JP2012107533A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Akira Akiyama
陽 秋山
Hideaki Nishida
英朗 西田
Chikayuki Hayashi
慎之 林
Hiroaki Takeuchi
博晃 竹内
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Abstract

【課題】エンジンの制御装置において、使用する燃料としての重油の性状をオンラインで検出して不具合の発生を未然に防止する。
【解決手段】第1燃料タンク23に貯留された燃料としての重油を燃料供給管25から燃焼室15に供給可能な燃料供給系24を設け、燃料供給管25を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置として制御装置28を設け、この制御装置28の検出結果に基づいてエンジンを制御する。このとき、制御装置28は、重油の密度等を検出して重油の燃焼性を検出している。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に、重油を燃料として使用するディーゼルエンジンにおいて、この燃料の性状を判定することができるエンジンの制御装置に関するものである。
例えば、船舶に適用されるディーゼルエンジンは、主に燃料として重油が使用される。このディーゼルエンジンに使用される重油は、石油の精製過程で、軽油などの良質な油が精製されたあとに残るものであり、粘性が高いものとなっている。近年、この石油精製工程の進歩により石油残渣に近いC重油が取り出され、燃料として使用されるようになってきている。ところが、このC重油は、重油の中でも特に粘性が高いものであり、ディーゼルエンジンの燃料として使用する場合には、燃焼性がばらついてしまい、事前に燃料性状を把握する必要がある。
エンジンに使用する燃料の性状を測定するものとしては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載されたディーゼル機関燃料油の比重測定装置は、温度センサの温度偏差に応じて燃料油の比重を測定することで、清浄機の比重板の設定を容易に行うようにしたものである。
特開昭59−211842号公報
上述したように、ディーゼルエンジンは、燃料として使用する重油の品質がばらつき、この重油の粗悪化が進んだ場合、エンジンの着火遅れなどの問題が発生するおそれがある。エンジンの着火遅れが発生すると、ピストンが下降したときに燃焼室で燃焼が開始され、火炎に対するシリンダライナの露出面積が大きくなり、このシリンダライナは広い範囲で熱負荷を受けることとなる。その結果、エンジンは、潤滑油の蒸発による潤滑油不足が生じ、局所的な劣化やコーキングなどが発生するおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、使用する燃料としての重油の性状をオンラインで検出して不具合の発生を未然に防止するエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のエンジンの制御装置は、第1燃料タンクに貯留された燃料としての重油を燃料供給管から燃焼室に供給可能な燃料供給系を有するエンジンの制御装置において、前記燃料供給管を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置を設け、該重油燃焼性検出装置の検出結果に基づいて前記エンジンを制御する、ことを特徴とするものである。
従って、駆動するエンジンに使用されている重油の燃焼性を検出し、この重油の燃焼性に基づいてエンジンを制御することとなり、燃料タンクに充填される重油の品質が変更されても、その変更された品質の重油に最適なエンジン制御を行うこととなり、使用する燃料としての重油の性状をオンラインで検出して不具合の発生を未然に防止することができる。
本発明のエンジンの制御装置では、前記重油燃焼性検出装置は、重油の密度を検出して重油の燃焼性を判定することを特徴としている。
従って、重油の密度に基づいて重油の燃焼性を判定することで、重油燃焼性検出装置の構成を簡素化することができる。
本発明のエンジンの制御装置では、前記重油燃焼性検出装置は、重油が燃焼したときに発生する圧力を検出して重油の燃焼性を判定することを特徴としている。
従って、重油の燃焼圧力に基づいて重油の燃焼性を判定することで、エンジンの燃焼室における実際の燃焼を再現することとなり、高精度な判定を行うことができる。
本発明のエンジンの制御装置では、前記重油燃焼性検出装置が検出した重油の燃焼性に基づいて燃料の良否を判定する燃料良否判定装置を設けることを特徴としている。
従って、エンジンで使用される重油の燃焼性における良否が判定されることで、最適なエンジン制御を可能とすることができる。
本発明のエンジンの制御装置では、燃焼性の良好な重油を貯留可能な第2燃料タンクと、前記燃料良否判定装置が重油の燃焼性が悪いと判定したときに前記第2燃料タンクの重油を前記燃料供給管に供給する第2燃料供給系とを設けることを特徴としている。
従って、重油の燃焼性が悪いと判定されたら、第2燃料タンクの重油を燃料供給管に供給することで、燃焼性が悪い重油に燃焼性の良好な重油が混合されることとなり、燃焼性の低下を抑制してて潤滑油膜への熱負荷増大を効果的に抑制することができる。
本発明のエンジンの制御装置では、前記燃料良否判定装置が重油の燃焼性が悪いと判定したときに、前記燃焼室に重油を供給するタイミングを早くすることを特徴としている。
従って、重油の燃焼性が悪いと判定されたら、燃焼室に重油を供給するタイミングを早くすることで、燃焼遅れを抑制して潤滑油膜への熱負荷増大を効果的に抑制することができる。
本発明のエンジンの制御装置によれば、駆動するエンジンに使用されている重油の燃焼性を検出し、この重油の燃焼性に基づいてエンジンを制御するので、使用する燃料としての重油の性状をオンラインで検出して潤滑油膜への熱負荷増大を抑制し、不具合の発生を未然に防止することができる。
図1は、本発明の実施例1に係るエンジンの制御装置の概略構成図である。 図2は、燃料密度に対する燃焼性を表すグラフである。 図3は、本発明の実施例2に係るエンジンの制御装置の概略構成図である。 図4は、エンジンの着火特性を表すグラフである。 図5は、本発明の実施例3に係るエンジンの制御装置の概略構成図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るエンジンの制御装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係るエンジンの制御装置の概略構成図、図2は、燃料密度に対する燃焼性を表すグラフである。
実施例1のディーゼルエンジンは、船舶に搭載されて航行用として使用されるものであり、燃料として重油を使用している。このディーゼルエンジンにおいて、図1に示すように、エンジン本体11は、複数のシリンダボア12が形成され、各シリンダボア12の内面にはシリンダライナ13が装着されており、ピストン14がそれぞれ上下移動自在に支持されている。燃焼室15は、エンジン本体11(シリンダライナ13)とピストン14の頂面とにより区画されて形成されている。この燃焼室15は、上部に吸気ポート16及び排気ポート17が連通し、吸気弁18及び排気弁19の下端部が位置している。この吸気弁18及び排気弁19は、吸気ポート16及び排気ポート17を閉止する方向に付勢支持されており、図示しない吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの吸気カム及び排気カムがこの吸気弁18及び排気弁19に作用することで、吸気ポート16及び排気ポート17を開閉することができる。また、エンジン本体11は、燃焼室15の上部に、この燃焼室15に高圧燃料を噴射可能な高圧インジェクタ20が装着されている。
そして、エンジン本体11は、吸気ポート16にインテークマニホールドを介して吸気管(吸気通路)21が連結される一方、排気ポート17にエキゾーストマニホールドを介して排気管(排気通路)22が連結されており、この排気管22には排気ガス中に含まれるHC、CO、NOxなどの有害物質を浄化処理する触媒装置(図示略)が装着されている。
また、第1燃料タンク23は、燃料としての重油を貯留可能であり、外部から重油を補充可能となっており、この第1燃料タンク23の燃料をエンジン本体11の燃焼室15に供給可能な第1燃料供給系24が設けられている。即ち、第1燃料タンク23と高圧インジェクタ20とが燃料供給管25により連結され、この燃料供給管25に燃料ポンプ26が装着されている。従って、燃料ポンプ26を駆動することで、第1燃料タンク23内の燃料が加圧された後、燃料供給管25を通して高圧インジェクタ20まで輸送することができ、この高圧インジェクタ20を駆動することで、高圧燃料を所定のタイミングで燃焼室15に噴射することができる。
車両には、ディーゼルエンジンを総合的に制御する制御装置28が設けられている。即ち、制御装置28は、図示しない各種センサが検出したエンジン回転数やアクセル開度などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量や燃料噴射時期などの最適値を演算し、高圧インジェクタ20を制御可能となっている。
このように構成された本実施例のディーゼルエンジンにて、燃料として使用する重油の品質がばらついて粗悪化が進んだ場合、エンジンの着火遅れなどの問題が発生するおそれがある。そこで、実施例1のエンジンの制御装置では、第1燃料タンク23に貯留された燃料としての重油を燃料供給管25から燃焼室15に供給可能な燃料供給系24を構成し、燃料供給管25を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置を設け、この重油燃焼性検出装置の検出結果に基づいてディーゼルエンジンを制御するようにしている。
この場合、重油燃焼性検出装置は、重油の密度を検出して重油の燃焼性を判定する。そして、燃料良否判定装置は、この重油燃焼性検出装置が検出した重油の燃焼性に基づいて燃料の良否を判定する。燃料良否判定装置が重油の燃焼性が悪いと判定したときには、燃焼室15に重油を供給するタイミングを早くするようにしている。
即ち、燃料供給管25は、内部に加熱装置としての蒸気管31が同方向に沿って配置されており、この蒸気管31内には、所定量の加熱蒸気が所定の流速で流通しており、重油を加熱して粘度を低下させることで、燃料供給管25内を流動可能としている。
また、燃料供給管25は、その外部にて、鉛直方向に沿った部位に平行をなすようにバイパス管32が配置されており、このバイパス管32は、その上端部及び下端部が燃料供給管25に連通している。この場合、バイパス管32は、上下方向に沿う直線部が油柱として機能し、その下端部にバイパス管32の直線部(油柱)内の重油の量を計測する重量センサ33が配置されており、計測結果を制御装置28に出力している。また、このバイパス管32は、内部を流れる重油の温度を計測する温度センサ34が計測結果を制御装置28に出力している。
制御装置28は、重油燃焼性検出装置として機能し、重量センサ33が計測した油柱内の重油の重量と、温度センサ34が計測した油柱内の重油の温度と、予め設定された油柱の容積とに基づいて重油の密度を算出し、算出した重油の密度から重油の燃焼性を検出する。即ち、所定の重油の温度のときに、重油の重量(質量)を油柱の容積で除算することで、重油の密度を求めることができる。そして、図2に示すように、重油の密度(燃料密度)とその燃焼性とは、所定温度で比例関係にあることが事前の実験に基づいてわかっていることから、重油の密度に基づいて燃焼性を判定することが可能となる。
なお、重油の重量を計測する場合、バイパス管32を用いずに重量を計測してもよく、また、燃料供給管25における水平な部位を流れる重油の重量を計測してもよい。また、重油の密度を計測する方法としては、上述した方法に限るものではない。例えば、燃料供給管25やバイパス管32に超音波センサの送信部と受信部を設け、重油に対して超音波を出力してその送受信時間に基づいて密度を計測してもよい。この場合、超音波センサなどの発生する振動を除去するために、ローパスフィルタを設けてもよい。また、重量センサ33の計測結果に超音波センサなどの別のセンサの計測結果を加味して重油の密度を計測することで、計測制度を向上することができる。
そして、制御装置28は、燃料良否判定装置として機能し、検出した重油の燃焼性(密度)に基づいて重油の良否を判定する。この場合、制御装置28は、燃焼性の良い重油の密度と、燃焼性の悪い重油の密度を予め実験により求めておき、搭載したディーゼルエンジンで使用して良好に燃焼することが可能な重油の密度の閾値を求めておく。制御装置28は、検出した現在使用している重油の密度とこの閾値とを比較することで、重油における燃焼性の良否を判定する。そして、制御装置28は、重油の燃焼性が悪いと判定したときには、高圧インジェクタ20を制御し、燃焼室15に重油を噴射するタイミングを早くする。
従って、制御装置28は、現在使用している重油の性状(品質)が良くなく、燃焼性が悪い重油であると判定すると、高圧インジェクタ20が燃焼室15に重油の噴射時期を早くする。すると、エンジン本体11の燃焼室15にて、ピストン14の上死点で混合気が適正な圧力となって着火することとなり、着火遅れが防止される。そのため、着火遅れによりシリンダライナ13が広い範囲で熱負荷を受けることが防止され、潤滑油の蒸発による潤滑油不足、局所的な劣化やコーキングなどの発生が防止される。
このように実施例1のエンジンの制御装置にあっては、第1燃料タンク23に貯留された燃料としての重油を燃料供給管25から燃焼室15に供給可能な燃料供給系24を設け、燃料供給管25を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置として制御装置28を設け、この制御装置28の検出結果に基づいてエンジンを制御するようにしている。
従って、制御装置28は、駆動するエンジンに使用されている重油の燃焼性を検出し、この重油の燃焼性に基づいてエンジンを制御することとなり、第1燃料タンク23に充填される重油の品質が変更されても、その変更された品質の重油に最適なエンジン制御を行うこととなり、使用する燃料としての重油の性状をオンラインで検出して潤滑油膜への熱負荷増大を抑制し、不具合の発生を未然に防止することができる。
また、実施例1のエンジンの制御装置では、バイパス管32を流れる重油の油柱の重量を計測する重量センサ33を設け、制御装置28は、重量センサ33の計測結果に基づいて重油の密度を算出し、この重油の密度と相関関係にある重油の燃焼性を判定している。従って、重油の密度に基づいて重油の燃焼性を判定することで、装置構成を簡素化することができる。
また、実施例1のエンジンの制御装置では、制御装置28は、重油の燃焼性に基づいて燃料の良否を判定している。従って、エンジンで使用される重油の燃焼性における良否が判定されることで、最適なエンジン制御を可能とすることができる。
また、実施例1のエンジンの制御装置では、エンジンで使用される重油の燃焼性が悪いと判定されたときに、燃焼室15に重油を供給するタイミングを早くしている。従って、重油の燃焼性が悪いと判定されたら、燃焼室15に重油を供給するタイミングを早くすることで、燃焼遅れを抑制して潤滑油膜への熱負荷増大を抑制することができ、これにより、エンジン効率の低下を効果的に抑制することができる。
図3は、本発明の実施例2に係るエンジンの制御装置の概略構成図、図4は、エンジンの着火特性を表すグラフである。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2のディーゼルエンジンにおいて、図3に示すように、エンジン本体11の各シリンダボア12にシリンダライナ13が装着されピストン14が上下移動自在に支持されている。燃焼室15は、上部に吸気ポート16及び排気ポート17が連通し、吸気弁18及び排気弁19により開閉可能となっている。そして、エンジン本体11は、燃焼室15の上部に、この燃焼室15に高圧燃料を噴射可能な高圧インジェクタ20が装着されている。
また、第1燃料タンク23は、燃料としての重油を貯留可能であり、外部から重油を補充可能となっており、この第1燃料タンク23の燃料をエンジン本体11の燃焼室15に供給可能な第1燃料供給系24が設けられており、この第1燃料供給系24として、燃料供給管25、燃料ポンプ26、高圧インジェクタ20が配置されている。制御装置28は、エンジン運転状態に基づいて燃料噴射量や燃料噴射時期などの最適値を演算し、高圧インジェクタ20を制御可能となっている。
このように構成された実施例2のエンジンの制御装置では、燃料供給管25を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置を設け、この重油燃焼性検出装置の検出結果に基づいてディーゼルエンジンを制御するようにしている。具体的に、この重油燃焼性検出装置は、重油が燃焼したときに発生する圧力を検出して重油の燃焼性を判定している。そして、燃料良否判定装置は、この重油燃焼性検出装置が検出した重油の燃焼性に基づいて燃料の良否を判定し、燃料良否判定装置が重油の燃焼性が悪いと判定したときには、燃焼室15に重油を供給するタイミングを早くするようにしている。
即ち、燃料供給管25は、内部に加熱蒸気が流通する蒸気管31が配置されており、重油を加熱して粘度を低下させることで、燃料供給管25内を流動可能としている。また、燃料供給管25は、燃料ポンプ26の下流側で、ノズルとして機能する分岐管41を介して圧力室42が連結されており、この圧力室42内に図示しない駆動装置により移動可能なピストン43が設けられている。そして、分岐管41に高圧インジェクタ44が装着され、制御装置28により駆動可能であると共に、圧力室42に点火プラグ45が装着されており、制御装置28により駆動可能となっている。また、この圧力室42には、重油が燃焼したときに発生する圧力を検出する圧力センサ46が配置されており、計測結果を制御装置28に出力している。この場合、圧力室42とピストン43との寸法関係は、エンジン本体11における燃焼室15とピストン14との寸法関係と比例関係にあることが望ましい。
従って、圧力室42内をピストン43が上下動するとき、所定のタイミングで高圧インジェクタ44により圧力室42に燃料を噴射し、点火プラグ45により所定圧力の混合気に点火することで燃焼させる。このとき、制御装置28は、圧力センサ46が検出した燃焼圧力に基づいて重油の燃焼性を検出する。この場合、制御装置28は、検出した重油の燃焼性(燃焼圧力)に基づいて重油の良否を判定する。つまり、制御装置28は、図4に示すように、燃焼性の良い重油Aを使用したときの燃焼圧力と、燃焼性の悪い重油Bを使用したときの燃焼圧力とを予め実験により求めておき、搭載したディーゼルエンジンで使用して良好に燃焼することが可能な重油の燃焼圧力の閾値を求めておく。制御装置28は、検出した現在使用している重油の燃焼圧力とこの閾値とを比較することで、重油における燃焼性の良否を判定する。そして、制御装置28は、重油の燃焼性が悪いと判定したときには、高圧インジェクタ20を制御し、燃焼室15に重油を噴射するタイミングを早くする。
ここで、制御装置28は、現在使用している重油の性状(品質)が良くなく、燃焼性が悪い重油であると判定すると、高圧インジェクタ20が燃焼室15に重油の噴射時期を早くする。すると、エンジン本体11の燃焼室15にて、ピストン14の上死点で混合気が適正な圧力となって着火することとなり、着火遅れが防止される。そのため、着火遅れによりシリンダライナ13が広い範囲で熱負荷を受けることが防止され、潤滑油の蒸発による潤滑油不足、局所的な劣化やコーキングなどの発生が防止される。
このように実施例2のエンジンの制御装置にあっては、第1燃料タンク23に貯留された燃料としての重油を燃料供給管25から燃焼室15に供給可能な燃料供給系24を設け、燃料供給管25を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置として制御装置28を設け、この制御装置28の検出結果に基づいてエンジンを制御するようにしている。この場合、制御装置28は、重油が燃焼したときに発生する圧力を検出して重油の燃焼性を判定している。
従って、制御装置28は、駆動するエンジンに使用されている重油の燃焼性を検出し、この重油の燃焼性に基づいてエンジンを制御することとなり、第1燃料タンク23に充填される重油の品質が変更されても、その変更された品質の重油に最適なエンジン制御を行うこととなり、使用する燃料としての重油の性状をオンラインで検出して潤滑油膜への熱負荷増大を抑制することができる。そして、燃焼室15とほぼ同様の圧力室42を配置し、この圧力室42で重油を燃焼したときの燃焼圧力に基づいてこの重油の燃焼性を判定することで、エンジンの燃焼室15における実際の燃焼を再現することとなり、高精度な判定を行うことができる。
図5は、本発明の実施例3に係るエンジンの制御装置の概略構成図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3のディーゼルエンジンにおいて、図5に示すように、エンジン本体11の各シリンダボア12にシリンダライナ13が装着されピストン14が上下移動自在に支持されている。燃焼室15は、上部に吸気ポート16及び排気ポート17が連通し、吸気弁18及び排気弁19により開閉可能となっている。そして、エンジン本体11は、燃焼室15の上部に、この燃焼室15に高圧燃料を噴射可能な高圧インジェクタ20が装着されている。
また、第1燃料タンク23は、燃料としての重油を貯留可能であり、外部から重油を補充可能となっており、この第1燃料タンク23の燃料をエンジン本体11の燃焼室15に供給可能な第1燃料供給系24が設けられており、この第1燃料供給系24として、燃料供給管25、燃料ポンプ26、高圧インジェクタ20が配置されている。制御装置28は、エンジン運転状態に基づいて燃料噴射量や燃料噴射時期などの最適値を演算し、高圧インジェクタ20を制御可能となっている。
また、第2燃料タンク51は、燃料としての良質な重油を貯留可能であり、外部から良質な重油を補充可能となっており、この第2燃料タンク51の燃料を第1燃料供給系24の燃料供給管25に供給可能な第2燃料供給系52が設けられている。即ち、第2燃料タンク51と燃料供給管25とが燃料供給管53により連結され、この燃料供給管53に燃料ポンプ54及び開閉弁55が装着されている。この場合、第2燃料タンク51は、燃料性状が良好で燃焼性の良い良質な重油が貯留されている。
従って、燃料ポンプ54を駆動すると共に開閉弁55を開放することで、第2燃料タンク51内の良質な燃料が加圧された後、燃料供給管53を通して燃料供給管25に供給することができる。
このように構成された実施例3のエンジンの制御装置では、燃料供給管25を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置を設け、この重油燃焼性検出装置の検出結果に基づいてディーゼルエンジンを制御するようにしている。具体的に、重油燃焼性検出装置は、実施例1と同様に、重油の密度を検出して燃焼性を判定し、燃料良否判定装置は、この重油の燃焼性に基づいて燃料の良否を判定する。そして、燃料良否判定装置が重油の燃焼性が悪いと判定したときには、第2燃料タンク51に貯留されている良質の重油を燃料供給管25に供給するようにしている。
なお、燃料良否判定装置の具体的な構成は、実施例1と同様にあるため、詳細な説明は省略する。また、燃料良否判定装置は、実施例1の構成に限らず、実施例2の構成を適用してもよく、また、それ以外の構成としてもよい。
従って、制御装置28は、検出した重油の燃焼性(密度)に基づいて重油の良否を判定する。この場合、検出した現在使用している重油の密度と予め設定された閾値とを比較することで、重油における燃焼性の良否を判定する。そして、制御装置28は、重油の燃焼性が悪いと判定したときに、燃料ポンプ54を駆動すると共に開閉弁55を開放し、第2燃料タンク51内の良質な燃料を加圧してから燃料供給管53を通して燃料供給管25に供給する。
ここで、制御装置28は、現在使用している重油の性状(品質)が良くなく、燃焼性が悪い重油であると判定すると、燃料タンク51内にある良質な燃料を燃料供給管25に供給し、高圧インジェクタ20が良質な重油が混合した重油を燃焼室15に噴射する。すると、エンジン本体11の燃焼室15にて、ピストン14の上死点で混合気が適正な圧力となって着火することとなり、着火遅れが抑制される。そのため、着火遅れによりシリンダライナ13が広い範囲で熱負荷を受けることが抑制され、潤滑油の蒸発による潤滑油不足、局所的な劣化やコーキングなどの発生が防止される。
なお、第2燃料タンク51にある良質な燃料を燃料供給管25に供給するときの供給量は、現在使用している重油の燃焼性、第1燃料タンク23内の良質でない燃料量、第2燃料タンク51内の良質な燃料量、新しい重油を重点することができるまでの時間などに基づいて設定される。この場合、各燃料タンク25,51にある燃料の割合を設定して開閉弁55の開度を設定するが、第2燃料タンク51にある良質な燃料だけを用いてエンジンを駆動してもよい。
このように実施例3のエンジンの制御装置にあっては、第1燃料タンク23に貯留された燃料としての重油を燃料供給管25から燃焼室15に供給可能な燃料供給系24を設け、燃料供給管25を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置として制御装置28を設け、この制御装置28の検出結果に基づいてエンジンを制御するようにしている。この場合、制御装置28は、燃焼性の良好な重油を貯留可能な第2燃料タンク51と、第2燃料タンク51の重油を第1燃料供給系24に供給する第2燃料供給系52とを設けている。
従って、制御装置28は、駆動するエンジンに使用されている重油の燃焼性を検出し、この重油の燃焼性が悪いと判定されたら、第2燃料タンク51の良質な重油を燃料供給管25に供給することで、燃焼性が悪い重油に燃焼性の良好な重油が混合されることとなり、燃焼性の低下を抑制して潤滑油膜への熱負荷増大を効果的に抑制することができる。
なお、上述した各実施例にて、本発明に係るエンジンの制御装置を船舶に搭載されて航行用としてのディーゼルエンジンに適用して説明したが、陸用ボイラなどに使用されているディーゼルエンジンに適用してもよい。
本発明に係るエンジンの制御装置は、重油の燃焼性に基づいてエンジンを制御することで、使用する燃料としての重油の性状をオンラインで検出して不具合の発生を未然に防止するものであり、いずれのエンジンにも適用することができる。
11 エンジン本体
15 燃焼室
20 高圧インジェクタ
23 第1燃料タンク
24 第1燃料供給系
25 燃料供給管
28 制御装置(重油燃焼性検出装置、燃料良否判定装置)
32 バイパス管
33 重量センサ
34 温度センサ
42 圧力室
44 高圧インジェクタ
46 圧力センサ

Claims (6)

  1. 第1燃料タンクに貯留された燃料としての重油を燃料供給管から燃焼室に供給可能な燃料供給系を有するエンジンの制御装置において、
    前記燃料供給管を流れる重油の燃焼性を検出する重油燃焼性検出装置を設け、
    該重油燃焼性検出装置の検出結果に基づいて前記エンジンを制御する、
    ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記重油燃焼性検出装置は、重油の密度を検出して重油の燃焼性を判定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記重油燃焼性検出装置は、重油が燃焼したときに発生する圧力を検出して重油の燃焼性を判定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記重油燃焼性検出装置が検出した重油の燃焼性に基づいて燃料の良否を判定する燃料良否判定装置を設けることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
  5. 燃焼性の良好な重油を貯留可能な第2燃料タンクと、前記燃料良否判定装置が重油の燃焼性が悪いと判定したときに前記第2燃料タンクの重油を前記燃料供給管に供給する第2燃料供給系とを設けることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記燃料良否判定装置が重油の燃焼性が悪いと判定したときに、前記燃焼室に重油を供給するタイミングを早くすることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの制御装置。
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