JP2012103330A - 波長選択スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数の増加を招くことなく、簡単かつ低コスト、軽量コンパクトな構成としながら、光減衰のある状態での透過帯域特性劣化を抑制する波長選択スイッチを提供する。
【解決手段】入力部101と、入力部101からの光を受光し前記光を分散させる分散素子103と、集光要素104と、集光要素104からの前記分散光を波長ごとに独立に偏向可能な複数の反射光学素子200を有する光偏向部材105と、光偏向部材105によって偏向された分散光を受光する少なくとも一つの出力部101と、を備えた波長選択スイッチ100であって、複数の反射光学素子200の各々が分散素子103によって波長ごとに分散される方向の少なくとも一方の端部202の面法線と、中心部分201の面法線とが、異なった角度を向いていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、入力される波長多重された光を分散して波長ごとに出力可能な波長選択スイッチに関する。
波長選択スイッチにおいて、出力光強度の周波数(波長)依存性を表す透過帯域特性は広く平坦であることが求められている。マイクロミラーで偏向を行う波長選択スイッチでは、マイクロミラーの振れ角を制御することで、光減衰を行うものがある。
この場合、光減衰時にマイクロミラー端部に入射する光に関して、出力強度に回折に起因した凸形状のリップルが出現することが知られている。これは、透過帯域特性を狭帯域化させてしまう。
特許文献1では、回折に起因した反射光成分を除去するためのフィルタを備えることで該リップルの出現を抑えている。
特開2009−128578号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、回折に起因した反射光成分を除去するためのフィルタを備えた構成であるため、部品点数の増加による装置の複雑化、大型化、高コスト化、組み立て工数の増加などを招くといった実情がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、部品点数の増加を招くことなく、簡単かつ低コスト、軽量コンパクトな構成としながら、光減衰のある状態での透過帯域特性劣化を抑制する波長選択スイッチ及び該波長選択スイッチを利用した光減衰方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る波長選択スイッチは、
波長多重された光を出射させる少なくとも一つの入力部と、
前記入力部からの前記光を受光し、前記光を分散させる分散素子と、
波長ごとに分散された分散光を集光する集光要素と、
前記集光要素からの前記分散光を、波長ごとに独立に偏向可能な複数の反射光学素子を有する光偏向部材と、
前記光偏向部材によって偏向された前記分散光を受光する少なくとも一つの出力部と、
を備えた波長選択スイッチであって、
前記複数の反射光学素子の各々が、分散素子によって波長ごとに分散される方向の少なくとも一方の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、異なった角度を向いていることを特徴とする。
本発明において、前記複数の反射光学素子の、分散素子によって波長ごとに分散される方向の一方の端部の面法線と、前記方向の他方の端部の面法線と、がなす角度範囲内に、
前記中心部分の面法線の角度が含まれないことを特徴とすることができる。
本発明において、前記複数の反射光学素子の各々が、分散素子によって波長ごとに分散される方向の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、波長ごとに分散される方向に異なった角度を向いていることを特徴とすることができる。
本発明において、
前記出力部への出力強度の変更機能を更に有し、
前記出力強度の変更は前記複数の反射光学素子の偏向角度を変えることにより行われ、
前記複数の反射光学素子の前記中心部分に入射する分散光による前記出力部への出力強度が最も大きくなる前記偏向角度からの波長ごとに分散される方向の偏向角度変化量をθとし、
前記複数の反射光学素子の前記中心部分に入射する分散光が、前記出力部に出力される出力光の前記出力部への出力強度が最も大きくなる前記偏向角度における出力強度からの出力強度変化とθとの関係をΔS1(θ)で表すと共に、
前記複数の反射光学素子の前記端部に入射する分散光が、前記出力部に出力される出力光の前記出力部への出力強度が最も大きくなる前記偏向角度における出力強度からの出力強度変化とθとの関係をΔS2(θ)で表すとき、
前記複数の反射光学素子の前記端部の面法線が前記中心部分の面法線に対して成す角度は、
前記偏向角度変化量θが減衰量の可変範囲内に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内において、
前記ΔS1(θ)、ΔS2(θ)が、
ΔS1(θ)= ΔS2(θ) (式1)
を満足するようなθを持つように構成されることを特徴とすることができる。
本発明においては、前記複数の反射光学素子の前記中心部分に入射する分散光が前記出力部への出力強度が最も大きくなる角度(θc;図7参照)から、前記複数の反射光学素子の波長ごとに分散される方向に制御可能な角度までの範囲(|θc − θa| 、 |θc − θb|;図7参照)が、前記複数の反射光学素子の前記端部に入射する分散光が前記出力部への出力強度が最も大きくなる角度(θc − θe;図7参照)を含まない方向(図7の |θc − θa|)に比べ、前記複数の反射光学素子の前記端部に入射する分散光が前記出力部への出力強度が最も大きくなる角度を含む方向(図7の |θc − θb|)に小さいことを特徴とすることができる。
本発明に係る光減衰方法は、
本発明に係る波長選択スイッチを用いた光減衰方法であって、
前記複数の反射光学素子の前記中心部分の面法線と、前記中心部分に入射する分散光とが、前記波長ごとに分散される方向に成す角度に比べ、
前記複数の反射光学素子の前記端部の面法線と前記端部に入射する分散光とが、前記波長ごとに分散される方向に成す角度が大きくなるような前記反射光学素子の角度範囲で前記分散光の光減衰を行うことを特徴とする。
本発明に係る波長選択スイッチは、前記複数の反射光学素子の各々が、分散素子によって波長ごとに分散される方向の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、波長ごとに分散される方向と直交する方向に異なった角度を向いていることを特徴とすることができる。
本発明は、部品点数の増加を招くことなく、簡単かつ低コスト、軽量コンパクトな構成としながら、光減衰のある状態での透過帯域特性劣化を抑制する波長選択スイッチ及び該波長選択スイッチを利用した光減衰方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る波長選択スイッチの全体的な構成例を概略的に示す図である。 同上実施形態に係る波長選択スイッチのMEMSミラーアレイの構成例を示す図である。 同上実施形態に係る波長選択スイッチのマイクロミラーに対する入射光線の振る舞いを示す図である。 図2に示した本実施形態の構成を用いたときの設計例におけるΔS1(θ)とΔS2(θ)を示す図である。 出力ポートによる反射光の減衰を示す図である。 本実施形態の構成を用いたときのマイクロミラーでの反射光量の周波数(波長)特性のシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態の波長選択スイッチにおいて、(式2)の関係を説明するための図である。 ITU−Grid周波数の出力強度に対して±0.5[dB]に収まる透過帯域と光減衰量の関係を示す図である。 ΔS1(θ)、ΔS2(θ)とΔS2(θ)のθ軸方向へのシフトを概念的に示す図である。 出力強度の周波数(波長)依存性における凸形状のリップルの発生について本実施形態の構成と従来とを比較して説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る波長選択スイッチのMEMSミラーアレイの構成例を示す図である。 マイクロミラーのx軸及びy軸に関する回転と出力部への出力強度との関係の一般的な概念を説明する図である。 本実施形態における第3及び第4の結合効率関数と、光減衰に伴う出力部への出力強度の周波数特性について説明する図である。 本実施形態におけるマイクロミラーを使用した場合に、y軸方向の回転を併用することにより提供可能な、より理想的な光減衰方法を説明する図である。 本実施形態の各光減衰量の状態における出力強度の周波数依存性のシミュレーション結果を示す図である。
以下に、本発明に係る波長選択スイッチの実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、全図を通して同一の符号は同一または相当部分を示すものとする。また、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態に係る波長選択スイッチついて説明する。
図1に、本発明の実施形態による波長選択スイッチの全体構成を示す。
本実施形態に係る波長選択スイッチは、いわゆる透過型の波長選択スイッチ100である。波長選択スイッチ100は、複数の光ファイバからなるファイバアレイ101と、マイクロレンズアレイ102と、分散素子103と、レンズ104と、MEMSモジュールであるMEMSミラーアレイ105とを備えている。
ファイバアレイ101内の各光ファイバとマイクロレンズアレイ102内の各マイクロレンズは対になっている。この対がアレイ状に配置されている。ファイバアレイ101は光の入力部兼出力部として機能する。入力部となるその光ファイバのひとつ(以下、「第1の光ファイバ」という。)から、波長多重された信号光が、分散素子103に向けて出射される。光ファイバから出射した光は、マイクロレンズアレイ102で平行光束に変換される。
マイクロレンズアレイから出射した光は、分散素子103に入射する。分散素子103は、波長多重光を帯状に分散する。
レンズ104は集光要素であって、分散素子103によって分散された光を、光偏向部材であるMEMSミラーアレイ105の波長ごとの所定位置に導く。MEMSミラーアレイ105は、MEMS(Micro Electro MechanicalSystems)技術で作製されたミラーアレイである。
ここで、図1には、分光素子103としてシリコンプリズムに反射型グレーティングが形成されている、いわゆるイマージョン・グレーティングを用いる一例を示したが、透過型の回折格子や反射型の回折格子を用いても良い。
MEMSモジュールであるMEMSミラーアレイ105は、分散素子103で帯状に分散された光の波長に対応する複数のマイクロミラー200のアレイ(MEMSミラーアレイ)を有する(図2参照)。
複数のマイクロミラー200は、それぞれのミラーがローカルのx軸とy軸の周りに回転が可能で、主にy軸に関する回転により、入射した光を入射方向とは異なる方向へ反射する。
前記y軸は分散素子103による分散方向と一致するものとする。前記x軸は分散素子103による分散方向と直交するものとする。また、波長ごとに分散される方向の角度と称するときは、前記x軸に関する回転を意味し、波長ごとに分散される方向と直交する方向の角度と称するときは、前記y軸に関する回転を意味するものとする。
MEMSミラーアレイ105の複数のマイクロミラー200により、入射方向とは異なる、同じ方向(AX:図1参照)に反射された光は、レンズ104により分散素子103上に統合され、回折後は再び多波長成分の同一光束となる。これに対して、異なるマイクロミラーにより、入射方向ともAXとも異なる方向に反射された光は、レンズ104により分散素子103上にリレーされ、回折されるが、AXの方向に反射された光とは統合されない。
これらの光はファイバアレイ101の入力部以外の、異なるファイバに入射する。このファイバは出力部となる。
このように、第1の光ファイバから出射した多波長成分の光は、波長ごとにMEMSミラーアレイ105のそれぞれのマイクロミラー200の傾き角により選択的に他のファイバに入射させることができる。
また、前記複数のマイクロミラー200の各々の角度を前記出力部への出力強度が最も大きくなる状態からずらすことにより、前記出力部へ出力される前記分散光強度を予め設定した減衰量の可変範囲に従って調整することが出来る。
本実施形態の波長選択スイッチ100では、分散素子103と光偏向部材105の間にある光学系をレンズ104としたが、図示しない反射光学系としてもよい。
次に、本実施形態のMEMSミラーアレイ105を構成している複数のマイクロミラー200の構成について、図2(a)、(b)を用いて説明する。
図2(a)は、y軸方向に並んだ複数のマイクロミラー200のうち3つのマイクロミラーを抜き出して図示している。
マイクロミラー200は、中心部分としてのマイクロミラー中心領域201と、分散素子によって波長ごとに分散される方向の少なくとも一方の端部としてのマイクロミラー端部領域202を備えている。
マイクロミラー端部領域202は、マイクロ中心領域201の面法線とx軸に関する回転方向に異なる面法線を持っている。x軸に関する回転方向について左右のマイクロミラー端部202の面法線は平行となっている。
そのため、図2(b)に示すように、マイクロミラー端部(左)の面法線とマイクロミラー端部(右)とが成す角度範囲内に、マイクロミラー中心の面法線の角度は含まれない。マイクロミラー中心領域201とマイクロミラー端部領域202はその境界が連続に繋がるように構成されている。
ビームスポット203は、入射部分散素子103によって分光され、レンズ104により光偏向部材であるMEMSミラーアレイ105の波長ごとの所定位置としての1つのマイクロミラー200に導かれる分散光を表したものである。
ビームスポット203はチャネルと呼ばれ、入力部より入射される波長多重された光は複数のチャネルよりなり、それぞれが独立した情報を運ぶことが出来る。ビームスポット203は、チャネルに応じた波長域を持ち、前記波長分散方向にならんだ波長の異なるビームスポット成分204により構成されていると考えることが出来る。
ビームスポット成分204は各々の波長に従ってマイクロミラー200に対する入射位置が変化する。一般に、ミラーの中心にはITUグリッド(ITU(国際電気通信連合によって定められたグリッド規格))周波数に対応する波長に一致する波長のビームが集光するように設計・調整が行われる。
つまり、ビームスポットの波長がITUグリッド周波数から離れるに従って、ビームスポット成分204はミラー中心から離れた位置に集光することになる。
本実施形態の波長選択スイッチ100で用いるマイクロミラーアレイ105は一般的にMEMS技術で作製されている。マイクロミラー中心部分201とマイクロミラー端部領域202の面法線の違いは、例えばグラデーションマスクを使用したフォトリソグラフィとエッチング加工の組み合わせによって作製することが可能である。
本実施形態におけるマイクロミラー200は、
マイクロミラー中心領域201に入射する分散光が、前記出力部への出力強度が最も大きくなる(この状態を最適結合状態と呼ぶ)偏向角度からの波長ごとに分散される方向の偏向角度変化(x軸に関する回転)をθとし、
マイクロミラー中心領域201に入射する分散光が、前記出力部に結合される出力光の前記最適結合状態となる偏向角度における出力強度からの出力強度変化をΔS1(θ)(これを第1の結合効率関数とする)で表すと共に、
マイクロミラー端部領域202に入射する分散光が、前記出力部に結合される出力光の前記最適結合状態となる偏向角度における出力強度からの出力強度変化をΔS2(θ)(これを第2の結合効率関数とする)で表すとき(図4(a)参照)、
前記複数の反射光学素子の前記端部の面法線が前記中心部分の面法線に対して成す角度は、
前記角度変化θが前記減衰量の可変範囲内に対応した値となるθ=0を含まない偏向角度範囲内において、
前記第1および第2の結合効率関数ΔS1(θ)、ΔS2(θ)が、
ΔS1(θ)= ΔS2(θ) (式1)
を満足するようなθを持つように構成される。
図4に、図2に示した本実施形態の構成を用いたときの設計例におけるΔS1(θ)とΔS2(θ)を示す。
減衰量の可変範囲は0〜−10[dB] であるとする。θの回転方向はローカルの前記x軸にとっている。
今、マイクロミラー端部領域202はマイクロミラーの両端に設けられ、その面法線はマイクロミラー中心部201の面法線に対して100 [mdeg]だけ前記x軸に関する回転方向に傾いている。
ΔS1(θ)はITU―Gridに一致する波長に対する結合効率関数を示している。この波長の光の主光線は該マイクロミラーの中心領域201に入射する。
ΔS2(θ)は隣りのITU−Grid周波数との中間となる周波数までを1として規格化したときの、規格化周波数0.8に対応する波長に対する結合効率関数を示している。この波長の光の主光線は該マイクロミラー端部領域202に入射する。
ΔS1(θ)に対してΔS2(θ)は角度変化に関して鈍感な振る舞いをしていることが確認出来る。これはマイクロミラー端部から分散光の一部がはみ出すことにより生じる回折が起因している。ΔS2(θ)−ΔS1(θ)が大きくなることは、凸形状のリップルが出現し大きくなっていくことと等価である。
図4(b)は、図4(a)の一部を拡大したグラフである。また、多項式による近似曲線が追加されている。
減衰量の可変範囲内に対応した値となる角度範囲内に近似曲線が交点(図4(c)内○印)を持つことから、該角度範囲内にΔS1(θ)=ΔS2(θ)となるθがあることが分かる。よって、本実施形態の構成は(式1)を満足することが分かる。
本実施形態のマイクロミラー構成によって、以下に説明するような作用・効果を得ることが出来る。
本実施形態において光減衰は、マイクロミラーをローカルの前記x軸に関する回転によって行うものとする。前記y軸に関する回転によっても光減衰を行うことが可能である。
前述の通りy軸に関する回転は入射した光を入射方向とは異なる方向へ反射(入力部と出力部の組み合わせを切り替える)する働きを有するため、ある入力部と出力部を結合している状態でy軸方向に関する回転により光減衰を生じさせることは、予期しない入力部と出力部の結合(一般にクロストークという)を生じさせる可能性がある。
従って弊害が生じない限り前記x軸に関する回転によって光減衰を行うのが理想的と言える。また実際には、前記x軸に関する回転と、前記y軸に関する回転とを組み合わせて光減衰を行ってもよい。
偏向素子として反射光学素子を使用した波長選択スイッチにおいて、光減衰は一般的にそれぞれの波長に対応した反射光学素子の偏向角度を制御することによって行われる。反射光学素子を使用した波長選択スイッチの光減衰を行う際、減衰量が大きくなるに従って反射光学素子の端部で反射される波長の光の出力部への出力強度が、反射光学素子中心で反射される波長の光の出力部への出力強度に比べて大きくなり凸形状のリップルが出現する現象が生じる。この現象は、特許文献1などにも示されている(図5等参照)。この現象は、反射光学素子端部における光の回折により生じるもので、光減衰時の透過帯域特性劣化の原因となっている。
本実施形態におけるマイクロミラーと光減衰時の透過帯域特性劣化抑制原理について説明する。
図4に示したマイクロミラーの変更角度変化量と光減衰量の関係から分かるようにマイクロミラーの変更角度変化量が小さく、光減衰量が小さい範囲においては、マイクロミラーの変更角度変化量に対する光減衰量の微係数d(ΔSi)/dθ(i=1or2)が小さく、マイクロミラーの変更角度変化量が大きくなるに従って、前記微係数も大きくなっていく。
本実施形態におけるマイクロミラー200に対する入射光線の振る舞いを図3(a)〜(d)に示す。
図3(a)の上側の図は、最適結合状態のミラーに対する入射光線の振る舞いを示している。マイクロミラー200に入射する代表的な光線を実線矢印で図示している。
y軸方向に平行で異なるマイクロミラー位置に入射する光は、波長の異なる光線を意味している。矢印の向きは光線の進行方向を表している。
マイクロミラー中心に入射する光は、マイクロミラー面に対し、ほぼ垂直に入出射している。これはマイクロミラー中心で反射する光路が最適結合状態にあることを示している。
一方、マイクロミラー端部の領域に入射する光は、入射光はマイクロミラー中心に入射する光と同方向から来るが、マイクロミラーの面法線がマイクロミラー中心領域と異なっているため、出射光は入射光に対して角度を持って反射される。これは、マイクロミラー端部で反射される光路は最適結合状態からはずれ、光減衰が生じていることを示している。
このときの周波数特性の概念図を、図3(a)の下側の図に示す。点線が通常のマイクロミラーを使用した波長選択スイッチに対する周波数特性、実線が第1の実施形態における波長選択スイッチの周波数特性を表したものである。
マイクロミラー端部で反射した光は最適結合状態からはずれているため、通常のマイクロミラーを使用した際の出力強度に比べ若干光減衰量が大きい。しかし、図4で示した通り、最適結合状態近傍でのd(ΔSi)/dθ(i=1or2)が小さいため、ここで生じる光減衰量は微小であり、透過帯域劣化にほとんど寄与しない。
図3(b)の上側の図は光減衰のある状態(減衰量の可変範囲内)のマイクロミラーに対する入射光線の振る舞いを示している。
マイクロミラー200に入射する代表的な光線を実線矢印で図示している。マイクロミラー中心に入射する光は、マイクロミラー面に対し、ある角度を持って入出射している。これはマイクロミラー中心で反射する光路が減衰量の可変範囲内の光減衰を生じていることを示している。
一方、マイクロミラー端部の領域に入射する光は、マイクロミラーの面法線がマイクロミラー中心領域と異なっているため、出射光は入射光に対してマイクロミラー中心で反射される光路よりも大きな角度を持って反射される。これは、マイクロミラー端部で反射される光路は、マイクロミラー中心で反射される光よりも大きな光減衰が生じていることを示している。
このときの周波数特性の模式図を図3(b)の下側の図に示す。点線が通常の面内特性が均一なマイクロミラーを使用した波長選択スイッチに対する周波数特性、実線が第1の実施形態における波長選択スイッチの周波数特性を表したものである。
マイクロミラー端部で反射した光は光減衰量がマイクロミラー中心で反射した光に比べ大きくなることで、凸形状のリップルを解消している。
以上のように、本実施形態の構成は、マイクロミラー中心とマイクロミラー端部とで面法線が異なるため、マイクロミラー中心部で反射する光と、マイクロミラー端部で反射する光と、に互いに異なる量の光減衰を与えることが可能であり、従って光減衰時に発生する凸形状のリップルを、部品点数を増やすことなく抑制することが可能であり、簡単かつ低コスト、軽量コンパクトな構成の波長選択スイッチを提供することができる。
また、一方のマイクロミラー端部の面法線と、他方の端部の面法線とがなす角度範囲内に、前記中心部分の面法線の角度が含まれないため、マイクロミラー中心部で反射する光の光減衰に対し、双方のマイクロミラー端部で反射する光の光減衰の振る舞いを略揃えることが出来、従って、光減衰時に双方のマイクロミラー端部起因でそれぞれ発生する凸形状のリップルを同時に抑制することが出来る。
また、分散素子によって波長ごとに分散される方向の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、波長ごとに分散される方向に異なった角度を向いているため、マイクロミラーでの反射光線の入出力部の並ぶ方向への角度は一定となり、予期しない入出力部の結合(クロストーク)を増加させることがない。
また、図3(c)の上側の図のようにマイクロミラー端部が最適結合状態となるマイクロミラー角度の状態を、改めて最適結合状態と定義して制御してもよい。この場合、マイクロミラー端部で反射される波長の光が、マイクロミラー中心部分で反射される波長の光より出力部への出力強度が大きくなるため、光減衰のない状態での透過帯域特性劣化は生じないこととなる。
図3(d)の上側の図は光減衰のある状態(減衰量の可変範囲内)のミラーに対する入射光線の振る舞いを示している。マイクロミラーの偏向角度を図3(b)と逆方向に取っている。
マイクロミラー200に入射する代表的な光線を実線矢印で図示している。マイクロミラー中心に入射する光は、マイクロミラー面に対し、ある角度を持って入出射している。これはマイクロミラー中心で反射する光路が減衰量の可変範囲内の光減衰を生じていることを示している。一方、マイクロミラー端部の領域に入射する光は、マイクロミラーの面法線がマイクロミラー中心領域と異なっているため、出射光は入射光に対してマイクロミラー中心で反射される光路よりも小さな角度を持って反射される。これは、マイクロミラー端部で反射される光路は、マイクロミラー中心で反射される光よりも小さな光減衰が生じていることを示している。
このときの周波数特性の模式図を図3(d)の下側の図に示す。点線が通常の面内特性が均一なマイクロミラーを使用した波長選択スイッチに対する周波数特性、実線が図3(d)の上側の図の構成での周波数特性を表したものである。マイクロミラー端部で反射した光は光減衰量がマイクロミラー中心で反射した光に比べ小さくなることで、凸形状のリップルが強調されてしまう。
従って、本実施形態の波長選択スイッチにおいては、入力部から出射した光線がマイクロミラーに入射する際、マイクロミラー中心領域201への入射角度に対し、マイクロミラー端部領域202への入射角度が大きくなるような方向にマイクロミラーを駆動することで、光減衰量を制御するのが良い。
これにより、光減衰時の凸形状のリップルを適正に抑制することが出来る。
次に、(式1)について詳しく説明する。
マイクロミラー200のローカルy軸に対する変更角度変化を用いて説明するが、実際に光減衰を行う場合はx軸方向の変更角度変化を含んでも良い。
θの正の方向は最適結合状態から光減衰を生じさせる場合に駆動する方向を表しているが、θの負の方向にマイクロミラーが制御出来ないことを意味してはいない。
また、光減衰を生じさせる場合に変更角度変化を生じさせる方向は、マイクロミラー中心領域201に入射する分散光の主光線とマイクロミラー中心領域201の面法線とが、波長によって分散される方向に成す角度に対して、マイクロミラー端部202に入射する分散光の主光線とマイクロミラー端部202の面法線とが、波長によって分散される方向に成す角度が大きくなる方向とする。
図4から分かるように、ΔS1(θ)はθ>0の領域で単調減少関数である。また、ΔS1(θ)の定義から、θ=0 [deg]は最適結合状態を与えるマイクロミラー角度である。この最適結合状態を与えるマイクロミラー角度からどの方向にマイクロミラーを回転させても最適結合状態は崩れることとなり、従ってΔS1(0)は極大値となる。マイクロミラー中心領域201とマイクロミラー端部領域202とで、面法線に差異がない場合、ΔS2(0)も同様に極大値となる。この場合、一般的に、以下の関係Aが成り立つ。
Figure 2012103330
これは、マイクロミラー端部において、入射光のはみ出しが生じることで、回折が起こることに起因し、凸形状のリップルの発生と等価であると言える。
つまり、上記関係Aが成り立つことから、θを大きくするに従い、ΔS2(θ)−ΔS1(θ)が大きくなり、マイクロミラー端部領域202で反射する分散光の出力強度がマイクロミラー中心領域201で反射する分散光の出力強度を超えて、凸形状のリップルを形成することとなるのである。
マイクロミラー中心領域201の面法線とマイクロミラー端部領域202の面法線との間に角度差を与えることは、ΔS2(θ)をθ軸方向にシフトさせることに大よそ等しい。
図9(a)〜(d)にΔS1(θ)、ΔS2(θ)とΔS2(θ)のθ軸方向へのシフトを概念的に示し、説明に用いる。
図9(a)〜(d)の横軸は、波長によって分散される方向に関する最適結合状態からのマイクロミラーの振れ角度θ、縦軸は、最適結合状態の出力強度からの変化量ΔTである。
図9(a)に、マイクロミラー中心領域201の面法線とマイクロミラー端部領域202の面法線に角度差がない場合を示す。
図9(b)に、ΔS2(θ)をθ軸の正の方向へシフトさせる向きに前記角度差をつけた場合を示す。
これらの場合、ΔS2(θ)をシフトさせることによりΔS2(θ)−ΔS1(θ)はむしろ大きくなることが分かる。従って、面法線の角度が異ならないミラーと同様あるいは、より光減衰時の周波数特性劣化を増加させる構成となってしまい、補正力をもたない。このとき、減衰量の可変範囲に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内で常にΔS1(θ)<ΔS2(θ)となっている。
図9(d)に、ΔS2(θ)をθ軸の負の方向へシフトさせる向きに前記角度差をつけた場合を示す。今、減衰量の可変範囲に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内で常にΔS1(θ)>ΔS2(θ)となっている。
このときマイクロミラー中心領域201に入射する分散光が最適結合状態となる角度からの角度変化をθとし、
マイクロミラー中心領域201に入射する分散光が、前記出力部に結合される強度を第3の結合効率関数S3(θ)で表し、マイクロミラー端部領域202に入射する分散光が、前記出力部に結合される強度を第4の結合効率関数S4(θ)で表した場合(図4(a)参照)、S3(θ)−S4(θ)は、減衰量の可変範囲に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内で常に正の値となり、従って光減衰時生じる凸形状のリップルが出現しないことが示される。
図9(c)に、ΔS2(θ)をθ軸の負の方向へシフトさせる向きに、減衰量の可変範囲に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内で(式1)を満たすθを有するように前記角度差をつけた場合を示す。
この場合、ΔS2(θ)をシフトさせることによりΔS2(θ)−ΔS1(θ)は小さくなる。また、減衰量の可変範囲に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内でΔS1(θ)=ΔS2(θ)を満たすθを有するため、|ΔS2(θ)−ΔS1(θ)|は減衰量の可変範囲に対応した値となる角度範囲内全域において小さく抑えられていることが分かる。
これは、図9(d)の構成における光減衰時の凸形状のリップル抑制の効果に加え、透過帯域特性が減衰量の可変範囲全域において大きく悪化することなく、良好になっていることを示している(図9(d)の構成では光減衰時の凸形状のリップルを抑制する効果の代償に、図4(a)の説明で触れた最適結合状態の透過帯域特性劣化の影響が出る可能性がある)。
このことから、前記複数の反射光学素子の前記端部領域202の面法線が前記中心領域201の面法線に対して成す角度が、前記角度変化θが前記減衰量の可変範囲内に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内において(式1)を満足するようなθを持つという条件が、課題である光減衰時の透過帯域特性の劣化を最も効率良く抑えることが出来る構成を示していることが理解出来る。
また、本実施形態の波長選択スイッチ100においては、図7に示すように、光減衰量の可変範囲の下限をθa、上限をθbとし、入力部から出射された分散光がマイクロミラーの中心領域201に波長分散方向について垂直入射する角度をθc、マイクロミラー中心領域201の面法線から、マイクロミラー端部領域202の面法線へのなす角度θeとしたとき(全て図の時計回りを正とする)、次式の関係を満たすようにθc、θeを構成するのが望ましい。
Figure 2012103330
この構成により、入力部から出射した光線がマイクロミラー200に入射する際、マイクロミラー中心領域201への入射角度に対し、マイクロミラー端部領域202への入射角度が大きくなるような方向に制御可能な角度範囲が大きくなる。そのため、光減衰時の周波数特性の劣化を抑えた状態で、光減衰量の制御範囲を大きくとることが出来るようになる。
図6に、図2及び図4に示した本実施形態の構成を用いたときのマイクロミラーでの反射光量の周波数(波長)特性のシミュレーション結果を示す。
マイクロミラー中心部201と異なる面法線を持つマイクロミラー端部領域202の幅は、マイクロミラーの分散素子による波長分散方向の端部から前記方向のビーム半径ωy分の幅の領域に設けている。マイクロミラー端部領域202はマイクロミラーの両端に設けられ、その面法線はマイクロミラー中心部201の面法線に対して100 [mdeg]前記方向に傾いている。マイクロミラーの両端のマイクロミラー端部領域202の面法線は平行である。
従来の構造のマイクロミラーを使用したときの出力強度の周波数依存性と比較して、光減衰量が大きくなったときの凸形状のリップルが抑制されていることが確認出来る。
図8に、ITU−Grid周波数の出力強度に対して±0.5[dB]に収まる透過帯域と光減衰量の関係を示す。従来の構造のマイクロミラーを使用したときは、凸形状のリップルの出現とともに、一度透過帯域の落ち始めの周波数に対する出力強度が上昇することにより、±0.5[dB]に収まる透過帯域幅が大きく上昇するが、凸形状のリップルの増加とともに+0.5[dB]を上回るようになることで±0.5[dB]に収まる透過帯域幅が大きく減少してしまう。本実施形態の構成を用いた場合、光減衰量に対する±0.5[dB]に収まる透過帯域幅の特性は、従来のように大きく現れず、安定したものとなっていることが分かる。
通常の面内の特性が均一なマイクロミラーを用いた場合、ΔS1(θ)とΔS2(θ)とは、減衰量の可変範囲に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内で常にΔS1(θ)<ΔS2(θ)であり(図10(a))、ある減衰量を超えた減衰時にはS4(θ)>S3(θ)となり(図10(b))、出力強度の周波数(波長)特性に凸形状のリップルを生じさせる。
本実施形態の構成の場合、マイクロミラー中心とマイクロミラー端部とで面法線がx軸に関する回転方向に異なるためΔS2(θ)及びS4(θ)はθ軸方向にシフトする(図10(c)及び(d))。そのため光減衰時にマイクロミラーに入射する入射角度が、マイクロミラー中心領域201に入射する分散光に対し、マイクロミラー端部202に入射する分散光の方が大きくなる。最適結合状態近傍ではd(ΔSi)/dθ(i=1or2)が小さいため、θ=0近傍のS3(θ)-S4(θ)の値を小さく抑えることが出来、減衰量の大きい領域ではd(ΔSi)/dθ(i=1or2)が大きくなるため、出力強度の周波数(波長)依存性における凸形状のリップルを抑制することが出来る。
以上説明した通り、本実施形態によれば、マイクロミラー中心とマイクロミラー端部とで面法線が異なるため、部品点数の増加を伴うことなくマイクロミラー回動による光減衰時の透過帯域特性劣化を抑制することが可能である。
また、前記透過帯域特性劣化の抑制をマイクロミラーの角度によって行うため、最適結合状態近傍での「d(ΔSi)/dθ(i=1or2)」と、凸形状のリップルが顕著に現れる大きい領域での「d(ΔSi)/dθ(i=1or2)」との差を利用し、最適結合状態での透過帯域特性劣化を最小限に抑えながら、光減衰量の大きな状態での凸形状のリップルを効率良く抑えることが出来る。
また、分散素子によって波長ごとに分散される方向のマイクロミラー端部202の面法線と、マイクロミラー中心部分201の面法線とが、波長ごとに分散される方向に異なった角度を向いているため、入出力部の並ぶ方向へはマイクロミラー中心部分201で反射した光と、マイクロミラー端部202で反射した光とが同一方向に飛ぶことになり、従ってクロストークの発生が小さく抑えられる。
また、分散素子によって波長ごとに分散される方向のマイクロミラー端部202の面法線と、マイクロミラー中心部分201の面法線とが、波長ごとに分散される方向に異なった角度を向いているため、マイクロミラー中心領域201とマイクロミラー端部領域202はその境界が連続に繋がるように構成することが出来、図示しない回折等の影響を抑えることが出来る。
本実施形態において、マイクロミラー中心部分201とマイクロミラー端部領域202の境界は連続となっているとしたが、不連続となっていても良い。
また、マイクロミラー端部領域202は一定の面法線を持っているとしたが、一定である必要はなく、例えばマイクロミラー中心部分201からゆるやかに面法線が変化するようにしても良い。
また、分散素子による波長分散方向の両側のマイクロミラー端部領域202の面法線が平行であるとしたが、必ずしも平行でなくても良い。例えば(式1)を満足する条件であれば、両側のマイクロミラー端部領域202の面法線を独立に設計しても良い。
また、マイクロミラー中心部分201の面法線に対してマイクロミラー端部領域202分散素子の面法線は波長分散方向にのみ角度差を持っているとしたが、波長分散方向に直交する方向の角度差成分を含んでいても良い。
<第2の実施形態>
本実施形態における波長選択スイッチの全体構成は、第1の実施形態による波長選択スイッチと同様である。
次に本実施形態のマイクロミラーについて説明する。
本実施形態のマイクロミラー200の構成について図11(a)、(b)を用いて説明する。
図11(a)は、y軸方向に並んだ2つのマイクロミラーアレイを抜き出して図示している。
マイクロミラー200は、マイクロミラー中心領域201と、マイクロミラー端部領域202と、を備えている。マイクロミラー端部領域202は、マイクロ中心領域201の面法線とy軸に関する回転方向に異なる面法線を持っている。y軸に関する回転方向について左右のマイクロミラー端部202の面法線は平行となっている。
本実施形態のマイクロミラーを用いた場合の光減衰とマイクロミラーの角度制御について説明する。
第1の実施形態において、x軸に関する角度差をマイクロミラー中心領域201の面法線とマイクロミラー端部202の面法線とに設けることは、前記第2の結合効率関数ΔS2(θ)、あるいは第4の結合効率関数S4(θ)をθ軸方向にシフトさせることに相当することを説明した。
本実施形態のマイクロミラーはy軸に関する角度差をマイクロミラー中心領域201の面法線とマイクロミラー端部202の面法線とに設けているが、これが前記第1から第4の結合効率関数に対するどのような操作に相当するかを説明する。
図12にマイクロミラーのx軸及びy軸に関する回転と出力部への出力強度との関係の一般的な概念図を示す。
x軸に関する回転量をθ、y軸に関する回転量をφで表している。図12左上の図は前記出力強度が同一となる角度を等高線で表現している。図12右の図及び左下の図は、それぞれφ=0におけるθ断面、θ=0におけるφ断面を示している。
(θ、φ)=(0、0)は、ある入力部とある出力部とが最適結合状態にある角度を示している。(θ、φ)=(0、0)の状態からマイクロミラーを回転する場合、θ及びφどちらの方向に回転しても出力強度は単調に減少する。また、等高線間隔はθ方向、φ方向ともに角度の絶対値が大きくなるにつれて狭くなっていく。
マイクロミラーにy軸に関する角度差をマイクロミラー中心領域201の面法線とマイクロミラー端部202の面法線とに設けることは、このθ断面を評価するときのφをφ≠0にシフトさせることに相当する。このとき前述の特性から、第4の結合効率関数S4(θ)は、全体としてT軸の負の方向にシフトするとともに、∂S/∂θが大きくなるため、グラフがθ軸方向に急峻になるような振る舞いをする。
本実施形態における前記第3及び第4の結合効率関数と、光減衰に伴う出力部への出力強度の周波数特性について図13(a)、(b)を用いて説明する。
図13(a)の横軸は、波長によって分散される方向に関する最適結合状態からのマイクロミラーの振れ角度θ、縦軸は、出力強度Tである。
θの回転方向はローカルの前記x軸にとっている。θ=0のとき、マイクロミラー中心領域201に入射する分散光はローカルのx軸、y軸ともに最適結合状態の角度となっているものとする。
本実施形態のマイクロミラーを使用した際の前記第3の結合効率関数S3(θ)を実線で、前記第4の結合効率関数S4(θ)を破線で示す。また、角度差のない通常のマイクロミラーを使用した際の第4の結合効率関数を点線で示す。
本実施形態のマイクロミラーを使用した際の第4の結合効率関数は、角度差のない通常のマイクロミラーを使用した際の第4の結合効率関数に比べ、T軸の負の方向にシフトし、θ軸方向に急峻になる形状となっている。
S4(θ) − S3(θ)>0となるとき、その差分量がリップルとなるので、本実施形態における構成を用いることで、角度差のない通常のマイクロミラーを使用した際に発生していた凸形状のリップルが抑制されていることが理解出来る。
また、θ軸方向に急峻になる振る舞いをするため、凸形状のリップルを抑制するために要するT軸方向のシフト量は小さくなり、従って最適結合状態における透過帯域特性劣化も小さく抑えることが可能である。
以上のように、本実施形態の構成は、マイクロミラー中心とマイクロミラー端部とで面法線が異なるため、マイクロミラー中心部で反射する光と、マイクロミラー端部で反射する光とに互いに異なる量の光減衰を与えることが可能であり、従って光減衰時に発生する凸形状のリップルを、部品点数を増やすことなく抑制することが可能であり、簡単かつ低コスト、軽量コンパクトな構成の波長選択スイッチを提供することができる。
また、一方のマイクロミラー端部の面法線と、他方の端部の面法線とがなす角度範囲内に、前記中心部分の面法線の角度が含まれないため、マイクロミラー中心部で反射する光の光減衰に対し、双方のマイクロミラー端部で反射する光の光減衰の振る舞いを略揃えることが出来、従って、光減衰時に双方のマイクロミラー端部起因でそれぞれ発生する凸形状のリップルを同時に抑制することが出来る。
本実施形態におけるマイクロミラーを使用した際、y軸方向の回転を併用することで、より理想的な光減衰を提供することが出来る。その方法を図14(a)〜(f)を用いて説明する。
x軸に関する回転量をθ、y軸に関する回転量をφで表している。(θ、φ)=(0、0)は、ある入力部とある出力部とが最適結合状態にある角度を示している。φの正の方向はy軸方向の回転によりS4(θ)が増加する方向であり、図14中のφmはS4(0)が最適結合状態となったときの角度を示している。
図14(a)、(b)、(c)には、φを変化させた場合のS3(θ)及びS4(θ)の振る舞いを示している。
図14(d)、(e)、(f)には、θ、φの組み合わせによる出力部への出力強度の周波数特性を示している(横軸は波長で表記しているが、周波数と一対一で対応する)。θ軸に値が大きくなるに従って、光減衰量が大きくなることを意味している。
この光減衰の方法は、前述したφ方向の回転の効果が、S4(θ)だけでなく、S3(θ)にも同様に現れることを利用している。φが増加していくに従って、S4(θ)はT軸正の方向にシフトし、θ軸方向に緩やかになる振る舞いをする。一方、S3(θ)はφが増加していくに従って、T軸負の方向にシフトし、θ軸方向に急峻になる振る舞いをする。そのため、φに応じてS3(θ)とS4(θ)の交点を制御することが可能である。
そのため、図14(d)、(e)、(f)に示すように、φの値に応じて各光減衰量に応じた出力部への出力強度の周波数特性が変化する。図(d)、(e)、(f)うちの実線で囲んだθ、φの組み合わせになるように減衰を行うことで、光減衰時のリップル抑制の効果に加え、透過帯域特性が減衰量の可変範囲全域において大きく悪化することなく、良好になるように制御することが可能である。このように、本実施形態のマイクロミラーを用いると光減衰の動作段階においても、凸形状のリップルの補正量が調整可能となる。
先述のマイクロミラーの駆動方法を適用した際の、本実施形態の各光減衰量の状態における出力強度の周波数依存性のシミュレーション結果を図15に示す。
マイクロミラー中心部201と異なる面法線を持つマイクロミラー端部領域202の幅は、マイクロミラーの分散素子による波長分散方向の端部から前記方向のビーム半径ωy分の幅の領域に設けている。マイクロミラー端部領域202はマイクロミラーの両端に設けられ、その面法線はマイクロミラー中心部201の面法線に対して75[mdeg]前記y軸に関する回転方向に傾いている。マイクロミラーの両端のマイクロミラー端部領域202の面法線は平行である。
従来の構造のマイクロミラーを使用したときの出力強度の周波数依存性と比較して、光減衰量が大きくなったときの凸形状のリップルが抑制されていることが確認出来る。また、どの光減衰量の透過帯域幅も従来の構造のマイクロミラーを使用したときの透過帯域幅に比べ小さくなっていないことが確認出来る。
ところで、本実施形態において、マイクロミラー端部領域202は一定の面法線を持っているとしたが、一定である必要はなく、例えばマイクロミラー中心部分201からゆるやかに面法線が変化するようにしても良い。
また、分散素子による波長分散方向の両側のマイクロミラー端部領域202の面法線が平行であるとしたが、必ずしも平行でなくても良い。また、マイクロミラー中心部分201の面法線に対してマイクロミラー端部領域202は前記y軸に関する回転方向にのみ角度差を持っているとしたが、x軸に関する回転方向の角度差成分を含んでいても良い。
以上、複数の実施形態で示した通り、波長多重された光を入射させる少なくとも一つの入力部と、前記入力部からの前記光を受光し、前記光を分散させる分散素子と、波長ごとに分散された分散光を集光する集光要素と、前記集光要素からの前記分散光を、波長ごとに独立に偏向可能な複数の反射光学素子を有する光偏向部材と、前記光偏向部材によって偏向された前記分散光を受光する少なくとも一つの出力部と、を備えた波長選択スイッチにおいて、
前記複数の反射光学素子の各々が、分散素子によって波長ごとに分散される方向の少なくとも一方の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、異なった角度を向いていることにより、部品点数の増加を伴うことなく最適結合状態の透過帯域特性を保ちつつ、光減衰のある状態での透過帯域特性劣化を抑制する波長選択スイッチを提供することが出来る。
本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得るものである。
以上のように、本発明に係る波長選択スイッチは、部品点数の増加を招くことなく、簡単かつ低コスト、軽量コンパクトな構成としながら、光減衰のある状態での透過帯域特性劣化を抑制することができ、例えば光学系の分野において有用である。
100 波長選択スイッチ
101 ファイバアレイ(光の入力部兼出力部)
102 マイクロレンズアレイ
103 グレーティング(分散素子)
104 レンズ(集光要素)
105 MEMSミラーアレイ(MEMSモジュール、光偏向部材)
200 マイクロミラー
201 マイクロミラー中心領域(中心部分)
202 マイクロミラー端部領域
203 ビームスポット(1つのマイクロミラーに入射する信号)
204 ビームスポットの波長成分(信号203に含まれる波長成分)

Claims (7)

  1. 波長多重された光を出射させる少なくとも一つの入力部と、
    前記入力部からの前記光を受光し、前記光を分散させる分散素子と、
    波長ごとに分散された分散光を集光する集光要素と、
    前記集光要素からの前記分散光を、波長ごとに独立に偏向可能な複数の反射光学素子を有する光偏向部材と、
    前記光偏向部材によって偏向された前記分散光を受光する少なくとも一つの出力部と、
    を備えた波長選択スイッチであって、
    前記複数の反射光学素子の各々が、分散素子によって波長ごとに分散される方向の少なくとも一方の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、異なった角度を向いていることを特徴とする波長選択スイッチ。
  2. 前記複数の反射光学素子の、分散素子によって波長ごとに分散される方向の一方の端部の面法線と、前記方向の他方の端部の面法線と、がなす角度範囲内に、
    前記中心部分の面法線の角度が含まれないことを特徴とする請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  3. 前記複数の反射光学素子の各々が、分散素子によって波長ごとに分散される方向の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、波長ごとに分散される方向に異なった角度を向いていることを特徴とする請求項2に記載の波長選択スイッチ。
  4. 前記出力部への出力強度の変更機能を更に有し、
    前記出力強度の変更は前記複数の反射光学素子の偏向角度を変えることにより行われ、
    前記複数の反射光学素子の前記中心部分に入射する分散光による前記出力部への出力強度が最も大きくなる前記偏向角度からの波長ごとに分散される方向の偏向角度変化量をθとし、
    前記複数の反射光学素子の前記中心部分に入射する分散光が、前記出力部に出力される出力光の前記出力部への出力強度が最も大きくなる前記偏向角度における出力強度からの出力強度変化とθとの関係をΔS1(θ)で表すと共に、
    前記複数の反射光学素子の前記端部に入射する分散光が、前記出力部に出力される出力光の前記出力部への出力強度が最も大きくなる前記偏向角度における出力強度からの出力強度変化とθとの関係をΔS2(θ)で表すとき、
    前記複数の反射光学素子の前記端部の面法線が前記中心部分の面法線に対して成す角度は、
    前記偏向角度変化量θが減衰量の可変範囲内に対応した値となるθ=0を含まない角度範囲内において、
    前記ΔS1(θ)、ΔS2(θ)が、
    ΔS1(θ)=ΔS2(θ) (式1)
    を満足するようなθを持つように構成されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の波長選択スイッチ。
  5. 前記複数の反射光学素子の前記中心部分に入射する分散光が前記出力部への出力強度が最も大きくなる角度から、前記複数の反射光学素子の波長ごとに分散される方向に制御可能な角度までの範囲が、前記複数の反射光学素子の前記端部に入射する分散光が前記出力部への出力強度が最も大きくなる角度を含まない方向に比べ、前記複数の反射光学素子の前記端部に入射する分散光が前記出力部への出力強度が最も大きくなる角度を含む方向に小さいことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の波長選択スイッチ。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の波長選択スイッチを用いた光減衰方法であって、
    前記複数の反射光学素子の前記中心部分の面法線と、前記中心部分に入射する分散光とが、前記波長ごとに分散される方向に成す角度に比べ、
    前記複数の反射光学素子の前記端部の面法線と前記端部に入射する分散光とが、前記波長ごとに分散される方向に成す角度が大きくなるような前記反射光学素子の角度範囲で前記分散光の光減衰を行うことを特徴とする光減衰方法。
  7. 前記複数の反射光学素子の各々が、分散素子によって波長ごとに分散される方向の端部の面法線と、中心部分の面法線とが、波長ごとに分散される方向と直交する方向に異なった角度を向いていることを特徴とする請求項2に記載の波長選択スイッチ。
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