JP2012124972A - 移動通信システム、ハンドオーバ制御方法、無線基地局及びプログラム - Google Patents

移動通信システム、ハンドオーバ制御方法、無線基地局及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ハンドオーバ先無線基地局における移動局へのチャネル割り当て精度を向上することができる移動通信システムを得る。
【解決手段】 移動局と、移動局のハンドオーバ元無線基地局と、移動局のハンドオーバ先無線基地局とを含む移動通信システム。移動局は、移動局とハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報をハンドオーバ元無線基地局に送信する手段を備える。ハンドオーバ元無線基地局は、無線品質情報をハンドオーバ先無線基地局に送信する手段を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は移動通信システム、ハンドオーバ制御方法、無線基地局及びプログラムに関し、特に移動局が自局と無線基地局間の無線品質情報の測定を行い、ハンドオーバ元無線基地局が測定結果を基にハンドオーバ先無線基地局への移動局のハンドオーバの決定をなしてハンドオーバを実行せしめる移動通信システムに関する。
Super 3G(LTE:Long Term Evolution)システムでは、ハンドオーバ前後でサービングセル(Serving Cell)が変わる場合に、ハンドオーバ元無線基地局であるSource eNodeBが、ハンドオーバ先無線基地局であるTarget eNodeBへデータを転送し、データロスのないハンドオーバを実現することが検討されている。
図12は従来のハンドオーバの手順を示すシーケンス図である(例えば非特許文献1参照)。図12において、移動局であるUEは、自局と周囲のeNodeB間の無線品質を定期的に測定しており、この測定結果をMeasurement ReportとしてSource eNodeBに報告する(ステップS301)。
Source eNodeBは、UEからのMeasurement Reportを基にハンドオーバを実行するか否かを判断する(ステップS302)。ハンドオーバを実行する場合、Source eNodeBは、Target eNodeBに対して、Source eNodeBで管理しているUE情報など、Target eNodeBで使用するパラメータ、すなわちUEとの通信に必要なコンテキスト情報を通知し、Target eNodeBの無線リソース確保のトリガをかける(ステップS303)。
Target eNodeBは、無線リソースの空きがあるか否かを判断し(ステップS304)、無線リソースをUEに割り当てることができるならば、無線リソース確保の完了をSource eNodeBに通知する(ステップS305)。Source eNodeBは、Target eNodeBの無線リソース確保完了後、UEにハンドオーバ先で使用するパラメータを通知する(ステップS306)。UEとTarget eNodeBは、UEがハンドオーバ先で使用するパラメータを受信した後、同期確立動作を開始する(ステップS307)。
UEは、同期確立後、Target eNodeBに対してハンドオーバ処理の完了を通知する(ステップS308)。Target eNodeBは、ハンドオーバ処理後、UEに対して予め定められた無線リソースを用いて共用チャネル(Shared Channel)を割り当てる(ステップS309)。
なお、特許文献1には、移動局が周辺基地局の信号の強さを測定し、移動局のハンドオフ先基地局へのハンドオフと同時に、ハンドオフ元基地局がハンドオフ先基地局に関する測定情報をハンドオフ先基地局に転送することが記載されている。この転送は、移動局がハンドオフ直後にハンドオフ先から他セルへハンドオフする場合に、待ち時間無くハンドオフできることを目的として行われるものである。つまり、ハンドオフ先セルは、ハンドオフ直後にハンドオフ要否の判断をするために転送された情報を利用する。
特表平05−501646号公報
しかしながら、従来のハンドオーバシーケンスにおいては、次のような課題がある。
第1の課題は、Target eNodeBにおけるUEへの共用チャネル割り当てに関して、Target eNodeBにおいて自局とUE間の無線品質情報が無いため、ハンドオーバ完了後はしばらく、無線品質に対して最適な無線リソースが選択されない可能性が高いことである。
第2の課題は、Target eNodeBにおいて自局とUE間の無線品質情報が無いため、特にSource eNodeBとTarget eNodeBにおけるハンドオーバの判断のためのアルゴリズムが異なる場合(例えばベンダやオペレータが異なるeNodeB間をUEがハンドオーバする場合)に、Target eNodeBとUE間の無線品質が、Target eNodeBのアルゴリズムではハンドオーバ受け入れ可の条件を満足せず、図13に示すようにハンドオーバ直後に、Source eNodeBを含む他セルへのハンドオーバシーケンスが発生するという可能性がある。この現象は、ピンポン現象とも呼ばれる。
図13はこのピンポン現象について説明するためのシーケンス図である。なお、図13のステップS401〜S408は図12のS301〜S308と同様であるので、これらの説明は省略する。
図13において、Target eNodeBへのUEのハンドオーバ完了後(ステップS408)、Target eNodeBは、UEからのMeasurement Report(ステップS409)とTarget eNodeBのハンドオーバの判断のためのアルゴリズムに基づいて、他セルへのハンドオーバを実行するか否かを判断する。ここで、Target eNodeBとUE間の無線品質がTarget eNodeBにおけるハンドオーバ受け入れ可の条件を満足しない場合、ハンドオーバ直後に、Target eNodeBは他セルへのハンドオーバを決定する(ステップS410)。結果として、ハンドオーバ完了直後に、再度他セル(図12ではSource eNodeB)へのハンドオーバが実行されてしまう(ステップS411〜S416)。これがピンポン現象である。なお、ステップS411〜S416は、ステップS403〜S408に対応している。
本発明は、上記第1及び第2の課題の少なくとも一つを解決するための移動通信システム、ハンドオーバ制御方法、無線基地局及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の目的は、ハンドオーバ先無線基地局における移動局へのチャネル割り当て精度を向上することができる移動通信システム、ハンドオーバ制御方法、無線基地局及びプログラムを提供することである。
本発明の第2の目的は、ピンポン現象を回避することができる移動通信システム、ハンドオーバ制御方法、無線基地局及びプログラムを提供することである。
本発明による移動通信システムは、移動局と、ハンドオーバ元無線基地局と、ハンドオーバ先無線基地局とを含む移動通信システムであって、前記移動局は、前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportを前記ハンドオーバ元無線基地局に送信する第1の送信手段を備え、前記ハンドオーバ元無線基地局は、前記Measurement Reportに基づいて、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをするか否かの判断をする判断手段と、前記判断手段で前記ハンドオーバをする判断がされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ先無線基地局に送信する第2の送信手段とを備え、前記ハンドオーバ先無線基地局は、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記コンテキスト情報を受信する受信手段を備える。
本発明によるハンドオーバ制御方法は、移動局と、ハンドオーバ元無線基地局と、ハンドオーバ先無線基地局とを含む移動通信システムのハンドオーバ制御方法であって、前記移動局において、前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportを前記ハンドオーバ元無線基地局に送信する第1の送信ステップと、前記ハンドオーバ元無線基地局において、前記Measurement Reportに基づいて、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをするか否かの判断をする判断ステップと、前記ハンドオーバ元無線基地局において、前記判断ステップで前記ハンドオーバをする判断がされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ先無線基地局に送信する第2の送信ステップと、前記ハンドオーバ先無線基地局において、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記コンテキスト情報を受信する受信ステップとを含む。
本発明による無線基地局は、移動局のハンドオーバ先無線基地局であって、前記移動局が測定した前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportに基づいて、ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをする判断が前記ハンドオーバ元無線基地局においてされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ元無線基地局から受信する受信手段を備える。
本発明によるプログラムは、移動局のハンドオーバ先無線基地局の動作制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記移動局が測定した前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportに基づいて、ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをする判断が前記ハンドオーバ元無線基地局においてされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ元無線基地局から受信する処理を含む。
このように、本発明では、移動局と、移動局のハンドオーバ元無線基地局と、移動局のハンドオーバ先無線基地局とを含む移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元無線基地局は移動局のハンドオーバの際に、移動局が測定した移動局とハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報をハンドオーバ先無線基地局に送信し、ハンドオーバ先無線基地局はハンドオーバ元無線基地局からの無線品質情報に応じて移動局にチャネルを割り当てる。
また、本発明では、移動局と、移動局のハンドオーバ元無線基地局と、移動局のハンドオーバ先無線基地局とを含む移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元無線基地局は、ハンドオーバ先無線基地局にコンテキスト情報を送信する前に、移動局が測定した移動局とハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報をハンドオーバ先無線基地局に送信し、ハンドオーバ先無線基地局はハンドオーバ元無線基地局からの無線品質情報に応じて移動局のハンドオーバの受け入れの可否を判断する。
また、本発明では、移動局と、移動局のハンドオーバ元無線基地局と、移動局のハンドオーバ先の候補無線基地局とを含む移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元無線基地局は、移動局のハンドオーバ元無線基地局から候補無線基地局へのハンドオーバの決定前に、移動局が測定した移動局と候補無線基地局との間の無線品質情報を候補無線基地局に送信し、候補無線基地局はハンドオーバ元無線基地局からの無線品質情報に応じて移動局のハンドオーバの受け入れの可否を判断する。
本発明によれば、ハンドオーバ元無線基地局がハンドオーバ時に、移動局により測定される移動局とハンドオーバ先無線基地局間の無線品質情報をハンドオーバ先無線基地局に転送し、ハンドオーバ先無線基地局が転送された無線品質情報を基にチャネルを割り当てることにより、ハンドオーバ先無線基地局における移動局へのチャネル割り当て精度を向上することができるという効果が得られる。
また、本発明によれば、ハンドオーバ先無線基地局がハンドオーバ完了前に、移動局により測定される移動局とハンドオーバ先無線基地局間の無線品質情報を基にハンドオーバの受け入れの可否を判断することにより、または、ハンドオーバ元無線基地局がハンドオーバの決定をする前に、移動局のハンドオーバ先の候補無線基地局各々が移動局により測定される移動局と該候補無線基地局間の無線品質情報を基にハンドオーバの受け入れの可否を判断することにより、ピンポン現象の発生を抑制することができるという効果が得られる。
本発明の第1の実施例による移動通信システムの構成を示す図である。 図1のSource eNodeBの構成を示す図である。 図1のTarget eNodeBの構成を示す図である。 図1のUEの構成を示す図である。 本発明の第1の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第2の実施例におけるHO decisionを説明するための図である。 本発明の第2の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第3の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第4の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。 本発明の第5の実施例による移動通信システムの構成を示す図である。 本発明の第5の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。 従来のハンドオーバの手順を示すシーケンス図である。 ピンポン現象について説明するためのシーケンス図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施例による移動通信システムの構成を示す図である。図1において、UE1は、Source eNodeB2及びTarget eNodeB3、UE1を収容する交換局であるMME(Mobility Management Entity)/UPE(User Plane Entity)4を介して、通信ネットワーク5に接続されている。
Source eNodeB2は、現在UE1が無線リンクを確立しているハンドオーバ元無線基地局である。Target eNodeB3は、UE1が無線リンクを確立しようとしているハンドオーバ先無線基地局である。MME/UPE4は、通信ネットワーク5と接続されている。
図2は図1のSource eNodeB2の構成を示す図である。図2において、無線データ受信部22は、UE1からのMeasurement Reportを受信し、ハンドオーバ判定処理部23及びMeasurement Report保持部26に転送する。ハンドオーバ判定処理部23は、Measurement Reportを基にハンドオーバを実行するかどうかを判定し、ハンドオーバを実行する場合、ユーザ情報管理部24にUE1との通信に必要なコンテキスト情報(User Context)の送信トリガを送信する。
ユーザ情報管理部24は、ハンドオーバ判定処理部23からの送信トリガの受信に応答して、IP(Internet Protocol)データ送信部25へコンテキスト情報を送信する。IPデータ送信部25は、受信されたコンテキスト情報をIPパケット化し、Target eNodeB3へ送信する。
Target eNodeB3でのUE1に対する無線リソース確保完了後(後述する図4のステップS4の後)、IPデータ受信部27は、Target eNodeB3からのUser Context Responseを受信し(後述する図4のステップS6)、ユーザ情報管理部24に通知する。
ユーザ情報管理部24は、User Context Response受信に応答して、Measurement Report保持部26にMeasurement Report送信トリガを送信する。Measurement Report保持部26は、送信トリガ受信までに蓄積されたMeasurement Reportに含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報をIPデータ送信部25へ送信し、IPデータ送信部25は、受信された無線品質情報をIPパケット化し、Target eNodeB3へ送信する。
図3は図1のTarget eNodeB3の構成を示す図である。図3において、無線通信部31は、アンテナ36を介してUE1と通信を行う。スケジューリング部32は、UE1に対してチャネルを割り当てるスケジューリング処理を行う。IPデータ通信部33は、Source eNodeB2とIP通信を行う。制御部(CPU)34は、予めメモリ35に記憶されたプログラムに従って無線通信部31、スケジューリング部32及びIPデータ通信部33の各部の動作を制御する。
なお、以上の説明では、Source eNodeB2及びTarget eNodeB3間の通信にはIP通信が用いられているが、本実施例はIP通信に限定されるものではなく、他の通信プロトコルを用いてもよい。
図4は図1のUE1の構成を示す図である。図4において、無線通信部11は、アンテナ16を介してeNodeB2及び3と通信を行う。無線品質測定部12は、eNodeB2及び3を含む周囲の無線基地局各々とUE1との間の無線品質を測定する。ハンドオーバ処理部13は、Source eNodeB2からの指示に従ってUE1のハンドオーバ処理を行う。制御部(CPU)14は、予めメモリ15に記憶されたプログラムに従って無線通信部11、無線品質測定部12及びハンドオーバ処理部13の各部の動作を制御する。
以上、実施例の構成を述べたが、図1のUE1、Source eNodeB2、Target eNodeB3、MME/UPE4は、当業者にとってよく知られているため、その詳細な構成は省略する。
次に、本発明の第1の実施例による移動通信システムの動作について図面を用いて説明する。図5は本発明の第1の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
本発明の第1の実施例では、Source eNodeB2は、UE1が測定したUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報をTarget eNodeB3に通知する。Target eNodeB3は、Source eNodeB2から通知されたUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報に応じてUE1に対してチャネルを割り当てる。
このように、本発明の第1の実施例では、ハンドオーバ時にSource eNodeB2からTarget eNodeB3へ、UE1により測定されたUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を転送するようにしているので、Target eNodeB3において、無線品質に対して最適にチャネルを割り当てることができる。
以下に本発明の第1の実施例の詳細を説明する。
図5において、UE1は、自局と周囲のeNodeB間の無線品質を定期的に測定しており、この測定結果をMeasurement ReportとしてSource eNodeB2に定期的に報告する(ステップS1)。Measurement Reportの一例として、CPICH(Common Pilot Channel)のRSCP(Received Signal Code Power)があげられる。また、他の例としては、CRSP(Common Reference Symbol Power)、CRSQ(Common Reference Symbol Quality)、RSSI(Received Signal Strength Indicator)があげられる。
Source eNodeB2は、UE1からのMeasurement Reportを基にハンドオーバを実行するか否かを判断する(ステップS2)。ハンドオーバを実行する場合、Source eNodeB2は、Target eNodeB3に対して、UE1との通信に必要なコンテキスト情報を通知し、Target eNodeB3の無線リソース確保のトリガをかける(ステップS3)。
Target eNodeB3は、コンテキスト情報の受信後、無線リソースの空きがあるか否かを判断し(ステップS4)、無線リソースをUE1に割り当てることができるならば、無線リソース確保の完了をSource eNodeB2に通知する(ステップS6)。
一方、Source eNodeB2は、UE1からMeasurement Reportを定期的に受信しており、蓄積されたMeasurement Reportに含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報に対して例えば平均化処理を行う(ステップS5)。さらに、Source eNodeB2は、Target eNodeB3の無線リソース確保完了通知を受信後、平均化されたUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報をTarget eNodeB3に通知する(ステップS8)。
なお、Source eNodeB2は、平均化処理を行うことなく、蓄積されたMeasurement Reportに含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報そのものをTarget eNodeB3に通知するようにしてもよいし、または、蓄積されたMeasurement Reportそのものを通知するようにしてもよい。
また、Source eNodeB2は、Target eNodeB3の無線リソース確保完了通知を受信後、UE1にハンドオーバ先で使用するパラメータを通知する(ステップS7)。UE1とTarget eNodeB3は、UE1がハンドオーバ先で使用するパラメータを受信した後、同期確立処理を実行する(ステップS9)。さらに、UE1は、同期確立後、Target eNodeB3に対してハンドオーバ処理の完了を通知する(ステップS10)。
Target eNodeB3は、ハンドオーバ処理後、Source eNodeB2から通知されたUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報に応じてUE1に対してチャネルを割り当てる(ステップS11)。このチャネル割り当てはシステムのポリシーに応じて行われる。例えば、無線品質の悪いUEにより多くの無線リソースを割り当てる、または逆に、無線品質の良いUEにより多くの無線リソースを割り当てる等が考えられる。
ここで、無線品質情報に応じてUE1に割り当てられるチャネルとしては、HSDPA(High speed Downlink Packet Access)やHSUPA(High speed Uplink packet Access)の共用チャネルがあるが、本実施例はこれに限られるものではなく、無線リソースを適宜割り当てることができるチャネル全般に適用可能である。なお、無線リソースは電力や周波数帯域であり、これらは使用するコード数や変調方式などによって定義されることもある。
なお、Source eNodeB2は、Target eNodeB3の無線リソース確保完了通知を受信後に、ステップS8でUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報をTarget eNodeB3に通知するようにしているが、ステップS3で通知されるコンテキスト情報にUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を含めて通知することにより、ステップS5及びS8を省略するようにしてもよい。また、それ以外にも、Source eNodeB2は、ステップS2の直後からステップS11の直前までであれば、どの時点でUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を通知するようにしてもよい。
また、Source eNodeB2は、ステップS2におけるハンドオーバの決定後、Measurement Reportより精度の高い測定をUE1に要求し、UE1からのより精度の高い測定によるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質測定結果をTarget eNodeB3に通知するようにしてもよい。Measurement Reportより精度の高い測定内容として、CQI(Channel Quality Indicator)情報(広帯域の品質情報)や、通常のMeasurement Reportよりも測定周期が短いなど、測定精度を上げた報告があげられる。
別のシステム構成として、図1において、eNodeBの代わりにNodeBを配置し、上位装置としてNodeBを制御する無線基地局制御装置であるRNC(Radio Network Controller)を配置する構成も考えられる。この場合、RNCが、UEからSource NodeBを介して受信されるMeasurement Reportを基にハンドオーバの決定をなして、Target NodeBにUEとTarget NodeB間の無線品質情報を転送することになる。
また、更なる別のシステム構成として、NodeBに限定せず、無線LANなど他の無線アクセスシステムの基地局を配置する構成も考えられる。なお、eNodeB及びNodeBはどちらも無線基地局と称される。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。本発明の第2の実施例において、移動通信システムの基本的構成は第1の実施例と同様であるが、Source eNodeB2はMeasurement Reportより精度の高い無線品質情報をUE1に要求する。さらに、Source eNodeB2はUE1から受信した精度の高い無線品質情報をTarget eNodeB3に通知する。Target eNodeB3は、Source eNodeB2から通知されたUE1とTarget eNodeB3間の精度の高い無線品質情報に応じてUE1に対してチャネルを割り当てる。
このように、本発明の第2の実施例では、Source eNodeB2が通常のMeasurement Reportより精度の高い測定をUE1に要求し、より精度の高い無線品質測定結果をTarget eNodeB3に通知するようにしているので、Target eNodeB3において、無線品質に対して、Measurement Reportに基づく場合よりも最適にチャネルを割り当てることができる。
以下に本発明の第2の実施例の詳細を説明する。
本実施例では、図5のステップS2におけるハンドオーバの判断(HO decision)は2段階に分割されている。Source eNodeB2は、1段目の判断に応じて、UE1に対してより精度の高いUE1とTarget eNodeB3間の無線回線品質測定を要求し、2段目の判断に応じて、Target eNodeB3に対してコンテキスト情報の転送をすることができる。図6は本発明の第2の実施例におけるHO decisionを説明するための図であり、図7は本発明の第2の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。
図6において、図2のハンドオーバ判定処理部23は、ハンドオーバの判断基準を2段階持つ。具体的には、UE1からのMeasurement Reportに含まれるUE1とSource eNodeB2間の無線品質情報(例えばCPICH RSCP情報)を入力としたハンドオーバ判定処理が、2段階の閾値を持つ。UE1とSource eNodeB2間の無線品質情報が1段目の判断用の閾値(1st HO Decision Threshold)を下回った場合に、1st HO Decision(図7のステップS22)が発生し、さらに2段目の判断用の閾値(2nd HO Decision Threshold)を下回った場合に、2nd HO Decision (図7のステップS25)が発生する。
通常、ハンドオーバ判定には、UE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報も使用される。この場合、ハンドオーバ判定処理は上記2つの閾値以外にも第3の閾値を持つ。Source eNodeB2は、1段目の判断において、Measurement Reportに含まれるUE1と各eNodeB間の無線品質のうち第3の閾値を上回る無線品質のeNodeBをTarget eNodeBの候補として決定し、2段目の判断においては候補として決定したeNodeBのうち最も無線品質の良いeNodeBをTarget eNodeBとして決定する。
図7において、Source eNodeB2は、UE1からのMeasurement Reportを基に1st HO Decisionの条件を満足しているか判定し(ステップS22)、条件を満足した場合、UE1に対して、Target eNodeBの候補の無線回線品質測定要求を発行する(ステップS23)。
UE1は、Source eNodeB2に指定されたeNodeB(Target eNodeBの候補)とUE1間の無線回線品質測定結果を報告する(ステップS24)。この測定内容として、CQI情報(広帯域の品質情報)や、通常のMeasurement Reportよりも測定周期が短いなど、測定精度を上げた報告を採用できる。なお、Source eNodeB2は、測定対象を限定することなく、ステップS23において全てのeNodeBの無線回線品質測定を要求するようにしてもよい。
引き続き、Source eNodeB2は、UE1からのMeasurement Reportを基にハンドオーバ判定を実施し(ステップS25)、2nd HO Decisionの条件を満足した場合、Target eNodeB3に対して、UE1との通信に必要なコンテキスト情報を通知し、Target eNodeB3の無線リソース確保のトリガをかける(ステップS26)。
Target eNodeB3は、コンテキスト情報の受信後、無線リソースの空きがあるか否かを判断し(ステップS27)、無線リソースをUE1に割り当てることができるならば、無線リソース確保の完了をSource eNodeB2に通知する(ステップS29)。
Source eNodeB2は、UE1からステップS24の報告を定期的に受信しており、蓄積する。また、Source eNodeB2は、蓄積された報告に含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報に対して例えば平均化処理を行う(ステップS28)。さらに、Source eNodeB2は、Target eNodeB3から無線リソース確保完了通知を受信後、平均化したUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報をTarget eNodeB3に通知する(ステップS31)。
なお、Source eNodeB2は、平均化処理を行うことなく、蓄積された報告に含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報そのものをTarget eNodeB3に通知するようにしてもよいし、または、蓄積された報告そのものを通知するようにしてもよい。
また、Source eNodeB2は、Target eNodeB3から無線リソース確保完了通知を受信後、UE1にハンドオーバ先で使用するパラメータを通知する(ステップS30)。UE1とTarget eNodeB3とは、UE1がハンドオーバ先で使用するパラメータを受信した後、同期確立処理を実行する(ステップS32)。UE1は、同期確立後、Target eNodeB3に対してハンドオーバ処理の完了を通知する(ステップS33)。
Target eNodeB3は、ハンドオーバ処理後、Source eNodeB2から通知されたUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報に応じてUE1に対してチャネルを割り当てる(ステップS34)。
なお、シーケンスを単純にするため、ステップS22の1st HO decision以降は、UE1は通常のMeasurement Reportを停止して、Source eNodeB2はステップS24の無線回線品質測定報告を使用してステップS25のハンドオーバ判定を行うようにしてもよい。
また、Source eNodeB2は、ステップS31でUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報をTarget eNodeB3に通知するようにしているが、ステップS26で通知されるコンテキスト情報にUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を含めて通知することにより、ステップS28及びS31を省略することもできる。また、それ以外にも、Source eNodeB2は、ステップS25の直後からステップS34の直前までであれば、いずれの時点でもUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を通知することができる。
以上説明したように、本発明の第2の実施例では、ハンドオーバ判定を2段階とし、この間にSource eNodeB2が通常のMeasurement Reportより精度の高い測定をUE1に要求し、ハンドオーバ判定後により精度の高い無線品質測定結果をTarget eNodeB3に通知するようにしているので、Target eNodeB3において、無線品質に対してより最適にチャネルを割り当てることができる。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本発明の第3の実施例による移動通信システムの基本的構成は上記の通りである。本実施例では、Source eNodeB2は、コンテキスト情報の転送の前に、Measurement ReportをTarget eNodeB3に送信する。Target eNodeB3の制御部34は、Source eNodeB2から受信したUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を基にハンドオーバの受け入れの可否を判断する(該無線品質がTarget eNodeB3における品質基準を満たしているか否かを判断する)。
このように、本発明の第3の実施例では、ハンドオーバ完了前に、Target eNodeB3がUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を基にハンドオーバの受け入れの可否を判断するようにしているので、ピンポン現象の発生を抑制することができる。
また、Source eNodeB2は、コンテキスト情報を転送する前にUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報をTarget eNodeB3に通知するようにしているので、Target eNodeB3はコンテキスト情報の転送前にハンドオーバの受け入れの可否を判断することができる。したがって、Source eNodeB2からTarget eNodeB3への転送リソースを節約しつつピンポン現象の発生を抑制することができる。
以下に本発明の第3の実施例の詳細を説明する。
図8は本発明の第3の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。図8において、Source eNodeB2は、UE1から受信したMeasurement Report(ステップS41)を基にハンドオーバを実行するか否かを判断する(ステップS42)。ハンドオーバを実行する場合、Source eNodeB2は、Target eNodeB3に対して、UE1との通信に必要なコンテキスト情報を通知する前に、Measurement Reportに含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を通知する(ステップS43)。
Measurement Report自体ではなく、それに含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を通知するようにすることにより、Source eNodeB2からTarget eNodeB3への転送リソースを節約できる。また、Target eNodeB3が、受信したMeasurement Reportの中から自身に関連する情報を抽出する必要がないため、Target eNodeB3の処理を減らすことができる。なお、Source eNodeB2は、Target eNodeB3に対してMeasurement Reportそのものを通知することもできる。
Target eNodeB3は、UE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報と所定のアルゴリズムとを用いてハンドオーバの受け入れの可否を判断し(ステップS44)、その結果をSource eNodeB2に通知する(ステップS45)。例えば、Target eNodeB3は、該無線品質情報が所定の閾値以下であり、ハンドオーバの受け入れ不可と判断した場合、その旨をステップS45にてSource eNodeB2に通知する。この場合、Source eNodeB2は、ハンドオーバ処理を中止する。
一方、Target eNodeB3は、該無線品質情報が所定の閾値より大であり、ハンドオーバの受け入れ可と判断した場合、その旨をステップS45にてSource eNodeB2に通知する。この場合、Source eNodeB2は、Target eNodeB3に対して、UE1との通信に必要なコンテキスト情報を通知し、Target eNodeB3の無線リソース確保のトリガをかける(ステップS46)。
Target eNodeB3は、コンテキスト情報の受信後、無線リソースの空きがあるか否かを判断し(ステップS47)、無線リソースをUE1に割り当てることができるならば、無線リソース確保の完了をSource eNodeB2に通知する(ステップS48)。そして、Source eNodeB2は、UE1にハンドオーバ先で使用するパラメータを通知する(ステップS49)。UE1とTarget eNodeB3とは、UE1がハンドオーバ先で使用するパラメータを受信した後、同期確立処理を実行する(ステップS50)。UE1は、同期確立後、Target eNodeB3に対してハンドオーバ処理の完了を通知する(ステップS51)。さらに、Target eNodeB3は、UE1に対してチャネルを割り当てる(ステップS52)。
なお、Source eNodeB2は、第1の実施例と同様に図5のステップS5及びステップS8の処理を追加的に行うようにしてもよい。例えば、Source eNodeB2は、蓄積されたMeasurement Reportに含まれるUE1とTarget eNodeB3間の無線品質情報を、ステップS48の後にTarget eNodeB3に通知することができる。さらに、Target eNodeB3は、ステップS52において該無線品質情報に応じてUE1に対してチャネルを割り当てることができる。
また、システム内に存在するeNodeBの各々は、自局がTarget eNodeBになったときにステップS44におけるハンドオーバの受け入れ可否の判断処理を行うか否かについて、事前(ステップS41より前の時間、例えばeNodeB立ち上げ直後)に他のeNodeBに対して報知(ブロードキャスト)するようにしてもよい。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。本発明の第4の実施例では、Source eNodeB2は、HO decision前に、複数のTarget eNodeB候補に対して、Measurement Report(ステップS61)に含まれるUE1と該候補間の無線品質情報を送信する。複数のTarget eNodeB候補は、受信した無線品質情報に基づきハンドオーバの受け入れの可否を判断し、その判断結果をSource eNodeB2に送信する。さらに、Source eNodeB2は、受信した判断結果に基づきTarget eNodeBを決定する。
このように、本発明の第4の実施例では、Source eNodeB2は事前に、ハンドオーバの受け入れが可能な(UE1との間の無線品質が品質基準を満たしている)eNodeBを知ることができるので、ハンドオーバに要する時間(HO decisionからハンドオーバ完了までの時間)を長くすることなく、ピンポン現象の発生を抑制することができる。
以下に本発明の第4の実施例の詳細を説明する。なお、本実施例の移動通信システムの基本構成は、実施例3の構成と同様である。
図9は本発明の第4の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図である。図9において、Source eNodeB2は、HO decisionの前に、複数のTarget eNodeB候補3及び8の各々に対して、UE1からのMeasurement Report(ステップS61)に含まれるUE1と該候補間の無線品質情報を通知する(ステップS62及びS63)。ここで、Target eNodeB候補3及び8の各々に対してMeasurement Reportそのものを通知するようにしてもよい。
なお、Source eNodeB2は、Measurement Reportを基にTarget eNodeBの候補を決定することができる。例えば、Measurement Reportに含まれるUE1と各eNodeB間の無線品質のうち所定の閾値を上回る無線品質のeNodeBがTarget eNodeBの候補として決定される。
Target eNodeB候補3及び8の各々は、図8のステップS44と同様に、UE1と該候補間の無線品質情報を基にハンドオーバの受け入れの可否を判断し(ステップS64及びS65)、その結果をSource eNodeB2に通知する(ステップS66及びS67)。
そして、Source eNodeB2は、UE1からのMeasurement Reportを基にハンドオーバを実行するか否かを判断する(ステップS68)。すなわち、Source eNodeB2は、UE1とSource eNodeB2間の無線品質がHO decision用の閾値を下回った場合、ハンドオーバの受け入れ可と判断したTarget eNodeB候補の中からTarget eNodeBを選択する(ステップS68)。例えば、Source eNodeB2は、最も無線品質の良い候補をTarget eNodeBとして決定する。なお、図9では、eNodeB3がTarget eNodeBとして決定されるものとする。
Source eNodeB2は、Target eNodeB3に対して、UE1との通信に必要なコンテキスト情報を通知し、Target eNodeB3の無線リソース確保のトリガをかける(ステップS69)。ステップS70〜ステップS75は図8のS47〜S52と同様であるので、これらの説明は省略する。
なお、Source eNodeB2は定期的にUE1からMeasurement Reportを受信し、受信したMeasurement Reportを基にTarget eNodeBの候補を定期的に決定することもできる。また、Source eNodeB2は、Measurement Reportまたはこれに含まれるUE1と該候補間の無線品質情報を定期的にTarget eNodeBの候補に対して通知することもできる。この場合、Target eNodeBの候補は、該通知を受けるたびにハンドオーバの受け入れの可否を判断して、その結果をRadio Quality Notify ResponseとしてSource eNodeB2に通知する。そして、Source eNodeB2は、ハンドオーバが必要となったときに、最新のRadio Quality Notify Responseを用いてTarget eNodeBを決定する。
また、Source eNodeB2は、自局の負荷が高くなった場合に、Target eNodeBの候補にMeasurement Reportまたはこれに含まれるUE1と該候補間の無線品質情報を通知するようにしてもよい。ここで、負荷が高くなった場合とは、例えば、無線リソースの空きが所定の閾値を下回った場合とすることができる。
また、システム内に存在するeNodeBの各々は、自局がTarget eNodeBの候補になったときにステップS64,S65におけるハンドオーバの受け入れ可否の判断処理を行うか否かについて、事前(ステップS61より前の時間、例えばeNodeB立ち上げ直後)に他のeNodeBに対して報知(ブロードキャスト)するようにしてもよい。
本発明の第3及び第4の実施例は、eNodeBの代わりにNodeBを配置し、上位装置としてNodeBを制御するRNCを配置するシステム構成に適用することができる。図10は本発明の第5の実施例による移動通信システムの構成を示す図であり、Source NodeB2の上位装置としてSource RNC6が配置され、Target NodeB3の上位装置としてTarget RNC7が配置されている。
図11は本発明の第5の実施例による移動通信システムの動作を示すシーケンス図であり、本発明の第3の実施例が図10のシステム構成に適用された場合の動作が示されている。図11において、Source RNC6は、UE1からSource NodeB2を介して受信するMeasurement Report(ステップS81,S82)を基にハンドオーバを実行するか否かを判断する(ステップS83)。
ハンドオーバを実行する場合、Source RNC6は、Target RNC7に対して、コンテキスト情報を通知する前に、Measurement Reportに含まれるUE1とTarget NodeB3間の無線品質情報を通知する(ステップS84)。なお、Measurement Reportそのものを通知するようにしてもよい。
Target RNC7は、UE1とTarget NodeB3間の無線品質情報を基にハンドオーバの受け入れの可否を判断し(ステップS85)、その結果をSource RNC6に通知する(ステップS86)。受け入れ不可であれば、Source RNC6はハンドオーバ処理を中止する。一方、受け入れ可であれば、Source RNC6は、UE1とSource NodeB2間のチャネルを解放せしめた後(ステップS87〜S89)、UE1との通信に必要なコンテキスト情報をTarget RNC7を介してTarget NodeB3に通知する(ステップS90及びS91)。
Target NodeB3は、無線リソースの確保処理を行い(ステップS92)、その旨をTarget RNC7に通知する(ステップS93)。Target RNC7は、Target NodeB3にUE1との間の無線リンクの設定を要求し(ステップS94〜S97)、これによりUE1とTarget NodeB3間の同期確立処理がなされると、UE1は、Target NodeB3を介してTarget RNC7にハンドオーバ処理の完了を通知する(ステップS98及びS99)。Target NodeB3はUE1に対してチャネルを割り当てる(ステップS100)。
以上の説明は、本発明の第3の実施例が図10のシステム構成に適用された場合についてであるが、同様に本発明の第4の実施例を図10のシステム構成に適用することができることは勿論である。この場合、Source RNC6がMeasurement Reportを基にTarget NodeBの候補を決定し、決定されたTarget NodeB候補をそれぞれ制御するRNCに図9のステップS62,S63の通知を行う。そして、この通知を受けたRNCが、図9のステップS64,S65のハンドオーバ受け入れの判断を行い、その結果をSource RNC6に通知する。Source RNC6は、ハンドオーバ受け入れ可と判断されたTarget NodeB候補の中から図9のステップS68と同様にTarget NodeBを決定し、決定されたTarget NodeBにコンテキスト情報を転送する。なお、その後の動作は、図11のステップS92〜ステップS100と同様である。
なお、無線基地局間、RNC間における各種情報の通知は、各種情報の送信と呼ぶこともできる。また、UEから無線基地局へのMeasurement Reportや無線回線品質測定結果の報告は、Measurement Reportや無線回線品質測定結果の送信と呼ぶこともできる。
図5、図7〜9及び図11に示した各シーケンス図に従ったUE、eNodeB、NodeB及びRNC各々の処理動作は、これら装置各々において、予めROM等の記憶媒体に格納されたプログラムを、CPU(制御部)となるコンピュータに読み取らせて実行せしめることにより、実現できることは勿論である。なお、本発明は、上述した各実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施することができることは勿論である。
1 UE
2,3 eNodeB
4 MME/UPE
5 通信ネットワーク
6,7 RNC
11,31 無線通信部
12 無線品質測定部
13 ハンドオーバ処理部
14,34 制御部
15,35 メモリ
21 無線データ送信部
22 無線データ受信部
23 ハンドオーバ判定処理部
24 ユーザ情報管理部
25 IPデータ送信部
26 Measurement Report保持部
27 IPデータ受信部
16,28,36 アンテナ
32 スケジューリング部
33 IPデータ通信部

Claims (8)

  1. 移動局と、ハンドオーバ元無線基地局と、ハンドオーバ先無線基地局とを含む移動通信システムであって、
    前記移動局は、
    前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportを前記ハンドオーバ元無線基地局に送信する第1の送信手段を備え、
    前記ハンドオーバ元無線基地局は、
    前記Measurement Reportに基づいて、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをするか否かの判断をする判断手段と、
    前記判断手段で前記ハンドオーバをする判断がされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ先無線基地局に送信する第2の送信手段とを備え、
    前記ハンドオーバ先無線基地局は、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記コンテキスト情報を受信する受信手段を備える移動通信システム。
  2. 前記無線品質情報は、受信電力に関する情報である、請求項1に記載の移動通信システム。
  3. 移動局と、ハンドオーバ元無線基地局と、ハンドオーバ先無線基地局とを含む移動通信システムのハンドオーバ制御方法であって、
    前記移動局において、前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportを前記ハンドオーバ元無線基地局に送信する第1の送信ステップと、
    前記ハンドオーバ元無線基地局において、前記Measurement Reportに基づいて、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをするか否かの判断をする判断ステップと、
    前記ハンドオーバ元無線基地局において、前記判断ステップで前記ハンドオーバをする判断がされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ先無線基地局に送信する第2の送信ステップと、
    前記ハンドオーバ先無線基地局において、前記ハンドオーバ元無線基地局から前記コンテキスト情報を受信する受信ステップとを含むハンドオーバ制御方法。
  4. 前記無線品質情報は、受信電力に関する情報である、請求項3に記載のハンドオーバ制御方法。
  5. 移動局のハンドオーバ先無線基地局であって、
    前記移動局が測定した前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportに基づいて、ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをする判断が前記ハンドオーバ元無線基地局においてされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ元無線基地局から受信する受信手段を備える無線基地局。
  6. 前記無線品質情報は、受信電力に関する情報である、請求項5に記載の無線基地局。
  7. 移動局のハンドオーバ先無線基地局の動作制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記移動局が測定した前記移動局と前記ハンドオーバ先無線基地局との間の無線品質情報を含むMeasurement Reportに基づいて、ハンドオーバ元無線基地局から前記ハンドオーバ先無線基地局への前記移動局のハンドオーバをする判断が前記ハンドオーバ元無線基地局においてされた後に、前記無線品質情報を含む、前記移動局との通信に必要なコンテキスト情報を、前記ハンドオーバ元無線基地局から受信する処理を含むプログラム。
  8. 前記無線品質情報は、受信電力に関する情報である、請求項7に記載のプログラム。
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