JP2012117745A - 給湯システム - Google Patents

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哲哉 松浦
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Abstract

【課題】給湯ユニットを利用して、太陽光発電ユニットのパワーコンディショナの耐用寿命を長くする。
【解決手段】太陽パネル(92)、及び太陽パネル(92)で発生する直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナ(115)を含む太陽光発電ユニット(90)と、貯湯タンク(30)、貯湯タンク(30)内の水を加熱するための加熱部(12)、及び貯湯タンク(30)に繋がる水流路(20)を含む給湯ユニット(10)と、水流路(20)に接続される冷却水路部(39b)を有し、冷却水路部(39b)を流れる水によってパワーコンディショナ(115)の発熱部品を冷却する冷却部(39)とを備える給湯システムを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光発電ユニットを備える給湯システムに関する。
従来より、太陽光を電気エネルギーに変換するための太陽光発電システム(太陽光発電ユニット)が知られている。この種の太陽光発電ユニットは、特許文献1に示すように、太陽パネルと、パワーコンディショナとを備えている。太陽パネルで生成された直流電力は、パワーコンディショナによって交流電力に変換される。この交流電力は、家庭や工場等において、商用電力と同様に利用することができる。
一方、シャワー等の利用対象へ温水を供給するための給湯ユニットも従来より知られている。給湯ユニットは、貯湯タンクと、貯湯タンク内の水を加熱するための加熱部と、貯湯タンクに繋がる水流路とを備えている。加熱部によって加熱された温水は、貯湯タンクに貯留され、水流路を通じて利用対象へ供給される。
特開2010−220321号公報
ところで、太陽光発電ユニットのパワーコンディショナには、スイッチング動作を行うスイッチング素子等の発熱部品が含まれる。これらの発熱部品は、発熱することにより耐用寿命が短くなってしまう。そうなると、パワーコンディショナの耐用寿命も短くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、給湯ユニットを利用して、太陽光発電ユニットのパワーコンディショナの耐用寿命を長くすることである。
第1の発明は、給湯システムを対象とし、太陽パネル(92)と、該太陽パネル(92)で発生する直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナ(115)とを含む太陽光発電ユニット(90)と、貯湯タンク(30)と、該貯湯タンク(30)内の水を加熱するための加熱部(12)と、前記貯湯タンク(30)に繋がる水流路(20)とを含む給湯ユニット(10)と、前記水流路(20)に接続される冷却水路部(39b)を有し、該冷却水路部(39b)を流れる水によって前記パワーコンディショナ(115)の発熱部品を冷却する冷却部(39)とを備えることを特徴とする。
第1の発明において、太陽光発電ユニット(90)では、太陽パネル(92)によって直流電力が生成される。この直流電力は、パワーコンディショナ(115)によって交流電力に変換される。一方、給湯ユニット(10)では、加熱部(12)によって加熱された温水が貯湯タンク(30)に貯留される。この温水は、シャワー等の利用対象で利用される。
第1の発明では、冷却部(39)において、水流路(20)から冷却水路部(39b)に水が流れる。これにより、パワーコンディショナ(115)の発熱部品と冷却水路部(39b)を流れる水とが熱交換し、パワーコンディショナ(115)が冷却される。
第2の発明は、第1の発明において、前記水流路(20)は、前記貯湯タンク(30)内の水が循環する循環流路(22,28)を含み、前記冷却水路部(39b)は、前記循環流路(22,28)に接続されていることを特徴とする。
第2の発明では、冷却部(39)の冷却水路部(39b)を流れる水によって発熱部品が冷却される。一方、冷却水路部(39b)を流れた水は、発熱部品により加熱される。このように加熱された水は、循環流路(22,28)を流れて貯湯タンク(30)内へ戻される。
第3の発明は、第2の発明において、前記貯湯タンク(30)には、前記循環流路(22,28)の流入端(22a,28a)が該循環流路(22,28)の流出端(22b,28b)よりも下方に位置するように、該循環流路(22,28)が接続されていることを特徴とする。
第3の発明では、循環流路(22,28)を流れて発熱部品により加熱された温水は、該循環流路(22,28)の流入端(22a,28a)よりも上方に位置する該循環流路(22,28)の流出端(22b,28b)を通じて貯湯タンク(30)へ戻される。貯湯タンク(30)内において、熱は対流により上方へ移動するため、循環流路(22,28)の流入端(22a,28a)付近の水温は、該循環流路(22,28)の流出端(22b,28b)付近の水温よりも低温に保たれる。
第4の発明では、第2又は第3の発明において、前記水流路(20)は、前記加熱部(12)によって加熱された水を前記貯湯タンク(30)に供給する加熱流路(22)を含み、前記貯湯タンク(30)には、前記循環流路(28)の流入端(28a)が前記加熱流路(22)の流出端(22b)よりも下方に位置するように、該循環流路(28)及び加熱流路(22)が接続されていることを特徴とする。
第4の発明では、加熱部(12)によって加熱された水は、加熱流路(22)を通じて貯湯タンク(30)に供給される。また、第4の発明では、加熱流路(22)からの温水は、貯湯タンク(30)内において循環流路(28)の流入端(28a)よりも上方へ戻されるため、循環流路(28)の流入端(28a)付近の水温は、加熱流路(22)の流出端(22b)付近の水温よりも低温に保たれる。
第5の発明は、第4の発明において、前記加熱流路(22)は、前記貯湯タンク(30)内の水が循環する加熱循環流路(22)で構成され、前記加熱部(12)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(15)に接続されて該冷媒が前記加熱循環流路(22)内の水へ放熱する放熱器(12)で構成され、前記貯湯タンク(30)には、前記加熱循環流路(22)の流入端(22a)が前記循環流路(28)の流入端(28a)よりも下方に位置するように、該循環流路(28)及び加熱循環流路(22)が接続されていることを特徴とする。
第5の発明では、冷凍サイクルを行う冷媒回路(15)に接続された放熱器(12)において、冷媒回路(15)を流れる冷媒と加熱循環流路(22)を流れる水とが熱交換することにより、加熱循環流路(22)を流れる水が加熱される。このように加熱された水は貯湯タンク(30)へ戻される。
第5の発明では、循環流路(28)の流入端(28a)は、加熱循環流路(22)の流入端(22a)よりも上方に配置されている。これにより、発熱部品を冷却するための水として、貯湯タンク(30)内における加熱循環流路(22)の流入端(22a)よりも上方の部分の水が用いられる。こうすると、この部分に溜められる比較的高温の水が加熱循環流路(22)に流入するのが抑制される。よって、加熱循環流路(22)には、比較的低温の水が流れる。この比較的低温の水は、放熱器(12)において、冷媒回路(15)を循環する冷媒と熱交換するため、放熱器(12)の冷媒が十分に放熱する。
第6の発明では、第1から第5の発明のうちいずれか1つにおいて、前記水流路(20)に流入する水道水の水圧を利用して空気を圧縮する空気圧縮部(60)と、該空気圧縮部(60)により圧縮された空気により前記水流路(20)の水を搬送するポンプ部(34,38)と、を備えることを特徴とする。
第6の発明では、水流路(20)の水を搬送するために、水流路(20)に流入する水道水の水圧を利用して圧縮された空気を駆動源とするポンプ部(34,38)が用いられる。
上記第1の発明によれば、水流路(20)を流れる水によってパワーコンディショナ(115)の発熱部品を冷却できる。従って、給湯ユニット(10)を流れる水を利用して、太陽光発電ユニット(90)のパワーコンディショナ(115)の耐用寿命を長くできる。
また、上記第2の発明によれば、発熱部品を冷却することにより加温された水は、循環流路(22,28)を通じて貯湯タンク(30)へ戻される。これにより、発熱部品からの排熱を回収して貯湯タンク(30)内の水を加熱できるため、給湯システムを省エネ化できる。
また、上記第3の発明によれば、循環流路(22,28)の流入端(22a,28a)付近の水温が、発熱部品により加熱された温水により加温されるのを抑制できるため、冷却部(39)の冷却水流路(39b)に比較的低温の水を流せる。その結果、発熱部品を効果的に冷却できる。
また、上記第4の発明によれば、循環流路(28)の流入端(28a)付近の水温を、加熱部(12)により加熱された温水により加温されるのを抑制できるため、冷却部(39)の冷却水流路(39b)に比較的低温の水を流せる。その結果、発熱部品を効果的に冷却できる。
また、上記第5の発明によれば、放熱器(12)へ比較的低温の水を流せるため、冷媒回路(15)における冷凍サイクルの成績係数を上げることができる。
また、上記第6の発明によれば、ポンプ部(34,38)の駆動源として水流路(20)に流入する水道水の水圧が利用される。こうすると、ポンプ部(34,38)の駆動源として他の駆動源(例えば電力等)を使用する必要がなくなるため、給湯システムを省エネ化できる。
図1は、実施形態1に係る給湯システムの全体構成を示す系統図である。 図2は、実施形態1に係る空気圧縮ユニットの概略構成図である。 図3は、実施形態1に係る加圧ユニットの概略構成図であり、図3(A)は水加圧室の容積が拡大した状態の一例であり、図3(B)は水加圧室の容積が縮小した状態の一例である。 図4は、実施形態1に係る太陽パネルユニットの縦断面図である。 図5は、図4のV-V線断面図であり、図5(A)は太陽パネルが東側を向いた状態の一例であり、図5(B)は太陽パネルが南側を向いた状態の一例であり、図5(C)は太陽パネルが西側を向いた状態の一例である。 図6は、実施形態1に係る第1循環ポンプの図3相当図である。 図7は、実施形態1に係る第2循環ポンプの図3相当図である。 図8は、実施形態1に係る空気圧縮ユニットの初回の第1動作を、図8(A)、図8(B)、及び図8(C)の順に説明するための概略構成図である。 図9は、実施形態1に係る空気圧縮ユニットの第2動作を、図9(A)、図9(B)、及び図9(C)の順に説明するための概略構成図である。 図10は、実施形態1に係る空気圧縮ユニットの第1動作を、図10(A)、図10(B)、及び図10(C)の順に説明するための概略構成図である。 図11は、実施形態2に係る給湯システムの全体構成を示す系統図である。 図12は、実施形態3に係る給湯システムの全体構成を示す系統図である。 図13は、実施形態4に係る空気圧縮ユニットの概略構成図である。 図14は、実施形態4に係る空気圧縮ユニットの初回の第1動作を、図14(A)、図14(B)、及び図14(C)の順に説明するための概略構成図である。 図15は、実施形態4に係る空気圧縮ユニットの第2動作を、図15(A)、図15(B)、及び図15(C)の順に説明するための概略構成図である。 図16は、実施形態4に係る空気圧縮ユニットの第1動作を、図16(A)、図16(B)、及び図16(C)の順に説明するための概略構成図である。 図17は、実施形態5に係る給湯システムの全体構成を示す系統図である。 図18は、実施形態5に係るエジェクタ方式の加圧機構の縦断面図である。 図19は、実施形態6に係る給湯システムの全体構成を示す系統図である。 図20は、実施形態7に係る給湯システムの全体構成を示す系統図である。 図21は、実施形態8に係る給湯システムの全体構成を示す系統図である。 図22は、実施形態9に係る給湯システムの加圧ユニットの概略構成図であり、図22(A)は第1動作中の加圧ユニットを示し、図22(B)は第2動作中の加圧ユニットを示している。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。実施形態1に係る給湯システム(S)は、一般家屋等に適用されている。給湯システム(S)は、温水を所定の利用対象へ供給する給湯ユニット(10)と、太陽光によって発電を行う太陽光発電ユニット(90)を有している。
〈給湯ユニット〉
給湯ユニット(10)は、水道水を利用対象へ供給する給水システムであって、いわゆるヒートポンプ式の給湯器を構成している。給湯ユニット(10)は、水源となる水道管側の水を加熱して温水を生成し、この温水をシャワー(2)や浴槽(図示省略)等の利用対象へ供給する。給湯ユニット(10)は、水を加熱するための熱源となる熱源ユニット(10a)と、水道水が流れる配管内に形成される水流路(20)と、温水を貯留するための貯湯タンク(30)とを有している。
熱源ユニット(10a)は、圧縮機(11)、水熱交換器(12)、膨張弁(13)、及び室外熱交換器(14)を有している。水熱交換器(12)は、貯湯タンク(30)内の水を加熱するための加熱部を構成している。熱源ユニット(10a)では、各構成機器(11,12,13,14)が冷媒配管を介して互いに接続されることで、冷凍サイクルが行われる冷媒回路(15)が構成される。冷媒回路(15)には、冷媒として二酸化炭素が充填されている。冷媒回路(15)では、冷媒が臨界圧力以上まで圧縮される、いわゆる超臨界サイクルが行われる。
圧縮機(11)は、例えばスクロール圧縮機で構成されている。圧縮機(11)は、モータの回転数(運転周波数)が可変なインバータ式である。水熱交換器(12)は、第1内部流路(12a)と、第2内部流路(12b)とを有している。第1内部流路(12a)は、冷媒回路(15)に接続され、第2内部流路(12b)は水流路(20)に接続されている。水熱交換器(12)では、第1内部流路(12a)を流れる冷媒と、第2内部流路(12b)を流れる水とが、熱交換する。膨張弁(13)は、開度が調整可能な電子膨張弁で構成されている。
室外熱交換器(14)は、室外に設置されている。室外熱交換器(14)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器である。室外熱交換器(14)の近傍には、室外ファン(16)が設けられている。室外熱交換器(14)では、室外ファン(16)が送風する室外空気と、冷媒とが熱交換する。
貯湯タンク(30)は、縦長の中空状の密閉容器で構成されている。貯湯タンク(30)は、円筒形の胴部(30a)と、この胴部(30a)の上端を閉塞する頂部(30b)と、胴部(30a)の下端を閉塞する底部(30c)とを有している。貯湯タンク(30)は、水流路(20)に設けられていて、詳細は後述する空気圧縮ユニット(50)と利用対象となるシャワー(2)との間に接続されている。
水流路(20)は、流入端が水道管側に接続され、流出端がシャワー(2)等の利用対象と接続されている。なお、水流路(20)の流出端は、複数の分岐しており、図示しない浴槽等にも接続している。シャワー(2)は、水流路(20)の流出端に接続されて、水を所定の圧力で吐出させる吐出機構を構成している。水流路(20)は、給水路(21)、加熱循環流路(22)、及び供給路(23)を有している。
給水路(21)は、上水道管側の水道水を貯湯タンク(30)へ供給するための流路である。給水路(21)は、流入端が上水道管と繋がり、流出端が貯湯タンク(30)の内部と繋がっている。給水路(21)の流出側の配管は、貯湯タンク(30)の底部(30c)を貫通して、貯湯タンク(30)内の底部(30c)の近傍に開口している。給水路(21)には、水の流れの上流側から下流側に向かって順に、止水弁(31)、空気圧縮ユニット(50)、減圧弁(32)、第1逆止弁(CV1)が接続されている。
止水弁(31)は、水の流通を禁止可能な開閉弁である。空気圧縮ユニット(50)は、水道水の圧力を利用して空気を圧縮するものである。減圧弁(32)は、水道水の圧力を低減させる減圧機構を構成している。これにより、水流路(20)では、減圧弁(32)の上流側の圧力(例えば0.5MPa)よりも、減圧弁(32)の下流側の圧力(例えば0.17MPa)が低くなり、貯湯タンク(30)の耐圧が確保されている。即ち、減圧弁(32)は、貯湯タンク(30)の内圧が所定の耐圧制限値を越えないように、貯湯タンク(30)側の水道水の圧力を低減している。第1逆止弁(CV1)は、減圧弁(32)側から貯湯タンク(30)側へ向かう方向(図1の矢印で示す方向)の水の流れを許容し、その逆方向の水の流れを禁止する。
空気圧縮ユニット(50)は、水流路(20)の水圧によって流体を該水圧よりも高い圧力まで圧縮する昇圧機構であり、該流体としての空気を圧縮する空気圧縮部を構成している。空気圧縮ユニット(50)は、図2に示すように、水流路切換部(51)、空気流路切換部(52)、弁制御部(59)、及び空気圧縮機(60)を有している。
水流路切換部(51)は、第1から第4までのポートを有する四方切換弁で構成されている。水流路切換部(51)では、第1ポートが空気圧縮機(60)の第1水ポート(53)と接続し、第2ポートが空気圧縮機(60)の第2水ポート(54)と接続し、第3ポートが流入路(21a)と接続し、第4ポートが流出路(21b)と接続している。流入路(21a)は、給水路(21)の一部を構成しており、上水道管側(水源側)と繋がっている。流出路(21b)は、給水路(21)の一部を構成しており、貯湯タンク(30)側(利用対象側)と繋がっている。
水流路切換部(51)は、第1ポートと第3ポートとを連通させると同時に、第2ポートと第4ポートとを連通させる第1状態(図2の実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートとを連通させると同時に、第2ポートと第3ポートとを連通させる第2状態(図2の破線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
空気流路切換部(52)は、第1から第3までのポートを有する三方切換弁で構成されている。空気流路切換部(52)では、第1ポートが空気圧縮機(60)の第1吐出ポート(55)と接続し、第2ポートが空気圧縮機(60)の第2吐出ポート(56)と接続し、第3ポートが空気流路(40)と接続している。空気流路切換部(52)は、第1ポートと第3ポートとを連通させると同時に第2ポートを遮断する第1状態(図2の実線で示す状態)と、第2ポートと第3ポートとを連通させると同時に第1ポートを遮断する第2状態(図2の破線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
弁制御部(59)は、水流路切換部(51)及び空気流路切換部(52)を制御するものである。具体的に、弁制御部(59)は、空気圧縮機(60)で第1動作と第2動作とを切り換えて行うように、水流路切換部(51)及び空気流路切換部(52)を制御する。より詳細には、弁制御部(59)は、第1動作において、水流路切換部(51)を第1状態とし且つ空気流路切換部(52)を第1状態とする。また、弁制御部(59)は、第2動作において、水流路切換部(51)を第2状態とし且つ空気流路切換部(52)を第2状態とする。これらの第1動作と第2動作との詳細は後述する。
実施形態1の空気圧縮機(60)は、筒状の1つシリンダ部材(61)と、このシリンダ部材(61)の内部に進退自在に収容される1つのピストン部材(63)を有している。シリンダ部材(61)は、中空円筒状に形成されている。シリンダ部材(61)は、筒状胴部(61a)と、筒状胴部(61a)の軸方向の一端を閉塞する第1閉塞部(61b)と、筒状胴部(61a)の軸方向の他端を閉塞する第2閉塞部(61c)とを有している。
シリンダ部材(61)の内部には、軸方向の中間部位に仕切部(62)が設けられている。この仕切部(62)により、シリンダ部材(61)の内部は、第1閉塞部(61b)側寄りの第1シリンダ室(C1)と、第2閉塞部(61c)側寄りの第2シリンダ室(C2)とに仕切られている。つまり、仕切部(62)は、シリンダ部材(61)の内部を、軸方向に隣り合う第1シリンダ室(C1)と第2シリンダ室(C2)とに仕切っている。
ピストン部材(63)は、第1シリンダ室(C1)に進退自在に収容される第1ピストン部(64)と、第2シリンダ室(C2)に収容される進退自在に収容される第2ピストン部(65)と、両者のピストン部(64,65)を連結する1本のピストンロッド(66)とを有している。第1ピストン部(64)及び第2ピストン部(65)は、互いに同じ外径となる円板状に形成されている。ピストンロッド(66)は、仕切部(62)に形成された貫通口(62a)を貫通して両者のピストン部(64,65)を連結するロッド部を構成している。ピストンロッド(66)は、各ピストン部(64,65)よりも小径に形成され、シリンダ部材(61)の軸心と同軸となって軸方向に延びている。
第1ピストン部(64)は、第1シリンダ室(C1)を第1受水室(W1)と第1空気室(A1)とに区画している。第1受水室(W1)は、第1閉塞部(61b)と第1ピストン部(64)との間に形成されている。第1空気室(A1)は、第1ピストン部(64)と仕切部(62)との間に形成されている。つまり、第1シリンダ室(C1)には、第1ピストン部(64)を挟んで仕切部(62)側に第1空気室(A1)が区画され、第1ピストン部(64)を挟んで仕切部(62)と反対側に第2空気室(A2)が区画されている。
第2ピストン部(65)は、第2シリンダ室(C2)を第2受水室(W2)と第2空気室(A2)とに区画している。第2受水室(W2)は、第2閉塞部(61c)と第2ピストン部(65)との間に形成されている。第2空気室(A2)は、第2ピストン部(65)と仕切部(62)との間に形成されている。つまり、第2シリンダ室(C2)には、第2ピストン部(65)を挟んで仕切部(62)側に第2空気室(A2)が区画され、第2ピストン部(65)を挟んで仕切部(62)と反対側に第2受水室(W2)が区画されている。
第1受水室(W1)には、第1水ポート(53)が接続している。 第1空気室(A1)には、吐出口を構成する第1吐出ポート(55)、及び第1吸入ポート(57)が接続している。第2受水室(W2)には、第2水ポート(54)が接続している。第2空気室(A2)には、吐出口を構成する第2吐出ポート(56)、及び第2吸入ポート(58)とが接続している。第1吸入ポート(57)と第2吸入ポート(58)の各流入端は、室内や室外等の空気中(大気中)に開口している。
各吸入ポート(57,58)の内部には、弁座部(57a,58a)、ボール弁(57b,58b)、及びバネ部(57c,58c)がそれぞれ設けられている。ボール弁(57b,57b)は、弁座部(57a,58a)よりも流出側に配置され、バネ部(57c,58c)によって弁座部(57a,58a)側に付勢されている。弁座部(57a,58a)、ボール弁(57b,58b)、及びバネ部(57c,58c)は、各空気室(A1,A2)内の空気が各吸入ポート(57,58)を通じてシリンダ部材(61)の外部へ流出するのを禁止する逆止弁を構成している。
各吐出ポート(55,56)の内部には、弁座部(55a,56a)、ボール弁(55b,56b)、及びバネ部(55c,56c)がそれぞれ設けられている。ボール弁(55b,56b)は、弁座部(55a,55a)よりも流入側に配置され、バネ部(57c,58c)によって弁座部(57a,58a)側に付勢されている。弁座部(55a,56a)、ボール弁(55b,56b)、及びバネ部(55c,56c)は、空気室(A1,A2)の内圧が所定圧力以上となると、吐出ポート(55,56)を開放する吐出弁を構成している。
ピストン部材(63)は、受水室(W1,W2)に流入した水道水の水圧を受けて変位し、空気室(A1,A2)の容積を縮小させる変位部材を構成している。具体的に、ピストン部材(63)は、第1受水室(W1)の水圧によって変位して第1空気室(A1)の容積を縮小させる第1動作と、上記第2受水室(W2)の水圧によって変位して第2空気室(A2)の容積を縮小させる第2動作とをを行うように構成されている。
また、各ピストン部(64,65)では、各受水室(W1,W2)側に臨む受圧面Sw1,Sw2の面積が、空気室(A1,A2)に臨む増圧面Sa1,Sa2の面積よりも大きくなっている。具体的に、第1ピストン部(64)には、第1空気室(A1)側の端面にピストンロッド(66)が設けられている。このため、第1ピストン部(64)では、第1受水室(W1)側に面する部位の面積(即ち、受圧面Sw1の面積)が、第1空気室(A1)側に面する部位の面積(即ち、増圧面Sa1の面積)よりも、ピストンロッド(66)の軸直角断面の面積の分だけ小さくなっている。同様に、第2ピストン部(65)では、第2空気室(A2)側の端面にピストンロッド(66)が設けられている。このため、第2ピストン部(65)では、第2受水室(W2)側に面する部位の面積(即ち、受圧面Sw2の面積)が、第2空気室(A2)側に面する部位の面積(即ち、増圧面Sa2の面積)よりも、ピストンロッド(66)の軸直角断面の面積の分だけ小さくなっている。
加熱循環流路(22)は、加熱された水を貯湯タンク(30)へ供給するための加熱流路を構成している。加熱循環流路(22)の流入側の配管は、貯湯タンク(30)の底部(30c)を貫通して貯湯タンク(30)内の底部(30c)の近傍に開口している。加熱循環流路(22)の流出側の配管は、貯湯タンク(30)の頂部(30b)を貫通して貯湯タンク(30)内の頂部(30b)の近傍に開口している。貯湯タンク(30)の内部では、加熱循環流路(22)の流入端(22a)が、該加熱循環流路(22)の流出端(22b)よりも低い位置となっている。
加熱循環流路(22)には、水の流れの上流側から下流側に向かって順に、排水用三方弁(33)、第1循環ポンプ(34)、及び三方切換弁(35)が接続されている。また、加熱循環流路(22)には、第1循環ポンプ(34)と三方切換弁(35)の間に、上述した水熱交換器(12)の第2内部流路(12b)が接続されている。
排水用三方弁(33)は、3つのポートを有し、これらのうちの2つのポートが加熱循環流路(22)と繋がり、残りのポートが排水路(24)と接続している。排水路(24)は、下水道管に繋がっている。排水用三方弁(33)は、通常は加熱循環流路(22)を開放する状態に保持される。
第1循環ポンプ(34)は、前記空気圧縮機(60)で圧縮された空気により加熱循環流路(22)の水を搬送するポンプ部を構成している。第1循環ポンプ(34)の構成については、詳しくは後述する。
三方切換弁(35)は、第1ポートから第3までのポートを有している。三方切換弁(35)では、第1ポートが加熱循環流路(22)の上流側と繋がり、第2ポートが加熱循環流路(22)の下流側と繋がり、第3ポートがバイパス路(25)と繋がっている。三方切換弁(35)は、第1ポートと第2ポートとを連通させて第3ポートを遮断する状態(図1の実線で示す状態)と、第2ポートと第3ポートとを連通させて第1ポートを遮断する状態(図1の破線で示す状態)とに切換可能に構成されている。バイパス路(25)の流出側の配管は、貯湯タンク(30)の底部(30c)を貫通して、貯湯タンク(30)内の底部(30c)の近傍に開口している。
供給路(23)は、貯湯タンク(30)内の温水をシャワー(2)等の利用対象へ供給するための流路である。供給路(23)の流入端は、貯湯タンク(30)の内部と連通している。貯湯タンク(30)の流出端は加圧ユニット(70)を介してシャワー(2)と連通している。なお、図示は省略するが、供給路(23)の流出端は、複数の分岐してシャワー(2)以外の他の利用対象(例えば浴槽)にも接続されている。
供給路(23)には、水の流れの上流側から下流側に向かって順に、第2逆止弁(CV2)及び給湯混合弁(36)が接続されている。第2逆止弁(CV2)は、貯湯タンク(30)側から給湯混合弁(36)へ向かう方向(図1の矢印で示す方向)の水の流れを許容し、その逆方向の水の流れを禁止する。
給湯混合弁(36)は、3つのポートを有し、そのうちの2つのポートが供給路(23)と繋がり、残りのポートが分岐路(26)の一端と繋がっている。分岐路(26)の他端は、給水路(21)における減圧弁(32)の下流側と繋がっている。分岐路(26)には、第3逆止弁(CV3)が設けられている。第3逆止弁(CV3)は、給水路(21)側から給湯混合弁(36)側へ向かう方向(図1の矢印で示す方向)の水の流れを許容し、その逆方向の水の流れを禁止する。給湯混合弁(36)は、各ポートの開度をそれぞれ調整可能に構成されている。これにより、給湯混合弁(36)は、給水路(21)側から送られる水と、貯湯タンク(30)側から送られる水の混合量(混合比)を調整できる。この混合比を調整することで、供給路(23)からシャワー(2)へ供給される水の温度を調節できる。
供給路(23)には、第2逆止弁(CV2)の上流側に逃がし流路(27)の一端が繋がっている。逃がし流路(27)の他端は、下水道と繋がっている。逃がし流路(27)には、リリーフ弁(37)が接続されている。リリーフ弁(37)は、貯湯タンク(30)内の圧力を所定値以下に抑えるものである。即ち、貯湯タンク(30)では、水の蒸発に起因して内圧が過剰に高くなることがある。このようにして貯湯タンク(30)の内圧が所定の圧力(例えば0.19MPa)を越えると、リリーフ弁(37)が一時的に開放される。その結果、貯湯タンク(30)内の水蒸気が下水道側へ排出され、貯湯タンク(30)の内圧が所定の圧力以下に抑えられる。
水流路(20)は、冷却循環流路(28)を更に有している。冷却循環流路(28)は、貯湯タンク(30)の水を循環させながら、パワーコンディショナ(115)の発熱部品(詳細は後述する)を冷却するための流路である。冷却循環流路(28)の流入側の配管は、貯湯タンク(30)の底部(30c)を貫通して貯湯タンク(30)内の底部(30c)の近傍に開口している。冷却循環流路(28)の流出側の配管は、貯湯タンク(30)の頂部(30b)を貫通して貯湯タンク(30)の内部まで延びている。貯湯タンク(30)の流出端は、貯湯タンク(30)の軸方向(高さ方向)の中間部に位置している。貯湯タンク(30)の内部では、冷却循環流路(28)の流入端(28a)が、該冷却循環流路(28)の流出端(28b)よりも低い位置となっている。また、貯湯タンク(30)の内部では、冷却循環流路(28)の流入端(28a)が、加熱循環流路(22)の流出端(22b)よりも低い位置となっている。
冷却循環流路(28)には、水の流れの上流側から下流側に向かって順に、第2循環ポンプ(38)及びウォータージャケット(39)が接続されている。第2循環ポンプ(38)は、空気圧縮機(60)で圧縮された空気により冷却循環流路(28)の水を搬送するポンプ部を構成している。第2循環ポンプ(38)及びウォータージャケット(39)の構成については、詳しくは後述する。
給湯ユニット(10)は、空気流路(40)、蓄圧タンク(41)、三方切換機構(42)、及び加圧ユニット(70)を備えている。
空気流路(40)は、空気圧縮ユニット(50)で圧縮した空気が流れる流路である。空気流路(40)は、主給気路(43)、第1給気路(44)、第2給気路(45)、及び第3給気路(48)を有している。主給気路(43)の流入端は、空気圧縮ユニット(50)の吐出側と連通している。主給気路(43)の流出端は、三方切換機構(42)の第1ポートに接続している。第1給気路(44)の流入端は、三方切換機構(42)の第2ポートに接続している。第1給気路(44)の流出端は、加圧ユニット(70)に接続している。第2給気路(45)の流入端は、三方切換機構(42)の第3ポートに接続している。第2給気路(45)の流出端は、太陽光発電ユニット(90)の空気袋(101,102)側と連通している。
第3給気路(48)の流入端は、主給気路(43)に接続している。第3給気路(48)の流出端は、該第3給気路(48)から分岐する第1ポンプ側給気路(48a)の流入端と、該第3給気路(48)から分岐する第2ポンプ側給気路(48b)の流入端との両方に接続している。第1ポンプ側給気路(48a)には、第1開閉弁(49a)が接続され、第2ポンプ側給気路(48b)には、第2開閉弁(49b)が接続されている。これらの開閉弁(49a,49b)は、例えば電磁開閉弁で構成されている。
太陽光発電ユニット(90)は、第2開閉弁制御部(87)を備えている。第2開閉弁制御部(87)は、ウォータージャケット(39)に取り付けられた温度センサ(86)で検出される検出温度に応じて、第2開閉弁(49b)を開閉するように構成されている。具体的には、第2開閉弁制御部(87)は、温度センサ(86)の検出温度が所定の温度(T1)よりも低い場合には第2開閉弁(49b)を閉じる一方、温度センサ(86)の検出温度が所定の温度(T1)よりも高い場合には、第2開閉弁(49b)を開放するように構成されている。
蓄圧タンク(41)は、主給気路(43)に接続されている。蓄圧タンク(41)は、中空密閉式の容器である。蓄圧タンク(41)には、空気圧縮ユニット(50)で圧縮された空気が貯められる。蓄圧タンク(41)には、空気逃がし流路(46)の一端が接続されている。空気逃がし流路(46)の他端は、大気に開口している。空気逃がし流路(46)には、蓄圧タンク(41)の圧力を所定の圧力に維持するように開閉する空気逃がし弁(47)が設けられている。
三方切換機構(42)は、第1ポートから第3までのポートを有し、空気流路(40)の空気流れを切り換えるものである。三方切換機構(42)は、第1ポートと第2ポートとを連通させて第3ポートを遮断する状態(図1の実線で示す状態)と、第1ポートと第3ポートとを連通させて第2ポートを遮断する状態(図1の破線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
加圧ユニット(70)は、圧縮空気を駆動源として、シャワー(2)の吐出水を加圧するものである。加圧ユニット(70)の詳細構造について、図3(A)、及び図3(B)を参照しながら説明する。加圧ユニット(70)は、空気圧縮ユニット(50)の吐出ポート(55,56)から吐出された圧縮空気によって駆動される、被駆動体を構成している。実施形態1の加圧ユニット(70)は、ダイヤフラム式の加圧機構で構成されている。加圧ユニット(70)は、中空の箱状のケーシング(71)を有している。ケーシング(71)は、筒状のケース本体部(71a)と、該ケース本体部(71a)の一端側を閉塞する第1壁部(71b)と、該ケース本体部(71a)の他端側を閉塞する第2壁部(71c)とを有している。
第1壁部(71b)には、吸入水ポート(72)と吐出水ポート(73)とが接続されている。吸入水ポート(72)の流入端は、給湯ユニット(10)の供給路(23)と接続している。吸入水ポート(72)の流出端は、第1壁部(71b)を貫通して該ケーシング(71)の内部に臨んでいる。吐出水ポート(73)の流入端は、第1壁部(71b)を貫通して該ケーシング(71)の内部に臨んでいる。吐出水ポート(73)の流出端は、シャワー(2)の流入端と接続している。
第2壁部(71c)には、空気吸入ポート(74)が接続されている。空気吸入ポート(74)の流入端は、第1給気路(44)と接続している。空気吸入ポート(74)の流出端は、第1壁部(71b)を貫通してケーシング(71)の内部に臨んでいる。
加圧ユニット(70)は、ダイヤフラム部(75)と、このダイヤフラム部(75)を駆動するためのダイヤフラム駆動機構(80)とを備えている。ダイヤフラム部(75)は、ケーシング(71)の内部における第1壁部(71b)寄りに配置されている。ダイヤフラム部(75)は、中央部が外周部と比較して柔軟に形成される略椀形状に形成されている。ダイヤフラム部(75)の外周縁部は、ケース本体部(71a)の内周壁に固定されている。これにより、ケーシング(71)の内部の空間は、水加圧室(76)と空気導入室(77)とに区画される。
水加圧室(76)は、ダイヤフラム部(75)と第1壁部(71b)との間に形成され、吸入水ポート(72)及び吐出水ポート(73)と連通している。空気導入室(77)は、ダイヤフラム部(75)と第2壁部(71c)との間に形成され、空気吸入ポート(74)と連通している。なお、ケーシング(71)には、空気導入室(77)に流入した圧縮空気をケーシング(71)の外部に排出するための排出口(図示省略)が形成されている。
ダイヤフラム駆動機構(80)は、空気導入室(77)に収容されている。ダイヤフラム駆動機構(80)は、羽根車(81)、出力軸(82)、直動変換機構(83)、従動ロッド部(84)、及び固定部材(85)を有している。羽根車(81)は、空気吸入ポート(74)の流出端の近傍に配置されている。羽根車(81)は、空気吸入ポート(74)から吐出される圧縮空気によって回転駆動される。出力軸(82)は、羽根車(81)の軸心に連結している。出力軸(82)は、軸受け部(図示省略)に回転自在に支持されている。直動変換機構(83)は、出力軸(82)の回転運動を従動ロッド部(84)の直線的な往復運動に変換するものである。直動変換機構(83)は、例えばスコッチ・ヨーク機構等、種々の変換機構を採用することができる。従動ロッド部(84)は、出力軸(82)によって駆動されて、ケース本体部(71a)の軸方向に進退する。固定部材(85)は、一端側の面に従動ロッド部(84)の先端部が固定されている。固定部材(85)の他端の面には、ダイヤフラム部(75)の中央部が固定されている。これにより、従動ロッド部(84)が往復運動を行うと、固定部材(85)と共にダイヤフラム部(75)の中央部が変位する。その結果、ダイヤフラム部(75)の形状が図3(A)、図3(B)のように変形し、水加圧室(76)の容積が変化する。その結果、水加圧室(76)の水が所定の圧力に加圧される。以上のように、ダイヤフラム部(75)は、圧縮空気(圧縮流体)を駆動源として変位するように構成されている。また、水加圧室(76)は、ダイヤフラム部(75)の変位に伴って水を加圧し、該水をシャワー(2)側へ送るための加圧流路を構成している。
吸入水ポート(72)の内部には、弁座部(72a)、ボール弁(72b)、及びバネ部(72c)が設けられている。ボール弁(72b)は、弁座部(72a)よりも流出側に配置され、バネ部(72c)によって弁座部(72a)側に付勢されている。弁座部(72a)、ボール弁(72b)、及びバネ部(72c)は、シャワー(2)側から供給路(23)側への水の流出を禁止する逆止弁として機能する。
吐出水ポート(73)の内部には、弁座部(73a)、ボール弁(73b)、及びバネ部(73c)が設けられている。ボール弁(73b)は、弁座部(73a)よりも流入側に配置され、バネ部(73c)によって弁座部(73a)側に付勢されている。弁座部(73a)、ボール弁(73b)、及びバネ部(73c)は、水加圧室(76)の内圧が所定圧力以上となると吐出水ポート(73)を開放する吐出弁を構成している。
〈太陽光発電ユニット〉
太陽光発電ユニット(90)は、太陽光により直流電力を発生させる太陽パネルユニット(91)と、太陽パネルユニット(91)で発電した直流電力を交流電力に変換させるパワーコンディショナ(115)とを備えている。
図4及び図5に示すように、太陽パネルユニット(91)は、太陽パネル(92)と、太陽パネル駆動機構(93)とを備えている。太陽パネル(92)は、一般家屋等の屋根(R)に設置されている。太陽パネル(92)は略板状に形成され、その上側に太陽光の受光面(92a)を形成している。太陽パネル(92)は、太陽光を受光面(92a)によって受けることで、直流電力を発生する。太陽パネル(92)は、空気圧縮ユニット(50)の吐出ポート(55,56)から吐出された圧縮空気によって駆動される被駆動体を構成している。
太陽パネル駆動機構(93)は、太陽パネル(92)が太陽光を追尾するように、該太陽パネル(92)を駆動するものである。太陽パネル駆動機構(93)は、太陽パネル(92)を支持する一対の柱部(94)と、該柱部(94,94)に回転自在に支持される回転軸(95)と、太陽パネル(92)に連結する4枚の取付板(96,97)とを有している。
一対の柱部(94)は、互いに所定の間隔を空けて屋根(R)に立設している。柱部(94)は、上下に縦長の矩形柱状に形成されている。柱部(94)の上端部には、回転軸(95)を回転自在に支持する軸受け部(94a)が形成されている。回転軸(95)は、柱部(94)に跨るように屋根(R)と平行に延びている。
4枚の取付板(96,97)は、太陽パネル(92)の下端部に固定されている。具体的に、一対の柱部(94)の外側には一対の外側取付板(96)が設けられている。一対の柱部(94)の内側には、一対の内側取付板(97)が設けられている。これらの内側取付板(97)は、下側寄りに位置する第1内側取付板(97a)と、上側寄りに位置する第2内側取付板(97b)とで構成されている。
太陽パネル駆動機構(93)は、一対の空気袋(101,102)と、該空気袋(101,102)に連結する一対のロッド部(103,104)とを有している。一対の空気袋(101,102)は、屋根(R)に敷設される台座部(100)の上側に設置される。一対の空気袋(101,102)は、第1内側取付板(97a)の下方に配置される第1空気袋(101)と、第2内側取付板(97b)の下方に配置される第2空気袋(102)とで構成されている。また、両者の空気袋(101,102)は、柱部(94)に支持される回転軸(95)を挟むように配置されている。本実施形態では、第1空気袋(101)が第2空気袋(102)よりも西側寄りに配置されている。
各空気袋(101,102)は、その内圧の変化によって伸縮変形する本体部(101a,102a)と、該本体部(101a,102a)の伸縮変形に伴い太陽パネル(92)と垂直な方向に変位する受け部(101b,102b)とを有している。つまり、受け部(101b,102b)は、本体部(101a,102a)が伸張することで太陽パネル(92)側に変位し、本体部(101a,102a)が収縮することで屋根(R)側に変位する。また、各空気袋(101,102)には、それぞれ給排気ポート(101c,102c)が設けられている。
一対のロッド部(103,104)は、第1空気袋(101)と第1内側取付板(97a)とを連結する第1ロッド部(103)と、第2空気袋(102)と第2内側取付板(97b)とを連結する第2ロッド部(104)とで構成されている。具体的に、第1ロッド部(103)は、長手方向の一端が第1空気袋(101)の受け部(101b)の上端部に軸部(103a)を介して連結し、長手方向の他端が第1内側取付板(97a)に軸部(103b)を介して連結している。同様に、第2ロッド部(104)は、長手方向の一端が第2空気袋(102)の受け部(102b)の上端部に軸部(104a)を介して連結し、長手方向の他端が第2内側取付板(97b)に軸部(104b)を介して連結している。各ロッド部(103,104)は、対応する空気袋(101,102)及び対応する内側取付板(97a,97b)に対して回動自在に連結されている。このような構成により、太陽パネル(92)の自重が各ロッド部(103,104)を介して各空気袋(101,102)に作用する。つまり、各空気袋(101,102)の各受け部(101b,102b)は、太陽パネル(92)を背面側から支持している。
太陽パネル駆動機構(93)は、各空気袋(101,102)の内圧を変化させるための給排気機構(105)を備えている。給排気機構(105)は、第1空気袋側流路(106)と、第2空気袋側流路(107)とを有している。
第1空気袋側流路(106)は、第1中継流路(106a)、第1給排気流路(106b)、及び第1排出路(106c)を有している。また、第1空気袋側流路(106)には、第1から第3のポートを有する第1給排気切換弁(108)が設けられている。同様に、第2空気袋側流路(107)は、第2中継流路(107a)、第2給排気流路(107b)、及び第2排出路(107c)を有している。また、第2空気袋側流路(107)には、第1から第3のポートを有する第2給排気切換弁(109)が設けられている。
第1中継流路(106a)の流入端は、給湯ユニット(10)の第2給気路(45)と接続している。第1中継流路(106a)の流出端は、第1給排気切換弁(108)の第1ポートと接続している。第1給排気流路(106b)の一端は、第1給排気切換弁(108)の第2ポートと接続している。第1給排気流路(106b)の他端は、第1空気袋(101)の給排気ポート(101c)と接続している。第1排出路(106c)の流入端は、第1給排気切換弁(108)の第3ポートと接続している。第1排出路(106c)の流出端は、外気側(大気圧側)に開口している。
第2中継流路(107a)の流入端は、給湯ユニット(10)の第2給気路(45)と接続している。第2中継流路(107a)の流出端は、第2給排気切換弁(109)の第1ポートと接続している。第2給排気流路(107b)の一端は、第2給排気切換弁(109)の第2ポートと接続している。第2給排気流路(107b)の他端は、第2空気袋(102)の給排気ポート(102c)と接続している。第2排出路(107c)の流入端は、第2給排気切換弁(109)の第3ポートと接続している。第2排出路(107c)の流出端は、外気側(大気圧側)に開口している。
2つの給排気切換弁(108,109)は、第1ポートと第2ポートとを連通させて第3ポートを遮断する第1状態(図4の実線で示す状態)と、第2ポートと第3ポートとを連通させて第1ポートを遮断する第2状態(図4の破線で示す状態)とに切り換わるように構成されている。各給排気切換弁(108,109)は、各空気袋(101,102)への給気、及び各空気袋(101,102)からの排気を切り換えて制御する開閉機構を構成している。
太陽パネル駆動機構(93)は、角度センサ(110)と日射センサ(111)と太陽パネル制御部(112)とを有している。角度センサ(110)は、回転軸(95)の端部に取り付けられている。角度センサ(110)は、太陽パネル(92)の角度位置を検出する検出部である。日射センサ(111)は、太陽の方位を検出する検出部である。太陽パネル制御部(112)は、角度センサ(110)及び日射センサ(111)の検出値に基づいて、太陽パネル(92)の角度を調整するものである。具体的に、太陽パネル制御部(112)は、これらの検出値に応じて第1、第2給排気切換弁(108,109)を切り換えるように構成されている。
図1に示すパワーコンディショナ(115)は、太陽パネル(92)で発電した直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を所定の電力供給対象へ送るものである。パワーコンディショナ(115)は、インバータ回路、フィルタ回路、昇圧回路等を有し、これらの回路に含まれる複数のパワー素子(スイッチング素子等)やリアクタンス等が発熱部品を構成している。パワーコンディショナ(115)には、発熱部品の熱を放出するための放熱部(115a)が設けられている。この放熱部(115a)は、ウォータージャケット(39)に接触して配置されている。
〈第1循環ポンプ及び第2循環ポンプの構成〉
第1循環ポンプ(34)は、加圧ユニット(図3参照)と同じ構成のダイヤフラム式のポンプで構成されている。第1循環ポンプ(34)は、図6に示すように、空気吸入ポート(74)が第1ポンプ側給気路(48a)の流出端に接続し、吸入水ポート(72)及び吐出水ポート(73)が加熱循環流路(22)に接続している。
第2循環ポンプ(38)も、第1循環ポンプ(34)と同様、前記加圧ユニットと同じ構成のダイヤフラム式のポンプで構成されている。第2循環ポンプ(38)は、図7に示すように、、空気吸入ポート(74)が第2ポンプ側給気路(48b)の流出端に接続し、吸入水ポート(72)及び吐出水ポート(73)が冷却循環流路(28)に接続している。
〈ウォータージャケットの構成〉
ウォータージャケット(39)は、冷却循環流路(28)を流れる水によってパワーコンディショナ(115)の発熱部品を冷却する冷却部を構成している。ウォータージャケット(39)は、伝熱部材となるジャケット部(39a)と、該ジャケット部(39a)内に形成される冷却水路(39b)とを有している。ジャケット部(39a)は、例えば扁平な矩形柱状に形成され、アルミニウム等の伝熱性の高い材料で構成されている。ジャケット部(39a)の厚さ方向の一端面には、パワーコンディショナ(115)の発電部品の放熱部(115a)が接触する。冷却水路(39b)は、冷却循環流路(28)に接続されている。
ウォータージャケット(39)の表面には、温度センサ(86)が取り付けられている。この温度センサ(86)は、ウォータージャケット(39)の温度を検出するためのものである。
−運転動作−
実施形態1に係る給湯システム(S)の運転動作について説明する。
〈基本動作〉
給湯システム(S)の運転時には、上水道水が貯湯タンク(30)に適宜供給され、この貯湯タンク(30)内の水が適宜加熱される。また、貯湯タンク(30)で生成された温水が、シャワー(2)等の利用対象へ適宜供給される。このような、給湯システム(S)の基本動作について図1を参照しながら説明する。
給湯システム(S)の運転時には、上水道管の水が給水路(21)を介して貯湯タンク(30)へ適宜供給される。具体的に、上水道管の水は、空気圧縮ユニット(50)を通過する。この際、空気圧縮ユニット(50)では、水道水の水圧によって空気が圧縮され、この空気が蓄圧タンク(41)に貯留される(詳細は後述する)。空気圧縮ユニット(50)を通過した水は、減圧弁(32)で減圧される。減圧された水は、貯湯タンク(30)の内部に流入する。このように減圧弁(32)で水を減圧することで、貯湯タンク(30)内の圧力も低くなる。よって、貯湯タンク(30)の耐圧を十分に確保できる。
貯湯タンク(30)内の水は、熱源ユニット(10a)によって適宜加熱される。具体的に、貯湯タンク(30)の水を加熱する加熱動作時には、圧縮機(11)、及び室外ファン(16)が運転され、膨張弁(13)の開度が適宜調節される。これにより、冷媒回路(15)では、冷凍サイクルが行われる。具体的に、この冷凍サイクルでは、圧縮機(11)で圧縮された冷媒が、水熱交換器(12)の第1内部流路(12a)で放熱する。放熱した冷媒は、膨張弁(13)で減圧されて室外熱交換器(14)で蒸発し、圧縮機(11)に吸入される。
加熱動作時には、第1循環ポンプ(34)が運転され、三方切換弁(35)が図1の実線で示す状態に切り換えられる。これにより、貯湯タンク(30)内は、加熱循環流路(22)に流入し、水熱交換器(12)の第2内部流路(12b)を流れる。水熱交換器(12)では、第1内部流路(12a)を流れる冷媒の熱が、第2内部流路(12b)を流れる水に付与される。これにより、第2内部流路(12b)を流れる水が所定温度まで加熱される。第2内部流路(12b)で加熱された水は、貯湯タンク(30)内に返送される。
貯湯タンク(30)内で生成された温水は、シャワー(2)やその他の利用対象へ適宜供給される。具体的に、貯湯タンク(30)の温水を供給する供給動作時には、給湯混合弁(36)が供給路(23)を開放状態とする。これにより、貯湯タンク(30)内の温水は、該貯湯タンク(30)の内圧によって搬送され、給湯混合弁(36)を通過する。この際、給湯混合弁(36)は、分岐路(26)側のポートの開度も適宜調整する。これにより、貯湯タンク(30)側から供給される温水と、分岐路(26)側から供給される水(冷水)とが所定の比率で混合され、供給水の温度が調整される。このようにして温度調整された水は、加圧ユニット(70)を通過した後、シャワー(2)へ送られる。
〈空気圧縮ユニットの運転動作〉
上述した基本動作時には、空気圧縮ユニット(50)が水道水の水圧を利用して空気を圧縮する。この空気圧縮ユニット(50)の運転について、図2、図8〜図10を参照しながら説明する。
空気圧縮ユニット(50)の運転動作では、第1空気室(A1)の空気を圧縮する第1動作と、第2空気室(A2)の空気を圧縮する第2動作とが、所定の期間置きに交互に実行される。これにより、空気圧縮ユニット(50)では、圧縮空気が連続的に生成される。空気圧縮ユニット(50)の運転開始時には、第1動作又は第2動作のいずれかが行われる。ここでは、第1動作を先に行った場合について説明する。
初回の第1動作が開始されると、水流路切換部(51)及び空気流路切換部(52)がそれぞれ第1状態(図2の実線で示す状態)となる。その結果、第1水ポート(53)が水道管側と連通し、第2水ポート(54)が利用対象側(貯湯タンク(30)側)と連通する。同時に、第1吐出ポート(55)と空気流路(40)とが連通する。ここで、この初回の運転では、各受水室(W1,W2)に水が入っていない。このため、第1動作が開始されると、第1水ポート(53)を通じて第1受水室(W1)に水が充填される(図8(A)を参照)。一方、第2受水室(W2)には、水が充填されていないため、第2水ポート(54)へ水が流出することはない。
図8(A)に示す状態において、第1水ポート(53)から第1受水室(W1)に更に水が流入すると、第1ピストン部(64)の受圧面Sw1に水圧が作用し、ピストン部材(63)が第2閉塞部(61c)側に変位していく(図8(B)を参照)。その結果、第1空気室(A1)の容積が徐々に小さくなり、第1空気室(A1)内の空気が圧縮される。この際、第1ピストン部(64)の受圧面Sw1は、第1空気室(A1)の空気の増圧面Sa1よりも大きくなっている。このため、パスカルの原理により、第1空気室(A1)の空気を第1受水室(W1)側の水道水の圧力よりも高い圧力まで増圧することができる。
また、第1ピストン部(64)と共に第2ピストン部(65)が第2閉塞部(61c)側に変位していくと、第2空気室(A2)の容積が徐々に大きくなっていく。これにより、シリンダ部材(61)の外部の空気が、第2吸入ポート(58)を通じて第2空気室(A2)に吸入されていく。
第1空気室(A1)の空気が所定圧力以上になると、第1吐出ポート(55)のボール弁(55b)が開放される。その結果、第1空気室(A1)内の圧縮空気が第1吐出ポート(55)を通じて空気流路(40)へ吐出される(図8(C)を参照)。空気流路(40)へ吐出された圧縮空気は、蓄圧タンク(41)内に貯留される。
初回の第1動作が行われてから所定時間が経過すると、第2動作が実行される。第2動作では、水流路切換部(51)及び空気流路切換部(52)がそれぞれ第2状態(図2の破線で示す状態)となる。その結果、第2水ポート(54)が水道管側と連通し、第1水ポート(53)が利用対象側(貯湯タンク(30)側)と連通する。同時に、第2吐出ポート(56)と空気流路(40)とが連通する。第2動作が開始されると、第2水ポート(54)を通じて第2受水室(W2)に水が充填される(図9(A)を参照)。
図9(A)に示す状態において、第2水ポート(54)から第2受水室(W2)に更に水が流入すると、第2ピストン部(65)の受圧面Sw2に水圧が作用し、ピストン部材(63)が第1閉塞部(61b)側に変位していく(図9(B)を参照)。その結果、第2空気室(A2)の容積が徐々に小さくなり、第2空気室(A2)内の空気が圧縮される。この際、第2ピストン部(65)の受圧面Sw2は、第2空気室(A2)の空気の増圧面Sa2よりも大きくなっている。このため、パスカルの原理により、第2空気室(A2)の空気を第2受水室(W2)側の水道水の圧力よりも高い圧力まで増圧することができる。
また、第2ピストン部(65)と共に第1ピストン部(64)が第1閉塞部(61b)側に変位していくと、第1受水室(W1)の容積が徐々に小さくなり、第1空気室(A1)の容積が徐々に大きくなってく。このため、第1受水室(W1)の水は、第1水ポート(53)に流出し、給水路(21)を経由して貯湯タンク(30)へ供給される。同時に、シリンダ部材(61)の外部の空気が、第1吸入ポート(57)を通じて第1空気室(A1)に吸入されていく(図9(B)を参照)。
第2空気室(A2)の空気が所定圧力以上になると、第2吐出ポート(56)のボール弁(56b)が開放される。その結果、第2空気室(A2)内の圧縮空気が第2吐出ポート(56)を通じて空気流路(40)へ吐出される(図9(C)を参照)。空気流路(40)へ吐出された圧縮空気は、蓄圧タンク(41)内に貯留される。
第2動作が行われてから所定時間が経過すると、第1動作が再び実行される。これにより、第1水ポート(53)から第1受水室(W1)に水が流入し、ピストン部材(63)が第2閉塞部(61c)側に変位する(図10(A)、図10(B)を参照)。これにより、第1空気室(A1)の空気が圧縮されるとともに、第2受水室(W2)の水が第2水ポート(54)を通じて貯湯タンク(30)へ供給される。同時に、シリンダ部材(61)の外部の空気が第2空気室(A2)に吸入される。
第1空気室(A1)の空気が所定圧力以上になると、第1吐出ポート(55)の第1ボール弁(55b)が開放される。その結果、第1空気室(A1)内の圧縮空気が第1吐出ポート(55)を通じて空気流路(40)へ吐出される(図10(C)を参照)。空気流路(40)へ吐出された圧縮空気は、蓄圧タンク(41)内に貯留される。
その後は、図9に示す第2動作と、図10に示す第1動作とが交互に繰り返し行われる。これにより、空気圧縮ユニット(50)からは、圧縮空気が連続的に蓄圧タンク(41)側へ供給されるとともに、水道水が連続的に貯湯タンク(30)側へ供給される。
〈加圧ユニットの動作〉
給湯システム(S)の給湯ユニット(10)では、上述したように、水道水の圧力が減圧機構としての減圧弁(32)によって減圧されてから、貯湯タンク(30)に供給される。これにより、上水道管の水圧が比較的高い条件であっても、貯湯タンク(30)の内圧が過剰に高くなることがない。よって、貯湯タンク(30)の耐圧を確保することができる。一方、このように水道水の圧力を減圧弁(32)で減圧すると、シャワー(2)等の利用対象へ供給される水の水圧も低下してしまう。従って、シャワー(2)から吐出される水の水圧が小さくなり、シャワー(2)からユーザー等へ十分な吐出圧の水を供給できなくなる、という問題が生じてしまう。そこで、本実施形態1の給湯ユニット(10)では、空気圧縮ユニット(50)で圧縮した圧縮空気を利用して加圧ユニット(70)を駆動し、この加圧ユニット(70)によりシャワー(2)の吐出水を加圧するようにしている。
具体的に、加圧ユニット(70)の動作時には、三方切換機構(42)が図1の実線で示す状態となり、第1ポートと第2ポートとが連通する。これにより、蓄圧タンク(41)内の圧縮空気は、加圧ユニット(70)側に供給される。この圧縮空気は、図3に示す空気吸入ポート(74)よりケーシング(71)内の空気導入室(77)に流入する。
空気導入室(77)に圧縮空気が流入すると、この空気によって羽根車(81)が回転駆動される。すると、羽根車(81)に連結する出力軸(82)も回転する。出力軸(82)の回転運動は、直動変換機構(83)によって従動ロッド部(84)の往復運動に変換される。これにより、従動ロッド部(84)は、図3(A)の位置と図3(B)の位置との間を交互に変位する。これに伴い、従動ロッド部(84)に連結するダイヤフラム部(75)は、図3(A)の状態と図3(B)の状態とに交互に変形する。
以上のようにして、ダイヤフラム部(75)が変形すると、水加圧室(76)で水が加圧される。具体的に、加圧ユニット(70)が図3(B)の状態から図3(A)の状態に切り換わると、吸入水ポート(72)のボール弁(72b)が開放され、供給路(23)の水が吸入水ポート(72)を通じて水加圧室(76)に導入される。この状態から再び図3(A)の状態になると、水加圧室(76)の容積が小さくなり、水加圧室(76)の水が加圧される。以上のようにして、水加圧室(76)の水圧が所定圧力以上になると、吐出水ポート(73)のボール弁(73b)が開放される。その結果、加圧された水は、吐出水ポート(73)を通じてシャワー(2)へ供給され、比較的高圧の吐出水となってユーザー等へ供給される。
〈太陽パネルユニットの動作〉
太陽パネルユニット(91)では、太陽光の方角に応じて太陽パネル(92)の角度が調整される。給湯システム(S)では、この太陽パネル(92)の駆動源として、空気圧縮ユニット(50)から供給された圧縮空気が利用される。太陽パネルユニット(91)の動作について図1、図4及び図5を参照しながら説明する。
給湯システム(S)において、太陽パネル(92)を駆動する際には、三方切換機構(42)が図1の破線で示す状態に切り換わる。これにより、蓄圧タンク(41)に貯留された圧縮空気は、給排気機構(105)側へ送られる。この状態において、太陽パネル制御部(112)は、太陽の位置(方角)に応じて、各給排気切換弁(108,109)を制御する。より詳細に、太陽パネル制御部(112)は、角度センサ(110)で検出した太陽パネル(92)の角度位置と、日射センサ(111)で検出した太陽の日射方向とに基づいて、太陽パネル(92)の必要な回動角度を算出する。そして、太陽パネル制御部(112)は、太陽パネル(92)が算出した回転角度で変位するように、各給排気切換弁(108,109)を制御し、各空気袋(101,102)を伸縮させる。
例えば太陽が東側(例えば図5におけるの右上側)に位置していたとする。この場合、太陽パネル制御部(112)は、東側寄りに設けられる第2空気袋(102)の受け部(102b)が、第1空気袋(101)の受け部(101b)よりも低い位置とするように、各給排気切換弁(108,109)を制御する。具体的に、この場合には第2給排気切換弁(109)を第2状態とすることで、第2給排気流路(107b)と第2排出路(107c)とを連通させる。これにより、第2空気袋(102)内の圧縮空気が第2排出路(107c)を通じて大気中へ放出される。その結果、第2空気袋(102)は徐々に収縮し、第2空気袋(102)の受け部(102b)が下方に変位する。同時に、第1給排気切換弁(108)を第1状態とすることで、第1中継流路(106a)と第1給排気流路(106b)とを連通させる。これにより、第1中継流路(106a)側の圧縮空気が、第1空気袋(101)に流入する。その結果、第1空気袋(101)は徐々に伸張し、第1空気袋(101)の第1受け部(101b)が上方に変位する。以上のように各受け部(101b,102b)の高さ位置を調整することで、太陽パネル(92)を図5(A)に示すような角度位置に調整できる。
また、例えば太陽が南側(例えば図5における上側)に位置していたとする。この場合、太陽パネル制御部(112)は、第1空気袋(101)の受け部(101b)と、第2空気袋(102)の受け部(102b)とを同じ位置とするように、各給排気切換弁(108,109)を制御する。具体的に、この場合には第1給排気切換弁(108)と第2給排気切換弁(109)とを第1状態又は第2状態に適宜切り換えることで、各受け部(101b,102b)を同じ高さ変位させる。以上のように各受け部(101b,102b)の高さ位置を調整することで、太陽パネル(92)を図5(B)に示すような角度位置に調整できる。
また、例えば太陽が西側(例えば図5における左上側)に位置していたとする。この場合、太陽パネル制御部(112)は、第1空気袋(101)の受け部(101b)が、第2空気袋(102)の受け部(102b)よりも低い位置とするように、各給排気切換弁(108,109)を制御する。具体的に、この場合には第1給排気切換弁(108)を第2状態とし、第2給排気切換弁(109)を第1状態とする。その結果、第1空気袋(101)を収縮させて受け部(101b)を下方に変位させることができる。同時に、第2空気袋(102)を収縮させて受け部(101b)を上方に変位させることができる。以上のように各受け部(101b,102b)の高さ位置を調整することで、太陽パネル(92)を図5(C)に示すような角度位置に調整できる。
以上のようにして、太陽パネル(92)の受光面(92a)に太陽光が授与されると、太陽パネル(92)では、直流電力が生成される。この直流電力は、パワーコンディショナ(115)に出力されて、該パワーコンディショナ(115)によって交流電力に変換される。パワーコンディショナ(115)から出力された交流電力は、熱源ユニット(10a)や他の電力供給対象へ供給される。
〈第1循環ポンプ及び第2循環ポンプの動作〉
第1循環ポンプ(34)及び第2循環ポンプ(38)は、蓄圧タンク(41)に溜められた圧縮空気を駆動源として動作する。
具体的には、第1循環ポンプ(34)の運転時には、第1開閉弁(49a)が開放される。これにより、蓄圧タンク(41)内の圧縮空気が、第3給気路(48)、第1ポンプ側給気路(48a)及び空気吸入ポート(74)を順に流れて空気導入室(77a)に供給される。すると、ダイヤフラム部(75a)が図6(A)の状態と図6(B)の状態とに交互に変形する。その結果、第1循環ポンプ(34)の水加圧室(76a)の容積が拡縮され、加熱循環流路(22)の水が搬送される。
一方、第2循環ポンプ(38)の運転時には、第2開閉弁(49b)が開放される。これにより、蓄圧タンク(41)内の圧縮空気が、第3給気路(48)、第2ポンプ側給気路(48b)及び空気吸入ポート(74)を順に流れて空気導入室(77b)に供給される。すると、ダイヤフラム部(75b)が図7(A)の状態と図7(B)の状態とに交互に変形する。その結果、第2循環ポンプ(38)の水加圧室(76b)の容積が拡縮され、冷却循環流路(28)の水が搬送される。
〈パワーコンディショナの冷却動作〉
パワーコンディショナ(115)では、スイッチング素子の切換等により発熱部品が発熱するため、該発熱部品の温度が上昇する。これらの発熱部品の温度は80度〜100度程度にまで上昇する場合がある。そうなると、発熱部品の耐用寿命が短くなってしまう。これに対して、本実施形態では、発熱部品の温度が上昇すると冷却循環流路(28)に水が流れ、この水によって発熱部品が冷却される。
具体的には、発熱部品の温度が上昇すると、該発熱部品からの熱が放熱部(115a)を通じて伝熱部材としてのウォータージャケット(39)へ伝わるため、ウォータージャケット(39)の温度が上昇する。そして、温度センサ(86)によって検出されるウォータージャケット(39)の温度が所定の温度(T1)を上回ると、第2開閉弁制御部(87)によって第2開閉弁(49b)が開放される。そうなると、第2循環ポンプ(38)が駆動するため、冷却循環流路(28)内を水が循環し、ウォータージャケット(39)の冷却水路(39b)を水が流れる。その結果、発熱部品の熱が水に与えられるため、発熱部品を冷却できる。しかも、発熱部品によって加温された水は貯湯タンク(30)に戻されるため、パワーコンディショナ(115)からの排熱を貯湯タンク(30)の温水の生成に利用できる。
なお、上述のように発熱部品が冷却されると、これに伴いウォータージャケット(39)の温度が低くなるため、温度センサ(86)の検出温度も低くなる。そして、該温度センサ(86)の検出温度が所定の温度(T1)よりも低くなると、第2開閉弁制御部(87)が第2開閉弁(49b)を閉じる。これにより第2循環ポンプ(38)の駆動が停止されるため、これに伴い冷却循環流路(28)を流れる水の循環も停止する。
〈貯湯タンク内の水の温度状態〉
冷却循環流路(28)を流れる水は、パワーコンディショナ(115)の発熱部品によって昇温された後、貯湯タンク(30)内の高さ方向の中間部付近に戻される。また、加熱循環流路(22)を流れる水は、水熱交換器(12)によって昇温された後、貯湯タンク(30)内の上部付近に戻される。
上述のように、貯湯タンク(30)内に流入する温水、すなわち、冷却循環流路(28)からの温水及び加熱循環流路(22)からの温水は、冷却循環流路(28)の流入端(22a)よりも上方へ戻される。熱は対流によって上方へ移動するため、冷却循環流路(28)の流入端(22a)付近の水温が、上記各循環流路(22,28)からの温水によって加温されるのが抑制される。これにより、比較的温度の低い水を冷却循環流路(28)へ流すことができる。しかも、冷却循環流路(28)の流入端(28a)は貯湯タンク(30)の底部(30c)近傍に位置しているため、貯湯タンク(30)内において最も温度の低い水を冷却循環流路(28)へ流すことができる。
−実施形態1の効果−
以上のように、本実施形態1に係る給湯システム(S)では、貯湯タンク(30)内の水を循環させるための冷却循環流路(28)を流れる水によってパワーコンディショナ(115)の発熱部品を冷却している。これにより、発熱部品を冷却できるため、パワーコンディショナ(115)の耐用寿命を長くできる。しかも、発熱部品の熱を奪って昇温した水は、冷却循環流路(28)を通じて貯湯タンク(30)へ戻されるため、発熱部品からの排熱を利用して貯湯タンク(30)内の水を加熱できる。従って、貯湯タンク(30)内の水を加熱するためのエネルギーを低減できるため、給湯システム(S)を省エネ化できる。
また、実施形態1では、冷却循環流路(28)の流入端(28a)を該冷却循環流路(28)の流出端(28b)よりも低くしたため、貯湯タンク(30)内における冷却循環流路(28)の流入端(28a)付近の水を比較的低温に保つことができる。これにより、冷却循環流路(28)には比較的温度の低い水が流れるため、ウォータージャケット(39)の冷却水路(39b)にも比較的低温の水が流れる。その結果、発熱部品を効率的に冷却できる。
また、実施形態1では、冷却循環流路(28)の流入端(28a)を加熱循環流路(22)の流出端(22b)よりも低くしたため、貯湯タンク(30)内における冷却循環流路(28)の流入端(28a)付近の水を比較的低温に保つことができる。その結果、ウォータージャケット(39)の冷却水路(39b)にも比較的低温の水が流れるため、発熱部品を効率的に冷却できる。
また、実施形態1では、冷却循環流路(28)の流入端(28a)を貯湯タンク(30)の底部(30c)付近に配置したため、貯湯タンク(30)内において最も温度の低い水を冷却循環流路(28)へ流すことができる。これにより、発熱部品を効率的に冷却できる。
また、実施形態1では、循環流路(22,28)の水を搬送する循環ポンプ(34,38)の駆動源として、上水道管と繋がる給水路(21)の水圧を利用して圧縮された圧縮空気を用いている。こうすると、循環流路(22,28)の水を循環させるために別の駆動源(例えば電力)を用いる必要がなくなるため、給湯システム(S)を省エネ化できる。
《発明の実施形態2》
実施形態2に係る給湯システム(S)では、図11に示すように、冷却循環流路(28)の流入端(28a)の高さ位置、及び該冷却循環流路(28)の流出端(28b)の高さ位置が、上記実施形態1と異なる位置となっている。具体的に、図11の例では、冷却循環流路(28)の流入端(28a)の高さが、貯湯タンク(30)の上下方向の中間部に位置し、冷却循環流路(28)の流出端(28b)の高さが、貯湯タンク(30)の上部近傍に位置している。
−実施形態2の効果−
実施形態2に係る給湯システム(S)では、発熱部品によって加温された水が、貯湯タンク(30)における比較的高い部位に返送されるため、貯湯タンク(30)の下側の水温が高く成りすぎるのを防止できる。よって、貯湯タンク(30)から加熱循環流路(22)へ流出する水の温度を比較的低くすることができる。その結果、冷媒回路(15)では、水熱交換器(12)の冷媒(二酸化炭素)を十分に放熱させることができるため、所望とする冷凍サイクルを行うことができる。
さらに、加熱循環流路(22)の流入端(22a)は、冷却循環流路(28)の流入端(28a)よりも下方に位置されている。こうすると、加熱循環流路(22)及び冷却循環流路(28)から貯湯タンク(30)へ返送される温水は、加熱循環流路(22)の流入端(22a)よりも冷却循環流路(28)の流入端(28a)へ流れやすくなる。その結果、加熱循環流路(22)の流入端付近を比較的低温に保てるため、加熱循環流路(22)へ比較的低温の水を流せる。これにより、冷媒回路(15)において所望の冷凍サイクルを行うことができる。
《発明の実施形態3》
実施形態3に係る給湯システム(S)では、図12に示すように、上記実施形態1における冷却循環流路(28)、第2循環ポンプ(38)、第2開閉弁(49b)、及び第2ポンプ側給気路(48b)が省略された構成となっている。
一方、実施形態3では、ウォータージャケット(39)の冷却水路(39b)が、加熱循環流路(22)における水熱交換器(12)よりも上流側の部分に接続されている。これにより、冷却水路(39b)には、熱源ユニット(10a)で加熱される前の比較的低温の水が流れる。なお、冷却水路(39b)が加熱循環流路(22)における水熱交換器(12)よりも下流側の部分に接続されていてもよい。
また、実施形態3では、上記実施形態1における第2開閉弁制御部(87)の代わりに、第1開閉弁(49a)の開閉を制御する第1開閉弁制御部(88)が設けられている。これにより、温度センサ(86)の検出温度に応じて、第1開閉弁(49a)の開閉状態が制御され、第1循環ポンプ(34)の駆動及び停止が制御される。なお、貯湯タンク(30)の水を加熱する必要がある場合は、前記第1開閉弁制御部(88)から第1開閉弁(49a)への指令内容に関係なく、第1開閉弁(49a)が開放され、第1循環ポンプ(34)が駆動される。
−実施形態3の効果−
実施形態3のような構成でも、ウォータージャケット(39)の冷却水路(39b)に水を流せるため、該水によって発熱部品を冷却できる。更に、発熱部品からの排熱を、加熱循環流路(22)を通じて貯湯タンク(30)で回収できるため、給湯システムを省エネ化できる。
また、加熱循環流路(22)の流入端(22a)は、該加熱循環流路(22b)の流出端(22b)よりも下方且つ貯湯タンク(30)の底部(30c)付近に配置されているため、該加熱循環流路(22)に比較的低温の水を流せる。これにより、発熱部品を効率的に冷却できる。
しかも、ウォータージャケット(39)を加熱循環流路(22)に設けることにより、実施形態1における冷却循環流路(28)や該冷却循環流路(28)に対応して設けられる機構部品(38,48b,49b)が不要となる。従って、給湯システム(S)を簡素化できる。
《発明の実施形態4》
実施形態4に係る給湯システム(S)は、実施形態1と空気圧縮ユニット(50)の構成が異なるものである。図13に示すように、実施形態4の空気圧縮ユニット(50)は、実施形態1と同様の、水流路切換部(51)、空気流路切換部(52)、及び弁制御部(図示省略)を有している。一方、実施形態4の空気圧縮機(60)は、実施形態1と異なり、2つのシリンダ部材(121,122)を有する2シリンダ式に構成されている。
2つのシリンダ部材(121,122)は、第1シリンダ部材(121)と、第2シリンダ部材(122)とで構成されている。各シリンダ部材(121,122)は、筒状胴部(121a,122a)と、筒状胴部(121a,122a)の軸方向の一端を閉塞する第1閉塞部(121b,122b)と、筒状胴部(121a,122a)の軸方向の他端を閉塞する第2閉塞部(121c,122c)とを有している。第1シリンダ部材(121)の内部には、第1シリンダ室(C1)が形成され、第2シリンダ部材(122)の内部には、第2シリンダ室(C2)が形成されている。第1シリンダ室(C1)は、第2シリンダ室(C2)よりも大径で、且つ軸方向の長さが短くなっている。
実施形態4の空気圧縮ユニット(50)は、上記実施形態1と同様、ピストン部材(123)を有している。ピストン部材(123)は、第1シリンダ室(C1)に収容される第1ピストン部(124)と、第2シリンダ室(C2)に収容される第2ピストン部(125)と、両者のピストン部(124,125)を連結する1本のピストンロッド(126)とを有し、変位部材を構成している。第1ピストン部(124)及び第2ピストン部(125)は円板状に形成され、第1ピストン部(124)が第2ピストン部(125)よりも大径となっている。ピストンロッド(126)は、第1シリンダ部材(121)の第2閉塞部(121c)、及び第2シリンダ部材(122)の第1閉塞部(122b)を貫通して両者のピストン部(124,125)を連結している。ピストンロッド(126)は、各ピストン部(124,125)よりも小径に形成され、両者のシリンダ部材(121,122)の軸心と同軸となって軸方向に延びている。
第1ピストン部(124)は、第1シリンダ室(C1)を第1受水室(W1)と第2受水室(W2)とに区画している。第1受水室(W1)は、第1閉塞部(121b)と第1ピストン部(124)との間に形成されている。第2受水室(W2)は、第1ピストン部(64)と第2閉塞部(121c)との間に形成されている。つまり、第1シリンダ室(C1)には、第1ピストン部(124)を挟んで軸方向の一端側(第1閉塞部(121b)側)に第1受水室(W1)が形成され、第1ピストン部(124)を挟んで軸方向の他端側(第2閉塞部(121c)側)に第2受水室(W2)が形成されている。
第2ピストン部(125)は、第2シリンダ室(C2)を第1空気室(A1)と第2空気室(A2)とに区画している。第1空気室(A1)は、第2閉塞部(122c)と第2ピストン部(125)との間に形成されている。第2空気室(A2)は、第2ピストン部(125)と第1閉塞部(122b)との間に形成されている。つまり、第2シリンダ室(C2)には、第2ピストン部(125)を挟んで軸方向の一端側(第2閉塞部(122c)側)に第1空気室(A1)が形成され、第2ピストン部(125)を挟んで軸方向の他端側(第1閉塞部(122b)側)に第2空気室(A2)が形成されている。
実施形態4の空気圧縮機(120)には、上記実施形態1と同様にして、6本のポート(53〜58)が接続されている。具体的に、第1シリンダ部材(121)では、第1受水室(W1)に第1水ポート(53)が接続し、第2受水室(W2)に第2水ポート(54)が接続している。第2シリンダ部材(122)では、第1空気室(A1)に第1吐出ポート(55)の流入端と、第1吸入ポート(57)の流出端とが接続し、第2空気室(A2)に第2吐出ポート(56)の流入端と、第2吸入ポート(58)の流出端とが接続している。
実施形態2の空気圧縮機(120)においても、各受水室(W1,W2)側に臨む受圧面Sw1,Sw2の面積が、空気室(A1,A2)に臨む増圧面Sa1,Sa2よりも大きくなっている。具体的に、ピストン部材(123)では、第1ピストン部(124)における第1受水室(W1)側の受圧面Sw1の面積が、第2ピストン部(125)における第1空気室(A1)側の増圧面Sa1の面積よりも大きくなっている。また、ピストン部材(123)では、第1ピストン部(124)における第2受水室(W2)側の受圧面Sw2の面積が、第2ピストン部(125)における第2空気室(A2)側の増圧面Sa2の面積よりも大きくなっている。
〈圧縮動作〉
実施形態4の空気圧縮ユニット(50)の運転動作について図13〜図16を参照しながら説明する。実施形態4の空気圧縮ユニット(50)では、上記実施形態1と同様、第1空気室(A1)の空気を圧縮する第1動作と、第2空気室(A2)の空気を圧縮する第2動作とが、所定の期間置きに交互に実行される。
初回の第1動作が開始されると、水流路切換部(51)及び空気流路切換部(52)がそれぞれ第1状態(図13の実線で示す状態)となる。その結果、上水道管の水道水が第1水ポート(53)を通じて第1受水室(W1)に流入する。一方、第2受水室(W2)は第2水ポート(54)と連通するが、第2受水室(W2)には水が充填されていないため、第2水ポート(54)を水が流れることはない。
図14(A)に示す状態において、第1水ポート(53)から第1受水室(W1)に更に水が流入すると、第1ピストン部(124)の受圧面Sw1に水圧が作用し、ピストン部材(123)が第2閉塞部(121c,122,)側に変位していく(図14(B)を参照)。その結果、第1空気室(A1)の容積が徐々に小さくなり、第1空気室(A1)内の空気が圧縮される。この際、第1ピストン部(124)の受圧面Sw1は、第1空気室(A1)の空気の増圧面Sa1よりも大きくなっている。このため、パスカルの原理により、第1空気室(A1)の空気を第1受水室(W1)側の水道水の圧力よりも高い圧力まで増圧することができる。
また、第2シリンダ部材(122)では、第2ピストン部(125)の変位に伴い第2空気室(A2)の容積が徐々に大きくなっていく。これにより、第2シリンダ部材(122)の外部の空気が、第2吸入ポート(58)を通じて第2空気室(A2)に吸入されていく。
第1空気室(A1)の空気が所定圧力以上になると、第1吐出ポート(55)のボール弁(55b)が開放される。その結果、第1空気室(A1)内の圧縮空気が第1吐出ポート(55)を通じて空気流路(40)へ吐出される(図14(C)を参照)。空気流路(40)へ吐出された圧縮空気は、蓄圧タンク(41)内に貯留される。
初回の第1動作が行われてから所定時間が経過すると、第2動作が実行される。第2動作では、水流路切換部(51)及び空気流路切換部(52)がそれぞれ第2状態(図13の破線で示す状態)となる。その結果、上水道管の水道水が第2水ポート(54)を通じて第2受圧室(W2)に流入する。
図15(A)に示す状態において、第2水ポート(54)から第2受水室(W2)に更に水が流入すると、第2ピストン部(125)の受圧面Sw2に水圧が作用し、ピストン部材(123)が第1閉塞部(121b,122b)側に変位していく(図15(B)を参照)。その結果、第2空気室(A2)の容積が徐々に小さくなり、第2空気室(A2)内の空気が圧縮される。この際、第2ピストン部(125)の受圧面Sw2は、第2空気室(A2)の空気の増圧面Sa2よりも大きくなっている。このため、パスカルの原理により、第2空気室(A2)の空気を第2受水室(W2)側の水道水の圧力よりも高い圧力まで増圧することができる。
また、第2シリンダ部材(122)では、第2ピストン部(125)の変位に伴い第1空気室(A1)の容積が徐々に大きくなっていく。これにより、第2シリンダ部材(122)の外部の空気が、第1空気室(A1)に吸入されていく。また、第1シリンダ部材(121)では、第1ピストン部(124)の変位に伴い第1受水室(W1)の容積が徐々に小さくなっていく。このため、第1受水室(W1)の水は、第1水ポート(53)に流出し、給水路(21)を経由して貯湯タンク(30)へ供給される(図15(B)を参照)。
第2空気室(A2)の空気が所定圧力以上になると、第2吐出ポート(56)のボール弁(56b)が開放される。その結果、第2空気室(A2)内の圧縮空気が第2吐出ポート(56)を通じて空気流路(40)へ吐出される(図15(C)を参照)。空気流路(40)へ吐出された圧縮空気は、蓄圧タンク(41)内に貯留される。
第2動作が行われてから所定時間が経過すると、第1動作が再び実行される。これにより、第1水ポート(53)から第1受水室(W1)に水が流入し、ピストン部材(123)が第2閉塞部(121c,122c)側に変位する(図16(A)、図16(B)を参照)。これにより、第1空気室(A1)の空気が圧縮されるとともに、第2受水室(W2)の水が第2水ポート(54)を通じて貯湯タンク(30)へ供給される。同時に、第2シリンダ部材(122)の外部の空気が第2空気室(A2)に吸入される。
第1空気室(A1)の空気が所定圧力以上になると、第1吐出ポート(55)の第1ボール弁(55b)が開放される。その結果、第1空気室(A1)内の圧縮空気が第1吐出ポート(55)を通じて空気流路(40)へ吐出される(図16(C)を参照)。空気流路(40)へ吐出された圧縮空気は、蓄圧タンク(41)内に貯留される。
その後は、図15に示す第2動作と、図16に示す第1動作とが交互に繰り返し行われる。これにより、空気圧縮ユニット(50)からは、圧縮空気が連続的に蓄圧タンク(41)側へ供給されるとともに、水道水が連続的に貯湯タンク(30)側へ供給される。
−実施形態4の効果−
実施形態4の空気圧縮ユニット(50)においても、上記実施形態1と同様、第1動作と第2動作とを交互に行うことで、圧縮空気を連続的に生成しつつ、水道水を利用対象(2)側へ供給することができる。また、受水室(W1,W2)における水の受圧面Sw1,Sw2の面積を、空気室(A1,A2)における空気の増圧面Sa1,Sa2の面積よりも大きくしているため、空気室(A1,A2)の空気を水道水の圧力よりも高い圧力まで増圧させることができる。
特に、実施形態4の空気圧縮ユニット(50)では、2つのシリンダ部材(121,122)を別体に形成しているため、受圧面Sw1,Sw2の面積を増圧面Sa1,Sa2の面積よりも容易に大きくできる。
《発明の実施形態5》
実施形態5の給湯システム(S)は、上記実施形態1と加圧ユニット(70)の構成が異なるものである。実施形態4の加圧ユニット(70)は、シャワー(2)の上流近傍に接続されている。図17及び図18に示すように、実施形態5の加圧ユニット(70)は、エジェクタ機構(130)を有し、いわゆるエジェクタ方式の加圧機構で構成されている。
エジェクタ機構(130)は、水の流れの上流側から下流側に向かって順に、水導入路(131)、柱状流路(132)、縮径流路(133)、混合流路(134)、拡径流路(135)、及び水導出路(136)を有している。水導入路(131)には、貯湯タンク(30)からの水が流入する。柱状流路(132)は、円柱状に形成され、周方向外方に水導入路(131)が接続され、軸方向の一端に縮径流路(133)が接続されている。縮径流路(133)は、下流側にすすむにつれて流路断面の面積を徐々に小さくするような略円錐形状の流路を形成している。
混合流路(134)は、縮径流路(133)と拡径流路(135)との間に接続されている。混合流路(134)は、その流入端から流出端に亘って流路断面の形状がほぼ同じとなっている。混合流路(134)の流路長さは、縮径流路(133)や拡径流路(135)よりも長くなっている。
拡径流路(135)は、混合流路(134)を流出した水の流速を低下させ、該水の圧力を上昇させるものである。拡径流路(135)は、下流側にすすむにつれて流路断面の面積を徐々に大きくするような略円錐状の流路を構成している。拡径流路(135)の下流端には、水導出路(136)が接続している。水導出路(136)の下流端には、図示を省略したシャワー(2)が接続される。
エジェクタ機構(130)は、空気ノズル(137)を有している。空気ノズル(137)は、空気流れの上流側から下流側に向かって順に、空気導入路(137a)、空気縮径路(137b)、及び空気導出路(137c)を有している。
空気導入路(137a)は、圧縮空気が供給される第1給気路(44)と接続している。空気縮径路(137b)は、空気導入路(137a)の下流端に接続され、柱状流路(132)の内部に形成されている。空気縮径路(137b)は、空気の流路を縮小して空気を高速化させるものである。空気縮径路(137b)は、下流側にすすむにつれて空気の流路断面の面積を徐々に小さくするような略円錐形状をしている。空気導出路(137c)は、空気縮径路(137b)の下流端に接続され、縮径流路(133)の内部に形成されている。空気導出路(137c)の下流端は、混合流路(134)の上流側に開口している。これにより、混合流路(134)では、混合流路(134)では、縮径流路(133)から流出した水と、空気ノズル(137)から供給された圧縮空気とが混合される。
〈加圧動作〉
実施形態5の加圧ユニット(70)の加圧動作について説明する。加圧ユニット(70)の動作時には、三方切換機構(42)が図17の実線で示す状態となり、第1ポートと第2ポートとが連通する。これにより、蓄圧タンク(41)内の圧縮空気は、加圧ユニット(70)側に供給される。この圧縮空気は、図18に示すように、エジェクタ機構(130)の空気ノズル(137)に流入する。空気ノズル(137)に流入した水は、空気導入路(137a)を通過し、空気縮径路(137b)で高速化された後、空気導出路(137c)を介して混合流路(134)へ流出する。
一方、貯湯タンク(30)から供給された水は、エジェクタ機構(130)の水導入路(131)に流入する。この水は、柱状流路(132)に流出して直角方向に案内された後、縮径流路(133)を流れる。この縮径流路(133)には、空気ノズル(137)から噴出された圧縮空気により負圧が作用している。このため、縮径流路(133)の水は、圧縮空気に引き込まれて混合流路(134)に流出し、この混合流路(134)で高速化される。同時に、混合流路(134)では、空気と水とが混合される。この混合流路(134)中の水は、拡径流路(135)を流れることで、流路断面が拡大されて減速される。その結果、拡径流路(135)では、水の圧力が昇圧される。以上のようにして、加圧された水は、空気とともにシャワー(2)へ送られる。これにより、シャワー(2)からは、比較的高圧の吐出水がユーザー等へ供給される。
−実施形態5の効果−
実施形態5では、上記実施形態1と同様、加圧ユニット(70)によって加圧した水をシャワー(2)から吐出させるようにしている。これにより、貯湯タンク(30)の耐圧を確保するために水道水の圧力を減圧弁(32)で減圧しても、シャワー(2)から十分な吐出圧の水を噴出させることができる。
また、実施形態5では、加圧ユニット(70)として、エジェクタ機構(130)を有するエジェクタ方式の加圧機構を用いている。このため、圧縮空気による吸引圧を利用して、水の圧力を効率良く上昇させることができる。また、混合流路(134)では、水と圧縮空気とが混合するため、シャワー(2)からは微細な空気を含む水を噴出させることができる。このようにすると、シャワー(2)から噴出される水量を低減しつつ、所望とする洗浄効果を得ることができる。従って、水道水を節約することができる。
《発明の実施形態6》
図19に示す実施形態6に係る給湯システム(S)では、上記実施形態1のシャワー(2)に代わって、蛇口(3)が利用対象として設けられている。蛇口(3)は、水流路(20)の流出端に接続されて、水を所定の圧力で吐出させる吐出機構を構成している。実施形態6では、貯湯タンク(30)が地上付近に配置されているのに対し、蛇口(3)は家屋の3階に配置されている。つまり、実施形態5では、水が供給される利用対象が、貯湯タンク(30)よりも高くに位置している。
このようにして、蛇口(3)が高い位置に設けられると、貯湯タンク(30)から蛇口(3)までの揚程が大きくなり、蛇口(3)から吐出される水の圧力が低下し易くなる。しかしながら、実施形態6の蛇口(3)の上流側近傍には、上記実施形態1と同様の加圧ユニット(70)が設けられている。このため、蛇口(3)から供給される吐出水の圧力を十分確保できる。
《発明の実施形態7》
図20に示す実施形態7に係る給湯システム(S)では、実施形態1のシャワー(2)に代わって、噴霧器(4)が利用対象として設けられている。噴霧器(4)は、水流路(20)の流出端に接続されて、水を所定の圧力で吐出させる吐出機構を構成している。実施形態6では、貯湯タンク(30)が地上付近に配置されているのに対し、噴霧器(4)は屋根の上方に配置されている。つまり、実施形態7においても、水が供給される利用対象が、貯湯タンク(30)よりも高くに位置している。
また、実施形態7では、噴霧器(4)の噴出口が、太陽パネル(92)の受光面(92a)に対向している。つまり、実施形態7の噴霧器(4)からは、太陽パネル(92)の受光面(92a)に向かって、洗浄水が噴出される。これにより、圧縮空気を利用して太陽パネル(92)を適宜洗浄することができる。
一方、このように、噴霧器(4)が高い位置に設けられると、噴霧器(4)から噴出される水の水圧が低下し易くなる。しかしながら、実施形態7の上流側近傍には、上記実施形態1と同様の加圧ユニット(70)が設けられている。このため、噴霧器(4)から共有される吐出水の圧力を十分確保でき、太陽パネル(92)の洗浄効果を十分に得ることができる。
《発明の実施形態8》
図21に示す実施形態8に係る給湯システム(S)では、貯湯タンク(30)と利用対象(2)との間の回路に、上記実施形態1と同様の空気圧縮ユニット(50)が設けられている。具体的に、供給路(23)から分岐する逃がし流路(27)の流出側に、空気圧縮ユニット(50)と蓄圧タンク(41)とが付加されている。
上述したように、貯湯タンク(30)では、温水の生成に伴い水蒸気が発生するため、貯湯タンク(30)の内圧が過剰となることがある。この場合には、リリーフ弁(37)が開放され、貯湯タンク(30)内の水が逃がし流路(27)へ流出する。そこで、図21の例では、逃がし流路(27)へ流出した水の圧力を利用して空気を圧縮するようにしている。これにより、給湯システム(S)では、逃がし流路(27)から下水道管へ排出していた水の圧力を空気圧として回収し、この空気圧を利用して所定の被駆動体を駆動させることができる。
《発明の実施形態9》
実施形態9に係る給湯システム(S)では、実施形態1の加圧ユニット(70)と異なるタイプのダイヤフラム方式の加圧機構が適用されている。
具体的に、図22に示す例の加圧ユニット(70)は、ハウジング(140)の内部に、水の流路が形成されている。この水の流路は、貯湯タンク(30)側と連通する上流側分岐路(141)と、シャワー(2)側と連通する下流側分岐路(142)とを有している。上流側分岐路(141)の流出側は、第1分岐路(141a)と第2分岐路(141b)とに分岐している。同様に、下流側分岐路(142)の流入側は、第3分岐路(142a)と第4分岐路(142b)とに分岐している。第1分岐路(141a)の流出端には、第1ボール弁(143a)が設けられ、第2分岐路(141b)の流出端には、第2ボール弁(143b)が設けられている。第3分岐路(142a)の流入端には、第3ボール弁(144a)が設けられ、第4分岐路(142b)の流入端には、第4ボール弁(144b)が設けられている。
ハウジング(140)の内部には、第1チャンバ(145)と第2チャンバ(146)とが形成されている。第1チャンバ(145)は、第1分岐路(141a)と第3分岐路(142a)との間に形成されている。第2チャンバ(146)は、第2分岐路(141b)と第4分岐路(142b)との間に形成されている。第1チャンバ(145)は、第1ダイヤフラム部(147)によって第1水加圧室(145a)と第1空気導入室(145b)とに区画されている。第2チャンバ(146)は、第2ダイヤフラム部(148)によって第2水加圧室(146a)と第2空気導入室(146b)とに区画されている。第1ダイヤフラム部(147)と第2ダイヤフラム部(148)とは、連結軸(149)を介して連結されている。
ハウジング(140)の内部には、空気圧縮ユニット(50)側からの圧縮空気が供給される、空気供給室(150)が形成されている。空気供給室(150)は、第1切換流路(151)を通じて第1空気導入室(145b)と連通するとともに、第2切換流路(152)を通じて第2空気導入室(146b)と連通している。加圧ユニット(70)では、図示しない切換機構により、空気供給室(150)の圧縮空気を第1切換流路(151)を通じて第1空気導入室(145b)へ供給する第1動作(図22(A)に示す動作)と、空気供給室(150)の圧縮空気を第2切換流路(152)を通じて第2空気導入室(146b)へ供給する第2動作(図22(B)に示す動作)とが交互に繰り返し行われる。
具体的に、第1動作において、空気供給室(150)の圧縮空気が第1空気導入室(145b)へ供給されると、第1ダイヤフラム部(147)が圧縮空気によって押圧されて、第1水加圧室(145a)側に変位する。同時に、第2ダイヤフラム部(148)は第2空気導入室(146b)側に変位する。その結果、第2水加圧室(146a)の容積が拡大する。このようにして第2水加圧室(146a)の内圧が低下すると、第2ボール弁(143b)が第2水加圧室(146a)側に変位して第2分岐路(141b)が開放される。これにより、貯湯タンク(30)側の水が第2分岐路(141b)を通じて第2水加圧室(146a)に流入する。
次いで、第2動作が行われ、空気供給室(150)の圧縮空気が第2空気導入室(146b)へ供給されると、第2ダイヤフラム部(148)が圧縮空気によって押圧されて、第2水加圧室(146a)側に変位する。これにより、第2水加圧室(146a)の容積が縮小され、第2水加圧室(146a)内の水が加圧される。第2水加圧室(146a)の圧力が上昇すると、第4ボール弁(144b)が下流側分岐路(142)側に変位して第4分岐路(142b)が開放される。その結果、圧縮された水は、下流側分岐路(142)を経由してシャワー(2)へ供給される。
第2動作において、第1ダイヤフラム部(147)が第1空気導入室(145b)側に変位すると、第1水加圧室(145a)の容積が拡大する。このようにして第1水加圧室(145a)の内圧が低下すると、第1ボール弁(143a)が第1水加圧室(145a)側に変位して第1分岐路(141a)が開放される。これにより、貯湯タンク(30)側の水が第1分岐路(141a)を通じて第1水加圧室(145a)に流入する。
次いで、第1動作が再び行われ、空気供給室(150)の圧縮空気が第1空気導入室(145b)へ供給されると、第2ダイヤフラム部(148)が圧縮空気によって押圧されて、第1水加圧室(145a)側に変位する。これにより、第1水加圧室(145a)の容積が縮小され、第1水加圧室(145a)内の水が加圧される。第1水加圧室(145a)の圧力が上昇すると、第3ボール弁(144a)が下流側分岐路(142)側に変位して第3分岐路(142a)が開放される。その結果、圧縮された水は、下流側分岐路(142)を経由してシャワー(2)へ供給される。
第1動作において、第1ダイヤフラム部(147)が第2空気導入室(146b)側に変位すると、第2水加圧室(146a)の容積が拡大する。このようにして第2水加圧室(146a)の内圧が低下すると、第2ボール弁(143b)が第2水加圧室(146a)側に変位して第2分岐路(141b)が開放される。これにより、貯湯タンク(30)側の水が第2分岐路(141b)を通じて第2水加圧室(146a)に流入する。
以上のように、図22に示す例の加圧ユニット(70)では、第1動作と第2動作とが交互に行われる。その結果、加圧ユニット(70)で圧縮された水がシャワー(2)へ連続的に供給され、シャワー(2)から比較的高圧の吐出水がユーザー等へ供給される。
−その他の実施形態−
上記実施形態については、以下のような構成にしてもよい。
上記各実施形態では、第1循環ポンプ(34)及び第2循環ポンプ(38)を、圧縮空気を駆動源とするダイヤフラム式のポンプで構成したが、この限りでなく、例えば電力を駆動源とする遠心式や容積式の水ポンプで構成してもよい。
また、上記実施形態1ではウォータージャケット(39)の冷却水路(39b)を冷却循環流路(28)と接続し、上記実施形態2ではウォータージャケット(39)の冷却水路(39b)を加熱循環流路(22)と接続しているが、この限りでなく、その他の水流路(20)と接続してもよい。例えば、冷却水路(39b)を給水路(21)に接続してもよい。
以上説明したように、本発明は、太陽光発電ユニットを備えた給湯システムに特に有用である。
10 給湯ユニット
12 水熱交換器(加熱部、放熱器)
20 水流路
22 加熱循環流路(循環流路、加熱流路)
28 冷却循環流路(循環流路)
30 貯湯タンク
34 第1循環ポンプ(ポンプ部)
38 第2循環ポンプ(ポンプ部)
39 ウォータージャケット(冷却部)
39b 冷却水路(冷却水路部)
60 空気圧縮機(空気圧縮部)
90 太陽光発電ユニット
92 太陽光パネル
115 パワーコンディショナ

Claims (6)

  1. 太陽パネル(92)と、該太陽パネル(92)で発生する直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナ(115)とを含む太陽光発電ユニット(90)と、
    貯湯タンク(30)と、該貯湯タンク(30)内の水を加熱するための加熱部(12)と、前記貯湯タンク(30)に繋がる水流路(20)とを含む給湯ユニット(10)と、
    前記水流路(20)に接続される冷却水路部(39b)を有し、該冷却水路部(39b)を流れる水によって前記パワーコンディショナ(115)の発熱部品を冷却する冷却部(39)とを備えることを特徴とする給湯システム。
  2. 請求項1において、
    前記水流路(20)は、前記貯湯タンク(30)内の水が循環する循環流路(22,28)を含み、
    前記冷却水路部(39b)は、前記循環流路(22,28)に接続されていることを特徴とする給湯システム。
  3. 請求項2において、
    前記貯湯タンク(30)には、前記循環流路(22,28)の流入端(22a,28a)が該循環流路(22,28)の流出端(22b,28b)よりも下方に位置するように、該循環流路(22,28)が接続されていることを特徴とする給湯システム。
  4. 請求項2又は3において、
    前記水流路(20)は、前記加熱部(12)によって加熱された水を前記貯湯タンク(30)に供給する加熱流路(22)を含み、
    前記貯湯タンク(30)には、前記循環流路(28)の流入端(28a)が前記加熱流路(22)の流出端(22b)よりも下方に位置するように、該循環流路(28)及び加熱流路(22)が接続されていることを特徴とする給湯システム。
  5. 請求項4において、
    前記加熱流路(22)は、前記貯湯タンク(30)内の水が循環する加熱循環流路(22)で構成され、
    前記加熱部(12)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(15)に接続されて該冷媒が前記加熱循環流路(22)内の水へ放熱する放熱器(12)で構成され、
    前記貯湯タンク(30)には、前記加熱循環流路(22)の流入端(22a)が前記循環流路(28)の流入端(28a)よりも下方に位置するように、該循環流路(28)及び加熱循環流路(22)が接続されていることを特徴とする給湯システム。
  6. 請求項1から5のうちいずれか1つにおいて、
    前記水流路(20)に流入する水道水の水圧を利用して空気を圧縮する空気圧縮部(60)と、
    前記空気圧縮部(60)により圧縮された空気により前記水流路(20)の水を搬送するポンプ部(34,38)と、を備えることを特徴とする給湯システム。
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JP7148282B2 (ja) 2018-06-05 2022-10-05 株式会社モリタホールディングス 空気供給装置

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