JP2012110944A - ハット型成形品 - Google Patents

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聡一郎 脇谷
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Abstract

【課題】天井部に加わる衝撃荷重に対する高い耐力(曲げ変形に対する高い抵抗)を有する、ハット型成形品を提供する。
【解決手段】ハット型成形品3は、互いに間隔を空けて対向する一対の縦壁部4と、各縦壁部4の一端縁間に架設される天井部5と、各縦壁部4の一端縁と反対側の他端縁から一対の縦壁部4の対向方向の外側に延びるフランジ部6とを一体的に備えている。各縦壁部4の途中部には、クランク状に屈曲することにより、天井部5の表面およびフランジ部6の表面と平行をなす段差面7が形成されている。そして、ハット型成形品3は、段差面7の幅cが0.1t√(E/σy)≦c≦10の関係を満たし(E:ヤング率、σy:鋼板の降伏強度)、かつ、天井部5の表面と段差面7との高低差eが1/5<e/H<4/10の関係を満たすように設計されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハット型成形品に関する。
たとえば、自動車の衝突時の乗員の安全を確保するため、自動車の車体を構成する部品には、衝突時に加わる大きな衝撃荷重に耐え得る耐力が求められる。そのため、自動車の車体は、断面ハット形状に成形(プレス加工)された鋼板からなるハット型成形品で基本的に構成されている。
ハット型成形品の改良に関して、種々の提案がなされている。1つの提案に係るハット型成形品では、両側の縦壁部がクランク状に屈曲されて、それらの途中部に、両縦壁部の上端間に架設される天井部および各縦壁部の下端から外側に延びるフランジ部に対する段差が形成されている。そして、かかる提案では、フランジ部からの高さが全高(フランジ部から天井部までの高さ)の60%以内の位置に段差が形成されることにより、いわゆるスプリングバックの発生を防止できるとされている。
特開2004−314123号公報
しかしながら、その提案に係る構成は、衝撃荷重に対する耐力を考慮したものではないので、スプリングバックの発生の防止に効果的であっても、ハット型成形品の天井部に衝撃荷重が加わったときの曲げ変形を防止することはできない。
本発明の目的は、天井部に加わる衝撃荷重に対する高い耐力(曲げ変形に対する高い抵抗)を有する、ハット型成形品を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明は、鋼板を断面ハット形状に成形したハット型成形品であって、互いに間隔を空けて対向する1対の縦壁部と、各前記縦壁部の一端縁間に架設される天井部と、各前記縦壁部の前記一端縁と反対側の他端縁から前記1対の縦壁部の対向方向の外側に延びるフランジ部とを備え、少なくとも一方の前記縦壁部の途中部には、前記フランジ部側の端部が前記対向方向の外側に膨出するようにクランク状に屈曲することにより、前記天井部と平行をなす段差面が形成されており、次式(1),(2)を満たすことを特徴としている。
0.1t√(E/σy)≦c≦10 ・・・(1)
1/5<e/H<4/10 ・・・(2)
ただし、t:前記鋼板の厚さ
E:ヤング率
σy:前記鋼板の降伏強度
c:前記段差面の前記対向方向の幅
e:前記天井部の表面と前記段差面との高低差
H:前記天井部の表面と前記フランジ部の裏面との高低差
このハット型成形品は、鋼板を断面ハット形状に成形したものであり、互いに間隔を空けて対向する1対の縦壁部と、各縦壁部の一端縁間に架設される天井部と、各縦壁部の一端縁と反対側の他端縁から1対の縦壁部の対向方向の外側に延びるフランジ部とを一体的に備えている。少なくとも一方の縦壁部の途中部には、フランジ部側の端部が縦壁部の対向方向の外側に膨出するようにクランク状に屈曲することにより、天井部と平行をなす段差面が形成されている。このような形状のハット型成形品において、式(1),(2)を満たすものは、式(1),(2)を満たさないものと比較して、天井部に加わる衝撃荷重に対する高い耐力(曲げ変形に対する高い抵抗)を有する。
縦壁部におけるクランク状に屈曲した部分が焼き入れされていることが好適である。焼き入れにより、縦壁部の強度をさらに増すことができ、天井部に加わる衝撃荷重に対する耐力を一層向上させることができる。
本発明によれば、ハット型成形品において、天井部に加わる衝撃荷重に対する耐力を向上させることができる。その結果、従来のハット型成形品に用いられている鋼板よりも薄い鋼板を用いて、従来のハット型成形品と同等以上の耐力を確保することができる。そのため、ハット型成形品が自動車のサイドインパクトビームに用いられる場合、自動車の側面衝突安全性を維持しながら、サイドインパクトビームの軽量化および低コスト化を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るハット型成形品を用いた中空部材の斜視図である。 図2は、図1に示される中空部材の端面図である。 図3は、実施例1および比較例1〜8の中空部材についての3点曲げ試験の結果を示すグラフである。 図4は、実施例1,2の中空部材についての3点曲げ試験の結果を示すグラフである。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るハット型成形品を用いた中空部材の斜視図である。図2は、図1に示される中空部材の端面図である。
中空部材1は、矩形平板状の鋼板からなる底板2の一方面に断面ハット形状の鋼板からなるハット型成形品3を接合して形成される中空棒状の部材であり、たとえば、自動車のサイドインパクトビームなどに用いられる。底板2およびハット型成形品3の素材である鋼板としては、たとえば、440〜1500Mpa級鋼板が用いられる。
ハット型成形品3は、矩形状の鋼板のプレス加工により得られる成形品である。ハット型成形品3は、互いに間隔を空けて対向する1対の縦壁部4と、各縦壁部4の一端縁間に架設される天井部5と、各縦壁部4の一端縁と反対側の他端縁から1対の縦壁部4の対向方向(以下、「幅方向」という。)の外側に延びるフランジ部6とを一体的に備え、幅方向において対称に形成されている。
天井部5は、矩形平板状をなしている。
各フランジ部6は、天井部5と平行に延びる矩形平板状をなしている。各フランジ部6の裏面(天井部5側と反対側の面)は、底板2の一方面に接している。そして、各フランジ部6は、底板2に溶接されている。これにより、底板2およびハット型成形品3は、互いに固定され、それらの間には、底板2ならびにハット型成形品3の縦壁部4および天井部5に囲まれる空間が形成されている。
各縦壁部4の途中部には、フランジ部6側の端部が幅方向の外側に膨出するようにクランク状に屈曲することにより、天井部5の表面およびフランジ部6の表面と平行をなす段差面7が形成されている。より具体的には、各縦壁部4は、天井部5の幅方向の端縁からフランジ部6側に延びる天井側部分8と、天井側部分8のフランジ部6側の端縁から幅方向の外側に延び、天井部5およびフランジ部6と平行をなす平行部分9と、平行部分9の幅方向の外側の端縁からフランジ部6側に延び、フランジ部6に接続されるフランジ側部分10とを一体的に有している。天井側部分8は、天井部5および平行部分9と直交している。フランジ側部分10は、フランジ部6および平行部分9と直交している。
そして、図2に示されるように、ハット型成形品3の素材である鋼板の厚さをtとし、段差面7の幅方向の幅をcとし、天井部5の表面と段差面7との高低差をeとし、天井部5の表面(フランジ部6側と反対側の面)とフランジ部6の裏面との高低差をHとしたときに、ハット型成形品3は、次式(3),(4)を満たすように設計されている。
0.1t√(E/σy)≦c≦10 ・・・(3)
1/5<e/H<4/10 ・・・(4)
ただし、E:ヤング率
σy:鋼板の降伏強度
ハット型成形品3は、ハット型成形品3と同様な形状をなし、式(3),(4)を満たさないものと比較して、天井部5に加わる衝撃荷重に対する高い耐力(曲げ変形に対する高い抵抗)を有する。そのため、ハット型成形品3では、従来のハット型成形品に用いられている鋼板よりも薄い鋼板を用いて、従来のハット型成形品と同等以上の耐力を確保することができる。よって、ハット型成形品3が自動車のサイドインパクトビームに用いられる場合、自動車の側面衝突安全性を維持しながら、サイドインパクトビームの軽量化および低コスト化を図ることができる。
また、縦壁部4におけるクランク状に屈曲した部分、つまり天井側部分8と平行部分9とがなす角部および平行部分9とフランジ側部分10とがなす角部が焼き入れされている。この焼き入れにより、縦壁部4の強度をさらに増すことができ、ハット型成形品3の耐力(曲げ変形に対する抵抗)を一層向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、その実施形態に限定されるものではない。
たとえば、縦壁部4の天井側部分8は、天井部5と直交しているとしたが、天井部5となす角度(内角)が90°以上120°以下となるように、天井部5に対して傾斜していればよい。
また、縦壁部4のフランジ側部分10は、平行部分9と直交しているとしたが、平行部分9となす角度(内角)が90°以上120°以下となるように、平行部分9に対して傾斜していればよい。
また、各縦壁部4に段差面7が形成されているとしたが、一方の縦壁部4のみに段差面7が形成されていてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
<実施例1>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mmおよび16mmである9個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=15(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を9枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、9個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる9個の中空部材を作製した。
<比較例1>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状とは異なり、縦壁部がクランク状に屈曲していない(段差面の幅方向の幅cおよび天井部の表面と段差面との高低差eが0mmである)1個のハット型成形品を作製した。このハット型成形品の各部の寸法(図2参照)は、
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を1枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、ハット型成形品を底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる1個の中空部材を作製した。
<比較例2>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mmおよび6mmである4個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=5(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を4枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、4個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる4個の中空部材を作製した。
<比較例3>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mm、6mm、8mmおよび10mmである6個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=10(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を6枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、6個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる6個の中空部材を作製した。
<比較例4>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mmおよび20mmである11個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=20(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を11枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、11個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる11個の中空部材を作製した。
<比較例5>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mmおよび20mmである11個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=25(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を11枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、11個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる11個の中空部材を作製した。
<比較例6>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mmおよび20mmである11個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=30(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を11枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、11個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる11個の中空部材を作製した。
<比較例7>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mmおよび20mmである11個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=35(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を11枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、11個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる11個の中空部材を作製した。
<比較例8>
プレス加工により、980Mpa級鋼板を断面ハット形状に成形して、図1,2に示される形状で、段差面の幅方向の幅cがそれぞれ1mm、2mm、4mm、6mm、8mm、10mm、12mm、14mm、16mm、18mmおよび20mmである11個のハット型成形品を作製した。各ハット型成形品の幅c以外の部分の寸法(図2参照)は、
天井部の表面と段差面との高低差e=40(mm)
鋼板の厚さt=1.2(mm)
天井部の表面とフランジ部の裏面との高低差H=50(mm)
フランジ部の裏面の幅方向の幅d=20(mm)
天井部の幅方向の幅b=60−c(mm)
である。
また、980Mpa級鋼板を切断して、ハット型成形品と平面視で同形状の底板を11枚作製した。底板の厚さsは、1.2mmである。その後、11個のハット型成形品をそれぞれ底板の一方面に溶接して、底板およびハット型成形品からなる11個の中空部材を作製した。
<3点曲げ試験>
実施例1および比較例1〜8の各中空部材について、3点曲げ試験を行い、天井部の曲げ変形に耐え得る荷重の大きさ(ピーク荷重)を求めた。3点曲げ試験では、図1に仮想線で示されるように、中空部材の底板の長手方向の両端部を裏面側(下方)から支持し、ハット型成形品の天井部における長手方向の中央部を底板側に押圧した。
実施例1の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表1および図3に曲線Jで示す。
比較例1の中空部材についての3点曲げ試験の結果を表2および図3に点Kで示す。
比較例2の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表3および図3に曲線Lで示す。
比較例3の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表4および図3に曲線Mで示す。
比較例4の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表5および図3に曲線Nで示す。
比較例5の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表6および図3に曲線Oで示す。
比較例6の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表7および図3に曲線Pで示す。
比較例7の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表8および図3に曲線Qで示す。
比較例8の各中空部材についての3点曲げ試験の結果を表9および図3に曲線Rで示す。
図3および表1〜9に示される3点曲げ試験の結果から、ハット型成形品の段差面の幅方向の幅cが0.1t√(E/σy)≦c≦10の関係を満たし、かつ、天井部の表面と段差面との高低差eが10mmよりも大きく20mmよりも小さければ(1/5<e/H<4/10の関係を満たしていれば)、幅cの値にかかわらず、23.5kNよりも大きいピーク荷重を得ることができ、それらの関係を満たさないもの(比較例1〜8)と比較して、天井部に加わる衝撃荷重による曲げ変形に対する高い抵抗を有することが確認された。
<実施例2>
実施例1と同一の9個のハット型成形品を作製し、縦壁部における天井側部分と平行部分とがなす角部および平行部分とフランジ側部分とがなす角部に焼き入れを施した。焼き入れ手法としては、高周波焼き入れを採用した。そして、実施例1と同様に、9個のハット型成形品を用いた中空部材を作製した。
実施例2の各中空部材について、3点曲げ試験を行い、天井部の曲げ変形に耐え得る荷重の大きさ(ピーク荷重)を求めた。その結果を表10および図4に曲線Vで示す。また、図4には、実施例1の各中空部材についての3点曲げの結果が曲線Jで示されている。
図4および表1,10に示される3点曲げ試験の結果から、焼き入れにより、縦壁部の強度をさらに増すことができ、ハット型成形品の耐力が高まることが確認された。
3 ハット型成形品
4 縦壁部
5 天井部
6 フランジ部
7 段差面

Claims (2)

  1. 鋼板を断面ハット形状に成形したハット型成形品であって、
    互いに間隔を空けて対向する1対の縦壁部と、
    各前記縦壁部の一端縁間に架設される天井部と、
    各前記縦壁部の前記一端縁と反対側の他端縁から前記1対の縦壁部の対向方向の外側に延びるフランジ部とを備え、
    少なくとも一方の前記縦壁部の途中部には、前記フランジ部側の端部が前記対向方向の外側に膨出するようにクランク状に屈曲することにより、前記天井部の表面と平行をなす段差面が形成されており、
    0.1t√(E/σy)≦c≦10
    1/5<e/H<4/10
    ただし、t:前記鋼板の厚さ
    E:ヤング率
    σy:前記鋼板の降伏強度
    c:前記段差面の前記対向方向の幅
    e:前記天井部の表面と前記段差面との高低差
    H:前記天井部の表面と前記フランジ部の裏面との高低差
    を満たす、ハット型成形品。
  2. 前記縦壁部におけるクランク状に屈曲した部分が焼き入れされている、請求項1に記載のハット型成形品。
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