JP2012127250A - ギャップ量監視装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2次燃料制御部に備えられたGCV14の弁棒と、この弁棒と別体に構成され弁棒を駆動する駆動棒との境界に存在するギャップ量を監視するギャップ量監視装置26は、SRV11の開度量を測定するSRV開度量測定手段10と、GCV14の開度量を測定するGCV開度量測定手段13と、SRV開度量測定手段10及びGCV開度量測定手段13の測定量に基づいて、ギャップ量が正常か否かを判定するギャップ量監視部15と、ギャップ量監視部15がギャップ量が異常であると判定した場合、GCV14の開度を増加するように調整する圧力制御部19と、を備えて構成されている。
【選択図】図1
Description
このような場合、従来では制御装置側で空気量を減少したり、或いはF1−GCV(1次燃料流量調節弁)、F2−GCVの比率を変更していた。それでも度々失火を繰り返すことがあれば運転を停止して、燃料弁本体を点検することにより、初めてギャップが規定量以上に拡大していることが判明する。このように、ガスタービン運転中には、ギャップ拡大を発見することが困難であり、その結果、無駄な対応が多く発生していた。
尚、従来技術として特許文献1には、ガスタービン燃焼器の失火を防止するために、ガスタービンへ供給する燃料の条件変化をガスタービン制御信号として取り込み、この信号に基づいてガスタービンに送り込まれる燃料の発熱量が一定となるように自動制御するガスタービン失火防止方法について開示されている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、F2−GCVの弁棒と、該弁棒と別体に構成され該弁棒を駆動する駆動棒との境界に存在するギャップ量を監視するギャップ量監視装置に、燃料遮断弁(SRV)の開度量を測定するSRV開度量測定手段と、F2−GCVの開度量を測定するGCV開度量測定手段とを備え、これらの測定量に基づいて、ギャップ量が正常か否かを判定することにより、ガスタービン発電装置の失火を事前に察知することができるギャップ量監視装置を提供することを目的とする。
ガスタービン発電装置には、SRVとGCVを夫々備えた1次燃料制御部、及び2次燃料制御部がある。そして、GCVの入り口圧力を一定になるようにSRVの開度量を制御してガスタービンを一定速度に駆動して発電している。しかし、経年変化により、GCVの弁棒と、これを駆動する駆動棒との境界に存在するギャップ量が増加して、駆動棒の移動量と実際のGCVの開度量が一致しなくなり、燃焼器が失火するといった問題がある。そこで本発明では、SRVとGCVの弁棒の移動量を検知する手段を備え、これらの移動量からギャップ量が正常か否かを判定する。これにより、ガスタービン発電装置が稼働中であっても、ギャップ量が正常か否かを判定することができる。
SRVはGCVの入り口圧力を一定にするため、入り口圧力が高くなるとSRVの弁を閉止する方向に働く。また、逆に入り口圧力が低くなるとSRVの弁を開放する方向に働く。ここで、GCVの弁が閉止する方向に働くと、入り口圧力が高くなるため、SRVを閉止する方向に働く。その結果、そのような状態が続くと、SRVとGCVの比は下降する傾向を示すようになる。本発明では、SRVとGCVの比が下降傾向で、且つ所定の管理値以下になった場合に、ギャップ量が異常であると判定する。これにより、スポット的な異常値を見ずに、下降傾向での異常値を正確に判定することができる。
ギャップ量が異常であると判定した場合、警報だけを出してもよいが、外部より一時的に圧力を調整できれば、装置を停止せずに一定時間稼動を延ばすことができる。そこで本発明では、ギャップ量が異常であると判定した場合、GCVの開度を増加するように調整する。これにより、GCVの入り口圧力を低下させることができるので、SRVとGCVの比を高くすることができる。
請求項4は、前記ギャップ量監視部が前記ギャップ量が異常であると判定した場合、該判定結果を前記圧力制御部に報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
最初のギャップ量の異常が判定された場合、GCVの開度を増加するように調整する必要がある。それには、判定結果を操作者に分かるように報知(例えば、音、光等)しなければならない。これにより、異常状態を即座に認識して対処することができる。
SRVとGCVの弁の移動量は、弁棒の移動量として検知する必要がある。また、移動方向が両方向であるため、どちら側に移動したかも判断できなければならない。そこで本発明では、弁棒の移動方向により、異なる電圧が発生する差動変圧器を使用する。これにより、電圧変化と極性を検知することにより、精度良く確実に弁棒の移動量を検知することができる。
最初のギャップ量を検出した場合は、GCVの開度量を調整することにより、ある程度回復することができる。しかし、調整後に再びギャップ量の異常が発生した場合は、GCVの開度量を調整するだけでは根本的な解決にはならない。そこで本発明では、SRVとGCVの比が再び下降傾向を示した場合、GCVのギャップを点検する旨を圧力制御部に報知する。これにより、定期点検の時期を事前に察知することができる。
また、SRVとGCVの比が下降傾向で、且つ所定の管理値以下になった場合に、ギャップ量が異常であると判定するので、スポット的な異常値を見ずに、下降傾向での異常値を正確に判定することができる。
また、ギャップ量が異常であると判定した場合、GCVの開度を増加するように調整するので、GCVの入り口圧力を低下させることができるので、SRVとGCVの比を高くすることができる。
また、最初のギャップ量の異常が判定された場合、判定結果を操作者に分かるように報知(例えば、音、光等)するので、異常状態を即座に認識して対処することができる。
また、弁棒の移動方向により、異なる電圧が発生する差動変圧器を使用するので、電圧変化と極性を検知することにより、精度良く確実に弁棒の移動量を検知することができる。
また、SRVとGCVの比が再び下降傾向を示した場合、GCVのギャップを点検する旨を圧力制御部に報知するので、定期点検の時期を事前に察知することができる。
図1は本発明のガスタービン発電装置に係るギャップ量監視装置の構成を模式化して示す構成図である。このガスタービン発電装置100は、LNG燃料配管と、1次燃料制御部(F1)2と、2次燃料制御部(F2)9と、F1燃料ノズル7とF2燃料ノズル17から噴射される燃料を燃焼させる燃焼器8と、ガスタービン(GT)18と、を備えて構成される。即ち、ガス燃料系統の遮断回路に組み込まれる燃料遮断弁(以下、SRV:Stop speed Ratio Valveと呼ぶ)3、11、及び制御回路に組み込まれてガス燃料の流量を調節する燃料流量調節弁(以下、GCV:Gas Control Valveと呼ぶ)5、14をそれぞれ備える1次燃料制御部(F1)2、及び2次燃料制御部(F2)9を備え、1次燃料制御部2、及び2次燃料制御部9の夫々のGCV5、14の入り口圧力が一定となるようにSRV11の開度量を制御して、ガスタービンを一定速度に駆動して発電するガスタービン発電装置100であって、2次燃料制御部9に備えられたGCV14の弁棒は、弾性部材によって燃料ガスの流入路を閉止する方向に付勢されると共に、駆動棒によって押圧されることによって流入路を開放する方向へ付勢される構成を備え、弁棒と駆動棒との間のギャップ量を監視するギャップ量監視装置は、SRV11の開度量を測定するSRV開度量測定手段10と、GCV14の開度量を測定するGCV開度量測定手段13と、SRV開度量測定手段10及びGCV開度量測定手段13の測定量に基づいて、ギャップ量が正常か否かを判定するギャップ量監視部15と、ギャップ量監視部15がギャップ量が異常であると判定した場合、GCV14の開度を増加するように調整する圧力制御部19と、を備えて構成されている。尚、圧力制御部19には、F2内の圧力発信機(Px)12の信号に基づいて図示しない油圧器を制御してSRV11及びGCV14の弁の開度量を調整する。
また、ギャップ量監視部15がギャップ量が異常であると判定した場合、この判定結果を圧力制御部19に報知する図示しない報知手段を備えた。即ち、最初のギャップ量の異常が判定された場合、GCV14の開度を増加するように調整する必要がある。それには、判定結果を操作者に分かるように報知(例えば、音、光等)しなければならない。これにより、異常状態を即座に認識して対処することができる。
即ち、SRV11とGCV14の弁の移動量は、弁棒の移動量として検知する必要がある。また、移動方向が両方向であるため、どちら側に移動したかも判断できなければならない。そこで本実施形態では、弁棒の移動方向により、異なる電圧が発生する差動変圧器20を使用する。これにより、電圧変化と極性を検知することにより、精度良く確実に弁棒の移動量を検知することができる。
また、図5(b)から、SRV/GCV比率は略79%を示し、ある時点から急激に低下し始めて領域Bの部分で77%ぐらいまで低下する特性52を示している。ここで、領域Bでギャップ量監視部15が比率の低下傾向を検知して、管理値77.5%を低下したことでGCV14の開度量を調整して78%ぐらいまで上昇させるが、その後、再び低下傾向を示す特性53が表されている。
最初のギャップ量を検出した場合は、GCV14の開度量を調整することにより、ある程度回復することができる(図5のA領域とB領域)。しかし、調整後に再びギャップ量の異常が発生した場合は、GCV14の開度量を調整するだけでは根本的な解決にはならない。そこで本発明では、SRV11とGCV14の比が再び下降傾向を示した場合、GCV14のギャップを点検する旨を圧力制御部19に報知する。これにより、定期点検の時期を事前に察知することができる。
Claims (6)
- ガス燃料系統の遮断回路に組み込まれる燃料遮断弁、及び制御回路に組み込まれてガス燃料の流量を調節する燃料流量調節弁を夫々備える1次燃料制御部、及び2次燃料制御部を備え、前記1次燃料制御部、及び前記2次燃料制御部の夫々の前記燃料流量調節弁の入り口圧力が一定となるように前記燃料遮断弁の開度量を制御して、ガスタービンを駆動して発電するガスタービン発電装置であって、
前記2次燃料制御部に備えられた前記燃料流量調節弁の弁棒は、弾性部材によって前記燃料ガスの流入路を閉止する方向に付勢されると共に、駆動棒によって押圧されることによって該流入路を開放する方向へ付勢される構成を備え、
前記弁棒と前記駆動棒との間のギャップ量を監視するギャップ量監視装置は、前記燃料遮断弁の開度量を測定するSRV開度量測定手段と、前記燃料流量調節弁の開度量を測定するGCV開度量測定手段と、前記SRV開度量測定手段及び前記GCV開度量測定手段の測定量に基づいて、前記ギャップ量が正常か否かを判定するギャップ量監視部と、を備えたことを特徴とするギャップ量監視装置。 - 前記ギャップ量監視部は、前記SRV開度量測定手段の測定量と前記GCV開度量測定手段の測定量との比が下降傾向であり、且つ所定の管理値以下である場合に、前記ギャップ量が異常であると判定することを特徴とする請求項1に記載のギャップ量監視装置。
- 前記ギャップ量監視部が前記ギャップ量が異常であると判定した場合、前記燃料流量調節弁の開度を増加するように調整する圧力制御部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のギャップ量監視装置。
- 前記ギャップ量監視部が前記ギャップ量が異常であると判定した場合、該判定結果を前記圧力制御部に報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のギャップ量監視装置。
- 前記SRV開度量測定手段及び前記GCV開度量測定手段は、夫々に備えられた前記燃料遮断弁及び前記燃料流量調節弁の開度量を夫々電気信号に変換する差動変圧器により構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のギャップ量監視装置。
- 前記ギャップ量監視部による前記ギャップ量が異常であるとの判定に基づいて、前記圧力制御部が前記燃料流量調節弁の開度量を増加するように調整した後に、前記SRV開度量測定手段の測定量と前記GCV開度量測定手段の測定量との比が再び下降傾向を示した場合、前記燃料流量調節弁のギャップを点検する旨を該圧力制御部に報知することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のギャップ量監視装置。
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