JP2012121267A - 電子書籍再生装置および読了位置同期システム - Google Patents

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大輔 相澤
Masaru Endo
優 遠藤
Kazuo Kitagawa
一生 北川
Hiroyasu Kondo
弘康 近藤
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Abstract

【課題】電子書籍EBと印刷書籍PBとを相補的に利用して読書を楽しむユーザーの利便性を向上させる。
【解決手段】電子書籍EBの再生を行う電子書籍リーダー100において、制御部110は、印刷書籍PBの表紙から印刷書籍PBに介挿された栞200までの距離を表す時間tもしくは波数や位相差を、距離センサー150を利用して取得し、時間tもしくは波数や位相差に基づいて栞200の介挿位置を特定し、印刷書籍PBに対応付けられている電子書籍EBを再生するにあたって栞200の介挿位置に対応する箇所から再生する。
【選択図】図3

Description

本発明は電子書籍再生装置および読了位置同期システムに関し、特に、電子書籍と印刷書籍との間でページ同期が可能な電子書籍再生装置および読了位置同期システムに関する。
近年、電子書籍が普及がめざましい。しかし、携帯性・検索性等の面で電子書籍に多くのメリットがある一方、印刷書籍(紙やプラスチック等の印刷媒体に印刷された書籍)に慣れ親しんだユーザーにとっては不満を感じる面もある。このような不満を解消するための技術として、例えば、特許文献1,2の技術が開示されている。
特許文献1は、電子書籍の読書中に複数のページにマーキング可能な栞機能を備えた電子書籍にかかるものであり、マーキングしたページの一部分をサムネイル表示可能になっている。これにより、単純にサムネイルすると内容が分からないところを、内容が分かるように表示して管理できる。
特許文献2は、見開きタイプの電子書籍端末であり、電子書籍の情報(タイトルやページ情報等)を閉じた状態の表面に設置された液晶ディスプレイに表示可能としてある。これにより、電子書籍端末を閉じた状態であっても、栞を付与した位置を液晶ディスプレイに表示可能となり、栞の介挿位置を容易に把握できるようになる。
特開2006−338142号公報 特開2003−241883号公報
以上のように、電子書籍の利便性を向上する試みは種々なされているが、印刷書籍を好むユーザーも未だ多い。このような実状から、例えば通勤中のように移動している間は電子書籍での読書を楽しみつつ、自宅やオフィスのように移動していないときは印刷書籍での読書を楽しむ、といった相補的な利用形態が考えられる。ただし、このような利用形態においては、読書メディアを変えて読書を再開する際に、特に紙媒体の書籍での読書を行った後に電子書籍での読書を行う際に、紙媒体の書籍で読み進んだ箇所がすぐに表示されず、不便である。むろん、逆に電子書籍での読書を行った後に神媒体の書籍での読書を行う際にも、電子書籍で読み進んだ箇所のページを探す必要があり、やはりすぐに読書を再開することが出来ない。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、電子書籍と印刷書籍とを相補的に利用して読書を楽しむユーザーの利便性を向上させることが可能な電子書籍再生装置および読了位置同期システムの提供を目的とする。
前記課題を解決するために本発明にかかる電子書籍再生装置は、電子書籍の再生を行う電子書籍再生装置において、距離取得部と介挿位置特定部と再生部とを備えている。
前記距離取得部は、印刷書籍の表紙から当該印刷書籍に介挿された栞までの距離に応じた距離相当値を、距離センサーから取得する。なお、前記印刷書籍とは、紙やプラスチック等の印刷媒体に印刷された書籍を意味し、電子書籍とは、文字・画像・音声等の電子データであって、前記電子書籍再生装置により再生可能なものを言う。また、前記栞は、前記印刷書籍の任意のページに介挿して栞として利用可能であればどのようなものであってもよく、例えば、付箋のようなものであってもよいし、ブックカバーの折返し部分であってもよい。
前記距離センサーは、電子書籍再生装置に内蔵されていてもよいし、外部にあってもよい。外部にある場合は、距離センサーもしくは距離センサーを備える装置との間で所定の通信を行って、距離センサーの測定した距離相当値を取得する。ここで言う距離相当値は、距離を表す値であればどのようなものであってもよく、むろん、距離そのものであっても構わない。印刷書籍の表紙から当該印刷書籍に介挿された栞までの距離とは、印刷書籍の表紙と略同一の平面と栞の介挿されたページと略同一の平面との距離である。
前記介挿位置特定部は、前記距離取得部の取得した距離相当値に基づいて前記栞の介挿位置を特定する。前記距離は、前記栞の介挿位置に応じて変動するものであり、前記栞の介挿位置が進むとその分だけ距離も増加し、前記栞の介挿位置が戻るとその分だけ距離も減少する。すなわち、前記距離の変動は、前記栞の介挿位置の変動に正比例する。従って、前記距離相当値に基づいて前記栞の介挿位置を、単純な計算により特定することができる。
前記再生部は、前記印刷書籍に対応する電子書籍を再生する際に前記介挿位置に応じた箇所から再生する。ここでは、前記印刷書籍と前記電子書籍との対応関係が予め規定されているものとする。むろん、後述の態様のように、前記印刷書籍と前記電子書籍との対応関係が未定の場合には、前記栞を介挿された前記印刷書籍と前記電子書籍との対応関係を新しく規定することも可能である。なお、前記介挿位置特定部は、前記栞の介挿位置を所定の記憶部に記憶してもよく、この場合、前記再生部は、前記所定の記憶部に記憶されている前記介挿位置に応じた箇所から前記印刷書籍に対応する電子書籍を再生する。このようにいったん前記栞の介挿位置を記憶媒体に記憶すれば、ページを特定して一旦電子書籍再生装置の電源を切り、その後、電子書籍を再生する場合等に好適となる。
以上の構成によれば、前記印刷書籍における前記栞の介挿位置に対応した箇所から前記電子書籍の再生が開始されるため、前記印刷書籍の読書を中断した位置に前記栞を介挿しておけば、次に前記印刷書籍に対応する電子書籍で読書を再開するときに前記栞の介挿位置に対応する箇所から電子書籍が再生される。ここで言う再生とは、電子書籍にかかる文字、画像、音声等のデータを再生することを意味し、その結果、電子書籍再生装置の所定の表示部に文字が表示されたり画像が表示されたり音声が朗読されたりする。
<請求項2>
また、本発明の選択的な一態様は、前記介挿位置特定部は、前記表紙から前記印刷書籍の第1ページまでの厚みと前記距離相当値に応じた距離との差分を前記印刷書籍の単位ページあたりの厚みで除算することにより前記栞の介挿位置を特定する構成とされる。
当該構成において、前記表紙から前記印刷書籍の第1ページまでの厚みや前記印刷書籍の単位ページあたりの厚みは、既存の情報を利用してもよいし、最初に前記印刷装置における前記栞の介挿位置を特定する際に、前記距離センサーを用いて前記表紙から前記印刷書籍の第1ページまでの厚みを測定し、前記栞の介挿位置におけるページ数の入力をユーザーから受付けることにより、算出してもよい。
前記距離から前記印刷書籍の第1ページまでの厚みを差し引くと、前記栞の介挿位置の比例値となり、この比例値を前記印刷書籍の単位ページあたりの厚みで除算すれば、前記栞の介挿位置(介挿されたページ数)を取得することが出来る。すなわち、前記栞の介挿位置を正確に求めることが出来るようになる。むろん、正確な介挿位置が不要であれば、前記距離に応じて概算される介挿位置を前記栞の介挿位置としてもよく、例えば印刷書籍の総厚みに対する前記距離の割合に応じたページを前記栞の介挿位置とすることもできる。
<請求項3>
本発明の選択的な一態様は、前記介挿位置特定部は、前記印刷書籍の第1ページへの前記栞の介挿を指示する表示を所定の表示部に行い、前記栞が前記第1ページに介挿されると、前記表紙から前記第1ページに介挿された前記栞までの距離に応じた距離相当値を前記距離取得部に取得させ、前記第1ページ以外の所定ページへの前記栞の介挿を指示する表示を前記所定の表示部に行い、前記栞が前記所定ページに介挿されると、前記表紙から前記栞までの距離に応じた距離相当値を前記距離取得部に取得させ、前記表紙から前記第1ページまでの距離相当値に応じた距離と前記表紙から前記所定ページまでの距離相当値に応じた距離との差分を前記所定ページのページ数で除算することにより前記印刷書籍の単位ページあたりの厚みを特定する構成とされる。
当該構成によれば、前記栞の介挿位置を正確に特定するために必要になる情報(前記表紙から第1ページまでの厚み、前記印刷書籍の単位ページあたりの厚み)を簡易な操作で取得できる。
<請求項4>
本発明の選択的な一態様は、前記介挿位置特定部は、前記所定ページのページ数の入力を指示する表示を前記所定の表示部に行い、所定の操作部から入力されたページ数を前記所定ページとして取得する構成とされる。
当該構成によれば、前記所定ページをユーザーの任意のページとすることが可能となり、例えば、前記所定ページとして前記印刷書籍において読書を中断したページとすることにより、上述した単位ページあたりの厚みの特定と同時に、前記印刷書籍における読書を中断した位置(前記栞の介挿位置)を特定することができる。
<請求項5>
本発明の選択的な一態様は、前記距離取得部が前記距離相当値のいずれかを取得する際は、一部を露出しつつ前記印刷書籍に介挿された前記栞の露出部分と前記表紙の同一平面上に配置された距離センサーとの間に遮蔽物が無く前記距離センサーと前記栞の露出部分とが対面配置された状態とされる構成とされる。
当該構成によれば、前記栞と前記距離センサーとの間に空気以外の遮蔽物が無いため、前記栞の介挿位置に対応する距離に応じた距離相当値を正確に取得可能となり、前記栞の介挿位置をより正確に特定可能となる。
<請求項6>
本発明の選択的な一態様は、前記栞は識別子を記憶した記憶媒体を備え、前記介挿位置特定部は非接触で前記記憶媒体から読み取った前記識別子に関連付けられている電子書籍を前記印刷書籍に対応する電子書籍と識別する構成とされる。
当該構成によれば、前記電子書籍と前記印刷書籍とを前記栞の備える記憶媒体に記憶された識別子を介在させて対応づけることが可能となる。また、前記記憶媒体は前記識別子を非接触で読み取り可能であるため、前記栞と前記電子書籍再生装置との接続などは不要であり、前記栞と前記電子書籍再生装置とがある程度離れていても前記識別子を読み取って、前記栞の介挿された印刷書籍に対応する電子書籍を識別することができる。
<請求項7>
本発明の選択的な一態様は、前記介挿位置特定部は、非接触で前記記憶媒体から読み取った識別子に電子書籍が関連付けられていないとき、電子書籍の選択画面を所定の表示部に表示し、当該選択画面において選択された電子書籍を前記識別子に関連付ける構成とされる。
当該構成によれば、前記印刷書籍と電子書籍の対応関係が不明な場合や、新しい印刷書籍の読書を開始した場合等に、ユーザーが適切な電子書籍を前記印刷書籍に対応付けることが可能となる。
<請求項8>
本発明の選択的な一態様は、電子書籍の再生を行う電子書籍再生装置と印刷書籍に介挿される栞とを備える読了位置同期システムにおいて、
前記栞は、識別子を記憶した記憶媒体を備え、
前記電子書籍再生装置は、
前記印刷書籍の表紙から前記印刷書籍に介挿された前記栞までの距離を表す距離相当値を、距離センサーを利用して取得する距離取得部と、
非接触で前記記憶媒体から読取った前記識別子に関連付けられている電子書籍を前記印刷書籍に対応する電子書籍と識別し、前記距離相当値に基づいて特定した前記栞の介挿位置を、前記印刷書籍に対応付けられている電子書籍に対応付ける介挿位置特定部と、
前記印刷書籍に対応する電子書籍を再生するにあたって前記介挿位置に対応する箇所から再生する再生部と、
を備える構成とされる。
<請求項9>
電子書籍の再生を行う電子書籍再生装置と印刷書籍に装着されるブックカバーとを備える読了位置同期システムにおいて、
前記ブックカバーは、前記印刷書籍に介挿される栞部と、前記印刷書籍に介挿された前記栞までの距離を表す距離相当値を、距離センサーを利用して取得する距離取得部と、識別子を記憶した記憶媒体とを備え、
前記電子書籍再生装置は、
前記印刷書籍の表紙から前記印刷書籍に介挿された前記栞部までの距離を表す距離相当値を、前記ブックカバーと通信を行って取得する距離取得部と、
非接触で前記記憶媒体から読取った前記識別子に関連付けられている電子書籍を前記印刷書籍に対応する電子書籍と識別し、前記距離相当値に基づいて特定した前記栞部の介挿位置を、前記印刷書籍に対応付けられている電子書籍に対応付ける介挿位置特定部と、
前記印刷書籍に対応する電子書籍を再生するにあたって前記介挿位置に対応する箇所から再生する再生部と、
を備える構成とされる。
なお、上述した電子書籍再生装置は、他の機器に組み込まれた状態で実施されたり他の方法とともに実施されたりする等の各種の態様を含む。
以上説明したように本発明によれば、ユーザーは、印刷書籍から電子書籍へと読書媒体を変更する際にスムーズに読書を継続できるようになり、読書媒体を気軽に変更して読書を続けることが可能な電子書籍再生装置を提供することができる。
請求項2にかかる発明によれば、栞の介挿位置を正確に求めることが出来るようになる。
請求項3にかかる発明によれば、栞の介挿位置を正確に特定するために必要になる情報を簡易な操作で取得できる。
請求項4にかかる発明によれば、単位ページあたりの厚みの特定と同時に、印刷書籍における読書を中断したページを特定することができる。
請求項5にかかる発明によれば、栞の介挿位置をより正確に特定可能となる。
請求項6にかかる発明によれば、栞と電子書籍再生装置とを接続・接触させることなく栞の介挿された印刷書籍に対応する電子書籍を識別することができる。
請求項7にかかる発明によれば、ユーザーが適切な電子書籍を前記印刷書籍に対応付けることが可能となる。
請求項8,9にかかる発明によれば、読書媒体を気軽に変更して読書を続けることが可能な読了位置同期システムを提供できる。
読了位置同期システムの概略構成を示す模式図である。 第1実施形態にかかる読了位置同期システムの電気的構成を示すブロック図である。 栞を介挿された印刷書籍を、印刷書籍の前小口側から見て示した平面図である。 第1実施形態にかかるページ同期処理の流れを示すフローチャートである。 印刷書籍に介挿された栞のページ数算出にかかるイメージ図である。 第1実施形態にかかる栞登録処理の流れを示すフローチャートである。 読了位置同期システムの利用態様を説明する図である。 ページ情報の無い電子書籍と印刷書籍のページ対応関係を示す説明図である。 第2実施形態にかかる読了位置同期システムの電気的構成を示すブロック図である。 第2実施形態にかかるブックカバーの形状を示す平面図である。 読書を中断したページに栞部を介挿した状態を、印刷書籍の背側から見て示した平面図である。 第2実施形態にかかるページ同期処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態にかかるブックカバー登録処理の流れを示すフローチャートである。 変形例2にかかる栞登録処理の流れを示すフローチャートである。 変形例5にかかる露出部を説明する平面図である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)ページ同期システムの構成:
(2)第1実施形態にかかる電子書籍リーダーの構成:
(3)第1実施形態にかかるページ同期処理:
(4)第2実施形態にかかる電子書籍リーダーの構成:
(5)第2実施形態にかかるページ同期処理:
(6)まとめと変形例:
(1)ページ同期システムの構成:
図1は、以下に説明する各実施形態にかかるページ同期システムの概略構成を示す模式図である。同図に示すように、ページ同期システムSは、電子書籍リーダー100と栞200とを備えており、栞200を介して電子書籍リーダー100に記憶されている印刷書籍PBの読了位置を電子書籍EBに同期できるようになっている。ここで、電子書籍リーダー100とは、電子書籍EBの電子データに基づいて文字情報や画像情報を画面に表示するものに限らず、電子書籍EBの電子データに基づいて音声を出力(朗読)する機能を備えていてもよい。なお、印刷書籍PBとは、印刷面に文字・図形等を印刷した複数枚の印刷媒体(紙、プラスチック等)を製本したものである。また、電子書籍EBとは、文字や図形などを含む電子データであって、電子機器のディスプレイで読むことが出来るものであり、例えば、「EPUB」、「xmdf」、「.book」、「AZW」、「PDF」、プレーンテキスト等のフォーマットが代表的である。
(2)第1実施形態の構成:
次に、図2を参照して、電子書籍リーダー100の電気的構成を説明する。同図は第1実施形態にかかるページ同期システムS1の電気的構成をブロック図にて示してある。同図において、電子書籍リーダー100は、電子書籍リーダー100の制御主体となる制御部110と、文字や画像を画面に表示可能なディスプレイ120と、各種データを記憶可能なメモリー130と、ユーザーの操作入力を受付けるインターフェースとなる操作部140と、対象物との距離に応じた電気信号を出力する距離センサー150と、周囲所定範囲(RF(Radio Frequency)による通信可能範囲)にあるRF(Radio Frequency)タグからIDを取得するRFタグリーダー160と、を備えている。なお、本第1実施形態では、電子書籍リーダー100が電子書籍再生装置を構成する。
<制御部>
制御部110は、例えばCPUとRAMにより実現されるプログラム実行環境を備えており、メモリー130に格納されている制御プログラムを当該プログラム実行環境において実行することにより電子書籍リーダー100を制御する。制御部110は、主として、ディスプレイ120に対する電子書籍EBのコンテンツ表示、不図示のスピーカを利用した電子書籍EBの朗読、栞200のRFタグの読取りや栞の介挿ページの特定等により行う印刷書籍PBと電子書籍EBのページ同期、後述の通信I/F(通信I/F370等)を介して行う通信、等を制御する。むろん、同様の制御を実行可能なICチップ等の回路で制御部110を構成してもよい。なお、本第1実施形態や後述する第2実施形態においては、制御部110が、距離取得部、介挿位置特定部、再生部を構成する。
<ディスプレイ>
ディスプレイ120は、例えば薄型ディスプレイの構成とされ、薄型ディスプレイの駆動回路を含んで構成される。ディスプレイ120は、制御部110の制御に従い、電子書籍EBのコンテンツ、UI(User Interface)、等を画面に表示する。薄型ディスプレイとしては、液晶ディスプレイ、電子ペーパー及び有機ELディスプレイ等の公知の薄型ディスプレイを採用できることは言うまでもないが、今後開発されるいかなる薄型ディスプレイであっても当然に採用可能である。
<メモリー>
メモリー130は、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体を備えており、当該記憶媒体に対するデータの読み書きを行う制御回路を含んで構成される。メモリー130の記録方式は特に限定されず、電気的、磁気的、光学的、光磁気的、等、如何なる記録方式であってもよい。メモリー130は、電子書籍EBの電子データや制御部110が実行する電子書籍リーダー100の制御プログラム等の各種データを記憶する他、制御部110が制御プログラムを実行して生成する各種の情報(例えば、印刷書籍PBの読了位置にかかる情報)等も記憶することができる。なお、本明細書ではメモリー130を単体として記載してあるが、むろん、用途や記憶データ毎に複数のメモリーで構成してもよい。
<操作部>
操作部140は、図1に例示したように複数のボタンで構成できる。ユーザーは、操作部140のボタンを適宜に操作し、制御部110に対して各種の操作入力を行う。操作入力が行われると、制御部110はユーザーが操作部140に行った操作に基づいて各種の制御を行う。なお、操作部140としては、複数のボタン以外にも公知の各種の操作入力デバイスを採用できるし、ディスプレイ120がタッチパネルの構成を有するのであれば当該タッチパネルを操作部140としてもよい。むろん、今後開発される如何なる操作入力デバイスも操作部140に採用可能である。
<距離センサー>
距離センサー150は、測定媒体を用いて対象物(本第1実施形態では栞200)との距離を測定するものであり、測定結果にかかる情報出力可能になっている。測定結果にかかる情報は、制御部110へ出力される。本明細書に記載の距離センサー150は、測定媒体として超音波や電磁波、光等のように空気中を伝送して非接触式で対象との距離を測定可能な媒体を用いている。なお、以下に説明する距離センサー150の出力する時間t、波数や位相差、は本第1実施形態や後述する第2実施形態において距離相当値を構成する。
<超音波を用いた距離センサー>
超音波を用いる場合、距離センサー150は、超音波の信号波を栞200へ送信する送信部と、栞200で反射した超音波を受信する受信センサーと、受信センサーの受信した超音波に基づいて栞200までの距離を計算する演算部と、を備える。
演算部は、例えば、送信部が超音波を送信してから当該超音波の反射波が受信センサーに到達するまでの時間t[s]を計測している。この時間t[s]が距離を表す情報として、制御部110へ出力される。ここで、印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0を約0.1[mm]、超音波の速度を344[m/s]、とすると、制御部110は、時間t[s]を超音波が厚み0.1[mm]の往復に要する時間0.58[μs]で除算して、栞200が挟まれたページ数を算出することができる。
むろん、演算部は、送信部から送信された超音波の反射波が受信センサーに受信されるまでの波数と位相差を計測して出力してもよく、この場合、制御部110は、波数と位相差とに基づいて栞200との距離d[mm]を計算し、距離d[mm]を印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0で除算して栞200が挟まれたページ数を算出する。なお、以下の電磁波を用いる場合や光を用いる場合も同様であるが、受信センサーの出力信号に基づくページ数の算出処理は、演算部と制御部110とで任意に役割分担可能である。
<電磁波を用いた距離センサー>
電磁波を用いる場合、距離センサー150は、電磁波の信号波を栞200へ送信する送信部と、栞200で反射した電磁波を受信する受信センサーと、受信センサーの受信した電磁波に基づいて栞200までの距離を計算する演算部と、を備える。
演算部は、例えば、送信部が電磁波を送信してから当該電磁波の反射波が受信センサーに到達するまでの時間t[s]を計測している。この時間t[s]が距離を表す情報として、制御部110へ出力される。ここで、印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0を約0.1[mm]とすると、制御部110は、時間t[s]を電磁波が厚み0.1[mm]の往復に要する時間0.33[ps]で除算して、栞200が挟まれたページ数を算出することができる。
むろん、演算部は、送信部が電磁波を送信してから当該電磁波の反射波が受信センサーに受信されるまでの波数と位相差を計測して出力してもよく、この場合、制御部110は波数と位相差とに基づいて栞200との距離d[mm]を計算し、距離d[mm]を印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0で除算して栞200が挟まれたページ数を算出する。
なお、電磁波を用いた距離センサーには、例えば、対物センサーやドップラーセンサーとして使われることの多いISM (Industry-Science-Medical)バンドの24[GHz]等の電磁波を利用したものを採用できる。
<光を用いた距離センサー>
光を用いる場合、距離センサー150は、光の信号波を栞200へ送信する送信部と、栞200で反射した光を受信する受信センサーと、受信センサーの受信した光に基づいて栞200までの距離を計算する演算部と、を備える。
演算部は、例えば、送信部が光を送信してから当該光の反射光が受信センサーに到達するまでの時間t[s]を計測している。この時間t[s]が距離を表す情報として、制御部110へ出力される。ここで、印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0を約0.1[mm]とすると、制御部110は、時間t[s]を光が厚み0.1[mm]の往復に要する時間0.33[ps]で除算して、栞200が挟まれたページ数を算出することができる。
むろん、演算部は、送信部が発光してから反射光が受信センサーに到達するまでの波数と位相差を計測して出力してもよく、この場合、制御部110は、波数と位相差とに基づいて栞200との距離d[mm]を計算し、距離d[mm]を印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0で除算して栞200が挟まれたページ数を算出する。
なお、光を用いた距離センサーには、例えば、赤外線や赤色LED(Light emitting diode)を利用したものを採用できる。
<RFタグリーダー>
RFタグリーダー160は、RFタグ210の備える記憶媒体に記憶されているRFIDを取得する。RFIDは、本第1実施形態や後述する第2実施形態において、識別子を構成する。RFタグ210の備える記憶媒体は一般的には半導体メモリで構成されており、RFタグリーダー160は誘導電磁界または電波を用いた非接触の近距離通信によってRFタグの半導体メモリに記憶されたRFIDを読み出すことができる。本第1実施形態においては、栞200がRFタグ210を備えており、RFタグリーダー160はRFタグ210と通信することにより栞200に固有のRFIDを取得することができる。
なお、RFタグ210は、パッシブ方式、アクティブ方式、セミパッシブ方式の何れであってもよく、パッシブ方式やセミパッシブ方式のRFタグを採用する場合は、RFタグリーダー160は、RFタグ210との交信機能に加えて、RFタグリーダー160からRFタグ210へ電力を伝送する機能を備える。
<栞の説明&栞と距離センサーの位置関係>
ここで、図3を参照して、読了位置を同期するときの距離センサー150と栞200との位置関係を説明する。同図では、栞200を介挿された印刷書籍PBを、印刷書籍PBの前小口側から見て示してある。
<栞の介挿状態>
同図に示すように、栞200は、印刷書籍PBに介挿されている介挿部220と、印刷書籍PBから露出している露出部230と、に区別できる。ただし、この区別は一意に定まるものでは無く、ユーザーが栞200を介挿したときに印刷書籍PBに介挿されている部位を介挿部220と呼び、介挿されていない部位が露出部230と呼ぶという程度の区別である。すなわち、介挿部200と露出部230は、実際に栞200が印刷書籍PBに介挿されたときの状態に応じて決まるものである。
栞200が印刷書籍PBに介挿されると、露出部230は介挿されたページとほぼ同一の平面A上に維持される。
<距離センサーの配設場所>
一方、電子書籍リーダー100は、何れかの面に距離センサー150が設けられている。距離センサー150が設けられる面は、少なくとも、当該面を他の平面に当接させたときに距離センサー150が当該他の平面とほぼ同一の平面上に維持されるようになっている。すなわち、電子書籍リーダー100の距離センサー150が設けられている面を印刷書籍PBの表紙に当接させると、距離センサー150は印刷書籍PBの表紙とほぼ同一の平面B上に維持される。
以上のように栞200を印刷書籍PBに介挿し、電子書籍リーダー100を印刷書籍PBの表紙に当接させた結果として、栞200の露出部230が維持される平面Aと距離センサー150が維持される平面Bはほぼ平行になり、平面Aと平面Bの距離は印刷書籍PBの表紙から栞200の介挿されたページまでの厚みにほぼ等しくなる。
<対面配置>
また、読了位置の同期を行う時は、上述したように電子書籍リーダー100と栞200とを配置しつつ、距離センサー150と栞200とが対面するように電子書籍リーダー100と栞200とを配置する。その結果、距離センサー150は、距離センサー150から発信されて露出部230にて反射する測定媒体の中の露出部230で垂直に反射した成分を受信するようになる。すなわち、距離センサー150は、印刷書籍PBの表紙から栞200の介挿されたページまでの厚みにほぼ等しい、平面Aと平面Bの最短距離を往復した測定媒体を受信することとなる。よって、印刷書籍PBの表紙から栞200の介挿されたページまでの厚みを、正確に測定できるようになる。
<反射部の形成>
なお、露出部230は、距離センサー150が用いる測定媒体を良好に反射することが好ましいことから反射部240が形成されている。
例えば、測定媒体が光の場合は、露出部230に光の反射特性が良好な反射板を設けて反射部240とすることができる。
例えば、測定媒体が超音波の場合は、露出部230に超音波の反射特性が良好な反射板を設けて反射部240とすることができる。
例えば、測定媒体が電磁波の場合は、露出部230に電磁波の反射率の高い金属等で作成された反射板を設けて反射部240とすることができる。
むろん、これらは一例であり、その他、各種の公知技術を採用可能である。なお、栞200自体の反射特性が良好であったり栞200の全体を反射板としたりすれば、栞200のいずれの部位も反射部240として利用可能となり、ユーザーは、栞200における反射部240の形成部位を意識せずに栞200を利用できる。
<伝送経路>
また、栞200の反射部240と距離センサー150との間には、空気以外の遮蔽物が無いことが好ましい。上述した測定媒体(電磁波、音波、光等)は測定経路の媒質に応じて、伝送に要する時間等が変わるが、測定媒体の伝送経路における媒質が常に空気とすることにより媒質の差による変動が無くなり、距離センサー150による測定結果が安定する。よって、ページ同期をより正確に行えるようになる。
(3)第1実施形態にかかるページ同期処理:
(3−1)ページ同期処理:
図4は、第1実施形態にかかるページ同期処理の流れを示すフローチャートである。同図に示すページ同期処理は、制御部110によって所定時間おきに周期的に実行されている。
処理が開始されると、栞200の検出を行い(S100)、栞200が検出された場合はステップS105へ進み(S100:Yes)、栞200が検出されない場合は処理を終了する(S100:No)。
より具体的には、栞200の検出を行うために、RFタグリーダー160はRFタグ210を制御するためのコマンドのデータを符号化し、所定の変調を施した後、アンテナから空中へ送信する。RFタグ210は、RFタグリーダー160の送信した電波を受信可能であれば、電波を受信・復調してコマンドを理解し、コマンドの指示に従って記憶媒体からRFIDのデータを読み出し、所定の変調を施してRFタグリーダー160へ返信する。RFタグリーダー160は、RFタグ210からの返信を受け取ると、栞200を検出したと判断する。なお、このとき、RFタグがパッシブ方式やセミパッシブ方式であれば、当該返信を、RFID特有の方式であるバックスキャッタ方式で行うことになる。
次に、所定操作が行われたか否か判断する(S105)。所定操作が行われるとステップS110に進み(S105:Yes)、所定操作以外の操作が行われると処理を終了する(S105:No)。所定操作とは、ユーザーが、ページ同期を行う準備(栞200と電子書籍リーダー100との距離を測定する準備)が整った旨を示す操作であり、ページ同期を希望する旨を示す操作でもある。ページ同期の準備とは、距離センサー150と露出部230との距離を、印刷書籍PBの表紙と栞200が介挿されたページとの距離に等しい状態にすることを言う。
より具体的には、例えば、RFタグ210を検出した旨をディスプレイ120に表示するとともに、当該RFタグ210を利用したページ同期を実行するか否かの問合せ画面をディスプレイ120に表示したり、ページ同期の準備が整っているか問合せる画面をディスプレイ120に表示したりする。すると、ユーザーは、ページ同期を行う場合、電子書籍リーダー100の距離センサー150が設けられる面を印刷書籍PBの表紙に当接させ、距離センサー150と栞200の反射部240とを対面させることにより、ページ同期の準備を整え、同期を実行させる旨の操作を操作部140に対して行う(S105:Yes)。一方、ユーザーは、ページ同期を行わない場合、同期を実行させない旨の操作を操作部140に対して行う(S105:No)。
次に、ステップS100において検出された栞200が登録済みであるか否か判断する(S110)。栞200が電子書籍リーダー100に登録済みである場合はステップS115に進み(S110:Yes)、登録済みで無い場合はステップS200の栞登録処理を実行する(S110:No)。
より具体的には、電子書籍リーダー100のメモリー130に記憶されているRFIDと電子書籍EBとの対応関係を参照し、ステップS100において検出したRFIDがメモリー130に登録されている場合は、栞200が登録済みであると判断し(S110:Yes)、登録されていない場合は、栞200が未登録であると判断する(S110:No)。なお、栞のRFIDと電子書籍EBとを対応付ける処理については、後述の栞登録処理において説明する。
ステップS115〜S125では、栞200が介挿されているページを特定する。
まず、距離センサー150を制御して栞200との距離dxを測定する(S115)。次に、当該距離dxを利用してページ数pxを計算する(S120)。なお、このステップS120では栞200の栞登録処理は完了しているため、メモリー130には栞200のRFIDに対応付けて印刷書籍PBの扉部分の厚みd1や印刷書籍の1ページあたりの厚みd0等の、印刷書籍PBのページ数算出に必要な各種情報は記憶済みである。
図5は、印刷書籍に介挿された栞200のページ数算出にかかるイメージ図である。同図では、栞200を介挿された印刷書籍PBを、印刷書籍PBの前小口側から見て示してある。同図に示すように、印刷書籍PBは第1ページの前に「扉部分」(表紙(表表紙)、見返し、扉、標題紙、前書き、索引、等)がある。ここで、距離センサー150は表紙と略同一平面上にあり、ステップS115で算出される距離には扉部分の厚みd1が含まれている。従って、制御部110は、下記式(1)に示す演算を行って、栞200の介挿されているページを特定することができる。
Figure 2012121267
以上の演算によって栞200の介挿されているページ数pxが算出されると、当該ページ数pxは、RFタグ210のRFIDもしくは電子書籍EBの少なくとも一方に対応付けてメモリー130に記憶される(S125)。なお、RFタグ210のRFIDと電子書籍EBとの対応関係は栞登録処理によってメモリー130に記憶済みであるため、以上の処理により、電子書籍リーダー100に登録済みの栞200を介挿された印刷書籍PBと、当該栞200のRFタグ210の記憶媒体に記憶されたRFIDに対応付けられた電子書籍EBとの間で、ページ同期を行えるようになる。
(3−2)栞登録処理
次に、図6を参照して栞登録処理について説明する。同図には、栞登録処理の流れをフローチャートにて示してある。栞登録処理は、本第1実施形態では、ページ同期処理のステップS110において未登録の栞200を検出したときに開始される。
処理が開始されると、ディスプレイ120に設定画面を表示する(S210)。設定画面を表示するとステップS215に進む。設定画面には、印刷書籍PBの選択画面が表示される。印刷書籍PBの選択方法としては各種の方法が採用可能である。
例えば、電子書籍リーダー100のメモリー130に記憶されている電子書籍EBの一覧をディスプレイ120に表示し、ユーザーが一覧の中から何れかの電子書籍EBを操作部140の操作により選択できるようにすることができる。
また、例えば、タイトルや作者等のような印刷書籍PBの検索キーワードを操作部140を介して入力し、メモリー130に記憶されている所定のデータベースから印刷書籍PBに対応する電子書籍EBを検索し、検索結果の中から何れかの電子書籍EBを操作部140の操作により選択できるようにすることができる。むろん、電子書籍リーダー100が通信I/F(Interface)を備える場合は、インターネット上のデータベースや検索エンジンにアクセス可能とし、当該データベースや検索エンジンにおいて印刷書籍PBに対応する電子書籍EBを検索し、検索結果の中から何れかの電子書籍EBを操作部140の操作により選択できるようにしてもよい。
また、印刷書籍PBがRFタグを備える場合であって当該RFタグの記憶媒体に印刷書籍PBのタイトル等の書籍情報が記憶されている場合は、当該RFタグからRFタグリーダー160を介して印刷書籍PBの書籍情報を取得し、当該書籍情報に一致する電子書籍EBを上述したメモリー130やインターネットやデータベースから自動的に検索し、検索結果の中から何れかの電子書籍EBを操作部140の操作により選択できるようにすることができる。
ステップS215では、設定画面において電子書籍EBが選択されたか否か判断する。いずれかの電子書籍EBが選択されると(S215:Yes)、選択された電子書籍EBに上述したステップS100で取得したRFIDを対応付けてメモリー130に記憶し(S220)、ステップS225に進む。なお、電子書籍EBが選択されるまでは、ステップS215を繰り返し実行する(S215:No)。以上の処理により、印刷書籍PBに介挿された栞200が電子書籍EBに関連付けられる。すなわち、印刷書籍PBが電子書籍リーダーに登録される。
ステップS225では、現時点における読了位置のページ数pxの入力を受付ける。
具体的には、例えば、ユーザーからページ数の入力を受付けるUIをディスプレイ120に表示し、ユーザーは、栞200を介挿しているページ数を操作部140を操作して入力する。制御部110は、操作部140を介して入力されたページ数pxをRAM等に一時的に記憶する。ページ数pxの入力を受付けると、ステップS230に進む。
ステップS230〜S240では、印刷書籍の扉部分の厚みd1を測定する。
まず、ユーザーに対し、印刷書籍PBの第1ページに栞200を介挿するように指示するとともに、介挿した後にページ同期の準備をするように指示する(S230)。具体的には、例えば、これらを指示する画面をディスプレイ120に表示する。ユーザーは、ディスプレイ120を見てこれらの指示を把握し、栞200を印刷書籍PBの第1ページへ介挿し、その後、電子書籍リーダー100の距離センサー150が設けられる面を印刷書籍PBの表紙に当接させつつ距離センサー150と栞200の反射部240とを対面させる。
次に、栞200が第1ページへ介挿されたこと及びページ同期の準備が完了したことを確認する(S235)。栞200の介挿とページ同期の準備とが完了している場合はステップS240に進み(S235:Yes)、完了していない場合は完了するまで繰り返し確認を行う(S235:No)。具体的には、例えば、栞200の介挿及びページ同期の準備が完了したことを示す所定の操作が行われたか否かで判断すればよく(S235)、この場合、ユーザーが操作部140に対して当該所定の操作を行うとステップS240に進み(S235:Yes)、所定の操作が行われていない場合は当該所定の操作が行われるまで繰り返し当該所定の操作の検出を試みる(S235:No)。
その後、栞200との距離を距離センサー150に測定させ、測定により得られた距離を、印刷書籍PBの扉部分の厚みd1としてRAM等に一時的に記憶する(S240)。
次に、ステップS245〜S255では、表紙から読書を中断したページまでの厚みd2を特定する。
まず、ユーザーに対し、印刷書籍PBの読書を中断したページに栞200を介挿するように指示するとともに、介挿した後にページ同期の準備をするように指示する(S245)。具体的には、例えば、これらを指示する画面をディスプレイ120に表示する。ユーザーは、ディスプレイ120を見てこれらの指示を把握し、栞200を印刷書籍PBの読書を中断したページへ介挿し、その後、電子書籍リーダー100の距離センサー150が設けられる面を印刷書籍PBの表紙に当接させつつ距離センサー150と栞200の反射部240とを対面させる。
次に、栞200が読書を中断したページへ介挿されたこと及びページ同期の準備が完了したことを確認する(S250)。栞200の介挿とページ同期の準備とが完了している場合はステップS255に進み(S250:Yes)、完了していない場合は完了するまで繰り返し確認を行う(S250:No)。具体的には、上述した第1ページの場合と同様の手法を採用できる。
その後、栞200との距離を距離センサー150に測定させ、測定により得られた距離を、表紙から読書を中断したページまでの厚みd2としてRAM等に一時的に記憶する(S255)。
以上のようにして、印刷書籍PBの扉部分の厚みd1と、表紙から読書を中断したページまでの厚みd2と、を特定すると、印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0を算出する(S260)。具体的には、例えば、下記(2)式に示す演算を行うことにより1ページあたりの厚みd0を算出することが出来る。
Figure 2012121267
以上の演算によって栞200の介挿されている印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0が算出されると、扉部分の厚みd1と1ページあたりの厚みd0とを、ステップS220においてメモリー130に記憶されたRFIDと電子書籍EBの少なくとも一方に対応付けて、メモリー130に記憶させる(S265)。さらに、ステップS225において入力された読了位置のページ数pxを、ステップS220においてメモリー130に記憶されたRFIDと電子書籍EBの少なくとも一方に対応付けて、メモリー130に記憶させる(S265)。
以上の栞登録処理を実行することにより、現時点における読書を終了したページ数を、栞200に対応付けられた電子書籍EBに同期させることができるようになる。また、以降に実施されるページ同期処理で栞登録処理を実行することなく印刷書籍PBと電子書籍EBとの間でページ同期を行うことができるようになる。
(3−2)電子書籍リーダーの利用形態:
以上のように構成されたページ同期システムS1の利用態様について、図7を参照して説明する。同図には、利用形態の一例を示してある。なお、後述する第2実施形態に説明するページ同期システムS2おいても、利用態様は同図に示すものと同様になる。
例えば、家やオフィス等のように広いスペースがあり印刷書籍PBを広げて読むことが可能な状況であれば、同図の(1)に示すように印刷書籍PBで読書する。
また、例えば、歩いている最中のように、電子書籍リーダー100の画面を見たり印刷書籍PBを広げたりすることが難しい状況では、同図の(2)に示すように、電子書籍リーダー100が行う電子書籍EBの朗読を聴く。すなわちオーディオブックに類似する利用態様である。
また、例えば、満員電車等のように印刷書籍PBを出したり広げたりすることができない状況であれば、同図(3)に示すように、電子書籍リーダー100のディスプレイ120に表示される電子書籍EBで読書する。
このような利用形態では、印刷書籍PBから電子書籍EBへ読書メディアを移行する場合、ユーザーは、上述したページ同期処理を行うことにより、印刷書籍PBで読書を中断したページ数pxを電子書籍リーダー100に取得させる。すると、電子書籍リーダー100は、電子書籍EBを開いてディスプレイ120に表示したり朗読を開始したりする際に、取得したページ数pxに対応する箇所から表示や朗読を開始する。よって、ユーザーは、印刷書籍PBで読み終わったページpxから、電子書籍EBで読書を開始したり朗読の視聴を開始したりすることができる。
以上のように、印刷書籍PBから電子書籍EBへの読書メディアの移行がスムーズに行えるようになる。
(3−3)ページ情報の無い電子書籍のページ同期:
なお、電子書籍EBのフォーマットにはページ情報が含まれないものも存在する。また、ページ情報を含んでいても、印刷書籍PBと組版が異なる電子書籍EBも存在する。このような場合に、印刷書籍PBのページpxに対応する箇所を推定する方法を以下に説明する。
1つ目は、ページ数に応じた割合を利用する手法であり、図8を参照しつつ説明する。図8は、ページ情報の無い電子書籍と印刷書籍のページ対応関係を示す説明図であり、同図では、印刷書籍PBのページpxに栞200が介挿されていることがページ同期処理により特定されているものとする。ここでは、電子書籍EBは、ページ情報が無かったり組版が異なったりするものの基本的な内容は印刷書籍PBと同じであることを利用する。すなわち、ページ数pxが印刷書籍PBにおいて占めるパーセンテージを特定し、電子書籍EBにおける当該パーセンテージに相当する箇所がページpxに対応する箇所であるものと推定する。
具体的には、印刷書籍PBの総ページ数pzを取得し、pxをpzで除算してページ数pxが印刷書籍PBにおいて占める割合(a[%]/100)を特定し、当該割合(a[%]/100)を電子書籍EBの総文字数や総行数に乗ずることにより、電子書籍EBにおけるページpxに対応する文字や行を特定する。なお、印刷書籍PBの総ページ数は、後述する変形例のように栞登録処理においてユーザーが入力している場合はこの数値を利用すればよいし、別途、ユーザーに入力させるようにしてもよい。また、通信I/Fを備えている場合は、インターネットに接続して印刷書籍PBの総ページ数の情報を取得して利用してもよい。
2つ目は、OCR(Optical Character Reader)機能と検索機能を利用する手法である。この手法を利用する場合は、電子書籍リーダー100に、カメラ等の撮像部を備えさせるとともに、撮像部の撮影した画像に含まれる文字を認識して文字データを出力するOCR部と、を備えさせる。制御部110は、OCR部の出力する文字データを含む箇所を、電子書籍EBの文字データから検索することができる。
2つ目の手法を適用した電子書籍リーダー100を使用するユーザーは、印刷書籍PBの読書を中断して電子書籍EBの読書に移行するときに、読書を中断したページを撮像部により撮像する。すると、撮像された画像に対し、OCR部がOCRを行って文字データを制御部110に出力し、制御部110は当該文字データを電子書籍EBのデータから検索する。そして、文字データと最も一致する箇所を、ユーザーが印刷書籍PBで読書を中断した箇所と判断する。なお、この2つ目の手法は、上述したページ同期処理における距離に基づいてページpxを算出する処理を行わずにページ同期を行うことが可能となる。
また、1つ目の手法と2つ目の手法を併用してもよい。すなわち、上述した1つ目の手法によりページpxに対応する箇所を推定しつつ、当該推定された箇所を中心として、2つ目の手法により文字データと最もよく一致する箇所を検索する。このように2つの手法を併用すれば、電子書籍EBにページ情報が無くとも、ページpxに対応する箇所を高精度に特定することが可能となる。
(4)第2実施形態にかかる電子書籍リーダーの構成:
次に、図9を参照して、第2実施形態にかかる電子書籍リーダー300の電気的構成を説明する。同図は第2実施形態にかかるページ同期システムS2の電気的構成をブロック図にて示してあり、第1実施形態の電子書籍リーダー100と同じ構成については図2と同じ符号を付し、以下では、これらの構成の詳細な説明を省略する。電子書籍リーダー300は、電子書籍リーダー100の制御主体となる制御部110と、文字や画像を画面に表示可能なディスプレイ120と、各種データを記憶可能なメモリー130と、ユーザーの操作入力を受付けるインターフェースとなる操作部140と、周囲所定範囲にあるRFタグからIDを取得するRFタグリーダー160と、通信I/F370と、を備えている。すなわち、電子書籍リーダー100から距離センサー150を除き、通信I/F370を加えた構成である。むろん、電子書籍リーダー300において距離センサーは必須構成ではないが、距離センサーを備えていても構わない。なお、本第2実施形態においては、電子書籍リーダー300が電子書籍再生装置を構成する。
通信I/F370は、後述するブックカバー400の備える通信I/F460との間で、所定の通信規格に準じた通信が可能である。通信I/F370の通信方式は特に限定されるものではなく、有線、無線を問わず各種の通信方式を採用可能である。
次に、図10を参照して、第2実施形態にかかるブックカバー400の形状を説明する。同図には、ブックカバー400を印刷書籍PBに装着した状態で、印刷書籍PBの天側から見た平面図を示してある。同図に示すように、ブックカバー400は、印刷書籍PBの表表紙と背と裏表紙とを覆う覆い部410と、覆い部410において表表紙を覆う部分の前小口側の端から表表紙の見返し側へと折り返されて形成される栞部420と、覆い部410において裏表紙を覆う部分の前小口側の端から裏表紙の見返し側へと折り返されて形成される折返し部430と、覆い部410の表表紙側に形成される台座440と、を備えている。
栞部420や折返し部430は、例えば図10(a)に示すように読書中等のようにページ同期を行わないときは、表表紙や裏表紙の見返し部分へ折り返されており通常のブックカバーと同様の使用法で使用される。一方、図10(b)に示すように印刷書籍PBでの読書を中断して電子書籍EBでの読書に移行するときは、栞部420は、読書を中断したページに介挿される。このとき、栞部420と台座440は、上述した電子書籍リーダー100の距離センサー150が形成された部位と栞200とが互いに対面するのと同様に、その一部が互いに対面するように配置されている。
図11を参照して、栞部420と台座440の位置関係を説明する。同図は、読書を中断したページに栞部420を介挿した状態を、印刷書籍PBの背側から見て示した平面図である。同図に示すように、露出部421,441が、読書を中断したページに栞部420を介挿した状態で互いに対面するようになっている。露出部421は、ブックカバー400を印刷書籍PBに装着したときに、印刷書籍PBの天側に突出した栞部420の一部である。露出部441は、ブックカバー400を印刷書籍PBに装着したときに、印刷書籍PBの天側に突出した台座440の一部である。
露出部421は、栞部420が印刷書籍PBに介挿されると、介挿されたページとほぼ同一の平面A上に維持され、露出部441は、台座440が印刷書籍PBに装着されると、印刷書籍PBの表紙とほぼ同一の平面B上に維持される。
露出部441には、露出部421と対面する側に、後述する距離センサー450が設けられている。
露出部421には、露出部441と対面する側に、反射部442が形成されている。反射部442は、上述した第1実施形態における反射部420と同様に、測定媒体の反射特性が良好にされている。
以上のようにして栞部420を印刷書籍PBに介挿すると、栞部420の露出部421が維持される平面Aと距離センサー450が維持される平面Bはほぼ平行になり、平面Aと平面Bの距離は印刷書籍PBの表紙から栞200の介挿されたページまでの厚みにほぼ等しくなる。
なお、栞部420の反射部442と距離センサー450との間には、空気以外の遮蔽物が無いことが好ましいことも、上述した第1実施形態と同様である。
次に、図9を参照して、ブックカバー400の電気的構成を説明する。ブックカバー400は、距離センサー450、通信I/F460、電源470、RFタグ480、を備えている。電源470は、基本的に、距離センサー450と通信I/F460とに電源電圧を供給するが、RFタグ480がアクティブ方式やセミパッシブ方式の場合は、RFタグ480に電源電圧を供給してもよい。なお、電源470は、内蔵式のバッテリーでもよいし、ACアダプター等を介して外部電源を変換してブックカバーに所定の電源電圧を供給する電源回路であってもよい。
距離センサー450は、上述した第1実施形態の距離センサー150と同様に、測定媒体を用いて対象物(本第2実施形態では栞部420)との距離を測定し、測定結果にかかる情報を出力可能になっている。測定結果にかかる情報は、後述する通信I/F460を介して電子書籍リーダー300へ送信される。
通信I/F460は、電子書籍リーダー300の通信I/F370との間で、所定の通信規格に準じた通信が可能になっている。通信I/F460の通信方式は、通信I/F370との通信が可能であれば特に限定されるものではなく、有線、無線を問わず各種の通信方式を採用可能である。
距離センサー450は、通信I/F460を介して電子書籍リーダー300の制御部110から距離の測定を指示するコマンドが入力されると、当該コマンドに従って距離の測定を行い、通信I/F460を介して制御部110へ測定結果を送信する。
(5)第2実施形態にかかるページ同期処理
(5−1)ページ同期処理:
次に、図12を参照して、第2実施形態にかかるページ同期処理について説明する。同図には、ページ同期処理をフローチャートにて示してある。同図に示すページ同期処理は、電子書籍リーダー300の制御部110によって所定時間おきに周期的に実行されている。なお、同図に示すページ同期処理は図4に示すページ同期処理と共通する箇所については、簡略的に説明することにする。
処理が開始されると、ブックカバー400の検出を行い(S300)、ブックカバー400が検出された場合はステップS305へ進み(S300:Yes)、ブックカバー400が検出されない場合は処理を終了する(S300:No)。このブックカバー400の検出にかかる処理は、上述した第1実施形態の栞200の検出にかかる処理と同様である。
次に、所定操作が行われたか否か判断する(S305)。所定操作が行われるとステップS310に進み(S305:Yes)、所定操作以外の操作が行われると処理を終了する(S305:No)。この所定操作の有無にかかる判断処理も、上述した第1実施形態の所定操作の有無にかかる判断処理と同様である。
次に、ステップS300において検出されたブックカバー400が登録済みであるか否か判断する(S310)。ブックカバー400が電子書籍リーダー300に登録済みである場合はステップS315に進み(S310:Yes)、登録済みで無い場合はステップS400の栞登録処理を実行する(S310:No)。この登録済みであるかの判断処理も、上述した第1実施形態の登録済みであるかの判断処理と同様である。
ステップS315〜S325では、ブックカバー400の栞部420が介挿されているページを特定する。
まず、ブックカバー400に対し、台座440と栞部420との距離の測定を指示する(S315)。具体的には、通信I/F370から距離センサー450に距離の測定と測定結果の出力とを指示するコマンドを送信する。このコマンドは、ブックカバー400の通信I/F460が受信し、距離センサー450に入力される。すると、距離センサー450は、栞部420との距離dxを測定し、この測定結果を通信I/F460を介して送信する。制御部110は、コマンドの送信後、距離センサー450から送信される測定結果を受信するまで待機し(S320:No)、距離センサー450から測定結果を受信すると(S320:Yes)、ステップS325に進む。
次に、当該測定結果に基づいてページ数pxを算出する(S325)。なお、このステップS325では、栞400の栞登録処理は完了しているため、メモリー130には、ブックカバー400のRFタグ480から読取ったRFIDに対応付けて、印刷書籍PBの扉部分の厚みd1や印刷書籍の1ページあたりの厚みd0等の印刷書籍PBのページ数算出に必要な各種情報が記憶されているものとする。ステップS325で行うページ数pxの算出も、上述した第1実施形態と同様である。
以上の処理によってブックカバー400の栞部420の介挿されているページ数pxが算出されると、当該ページ数pxはメモリー130に記憶される(S330)。ページ数pxは、RFタグ480のRFIDもしくは電子書籍EBの少なくとも一方に対応付けて記憶される。RFタグ480のRFIDと電子書籍EBとの対応関係は、栞登録処理によってメモリー130に記憶済みであるため、以上の処理により、電子書籍リーダー100に登録済みのブックカバー400を装着された印刷書籍PBと、当該ブックカバー400のRFタグ480の記憶媒体に記憶されたRFIDに対応付けられた電子書籍EBとの間で、ページ同期を行えるようになる。
(5−2)栞登録処理:
次に、図13を参照して第2実施形態にかかるブックカバー登録処理について説明する。同図にはブックカバー登録処理の流れをフローチャートにて示してある。ブックカバー登録処理はステップS310で未登録のブックカバー400を検出したときに開始される。なお、同図に示すブックカバー登録処理は、図6に示す栞登録処理と共通する箇所については、詳細な説明を省略する。
処理が開始されると、第1実施形態の栞登録処理におけるステップS210と同様に、ディスプレイ120に設定画面を表示する(S410)。設定画面を表示するとステップS415に進む。
ステップS415では、第1実施形態の栞登録処理におけるステップS215と同様に、設定画面において電子書籍EBが選択されたか否か判断する。いずれかの電子書籍EBが選択されると(S415:Yes)、上述したステップS300で取得したRFIDを当該ステップ415で選択された電子書籍EBに対応付けてメモリー130に記憶し(S420)、ステップS425に進む。なお、電子書籍EBが選択されるまでは、ステップS415を繰り返し実行する(S415:No)。以上の処理により、印刷書籍PBに装着されたブックカバー400が電子書籍EBに関連付けられる。すなわち、印刷書籍PBが電子書籍リーダー300に登録される。
ステップS425では、第1実施形態の栞登録処理におけるステップS225と同様に、現時点における読了位置のページ数pxの入力を受付ける。制御部110は、操作部140を介して入力されたページ数pxをRAM等に一時的に記憶する。ページ数pxの入力を受付けると、ステップS230に進む。
ステップS430〜S445では、印刷書籍PBの扉部分の厚みd1を取得する。
まず、ユーザーに対し、印刷書籍PBの第1ページに栞部420を介挿するように指示する(S430)。具体的には、例えば、これらを指示する画面をディスプレイ120に表示する。ユーザーは、ディスプレイ120を見てこれらの指示を把握し、栞部420を印刷書籍PBの第1ページへ介挿する。
次に、栞部420が第1ページへ介挿されたことを確認する(S435)。栞部420の介挿が完了している場合はステップS440に進み(S435:Yes)、完了していない場合は完了するまで繰り返し確認を行う(S435:No)。具体的には、例えば、栞部420の介挿が完了したことを示す所定の操作が行われたか否かにより判断すればよく(S435)、この場合、ユーザーが操作部140に対して当該所定の操作を行うとステップS440に進み(S435:Yes)、所定の操作が行われていない場合は当該所定の操作が行われるまで繰り返し当該所定の操作の検出を試みる(S435:No)。
その後、栞部420との距離を距離センサー450に測定させ、測定により得られた距離を取得し、この距離を印刷書籍PBの扉部分の厚みd1としてRAM等に一時的に記憶する(S440)。具体的には、上述したページ同期処理のステップS315,S320と同様に、通信I/F370から距離センサー450に距離の測定と測定結果の出力とを指示するコマンドを送信し、その返信として測定結果を受信して記録する。
次に、ステップS445〜S455では、表紙から読書を中断したページまでの厚みd2を特定する。
まず、ユーザーに対し、印刷書籍PBの読書を中断したページに栞部420を介挿するように指示する(S445)。具体的には、例えば、これらを指示する画面をディスプレイ120に表示する。ユーザーは、ディスプレイ120を見てこれらの指示を把握し、栞部420を印刷書籍PBの読書を中断したページへ介挿する。
次に、栞部420が読書を中断したページへ介挿されたことを確認する(S450)。栞部420の介挿が完了している場合はステップS455に進み(S450:Yes)、完了していない場合は完了するまで繰り返し確認を行う(S450:No)。具体的には、上述した第1ページの場合と同様の手法を採用できる。
その後、栞部420との距離を距離センサー450に測定させ、測定により得られた距離を取得し、この距離を印刷書籍PBの扉部分の厚みd1としてRAM等に一時的に記憶する(S455)。具体的には、上述したページ同期処理のステップS315,S320と同様に、通信I/F370から距離センサー450に距離の測定と測定結果の出力とを指示するコマンドを送信し、その返信として測定結果を受信して記録することになる。
以上のようにして、印刷書籍PBの扉部分の厚みd1と表紙から読書を中断したページまでの厚みd2とを特定すると、第1実施形態の栞登録処理におけるステップS260と同様に、印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0を算出する(S460)。
以上の処理によって栞部420の介挿されている印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0が算出されると、扉部分の厚みd1と1ページあたりの厚みd0とを、ステップS420においてメモリー130に記憶されたRFIDと電子書籍EBの少なくとも一方に対応付けてメモリー130に記憶させる(S465)。さらに、ステップS425において入力された読了位置のページ数pxを、ステップS420においてメモリー130に記憶されたRFIDと電子書籍EBの少なくとも一方に対応付けてメモリー130に記憶させる(S465)。
以上のブックカバー登録処理を実行することにより、現時点における読書を終了したページ数を、栞部420に対応付けられた電子書籍EBに同期させることができるようになる。また、以降に実施されるページ同期処理でブックカバー登録処理を実行することなく印刷書籍PBと電子書籍EBとの間でページ同期を行うことができるようになる。
(6)まとめと変形例:
以上説明した第1実施形態によれば、電子書籍EBの再生を行う電子書籍リーダー100において、制御部110は、印刷書籍PBの表紙から印刷書籍PBに介挿された栞200までの距離を表す時間tもしくは波数や位相差を、距離センサー150を利用して取得し、時間tもしくは波数や位相差に基づいて栞200の介挿位置を特定し、印刷書籍PBに対応付けられている電子書籍EBを再生するにあたって栞200の介挿位置に対応する箇所から再生することができるようになっている。よって、印刷書籍PBでの読書を行った後に電子書籍EBでの読書を行う際に、印刷書籍PBで読み進んだ箇所をすぐに表示したり朗読したりすることができるようになり、電子書籍EBと印刷書籍PBとを相補的に利用して読書を楽しむユーザーの利便性を向上させることが可能となる。
また、以上説明した第2実施形態によれば、電子書籍EBの再生を行う電子書籍リーダー300において、制御部110は、印刷書籍PBの表紙から印刷書籍PBに介挿された栞部420までの距離を表す時間tもしくは波数や位相差を、距離センサー450を利用して取得し、時間tもしくは波数や位相差に基づいて栞部420の介挿位置を特定し、印刷書籍PBに対応付けられている電子書籍EBを再生するにあたって栞部420の介挿位置に対応する箇所から再生することができるようになっている。よって、印刷書籍PBでの読書を行った後に電子書籍EBでの読書を行う際に、印刷書籍PBで読み進んだ箇所をすぐに表示したり朗読したりすることができるようになり、電子書籍と印刷書籍とを相補的に利用して読書を楽しむユーザーの利便性を向上させることが可能となる。
(6−1)変形例1:
<電子書籍から印刷書籍へのページ同期>
以上説明した各実施形態においては、印刷書籍PBから電子書籍EBへ読書メディアを移行する場合について説明したが、電子書籍EBから印刷書籍PBへ読書メディアを移行する際の利便性を向上させるために、電子書籍EBにおいて読書を中断したページ(又は朗読を中断したページ)を表示する表示部を、栞200もしくはブックカバー400に設けてもよい。上述した第1実施形態に当該変形例1を適用した場合について、以下に説明する。
上述した第1実施形態に当該変形例1を適用するには、電子書籍リーダー100と栞200とに互いに通信可能な通信I/Fを備えさせ、さらに栞200にディスプレイを備えさせる。むろん、栞200には、通信I/Fやディスプレイを駆動するための電源も設ける。
そして、電子書籍リーダー100、栞200により構成されるページ同期システムS1においては、図6の栞登録処理におけるステップS210〜S220の処理を行って電子書籍EBと栞200が介挿された印刷書籍PBとの対応付けを行う。
その後、電子書籍リーダー100は、電子書籍EBの読書や朗読を中断したときや所定の操作が行われたときに、読書や朗読を中断した電子書籍EBのページを通信I/Fを介して栞200に送信する。栞200は、通信I/Fを介してページを受信すると、受信したページをディスプレイに表示する。ユーザは、当該ディスプレイを見て電子書籍EBにおける読書や朗読を中断したページを認識できるため、スムーズに印刷書籍PBでの読書を開始することができる。
なお、電子書籍EBにページ情報が無い場合は、上述した第1実施形態において電子書籍情報EBにページ情報が無いときに印刷書籍PBとの同期を行う1つ目の手法とは逆の計算を行って算出した印刷書籍PBのページ数を送信・表示すればよい。また、電子書籍EBにおいて読書を中断したページの文章を栞200に送信し、栞200のディスプレイ表示させても良い。
(6−2)変形例2:
<第1ページと最終ページに栞を介挿させて栞登録処理を行う>
上述した第1実施形態や第2実施形態においては、印刷書籍PBでの読書を中断して電子書籍EBでの読書に移行するためのページ同期処理の中で栞登録処理を実行する場合を例にとって説明したが、むろん、栞登録処理を単独で実行してもよい。以下、印刷書籍PBの読書を開始する前に実行して好適な栞登録処理を、上述した第1実施形態にかかるページ同期システムS1で、実行する場合について説明する。なお、以下では、図6に示す栞登録処理と共通する処理は詳細な説明を省略する。
図14は、変形例2にかかる栞登録処理の流れを示すフローチャートである。同図に示す栞登録処理は、電子書籍リーダー100において所定の操作が行われたときに開始される。
処理が開始されると、栞200の検出を行い(S500)、栞200が検出された場合はステップS510へ進み(S500:Yes)、栞200が検出されない場合は処理を終了する(S500:No)。
ステップS510では、ディスプレイ120に設定画面を表示する。設定画面を表示するとステップS515に進む。設定画面には、印刷書籍PBの選択画面が表示される。印刷書籍PBの選択方法としては各種の方法が採用可能である。
ステップS515では、設定画面において電子書籍EBが選択されたか否か判断する。いずれかの電子書籍EBが選択されると(S515:Yes)、選択された電子書籍EBに上述したステップS500で取得したRFIDを対応付けてメモリー130に記憶し(S520)、ステップS525に進む。なお、電子書籍EBが選択されるまでは、ステップS515を繰り返し実行する(S515:No)。
ステップS525では、印刷書籍PBの総ページ数pzを取得する。印刷書籍PBの総ページ数pzは、例えば、電子書籍EBがページ情報を含んでいる場合は当該電子書籍EBの電子データから取得することができるし、ネットワーク上の所定のサーバに印刷書籍PBのページ情報が記憶されていて当該電子書籍リーダ100が通信I/Fを備えている場合は当該所定のサーバから総ページ数pzを取得することができる。むろん、ユーザが操作部140を介して入力するようにしてもよい。総ページ数pzを取得すると、ステップS530に進む。
ステップS530〜S540では、印刷書籍の扉部分の厚みd1を測定する。
まず、ユーザーに対し、印刷書籍PBの第1ページに栞200を介挿するように指示するとともに、介挿した後にページ同期の準備をするように指示する(S530)。
次に、栞200が第1ページへ介挿されたこと及びページ同期の準備が完了したことを確認する(S535)。栞200の介挿とページ同期の準備とが完了している場合はステップS540に進み(S535:Yes)、完了していない場合は完了するまで繰り返し確認を行う(S535:No)。
その後、栞200との距離を距離センサー150に測定させ、測定により得られた距離を、印刷書籍PBの扉部分の厚みd1としてRAM等に一時的に記憶する(S540)。
次に、ステップS545〜S555では、表紙から最終ページまでの厚みdzを特定する。
まず、ユーザーに対し、印刷書籍PBの最終ページに栞200を介挿するように指示するとともに、介挿した後にページ同期の準備をするように指示する(S545)。
次に、栞200が最終ページへ介挿されたこと及びページ同期の準備が完了したことを確認する(S550)。栞200の介挿とページ同期の準備とが完了している場合はステップS555に進み(S550:Yes)、完了していない場合は完了するまで繰り返し確認を行う(S550:No)。
その後、栞200との距離を距離センサー150に測定させ、測定により得られた距離を、表紙から最終ページまでの厚みdzとしてRAM等に一時的に記憶する(S555)。
以上のようにして、印刷書籍PBの扉部分の厚みd1と、表紙から最終ページまでの厚みdzと、を特定すると、印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0を算出する(S560)。具体的には、例えば、下記(2)式に示す演算を行うことにより1ページあたりの厚みd0を算出することが出来る。
Figure 2012121267
以上の演算によって栞200の介挿されている印刷書籍PBの1ページあたりの厚みd0が算出されると、扉部分の厚みd1と1ページあたりの厚みd0とを、ステップS520においてメモリー130に記憶されたRFIDと電子書籍EBの少なくとも一方に対応付けて、メモリー130に記憶させる(S565)。
以上の栞登録処理を実行することにより、以降に実施されるページ同期処理で栞登録処理を実行することなく印刷書籍PBと電子書籍EBとの間でページ同期を行うことができるようになる。
(6−3)変形例3:
また、上述した各実施形態では、ユーザーに印刷書籍PBに栞を介挿させることにより、扉部分の厚みd1や1ページあたりのページ厚みd0を取得していたが、むろん、これらの情報を予め電子書籍リーダー100のメモリー130に用意しておいたり、ウェブ上の所定のサーバーに用意したりしておいてもよい。このように印刷書籍PBの厚みにかかる情報が予め用意されているのであれば、図6に示す栞登録処理のステップS230〜S265や図12に示す栞登録処理のステップS525〜S565は不要である。
(6−4)変形例4:
以上説明した各実施形態では、ユーザーに対する各種の指示をディスプレイ120に表示するUI画面で行う場合を例にとって説明したが、電子書籍リーダー100が音声出力機能を備えていれば、これらの指示を音声で行っても構わない。
(6−5)変形例5:
上述した第2実施形態では、露出部421や露出部441が印刷書籍の天側から突出する例を説明したが、むろん地側から突出させてもよいし前小口側に露出部421,441が形成されるようにしてもよい。
図15は、前小口側に露出部421や露出部441を形成した場合の一例を印刷書籍PBの天側から見て示した平面図である。同図において、栞部420は、実際に印刷書籍PBに介挿される介挿部420aと、当該介挿部420aと台座440とを接続しつつ台座440から引き出して長さを調節可能な接続部420bとを備えており、接続部420bは布やフィルム等の可撓性の素材で形成される。その結果、介挿部420aが印刷書籍PBに介挿されると、介挿部420aと接続部420bとの接続箇所は略直角に屈曲する。距離センサー450は、介挿部420aのうち印刷書籍PBに介挿されたときに印刷書籍PBから露出している露出部420a1に対面するように配置されている。この露出部420a1は、上述した第2実施形態における露出部421に相当し、距離センサー450の用いる測定媒体を良好に反射する反射部が形成される。
以上説明したように、上述した第2実施形態において距離を測定するための露出部の形成箇所は、適宜に変更することが可能である。
(6−6)変形例6:
上述した第2実施形態において電子書籍リーダー300の側に設けていたRFタグリーダー160は、ブックカバー400の通信I/F460と通信可能な通信I/F370を電子書籍リーダー300が備えているため、ブックカバー400の側に設けてもよい。このとき、電子書籍リーダー300は、ブックカバー400の備えるRFタグリーダーに対し、通信I/F370を介してRFタグの検出を指示するコマンドを送信したり、RFタグリーダーから送信されてくるRFIDを通信I/F370を介して受信したりすることにより、RFIDを取得する。
なお、本発明は前記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
100…電子書籍リーダー、110…制御部、120…ディスプレイ、130…メモリー、140…操作部、150…距離センサー、160…RFタグリーダー、200…栞、210…RFタグ、220…介挿部、230…露出部、240…反射部、300…電子書籍リーダー、370…通信I/F、400…ブックカバー、410…覆い部、420…栞部、421…露出部、422…反射部、430…折返し部、440…台座、441…露出部、A…平面、B…平面、EB…電子書籍、PB…印刷書籍、S,S1,S2…ページ同期システム

Claims (9)

  1. 電子書籍の再生を行う電子書籍再生装置において、
    印刷書籍の表紙から当該印刷書籍に介挿された栞までの距離を表す距離相当値を、距離センサーを利用して取得する距離取得部と、
    前記距離相当値に基づいて前記栞の介挿位置を特定する介挿位置特定部と、
    前記印刷書籍に対応する電子書籍を再生するにあたって前記介挿位置に対応する箇所から再生する再生部と、
    を備えることを特徴とする電子書籍再生装置。
  2. 前記介挿位置特定部は、前記表紙から前記印刷書籍の第1ページまでの厚みと前記距離取得部の取得した距離相当値に応じた距離との差分を前記印刷書籍の単位ページあたりの厚みで除算することにより前記栞の介挿位置を特定する請求項1に記載の電子書籍再生装置。
  3. 前記介挿位置特定部は、
    前記印刷書籍の第1ページへの前記栞の介挿を指示する表示を所定の表示部に行い、前記栞が前記第1ページに介挿されると、前記表紙から前記栞までの距離相当値を前記距離取得部に取得させ、
    前記第1ページ以外の所定ページへの前記栞の介挿を指示する表示を前記所定の表示部に行い、前記栞が前記所定ページに介挿されると、前記表紙から前記栞までの距離相当値を前記距離取得部に取得させ、
    前記表紙から前記第1ページまでの距離相当値に応じた距離と前記表紙から前記所定ページまでの距離相当値に応じた距離との差分を前記所定ページのページ数で除算して前記印刷書籍の単位ページあたりの厚みを取得する請求項1または請求項2に記載の電子書籍再生装置。
  4. 前記介挿位置特定部は、前記所定ページのページ数の入力を指示する表示を前記所定の表示部に行い、所定の操作部から入力されたページ数を前記所定ページとして取得する請求項3に記載の電子書籍再生装置。
  5. 前記距離取得部が前記距離相当値のいずれかを取得する際は、一部を露出しつつ前記印刷書籍に介挿された前記栞の露出部分と前記印刷書籍の表紙面の同一平面上にある距離センサーとの間に遮蔽物が無く、前記距離センサーと前記栞の露出部分とが対面配置された状態とされる請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電子書籍再生装置。
  6. 前記栞は、識別子を記憶した記憶媒体を備え、
    前記介挿位置特定部は、非接触で前記記憶媒体から読取った前記識別子に関連付けられている電子書籍を前記印刷書籍に対応する電子書籍と識別する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電子書籍再生装置。
  7. 前記介挿位置特定部は、非接触で前記記憶媒体から読取った識別子に電子書籍が関連付けられていないとき、電子書籍の選択画面を所定の表示部に表示し、当該選択画面において選択された電子書籍を前記識別子に関連付ける請求項6に記載の電子書籍再生装置。
  8. 電子書籍の再生を行う電子書籍再生装置と印刷書籍に介挿される栞とを備える読了位置同期システムにおいて、
    前記栞は、識別子を記憶した記憶媒体を備え、
    前記電子書籍再生装置は、
    前記印刷書籍の表紙から前記印刷書籍に介挿された前記栞までの距離を表す距離相当値を、距離センサーを利用して取得する距離取得部と、
    非接触で前記記憶媒体から読取った前記識別子に関連付けられている電子書籍を前記印刷書籍に対応する電子書籍と識別し、前記距離相当値に基づいて特定した前記栞の介挿位置を、前記印刷書籍に対応付けられている電子書籍に対応付ける介挿位置特定部と、
    前記印刷書籍に対応する電子書籍を再生するにあたって前記介挿位置に対応する箇所から再生する再生部と、
    を備えることを特徴とする読了位置同期システム。
  9. 電子書籍の再生を行う電子書籍再生装置と印刷書籍に装着されるブックカバーとを備える読了位置同期システムにおいて、
    前記ブックカバーは、前記印刷書籍に介挿される栞部と、前記印刷書籍に介挿された前記栞までの距離を表す距離相当値を、距離センサーを利用して取得する距離取得部と、識別子を記憶した記憶媒体とを備え、
    前記電子書籍再生装置は、
    前記印刷書籍の表紙から前記印刷書籍に介挿された前記栞部までの距離を表す距離相当値を、前記ブックカバーと通信を行って取得する距離取得部と、
    非接触で前記記憶媒体から読取った前記識別子に関連付けられている電子書籍を前記印刷書籍に対応する電子書籍と識別し、前記距離相当値に基づいて特定した前記栞部の介挿位置を、前記印刷書籍に対応付けられている電子書籍に対応付ける介挿位置特定部と、
    前記印刷書籍に対応する電子書籍を再生するにあたって前記介挿位置に対応する箇所から再生する再生部と、
    を備えることを特徴とする読了位置同期システム。
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