JP2012119610A - 薄膜太陽電池用溝加工ツール - Google Patents

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Abstract

【課題】集積型薄膜太陽電池基板の溝形成時において、溝端部の剥離を抑えて高い品質で加工でき、かつ簡単な工程で溝加工を行うことができるようにする。
【解決手段】この溝加工ツール16は、ホルダ15に保持され、ホルダ15とともに集積型薄膜太陽電池基板上をスクライブ予定ラインに沿って相対的に移動させて溝を形成するためのツールである。この溝加工ツール16は、ホルダ15に保持されるツール本体22と、ツール本体22の先端部に形成された刃先部24と、を備えている。刃先部24は、ツール移動方向一端側の先端に、ツール移動方向と交差する方向に延びる刃25を有し、刃25は、刃先部24の底面から視て、ツール移動方向と直交する方向に対してツール移動方向後方に傾斜している。
【選択図】図4

Description

本発明は、溝加工ツール、特に、ホルダに保持され、ホルダとともに集積型薄膜太陽電池基板上をスクライブ予定ラインに沿って相対的に移動させて溝を形成するための溝加工ツールに関する。
集積型薄膜太陽電池を製造する際には、基板上に形成された薄膜をスクライブして除去することによって、絶縁のためのストライプ状の溝が形成される。この溝を形成するためのツールとして、特許文献1に示されるようなツールが用いられている。この特許文献1に示されたツールは、針状又は平たがね状の刃先を有している。そして、このツールを溝形成方向に移動させることによって、ストライプ状の溝が形成される。
この特許文献1に示されたツールでは、刃先が摩耗によって丸くなると、スクライブラインと接する膜の端部付近のめくれが大きくなり、溝の加工品質が低下する。
そこで、特許文献2に示されるようなツール及び製造方法が提供されている。この特許文献2に記載された製造方法では、薄膜にストライプ状の溝を形成するために、溝形成用のツール及び剥離用のツールが用いられる。
溝形成用ツールは、加工時のツール移動方向と直交する工具幅方向の両端に、2つの三角錘状の凸部を有している。そして、この2つの凸部の間には上方に窪む円弧状の凹部が形成されている。また、剥離用ツールは、溝とほぼ同じ幅の平坦な刃先を有している。
そして、溝を形成する場合は、まず溝形成用ツールが溝形成方向に移動させられ、これにより溝の幅方向両端部に相当する箇所に2つのストライプ状の溝が形成される。次に、剥離用ツールが同様に溝形成方向に移動させられ、2つのストライプ状の溝の間に残った薄膜が剥離される。
実開昭63−16439号公報 特開2002−33498号公報
文献2で示された溝形成用ツールを用いて溝加工した場合、溝端部の膜剥離が抑えられるが、十分な加工品質の溝が得られるとは言い難い。溝加工時において膜剥離が十分に抑えられない場合は、パターニングラインを正確に形成することができず、太陽電気基板の発電効率が低下するという問題が生じる。
また、特許文献2に示された方法では、まず溝形成用ツールで2つの溝を形成しておき、その後、残った膜を剥離用ツールで剥離するので、溝を形成するために2工程が必要になる。このため加工時間が長くなる。また、溝を形成するために、溝形成用と剥離用の2つのツールが必要になる。
本発明の課題は、溝形成時における溝端部の薄剥離を抑えて、高い品質で加工でき、かつ簡単な工程で溝加工を行うことができる溝加工ツールを得ることにある。
第1発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、ホルダに保持され、ホルダとともに集積型薄膜太陽電池基板上をスクライブ予定ラインに沿って相対的に移動させて溝を形成するためのツールである。この溝加工ツールは、ホルダに保持されるツール本体と、ツール本体の先端部に形成された刃先部と、を備えている。刃先部は、ツール移動方向一端側の先端に、ツール移動方向と交差する方向に延びる刃を有し、刃は、刃先部の底面から視て、第1端から第2端側への少なくとも第1端を含む一部がツール移動方向と直交する方向に対してツール移動方向後方に傾斜している。
この溝加工ツールは、刃先部の刃が、底面から視てツール移動方向に対してツール移動方向後方に傾斜している。したがって、この溝加工ツールを基板に対して相対的に移動させて溝を形成すると、溝の端はエッジにより切断される。このため、溝の端部はより強い剪断力で切断されることになり、溝以外の部分の膜剥離を抑えることができる。しかも、刃が第1端から第2端側に傾斜しているので、溝端部の除去された膜が、刃の傾斜面に沿って溝中央部側にスムーズに排出される。このため、除去された膜が切断性能を悪化させることが抑えられ、安定した高品質の溝加工を行うことができる。さらに、従来方法のように2つのツールを用いる必要がない。
第2発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部の刃は、底面から視て第1端から第2端にわたって同じ角度で傾斜している。
この場合は、刃の第1端側で除去された薄膜をスムーズに第2端側に排出することができ、溝の加工品質が安定する。
第3発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部の刃は、第1端及び第2端に形成された1対のエッジと、1対のエッジ間に形成され内側に窪む逃げ部と、を有する。
ここでは、1対のエッジによって溝の幅方向両端部が除去されつつ、溝の中央部が逃げ部によって除去される。このように、溝加工ツールを溝形成方向に移動させるだけで、溝の幅方向の両端及び中央部がスクライブされ、1つの工程で溝を加工することができる。また、エッジが摩耗しても、1対のエッジの間に形成された逃げ部が内側に窪んでいるので、刃先全体が丸くなるのを抑えることができる。このため、長期にわたって溝の加工品質を良好にすることができる。
第4発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第3発明の溝加工ツールにおいて、刃先の1対のエッジ及び逃げ部の下端縁を含む面は、加工姿勢において薄膜表面と平行である。
この場合は、第3発明と同様に、ツールを一方向に移動させるだけで、溝の幅方向の両端を高い加工品質で切断することができる。
第5発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部はツール移動方向他端側の先端に、ツール移動方向と交差する方向に延びる刃を有している。そして、刃は、刃先部の底面から視て、第1端から第2端側への少なくとも第1端を含む一部がツール移動方向と直交する方向に対してツール移動方向後方に傾斜している。
この場合は、ツールの刃先部において、ツール移動方向の両端に刃が形成されているので、ツール移動方向一端側の刃が摩耗した場合は、ツールの装着方向を変えてツール移動方向他端側の刃を使用することができる。また、刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃の傾斜を逆方向にした場合は、往動時と復動時の両方向の移動時において、加工品質の良い溝を形成することができる。
第6発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第5発明の溝加工ツールにおいて、刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃とは、同じ方向に同じ角度で傾斜している。
この場合は、ツール移動方向一端側の刃が摩耗した場合は、ツールの装着方向を変えてツール移動方向後方他端側の刃を使用することができる。
第7発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第5発明の溝加工ツールにおいて、刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃とは、逆方向に同じ角度で傾斜している。
この場合は、往動時と復動時の両方向の移動時において、加工品質の良い溝を形成することができる。
第8発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部は、薄膜上の溝が形成される方向に沿って同じ幅でツール本体の全幅にわたって延びている。
ここでは、刃先部が溝形成方向に沿って同じ幅で延びている。このため、刃先が摩耗しても、修正加工によって逃げ部を形成するだけで、同じツールを使い続けることが可能となる。
第9発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明から第8発明の溝加工ツールにおいて、ツール本体は矩形に形成されている。
本件発明のツールでは、溝加工時におけるツールの姿勢を固定する必要がある。すなわち、例えば、溝の形成される方向に対してツールがホルダに対して傾いて取り付けられた場合は、所望の溝幅でスクライブされなかったり、ツール先端による溝端部の切断性が低下したりする。
以上のような、ツールの取付角度の狂いによって発生する不具合を防止するために、ツール交換時等においては、ツール取付角度の調整作業が必要となる。従来、この調整は、ツールとホルダとをツール角度調整用の別の装置に取り付け、ツールの取付角度を顕微鏡で確認しながら行われる。このような調整作業は非常に面倒であり、長い作業時間を要する。
そこで、この第9発明では、ツール本体を矩形にしている。この場合は、ホルダ側に矩形の溝を形成し、ツール本体をこの矩形の溝に嵌め込むだけで、ツールの取付角度を規制することができる。このため、溝加工ツールをホルダに取り付ける際に、簡単な作業で正確な姿勢で取り付けることができる。
以上のような本発明では、薄膜太陽電池の溝加工において、溝形成時において、特に溝端部の薄剥離を抑えることができる。また、1つのツールで膜を確実に除去でき、かつ常に安定した品質の溝を形成することができる。
本発明の一実施形態が採用されたスクライブ装置の外観斜視図。 第1実施形態によるホルダ組立体の正面図。 図2の側面図。 溝加工ツールの外観斜視図、その一部拡大図、及び底面図。 溝加工の実験例を示す図。 第1実施形態の変形例による溝加工の例を示す図。 第2実施形態の溝加工ツールの底面図。 第3実施形態の溝加工ツールの底面図。 第3実施形態の溝加工ツールが装着される往復ヘッドの正面図。 第4実施形態の溝加工ツールの外観斜視図及びその一部拡大図。
本発明の一実施形態を採用した集積型薄膜太陽電池用スクライブ装置の外観斜視図を図1に示す。
−第1実施形態−
[スクライブ装置の全体構成]
この装置は、太陽電池基板Wが載置されるテーブル1と、スクライブヘッド2に設けられたホルダ組立体3と、それぞれ2つのカメラ4及びモニタ5と、を備えている。
テーブル1は水平面内において図1のY方向に移動可能である。また、テーブル1は水平面内で任意の角度に回転可能である。
スクライブヘッド2は、移動支持機構6によって、テーブル1の上方においてX,Y方向に移動可能である。なお、X方向は、図1に示すように、水平面内でY方向に直交する方向である。移動支持機構6は、1対の支持柱7a,7bと、1対の支持柱7a,7b間にわたって設けられたガイドバー8と、ガイドバー8に形成されたガイド9を駆動するモータ10と、を有している。スクライブヘッド2は、ガイド9に沿って、前述のようにX方向に移動可能である。そして、このスクライブヘッド2には図示しないエアシリンダが設けられており、このエアシリンダによってホルダ組立体3はリニアガイドに沿って上下動が可能である。
2つのカメラ4はそれぞれ台座12に固定されている。各台座12は支持台13に設けられたX方向に延びるガイド14に沿って移動可能である。2つのカメラ4は上下動が可能であり、各カメラ4で撮影された画像が対応するモニタ5に表示される。ここで、太陽電池基板Wの表面には位置を特定するためのアライメントマークが設けられている。このアライメントマークを2つのカメラ4で撮影することによって、アライメントマークの位置が特定される。そして、特定されたアライメントマークの位置に基づいて、テーブル1に載置された太陽電池基板Wの方向ズレが検出される。
[ホルダ組立体]
ホルダ組立体3は、スクライブヘッド2の一面に固定されている。このホルダ組立体3は、スクライブヘッド2とともにX,Y方向に移動可能であり、またスクライブヘッド2に対して上下方向に移動可能である。ホルダ組立体3を取り出して図2及び図3に示す。図2はホルダ組立体3の正面図、図3はその側面図である。
ホルダ組立体3は、スクライブヘッド2に固定されるホルダ15と、ホルダ15に保持された溝加工ツール16と、固定プレート26と、を備えている。
<ホルダ>
ホルダ15は、プレート状の部材であって、スクライブヘッド2に取り付けられる第1主面17と、逆側の第2主面18と、を有している。また、ホルダ15には、上下に2つの貫通孔19が形成されており、それぞれの貫通孔19を貫通する2本のボルト20によって、ホルダ15はスクライブヘッド2に固定される。また、ホルダ15には、下方から上方に向けて所定長さの溝21が形成されている。溝21は、第2主面18に形成されており、所定の深さを有する矩形形状である。また、この溝21の上部にはストップ面21aが形成されている。このストップ面21aに溝加工ツール16の上端面が当接している。これにより、溝加工ツール16の上方への移動が規制されている。
<溝加工ツール>
溝加工ツール16は、ホルダ15の矩形溝21に挿入され、また、前述のように、溝加工ツール16の上端面が矩形溝21のストップ面21aに当接している。溝加工ツール16は、超硬合金又は焼結ダイヤモンド等の硬質材料で形成されており、ツール本体22と、刃先部24と、から構成されている。
ツール本体22は、ホルダ15の矩形溝21に対応して矩形に形成されている。また、ツール本体22の下部、すなわち刃先部24につながる部分は、ツール移動方向(図2の右側)から視て、下方に行くにしたがって先細になる傾斜面となっている。そして、刃先部24はツール本体22の先端部にツール本体22と一体に形成されている。
図4(a)〜(d)に刃先部24の詳細を示す。なお、図4(b)は図4(a)の一部を拡大して示したものであり、図4(c)は刃先部24を底面側から視た図である。また、図4(d)は加工時のツールの姿勢を拡大して示したものである。
刃先部24は、底面24aと、前面24b及び後面24cと、対向する第1側面24d及び第2側面24eと、を有している。
底面24aの長手方向の一端部には、底面24aに対して所定の角度θ1だけ傾斜する刃先面25aが形成されている。この刃先面25aは、溝加工ツール16がヘッドに取り付けられた加工姿勢においては、テーブル1の表面、すなわち基板Wの表面と平行になる面である。また、前面24b及びこの前面24bの先端エッジである刃25は、ツール移動方向Mと直交する仮想線Nに対してツール移動方向後方に角度αだけ傾斜している。この傾斜角度αは、5°以上35°以下が好ましい。このように前面24b及び刃25を傾斜させることによって、刃幅方向(刃先部24の厚み方向)の両端に1対のエッジ25b,25cが形成される。そして、一方のエッジ25bは底面側から見て鈍角に形成され、他方のエッジ25cは底面側から見て鋭角に形成される。
ここで、刃先面25a及び前面24bの一例を以下に示す。
刃先面25aの長さL:5〜15μm
前面24bの高さH:0.5〜0.7mm
なお、これらの数値は一例であって、薄膜の材質やツールの材質等によって様々に変更し得るものである。
以上のような溝加工ツール16を用いて加工する場合は、図4(d)に示すように、太陽電池基板Wに対して刃先部24の前面24b及び後面24cが基板表面に対して角度θ2だけ傾斜するようにセットされる。このような姿勢で溝加工ツール16をセットすることにより、前述のように、加工時には、刃先面25aが基板Wの表面と平行になる。このような加工姿勢では、刃先面25aが基板Wの表面に平行になるので、1対のエッジ25b,25cの下端及び刃25(前面部24bの先端エッジ)を含む面が基板Wの表面と平行になる。
なお、角度θ2としては、65°〜75°が好ましい。溝加工ツール16をこのような傾斜角度で取り付けて加工することにより、溝形成時に余分な膜が剥離されるのを抑えることができる。
<固定プレート>
図2及び図3に示すように、固定プレート26には、横方向に並ぶ2つの貫通孔27が形成されている。そして、固定プレート26は、各貫通孔27を貫通しホルダ15の対応するネジ孔28に螺合する2本のボルト29によって、ホルダ15の第2主面18に固定されている。このようにして、固定プレート26は、ホルダ15の矩形溝21に挿入された溝加工ツール16の上方のほぼ1/3を覆っている。
また、固定プレート26には貫通するネジ孔26aが形成されている。ネジ孔26aは、固定プレート26がホルダ15に固定された状態で、溝加工ツール16に臨むような位置に設けられている。そして、このネジ孔26aにネジ部材30を螺合することで、ネジ部材30の先端が溝加工ツール16を矩形溝21の底面に対して押圧する。これにより、溝加工ツール16が矩形溝21から落下するのが防止されている。
<溝加工ツールの取付>
基板Wの薄膜上に溝を形成する場合は、溝加工ツール16の刃先面25aが、基板Wの表面と平行になるようにセットし、溝加工ツール16を溝形成方向に沿って移動させる。このため、ホルダ15に対して適切な取付角度で溝加工ツール16を装着する必要がある。
この実施形態では、ツール本体22が矩形であり、ホルダ15に矩形溝21が形成されているので、矩形のツール本体22を矩形溝21に嵌め込むことによって、ホルダ15に対して溝加工ツール16を適切な角度に固定することができる。
また、この溝加工ツール16を含むホルダ組立体3は、太陽電池基板Wの表面に対してツール自体が所定の角度(例えば70°)で傾斜するようにセットされる。
[動作]
溝加工ツール16が以上のような加工姿勢となるようにスクライブヘッド2にセットされる。そして、テーブル1をY方向に所定ピッチで移動させるたびに、ホルダ組立体3を下降させ、溝加工ツール16の刃先25を太陽電池基板Wの表面に押し付ける。そして、ホルダ組立体3をX方向に移動させることにより、太陽電池基板Wの表面にX方向に沿った溝が形成される。
[実験例]
図5(a)〜(c)に、本実施形態による溝加工ツールを用いて薄膜を除去した場合のモニタ画像を示している。図5(a)は刃25の傾斜角度α=0°のツールを用いて、移動速度を100mm/sec、400mmsec、800mm/secで加工したものである。また、図5(b)は刃25の傾斜角度α=20°のツールを用いて同様の移動速度で加工したもの、図5(c)は刃25の傾斜角度α=30°のツールを用いて同様の移動速度で加工したものである。また、各図において、白く表れている部分は溝加工した部分であり、黒く表れている部分は薄膜が残っている部分である。そして、各溝において、図において上側の端部が、刃先部24の第2側面24eが接触する部分である。
各図から明らかなように、α=0°では溝の両端において波状に薄膜が除去されており、溝の加工品質が低下している。一方、α=20°及び30°では、溝の上側の端部(鋭角に形成されたエッジ25cが接触する部分)は、比較的直線状に加工されており、加工品質が良好である。
以上の実験結果から、以下のことがわかる。
(a) 刃25をツール移動方向と直交する方向から傾斜させたことにより、鋭角に形成されたナイフエッジによって剪断効果が向上する。
(b) 刃25のエッジ部分によって除去された膜が、刃25の傾斜によってスムーズに排出され、除去された膜が加工に与える悪影響を抑えることができる。
[第1実施形態の特徴]
(1) 刃先部24の刃25が、底面から視てツール移動方向に対して傾斜している。したがって、この溝加工ツールによって溝を形成すると、溝の幅方向の端はナイフエッジによって剪断効果が向上する。このため、溝端部における溝以外の部分の膜剥離を抑えることができる。
(2) 溝加工時に除去された膜が、刃25の上方に形成された前面部24bに沿って溝の一端から溝中央部側にスムーズに排出される。このため、除去された膜が切断性能を悪化させることが抑えられ、安定した高品質の溝加工を行うことができる。
(3) 矩形のツール本体22をホルダ15の矩形溝21に挿入し、溝加工ツール16の取付角度を規制している。このため、非常に簡単な構成で、かつ簡単な取付作業で、溝加工ツール16をホルダ15に常に一定の姿勢で取り付けることができる。したがって、このような溝加工ツール16によって形成される溝の加工品質が安定する。
また、溝加工ツール16の刃先部24は、溝が形成される方向に沿って、同じ幅でツール本体22の全体長さにわたって連続して延びている。このため、刃25が摩耗しても、刃先の修正加工によって簡単に切断効果を回復させることができ、ツール寿命を長くすることができる。
[第1実施形態の変形例]
ここで、スクライブラインに沿って溝加工を行う場合、(A)溝の一端側における膜剥離が許容できる場合と、(B)溝の両端において膜剥離を抑える必要がある場合と、がある。(A)の場合は、前述のような溝加工ツール16を用いて溝加工を行うことにより、要望される品質の溝が得られる。一方、(B)の場合は、図4に示した溝加工ツールでは満足する品質の溝を得ることができない。
そこで、(B)の場合は、図6に示す構成によって、要望される品質の膜を得ることができる。すなわち、刃先部の刃の傾斜角度が逆である1対の溝加工ツールを用いて溝加工を行えばよい。なお、図6に示す2つの溝加工ツールは、刃先部を底面側から視た形状のみを模式的に示したものである。
ここでは、第1実施形態と同様の第1溝加工ツール16と、この第1溝加工ツール16とは刃の角度が逆である第2溝加工ツール16’が用いられる。また、ホルダに対してこれらの2つの溝加工ツール16,16’が固定される。この場合、一方の溝加工ツール16又は16’が他方の溝加工ツールよりツール移動方向上流側に配置されている。
このような溝加工ツール16,16’を用いることにより、溝の両端部の加工品質を良好にすることができる。
−第2実施形態−
第1実施形態では、刃先部24のツール移動方向一端側にのみ刃25を設けたが、図7(a)(b)に示すように、刃先部34,34’のツール移動方向両端側に刃を設けてもよい。なお、図7(a)(b)は刃先部34を底面側から視た図である。
具体的には、図7(a)に示す刃先部34は、第1実施形態と同様に、底面34aと、前面34b及び後面34cと、対向する第1側面34d及び第2側面34eと、を有している。そして、刃先部34の前面34b及び後面34cのそれぞれの下端には、ツールの移動方向Mと交差する方向に延びる刃35a,35bを有している。刃先部34の刃35a,35bは、ツール移動方向Mと直交する方向に対して同じ方向に同じ角度だけ傾斜している。
図7(b)に示した刃先部34’も、ほぼ同様の構成である。すなわち、底面34a’と、前面34b’及び後面34c’と、対向する第1側面34d’及び第2側面34e’と、を有している。そして、前面34b’及び後面34c’のそれぞれの下端には刃35a’35b’を有している。また、この図7(b)に示す刃先部34’では、刃35a’35b’は、刃35a,35bとは逆方向に同じ角度だけ傾斜している。
以上のような刃先部34,34’を有する溝加工ツールを用いることにより、一方の刃35a,35a’が摩耗したときに、各溝加工ツールの取付方向を逆にして、他方の刃35b,35b’によって加工を続けることができる。
−第3実施形態−
[溝加工ツール]
図8(a)(b)に、第3実施形態による往復ヘッド用の溝加工ツールを示している。なお、図8(a)(b)は刃先部を底面側から視た図である。
ここで、「往復ヘッド用の溝加工ツール」とは、往復移動時の往動時及び復動時の両方向の移動時に溝の一端部を加工できるようにしたツールである。
より詳細には、一方のツールの刃先部44は、底面44aと、前面44b及び後面44cと、対向する第1側面44d及び第2側面44eと、を有している。そして、刃先部44の前面44b及び後面44cのそれぞれの下端には、ツールの移動方向Mと交差する方向に延びる刃45a,45bを有している。刃先部44の刃45a,45bは、ツール移動方向Mと直交する方向に対して互いに逆方向に同じ角度だけ傾斜している。
このような刃先部44を有する溝加工ツールを用いて溝加工する場合は、まず、往復移動時の往動時には、一方の刃45aによって溝が加工される。このとき、溝の一端部が刃45aのエッジ部分によって切断されるので、溝の一端部の加工品質を良好にすることができる。また、復動時には、溝加工ツールが装着されたヘッドの位置が移動され、先に加工された溝に隣接する溝の一端部が、刃45bによって溝が加工される。このとき、先の加工と同様に、溝の一端部が刃45bのエッジ部分によって切断されるので、溝の一端部の加工品質を良好にすることができる。
なお、他方の溝加工ツールの刃先部44’についても同様の構成であり、一方のツールの刃先部44とは、刃45a’,45b’の傾斜する方向のみが異なっている。
[往復ヘッド]
ここで、前述のように、加工時には、ツール自体を基板表面に対して傾斜させてセットする必要がある。そこで、図8(a)(b)に示すようなツールが装着されるヘッドは、ツールを揺動自在に支持し、往動時と復動時とでツールの傾斜角度を切り替える必要がある。
以上のようなヘッドの構造を図9に示す。この往復ヘッド103は、板状のベース116と、ホルダ117と、揺動部材118と、エアシリンダ119と、を有している。
ホルダ117は、図示しないレールを介して、ベース116に対して上下方向にスライド自在に支持されている。ホルダ117は、ホルダ本体122と、ホルダ本体122の表面に固定された支持部材123と、を有している。ホルダ本体122は、板状に形成され、上部に開口122aを有している。支持部材123は横方向に長い矩形状の部材であり、内部に揺動部材118が挿通する貫通孔123aが形成されている。
揺動部材118は、下部のツール装着部124と、ツール装着部124から上方に延びて形成された延長部125と、を有している。ツール装着部124には溝が形成され、この溝にツールが挿入され、さらに固定プレート124aによってツールが溝内に固定されている。延長部125の下部には水平方向で、溝形成方向と直交する方向に貫通する孔125aが形成されている。そして、この孔125aを貫通するピン126を中心に揺動部材118は揺動自在となっている。延長部125の上端部125bの左右両側には、1対の規制部材127a,127bが設けられている。各規制部材127a,127bは、ホルダ本体122に固定されたストッパとしての筒状部材と、筒状部材の内部に挿入されたスプリングと、を有している。そして、各スプリングの先端が延長部125の上端部125bに当接することにより、揺動部材118は図9に示すような中立位置に維持されている。また、揺動部材118が揺動していずれかのスプリングを押し、延長部125の上端部125bが筒状部材に当接することにより、揺動角度が規制されるようになっている。
エアシリンダ119はシリンダ支持部材130の上面に固定されている。シリンダ支持部材130は、ホルダ117の上部に配置され、ベース116に固定されている。シリンダ支持部材130には上下方向に貫通する孔が形成されており、エアシリンダ119のピストンロッド(図示せず)がこの貫通孔を貫通し、ロッド先端がホルダ117に連結されている。
また、ベース116の上部にはスプリング支持部材131が設けられている。スプリング支持部材131とホルダ117との間にはスプリング132が設けられており、このスプリング132によってホルダ117は上方に付勢されている。このスプリング132によって、ホルダ117の自重をほぼキャンセルすることができる。
ホルダ117の左右両側には、1対のエア供給部134a,134bが設けられている。1対のエア供給部134a,134bはともに同じ構成であり、それぞれジョイント135とエアノズル136とを有している。
[溝加工動作]
以上のような装置を用いて溝加工を行う場合は、エアシリンダ119を駆動してホルダ117及び揺動部材118を下降させて、ツールの先端を薄膜に当てる。このときの、ツールの薄膜に対する加圧力は、エアシリンダ119に供給されるエア圧によって調整される。
次にヘッド103をスクライブ予定ラインに沿って移動させる。往動時は、ツールの刃と基板上の薄膜との接触抵抗によって、揺動部材118はピン126を中心に時計回りに揺動する。この揺動は、揺動部材118の上端部125bが右側の規制部材127aに当接することによって規制される。したがって、ツールは所定の角度傾斜した姿勢で移動され、溝が形成される。
この後、ヘッド103を基板に対して相対的に移動させ、ツールを次に下降すべきスクライブ予定ライン上に移動させる。そして、前記同様に、ツールを基板上の薄膜に押し付けて、前記とは逆方向にヘッド103を移動させる。
この復動時においては、ツールの刃と基板上の薄膜との接触抵抗によって、揺動部材118はピン126を中心に反時計回りに揺動する。この揺動は、揺動部材118の上端部125bが左側の規制部材127bに当接することによって規制される。したがって、ツール2は往動時とは逆に傾斜した姿勢で移動され、溝が形成される。
以上のような動作によって、ツールの往復移動時に溝加工を行うことができる。なお、往復ヘッドにおいて、揺動部材118の揺動角度を切り替えるためのエアリンダ等のアクチュエータを設けてもよい。
−第4実施形態−
図6に示した第1実施形態の変形例では、2つの溝加工ツールを用いて溝の両端部をそれぞれのツールのエッジ部分で加工するようにしたが、1つの溝加工ツールによって溝の両端部をツールのエッジ部分で加工するようにしてもよい。この場合の溝加工ツールを図10に示している。この第4実施形態の溝加工ツールは、刃先部の形状のみが第1実施形態と異なっている。
図10に示す溝加工ツール216の刃先部224は、底面224aと、前面224b及び後面224cと、第1側面224d及び第2側面224eと、を有している。
底面224aは長方形に形成されている。後面224cは、底面224aと直交して上方に延び、ツール本体222の面と同一平面である。第1及び第2側面224d,224eは、底面224aの長辺から底面224aと直交して上方に延び、互いに平行に形成されている。なお、ツール本体222の下部において第1及び第2側面224d,224eにつながる部分は、第1実施形態と同様に、下方に行くにしたがって先細になる傾斜面となっている。
また、溝加工ツール216の刃先部224は、溝が形成される方向に沿って、同じ幅でツール本体222の全体長さにわたって連続して延びている。
以上のような刃先部224において、底面224aと前面224bの下端部分との角部に、刃225が形成されている。この刃225について、以下に詳細に説明する。なお、図10(b)は図10(a)の一部を拡大して示したものであり、図10(c)は加工時のツールの姿勢を拡大して示したものである。
底面224aの長手方向の一端部には、底面224aに対して所定の角度θ1だけ傾斜する刃先面225aが形成されている。この刃先面225aは、この溝加工ツール216がヘッドに取り付けられた加工姿勢においては、テーブル1の表面、すなわち基板Wの表面と平行になる面である。また、前面224b及びこの前面224bの先端エッジである刃225は、内側に向かって窪む曲面部となっている。この曲面部を形成することによって、刃幅方向(刃先部224の厚み方向)の両端に1対のエッジ225b,225cが形成され、1対のエッジ225b,225cの間に内側に窪む逃げ部(前面224d)が形成される。
ここで、刃225の一例を以下に示す。
刃先面225aの長さL:5〜15μm
前面(刃及び逃げ部)の高さH:0.5〜0.7mm
前面(曲面部=逃げ部)の深さD:3〜5μm
なお、これらの数値は一例であって、薄膜の材質やツールの材質等によって様々に変更し得るものである。
以上のような溝加工ツール216を用いて加工する場合は、図10(c)に示すように、太陽電池基板Wに対して刃先部224の前面224b及び後面224cが基板表面に対して角度θ2だけ傾斜するようにセットされる。このような姿勢で溝加工ツール216をセットすることにより、前述のように、加工時には、刃先面225aが基板Wの表面と平行になる。このような加工姿勢では、刃先面225aが基板Wの表面に平行になるので、刃225を構成する1対のエッジ225b,225c及び刃225(前面224bの先端エッジ)を含む面が基板Wの表面と平行になる。
なお、角度θ2としては、65°〜75°が好ましい。溝加工ツール216をこのような傾斜角度で取り付けて加工することにより、溝形成時に余分な膜が剥離されるのを抑えることができる。
[第4実施形態の特徴]
本実施形態では、1対のエッジ225b,225c及び刃225が基板表面と平行になるような加工姿勢で薄膜がスクライブされる。このため、1つの工程で、溝端部付近に膜の剥がれやめくれが少ない加工品質の良い溝を形成することができる。また、1対のエッジ225b,225c及び逃げ部の存在によって、エッジ225b,225cが摩耗しても刃先全体が丸くなりにくいので、長期にわたって安定した品質の溝を形成することができる。
[第4実施形態の変形例]
前記実施形態では、刃の部分が底面から視てU字形状に形成されていたが、底面から視てV字形状に形成しても同様の効果が得られる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a) 前記各実施形態では、ツール本体の全体を矩形にしたが、ツール本体を丸棒によって形成しても良い。この場合も、刃先部及び刃先については、前記実施形態と同様に形成すれば、前記実施形態と同様に、1つの工程で加工品質の良い溝を形成することができる。また、長期にわたって安定した品質の溝を形成することができる。
(b) 刃先の具体的実施例は前記例に限定されるものではなく、薄膜の材質やツール材質等の仕様に応じて種々の変形が可能である。
15,117 ホルダ
16,16’,216 溝加工ツール
22,222 ツール本体
24,34,34’,44,44’,224 刃先部
25,35a,35b,35a’35b’,45a,45b,45a’,45b’,225 刃
本発明は、溝加工ツール、特に、ホルダに保持され、ホルダとともに集積型薄膜太陽電池基板上をスクライブ予定ラインに沿って相対的に移動させて溝を形成するための溝加工ツールに関する。
集積型薄膜太陽電池を製造する際には、基板上に形成された薄膜をスクライブして除去することによって、絶縁のためのストライプ状の溝が形成される。この溝を形成するためのツールとして、特許文献1に示されるようなツールが用いられている。この特許文献1に示されたツールは、針状又は平たがね状の刃先を有している。そして、このツールを溝形成方向に移動させることによって、ストライプ状の溝が形成される。
この特許文献1に示されたツールでは、刃先が摩耗によって丸くなると、スクライブラインと接する膜の端部付近のめくれが大きくなり、溝の加工品質が低下する。
そこで、特許文献2に示されるようなツール及び製造方法が提供されている。この特許文献2に記載された製造方法では、薄膜にストライプ状の溝を形成するために、溝形成用のツール及び剥離用のツールが用いられる。
溝形成用ツールは、加工時のツール移動方向と直交する工具幅方向の両端に、2つの三角錘状の凸部を有している。そして、この2つの凸部の間には上方に窪む円弧状の凹部が形成されている。また、剥離用ツールは、溝とほぼ同じ幅の平坦な刃先を有している。
そして、溝を形成する場合は、まず溝形成用ツールが溝形成方向に移動させられ、これにより溝の幅方向両端部に相当する箇所に2つのストライプ状の溝が形成される。次に、剥離用ツールが同様に溝形成方向に移動させられ、2つのストライプ状の溝の間に残った薄膜が剥離される。
実開昭63−16439号公報 特開2002−33498号公報
文献2で示された溝形成用ツールを用いて溝加工した場合、溝端部の膜剥離が抑えられるが、十分な加工品質の溝が得られるとは言い難い。溝加工時において膜剥離が十分に抑えられない場合は、パターニングラインを正確に形成することができず、太陽電気基板の発電効率が低下するという問題が生じる。
また、特許文献2に示された方法では、まず溝形成用ツールで2つの溝を形成しておき、その後、残った膜を剥離用ツールで剥離するので、溝を形成するために2工程が必要になる。このため加工時間が長くなる。また、溝を形成するために、溝形成用と剥離用の2つのツールが必要になる。
本発明の課題は、溝形成時における溝端部の剥離を抑えて、高い品質で加工でき、かつ簡単な工程で溝加工を行うことができる溝加工ツールを得ることにある。
第1発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、ホルダに保持され、ホルダとともに集積型薄膜太陽電池基板上をスクライブ予定ラインに沿って相対的に移動させて溝を形成するためのツールである。この溝加工ツールは、ホルダに保持されるツール本体と、ツール本体の先端部に形成された刃先部と、を備えている。刃先部は、ツール移動方向一端側の先端に、ツール移動方向と交差する方向に延びる刃を有し、刃は、刃先部の底面から視て、第1端から第2端側への少なくとも第1端を含む一部がツール移動方向と直交する方向に対してツール移動方向後方に傾斜している。
この溝加工ツールは、刃先部の刃が、底面から視てツール移動方向に対してツール移動方向後方に傾斜している。したがって、この溝加工ツールを基板に対して相対的に移動させて溝を形成すると、溝の端はエッジにより切断される。このため、溝の端部はより強い剪断力で切断されることになり、溝以外の部分の膜剥離を抑えることができる。しかも、刃が第1端から第2端側に傾斜しているので、溝端部の除去された膜が、刃の傾斜面に沿って溝中央部側にスムーズに排出される。このため、除去された膜が切断性能を悪化させることが抑えられ、安定した高品質の溝加工を行うことができる。さらに、従来方法のように2つのツールを用いる必要がない。
第2発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部の刃は、底面から視て第1端から第2端にわたって同じ角度で傾斜している。
この場合は、刃の第1端側で除去された薄膜をスムーズに第2端側に排出することができ、溝の加工品質が安定する。
第3発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部の刃は、第1端及び第2端に形成された1対のエッジと、1対のエッジ間に形成され内側に窪む逃げ部と、を有する。
ここでは、1対のエッジによって溝の幅方向両端部が除去されつつ、溝の中央部が逃げ部によって除去される。このように、溝加工ツールを溝形成方向に移動させるだけで、溝の幅方向の両端及び中央部がスクライブされ、1つの工程で溝を加工することができる。また、エッジが摩耗しても、1対のエッジの間に形成された逃げ部が内側に窪んでいるので、刃先全体が丸くなるのを抑えることができる。このため、長期にわたって溝の加工品質を良好にすることができる。
第4発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第3発明の溝加工ツールにおいて、刃先の1対のエッジ及び逃げ部の下端縁を含む面は、加工姿勢において薄膜表面と平行である。
この場合は、第3発明と同様に、ツールを一方向に移動させるだけで、溝の幅方向の両端を高い加工品質で切断することができる。
第5発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部はツール移動方向他端側の先端に、ツール移動方向と交差する方向に延びる刃を有している。そして、刃は、刃先部の底面から視て、第1端から第2端側への少なくとも第1端を含む一部がツール移動方向と直交する方向に対してツール移動方向後方に傾斜している。
この場合は、ツールの刃先部において、ツール移動方向の両端に刃が形成されているので、ツール移動方向一端側の刃が摩耗した場合は、ツールの装着方向を変えてツール移動方向他端側の刃を使用することができる。また、刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃の傾斜を逆方向にした場合は、往動時と復動時の両方向の移動時において、加工品質の良い溝を形成することができる。
第6発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第5発明の溝加工ツールにおいて、刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃とは、同じ方向に同じ角度で傾斜している。
この場合は、ツール移動方向一端側の刃が摩耗した場合は、ツールの装着方向を変えてツール移動方向後方他端側の刃を使用することができる。
第7発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第5発明の溝加工ツールにおいて、刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃とは、逆方向に同じ角度で傾斜している。
この場合は、往動時と復動時の両方向の移動時において、加工品質の良い溝を形成することができる。
第8発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明の溝加工ツールにおいて、刃先部は、薄膜上の溝が形成される方向に沿って同じ幅でツール本体の全幅にわたって延びている。
ここでは、刃先部が溝形成方向に沿って同じ幅で延びている。このため、刃先が摩耗しても、修正加工によって逃げ部を形成するだけで、同じツールを使い続けることが可能となる。
第9発明に係る薄膜太陽電池用溝加工ツールは、第1発明から第8発明の溝加工ツールにおいて、ツール本体は矩形に形成されている。
本件発明のツールでは、溝加工時におけるツールの姿勢を固定する必要がある。すなわち、例えば、溝の形成される方向に対してツールがホルダに対して傾いて取り付けられた場合は、所望の溝幅でスクライブされなかったり、ツール先端による溝端部の切断性が低下したりする。
以上のような、ツールの取付角度の狂いによって発生する不具合を防止するために、ツール交換時等においては、ツール取付角度の調整作業が必要となる。従来、この調整は、ツールとホルダとをツール角度調整用の別の装置に取り付け、ツールの取付角度を顕微鏡で確認しながら行われる。このような調整作業は非常に面倒であり、長い作業時間を要する。
そこで、この第9発明では、ツール本体を矩形にしている。この場合は、ホルダ側に矩形の溝を形成し、ツール本体をこの矩形の溝に嵌め込むだけで、ツールの取付角度を規制することができる。このため、溝加工ツールをホルダに取り付ける際に、簡単な作業で正確な姿勢で取り付けることができる。
以上のような本発明では、薄膜太陽電池の溝加工において、溝形成時において、特に溝端部の剥離を抑えることができる。また、1つのツールで膜を確実に除去でき、かつ常に安定した品質の溝を形成することができる。
本発明の一実施形態が採用されたスクライブ装置の外観斜視図。 第1実施形態によるホルダ組立体の正面図。 図2の側面図。 溝加工ツールの外観斜視図、その一部拡大図、及び底面図。 溝加工の実験例を示す図。 第1実施形態の変形例による溝加工の例を示す図。 第2実施形態の溝加工ツールの底面図。 第3実施形態の溝加工ツールの底面図。 第3実施形態の溝加工ツールが装着される往復ヘッドの正面図。 第4実施形態の溝加工ツールの外観斜視図及びその一部拡大図。
本発明の一実施形態を採用した集積型薄膜太陽電池用スクライブ装置の外観斜視図を図1に示す。
−第1実施形態−
[スクライブ装置の全体構成]
この装置は、太陽電池基板Wが載置されるテーブル1と、スクライブヘッド2に設けられたホルダ組立体3と、それぞれ2つのカメラ4及びモニタ5と、を備えている。
テーブル1は水平面内において図1のY方向に移動可能である。また、テーブル1は水平面内で任意の角度に回転可能である。
スクライブヘッド2は、移動支持機構6によって、テーブル1の上方においてX,Y方向に移動可能である。なお、X方向は、図1に示すように、水平面内でY方向に直交する方向である。移動支持機構6は、1対の支持柱7a,7bと、1対の支持柱7a,7b間にわたって設けられたガイドバー8と、ガイドバー8に形成されたガイド9を駆動するモータ10と、を有している。スクライブヘッド2は、ガイド9に沿って、前述のようにX方向に移動可能である。そして、このスクライブヘッド2には図示しないエアシリンダが設けられており、このエアシリンダによってホルダ組立体3はリニアガイドに沿って上下動が可能である。
2つのカメラ4はそれぞれ台座12に固定されている。各台座12は支持台13に設けられたX方向に延びるガイド14に沿って移動可能である。2つのカメラ4は上下動が可能であり、各カメラ4で撮影された画像が対応するモニタ5に表示される。ここで、太陽電池基板Wの表面には位置を特定するためのアライメントマークが設けられている。このアライメントマークを2つのカメラ4で撮影することによって、アライメントマークの位置が特定される。そして、特定されたアライメントマークの位置に基づいて、テーブル1に載置された太陽電池基板Wの方向ズレが検出される。
[ホルダ組立体]
ホルダ組立体3は、スクライブヘッド2の一面に固定されている。このホルダ組立体3は、スクライブヘッド2とともにX,Y方向に移動可能であり、またスクライブヘッド2に対して上下方向に移動可能である。ホルダ組立体3を取り出して図2及び図3に示す。図2はホルダ組立体3の正面図、図3はその側面図である。
ホルダ組立体3は、スクライブヘッド2に固定されるホルダ15と、ホルダ15に保持された溝加工ツール16と、固定プレート26と、を備えている。
<ホルダ>
ホルダ15は、プレート状の部材であって、スクライブヘッド2に取り付けられる第1主面17と、逆側の第2主面18と、を有している。また、ホルダ15には、上下に2つの貫通孔19が形成されており、それぞれの貫通孔19を貫通する2本のボルト20によって、ホルダ15はスクライブヘッド2に固定される。また、ホルダ15には、下方から上方に向けて所定長さの溝21が形成されている。溝21は、第2主面18に形成されており、所定の深さを有する矩形形状である。また、この溝21の上部にはストップ面21aが形成されている。このストップ面21aに溝加工ツール16の上端面が当接している。これにより、溝加工ツール16の上方への移動が規制されている。
<溝加工ツール>
溝加工ツール16は、ホルダ15の矩形溝21に挿入され、また、前述のように、溝加工ツール16の上端面が矩形溝21のストップ面21aに当接している。溝加工ツール16は、超硬合金又は焼結ダイヤモンド等の硬質材料で形成されており、ツール本体22と、刃先部24と、から構成されている。
ツール本体22は、ホルダ15の矩形溝21に対応して矩形に形成されている。また、ツール本体22の下部、すなわち刃先部24につながる部分は、ツール移動方向(図2の右側)から視て、下方に行くにしたがって先細になる傾斜面となっている。そして、刃先部24はツール本体22の先端部にツール本体22と一体に形成されている。
図4(a)〜(d)に刃先部24の詳細を示す。なお、図4(b)は図4(a)の一部を拡大して示したものであり、図4(c)は刃先部24を底面側から視た図である。また、図4(d)は加工時のツールの姿勢を拡大して示したものである。
刃先部24は、底面24aと、前面24b及び後面24cと、対向する第1側面24d及び第2側面24eと、を有している。
底面24aの長手方向の一端部には、底面24aに対して所定の角度θ1だけ傾斜する刃先面25aが形成されている。この刃先面25aは、溝加工ツール16がヘッドに取り付けられた加工姿勢においては、テーブル1の表面、すなわち基板Wの表面と平行になる面である。また、前面24b及びこの前面24bの先端エッジである刃25は、ツール移動方向Mと直交する仮想線Nに対してツール移動方向後方に角度αだけ傾斜している。この傾斜角度αは、5°以上35°以下が好ましい。このように前面24b及び刃25を傾斜させることによって、刃幅方向(刃先部24の厚み方向)の両端に1対のエッジ25b,25cが形成される。そして、一方のエッジ25bは底面側から見て鈍角に形成され、他方のエッジ25cは底面側から見て鋭角に形成される。
ここで、刃先面25a及び前面24bの一例を以下に示す。
刃先面25aの長さL:5〜15μm
前面24bの高さH:0.5〜0.7mm
なお、これらの数値は一例であって、薄膜の材質やツールの材質等によって様々に変更し得るものである。
以上のような溝加工ツール16を用いて加工する場合は、図4(d)に示すように、太陽電池基板Wに対して刃先部24の前面24b及び後面24cが基板表面に対して角度θ2だけ傾斜するようにセットされる。このような姿勢で溝加工ツール16をセットすることにより、前述のように、加工時には、刃先面25aが基板Wの表面と平行になる。このような加工姿勢では、刃先面25aが基板Wの表面に平行になるので、1対のエッジ25b,25cの下端及び刃25(前面部24bの先端エッジ)を含む面が基板Wの表面と平行になる。
なお、角度θ2としては、65°〜75°が好ましい。溝加工ツール16をこのような傾斜角度で取り付けて加工することにより、溝形成時に余分な膜が剥離されるのを抑えることができる。
<固定プレート>
図2及び図3に示すように、固定プレート26には、横方向に並ぶ2つの貫通孔27が形成されている。そして、固定プレート26は、各貫通孔27を貫通しホルダ15の対応するネジ孔28に螺合する2本のボルト29によって、ホルダ15の第2主面18に固定されている。このようにして、固定プレート26は、ホルダ15の矩形溝21に挿入された溝加工ツール16の上方のほぼ1/3を覆っている。
また、固定プレート26には貫通するネジ孔26aが形成されている。ネジ孔26aは、固定プレート26がホルダ15に固定された状態で、溝加工ツール16に臨むような位置に設けられている。そして、このネジ孔26aにネジ部材30を螺合することで、ネジ部材30の先端が溝加工ツール16を矩形溝21の底面に対して押圧する。これにより、溝加工ツール16が矩形溝21から落下するのが防止されている。
<溝加工ツールの取付>
基板Wの薄膜上に溝を形成する場合は、溝加工ツール16の刃先面25aが、基板Wの表面と平行になるようにセットし、溝加工ツール16を溝形成方向に沿って移動させる。このため、ホルダ15に対して適切な取付角度で溝加工ツール16を装着する必要がある。
この実施形態では、ツール本体22が矩形であり、ホルダ15に矩形溝21が形成されているので、矩形のツール本体22を矩形溝21に嵌め込むことによって、ホルダ15に対して溝加工ツール16を適切な角度に固定することができる。
また、この溝加工ツール16を含むホルダ組立体3は、太陽電池基板Wの表面に対してツール自体が所定の角度(例えば70°)で傾斜するようにセットされる。
[動作]
溝加工ツール16が以上のような加工姿勢となるようにスクライブヘッド2にセットされる。そして、テーブル1をY方向に所定ピッチで移動させるたびに、ホルダ組立体3を下降させ、溝加工ツール16の刃先25を太陽電池基板Wの表面に押し付ける。そして、ホルダ組立体3をX方向に移動させることにより、太陽電池基板Wの表面にX方向に沿った溝が形成される。
[実験例]
図5(a)〜(c)に、本実施形態による溝加工ツールを用いて薄膜を除去した場合のモニタ画像を示している。図5(a)は刃25の傾斜角度α=0°のツールを用いて、移動速度を100mm/sec、400mm/sec、800mm/secで加工したものである。また、図5(b)は刃25の傾斜角度α=20°のツールを用いて同様の移動速度で加工したもの、図5(c)は刃25の傾斜角度α=30°のツールを用いて同様の移動速度で加工したものである。また、各図において、白く表れている部分は溝加工した部分であり、黒く表れている部分は薄膜が残っている部分である。そして、各溝において、図において上側の端部が、刃先部24の第2側面24eが接触する部分である。
各図から明らかなように、α=0°では溝の両端において波状に薄膜が除去されており、溝の加工品質が低下している。一方、α=20°及び30°では、溝の上側の端部(鋭角に形成されたエッジ25cが接触する部分)は、比較的直線状に加工されており、加工品質が良好である。
以上の実験結果から、以下のことがわかる。
(a) 刃25をツール移動方向と直交する方向から傾斜させたことにより、鋭角に形成されたナイフエッジによって剪断効果が向上する。
(b) 刃25のエッジ部分によって除去された膜が、刃25の傾斜によってスムーズに排出され、除去された膜が加工に与える悪影響を抑えることができる。
[第1実施形態の特徴]
(1) 刃先部24の刃25が、底面から視てツール移動方向に対して傾斜している。したがって、この溝加工ツールによって溝を形成すると、溝の幅方向の端はナイフエッジによって剪断効果が向上する。このため、溝端部における溝以外の部分の膜剥離を抑えることができる。
(2) 溝加工時に除去された膜が、刃25の上方に形成された前面部24bに沿って溝の一端から溝中央部側にスムーズに排出される。このため、除去された膜が切断性能を悪化させることが抑えられ、安定した高品質の溝加工を行うことができる。
(3) 矩形のツール本体22をホルダ15の矩形溝21に挿入し、溝加工ツール16の取付角度を規制している。このため、非常に簡単な構成で、かつ簡単な取付作業で、溝加工ツール16をホルダ15に常に一定の姿勢で取り付けることができる。したがって、このような溝加工ツール16によって形成される溝の加工品質が安定する。
また、溝加工ツール16の刃先部24は、溝が形成される方向に沿って、同じ幅でツール本体22の全体長さにわたって連続して延びている。このため、刃25が摩耗しても、刃先の修正加工によって簡単に切断効果を回復させることができ、ツール寿命を長くすることができる。
[第1実施形態の変形例]
ここで、スクライブラインに沿って溝加工を行う場合、(A)溝の一端側における膜剥離が許容できる場合と、(B)溝の両端において膜剥離を抑える必要がある場合と、がある。(A)の場合は、前述のような溝加工ツール16を用いて溝加工を行うことにより、要望される品質の溝が得られる。一方、(B)の場合は、図4に示した溝加工ツールでは満足する品質の溝を得ることができない。
そこで、(B)の場合は、図6に示す構成によって、要望される品質の膜を得ることができる。すなわち、刃先部の刃の傾斜角度が逆である1対の溝加工ツールを用いて溝加工を行えばよい。なお、図6に示す2つの溝加工ツールは、刃先部を底面側から視た形状のみを模式的に示したものである。
ここでは、第1実施形態と同様の第1溝加工ツール16と、この第1溝加工ツール16とは刃の角度が逆である第2溝加工ツール16’が用いられる。また、ホルダに対してこれらの2つの溝加工ツール16,16’が固定される。この場合、一方の溝加工ツール16又は16’が他方の溝加工ツールよりツール移動方向上流側に配置されている。
このような溝加工ツール16,16’を用いることにより、溝の両端部の加工品質を良好にすることができる。
−第2実施形態−
第1実施形態では、刃先部24のツール移動方向一端側にのみ刃25を設けたが、図7(a)(b)に示すように、刃先部34,34’のツール移動方向両端側に刃を設けてもよい。なお、図7(a)(b)は刃先部34,34’を底面側から視た図である。
具体的には、図7(a)に示す刃先部34は、第1実施形態と同様に、底面34aと、前面34b及び後面34cと、対向する第1側面34d及び第2側面34eと、を有している。そして、刃先部34の前面34b及び後面34cのそれぞれの下端には、ツールの移動方向Mと交差する方向に延びる刃35a,35bを有している。刃先部34の刃35a,35bは、ツール移動方向Mと直交する方向に対して同じ方向に同じ角度だけ傾斜している。
図7(b)に示した刃先部34’も、ほぼ同様の構成である。すなわち、底面34a’と、前面34b’及び後面34c’と、対向する第1側面34d’及び第2側面34e’と、を有している。そして、前面34b’及び後面34c’のそれぞれの下端には刃35a’35b’を有している。また、この図7(b)に示す刃先部34’では、刃35a’35b’は、刃35a,35bとは逆方向に同じ角度だけ傾斜している。
以上のような刃先部34,34’を有する溝加工ツールを用いることにより、一方の刃35a,35a’が摩耗したときに、各溝加工ツールの取付方向を逆にして、他方の刃35b,35b’によって加工を続けることができる。
−第3実施形態−
[溝加工ツール]
図8(a)(b)に、第3実施形態による往復ヘッド用の溝加工ツールを示している。なお、図8(a)(b)は刃先部を底面側から視た図である。
ここで、「往復ヘッド用の溝加工ツール」とは、往復移動時の往動時及び復動時の両方向の移動時に溝の一端部を加工できるようにしたツールである。
より詳細には、一方のツールの刃先部44は、底面44aと、前面44b及び後面44cと、対向する第1側面44d及び第2側面44eと、を有している。そして、刃先部44の前面44b及び後面44cのそれぞれの下端には、ツールの移動方向Mと交差する方向に延びる刃45a,45bを有している。刃先部44の刃45a,45bは、ツール移動方向Mと直交する方向に対して互いに逆方向に同じ角度だけ傾斜している。
このような刃先部44を有する溝加工ツールを用いて溝加工する場合は、まず、往復移動時の往動時には、一方の刃45aによって溝が加工される。このとき、溝の一端部が刃45aのエッジ部分によって切断されるので、溝の一端部の加工品質を良好にすることができる。また、復動時には、溝加工ツールが装着されたヘッドの位置が移動され、先に加工された溝に隣接する溝の一端部が、刃45bによって溝が加工される。このとき、先の加工と同様に、溝の一端部が刃45bのエッジ部分によって切断されるので、溝の一端部の加工品質を良好にすることができる。
なお、他方の溝加工ツールの刃先部44’についても同様の構成であり、一方のツールの刃先部44とは、刃45a’,45b’の傾斜する方向のみが異なっている。
[往復ヘッド]
ここで、前述のように、加工時には、ツール自体を基板表面に対して傾斜させてセットする必要がある。そこで、図8(a)(b)に示すようなツールが装着されるヘッドは、ツールを揺動自在に支持し、往動時と復動時とでツールの傾斜角度を切り替える必要がある。
以上のようなヘッドの構造を図9に示す。この往復ヘッド103は、板状のベース116と、ホルダ117と、揺動部材118と、エアシリンダ119と、を有している。
ホルダ117は、図示しないレールを介して、ベース116に対して上下方向にスライド自在に支持されている。ホルダ117は、ホルダ本体122と、ホルダ本体122の表面に固定された支持部材123と、を有している。ホルダ本体122は、板状に形成され、上部に開口122aを有している。支持部材123は横方向に長い矩形状の部材であり、内部に揺動部材118が挿通する貫通孔123aが形成されている。
揺動部材118は、下部のツール装着部124と、ツール装着部124から上方に延びて形成された延長部125と、を有している。ツール装着部124には溝が形成され、この溝にツールが挿入され、さらに固定プレート124aによってツールが溝内に固定されている。延長部125の下部には水平方向で、溝形成方向と直交する方向に貫通する孔125aが形成されている。そして、この孔125aを貫通するピン126を中心に揺動部材118は揺動自在となっている。延長部125の上端部125bの左右両側には、1対の規制部材127a,127bが設けられている。各規制部材127a,127bは、ホルダ本体122に固定されたストッパとしての筒状部材と、筒状部材の内部に挿入されたスプリングと、を有している。そして、各スプリングの先端が延長部125の上端部125bに当接することにより、揺動部材118は図9に示すような中立位置に維持されている。また、揺動部材118が揺動していずれかのスプリングを押し、延長部125の上端部125bが筒状部材に当接することにより、揺動角度が規制されるようになっている。
エアシリンダ119はシリンダ支持部材130の上面に固定されている。シリンダ支持部材130は、ホルダ117の上部に配置され、ベース116に固定されている。シリンダ支持部材130には上下方向に貫通する孔が形成されており、エアシリンダ119のピストンロッド(図示せず)がこの貫通孔を貫通し、ロッド先端がホルダ117に連結されている。
また、ベース116の上部にはスプリング支持部材131が設けられている。スプリング支持部材131とホルダ117との間にはスプリング132が設けられており、このスプリング132によってホルダ117は上方に付勢されている。このスプリング132によって、ホルダ117の自重をほぼキャンセルすることができる。
ホルダ117の左右両側には、1対のエア供給部134a,134bが設けられている。1対のエア供給部134a,134bはともに同じ構成であり、それぞれジョイント135とエアノズル136とを有している。
[溝加工動作]
以上のような装置を用いて溝加工を行う場合は、エアシリンダ119を駆動してホルダ117及び揺動部材118を下降させて、ツールの先端を薄膜に当てる。このときの、ツールの薄膜に対する加圧力は、エアシリンダ119に供給されるエア圧によって調整される。
次にヘッド103をスクライブ予定ラインに沿って移動させる。往動時は、ツールの刃と基板上の薄膜との接触抵抗によって、揺動部材118はピン126を中心に時計回りに揺動する。この揺動は、揺動部材118の上端部125bが右側の規制部材127aに当接することによって規制される。したがって、ツールは所定の角度傾斜した姿勢で移動され、溝が形成される。
この後、ヘッド103を基板に対して相対的に移動させ、ツールを次に下降すべきスクライブ予定ライン上に移動させる。そして、前記同様に、ツールを基板上の薄膜に押し付けて、前記とは逆方向にヘッド103を移動させる。
この復動時においては、ツールの刃と基板上の薄膜との接触抵抗によって、揺動部材118はピン126を中心に反時計回りに揺動する。この揺動は、揺動部材118の上端部125bが左側の規制部材127bに当接することによって規制される。したがって、ツール2は往動時とは逆に傾斜した姿勢で移動され、溝が形成される。
以上のような動作によって、ツールの往復移動時に溝加工を行うことができる。なお、往復ヘッドにおいて、揺動部材118の揺動角度を切り替えるためのエアリンダ等のアクチュエータを設けてもよい。
−第4実施形態−
図6に示した第1実施形態の変形例では、2つの溝加工ツールを用いて溝の両端部をそれぞれのツールのエッジ部分で加工するようにしたが、1つの溝加工ツールによって溝の両端部をツールのエッジ部分で加工するようにしてもよい。この場合の溝加工ツールを図10に示している。この第4実施形態の溝加工ツールは、刃先部の形状のみが第1実施形態と異なっている。
図10に示す溝加工ツール216の刃先部224は、底面224aと、前面224b及び後面224cと、第1側面224d及び第2側面224eと、を有している。
底面224aは長方形に形成されている。後面224cは、底面224aと直交して上方に延び、ツール本体222の面と同一平面である。第1及び第2側面224d,224eは、底面224aの長辺から底面224aと直交して上方に延び、互いに平行に形成されている。なお、ツール本体222の下部において第1及び第2側面224d,224eにつながる部分は、第1実施形態と同様に、下方に行くにしたがって先細になる傾斜面となっている。
また、溝加工ツール216の刃先部224は、溝が形成される方向に沿って、同じ幅でツール本体222の全体長さにわたって連続して延びている。
以上のような刃先部224において、底面224aと前面224bの下端部分との角部に、刃225が形成されている。この刃225について、以下に詳細に説明する。なお、図10(b)は図10(a)の一部を拡大して示したものであり、図10(c)は加工時のツールの姿勢を拡大して示したものである。
底面224aの長手方向の一端部には、底面224aに対して所定の角度θ1だけ傾斜する刃先面225aが形成されている。この刃先面225aは、この溝加工ツール216がヘッドに取り付けられた加工姿勢においては、テーブル1の表面、すなわち基板Wの表面と平行になる面である。また、前面224b及びこの前面224bの先端エッジである刃225は、内側に向かって窪む曲面部となっている。この曲面部を形成することによって、刃幅方向(刃先部224の厚み方向)の両端に1対のエッジ225b,225cが形成され、1対のエッジ225b,225cの間に内側に窪む逃げ部(前面224)が形成される。
ここで、刃225の一例を以下に示す。
刃先面225aの長さL:5〜15μm
前面(刃及び逃げ部)の高さH:0.5〜0.7mm
前面(曲面部=逃げ部)の深さD:3〜5μm
なお、これらの数値は一例であって、薄膜の材質やツールの材質等によって様々に変更し得るものである。
以上のような溝加工ツール216を用いて加工する場合は、図10(c)に示すように、太陽電池基板Wに対して刃先部224の前面224b及び後面224cが基板表面に対して角度θ2だけ傾斜するようにセットされる。このような姿勢で溝加工ツール216をセットすることにより、前述のように、加工時には、刃先面225aが基板Wの表面と平行になる。このような加工姿勢では、刃先面225aが基板Wの表面に平行になるので、刃225を構成する1対のエッジ225b,225c及び刃225(前面224bの先端エッジ)を含む面が基板Wの表面と平行になる。
なお、角度θ2としては、65°〜75°が好ましい。溝加工ツール216をこのような傾斜角度で取り付けて加工することにより、溝形成時に余分な膜が剥離されるのを抑えることができる。
[第4実施形態の特徴]
本実施形態では、1対のエッジ225b,225c及び刃225が基板表面と平行になるような加工姿勢で薄膜がスクライブされる。このため、1つの工程で、溝端部付近に膜の剥がれやめくれが少ない加工品質の良い溝を形成することができる。また、1対のエッジ225b,225c及び逃げ部の存在によって、エッジ225b,225cが摩耗しても刃先全体が丸くなりにくいので、長期にわたって安定した品質の溝を形成することができる。
[第4実施形態の変形例]
前記実施形態では、刃の部分が底面から視てU字形状に形成されていたが、底面から視てV字形状に形成しても同様の効果が得られる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a) 前記各実施形態では、ツール本体の全体を矩形にしたが、ツール本体を丸棒によって形成しても良い。この場合も、刃先部及び刃先については、前記実施形態と同様に形成すれば、前記実施形態と同様に、1つの工程で加工品質の良い溝を形成することができる。また、長期にわたって安定した品質の溝を形成することができる。
(b) 刃先の具体的実施例は前記例に限定されるものではなく、薄膜の材質やツール材質等の仕様に応じて種々の変形が可能である。
15,117 ホルダ
16,16’,216 溝加工ツール
22,222 ツール本体
24,34,34’,44,44’,224 刃先部
25,35a,35b,35a’35b’,45a,45b,45a’,45b’,225 刃

Claims (9)

  1. ホルダに保持され、前記ホルダとともに集積型薄膜太陽電池基板上をスクライブ予定ラインに沿って相対的に移動させて溝を形成するための溝加工ツールであって、
    前記ホルダに保持されるツール本体と、
    前記ツール本体の先端部に形成された刃先部と、
    を備え、
    前記刃先部は、ツール移動方向一端側の先端に、ツール移動方向と交差する方向に延びる刃を有し、
    前記刃は、前記刃先部の底面から視て、第1端から第2端側への少なくとも前記第1端を含む一部がツール移動方向と直交する方向に対してツール移動方向後方に傾斜している、
    薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  2. 前記刃先部の刃は、底面から視て前記第1端から前記第2端にわたって同じ角度で傾斜している、請求項1に記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  3. 前記刃先部の刃は、前記第1端及び前記第2端に形成された1対のエッジと、前記1対のエッジ間に形成され内側に窪む逃げ部と、を有する、請求項1に記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  4. 前記刃先の1対のエッジ及び逃げ部の下端縁を含む面は、加工姿勢において前記薄膜表面と平行である、請求項3に記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  5. 前記刃先部はツール移動方向他端側の先端に、ツール移動方向と交差する方向に延びる刃を有し、
    前記刃は、前記刃先部の底面から視て、前記第1端から前記第2端側への少なくとも前記第1端を含む一部がツール移動方向と直交する方向に対してツール移動方向後方に傾斜している、
    請求項1に記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  6. 前記刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃とは、同じ方向に同じ角度で傾斜している、請求項5に記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  7. 前記刃先部のツール移動方向一端側の刃とツール移動方向他端側の刃とは、逆方向に同じ角度で傾斜している、請求項5に記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  8. 前記刃先部は、前記薄膜上の溝が形成される方向に沿って同じ幅でツール本体の全幅にわたって延びている、請求項1に記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
  9. 前記ツール本体は矩形に形成されている、請求項1から8のいずれかに記載の薄膜太陽電池用溝加工ツール。
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