JP2012116967A - 高分子ナノ構造体を表面に備える基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーとカーボンナノチューブとを混合することを特徴とする、ブロックコポリマーの相分離構造の形成方法、複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーの溶液にカーボンナノチューブを混合し、混合溶液を調製する工程と、調製された混合溶液を、基板表面に塗布することにより、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を形成する工程と、前記層のうち、前記ブロックコポリマーを構成する複数種類のポリマーのうちの少なくとも一種類のポリマーからなる相を選択的に除去する工程と、を有することを特徴とする、高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法、並びに当該製造方法により製造された高分子ナノ構造体を表面に備える基板。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明の第一の態様は、複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーとカーボンナノチューブとを混合することを特徴とする、ブロックコポリマーの相分離構造の形成方法である。
また、本発明の第二の態様は、複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーの溶液にカーボンナノチューブを混合し、混合溶液を調製する工程と、調製された混合溶液を、基板表面に塗布することにより、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を形成する工程と、を有することを特徴とする、相分離構造を有する層を表面に備える基板の製造方法である。
また、本発明の第三の態様は、複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーの溶液にカーボンナノチューブを混合し、混合溶液を調製する工程と、調製された混合溶液を、基板表面に塗布することにより、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を形成する工程と、前記層のうち、前記ブロックコポリマーを構成する複数種類のポリマーのうちの少なくとも一種類のポリマーからなる相を選択的に除去する工程と、を有することを特徴とする、高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法である。
さらに、本発明の第四の態様は、前記第三の態様の高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法により製造される高分子ナノ構造体を表面に備える基板である。
本発明のブロックコポリマーの相分離構造の形成方法(以下、「本発明の相分離形成方法」ということがある。)は、複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーとカーボンナノチューブとを混合することを特徴とする。ブロックコポリマーとカーボンナノチューブを接触させることにより、カーボンナノチューブと接触させず、熱アニーリング等の常法により相構造を形成させた場合とは異なる相構造を形成させることができる。
ブロックコポリマーは、複数種類のポリマーが結合した高分子である。ブロックコポリマーを構成するポリマーの種類は、2種類であってもよく、3種類以上であってもよい。本発明においては、ブロックコポリマーを構成する複数種類のポリマーは、相分離が起こる組み合わせであれば特に限定されるものではないが、ブロックコポリマーを構成する複数種類のポリマーのうちの少なくとも1種は、カーボンナノチューブと親和性の高いポリマーであることが好ましい。また、ブロックコポリマーを構成する複数種類のポリマーは、互いに非相溶であるポリマー同士の組み合わせであることが好ましい。
芳香環を有するモノマーとしては、フェニル基、ビフェニル(biphenyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、ナフチル基、アントリル(anthryl)基、フェナントリル基等の、芳香族炭化水素の環から水素原子を1つ除いた基、及びこれらの基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたヘテロアリール基等を有するモノマーが挙げられる。
アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、イソプロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられる。
またブロックコポリマーの分散度(Poly dispersity index:PDI)(Mw/Mn)は1.0〜3.0が好ましく、1.0〜1.5がより好ましく、1.0〜1.2がさらに好ましい。なお、Mnは数平均分子量を示す。
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール類;
エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、又はジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル結合を有する化合物、前記多価アルコール類又は前記エステル結合を有する化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のモノアルキルエーテル又はモノフェニルエーテル等のエーテル結合を有する化合物等の多価アルコール類の誘導体[これらの中では、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)が好ましい];
ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;
アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、シメン、メシチレン等の芳香族系有機溶剤などを挙げることができる。
例えば、ブロックコポリマーとしてPS−PMMAブロックコポリマーを用いる場合には、トルエン等の芳香族系有機溶剤に溶解させることが好ましい。
複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーの溶液にカーボンナノチューブを混合することによって調製された混合溶液を、基板表面に塗布することにより、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を表面に備える基板を製造することができる。
基板は、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を表面に備える基板の一部を構成するものである。基板は、その表面上にブロックコポリマーを含む溶液を塗布し得るものであれば、その種類は特に限定されない。例えば、シリコン、銅、クロム、鉄、アルミニウム等の金属、ガラス、酸化チタン、シリカ、マイカなどの無機物からなる基板、アクリル板、ポリスチレン、セルロース、セルロースアセテート、フェノール樹脂などの有機化合物からなる基板などが挙げられる。
また、本発明において用いられる基板の大きさや形状は、特に限定されるものではない。基板は必ずしも平滑な表面を有する必要はなく、様々な材質や形状の基板を適宜選択することができる。例えば、曲面を有する基板、表面が凹凸形状の平板、薄片状などの様々な形状のものまで多様に用いることができる。
ブロックコポリマーを含む溶液を塗布してブロックコポリマーを含む層を形成する前に、基板表面を洗浄してもよい。基板表面を洗浄することにより、後の中性化反応処理が良好に行える場合がある。
洗浄処理としては、従来公知の方法を利用でき、例えば酸素プラズマ処理、オゾン酸化処理、酸アルカリ処理、化学修飾処理等が挙げられる。例えば、基板を硫酸/過酸化水素水溶液等の酸溶液に浸漬させた後、水洗し、乾燥させる。その後、当該基板の表面に、ブロックコポリマーを含む層を形成することができる。
中性化処理とは、基板表面を、ブロックコポリマーを構成するいずれのポリマーとも親和性を有するように改変する処理をいう。中性化処理を行うことにより、相分離によって特定のポリマーからなる相のみが基板表面に接することを抑制することができる。このため、ブロックコポリマーを含む層を形成する前に、基板表面に、用いるブロックコポリマーの種類に応じた中性化処理を行っておくことが好ましい。
このような中性化膜としては、樹脂組成物からなる膜を用いることができる。下地剤として用いられる樹脂組成物は、ブロックコポリマーを構成するポリマーの種類に応じて、薄膜形成に用いられる従来公知の樹脂組成物の中から適宜選択することができる。下地剤として用いられる樹脂組成物は、熱重合性樹脂組成物であってもよく、ポジ型レジスト組成物やネガ型レジスト組成物等の感光性樹脂組成物であってもよい。
その他、中性化膜は非重合性膜であってもよい。例えば、フェネチルトリクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン等のシロキサン系有機単分子膜も、中性化膜として好適に用いることができる。
これらの下地剤からなる中性化膜は、常法により形成することができる。
例えば、PS−PMMAブロックコポリマーを用いる場合には、下地剤として、PSとPMMAの両方を構成単位として含む物樹脂組成物や、芳香環等のPSと親和性が高い部位と、極性の高い官能基等のPMMAと親和性の高い部位の両方を含む化合物又は組成物を用いることが好ましい。
PSとPMMAの両方を構成単位として含む物樹脂組成物としては、例えば、PSとPMMAのランダムコポリマー、PSとPMMAの交互ポリマー(各モノマーが交互に共重合しているもの)等が挙げられる。
その他、PSと親和性が高い部位とPMMAと親和性の高い部位の両方を含む化合物としては、フェネチルトリクロロシラン等のアリール基と極性の高い置換基の両方を含む化合物や、アルキルシラン化合物等のアルキル基と極性の高い置換基の両方を含む化合物等が挙げられる。
基板表面は、ブロックコポリマーを含む層を形成する前に、予めパターンが形成されたガイドパターンを有していてもよい。これにより、ガイドパターンの形状・表面特性に応じた相分離構造の配列構造制御が可能となる。例えば、ガイドパターンがない場合にはランダムな指紋状の相分離構造が形成されるブロックコポリマーであっても、基板表面にレジスト膜の溝構造を導入することにより、その溝に沿って配向した相分離構造が得られる。このような原理でガイドパターンを導入してもよい。またガイドパターンの表面が、ブロックコポリマーを構成するいずれかのポリマーと親和性を備えることにより、基板表面に対して垂直方向に配向されたラメラ構造やシリンダー構造からなる相分離構造を形成しやすくすることもできる。
基板表面は、前記のような物理的に凹凸のある構造からなるガイドパターンに代えて、より平面的なガイドパターンを形成してもよい。具体的には、ブロックコポリマーを構成するいずれかのポリマーと親和性を有する領域と、その他の領域とからなるガイドパターンを有していてもよい。
まず、ブロックコポリマーとカーボンナノチューブの混合溶液を調製する。具体的には、適当な溶媒に溶解させたブロックコポリマーの溶液に、カーボンナノチューブを固体又は適当な溶媒に分散させた分散液の状態で添加して混合することにより、混合溶液を調製する。当該工程で用いられるブロックコポリマー、カーボンナノチューブ、及び溶媒等は、本発明の相分離構造形成方法において挙げられたものと同様のものを用いることができる。
次いで、調製された混合溶液を、スピンナー等を用いて基板表面に塗布することにより、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を形成する。当該混合溶液中では、既に相分離が生じているため、当該混合溶液を基板上に塗布等することにより、従来の熱アニーリング等の処理を行わずとも、基板上に相分離構造を有する層を形成することができる。
本発明においては、ブロックコポリマーを含む層の厚さは特に限定されないが、高分子ナノ構造体の強度、高分子ナノ構造体が形成された基板の均一性等を考慮すると、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。
ブロックコポリマーを構成する複数種類のポリマー中の少なくとも1種類のポリマーからなる相が、他の種類のポリマーからなる相よりも、容易に選択的に除去可能な組み合わせとすることにより、高分子ナノ構造体を表面に備える基板を製造することができる。
さらに、基板表面上のブロックコポリマーの相分離構造を有する層の表面のうち、露出しているPBポリマーからなる相を選択的に除去する。これにより、PAポリマーからなる相のみが、基板の露出面に残る。すなわち、基板上には、表面がPAポリマーからなる相である高分子ナノ構造体が形成される。
ドット状のナノ構造体ではなく、ライン状の高分子ナノ構造体が配置された基板を得ることができる。
本発明の高分子ナノ構造体を表面に備える基板(本発明の高分子ナノ構造体含有基板)は、本発明の高分子ナノ構造体含有基板製造方法を用いて製造された基板である。
基板が有する高分子ナノ構造体は、1個であってもよく、複数個であってもよい。複数個の場合には、各高分子ナノ構造体の配置は、特に限定されるものではなく、全ての高分子ナノ構造体が並列に配置されていてもよく、放射状に配置されていてもよく、格子状に配置されていてもよく、縞状等のランダムに配置されていてもよい。
さらに、高分子ナノ構造体は非常に微細な構造体であるため、基板としてポリビニルアルコールやPMMA等の透明性の高い樹脂フィルムを用いた場合にも、樹脂フィルムの透明性を損なうおそれが小さく、また、樹脂フィルムに過度の剛性を付与せず、加工性や取り扱い性にも優れている。
PS−PMMAブロックコポリマー1(PSの質量平均分子量:53000、PMMAの質量平均分子量:54000、分散度:1.16)のトルエン溶液(18mg/ml)と、マルチウォールカーボンナノチューブ/イソプロパノール分散溶液(名城ナノカーボン社製、1mg/ml)とを体積比1:1で混合し、混合溶液を調製した。
比較対象として、マルチウォールカーボンナノチューブ/イソプロパノール分散溶液に代えて、マルチウォールカーボンナノチューブが分散していないイソプロパノール溶液(名城ナノカーボン社製)又はイソプロパノールを用いて、PS−PMMAブロックコポリマー1のトルエン溶液と同じ比率で混合した混合溶液をそれぞれ調製した。
また、3枚のシリコン基板を、それぞれ硫酸/過酸化水素水混合液(体積比7:3)に1時間浸漬させた後、当該基板を水洗し、窒素ガスによって風乾した。次いで、各基板を、フェネチルトリクロロシランのトルエン溶液(0.05体積%)に10分間浸漬させた後、トルエンで洗浄し、窒素ガスによって風乾した。
これらの基板に、前記混合溶液をそれぞれスピンコート(回転数:1000rpm、30秒間)し、基板表面上にブロックコポリマーを含む層を形成した。その後、各基板に対して酸素プラズマ処理(10sccm、10W、8秒間)を行ってPMMAからなる相を選択的に除去した。
マルチウォールカーボンナノチューブ/イソプロパノール分散溶液(名城ナノカーボン社製、1mg/ml)に代えて、当該分散溶液をイソプロパノールで3〜6倍にそれぞれ希釈した希釈分散溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、シリコン基板表面上にPS−PMMAブロックコポリマー1とマルチウォールカーボンナノチューブの混合溶液を塗布した後、酸素プラズマ処理によってPMMAからなる相を選択的に除去した。
得られた基板の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を図4〜7に示す。図4は3倍希釈分散溶液を用いた場合の、図5は4倍希釈分散溶液を用いた場合の、図6は5倍希釈分散溶液を用いた場合の、図7は6倍希釈分散溶液を用いた場合の、各基板表面の電子顕微鏡像である。図4に示すように、3倍希釈分散溶液を用いた場合には、実施例1と同様にPSをコアとしたドット状の構造体が表面全体に観察されたが、4〜6倍希釈分散溶液を用いた場合には、図5〜7に示すように、明瞭なドット構造は観察されなかった。
PS−PMMAブロックコポリマー1のトルエン溶液に代えて、PS−PMMAブロックコポリマー2(PSの質量平均分子量:54000、PMMAの質量平均分子量:53000、分散度:1.16)のトルエン溶液(25mg/ml又は40mg/ml)を用いた以外は、実施例1と同様にして、シリコン基板表面上にPS−PMMAブロックコポリマー2とマルチウォールカーボンナノチューブの混合溶液を塗布した後、酸素プラズマ処理によってPMMAからなる相を選択的に除去した。
得られた基板の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を図8(25mg/mlの場合)及び9(40mg/mlの場合)に示す。この結果、どちらの基板にもPSをコアとしたドット状の構造体が観察された。但し、いずれの基板にも、ドット状構造体が一層に形成されていた実施例1とは異なり、ドットが二層以上に積み重なった多層ドット構造が形成されていた。
PS−PMMAブロックコポリマー1のトルエン溶液に代えて、PS−PMMAブロックコポリマー3(PSの質量平均分子量:37000、PMMAの質量平均分子量:37000、分散度:1.08)のトルエン溶液(18mg/ml)、又はPS−PMMAブロックコポリマー4(PSの質量平均分子量:270000、PMMAの質量平均分子量:289000、分散度:1.18)のトルエン溶液(18mg/ml)を用いた以外は、実施例1と同様にして、シリコン基板表面上にPS−PMMAブロックコポリマーとマルチウォールカーボンナノチューブの混合溶液を塗布した後、酸素プラズマ処理によってPMMAからなる相を選択的に除去した。
得られた基板の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を図10(A)及び(B)(PS−PMMAブロックコポリマー3の場合)及び11(PS−PMMAブロックコポリマー4の場合)に示す。この結果、どちらの基板にもPSをコアとしたドット状の構造体が表面全体に観察された。但し、形成されたドット状構造体の直径は、PS−PMMAブロックコポリマー3を用いた場合にはおよそ33nmであり、PS−PMMAブロックコポリマー4を用いた場合にはおよそ54nmであった。
PS−PMMAブロックコポリマー1のトルエン溶液(25mg/ml)と、マルチウォールカーボンナノチューブ/イソプロパノール分散溶液(名城ナノカーボン社製、1mg/ml)とを体積比1:1で混合し、混合溶液を調製した。
また、実施例1と同様にして、シリコン基板を、硫酸/過酸化水素水混合液に浸漬させた後、水洗・風乾し、さらにフェネチルトリクロロシランのトルエン溶液に浸漬させた後、水洗・風乾した。
この基板に、前記混合溶液をスピンコート(回転数:1000rpm、30秒間)し、基板表面上にブロックコポリマーを含む層を形成した。次いで、当該基板を窒素気流下200℃、150分間加熱した。その後、当該基板に対して酸素プラズマ処理(10sccm、10W、8秒間)を行ってPMMAからなる相を選択的に除去した。
得られた基板の表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果を図12及び13に示す。図12は加熱処理前の基板表面の電子顕微鏡像であり、図13は加熱処理及び酸素プラズマ処理後の基板表面の電子顕微鏡像である。図12に示すように、加熱処理前は実施例1等と同様にドット状の構造体が観察されたが、加熱処理後は、図13に示すようにドット構造は観察されず、基板表面全体にライン状の構造体によって形成される縞模様が観察された。
Claims (7)
- 複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーとカーボンナノチューブとを混合することを特徴とする、ブロックコポリマーの相分離構造の形成方法。
- 複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーの溶液にカーボンナノチューブを混合し、混合溶液を調製する工程と、
調製された混合溶液を、基板表面に塗布することにより、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を形成する工程と、
を有することを特徴とする、相分離構造を有する層を表面に備える基板の製造方法。 - 複数種類のポリマーが結合したブロックコポリマーの有機溶剤溶液にカーボンナノチューブを混合し、混合溶液を調製する工程と、
調製された混合溶液を、基板表面に塗布することにより、ブロックコポリマーの相分離構造を有する層を形成する工程と、
前記層のうち、前記ブロックコポリマーを構成する複数種類のポリマーのうちの少なくとも一種類のポリマーからなる相を選択的に除去する工程と、
を有することを特徴とする、高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法。 - 前記層を加熱処理した後に、前記層中の少なくとも一種類のポリマーからなる相を選択的に除去する請求項3に記載の高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法。
- 前記ブロックコポリマーが、分子量が1:0.9〜1:1.1であるポリスチレンとポリメチルメタクリレートとからなる請求項3又は4に記載の高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法。
- 前記混合溶液からカーボンナノチューブを除去した残りの溶液を、基板表面に塗布する請求項3〜5のいずれか一項に記載の高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法。
- 請求項3〜6のいずれか一項に記載の高分子ナノ構造体を表面に備える基板の製造方法により製造された高分子ナノ構造体を表面に備える基板。
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