JP2012117247A - 融雪装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工の不具合を早期に確認できる融雪装置を提供する。
【解決手段】融雪装置では、リモコンに設けられた運転スイッチの他に、制御装置に試運転スイッチを設けている。運転スイッチは、通常運転を実行するためのものである。試運転スイッチは、試運転を実行するためのものである。運転スイッチが押されて(S1:YES)、通常運転が開始されると、最初に初期チェックが行われ(S2)、その後に融雪運転が実行される(S4)。試運転スイッチが押されて(S7:YES)、試運転処理(S8)が開始されると、初期チェックを行わないで融雪運転が実行される。故に、施工業者は、融雪運転を設置後に、融雪装置の経路内を不凍液が良好に循環するか否かを早期に確認できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、融雪対象領域内の積雪を融雪する融雪装置に関する。
従来、路面の融雪対象領域内に埋設された放熱用のパイプに、給湯装置で加熱した熱媒体を循環させて、融雪対象領域内の積雪を溶かす融雪装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。施工業者は、融雪対象領域内に放熱用のパイプを埋設し、熱源器である給湯装置、ポンプ等を設置し、各種配管で接続する。その後、リモコン装置を接続して通信状況を確認する。通信状況が正常であれば融雪装置の施工が完了する。
使用者は、融雪運転を実行させるために、リモコン装置に設けられた運転スイッチを操作する。すると、融雪装置では、融雪運転を実行する前に、初期チェックが行われる。初期チェックでは、例えば、リモコン装置との通信状態が正常であるか否かのチェック、熱媒体の流量を検出する流量センサ、熱媒体の温度を検出する温度センサ等の各種センサのチェック等が行われる。これらのチェックが全て終了するまでは、融雪運転は開始されない。また、これらのチェックで異常があった場合も、融雪運転は開始されない。一方、施工業者は、融雪対象領域内に埋設されたパイプ、給湯装置、ポンプ、配管等で構成される経路が完成した時点で、不凍液が少なくともその経路内を良好に循環するか否かを早期に確認するのが望ましい。
特開2006−342578号公報
しかしながら、上記の融雪装置では、リモコン装置を接続して施工が全て完了しなければ、融雪運転を行うことができない。施工業者は、早期に確認を行うことができないので不便であった。また、リモコン装置を接続して運転スイッチを押した場合でも、初期チェックが全て終了しなければ、融雪運転が開始されないので不便であった。また、初期チェックで異常があれば、融雪運転が開始されないので不便であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、施工の不具合を早期に確認できる融雪装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る融雪装置は、熱源であるバーナと、当該バーナの火力で熱媒体を加熱する熱交換器とを内蔵した給湯装置を備え、融雪対象領域内に埋設されたパイプに、前記熱交換器で加熱された熱媒体をポンプで循環させて、前記融雪対象領域内の積雪を融雪する融雪装置であって、前記融雪装置の初期チェックを行い、当該初期チェックにおいて所定条件を満たした場合に、前記融雪装置による融雪運転を開始させる運転スイッチと、前記初期チェックを回避して、前記融雪運転を強制的に実行させる試運転を開始させる試運転スイッチとを備えている。
また、請求項2に係る発明の融雪装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記運転スイッチは、前記融雪装置を操作するためのリモコン装置に設けられ、前記初期チェックは、前記リモコン装置との通信状態をチェックする通信チェックを含むことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の融雪装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記試運転スイッチによって前記試運転が開始された場合、前記パイプを流れる熱媒体の循環流量を計測する循環流量計測手段と、当該循環流量計測手段によって計測された前記循環流量が異常か否かを判断する判断手段と、当該判断手段によって前記循環流量が異常と判断された場合に異常情報を出力する異常情報出力手段とを備えている。
また、請求項4に係る発明の融雪装置は、請求項1から3の何れかに記載の発明の構成に加え、前記パイプと前記給湯装置とを接続する配管の途中に設けられ、前記配管内を流れる熱媒体の一部を貯留して、前記融雪装置が保持する熱媒体量を調節するタンクと、当該タンク内における熱媒体の水位を検出する水位検出手段と、当該水位検出手段によって検出される前記水位の変化に基づき、前記試運転を終了させる第1試運転終了手段とを備えている。
また、請求項5に係る発明の融雪装置は、請求項3又は4に記載の発明の構成に加え、前記給湯装置から前記融雪対象領域に向けて流れる前記熱媒体の往き温度を計測する往き温度計測手段と、前記融雪対象領域から前記給湯装置に向けて流れる前記熱媒体の戻り温度を計測する戻り温度計測手段とを備え、前記循環流量計測手段は、前記往き温度計測手段によって計測された前記往き温度と、前記戻り温度計測手段によって計測された前記戻り温度と、前記給湯装置の単位時間あたりのガスの出力量とに基づき、前記循環流量を算出して計測することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の融雪装置は、請求項1から3の何れかに記載の発明の構成に加え、前記試運転の時間である試運転時間を計測する試運転時間計測手段と、当該試運転時間計測手段によって計測された前記試運転時間が所定時間に到達したか否かを判断する所定時間到達判断手段と、当該所定時間到達判断手段によって前記試運転時間が前記所定時間に到達したと判断された場合、前記試運転を終了させる第2試運転終了手段とを備えている。
また、請求項7に係る発明の融雪装置は、請求項6に記載の発明の構成に加え、前記融雪対象領域から前記給湯装置に向けて流れる前記熱媒体の戻り温度を計測する戻り温度計測手段と、当該戻り温度計測手段によって計測された前記戻り温度が所定温度以上であるか否かを判断する戻り温度判断手段とを備え、前記試運転時間計測手段は、前記試運転スイッチによって試運転が開始された後で、前記戻り温度判断手段が前記戻り温度が前記所定温度以上であると判断されたときからの経過時間を前記試運転時間として計測することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明の融雪装置は、請求項7に記載の発明の構成に加え、前記給湯装置から前記融雪対象領域に向けて流れる前記熱媒体の往き温度を計測する往き温度計測手段を備え、前記循環流量計測手段は、前記往き温度計測手段によって計測された前記往き温度と、前記戻り温度計測手段によって計測された前記戻り温度と、前記給湯装置の単位時間あたりのガスの出力量とに基づき、前記循環流量を算出して計測することを特徴とする。
請求項1に係る発明の融雪装置では、一般の利用者は、リモコン装置の運転スイッチによって、融雪装置による融雪運転を開始させる。この場合、融雪装置の初期チェックが行われ、当該初期チェックにおいて所定条件を満たした場合に、融雪運転が開始される。一方、施工業者は、融雪装置の施工後に、試運転スイッチによって、融雪装置の試運転を開始させる。この場合、融雪運転の初期チェックを行わないで、強制的に試運転が開始されるので、施工の不具合を早期に確認できる。
また、請求項2に係る発明の融雪装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、施工業者は、融雪対象領域内にパイプを埋設し、給湯装置、ポンプ、配管等で構成される経路が完成した時点で、試運転スイッチによって強制的に試運転を開始させることができる。それ故に、リモコン装置を接続する前であっても、熱媒体が経路内を良好に循環するか否かを早期に確認できるので、施工の不具合を早期に確認できる。
また、請求項3に係る発明の融雪装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、試運転スイッチによって開始される試運転では、循環流量計測手段が、パイプを流れる熱媒体の循環流量を計測する。循環流量計測手段によって計測された循環流量が異常か否かを判断手段が判断する。判断手段によって循環流量が異常と判断された場合、異常情報出力手段は、その旨の異常情報を出力する。これにより、施工業者は施工の不具合を早期に確認できる。
また、請求項4に係る発明の融雪装置では、請求項1から3の何れかに記載の発明の効果に加え、試運転中では、熱媒体に含まれる空気が熱媒体から離脱して大気中に放出される。故に、融雪装置内を循環する熱媒体の量は減少する。その減少分を補うように、タンク内に貯留された熱媒体が配管に引き込まれ、融雪装置内に熱媒体が補充される。このとき、タンクにおける熱媒体の水位は低下する。第1試運転終了手段は、その水位変化に基づき、試運転を終了させる。故に、試運転終了後において、融雪装置の経路内の熱媒体を空気が離脱した状態にすることができる。
また、請求項5に係る発明の融雪装置では、請求項3又は4に記載の発明の効果に加え、循環流量計測手段は、熱媒体の往き温度と、戻り温度と、給湯装置の単位時間あたりのガスの出力量とに基づき、循環流量を算出するので、循環流量を計測するための流量センサを用いる必要がないので、コスト削減ができる。
また、請求項6に係る発明の融雪装置では、請求項1から3の何れかに記載の発明の効果に加え、第2試運転終了手段は、所定時間到達判断手段によって試運転時間が所定時間に到達したと判断された場合、試運転を終了させる。試運転を所定時間継続させることで、熱媒体が給湯装置によって加熱されるので、熱媒体に含まれる空気を熱媒体から離脱させることができる。これにより、試運転終了後において、融雪装置の経路内の熱媒体を空気が十分に離脱した状態にすることができる。
また、請求項7に係る発明の融雪装置では、請求項6に記載の発明の効果に加え、試運転時間計測手段は、試運転スイッチによって試運転が開始された後で、戻り温度判断手段が戻り温度が所定温度以上であると判断されたときからの経過時間を試運転時間として計測する。故に、試運転の開始時において熱媒体の温度が低くても、所定温度まで加熱されたときからの経過時間を試運転時間とするので、所定時間継続させることで、熱媒体から空気を十分に離脱させることができる。
また、請求項8に係る発明の融雪装置では、請求項7に記載の発明の効果に加え、循環流量計測手段は、熱媒体の往き温度と、戻り温度と、給湯装置の単位時間あたりのガスの出力量とに基づき、循環流量を算出するので、循環流量を計測するための流量センサ等を用いる必要がないので、コスト削減ができる。
融雪装置1の構成を示す概略図である。 融雪装置1の電気的構成を示すブロック図である。 融雪運転制御処理のメインのフローチャートである。 試運転処理のフローチャートである。 試運転処理の変形例のフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態である融雪装置1について、図面に基づいて説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。以下に記載されている装置の構造などは、特に特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
はじめに、融雪装置1の構成について、図1を参照して説明する。融雪装置1は、親機である給湯装置2と、子機である給湯装置3,4とを熱源機として備える。融雪対象領域6の地中には、放熱用のヒーティングパイプ19が幾重にも屈曲して埋設されている。融雪装置1では、給湯装置2〜4で加熱された不凍液を熱媒体として、ヒーティングパイプ19に流すことによって、融雪対象領域6内の地面の温度が上昇する。これにより、融雪対象領域6内の積雪を溶かすことができる。ヒーティングパイプ19を流れた不凍液は、後述する各種配管7、9〜13、エアセパレータ8を介して給湯装置2〜4に戻る。給湯装置2〜4で再び加熱された不凍液は、後述する各種配管14〜17を介して、ヒーティングパイプ19を再び流れる。融雪装置1では、このような融雪運転を行うことで、融雪効果を得ることができる。
次に、親機として機能する給湯装置2の構造について、図1を参照して説明する。給湯装置2の筐体2Aの底部には、ガスが流入するガス流入口41と、ヒーティングパイプ19を流れて戻った不凍液が流入する入水口42と、筐体2A内で加熱された不凍液を出水させる出水口43とが各々設けられている。筐体2Aの燃焼室にはバーナ50が設けられている。バーナ50には、ガス流入口41に接続されたガス供給管45が接続されている。バーナ50の近傍には、火炎温度を検知するための熱電対105(図2参照)、失火を検知するためのフレームロッド106(図2参照)、バーナ50に点火するためのイグナイタ107(図2参照)が各々設けられている。
ガス供給管45のガスが流れる上流側には、ガス流路の開閉を行うガス電磁弁51が設けられている。その下流側には、ガス流量を調整して、バーナ50の火力を調整するガス比例弁52が設けられている。入水口42と出水口43との間には、不凍液が流れる配管46が設けられている。配管46の途中には熱交換器(図示外)が設けられている。配管46において熱交換器よりも上流側には、配管46を流れる不凍液の戻り流量を検知するための流量センサ56と、不凍液の戻り温度(給湯装置2に対する入水温度)を検知するための戻り温度サーミスタ55とが設けられている
さらに、給湯装置2は、融雪装置1の融雪動作を制御する制御装置5(図2参照)を備えている。制御装置5には、融雪装置1の動作を指示するリモコン装置36と、融雪対象領域6内の積雪を感知するための降雪センサ38と、外気温を検出する外気温センサ48と、融雪対象領域6の路面温度を検出するための路面温度センサ35とが各々接続されている。リモコン装置36には、融雪装置1の通常運転を実行するための運転スイッチ36Aが設けられている。また、制御装置5には、エラー表示等の各種画面を表示するための表示部37(図2参照、図1では図示外)が設けられている。表示部37に表示される情報は、主に、点検、メンテナンス作業を行う施工業者が確認する。なお、図1では、路面温度センサ35は、融雪対象領域6の略中央に設置されているが、位置はこれに限定されない。
次に、子機として機能する給湯装置3,4の構造について、図1を参照して説明する。給湯装置3,4は子機として機能する。給湯装置3,4は、給湯装置2の構成とほぼ同じである。給湯装置3の筐体3Aの底部には、ガス流入口61と、入水口62と、出水口63とが各々設けられている。給湯装置4の筐体4Aの底部にも、ガス流入口81と、入水口82と、出水口83とが各々設けられている。給湯装置3,4の筐体3A,4A内には、給湯装置2と同様のバーナ50、ガス供給管45、ガス電磁弁51、ガス比例弁52、配管46が各々設けられている。
次に、融雪装置1の配管構成について、図1を参照して説明する。ヒーティングパイプ19の不凍液が流れる下流側の一端部には、第1戻り管7の一端部が接続されている。第1戻り管7の他端部は、第1戻り管7から供給された不凍液中から空気を分離するためのエアセパレータ8の底部に接続されている。エアセパレータ8の底部には、第2戻り管9の一端部がさらに接続されている。第2戻り管9の他端部には、2流路に分岐する分岐部21が設けられている。分岐部21の一方には、給湯装置2〜4に不凍液を供給するための第3戻り管10の一端部が接続され、他方には後述するバイパス管18の一端部が接続されている。
第3戻り管10は、給湯装置2〜4にわたって延設されている。第3戻り管10には、不凍液が流れる方向の上流側から下流側に向かって順に、接続部22,23,24が各々設けられている。接続部22には、分岐管11の一端部が接続されている。分岐管11の他端部は、給湯装置2の入水口42に接続されている。接続部23には、分岐管12の一端部が接続されている。分岐管12の他端部は、給湯装置3の入水口62に接続されている。接続部24には、分岐管13の一端部が接続されている。分岐管13の他端部は、給湯装置4の入水口82に接続されている。第3戻り管10の上流側であって分岐部21と接続部22との間には、給湯装置側ポンプ31が設けられている。給湯装置側ポンプ31は、給湯装置2〜4に供給する不凍液の流量を調整する。給湯装置側ポンプ31は、直流電源で駆動するDCポンプである。従って、給湯装置側ポンプ31が駆動すると、第3戻り管10を流れる不凍液は、接続部22,23,24から、各分岐管11,12,13を介して、各給湯装置2,3,4に流入する。
一方、ヒーティングパイプ19の不凍液が流れる上流側の一端部には、給湯装置2〜4で加熱された不凍液をヒーティングパイプ19に流すための往き管17の一端部が接続されている。往き管17は、第3戻り管10と同様に、給湯装置2〜4にわたって延設されている。往き管17には、不凍液が流れる方向の下流側から上流側に向かって順に、接続部25,26,27が各々設けられている。接続部25には、分岐管14の一端部が接続されている。分岐管14の他端部は、給湯装置2の出水口43に接続されている。接続部26には、分岐管15の一端部が接続されている。分岐管15の他端部は、給湯装置3の出水口63に接続されている。接続部27には、分岐管16の一端部が接続されている。分岐管16の他端部は、給湯装置3の出水口83に接続されている。各給湯装置2〜4で加熱された不凍液は、各出水口43,63,83から、各分岐管14,15,16を流れ、接続部25,26,27から往き管17に流れて合流し、ヒーティングパイプ19に向けて流れる。
さらに、往き管17において接続部25よりも下流側には合流部28が設けられている。第2戻り管9の分岐部21と、往き管17の合流部28との間には、バイパス管18が設けられている。バイパス管18は、第2戻り管9を流れた不凍液の一部を、給湯装置2〜4を通さずにそのまま往き管17に流すものである。バイパス管18には、放熱側ポンプ32が設けられている。放熱側ポンプ32は、バイパス管18を流れる不凍液の流量を調整することで、融雪装置1における全体の循環量を調整する。放熱側ポンプ32も、直流電源で駆動するDCポンプである。往き管17において合流部28の下流側には、往き管17を流れる不凍液の往き温度を検出するための往き温度サーミスタ58が設けられている。
ところで、エアセパレータ8の上部には、エアー抜き弁72を有するラジエータキャップ73が設けられている。ラジエータキャップ73には、エアセパレータ8内の不凍液の余剰分が流れる連通管74が設けられている。連通管74は、エアセパレータ8の隣に設けられた膨張タンク70の内側の下部まで挿入されている。膨張タンク70は、融雪装置1を循環する不凍液の温度上昇に伴い、エアセパレータ8からの不凍液の膨張分を吸収する。これとは逆に、融雪装置1の経路内が負圧になった場合、膨張タンク70は、エアセパレータ8内に不凍液を供給する。膨張タンク70の上部には、膨張タンク70内に不凍液を供給するための不凍液補給口75と、タンク内の水位を検出するための一対の水位電極76、77とが設けられている。膨張タンク70の側面上部には、タンク内からオーバフローした不凍液を外部に排出するためのオーバーフロー水排管78が設けられている。
また、水位電極76、77は互いに異なる長さを有する。水位電極76は、膨張タンク70の下部付近までの長さを有する。水位電極77は、その水位電極76の略半分の長さを有する。そして、本実施形態では、銅管である連通管74をアースとし、水位電極76、77を用いることで、膨張タンク70の水位がどのレベルであるか検出できる。例えば、水位電極77の下端の位置であるH1水位よりも上の水位を「高水位レベル」、H1水位から水位電極76の下端の位置であるH2水位までを「通常水位レベル」、H2水位よりも下の水位を「低水位レベル」とした場合、後述する制御装置5のCPU101は、不凍液の水位がどのレベルにあるかを認識できる。
上記構成からなる融雪装置1では、図1に示すように、第3戻り管10は、各給湯装置2〜4に供給する不凍液のみが流れる配管である。よって、不凍液の粘性抵抗が温度に伴って変化しても、給湯装置側ポンプ31の能力を可変することによって、第3戻り管10を流れる不凍液の流量を制御できるので、各給湯装置2〜4に対して不凍液を安定して供給できる。
また、放熱側ポンプ32は、圧力損失の大きい給湯装置2〜4を通さずに、バイパス管18を通じて往き管17内に不凍液を流すので、融雪対象領域6内のヒーティングパイプ19に対して、放熱側ポンプ32の動力をそのまま伝達できる。即ち、放熱側ポンプ32を効率よく使用できるという利点がある。
次に、融雪装置1の電気的構成について、図2を参照して説明する。融雪装置1は、制御装置5を給湯装置2の筐体2A(図1参照)内に備えている。制御装置5は、融雪装置1の制御を司るCPU101を備えている。CPU101には、ROM102と、RAM103と、EEPROM104とが各々接続されている。ROM102は、融雪運転制御プログラム等の各種プログラム、各種データの初期値等を記憶する不揮発性記憶素子である。RAM103は、実行中のプログラムを一時的に記憶したり、各種データ等を記憶する読み出し及び書き込み可能な揮発性記憶素子である。EEPROM104は、カウンタや、後述する各種情報を記憶する不揮発性記憶素子である。なお、図示しないが、制御装置5には、CPU101に対してクロックを供給する発振子が設けられている。制御装置5は、電源としての電池20を備えている。
CPU101には、ガス比例弁駆動回路52Aと、マグネット駆動回路51Aと、熱電対回路115と、フレームロッド回路116と、イグナイタ回路117と、給湯装置側ポンプ駆動回路31Aと、放熱側ポンプ駆動回路32Aと、表示部駆動回路37Aと、試運転を実行させるための試運転スイッチ39と、入出力(I/O)インターフェース121等が各々接続されている。ガス比例弁駆動回路52Aには、ガス比例弁52が接続されている。マグネット駆動回路51Aには、ガス電磁弁51が接続されている。熱電対回路115には、熱電対105が接続されている。フレームロッド回路116には、フレームロッド106が接続されている。イグナイタ回路117には、イグナイタ107が接続されている。給湯装置側ポンプ駆動回路31Aには、給湯装置側ポンプ31が接続されている。放熱側ポンプ駆動回路32Aには、放熱側ポンプ32が接続されている。表示部駆動回路37Aには、表示部37が接続されている。試運転スイッチ39の構造については限定しないが、例えば、操作性の良いディップスイッチ等を採用できる。熱電対回路115及びフレームロッド回路116から出力される検出信号により駆動する安全回路114は、マグネット駆動回路51Aに接続されている。
入出力インターフェース121には、往き温度サーミスタ(TH)58と、戻り温度サーミスタ(TH)55と、流量センサ56と、路面温度センサ35と、水位電極76、77と、降雪センサ38と、外気温センサ48と、リモコン装置36とが各々接続されている。リモコン装置36には、各種入力及び設定等を行う入力部(図示外)の他、通常運転を実行させるための運転スイッチ36Aが設けられている。
次に、不凍液について説明する。本実施形態で使用される不凍液は、主に、エチレングリコールや、プロピレングリコール等のグリコール類を主成分とする一般的なものである。不凍液の粘性抵抗は、不凍液の温度低下と共に上昇する。本実施形態では、不凍液の温度を所定温度範囲内に維持することで、不凍液の粘性抵抗が制御される。
次に、融雪装置1において行われる「通常運転」と「試運転」の違いについて説明する。「通常運転」とは、一般利用者が、リモコン装置36の運転スイッチ36Aを押すことで、融雪装置1を動作させるものである。通常運転では、最初に初期チェックが行われる。その結果に基づいて融雪運転が実行される。初期チェックには、少なくともリモコン装置36との通信状況のチェックが含まれる。その他のチェック項目として、例えば、給湯装置2、3、4における各種電磁弁のチェック、膨張タンク70の水位電極76、77のチェック等が挙げられる。これらのチェックが全て終了しなければ、融雪運転は実行されない。さらに、これらのチェックで1つでも異常が検出された場合、融雪運転は実行されない。
一方、「試運転」とは、施工業者が、融雪装置1を設置後に、試運転スイッチ39を押すことで、初期チェックを回避して、融雪運転を強制的に実行させるものである。施工業者は、融雪装置1を設置後に、不凍液が融雪装置1の経路内を良好に循環するか否かを確認する必要がある。しかしながら、通常運転で確認しようとした場合、少なくともリモコン装置36を制御装置5に先に接続していなければならない。さらに、初期チェックで異常があった場合は融雪運転が開始されないため、不凍液の循環状態を確認できないという不都合もある。
そこで、この試運転を行うことで、リモコン装置36が未接続であっても、融雪運転を強制的に実行させることができるので、少なくとも融雪装置1の経路内を不凍液が良好に循環するか否かを早期に確認できる。また、後述するが、試運転中は、不凍液からの空気の離脱が行われると共に、循環異常のチェックが行われる。故に、試運転を行うことで、循環異常の早期検出、さらに通常運転の事前準備を容易に行うことができる。
なお、試運転において、各センサが正常であるか否かのチェックを行ってもよい。例えば、降雪センサ38を接続した後で、降雪センサ38を手動モードにしてオンし、降雪センサ38の無電圧接点がオンしたら正常と判定してもよい。
次に、CPU101によって実行される融雪運転制御処理について、図3及び図4のフローチャートを参照して説明する。本処理は、融雪装置1の電源がオンされると、ROM102(図2参照)に記憶された「融雪運転制御プログラム」が呼び出されて実行される。
まず、リモコン装置36の運転スイッチ36Aが押されたか、試運転スイッチ39が押されたか否か判断される(S1、S7)。運転スイッチ36A及び試運転スイッチ39の何れも押されない間は(S1:NO、S7:NO)、S1、S7に戻って、これらスイッチが押されたか否かについて監視される。
例えば、施工業者による融雪装置1の設置完了後、一般利用者によって、リモコン装置36の運転スイッチ36Aが押されたと判断された場合(S1:YES)、上述した初期チェックが実行される(S2)。さらに、その初期チェックにおいて異常があったか否か判断される(S3)。初期チェックにおいて異常があった場合(S3:YES)、速やかに処置する必要があるので、融雪運転を行わずにそのまま処理を終了する。なお、初期チェックで異常があった場合、異常ランプ等を点灯又は点滅させる等して一般利用者に報知する等してもよい。
一方、初期チェックにおいて異常がなかった場合(S3:NO)、通常の融雪運転が実行される(S4)。融雪運転では、給湯装置側ポンプ31、放熱側ポンプ32が駆動され、各給湯装置2〜4の各バーナ50が点火される。さらに、各給湯装置2〜4では、燃焼比例温調制御が実行される。燃焼比例温調制御では、例えば、往き温度サーミスタ58で検出された不凍液の往き温度と設定温度とに差がある場合は、ガス比例弁52の開度が調整されると共に、筐体2A〜4A内に設けたファン(図示外)の回転数が調整されることによって火力が調整され、不凍液が設定温度に調整される。設定温度に調整された不凍液は、給湯装置側ポンプ31、放熱側ポンプ32によって、ヒーティングパイプ19を流れ、融雪対象領域6内の地面の温度が上昇する。故に、融雪対象領域6内の積雪を溶かすことができる。
そして、融雪運転中、リモコン装置36の運転スイッチ36Aが押されたか否か判断される(S5)。一般利用者は、融雪運転を停止したい場合は、運転スイッチ36Aを再度押す。運転スイッチ36Aが押されるまでは(S5:NO)、S4に戻り、引き続き、融雪運転が実行される。そして、運転スイッチ36Aが押された場合(S5:YES)、給湯装置側ポンプ31、放熱側ポンプ32が停止され、各給湯装置2〜4の各バーナ50が消火されて融雪運転が終了し(S6)、S1に戻り、処理が繰り返される。
ところで、施工業者は、融雪装置1の設置完了後、試運転を実行して、融雪装置1の経路内を不凍液が良好に循環するか否かを早期に確認する必要がある。例えば、施工業者によって試運転スイッチ39が押された場合(S7:YES)、後述する試運転処理が実行される(S8)。
次に、試運転処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。なお、試運転を開始する準備段階では、膨張タンク70には不凍液を、少なくともH1水位よりも上の所定の満水水位まで補充しておく必要がある。これはエア噛みを防止するためである。
まず、路面温度センサ35が正常であるか否かチェックされる(S11)。例えば、路面温度センサ35によって検出された路盤温度が、外気温センサ48によって検出された外気温に対して、例えば+30℃〜−10℃の範囲内であれば、正常と判定される。その範囲内になければ異常と判定され、表示部37に「センサ異常」のメッセージが表示される(S12)。これにより、施工業者は、路面温度センサ35の異常を速やかに認識できる。表示部37の異常表示は、異常処置後に施工業者によって消去される。なお、センサ異常の報知は、表示部37による異常表示のみならず、異常ランプを点灯、点滅させることで行うようにしてもよい。
続いて、給湯装置側ポンプ31、放熱側ポンプ32が駆動され、各給湯装置2〜4の各バーナ50が点火される(S13)。これにより、融雪装置1の経路内を不凍液が循環し始め、融雪運転が開始される。続いて、タイマカウンタcがリセット、スタートされ(S14)、試運転時間が計測される。各給湯装置2〜4では、燃焼比例温調制御が開始される(S15)。設定温度に調整された不凍液は、ヒーティングパイプ19を流れ、融雪対象領域6内の地面の温度が上昇する。
次いで、融雪装置1の経路内を流れる不凍液の循環流量が算出される(S16)。ここの処理では、給湯装置2〜4の単位時間あたりの目標アウトプット量(kcal/h)、不凍液の往き温度、戻り温度に基づき、循環流量を算出する。往き温度と戻り温度は、往き温度サーミスタ58と戻り温度サーミスタ55とによって各々検出される。
例えば、給湯装置2〜4の目標アウトプット量を36,000(kcal/h)、往き温度が30℃、戻り温度が10℃であった場合、循環流量は以下の式によって算出される。
・循環流量(L/min)=(36000/60)/(30−10)=30(L/min)
そして、算出された循環流量が40(L/min)以上であるか否か判断される(S17)。上記の例では、算出された循環流量は30(L/min)であり、40(L/min)未満であるので(S17:NO)、流量が少なすぎる。循環流量が少ない原因として、例えば、経路内のゴミの詰まり、フィルタ等の詰まり等が考えられる。この場合、表示部37に「異物の詰まりによる循環異常」のメッセージが表示されるので(S18)、施工業者は、循環異常が生じていることをに速やかに認識できる。一方、算出された循環流量が40(L/min)以上であった場合(S17:YES)、不凍液は良好に循環しているので何もしない。
続いて、膨張タンク70の不凍液の水位がH1水位まで低下したか否か判断される(S19)。試運転中、融雪装置1の経路を循環する不凍液が給湯装置2〜4によって温められると、不凍液中に溶けていた空気が膨張して大気中に離脱する。そのため、その減少分の不凍液が膨張タンク70から連通管74を介して経路内に引き込まれる。故に、膨張タンク70の水位は徐々に低下する。
そして、不凍液の水位がH1水位まで低下していない場合(S19:NO)、試運転時間が所定時間t1に達したか否か判断される(S20)。所定時間t1は、例えば、過去の経験値より、不凍液から空気を離脱させるのに十分な時間とする。試運転時間が所定時間t1に達するまでは(S20:NO)、S17に戻り、循環流量について再度チェックされ、かつ膨張タンク70における不凍液の水位が再度チェックされる(S19)。
そして、H1水位まで低下する前に、所定時間t1に達した場合(S20:YES)、不凍液中からは空気が十分に離脱していので、給湯装置側ポンプ31と放熱側ポンプ32の駆動が停止され、各給湯装置2〜4の各バーナ50が消火されて(S24)、試運転が終了する。こうして、試運転終了後において、経路内の不凍液を空気が十分に離脱した状態とすることができる。そして、タイマカウンタcが停止され(S25)、図3のメインフローのS1に戻り、処理が繰り返される。
また、所定時間t1に達する前に(S20:NO)、膨張タンク70における不凍液の水位がH1水位まで低下した場合(S19:YES)、不凍液の水位の低下速度(mm/min)が算出される(S21)。不凍液の水位の低下速度は、膨張タンク70の満水水位からH1水位までの距離(mm)を、満水水位からH1水位まで低下するのに要した時間(min)で割った値である。
次いで、算出された低下速度が所定値以上であるか否か判断される(S22)。ここで所定値について、例えば、融雪装置1の経路中に、管の破損や接続不良等によって不凍液の漏れが生じている可能性が高い異常値として設定すればよい。従って、算出された低下速度が所定値以上である場合(S22:YES)、不凍液の水位低下は空気離脱によるものだけではなく、不凍液の漏れが主要因である可能性が高い。この場合、表示部37に、「漏れによる循環異常発生」のメッセージが表示される(S24)。これにより、施工業者は、融雪装置1の経路内に不凍液の漏れが生じていることを認識できるので、迅速に対応できる。そして、給湯装置側ポンプ31と放熱側ポンプ32の駆動が停止され、各給湯装置2〜4の各バーナ50が消火されることによって(S25)、試運転が終了する。次いで、タイマカウンタcが停止され(S26)、図3のメインフローのS1に戻り、処理が繰り返される。
一方、算出された低下速度が所定値未満であった場合(S22:NO)、膨張タンク70の水位低下の原因は、空気の離脱によるものと推測できる。従って、給湯装置側ポンプ31と放熱側ポンプ32の駆動が停止され、各給湯装置2〜4の各バーナ50が消火されることで(S24)、試運転が終了する。こうして、試運転終了後において、不凍液中から空気が十分に離脱した状態とすることができる。次いで、タイマカウンタcが停止され(S26)、図3のメインフローのS1に戻り、これまでの処理が繰り返される。
以上説明したように、本実施形態である融雪装置1では、3台の給湯装置2〜4を熱源機として備え、不凍液を熱媒体として、融雪対象領域6内の積雪を溶かすものである。融雪装置1は、リモコン装置36に設けられた運転スイッチ36Aの他に、制御装置5に試運転スイッチ39を設けている。運転スイッチ36Aは、通常運転を実行するためのものである。試運転スイッチ39は、試運転を実行するためのものである。通常運転が開始されると、初期チェックを行った上で融雪運転が実行される。試運転では、リモコン装置36が未接続の状態でも、初期チェックをせずに、融雪運転が実行される。これにより、施工業者は、融雪対象領域6内にヒーティングパイプ19を埋設し、給湯装置2〜4、給湯装置側ポンプ31、放熱側ポンプ32、各種配管等で構成される経路が完成した時点で、試運転スイッチ39によって強制的に試運転を開始させることができる。それ故に、リモコン装置36を接続する前であっても、不凍液が経路内を良好に循環するか否かを早期に確認できるので、施工の不具合を早期に確認できる。また、試運転中、経路内の詰まりを原因とする循環異常のチェック、経路内の不凍液の漏れを原因とする循環異常のチェックができるので、施工業者はこれらの異常に対して速やかに対応できる。
以上の説明において、図4のS16を実行するCPU101が本発明の「循環流量計測手段」に相当し、S17の処理を実行するCPU101が本発明の「判断手段」に相当し、S18の処理を実行するCPU101が本発明が本発明の「異常情報出力手段」に相当する。図1に示す膨張タンク70が本発明の「タンク」に相当する。水位電極76、77、アースとしての連通管74が本発明の「水位検出手段」に相当する。図4のS19、S25の処理を実行するCPU101が本発明の「第1運転終了手段」に相当する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態において、CPU101が実行する試運転処理では、膨張タンク70における不凍液の水位変化に基づき、試運転を終了させているが、予め試運転時間を決めておき、その試運転時間が経過したら試運転を終了するようにしてもよい。
そこで、CPU101が実行する試運転処理の変形例について、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、本変形例は、上記実施形態の試運転処理の変形例であるので、重複する処理については説明を省略し、異なる処理を中心に説明する。
まず、図5のS11〜S13までは、図4の試運転処理のS11〜S13と同じ処理である。次いで、燃焼比例温調制御が開始される(S34)。さらに、戻り温度サーミスタ55によって計測される戻り温度が30℃以上であるか否か判断される(S35)。戻り温度が30℃以上になるまでは(S35:NO)、S35に戻り、30℃以上になるまで待機状態となる。
そして、戻り温度が30℃以上になった場合(S35:YES)、タイマカウンタcがリセット、スタートされ(S36)、実際の試運転時間の計測される。これと同時に、試運転時間の残時間が表示部37に表示される(S37)。例えば、試運転時間が30分である場合、30分からカウントダウンされて0になるまで表示される。これにより、施工業者は、試運転時間が残りどの位であるかを容易に認識できる。
次いで、融雪装置1の経路内を流れる不凍液の循環流量が算出される(S38)。ここの処理では、上記実施形態と同様に、給湯装置2〜4の目標アウトプット量(kcal/h)、不凍液の往き温度、戻り温度に基づき、循環流量を算出する。往き温度と戻り温度は、往き温度サーミスタ58と戻り温度サーミスタ55とによって各々検出される。
そして、算出された循環流量が40(L/min)以上であるか否か判断される(S39)。40(L/min)未満である場合(S39:NO)、表示部37に「異物の詰まりによる循環異常」のメッセージが表示されるので(S40)、施工業者は、循環異常が生じていることをに速やかに認識できる。一方、算出された循環流量が40(L/min)以上であった場合(S39:YES)、不凍液は良好に循環しているので何もしない。
続いて、不凍液が30℃以上と判断されてからの試運転時間が所定時間に達したか否か判断される(S41)。所定時間に達するまでは(S41:NO)、不凍液中の空気がまだ十分に離脱していない可能性があるので、S38に戻り、試運転を継続させつつ、循環流量のチェックが行われる。
そして、試運転時間が所定時間に達した場合(S41:YES)、不凍液から空気は十分に離脱しているので、給湯装置側ポンプ31と放熱側ポンプ32の駆動が停止され、各給湯装置2〜4の各バーナ50が消火される(S42)。これにより、試運転終了後において、不凍液中から空気が十分に離脱した状態とすることができる。次いで、タイマカウンタcが停止され(S43)、表示部37に表示されていた残時間の表示が停止される(S44)。こうして、試運転が終了する。このような変形例においても、不凍液中の空気が十分に離脱した状態で、試運転を終了させることができる。
なお、上記の変形例において、図5のS36の処理を実行するCPU101が本発明の「運転時間計測手段」に相当し、S41の処理を実行するCPU101が本発明の「所定時間経過判断手段」に相当し、S42のの処理を実行するCPU101が本発明の「第2試運転終了手段」に相当する。
ところで、上記実施形態では、試運転中に不凍液の循環流量を検出する際に、不凍液の戻り温度と、往き温度と、目標アウトプット量とに基づき、循環流量を算出したが、流量センサを用いることで、循環流量を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、子機の給湯装置を2台備えているが、子機の台数は限定されない。子機の台数は、融雪装置1を設置する環境、設置場所の天候状況、融雪負荷、融雪対象領域の面積等に応じて変更するのが好ましい。従って、子機は1台でもよく、3台以上であってもよい。融雪面積や融雪負荷等は現場ごとで異なるので、現場に合わせて熱源機としての給湯装置の台数を調節すればよい。
また、上記実施形態では、親機の給湯装置2に設けた流量センサ56、戻り温度サーミスタ55を用いて、不凍液の戻り流量及び戻り温度を検出したが、子機の給湯装置3,4に設けた流量センサ56、戻り温度サーミスタ55を用いて検出してもよい。また、流量センサ56、戻り温度サーミスタ55は、筐体2A内でなくても、筐体2Aの外側にある分岐管11に設けてもよい。
また、熱源機としての給湯装置は、顕熱を利用して熱媒体を加熱する通常の給湯装置の他に、顕熱及び潜熱を回収できる潜熱回収型給湯装置でもよい。給湯装置の加熱方式については限定されない。
1 融雪装置
2〜4 給湯装置
5 制御装置
6 融雪対象領域
36 リモコン
48 外気温センサ
50 バーナ
101 CPU

Claims (8)

  1. 熱源であるバーナと、当該バーナの火力で熱媒体を加熱する熱交換器とを内蔵した給湯装置を備え、融雪対象領域内に埋設されたパイプに、前記熱交換器で加熱された熱媒体をポンプで循環させて、前記融雪対象領域内の積雪を融雪する融雪装置であって、
    前記融雪装置の初期チェックを行い、当該初期チェックにおいて所定条件を満たした場合に、前記融雪装置による融雪運転を開始させる運転スイッチと、
    前記初期チェックを回避して、前記融雪運転を強制的に実行させる試運転を開始させる試運転スイッチと
    を備えたことを特徴とする融雪装置。
  2. 前記運転スイッチは、前記融雪装置を操作するためのリモコン装置に設けられ、
    前記初期チェックは、前記リモコン装置との通信状態をチェックする通信チェックを含むことを特徴とする請求項1に記載の融雪装置。
  3. 前記試運転スイッチによって前記試運転が開始された場合、前記パイプを流れる熱媒体の循環流量を計測する循環流量計測手段と、
    当該循環流量計測手段によって計測された前記循環流量が異常か否かを判断する判断手段と、
    当該判断手段によって前記循環流量が異常と判断された場合に異常情報を出力する異常情報出力手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の融雪装置。
  4. 前記パイプと前記給湯装置とを接続する配管の途中に設けられ、前記配管内を流れる熱媒体の一部を貯留して、前記融雪装置が保持する熱媒体量を調節するタンクと、
    当該タンク内における熱媒体の水位を検出する水位検出手段と、
    当該水位検出手段によって検出される前記水位の変化に基づき、前記試運転を終了させる第1試運転終了手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の融雪装置。
  5. 前記給湯装置から前記融雪対象領域に向けて流れる前記熱媒体の往き温度を計測する往き温度計測手段と、
    前記融雪対象領域から前記給湯装置に向けて流れる前記熱媒体の戻り温度を計測する戻り温度計測手段と
    を備え、
    前記循環流量計測手段は、前記往き温度計測手段によって計測された前記往き温度と、前記戻り温度計測手段によって計測された前記戻り温度と、前記給湯装置の単位時間あたりのガスの出力量とに基づき、前記循環流量を算出して計測することを特徴とする請求項3又は4に記載の融雪装置。
  6. 前記試運転の時間である試運転時間を計測する試運転時間計測手段と、
    当該試運転時間計測手段によって計測された前記試運転時間が所定時間に到達したか否かを判断する所定時間到達判断手段と、
    当該所定時間到達判断手段によって前記試運転時間が前記所定時間に到達したと判断された場合、前記試運転を終了させる第2試運転終了手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の融雪装置。
  7. 前記融雪対象領域から前記給湯装置に向けて流れる前記熱媒体の戻り温度を計測する戻り温度計測手段と、
    当該戻り温度計測手段によって計測された前記戻り温度が所定温度以上であるか否かを判断する戻り温度判断手段と
    を備え、
    前記試運転時間計測手段は、前記試運転スイッチによって試運転が開始された後で、前記戻り温度判断手段が前記戻り温度が前記所定温度以上であると判断されたときからの経過時間を前記試運転時間として計測することを特徴とする請求項6に記載の融雪装置。
  8. 前記給湯装置から前記融雪対象領域に向けて流れる前記熱媒体の往き温度を計測する往き温度計測手段を備え、
    前記循環流量計測手段は、前記往き温度計測手段によって計測された前記往き温度と、前記戻り温度計測手段によって計測された前記戻り温度と、前記給湯装置の単位時間あたりのガスの出力量とに基づき、前記循環流量を算出して計測することを特徴とする請求項7に記載の融雪装置。
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