JP2012117772A - 冷媒蒸発器およびそれを用いた空調装置 - Google Patents

冷媒蒸発器およびそれを用いた空調装置 Download PDF

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Abstract

【課題】全ての冷媒チューブに対する流路圧損を略同一にし、冷媒を略均一に分配して1パスで流通させることにより、冷媒圧損を低減して小型高性能化した冷媒蒸発器およびそれを用いた空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】前後に平行に設けられる一対の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3Bからなる互いに間隔をおいて配設されている上部ヘッダ2および下部ヘッダ3と、上部ヘッダ2および下部ヘッダ3の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3B間に両端が接続されている前後複数列の多数の冷媒チューブ4と、を備え、上部ヘッダ2および下部ヘッダ3の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3Bは、一端部同士が互いに連通されており、下部ヘッダ3における前後ヘッダ3A,3Bのいずれか一方の他端部に冷媒入口配管11が接続され、上部ヘッダ2における前後ヘッダ2A,2Bのいずれか他方の他端部に冷媒出口配管12が接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、構成が簡素でかつ高効率の1パスタイプの冷媒蒸発器およびそれを用いた空調装置に関するものである。
車両用空調装置に用いられている冷媒蒸発器として、空気の流れ方向に対して前後に平行に設けられた一対の前後ヘッダからなる互いに間隔をおいて配設されている上部ヘッダおよび下部ヘッダと、該上部ヘッダおよび下部ヘッダの前後ヘッダ間に両端が接続されている前後複数列の多数の冷媒チューブとを備え、この多数の冷媒チューブ群を上部ヘッダおよび下部ヘッダ内に設けられた仕切板により複数のブロックに区画し、冷媒を区画された複数ブロックの冷媒チューブ群に複数回通過(複数パス)させることにより、高性能化した蒸発器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、一対の前後ヘッダからなる互いに間隔をおいて配設された上部ヘッダおよび下部ヘッダに対し、その前後ヘッダ間に両端が接続されている前後複数列の多数の高性能冷媒チューブを設け、上部ヘッダおよび/または下部ヘッダの前後ヘッダ同士を連通管により連通し、該連通管もしくは下部ヘッダの前後ヘッダに設けられた冷媒入口配管および冷媒出口配管を介して、冷媒を前後複数列の高性能冷媒チューブに1パスまたは2パスで流通させることによって、高性能化した蒸発器が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2009−30882号公報 特開平10−185358号公報
しかしながら、特許文献1に示されるように、多数の冷媒チューブ群を複数のブロックに区画し、冷媒を複数のブロックの冷媒チューブ群に対して複数回パスさせて流通させるようにしたものでは、小型化の要求に対して、冷媒流路の相当直径が小さくされた圧損の比較的大きい高性能の冷媒チューブを用いることにより、蒸発器幅を小さくした場合等において、冷媒圧損が増大し、蒸発器の性能が低下してしまう等の課題があった。
また、特許文献2に示されるものは、多数の冷媒チューブ群に対して冷媒を1パスまたは2パスで流通させるようにしているため、相当直径を小さくした高性能冷媒チューブを用いた場合でも、冷媒圧損が差ほど増大することはない。しかし、この蒸発器のヘッダ構成では、各冷媒チューブに対する冷媒の流路長が冷媒チューブ毎に異なり、流路圧損に差が生じることから、上部ヘッダおよび下部ヘッダを介して各冷媒チューブに流通される冷媒を全ての冷媒チューブに均一に分配して流通させることが困難となる。従って、冷媒の分配が不均一となり、全ての冷媒チューブを有効に機能させることができず、蒸発性能が低下する等の課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、全ての冷媒チューブに対する流路圧損を略同一にし、冷媒を略均一に分配して1パスで流通させることにより、冷媒圧損を低減して小型高性能化した冷媒蒸発器およびそれを用いた空調装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の冷媒蒸発器およびそれを用いた空調装置は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる冷媒蒸発器は、空気の流れ方向に対して前後に平行に設けられる一対の前後ヘッダからなる互いに間隔をおいて配設されている上部ヘッダおよび下部ヘッダと、前記上部ヘッダおよび前記下部ヘッダの前記前後ヘッダ間に両端が接続されている前後複数列の多数の冷媒チューブと、を備え、前記上部ヘッダおよび前記下部ヘッダの前記前後ヘッダは、それぞれ一端部同士が互いに連通されており、前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか一方の他端部に冷媒入口配管が接続され、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか他方の他端部に冷媒出口配管が接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の前後ヘッダからなる上部ヘッダおよび下部ヘッダの前後ヘッダ間に前後複数列の多数の冷媒チューブが設けられ、上部ヘッダおよび下部ヘッダの前後ヘッダの一端部同士が互いに連通されるとともに、下部ヘッダにおける前後ヘッダのいずれか一方の他端部に冷媒入口配管が接続され、上部ヘッダにおける前後ヘッダのいずれか他方の他端部に冷媒出口配管が接続された構成とされているため、冷媒入口配管より下部ヘッダの前後ヘッダのいずれか一方に流入された冷媒を、当該ヘッダから他方のヘッダに流通させ、下部ヘッダの前後ヘッダから前後複数列の多数の冷媒チューブに通して空気と熱交換させた後、上部ヘッダの前後ヘッダに流通させ、その前後ヘッダのいずれか他方に集合させて、当該ヘッダに接続されている冷媒出口配管から流出させることによって、前後複数列の多数の冷媒チューブに対して1パスで、しかも全ての冷媒チューブに対する流路圧損を略同一にしながら、冷媒を全ての冷媒チューブに略均一に分配して流通させることができる。従って、冷媒の蒸発効率を高めるとともに、冷媒圧損を低減して蒸発器を高性能化することができる。また、蒸発器の小型化要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブを適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、蒸発器を小型高性能化することができる。
さらに、本発明の冷媒蒸発器は、上記の冷媒蒸発器において、前記上部ヘッダおよび前記下部ヘッダの前記前後ヘッダは、それぞれ一端部に設けられた連通穴を介して互いに連通されていることを特徴とする。
本発明によれば、上部ヘッダおよび下部ヘッダの前後ヘッダが、それぞれ一端部に設けられた連通穴を介して互いに連通されているため、それぞれの前後ヘッダ間を、それに設けられている連通穴同士を互いに連通させることにより、連通管等の別部品を用いることなく連通させることができる。従って、部品数を増やす必要がなく、構成の簡素化、低コスト化を図ることができる。
さらに、本発明の冷媒蒸発器は、上述のいずれかの冷媒蒸発器において、前記冷媒入口配管は、前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の前ヘッダに接続され、前記冷媒出口配管は、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の後ヘッダに接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒入口配管が、下部ヘッダにおける前後ヘッダの中の前ヘッダに接続され、冷媒出口配管が、上部ヘッダにおける前後ヘッダの中の後ヘッダに接続されているため、上部ヘッダおよび下部ヘッダの前後ヘッダ間に両端が接続されている前後複数列の多数の冷媒チューブに対する流路圧損を略同一にし、全ての冷媒チューブに対して冷媒を略均一に分配して流通させることができる。従って、冷媒の蒸発効率を高め、蒸発器を高性能化することができる。また、蒸発器の小型化要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブを適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、蒸発器を小型高性能化することができる。
さらに、本発明の冷媒蒸発器は、上述のいずれかの冷媒蒸発器において、前記冷媒入口配管は、前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の後ヘッダに接続され、前記冷媒出口配管は、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の前ヘッダに接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒入口配管が、下部ヘッダにおける前後ヘッダの中の後ヘッダに接続され、冷媒出口配管が、上部ヘッダにおける前後ヘッダの中の前ヘッダに接続されているため、上部ヘッダおよび下部ヘッダの前後ヘッダ間に両端が接続されている前後複数列の多数の冷媒チューブに対する流路圧損を略同一にし、全ての冷媒チューブに対して冷媒を略均一に分配して流通させることができる。従って、冷媒の蒸発効率を高め、蒸発器を高性能化することができる。また、蒸発器の小型化要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブを適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、蒸発器を小型高性能化することができる。
さらに、本発明の冷媒蒸発器は、上述のいずれかの冷媒蒸発器において、前記冷媒入口配管を経て前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか一方に流入された冷媒が、当該ヘッダから互いに連通されている他方のヘッダへと流通され、前記下部ヘッダの前記前後ヘッダから前後複数列の多数の前記冷媒チューブ内を通して前記上部ヘッダの前記前後ヘッダへと流通された後、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか他方に集合され、当該ヘッダに接続されている前記冷媒出口配管から流出される1パスの冷媒流通路が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒入口配管を経て下部ヘッダにおける前後ヘッダのいずれか一方に流入された冷媒が、該ヘッダから互いに連通されている他方のヘッダへと流通され、下部ヘッダの前後ヘッダから前後複数列の多数の冷媒チューブ内を通して上部ヘッダの前後ヘッダへと流通された後、上部ヘッダにおける前後ヘッダのいずれか他方に集合され、当該ヘッダに接続されている冷媒出口配管から流出される1パスの冷媒流通路が形成されているため、冷媒入口配管より下部ヘッダの前後ヘッダのいずれか一方に流入された冷媒を前後複数列の多数の冷媒チューブに対して1パスで、しかも全ての冷媒チューブに対する流路圧損を略同一にしながら、冷媒を全ての冷媒チューブに略均一に分配して流通させることができる。従って、冷媒の蒸発効率を高め、冷媒圧損を低減して蒸発器を高性能化することができるとともに、蒸発器の小型化要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブを適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、蒸発器を小型高性能化することができる。
さらに、本発明にかかる空調装置は、冷媒圧縮機、冷媒凝縮器、膨張手段、および冷媒蒸発器等により冷凍サイクルが構成されている空調装置において、前記冷媒蒸発器が上述のいずれかの冷媒蒸発器とされていることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒圧縮機、冷媒凝縮器、膨張手段、および冷媒蒸発器等により冷凍サイクルが構成されている空調装置において、冷媒蒸発器が上述のいずれかの冷媒蒸発器とされているため、空調装置を構成する冷媒蒸発器を小型高性能化することができる。従って、空調装置の車両等に対する搭載性を向上することができるとともに、空調性能を向上することができる。
本発明の冷媒蒸発器によると、冷媒入口配管より下部ヘッダの前後ヘッダのいずれか一方に流入された冷媒を、当該ヘッダから他方のヘッダに流通させ、下部ヘッダの前後ヘッダから前後複数列の多数の冷媒チューブに通して空気と熱交換させた後、上部ヘッダの前後ヘッダに流通させ、その前後ヘッダのいずれか他方に集合させて、当該ヘッダに接続されている冷媒出口配管から流出させることによって、前後複数列の多数の冷媒チューブに対して1パスで、しかも全ての冷媒チューブに対する流路圧損を略同一にしながら、冷媒を全ての冷媒チューブに略均一に分配して流通させることができるため、冷媒の蒸発効率を高めるとともに、冷媒圧損を低減して蒸発器を高性能化することができる。また、蒸発器の小型化要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブを適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、蒸発器を小型高性能化することができる。
本発明の空調装置によると、空調装置を構成する冷媒蒸発器を小型高性能化することができるため、空調装置の車両等に対する搭載性を向上することができるとともに、空調性能を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る冷媒蒸発器の斜視図である。 図1に示す冷媒蒸発器の分解斜視図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1および図2を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る冷媒蒸発器の斜視図が示され、図2には、その分解斜視図が示されている。
冷媒蒸発器1は、冷媒圧縮機、冷媒凝縮器、膨張手段等と共に構成される空調装置の冷凍サイクル内を循環する膨張手段により断熱膨張された低温低圧の二相冷媒を、空気と熱交換させて蒸発させ、空気を冷却するものである。
本実施形態の冷媒蒸発器1は、空気の流れ方向Aに対して前後に配置された一対の前後ヘッダ2A,2Bからなる上部ヘッダ2と、該上部ヘッダ2と所定の間隔をおいて配設されている空気の流れ方向Aに対して前後に配置された一対の前後ヘッダ3A,3Bからなる下部ヘッダ3と、この上部ヘッダ2および下部ヘッダ3の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3B間にヘッダの長さ方向に沿って複数列(2列)で多数配列された扁平な冷媒チューブ4と、これら冷媒チューブ4間に配列されたコルゲート状に曲げ成形されているコルゲートフィン5と、を備えている。
上部ヘッダ2の前後ヘッダ2A,2Bおよび下部ヘッダ3の前後ヘッダ3A,3Bは、それぞれ角型のアルミ合金製筒状パイプ材により構成されており、両端部がそれぞれ閉鎖部材6により密閉されている。この前後ヘッダ2A,2Bおよび前後ヘッダ3A,3Bの互いに対向する下面および上面には、それぞれ扁平な冷媒チューブ4の両端を挿入するためのチューブ挿入孔7および8が等間隔で平行に多数設けられている。
また、前後ヘッダ2A,2Bおよび前後ヘッダ3A,3Bの一端部(図2の右端部)には、それぞれ連通穴9,10が設けられており、前後ヘッダ2A,2B同士および前後ヘッダ3A,3B同士は、それぞれ連通穴9,10を介して一端部同士が互いに連通されている。下部ヘッダ3における前ヘッダ3Aの他端部(図2の左端部)には、閉鎖部材6に設けられている穴部6Aを介して冷媒入口配管11が接続され、一方、上部ヘッダ2における後ヘッダ2Bの他端部(図2の左端部)には、閉鎖部材6に設けられている穴部6Bを介して冷媒出口配管12が接続されている。
これによって、冷媒入口配管11より下部ヘッダ3の前ヘッダ3Aの一端側に流入された冷媒は、前ヘッダ3A内を他端側に向って流通され、連通穴10を介して後ヘッダ3Bの他端側に流入し、後ヘッダ3B内を一端側に向って流通される。この下部ヘッダ3の前後ヘッダ3A,3B内をUターンするように流通された冷媒は、前後ヘッダ3A,3Bに接続されている前後複数列(2列)の多数の冷媒チューブ4内を上方に向って流れ、この間にA方向に流通される空気と熱交換されて蒸発される。この空気は、冷却されて冷房等に供される。
蒸発されて上部ヘッダ2の前後ヘッダ2A,2Bに達した冷媒のうち、前ヘッダ2Aに流入した冷媒は、前ヘッダ2A内を一端側から他端側に向って流通され、連通穴9より後ヘッダ2B内に流入する。この冷媒は、冷媒チューブ4より後ヘッダ2B内に流入した冷媒と合流され、後ヘッダ2B内で集合された後、後ヘッダ2B内を一端側に向って流通され、冷媒出口配管12より外部に流出される流路を1パスで流通される。このため、冷媒入口配管11より下部ヘッダ3の前後ヘッダ3A,3Bに流入し、各冷媒チューブ4を経て上部ヘッダ2の前後ヘッダ2A,2Bに流通され、冷媒出口配管12より流出される冷媒の各冷媒チューブ4を介しての冷媒流路長を略均一にすることができる。
冷媒チューブ4は、内部に複数の冷媒流路を有する扁平断面とされたアルミ合金製の押出し成形チューブによって構成されており、内部の複数の冷媒流路は、相当直径が小さくされて圧損が比較的大きくされた高性能の冷媒チューブ4とされている。この冷媒チューブ4は、上部ヘッダ2の前後ヘッダ2A,2Bおよび下部ヘッダ3の前後ヘッダ3A,3Bに設けられているチューブ挿入孔7および8に両端が挿入され、炉中ロー付けされるようになっている。
また、上記した多数の冷媒チューブ4間には、表面にロー材がクラッドされたアルミ合金製薄板をコルゲート成形して構成されたコルゲートフィン5が配設され、冷媒チューブ4の表面に対して炉中ロー付けされるようになっている。なお、冷媒チューブ4群の両端部に設けられるコルゲートフィン5の外側には、平板状のサイドプレート13,14が配設されている。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
上記冷媒蒸発器1において、冷媒入口配管11を介して下部ヘッダ3の前ヘッダ3Aの一端側に流入された冷媒は、前ヘッダ3A内を他端側に向って流れ、連通穴10を介して後ヘッダ3Bの他端側に流入し、後ヘッダ3B内を一端側に向って流通される。このように下部ヘッダ3の前後ヘッダ3A,3B内に流通された冷媒は、前後ヘッダ3A,3Bに接続されている前後2列の多数の冷媒チューブ4内を上方に向って平行に流通され、この間にA方向に流通される空気と熱交換されて蒸発される。この空気は、冷却されて冷房等に供される。
蒸発されて上部ヘッダ2の前後ヘッダ2A,2Bに達した冷媒のうち、前ヘッダ2A側に流入した冷媒は、前ヘッダ2A内を一端側から他端側に向って流通され、連通穴9より後ヘッダ2B内に流入される。この冷媒は、冷媒チューブ4より後ヘッダ2B内に流入された冷媒と合流され、後ヘッダ2B内で集合された後、後ヘッダ2B内を一端側に向って流通され、冷媒出口配管12より外部へと流出される冷媒流路を1パスで流通されることになる。
このため、冷媒入口配管11より下部ヘッダ3の前後ヘッダ3A,3Bに流入し、ここから前後2列の多数の冷媒チューブ4を通して上部ヘッダ2の前後ヘッダ2A,2Bに流通され、冷媒出口配管12より外部へと流出される冷媒の各冷媒チューブ4を介しての冷媒流路長を、全ての冷媒チューブ4間において略均一化することができる。
斯くして、本実施形態では、前後2列の多数の冷媒チューブ4に対して1パスで、しかも全ての冷媒チューブ4に対する流路圧損を略同一にしながら、冷媒を全ての冷媒チューブ4に略均一に分配して流通させることができる。従って、冷媒の蒸発効率を高めるとともに、冷媒圧損を低減して冷媒蒸発器1を高性能化することができる。また、冷媒蒸発器1の小型化要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブ4を適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、冷媒蒸発器1を小型高性能化することができる。
また、本実施形態においては、上部ヘッダ2および下部ヘッダ3の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3Bが、それぞれ一端部に設けられた連通穴9,10を介して互いに連通された構成とされている。このため、前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3B間を、それに設けられている連通穴9,10同士を互いに連通させることにより、連通管等の別部品を用いることなく連通させることができる。従って、部品数を増やす必要がなく、構成の簡素化、低コスト化を図ることができる。
また、冷媒入口配管11が、下部ヘッダ3における前後ヘッダ3A,3Bの中の前ヘッダ3Aに接続され、冷媒出口配管12が、上部ヘッダ2における前後ヘッダ2A,2Bの中の後ヘッダ2Bに接続されているため、上部ヘッダ2および下部ヘッダ3の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3B間に両端が接続されている前後2列の多数の冷媒チューブ4に対する流路圧損を略同一にし、全ての冷媒チューブ4に対して冷媒を略均一に分配して流通させることができる。従って、冷媒の蒸発効率を高め、冷媒蒸発器1を高性能化することができるとともに、冷媒蒸発器1の小型化要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブ4を適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、冷媒蒸発器1を小型高性能化することができる。
さらに、本実施形態の冷媒蒸発器1においては、冷媒入口配管11を経て下部ヘッダ3における前後ヘッダ3A,3Bのいずれか一方に流入された冷媒が、当該ヘッダから互いに連通されている他方のヘッダへと流通され、下部ヘッダ3の前後ヘッダ3A,3Bから前後2列の多数の冷媒チューブ4内を通して上部ヘッダ2の前後ヘッダ2A,2Bへと流通された後、上部ヘッダ2における前後ヘッダ2A,2Bのいずれか他方に集合され、当該ヘッダに接続されている冷媒出口配管12から流出される1パスの冷媒流通路が形成されているため、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブ4を適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、冷媒蒸発器1を小型高性能化することができる。
加えて、冷媒圧縮機、冷媒凝縮器、減圧手段、および冷媒蒸発器等により冷凍サイクルが構成されている空調装置の冷媒蒸発器を上記冷媒蒸発器1とし、小型高性能化することができるため、空調装置の車両等に対する搭載性を向上することができるとともに、空調性能を向上することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、冷媒入口配管11および冷媒出口配管12の接続構成が異なっている。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態においては、冷媒入口配管11を下部ヘッダ3の後ヘッダ3Bに接続するとともに、冷媒出口配管12を上部ヘッダ2の前ヘッダ2Aに接続した構成としている。
このように、冷媒入口配管11を下部ヘッダ3における前後ヘッダ3A,3Bの中の後ヘッダ3Bに接続し、冷媒出口配管12を上部ヘッダ2における前後ヘッダ2A,2Bの中の前ヘッダ2Bに接続した構成とすることによっても、上部ヘッダ2および下部ヘッダ3の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3B間に両端が接続されている前後複数列の多数の冷媒チューブ4に対する流路圧損を略同一にし、全ての冷媒チューブ4に対して冷媒を略均一に分配して流通させることができる。
従って、本実施形態でも、第1実施形態と同様、冷媒の蒸発効率を高め、冷媒蒸発器1を高性能化することができるとともに、冷媒蒸発器1の小型化の要求に対応すべく、冷媒流路を小さくした比較的圧損の大きい高性能の冷媒チューブ4を適用しても、冷媒圧損の増大による性能の低下を抑制し、冷媒蒸発器1を小型高性能化することができる等の効果を得ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、上部ヘッダ2および下部ヘッダ3の前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3Bを角型のアルミ合金製筒状パイプ材としているが、角型に限定されるものではなく、円筒型等、他の形状としてもよく、また、パイプ材に限らず、板材を曲げ成形したもの、あるいは分割成形された一対のプレート部材を組み合わせたもの等、様々な構成のヘッダを採用することができる。
また、上部ヘッダ2および下部ヘッダ3は、前後に2本のヘッダを平行に設けた構成としているが、断面が横長の単体のヘッダ内を仕切り壁により前後に仕切って、前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3Bを構成し、仕切り壁に連通穴9,10を設けた構成としてもよい。更に、上記実施形態では、前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3Bの設けた連通穴9,10を介して前後ヘッダ2A,2B同士および3A,3B同士を直接連通した構成としているが、本発明は、連通管等を介して連通したものを排除するものではなく、かかる構成をも包含するものであることは云うまでもない。
さらに、上記実施形態では、冷媒入口配管11および冷媒出口配管12を閉鎖部材6に接続した構成としているが、前後ヘッダ2A,2Bおよび3A,3Bの端部に直接接続した構成としてもよいことはもちろんである。また、冷媒チューブ4についても、押出し成形チューブを用いた例について説明したが、これに限らず、アルミブレージングシートを用いて成形した扁平チューブ等、様々な構成の冷媒チューブを採用することができる。
1 冷媒蒸発器
2 上部ヘッダ
2A,2B 前後ヘッダ
3 下部ヘッダ
3A,3B 前後ヘッダ
4 冷媒チューブ
9,10 連通穴
11 冷媒入口配管
12 冷媒出口配管
A 空気の流れ方向

Claims (6)

  1. 空気の流れ方向に対して前後に平行に設けられる一対の前後ヘッダからなる互いに間隔をおいて配設されている上部ヘッダおよび下部ヘッダと、
    前記上部ヘッダおよび前記下部ヘッダの前記前後ヘッダ間に両端が接続されている前後複数列の多数の冷媒チューブと、を備え、
    前記上部ヘッダおよび前記下部ヘッダの前記前後ヘッダは、それぞれ一端部同士が互いに連通されており、
    前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか一方の他端部に冷媒入口配管が接続され、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか他方の他端部に冷媒出口配管が接続されていることを特徴とする冷媒蒸発器。
  2. 前記上部ヘッダおよび前記下部ヘッダの前記前後ヘッダは、それぞれ一端部に設けられた連通穴を介して互いに連通されていることを特徴とする請求項1に記載の冷媒蒸発器。
  3. 前記冷媒入口配管は、前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の前ヘッダに接続され、前記冷媒出口配管は、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の後ヘッダに接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の冷媒蒸発器。
  4. 前記冷媒入口配管は、前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の後ヘッダに接続され、前記冷媒出口配管は、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダの中の前ヘッダに接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の冷媒蒸発器。
  5. 前記冷媒入口配管を経て前記下部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか一方に流入された冷媒が、当該ヘッダから互いに連通されている他方のヘッダへと流通され、前記下部ヘッダの前記前後ヘッダから前後複数列の多数の前記冷媒チューブ内を通して前記上部ヘッダの前記前後ヘッダへと流通された後、前記上部ヘッダにおける前記前後ヘッダのいずれか他方に集合され、当該ヘッダに接続されている前記冷媒出口配管から流出される1パスの冷媒流通路が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の冷媒蒸発器。
  6. 冷媒圧縮機、冷媒凝縮器、膨張手段、および冷媒蒸発器等により冷凍サイクルが構成されている空調装置において、
    前記冷媒蒸発器が請求項1ないし5のいずれかに記載の冷媒蒸発器とされていることを特徴とする空調装置。
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