JP2012110085A - 電池内蔵機器及び電池内蔵機器と充電台 - Google Patents

電池内蔵機器及び電池内蔵機器と充電台 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な回路構成としながら、電池情報を正確に充電台に伝送する。
【解決手段】電池内蔵機器と充電台は、受電コイル51を備える電池内蔵機器50と、送電コイル11を備える充電台10とからなる。電池内蔵機器50は、内蔵電池52の電池情報で受電コイル51の負荷を変化させる変調回路66を備える。充電台10は、受電コイル51の負荷の変化を送電コイル11を介して検出して電池情報を検出する検出回路17を備える。さらに、変調回路66は、整流回路53と内蔵電池52との間に接続してなる電圧降下変化素子67と、内蔵電池52の電池情報を検出する電池情報検出回路59と、この電池情報検出回路59の信号で電圧降下変化素子67の電圧降下を変化させる制御回路65とを備え、制御回路65が、電池情報で電圧降下変化素子67の電圧降下を変化させて、受電コイル51の負荷を変化させて電池情報を充電台10に伝送している。
【選択図】図8

Description

本発明は、パック電池や携帯電話などの電池内蔵機器と、この電池内蔵機器に電磁誘導作用で電力を搬送して、電池内蔵機器の内蔵電池を充電する充電台に関し、とくに電池内蔵機器から充電台に電池情報を伝送する回路を備える電池内蔵機器及び電池内蔵機器と充電台に関する。
電磁誘導の作用で送電コイルから受電コイルに電力搬送して、内蔵電池を充電する充電台は開発されている。(特許文献1参照)
特許文献1は、充電台に、交流電源で励磁される送電コイルを内蔵し、パック電池には送電コイルに電磁結合される受電コイルを内蔵する構造を記載する。さらに、パック電池は、受電コイルに誘導される交流を整流し、これを電池に供給して充電する回路も内蔵する。この構造によると、充電台の上にパック電池を載せて、非接触状態でパック電池の電池を充電できる。
特開平9−63655号公報
特許文献1に示すように、送電コイルと受電コイルとを電磁結合して、電池の充電電力を伝送する方式は、電池の充電が完了したことを電池側から充電する電源側に伝送して、電源側で送電コイルへの電力供給を停止して電池の充電を停止する必要がある。また、電池の充電途中においても、電池の電圧や充電電流や温度などの電池情報を電源側に伝送して理想的な状態で充電することができる。電池情報は、受電コイルの負荷を変動させる変調方式で充電台に伝送できる。
この変調方式は、図1に示すように、受電コイル151と並列に接続する変調用抵抗163を、スイッチング素子164でオンオフに切り換えて受電コイル151の負荷を変動させる。この変調方式は、スイッチング素子164をオンとする状態で、電池152と変調用抵抗163の両方を、整流回路153を介して受電コイル151の負荷とし、スイッチング素子164をオフとする状態では、電池152のみを受電コイル151の負荷とする。すなわち、スイッチング素子164をオンオフに切り換えることで、受電コイル151の負荷を変化させる。受電コイルの負荷変動は、送電コイルの電流や電圧を変化させる。したがって、充電台側では送電コイルの電流や電圧変化を検出して、受電コイルの負荷変動から電池情報を検出できる。
ところが、この変調方式で電池内蔵機器から充電台に電池情報を伝送すると、電池の充電電流の大きい状態ではスイッチング素子をオンオフに切り換える状態での負荷変動の比率が小さくなる。したがって、充電台は、送電コイルの変動で電池情報を正確に検出できなくなる欠点がある。この欠点は、変調用抵抗の電気抵抗を小さくして、スイッチング素子をオンに切り換える状態で変調用抵抗の電流を大きくして防止できる。しかしながら、変調用抵抗の電流を大きくすると、この電流は電池の充電には使用されず、無駄に消費する電力が大きくなる問題点が生じる。
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、簡単な回路構成としながら、電池情報を正確に電源側の充電台に伝送できる電池内蔵機器及び電池内蔵機器と充電台を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の電池内蔵機器と充電台は、内蔵電池52に充電電力を供給する受電コイル51を備える電池内蔵機器50、70、80、90、100と、この電池内蔵機器50、70、80、90、100の受電コイル51に電磁結合して充電電力を供給する送電コイル11を備える充電台10とからなる。電池内蔵機器50、70、80、90、100は、内蔵電池52の電池情報で受電コイル51の負荷を変化させる変調回路66、76、86を備えている。充電台10は、変調回路66、76、86で変化される受電コイル51の負荷の変化を送電コイル11を介して検出して電池情報を検出する検出回路17を備えている。さらに、変調回路66、76、86は、受電コイル51の出力を整流する整流回路53と内蔵電池52との間に接続してなる電圧降下変化素子67、77、87と、内蔵電池52の電池情報を検出する電池情報検出回路59と、この電池情報検出回路59の信号で電圧降下変化素子67、77、87の電圧降下を変化させる制御回路65とを備えており、変調回路66、76、86の制御回路65が、電池情報で電圧降下変化素子67、77、87の電圧降下を変化させて、受電コイル51の負荷を変化させて電池情報を充電台10に伝送している。
以上の電池内蔵機器と充電台は、極めて簡単な回路構成としながら、電池情報を正確に電源側の充電台に伝送できる特徴がある。それは、電池内蔵機器が、整流回路と内蔵電池との間に電圧降下変化素子を接続して、この電圧降下変化素子の電圧降下を変化させて電池情報を充電台に伝送するからである。この構造の電池内蔵機器は、内蔵電池を大きな電流で充電する状態にあっても、また、小さい充電電流で充電する状態にあっても、電圧降下変化素子の電圧降下を変化することで充電電流を所定の変化率で変化できる。このため、内蔵電池の充電状態にかかわらず、電池情報を正確に充電台に伝送できる。
本発明の電池内蔵機器と充電台は、電圧降下変化素子67を、ダイオード67Aとスイッチング素子67Bの並列回路で構成し、制御回路65がスイッチング素子67Bをオンオフに切り換えて、ダイオード67A両端の電圧降下を変化させて電池情報を充電台10に伝送することができる。
以上の電池内蔵機器は、ダイオードと並列に接続しているスイッチング素子をオンオフに切り換えることで、ダイオードの電圧降下を変化させて電池情報を充電台に伝送できる。ダイオードは、内蔵電池の充電電流にかかわらず、一定の電圧降下を発生するので、その両端をスイッチング素子で短絡し、あるいは短絡しない状態で、ダイオードの電圧降下を確実に変動して、電池情報を充電台に伝送できる。
本発明の電池内蔵機器と充電台は、電圧降下変化素子77を、寄生ダイオード77Aを有するFET77Bとし、制御回路65が電池情報でFET77Bをオンオフに切り換えて、FET77B両端の電圧降下を変化させて電池情報を充電台10に伝送することができる。
以上の電池内蔵機器は、電圧降下変化素子を寄生ダイオードを有するFETとして、FETをオンオフに切り換えて、FET両端の電圧降下を変化させる。このため、電圧降下変化素子をひとつの素子で実現すると共に、FETをオンオフに制御して電圧降下を変化できるので、簡単な回路構成で電池情報を充電台に伝送できる。
本発明の電池内蔵機器と充電台は、電圧降下変化素子87を、整流回路53と内蔵電池52との間に接続してなるFET87Bとして、制御回路65がこのFET87Bのオン抵抗を変化させて、電圧降下変化素子87の電圧降下を変化させて電池情報を充電台10に伝送することができる。
以上の電池内蔵機器は、整流回路と内蔵電池との間に接続してなるFETのオン抵抗を変化させて、電池情報を充電台に伝送できるので、電池情報を伝送するために専用のFETやダイオードを接続する必要がなく、回路構成を簡単にできる。また、FETはゲート電圧で簡単にオン抵抗を変化できるので、簡単な回路構成でオン抵抗を変化させて、電池情報を正確に充電台に伝送できる。また、FETのゲート電圧でもって、オン抵抗を大幅に変動させることもできるので、電池情報をより正確に充電台に伝送できる特徴もある。
本発明の電池内蔵機器と充電台は、電池内蔵機器50、70、80、90、100が、電池情報を充電台10に伝送するサブ変調回路61、71、81、91、101を備えて、このサブ変調回路61、71、81、91、101が、受電コイル51と並列に接続してなる変調用コンデンサー63にサブスイッチング素子64、74、84を直列に接続してなるコンデンサー負荷回路62、72、82と、このコンデンサー負荷回路62、72、82のサブスイッチング素子64、74、84を電池情報でオンオフに切り換える制御回路65とを備えて、制御回路65がサブスイッチング素子64、74、84と電圧降下変化素子67、77、87の両方を時分割に制御して、電池情報を充電台10に伝送することができる。
以上の電池内蔵機器は、変調回路とサブ変調回路の両方で電池情報を伝送するので、より正確に電池情報を充電台に伝送できる。とくに、この電池内蔵機器は、変調回路の電圧降下変化素子とサブ変調回路のサブスイッチング素子の両方をひとつの制御回路で時分割に制御するので、回路構成を簡単にしながら、変調回路とサブ変調回路の両方で電池情報を充電台に伝送できる。
本発明の電池内蔵機器と充電台は、受電コイル51の出力側に、静電容量が異なる変調用コンデンサー63を有する複数組のコンデンサー負荷回路62、72を並列に接続して、制御回路65が何れかのコンデンサー負荷回路62、72のサブスイッチ64、74をオンオフに制御して、電池情報を充電台10に伝送することができる。
以上の電池内蔵機器は、受電コイルと並列に接続するコンデンサーの静電容量を変化させることで、受電コイルの共振周波数を複数の周波数に変更しながら、電池情報を充電台に伝送できる。このため、受電コイルの共振周波数による伝送誤差を解消して、電池情報をより正確に充電台に伝送できる特徴がある。受電コイルにコンデンサーを接続して、受電コイルの共振周波数を変化させる変調方式は、送電コイルの周波数によって電池情報を正確に伝送するのが難しい周波数となることがある。
図11は、X軸を送電コイルに供給する交流の周波数、Y軸を送電コイルの電流変化を示すグラフである。ただし、この図において実線で示す曲線Aは、受電コイルの共振周波数を100kHz、鎖線で示す曲線Bは、受電コイルの共振周波数を276kHzとする状態を示している。受電コイルの共振周波数は、これと並列に接続するコンデンサーの静電容量で変化される。この図から、曲線Aと曲線Bとが交差する位置における送電コイルの周波数、たとえば、約150kHzにおいては、曲線Aと曲線Bとが重なるので、受電コイルと並列にコンデンサーを接続して、共振周波数を100kHzから276kHzと変化させても、送電コイルの電流は変化しない。送電コイルの電流が変化しない状態にあっては、負荷変動から電池情報を検出できなくなる。ところが、以上の電池内蔵機器は、受電コイルに並列に接続するコンデンサーの静電容量を変化させることで、受電コイルの共振周波数を変更して、曲線Aや曲線Bに示すように、送電コイルの電流が変化する特性を変化できるので、受電コイルの共振周波数を変化させることで、電池情報を伝送できない送電コイルの周波数においても、電池情報を伝送できる。複数組の変調用コンデンサーを受電コイルと並列に接続する回路構成にあっては、受電コイルと並列に接続する変調用コンデンサーの静電容量を選択することで、受電コイルの共振周波数を変更できる。したがって、受電コイルの共振周波数を送電コイルの電流を変更できる周波数に変更することで、電池情報を充電台に正確に伝送できる。
本発明の電池内蔵機器は、内蔵電池52に充電電力を供給する受電コイル51を備え、この受電コイル51に充電台の送電コイルを電磁結合させて充電電力を供給している。電池内蔵機器は、内蔵電池52の電池情報で受電コイル51の負荷を変化させる変調回路66、76、86を備えている。変調回路66、76、86は、受電コイル51の出力を整流する整流回路53と内蔵電池52との間に接続してなる電圧降下変化素子67、77、87と、内蔵電池52の電池情報を検出する電池情報検出回路59と、この電池情報検出回路59の信号で電圧降下変化素子67、77、87の電圧降下を変化させる制御回路65とを備えている。電池内蔵機器は、変調回路66、76、86の制御回路65が、電池情報で電圧降下変化素子67、77、87の電圧降下を変化させて、受電コイル51の負荷を変化させて電池情報を充電台に伝送している。
以上の電池内蔵機器は、極めて簡単な回路構成としながら、電池情報を正確に電源側の充電台に伝送できる特徴がある。それは、電池内蔵機器が、整流回路と内蔵電池との間に電圧降下変化素子を接続して、この電圧降下変化素子の電圧降下を変化させて電池情報を充電台に伝送するからである。この構造の電池内蔵機器は、内蔵電池を大きな電流で充電する状態にあっても、また、小さい充電電流で充電する状態にあっても、電圧降下変化素子の電圧降下を変化することで充電電流を所定の変化率で変化できる。このため、内蔵電池の充電状態にかかわらず、電池情報を正確に充電台に伝送できる。
従来の電池内蔵機器の変調方式の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施例にかかる電池内蔵機器と充電台の斜視図である。 図2に示す充電台の内部構造を示す概略斜視図である。 図2に示す充電台の内部構造を示す水平断面図である。 図4に示す充電台の垂直縦断面図である。 図4に示す充電台の垂直横断面図である。 本発明の一実施例にかかる充電台の位置検出制御器を示す回路図である。 本発明の一実施例にかかる電池内蔵機器と充電台のブロック図である。 電池内蔵機器の他の一例を示すブロック図である。 電池内蔵機器の他の一例を示すブロック図である。 送電コイルに供給する交流の周波数と送電コイルの電流変化の関係を示すグラフである。 電池内蔵機器の他の一例を示すブロック図である。 電池内蔵機器の他の一例を示すブロック図である。 位置検出信号で励起された並列共振回路から出力されるエコー信号の一例を示す図である。 送電コイルと受電コイルの相対的な位置ずれに対する発振周波数の変化を示す図である。 本発明の他の実施例にかかる充電台の位置検出制御器を示す回路図である。 図16に示す位置検出制御器の位置検出コイルに誘導されるエコー信号のレベルを示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電池内蔵機器及び電池内蔵機器と充電台を例示するものであって、本発明は電池内蔵機器及び電池内蔵機器と充電台を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図2ないし図8は、充電台10の概略構成図及び原理図を示している。充電台10は、図2、図3、及び図8に示すように、充電台10の上に電池内蔵機器50を載せて、電池内蔵機器50の内蔵電池52を磁気誘導作用で充電する。電池内蔵機器50は、送電コイル11に電磁結合される受電コイル51を内蔵している。この受電コイル51に誘導される電力で充電される内蔵電池52を内蔵している。ここで、電池内蔵機器50は、携帯電話やICプレーヤなどの電子機器とすることも、パック電池とすることもできる。
電池内蔵機器50は、内蔵電池52の電池情報で受電コイル51の負荷を変化させる変調回路66を備え、充電台10は、変調回路66で変化される受電コイル51の負荷の変化を送電コイル11を介して検出して電池情報を検出する検出回路17を備えている。
変調回路66は、受電コイル51の出力を整流する整流回路53と内蔵電池52との間に接続している電圧降下変化素子67と、内蔵電池52の電池情報を検出する電池情報検出回路59と、この電池情報検出回路59の信号で電圧降下変化素子67の電圧降下を変化させる制御回路65とを備えている。
図8の電圧降下変化素子67は、ダイオード67Aとスイッチング素子67Bの並列回路である。ダイオード67Aは、内蔵電池52に充電電流を流す方向に接続されて、整流回路53の出力で内蔵電池52を充電する。ダイオード67Aは、順方向に電流を流す状態で所定の電圧降下を発生する。ダイオード67Aの順方向の電圧降下は、抵抗器のように電流に比例して大きくならず、一定の電流範囲でほぼ一定となる。したがって、整流回路53の出力電圧は、ダイオード67Aの電圧降下と内蔵電池52の電圧との加算値となる。通常の充電電流の変動範囲では内蔵電池52の電圧はさほど変化しないことから、整流回路53の出力電圧はダイオード67の電圧降下分だけ持ち上がり、受電コイル51に流れる充電電流が下がり、送電コイル11に流れる電流を変化させる。
スイッチング素子67Bは、オン状態におけるオン抵抗の小さい素子、たとえばFETやトランジスタなどの半導体スイッチング素子である。オン抵抗の小さいスイッチング素子67Bは、オン状態でダイオード67Aの両端を短絡して、ダイオード両端の電圧降下をほぼ0Vとする。したがって、スイッチング素子67Bのオン状態において、整流回路53の出力電圧はダイオード67Aで電圧降下することなく内蔵電池52に供給され、スイッチング素子67Bのオフ状態では、整流回路53の出力電圧は、ダイオード67Aで電圧降下されて内蔵電池52に供給される。ダイオード67Aで電圧降下して充電される内蔵電池52の充電電流は、ダイオード67Aで電圧降下することなく充電される充電電流よりも小さくなる。すなわち、スイッチング素子67Bをオンオフに制御することで、内蔵電池52の充電電流を変化できる。
内蔵電池52の充電電流は受電コイル51から供給されるので、内蔵電池52の充電電流が変化すると、受電コイル51の負荷が変化する。受電コイル51の負荷が変化すると、送電コイル11の電流、電圧、位相などが変化するので、充電台10は、送電コイル11のこれらの変化を検出して、スイッチング素子67Bのオンオフを検出できる。したがって、電池内蔵機器50が、電池情報でスイッチング素子67Bをオンオフに切り換えるように変調して、電池情報を充電台10に伝送できる。
スイッチング素子67Bは、制御回路65でオンオフに制御される。制御回路65は、電池情報でスイッチング素子67Bをオンオフに切り換えて、電池情報を充電台10に伝送する。制御回路65は、充電している電池の満充電、残容量、電圧、充電している電流、電池の温度、電池のシリアル番号、電池の充電電流を特定する許容充電電流、電池の充電をコントロールする許容温度等の電池情報をデジタル信号として、スイッチング素子67Bを制御して伝送する。電池内蔵機器50は、内蔵電池52の電池情報を検出する電池情報検出回路59を備えており、この電池情報検出回路59でもって、充電している電池の電圧、充電電流、電池温度等の電池情報を検出して制御回路65に入力する。制御回路65は、所定の周期で繰り返し、すなわち、電池情報を伝送する伝送タイミングと、電池情報を伝送しない非伝送タイミングとを所定の周期で繰り返して、電池情報を伝送する。この周期は、たとえば0.1sec〜5sec、好ましくは0.1sec〜1秒に設定される。充電している電池は、残容量、電圧、電流、温度などが変化するので、これ等の電池情報は、前述の周期で繰り返し伝送するが、電池のシリアル番号、電池の充電電流を特定する許容充電電流、電池の充電をコントロールする許容温度等の電池情報は、充電を開始する最初にのみ伝送して、その後に繰り返し伝送する必要はない。また、充電している電池の満充電の電池情報は、充電している電池が満充電となったタイミングにおいて伝送される。
制御回路65は、伝送タイミングにおいては、電池情報を示すデジタル信号でスイッチング素子67Bをオンオフに切り換えて、電圧降下変化素子67の電圧降下を変化して、すなわち変調して電池情報を伝送する。たとえば、制御回路65は、1000bpsのスピードでスイッチング素子67Bをオンオフ制御して、電池情報を伝送する。ただし、制御回路65は、500bps〜5000bpsで電池情報を伝送することもできる。伝送タイミングにおいて1000bpsで電池情報を伝送した後、非伝送タイミングにおいては、電池情報の伝送を停止して内蔵電池を正常な状態で充電する。伝送タイミングにおいて、スイッチング素子67Bがオンオフに切り換えられる。
制御回路65は、非伝送タイミングにおいて、スイッチング素子67Bをオン状態に保持して、ダイオード67Aの両端を短絡する。この状態で、整流回路53の出力は直接に内蔵電池52に供給されて充電する。この方式は、非伝送タイミングにおいて内蔵電池52を効率よく充電できる。ただし、非伝送タイミングにおいて、スイッチング素子をオフに保持することもできる。
充電台10は、検出回路17でもって、送電コイル11の電圧レベル変化から、内蔵電池52の充電電流変化を検出し、充電電流変化から電池情報を検出する。内蔵電池52の充電電流が変化すると、送電コイル11が受電コイル51に電磁結合していることから、送電コイル11の電圧レベルが変化する。送電コイル11の電圧レベルは、スイッチング素子67Bのオンオフに同期して変化するので、送電コイル11の電圧レベルの変化からスイッチング素子67Bのオンオフを検出できる。制御回路65は、電池情報を示すデジタル信号でスイッチング素子67Bをオンオフに切り換えているので、検出回路17がスイッチング素子67Bのオンオフを検出することで、電池情報を示すデジタル信号を検出し、検出されるデジタル信号から、充電している電池の満充電、残容量、電圧、電流、温度などを検出することができる。
ただし、検出回路17は、送電コイル11の電流レベルの変化、電圧レベルの変化、電流の電圧に対する位相変化、あるいは伝送効率の変化等の変化値のいずれかから、電池情報を検出することもできる。内蔵電池52の充電電流変化によって、送電コイル11のこれらの特性が変化するからである。
図8の電池内蔵機器50は、電圧降下変化素子67をダイオード67Aとスイッチング素子67Bとの並列回路とする。図9に示す電池内蔵機器70の変調回路76は、電圧降下変化素子77を寄生ダイオード77Aを有するFET77Bとする。寄生ダイオード77Aを有するFET77Bは、ダイオード67Aと並列にスイッチング素子67Bを接続している図8の電圧降下変化素子67と実質的には等価な回路となる。したがって、この電池内蔵機器70は、電圧降下変化素子77のスイッチング素子であるFET77Bをオンオフに制御して、図8の電池内蔵機器50と同じように、電池情報を充電台10に伝送できる。
この電圧降下変化素子77は、寄生ダイオード77Aの順方向を、内蔵電池52を充電する電流を流す方向とする。この電圧降下変化素子77は、FET77Bを制御回路65でオンオフに制御して、内蔵電池52の充電電流を変化させる。FET77Bがオフの状態で、内蔵電池52は寄生ダイオード77Aを介して充電される。このため、寄生ダイオード77Aの両端に電圧降下が発生して、整流回路53の出力電圧は寄生ダイオード77Aの電圧降下分だけ持ち上がり、受電コイル51に流れる充電電流が下がる。FET77Bがオンの状態では、寄生ダイオード77Aの電圧降下はほぼ0Vとなり、整流回路53の出力電圧はほぼ内蔵電池52と同じ電圧となり受電コイル51に流れる充電電流は増える。
さらに、図10に示す電池内蔵機器80の変調回路86は、電圧降下変化素子87を、寄生ダイオードのないFETやトランジスタ等の半導体スイッチング素子で実現している。図の電圧降下変化素子87は、FET87Bとしている。この電圧降下変化素子87は、オン抵抗を変化させて、電池情報を充電台10に伝送する。この電圧降下変化素子87は、オン抵抗を、ほぼ0Ωと、0Ωではない低抵抗な状態とに変化させて、内蔵電池52の充電電流をコントロールする。電圧降下変化素子87のオン抵抗は、制御回路65からゲートやベースに入力される信号で制御される。FET87Bの電圧降下変化素子87は、制御回路65からゲートに入力される信号でオン抵抗を変化させる。トランジスタの電圧降下変化素子は、制御回路からベースに入力される電流でオン抵抗を変化させる。この電圧降下変化素子87も、非伝送タイミングにおいては、半導体スイッチング素子のオン抵抗を小さく制御して、整流回路53の出力で内蔵電池52を効率よく充電する。
さらにまた、電圧降下変化素子は、図示しないが、抵抗器とスイッチング素子との並列回路とで実現することもできる。この電圧降下変化素子は、スイッチング素子で抵抗器の両端を短絡して電圧降下をほぼ0Vに、スイッチング素子をオフとして抵抗器の電圧降下を大きくして、内蔵電池の充電電流を変化させて、電池情報を充電台に伝送する。
図8ないし図10の電池内蔵機器50、70、80は、電池情報を充電台10に伝送するために、さらにサブ変調回路61、71、81も備えている。この電池内蔵機器50、70、80は、変調回路66、76、86とサブ変調回路61、71、81の両方で電池情報を充電台10に伝送することで、より確実に電池情報を充電台10に伝送する。この電池内蔵機器50、70、80は、変調回路66、76、86とサブ変調回路61、71、81とで、時分割に電池情報を充電台10に伝送する。変調回路66、76、86とサブ変調回路61、71、81とで時分割に電池情報を伝送する電池内蔵機器50は、変調回路66、76、86で電池情報を伝送した最後に、サブ変調回路61、71、81に切り換える切換信号を出力し、またサブ変調回路61、71、81で電池情報を伝送した最後に、変調回路66、76、86に切り換える切換信号を出力する。充電台10は、切換信号を検出して、変調回路66、76、86とサブ変調回路61、71、81の信号から電池情報を検出する。また、時分割に変調回路66、76、86とサブ変調回路61、71、81の両方で電池情報を伝送する電池内蔵機器50は、変調回路66、76、86とサブ変調回路61、71、81とで、たとえば、伝送速度を500bps〜5000bpsの間で異なる速度とする等の異なる信号として電池情報を伝送して、充電台10が変調回路66、76、86の信号とサブ変調回路61、71、81の信号とを識別することができる。
ただし、電池内蔵機器は、変調回路のみで電池情報を充電台に伝送し、あるいはサブ変調回路のみで電池情報を充電台に伝送することもできる。また、変調回路66、76、86が故障する状態ではサブ変調回路61、71、81で、サブ変調回路61、71、81が故障する状態では変調回路66、76、86で電池情報を充電台10に伝送することもできる。
図8と図9のサブ変調回路61、71は、受電コイル51と並列に接続している変調用コンデンサー63にサブスイッチング素子64、74を直列に接続しているコンデンサー負荷回路62、72と、このコンデンサー負荷回路62、72のサブスイッチング素子64、74を電池情報でオンオフに切り換える制御回路65とを備えている。図10のサブ変調回路81は、受電コイル51に接続してなるコンデンサー83と、コンデンサー83の整流回路53側をショートするショート回路88とで構成されるコンデンサー負荷回路82と、ショート回路88のサブスイッチング素子84を電池情報でオンオフに切り換える制御回路65とを備えている。ショート回路88は、PTC等の抵抗素子89とサブスイッチング素子84との直列回路である。このサブ変調回路81は、サブスイッチング素子84をオンオフに制御して、ショート回路88を介してコンデンサー83を受電コイル51と並列に接続して、すなわちコンデンサー83を変調用コンデンサー63に併用する。
制御回路65は、変調回路66、76、86の電圧降下変化素子67、77、87を制御するもので、ひとつの制御回路65でもって、変調回路66、76、86の電圧降下変化素子67、77、87とサブ変調回路61、71、81のサブスイッチング素子64、74、84を制御する。この制御回路65は、電池情報でサブスイッチング素子64、74、84をオンオフに切り換えて、電池情報を充電台10に伝送する。制御回路65は、電池情報をデジタル信号として、サブスイッチング素子64、74、84を制御して伝送する。
制御回路65は、所定の周期で繰り返し、すなわち、電池情報を伝送する伝送タイミングと、電池情報を伝送しない非伝送タイミングとを所定の周期で繰り返して、電池情報を伝送する。ただし、制御回路65は変調回路66、76、86も制御するので、変調回路66、76、86の電圧降下変化素子67、77、87とサブ変調回路61、71、81のサブスイッチング素子64、74、84とは時分割に制御する。サブ変調回路61、71、81は、伝送タイミングにおいては、電池情報を示すデジタル信号でサブスイッチング素子64、74、84をオンオフに切り換えて、受電コイル51の並列容量性を変調して電池情報を伝送する。たとえば、制御回路65は、1000bpsのスピードでサブスイッチング素子64、74、84をオンオフ制御して、電池情報を伝送する。ただし、制御回路65は、500bps〜5000bpsで電池情報を伝送することもできる。伝送タイミングにおいて1000bpsで電池情報を伝送した後、非伝送タイミングにおいては、電池情報の伝送を停止して電池を正常な状態で充電する。伝送タイミングにおいて、サブスイッチング素子64、74、84がオンオフに切り換えられる。電池情報を伝送するために、受電コイル51に変調用コンデンサー63が接続される。変調用コンデンサー63は、受電コイル51に対して並列に接続されることから、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送する効率を設計された最適状態よりも若干だが低下させる。ただ、伝送タイミングが非伝送タイミングに対して短い時間であり、また、この伝送タイミングにおいても変調用コンデンサー63が受電コイル51に接続されるタイミングは非常に短いので、受電コイル51に変調用コンデンサー63を接続する状態で電力搬送の効率が低下しても、トータル時間では、電力搬送の効率低下はほとんど無視できる程度にできる。
充電台10は、サブ変調回路61、71、81から伝送される信号を検出する検出回路17も備えている。この検出回路17でもって、送電コイル11の電圧レベル変化から、内蔵電池52の充電電流変化を検出し、充電電流変化から電池情報を検出する。内蔵電池52の充電電流が変化すると、送電コイル11が受電コイル51に電磁結合していることから、送電コイル11の電圧レベルが変化する。送電コイル11の電圧レベルは、サブスイッチング素子64、74、84のオンオフに同期して変化するので、送電コイル11の電圧レベルの変化からサブスイッチング素子64、74、84のオンオフを検出できる。サブ変調回路61、71、81は、電池情報を示すデジタル信号でサブスイッチング素子64、74、84をオンオフに切り換えているので、検出回路17がサブスイッチング素子64、74、84のオンオフを検出することで、電池情報を示すデジタル信号を検出し、検出されるデジタル信号から、充電している電池の電圧、電流、温度などを検出することができる。
ただし、検出回路17は、送電コイル11の電流レベルの変化、電流の電圧に対する位相変化、あるいは伝送効率の変化等の変化値のいずれかから、電池情報を検出することもできる。内蔵電池52の充電電流変化によって、送電コイル11のこれらの特性が変化するからである。
ところで、受電コイル51に変調用コンデンサー63を並列に接続して、スイッチング素子64、74をオンオフして、受電コイル51と変調用コンデンサー63との並列回路のインピーダンスを変化させる変調方式は、変調用コンデンサー63と受電コイル51との共振周波数が変化する。この変調方式は、前述したように、受電コイル51と変調用コンデンサー63との共振周波数によって、送電コイル11の電流が変化する状態が変動する。図11は、X軸を送電コイル11に供給する交流の周波数、Y軸を送電コイル11の電流変化を示すグラフである。ただし、この図において、実線で示す曲線Aは、受電コイル51の共振周波数を100kHzとし、鎖線で示す曲線Bは、受電コイル51の共振周波数を276kHzとする状態を示している。受電コイル51の共振周波数は、これと並列に接続するコンデンサーの静電容量で変化する。直列共振コンデンサ55に比べ、変調用コンデンサー63の容量が少ないことから、変調用コンデンサー63を接続した場合に共振周波数は高くなる。共振周波数が受電コイル51と並列に接続されるコンデンサーの静電容量の平方根に反比例するからである。
この図から、受電コイルに変調用コンデンサーを接続して、スイッチング素子をオンオフして、共振周波数を100kHzから276kHzに変化させても、曲線Aと曲線Bとが交差する位置における送電コイルの周波数、たとえば、約150kHzとする状態においては、曲線Aと曲線Bとが重なるので、送電コイルの電流は変化しない。変調用コンデンサーを接続しても送電コイルの電流が変化しないと、充電台は電池情報を検出できなくなる。一方、上述の本実施例においては、上述のように、電圧降下変化素子を利用することにより、このような不具合を解消することができる。
図12と図13に示す電池内蔵機器90、100のサブ変調回路91、101は、受電コイル51に、静電容量が異なる変調用コンデンサー63を有する複数組のコンデンサー負荷回路62、72を並列に接続している。このサブ変調回路91、101の制御回路65は、サブスイッチング素子64、74をオンオフに切り換えることで、すなわち、受電コイル51の共振周波数を変更することで、送電コイル11の電流を変化できるコンデンサー負荷回路62、72のサブスイッチング素子64、74をオンオフに制御して、電池情報を充電台10に伝送する。
図12と図13の電池内蔵機器90、100は、複数組のコンデンサー負荷回路62、72を備えるので、送電コイル11の周波数によっては、変調用コンデンサー63を接続する状態と、接続しない状態とで、送電コイル11の電流を変化できない状態とならないように、変調用コンデンサー63の接続と非接続とで送電コイル11の電流を変化できるコンデンサー負荷回路62、72のサブスイッチング素子64、74をオンオフに切り換えて、電池情報を伝送する。したがって、この電池内蔵機器90、100は、複数のコンデンサー負荷回路62、72の変調用コンデンサー63を、受電コイル51の共振周波数を送電コイル11の電流(あるいは電圧、電流の電圧に対する位相、あるいは伝送効率)を変更できる周波数に特定することで、電池情報を充電台10に正確に伝送できる。
図2と図3に示す充電台10は、電池内蔵機器50を上面プレート21に載せて内蔵電池52を充電する。内蔵電池52を効率よく充電するために、充電台10は、図4に示すように、送電コイル11を電池内蔵機器50の受電コイル51に接近させる機構を内蔵している。充電台10は、受電コイル51の位置を検出するために位置検出制御器14を備えている。
図8は、充電台10と、この充電台10にセットされる電池内蔵機器50の回路図を示している。この充電台10は、受電コイル51の位置を検出する位置検出制御器14を備える。図7は、位置検出制御器14のブロック図を示している。この位置検出制御器14は、充電台10のケース20の上面プレート21の内側に固定している複数の位置検出コイル30と、この位置検出コイル30に位置検出信号を供給する検出信号発生回路31と、この検出信号発生回路31から位置検出コイル30に供給される位置検出信号に励起されて受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信する受信回路32と、この受信回路32が受信するエコー信号から受電コイル51の位置を判別する識別回路33とを備えている。
以上の位置検出制御器14は、以下のようにして受電コイル51の位置を検出する。
(1)検出信号発生回路31がパルス信号の検出信号を位置検出コイル30に出力する。
(2)位置検出コイル30に供給される位置検出信号のパルス信号に励起されて、図14に示すように、受電コイル51から位置検出コイル30にエコー信号が出力される。
(3)受信回路32にエコー信号が受信される。
(4)複数の位置検出コイル30を順番に切り換えて各々の位置検出コイル30からパルス信号の位置検出信号を出力し、各々の位置検出コイル30でもってエコー信号を受信する。
(5)識別回路33は、各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルを検出して、受電コイル51の位置を検出する。受電コイル51に接近する位置検出コイル30に誘導されるエコー信号はレベルが高く、受電コイル51が位置検出コイル30から離れるにしたがってエコー信号のレベルが低くなるので、識別回路33はエコー信号のレベルから受電コイル51の位置を検出する。図7の位置検出制御器14は、X軸方向とY軸方向に位置検出コイル30を配設して、受電コイル51のX軸方向の位置をX軸検出コイル30AでY軸方向の位置をY軸検出コイル30Bで検出する。
以上の位置検出制御器14は、図8の回路図に示すように、受電コイル51と並列に変調用コンデンサー63を接続して、並列共振回路57を構成し、パルスによるトリガーに共振してエコー信号を発生させる。ただ、受電コイル51と並列に接続している変調用コンデンサー63は、受電コイル51に誘導される電力で内蔵電池52を充電するときの電力効率をわずかだが低くする。
電池内蔵機器50は、受電コイル51に接続されて、受電コイル51に誘導される交流を直流に変換して、内蔵電池52に充電電力を供給する整流回路53と、受電コイル51の交流を整流回路53に入力する、受電コイル51に直列に接続してなる直列コンデンサー55と、受電コイル51と並列に接続される変調用コンデンサー63と、直列コンデンサー55及び変調用コンデンサー63と受電コイル51との接続状態を切り換えるサブスイッチング素子64とを備えている。電池内蔵機器50は、位置検出制御器14が位置検出信号を出力する状態にあっては、サブスイッチング素子64によって、受電コイル51に変調用コンデンサー63を接続し、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送する状態にあっては、受電コイル51と変調用コンデンサー63とを非接続状態として、直列コンデンサー55を介して受電コイル51の交流を整流回路53に出力する。
以上の電池内蔵機器50と充電台10は、常時は並列共振回路57を構成して受電コイル51の位置を正確に検出しながら、充電時はこの変調用コンデンサー63を切り離し電力効率を高くして内蔵電池52を効率よく充電できる特徴がある。エコー信号を発生できるのは、受電コイル51の位置を検出する状態においては、受電コイル51と並列に変調用コンデンサー63を接続するからである。また、電力効率を高くして、内蔵電池52を効率よく充電できるのは、内蔵電池52を充電する状態にあっては、受電コイル51と並列にコンデンサーを接続することなく、受電コイル51と直列にコンデンサーを接続して、受電コイル51の電力を整流回路53に出力できるからである。受電コイル51に直列コンデンサー55を接続する回路構成は、受電コイルに並列コンデンサーを接続している伝送電流の少ない回路構成より電力効率を向上して充電中のコイルや電池の発熱を抑え、内蔵電池52を効率よく速やかに、しかも安全に充電できる。
以上の位置検出制御器14は、受電コイル51と並列に接続される変調用コンデンサー63と、この変調用コンデンサー63を受電コイル51に接続するサブスイッチング素子64と、このサブスイッチング素子64のオンオフを制御する制御回路65とを備えており、受電コイル51の位置を検出するときにサブスイッチング素子64をオンに切り換える。この回路構成の電池内蔵機器50は、位置検出制御器14として設けている変調用コンデンサー63とサブスイッチング素子64と制御回路65と使用して、電池情報を伝送することができる。それは、制御回路65でもって電池情報のデジタル信号でサブスイッチング素子64をオンオフに切り換えて、内蔵電池52の充電電流負荷を変更できるからである。したがって、この電池内蔵機器50は、電池情報を伝送するために専用の回路を設けることなく、すなわち同じハードウェアでもって、制御回路65がサブスイッチング素子64をオンオフに切り換えるソフトウェアのみを変更して電池情報を伝送することができる。ソフトウェアは制御回路65に設けているメモリに記憶することができる。このため、この電池内蔵機器50は、製造コストを高くすることなく、理想的な状態で電池情報を充電台10に伝送できる。
図8ないし図10、図12、及び図13に示す電池内蔵機器50、70、80、90、100は、受電コイル51に接続されて、受電コイル51に誘導される交流を直流に変換して、内蔵電池52に充電電力を供給する整流回路53を備えている。整流回路53は、受電コイル51から入力される交流を直流に変換して、内蔵電池52を充電する。図8、図10、及び図12の整流回路53は、同期整流回路53Aである。同期整流回路53Aは、ブリッジに接続している4個のFET53aと、各々のFET53aのオンオフを制御するスイッチング回路53bとを備えている。スイッチング回路53bは、受電コイル51から出力される交流に同期してFET53aをスイッチングして、入力される交流を直流に変換して出力する。同期整流回路53Aは、FET53aの電圧降下がダイオードよりも小さいので、ダイオードブリッジよりも効率よく、電圧降下による電力損失を少なくして整流できる特徴がある。ただし、整流回路53には、図9と図13に示すように、同期整流回路に代わってダイオードブリッジ53Bも使用できるのは言うまでもない。
さらに、図8ないし図10、図12、及び図13の電池内蔵機器50、70、80、90、100は、受電コイル51の交流を整流回路53に効率よく入力するために、受電コイル51に直列に接続している直列コンデンサー55と、受電コイル51と並列に接続している変調用コンデンサー63と、直列コンデンサー55及び変調用コンデンサー63と受電コイル51との接続状態を切り換えるサブスイッチング素子64、74、84とを備えている。
サブスイッチング素子64、74、84は、位置検出制御器14から位置検出信号が出力される状態にあっては、受電コイル51に変調用コンデンサー63を接続する。変調用コンデンサー63を並列に接続している受電コイル51は、受電コイル51と変調用コンデンサー63とで並列共振回路57を構成し、位置検出制御器14の位置検出コイル30から出力される位置検出信号に励起されてエコー信号を発生する。受電コイル51と直列コンデンサー55だけでは共振状態は起こらず変調用コンデンサー63が必要になる。したがって、サブスイッチング素子64、74、84は、電池内蔵機器50、70、80が充電台10にセットされて、電池内蔵機器50、70、80の受電コイル51の位置を位置検出制御器14で検出する状態では、変調用コンデンサー63を受電コイル51に接続する。
ただ、変調用コンデンサー63を並列に接続している受電コイル51は、誘導される電力を効率よく整流回路53に出力することができず、電力効率が低くなる弊害がある。受電コイル51は、変調用コンデンサー63を接続する状態に比較して、直列コンデンサー55を接続する状態で整流回路53に出力する電力効率を向上できる。したがって、サブスイッチング素子64、74、84は、受電コイル51の位置を検出して、送電コイル11を受電コイル51に接近した後は、受電コイル51に直列コンデンサー55を接続して、誘導される電力を受電コイル51から整流回路53に出力する。すなわち、サブスイッチング素子64、74、84は、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送する状態にあっては、受電コイル51に変調用コンデンサー63を接続しない状態、すなわち変調用コンデンサー63を非接続状態として、直列コンデンサー55を受電コイル51に接続する。この状態で、受電コイル51に誘導される交流は、直列コンデンサー55を介して整流回路53に出力される。
図8と図12に示す電池内蔵機器50、90は、変調用コンデンサー63と、この変調用コンデンサー63に直列に接続しているサブスイッチング素子64とからなるコンデンサー負荷回路62を備える。変調用コンデンサー63とサブスイッチング素子64とのコンデンサー負荷回路62は、受電コイル51と並列に接続される。サブスイッチング素子64はFETなどの半導体スイッチング素子で、制御回路65でオンオフに制御される。このサブスイッチング素子64は、オン状態として変調用コンデンサー63を受電コイル51と並列に接続する。また、サブスイッチング素子64は、オフ状態において、変調用コンデンサー63と受電コイル51とを非接続状態とする。直列コンデンサー55は、受電コイル51と直列に接続されて、受電コイル51を整流回路53に接続している。
制御回路65は、サブスイッチング素子64であるFETのゲート電圧を制御して、サブスイッチング素子64をオンオフに切り換える。この制御回路65は、受電コイル51の位置を検出する状態において、サブスイッチング素子64をオンとして、受電コイル51に変調用コンデンサー63を接続する。変調用コンデンサー63を並列に接続している受電コイル51は、位置検出コイル30から出力される位置検出信号に励起されて高レベルのエコー信号を出力する。サブスイッチング素子64をオンに切り換える状態で、受電コイル51と整流回路53との間に直列コンデンサー55を接続しているが、オン状態のサブスイッチング素子64によって、受電コイル51と変調用コンデンサー63とが並列に接続されるので、この状態で並列共振回路57を構成して、位置検出信号に励起されて高レベルのエコー信号を出力する。
受電コイル51の位置が検出されて、送電コイル11を受電コイル51に接近させた後、制御回路65はサブスイッチング素子64をオフに切り換えて、変調用コンデンサー63を受電コル51に接続しない状態とする。すなわち、制御回路65は、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送する状態にあっては、サブスイッチング素子64をオフとして変調用コンデンサー63を受電コイル51から切り離し、受電コイル51に誘導される交流を、直列コンデンサー55を介して整流回路53に効率よく出力する。
さらに、図9と図13のサブスイッチング素子74は、互いに直列に接続してなる一対のペアーサブスイッチング素子74Xを備える。図のペアーサブスイッチング素子74XはFET等の半導体スイッチング素子である。ペアーFET74a、74bはソースを接続して、互いに直列に接続している。さらに、ペアーサブスイッチング素子74Xの接続点であるFETのソースは、高抵抗な抵抗器79、例えば100kΩの抵抗器を介してアースライン78に接続してアース電位としている。各々のペアーサブスイッチング素子74Xには直列に変調用コンデンサー63を接続している。各々のペアーサブスイッチング素子74XであるペアーFET74a、74bは、ドレインに接続している変調用コンデンサー63を介して受電コイル51の両端に接続している。この図のサブスイッチング素子74は、変調用コンデンサー63、ペアーFET74a、ペアーFET74b、変調用コンデンサー63を直列に接続してなるコンデンサー負荷回路72を受電コイル51と並列に接続している。
直列コンデンサー55は、図の実線で示すように、変調用コンデンサー63よりも整流回路53側に接続され、あるいは鎖線で示すように、変調用コンデンサー63と受電コイル51との間に接続することもできる。変調用コンデンサー63と受電コイル51との間に接続している直列コンデンサー55は、ペアーサブスイッチング素子74Xをオンに切り換える状態で、変調用コンデンサー63と直列に接続される。したがって、受電コイル51とで並列共振回路57を実現するコンデンサーの静電容量は、直列コンデンサー55とふたつの変調用コンデンサー63を直列接続している合成容量となる。
ペアーサブスイッチング素子74XのペアーFET74a、74bは、制御回路65で一緒にオンオフに切り換えられる。制御回路65は、ペアーサブスイッチング素子74Xである両方のFETのゲート電圧を同じように制御して、一対のペアーサブスイッチング素子74Xを同時にオンオフに切り換える。制御回路65が、ペアーサブスイッチング素子74XのFETをオンに切り換える状態で変調用コンデンサー63は受電コイル51と並列に接続される。また、制御回路65が、ペアーサブスイッチング素子74Xをオフ状態として、変調用コンデンサー63は受電コイル51から切り離されて非接続状態となる。
以上の制御回路65は、受電コイル51の位置を検出する状態においては、ペアーサブスイッチング素子74Xをオンとして、受電コイル51と変調用コンデンサー63を接続する。変調用コンデンサー63を並列に接続している受電コイル51は、位置検出コイル30から出力される位置検出信号に励起されて並列共振してエコー信号を出力する。
受電コイル51の位置が検出されて、送電コイルを受電コイル51に接近させた後、制御回路65はペアーサブスイッチング素子74Xをオフに切り換えて、変調用コンデンサー63を受電コイル51に接続しない状態とする。すなわち、制御回路65は、送電コイルから受電コイル51に電力搬送する状態にあっては、ペアーサブスイッチング素子74Xをオフとして変調用コンデンサー63を受電コイル51から切り離し、受電コイル51に誘導される交流を、直列コンデンサー55を介して整流回路53に効率よく出力する。
図9と図13のサブスイッチング素子74は、ペアーサブスイッチング素子74Xの一方をアース電位とするので、制御回路65の回路構成を簡単にできる。とくに、整流回路53をダイオードブリッジ53Bとして、受電コイル51の両方をアース電位としない状態、すなわち受電コイル51がダイオードを介してアースライン78に接続される状態で、制御回路65がペアーサブスイッチング素子74をオンオフに制御する回路構成を簡単にできる。
さらに、図10の電池内蔵機器80は、直列コンデンサー55と変調用コンデンサー63とをひとつのコンデンサー83で構成する。この電池内蔵機器80は、サブスイッチング素子84でもってコンデンサー83を直列コンデンサー55と変調用コンデンサー63に切り換えて使用する。コンデンサー83は、受電コイル51と整流回路53との間に接続している。この電池内蔵機器80は、コンデンサー83の整流回路53側をショートするショート回路88を備えている。ショート回路88は、PTC等の抵抗素子89とサブスイッチング素子84とからなり、サブスイッチング素子84が制御回路65でオンオフに制御される。サブスイッチング素子84はフォトモスFETで、光を介してオンオフに切り換えられる。制御回路65は、サブスイッチング素子84をオンに切り換えて、ショート回路88でもってコンデンサー83の整流回路53側をショート状態として、コンデンサー83を受電コイル51と並列に接続する。また、制御回路65がサブスイッチング素子84をオフに切り換える状態では、ショート回路88を非短絡状態、すなわちオープン状態として、コンデンサー83を受電コイル51と直列に接続して、受電コイル51の交流をコンデンサー83を介して整流回路53に出力する。
充電台10は、図2ないし図8に示すように、交流電源12に接続されて受電コイル51に起電力を誘導する送電コイル11と、この送電コイル11を内蔵すると共に、上面には電池内蔵機器50を載せる上面プレート21を有するケース20と、このケース20に内蔵されて、送電コイル11を上面プレート21の内面に沿って移動させる移動機構13と、上面プレート21に載せられる電池内蔵機器50の位置を検出して、移動機構13を制御して送電コイル11を電池内蔵機器50の受電コイル51に接近させる位置検出制御器14とを備える。充電台10は、送電コイル11と、交流電源12と、移動機構13と、位置検出制御器14とをケース20に内蔵している。
この充電台10は、以下の動作で電池内蔵機器50の内蔵電池52を充電する。
(1)ケース20の上面プレート21に電池内蔵機器50が載せられると、この電池内蔵機器50の位置が位置検出制御器14で検出される。
(2)電池内蔵機器50の位置を検出した位置検出制御器14は、移動機構13を制御して、移動機構13でもって送電コイル11を上面プレート21に沿って移動させて電池内蔵機器50の受電コイル51に接近させる。
(3)受電コイル51に接近する送電コイル11は、受電コイル51に電磁結合されて受電コイル51に交流電力を搬送する。
(4)電池内蔵機器50は、受電コイル51の交流電力を整流して直流に変換し、この直流で内蔵電池52を充電する。
以上の動作で電池内蔵機器50の内蔵電池52を充電する充電台10は、交流電源12に接続している送電コイル11をケース20に内蔵している。送電コイル11は、ケース20の上面プレート21の下に配設されて、上面プレート21に沿って移動するように配設される。送電コイル11から受電コイル51への電力搬送の効率は、送電コイル11と受電コイル51の間隔を狭くして向上できる。好ましくは、送電コイル11を受電コイル51に接近する状態で、送電コイル11と受電コイル51の間隔は7mm以下とする。したがって、送電コイル11は、上面プレート21の下にあって、できるかぎり上面プレート21に接近して配設される。送電コイル11は、上面プレート21の上に載せられる電池内蔵機器50の受電コイル51に接近するように移動するので、上面プレート21の下面に沿って移動できるように配設される。
送電コイル11を内蔵するケース20は、電池内蔵機器50を載せる平面状の上面プレート21を上面に設けている。図2と図3の充電台10は、上面プレート21全体を平面状として水平に配設している。上面プレート21は、大きさや外形が異なる種々の電池内蔵機器50を上に載せることができる大きさ、たとえば、一辺を5cmないし30cmとする四角形としている。ただ、上面プレートは、直径を5cmないし30cmとする円形とすることもできる。図2と図3の充電台10は、上面プレート21を大きくして、すなわち複数の電池内蔵機器50を同時に載せることができる大きさとして、複数の電池内蔵機器50を一緒に載せて内蔵される内蔵電池52を順番に充電できるようにしている。また、上面プレートは、その周囲に周壁などを設け、周壁の内側に電池内蔵機器をセットして、内蔵する電池を充電することもできる。
ケース20の上面プレート21は、その内側を移動する送電コイル11を外部から視認できる透光性を有する。この充電台10は、送電コイル11が電池内蔵機器50に接近することをユーザーが目で見て確認できるので、ユーザーは電池内蔵機器50が確実に充電されることを確認できる。したがって、ユーザーは安心して充電台10を使用できる。さらに、送電コイル11に光を照射する発光ダイオード19を設けることで、移動する送電コイル11やその周囲を発光ダイオード19でライトアップして、優れたデザイン性と、送電コイル11の移動をアピールすることができる。また、発光ダイオード19の光が上面プレート21を透過して電池内蔵機器50を照射する構造とすることもできる。図3と図4に示す充電台10は、送電コイル11の周囲に4個の発光ダイオード19を等間隔で配置している。これらの発光ダイオード19は、図8に示すように、充電台10に内蔵される直流電源18から電力が供給されて点灯する。ただ、発光ダイオードは、送電コイルの中心部に配置することもできる。また、送電コイルの位置を表示する発光ダイオードは、3個以下とし、あるいは5個以上とすることもできる。この充電台10は、電池内蔵機器50を充電する状態で、電池内蔵機器50を発光ダイオード19で照射し、あるいは充電状態で発光ダイオード19の発光色や点滅パターン等の点灯状態を変化することで、ユーザーに電池内蔵機器50の充電状態を明確に知らせることもできる。
送電コイル11は、上面プレート21と平行な面で渦巻き状に巻かれて、上面プレート21の上方に交流磁束を放射する。この送電コイル11は、上面プレート21に直交する交流磁束を上面プレート21の上方に放射する。送電コイル11は、交流電源12から交流電力が供給されて、上面プレート21の上方に交流磁束を放射する。送電コイル11は、磁性材からなるコア15に線材を巻いてインダクタンスを大きくできる。コア15は、透磁率が大きいフェライト等の磁性材料で、上方を開放する壺形としている。壺形のコア15は、渦巻き状に巻かれた送電コイル11の中心に配置する円柱部15Aと、外側に配置される円筒部15Bを底部で連結する形状としている。コア15のある送電コイル11は、磁束を特定部分に集束して、効率よく電力を受電コイル51に伝送できる。ただ、送電コイルは、必ずしもコアを設ける必要はなく、空芯コイルとすることもできる。空芯コイルは軽いので、これを上面プレートの内面で移動する移動機構を簡単にできる。送電コイル11は、受電コイル51の外径にほぼ等しくして、受電コイル51に効率よく電力搬送する。
交流電源12は、たとえば、20kHz〜数MHzの高周波電力を送電コイル11に供給する。交流電源12は、可撓性のリード線16を介して送電コイル11に接続される。送電コイル11が上面プレート21に載せられる電池内蔵機器50の受電コイル51に接近するように移動されるからである。交流電源12は、図示しないが、自励式の発振回路と、この発振回路から出力される交流を電力増幅するパワーアンプとを備える。自励式の発振回路は、送電コイル11を発振コイルに併用している。したがって、この発振回路は、送電コイル11のインダクタンスで発振周波数が変化する。送電コイル11のインダクタンスは、送電コイル11と受電コイル51との相対位置で変化する。送電コイル11と受電コイル51との相互インダクタンスが、送電コイル11と受電コイル51との相対位置で変化するからである。したがって、送電コイル11を発振コイルに使用する自励式の発振回路は、交流電源12が受電コイル51に接近するにしたがって変化する。このため、自励式の発振回路は、発振周波数の変化で送電コイル11と受電コイル51との相対位置を検出することができ、位置検出制御器14に併用できる。
送電コイル11は、移動機構13で受電コイル51に接近するように移動される。図3ないし図6の移動機構13は、送電コイル11を、上面プレート21に沿って、X軸方向とY軸方向に移動させて受電コイル51に接近させる。図の移動機構13は、位置検出制御器14で制御されるサーボモータ22でネジ棒23を回転して、ネジ棒23にねじ込んでいるナット材24を移動して、送電コイル11を受電コイル51に接近させる。サーボモータ22は、送電コイル11をX軸方向に移動させるX軸サーボモータ22Aと、Y軸方向に移動させるY軸サーボモータ22Bとを備える。ネジ棒23は、送電コイル11をX軸方向に移動させる一対のX軸ネジ棒23Aと、送電コイル11をY軸方向に移動させるY軸ネジ棒23Bとを備える。一対のX軸ネジ棒23Aは、互いに平行に配設されて、ベルト25に駆動されてX軸サーボモータ22Aで一緒に回転される。ナット材24は、各々のX軸ネジ棒23Aにねじ込んでいる一対のX軸ナット材24Aと、Y軸ネジ棒23Bにねじ込んでいるY軸ナット材24Bからなる。Y軸ネジ棒23Bは、その両端を一対のX軸ナット材24Aに回転できるように連結している。送電コイル11はY軸ナット材24Bに連結している。
さらに、図に示す移動機構13は、送電コイル11を水平な姿勢でY軸方向に移動させるために、Y軸ネジ棒23Bと平行にガイドロッド26を配設している。ガイドロッド26は、両端を一対のX軸ナット材24Aに連結しており、一対のX軸ナット材24Aと一緒に移動する。ガイドロッド26は、送電コイル11に連結されるガイド部27を貫通しており、送電コイル11をガイドロッド26に沿ってY軸方向に移動できるようにしている。すなわち、送電コイル11は、互いに平行に配設されるY軸ネジ棒23Bとガイドロッド26に沿って移動するY軸ナット材24Bとガイド部27を介して、水平な姿勢でY軸方向に移動する。
この移動機構13は、X軸サーボモータ22AがX軸ネジ棒23Aを回転させると、一対のX軸ナット材24AがX軸ネジ棒23Aに沿って移動して、Y軸ネジ棒23Bとガイドロッド26をX軸方向に移動させる。Y軸サーボモータ22BがY軸ネジ棒23Bを回転させると、Y軸ナット材24BがY軸ネジ棒23Bに沿って移動して、送電コイル11をY軸方向に移動させる。このとき、送電コイル11に連結されたガイド部27は、ガイドロッド26に沿って移動して、送電コイル11を水平な姿勢でY軸方向に移動させる。したがって、X軸サーボモータ22AとY軸サーボモータ22Bの回転を位置検出制御器14で制御して、送電コイル11をX軸方向とY軸方向に移動できる。ただし、本発明の充電台は、移動機構を以上のメカニズムには特定しない。移動機構には、送電コイルをX軸方向とY軸方向に移動できる全ての機構を利用できるからである。
さらに、本発明の充電台は、移動機構を、送電コイルをX軸方向とY軸方向に移動させる機構に特定しない。それは、本発明の充電台が、上面プレートに直線状のガイド壁を設けて、このガイド壁に沿って電池内蔵機器を載せる構造として、送電コイルをガイド壁に沿って直線上に移動できる構造とすることができるからである。この充電台は、図示しないが、送電コイルを、一方向、たとえばX軸方向にのみ移動できる移動機構として、送電コイルをガイド壁に沿って直線上に移動できる。
位置検出制御器14は、上面プレート21に載せられた電池内蔵機器50の位置を検出する。図3ないし図6の位置検出制御器14は、電池内蔵機器50に内蔵される受電コイル51の位置を検出して、送電コイル11を受電コイル51に接近させる。さらに、位置検出制御器14は、受電コイル51の位置を粗検出する第1の位置検出制御器14Aと、受電コイル51の位置を精密検出する第2の位置検出制御器14Bとを備える。この位置検出制御器14は、第1の位置検出制御器14Aで受電コイル51の位置を粗検出すると共に、移動機構13を制御して送電コイル11の位置を受電コイル51に接近させた後、さらに、第2の位置検出制御器14Bで受電コイル51の位置を精密検出しながら移動機構13を制御して、送電コイル11の位置を正確に受電コイル51に接近させる。この充電台10は、速やかに、しかも、より正確に送電コイル11を受電コイル51に接近できる。
第1の位置検出制御器14Aは、図7に示すように、上面プレート21の内面に固定している複数の位置検出コイル30と、この位置検出コイル30に位置検出信号を供給する検出信号発生回路31と、この検出信号発生回路31から位置検出コイル30に供給されるパルスに励起されて受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信する受信回路32と、この受信回路32が受信するエコー信号から送電コイル11の位置を判別する識別回路33とを備える。
位置検出コイル30は複数列のコイルからなり、複数の位置検出コイル30を上面プレート21の内面に所定の間隔で固定している。位置検出コイル30は、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する複数のX軸検出コイル30Aと、Y軸方向の位置を検出する複数のY軸検出コイル30Bとを備える。各々のX軸検出コイル30Aは、Y軸方向に細長いループ状であって、複数のX軸検出コイル30Aは、所定の間隔で上面プレート21の内面に固定されている。隣接するX軸検出コイル30Aの間隔(d)は、受電コイル51の外径(D)よりも小さく、好ましくはX軸検出コイル30Aの間隔(d)を受電コイル51の外径(D)の1倍ないし1/4倍としている。X軸検出コイル30Aは、間隔(d)を狭くして、受電コイル51のX軸方向の位置を正確に検出できる。各々のY軸検出コイル30Bは、X軸方向に細長いループ状であって、複数のY軸検出コイル30Bは、所定の間隔で上面プレート21の内面に固定されている。隣接するY軸検出コイル30Bの間隔(d)も、X軸検出コイル30Aと同じように、受電コイル51の外径(D)よりも小さく、好ましくはY軸検出コイル30Bの間隔(d)を受電コイル51の外径(D)の1倍ないし1/4倍としている。Y軸検出コイル30Bも、その間隔(d)を狭くして、受電コイル51のY軸方向の位置を正確に検出できる。
検出信号発生回路31は、所定のタイミングで位置検出信号であるパルス信号を位置検出コイル30に出力する。位置検出信号が入力される位置検出コイル30は、位置検出信号で接近する受電コイル51を励起する。励起された受電コイル51は、流れる電流のエネルギーでエコー信号を位置検出コイル30に出力する。したがって、受電コイル51の近くにある位置検出コイル30は、図14に示すように、位置検出信号が入力された後、所定の時間遅れて、受電コイル51からのエコー信号が誘導される。位置検出コイル30に誘導されるエコー信号は、受信回路32で識別回路33に出力される。したがって、識別回路33は、受信回路32から入力されるエコー信号でもって、位置検出コイル30に受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。複数の位置検出コイル30にエコー信号が誘導されるとき、識別回路33は、エコー信号レベルの大きい位置検出コイル30にもっとも接近していると判定する。
図7に示す位置検出制御器14は、各々の位置検出コイル30を切換回路34を介して受信回路32に接続する。この位置検出制御器14は、入力を順番に切り換えて複数の位置検出コイル30に接続するので、ひとつの受信回路32で複数の位置検出コイル30のエコー信号を検出できる。ただし、各々の位置検出コイルに受信回路を接続してエコー信号を検出することもできる。
図7の位置検出制御器14は、識別回路33で制御される切換回路34で複数の位置検出コイル30を順番に切り換えて受信回路32に接続する。検出信号発生回路31は切換回路34の出力側に接続されて、位置検出コイル30に位置検出信号を出力する。検出信号発生回路31から位置検出コイル30に出力される位置検出信号のレベルは、受電コイル51からのエコー信号に比較して極めて大きい。受信回路32は、入力側にダイオード67Aからなるリミッター回路35を接続している。リミッター回路35は、検出信号発生回路31から受信回路32に入力される位置検出信号の信号レベルを制限して受信回路32に入力する。信号レベルの小さいエコー信号は、制限されることなく受信回路32に入力される。受信回路32は、位置検出信号とエコー信号の両方を増幅して出力する。受信回路32から出力されるエコー信号は、位置検出信号から所定のタイミング、たとえば数μsec〜数百μsec遅れた信号となる。エコー信号が位置検出信号から遅れる遅延時間は、一定の時間であるから、位置検出信号から所定の遅延時間後の信号をエコー信号とし、このエコー信号のレベルから位置検出コイル30に受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。
受信回路32は、位置検出コイル30から入力されるエコー信号を増幅して出力するアンプである。受信回路32は、位置検出信号とエコー信号を出力する。識別回路33は、受信回路32から入力される位置検出信号とエコー信号から位置検出コイル30に受電コイル51が接近してセットされるかどうかを判定する。識別回路33は、受信回路32から入力される信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ36を備えている。このA/Dコンバータ36から出力されるデジタル信号を演算してエコー信号を検出する。識別回路33は、位置検出信号から特定の遅延時間の後に入力される信号をエコー信号として検出し、さらにエコー信号のレベルから受電コイル51が位置検出コイル30に接近しているかどうかを判定する。
識別回路33は、複数のX軸検出コイル30Aを順番に受信回路32に接続するように切換回路34を制御して、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する。識別回路33は、各々のX軸検出コイル30Aを受信回路32に接続する毎に、受信回路32に接続しているX軸検出コイル30Aに位置検出信号を出力し、位置検出信号から特定の遅延時間の後に、エコー信号が検出されるかどうかで、このX軸検出コイル30Aに受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。識別回路33は、全てのX軸検出コイル30Aを受信回路32に接続して、各々のX軸検出コイル30Aに受電コイル51が接近しているかどうかを判定する。受電コイル51がいずれかのX軸検出コイル30Aに接近していると、このX軸検出コイル30Aを受信回路32に接続する状態でエコー信号が検出される。したがって、識別回路33は、エコー信号を検出できるX軸検出コイル30Aから受電コイル51のX軸方向の位置を検出できる。受電コイル51が複数のX軸検出コイル30Aに跨って接近する状態では、複数のX軸検出コイル30Aからエコー信号が検出される。この状態において、識別回路33はもっとも強いエコー信号、すなわちレベルの大きいエコー信号が検出されるX軸検出コイル30Aにもっとも接近していると判定する。識別回路33は、Y軸検出コイル30Bも同じように制御して、受電コイル51のY軸方向の位置を検出する。
識別回路33は、検出するX軸方向とY軸方向の位置から移動機構13を制御して、送電コイル11を受電コイル51に接近する位置に移動させる。識別回路33は、移動機構13のX軸サーボモータ22Aを制御して、送電コイル11を受電コイル51のX軸方向の位置に移動させる。また、移動機構13のY軸サーボモータ22Bを制御して、送電コイル11を受電コイル51のY軸方向の位置に移動させる。
以上のようにして、第1の位置検出制御器14Aが送電コイル11を受電コイル51に接近する位置に移動させる。本発明の充電台は、第1の位置検出制御器14Aで送電コイル11を受電コイル51に接近した後、送電コイル11から受電コイル51に電力搬送して内蔵電池52を充電することができる。ただ、充電台は、さらに送電コイル11の位置を正確に制御して受電コイル51に接近させた後、電力搬送して内蔵電池52を充電することができる。送電コイル11は、第2の位置検出制御器14Bでより正確に受電コイル51に接近される。
第2の位置検出制御器14Bは、交流電源12を自励式の発振回路として、自励式の発振回路の発振周波数から送電コイル11の位置を正確に検出して移動機構13を制御する。第2の位置検出制御器14Bは、移動機構13のX軸サーボモータ22AとY軸サーボモータ22Bを制御して、送電コイル11をX軸方向とY軸方向に移動させて、交流電源12の発振周波数を検出する。自励式の発振回路の発振周波数が変化する特性を図15に示している。この図は、送電コイル11と受電コイル51の相対的な位置ずれに対する発振周波数の変化を示している。この図に示すように、自励式の発振回路の発振周波数は、送電コイル11が受電コイル51に最も接近する位置でもっとも高くなり、相対位置がずれるにしたがって発振周波数が低くなる。したがって、第2の位置検出制御器14Bは、移動機構13のX軸サーボモータ22Aを制御して送電コイル11をX軸方向に移動し、発振周波数が最も高くなる位置で停止する。また、Y軸サーボモータ22Bも同じように制御して送電コイル11をY軸方向に移動して、発振周波数が最も高くなる位置で停止する。第2の位置検出制御器14Bは、以上のようにして、送電コイル11を受電コイル51に最も接近する位置に移動できる。
以上の充電台は、第1の位置検出制御器14Aで受電コイル51の位置を粗検出した後、さらに第2の位置検出制御器14Bで微調整して送電コイル11を受電コイル51に接近させるが、図16に示す以下の位置検出制御器44は、微調整することなく送電コイル11を受電コイル51に接近できる。
この位置検出制御器44は、図16に示すように、上面プレートの内面に固定している複数の位置検出コイル30と、この位置検出コイル30に位置検出信号を供給する検出信号発生回路31と、この検出信号発生回路31から位置検出コイル30に供給されるパルスに励起されて受電コイル51から位置検出コイル30に出力されるエコー信号を受信する受信回路32と、この受信回路32が受信するエコー信号から送電コイル11の位置を判別する識別回路43とを備える。さらに、この位置検出制御器44は、識別回路43に、受電コイル51の位置に対する各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベル、すなわち図14に示すように、各々の位置検出コイル30を位置検出信号で励起して所定の時間経過後に誘導されるエコー信号のレベルを記憶する記憶回路47を備えている。この位置検出制御器44は、各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルを検出し、検出したエコー信号のレベルを記憶回路47に記憶しているエコー信号のレベルに比較して、受電コイル51の位置を検出している。
この位置検出制御器44は、以下のようにして、各々の位置検出コイル30に誘導されるエコー信号のレベルから、受電コイル51の位置を求めている。図16に示す位置検出コイル30は、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する複数のX軸検出コイル30Aと、Y軸方向の位置を検出する複数のY軸検出コイル30Bとを備え、複数の位置検出コイル30を上面プレート21の内面に所定の間隔で固定している。各々のX軸検出コイル30Aは、Y軸方向に細長いループ状であって、各々のY軸検出コイル30Bは、X軸方向に細長いループ状としている。図17は、受電コイル51をX軸方向に移動させる状態における、X軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを示しており、横軸が受電コイル51のX軸方向の位置を示し、縦軸が各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを示している。この位置検出制御器44は、各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを検出することによって、受電コイル51のX軸方向の位置を求めることができる。この図に示すように、受電コイル51をX軸方向に移動すると、各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルは変化する。たとえば、受電コイル51の中心が第1のX軸位置検出コイル30Aの中心にあるとき、図17の点Aで示すように、第1のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルが最も強くなる。また、受電コイル51が第1のX軸位置検出コイル30Aと第2のX軸位置検出コイル30Aの中間にあるとき、図17の点Bで示すように、第1のX軸位置検出コイル30Aと第2のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルは同じとなる。すなわち、各々のX軸位置検出コイル30Aは、受電コイル51が最も近くにあるときに誘導されるエコー信号のレベルが最も強くなり、受電コイル51が離れるにしたがってエコー信号のレベルは小さくなる。したがって、どのX軸位置検出コイル30Aのエコー信号のレベルが最も強いかで、受電コイル51がどのX軸位置検出コイル30Aに最も接近しているかを判定できる。また、ふたつのX軸位置検出コイル30Aにエコー信号が誘導されるとき、強いエコー信号を検出するX軸位置検出コイル30Aからどの方向にあるX軸位置検出コイル30Aにエコー信号が誘導されるかで、最もエコー信号の強いX軸位置検出コイル30Aからどの方向にずれて受電コイル51があるかを判定でき、また、エコー信号のレベル比でふたつのX軸位置検出コイル30Aとの相対位置を判定できる。たとえば、ふたつのX軸位置検出コイル30Aのエコー信号のレベル比が1であると、受電コイル51はふたつのX軸位置検出コイル30Aの中央に位置すると判定できる。
識別回路43は、受電コイル51のX軸方向の位置に対する、各々のX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを記憶回路47に記憶している。受電コイル51が置かれると、いずれかのX軸位置検出コイル30Aにエコー信号が誘導される。したがって、識別回路43は、X軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号で受電コイル51が載せられたこと、すなわち電池内蔵機器50が充電台10に載せられたことを検出する。さらに、いずれかのX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベルを、記憶回路47に記憶しているレベルに比較して、受電コイル51のX軸方向の位置を判別することができる。識別回路は、隣接するX軸位置検出コイルに誘導されるエコー信号のレベル比から受電コイルのX軸方向の位置を特定する関数を記憶回路に記憶して、この関数から受電コイルの位置を判別することもできる。この関数は、ふたつのX軸位置検出コイルの間に受電コイルを移動させて、各々のX軸位置検出コイルに誘導されるエコー信号のレベル比を検出して求められる。識別回路43は、ふたつのX軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号のレベル比を検出し、検出されるレベル比から、この関数に基づいてふたつのX軸位置検出コイル30Aの間における受電コイル51のX軸方向の位置を演算して検出することができる。
以上は、識別回路43が、X軸位置検出コイル30Aに誘導されるエコー信号から、受電コイル51のX軸方向の位置を検出する方法を示すが、受電コイル51のY軸方向の位置もX軸方向と同じようにして、Y軸位置検出コイル30Bに誘導されるエコー信号から検出できる。
識別回路43が、受電コイル51のX軸方向とY軸方向の位置を検出すると、この識別回路43からの位置信号でもって、位置検出制御器44は送電コイル11を受電コイル51の位置に移動させる。
なお、上記のような波形のエコー信号が検出されたとき、充電台の識別回路43は、電池内蔵機器50の受電コイル51が搭載されたと認識、識別することができる。エコー信号の波形とは異なる波形が検出、識別されるときは、電池内蔵機器50の受電コイル51以外(例えば、金属異物)のものが搭載されたとして、電力供給を停止することができる。また、エコー信号の波形が検出、識別されないときは、電池内蔵機器50の受電コイル51が搭載されていないとして、電力供給をしない。
充電台10は、位置検出制御器14、44で移動機構13を制御して送電コイル11を受電コイル51に接近させた状態で、交流電源12で送電コイル11に交流電力を供給する。送電コイル11の交流電力は受電コイル51に電力搬送されて、内蔵電池52の充電に使用される。図8に示す位置検出制御器14は、電池内蔵機器50から搬送される電池情報を検出する検出回路17を内蔵している。検出回路17は、電池内蔵機器50から伝送される電池情報に基づいて、内蔵電池52を充電する電圧や電流をコントロールして内蔵電池52を充電する。内蔵電池52の満充電は、電池内蔵機器50から電池情報として伝送される。したがって、検出回路17は、電池内蔵機器50から伝送される電池情報で内蔵電池52の満充電を検出して送電コイル11への交流電力の供給を停止して充電を終了する。
10…充電台
11…送電コイル
12…交流電源
13…移動機構
14…位置検出制御器 14A…第1の位置検出制御器
14B…第2の位置検出制御器
15…コア 15A…円柱部
15B…円筒部
16…リード線
17…検出回路
18…直流電源
19…発光ダイオード
20…ケース
21…上面プレート
22…サーボモータ 22A…X軸サーボモータ
22B…Y軸サーボモータ
23…ネジ棒 23A…X軸ネジ棒
23B…Y軸ネジ棒
24…ナット材 24A…X軸ナット材
24B…Y軸ナット材
25…ベルト
26…ガイドロッド
27…ガイド部
30…位置検出コイル 30A…X軸検出コイル
30B…Y軸検出コイル
31…検出信号発生回路
32…受信回路
33…識別回路
34…切換回路
35…リミッター回路
36…A/Dコンバータ
43…識別回路
44…位置検出制御器
47…記憶回路
50…電池内蔵機器
51…受電コイル
52…内蔵電池
53…整流回路 53A…同期整流回路
53a…FET
53b…スイッチング回路
53B…ダイオードブリッジ
55…直列コンデンサー
57…並列共振回路
59…電池情報検出回路
61…サブ変調回路
62…コンデンサー負荷回路
63…変調用コンデンサー
64…サブスイッチング素子
65…制御回路
66…変調回路
67…電圧降下変化素子 67A…ダイオード
67B…スイッチング素子
70…電池内蔵機器
71…サブ変調回路
72…コンデンサー負荷回路
74…サブスイッチング素子 74X…ペアーサブスイッチング素子
74a…ペアーFET
74b…ペアーFET
76…変調回路
77…電圧降下変化素子 77A…寄生ダイオード
77B…FET
78…アースライン
79…抵抗器
80…電池内蔵機器
81…サブ変調回路
82…コンデンサー負荷回路
83…コンデンサー
84…サブスイッチング素子
86…変調回路
87…電圧降下変化素子 87B…FET
88…ショート回路
89…抵抗素子
90…電池内蔵機器
91…サブ変調回路
100…電池内蔵機器
101…サブ変調回路
151…受電コイル
152…電池
153…整流回路
163…変調用抵抗
164…スイッチング素子

Claims (7)

  1. 内蔵電池に充電電力を供給する受電コイルを備える電池内蔵機器と、この電池内蔵機器の受電コイルに電磁結合して充電電力を供給する送電コイルを備える充電台とからなり、
    前記電池内蔵機器が、前記内蔵電池の電池情報で受電コイルの負荷を変化させる変調回路を備え、前記充電台は、前記変調回路で変化される受電コイルの負荷の変化を送電コイルを介して検出して電池情報を検出する検出回路を備えており、
    前記変調回路が、前記受電コイルの出力を整流する整流回路と内蔵電池との間に接続してなる電圧降下変化素子と、内蔵電池の電池情報を検出する電池情報検出回路と、この電池情報検出回路の信号で電圧降下変化素子の電圧降下を変化させる制御回路とを備えており、
    前記変調回路の制御回路が、電池情報で電圧降下変化素子の電圧降下を変化させて、受電コイルの負荷を変化させて電池情報を充電台に伝送するようにしてなる電池内蔵機器と充電台。
  2. 前記電圧降下変化素子が、ダイオードとスイッチング素子の並列回路からなり、制御回路がスイッチング素子をオンオフに切り換えて、ダイオード両端の電圧降下を変化させて電池情報を充電台に伝送するようにしてなる請求項1に記載される電池内蔵機器と充電台。
  3. 前記電圧降下変化素子が寄生ダイオードを有するFETからなり、前記制御回路が電池情報でFETをオンオフに切り換えて、FET両端の電圧降下を変化させて電池情報を充電台に伝送するようにしてなる請求項1に記載される電池内蔵機器と充電台。
  4. 前記電圧降下変化素子が、整流回路と内蔵電池との間に接続してなるFETで、前記制御回路がこのFETのオン抵抗を変化させて、電圧降下変化素子の電圧降下を変化させて電池情報を充電台に伝送するようにしてなる請求項1に記載される電池内蔵機器と充電台。
  5. 前記電池内蔵機器が、電池情報を充電台に伝送するサブ変調回路を備えており、このサブ変調回路が、前記受電コイルと並列に接続してなる変調用コンデンサーにサブスイッチング素子を直列に接続してなるコンデンサー負荷回路と、このコンデンサー負荷回路のサブスイッチング素子を電池情報でオンオフに切り換える制御回路とを備えており、
    前記制御回路が、前記サブスイッチング素子と前記電圧降下変化素子の両方を時分割に制御して、電池情報を充電台に伝送するようにしてなる請求項1ないし4のいずれかに記載される電池内蔵機器と充電台。
  6. 前記サブ変調回路が、受電コイルの出力側に、静電容量が異なるコンデンサーを有する複数組のコンデンサー負荷回路を並列に接続しており、前記制御回路が何れかのコンデンサー負荷回路のサブスイッチをオンオフに制御して、電池情報を充電台に伝送するようにしてなる請求項5に記載される電池内蔵機器と充電台。
  7. 内蔵電池に充電電力を供給する受電コイルを備え、この受電コイルを充電台の送電コイルに電磁結合させて充電台から充電電力が供給されるようにしてなる電池内蔵機器であって、
    前記内蔵電池の電池情報で受電コイルの負荷を変化させる変調回路を備えており、
    前記変調回路が、前記受電コイルの出力を整流する整流回路と内蔵電池との間に接続してなる電圧降下変化素子と、内蔵電池の電池情報を検出する電池情報検出回路と、この電池情報検出回路の信号で電圧降下変化素子の電圧降下を変化させる制御回路とを備えており、
    前記変調回路の制御回路が、電池情報で電圧降下変化素子の電圧降下を変化させて、受電コイルの負荷を変化させて電池情報を充電台に伝送するようにしてなる電池内蔵機器。
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