JP2012103802A - 情報処理装置、電子制御ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】デッドライン時間までの間に終了処理や通常タスクを阻害せずにプライマリチェックを適切に実行することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】起動指示から起動開始までの期限が定められたタスクを実行する情報処理装置であって、タスクの開始までに実行すべき複数の初期処理タスク及び該初期処理タスク毎の予想実行時間が登録された初期処理タスクテーブルと、起動指示を受け付けた起動指示時刻を記録する起動指示時刻記録手段と、期限から起動指示時刻からの経過時間を減じた残時間と、予想実行時間を比較して、期限までに実行する初期処理タスクを決定するタスクスケジュール手段と、初期処理タスクを実行する初期処理タスク実行手段と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載される情報処理装置に関し、初期処理の後にタスクを実行する情報処理装置に関する。
車載されているECU(Electronic Control Unit)は、動作を保証するため起動時と終了時に特定の処理を行うようになっている。ECUは、例えば、IG(イグニッション)=ONにより初期処理(ソフトリセット&プライマリチェック)を開始し、その後、通常処理を開始してIG=OFFになるまでは通常処理を実行し、IG=OFFにより終了処理を開始し、それが終わるとリレーをオフにする。したがって、初期処理に相当するプライマリチェックが終了しないと、通常処理が開始されないため、次のような不都合が生じうる。
図1は、プライマリチェックと通常処理のタイミングチャート図の一例を示す図である。上段は不都合が生じない場合を、下段は不都合が生じる場合をそれぞれ示す。
IG=ONからIG=OFFになると通常処理が終了し、ECUは終了処理を開始する。終了処理の途中に、IG=ONになると、ECUは終了処理を停止せず継続する。
終了処理が終了すると、ECUはプライマリチェックを開始し、プライマリチェックが終了すると通常処理を開始する。
このため、下段のように、終了処理が終了するまでに長い時間がかかると、プライマリチェックが開始される時間が遅くなる。終了処理の内容は、IG=ONからIG=OFFになった時のECUの処理対象の状態(アクチュエータやECUのハード)により変わるため、終了処理が終了するまでの時間は不定である。
プライマリチェックが終了までの時間はほぼ同じであるが、終了処理が長くかかると、プライマリチェックが終了する時刻もずれ込み通常処理の開始時刻が遅くなる。しかしながら、例えば、機能統合によりCANゲートウェイの機能がECUに統合された場合、他のECUがCAN通信するには、機能統合されたECUのプライマリチェックが終了することが必要になる。図では、通常処理がCANゲートウェイの機能を制御するアプリである。
下段のように、他のECUがCAN通信を開始するまでに通常処理が起動しないと、他のECUは通信できないため、プライマリチェック中のECUに異常があると誤検出し、その後の制御もECUが存在しないことを前提とするため連携が困難になるおそれがある。
他のECUがプライマリチェックしているECUと通信を開始するまでの時間(例えば、IG=ONからの)はおよそ固定であるので、この時間(デッドライン時間)までに機能統合したECUはプライマリチェックを終了させることが好ましい。このように、ECUにはIG=ONになってから通常処理を開始すべき時間にデッドライン時間が存在する。
したがって、上記の不都合を回避するためには、IG=ONからデッドライン時間までの間にECUにプライマリチェックを終了させればよいことになる。このような技術として、2つの処理が競合した際に、処理の優先度を考慮する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、優先度が高いジョブの処理を優先して、許容待ち時間が経過したら優先度の低いジョブを打ち切るジョブの処理方法が開示されている。
特開2005−018224号公報 特開平08−212084号公報
しかしながら、特許文献1のように優先度を考慮して、ECUが優先度の高い通常処理に優先的に処理を切り替えると、プライマリチェックのうち優先度の低い処理が常に実行されないおそれがあるという問題がある。換言すると、プライマリチェックのうちほとんど実行されない処理が生じうる。よって、単に優先度を考慮してプライマリチェックと通常処理を切り替えるだけでは、ECUがデッドライン時間を考慮して通常処理を優先しながら、適切にプライマリチェックを実行することは困難である。
ところで、デッドラインがあるなら、デッドラインの到来までに実行可能な処理だけを実行することも考えられる(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、プロセッサによるタスクの実行状況を判断し、新たなタスクに許容可能な実行可能時間を実行制御手段に通知することで、実行可能時間が予め定められているタスクの実行時間を越える場合には、タスク群内のタスクを選択してプロセッサに与える情報処理装置が開示されている。
しかし、特許文献2の情報処理装置は、プロセッサの処理負荷から実行可能時間を決定するため、デッドライン時間を考慮してプライマリチェックの各処理をスケジュールすることは考慮されていない。
本発明は、上記課題に鑑み、デッドライン時間までの間に終了処理や通常処理を阻害せずにプライマリチェックを適切に実行することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、起動指示から起動開始までの期限が定められたタスクを実行する情報処理装置であって、前記タスクの開始までに実行すべき複数の初期処理タスク及び該初期処理タスク毎の予想実行時間が登録された初期処理タスクテーブルと、前記起動指示を受け付けた起動指示時刻を記録する起動指示時刻記録手段と、前記期限から前記起動指示時刻からの経過時間を減じた残時間と、前記予想実行時間を比較して、前記期限までに実行する前記初期処理タスクを決定するタスクスケジュール手段と、前記初期処理タスクを実行する初期処理タスク実行手段と、を有することを特徴とする。
デッドライン時間までの間に終了処理や通常処理を阻害せずにプライマリチェックを適切に実行することができる情報処理装置を提供することができる。
プライマリチェックと通常タスクのタイミングチャート図の一例を示す図である。 情報処理装置による特徴的な処理の概略を説明する図の一例である。 プライマリチェックの実行方法が適用されたECUを含む電源供給システムの概略構成図の一例である。 HV−ECUの機能ブロック図の一例である。 各初期タスクの実行予想時間を示す図の一例である。 HV−ECUが実行する初期タスクを決定する手順を示すフローチャート図の一例である。 初期タスク実行処理、通常タスク実行処理、及び、終了処理の手順を示すフローチャート図の一例である。 タスク制御部が、実行可能なP/Cを決定し初期タスクテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。 HV−ECUのタイミングチャート図の一例である(実施例2)。 実行回数テーブルの一例である。 初期タスク実行部が実行するP/Cを決定する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例2)。 実行回数テーブルの一例である。 HV−ECUのタイミングチャート図の一例である(実施例3)。 各通常タスクのデッドラインと、通常タスクと関連の強い初期タスクを示す図の一例である。 HV−ECUが実行する初期タスクを決定する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例3)。 HV−ECUのタイミングチャート図の一例である(実施例4)。 HV−ECUが実行する初期タスクを決定する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例4)。 HV−ECUのタイミングチャート図の一例である(実施例5)。 HV−ECUがP/Cと通常タスクを実行する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例5)。 リスクランクテーブルの一例である。 タスク制御部が初期タスクを実行する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例6)。 通常タスクと並行に実行可能な初期タスクが登録された実行可能初期タスクテーブルの一例を示す(実施例7)。 タスク制御部がP/Cを実行する手順を示すフローチャート図の一例である(実施例7)。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図2は、本実施形態の情報処理装置による特徴的な処理の概略を説明する図の一例である。図2の上段は比較のために示した従来例である。
まず、イグニッション(IG)=OFFからONになるとリセットの後、初期処理(以下、プライマリチェック(P/C)という)が開始される(不図示)。そして、通常タスクが開始されるが、IG=ONからIG=OFFになると、通常タスクが終了し、ECUは終了処理を開始する。以下、終了処理を実行するソフトを終了処理ソフト、P/Cを実行するソフトをP/Cソフト、通常タスクを実行するソフトを制御アプリという。
(1)終了処理ソフトは、終了処理の実行中にIG=OFFからIG=ONを検出すると「ON時刻」を記録する。なお、このIG=ONにより、他のECUが処理を開始するまでのデッドラインが定まる。
(2)終了処理ソフトが終了すると、IG=ONを検出しているため、ECUはCPUをリセットすることで、P/Cソフトを起動する。P/Cソフトはいくつかの(図では3つ)独立して実行可能な処理(P/C1〜3)に区分されている。P/Cソフトは、記録されているON時刻と現在時刻の差から、IG=ONからの経過時間を求める。また、全P/Cに必要な時間は固定なので、P/Cソフトにとって既知である。
(3)P/Cソフトは、デッドライン時間から経過時間を減じて残時間を算出する。そして、残時間内に終了するP/Cを選択し、選択したP/Cだけを実行する。図ではP/C1とP/C2が実行されている。
P/Cを実行した後は、ECUは制御アプリの起動を開始する。したがって、通常タスクは必ずデッドラインが到来する前に開始されることができる。また、部分的にでもP/Cを実行することでECUハード及びマイコンの信頼性確保を達成できる。
なお、後の実施例で説明するように、P/Cソフトは、通常タスクを開始した後、実行していないP/Cを実行することもできる。
図3は、本実施例のP/Cの実行方法が適用されたECUを含む電源供給システムの概略構成図の一例である。電源供給システムは、照合ECU11、電源制御IC12、IGリレー14、及び、HV−ECUを有している。
照合ECU11は、電子キー(スマートキー(登録商標))を照合して、エンジンを始動させてよい状態であることを電源制御IC12に通知する。すなわち、照合ECU11は、例えばカーテシスイッチによるドアの開閉により運転者が乗車したと推定すると、車内のアンテナで車内の電子キーと通信して、IDコードを認証し認証が成立すると電源制御IC12に車内照合が成立したことを通知する。
電源制御IC12は、ブレーキペダルが踏み込み操作された状態でスタートスイッチ(IG)が押圧操作(ON)された事を検出すると、車内照合の成立を条件としてIGリレー14をオンにする。これにより電源からHV−ECU13に電力が供給される。また、電源制御IC12は、HV−ECU13に起動信号を出力し、スタートスイッチが押圧操作(OFF)されるとHV−ECU13に終了信号を出力する。
HV−ECU13は、ハイブリッドシステムの全体を制御するECUであり、不図示のエンジンECUとモータECUと接続されている。HV−ECU13は、電源制御IC12からの起動信号により起動する(リセットしてP/Cを実行)。HV−ECU13は、電源制御IC12からの終了信号により終了処理を開始する。終了処理中に、起動信号を取得した場合、HV-ECUは起動信号の取得を記録しておくことになる。HV−ECU13が起動した後、HV−ECU13は不図示のリレーをオンにすることで、ハイブリッド系統の機器も起動するようになっている。
図4は、HV−ECU13の機能ブロック図の一例を示す。HV−ECU13は、CPU22、ROM23、RAM、EEPROM、I/O等がバスを介して接続されたコンピュータである。なお、CPUは好ましくはマルチコアを有しており、複数の処理を並行に実行することができる。
HV−ECU13は、CPU22がROM23に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、初期タスク実行部31、通常タスク実行部32、及び、終了処理部33を有する。なお、ROM23にはP/Cソフト、制御アプリ、及び、終了処理ソフトが記憶されており、初期タスク実行部31はP/Cソフトの実体、通常タスク実行部32の制御アプリの実体、終了処理部33は終了処理ソフトの実体とする。また、初期タスク実行部31は、タスク制御部34を有する。なお、これらの一部以上をハードウェアにより実現してもよい。
HV−ECU13は、エンジンが出力すべき動力、モータが出力すべき動力、制動時の回生制動量、等を演算する処理を行う。これらはHV−ECU13が一般に行うタスクであり通常タスクに相当する。通常タスク実行部32は、図1にて説明したように機能統合により統合されたCANゲートウェイに関する処理を行う。また、通常タスク実行部32は、一般的な処理として、アクセルペダル開度、ブレーキペダルの踏み込み量、シフトポジション、モータジェネレータを流れる電流値、モータジェネレータの回転速度に基づき、モータジェネレータMG1,MG2の3相コイルに流す電流を決定し、決定した電流値に応じた駆動信号をインバータへ出力する。
また、通常タスク実行部32は、同様の車両状態に基づき、エンジンによる動力が必要と判断すれば、エンジンが出力すべき動力を演算してエンジンECUに指示する。また、通常タスク実行部32は、ブレーキペダルの踏み込み量によって車両の減速を検知すると、回生エネルギーを効率的に回収するため、変速機における減速比を高くする。また、ブレーキペダルの踏み込み量に基づいて要求制動力を演算し、要求制動力と、SOC(State Of Charge)と、回転速度とに基づいて、モータジェネレータの回生量を演算し、ブレーキアクチュエータが提供すべき回生量をブレーキECUに指示する。
通常タスク実行部32は、このような処理を並行的に実行しており、各処理は制御アプリとして分離可能であるか、又は、少なくともCPU22が判別できるようになっている。通常タスク実行部32は、初期タスク実行部31がP/Cを実行した後、例えばタスク制御部34に呼び出されることで開始され、通常タスクを開始する。
なお、各通常タスクは、上記のように他のECUとの関係で、IG=ONを基準に実行を開始しなければならないデッドラインが決まっている。デッドラインは例えば240ミリ秒であるが、通常タスク毎に異なる場合もある。
初期タスク実行部31は、HV−ECU13のハードが正常か否かをチェックするP/Cを実行する。P/Cとしては、例えば、リセット回路21のチェック、ROMチェック、RAMチェック、チェックSUM、基板上の各チップ間の通信のチェック等が挙げられる。
リセット回路21のチェックは、例えば、CPU22から所定の信号を送信した際に実際にCPU22がリセットされるか否かをチェックする処理である。ROMチェックやRAMチェックは、ROMからデータが正常に読み出せるか否か、書き込みした内容が正しく読み出させるか否か、等をチェックする処理である。チップ間の通信のチェックは、例えばリセット回路を管理している不図示の監視ICと通常タスクを実行するマイコン間の通信のチェックである。これらのP/Cは、初期タスク実行部31が1つ以上を選択的に実行できるようにそれぞれが独立している。
終了処理部33は、アクチュエータを安全に停止させる処理、ECUハードのアクセスを適切に終了させる処理、ECUやハードの設定を記憶する処理、等である。終了処理部33が、行うべき終了処理の種類は有限であるが、実際にどの処理を行うかは、IG=OFFの際のHV−ECU13の状態に依存する。終了処理部33はHV−ECU13の状態に基づき、実行すべき全ての終了処理を実行する。
タスク制御部34は、初期タスク実行部31が実行するP/Cを決定する。タスク制御部34は例えばOSのタスク制御機能を利用することもできる。本実施例では、タスク制御部34は、IG=ONになったON時刻から終了処理が完了するまでの経過時間を、デッドラインから減じて、実行可能なP/Cを決定する。初期タスク実行部31は決定されたP/Cを実行する。
このため、タスク制御部34は、実行可能なP/Cを決定するため、各P/Cの実行予想時間を記憶している。
図5は各P/Cの実行予想時間を示す図の一例である。例えば、各P/Cの実行予想時間の合計が、デッドラインから経過時間を減じた残時間よりも長い場合、全てのP/Cは実行できないことが分かる。
図2に示したように、本実施例のHV−ECU13は、搭載される通常タスクのデッドラインまでにP/Cが完了できないと予想した場合、デッドラインまでの時間に応じてP/Cを部分的に実行する。図2の上段は従来の処理におけるタイミングチャート図であり、終了処理が長引いた後、HV-ECU13が実行すべきP/Cを3つ実行することで、デッドラインまでに通常タスクが開始できなったことを示している。
これに対し、図2の下段のタイムチャート図では、HV−ECU13が実行するP/Cを2つに制限したことで、デッドラインまでに通常タスクが開始されていることを示している。このような処理を実現するため、HV−ECU13は、以下の処理を実行する。
図6は、HV−ECU13がP/Cと通常タスクを実行する手順を示すフローチャート図の一例である。図6では、初期タスク実行処理(S200)、通常タスク実行処理(S300)、及び、終了処理(S400)の順に記述されている。これらの処理は、繰り返し実行の必要性が判断され、必要な処理のみが実行される。
図7(a)〜(c)は初期タスク実行処理、通常タスク実行処理、及び、終了処理の手順を示すフローチャート図の一例である。すでに、初期タスク実行処理と通常タスク処理はすべて起動され、終了処理が起動されたものとして説明する。
IG=OFFになると図7(c)のステップS410の判定がYesとなる。終了処理部33は、終了処理の間(S410のYes)、IGリレー14の状態がIG=OFFからIG=ONへ操作されたか否かを判定している(S420)。
IG=ONになった場合(S420のYes)、終了処理部33はIG=OFFからIG=ONへ操作されたON時刻を記録する(S430)。その後、終了処理部33は、引き続き終了処理を実施する(S440)。
そして、終了処理が完了しない場合(S450のNo)、処理はステップS200から繰り返されるがS200、S300が実行されることはなく、引き続き終了処理のS400においてS410の判定がYesとなる。
終了処理が完了すると(S450のYes)、例えばON時刻が記録されていることからHV-ECUの起動が必要だと判断して、終了処理部33はリセット回路21により自身をリセットする。これにより、HV−ECU13は再起動し、初期タスク実行部31、通常タスク実行部32等が起動される(S460)。具体的には、CPU22はROM23の予め定められたブート部のアドレスをプログラムカウンタに設定し、ブートプログラムを実行する。ブートプログラムは、CPU22にパラメータや定数を初期値として設定する。ブートプログラムは、まず、初期タスク実行部31のアドレスをプログラムカウンタに設定し、以降は初期タスク実行部31やタスク制御部34の処理が開始する。
図7(a)の処理に移動し、まず、初期タスク実行部31は、プログラムの初回起動か否かを判定する(S210)。プログラムの初回起動とは、IG=ON後、初めて初期タスク実行処理等が実行されたことをいう。この判定は、P/Cがすでに実行されたか否かを判定するための処理であり、次術する初期タスクテーブルに登録されたP/Cに実行フラグが登録されているか否かにより判定される。
初期タスク実行処理が初回起動の場合(S210のYes)、タスク制御部34は、初期タスクテーブルにP/Cを登録する(S220)。初期タスク実行部31は、実行可能なP/Cを決定し初期タスクテーブルに登録する。
図8は、タスク制御部34が、実行可能なP/Cを決定し初期タスクテーブルに登録する手順を示すフローチャート図の一例である。すでに説明したように、終了処理部33が電源制御IC12から起動信号が入力された時の時刻(絶対時刻)をROM23等に記憶している。本実施例ではミリ秒単位の精度が必要なので、絶対時刻ではミリ秒単位の精度がない場合、終了処理部33は、クロックなどで増減するタイマをセットしてもよい。タスク制御部34は、クロック周波数とタイマの値から経過時間をミリ秒レベルで算出することができる。
タスク制御部34は、ON時刻又はタイマを参照して、IG=ONからの経過時間T1を算出する(S10)。
次に、予め記憶しているデッドラインTdから経過時間T1を減算して残時間を算出する(S20)。残時間=Td−T1
各P/Cの実行予測時間を読み出し合計してその時間を合計実行予測時間とする。タスク制御部34は、合計実行予測時間が残時間よりも大きいか否かを判定する(S30)。
合計実行予測時間が残時間よりも大きくない場合(S30のNo)、全てのP/Cを実行できることになるので、タスク制御部34は初期タスクテーブルに全てのP/Cを登録する(S40)。
合計実行予測時間が残時間よりも大きい場合(S30のYes)、初期タスク実行部31は全てのP/Cを実行できないので、タスク制御部34は実行すべきP/Cを決定する(S50)。
決定方法については後の実施例にて説明するが、例えば、タスク制御部34は、最も優先度の高い2つのP/Cの実行予測時間を読み出したり、ランダムに2つのP/Cの実行予測時間を読み出し、その合計実行予測時間が残時間よりも大きいか否かを判定する。合計実行予測時間が残時間よりも大きくない場合、この2つのP/Cを実行できることになるので、タスク制御部34は初期タスクテーブルに、2つのP/Cを登録する。
合計実行予測時間が残時間よりも大きい場合、タスク制御部34は2つのP/Cは実行できないと判定し、ランダムに1つのP/Cの実行予測時間を読み出し、その実行予測時間が残時間よりも大きいか否かを判定する。実行予測時間が残時間よりも大きくない場合、このP/Cを実行できることになるので、タスク制御部34は初期タスクテーブルにこのP/Cを登録する。
1つのP/Cでも実行予測時間が残時間よりも大きい場合、P/Cを実行する余裕がないとして、タスク制御部34は初期タスクテーブルにP/Cを登録しない。
図7(a)に戻り、初期タスク実行部31は初期タスクテーブルに登録されたP/Cをすべて実行する(S230)。こうすることで、デッドラインまでにP/Cを実行することができた。
P/Cの実行が完了すると、通常タスク実行部32が通常タスクを開始する。図7(b)の処理に移り、通常タスク実行部32は、起動していない通常タスクがあるか否かを判定する(S310)。
起動していない通常タスクがある場合(S310のYes)、通常タスク実行部32は記憶されているON時刻から現在時刻までの経過時間を算出する(S320)。
通常タスク実行部32は、起動していない通常タスクのうち最も近いデッドラインと、経過時間を比較する(S330)。
通常タスク実行部32は、その通常タスクのデッドライン時刻が到来したか否かを判定する(S340)。この判定は、例えば、デッドラインから経過時間を減じた値が所定値以下になったことを基準とする。なお、本実施例ではデッドライン時刻の到来を待たずに、通常タスクを実行してもよい。
通常タスクのデッドライン時刻が到来した場合(S340のYes)、通常タスク実行部32はデッドラインになった通常タスクを実行する(S350)。通常タスク実行部は通常タスクの起動を繰り返して、すべての通常タスクを起動する。
以上のようにして、HV−ECU13はP/Cを必ずデッドラインまでに終わらせることができる。1つもP/Cが実行できないことは希なので、HV−ECU13は実際には1つ以上のP/Cを実行できるとしてよい。したがって、ECUや関連するハードウェアが正常であることを確認でき、信頼性を確保することができる。
実施例1では、全てのP/Cを実行できない場合、タスク制御部34が優先度順やランダムにP/Cを決定した。しかしこの方法では、実行されるP/Cに偏りが生じるおそれもあるため、実行すべきP/Cは信頼性が確保できるように恣意的に決定することが好ましい。
そこで、本実施例では、全てのP/Cを実行できない場合、実行回数の最も少ないP/Cを選択するHV−ECU13について説明する。
図9は、HV−ECU13のタイミングチャート図の一例を示す。図9において図2と同一部の説明は省略する。図2と同様に、P/Cを決定することで、デッドラインまでにP/Cを終了させることができる。
図10は、実行回数テーブルの一例を示す。実行回数テーブルは、例えばROM23に記憶されている。タスク制御部34は、実行するP/Cを決定して初期タスクテーブルに登録した際又はP/Cの実行が完了する毎、実行回数テーブルに登録されているP/Cの実行回数を1つ大きくする。これにより、タスク制御部34は、次回、実行するP/Cを決定する際、実行回数の最も少ないP/Cを実行することができる。
図11は、初期タスク実行部31が実行するP/Cを決定する手順を示すフローチャート図の一例である。通常タスク実行処理と終了処理については実施例1と同様なので省略する。
図11の処理では、ステップS32がある点が図8と異なる。ステップS32においてタスク制御部34は、実行回数テーブルを読み出す。図10の実行回数テーブルでは、P/C1が13回、P/C2が11回、P/C3が12回、それぞれ実行されている。このような場合、タスク制御部34は、全てのP/Cを実行できないと判定すると、2つの実行回数の合計が最も少ない組み合わせであるP/C2とP/C3の合計実行予測時間を残時間と比較する。合計実行予測時間が残時間よりも大きくな場合、タスク制御部34はこの2つのP/Cを実行するP/Cに決定する。
合計実行予測時間が残時間よりも大きい場合、別の組み合わせで同様の判定を行ってもよいが、その2つのP/Cが実行できると判定され、初期タスク実行部31が実行すると、各P/C間の実行回数の差が増大することになる。しかしながら、可能な限りP/Cを処理することでHV−ECU13の信頼が増すとも考えられる。したがって、別の組み合わせで同様の判定を行うか否かはP/Cの実行ポリシーによって決定することができる。
2つのP/Cの合計実行予測時間が残時間よりも大きい場合、タスク制御部34は、実行回数が最も少ないP/C2の実行予測時間を残時間と比較する。実行予測時間が残時間よりも大きくない場合、タスク制御部34はこのP/Cを実行するP/Cに決定する。1つのP/Cも実行できないことは少ないので、最も実行回数が少ないP/Cを実行することで、各P/Cの実行回数を均等化させることができる。
〔変形例〕
実行回数テーブルに過去の全ての実行回数を登録するのでなく、過去のP/Cの実行機会のうち最新の所定回数から実行回数を求めてもよい。なお、P/Cの実行機会とは、HV−ECU13が再起動された回数である。
図12は、この変形例の実行回数テーブルの一例を示す。この実行回数テーブルには、P/C毎に、過去の最新の10回の再起動のうち、実際に実行されたP/Cが記録(“○”により示す)される。また、過去の最新の10回の再起動において、各P/Cが実行された回数が記録されている。実行回数テーブルはリングバッファのように、過去10まで記録すると記録先が過去1に戻るので、最後の記録先が明示されている(図では過去3が最後の記録先であることを下線で示すが、実際には実行回数テーブルの記録先を示すアドレスやポインタで示される。)。
タスク制御部34は、実行するP/Cを決定した際、最後の記録先の次の記録先のP/Cに「○」を登録する。そして、P/C毎に実行回数をカウントし、各P/Cが実行された合計を更新する。タスク制御部34は、フローチャート図のステップS32において、実行回数テーブルを読み出し、すでに説明したようにして実行するP/Cを決定する。
このように、最新の履歴を参照して実行すべきP/Cを決定することで、その時点でのHV−ECU13の信頼性を確実に検出し、効果的に信頼性を確保することができる。
これまではデッドラインは制御アプリに共通であるかのように説明したが、デッドラインは他のECUが実行するプログラムとの関係により定まることが多いので、実際には複数の制御アプリのデッドラインが異なることもある。
図13は、HV−ECU13のタイミングチャート図の一例を示す。図13において図2と同一部の説明は省略する。図13の下段では、通常タスクBと通常タスクA,Cとでデッドラインが異なっている。この場合、タスク制御部34は、最もデッドラインが近い制御アプリBのデッドラインに対し、全てのP/Cが実行できるか否か、及び、実行できない場合はどのP/Cを実行するかを決定する必要がある。
ここで、各通常タスクには関連の強いP/Cが存在する。通常タスクによっては、EEPROMへの書き込み、特定のICの動作、ADコンバータの変換など、制御アプリが必要とするハードウェアリソースが異なるためである。したがって、デッドラインが最も近い通常タスクに関連するP/Cを優先して実行すれば、よりデッドラインが遅い制御アプリに関連するP/Cを実行する余裕が生じることが期待できる。
各通常タスクのデッドライン及び通常タスクと関連の強いP/Cは固定であるので、この情報を使えば、優先的に実行すべきP/Cを決定することができる。
図14(a)は各通常タスクのデッドラインと、通常タスクと関連の強いP/Cを示す図の一例である。例えば、通常タスクAのデッドラインはTaミリ秒であり、関連の強いP/CはP/C1〜3である。通常タスクBのデッドラインはTbミリ秒であり、関連の強いP/CはP/C1、2である。通常タスクCのデッドラインはTcミリ秒であり、関連の強いP/CはP/C3である。
説明のため、Tb<Ta、Tcとする。したがって、通常タスクBのデッドラインが最も短いので、通常タスクBと関連が強いP/C1,2を優先的に実行すべきであることが分かる。タスク制御部34は、このようにして決定されたP/Cの実行順序テーブルを記憶している。
図14(b)は実行順序テーブルの一例を示す。実行順序テーブルはROM23に記憶されている。実行順序テーブルには、デッドラインが最も短い通常タスクBと関連が強いP/C1,2が、実行順番の1番と2番になっている。タスク制御部34は、実行すべきP/Cを決定する際、実行順序テーブルを参照して実行するP/Cを決定する。こうすることで、デッドラインが短いP/Cを優先的に実行することができる。
図15は、HV−ECU13が実行するP/Cを決定する手順を示すフローチャート図の一例である。図15の処理では、ステップS10の処理は図8と同様である。
S12において、タスク制御部34は実行順序テーブルを読み出す(S12)。タスク制御部34は実行順序テーブルを用いて実行すべきP/Cを決定する。タスク制御部34は、まず実行順序テーブルのすべてのP/Cのから実行順序が一番のP/Cを特定する。
そのP/CのデッドラインTdを読み出し、経過時間T1を減算して残時間を算出する(S20)。次に、タスク制御部34は特定したP/Cの実行予想時間を読み出す。
タスク制御部34は、実行予測時間が残時間よりも大きいか否かを判定する(S30)。 実行予測時間が残時間よりも大きくない場合(S30のNo)、タスク制御部34はそのP/Cをデッドラインまでの実行できると判定して、初期タスクテーブルに登録する(S52)。この場合、初期タスク実行部31は初期タスクテーブルに登録されたP/Cから順次、実行する。
1つのP/Cの実行後、処理はステップS10に戻り、タスク制御部34は実行順が2番目以降のP/Cについて同様の処理を繰り返す。これにより、デッドラインが近い制御タスクと関連の大きい順にP/Cを実行することができる。
なお、実行予測時間が残時間よりも大きい場合(S30のYes)、デッドラインまでにP/Cを実行完了できないので、図15の処理は終了する。
本実施例のHV−ECU13は、通常タスクのデッドラインと通常タスクに関連の強いP/Cを考慮して実行順序を決定し、P/C毎にデッドラインまでの残時間を算出するので、優先順位の高いP/Cを優先的に実行でき、また、デッドラインの遅いP/Cを実行する機会を増やすことができる。
実施例3では実行順序テーブルに基づきデッドラインの近い通常タスクと関連の強いP/Cを優先的に実行することができるが、実行順序テーブルだけに基づいてP/Cを決めると、実行されない又は実行回数が極端に少ない通常タスクが生じるおそれがある。
そこで、本実施例では、実施例2と同様に実行回数テーブルを利用して、実行回数が規定回数を満たさないP/Cは、実行を中止することなく実行するHV−ECU13について説明する。なお、実行回数テーブルは過去の全ての実行回数を登録されていてもよいし、最新の所定回数の実行回数だけが登録されていてもよい。
図16はタイミングチャート図の一例である。図16の中段は実施例3と同様のタイミングチャート図である。すなわち、デッドラインが最も近い通常タスクBに関連するP/Cのみが優先して実行されている。これに対し、図16の下段は、P/C3の実行回数が規定回数を満たしていないため、デッドラインが最も近い通常タスクBよりも優先して、P/C3が実行されている。このため、下段が上段と同様のタイミングチャート図となるが、規定回数を満たさないP/Cを実行することで、HV−ECU13の信頼性を確保できる。
図17は、HV−ECU13が実行するP/Cを決定する手順を示すフローチャート図の一例である。ステップS30において実行予測時間が残時間よりも大きくない場合(S30のNo)、タスク制御部34は、実行回数テーブルを読み出し(S32)、そのP/Cを初期タスクテーブルに登録する(S52)。
実行予測時間が残時間よりも大きい場合(S30のYes)、タスク制御部34は、実行回数が規定回数を満たしていないP/Cがあるか否かを判定する(S42)。初期タスク実行部31が実行回数の少ない順にP/Cを実行しても規定回数を満たさない状況は、例えば、車両の出荷直後や初期状態へのリセット後に生じうる。
ここで、過去の全ての実行回数を規定回数と比較すると、P/Cに実行頻度が少ないものがあっても規定回数以上実行されていると判定される。これを防ぐため、実行回数テーブルに過去の全ての実行回数が記録されている場合、タスク制御部34は、最高の実行回数を有するP/Cの実行回数Nmaxに対する他の処理タスクの実行回数Nの比率を求め、比率が規定値N0を満たすか否かに基づき、実行頻度の少ないP/Cを特定する。
N/Nmax×100 > 規定値N0(例えば、70%)
なお、実行回数テーブルに過去の所定回数の実行回数が記録されている場合、規定回数(例えば5回)と各P/Cの実行回数を比較すればよい。
実行回数が規定回数を満たしていないP/Cがある場合(S42のYes)、タスク制御部34は、その全てのP/Cを実行すると決定する(S44)。そして、初期タスク実行部31は、デッドラインと無関係に全てのP/Cを実行する。
実行回数が規定回数を満たしていないP/Cがない場合(S42のNo)、図17の処理は終了し、通常タスクが開始される。
本実施例によれば、P/Cに一定の実行回数がない場合、通常タスクを遅らせてもP/Cを実行するので、HV−ECU13の信頼性を確保できる。
これまでの実施例では、HV−ECU13が通常タスクの実行を開始した後は、P/Cを実行しないことを前提に説明した。しかし、P/Cは通常タスクを実行した後でも実行することができるので、通常タスクを開始した後、P/Cを実行することでHV−ECU13の信頼性を確保することができる。
図18は、HV−ECU13のタイミングチャート図の一例を示す。図18において図2と同一部の説明は省略する。図18の下段では、これまでの実施例と同様に一部のP/C1,2のみが実行されているが、その後、P/C3が通常タスクBと並行に実行されている。P/C3は、通常タスクAと関連の強いP/Cであるが、通常タスクAは、P/C3の後に実行すれば、通常タスクAに対するHV−ECU13の信頼性を少なくとも確保することができる。
なお、通常タスクBとP/C3の並行処理は、HV−ECU13の資源を時分割したり、CPU22がマルチコア又はマルチCPUを有していることで実現される。
図19(a)〜(c)はHV−ECU13がP/Cと通常タスクを実行する手順を示すフローチャート図の一例である。図19(c)は図7(c)と同じものであるので図19(a)(b)について説明する。
図19(a)は初期タスクの実行手順を示すフローチャート図の一例である。まず、初期タスク実行部31は、プログラムの初回起動か否かを判定する(S210)。判定方法は図7と同じである。
初期タスク実行部31が初回起動の場合(S210のYes)、初期タスク実行部31は、初期タスクテーブルにP/Cを登録する(S240)。ここで登録するP/Cは実行順であるとするので、初期タスク実行部31は例えば、実行順序テーブルを参照し、一番目のP/Cから初期タスクテーブルに登録する。
初期タスク実行部31は、一番目のP/Cが未完了か否かを判定する(S250)。未完了の場合(S250のYes)、タスク制御部34は、ON時刻又はタイマを参照して、IG=ONからの経過時間T1を算出する(S261)。
次に、予め記憶しているデッドラインTdから経過時間T1を減算して残時間を算出する(S262)。残時間=Td−T1
タスク制御部34は、実行予測時間が残時間よりも大きいか否かを判定する(S263)。
実行予測時間が残時間よりも大きくない場合(S263のNo)、このP/Cを実行できることになるので、タスク制御部34は初期タスクテーブルにP/Cを登録する(S264)。
実行予測時間が残時間よりも大きい場合(S263のYes)、初期タスク実行部31はこのP/Cを実行できないので、図19(a)の処理は終了する。
次に、タスク制御部34は実行中のP/Cが完了したか否かを判定する(S270)。実行中のP/Cが完了した場合(S270のYes)、タスク制御部34は、実行順序テーブルの次のP/Cを初期タスクテーブルに登録する(S280)。殆どの場合、初期タスクテーブルの最初のP/Cは実行されると考えらえる。
次に、処理は図19(b)に移動するが、図19(b)の処理にてデッドラインに到達していなければ(S340のNo)、P/Cがすべて完了していない限り(S360のNo)、処理は図19(a)に戻る。よって、順次、P/Cが実行されていく。
また、図19(b)の処理にてデッドラインに到達した場合(S340のYes)、通常タスクが実行されるが(S350)、P/Cがすべて完了していない限り(S360のNo)、やはり処理は図19(a)に戻る。よって、順次、通常タスクとP/Cが並行的に実行されていく。
なお、S340において、通常タスク実行部は、最も短いデッドラインから現在の経過時間を減じた残時間が、P/Cの予想実行時間よりも長いか否かに基づき、デッドラインの到来を判定する。こうすることで、P/Cの実行により通常タスクの実行が遅れることを防止できる。
このように、1つのP/Cを実行する毎に、通常タスクのデッドラインが到来したか否かを判定し、デッドラインが到来した場合は通常タスクを実行し、P/Cも平行に実行することで、通常タスクのデッドラインを守りながら、すべてのP/Cを実行できる。
実施例5では、P/Cの実行順を実行順序テーブルに従うとして説明したが、本実施例では、通常タスクのリスクランクに応じた順番にP/Cを実行するHV−ECU13について説明する。
図20は、リスクランクテーブルの一例を示す。リスクランクテーブルは、通常タスクとP/Cの組み合わせ毎に、リスクランクを登録したテーブルである。例えば、通常タスクAについて次のようにリスクランクが登録されている。
通常タスクAとP/C1:高(二重丸)
通常タスクAとP/C2:中(丸)
通常タスクAとP/C3:中(丸)
リスクが高いことはP/Cの必要性が高いことを意味する。なお、「−」はその通常タスクとP/Cの組では、通常タスクがP/Cを実行に影響を受けないことを意味している。
タスク制御部34は、図20のようなリスクランクテーブルを参照して、優先的に実行すべきP/Cを特定し、実行する。
図21は、本実施例のタスク制御部34がP/Cを実行する手順を示すフローチャート図の一例である。図21は、図19(a)の処理とほぼ同じであるが、ステップS240において、タスク制御部34は、デッドラインが最も近い通常タスクのうち最もリスクランクが高いP/Cを特定する。以降の処理は実施例5と同様である。
本実施例によれば、タスク制御部34は、通常タスクとの関係においてリスクランクの最も高いP/Cから実行することができる。
実施例5,6では通常タスクとP/Cの並列可能性を考慮しなかったが、通常タスクとP/Cには並列に実行できない組み合わせもある。例えば、P/Cの1つであるリセット回路21のプライマリチェックは、リセット回路21を駆動して強制リセットさせる処理なので、通常タスクも停止(リセットにより再起動)される。したがって、このような組み合わせでは(この場合、リセットと並列に実行可能な通常タスクはないが)、初期化タスクの優先度を下げ、並列に実行されないように担保する必要がある。
図22は、通常タスクと並行に実行可能なP/Cが登録された実行可能初期タスクテーブルの一例を示す。図では「×」と記入されている通常タスクとP/Cの組み合わせにおいて、その通常タスクとP/Cを並列には実行できないことが示されている。なお、「×」となる組み合わせには、リセット回路21の他、ハードウェアリソースの競合などがある。
図23は、本実施例のタスク制御部34がP/Cを実行する手順を示すフローチャート図の一例である。図23は、図21の処理と同様であるが、ステップS240において特定された、実行順序テーブルにおいて実行順が次のP/C又は最もリスクランクが高いP/Cに対し、タスク制御部34は、そのP/Cと並列に実行できない通常タスクが実行されているか否かを判定する(S242)。すなわち、実行可能初期タスクテーブルを参照し、すでに実行されている全ての通常タスクについて特定したP/Cに「×」が登録されていないかどうかを確認する。
登録されていた場合は(S242のYes)、ステップS240に戻り、タスク制御部34は、再度、実行順序テーブルにおいて実行順が次のP/C又は最もリスクランクが高いP/Cを特定する。これを繰り返すことにより、通常タスクと並列に実行できるP/Cを特定することができる。
以上のように、本実施例のHV−ECU13は、P/Cを実行する余裕がない場合でも、通常タスクのデッドラインと経過時間に応じてP/Cを実行できるので、部分的にでもP/Cを実行することができる。よって、ECUハード及びマイコンの信頼性確保を達成できる。また、通常タスクを開始した後、実行していないP/Cを実行することで、信頼性を確保することができる。
11 照合ECU
12 電源制御IC
13 HV−ECU
14 IGリレー
21 リセット回路
22 CPU
23 ROM
31 初期タスク実行部
32 通常タスク実行部
33 終了処理部
34 タスク制御部

Claims (11)

  1. 起動指示から起動開始までの期限が定められたタスクを実行する情報処理装置であって、
    前記タスクの開始までに実行すべき複数の初期処理タスク及び該初期処理タスク毎の予想実行時間が登録された初期処理タスクテーブルと、
    前記起動指示を受け付けた起動指示時刻を記録する起動指示時刻記録手段と、
    前記期限から前記起動指示時刻からの経過時間を減じた残時間と、前記予想実行時間を比較して、前記期限までに実行する前記初期処理タスクを決定するタスクスケジュール手段と、
    前記初期処理タスクを実行する初期処理タスク実行手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記タスクの前に実行すべき前記初期処理タスク及び前記タスク毎の前記期限とに基づき、前記期限が短い順に前記タスクの前に実行すべき前記初期処理タスクが実行順に登録された実行順序テーブルを有し、
    前記タスクスケジュール手段は、前記実行順序テーブルに登録されている前記初期処理タスクの順に、該初期処理タスクの後に実行される前記タスクの前記期限から求められた前記残時間と前記初期処理タスクの前記予想実行時間を比較して、前記残時間内に実行可能な前記初期処理タスクを決定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記初期処理タスク毎の実行回数が登録された実行回数テーブルを有し、
    前記タスクスケジュール手段は、前記実行回数が最も少ない前記初期処理タスクを前記期限までに実行すると決定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記タスクスケジュール手段は、前記実行回数テーブルの前記実行回数を予め定められた規定回数と比較して、前記規定回数を満たしていない前記初期処理タスクがある場合、
    前記残時間が前記予想実行時間より短くても、前記タスクに優先して前記初期処理タスクを実行すると決定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  5. 起動指示から起動開始までの期限が定められたタスクを実行する情報処理装置であって、
    前記起動指示を受け付けた起動指示時刻を記録する起動指示時刻記録手段と、
    前記タスクの開始までに実行すべき複数の初期処理タスク及び該初期処理タスク毎の予想実行時間が登録された初期処理タスクテーブルと、
    前記初期処理タスクが実行順に登録された実行順序テーブルと、
    前記実行順序テーブルに基づき決定した前記初期処理タスクの前記予想実行時間が、前記期限から前記起動指示時刻からの経過時間を減じた残時間以下の場合、前記実行順序テーブルに基づき決定した前記初期処理タスクを実行すると決定するタスクスケジュール手段と、
    前記初期処理タスクを実行する初期処理タスク実行手段と、
    前記期限が到来した前記タスクを実行するタスク実行手段と、
    ことを特徴とする情報処理装置。
  6. 前記タスクスケジュール手段は、前記実行順序テーブルに基づき決定した前記初期処理タスクの前記予想実行時間が前記残時間よりも長い場合、前記実行順序テーブルに基づき決定した前記初期処理タスクを実行することなく、
    前記タスク実行手段が前記期限が到来した前記タスクを実行し、
    前記初期処理タスク実行手段と前記タスク実行手段が、前記初期処理タスクと前記タスクを時分割して実行する、
    ことを特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
  7. 前記実行順序テーブルには、前記タスクの前に実行すべき前記初期処理タスク及び前記タスク毎の前記期限とに基づき、前記期限が短い順に前記タスクの前に実行すべき前記初期処理タスクが実行順に登録されている、ことを特徴とする請求項5又は6記載の情報処理装置。
  8. 起動指示から起動開始までの期限が定められたタスクを実行する情報処理装置であって、
    前記起動指示を受け付けた起動指示時刻を記録する起動指示時刻記録手段と、
    前記タスクの開始までに実行すべき複数の初期処理タスク及び該初期処理タスク毎の予想実行時間が登録された初期処理タスクテーブルと、
    前記タスクの機能上、必要性が高い順に前記初期処理タスクが登録されたリスクランクテーブルと、
    前記期限が短い順に特定した前記タスクにとって必要性が高い順に決定した前記初期処理タスクの前記予想実行時間が、前記期限から前記起動指示時刻からの経過時間を減じた残時間以下の場合、前記リスクランクテーブルに基づき決定した前記初期処理タスクを実行すると決定するタスクスケジュール手段と、
    前記初期処理タスクを実行する初期処理タスク実行手段と、
    前記期限が到来した前記タスクを実行するタスク実行手段と、
    ことを特徴とする情報処理装置。
  9. 前記タスクと時間的に並行に実行可能な前記初期処理タスクが登録された実行可能初期タスクテーブルを有し、
    前記タスクスケジュール手段は、実行予定の前記初期処理タスクと並列に実行できない前記タスクが実行されている場合、前記初期処理タスクを決定しなおす、
    ことを特徴とする請求項5〜8いずれか1項記載の情報処理装置。
  10. 前記起動指示時刻記録手段は、車両の駆動システムのスタートボタンのオフ信号により、車両状態に基づく終了タスクを実行する手段であり、
    前記終了タスクの実行中に、前記起動指示時刻記録手段が車両の駆動システムのスタートボタンのオン信号が検出された場合、
    前記起動指示時刻記録手段は、前記オン信号を前記起動指示として、前記終了タスクの実行後、当該情報処理装置をリセットする、
    ことを特徴とする請求項1〜9いずれか1項記載の情報処理装置。
  11. 請求項1〜10いずれか1項記載の情報処理装置が搭載された電子制御ユニット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015225396A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両制御装置
WO2016111213A1 (ja) * 2015-01-06 2016-07-14 株式会社オートネットワーク技術研究所 車載中継装置及び中継方法

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