JP2012101566A - サイドエアバッグ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナ電極の設置数を低減してコストの抑制を図ることが可能なサイドエアバッグ制御装置を提供する。
【解決手段】乗員重量判定手段22により乗員が基準重量以下であると判定されるとともに、重心判定手段23により乗員の重心位置がシートバック部側で且つサイドエアバッグ展開側にあると判定され、さらにアンテナ電極19によりサイドエアバッグ展開側への乗員の接近が検出された場合に、サイドエアバッグの展開を禁止状態にするエアバッグ制御手段31を備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、サイドエアバッグ制御装置に関するものである。
従来、サイドエアバッグ制御装置としてアンテナ電極をシートバック部の中央と側部とに配置し、助手席シートに着座した小人がドア側に凭れかかった寝姿にあることを検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−334451号公報
ところで、上述したサイドエアバッグ制御装置は、例えば、車両のエアバッグ装置の展開にあたって、乗員が適切な保護性能が得られる姿勢にあるのか否かを検出するのに有効である。側部ドア側に凭れかかった姿勢のほか、シートの車幅方向外側に横ズレして着座する姿勢等、特に小人は様々な姿勢でシートに着座することが想定される。それらの姿勢を検出できることが望ましいが、乗員の様々な姿勢を検出するためにシートバック部の広範囲に複数のアンテナ電極による静電容量センサを設けるのでは、コストが嵩んでしまうという課題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アンテナ電極の設置数を低減してコストの抑制を図ることが可能なサイドエアバッグ制御装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、シート(例えば、実施形態におけるシート10)の側面側で展開するサイドエアバッグ(例えば、実施形態におけるサイドエアバッグモジュール18)と、前記シートのシートバック部(例えば、実施形態におけるシートバック部13)のサイドエアバッグ展開側に設けられ、該シートバック部の前記サイドエアバッグ展開側への乗員の接近を検出する乗員接近センサ(例えば、実施形態におけるアンテナ電極19)と、前記シートのシートクッション部(例えば、実施形態におけるシートクッション部11)に設けられ、乗員の重量を検出する重量センサ(例えば、実施形態における重量センサ12a〜12d)と、該重量センサの検出結果に基づいて、着座した乗員の重量が予め設定された基準重量以下か否かを判定する乗員重量判定手段(例えば、実施形態における乗員重量判定手段22)と、前記重量センサの検出結果に基づいて、着座した乗員の重心位置が、前記シートクッション部の前後方向中央部よりも前記シートバック部側にあり、且つ、前記シートクッション部の左右方向中央部よりも前記サイドエアバッグ展開側にあるか否かを判定する重心判定手段(例えば、実施形態における重心判定手段23)と、前記乗員重量判定手段により乗員が基準重量以下であると判定されるとともに、前記重心判定手段により乗員の重心位置が前記シートバック部側で且つ前記サイドエアバッグ展開側にあると判定され、さらに前記乗員接近センサにより前記サイドエアバッグ展開側への乗員の接近が検出された場合に、前記サイドエアバッグの展開を禁止状態にするエアバッグ制御手段(例えば、実施形態におけるエアバッグ制御手段31)とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の発明において、前記乗員重量判定手段により乗員が基準重量以下であると判定され、前記重心判定手段により乗員の重心位置が前記シートクッション部の車両前後方向の中央部にあると判定された場合、前記サイドエアバッグの展開を許可状態に設定することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記重量センサは、前記シートクッション部の四隅に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、重量センサの検出結果に基づいて、乗員重量判定手段により乗員の重量が予め設定された基準重量以下であることが検出された場合に、乗員が小人であることを検出できる。さらに、重心判定手段により乗員の重心位置がシートバック部側で且つサイドエアバッグ展開側にあると判定された場合には、乗員がサイドエアバッグ展開側でシートバック部に寄りかかっている状態であるから、この状態で、サイドエアバッグ展開側への接近を乗員接近センサにより検出することで、乗員が側部ドア側に凭れかかっている寝こみ状態か又はドア側着座状態にあることを検出できる。したがって、乗員重量判定手段と重心判定手段と乗員接近センサとの検出結果に基づいて小人が寝込み状態かドア側着座状態であることを検出できるため、複数のアンテナ電極が設けられた従来と比較してコスト低減を図りつつ、信頼性の高い乗員の状態判定を実現できる。
請求項2に記載した発明によれば、請求項1の効果に加え、乗員重量判定手段により乗員の重量が基準重量以下であると判定された場合、すなわち小人であることが推定される場合であっても、重心位置がシートクッション部の車両前後方向の中央部にある場合、すなわちサイドエアバッグによる適切な保護が可能な姿勢である場合には、車両の側部に側突による荷重などが加わった際に、サイドエアバッグを展開制御して適切に乗員を保護することができる効果がある。
請求項3に記載した発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、シートクッション部の四隅に重量センサがそれぞれ配置されることで、シートクッション部に着座した乗員の重心位置を容易に検出することができる効果がある。
本発明の実施形態におけるシートの斜視図である。 本発明の実施形態におけるサイドエアバッグ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態におけるサイドエアバッグ制御装置の動作を示すフローチャートである。 小人の着座状態が寝こみ状態およびドア側着座状態ではない場合の一例を示す説明図であって、(a)は小人の頭部および胴部の状態、(b)は重量センサ配置および小人の重心を示している。 小人の着座状態が寝こみ状態の場合の図4に相当する説明図であって、(a)は小人の頭部および胴部の状態、(b)は重量センサ配置および小人の重心を示している。 小人の着座状態がドア側着座状態の場合の図4に相当する説明図であって、(a)は小人の頭部および胴部の状態、(b)は重量センサ配置および小人の重心を示している。
次に、この発明の実施形態のサイドエアバッグ制御装置1について図面を参照しながら説明する。
図1は、この実施形態におけるサイドエアバッグ制御装置1により乗員検知が行われるシート10を示している。このシート10は、車両の車室内の進行方向右側に配置されるいわゆるパッセンジャーシートである。なお、この実施形態の説明では、進行方向左側にハンドルのある車両のパッセンジャーシートを一例にして説明するが、進行方向右側にハンドルのある車両の進行方向左側も同様であり、以下の説明における左右を読み替えればよい。
図1に示すように、シート10は、図示しないフロアパネルに取り付けられたシートレールに対して車両前後方向にスライド可能な状態でシートクッション部11が取り付けられる。このシートクッション部11の四隅には、座面に対して上方から加わる荷重を検出可能な重量センサ12a〜12dがそれぞれ取り付けられ、各重量センサ12a〜12dの検出結果が乗員判定を行う乗員姿勢検出ユニット20へ入力される。
シートクッション部11には、シートバック部13が傾動可能に取り付けられる。このシートバック部13は、その左右方向の中央略一定幅の中央背部14と、この中央背部14の左右方向の両側から前方に若干膨出する左右一対の側背部15とを有し、中央背部14の上縁にヘッドレスト16が取り付けられる。
シートバック部13の車幅方向外側の縁部つまり、側部ドア側の端縁部には、前方に膨出させることでシート10に着座した乗員と側部ドアとの間にサイドエアバッグを展開させるサイドエアバッグモジュール18が所定の高さ位置に配置される。
また、シートバック部13の左右一対の側背部15のうち車幅方向外側の一方の側背部15には、乗員の主に頭部が接近したことを検出するアンテナ電極19が設けられる。アンテナ電極19は、上下方向に長い帯状に形成されて、展開時のサイドエアバッグの位置と高さ方向の位置を重ね合わせて配置される。ここで、アンテナ電極19から微弱電界を発生させると、アンテナ電極19と乗員との間の容量結合が、乗員との距離に応じて変化するため、この容量結合の変化に伴い変化する電流を検出することで乗員の接近が検知可能となっている。
サイドエアバッグモジュール18が配置される側と反対側の側背部15には、乗員姿勢検出ユニット20が埋設される。
図2に示すように、乗員姿勢検出ユニット20は、乗員接近判定手段21と、乗員重量判定手段22と、重心判定手段23と、展開判定手段24とを備えて構成される。
乗員接近判定手段21は、上述したアンテナ電極19に所定周波数の微弱電界を発生させて、その回路電流に基づいて、アンテナ電極19に乗員が接近しているか否かを判定する。この乗員接近判定手段21による判定結果(以下、接近情報と称す)は、展開判定手段24に向けて出力される。
乗員重量判定手段22は、重量センサ12a〜12dの重量情報に基づいて、乗員の着座の有無や、乗員の種別(大人・小人)を判定する。例えば、重量センサ12a〜12dにより検出された乗員の重量が小人を判定するために予め設定された所定の重量閾値(基準重量)以下の場合に、乗員が小人であると判定し、重量閾値より大きい場合には大人と判定する。また、空席を判定するために予め設定された所定の重量閾値以下の場合には、乗員が着座していないと判定する。この乗員重量判定手段22による判定結果(以下、重量情報と称す)は展開判定手段24に向けて出力される。
重心判定手段23は、重量センサ12a〜12dにより検出される荷重の配分に基づいて、上面視でシートクッション部11の座面上の重心位置を判定する。この重心判定手段23で判定された重心位置は、展開判定手段24に向けて出力される。
展開判定手段24は、乗員接近判定手段21、乗員重量判定手段22、および、重心判定手段23による判定結果に基づいて、サイドエアバッグの展開・非展開を判定する。より具体的には、乗員の種別が小人で、シートクッション部11の車両前後方向の中央部よりもシートバック部13側、且つ、シートクッション部11の車両左右方向の中央部よりもサイドエアバッグ展開側に重心位置が存在し、アンテナ電極19への乗員の接近が判定された場合に、サイドエアバッグの展開禁止条件が満たされたと判定する。そして、SRSユニット30へ向けて非展開情報を送信する。なお、サイドエアバッグ展開側とは、シート10の車両幅方向においてサイドエアバッグモジュール18が配置される側を意味している。
ここで、上述したシートクッション部11の中央部とは、小人の重心位置がサイドエアバッグ展開側にあること、および、小人の重心位置がシートバック部13側であることを判定するための境界部分を意味しており、例えば、シートクッション部11の車両前後方向の略中央や、左右幅方向の略中央に設定されるのが好ましいが、シートクッション部11の形状などに応じて最適な位置に設定するようにしてもよい。
また、シート10に着座した小人が、側部ドア側に凭れかかっている寝こみ状態か、又は、エアバッグ展開側の側背部に寄りかかった状態で着座しているドア側着座状態となっている場合に、上述したように、乗員の種別が小人で、シートクッション部11の車両前後方向の中央部よりもシートバック部13側、且つ、シートクッション部11の車両左右方向の中央部よりもサイドエアバッグ展開側に重心位置が存在し、アンテナ電極19への乗員の接近が判定される状態となる。
SRSユニット30は、エアバッグ制御手段31を備えて構成され、上述した乗員姿勢検出ユニット20と、シート10の車幅方向外側からの側突を検出する側突検出センサS1と、運転者に情報表示を行うインジケータ41と、サイドエアバッグモジュール18とがそれぞれ接続される。エアバッグ制御手段31は、サイドエアバッグモジュール18の駆動制御を行うものであり、側突検出センサS1の検出結果と、上述した非展開情報とに基づき、サイドエアバッグの展開・非展開を制御する。
例えば、側突検出センサS1によってエアバッグ展開閾値以上の側突荷重が検出されたときに非展開情報が入力されていなければ、サイドエアバッグモジュール18によりサイドエアバッグを展開させる制御を行う一方、エアバッグ展開閾値以上の側突荷重が検出されたときに非展開情報が入力されていれば、サイドエアバッグモジュール18によりサイドエアバッグを展開する制御を禁止、すなわちサイドエアバッグの非展開状態を保持する制御を行う。
SRSユニット30は、車両のメータパネルやセンターコンソール(何れも図示せず)に配置されたインジケータ41の点灯制御を行い、エアバッグ制御手段31によりサイドエアバッグが非展開状態に制御されている場合に、サイドエアバッグが非展開状態であることを乗員に報知する。なお、SRSユニット30には、上述したサイドエアバッグモジュール18の他に、図示しない運転席前方に設けられたエアバッグモジュールおよびシート10前方に設けられたエアバッグモジュールなどが接続され、車両前部や車両側部に取り付けられた他の荷重センサの検出結果に対応した各エアバッグの展開・非展開制御を行っている。
この実施形態のサイドエアバッグ制御装置1は、上述した構成を備えており、次に、このサイドエアバッグ制御装置1の動作について図3のフローチャートおよび図4〜図6を参照しながら説明する。
まず、乗員重量判定手段22によって重量センサ12a〜12dから検出荷重のデータを取得する(ステップS11)。そして、これら重量センサ12a〜12dによる検出荷重の総和たる着座した乗員の重量が、大人の乗員の重量(重量=ADULT)であるか否かを判定するべく、乗員の重量が小人を検出するために予め設定された重量閾値以下か否かを判定する(ステップS12)。
上記判定の結果、乗員の重量が小人を検出するために予め設定された重量閾値よりも大きい(重量=ADULT)であると判定された場合(ステップS12でYes)、着座した乗員が大人であることを判定して(ステップS13)判定結果を展開判定手段24へ出力し、上述した一連の制御処理を一旦終了する。一方、乗員の重量が小人を検出するために予め設定された重量閾値以下である(重量≠ADULT)と判定された場合(ステップS12でNo)、乗員の重量が、空席(重量=EMPTY)を判定するために予め設定された重量閾値以下か否かを判定する(ステップS14)。
この判定の結果、乗員の重量が空席を判定するために予め設定された重量閾値以下(重量=EMPTY)と判定された場合(ステップS14でYes)、シート10が空席であると判定して、この判定結果を展開判定手段24へ出力し、上述した一連の制御処理を一旦終了する。
また、上記判定の結果、乗員の重量が空席を判定するために予め設定された重量閾値よりも大きいと判定された場合(ステップS14でNo)、重量センサ12a〜12dの検出結果に基づき重心判定手段23による重心位置の判定を行う。
まず、着座した乗員すなわち小人の重心位置を求める。そして、この重心位置が、上面視でシートクッション部11の車両前後方向の中央部よりもシートバック部13側に位置し、且つ、上面視でシートクッション部11の左右幅方向の中央部よりもサイドエアバッグ展開側、換言すればドアライニング43(図4〜図6参照)側に位置するか否かを判定する(ステップS16)。この判定の結果、重心位置が、シートクッション部11の車両前後方向の中央部よりもシートバック部13側に位置し、且つ、シートクッション部11の左右幅方向の中央部よりもサイドエアバッグ展開側に位置すると判定された場合は(ステップS16でYes)、乗員接近判定手段21によりアンテナ電極19に乗員が接近しているか否かを判定する(ステップS17)。この判定の結果、乗員がアンテナ電極19に接近していると判定された場合(ステップS17でYes)、小人の寝込み状態又は小人がドア側着座状態であると判定して、この判定結果を展開判定手段24へ出力し、上述した一連の制御処理を一旦終了する。
一方、乗員の重心位置が、シートクッション部11の車両前後方向の中央部よりもシートバック部13側に位置しないか、又は、シートクッション部11の左右幅方向の中央部よりもサイドエアバッグ展開側に位置しないと判定された場合(ステップS16でNo)、および、アンテナ電極19に乗員が接近していないと判定された場合には、(ステップS17でNo)、乗員が小人であると判定して(ステップS19)、この判定結果を展開判定手段24へ出力し、上述した一連の制御処理を一旦終了する。
図4(a),(b)は、小人が寝込み状態やドア側着座状態となっていない場合の一例を示している。この場合、小人Cの重心位置(図4(b)中、「×」で示す)は、シートクッション部11の左右幅方向の略中央(図4中、「センター位置」)に位置し、小人Cの頭部CHや胴部CBは、危険エリアよりも車室内側(換言すれば、車幅方向内側)に位置しておりアンテナ電極19に接近していない。なお、図示都合上、図4では重心位置を2箇所示しているが、これら2箇所の重心位置のうち、車両前後方向の前方側に位置する重心位置は、小人Cがシートバック部13に寄りかかっていない場合であり、車両前後方向のシートバック部13側に位置する重心位置は、小人Cがシートバック部13に寄りかかっている場合を示している。また、図4に示す危険エリアは、サイドエアバッグが膨出される上下方向のエリアを示しており、この危険エリアよりも上方についてはサイドエアバッグ展開側であっても危険エリア外となっている。
つまり、図4(a),(b)のような状態では、重心位置がシートバック部13側であってもサイドエアバッグ展開側に位置しないと判定され(ステップS16でNo)、単にシート10に着座している乗員が小人であることだけが判定されることとなる(ステップS19)。
一方、図5(a),(b)は、小人がサイドエアバッグ展開側にもたれかかった寝込み状態を示している。この場合、小人Cの重心位置(図5(b)中、「×」で示す)は、シートクッション部11の左右幅方向の略中央(図5(b)中、「センター位置」)よりもサイドエアバッグ展開側に位置し、且つ、シートクッション部11の車両前後方向の略中央よりも、シートバック部13側に位置している。
つまり、図5(a),(b)のように小人Cが寝込み状態である場合には、重心判定手段23により乗員の重心位置がシートバック部13側にあり、且つ、サイドエアバッグ展開側にあると判定される(ステップSステップS16でYes)。
また、寝込み状態の場合、図5(a)に示すように、小人Cの頭部CHは、展開時にサイドエアバッグが膨出される危険エリア内に位置しているため、小人Cの頭部CHがアンテナ電極19に接近していると判定されて(ステップS17でYes)、小人の寝込み状態又は小人Cのドア側着座状態であると判定されることとなり(ステップS18)、展開判定手段24によりサイドエアバッグの展開が禁止される。
図6(a),(b)は、小人がサイドエアバッグ展開側に着座したドア側着座状態を示している。この場合、小人Cの重心位置(図6(b)中、「×」で示す)は、シートクッション部11の左右幅方向の略中央(図6(b)中、「センター位置」)よりもサイドエアバッグ展開側に位置し、且つ、シートクッション部11の車両前後方向の略中央よりも、シートバック部13側に位置している。
つまり、図6(a),(b)のように小人Cがドア側着座状態である場合には、上述した寝込み状態と同様に、重心判定手段23により乗員の重心位置がシートバック部13側にあり、且つ、サイドエアバッグ展開側にあると判定される(ステップSステップS16でYes)。また、ドア側着座状態の場合、図6(a)に示すように、小人Cの胴部CBや頭部CHは、展開時にサイドエアバッグが膨出される危険エリア内に位置しているため、小人Cの頭部CHや胴部CBがアンテナ電極19に接近していると判定されて(ステップS17でYes)、小人Cの寝込み状態又は小人のドア側着座状態であると判定され(ステップS18)、展開判定手段24によりサイドエアバッグの展開が禁止されることとなる。
したがって、上述した実施形態のサイドエアバッグ制御装置1によれば、重量センサ12a〜12dの検出結果に基づいて、乗員重量判定手段22により乗員の重量が予め設定された重量閾値以下であることが検出された場合に、乗員が小人であることを検出でき、さらに、重心判定手段23により乗員の重心位置が中央部よりもシートバック部13側で且つ中央部よりもサイドエアバッグ展開側にあると判定された場合には、乗員がサイドエアバッグ展開側でシートバック部13に寄りかかっている状態であるから、この状態で、サイドエアバッグ展開側への乗員の接近をアンテナ電極19により検出することで、乗員が寝こみ状態か又はドア側着座状態にあることを検出でき、これらの結果、乗員重量判定手段22と重心判定手段23とアンテナ電極19との検出結果に基づいて小人の状態が寝込み状態かドア側着座状態であることを検出できるため、複数のアンテナ電極が設けられた従来と比較してコスト低減を図りつつ、信頼性の高い乗員の状態判定を実現できる。
そして、乗員の姿勢が寝込み状態か又はドア側着座状態であり、乗員が小人である場合に、エアバッグ制御手段31によりサイドエアバッグの展開を禁止することができるため、小人に対してより適切なサイドエアバッグの展開・非展開制御を行うことができる効果がある。
また、乗員重量判定手段22により乗員が重量閾値以下である場合、すなわち小人であることが推定される場合であっても、重心位置がシートクッション部11の車両前後方向の中央部にある場合、すなわちサイドエアバッグによる適切な保護が可能な姿勢である場合には、車両の側部に側突による荷重などが加わった際に、サイドエアバッグを展開して適切に乗員を保護することができる。
さらに、シートクッション部11の四隅に重量センサ12a〜12dがそれぞれ配置されることで、シートクッション部11に着座した乗員の重心位置を容易に検出することができる。
なお、この発明は上述した各実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、展開判定手段24が乗員姿勢検出ユニット20に設けられる場合について説明したが、SRSユニット30に設けるようにしても良い。
10 シート
11 シートクッション部
12a〜12d 重量センサ
13 シートバック部
18 サイドエアバッグモジュール(サイドエアバッグ)
19 アンテナ電極(乗員接近検出手段)
22 乗員重量判定手段
23 重心判定手段
24 展開判定手段
31 エアバッグ制御手段

Claims (3)

  1. シートの側面側で展開するサイドエアバッグと、
    前記シートのシートバック部のサイドエアバッグ展開側に設けられ、該シートバック部の前記サイドエアバッグ展開側への乗員の接近を検出する乗員接近センサと、
    前記シートのシートクッション部に設けられ、乗員の重量を検出する重量センサと、
    該重量センサの検出結果に基づいて、着座した乗員の重量が予め設定された基準重量以下か否かを判定する乗員重量判定手段と、
    前記重量センサの検出結果に基づいて、着座した乗員の重心位置が、前記シートクッション部の前後方向中央部よりもシートバック部側にあり、且つ、前記シートクッション部の左右方向中央部よりも前記サイドエアバッグ展開側にあるか否かを判定する重心判定手段と、
    前記乗員重量判定手段により乗員が基準重量以下であると判定されるとともに、前記重心判定手段により乗員の重心位置が前記シートバック部側で且つ前記サイドエアバッグ展開側にあると判定され、さらに前記乗員接近センサにより前記サイドエアバッグ展開側への乗員の接近が検出された場合に、前記サイドエアバッグの展開を禁止状態にするエアバッグ制御手段と
    を備えることを特徴とするサイドエアバッグ制御装置。
  2. 前記乗員重量判定手段により乗員が基準重量以下であると判定され、前記重心判定手段により乗員の重心位置が前記シートクッション部の車両前後方向の中央にあると判定された場合、前記サイドエアバッグの展開を許可状態に設定することを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ制御装置。
  3. 前記重量センサは、前記シートクッション部の四隅に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサイドエアバッグ制御装置。
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