以下に、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(実施の形態)
図1(a)〜図1(d)は、実施形態に係る表示装置の動作を例示する模式図である。 図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る表示装置の動作を例示する模式図である。
図3(a)〜図3(c)は、実施形態に係る表示装置の構成及び動作を例示する模式図である。
図4(a)〜図4(c)は、実施形態に係る表示装置の一部の構成及び動作を例示する模式的断面図である。
まず、図3(a)〜図3(c)により、本実施形態に係る表示装置の構成の概要について説明する。
図3(a)は、表示装置の構成を例示しており、図3(b)及び図3(c)は、表示装置に設けられる表示パネルの動作を例示している。
図3(a)に表したように、表示装置10は、表示パネル100と、光源200と、制御部400と、を備える。
表示パネル100は、例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置である。表示パネル100においては、表示パネル100に入射した光に対する透過性が可変である。
光源200は、表示パネルに入射させる光を発光する。光源200は、例えば表示パネル100の背面側に設けられる面状の光源である。すなわち、光源200は、例えばバックライトである。光源200は、発光部210を有する。発光部210には、例えば半導体発光素子が用いられる。半導体発光素子としては、例えばLED(Light Emitting Diode)が用いられる。すなわち、例えば、発光部210は、n形半導体層と、p形半導体層と、n形半導体層とp形半導体層との間に設けられた発光層と、を含む。また、発光部210には、蛍光管(例えば冷陰極管)が用いられる。すなわち、光源200は、陰極管を含むことができる。
例えば、光源200は、例えば、表示パネル100の背面に配置された導光板を含むことができる。導光板の側面に発光部210が並置され、発光部210から出射された光が導光板を進行し、導光板の主面から表示パネル100に光が入射する。
また、光源200においては、複数の棒状の発光部210が、表示パネル100の背面に並べられる。
実施形態において、光源200の構成は任意である。
表示装置10においては、光源200で発光した光が、表示パネル100の背面から表示パネルに入射する。表示パネル100における光の透過性の変化に応じて、明るさが変調され、表示が行われる。このように、表示装置10は、バックライト方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置である。
制御部400は、光源200の発光を制御する。
例えば、表示パネル100には、マトリクス状に配置された複数の画素110が設けられる。画素110のそれぞれの液晶層110aに所望の電圧が印加され、各画素の透過性が変化する。これにより、表示装置10は表示を行う。
表示パネル100は、例えば、アクティブマトリクス基板101と、アクティブマトリクス基板101に対向して設けられた対向基板(図示しない)と、アクティブマトリクス基板101と対向基板との間に設けられた液晶層110aと、を有する。
アクティブマトリクス基板101には、例えば、複数のゲート線111と、ゲート線111の延在方向と非平行(例えば直交)に設けられた複数の信号線112と、複数のスイッチング素子113と、が設けられる。複数のスイッチング素子113のそれぞれは、ゲート線111と信号線112との交差部のそれぞれに設けられる。スイッチング素子113のそれぞれには、各画素110の画素電極110bが接続される。各画素110の画素電極110bと、対向基板に設けられる対向電極110cと、の間の液晶層110aの液晶分子の配列が、液晶層110aに印加される電圧に従って変化する。その変化が透光性の変化となる。なお、対向電極110cは、アクティブマトリクス基板101に設けられも良い。
ゲート線111に印加されるゲート信号Ysによって、各ゲート線111に接続されたスイッチング素子113がスイッチの動作を行う。これにより、信号線112に印加される表示信号Xsに基づいた所定の電荷が画素電極110bに書き込まれる。これにより、所望の電圧が液晶層110aに印加される。なお、この電荷を保持するために、液晶層110aに並列に補助蓄積容量110sが設けられている。
ここで、複数のゲート線111の数をm(mは2以上の整数)とし、複数の信号線112の数をn(nは2以上の整数)とする。すなわち、表示パネル100は、m×n個の画素110を有する。なお、複数の画素110のそれぞれが、赤色、緑色及び青色に対応した画素となる場合には、これら3つの画素110が、1つの表示要素とされる。すなわち、各画素に対応してカラーフィルタが設けられても良い。
なお、図1に例示したように、表示パネル100は、ゲート線ドライバ120と、信号線ドライバ130と、をさらに含むことができる。ゲート線ドライバ120は、ゲート線111にゲート信号Ysを供給する。信号線ドライバ130は、信号線112に表示信号Xsを供給する。なお、ゲート信号Ysは、複数のゲート線111のうちの一番目のゲート線111に供給される第1ゲート信号Y1から、m番目のゲート線111に供給される第mゲート信号Ymまでを含む。また、表示信号Xsは、複数の信号線112のうちの一番目の信号線112に供給される第1表示信号X1から、n番目の信号線112に供給される第n表示信号Xnまでを含む。
スイッチング素子113のそれぞれには、例えば薄膜トランジスタが用いられる。スイッチング素子113のゲートは、ゲート線111に接続される。スイッチング素子113の例えばソースが信号線112に接続される。スイッチング素子113のドレインは、画素電極110bに接続される。スイッチング素子113のそれぞれは、ゲート線ドライバ120からゲート線111を介して供給されるゲート信号Ysに基づいて、信号線ドライバ130から信号線112を介して供給される表示信号Xsに基づく電荷を画素110へ供給する。すなわち、ゲート線111のそれぞれにゲート信号Ysを順次印加して走査を行い、画素110のそれぞれに表示信号Xsに応じた電荷が書き込まれる。画素110のそれぞれにおいては、書き込まれた電荷に応じて、画素電極110bと対向電極110cとの間の液晶層110aに所望の電圧が印加される。表示信号Xsに応じて表示パネル100の透過率を変化させ、表示が行われる。
図3(b)は、一番目のゲート線111に供給される第1ゲート信号Y1を例示している。図3(c)は、m番目のゲート線111に供給される第mゲート信号Ymを例示している。これらの図において、横軸は時間tであり、図3(b)の縦軸は、第1ゲート信号Y1を示す。図3(c)の縦軸は、第mゲート信号Ymの電圧を示す。
図3(b)に表したように、第1ゲート信号Y1は、周期的に繰り返すゲートパルスPgを有する。各ゲートパルスPgは、スイッチング素子113を導通状態にするゲート電圧Vgを有する。すなわち、一番目のゲート線111には、ゲートパルスPgが一定の周期で繰り返し印加される。ここで、ゲートパルスPgが印加されてから(例えば、あるゲートパルスPgの立ち上がりの時刻)から、次のゲートパルスPgが印加される(例えば次のゲートパルスPgの立ち上がりの時刻)までの時間を、フレーム周期TFとする。図3(b)に例示したように、1つ目のゲートパルスPgが印加されてから次のゲートパルスPgが印加されるまでの時間のそれぞれが、第1フレームF1、第2フレームF2、第3フレームF3などになる。
そして、このようなゲートパルスPgが、一番目のゲート線111からm番目のゲート線111に向けて、時間的にずれて順次印加される。すなわち、ゲートパルスPgを有するゲート信号Ysが、複数のゲート線111において順次走査される。
すなわち、図3(c)に表したように、第mゲート信号Ymも、周期的に繰り返すゲートパルスPgを有する。第mゲート信号Ymにおいては、1つのフレーム周期TFの終わり側の時刻において、ゲートパルスPgが印加される。
なお、図3(c)に例示したように、1つのフレーム周期TF(例えば第1フレームF1)において、最後のゲートパルスPgがm番目のゲート線111に印加されてから、一定の時間(ブランク期間TB)の経過の後に、次のフレーム周期TF(第2フレームF2)が始まり、第2フレームF2のゲートパルスPgが一番目のゲート線111に印加されても良い。
このように、ゲート信号Ysは、周期的に繰り返されるゲートパルスPgを含む。ゲートパルスPgは、ゲート線111のそれぞれに周期的に供給される。表示パネル100は、駆動のフレーム周期TFを有する。フレーム周期TFは、垂直書き込み周期である1フレームの時間である。なお、各フレームの始まりの時刻は、任意である。以下では、各フレームの始まりの時刻が、一番目のゲート線111にゲートパルスPgが印加される時刻である場合として説明する。
本実施形態において、最後のゲートパルスPgがm番目のゲート線111に印加された後に再び一番目のゲート線111からm番目のゲート線111に向けてゲートパルスPgを印加する表示走査動作の際に、表示のための画像とは別に、画面全体にわたって黒画像データを書き込む動作が行われても良い。また、上記の表示操作動作の際に、表示のための画像とは別に、黒画像データを書き込む走査を並行して行い画面中に帯状の黒画像状態を挿入する動作を行うことができる。なお、この黒画像データに基づく表示は、観視者には知覚されない程度の短い時間で行われることができる。これにより、観視者には表示のための画像は知覚され、黒画像データに基づく表示は実質的には知覚されない。このような動作により、動画視認性が向上できる。
なお、表示装置10は、さらに表示制御回路300を含むことができる。本具体例では、表示制御回路300は、表示パネル100の外部に設けられている。ただし、例えば、表示パネル100が表示制御回路300を含んでも良い。また、表示制御回路300は、表示装置10の外部に設けられても良い。
表示制御回路300は、例えば、ゲート線ドライバ120及び信号線ドライバ130を制御するコントローラ回路310を含む。また、表示制御回路300は、例えば、外部から供給される電源電圧から各種の電源電圧を出力するDC/DCコンバータをさらに含んでも良い。
コントローラ回路310は、外部から供給される表示入力DI及び同期信号SYNCに基づいて、垂直走査タイミングを制御する垂直走査制御信号CTYと、水平走査タイミングを制御する水平走査制御信号CTXと、を生成する。コントローラ回路310は、さらに、ゲート線ドライバ120に垂直走査制御信号CTYを供給する。コントローラ回路310は、さらに、信号線ドライバ130に水平走査制御信号CTXを供給する。信号線ドライバ130は、水平走査制御信号CTXに基づいて、各水平走査期間において表示信号Xnをサンプリングし、表示信号Xnを複数の信号線112に並列的に供給する。ゲート線ドライバ120は、垂直走査制御信号CTYに基づいて、各垂直走査期間(すなわち、フレーム周期TF)において複数のゲート線111にゲート信号Ymを順次供給する。
制御部400は、例えば、光源200の調光用の制御信号を発生する光源制御信号部430と、駆動電圧生成部440と、を有する。駆動電圧生成部440は、光源200に設けられる発光部210に電力(電力信号)を供給する。光源制御信号部430は、例えば、外部から供給される調光入力LCIに基づいて、調光度合いを設定し、駆動電圧生成部440に信号を出力する。これにより、制御部400は、調光入力LCIに応じて、光源200の発光の明るさ(luminance)を制御する。光源200が直流駆動の場合は、駆動電圧生成部440には例えば電流回路等が用いられる。光源200が交流駆動の場合は、駆動電圧生成部440には例えばインバータが用いられる。
なお、ここで、光源200の発光の「明るさ」は、光源200の発光の各時刻における「輝度」が時間的に積算され、平均化されたものとする。
本具体例では、制御部400の光源制御信号部430には、表示制御回路300から垂直走査制御信号CTYが入力される。これにより、制御部400は、垂直走査制御信号CTYに基づいた動作を行うことができる。例えば、後述するように、制御部400は、表示パネル100のフレーム周期TFと同じ周期を有する動作や、フレーム周期TFよりも短い周期の動作を行う。この際に、制御部400は、表示制御回路300から入力される垂直走査制御信号CTYに基づいて、上記の動作を行うことができる。ただし、本実施形態はこれに限らず、表示制御回路300から制御部400に信号が入力されなくても良い。すなわち。表示制御回路300と制御部400とが連動せず、それぞれ独立した動作を行っても良い。
なお、表示制御回路300が制御部400の少なくとも一部を内蔵しても良い。逆に制御部400が表示制御回路300の少なくとも一部を内蔵しても良い。
図4(a)〜図4(c)は、表示パネル100の構成及び動作を例示している。
図4(a)は、非動作時(例えば液晶層110aに印加される電圧が0ボルトである場合)に対応する。図4(b)は、動作状態において液晶層110aに低電圧を印加した時の状態に対応する。図4(c)は、動作状態において液晶層110aに高電圧を印加した時の状態に対応する。高電圧の実効値は、低電圧の実効値よりも高い。
図4(a)に表したように、表示パネル100は、第1基板150(例えばアクティブマトリクス基板101)と、第2基板160(例えば対向基板)と、液晶層110aと、を含む。第2基板160は、第1基板150に対向する。液晶層110aは、第1基板150及び第2基板160との間に設けられる。液晶層110aは、液晶分子110lを含む。ここで、第1基板150から第2基板160に向かう方向を液晶層厚方向とする。なお、第1基板150と第2基板160とは互いに入れ替えが可能である。
第1基板150の主面上に第1電極151(例えば画素電極110b)が設けられる。第1電極161の上に、第1配向膜152が設けられる。
第2基板160の第1基板150と対向する主面上に、第2電極161(例えば対向電極)が設けられる。第2電極161の上に、第2配向膜162が設けられる。
第1基板150及び第2基板160には、例えばガラス基板が用いられる。第1電極151及び第2電極161には、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電層が用いられる。第1配向膜152及び第2配向膜162には、例えばポリイミドなどが用いられる。第1配向膜152及び第2配向膜162には、例えばラビングなどの配向処理が施される。液晶分子110lの長軸方向は、例えば、配向処理の方向に沿う。
液晶層110aには、例えばパイセル(πセル)の構成が用いられる。すなわち、第1配向膜152の配向処理方向は、第2配向膜162の配向処理方向に対して平行(0度)である。すなわち、反平行(180度)ではない。非動作状態において、液晶層110aの配列状態は例えばスプレイ配列である。
一方、動作状態においては、液晶層110aの配列状態はベンド配列を含む。例えば、表示パネル100において、非動作状態から動作状態に移行する際に、所定の転移電圧を液晶層110aに印加する。すなわち、液晶層110aの配列状態をスプレイ配列からベンド配列に転移させる処理を行う。ベンド配列に転位した後に、液晶層110aは、複数のベンド配列状態を有することができる。
すなわち、図4(b)に表したように、低電圧を印加したときの第1ベンド配列においては、液晶層110aの厚さ方向の中央部における液晶分子110lの長軸は液晶層厚方向に対して実質的に平行である。
そして、図4(c)に表したように、高電圧を印加したときの第2ベンド配列においては、液晶層110aの厚さ方向の中央部における液晶分子110lの長軸は液晶層厚方向に対して実質的に平行である。
そして、第1ベンド配列と第2ベンド配列とでは、液晶層110aの基板の近傍から液晶層110aの厚さ方向の中央部までの領域における液晶分子110lの配列が互いに異なっている。すなわち、第2ベンド配列における液晶分子110lのチルト角は、第1ベンド配列における液晶分子110lのチルト角よりも大きい。これにより、液晶層110aの実効的な複屈折率が変化する。第2ベンド配列における液晶層110aのリタデーションは、第1ベンド配列における液晶層110aのリタデーションよりも小さくなる。
すなわち、表示パネル100は、第1偏光層(図示しない)と第2偏光層(図示しない)とをさらに備えることができる。第1偏光層と第2偏光層との間に、第1基板150、液晶層110a及び第2基板160が設けられる。この構成により、上記のリタデーションの変化が、透過率の変化に変換される。
このように、液晶層110aの液晶配列(液晶分子110lの配列)は、液晶層110aに印加される電圧によって互いに異なる複数のベンド配列状態の間を遷移する。すなわち、本具体例では、液晶層110aは、OCB(Optically compensated Bend)モードに基づいて動作する。
上記は、実施形態の例であり、表示パネル100の構成は任意である。
本実施形態に係る表示装置10において、制御部400は、2つのモード(すなわち第1モードM1及び第2モードM2)を有する。
制御部400は、第1モードM1においては、第1周期T1で光源200の発光を制御する。制御部400は、第2モードM2においては、第1周期よりも長い第2周期T2で光源200の発光を制御する。第2周期は、例えば、表示パネル100の駆動のフレーム周期TFと同じ長さに設定される。ただし、第2周期は、フレーム周期TFと異なっていても良い。また、第1周期が、フレーム周期TFと異なっていても良い。
図1(a)〜図1(d)は、制御部400で用いられる制御信号を例示している。
図1(a)は、第1モードM1における第1状態ST1に対応する。
図1(b)は、第1モードM1における第2状態ST2に対応する。
図1(c)は、第2モードM2における第3状態ST3に対応する。
図1(d)は、第2モードM2における第4状態ST4に対応する。
これらの図において、横軸は時間tであり、縦軸は光源200に印加される制御信号電圧Vcである。
図1(a)及び図1(b)に表したように、第1モードM1では、制御部400は、第1周期T1で繰り返す第1制御信号SC1を生成する。第1制御信号SC1は、第1信号S1と、第2信号S2と、を有する。第2信号S2の電圧の絶対値は、第1信号S1の電圧の絶対値よりも小さい。すなわち、第1周期T1の間において、第1信号S1は第1期間TT1の長さを有し、第2信号S2は、第2期間TT2の長さを有する。この例では、第1期間TT1と第2期間TT2の合計は、第1周期T1である。
後述するように、制御部400は、第1制御信号SC1に基づく第1駆動信号を光源200に入力させる。
制御部400は、第1信号S1の期間(第1期間TT1)と第2信号S2の期間(第2期間TT2)との比率を、第1周期T1の中で変化させることで発光の明るさを変化させる。
すなわち、図1(a)に例示した第1状態ST1における第1期間TT1の長さは、図1(b)に例示した第2状態ST2における第1期間TT1の長さよりも短い。第1状態ST1における発光の明るさは、第2状態ST2における発光の明るさよりも低い。または、第1状態ST1における発光の明るさは、第2状態ST2における発光の明るさよりも高い。以下では、第1状態ST1における発光の明るさが、第2状態ST2における発光の明るさよりも低い場合として説明する。
後述するように、制御部400は、第1信号S1及び第2信号S2に対応する駆動信号を光源200に入力させる。第1信号S1に対応する駆動信号が光源200に入力されているときの光源200の輝度は、第2信号S2に対応する駆動信号が光源200に入力されているときの光源200の輝度よりも相対的に低い。これにより、第1信号S1の期間TT1と、第2信号S2の期間TT2と、の比率を変えることで、光源200の時間平均としての明るさが変化する。
ここで、第1期間TT1の第1周期T1に対する比率を第1モード変調比C1(C1=TT1/T1)とする。第1モード変調比C1は、0以上、1以下の範囲で可変である。第1モード変調比C1は、0よりも大きく、1よりも小さい範囲で可変でも良い。第2状態ST2における第1モード変調比C1は、第1状態ST1における第1モード変調比C1よりも大きい。
なお、第2信号S2に対応する駆動信号が光源200に入力されているときの光源200の輝度は実質的に0でも良い。または、第2信号S2に対応する駆動信号が入力されているときの光源200の輝度は0でなく、第1信号S1に対応する駆動信号が入力されているときの光源200の輝度よりも低い輝度でも良い。
このような、輝度が高い状態と輝度が低い状態は、人の目にフリッカとして実質的に感じられないような高い周波数で繰り返される。
そして、図1(c)及び図1(d)に表したように、第2モードM2では、制御部400は、第2周期T2で繰り返す第2制御信号SC2を生成する。第2制御信号SC2は、第3信号S3と、第4信号S4と、を有する。第4信号S4の電圧の絶対値は、第3信号S3の電圧の絶対値よりも小さい。すなわち、第3期間TT3の間において、第3信号S3は第3期間TT3の長さを有し、第4信号S4は、第4期間TT4の長さを有する。この例では、第3期間TT3と第4期間TT4の合計は、第2周期T2である。
後述するように、制御部400は、第2制御信号SC2に基づく第2駆動信号を光源200に入力させる。
制御部400は、第3信号S3の期間(第3期間TT3)と第4信号S4の期間(第4期間TT4)との比率を、第2周期T2の中で変化させることで発光の明るさを変化させる。
すなわち、図1(c)に例示した第3状態ST3における第3期間TT3の長さは、図1(d)に例示した第4状態ST4における第3期間TT3の長さよりも短い。第3状態ST3における発光の明るさ(平均の明るさ)は、第4状態ST4における発光の明るさよりも低い。または、第3状態ST3における発光の明るさ(平均の明るさ)は、第4状態ST4における発光の明るさよりも高い。以下では、第3状態ST3における発光の明るさが、第4状態ST4における発光の明るさよりも低い場合として説明する。
後述するように、制御部400は、第3信号S3及び第4信号S4に対応した駆動信号を光源200に入力させる。第3信号S3に対応する駆動信号が光源200に入力されているときの光源200の輝度は、第4信号S4に対応する駆動信号が光源200に入力されているときの光源200の輝度よりも相対的に高い。これにより、第3信号S3の期間TT3と、第4信号S4の期間TT4と、の比率を変えることで、光源200の時間平均としての明るさが変化する。
ここで、第3期間TT3と第2周期T2との比率を第2モード変調比C2(C2=TT3/T2)とする。第2モード変調比C2は、0以上、1以下の範囲で可変である。第2モード変調比C2は、0よりも大きく、1よりも小さい範囲で可変でも良い。第4状態ST4における第2モード変調比C2は、第3状態ST3における第2モード変調比C2よりも大きい。
なお、第4信号S4に対応する駆動信号が光源200に入力されているときの光源200の輝度は実質的に0でも良い。または、第4信号S4に対応する駆動信号が入力されているときの光源200の輝度は0でなく、第3信号S3に対応する駆動信号が入力されているときの輝度よりも低い輝度でも良い。
このような、輝度が高い状態と輝度が低い状態は、人の目にフリッカとして実質的に感じられないような高い周波数で繰り返される。
制御部400は、例えば、光源200の発光の明るさが暗い範囲と明るい範囲とで、第1モードM1と第2モードM2とを切り替えて、光源200を制御する。
すなわち、制御部400は、暗い範囲内において明るさを制御する場合に第1モードM1を用い、明るい範囲において明るさを制御する場合に第2モードM2を用いる。または、制御部400は、暗い範囲において明るさを制御する場合に第2モードM2を用い、明るい範囲において明るさを制御する場合に第1モードM1を用いる。
図2(a)及び図2(b)は、これらの2種類の動作を例示している。
これらの図の横軸は、光源200の明るさの調光度合いを示す。すなわち、横軸は、制御部400に入力される調光入力LCIを表している。この例では、調光入力LCIは、0〜255の256段階の値を有する。すなわち、調光入力は、明るさの調光のレベルが最小レベルの「0」から、最大レベルの「256」まで変化する。光源200は256段階の明るさで調光される。なお、調光入力LCIの段階の数は任意である。
図2(a)及び図2(b)の縦軸は、光源200の明るさLIを示している。なお、これらの図は、調光入力LCIに対する明るさLIの変化の1つの例である。実施形態において、この図に例示されている変化の例に限らず、調光入力LCIに対する明るさLIの変化の仕方は任意である。
図2(a)に表したように、調光入力LCIに関する所定の値である切り替え設定値RAによって、第1モードM1の動作と、第2モードM2の動作と、が切り替えられる。
すなわち、調光入力LCIが0以上で、切り替え設定値RA以下の場合は、第1モードM1によって光源200の明るさLIが制御される。そして、調光入力LCIが切り替え設定値RAよりも大きく、255以下の場合に、第2モードM2によって光源200の明るさが制御される。
ここで、調光入力LCIが最小レベルの0以上で、切り替え設定値RA以下である範囲を、第1調光帯L1とし、調光入力LCIが切り替え設定値RAよりも大きく、最大レベルの252以下である範囲を、第2調光帯L2とする。
本具体例では、制御部400は、光源200の発光の明るさが暗い第1調光帯L1においては、第1モードM1により発光の明るさを変化させる。そして、発光の明るさが第1調光帯L1における明るさよりも明るい第2調光帯L2においては、第2モードM2により発光の明るさを変化させる。
一方、図2(b)に表した動作の状態では、調光入力LCIが0以上で、切り替え設定値RA以下の場合は、第2モードM2によって光源200の明るさLIが制御される。そして、調光入力LCIが切り替え設定値RAよりも大きく、255以下の場合に、第1モードM1によって光源200の明るさが制御される。
すなわち、本具体例では、制御部400は、光源200に発光の明るさが暗い第1調光帯L1においては、第2モードM2により発光の明るさを変化させる。そして、発光の明るさが第1調光帯L1における明るさよりも明るい第2調光帯L2においては、第1モードM1により発光の明るさを変化させる。
このように、明るい範囲と暗い範囲とで、第1モードM1と第2モードM2とを切り替えることで、明るさの制御範囲を広げ、フリッカを抑制することができる。
すなわち、表示装置10は、表示動作を行う表示パネル100と、点灯期間と消灯期間の時間比率を調整することにより調光可能な光源200と、を有している。表示装置10においては、短い第1周期T1で光源200を点滅する第1モードM1と、長い第2周期T2で光源200を点滅する第2モードM2と、が設けられる。そして、表示装置10は、調光入力LCIに応じて第1モードM1及び第2モードM2のいずれかを選択し、表示する。
これにより、高品位な表示と安定した調光を行う表示装置を提供できる。
例えば、図2(a)に例示した動作方法では、暗い第1調光帯L1においては、第1モードM1により発光の明るさを変化させる。第1モードM1においては、信号の周期である第1周期T1が短いので、第1モード変調比C1を小さくして、発光を暗くしても、フリッカが生じ難い。
そして、例えば、明るい第2調光帯L2においては、第2モードM2により明るさを変化させる。
切り替え設定値RAは、表示パネル100の光学特性に合わせて適切に設定される。切り替え設定値RAは、フリッカの発生度合い(目立ち易さ)に関係する種々の特性に基づいて適切に設定される。
切り替え設定値RAは、例えば、表示パネル100のフレーム周期TF、表示パネル100の画素数(例えば、ゲート線111の数m)、各フレーム周期TFにおけるブランク期間TB、走査方法(例えばインターレース走査やプログレッシブ走査など)、及び、印加電圧に対する表示パネル100の液晶層110aの応答特性などの少なくともいずれかに基づいて、フリッカが小さくなるように設定される。また、切り替え設定値RAは、例えばOCBモード液晶に適用されるベンド配列維持電圧パルスの印加条件などに基づいて、フリッカが小さくなるように設定される。また、切り替え設定値RAは、表示装置10の表示の明るさや表示装置10を見る際の周囲の明るさなどを含む表示装置10に関する種々の条件によって基づいて、フリッカが小さくなるように設定される。
例えば、図2(a)に例示した動作状態は、最大明るさ付近(第2調光帯L2)において、第2モードM2で光源200を駆動してもフリッカが目立たない場合に適用される。これにより、調光入力LCIが0〜255の広い範囲において、フリッカの発生が抑制され、広い範囲で光源200の明るさを制御することができる。
逆に、最大明るさ付近(第2調光帯L2)において、第2モードM2で光源200を駆動した場合にフリッカが目立つ場合には、図2(b)に例示した動作方法が適用される。すなわち、上記のような表示装置10に関する種々の条件によっては、最大明るさ付近(第2調光帯L2)において、第2モードM2で光源200を駆動した場合にフリッカが目立つことがある。この場合には、明るい第2調光帯L2においては、第1モードM1により発光の明るさを変化させ、暗い第1調光帯L1において、第2モードM2による調光を行う。これにより、調光入力LCIが0〜255の広い範囲において、フリッカの発生が抑制され、広い範囲で光源200の明るさを制御することができる。
例えば、図2(a)の動作では、第2調光帯L2において第2モードM2で光源200が駆動され、デューティ(デューティ比)を30%〜60%の範囲で制御することにより、350cd/cm2〜600cd/cm2程度の範囲の明るさが制御される。そして、図2(a)の動作では、第1調光帯L1において第1モードM1で光源200が駆動され、デューティを30%に固定した状態でPWM調光することにより、0〜350cd/cm2の範囲の明るさが制御される。
一方、図2(b)の動作では、例えば、第2調光帯L2において第1モードM1で光源200が駆動され、デューティを80%に固定した状態でPWM調光することにより、600cd/cm2〜1000cd/cm2の範囲の明るさが制御される。そして、図2(b)の動作では、第1調光帯L1において第2モードM2で光源200が駆動され、デューティを0%〜80%の範囲で制御することにより、0cd/cm2〜600cd/cm2の範囲の明るさが制御される。
このように、表示装置10によれば、光源200が2種類のモードにより駆動されることで、明るさの制御範囲が広くフリッカを抑制することができる。
図2(a)及び図2(b)に表したように、この例では、調光入力LCIに対して、光源200の明るさが直線的に変化している。これにより、明るさの変化が自然になる。すなわち、制御部400は、制御部400に入力される調光入力LCIに対して、光源200の明るさが直線的に変化するように、光源200を制御することが望ましい。
以下、駆動信号の具体例について説明する。
まず、光源200の発光部210として、直流駆動の発光素子が用いられる場合について説明する。発光部210として例えばLEDが用いられる。
図5(a)〜図5(d)は、実施形態に係る表示装置の動作を例示する模式図である。 図6(a)〜図6(d)は、実施形態に係る表示装置の動作を例示する模式図である。
図5(a)は、第1モードM1の第1状態ST1における駆動信号(第1駆動信号SD1)を例示している。図5(b)は、第1モードM1の第1状態ST1における第1制御信号SC1を例示している。図5(c)は、第1モードM1の第2状態ST2における第1駆動信号SD1を例示している。図5(d)は、第1モードM1の第2状態ST2における第1制御信号SC1を例示している。これらの図の横軸は時間tである。図5(a)及び図5(c)の縦軸は、駆動信号電圧Vdである。図5(b)及び図5(d)の縦軸は、制御信号電圧Vcである。
図6(a)は、第2モードM2の第3状態ST3における駆動信号(第2駆動信号SD2)を例示している。図6(b)は、第2モードM2の第3状態ST3における第2制御信号SC2を例示している。図6(c)は、第2モードM2の第4状態ST4における第2駆動信号SD2を例示している。図6(d)は、第2モードM2の第4状態ST4における第2制御信号SC2を例示している。これらの図の横軸は時間tである。図6(a)及び図6(c)の縦軸は、駆動信号電圧Vdである。図6(b)及び図6(d)の縦軸は、制御信号電圧Vcである。
図5(a)及び図5(b)に表したように、第1モードM1の第1状態ST1においては、制御部400は、第1制御信号SC1に対応する駆動信号(第1駆動信号SD1)を光源200に入力させる。第1駆動信号SD1は、第1信号S1に対応する第1電圧信号V1と、第2信号S2に対応する第2電圧信号V2と、を有する。第2電圧信号V2の絶対値は、第1電圧信号V1の絶対値よりも小さい。第1電圧信号V1が印加される時間は、第1期間TT1である。第2電圧信号V2が印加される時間は、第2期間TT2である。第1電圧信号V1の電圧は、発光部210を発光させる電圧である。第1電圧信号V1の電圧は、例えば3ボルトである。第2電圧信号V2の電圧は例えば0ボルトである。
第1電圧信号V1が印加されているときの発光部210の発光の明るさは、第2電圧信号V2が印加されているとき(電圧が0ボルトのとき)の発光部210の発光の明るさよりも高い。
図5(c)及び図5(d)に表したように、第1モードM1の第2状態ST2において、制御部400は、第1制御信号SC1に対応する第1駆動信号SD1を光源200に入力させる。第2状態ST2においては、第1期間TT1が第1状態ST1よりも長い。このため、第2状態ST2における発光の明るさ(平均の明るさ)は、第1状態ST1よりも高い。このように、第1モード変調比C1を変更することで、明るさが制御される。
図6(a)及び図6(b)に表したように、第2モードM2の第3状態ST3においては、制御部400は、第2制御信号SC2に対応する駆動信号(第2駆動信号SD2)を光源200に入力させる。第2駆動信号SD2は、第3信号S3に対応する第3電圧信号V3と、第4信号S4に対応する第4電圧信号V4と、を有する。第4電圧信号V4の絶対値は、第4電圧信号V4の絶対値よりも小さい。第3電圧信号V3が印加される時間は、第3期間TT3である。第4電圧信号V4が印加される時間は、第4期間TT4である。第3電圧信号V3の電圧は、発光部210を発光させる電圧である。第3電圧信号V3の電圧は、例えば3ボルトである。第3電圧信号V3の電圧は、例えば第1電圧信号V1の電圧と等しい。第4電圧信号V4の電圧は例えば0ボルトである。
第3電圧信号V3が印加されているときの発光部210の発光の明るさは、第4電圧信号V4が印加されているとき(電圧が0ボルトのとき)の発光部210の発光の明るさよりも高い。
図6(c)及び図6(d)に表したように、第2モードM2の第4状態ST4においては、制御部400は、第2制御信号SC2に対応する第2駆動信号SD2を光源200に入力させる。第4状態ST4においては、第3期間TT3が第3状態ST3よりも長い。このため、第4状態ST4における発光の明るさ(平均の明るさ)は、第3状態ST3よりも高い。このように、第2モード変調比C2を変更することで、明るさが制御される。
第1制御信号SC1(第1信号S1及び第2信号S2)及び第2制御信号SC2(第3信号S3及び第4信号S4)は、例えば、光源制御信号部430の出力である。第1駆動信号SD1(第1電圧信号V1及び第2電圧信号V2)及び第2駆動信号SD2(第3電圧信号V3及び第4電圧信号V4)は、例えば、駆動電圧生成部440の出力である。
本具体例においては、第1電圧信号V1及び第2電圧信号V2の少なくともいずれかは直流である。第3電圧信号V3及び第4電圧信号V4の少なくともいずれかは直流である。具体的には、第1電圧信号V1、第2電圧信号V2、第3電圧信号V3及び第4電圧信号V4は直流である。ただし、例えば、第1電圧信号V1、第2電圧信号V2、第3電圧信号V3及び第4電圧信号V4は交流成分を含んでいても良い。
第1信号S1の期間(第1期間TT1)における第1駆動信号SD1、及び、第2信号S2の期間(第2期間TT2)における第1駆動信号SD1の少なくともいずれかは直流である。第3信号S3の期間(第3期間TT3)における第2駆動信号SD2、及び、第4信号S4の期間(第4期間TT4)における第2駆動信号SD2の少なくともいずれかは直流である。
これにより、LEDのような直流駆動の発光素子を制御できる。
第2電圧信号V2及び第4電圧信号V4は零である。
すなわち、第1信号S1の期間(第1期間TT1)における第1駆動信号SD1、及び、第2信号S2の期間(第2期間TT2)における第1駆動信号SD1のいずれかの電圧は零である。第3信号S3の期間(第3期間TT3)における第2駆動信号SD2、及び、第4信号S4の期間(第4期間TT4)における第2駆動信号SD2のいずれかの電圧は零である。
これにより、直流駆動の発光素子の明るさの制御範囲が拡大する。
本具体例では、第2電圧信号V2は0ボルトであるが、本実施形態はこれに限らず、第2電圧信号V2の絶対値が、第1電圧信号V1の絶対値よりも小さければ良い。第4電圧信号V4は0ボルトであるが、本実施形態はこれに限らず、第4電圧信号V4の絶対値が、第3電圧信号V3の絶対値よりも小さければ良い。
図5(a)〜図5(d)においては、図をわかりやすくするために、フレーム周期TFの中に第1周期T1が4つ含まれているが、本実施形態はこれに限らない。第1周期T1が、第2周期T2(この例ではフレーム周期TF)よりも短ければ良い。
第2周期T2の長さは、例えば、第1周期T1の長さの2倍以上である。第2周期T2の長さは、例えば、第1周期T1の長さの10倍以上である。
第1周期T1の長さは、第2周期T2の長さの2以上の整数倍である。これにより、制御信号及び駆動信号の生成のための回路の構成が簡単になる。
たとえば、第2周期T2がフレーム周期TFと同じであり、フレーム周期TFが、16.7msである場合(すなわち、フレーム周波数が60Hzである場合)、第1周期T1は、例えば100kHzに相当する時間とすることができる。
第1周期T1の期間は、フレーム周期TFと同期しても良く、同期しなくても良い。例えば、表示パネル100の一番の上のゲート線111にゲート信号Y1が印加される時刻を各フレーム周期TFの始まりとした場合に、第1周期T1の始まりは、フレーム周期TFの始まりに対応しても良く、対応していなくても良い。
次に、光源200の発光部210として、交流駆動の発光素子が用いられる場合について説明する。発光部210として例えば冷陰極管が用いられる。
図7(a)〜図7(d)は、実施形態に係る表示装置の動作を例示する模式図である。 図8(a)〜図8(d)は、実施形態に係る表示装置の動作を例示する模式図である。
図7(a)は、第1モードM1の第1状態ST1における駆動信号(第1駆動信号SD1)を例示している。図7(b)は、第1モードM1の第1状態ST1における第1制御信号SC1を例示している。図7(c)は、第1モードM1の第2状態ST2における第1駆動信号SD1を例示している。図7(d)は、第1モードM1の第2状態ST2における第1制御信号SC1を例示している。
図8(a)は、第2モードM2の第3状態ST3における駆動信号(第2駆動信号SD2)を例示している。図8(b)は、第2モードM2の第3状態ST3における第2制御信号SC2を例示している。図8(c)は、第2モードM2の第4状態ST4における第2駆動信号SD2を例示している。図8(d)は、第2モードM2の第4状態ST4における第2制御信号SC2を例示している。
図7(a)及び図7(b)に表したように、第1モードM1の第1状態ST1において、第1信号S1に対応する第1電圧信号V1は交流である。第1電圧信号V1の周期は、第1期間TT1よりも短い。第1電圧信号V1の電圧は、発光部210を発光させる電圧である。第1電圧信号V1の電圧は、例えば3ボルトである。第1電圧信号V1の周波数は、フレーム周波数の3倍以上が望ましく、例えば500Hzである。第2電圧信号V2の電圧は、例えば0ボルトである。ただし、第2電圧信号V2は0ボルトでなくても良い。すなわち、例えば、第2電圧信号V2の絶対値(振幅)は、第1電圧信号V1の絶対値(振幅)よりも小さい。
第1電圧信号V1が印加されているときの発光部210の発光の明るさは、第2電圧信号V2が印加されているとき(電圧が印加されていないとき)の発光部210の発光の明るさよりも高い。
図7(c)及び図7(d)に表したように、第1モードM1の第2状態ST2においては、第1期間TT1が第1状態ST1よりも長い。このため、第2状態ST2における発光の明るさ(平均の明るさ)は、第1状態ST1よりも高い。このように、第1モード変調比C1を変更することで、明るさが制御される。
図8(a)及び図8(b)に表したように、第2モードM2の第3状態ST3においては、第3信号S3に対応する第3電圧信号V3は交流である。第3電圧信号V3の周期は、第3期間TT3よりも短い。第3電圧信号V3の電圧は、発光部210を発光させる電圧である。第3電圧信号V3の電圧は、例えば3ボルトである。第3電圧信号V3の電圧は、例えば第1電圧信号V1の電圧と等しい。第3電圧信号V3の周波数は、例えば500Hzである。第3電圧信号V3の周波数は、例えば第1電圧信号V1の周波数と等しい。第4電圧信号V4の電圧は、例えば0ボルトである。ただし、第4電圧信号V4は0ボルトでなくても良い。すなわち、例えば、第4電圧信号V4の絶対値(振幅)は、第3電圧信号V3の絶対値(振幅)よりも小さい。
第3電圧信号V3が印加されているときの発光部210の発光の明るさは、第4電圧信号V4が印加されているとき(電圧が印加されていないとき)の発光部210の発光の明るさよりも高い。
図6(c)及び図6(d)に表したように、第2モードM2の第4状態ST4においては、第3期間TT3が第3状態ST3よりも長い。このため、第4状態ST4における発光の明るさ(平均の明るさ)は、第3状態ST3よりも高い。このように、第2モード変調比C2を変更することで、明るさが制御される。
このように、第1電圧信号V1及び第2電圧信号V2の少なくともいずれかは交流である。第3電圧信号V3及び第4電圧信号V4の少なくともいずれかは交流である。本具体例では、第1電圧信号V1、第2電圧信号V2、第3電圧信号V3及び第4電圧信号V4は直流である。
すなわち、第1信号S1の期間(第1期間TT1)における第1駆動信号SD1、及び、第2信号S2の期間(第2期間TT2)における第1駆動信号SD1の少なくともいずれかは交流である。第3信号S3の期間(第3期間TT3)における第2駆動信号SD2、及び、第4信号S4の期間(第4期間TT4)における第2駆動信号SD2の少なくともいずれかは交流である。
これにより、陰極管(例えば冷陰極管)を有する交流駆動の発光部210の明るさを制御できる。
そして、第2電圧信号V2及び第4電圧信号V4は零である。
すなわち、第1信号S1の期間(第1期間TT1)における第1駆動信号SD1、及び、第2信号S2の期間(第2期間TT2)における第1駆動信号SD1のいずれかの電圧は零である。第3信号S3の期間(第3期間TT3)における第2駆動信号SD2、及び、第4信号S4の期間(第4期間TT4)における第2駆動信号SD2のいずれかの電圧は零である。
これにより、交流駆動の発光部210の明るさの制御範囲が拡大する。
なお、上記においては、光源200の発光の明るさに関する調光帯が2つ(第1調光帯L1及び第2調光帯L2)設けられる例について説明したが、実施形態はこれに限らない。実施形態において、調光帯は3つ以上設けられても良い。例えば、第2調光帯L2よりも明るい第3調光帯が設けられ、第3調光帯において、第2調光帯L2に用いられるモードとは異なるモードが適用されても良い。すなわち、第1調光帯L1には第1モードM1が適用され、第2調光帯L2には第2モードM2が適用され、第3調光帯には第1モードM1が適用されても良い。また、第1調光帯L1には第2モードM2が適用され、第2調光帯L2には第1モードM1が適用され、第3調光帯には第2モードM2が適用されても良い。
さらに、上記においては、第1モードM1と第2モードM2との2種類のモードを用いる場合について説明したが、本発明の実施形態はこれに限らず、第1周期T1と異なり、第2周期T2とも異なる周期を有する第3モードが、例えば、上記の第3調光帯において適用されても良い。
なお、第2モードM2における第2周期T2は、表示パネル100のフレーム周期TFと同じに設定されるが、第2周期T2は、フレーム周期TFと厳密に同一でなくても良く、フリッカなどの表示劣化が実用的に生じない範囲で、第2周期T2はフレーム周期TFとずれていても良く、第2周期T2はフレーム周期TFと実質的に同じであれば良い。
また、第2周期T2は、フレーム周期TFの位相(例えば、一番目のゲート線111にゲート信号Y1が印加されるときを基準にしたときのフレーム周期TFの位相)と一致しても良く、異なっても良い。
また、液晶の応答特性は温度によって変化する。このため、切り替え設定値RAを温度によって変化させても良い。これにより、高品位な表示と安定した調光とが、より広い温度範囲で可能になる。すなわち、制御部400は、表示パネル100の温度に基づいて、第1調光帯L1と第2調光帯L2との区分の明るさを変更することができる。
また、表示パネル100においては、各画素110の光学応答の変化が、1つのフレーム内で完了せず、複数のフレーム周期TFにまたがって透過率が変化する場合がある。このとき、例えば、第2モードM2によって光源200を発光させることで、いわゆるインパルス駆動の動作が可能になり、これにより、動画表示の視認性が改善できる。
本実施形態によれば、第1モードM1と第2モードM2とを切り替えることで、このようにインパルス駆動を行った場合においても発生する可能性があるフリッカを抑制することができる。これにより、動画視認性が高く、明るさの制御範囲が広く、フリッカを抑制した、高品位な表示と安定した調光を行う表示装置が提供できる。
既に説明したように、表示パネル100には、πセルを応用したOCBモードの液晶パネルを用いることができる。OCBモード液晶においては、液晶層110aへの印加電圧がしきい値よりも低い状態(例えば0V)が、一定の期間以上続くと、ベンド配列からスプレイ配列に戻る。このため、印加電圧が一定以上長い期間低い値にならないように、ベンド維持電圧が、液晶層110aに定期的に印加される。ベンド維持電圧は、しきい値電圧以上の電圧である。この時、ベンド維持電圧の印加による液晶層110aの光学特性の瞬時的な変化が、光源200の発光特性によっては、フリッカとなって見えやすくなることがある。
このような場合に、本発明の実施形態の制御部400の動作を用いると、このフリッカが抑制できる。
例えば、光源200の駆動においてパルス幅変調の周期が1つである参考例においては、上記のベンド維持電圧の印加による液晶の応答が、パルス幅変調の周期と干渉し、フリッカが目立ち易くなることがある。
これに対し、本実施形態を適用することで、ベンド維持電圧の印加による液晶の応答に基づくフリッカが目立ちにくいモード(第1モードM1または第2モードM2)を、光源200の明るさによって選択することができる。これにより、特に、OCBモードにおいてベンド維持電圧を用いた場合にも、フリッカを抑制し、光源200の広い調光範囲を維持できる。
このように、本発明の実施形態として、表示パネル100としてOCBモード液晶を用いた場合に、特に高い効果が発揮される。ただし、本発明の実施形態はこれに限らず、表示パネル100の液晶のモードは任意である。
また、OCB液晶の高速応答性を利用してフレーム毎に映像表示期間と黒表示期間を設けることが可能である。
すなわち、表示パネル100は、表示パネル100の駆動のフレーム周期TFごとに暗表示を実施することができる。
すなわち、黒表示をしている間、光源200も消灯する。映像表示をしている間は、調光入力に応じて垂直書き込み周期に同期した調光を行う。これにより、インパルス駆動に加え、光源の消灯を行うことにより、黒表示時の光漏れを防止し、コントラストを向上させることができる。さらに、デューティ比が小さくなることにより、動画視認性の改善効果が得られる。
なお、インパルス駆動は、1画面全体を黒表示としてもよいし、複数本のゲート線111ごとに黒表示部分を走査しても良い。表示画面では、例えば、黒表示部分が帯状に上から下へ走査される。
さらに、光源200の発光部210として複数の光源200を並べ、表示パネル100の駆動に同期して光源200を順次点滅させてもよい。映像表示部分のみ点灯し、黒表示部分は消灯することが可能となり、光のロスを最小限に抑えることが可能となる。また、画面内の位置による液晶の応答差に合わせた光源200の調光が可能となり、十分なデューティ比を確保し、安定した調光を行うことができる。
なお、図2(a)及び図2(b)においては、調光度合いに対して明るさの変化が線形となるよう調光信号を変形させる例を示したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。表示パネル100の特性に適合させ、表示装置10の明るさに関して、明るさと階調制御信号とが直線の関係であっても良く、また、表示装置10の見え方の好ましい状態に合わせて、種々のカーブの特性としても良い。
実施形態によれば、高品位な表示と安定した調光が可能な表示装置が提供される。
実施形態は、以下の態様を含む。
(付記1)
表示パネルと、
前記表示パネルに入射させる光を発光する光源と、
前記光源の前記発光を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
第1周期で前記発光を制御する第1モードと、
前記第1周期よりも長い第2周期で前記発光を制御する第2モードと、
を有し、
前記第1モードでは、前記制御部は、前記第1周期内において、第1電圧信号と、前記第1電圧信号の電圧の絶対値よりも電圧の絶対値が小さい第2電圧信号と、を交互に前記光源に入力させ、前記第1電圧信号の期間と前記第2電圧信号の期間との比率を前記第1周期の中で変化させることで前記発光の明るさを変化させ、
前記第2モードでは、前記制御部は、前記第2周期内において、第3電圧信号と、前記第3電圧信号の電圧の絶対値よりも電圧の絶対値が小さい第4電圧信号と、を交互に前記光源に入力させ、前記第3電圧信号の期間と前記第4電圧信号の期間との比率を前記第2周期の中で変化させることで前記発光の明るさを変化させ、
前記制御部は、
前記発光の明るさが暗い第1調光帯においては、前記第1モードにより前記発光の明るさを変化させ、
前記発光の明るさが前記第1調光帯における明るさよりも明るい第2調光帯においては、前記第2モードにより前記発光の明るさを変化させる、
または、
前記第1調光帯においては、前記第2モードにより前記発光の明るさを変化させ、
前記第2調光帯においては、前記第1モードにより前記発光の明るさを変化させる、
ことを特徴とする表示装置。
(付記2)
前記第1電圧信号及び前記第2電圧信号の少なくともいずれかは直流であり、
前記第3電圧信号及び前記第4電圧信号の少なくともいずれかは直流であることを特徴とする付記1記載の表示装置。
(付記3)
前記光源は、半導体発光素子であることを特徴とする付記2記載の表示装置。
(付記4)
前記第1電圧信号及び前記第2電圧信号の少なくともいずれかは交流であり、
前記第3電圧信号及び前記第4電圧信号の少なくともいずれかは交流であることを特徴とする付記1記載の表示装置。
(付記5)
前記光源は、陰極管を含むことを特徴とする付記4記載の表示装置。
(付記6)
前記第2電圧信号及び第4電圧信号は零であることを特徴とする付記1〜5のいずれか1つに記載の表示装置。
(付記7)
表示パネルと、
前記表示パネルに入射させる光を発光する光源と、
前記光源の前記発光を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
第1周期で前記発光を制御する第1モードと、
前記第1周期よりも長い第2周期で前記発光を制御する第2モードと、
を有し、
前記第1モードでは、前記制御部は、前記第1周期で繰り返す第1制御信号を生成し、前記第1制御信号は、第1信号と、前記第1信号の電圧の絶対値よりも電圧の絶対値が小さい第2信号と、を有し、前記制御部は前記第1制御信号に基づく第1駆動信号を前記光源に入力させ、前記制御部は、前記第1信号の期間と前記第2信号の期間との比率を前記第1周期の中で変化させることで前記発光の明るさを変化させ、
前記第2モードでは、前記制御部は、前記第2周期で繰り返す第2制御信号を生成し、前記第2制御信号は、第3信号と、前記第3信号の電圧の絶対値よりも電圧の絶対値が小さい第4信号と、を有し、前記制御部は前記第2制御信号に基づく第2駆動信号を前記光源に入力させ、前記制御部は、前記第3信号の期間と前記第4信号の期間との比率を前記第2周期の中で変化させることで前記発光の明るさを変化させ、
前記制御部は、
前記発光の明るさが暗い第1調光帯においては、前記第1モードにより前記発光の明るさを変化させ、
前記発光の明るさが前記第1調光帯における明るさよりも明るい第2調光帯においては、前記第2モードにより前記発光の明るさを変化させる、
または、
前記第1調光帯においては、前記第2モードにより前記発光の明るさを変化させ、
前記第2調光帯においては、前記第1モードにより前記発光の明るさを変化させる、
ことを特徴とする表示装置。
(付記8)
前記第1信号の前記期間における前記第1駆動信号、及び、前記第2信号の前記期間における前記第1駆動信号の少なくともいずれかは直流であり、
前記第3信号の前記期間における前記第2駆動信号、及び、前記第4信号の前記期間における前記第2駆動信号の少なくともいずれかは直流であることを特徴とする付記7記載の表示装置。
(付記9)
前記光源は、半導体発光素子であることを特徴とする付記8記載の表示装置。
(付記10)
前記第1信号の前記期間における前記第1駆動信号、及び、前記第2信号の前記期間における前記第1駆動信号の少なくともいずれかは交流であり、
前記第3信号の前記期間における前記第2駆動信号、及び、前記第4信号の前記期間における前記第2駆動信号の少なくともいずれかは交流であることを特徴とする付記7記載の表示装置。
(付記11)
前記光源は、陰極管を含むことを特徴とする付記10記載の表示装置。
(付記12)
前記第1信号の前記期間における前記第1駆動信号、及び、前記第2信号の前記期間における前記第1駆動信号のいずれかの電圧は零であり、
前記第3信号の前記期間における前記第2駆動信号、及び、前記第4信号の前記期間における前記第2駆動信号のいずれかの電圧は零であることを特徴とする付記7〜11のいずれか1つに記載の表示装置。
(付記13)
前記第2周期は、前記表示パネルの駆動のフレーム周期と同じ長さであることを特徴とする付記1〜12のいずれか記載の表示装置。
(付記14)
前記制御部は、前記制御部に入力される調光入力に対して、前記光源の明るさが直線的に変化するように、前記光源を制御することを特徴とする付記1〜13のいずれか1つに記載の表示装置。
(付記15)
前記第2周期の長さは、前記第1周期の長さの2倍以上であることを特徴とする付記1〜14のいずれか1つに記載の表示装置。
(付記16)
前記第2周期の長さは、前記第1周期の長さの整数倍であることを特徴とする付記1〜14のいずれか1つに記載の表示装置。
(付記17)
前記制御部は、前記表示パネルの温度に基づいて、前記第1調光帯と前記第2調光帯との区分の明るさを変更することを特徴とする付記1〜16のいずれか1つに記載の表示装置。
(付記18)
前記表示パネルは、
第1基板と、
第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
を含み、
前記液晶層の液晶配列は、前記液晶層に印加される電圧によって互いに異なる複数のベンド配列状態の間を遷移することを特徴とする付記1〜17のいずれか1つに記載の表示装置。
(付記19)
前記液晶層には、ベンド配列状態を維持するためのベンド維持電圧が、定期的に印加されることを特徴とする付記18記載の表示装置。
(付記20)
前記表示パネルは、前記表示パネルの駆動のフレーム周期ごとに暗表示を実施することを特徴とする付記1〜19のいずれか1つに記載の表示装置。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、表示装置を構成する表示パネル、光源、制御部等、各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。