JP2012117395A - 風力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】風車翼の重量増大及び換気効率の低下という問題を解決し、簡単な構造でロータヘッド内の良好な換気冷却を実現できる風力発電装置を提供する。
【解決手段】風車翼5の内部に略全長にわたって形成された中空の内部空間51と、内部空間51と風車翼外部とを連通させるように風車翼5の先端部または先端部近傍で風車翼形成部材を貫通して設けられた排気流路52と、ロータヘッド本体41内と内部空間51との間を連通させる開口部53とを備え、風車翼5の回転で風車翼5の先端部側とロータヘッド本体41内との間に生じる圧力差を利用して、ロータヘッド本体41内の換気冷却を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロータヘッドの内部に制御盤等の機器類が設置されている風力発電装置に係り、特に、ロータヘッド内の換気及び冷却を行う風力発電装置に関する。
風力発電装置(以下では「風車」とも呼ぶ)は、風車翼を備えたロータヘッドが風力を受けて回転し、この回転を増速機により増速するなどして駆動される発電機により発電する装置である。なお、一般的な風車翼は、繊維強化樹脂(FRP)製である。
上述したロータヘッドは、風車用タワー(以下、「タワー」と呼ぶ)上に設置されてヨー旋回可能なナセルの端部に取り付けられ、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能となるように支持されている。
風力発電装置のロータヘッド内には、一般的な構成として、たとえば風車翼のピッチ駆動システムを構成するピッチシリンダ、アキュムレータ、または、ピッチモータが設置され、さらに、この制御システムの動作を制御する制御部として、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)やナセル側との通信機器を含む制御盤が設置されている。
ロータヘッドは、一般的に鋳鉄で作られることの多いロータヘッド本体の外周を、樹脂製のヘッドカバーで覆う構成となっている。また、ロータヘッド本体の内部は、保守作業等を行うために作業員の出入りが必要となるため、ロータヘッド本体には、複数箇所にマンホールが設けられている。
なお、以下の説明において、ロータヘッド内とは、具体的にはロータヘッド本体の内部を指している。
このように、風力発電装置のロータヘッド内部においては、各種の機器が動作する際に発生する熱で温度が上昇するため、ロータヘッドの外部に熱を排出して内部を冷却することが必要になる。
ロータヘッドの内部を冷却する最も単純な方法としては、外部から冷たい空気(外気)を導入して前記内部機器を冷却し、内部で発生した熱によって温度上昇した高温の空気(内気)を外部へ排出することが考えられる。すなわち、ロータヘッドの内部に外気を導入することにより、高温の内気を低温の外気と換気することが必要となる。
ロータヘッド内の空気を外気と換気して冷却する従来技術としては、ロータヘッド内への外気導入により給気するとともに、翼先端から高温の内気を外部へ排気して、ロータヘッド内の空気温度を低く保つことが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
米国特許出願公開第2009/0060748号明細書
上述した特許文献1においては、ロータヘッド内の空気を翼先端の開口から外部へ排出するため、風車翼の内部に専用の排気流路が設けられている。この排気流路は、ロータヘッドと翼先端との間を連結する配管等の流路であるから、排気流路に十分な流路断面積を確保すると配管口径が大きくなり、結果として回転するロータヘッド及び風車翼の重量増大という問題が生じてくる。
一方、重量増大を抑えるために排気流路の流路断面積を最小限に設定すると、排気流路の圧力損失が増大するので、換気効率を低下させる原因となるため好ましくない。
このように、ロータヘッド内から翼先端の開口に連通する排気流路を風車翼の内部に設けて換気冷却する場合、上述した風車翼の重量増大及び換気効率の低下というように、相反する課題を解決することが望まれる。
また、翼先端に開口を備えた従来構造では、風車翼の回転による遠心力を受けて、翼内部の異物(油圧油、潤滑油、接着剤及びFRPの繊維等)が空気と共に翼外部へ放出されることも懸念される。特に、風車翼のピッチ制御に油圧を使用するような場合、このような異物の放出は、風力発電装置の設置環境にとって好ましいことではなく、従って、適切な防止対策が望まれる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、風車翼の重量増大及び換気効率の低下という問題を解決し、簡単な構造でロータヘッド内の良好な換気冷却を実現できる風力発電装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る風力発電装置は、風車翼に風力を受けて回転するロータヘッドがナセルの内部に設置された発電機を駆動して発電し、前記ナセルが基礎上に立設されたタワーの上端部に設置されるとともに、前記ロータヘッドのロータヘッド本体内に制御盤等の発熱機器類が設置されている風力発電装置であって、前記風車翼の内部に略全長にわたって形成された中空の内部空間と、前記内部空間と風車翼外部とを連通させるように前記風車翼の先端部または先端部近傍で風車翼形成部材を貫通して設けられた排気流路と、前記ロータヘッド本体内と前記内部空間との間を連通させる開口部とを備え、前記風車翼の回転で前記風車翼の先端部側と前記ロータヘッド本体内との間に生じる圧力差を利用して、前記ロータヘッド本体内の換気冷却を行うことを特徴とするものである。
このような本発明の風力発電装置によれば、風車翼の内部に略全長にわたって形成された中空の内部空間と、内部空間と風車翼外部とを連通させるように風車翼の先端部または先端部近傍で風車翼形成部材を貫通して設けられた排気流路と、ロータヘッド本体内と内部空間との間を連通させる開口部とを備え、風車翼の回転で風車翼の先端部側とロータヘッド本体内との間に生じる圧力差を利用して、ロータヘッド本体内の換気冷却を行うので、動力等を必要としない簡単な構造で、ロータヘッド内の換気冷却が可能になる。この場合、風車翼の先端部または先端部近傍の排気流路以外は、広い断面積を有する風車翼の内部空間を空気流路として換気冷却を行うので、風車翼の重量増大を最小限に抑えるとともに、圧力損失の少ない効率のよい換気冷却が可能にある。
なお、通常の風車翼は、内部に補強用のリブが設けられた中空構造の繊維強化樹脂成型品であり、翼断面積の略90%が空間となる。
上記の発明において、前記開口部に、空気とともに流通する異物を除去する異物捕集部材を取り付けることが好ましく、これにより、潤滑油等のロータヘッド本体内の異物が風車翼の内部空間へ侵入することを防止できる。
上記の発明において、前記排気流路は、前記風車翼の先端部を貫通する短管であることが好ましく、これにより、排気流路の形成に伴う重量の増大を最小限に抑えることができる。この場合の短管は、たとえば軽量の塩化ビニル製パイプを使用可能であり、その径は小さなものでよい。
このような排気流路は、前記内部空間から排気流路入口開口へ向けた空気流の直進を阻止する流路制限部材を備えていることが好ましく、これにより、風車翼の内部空間内で発生する接着剤やFRP繊維等の異物が流出しにくくなる。
また、上述した流路制限部材は、前記排気流路から流入した雨水の回収・排水部材を兼ねることが好ましい。
上記の発明において、前記排気流路は、前記風車翼の先端部近傍で翼面を貫通して設けられ、前記内部空間から排気流路開口に向かう空気流路を屈曲させるとともに、前記空気流路の隙間寸法を規定する流路制限部材を備えていることが好ましい。このような排気流路は、横向きに開口しているため翼内に雨水が浸入しにくく、しかも、流路制限部材を備えているので、風車翼の内部空間内で発生する接着剤やFRP繊維等の異物が流出しにくくなる
この場合、空気流路の隙間寸法は、粒子に作用する遠心力(Fω)と、粒子が流れから受ける抗力(Fd)との比(Fω/Fd)が1以上(Fω/Fd≧1)となるように設定されていることが好ましく、これにより、粒子状の異物が流出しにくくなる。
また、上記の発明において、前記ロータヘッド本体内の温度を監視するとともに、所定値以上の高温を検出した場合に前記異物捕集部材のメンテナンス時期と判断することが好ましく、これにより、異物捕集部材のメンテナンス時期に関する情報を確実に得ることができる。
上述した本発明によれば、風車翼の重量増大がほとんどなく、しかも流路抵抗の小さい構造で良好な換気効率を得ることができるので、簡単な構造でロータヘッド内の良好な換気冷却を実現した風力発電装置の提供が可能になる。
また、風車翼の回転による遠心力を受けて、ロータヘッド本体内や風車翼の内部空間から発生する異物が、風車翼の先端部または先端部近傍に開口する排気流路から空気とともに翼外部へ放出されることも防止できる。
本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示す図で、(a)は第1の実施形態としてロータヘッド本体及び風車翼の内部構造例を示す略図、(b)は(a)のロータヘッド本体内から風車翼側を見た斜視図である。 風車翼およびロータヘッドの回転数を横軸とし、回転数の上昇に伴う換気冷却特性(負圧レベル及び合計流量)を示す図である。 図1(a)に示した風車翼の内部構造例に係る第1変形例であり、(a)は風車翼の内部構造例を示す略図、(b)は異物捕集部材を備えた開口部の構成例を示す斜視図である。 本発明に係る風力発電装置の一実施形態として、第2の実施形態となる風車翼の内部構造例を示す略図である。 図4に示した実施形態の作用に関する説明図である。 図5に示した実施形態の構造において、1cm以上の粒子の外部流出予測について、隙間Sと遠心力/抗力との関係を翼長の異なる3種類が示されている。 風力発電装置の概要を示す正面図である。
以下、本発明に係る風力発電装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
図7に示すように、風力発電装置1は、基礎B上に立設される風車用タワー(以下では「タワー」と呼ぶ)2と、タワー2の上端に設置されるナセル3と、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能に支持されてナセル3の前端部側に設けられるロータヘッド4とを有している。
ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状にして複数枚(たとえば3枚)の風車翼5が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車翼5に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換されるようになっている。
ナセル3の外周面適所(たとえば上部等)には、周辺の風速値を測定する風速計や、風向を測定する風向計等が設置されている。
すなわち、風力発電装置1は、風車翼5に風力を受けて略水平な回転軸線周りに回転するロータヘッド4がナセル3の内部に設置された発電機(不図示)を駆動して発電するとともに、ナセル3が基礎B上に立設されたタワー2の上端部に設置されてヨー旋回可能となっている。
さて、上述したロータヘッド4は、たとえば図1に示すように、ロータヘッド本体41とヘッドカバー42とを具備して構成される。通常のロータヘッド本体41は中空の鋳造部品であり、ロータヘッド本体41の周囲に空間部43を形成するようにして、ロータヘッド本体41の外周が樹脂製のヘッドカバー42により覆われている。
ロータヘッド本体41の内部には、たとえば風車翼5の油圧によるピッチ制御を行うシステム構成要素として、ピッチシリンダ、ピッチモータ及びアキュムレータ等の油圧機器類(不図示)が設置されている。さらに、ロータヘッド本体41の内部には、ピッチ制御の動作を制御する制御部として、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)やナセル側との通信機器を含む制御盤等の電気機器類(不図示)が設置されている。このような油圧機器類及び電気機器類は、たとえば主軸受けのような摺動部を有する駆動系部品(不図示)とともに、いずれも発熱源となるロータヘッド内機器である。
ロータヘッド本体41には、たとえば先端部側に設けた先頭マンホール(不図示)や、風車翼5の内部空間と連通するように開口している翼側マンホール44等のように、風力発電装置1の建設時やメンテナンス時において、作業員の出入や内部に設置する機器類の搬入・搬出等に使用する複数のマンホールが設けられている。本実施形態における翼側マンホール44は、たとえば風車翼5のピッチ角調整を可能にする翼旋回輪軸受10のメンテナンス等を行うため、ロータヘッド本体41の風車翼取付面41aに設けたメンテナンスハッチを利用する。
また、ロータヘッド本体41の適所には、ナセル3に設けた外気導入口(不図示)と空間部43を介して連通する図示省略の吸入口が設けられている。
そして、本実施形態の風力発電装置1は、ロータヘッド本体41の内部を換気冷却するため、風車翼5の内部に略全長にわたって形成された中空の内部空間51と、内部空間51と風車翼外部とを連通させるように、風車翼5先端部で風車翼形成部材を貫通して設けられた排気流路52と、ロータヘッド本体41内と内部空間51との間を連通させる開口部53とを備えている。これらの内部空間51、排気流路52及び開口部53は、ロータヘッド4の回転により、風車翼5の先端部側とロータヘッド本体41内との間に生じる圧力差を利用して、ロータヘッド本体41内の換気冷却を行う換気冷却空気経路を形成する。
すなわち、ロータヘッド本体41の内部では、高温空気が上述した換気冷却空気流路を通って外気へ排出されるのと同時に、低温の外気が吸入口から導入されてくるので、高温空気を低温空気に換気して冷却する換気冷却で温度上昇を抑制することができる。
内部空間51は、風車翼5の基部側に設けた開口部53から風車翼5の先端部に設けた排気流路52まで連通する換気冷却空気流路の大部分を占める。すなわち、本実施形態の風車翼5は、内部に補強リブを設けた中空構造のFRP成型品であり、従って、風車翼5の内部には、基部側の開口部53から先端部側の排気流路52まで連通し、しかも、大きな断面積割合を有する空気流路となる内部空間51が形成されている。この内部空間51は、風車翼5を形成する翼断面積の略90%を占める大きな空間であるから、換気冷却に伴う空気流の流路抵抗は小さなものとなる。
排気流路52は、風車翼5の先端部に開口して内部空間51と風車翼外部との間、すなわち内部空間51と風車翼外部の外気とを連通させて、ロータヘッド本体41内の空気を外気に排出させるための流路である。この排気流路52としては、風車翼5の先端部で翼形成部材を貫通して設けられた開口部であれば特に限定されることはないが、風車翼5の強度や雨水の浸入等を考慮すると、できるだけ小径の開口部とすることが望ましい。しかし、流路抵抗を考慮した場合には、できるだけ大きな径の開口部とすることが望ましく、従って、諸条件に応じて優先度を考慮した最適値を採用すればよい。
本実施形態の排気流路52は、風車翼5の先端部を貫通するようにして、翼形成部材に埋め込んだ短管52aが使用される。すなわち、排気流路52は、FRP製の風車翼5を成型する際、翼先端部に排気流路52となる塩化ビニル製パイプ等の短管52aを埋め込んで固定したものである。この場合の短管は、たとえば軽量の塩化ビニル製パイプを使用可能であり、その径は小さなものでよい。
排気流路52となる短管52aは、風車翼5の外周面側において、略同一表面を形成して開口するよう翼表面から突出することなく埋め込まれ、内部空間51側において、適度な長さで突出するように埋め込まれている。この場合の突出長さは、FRP繊維や接着剤等のように内部空間51内で生じる翼内の異物Pが、内部空間51の壁面に沿って転がることで排気流路52の出口開口から翼外へスムーズに流出することを阻止し、すなわち、図1に示す矢印Faのように方向転換させて排気を流すことにより、内部空間51内の翼先端部側に異物Pを分離捕集する空間を形成できればよい。
このように、排気流路52を軽量の塩化ビニル製パイプの短管52aとすれば、短管52aの長さが短く小径のものであるから、短管52aの設置による重量増加は最小限に抑えられる。従って、重量増加を伴わない内部空間51の使用とともに、換気冷却空気経路の形成に伴う風車翼5等の重量増大を最小限に抑えることができる。
開口部53は、翼側マンホール44に設けたロータヘッド本体41内と内部空間51との連通口である。この開口部53には、空気とともに流通する異物を除去する異物捕集部材として、たとえばフィルタ20が取り付けられている。
このようなフィルタ20を開口部53に取り付けることにより、ロータヘッド本体41の内部で生じる潤滑油及び油圧油等の異物が、空気とともに風車翼5の内部空間51へ侵入することを防止できる。
特に、油圧によりピッチ制御を行う風力発電装置1においては、万が一漏出した油圧油等が風車翼5の先端から換気冷却の空気流とともに放出されることを、フィルタ20の設置により阻止できる。すなわち、フィルタ20を設けた開口部53は、空気の流通を許容するとともに、粒子や潤滑油等の異物が捕捉されて通過できなくなる。
なお、開口部53に取り付ける異物捕集部材は、上述したフィルタ20に限定されることはなく、たとえばガラリを取り付けることや、フィルタ20及びガラリを組み合わせて取り付けることも可能である。
このように、風車翼5に風力を受けて回転するロータヘッド4がナセル3の内部に設置された発電機を駆動して発電し、ナセル3が基礎上に立設されたタワー2の上端部に設置され、ロータヘッド4のロータヘッド本体41内にヘッド内機器(発熱機器類)が設置されている風力発電装置1においては、内部空間51、排気流路52及び開口部53により換気冷却空気経路を形成し、風車翼5が風力を受けて回転することにより、風車翼5の先端部側に開口する開口部53側の圧力がロータヘッド本体41内より低圧になる圧力差を利用し、ロータヘッド本体41内の高温空気を吸引して外気へ排出する換気冷却が行われる。
このような換気冷却は、風車翼5の回転により生じる圧力差を利用するので、動力等を必要としない簡単な構造で、ロータヘッド本体41内の換気冷却が可能になる。
図2は、ロータヘッド4の回転数(風車翼5の回転数)と、回転数の上昇に伴う換気冷却特性(負圧レベル及び合計流量)を示す図である。この場合の換気特性は、風車翼5の先端開口、すなわち排気流路52の出口開口における負圧レベルと、換気冷却を行う空気の合計流量について、一例を示す図である。
この図によれば、回転数の増加に伴い、風車翼先端での相対的な外気流速が速くなるので、排気流路52の出口開口における負圧レベルは高くなる。この結果、負圧レベルの上昇とともに差圧が大きくなり、内部空間52を通って出口開口から流出する換気冷却の空気量も増加するので、効率のよい換気冷却が行われる。なお、図示の例では、想定される発熱量の換気冷却に必要な合計流量Qが、風車翼5の回転数R以上で満足される。
このような換気冷却において、換気冷却空気流路の大部分を占める内部空間51は、風車翼5を形成する翼断面積の略90%を占める大きな空間であるから、換気冷却に伴う空気流の流路抵抗は小さなものとなる。すなわち、本実施形態の風車翼5は、内部に補強リブを設けた中空構造のFRP成型品であり、従って、風車翼5の内部には、基部から先端部まで連通する大きな断面積割合の内部空間51が形成されている。このため、風車翼5の先端部に設けた開口部53以外は、広い断面積を有する風車翼5の内部空間51を空気流路とする換気冷却が行われるので、風車翼5の重量増大を最小限に抑えるとともに、圧力損失の少ない効率のよい換気冷却が可能にある。
ところで、上述した排気流路52は、たとえば図3に示す第1変形例のように、内部空間51から排気流路入口開口へ向けた空気流の直進を阻止するため、流路制限部材として傘状邪魔板30を備えている。この傘状邪魔板30は、図示しないサポート材を用いて、内部空間51を形成する風車翼形成部材の壁面に支持されている。すなわち、傘状邪魔板30は、排気流路52の入口開口からロータヘッド本体41側へ所定の距離だけ離間した位置において、ロータヘッド本体41側から見た排気流路52の入口開口を塞ぎ、排気流路52から流出する空気流を方向転換させる(図3(b)の矢印Fb参照)ように設置されている。
このような傘状邪魔板30を設けることにより、風車翼5の内部空間51内で発生する接着剤やFRP繊維等の異物Pは、空気流と比較して大きな質量を有しているので、流れの方向転換により空気流から離脱して風車翼5の外部へ流出しにくくなる。
また、上述した傘状邪魔板30は、風車翼5が上方に位置した状態において、換言すれば、排気流路52の出口開口が天空側に向いた状態において、特に停止時等に排気流路52から流入する雨水を受けて回収することができる。そして、傘状邪魔板30に排水路31を設け、回収した雨水を風車翼5の外部へ排水するようにすれば、特に風車翼5が上向きの状態で停止した場合、回収した雨水が傘状邪魔板30から溢れてロータヘッド本体41に落下することを防止できる。
なお、短管52aが内部空間51内に突出した外周部分にも、同様の傘状部材32を取り付けて排水路33を設けておけば、風車翼5の回転時においても、傘状邪魔板30に回収した雨水を受けてロータヘッド4の回転による遠心力を利用して積極的に外部へ排水することが可能になる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る風力発電装置について、第2の実施形態を図4〜図6に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態では、風車翼5先端部に設けた上記実施形態の排気流路52に代えて、風車翼5の先端部近傍で風車翼形成部材を貫通して設けられた排気流路52Aが採用されている。すなわち、本実施形態の排気流路52Aは、風車翼5の先端部近傍において、短管52b等を用いて風車翼5の側面部に開口させたものである。
このように、風車翼5の先端部近傍で翼面を貫通して設けられた排気流路52Aは、内部空間51から排気流路開口に向かう空気流路が屈曲して空気流を方向転換させる(図4の矢印Fc参照)ものとなる。そして、この排気流路52Aには、図5に示す空気流路の隙間寸法Sを規定するようにして、流路制限部材60が設けられている。
図示の流路制限部材60は、排気流路52Aの入口開口から所定の距離だけ離間して取り付けられたお椀形の部材であり、短管52bの外周面と流路制限部材60の内面との面間距離が隙間寸法Sとなる。なお、この隙間寸法Sが、最も狭い空気流路部分となる。
このような排気流路52Aは、風車翼5の軸方向に対して横向きに開口しているため、翼内の内部空間51に雨水が浸入しにくい構造となる。さらに、流路制限部材60を設けることにより、風車翼5の内部空間51内で発生する接着剤やFRP繊維等の異物Pは、流れ方向の変換時に空気流から分離するので、風車翌5の外部へ流出しにくくなる。
図6に示すように、遠心力と抗力との比が小さい場合には、粒子に作用する抗力が大きくなるので、粒子は空気流に沿った軌道をとるようになり、排気流路52Aから流出しやすくなる。しかし、遠心力と抗力との比が小さい場合には、粒子に作用する遠心力が大きくなるので、粒子は空気流に乗らずに分離する。なお、図6は、翼長の異なる3種類の風車翼5について、1cm以上の粒子が排気流路52Aから外部流出することを予測するため、隙間寸法Sに対する遠心力と抗力との比(Fω/Fd)を示したものである。
すなわち、隙間寸法Sが小さくなると、流速が速くなって粒子に作用する抗力も大きくなるので、粒子は換気冷却の空気流とともに流出するが、隙間寸法Sが大きくなると、遠心力が支配的となるため、粒子は換気冷却の空気流から分離して内部空間51の翼先端部側に溜まる。
このため、粒子状の異物Pが流出しにくくなる好適な空気流路の隙間寸法Sは、粒子に作用する遠心力(Fω)と、粒子が流れから受ける抗力(Fd)との比(Fω/Fd)が1以上(Fω/Fd≧1)となるように設定すればよい。
また、上述した両実施形態においては、ロータヘッド本体41内の温度を監視するとともに、所定値以上の高温を検出した場合に異物捕集部材であるフィルタ20のメンテナンス時期と判断する。具体的には、ロータヘッド本体41内に設置された制御盤(不図示)には温度センサが設けられているので、この温度センサで検出した温度が所定値以上の高温であれば、フィルタ20の詰まり等により十分な換気冷却が行われていないと判断できる。従って、この温度検出信号を出力することで、フィルタ20の清掃や交換等のメンテナンスが必要になったことを認識できるので、異物捕集部材のメンテナンス時期に関する情報を確実に得ることができる。なお、この際、ロータヘッド4の回転数から、ロータヘッド4の換気冷却に必要な合計流量Qが生じていたかも判断に加味することで、より正確に温度上昇の原因を推定することができる。すなわち、単に温度が所定値以上となったとしても、そもそもロータヘッド4が十分に回転しておらず、冷却空気の流量がQに満たない場合には、フィルタ20の詰まり等が原因とは特定できない。逆に、流量がQ以上となるロータヘッド4の回転時に、温度が所定値以上となれば、フィルタ20に原因があると判断できる。
このように、上述した本発明の実施形態によれば、風車翼5の重量増大がほとんどな意ことに加えて、流路抵抗の小さい構造で良好な換気効率を得ることができるようになり、従って、ロータヘッド4のロータヘッド本体41内について、動力を使用しない簡単な構造で効率よく換気冷却することが可能になる。
また、風車翼5の回転による遠心力を受けて、ロータヘッド本体41内や風車翼5の内部空間51から発生する異物Pが、風車翼5の先端部または先端部近傍に開口する排気流路52,42Aから空気とともに翼外部へ放出されることも防止できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、たとえば3箇所以上のマンホールを使用して吸気口及び排気口を形成するなど、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 風力発電装置
2 タワー
3 ナセル
4 ロータヘッド
5 風車翼
10 翼旋回輪軸受
20 フィルタ(異物捕集部材)
30 傘状邪魔板
31,33 排水路
32 傘状部材
41 ロータヘッド本体
41a 風車翼取付面
42 ヘッドカバー
43 空間部
51 内部空間
52,52A 排気流路
52a 短管
53 開口部
60 流路制限部材

Claims (8)

  1. 風車翼に風力を受けて回転するロータヘッドがナセルの内部に設置された発電機を駆動して発電し、前記ナセルが基礎上に立設されたタワーの上端部に設置されるとともに、前記ロータヘッドのロータヘッド本体内に制御盤等の発熱機器類が設置されている風力発電装置であって、
    前記風車翼の内部に略全長にわたって形成された中空の内部空間と、前記内部空間と風車翼外部とを連通させるように前記風車翼の先端部または先端部近傍で風車翼形成部材を貫通して設けられた排気流路と、前記ロータヘッド本体内と前記内部空間との間を連通させる開口部とを備え、
    前記風車翼の回転で前記風車翼の先端部側と前記ロータヘッド本体内との間に生じる圧力差を利用して、前記ロータヘッド本体内の換気冷却を行うことを特徴とする風力発電装置。
  2. 前記開口部に、空気とともに流通する異物を除去する異物捕集部材を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
  3. 前記排気流路が、前記風車翼の先端部を貫通する短管であることを特徴とする請求項1または2に記載の風力発電装置。
  4. 前記排気流路が、前記内部空間から排気流路入口開口へ向けた空気流の直進を阻止する流路制限部材を備えていることを特徴とする請求項3に記載の風力発電装置。
  5. 前記流路制限部材が、前記排気流路から流入した雨水の回収・排水部材を兼ねることを特徴とする請求項4に記載の風力発電装置。
  6. 前記排気流路が、前記風車翼の先端部近傍で翼面を貫通して設けられ、前記内部空間から排気流路開口に向かう空気流路を屈曲させるとともに、前記空気流路の隙間寸法を規定する流路制限部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
  7. 前記空気流路の隙間寸法は、粒子に作用する遠心力(Fω)と、粒子が流れから受ける抗力(Fd)との比(Fω/Fd)が1以上(Fω/Fd≧1)となるように設定されていることを特徴とする請求項6に記載の風力発電装置。
  8. 前記ロータヘッド本体内の温度を監視するとともに、所定値以上の高温を検出した場合に前記異物捕集部材のメンテナンス時期と判断されることを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置。
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