置806には、処理対象としての各データが保存されていても良い。
外部記憶装置806に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU801による制御に従って適宜RAM802にロードされ、CPU801による処理対象となる。I/F807には、LANやインターネット等のネットワーク、他の機器を接続することができ、本コンピュータはこのI/F807を介して様々な情報を取得したり、送出したりすることができる。808は上述の各部を繋ぐバスである。
上述の構成からなる作動は前述のフローチャートで説明した作動をCPU801が中心となってその制御を行う。
<その他の実施形態>
本発明の目的は、前述した機能を実現するコンピュータプログラムのコードを記録した記憶媒体を、システムに供給し、そのシステムがコンピュータプログラムのコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムのコード自体が前述した実施形態の機能を実現し、そのコンピュータプログラムのコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。また、そのプログラムのコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した機能が実現される場合も含まれる。
さらに、以下の形態で実現しても構わない。すなわち、記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムコードを、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込む。そして、そのコンピュータプログラムのコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行って、前述した機能が実現される場合も含まれる。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するコンピュータプログラムのコードが格納されることになる。

Claims (10)

  1. 複数周期連結された測定用信号を発音信号として発音する発音手段と、
    該発音信号を収音して収音信号を得る収音手段と、
    該収音信号と暗騒音のレベル差を検出する検出手段と、
    収音信号を測定用信号の長さで切り出し、切り出された各周期信号の加算平均および測定用信号から音響空間の特性を算出する特性算出手段と、
    前記各周期信号から各周期の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    各周期の特徴量を比較して最小値を基準とする閾値の範囲内に含まれなかった周期を前記加算平均の対象から除く判定手段を備え、
    前記判定手段における閾値は、前記検出手段で検出したレベル差に応じて定められることを特徴とする音響装置。
  2. 前記特徴量算出手段は、各周期信号の絶対値和を各周期の特徴量とする請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記特徴量算出手段は、各周期信号の二乗和を各周期の特徴量とする請求項1に記載の音響装置。
  4. 前記特徴量算出手段は、各周期信号から特定の周波数成分のみ検出して各周期の特徴量を算出することを特徴とする請求項2乃至3のいずれか1項に記載の音響装置。
  5. 前記特徴量算出手段は、各周期信号の周波数特性を求め、該周波数特性の特定の周波数成分の振幅から各周期の特徴量を算出することを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  6. 前記判定手段は、前記検出手段で検出したレベル差が所定の範囲内でない場合に、所定の範囲内となるよう前記発音手段の発音レベルを調整して再測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  7. 前記判定手段は、閾値の範囲内に含まれる周期がなかった場合に再測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  8. 収音信号の切り出し開始位置を調整し、対象となる部分を巡回的に切り出すことによって、最も特性の算出に適した切り出し開始位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  9. 複数周期連結された測定用信号を発音信号として発音する発音工程と、
    該発音信号を収音して収音信号を得る収音工程と、
    該収音信号と暗騒音のレベル差を検出する検出工程と、
    収音信号を測定用信号の長さで切り出し、切り出された各周期信号の加算平均および測定用信号から音響空間の特性を算出する特性算出工程と、
    前記各周期信号から各周期の特徴量を算出する特徴量算出工程と、
    各周期の特徴量を比較して最小値を基準とする閾値の範囲内に含まれなかった周期を前記加算平均の対象から除く判定工程を備え、
    前記閾値は、前記検出工程で検出したレベル差に応じて定められることを特徴とする音響装置の制御方法。
  10. コンピュータが読み出して実行することにより、前記コンピュータを、請求項1に記載の音響装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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