JP2012113108A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 カメラボディ全体の温度と再結像光学系の温度とが異なる場合でも、ピントの温度補正のズレを抑制することを可能にした撮像装置を提供すること。
【解決手段】 少なくとも2つの温度検出手段を有すること、一つの測距点に対し少なくとも2つの温度補正係数を有すること、2つ以上の温度補正係数と個々の温度補正係数に対応する2つ以上の温度情報により、前記焦点検出手段より得られた焦点状態の量を補正するピント補正手段を有することを特徴とする構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焦点検出装置を有する撮像装置に関し、特に焦点検出装置の温度補正に関するものである。
従来、位相差方式の焦点検出装置において、再結像レンズ対にプラスチックを用いた場合には、温度変化によって再結像レンズ対のレンズ間隔が変化してデフォーカス量が変化してしまうことが知られている。このようなデフォーカス量の変化を防止するために、特許文献1では焦点検出装置内、特に再結像レンズの近傍の温度を検出し、この検出した温度に所定の係数を掛けた補正値をもとのデフォーカス量から減ずることで、デフォーカス量の温度補正を行うことが提案されている。また、特許文献2においては、異なる基準2像間隔を持ち、複数の焦点検出領域の焦点状態を検出可能な焦点検出装置において、複数対の再結像レンズにおいて、異なる温度補正係数を持たせることが提案されている。
特開昭60−235110号公報 特開昭63−172216号公報
例えば、特許文献1では焦点検出装置内、特に再結像レンズの近傍の温度を検出し、この検出した温度に所定の係数を掛けた補正値をもとのデフォーカス量から減ずることで、デフォーカス量の温度補正を行うことが開示されている。特許文献2では異なる基準2像間隔を持ち、複数の焦点検出領域の焦点状態を検出可能な焦点検出装置において、複数対の再結像レンズにおいて、異なる温度補正係数を持たせることが開示されている。
しかしながら、本発明者らの検討によると前記再結像レンズの近傍の温度によるピント変化だけではないことがわかってきた。レンズマウントからサブミラーの反射を介して焦点検出装置のピント検出基準面に光を導光させているが、この距離が温度により変動する。この距離が変動すればピント変化が生じる。つまり温度によるサブミラーの角度やマウント基準面、焦点検出装置の取り付け面などの特にミラーボックス全体の温度変化によりピントが変わる。
従来はこれらのピント変化と再結像レンズに起因するピント変化を合わせた形で温度補正していた。つまり上述の特許文献に開示された従来技術では、カメラボディ全体の温度と再結像レンズの温度とが同じと仮定して温度のピント補正を行っていた。従って、カメラボディ全体の温度と再結像光学系の温度とが異なる場合は、ピントの温度補正にズレが生じてくる。
本発明の目的は、カメラボディ全体の温度と再結像光学系の温度とが異なる場合でも、ピントの温度補正のズレを抑制することを可能にした撮像装置を提供することである。
また再結像レンズ自体を直接測定することは、回路引き回しなどの問題で難しく、またカメラボディ全体と合わせて測定することは、従来は困難であった。
そこで、本発明のもう一つの目的は、必要となる部位の温度を直接接測定することなく、必要な温度情報を推定してピントの温度補正のズレを抑制することを可能にした撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも2つの温度検出手段を有すること、一つの測距点に対し少なくとも2つ以上の温度補正係数を有すること、2つ以上の温度補正係数と個々の温度補正係数に対応する2つ以上の温度情報により、前記焦点検出手段より得られた焦点状態の量を補正するピント補正手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、カメラボディ全体の温度と再結像光学系の温度とが異なる場合でも、ピントの温度補正のズレを抑制することを可能にした撮像装置を提供することができる。
本実施形態1におけるデジタル一眼レフカメラシステムの構成図 本実施形態1の焦点検出装置の概略構成を示す縦断面図 ピントと温度との関係を示すグラフ 時間に対する温度変化を示すグラフ 実施例1時間に対するピント補正量を示す図 実施例1のピント補正値 実施例1ピント補正残りを示す図 実施例1の温度検出動作に関わるフローチャート 焦点検出に関わるフローチャート 本実施形態2におけるデジタル一眼レフカメラシステムの構成図 本実施形態2の焦点検出装置の概略構成を示す縦断面図 熱等価回路1 熱等価回路1の簡略化 熱等価回路2 測定温度T3、T4と推定温度T5の変化を示す図 測定温度T3と推定温度T6の変化を示す図 実施例2の温度検出動作に関わるフローチャート 実施例3の時間に対する温度差の変化と閾値を示すグラフ 実施例3の温度検出動作に関わるフローチャート 実施例3ピント補正残りを示す図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
本発明の実施の形態1として、上記本発明の構成を適用して構成したレンズ交換可能な
デジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。
図1に、本実施形態におけるデジタル一眼レフカメラシステムの構成を示す。
図1において、1はレンズ本体、2は対物レンズとしての撮像光学系、3はレンズ駆動手段、4はレンズ状態検出手段、5はレンズ制御手段である。7は接点、8は撮像装置であるカメラ本体、11は撮像素子、12は焦点検出装置、13はカメラ制御手段、14は演算手段である。17は光軸、19は主ミラ−、20はサブミラー、23はミラーボックス、28は焦点板、29は接眼光学系、30は、ペンタプリズムであり、100は光源判別手段である。本実施形態のカメラシステムは、レンズ本体1とカメラ本体8とで構成されている。
レンズ本体1内に収容された撮像光学系2は、1つ又は複数のレンズ群から構成され、その全てもしくは一部を移動させることで焦点距離やフォーカスを変化させることが可能とされている。
レンズ駆動手段3は、撮像光学系2の光軸17、撮像光学系2を構成するレンズの全てもしくは一部を移動させて焦点状態を調整する駆動手段である。
レンズ状態検出手段4は、撮像光学系2の焦点距離、即ちズーム状態およびフォーカス状態を検出する検出手段である。
また、レンズ制御手段5は、レンズ本体1全体の制御を司るCPU等からなる制御手段である。
カメラ本体8内には、主ミラー19、物体像が形成されている焦点板28、像反転用のペンタプリズム30、接眼光学系29が設けられ、これらによってファインダー系が構成されている。
また、このカメラ本体8内には、前記主ミラー19を透過してきた光束を、焦点検出手段に導くサブミラー20、前記撮像光学系2が形成する被写体像を撮影する為の撮像素子11、焦点検出手段12が設けられている。このカメラ本体8内には、カメラ本体8全体の制御を司るCPU等からなるカメラ制御手段13が設けられている。主ミラー19、サブミラー20は、ミラーボックス23側面に配置された主ミラー角度抑制用部材21、サブミラー角度抑制用部材22により突き当てることにより角度を正確に保持している。
41、42は温度検出素子としてのダイオードであり、41は主として2次結像系レンズ54(再結像光学系)の温度を測定すべく、2次結像系レンズ54の近傍に配置されている。また42は図1に示したサブミラー角度抑制用部材22近傍の温度を測定するための温度検出素子である。不図示の温度検出回路によって、ダイオード41、42が配置された温度を検出することができる。
図2は、焦点検出装置の概略構成を示す縦断面図である。ここでは、サブミラー20での光の反射を無くして模式的に表している。図2の焦点検出装置12内において、51は対物レンズ2の予定焦点面、すなわち撮像素子11と共役な面の近傍に配置された視野マスク、52は同じく予定焦点面の近傍に配置されたフィールドレンズ、54は2つのレンズ54a,54bからなる2次結像系である。
55は焦点検出用のセンサあり、焦点検出用のセンサを構成する上記2つのセンサ列55a,55bは、それぞれ2つのレンズ54a,54bに対応してその後方に配置されている。53は2つのレンズ54a,54bに対応して配置された2つの開口部53a,53bを有する絞りである。なお、70は分割された2つの領域70a,70bを含む対物レンズ2の射出瞳である。
41は図1に示した温度検出素子であり、主として2次結像系レンズ54(光学系)の温度を測定すべく、2次結像系レンズ54の近傍に配置されている。42は図1に示したサブミラー角度抑制用部材22近傍の温度を測定するための温度検出素子である。
なお、フィールドレンズ52は、対物レンズ2の射出瞳40の領域40a,40bに対して、絞り53の開口部53a,53bの近傍に結像させる作用を有しており、射出瞳70の各領域70a,70bを透過した光束50a,50bは、2つのセンサ列55a,55bにそれぞれ入射される。
60は焦点検出手段部の1次結像系であり、61は2次結像光学系である。
図2に示す焦点検出装置12は、一般的に位相差検出方式と呼ばれる検出方式を採用しており、この検出方式の原理は周知の通りである。
2つのセンサ列55a,55b上に形成される光量分布のずれ量は、対物レンズ2のデフォーカス量(すなわち、焦点ずれ量)と或る関数関係にあるので、そのずれ量を適当な演算手段で算出することにより、対物レンズ2の焦点ずれの方向と量を検出することができる。そして、この検出した焦点ずれの方向と量に応じて対物レンズ2等のレンズ系の位置を移動することにより、その焦点ずれ量がほぼ零となるようにして、自動焦点検出を行う。
次に、温度による焦点位置の変化について説明する。
図2で示した焦点検出装置12の温度による焦点位置の変化は、主に焦点検出手段部の1次結像系60に起因する焦点位置のズレと2次結像光学系61に起因する焦点位置のズレとが存在する。
特に焦点検出手段部の1次結像系60に起因する焦点位置のズレは、ミラーボックス自体の熱膨張やサブミラー20の角度位置の温度によるメカ的なズレにより発生し、サブミラー角度抑制用部材22近傍の温度に対し相関があることがわかった。
一方、2次結像光学系61に起因する焦点位置のズレは、2次結像系レンズ54の対のレンズ54a,54bの頂点間隔のズレが大きく起因し、2次結像系レンズ54近傍の温度に対し相関があることがわかった。
図3は、1次結像系60起因のピントのズレ、2次結像光学系61起因のピントのズレの温度との関係を示したグラフである。
図3において、縦軸はピントズレ、横軸は温度を示している。また温度25℃を基準として、温度のズレに対し、ピントがどれだけずれるかを示したものである。従来は図3で示されるトータルの温度とピントズレとの関係で示される一つの感度のみで補正されていた。本実施例では、2次結像系61の温度とピントズレとの関係と1次結像系の温度とピントズレとの関係とを分離し、それぞれの温度に対応して温度によるピントの補正を行うようにしている。
以上の2つの温度とピントズレとの関係、具体的には温度に対するピンとズレの傾きを2つの温度補正係数として持つようにしている。具体的には、1次結像系60起因の温度補正係数は3μm/℃、2次結像光学系61起因の温度補正係数は7μm/℃、トータルの温度補正係数は10μm/℃となる系を例に取っている。
次に2次結像系レンズ54の近傍の温度と、サブミラー角度抑制用部材22近傍の温度に差が生じた場合について説明する。
図4は時間に対する温度の変化を示すグラフで、温度計41の測定温度T1と、温度計42の測定温度T2の変化を示している。
ここでは焦点検出装置12のセンサ露光時間を長くした状態で測距動作を500秒まで繰り返し、その後センサ露光時間を短くした状態で測距時間を1000秒まで繰り返した場合の結果を示している。この条件は例えば照明が暗い状態で連写を繰り返し(センサ露光時間が長くなる)、その後照明を明るくして連写を繰り返す(センサ露光時間が短くなる)場合などを想定している。また、ここでは本発明の概念を説明するために、温度計41の測定温度T1は2次結像系61を、温度計42の測定温度T2はサブミラー角度抑制用部材22近傍の温度を正確に測定できていると仮定し、以降説明を進める。
図5は時間に対するピント補正量を示すグラフで、図4で説明した2つの温度補正係数と測定温度T1、T2の値からそれぞれのピント補正量を算出したものを示す。
図6は本実施例でのピント補正値Aと従来のピント補正値Bを示しており、時間に対するピント補正量を示すグラフである。
図7は本実施例1でのピント補正値Aと従来のピント補正値Bでのピント補正残りを示している。
実際には、温度計41、42により、正確に必要な部位の温度を測定できない。そこでの誤差分は、図7で示したピント補正残りそれぞれに重畳されることになるため、補正残りとしては相対的に図7に近い値となる。
以上説明したように、2次結像光学系61と1次結像系60とで異なる温度補正係数を有するために、それぞれに温度差が生じた場合に生じていたピント補正残りを、本発明により抑制することができる。
図8は、オートフォーカスフローの一部である本実施例の温度検出動作に関わるフローチャートを示す。オートフォーカスに関わるフローチャートは、後に述べる。またメインフローは、一般的なカメラのフローと同一なので省略する。なお、図8のフローにおける動作は本発明の演算手段14であるCPUによって実行される。
ステップ1では、前述した2箇所の温度計41、42の測定温度T1、T2の値を取得する。完了後ステップ2へと進む。
ステップ2では、前述したピント補正量を演算手段14により算出する。完了後オートフォーカスに関わるフローチャートへと戻る。
図9は、本実施例の焦点検出に関わるフローチャートを示す。なお、図9のフローにおける動作は本発明の演算手段(焦点検出手段)14であるCPUによって実行される。
ステップ3は温度検出動作サブルーチンに飛ぶ。温度検出動作終了後、ステップ4へと進む。
ステップ5では、焦点検出手段のスタートスイッチSW1がONかどうかを判別する。SW1がOFFの場合は、ステップ3に戻り、SW1がONの場合は、ステップ5へと進む。
ステップ5では、AFセンサ検出動作を行い、焦点検出の元となるセンサ列55a,55b上に形成される光量分布データを取得し、ステップ6へと進む。
ステップ6では、演算手段(焦点検出手段)14によりステップ5で取得したデータを元に測距演算を行い、ステップ7へ進む。
ステップ7では、温度検出動作フローで算出した最新のピント温度補正量を取得し、ステップ8へ進む。
ステップ8では、ステップ6、7で得られている測距演算結果とピント補正量とを加算して、最終的なデフォーカス量を算出する。
ステップ9では、ステップ8で算出したデフォーカス量が合焦範囲かどうかを判断し、合焦範囲外であればステップ10へ進み、合焦範囲内であればステップ11へ進む。
ステップ10では、ステップ9で合焦範囲外と判断した際にデフォーカス量分フォーカスレンズを駆動させる。終了後ステップ3に戻りオートフォーカスのフローを繰り返す。
ステップ11では、ステップ9で合焦範囲内と判断した際に合焦表示を行い、オートフォーカスサブルーチンを終了し、メインフローへと戻る。
以上説明したフローにより、ピントの温度補正量を算出し、デフォーカス量を補正してオートフォーカス動作を行うことができる。
[実施例2]
本発明の実施の形態2として、上記本発明の構成を適用して構成したレンズ交換可能な
デジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。
図10に、本実施形態におけるデジタル一眼レフカメラシステムの構成を示す。
図10において、図1とは同じ構成のものは同一の符号を付けており、43、44の温度検出素子としてのダイオードの配置が異なる。また演算手段15は焦点検出を演算するCPUであると同時に、本発明の温度を推定する温度推定演算手段の役目も果たす。
図11は、焦点検出装置の概略構成を示す縦断面図である。図2に対し、図8同様43、44の温度検出素子としてのダイオードの配置が異なる。
43は焦点検出装置12の側面に配置された温度検出素子としてのダイオードである。また44は、焦点検出用のセンサと同一チップ上に配置された内部温度検出素子としてのダイオードである。以上の構成により温度検出素子が焦点検出装置12に集約され、回路の引き回しなども省スペース化が図れる。また温度計44により、熱源である焦点検出用のセンサ温度を直接測定することが可能となっている。
この場合、2次結像系レンズ54の近傍の温度と、サブミラー角度抑制用部材22近傍の温度を直接測ることができないが、以下の方式によりそれぞれの温度を推定することができる。
一般に温度を推定する場合、熱等価回路でモデル化し、個々の熱容量、熱抵抗を構造に合わせて最適化することにより、検出された温度からある程度確からしい推定温度を導くことができる。
図12は、温度計43、44の測定温度T3、T4と2次結像系レンズ54の推定温度T5について熱等価回路を簡易的にモデル化したものである。ここで、R3_5は温度計43と2次結像系レンズ54との熱抵抗、R4_5は温度計44と2次結像系レンズ54との熱抵抗、C5は2次結像系レンズ54の熱容量を意味する。
図13は図12の熱等価回路を整理したものである。温度計43の温度T3を基準として設定し、
ΔT4=T4−T3 (1)
ΔT5=T4−T3 (2)
と置き直して、回路を簡略化している。
図13の熱等価回路を解くと最終的に以下のような式となる。
(3)
また


(4)
とし、温度測定のサンプリング時間Stに対する一般的な近似手法である双一次変換


(5)
を適用すると、最終的に図11の熱等価回路は、


(6)
で表すことができる。
図14は、温度計43の測定温度T3とサブミラー角度抑制用部材22近傍の推定温度T6について熱等価回路を簡易的にモデル化したものである。ここで、R3_6は温度計43とサブミラー角度抑制用部材22近傍との熱抵抗、C6はサブミラー角度抑制用部材22近傍の熱容量を意味する。ここでサブミラー角度抑制用部材22近傍は図示しないカメラボディにより保持されているために、熱容量が非常に大きく熱源となりうる撮像素子11や焦点検出用のセンサ56に対し、温度変化は緩やかとなる。また撮像素子11を熱源とする温度変化は温度計43の測定温度T3とサブミラー角度抑制用部材22近傍の推定温度T6にほぼ同等に影響するため、ここでは測定温度T3で代表できるとして熱等価回路からは切り離している。
図14の熱等価回路を解くと、最終的に以下のような式となる。
(7)
また


(8)
とし、双一次変換を適用すると、最終的に図12熱等価回路は、


(9)
で表すことができる。
図15及び図16は、時間に対する温度の変化を示すグラフで、焦点検出装置12のセンサ露光時間を長くした状態で測距動作を500秒まで繰り返し、その後センサ露光時間を短くした状態で測距時間を1000秒まで繰り返した場合の結果を示している。
図15は、温度計43の測定温度T3と、温度計44の測定温度T4の変化及び、その測定温度から2次結像系レンズ54の近傍の推定温度T5を示したものである。
図16は、温度計43の測定温度T3と、サブミラー角度抑制用部材22近傍の推定温度T6を示している。
これらの推定温度T5、T6は前述した温度推定の手法により、算出することができる。
以上により、実施例1で直接測定した2次結像系レンズ54の近傍の温度とサブミラー角度抑制用部材22近傍の温度を推定することが可能となり、実施例1と同様にピント補正残りを抑制することができる。
図17は、オートフォーカスフローの一部である本実施例2の温度検出動作に関わるフローチャートを示す。ここでオートフォーカスに関わるフローチャートは、図9で説明したフローと同じためここでは省略する。なお、図17のフローにおける動作は本発明の演算手段14であるCPUによって実行される。
ステップ12では、オートフォーカスフローでの動作の条件により変化する温度検出のサンプリング時間、具体的には前回温度検出したタイミングと、今回温度検出したタイミングとの時間間隔のデータを取得する。これは、前述した式(6)や式(9)によって温度を推定するために必要なサンプリング時間St取得するためのステップとなる。
ステップ13では、前述した2箇所の温度計43、44の測定温度T3、T4の値を取得する。完了後ステップ14へと進む。
ステップ14では、前述した推定温度を取得する手法により、演算手段14であるCPUにより推定温度を算出する。
ステップ15では、前述したピント補正量を演算手段14により算出する。完了後オートフォーカスに関わるフローチャートへと戻る。
以上説明したように、温度補正係数に対応する温度情報を直接測定しなくても、必要な温度情報を推定することが可能となる。この場合必要なこととしては、
温度測定サンプリング時間がわかっていること
熱等価回路を元に推定温度を導く演算式を用意すること
温度勾配を持った箇所2箇所以上に温度計を配置すること
などが挙げられる。ここで熱勾配を持つとは、熱源(例えば焦点検出用センサ55)から熱抵抗を有した2点間を意味し、メガネレンズの左右2点の位置などは除外される。
以上実施例2では温度計については2箇所配置した例を示したが、3箇所以上配置して温度推定をより厳密に行っても良い。また測定箇所として焦点検出装置12近傍に配置した例を示したが他の場所に配置しても良い。
また本実施例では、一つの測距点について詳しく説明したが、複数の測距点に対しても同様に適用することが可能である。複数測距点に適用する場合は、1次結像系での温度補正係数も2次結像系での温度係数も、測距点によりそれぞれ異なってくるため、各測距点ごとに2つの温度補正係数を持つことが望ましい。
[実施例3]
本発明の実施の形態3として、上記本発明の構成を適用して構成したレンズ交換可能な
デジタル一眼レフカメラシステムについて説明する。
本発明の実施の形態1におけるデジタル一眼レフカメラシステムの構成は、実施の形態2と同一とする。
図18は、時間に対する温度差の変化を示すグラフで、温度計41の測定温度T1と、温度計42の測定温度T2との温度差の変化と閾値を示している。図4で示した時間に対する温度の変化を示すグラフと同一の条件である。
図19は、本実施例3の温度検出動作に関わるフローチャートを示す。ここでオートフォーカスに関わるフローチャートは、図9で説明したフローと同じためここでは省略する。なお、図19のフローにおける動作は本発明の演算手段14であるCPUによって実行される。
ステップ16では、2箇所の温度計41、42の測定温度T1、T2の値を取得する。完了後ステップ17へと進む。
ステップ17では、測定温度T1、T2の温度差が所定の閾値より大きいかどうかを判断する。(ここでは、閾値=0.4℃としている)。YESの場合ステップ18へと進み、NOの場合、ステップ19へと進む。
ステップ18の場合は、実施例1で説明した補正値Aを演算手段14により算出する。完了後オートフォーカスに関わるフローチャートへと戻る。
ステップ19の場合は、実施例1で説明した従来のピント補正値Bを演算手段14により算出する。完了後オートフォーカスに関わるフローチャートへと戻る。
図20は、実施例3を適用したときのピント補正値Cと従来のピント補正値Bでのピント補正残りを示している。図からわかるように、温度差が所定の閾値より大きい場合は、理論上誤差がゼロとなる補正値Aを採用し、温度差が所定の閾値より小さい場合は、従来のピント補正値Bを採用している。一般的な環境下では温度差が所定の閾値より小さく、よりシンプルな演算処理を行い、特殊な環境下においてのみ本発明を適用するようにしている。
これは理論上は本発明の補正処理の方が正しいが、温度測定の分解能や測距データの再現性などを考えると必要な再現性データは例えば、1μmに設定できる。それ以下の理論上の誤差は実質的には差がないと想定される。従って、実用上効果のある範囲で本発明を適用することを実施例3により行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
2 撮影光学系
8 カメラ本体(撮像装置)
41、42、43,44 温度検出手段
54 2次結像系レンズ(再結像光学系)
55、56 焦点検出用センサ

Claims (7)

  1. 被写体像を形成する撮影光学系と、前記撮影光学系による被写体像を受光する焦点検出用センサと、前記撮影光学系の異なる瞳位置を通過した被写体像を前記焦点検出用センサに再結像させる再結像光学系と、前記焦点検出用センサの出力に基づいて、前記撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出手段を備えた撮像装置において、
    少なくとも2つの温度検出手段を有すること、
    一つの測距点に対し少なくとも2つの温度補正係数を有すること、
    前記少なくとも2つの温度補正係数と個々の温度補正係数に対応する2つ以上の温度情報により、前記焦点検出手段より得られた焦点状態の量を補正するピント補正手段を有すること、
    を特徴とする撮像装置。
  2. 前記少なくとも2つの温度検出手段の一つは、前記撮像装置のミラーボックス内部に配置されること、
    を特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記少なくとも2つの温度検出手段により、前記温度補正対応する温度情報を推定する演算手段を有すること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記少なくとも2つの温度検出手段は、熱勾配を持った部位に配置されていること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記少なくとも2つの温度検出手段の一つは、前記焦点検出用センサの内部に配置されること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記少なくとも2つの温度検出手段の測定取得タイミングサンプリング間隔を取得すること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の撮像装置。
  7. 被写体像を形成する撮影光学系と、前記撮影光学系による被写体像を受光する焦点検出用センサと、前記撮影光学系の異なる瞳位置を通過した被写体像を前記焦点検出用センサに再結像させる再結像光学系と、前記焦点検出用センサの出力に基づいて、前記撮影光学系の焦点状態を検出する焦点検出手段を備えた撮像装置において、
    少なくとも2つの温度検出手段を有すること、
    少なくとも2つの温度変化の差に応じて、温度補正手段を切り替えること、
    を特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020052220A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd 制御装置、撮像装置、移動体、制御方法、及びプログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020052220A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd 制御装置、撮像装置、移動体、制御方法、及びプログラム

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