JP2012109783A - 立体映像鑑賞用メガネおよび立体映像表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】シャッタメガネ方式を用いた立体映像表示システムにおいて、視聴者が快適に映像を見ることができるようにする。
【解決手段】立体映像鑑賞用メガネ100は、表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する。立体映像鑑賞用メガネ100において、光検出センサ12は、周辺光を検出する。制御部15は光検出センサ12の出力信号から検出されるフリッカ量に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御する。
【選択図】図4
【解決手段】立体映像鑑賞用メガネ100は、表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する。立体映像鑑賞用メガネ100において、光検出センサ12は、周辺光を検出する。制御部15は光検出センサ12の出力信号から検出されるフリッカ量に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御する。
【選択図】図4
Description
本発明は、立体映像を鑑賞するための立体映像鑑賞用メガネ、および立体映像鑑賞用メガネを用いる立体映像表示システムに関する。
人間の両眼は数cmほど離れているため、右眼と左眼で得られる像には位置ずれがある。人間の脳はこの位置ずれを一つの手がかりとして奥行きを認識している。逆にいえば、この両眼に写すべき像の位置ずれ量を調整することにより、脳に擬似的に奥行きを認識させることができる。この両眼視差を利用して、平面映像(以下適宜、2D映像と表記する)を立体映像(以下適宜、3D映像と表記する)として脳に認識させる手法が実用化されている。
近年、3D対応テレビ、3D対応プロジェクタ、3D対応デジタルカメラおよび3D対応ゲーム機など、様々な3D対応機器の一般消費者向けの販売が開始され、3D対応機器の普及期に入っている。
両眼視差を利用した3D映像表示システムには、大別するとメガネ方式と裸眼方式があるが、前者のなかではシャッタメガネ方式が普及しつつある。シャッタメガネ方式は、表示装置が視差を持つ右眼用映像と左眼用映像を高速で交互に表示し、シャッタメガネがそれに同期して右眼用シャッタと左眼用シャッタを交互に開閉する方式である。右眼に右眼用映像を見せ、左眼に左眼用映像を見せることにより、右眼と左眼に視差を持つ映像を見せることができ、立体映像を認識させることができる。シャッタメガネ方式のなかでは、低コスト化、高速化が進んできている液晶シャッタメガネ方式が普及しつつある。また、液晶シャッタメガネの透過率も向上してきている。
シャッタメガネ方式を用いた3D映像表示システムでも、明るい場所で映像を見る場合、周辺光の眩しさや照明のちらつきによって映像が見にくくなることがある。たとえば、表示装置の周囲の照明に蛍光灯やLED電球を使用している場合、ちらつきが発生しやすくなる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、シャッタメガネ方式を用いた立体映像表示システムにおいて、視聴者が快適に映像を見ることができる技術を提供することにある。
本発明のある態様の立体映像鑑賞用メガネは、表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する立体映像鑑賞用メガネであって、周辺光を検出するための光検出センサと、光検出センサの出力信号から検出されるフリッカ量に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御する制御部と、を備える。
本発明の別の態様もまた、立体映像鑑賞用メガネである。この立体映像鑑賞用メガネは、表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する立体映像鑑賞用メガネであって、周辺光を検出するための光検出センサと、光検出センサの出力信号から検出される光量に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御する制御部と、を備える。
本発明のさらに別の態様は、立体映像表示システムである。この立体映像表示システムは、表示面に右眼用映像と左眼用映像を時分割に表示する表示装置と、表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する立体映像鑑賞用メガネと、を備える。表示装置は、周辺光を検出するための光検出センサと、光検出センサの出力信号から検出されるフリッカ量および光量の少なくとも一方に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御するための制御信号を生成する第1制御部と、表示装置と立体映像鑑賞用メガネの時分割動作の同期をとるための同期信号と、第1制御部により生成された制御信号を立体映像鑑賞用メガネに送信する第1通信部と、を有する。立体映像鑑賞用メガネは、同期信号および制御信号を受信する第2通信部と、制御信号に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御する第2制御部と、を有する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、シャッタメガネ方式を用いた立体映像表示システムにおいて、視聴者が快適に映像を見ることができる。
図1は、フレームシーケンシャル方式の原理を説明するための図である。表示装置は表示面に、水平方向に視差を持つ右眼用映像と左眼用映像とを時分割に(たとえば、交互に)高速に表示する。以下、本明細書では右眼用映像および左眼用映像のそれぞれが60Hzで表示される例を想定する。したがって、この例では映像全体では120Hzで表示される。このフレームレートで動作するフレームシーケンシャル方式を採用した場合、一般的な60Hzで表示される2D映像と同一の解像度およびフレームレートで鑑賞することができる。
立体映像鑑賞用メガネ100は、表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に(たとえば、交互に)開閉する。すなわち、立体映像鑑賞用メガネ100はシャッタメガネ方式を採用する。以下、本実施の形態では液晶シャッタメガネ方式を想定する。上述したように、表示面に右眼用映像が表示されるタイミングでは右眼用シャッタが開き、かつ左眼用シャッタが閉じることにより、視聴者は右眼用映像のみを見る。一方、表示面に左眼用映像が表示されるタイミングでは左眼用シャッタが開き、かつ右眼用シャッタが閉じることにより、視聴者は左眼用映像のみを見る。これにより、視聴者の脳の中で3D映像が認識される。
図1にて、第1右眼用フレーム画像IR1および第1左眼用フレーム画像IL1では、視聴者はそれらに写ったオブジェクトを見ようとすると眼が離れるため、結像位置が遠くなり、視聴者はオブジェクトが表示面より遠くに存在するように感じる。第2右眼用フレーム画像IR2および第2左眼用フレーム画像IL2は、同じ画像であるため、視聴者はオブジェクトが表示面に存在するように感じる。第3右眼用フレーム画像IR3および第3左眼用フレーム画像IL3では、視聴者はそれらに写ったオブジェクトを見ようとすると眼が寄るため、結像位置が近くなり、視聴者はオブジェクトが表示面より近くに存在するように感じる。
図2、図3は、液晶シャッタの原理を説明するための図である。図2(a)は液晶層の両端電極に印加する電圧(低電圧)を示し、図2(b)は図2(a)に示す電圧が印加された液晶層内の液晶分子cmの振る舞いを示す。図3(a)は液晶層の両端電極に印加する電圧(高電圧)を示し、図3(b)は図3(a)に示す電圧が印加された液晶層内の液晶分子cmの振る舞いを示す。なお、図2(b)、図3(b)内の矢印線は、液晶層を透過する光lを示している。当該矢印線が太いほど、当該液晶層を透過する光量が多いことを示している。
図2、3では、OCB(Optically Compensated Bend)型液晶を用いた例を描いている。OCB型は、無電界時には液晶が弓状に配列し、電圧印加時にはほぼ直線状に並ぶ。すなわち、OCB型では、液晶層に印加する電圧を小さくするほど、液晶が弓状に配列され光透過率が低くなる(図2b参照)。一方、液晶層に印加する電圧を高くするほど、液晶が直線状に配列され光透過率が高くなる(図3b参照)。なお、本明細書では配向膜など、液晶層と電極との間の材料は無視して考える。OCB型液晶は、弓状から直線状に変化することで発生する液晶の流れと、液晶分子の配向の変化がお互いを阻害することなく、配向の変化が液晶の流れを加速するように働くため、高速応答性を持つ。
(実施の形態1)
図4は、本発明の実施の形態1に係る映像表示システム500の構成を示す図である。映像表示システム500は、表示装置200および立体映像鑑賞用メガネ100を備える。以下、本実施の形態では表示装置200として投写型映像表示装置(以下、プロジェクタと表記する)を用いる例を説明する。プロジェクタを用いる場合、投写映像を表示するための表示面として、スクリーンや壁などの投影面300が必要となる。なお、プロジェクタの代わりに液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどが用いられてもよい。その場合、本体と表示面は一体である。
図4は、本発明の実施の形態1に係る映像表示システム500の構成を示す図である。映像表示システム500は、表示装置200および立体映像鑑賞用メガネ100を備える。以下、本実施の形態では表示装置200として投写型映像表示装置(以下、プロジェクタと表記する)を用いる例を説明する。プロジェクタを用いる場合、投写映像を表示するための表示面として、スクリーンや壁などの投影面300が必要となる。なお、プロジェクタの代わりに液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどが用いられてもよい。その場合、本体と表示面は一体である。
立体映像鑑賞用メガネ100は、通信部10、同期調整部11、光検出センサ12、光量検出部13、フリッカ量検出部14、制御部15、右眼用シャッタ駆動部16、左眼用シャッタ駆動部17、右眼用シャッタ18、左眼用シャッタ19および操作部30を備える。表示装置200は、映像保持部21、投写部22、通信部23および制御部24を備える。
まず、表示装置200(本実施の形態ではプロジェクタ)について説明する。映像保持部21は、投影面300に投写すべき動画像データを保持する。本実施の形態では、上述した所定の視差を持つ右眼用映像と左眼用映像を保持する。この右眼用映像と左眼用映像は2つの視点を持つ専用のカメラで撮影されたものであってもよいし、2D映像から所定の画像処理を経て生成されたものであってもよい。
投写部22は、映像保持部21から供給される右眼用映像と左眼用映像を、制御部24から供給される同期信号にしたがい、投影面300に投写する。投写部22は、図示しない光源、光変調部およびレンズを含む。
当該光源には、フィラメント型の電極構造を有するハロゲンランプ、アーク放電を発生させる電極構造を有するメタルハライドランプ、キセノンショートアークランプ、高圧型の水銀ランプ、LEDランプなどを採用することができる。当該光変調部は、入力される映像データに応じて、当該光源から入射される光を変調する。たとえば、当該光変調部にはDMD(Digital Micromirror Device)を採用することができる。DMDは、画素数に対応した複数のマイクロミラーを備え、各マイクロミラーの向きが各画素信号に応じて制御されることにより、所望の映像光を生成する。その映像光は当該レンズにより拡大され、投影面300に投写される。
制御部24は表示装置200全体を統括的に制御する。実施の形態1では、映像保持部21、投写部22、通信部23に映像同期信号(たとえば、水平同期信号)を供給する。通信部23は制御部24から供給される映像同期信号を、立体映像鑑賞用メガネ100の通信部10に無線または有線で送信する。たとえば、赤外線通信で送信する。
つぎに、立体映像鑑賞用メガネ100について説明する。通信部10は、表示装置200の通信部23から、表示装置200と立体映像鑑賞用メガネ100の時分割動作の同期をとるための映像同期信号を受信し、同期調整部11に供給する。同期調整部11は、遅延回路を含む。当該遅延回路は通信部10から供給される映像同期信号を半周期、遅延させる。同期調整部11は、右眼用映像の映像同期信号が供給された場合、その映像同期信号を右眼用シャッタ駆動部16に供給し、遅延させた映像同期信号を左眼用シャッタ駆動部17に供給する。左眼用映像の映像同期信号が供給された場合、その逆の処理となる。
光検出センサ12は、周辺光を検出するためのセンサである。周辺光とは、立体映像鑑賞用メガネ100周辺の光(主に環境光)を指す。光量検出部13は、光検出センサ12の出力信号から単位時間当たりの光量を検出する。フリッカ量検出部14は、光検出センサ12の出力信号から臨界融合周波数(CFF;Critical Flicker Frequency)以下の周期成分を抽出し、単位時間当たりのフリッカ量を検出する。光の明暗が時間的に変化する場合、人間の視覚系は、臨界融合周波数まではその明暗の変化を知覚することができるが、それを超えると、その明暗の変化を知覚することができなくなる。すなわち、融合して一定の明るさの光と知覚するようになる。一般的に、臨界融合周波数は30Hz〜70Hzの範囲に存在する。
制御部15は、立体映像鑑賞用メガネ100全体を統括的に制御する。本実施の形態では、光検出センサ12の出力信号から検出される光量およびフリッカ量の少なくとも一方に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御する。より具体的には、当該光量およびフリッカ量の少なくとも一方が多いほど当該開口量を少なくし、当該光量およびフリッカ量の少なくとも一方が少ないほど当該開口量を多くする。このように、制御部15は、当該開口量を適応的に変化させる。なお、制御部15はフリッカ量および光量をそれぞれ重み付けして、それらを合算した合計量に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御してもよい。
液晶シャッタメガネの場合、当該開口量は光透過率で定義することができる。当該開口量の範囲は、設計者により設定される最小の光透過率を下限とし、採用した液晶の最大の光透過率を上限とする範囲に設定することができる。制御部15は、その範囲で光透過率を決定する。上述したように光透過率は液晶層の両端電極に印加する電圧により決定されるため、制御部15はこの印加電圧を決定することにより、上記開口量を決定することができる。
図5は、光量検出部13、フリッカ量検出部14および制御部15の具体的構成例を示す図である。図5では光検出センサ12はフォトダイオードで構成されることを前提とする。光量検出部13は、電流−電圧変換回路131およびA/D変換器132を含む。フリッカ量検出部14は、フィルタ回路141、整流回路142、積分回路143およびA/D変換器144を含む。制御部15は、光量/印加電圧変換テーブル151、フリッカ量/印加電圧変換テーブル152、演算部153およびタイミング調整部154を含む。
電流−電圧変換回路131は、上記フォトダイオードに流れる光電流を電圧(アナログ信号)に変換し、A/D変換器132に出力する。A/D変換器132は、電流−電圧変換回路131から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部15に出力する。
フィルタ回路141はバンドパスフィルタで構成され、当該バンドパスフィルタは上記フォトダイオードに流れる光電流から人間がフリッカと感じる周波数領域の成分を抽出する。人間がフリッカと感じる周波数領域は、直流成分を除き、臨界融合周波数までである。整流回路142は、フィルタ回路141により抽出された交流成分を整流して直流成分に変換する。積分回路143は、整流回路142から出力される信号(アナログ信号)を所定の時間単位で積分する。A/D変換器144は、積分回路143から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、制御部15に出力する。
光量/印加電圧変換テーブル151は、A/D変換器132から入力される光量を示すデジタル信号と、上記液晶層の両端電極に印加すべき印加電圧とを対応づけたテーブルである。この対応づけは、設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を使用することができる。OCB型液晶を用いる場合、光量が多いほど印加電圧が低くなるように設定される。周辺光の光量が多いほどユーザの眼に入る映像光以外の光量が増大し、ユーザにとって映像が見にくくなる。したがって、印加電圧を低くすることにより、シャッタの開口量を少なくしてユーザの眼に入る光量を少なくする。
フリッカ量/印加電圧変換テーブル152は、A/D変換器144から入力されるフリッカ量を示すデジタル信号と、上記液晶層の両端電極に印加すべき印加電圧とを対応づけたテーブルである。この対応づけも、設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。OCB型液晶を用いる場合、フリッカ量が多いほど印加電圧が低くなるように設定される。周辺光のフリッカ量が多いほどユーザの眼に入るフリッカ量が増大し、ユーザにとって映像が見にくくなる。したがって、印加電圧を低くすることにより、シャッタの開口量を少なくしてユーザの眼に入るフリッカ量を少なくする。
演算部153は、光量/印加電圧変換テーブル151により変換された第1印加電圧と、フリッカ量/印加電圧変換テーブル152により変換された第2印加電圧とを加算する。加算する際、第1印加電圧と第2印加電圧をそれぞれ所定の係数で重み付けしてもよい。たとえば、第1印加電圧に掛ける係数α(0≦α≦1)と第2印加電圧に掛ける係数β(0≦β≦1)の関係が条件式α+β=1を満たすように設定されてもよい。タイミング調整部154は、上記フォトダイオードの露出タイミングを制御する。
図4に戻る。操作部30は、ユーザ操作に起因して重み付けの調整を受け付ける。たとえば、操作部30がダイヤルで構成され、当該ダイヤルをユーザが時計周りに回転させると、上記条件式を満たしながら上記係数αの値が増加し、上記係数βの値が減少し、反時計周りに回転させると、上記条件式を満たしながら上記係数αの値が減少し、上記係数βの値が増加する設計であってもよい。また、ダイヤルの代わりに二方向ボタンを用いてもよい。
右眼用シャッタ駆動部16は、同期調整部11から供給される映像同期信号にしたがい、右眼用シャッタ18の液晶層の両端電極に、制御部15から設定される電圧を印加する。左眼用シャッタ駆動部17も同様に、同期調整部11から供給される映像同期信号にしたがい、左眼用シャッタ19の液晶層の両端電極に、制御部15から設定される電圧を印加する。
図6は、本発明の実施の形態1に係る立体映像鑑賞用メガネ100の動作を説明するためのフローチャートである。制御部15は、光量検出部13およびフリッカ量検出部14から光量およびフリッカ量を取得する(S10)。つぎに、制御部15は取得した光量およびフリッカ量をそれぞれ印加電圧に変換する(S11)。つぎに、それぞれの印加電圧にそれぞれの係数を掛けて重み付けし(S12)、重み付けられた両印加電圧を加算する(S13)。
制御部15は、加算した印加電圧を右眼用シャッタ駆動部16および左眼用シャッタ駆動部17に設定する(S14)。制御部15が、ユーザの停止操作や動画コンテンツの再生終了に伴い表示装置200から通知される映像表示終了指示を受け付けない間(S15のN)、制御部15は所定時間(たとえば、10秒、1分など)が経過したか否かを判定する(S16)。所定時間が経過した場合(S16のY)、ステップS10〜ステップS15の動的印加電圧制御処理を繰り返す。ステップS15にて、上記映像表示終了指示を受け付けた場合(S15のY)、全体の処理を終了する。なお、当該映像表示終了指示は上記映像同期信号の送信終了により表示装置200から通知されてもよい。
以上説明したように実施の形態1によれば、立体映像鑑賞用メガネ100の周辺で検出される光量およびフリッカ量の少なくとも一方に応じて、シャッタの開口量を適応的に制御することにより、視聴者が快適に映像を見ることができる。また、光検出センサ12を立体映像鑑賞用メガネ100に取り付けることにより、当該メガネ周辺の環境光を正確に検出することができる。また、光量とフリッカ量の重み付けを調整するための操作部を設けることにより、メガネ装着者の個人差または好みを当該開口量に反映させることができる。たとえば、フリッカに敏感なユーザは、上記係数βの値が大きくなるように調整すればよい。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る映像表示システム500の構成を示す図である。実施の形態2に係る映像表示システム500は、図4に示した実施の形態1に係る映像表示システム500の立体映像鑑賞用メガネ100に備わっている光検出センサ12、光量検出部13およびフリッカ量検出部14を表示装置200に持たせた構成である。
図7は、本発明の実施の形態2に係る映像表示システム500の構成を示す図である。実施の形態2に係る映像表示システム500は、図4に示した実施の形態1に係る映像表示システム500の立体映像鑑賞用メガネ100に備わっている光検出センサ12、光量検出部13およびフリッカ量検出部14を表示装置200に持たせた構成である。
以下、実施の形態1と異なる動作について説明する。表示装置200において、制御部24は、光検出センサ12の出力信号から検出されるフリッカ量および光量の少なくとも一方に応じて、右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御するための制御信号を生成する。通信部23は、表示装置200と立体映像鑑賞用メガネ100の時分割動作の同期をとるための同期信号と、制御部24により生成された右眼用シャッタおよび左眼用シャッタの開口量を制御するための制御信号を立体映像鑑賞用メガネ100に送信する。
立体映像鑑賞用メガネ100において、通信部10は、表示装置200の通信部23から送信された上記同期信号および上記制御信号を受信する。制御部15は、当該制御信号に応じて、右眼用シャッタ18および左眼用シャッタ19の開口量を制御する。その他の構成および動作は実施の形態1に係る立体映像鑑賞用メガネ100と同様である。
以上説明したように実施の形態2によれば、基本的に実施の形態1と同様の効果を奏する。また、表示装置200が予め光検出センサを備えている場合、その光検出センサを転用することができ、立体映像鑑賞用メガネ100に光検出センサを設ける必要がないため、低コスト化を図ることができる。また、実施の形態1に係る映像表示システム500と比較し、立体映像鑑賞用メガネ100の消費電力を低減することができるため、電池の充電回数または交換回数を減らすことができる。
以上、本発明をいくつかの実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
たとえば、図2、3では、OCB型液晶を用いる例を示したが、TN型、IPS型、VA型またはMVA型液晶を用いてもよい。
なお、図4では光量検出部13およびフリッカ量検出部14の両方を備える構成を説明したが、どちらか一方のみを備える構成であってもよい。すなわち、光検出センサ12により検出される光量を基礎とせずにフリッカ量を基礎としてシャッタの開口量を制御してもよいし、反対に、フリッカ量を基礎とせずに光量を基礎としてシャッタの開口量を制御してもよい。図7についても同様である。また、上記係数αと上記係数βの値の組み合わせを(0,1)、または(1,0)と設定することによっても、同様の制御を実現することができる。
100 立体映像鑑賞用メガネ、 10 通信部、 11 同期調整部、 12 光検出センサ、 13 光量検出部、 131 電流−電圧変換回路、 132 A/D変換器、 14 フリッカ量検出部、 141 フィルタ回路、 142 整流回路、 143 積分回路、 144 A/D変換器、 15 制御部、 151 光量/印加電圧変換テーブル、 152 フリッカ量/印加電圧変換テーブル、 153 演算部、 154 タイミング調整部、 16 右眼用シャッタ駆動部、 17 左眼用シャッタ駆動部、 18 右眼用シャッタ、 19 左眼用シャッタ、 30 操作部、 200 表示装置、 21 映像保持部、 22 投写部、 23 通信部、 24 制御部、 300 投影面、 500 映像表示システム。
Claims (5)
- 表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する立体映像鑑賞用メガネであって、
周辺光を検出するための光検出センサと、
前記光検出センサの出力信号から検出されるフリッカ量に応じて、前記右眼用シャッタおよび前記左眼用シャッタの開口量を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする立体映像鑑賞用メガネ。 - 前記光検出センサの出力信号から、単位時間当たりのフリッカ量を検出するフリッカ量検出部と、
前記光検出センサの出力信号から単位時間当たりの光量を検出する光量検出部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記フリッカ量および前記光量をそれぞれ重み付けして、合算した合計量に応じて、前記右眼用シャッタおよび前記左眼用シャッタの開口量を制御することを特徴とする請求項1に記載の立体映像鑑賞用メガネ。 - ユーザ操作に起因して前記重み付けの調整を受け付ける操作部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の立体映像鑑賞用メガネ。
- 表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する立体映像鑑賞用メガネであって、
周辺光を検出するための光検出センサと、
前記光検出センサの出力信号から検出される光量に応じて、前記右眼用シャッタおよび前記左眼用シャッタの開口量を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする立体映像鑑賞用メガネ。 - 表示面に右眼用映像と左眼用映像を時分割に表示する表示装置と、
前記表示面に時分割に表示される右眼用映像と左眼用映像に同期して、右眼用シャッタと左眼用シャッタが時分割に開閉する立体映像鑑賞用メガネと、を備え、
前記表示装置は、
周辺光を検出するための光検出センサと、
前記光検出センサの出力信号から検出されるフリッカ量および光量の少なくとも一方に応じて、前記右眼用シャッタおよび前記左眼用シャッタの開口量を制御するための制御信号を生成する第1制御部と、
前記表示装置と前記立体映像鑑賞用メガネの時分割動作の同期をとるための同期信号と、前記第1制御部により生成された制御信号を前記立体映像鑑賞用メガネに送信する第1通信部と、を有し、
前記立体映像鑑賞用メガネは、
前記同期信号および前記制御信号を受信する第2通信部と、
前記制御信号に応じて、前記右眼用シャッタおよび前記左眼用シャッタの開口量を制御する第2制御部と、を有する
ことを特徴とする立体映像表示システム。
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JP (1) | JP2012109783A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014042133A (ja) * | 2012-08-22 | 2014-03-06 | Mitsubishi Electric Corp | 立体映像表示システム、立体映像表示装置およびフレームレート制御方法 |
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2010
- 2010-11-17 JP JP2010256825A patent/JP2012109783A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014042133A (ja) * | 2012-08-22 | 2014-03-06 | Mitsubishi Electric Corp | 立体映像表示システム、立体映像表示装置およびフレームレート制御方法 |
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