JP2012100786A - 弾球遊技機 - Google Patents

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JP2012100786A JP2010250356A JP2010250356A JP2012100786A JP 2012100786 A JP2012100786 A JP 2012100786A JP 2010250356 A JP2010250356 A JP 2010250356A JP 2010250356 A JP2010250356 A JP 2010250356A JP 2012100786 A JP2012100786 A JP 2012100786A
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Abstract

【課題】リミッタ機能が作用するまでの一連の大当り遊技中に遊技者が獲得し得る利益量に安定性を持たせた弾球遊技機を提供する。
【解決手段】大当り抽選確率が通常確率状態よりも向上した高確率状態の継続回数を制限するリミッタ手段を備え、複数種類の大当り遊技を実行可能に構成された弾球遊技機において、前記リミッタ手段は、特定の大当り遊技の発生回数を累積加算する特定大当り回数累積加算手段と(S402、S403)、前記特定大当り回数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と(S404)、リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記高確率状態への移行制御をせずに通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段(S405、S406)と、を有する。
【選択図】図10

Description

本発明は弾球遊技機に係り、詳細には、大当り抽選確率の高確率状態の継続回数を制限するリミッタ機能付きの弾球遊技機に関する。
従来より弾球遊技機には、始動口への入賞を契機に大当り抽選を行い、大当りに当選すると、大入賞口を開放させる遊技者に有利な大当り遊技が発生し、遊技者は短時間で多くの利益を獲得することができるようになっている。
この種の弾球遊技機には、大当り抽選に関し、その抽選確率が所定の低確率状態である通常状態と、これよりも抽選確率の高い高確率状態との間を行き来するようにした確率変動機が知られている。このような確率変動機のうち、大当り遊技終了後に高確率状態に制御するが、その高確率状態の継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ機能を搭載したものがある(たとえば、下記特許文献1参照)。この特許文献1に記載の弾球遊技機においては、ラウンド遊技数に違いを持たせることにより大当り遊技中に獲得し得る遊技数を異ならせた複数種類の大当りを設け、各大当りによる大当り遊技が終了した際には、高確率状態に制御して所定回数の大当りとなるまで高確率状態を継続させる一方、当該所定回数目の大当り遊技が終了すると強制的に低確率状態に制御して、リミッタ機能が作動するまでに遊技者が獲得し得る利益量の差に変化をもたらす様にして遊技興趣を高めている。
特開2009−112451公報
しかしながら従来の弾球遊技機においては、リミッタ機能の作動を決定する要素として、すべての大当りの当選を対象としていることから、たとえば、ラウンド遊技数が少ない大当りに偏って当選した場合にはリミッタ機能が作動するまでに遊技者が獲得し得る利益が著しく低くなる。特にリミッタ機能付きの弾球遊技機においては、遊技者が望む高確率状態の継続回数が制限されることから、低利益が生じる大当りに偏って当選し獲得利益の差が激しくなると、不公平感が生じ遊技者の遊技意欲を減退させる原因となる。
そこで本発明の目的は、大当り遊技において遊技者が獲得可能な利益量に差が生じ得る複数種類の大当り遊技を設けたリミッタ機能付き弾球遊技機であっても、リミッタ機能が作用するまでの一連の大当り遊技中に遊技者が獲得し得る利益量に安定性を持たせた弾球遊技機を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大当り種別抽選手段により特定の大当り遊技に制御するかが決定された回数か、または前記大当り遊技制御手段により当該特定の大当り遊技が実行制御される回数を累積加算する特定大当り回数累積加算手段と、
前記特定大当り回数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
(2)所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放するラウンド遊技をあらかじめ定めた規定ラウンド数を上限として繰り返し実行する大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記規定ラウンド数が異なる複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大当り種別抽選手段により大当り遊技が決定される都度、その大当り遊技に対応した前記規定ラウンド数値を累積加算するラウンド数累積加算手段と、
前記ラウンド数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
(3)所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
前記大入賞口に入賞した遊技球を検出する大入賞口入賞球検出手段と、
所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大入賞口入賞球検出手段からの検出情報に基づき、前記大入賞口に入賞した遊技球の個数を累積加算する大入賞口入賞数累積加算手段と、
前記大入賞口入賞数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限個数に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
(4)遊技領域に配置され、所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、
前記大入賞口を含む前記遊技領域に配置された各入賞口に対する入賞球が発生したことを条件に、当該各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの所定の賞球数を払い出すための賞球払出手段と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大当り遊技中において、少なくとも前記大入賞口に対する入賞球の発生により払い出される賞球数を累積加算する賞球数加算手段と、
前記賞球数加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
(5)前記賞球数加算手段は、前記大当り遊技中において、前記遊技領域に配置された各入賞口に対する入賞球の発生により払い出される賞球数を累積加算する、ことを特徴とする上記(4)に記載の弾球遊技機。
(6)前記特定の大当り遊技は、前記大当り種別抽選手段による抽選により相対的に高い確率で決定される大当り遊技である、ことを特徴とする上記(1)に記載の弾球遊技機。
(7)前記特定の大当り遊技は、遊技者が獲得可能な賞球総数が相対的に高い大当り遊技である、ことを特徴とする上記(1)または(6)に記載の遊技機。
(8)さらに、前記累積加算の結果値に関する情報を報知する累積情報報知手段を備える、ことを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の弾球遊技機
本発明によれば、大当り遊技において遊技者が獲得可能な利益量に差が生じ得る複数種類の大当り遊技を設けたリミッタ機能付き弾球遊技機であっても、リミッタ機能が作用するまでの一連の大当り遊技中に遊技者が獲得し得る利益量を安定させることができる。
本発明の第1実施形態に係る弾球遊技機の外観を示す正面側の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る弾球遊技機の遊技盤の正面側を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る弾球遊技機の制御装置を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る弾球遊技機の主制御側メイン処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る主制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る特別図柄管理処理を示すフローチャートである。 図6の特別図柄管理処理中の始動口チェック処理の詳細を示すフローチャートである。 図6の特別図柄管理処理中の特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 図8の特別図柄変動開始処理中の当り判定処理を示すフローチャートである。 図8の特別図柄変動開始処理中の遊技状態移行準備処理を示すフローチャートである。 図6の特別図柄管理処理中の特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 図6の特別図柄管理処理中の特別図柄確認時間中処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る特別電動役物管理処理を示すフローチャートである。 図13の大当り開始処理を示すフローチャートである。 図13の特別電動役物作動開始処理中を示すフローチャートである。 図13の特別電動役物作動開始処理中の特別電動役物作動中処理を示すフローチャートである。 図13の特別電動役物作動開始処理中の特別電動役物作動継続判定処理を示すフローチャートである。 図13の特別電動役物作動開始処理中の大当り終了処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る遊技状態移行準備処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る遊技状態移行準備処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る特別電動役物管理処理を示すフローチャートである。 図21の特別電動役物管理処理中のリミッタ管理処理を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る大当り終了処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るリミッタ管理処理を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る大当り終了処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る演出制御側メイン処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る演出制御側タイマ割込処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る遊技機の好ましい実施形態について詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態では本発明に係る弾球遊技機、特にパチンコ遊技機を例にとって説明する。
[第1実施形態]
<1.構成の概要:図1および図2>
図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るパチンコ遊技機の構成の概要について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るパチンコ遊技機の外観を示す正面側の斜視図を、図2は遊技盤の正面側を示した図である。
まず図1を参照して、パチンコ遊技機1の正面側の構成を説明する。図1に示すパチンコ遊技機1は、木製の外枠4の前面に額縁状の前面枠2を開閉可能に取り付け、前面枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3a(図2参照)を前面枠2の開口部に臨ませた構成を有している。そして、遊技領域3aの前側に、透明ガラスを支持したガラス扉枠6が設けられている。
またパチンコ遊技機1は、ガラス扉枠6の下側に配設された前面操作パネル7を有している。前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、遊技球を貯留する上受け皿9が形成されている。
上受け皿ユニット8には、上受け皿9に貯留された遊技球をパチンコ遊技機1の下方に抜くための球抜きボタン14と、球貸し操作部とが設けられている。この球貸し操作部には、遊技球貸出装置(図示せず)に対して遊技球の払い出しを要求するための球貸しボタン11と、遊技球貸出装置に挿入したプリペイドカードやプリペイドコインなどの返却を要求するためのカード返却ボタン12が設けられている。また、上受け皿ユニット8には、遊技者が操作可能な押しボタンからなり、所定の入力受付期間中に押下することにより、演出に変化をもたらす枠演出ボタン13が設けられている。
また前面操作パネル7の右端部側には、遊技球を打撃する打撃槌を含む発射装置32(図3参照)を作動させるための発射操作ハンドル15が設けられている。また前面枠2の上部の両側と、発射操作ハンドル15の上側とには、音響による音演出(効果音)を発生するスピーカ46が設けられている。またさらに、ガラス扉枠6の各所には、光の装飾による光演出を発生する複数の装飾ランプ45が設けられている。
次に図2を参照して、遊技盤3の遊技領域3aについて説明する。遊技領域3aは、遊技盤3の面上に配設した球誘導レール5で囲まれた領域からなる。
遊技領域3aの略中央部には、たとえば3つ(左、中、右)の表示エリアにおいて、独立して数字やキャラクタや記号などによる図柄(装飾図柄:左図柄(左表示エリア対応)、中図柄(中表示エリア対応)、右図柄(右表示エリア対応))の変動表示および停止表示が可能である液晶表示装置36(LCD:Liquid Crystal Display)が設けられている。この液晶表示装置36は画像表示装置として機能し、後述する演出制御部24の制御の下で、種々の演出を画像により表示する。なお、画像表示装置には上記液晶表示装置36に限らず、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、電子ペーパディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic ElectroLuminescent Display)などを採用しても良い。
液晶表示装置36の下方には、第1の特別図柄始動口である上始動口34と第2の特別図柄始動口である下始動口35とが上下に設けられ、それぞれの内部には、遊技球を検出する検出センサ34a、35a(上始動口センサ34a、下始動口センサ35a:図3参照)が形成されている。
下始動口35には、左右一対の可動翼片(可動部材)47が下始動口35を開放または拡大可能に設けられ、いわゆる「チューリップ型」の電動役物(普通変動入賞装置41)として構成されている。なお、可動翼片47の未作動時は、下始動口35への入賞が困難または不可能となるように閉じた状態が保持されている。
上始動口34より上左側には、ゲートからなる普通図柄始動口37が設けられ、その内部には通過する遊技球を検出する普通図柄始動口センサ37a(図3参照)が形成されている。
下始動口35の下方には、開放扉42bにより大入賞口40を開閉可能に構成した特別変動入賞装置42が設けられ、その内部には遊技球を検出する大入賞口センサ42a(図3参照)が形成されている。また、特別変動入賞装置42の両側には一般入賞口43が計4つ設けられ、それぞれの内部には、遊技球の通過を検出する一般入賞口センサ43a(図3参照)が形成されている。
上記した上始動口34、下始動口35、普通図柄始動口37、または一般入賞口43は、遊技球が流下する遊技領域内に配置された入賞手段として機能し、また、それぞれに設けられた上始動口センサ34a、下始動口センサ35a、普通図柄始動口センサ37a、一般入賞口センサ43aは、これら入賞手段に入球した遊技球を検出する入賞検出スイッチ(入賞検出手段)である。これらの入賞検出スイッチは、フォトスイッチや近接スイッチなどの無接点スイッチや、マイクロスイッチなどの有接点スイッチで構成することができる。
本実施形態では、上記の各入賞口(上始動口34、下始動口35、普通図柄始動口37、大入賞口40、一般入賞口43)のうち、普通図柄始動口37以外の入賞口への入賞があった場合には、各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの賞球数(たとえば、上始動口34および下始動口35は3個、大入賞口40は13個、一般入賞口43は10個)が遊技球払出装置19(図3参照)から払い出されるようになっている。なお、上記の各入賞口に入賞しなかった遊技球は、アウト口49を介して遊技領域3aから排出される。ここで「入賞」とは、入賞口がその内部に遊技球を取り込んだり、入賞口が遊技球を内部に取り込む構造ではなくゲートからなる入賞口(たとえば、普通図柄始動口37)である場合は、そのゲートを遊技球が通過することをいい、実際には入賞口ごとに形成された入賞検出スイッチにより遊技球が検出された場合、その遊技球は該当する入賞口に「入賞」したものとして扱われる。この入賞に係る遊技球を「入賞球」とも称し、入賞球があった場合、その入賞口に関して「入賞」が発生したことになる。
遊技領域3aの右上縁付近には、7セグメント表示器(ドット付)を上始動口34と下始動口35に対応させて横に並べて構成される特別図柄表示装置38と、複数個のLEDを配置してなる普通図柄表示装置39が設けられている。さらに遊技領域3aには、遊技球の落下方向変換部材として、センター飾り48や風車44や複数の遊技くぎ(図示せず)などが設けられ、また適所に複数の発光装置(たとえば、装飾ランプ46などのランプ表示装置やLED装置など:図示せず)が設けられている。
パチンコ遊技機1では、所定の始動条件の成立、具体的には、遊技球が上始動口34または下始動口35に入賞したことを条件に、主制御部20(図3参照)において乱数抽選による大当りに関する抽選(大当り抽選)が行なわれる。この抽選結果に応じて、特別図柄(識別情報としての遊技図柄)を特別図柄表示装置38に変動表示させて特別図柄変動表示ゲームを開始し、一定時間(変動時間)経過後に、その結果を特別図柄表示装置38に表示する。このとき、上述の特別図柄変動表示ゲームに連動する形態で、装飾図柄を液晶表示装置36に変動表示させて装飾図柄変動表示ゲームを開始し、これに付随して種々の演出を生じさせる。そして、特別図柄表示装置38に抽選結果が表示されると、液晶表示装置36にも装飾図柄によりその結果が表示されるようになっている。すなわち、装飾図柄変動表示ゲームでは、特別図柄変動表示ゲームでの抽選結果を反映させた演出表示、つまり大当り抽選結果を反映させた演出が現出される。この装飾図柄変動表示ゲーム中に発生し得る演出態様には、装飾図柄による図柄変動表示の他、いわゆるリーチ演出、背景演出、擬似連演出の他、ストーリー性を有した連続予告演出、遊技者参加型のボタン予告演出などが含まれる。
したがって、たとえば上記特別図柄変動表示ゲームの結果が「大当り」である場合、装飾図柄変動表示ゲームの結果も「大当り」を反映させた演出が現出される。このとき、特別図柄変動表示ゲームが行われた特別図柄表示装置38には、大当りを示す特定の特別図柄が停止表示され(たとえば、7セグが「7」の表示状態)、液晶表示装置36には、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、当り有効ライン上で装飾図柄が上記大当り抽選結果を反映させた所定の表示態様(たとえば、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、3個の装飾図柄が「7」「7」「7」の表示状態)で停止表示される。
この「大当り」となった場合には、大入賞口ソレノイド42c(図3参照)が作動して開放扉42bが開き、これにより大入賞口40が所定のパターンで開閉制御されて、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態として大当り遊技が発生する。この大当り遊技では、たとえば、開放扉42bが所定時間(たとえば、30秒)開放して大入賞口40が開放されるか、または所定個数(最大入賞数:たとえば、9個)の遊技球が大入賞口40に入賞するまで大入賞口40が開放され、その後、開放扉42bが閉まって大入賞口40を所定時間(たとえば、1.98秒)閉鎖する、といった動作(ラウンド遊技)が所定回数、たとえば、最大15回(15R(ラウンド))繰り返される。
上記大当り遊技が開始すると、最初に大当りが開始された旨を報知するオープニング演出が行われ、オープニング演出が終了した後、大入賞口40が開放されるラウンド遊技があらかじめ定められた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。また、ラウンド遊技中では、各ラウンド対応するラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数終了後には、大当りが終了した旨を報知するエンディング演出が行われ、これにより大当り遊技が終了する。
このように、特別図柄変動表示ゲームと装飾図柄変動表示ゲームとは、図柄遊技時間(変動表示の開始タイミングから停止表示のタイミング)とがほぼ同じとなり、特別図柄変動表示ゲームの結果を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームにおいて表現されることとしているので、この2つの図柄変動表示ゲームを等価的な図柄遊技と捉えることもできる。本明細書中では、説明の便宜上、上記2つの図柄変動表示ゲームを単に「図柄遊技」と称する場合がある。
また、遊技球がゲートの普通図柄始動口37を通過したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による補助当りに関する抽選(補助当り抽選)が行なわれる。この抽選結果に応じてLED39により表現される普通図柄を普通図柄表示装置39に変動表示させて普通図柄変動表示ゲームを開始し、一定時間経過後に、その結果をLED39の点灯と非点灯の組合せまたは双方点灯の組合せにて停止表示するようになっている。普通図柄表示装置39での普通図柄変動表示ゲームの結果が「補助当り」であった場合、普通図柄表示装置39の表示部を所定パターン(たとえば、2個のLED39が双方共に点灯状態)にて停止表示させる。
そして上記「補助当り」となった場合には、普通電動役物ソレノイド41c(図3参照)が作動し、上記可動翼片47が逆「ハ」の字状に開いて下始動口35が開放または拡大されて遊技球が流入し易い状態となり、通常遊技状態よりも遊技者に有利な補助遊技状態(以下、「普電開放遊技」と称する)が発生する。この普電開放遊技では、普通変動入賞装置41の可動翼片47が、所定時間(たとえば、0.2秒)開放して下始動口35が開放されるか、または所定個数(たとえば、4個)の遊技球が普通変動入賞装置41(下始動口35)に入賞するまで下始動口35が開放され、その後、所定時間(たとえば、0.5秒)可動翼片47が閉まって下始動口35を閉鎖する、といった動作が所定回数(たとえば、1回)繰り返されるようになっている。なお、上記普電開放遊技中に遊技球が下始動口35に入賞した場合にも、同様に上記特別図柄変動表示ゲームが行なわれ、これに伴い装飾図柄変動表示ゲームが行なわれる。
ここで、特別図柄変動表示ゲーム中、普通図柄変動表示ゲーム中、大当り遊技中、または普電開放遊技などの最中に、さらに上始動口センサ34aまたは下始動口センサ35aもしくは普通図柄始動口センサ37aからの検出信号の入力があり、始動条件が成立した場合には、この検出信号に基づいて当り抽選に利用する遊技情報を取得し、これを各変動表示ゲームを行わせるための始動権利に関するデータ(保留データ)として、変動表示中にかかわるものを除き、最大保留記憶個数(たとえば、最大4個)まで保留記憶可能となっている。そして、この始動記憶数を遊技者に明らかにするため、パチンコ遊技機1の適所に設けた専用の表示装置(保留表示装置)、または液晶表示装置36による画面中にアイコン画像として設けた保留表示領域にその個数を表示させる。通常は、この保留記憶の発生順に、各保留記憶に対する変動表示ゲームが実行制御される。本実施形態では、上記最大保留記憶個数と同数の4個を上限の所定個数として扱い、特別図柄、普通図柄に関する保留記憶をそれぞれ4個まで主制御部20のRAM203(図3参照)に記憶し、特別図柄または普通図柄の変動確定回数として保留する。
<2.内部遊技状態>
本実施形態のパチンコ遊技機1には、内部的な遊技状態(主制御部20側で管理される遊技状態:内部遊技状態)として、通常遊技状態、確変状態、時短状態という三種類の遊技状態が設けられている。先ず、本発明の理解を容易なものとするために、種々の遊技状態の発生に関連する機能(手段)について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御部20(主制御CPU201:図3参照)がその機能部を担う「確率変動(以下、「確変」と称する)機能」を備えている。これには特別図柄に係る確変機能(以下、「特別図柄確変機能(特図確変機能)」と称する)と普通図柄に係る確変機能(以下、「普通図柄確変機能(普図確変機能)」と称する)の二種類がある。
特別図柄確変機能は、大当りの抽選確率を所定確率の低確率(たとえば、399分の1)から高確率(たとえば、39.9分の1)に変動させて大当り確変状態を発生させる機能である。この特別図柄確変機能が作動中の遊技状態下では、大当り抽選確率が高確率である高確率状態(以下、「大当り確変状態」と称する)に変動して、大当りが生起され易くなる。したがって、遊技者が期待する遊技状態は、特別図柄確変機能が作動中の遊技状態であるといえる。この特別図柄確変機能の作動開始条件およびその作動終了条件については、後述する。
普通図柄確変機能は、補助当り抽選確率が低確率である通常確率(たとえば、256分の1)から高確率(たとえば、256分の255)に変動させて補助当り確変状態を発生させる機能である。普通図柄確変機能が作動中の遊技状態下では、補助当り抽選確率が高確率に変動して補助当りが生起され易くなるため、普電開放遊技が頻繁に発生するようになり、通常遊技状態よりも単位時間当りの可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態となる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、普通図柄確変機能の作動開始条件は、後述の特別図柄時短機能の作動開始条件と同じ条件となっており、その作動終了条件も当該特別図柄時短機能の作動終了条件と同じ条件となっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御CPU201がその機能部を担う「変動時間短縮(以下、「時短」と称する)機能」を備えている。これには特別図柄に係る時短機能(以下、「特別図柄時短機能(特図時短機能)」と称する)と普通図柄に係る時短機能(以下、「普通図柄時短機能(普図時短機能)」と称する)の二種類がある。
特別図柄時短機能は、特別図柄変動表示ゲームにおける特別図柄の変動時間を短縮した特別図柄時短状態を発生させる機能である。特別図柄時短機能が作動中の遊技状態下では、1回の特別図柄変動表示ゲームの時間(特別図柄が変動を開始してから確定表示される迄の時間。つまり、特別図柄の変動時間)が、平均時間もしくはリーチなしハズレ変動において、たとえば30秒(特別図柄時短機能が未作動中のとき)から5秒(特別図柄時短機能が作動中のとき)に短縮され、通常遊技状態よりも単位時間当りの大当り抽選回数が向上する抽選回数向上状態となる。
普通図柄時短機能は、普通図柄変動表示ゲームにおける普通図柄の変動時間を短縮した普通図柄時短状態を発生させる機能である。普通図柄時短機能が作動中の遊技状態下では、1回の普通図柄変動表示ゲームの時間(普通図柄が変動を開始してから確定表示されるまでの時間。つまり、普通図柄の変動時間)が、たとえば、10秒(普通図柄時短機能が未作動中のとき)から1秒(普通図柄時短機能が作動中のとき)に短縮され、通常遊技状態よりも単位時間当りの補助当り抽選回数が向上する抽選回数向上状態となる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、普通図柄時短機能の作動開始条件は、上述の特別図柄時短機能の作動開始条件と同じ条件となっており、その作動終了条件も当該特別図柄時短機能の作動終了条件と同じ条件となっている。
さらにまた、本実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御CPU201がその機能部を担う「開放延長機能」を備えている。
開放延長機能は、普通変動入賞装置41の可動翼片47を開動作させる期間およびその開放回数を延長した開放延長状態を発生させる機能である。開放延長機能が作動中の遊技状態下では、可動翼片47の開動作期間がたとえば0.2秒から1.7秒に延長され、また開閉回数が、たとえば1回(開放延長機能が未作動中のとき)から2回(開放延長機能が作動中のとき)に延長され、通常遊技状態よりも単位時間当りの可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態となる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、開放延長機能の作動開始条件は、上述の特別図柄時短機能の作動開始条件と同じ条件となっており、その作動終了条件も当該特別図柄時短機能の作動終了条件と同じ条件となっている。したがって、開放延長機能が作動中の遊技状態下では、普通図柄確変機能および普通図柄時短機能も作動中となるため、可動翼片47の作動率が著しく向上した遊技状態が発生する。
以上のような各機能を1または複数種類作動させることにより、遊技状態に変化をもたらすことができる。ここで本実施形態では、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能の作動開始条件は、特別図柄時短機能の作動開始条件と同じ条件としていることから、各機能が同じ契機にて動作することになる。以下では、説明の便宜上、特別図柄確変機能、特別図柄時短機能、普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能が作動する遊技状態を「確変状態」と称し、これらの機能のうちから特別図柄確変機能を除去した遊技状態を「時短状態」と称し、いずれの機能も作動中でない状態を「通常遊技状態」と称する。これらの遊技状態における大当り抽選確率に着目すれば、遊技状態が「時短状態」または「通常遊技状態」においては、少なくとも大当り抽選確率が通常確率の‘通常確率状態(低確率状態)’となり、「確変状態」においては、少なくとも大当り抽選確率が当該通常確率よりも高い高確率の‘高確率状態’となる。
(高ベース遊技状態)
本実施形態では上記の普通図柄に関する機能、すなわち普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能は、特別図柄時短機能の作動開始条件と同じ条件となっているため、3つの機能が同じ契機にて動作することになる。しかし、上記の普通図柄確変機能、普通図柄時短機能、および開放延長機能を個々に着目した場合、これらの機能のうち少なくともいずれか1つが作動すると、上記の可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態となり下始動口35への入賞頻度が高くなることから、遊技状態としては、大当りの抽選結果を導出する特別図柄変動表示ゲームの始動条件の成立頻度が通常遊技状態より高くなる「高ベース遊技状態(始動条件向上状態)」になる。なお、ここでいう「高ベース遊技状態」とは、上記のように普通図柄に関する機能が作動する場合の遊技状態をいい、特別図柄に関する機能、すなわち特別図柄確変機能および特別図柄時短機能の少なくともいずれか1つが作動する場合の遊技状態とは異なる。
特別図柄に関する機能を個々に着目した場合、上記特別図柄確変機能が作動する場合には通常遊技状態よりも大当りが生起し易くなる、つまり、大当りの当選確率が通常遊技状態より高くなる「大当り確変状態」となり、上記特別図柄時短機能が作動する場合には、特別図柄変動表示ゲームの消化時間が通常遊技状態よりも速まる「特別図柄時短状態」となる。この点において、特別図柄変動表示ゲームの始動条件の成立頻度が通常遊技状態より高くなる上記「高ベース遊技状態」とは区別される。
本実施形態では上記「高ベース遊技状態」の一例として、開放延長機能が付与された遊技状態を「高ベース遊技状態」として扱う。この高ベース遊技状態下では、普通変動入賞装置41の可動翼片47の作動率(開放時間や開放回数)が向上して下始動口35への入賞頻度が高くなることから、開放延長機能が付与されていない状態(本実施形態では「通常遊技状態」に相等する)と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態になる。なお、この高ベース遊技状態が生起する遊技状態は「確変状態」と「時短状態」となっている。
<3.大当りの種類>
次に、本実施形態に係るパチンコ遊技機における大当りの種類について説明する。
(3−1.大当りの種類)
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記の特別図柄変動表示ゲームで抽選される大当りの種類、つまり大当り抽選の対象となる大当り種別として、「15R大当り」と「5R大当り」とが設けられている。これら大当りは条件装置の作動契機となる「大当り」種別に属する当りである。ここで「条件装置」とは、その作動がラウンド遊技を行うための役物連続作動装置の作動に必要な条件とされている装置で、特定の特別図柄が特別図柄表示装置38に停止表示された場合に作動するものをいう(以下、必要に応じて、「15R大当り」や「5R大当り」を、単に「大当り」と総称する場合がある)。
また本実施形態では、大当り抽選には、「大当り」または「ハズレ」のいずれであるかを抽選する当落抽選と、「大当り」であったならば、その大当りの種別を抽選する図柄抽選(大当り種別抽選)とが含まれる。この図柄抽選による大当り種別の選択率は、「15R大当り」の方が「5R大当り」よりも相対的に高確率で選択されるようになっており、たとえば、「5R大当り」が30%、「15R大当り」が70%の割合で選択される。
(3−1−1.15R大当りよる大当り遊技)
15R大当りによる大当り遊技(以下、「15R大当り遊技」と称する)では、上記ラウンド遊技(大入賞口40の開放回数)が15ラウンド分行われ、1ラウンドごとの大入賞口40の最大開放時間は30秒に設定される。また、大入賞口40の開放時間内に所定個数(最大入賞数:たとえば、9個)の遊技球が入賞した場合には大入賞口40が閉鎖され、次のラウンド遊技に移行するようになっている。なお、本実施形態の上記大入賞口40の最大開放時間は、その時間内に、上記最大入賞数に達することが可能な時間幅として定められている。
(3−1−2.5R大当りによる大当り遊技)
5R大当りによる大当り遊技(以下、「5R大当り遊技」と称する)では、上記ラウンド遊技(大入賞口40の開放回数)が5ラウンド分行われ、1ラウンドごとの大入賞口40の最大開放時間は30秒に設定される。また、大入賞口40の開放時間内に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入賞した場合には大入賞口40が閉鎖され、次のラウンド遊技に移行するようになっている。したがって、この5R大当り遊技と上述の15R大当り遊技とは、規定ラウンド数だけが異なる大当り遊技態様となっている。このため、5R大当り遊技による遊技者が獲得し得る遊技球数は、15R大当り遊技による遊技球数の1/3程度となる。具体的には、本実施形態の15R大当りによる最大出玉数(大当り遊技中において、打ち出し球全てが大入賞口40に入賞して無駄球がなく、大当り遊技を消化した場合の獲得し得る純増個数)は‘1620個’(「大入賞口40への入賞1個当りの賞球数」×「最大入賞数」×「規定ラウンド数」−「賞球を得るための打ち出した遊技球の個数」から算出)となり、5R大当による最大出玉数はその1/3の‘540個’となる。
ただし実際には、特別変動入賞装置42の大入賞口40には、1回のラウンド遊技の開放時間内に常に一定数の入賞球があるとは限らず、たとえば、ラウンド遊技の終了条件となる最大入賞数(9個)の遊技球が入賞する場合や、大入賞口開放時間が経過してしまい最大入賞個数未満の場合や、大入賞口40が閉鎖される直前に連続して遊技球が大入賞口40内に流入し、最大入賞数を超えるオーバーフロー入賞の場合もある。このように、1回のラウンド遊技中の大入賞口40への入賞数にはバラツキがある。また大入賞口40は、インターバル時間を挟んで所定回数開放されるので、そのようなバラツキのある遊技球の入賞が規定ラウンド間に亘り発生する。また無駄球の発生や大入賞口40以外の他の入賞口(たとえば、上始動口34、下始動口35、または一般入賞口43など)に入賞する場合もある。したがって、実際の大当り中の出玉数は常に一定とはなる訳ではなく、上記最大出玉数よりも多少増減した値となる。なお平均的には、大当り遊技ごとに同程度の出玉数となる。
(3−2.大当り遊技後の遊技状態)
次に、大当り遊技後に移行し得る遊技状態について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御CPU201がその機能部を担う、リミッタ機能を備えている。本実施形態のリミッタ機能は、特定の大当りの発生回数(以下、「リミッタ回数」と称する)が所定の上限回数に達するまで特別図柄確変機能の連続作動(大当り確変状態の継続回数)を許容する機能となっている。換言すれば、上記リミッタ機能は、特別図柄確変機能の連続作動を制限する機能である。この点で、開放延長機能などのように直接的に大当り遊技終了後の遊技状態自体に影響を及ぼす機能とは異なる。なお上記特定の大当りの発生回数は、特定の大当りの当選回数であっても良いし、特定の大当り遊技の発生回数(特定の大当り遊技が実行制御される回数)であっても良い。また、本実施形態では、上記所定の上限回数を「リミッタ作動数」と称する。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記リミッタ回数の計数対象となる特定の大当りを出玉数が相対的に多い「15R大当り」とし、また上記リミッタ作動数を5回として、「15R大当り」の当選累積回数がリミッタ作動数の‘5回’に達するまで大当り確変状態を100%継続させるようになっている。
具体的には、リミッタ機能による特別図柄確変機能の連続作動が制限された後(電源投入後の初期状態とされた後も含む)に当選した大当りが15R大当りである場合、当該15R大当りの当選を1回目とし、以後、上記リミッタ機能が作動することとなる5回目の15R大当り当選に到達するまで特別図柄確変機能の連続作動が許容され、大当り遊技終了後の遊技状態下における大当り抽選(当選)確率が大当り確変状態(高確率状態)に制御される。しかし、リミッタ作動数に到達することとなる5回目の15R大当りに当選すると、その当選を契機にリミッタ機能が作動し、5回目の大当り遊技終了後の遊技状態下における大当り抽選確率は、上記大当り確変状態から通常確率状態(低確率状態)に制御されるようになっている。
一方、上記「5R大当り」に当選した場合は、リミッタ機能による特別図柄確変機能の連続作動は制限されずに、その5R大当り遊技終了の大当り抽選確率は大当り確変状態となる。つまり上記「5R大当り」は、上記リミッタ回数の計数対象から除外されるようになっている。
斯様なリミッタ機能により、本実施形態における各大当り遊技終了後に移行し得る遊技状態は、以下のようなる。
(15R大当りに当選した場合)
大当り抽選確率が低確率の通常確率状態であるときに「15R大当り」に当選した場合、その大当り遊技終了後は「確変状態」に移行される。その後、リミッタ作動数に達するまで(本実施形態では、5回目の「15R大当り」に当選するまで)リミッタ機能は作動することなく、大当り遊技終了後の遊技状態は「確変状態」に移行される。しかし、リミッタ作動数到達となる15R大当りに当選すると、これを契機にリミッタ機能が作動して特別図柄確変機能の連続作動が制限され、当該大当り遊技終了後の遊技状態は「時短状態」に移行される。
(5R大当りに当選した場合)
「5R大当り」に当選した場合は、リミッタ機能とは無関係に、その5R大当り遊技終了の遊技状態は確変状態に移行される。
なお、遊技状態が上記「確変状態」となった場合には、少なくとも次回の大当り当選まで当該確変状態が継続するようになっており、また上記「時短状態」となった場合には、特別図柄変動表示ゲーム回数が所定回数(たとえば、100回)終了するまでの間か、またはその所定回数内で大当りに当選するまで時短状態が継続し、当該所定回数内で大当りが確定することなく特別図柄変動表示ゲーム回数が終了したときには当該時短状態が終了して、次ゲームから「通常遊技状態」に移行されるようになっている。
本実施形態では、特定の大当りの発生回数に基づいて、リミッタ機能を作動させるか否か、つまり特別図柄確変機能の連続作動を許容するか否かを決定している。ここでは、上記特定の大当りとして、図柄抽選による選択率が相対的に高く、また大当りによる出玉数が相対的に多い「15R大当り」を採用することで、少なくともリミッタ作動数分(本実施形態では5回分)の15R大当り遊技による利益量(出玉数:1620発×5回分=8100発(最大出玉として算出))を容易に獲得することができるようになっている。これにより、従来のリミッタ回数の計数対象を「全ての大当り」とした場合における出玉数の差が激しくなるといった不都合(たとえば、リミッタ機能が作用するまでに当選した大当り種別が全て「5R大当りの場合」は2700発(540発×5回分)、「15R大当り」の場合は8100発(1620発×5回分)となる、といった状況)が生じることを防止し、リミッタ機能が作用するまでの一連の大当り遊技中に遊技者が獲得し得る利益量を安定させることができる。
なお、本実施形態の大当りの種類は、5R大当りや15R大当りに限らず、複数種類の大当りを設けることができる。また各大当りによる「大当り遊技」は、一の大当り遊技と他の大当り遊技とで1回の大当り遊技による出玉数が実質的に同じ出玉数となるように構成しても良い。たとえば、15R大当り遊技に関しては、5R目まで5R大当り遊技と同じ遊技態様とし、6R目以降は、大入賞口40の最大開放時間を短縮して(たとえば、最大開放時間を、通常時の30秒から0.5秒に変更する)、大入賞口40への入賞を困難とする所定の時間幅だけ大入賞口40を開放する、といった態様でラウンド遊技を実行して、1回の大当り遊技による出玉数が実質的に同じ出玉数となるように構成しても良い。好ましくは、本実施形態の5R大当り遊技や15R大当りのように、一の大当りによる大当り遊技と他の大当りによる大当り遊技とで、遊技者が獲得可能な出玉数に差が生じ得る大当り遊技態様を実行可能に構成する。出玉数に差が生じ得る大当り遊技態様としては、規定ラウンド数だけが異なるといったものの他、たとえば、規定ラウンド数が同一か、または規定ラウンド数が異なるものであって、少なくとも1回のラウンド遊技における大入賞口40の最大開放時間が異なる大当り遊技態様が挙げられる。
また本実施形態では、リミッタ回数の計数対象となる特定の大当りとして、上記「15R大当り」を採用した例を説明したがこれに限らず、いずれの大当りを上記「特定の大当り」として定めるかは自由である。しかし、遊技者が獲得し得る利益量に安定性を持たせるという観点からは、図柄抽選による選択率が相対的に高い大当りを「特定の大当り」として定めることが好ましい。また、より満足感のある利益量を遊技者に付与し得るには、図柄抽選による選択率が相対的に高く、かつ出玉数が相対的に多い大当りを「特定の大当り」として定めることが好ましい。また、射幸性を極力高めることなく健全な遊技機を提供し得るには、上記特定の大当りや上記リミッタ作動数を定めるにあたり、遊技特性(各大当り遊技による平均(または最大)出玉数、大当りに関する当落抽選確率、図柄抽選による選択率など)を考慮することが好ましい。
また本実施形態では、リミッタ機能が作動した場合における大当り遊技終了後の遊技状態は「時短状態」に移行するとして説明したが本発明はこれに限らず、少なくとも特別図柄確変機能が未作動となる遊技状態であれば、どのような遊技状態に移行させても良い。たとえば、リミッタ機能が作動した場合における大当り遊技終了後、通常遊技状態に移行させても良い。
<2.制御装置:図3>
図3は、上記のような遊技の進行状況に応じた遊技制御を行う制御装置の構成の概要を示した制御ブロック図である。
本実施形態に係るパチンコ遊技機1の制御装置は、遊技動作制御を統括的に司る主制御部(主制御手段)20と、主制御部20から演出制御コマンドを受けて、画像と光と音についての演出動作制御(演出手段に対する演出の現出制御)を統括的に司る演出制御部(演出制御手段)24と、賞球の払い出し制御を行う払出制御基板29と、外部電源(図示せず)から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板31と、を中心に構成される。なお、図3において電源供給ルートは省略してある。
また主制御部20には、各種情報を遊技機外部のホールコンピュータ(パチンコホールの遊技機を統括的に管理するコンピュータ)HCに出力するための外部端子を備えた枠用外部集中端子基板21が接続されている。また払出制御基板29には、発射装置32を制御する発射制御基板28と遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置19が接続されているまた演出制御部24には、画像表示装置としての液晶表示装置36が接続されている。
(2−1.主制御部20)
主制御部20は、主制御CPU201を内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、主制御ROM202と、主制御RAM203とを搭載したマイクロコンピュータ(本実施形態ではZ80システム相当品を採用している)を構成している。主制御ROM202には、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムの他、大当り抽選に利用される抽選テーブル(図示せず)や遊技状態の移行制御に利用される遊技状態移行テーブル(図示せず)などの遊技動作制御に必要となる所定のデータが格納されている。また主制御RAM203はワークエリアやバッファメモリとして機能し、当落抽選に利用される当り判定用乱数値や図柄抽選に利用される図柄判定用乱数値、その抽選結果情報、遊技状態情報など、遊技の進行に必要なデータが処理状態に応じて格納され利用される。また図示はしていないが、上記各種の抽選に利用される乱数値を生成する乱数発生回路や、周期的割り込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を付与するCTC(Counter Timer Circuit:)や、CPUに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路を含んで構成されている。
上記主制御部20には、上始動口34への入賞を検出する上始動口34aと、下始動口35への入賞を検出する下始動口センサ35aと、普通図柄始動口37の通過を検出する普通図柄始動口センサ37aと、大入賞口40への入賞を検出する大入賞口センサ42aと、一般入賞口43への入賞を検出する一般入賞口センサ43aとが接続され、主制御部20はこれらからの検出信号を受信可能となっている。
また主制御部20には、特別図柄表示装置38と普通図柄表示装置39とが接続され、これら装置に表示される図柄を表示制御する制御信号を送信可能となっている。
さらにまた主制御部20には、可動翼片47を開閉制御するための普通電動役物ソレノイド41cと、大入賞口40の幅広な開放扉42bを開閉制御するための大入賞口ソレノイド42cとが接続され、主制御部20は各装置を制御するための励磁信号を送信可能となっている。
また主制御部20は、上始動口34aまたは下始動口センサ35aにより入賞球が検出され、始動条件が成立したことを条件に、所定の乱数情報を利用して「大当り」または「ハズレ」のいずれであるかを抽選する当落抽選と、「大当り」であったならば、その当りの種別がいずれであるかを抽選する図柄抽選とを含む大当り抽選を行い、その抽選結果に基づき、特別図柄に関する変動パターンや最終的に停止表示させる特別図柄(特別図柄停止図柄)を決定する。このとき、処理状態を指定する演出制御コマンドとして、少なくとも、当落抽選結果情報および特別図柄の変動パターン種別情報を含む「変動パターンコマンド(変動パターン指定コード)」と、上記特別図柄停止図柄情報を含む「図柄指定コマンド」とを演出制御部24に送信する構成となっている。これにより、図柄遊技(装飾図柄に関する図柄遊技)に必要とされる基本情報が演出制御部24に送られる。
また主制御部20は、特別図柄または普通図柄に関する変動表示ゲームの始動権利に関するデータをそれぞれ最大4個までRAM203に記憶し、特別図柄または普通図柄の変動確定回数として保留可能な構成となっている。
(2−2.演出制御部24)
演出制御部24には、演出制御CPU241を内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、演出制御ROM242と、演出制御RAM243とを搭載したマイクロコンピュータを中心に構成され、その他、音源IC、CTC、および割り込みコントローラ回路などが設けられている。演出制御ROM242には、一連の演出制御手順が記述された演出制御プログラムの他、演出動作制御に必要となる所定のデータが格納されている。また演出制御RAM243はワークエリアやバッファメモリとして機能し、演出制御コマンドや演出に関する抽選に利用される演出抽選用乱数値や現在の遊技状態情報など、遊技進行に応じた演出を現出させるために必要なデータが格納され利用される。この演出制御部24の主な役割は、主制御部20からの演出制御コマンドの受信、演出態様(演出パターン)の抽選、液晶表示装置36による画像表示制御、スピーカ46の音制御、装飾ランプ45やLEDの発光制御、エラー報知などである。
また演出制御部24は、光と音についての演出処理を行うため、装飾ランプ45やLEDを含む光表示装置45aに対する光表示制御部と、スピーカ46を含む音響発生装置46aに対する音響制御部とを備えている。
また演出制御部24は、液晶表示装置36の表示制御を司る表示制御部(図示せず)を備えている。この表示制御部には、液晶表示装置36の表示制御を行うために必要な制御データを生成してVDP(Video Display Processor)に出力する液晶制御CPUと、液晶制御CPUの動作手順を記述したプログラムや画像表示制御に必要な所定のデータを格納した液晶制御ROMと、ワークエリアやバッファメモリとして機能する液晶制御RAMとを搭載している。また表示制御部には、液晶制御CPUに接続されて画像展開処理を行うVDPと、VDPが画像展開する必要な画像データを格納した画像データROMと、VDPが展開した画像データを一時的に記憶するVRAMなども設けられている。
図柄遊技(装飾図柄変動表示ゲーム)に関する情報は、まず、当落抽選の結果(大当りかハズレかの別)に基づく特別図柄の変動パターン、図柄抽選の結果に基づく大当り種別情報、現在の保留球数情報などの装飾図柄変動表示ゲームに必要となる基本情報が、主に、変動パターンコマンドや図柄指定コマンドなどの演出制御コマンドにより主制御部20から演出制御部24へと送信される。
演出制御部24は、遊技制御部20から送信される演出制御コマンドに応じて液晶表示装置36、光表示装置45a、および音響発生装置46aを制御することにより、遊技上の演出を制御する。液晶表示装置36に表示する装飾図柄に関しては、特別図柄の変動パターン、つまり変動パターンコマンドにより指定された変動パターンのタイムスケジュールに従って、装飾図柄を変動させ、所定時間経過後にその変動を停止させる。この動きは特別図柄表示装置38における特別図柄の変動と連動しており、最終停止装飾図柄が大当り図柄(たとえば、3つの装飾図柄が揃った状態)であれば、これにより「大当り状態」とされることが報知される。
上記演出を実行するため、演出制御部24側は、図柄変動を含めた演出シナリオを特定する演出パターンテーブルを有している。この演出パターンテーブルは、上記変動パターン指定コードと装飾図柄の図柄変動と変動時間とをあらかじめ対応付けた演出パターンを、変動パターン指定コードの数だけ有しており、1つの演出パターン指定コードには複数の演出パターンが対応付けられている。変動パターンコマンド(変動パターン指定コード)が受信された場合、演出制御部24側は、上記演出パターンテーブルを参照し、演出パターン指定コードに対応付けられている一群の演出パターンの中から、抽選により一つの演出パターンを選択し決定する。この決定された演出パターンを実行指示する制御信号が、演出制御部24から液晶表示装置36、音響発生装置46a、光表示装置45aなどに送られ、当該演出パターンに対応した液晶表示装置36での画像の再生(画像表示演出)と、演出パターンに対応する効果音の再生(音演出)と、装飾ランプ45およびLED等の点灯点滅駆動(光演出)とが実現される。
なお演出制御コマンドは、1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなり、これらの情報を有効なものとして送信する場合、モード(MODE)およびイベント(EVENT)各々に対応してストローブ信号が出力される。すなわち、主制御CPU201は、送信すべきコマンドがある場合、演出制御部24にコマンドを送信するためのモード(MODE)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に1回目のストローブ信号の送信を行う。さらに、このストローブ信号の送信から所定時間経過後にイベント(EVENT)情報の設定および出力を行い、この設定から所定時間経過後に2回目のストローブ信号の送信を行う。ストローブ信号が送信されて来ると、演出制御部24の演出制御CPU241は、これに対応して割り込みを発生させ、この割り込み処理によってコマンドを受信する。ストローブ信号は主制御CPU201により、演出制御CPU241が確実にコマンドを受信することが可能な所定期間アクティブ状態に制御される。
本発明における演出手段は、視覚、聴覚、触覚など、人間の五感を刺激することにより演出効果を発揮可能な刺激伝達手段であればいずれも演出手段として機能することができる。装飾ランプ部13やLEDなどの光発生手段、演出表示装置、スピーカ16などの音響発生装置、遊技者の体に振動を伝える加振装置、または遊技者の体に風圧を与える風圧装置はその代表例である。上記演出表示装置は、画像表示装置や液晶表示装置36と同じく、視覚に訴える表示装置であるが、画像によらないもの(たとえば、7セグによる表示装置)も含む点で画像表示装置と異なる。上記液晶表示装置36は画像表示装置の代表例であるが、液晶表示装置と言った場合は主として画像で表示するタイプを指し、LEDや7セグメントの表示装置のように画像以外の表示により演出を表現するものは、上記演出表示装置の概念の中に含まれる。
<3.主制御部側の処理:図4〜図17>
次に、図4〜図17を参照して、本実施形態の遊技機に係る主制御部20側における遊技動作に関する処理手順について説明する。図4〜図17は、主制御部20側で実行される遊技動作制御処理を説明するための処理手順を示したフローチャートである。主制御部20側の遊技制御処理は、主に、所定のメイン処理(主制御側メイン処理:図4)と、CTCからの定時割込みで起動されるタイマ割込処理(主制御側タイマ割込処理:図5)とを含んで構成されている。なお、これらの処理は、主制御CPU201により実行されるものであるが、説明の便宜上、処理を実行する主体を主制御部20と称して説明する。
(3−1.主制御側メイン処理:図4)
図4は、主制御部20側のメイン処理を示すフローチャートである。
パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板31から電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。この電源投入信号を受けて主制御部20は、図4に示す主制御側メイン処理を開始する。この主制御側メイン処理では、電源投入時の初めての処理としてステップS101の初期設定処理が行われる。
次に、図示してない入力ポートを介して入力されるRAM203に対するRAMクリアスイッチの出力信号の状態(オン、オフ)を確認し、当該RAMクリアスイッチがオンである場合(ステップS102:YES)、ステップS105の処理に進み、RAM203を初期化する。しかしRAMクリアスイッチがオンでない場合(ステップS102:NO)、次に、チェックサムの整合性を検証し、電源遮断が発生した際にバックアップされたバックアップ用データが有効であるか否かを判定する(ステップS103)。
上記バックアップデータが有効である場合には(ステップS103:YES)、バックアップデータに基づき、電源遮断前におけるスタックポインタを復帰し、電源遮断時の処理状態を復帰させる遊技復旧処理を行い(ステップS104)、ステップS107の処理に進む。これにより、電源遮断時の遊技動作状態から処理が開始されることになる。しかし、バックアップデータが有効でない場合には(ステップS103:NO)、不具合が発生したとして、RAM203を初期化する(ステップS105)。そして、このRAMの初期化に伴い、RAMクリア情報を初期化コマンドとして各制御基板に送信する(ステップS106)。
次に、CPUに設けられているCTCの設定を行う(ステップS107)。本処理では、4msごとに定期的にタイマ割り込みがかかるように、初期値として4msに相当する値をCTCの時間定数レジスタに設定する。
ステップS101〜S107での電源初期投入後の処理を終えた後、正常動作時の処理(ステップS108〜S112)として、割込禁止(ステップS108)と割込許可(ステップS112)とを繰り返すとともに、その間に、各種乱数の更新処理を行う(ステップS109〜S111)。
乱数の更新処理として、ステップS108の処理後、まず変動パターン用乱数値更新処理を行う(ステップS109)。この変動パターン用乱数値更新処理では、主として、特別図柄の変動パターンを決定する際に利用される変動パターン用乱数値を更新する。
続いて、普通図柄当り判定用初期値乱数更新処理(ステップS110)を行い、次に特別図柄当り判定用初期値乱数更新処理(ステップS111)を行う。普通図柄当り判定用初期値乱数更新処理(ステップS110)では、普通図柄変動表示ゲームにおける補助当り抽選に使用する補助当り判定用乱数の初期値変更に使用する乱数を更新し、特別図柄当り判定用初期値乱数更新処理(ステップS111)では、特別図柄変動表示ゲームにおける大当り抽選に使用する当り判定用乱数の初期値変更に使用する乱数を更新する。
(3−2.主制御側タイマ割込処理:図5)
次に図5を参照して、上記主制御側メイン処理実行中に割り込んで4ms程度ごとに実行される主制御側のタイマ割込処理(主制御側タイマ割込処理)について説明する。図5は、CTCからの一定時間ごとの割り込みで起動される主制御側のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
図5において、主制御部20は、タイマ割込みが生じると、割り込み禁止状態に設定して、各レジスタの内容を所定のスタック領域に退避させる退避処理を行う(ステップS201)。
次に、各変動表示ゲームに係る乱数を定期的に更新する定期乱数更新処理を行う(ステップS202)。この定期乱数更新処理では、特別図柄変動表示ゲームにおける大当り抽選に使用する乱数や普通図柄変動表示ゲームにおける補助当り抽選に使用する乱数を定期的に更新する。
次に、遊技動作に用いられるタイマを管理制御するためのタイマ管理処理を行う(ステップS203)。パチンコ遊技機1の遊技動作制御に用いる各種のタイマのタイマ値はここで更新される。
次に、入力管理処理を行う(ステップS204)。この入力管理処理では、パチンコ遊技機1に設けられた各種センサによる検出情報をRAM203の入賞情報管理エリアに格納する。各種センサによる検出情報とは、たとえば、上始動口センサ34a、下始動口センサ35a、普通図柄始動口センサ37a、大入賞口センサ40a、一般入賞口センサ43aなどの入賞検出スイッチから出力されるスイッチ信号のON/OFF情報である。これにより、いずれの入賞口に入賞が発生したか、つまり入賞球があったかが割り込みごとに監視される。
次に、エラー管理処理を行う(ステップS205)。このエラー管理処理では、上記入力管理処理で読み込み格納したデータを把握してスイッチのチェックを行い、不正入賞を監視したり、遊技動作状態を監視したりして、パチンコ遊技機1の異常の有無を監視する。
次に、賞球管理処理を行う(ステップS206)。この賞球管理処理では、遊技球払出装置19に払出し動作を行わせるための制御情報(入賞による払い出し情報(賞球数を指定する情報)を含む払出制御コマンド)を出力する。この払出制御コマンドは、払出制御基板29に送られ、賞球の払い出し処理に利用される。
次に、普通図柄管理処理を行う(ステップS207)。この普通図柄管理処理では、普通図柄変動表示ゲームにおける補助当り抽選を行い、その抽選結果に基づいて、普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示態様を決定する。
次に、普通電動役物管理処理を行う(ステップS208)。普通電動役物管理処理では、普通図柄管理処理(ステップS207)の補助当り抽選の抽選結果に基づき、普通変動入賞装置ソレノイド41aに対するソレノイド制御用の励磁制御信号の生成およびその出力制御を行い、普通変動入賞装置41の可動翼片47の開閉動作を制御して普電開放遊技を発生させる。
次に、特別図柄管理処理を行う(ステップS209)。この特別図柄管理処理では、特別図柄変動表示ゲームにおける大当り抽選を行い、その抽選結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様(停止特別図柄)を決定する。この特別図柄管理処理の詳細は図6〜図12にて後述する。
次に、特別電動役物管理処理を行う(ステップS210)。この特別電動役物管理処理では、大当り抽選結果が「大当り」であった場合、その大当り種別に応じた大当り遊技を実行制御する。具体的には、大入賞口ソレノイド41cに対するソレノイド制御用の励磁制御信号の生成およびその出力制御を行い、開放扉42bを開閉制御して特別変動入賞装置42の大入賞口40を所定のパターンに従い開閉し、当選した大当りに対応する大当り遊技を発生させる。この特別変動入賞装置管理処理の詳細は図13〜図18にて後述する。
次に、LED管理処理を行う(ステップS211)。このLED管理処理では、処理の進行状態に応じて、普通図柄表示装置39や特別図柄表示装置38への出力データを出力する。したがって、後述する特別図柄表示データ更新処理(後述の図6のステップS307)で作成される特別図柄の表示データは、このLED管理処理で出力される。
次に、外部端子管理処理を行う(ステップS212)。この外部端子管理処理では、枠用外部集中端子基板21を通して、大当りの発生、大当りの発生回数、特別図柄の変動回数、入賞口への入賞検出情報などの所定の遊技情報を、ホールコンピュータHCや島ランプなどの外部装置に対して出力する。
そして、上記のステップS201〜ステップS212の処理を終えた後、一時退避していたレジスタの内容を復帰させる復帰処理を行い(ステップS213)、割り込みの許可状態に設定する。これにより、タイマ割込処理を終了して、割り込み前の上記主制御側メイン処理に戻り、次のタイマ割り込みが発生するまで主制御側メイン処理を行う。
(4.特別図柄管理処理:図6)
次に、ステップS209の特別図柄管理処理について説明する。図6は、図5の特別図柄管理処理の詳細を示すフローチャートである。ここでは、まず始動口チェック処理(ステップS301)を行う。
(4−1.始動口チェック処理:図7)
始動口チェック処理では、保留球数(保留記憶個数)が上限値(最大保留記憶個数、ここでは4個)未満であることを条件に保留球数加算と各種乱数の取得を行う。
図7において、主制御部20は、まず上始動口34または下始動口35において入賞(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS311)。具体的には、上始動口センサ34aまたは下始動口センサ35aからの検出信号があったか否かを判定する。
いずれかの始動口の入賞を検出した場合(ステップS311:YES)、入賞を示す特別図柄始動口入賞コマンド(上始動口34については上始動口入賞コマンド、下始動口35については下始動口入賞コマンド)を演出制御部24に送信する(ステップS312)。
続いてステップS313の処理に進み、特別図柄の保留球数(以下、「作動保留球数」と称する)が4以上となる場合であるか否か判定する(ステップS313)。上記作動保留球数が4以上とはならない場合、つまり4未満の場合は(ステップS313:NO)、作動保留球数を1加算する(ステップS314)。
次に、始動条件が成立したことに基づいて、特別図柄抽選用乱数(当り判定用乱数、図柄判定用乱数)のカウンタおよび変動パターン用乱数のカウンタの現在値を取得して、それぞれRAM203の保留記憶エリアに格納する(ステップS315)。このRAM203には、取得された当り判定用乱数、図柄判定用乱数、および変動パターン用乱数などの乱数値を、保留データとして、図柄遊技における特別図柄の変動表示動作に供されるまで、最大保留記憶個数を上限として、始動条件の成立順に保留記憶される。これにより、始動口チェック処理を抜けて、図6のステップS302の判定処理に進む。
上記ステップS311の処理において、上始動口34または下始動口35への入賞を検出していないと判定された場合(ステップS311:NO)や、上記ステップS313において特別図柄作動保留球数が4以上と判定された場合には(ステップS313:YES)、上記のステップS312、S314〜S315の処理を行わずに、この始動口チェック処理を抜けて図6のステップS302の処理に進む。
図6のステップS302の処理に進むと、条件装置の作動状態/未作動状態を示す条件装置作動フラグがONの状態(作動状態)であるか否か(OFFの状態(未作動状態))であるかを判定する(ステップS302)。条件装置作動フラグがONである場合(ステップS302:YES)、つまり大当り遊技中であれば、特別図柄の変動表示に関する処理(ステップS305〜S307)の処理は行わずにステップS304に進み、特別図柄表示データの更新処理を行う(ステップS304)。この特別図柄表示データ更新処理では、特別図柄が変動中であるか否かを判定断し、変動中であれば、0.5秒毎に点滅を繰り返す特別図柄のデータ(特別図柄変動中データ)を作成する。また特別図柄が変動中でなければ、特別図柄が停止している態様のデータ(停止図柄データ)を作成する。ここで作成した特別図柄の表示データは、図5のLED管理処理(ステップS211)で出力される。かくして特別図柄管理処理を終了し、図5のステップS210の特別変動入賞装置管理処理に移行する。
一方、条件装置作動フラグがONでない場合(ステップS302:NO)、つまり大当り遊技中でないならば、特別図柄の挙動を示す処理状態(特別図柄動作ステータス)が「待機中(01H)」「変動中(02H)」「停止確認中(03H)」のいずれであるかに応じて(ステップS303:特別図柄動作ステータス分岐)、それぞれの状態に属する処理を実行して行く(ステップS305〜S307)。なお、特別図柄動作ステータスに関し、上記「待機中」とは特別図柄の挙動が次回の変動のための待機状態であることを示し、上記「変動中」とは特別図柄の挙動が変動中であることを示し、上記「停止確認中」とは特別図柄の変動が終了して確定表示中(特別図柄確認時間中)であることを示している。
以下、図6の特別図柄管理処理において、特別図柄動作ステータスが「待機中(01H)」「変動中(02H)」「停止確認中(03H)」である場合の処理内容について順に説明していく。
(4−2.特別図柄変動開始処理:図8)
図8は、図6の特別図柄管理処理において、特別図柄動作ステータスが「待機中(01H)」と判定された場合に行われる「特別図柄変動開始処理(ステップS305)」の詳細を示すフローチャートである。
図8において、主制御部20は、まず作動保留球数がゼロかどうかを判定する(ステップS331)。作動保留球数がゼロの場合(ステップS331:YES)、この場合は、特別図柄が待機中でかつ保留記憶なしの状態となった場合であり、この状態に突入したことを演出制御部24側に報せる必要がある。このため、演出制御コマンドとして、デモ画面を表示させるための「デモ表示コマンド」を演出制御部24に送信する(ステップS345)。ただし、作動保留球数がゼロの場合に条件なしにデモ表示コマンドを送信すると、特別図柄作動保留球数がゼロである間は4msの周期でデモ表示コマンドの送信を繰り返すことになり、不必要な送信が発生する。そこでデモ表示コマンドが未送信であるか否かを判定し、デモ表示コマンドが未送信の場合は、デモ表示コマンドを演出制御部24に送信し(ステップS345)、既にデモ表示コマンドが送信済みである場合は、デモ表示コマンドを演出制御部24に送信することなく、この特別図柄管理処理を抜けるようになっている。なお演出制御部24は、このデモ表示コマンドを受けてから所定時間経過しても図柄遊技に係る演出制御コマンド(たとえば、特別図柄始動口入賞コマンド)を受けない場合は、変動表示動作が一定時間行われない状態(客待ち待機状態)が発生したとみなし、遊技待機状態中を報知する「デモ画面表示」を行うこととしている。
一方、特別図柄作動保留球数がゼロでない場合(ステップS331:NO)、作動保留球数を1減算し(ステップS332)、減少した保留球数に対応した保留数コマンド(ここでは保留減算コマンド)を送信する(ステップS333)。
次に、特別図柄作動確認データをセットし、特別図柄の変動を開始させ、RAM203の取得数値記憶エリア(保留記憶エリア)をシフトする(ステップS334)。ここでは、保留記憶数n=1に対応する保留記憶エリア(たとえば、第1作動保留球記憶エリア)に格納されている各乱数値を読み出して、RAM203の所定の乱数記憶エリア(判定用乱数記憶エリア)に格納すると共に、保留記憶エリアn(n=2、3、4)に対応する保留記憶エリア(第2保留球記憶エリア、第3保留球記憶エリア、第4保留球記憶エリア)に格納されている各乱数値を、作動保留球数=n−1に対応する保留記憶エリアに格納する。つまり、第1保留球記憶エリアの作動保留球に関する情報を判定用として判定用乱数記憶エリアにシフトするとともに、保留記憶エリアn=2以降の各作動保留球に関する情報を1つずつ下位側の番号(2→1、3→2、4→3)にそれぞれシフトして上書きし、空き領域を設ける。これにより、図柄遊技開始順番は、作動保留球数n(n=1、2、3、4)の順番と一致し、作動保留球が生じたときに取得された乱数値がいずれのものに対応するのかが特定される。
そして、時短状態下における特別図柄の変動規定回数(時短回数)として定められている100回転について、残り時短回数が有るか否かを判定し(ステップS335)、残り時短回数が有る場合は(ステップS335:YES)、残り時短回数情報を含む「残り時短回数コマンド」を送信(ステップS336)して、ステップS337の当り判定処理に進む。この「残り時短回数コマンド」は、演出制御部24側にて、残りの時短回数情報を報知する際に利用される。残り時短回数がない場合は(ステップS335:NO)、このコマンドの送信をせずにステップS337の当り判定処理に進む。
ステップS337の当り判定処理に進むと、上記判定用乱数記憶エリアの当り判定用乱数値が当り判定値に属するか否かを判定して、大当りまたはハズレの別を決定する(ステップS337)。この当り判定処理の詳細は、図9にて後述する。
続いて、ステップS338の特別図柄停止図柄作成処理に進み、上記判定用乱数記憶エリアの図柄判定用乱数値がどの当り図柄種別に属するかを判定して、特別図柄の停止図柄(特別図柄停止図柄)を決定する(ステップS338)。詳しくは、この特別図柄停止図柄設定処理では、図柄判定用乱数値を利用した「図柄抽選」が行われる。ここでは、図柄判定用乱数値を取得し、その乱数値に対応する「特別図柄停止図柄番号」を決定し、演出制御コマンドとして、特別図柄の停止図柄情報を含む「図柄指定コマンド」を作成する。上記特別図柄停止図柄番号は、主制御部20側において特別図柄の停止図柄種、換言すれば、ハズレを含む当り種別(当選種別)を特定するのに利用され、その情報を含む図柄指定コマンドは、演出制御部20側において、たとえば、大当り遊技中のラウンド背景や楽曲を定めるのに利用される。
上記特別図柄停止図柄作成処理を終えると、ステップS339の遊技状態移行準備処理に進む。ここでは、大当り時、その大当り遊技後に移行し得る遊技状態を指定するため設定処理を行う。この遊技状態移行準備処理の詳細は、図10にて後述する。
上記遊技状態移行準備処理を終えると、続いて特別図柄変動パターン作成処理に進み、特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS340)。ここでは、変動パターン用乱数値と変動パターン選択テーブル(図示せず)とに基づき、抽選により複数種類の変動パターンのうちから1つの変動パターンを選択し決定する。上記変動パターン選択テーブルは、複数種類の変動パターン選択テーブルが設けてあり、たとえば、当落抽選結果に応じていずれか1つのテーブルが選択されるようになっている。これらの変動パターン選択テーブルには、現在の遊技状態や特別図柄停止図柄番号や作動保留球数などに関連付けられた特別図柄に関する変動パターンが複数種類定められており、その内容には、当落抽選結果、リーチ演出有り無し、変動表示時間、擬似連演出の有り無しなどの情報が含まれる。このようにして変動パターンが決定されると、結果として、装飾図柄変動表示ゲームに必要となる基本情報が決定される。そこで、上記決定された変動パターンが如何なる種別であるかを指定する「変動パターンコマンド」を演出制御部24に送信した後(ステップS341)、この特別図柄の変動時間を特別図柄変動用タイマに設定する(ステップS342)。
次に、ステップS338の処理で作成された「図柄指定コマンド」を演出制御部24に送信して(ステップS343)、特別図柄動作ステータスを「変動中(02H)」に切り替える(ステップS344)。これにより、特別図柄の変動表示が開始され、一連の図柄遊技が開始されることになる。
以上により、この特別図柄変動開始処理を抜けると、図6のステップS304の特別図柄表示データ更新処理を行い、これにより特別図柄管理処理を抜けて、図7のステップS210の特別電動役物管理処理に進む。
(4−2−1.当り判定処理:図9)
次に、ステップS337の当り判定処理について説明する。図9は、図8の当り判定処理の詳細を示すフローチャートである。
図9において、主制御部20は、まず現在の遊技状態を確認し、大当り確変状態であるか否かに応じて、通常確率状態中の場合は低確率の抽選データ(低確率状態用の判定テーブル)に基づいて、また高確率状態中の場合は高確率の抽選データ(高確率状態用の判定テーブル)に基づいて当り判定(当落抽選)を行う(ステップS351)。なお、現在の遊技状態下が通常確率状態中であるか高確率状態であるかは、後述の時短状態フラグまたは確変状態フラグにより把握することができる。
次に、当り判定の結果、「大当り」に当選した場合には(ステップS352:YES)、当落抽選結果が「大当り」であることを示す「大当り判定フラグ」をONにする(ステップS353)。この大当り判定フラグは、たとえば、図10のステップS402や図12のステップS373において利用される。これにより当り判定処理を抜けて、図8のステップS338の特別図柄停止図柄作成処理に進む。しかし「大当り」に当選しなかった場合、つまり「ハズレ」である場合には(ステップS352:NO)、ステップS353の処理を行わずに当り判定処理を抜けて、図8のステップS338の特別図柄停止図柄作成処理に進む。
(4−2−2.遊技状態移行準備処理:図10)
次に、ステップS339の遊技状態移行準備処理について説明する。図10は、図8の遊技状態移行準備処理の詳細を示すフローチャートである。
図10において、主制御部20は、まず大当り判定フラグ(図9のステップS353でセットされるフラグ)がONであるか否かを判定する(ステップS401)。
大当り判定フラグがONである場合(ステップS401:YES)、当り種別分岐に入る(ステップS402)。ここでは、図柄抽選結果情報である「特別図柄停止図柄番号」から今回当選となった大当り種別が「15R大当り」であるか「5R大当り」であるかを判定する。
(15R大当りである場合)
今回の大当り種別が「15R大当り」の場合(ステップS402:「15R大当り」の処理ルート)、「リミッタ回数」に1加算する(ステップS403)。この加算結果(累積加算の結果値)は、RAM203の所定の記憶エリア(リミッタ回数記憶エリア)に記憶される。そして、上記加算後のリミッタ回数が「リミッタ作動数」に達したか否かを判定する(ステップS404)。
上記加算後のリミッタ回数がリミッタ作動数(5回)に達した場合(ステップS404:YES)、リミッタ作動数到達時の遊技状態移行設定処理として、時短状態への移行設定処理を行う(ステップS405:時短状態移行設定処理)。具体的には、大当り遊技終後の遊技状態が確変状態に移行制御されることを禁止するために、普通図柄時短機能をON、普通図柄確変機能をON、特別図柄時短機能をON、特別図柄確変機能をOFF、開放延長機能をON、時短状態であることを示す時短状態フラグをON、時短回数をセット(100回にセット)の各移行状態バッファをセットする。本処理により上記リミッタ作動数に達した場合は、大当り遊技後の遊技状態は「時短状態」に移行されることになる(ステップS404の‘YES’の処理ルート、後述する図18のS552の状態フラグ設定処理を参照)。そして、リミッタ回数をクリア(初期化)し(ステップS406)、この遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
しかし、上記加算後のリミッタ回数がリミッタ作動数(5回)に達していない場合(ステップS404:NO)、リミッタ作動数未到達時の遊技状態移行設定処理として、確変状態への移行設定処理を行う(ステップS407:確変状態移行設定処理)。具体的には、普通図柄時短機能をON、普通図柄確変機能をON、特別図柄時短機能をON、特別図柄確変機能をON、開放延長機能をON、確変状態であることを示す確変状態フラグをONの各移行状態バッファをセットする。上記リミッタ作動数に達していない場合は、ステップS405の時短状態移行設定処理には移行しないため、大当り遊技後の遊技状態は「確変状態」に移行されることになる(ステップS404の‘NO’の処理ルート、後述する図18のS552の状態フラグ設定処理を参照)。これにより、この遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
(5R大当りである場合)
今回の大当り種別が「5R大当り」の場合(ステップS402:5R大当りの処理ルート)には、リミッタ回数の計数対象である大当り種別ではないため、ステップS403〜S404のリミッタ機能に関する処理は行わずに、そのままステップS407の確変状態移行設定処理に進み、その処理を終えた後、この遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
上記ステップS402〜S404の処理、そしてS405およびS407の状態移行バッファ設定処理により、大当りの都度、大当り種別やリミッタ回数に応じて移行すべき遊技状態に必要とされる機能がセットされる。この結果、大当り遊技終了後の大当り確変状態の継続回数(特別図柄確変機能の連続作動)が制限されることになる。
上記ステップS401の判定結果が‘NO’の場合、つまり大当り判定フラグがOFFの場合は(ステップS401:NO)、今回の当落抽選結果は「ハズレ」であるため、何もせずに遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
(4−3.特別図柄変動中処理:図11)
図11は、図6の特別図柄管理処理において、特別図柄動作ステータスが「変動中(02H)」と判定された場合に行われる特別図柄変動中処理(ステップS306)の詳細を示すフローチャートである。
図11において、主制御部20は、まず図8のステップS342で設定した特別図柄変動用タイマを確認し、タイマ値がゼロであるか否かを判定する(ステップS361)。
特別図柄変動用タイマがゼロ、つまり特別図柄の変動時間が経過した場合(ステップS361:YES)、演出制御コマンドとして、特別図柄の変動が終了し停止したことを示す「変動停止コマンド」を演出制御部24に送信する(ステップS362)。この変動停止コマンドにより、演出制御部24側では特別図柄の変動時間が終了したことが把握され、装飾図柄による図柄変動を停止させる。
そして特別図柄動作ステータスを「停止確認中(03H)」に切り替え(ステップS363)、確定表示時間(たとえば、0.5秒)を確定表示タイマに設定する(ステップS364)。これにより特別図柄変動中処理を抜ける。一方、特別図柄変動用タイマがゼロでない場合(ステップS361:NO)、未だ特別図柄の変動時間が経過していない、つまり特別図柄が変動中であるので、何もせずにそのまま特別図柄変動中処理を抜ける。
以上により、この特別図柄変動中処理を抜けると、図6のステップS304の特別図柄表示データ更新処理を行い、これにより、特別図柄管理処理を抜けて、図5のステップ210の特別電動役物管理処理に進む。
(4−4.特別図柄確認時間中処理:図12)
図12は、図6の特別図柄管理処理において、特別図柄動作ステータスが「停止確認中(03H)」であると判定された場合に行われる特別図柄確認時間中処理(ステップS307)の詳細を示すフローチャートである。
図12においては、主制御部20は、まず確定表示用タイマを確認し、タイマ値がゼロであるか否か、つまり特別図柄の確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS371)。確定表示用タイマがゼロでない場合(ステップS371:NO)、何もせずにそのまま特別図柄確認時間中処理を抜ける。
一方、確定表示用タイマがゼロである場合(ステップS371:YES)、特別図柄動作ステータスを「待機中(01H)」に切り替え(ステップS372)、次に、大当り判定フラグがONであるか否かを判定する(ステップS373)。
(4−4−1.ハズレの場合)
上記ステップS373の判定処理で、大当り判定フラグがONでないと判定された場合(ステップS373:NO)、次に、時短回数がゼロであるか否かを判定する(ステップS374)。
ここで通常遊技状態中のハズレ変動の場合は、時短回数はゼロ(初期値)であるので、ステップS374の判定は‘YES’となり、そのまま特別図柄確認時間中処理を抜ける。一方、時短状態中のハズレ変動の場合は、時短回数はゼロではないので、ステップS374の判定は‘NO’となり、今回の変動回数の消化分として、時短回数を1減算し(ステップS375)、減算後の時短回数がゼロであるか否かを判定する(ステップS376)。
減算後の時短回数がゼロの場合には(ステップS376:YES)、時短状態に突入してから特別図柄の変動回数が上限の100回に達したとして、時短状態終了時の設定処理を行う(ステップS377:通常遊技状態移行設定処理)。ここでは、時短状態を終了させて通常遊技状態への移行設定処理として、普通図柄時短機能、普通図柄確変機能、特別図柄時短機能、特別図柄確変機能、開放延長機能、時短状態フラグの各々をOFFにし、遊技状態が変化したことを示す遊技状態表示コマンドを演出制御部24に送信し(ステップS378)、特別図柄確認時間中処理を抜ける。
しかし、減算後の時短回数がゼロでない場合には(ステップS376:NO)、特別図柄の変動回数が未だ上限の100回に達しておらず、時短状態が継続中であるとして、そのまま何もせずに特別図柄確認時間中処理を抜ける。
(4−4−2.大当りの場合)
上記ステップS373の判定処理で、大当り判定フラグがONであると判定された場合(ステップS373:YES)、大当り図柄停止時の設定処理を行う(ステップS379:大当り遊技開始前処理)。ここでは、大当りを示す特別図柄が停止した後の大当り遊技を開始する前段階の処理として、条件装置作動フラグをONにし、大当り判定フラグ、普通図柄時短機能、普通図柄確変機能、特別図柄時短機能、特別図柄確変機能、開放延長機能、および時短状態フラグの各々をOFFにし、時短回数をクリアする。これにより、特別図柄確認時間中処理を抜ける。
以上により、この特別図柄確認時間中処理を抜けると、図6のステップS304の特別図柄表示データ更新処理を行い、これにより、特別図柄管理処理を抜けて、図5のステップ210の特別電動役物管理処理に進む。
(5.特別電動役物管理処理:図13)
次に、ステップS210の特別電動役物管理処理について説明する。図13は、図5の特別電動役物管理処理の詳細を示すフローチャートである。
図13において、主制御部20は、まず条件装置作動フラグがONされているか否かを判定し(ステップS501)、条件装置作動フラグがONでない場合(ステップS501:NO)、何もせずにこの特別変動入賞装置管理処理を抜けて、図5のステップS211のLED管理処理に進む。
条件装置作動フラグがONである場合(ステップS501:YES)、大当り遊技における特別変動入賞装置42の一連の動作を制御するべく、特別変動入賞装置42の挙動を示す処理状態(特別図柄動作ステータス)が「開始処理中(00H)」「作動開始処理中(01H)」「電動役物作動中(02H)」「継続判定中(03H)」「大当り終了処理中(04H)」のいずれであるかに応じて、それぞれの状態に属する処理(ステップS503〜S507)を実行して行く(ステップS502:特別電動役物動作ステータス分岐)。なお、特別電動役物動作ステータスに関し、上記「開始処理中(00H)」とは大当りして特別変動入賞装置42の動作が大当り遊技開始前の待機状態であることを示し、「作動開始処理中(01H)」とは特別変動入賞装置42の動作がラウンド遊技開始前の待機状態であることを示し、「電動役物作動中(02H)」とは特別変動入賞装置42の動作が動作中であることを示し、「継続判定中(03H)」とは特別変動入賞装置42の動作が現在停止中でありラウンド遊技を継続するか否かの判定処理中であることを示し、「大当り終了処理中(04H)」とは規定ラウンド数が消化されて大当り終了処理中であることを示している。
以下、図13の特別電動役物管理処理において、特別電動役物動作ステータスが「開始処理中(00H)」「作動開始処理中(01H)」「電動役物作動中(02H)」「継続判定中(03H)」「大当り終了処理中(04H)」である場合の処理内容について順に説明していく。
(5−1.大当り開始処理:図14)
図14は、図13の特別電動役物管理処理において、特別電動役物動作ステータスが「開始処理中(00H)」であると判定された場合に行われる大当り開始処理(ステップS503)の詳細を示すフローチャートである。
図14において、主制御部20は、まず、役物連続作動装置の作動/未作動状態を示す役物連続作動装置作動フラグをON(作動状態)にして「役物連続作動装置作動中」に切り替える(ステップS511)。
次に、特別電動役物動作ステータスを「作動開始処理中(01H)」に切り替える(ステップS512)。そして、今回の大当りに対応した規定ラウンド数(たとえば、「15R大当り」ならば15回、「5R大当り」ならば5回)をセットし(ステップS513)、開放前インターバル時間(たとえば、10秒)をセットする(ステップS514)。ここで、開放前インターバル時間とは、図11のステップS364の確定表示用タイマ時間が経過して大当りが確定した後、実際に特別変動入賞装置42の動作が開始するまでのインターバル区間であって、オープニング演出が行われる区間を定めた時間幅(1回目のラウンド遊技が行われる前の初回演出時間)を指す。そして、オープニング演出の開始を指示する「大当り開始コマンド」を演出制御部24に送信して(ステップS515)、大当り開始処理を抜ける。これにより、オープニング演出の開始とともに、大入賞口40が開放される大当り状態(大当り遊技)が発生する。なお、上記大当り開始コマンドには、オープニング演出の開始指示情報だけでなく、今回の大当り種別情報も含まれる。この大当り開始コマンドは、演出制御部24側にて、大当り遊技中に展開される一連の演出態様(たとえば、大当り種別に応じたオープニング演出やエンディング演出、また特定のラウンド演出中にどのような演出を現出させるかなど)を決定される際に利用される。
(5−2.特別電動役物作動開始処理:図15)
図15は、図13の特別電動役物管理処理において、特別電動役物動作ステータスが「作動開始処理中(01H)」であると判定された場合に行われる特別電動役物作動開始処理(ステップS504)の詳細を示すフローチャートである。
図15において、主制御部20は、まず特別変動入賞装置42の大入賞口40が開放される前の所定時間(開放前時間)が経過したか否かを判定する(ステップS521)。なお、ここでの開始前時間としては、初回のラウンドでは図14のステップS514の開放前インターバル時間が監視されるが、2ラウンド目以降でこのステップS521を通過するときは、連続開放前インターバル時間(後述の図17のステップS545で設定されるインターバル時間)が監視される。
上記開始前時間が経過するまでの間は(ステップS521:NO)、何もしないでこの特別電動役物作動開始処理を抜ける。
上記開始前時間が経過した場合は(ステップS521:YES)、演出制御コマンドとして、「大入賞口開放コマンド」を演出制御部24に送信する(ステップS522)。この大入賞口開放コマンドは、ラウンド遊技開始に伴う大入賞口40の開放が開始される旨の情報(ラウンド演出の開始指示情報)やラウンド数情報を含み、演出制御部24側にて、該当するラウンド演出を開始させる際に利用される。
次に、特別変動入賞装置42の大入賞口開放時間(たとえば、30秒)をセットし(ステップS523)、大入賞口入賞数をクリアする(ステップS524)。この大入賞口入賞数は、大入賞口40に入賞する遊技球の個数を計数するためのカウンタである。
次に、特別電動役物動作ステータスを「電動役物作動中(02H)」に切り替える(ステップS525)。そして特別変動入賞装置42の開閉扉42bの動作パターンを設定し(ステップS526)、これに基づいてソレノイド制御用の励磁制御信号を特別変動入賞装置ソレノイド42aに送信し、開放扉42bを作動させて大入賞口40を開放させる。これにより、この特別変動入賞装置作動開始処理を抜ける。
(5−3.特別電動役物作動中処理:図16)
図16は、図13の特別電動役物管理処理において、特別電動役物動作ステータスが「電動役物作動中(02H)」であると判定された場合に行われる特別電動役物作動中処理(ステップS505)の詳細を示すフローチャートである。
図16において、主制御部20は、まず特別変動入賞装置の大入賞口40への入賞が検出されたか否かを確認する(ステップS531)。具体的には、大入賞口センサ42aから遊技球の検出信号があったか否かを判定する。
大入賞口40への入賞が検出された場合(ステップS531:YES)、「大入賞口入賞数」に1加算し(ステップS532)、続いて、演出制御コマンドとして、「大入賞口入賞コマンド」を演出制御部24に送信する(ステップS533)。この大入賞口入賞コマンドは、大入賞口40に入賞が発生した旨の情報を含み、演出制御部24側にて、その旨を報知する入賞報知演出を現出する際に利用される。そしてステップS534の判定処理に進む。一方、大入賞口40への入賞が検出されなかった場合は(ステップS531:NO)、これらの処理(ステップS532〜S533)を行わずにステップS534の判定処理に進む。
ステップS534に進むと、上記加算後の大入賞口入賞数が最大入賞数(たとえば、9個)となったか否かを判定する(ステップS534)。大入賞口入賞数が最大入賞数に至っていなければ(ステップS534:NO)、あらかじめ設定した大入賞口40が開いている時間(大入賞口開放時間:図15のステップS522で設定された30秒)が経過したか否かを判定する(ステップS535)。そして、大入賞口入賞数が最大入賞数に至っておらず(ステップS524:NO)、かつ大入賞口開放時間が経過していなければ(ステップS525:NO)、何もしないで、この特別電動役物作動中処理を抜ける。
大入賞口入賞数が最大入賞数に達した場合(ステップS534:YES)、大入賞口40を閉鎖し(ステップS536:大入賞口閉鎖処理)、続いて、演出制御コマンドとして、「インターバルコマンド」を送信する(ステップS537)。このインターバルコマンドは、今回のラウンド遊技が終了した旨の情報(ラウンド終了演出の開始指示情報)を含み、演出制御部24側にて、ラウンド数に応じたラウンド終了演出を現出する際に利用される。そして、電動役物動作ステータスを「継続判定中(03H)」に切り替える(ステップS538)。
次に、大入賞口40の閉鎖後の大入賞口40内の残存球を排出するため余裕時間として、残存球排出時間(たとえば、1.98秒)をセットする(ステップS539)。なお、上記残存球排出時間は、上記ラウンド終了演出を現出する際の演出時間としても利用される。
また大入賞口入賞数が最大入賞数に至る前であっても、大入賞開放時間が経過した場合は(ステップS535:YES)、その時点で大入賞口40を閉鎖し(ステップS536:大入賞口閉鎖処理)、ステップS537〜S539の処理を行う。これにより、特別電動役物作動中処理を抜ける。
(5−4.特別電動役物作動継続判定処理:図17)
図17は、図13の特別電動役物管理処理において、特別電動役物動作ステータスが「継続判定中(03H)」であると判定された場合に行われる特別電動役物作動継続判定処理(ステップS506)の詳細を示すフローチャートである。
図17において、主制御部20は、まず大入賞口40が閉鎖されて一定時間が経過したか否か、つまり図16のステップS529で残存球排出時間としてセットされた閉鎖時間(1.98秒)が経過したか否かを判定する(ステップS541)。残存球排出時間が経過するまでの間は(ステップS541:NO)、何もしないで、この特別電動役物作動継続判定処理を抜ける。
残存球排出時間が経過した場合(ステップS541:YES)、今回実行されたラウンド遊技のラウンド数があらかじめ定めた規定ラウンド数(図14のステップS513で設定されたラウンド数)に至ったか否かを判定する(ステップS542)。規定ラウンド数に至るまでの間は(ステップS542:NO)、ラウンド数に1加算して(ステップS543)、ラウンド数の現在値を更新し、電動役物動作ステータスを「作動開始前(01H)」に切り替える(ステップS544)。そして、連続開放前インターバル時間(たとえば、0.02秒)をセットし(ステップS545)、これにより特別電動役物作動継続判定処理を抜ける。ここで、連続開放前インターバル時間とは、図16のステップS539の残存球排出時間が経過して残存球が排出されたものとみなされた後、次のラウンド遊技の特別変動入賞装置42の動作が開始するまでのインターバル区間を定めた時間幅を指す。
ステップS542の判定において最大ラウンド数に至ったときは(ステップS542:YES)、電動役物動作ステータスを「大当り終了処理中(04H)」に切り替え(ステップS546)、大当り終了インターバル時間(たとえば、12秒)をセットする(ステップS547)。ここで、大当り終了インターバル時間とは、最終回のラウンド遊技(規定ラウンド数到達となるラウンド遊技)における上記残存球排出時間が経過して残存球が排出されたものとみなされた後、大当り遊技が終了するまでのインターバル区間であって、エンディング演出が行われる区間を定めた時間幅(最終回のラウンド遊技終了後の最終演出時間)を指す。そして、演出制御コマンドとして、「大当り終了コマンド」を演出制御部24に送信する(ステップS548)。この大当り終了コマンドは、最終目のラウンドが終了した旨の情報(エンディング演出の開始指示情報)を含み、演出制御部24にて、エンディング演出を現出する際に利用される。これにより、特別電動役物作動継続判定処理を抜ける。
(5−5.大当り終了処理:図18)
図18は、図13の特別電動役物管理処理において、特別電動役物動作ステータスが「大当り終了処理中(04H)」であると判定された場合に行われる大当り終了処理(ステップS507)の詳細を示すフローチャートである。
図18において、主制御部20は、上記最終ラウンドの特別変動入賞装置42の大入賞口40が閉鎖された後のインターバル区間である一定時間、つまりステップS547でセットされた大当り終了インターバル時間(12秒)が経過したか否かを判定する(ステップS551)。上記大当り終了インターバル時間が経過するまでは、何もしないでこの大当り終了処理を抜ける(ステップS551:NO)。
一方、大当り終了インターバル時間が経過した場合は(ステップS551:YES)、大当り終了時の各種設定として、遊技状態移行準備処理(図10)のステップS405またはS407でセットした各移行状態バッファの値を各状態フラグにセットする(ステップS552)。ここでは、大当り終了後の遊技状態を、各移行状態バッファの値に基づいて、所定の遊技状態(本実施形態では、確変状態か、または時短状態)へ移行させるための移行設定処理が行われる。具体的には、移行状態バッファの値である普通図柄時短機能フラグ、普通図柄確変機能フラグ、特別図柄時短機能フラグ、特別図柄確変機能フラグ、時短回数をセットする。またこれらの情報に基づき把握される確変状態、時短状態について、確変状態フラグまたは時短状態フラグをセットする。
続いて、特別電動役物動作ステータスを「開始処理中(00H)」に切り替え(ステップS553)、役物連続作動装置作動フラグをOFF(未作動状態)にし(ステップS554)、各移行状態バッファをクリアする(ステップS555)。これにより、大当り遊技に関する一連の動作が終了される。
その後、遊技状態報知情報を更新し(ステップS556:遊技状態報知情報更新処理)、これにより大当り終了処理を抜ける。また、この遊技状態報知情報更新処理では、演出制御コマンドとして、「遊技状態コマンド」を演出制御部24に送信する。この遊技状態コマンドには、大当り遊技終了後に移行することとなる遊技状態に関する情報が含まれる。この遊技状態コマンドにより、演出制御部24側では、大当り遊技終了後の遊技状態が確変状態または時短状態となる旨が把握される。
以上に説明した「大当り開始処理(ステップS503)」、「特別電動役物作動開始処理(ステップS504)」、「特別電動役物作動中処理(ステップS505)」、「特別電動役物作動継続判定処理(ステップS506)」、「大当り終了処理(ステップS507)」を抜けると、図5に戻り、特別電動役物管理処理に次いでLED管理処理(ステップS211)、外部端子管理処理(ステップS212)を順次行う。そして、タイマ割込処理を終了し、割込み処理ルーチンからメイン処理ルーチンに処理が戻ることになる。
<6.演出制御部側の処理:図26〜図28>
次に、図26〜図28を参照して、演出制御部24側における処理手順について説明する。
(6−1.演出制御側メイン処理:図26)
図26は、演出制御部側のメイン処理(演出制御側メイン処理)を示すフローチャートである。演出制御部24は、遊技機本体に対して外部から電源が投入されると、図26に示す演出制御側のメイン処理を開始する。
この演出制御側のメイン処理では、まず電源投入時の初めての処理としてステップS61が行われ、これ以外の場合には正常動作時の処理としてステップS62〜S65の処理が行われる。
図26において、まず演出制御部24は、電源投入時の初めての処理として、遊技動作開始前における必要な初期設定処理を行う(ステップS61)。
続いて正常動作時の処理として、演出用乱数更新処理を行う(ステップS62)。この演出用乱数更新処理では、主として、演出パターンを抽選するために利用される演出抽選用乱数値を定期的に更新している。
次に、コマンド受信割り込み、タイマ割り込み、外部INT等を許可する割り込み許可状態に設定し(ステップS63)、その後、割り込み禁止状態に設定する(ステップS64)。続いてウォッチドッグタイマをクリアし(ステップS65)、電断が発生しない限り、ステップS62〜ステップS65の処理を繰り返す。
(6−2.コマンド受信割込処理:図27)
次に、図27を参照して、演出制御部24が実行する演出制御側のメイン処理において、主制御部20からの演出制御コマンドを受信した場合に実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図27は、コマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、次に述べる演出制御側タイマ割込処理(図28)よりも優先して実行される。
図27において、まず演出制御部24は、主制御部20からの演出制御コマンドを受信したことを確認すると、所定のレジスタを所定のスタック領域に退避させる退避処理を行う(ステップS71)。
次に、演出制御部24は、受信した演出制御コマンドをサブRAM241bの所定の演出制御コマンド格納領域(コマンド受信バッファ)に格納し(ステップS72)、レジスタの内容を復帰して(ステップS73)、コマンド受信割り込み処理を終了する。
(6−3.演出制御側タイマ割込処理:図28)
次に、図28を参照して、上記演出制御側メイン処理実行中に割り込んで2ms程度ごとに実行される演出制御側タイマ割込処理について説明する。図28は、一定時間(2ms)ごとの割り込みで起動される演出制御側のタイマ割込処理を示すフローチャートである。
図28において、まず、演出制御部24は、レジスタを所定のスタック領域に退避させるレジスタ退避処理を行う(ステップS81)。
次に、定期更新処理を行う(ステップS82)。この定期更新処理では、演出パターンを選択するために利用される演出抽選用乱数の初期値や、演出パターンの実行に必要なタイマの内容を割り込みごとに更新する。上記タイマの代表的なものは、演出の発生に関するタイムスケジュールを管理するタイマである。たとえば、特別図柄表示装置38に特別図柄が変動表示されている変動期間内(特別図柄の変動期間内)と実質的に同一期間内である液晶表示装置36の画面に装飾図柄が変動表示されている変動期間内(装飾図柄変動期間内)において、その時間軸上で、どのような演出パターンの演出内容を、どれだけの時間幅をもって、演出手段である装飾ランプ45やスピーカ46や液晶表示装置36などにより現出させるかについての時間的なスケジュールが、このタイマにより管理される。
次に、コマンド対応処理を行う(ステップS83)。このコマンド対応処理では、上記コマンド受信バッファに演出制御コマンドが格納されているか否かを割り込みごとに監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドに対応した演出処理を行う。たとえば、変動パターンコマンドが受信バッファに格納されている場合、このコマンド対応処理において、そのコマンドを読み出し、当該コマンドに含まれる情報(特別図柄の変動時間やリーチ演出の有無に関する情報など)に基づき、演出パターンテーブル(図示せず)を参照して、その変動パターン情報に対応する演出内容(演出パターン)を抽選により決定する。そして、決定した演出パターンに係る演出データを設定する。また、ここで決定される演出パターンには、擬似連演出、リーチ演出、背景演出などの図柄遊技下で展開され得る一連の演出内容が含まれ、広義の意味での演出シナリオが決定される。なおここでは、上述したコマンド受信割込処理で新しいものに更新された演出制御コマンドが優先的に処理されることになる。
次に、演出シナリオを更新させて演出を進行させる演出進行処理を行う(ステップS84)。この演出シナリオ更新処理では、ステップS83のコマンド対応処理で設定された演出データに基づいて、演出の進行に係るタイムスケジュールの下、演出手段(液晶表示装置36、または装飾ランプ45、あるいはスピーカ46など)の制御に係る制御信号や制御コマンド(たとえば、液晶制御CPUに対する液晶制御コマンド)を作成し、その出力設定を行う。
続いて、ステップS84で作成した制御信号あるいは制御コマンドを出力するための出力処理(映像、音、および光に関する出力処理)を行う(ステップS85)。この出力処理では、上記出力設定された液晶制御コマンドや制御信号がある場合には、必要なタイミングで液晶制御CPUに対して液晶制御コマンドを出力したり、装飾ランプ13やLEDを含む光表示装置の表示制御部45aやスピーカ16を含む音響発生装置の音響制御部46aに対して制御信号を出力したりする。また液晶制御CPU側では、上記液晶制御コマンドに基づく画像表示制御が行われる。これにより、液晶表示装置36での画像表示演出や、スピーカ46による音演出や、装飾ランプ45による光演出などの各種演出が展開され、遊技進行の時間軸上で種々の演出が織り成されることにより、演出シナリオが実現される。
そして、ステップS85の出力処理を終えると、退避したレジスタの内容を復帰して(ステップS86)、演出制御側タイマ割込処理を終了する。
(6−5.演出態様について)
本実施形態は、演出手段を用いて以下のような演出態様を現出可能に構成することができる。
(6−5−1.リミッタ回数に関する情報を報知)
RAM203のリミッタ回数記憶エリアに格納されている累積加算の結果値に関する情報(累積結果情報:たとえば、「現在のリミッタ回数」や「リミッタ作動数到達までの残り大当り回数に関する情報」)を遊技者に報知可能に構成しても良い。
この場合、演出制御部24側には、上記累積加算の結果値に関する情報を報知制御する報知制御手段を設けることができる。この報知制御手段は、演出手段に対し、上記累積加算の結果値に関する情報を報知制御するための機能部である。なお、主制御部20側には、現在の累積加算の結果値を知らせるための演出制御コマンドとして、上記累積加算の結果値、または累積結果情報を含む「累積情報コマンド」を、上記累積結果情報の報知に必要なタイミングで送信可能に構成する。演出制御部24は、上記累積情報コマンドを受信することにより、上記累積加算の結果値を把握することができる(コマンドの解析およびその情報の取得処理に関しては、上記コマンド対応処理(ステップS83)にて行なわれる)。また、上記累積情報コマンドは、RAM203のリミッタ回数記憶エリアに格納されている累積加算の結果値に変化が生じた場合に「累積情報コマンド」を送信し、演出制御部24が主制御部20で管理されている当該累積加算の結果値と整合性を保持した状態で現在の累積結果を管理するように構成し、その管理情報に基づき、上記累積結果情報の報知するように構成しても良い。
上記累積結果情報を報知するタイミングとしては、たとえば、大当り遊技中(たとえば、オープニング演出中、ラウンド演出中、またはエンディング演出中など)や、図柄遊技中や、デモ画面表示中などが挙げられる。また、図柄遊技中においては、図柄遊技の結果が「ハズレ」となることを条件に、上記累積結果情報を報知するように構成しても良い。また、図柄遊技が行われる遊技状態が特定の遊技状態(たとえば、確変状態や時短状態)下である場合、上記累積結果情報を報知するように構成しても良い。なお、図柄遊技中の演出下における上記累積結果情報の報知タイミングは、図柄遊技が開始条件時に決定することができる。具体的には、図柄遊技開始条件となる変動パターンコマンドおよび図柄指定コマンドの少なくともいずれか一方を受信したことを条件に決定することができ、演出進行上の如何なるタイミングで報知するかを決定することができる。また大当り遊技中の演出下における上記累積結果情報の報知タイミングは、大当り遊技が開始されたことを条件に決定することができ、オープニング演出が開始されることを(大当り開始コマンドを受信した場合)、ラウンド遊技が開始されることを(大入賞口開放コマンドを受信した場合)、ラウンド遊技が終了されることを(インターバルコマンドを受信した場合)、エンディング演出が開始されることを(大当り終了コマンドを受信した場合)などを条件に決定することができる。
また、上記累積結果情報を報知させるか否かに関し、その実行可否を抽選により決定しても良い。この抽選に関する機能部(累積情報報知抽選手段)は、演出制御部24が担うことができる。また、上記累積結果情報を報知する場合の報知態様は、上記累積結果情報を遊技者が認識し得るものであれば、どのような報知態様であっても良い(たとえば、液晶表示装置36の画像演出表示において、「リミッタ作動まであと3回!!」や「残り大当り回数4回!!」など)。
<7.特許請求の範囲との関係>
以下に、第1実施形態に関する特許請求の範囲との対応関係を示す。なお括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口(大入賞口40)を開閉可能に構成された特別変動入賞装置(特別変動入賞装置42)と、
所定の始動条件に基づき(たとえば、遊技球が上始動口34または下始動口35に入賞したことを契機に)、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段(図5、図13〜図18の特別電動役物管理処理)と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段(図10の遊技状態移行準備処理(S402、S404、S407)、図18の大当り終了処理(S552))と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段(図10の遊技状態移行準備処理(S402〜S406)、図18の大当り終了処理(S552))と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大当り種別抽選手段により特定の大当り遊技に制御するかが決定された回数か、または前記大当り遊技制御手段により当該特定の大当り遊技が実行制御される回数のいずれか一方を累積加算する特定大当り回数累積加算手段(図10のS401〜S403)と、
前記特定大当り回数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段(図10のS404)と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と(図10のS405、図18の大当り終了処理(S552))、を備える。またさらに、前記累積加算の結果値に関する情報を報知する累積情報報知手段(演出制御部24、演出手段(たとえば、液晶表示装置36))を備えることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る弾球遊技機について説明する。上記した第1実施形態では、リミッタ機能の作動/未作動状態に起因する要素として、「特定の大当りの発生回数」に着目したものを説明した。以下に説明する第2実施形態は、リミッタ機能の作動/未作動状態に起因する要素として、「大当り遊技のラウンド数」に着目した形態となっている。なお以下では、重複記載を避けるために、第1実施形態と同じ構成要素についての詳細は適宜省略して説明する。
<7.第2実施形態における大当り遊技後の遊技状態>
先ず、第2実施形態における大当り遊技後に移行し得る遊技状態について説明しておく。本実施形態のリミッタ機能は、大当りにより獲得されるラウンド数の累積数(以下、「リミッタラウンド数」と称する)が所定の上限ラウンド数に達するまで特別図柄確変機能の連続作動(大当り確変状態の継続回数)を許容する機能となっている。ここでは、上記所定の上限ラウンド数を「リミッタ作動数」として扱う。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記リミッタラウンド数の計数対象を各大当り(「5R大当り」と「15R大当り」)により実行されるラウンド数とし、また上記リミッタ作動数を15R大当り5回分に相当する‘75ラウンド’として、そのラウンド数の累積数がリミッタ作動数の‘75ラウンド’に達するまで大当り確変状態を100%継続させるようになっている。
具体的には、当選した大当りのラウンド数を累積的に加算した値が75ラウンドに達するまで特別図柄確変機能の連続作動が許容され、その大当りによる大当り遊技終了後の大当り抽選確率が通常確率状態から大当り確変状態に制御される。しかし、上記リミッタ作動数である‘75ラウンド’に達した場合、詳細には、「リミッタラウンド数≧リミッタ作動数(75ラウンド)」の関係を満たした場合は、これを契機にリミッタ機能が作動し、その大当り遊技終了後は、大当り抽選確率が上記リミッタ作動数到達前の大当り確変状態から通常確率状態に制御される。たとえば、現在のリミッタラウンド数が‘65ラウンド’であった場合において、今回当選した大当りが15R大当りである場合、当該リミッタラウンド数は、その15ラウンドを加算した‘80ラウンド’となり、リミッタ作動数の‘75ラウンド’以上となるため、今回の大当りを契機にリミッタ機能が作動することになる。なお、リミッタ機能が作動して特別図柄確変機能の連続作動が制限された場合には、上記リミッタラウンド数がクリアされ、再度、上記リミッタラウンド数がリミッタ作動数(75ラウンド)に達するまで特別図柄確変機能の連続作動が許容されるようになっている。
次に、本実施形態の遊技機に係る遊技動作に関する処理手順について説明する。以下では、第1実施形態と異なる処理内容として、図10の遊技状態移行準備処理について説明し、他の処理内容についての説明は重複記載を避けるため省略する。
<8.第2実施形態に係る遊技状態移行準備処理:図19>
図19は、第2実施形態に係る遊技状態移行準備処理の詳細を示すフローチャートである。図19の処理内容は、第1実施形態の遊技状態移行準備処理(図10)に相当するものである。
図19において、主制御部20は、まず大当り判定フラグがONであるか否かを判定する(ステップS431)。
大当り判定フラグがONである場合(ステップS431:YES)、今回の大当り種別により実行されることとなる規定ラウンド数(大当りラウンド数)をリミッタラウンド数に加算する(ステップS432)。具体的には、上記特別図柄停止図柄番号に基づき、今回の大当り種別を確認し、「15R大当り」である場合には上記リミッタラウンド数に‘15’を加算し、「5R大当り」である場合には「リミッタラウンド数」に‘5’を加算する。この加算結果(累積加算の結果値)は、RAM203の所定の記憶エリア(リミッタラウンド数記憶エリア)に記憶される。
そして、上記加算後のリミッタラウンド数がリミッタ作動数に達したか否かを判定する(ステップS433)。ここでは、上記加算後のリミッタラウンド数が‘75(ラウンド)’以上であるか否かを判定している。
上記加算後のリミッタラウンド数がリミッタ作動数(75ラウンド)以上である場合(ステップS433:YES)、リミッタ作動数到達時の遊技状態移行設定処理として、時短状態への移行設定処理を行う(ステップS434:時短状態移行設定処理)。具体的には、図10のS405の処理と同様に、普通図柄時短機能をON、普通図柄確変機能をON、特別図柄時短機能をON、特別図柄確変機能をOFF、開放延長機能をON、時短状態フラグをON、時短回数をセット(100回にセット)の各移行状態バッファをセットする。本処理によりリミッタ作動数に達した場合は、大当り遊技後の遊技状態は、「時短状態」に移行されることになる(ステップS433の‘YES’の処理ルート、図18のS552の状態フラグ設定処理を参照)。そして、リミッタラウンド数をクリアし(ステップS435)、これにより、この遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
しかし、上記加算後のリミッタラウンド数がリミッタ作動数(75ラウンド)以上でない場合(ステップS433:NO)、リミッタ作動数未到達時の遊技状態移行設定処理として、確変状態への移行設定処理を行う(ステップS436:確変状態移行設定処理)。具体的には、図10のS407の処理と同様に、普通図柄時短機能をON、普通図柄確変機能をON、特別図柄時短機能をON、特別図柄確変機能をON、開放延長機能をON、確変状態であることを示す確変状態フラグをONの各移行状態バッファをセットする。上記リミッタ作動数に達していない場合は、ステップS434の時短状態移行設定処理には移行しないため、大当り遊技後の遊技状態は「確変状態」に移行されることになる(ステップS433の‘NO’の処理ルート、図18のS552の状態フラグ設定処理を参照)。これにより、遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
上記ステップS432〜S433の処理、そしてS434およびS436の状態移行バッファ設定処理により、大当りの都度、リミッタラウンド数に応じて移行すべき遊技状態に必要とされる機能がセットされる。この結果、大当り遊技終了後の大当り確変状態の継続回数が制限されることになる。
上記ステップS431の判定結果が‘NO’の場合、つまり大当り判定フラグがOFFの場合は(ステップS431:NO)、何もせずに遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
以上に説明した第2実施形態では、大当りする度に獲得されたラウンド数の累積数に基づいてリミッタ機能を作動させるか否かを決定している。したがって、少なくともリミッタ作動数分のラウンド遊技による利益を付与することができることから、リミッタ機能が作用するまでの一連の大当り遊技中に遊技者が獲得し得る利益量を安定させることができる。なお、本実施形態では上記リミッタ作動数として、15R大当り5回分の利益量に相当する‘75ラウンド’を採用した形態を説明したが本発明はこれに制限されず、リミッタ作動数を何ラウンドに定めるかは自由である。また本実施形態(後述する第3および第4実施形態も同様)の大当りの種類は、5R大当りや15R大当りに限らず、複数種類の大当りを設けることができる。複数種類の大当りのうち、一の大当りによる大当り遊技と他の大当りによる大当り遊技とで、遊技者が獲得可能な出玉数に差が生じ得る大当り遊技態様を実行可能に構成することが好ましい。出玉数に差が生じ得る大当り遊技態様としては、規定ラウンド数だけが異なるといったものの他、たとえば、規定ラウンド数が同一か、または規定ラウンド数が異なるものであって、少なくとも1回のラウンド遊技における大入賞口40の最大開放時間が異なる大当り遊技態様が挙げられる。また、射幸性を極力高めることなく健全な遊技機を提供し得るには、上記リミッタ作動数を定めるにあたり、遊技特性(各大当り遊技による平均(または最大)出玉数、大当りに関する当落抽選確率、図柄抽選による選択率など)を考慮することが好ましい。
また以上の第2実施形態では、たとえば、現在のリミッタラウンド数が‘65ラウンド’であった場合において、今回当選した大当りが15R大当りである場合、当該リミッタラウンド数は、その15ラウンド分を加算した‘80ラウンド’となる。この場合、今回の大当り遊技では、リミッタ作動数の‘75ラウンド’を超えた5ラウンド分のラウンド遊技がそのまま実行されることになる。上述のように、リミッタラウンド数がリミッタ作動数を超えてしまう場合、リミッタ作動数を超えて実行されるラウンド遊技下においては、大入賞口40の最大開放時間を短縮し(たとえば、最大開放時間を、通常時の30秒から0.5秒に変更する)、大入賞口40への入賞を困難とする所定の時間幅だけ大入賞口40を開放する、といった態様でラウンド遊技を実行するように構成しても良い。ここでは、76ラウンド目〜80ラウンド目のラウンド遊技が大入賞口40の最大開放時間が短縮されるラウンド遊技期間となる。このようにすれば、より安定した出玉を提供することができるようになる。
<9.演出態様について>
本実施形態は、以下のような演出態様を現出可能に構成することができる。
(リミッタラウンド数に関する情報を報知)
第1実施形態と実質的に同じ機能を有する報知制御手段を設けることにより、RAM203のリミッタラウンド数記憶エリアに格納されている累積加算の結果値に関する情報(累積結果情報:たとえば、「現在のリミッタラウンド数」や「リミッタ作動数到達までの残りラウンド数」)を、図柄遊技中や大当り遊技中に報知可能に構成することができる。なお、他の機能については、第1実施形態と実質的に同じであるので、重複記載をさけるため詳細な説明は省略する。また、累積結果情報を報知する場合の演出態様としては、遊技者が現在のリミッタラウンド数やリミッタ作動数到達までの残りラウンド数を遊技者が認識し得る演出態様であれば、どのような演出態様であっても良い。
<10.特許請求の範囲との関係>
以下に、第2実施形態に関する特許請求の範囲との対応関係を示す。なお括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口(大入賞口40)を開閉可能に構成された特別変動入賞装置(特別変動入賞装置42)と、
所定の始動条件に基づき(たとえば、遊技球が上始動口34または下始動口35に入賞したことを契機に)、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放するラウンド遊技をあらかじめ定めた規定ラウンド数を上限として繰り返し実行する大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記規定ラウンド数が異なる複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段(図5、図13〜図18の特別電動役物管理処理)と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段(図19の遊技状態移行準備処理(S432、S433、S436)、図18の大当り終了処理(S552))と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段(図19の遊技状態移行準備処理(S432〜S435)、図18の大当り終了処理(S552))と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大当り種別抽選手段により大当り遊技が決定される都度、その大当り遊技に対応した前記規定ラウンド数値を累積加算するラウンド数累積加算手段(図19のS431〜S432)と、
前記ラウンド数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段(図19のS433)と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段(図19のS434、図18の大当り終了処理(S552))と、を備える。またさらに、前記累積加算の結果値に関する情報を報知する累積情報報知手段(演出制御部24、演出手段(たとえば、液晶表示装置36)を備えることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る弾球遊技機について説明する。次に説明する第3実施形態は、リミッタ機能の作動/未作動状態に起因する要素として、「特定の入賞口に入賞した遊技球の個数」に着目した形態となっている。なお以下では、重複記載を避けるために、第1実施形態と同じ要素についての詳細は適宜省略して説明する。
<11.第3実施形態における大当り遊技後の遊技状態>
先ず、第3実施形態における大当り遊技後に移行し得る遊技状態について説明しておく。本実施形態のリミッタ機能は、特定の入賞口へ入賞した遊技球の累積個数、つまり入賞球として扱われる遊技球の累積個数(以下、「リミッタ入賞数」と称する)が所定の上限個数(上限入賞数)に達するまで特別図柄確変機能の連続作動(大当り確変状態の継続回数)を許容する機能となっている。ここでは、上記所定の上限個数(上限入賞数)を「リミッタ作動数」として扱う。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記リミッタ入賞数の計数対象を各大当り遊技(「15R大当り遊技」または「5R大当り遊技」)中の大入賞口40の入賞球とし、また上記リミッタ作動数を「675個」として、その入賞球の累積個数がリミッタ作動数の‘675個’に達するまで大当り確変状態を100%継続させるようになっている。
具体的には、大当り遊技中の大入賞口40の入賞球数を累積的に加算した値が675個に達するまで特別図柄確変機能の連続作動が許容され、その大当り遊技終了後の大当り抽選確率が通常確率状態から大当り確変状態に制御される。しかし、上記リミッタ作動数である‘675個’に達した場合は、これを契機にリミッタ機能が作動して、その大当り遊技終了後は、大当り抽選確率が上記リミッタ作動数到達前の大当り確変状態から通常確率状態に制御されるようになっている。なお、リミッタ機能が作動して特別図柄確変機能の連続作動が制限された場合には、上記リミッタ入賞数がクリアされ、再度、上記リミッタ入賞数がリミッタ作動数(675個)に達するまで特別図柄確変機能の連続作動が許容されるようになっている。また本実施形態において、リミッタ作動数として定めてある上記の「675個」は、説明の便宜上、大入賞口40の賞球数(13個)と15R大当りの5回分の最大出玉数(8100個)との関係から定めたものであり、「15R大当りの5回分の最大出玉数(8100個)」/「大入賞口40に入賞した際の遊技球の増加個数(純増個数:12個)」から算出している。
次に、本実施形態の遊技機に係る遊技動作に関する処理手順について説明する。以下では、第1実施形態と異なる処理内容として、図10の遊技状態移行準備処理と、図13の特別電動役物管理処理と、図18の大当り終了処理とについて説明し、他の処理内容についての説明は重複記載を避けるため省略する。
<12.第3実施形態に係る遊技状態移行準備処理:図20>
図20は、第3実施形態に係る遊技状態移行準備処理の詳細を示すフローチャートである。図20の処理内容は、第1実施形態の遊技状態移行準備処理(図10)に相当するものである。
図20において、主制御部20は、まず大当り判定フラグがONであるか否かを判定する(ステップS451)。
大当り判定フラグがONである場合(ステップS451:YES)、確変状態への移行設定処理を行う(ステップS452:確変状態移行設定処理)。具体的には、図10のS407の処理と同様に、普通図柄時短機能をON、普通図柄確変機能をON、特別図柄時短機能をON、特別図柄確変機能をON、開放延長機能をON、確変状態であることを示す確変状態フラグをONの各移行状態バッファをセットする。ここでは、大当り当選を契機に、一旦、確変状態移行設定処理を行い、最終的な大当り遊技後の遊技状態は、後述のリミッタ管理処理(図21、図22)にて決定されるようになっている。これにより、この遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
上記ステップS451の判定結果が‘NO’の場合、つまり大当り判定フラグがOFFの場合は(ステップS451:NO)、何もせずに遊技状態移行準備処理を抜けて、図8の特別図柄変動パターン作成処理(ステップS340)に進む。
<13.第3実施形態に係る特別電動役物管理処理:図21>
図21は、第3実施形態に係る特別電動役物管理処理の詳細を示すフローチャートである。図21の処理内容は、第1実施形態の特別電動役物管理処理(図13)に相当するものである。
図21に示すように、本実施形態の特別電動役物管理処理は、第1実施形態の特別電動役物管理処理(図13)におけるS501の処理の後段階においてステップS602のリミッタ管理処理を設けてある。その他のステップS601、S603〜S608の処理内容については、それぞれ図13のステップS501、S502〜S507に対応する処理と同様の処理内容となっている。
(13−1.リミッタ管理処理:図22)
図22は、図21のリミッタ管理処理(ステップS602)の詳細を示すフローチャートである。
図22において、主制御部20は、まず、後述のリミッタ機能作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS611)。このリミッタ機能作動フラグは、後述のステップS616の処理でON状態となるフラグであり、リミッタ入賞数がリミッタ作動数に達したことを示すフラグである。上記リミッタ機能作動フラグは、リミッタ入賞数がリミッタ作動数に達したことを示すフラグであり、後述の図23のステップS633においても利用される。
リミッタ機能作動フラグがONである場合(ステップS611:YES)、つまりリミッタ作動数に到達状態である場合には、何もせずに、このリミッタ管理処理を抜けて、図21のステップS603の処理(特別電動役物動作ステータス分岐処理)に進む。
一方、リミッタ機能作動フラグがONでない場合(ステップS611:NO)、次に、大入賞口40への入賞が検出されたか否かを判定する(ステップS612)。大入賞口40への入賞が検出された場合には(ステップS611:YES)、「リミッタ入賞数」に1加算する(ステップS613)。この加算結果(累積加算の結果値)は、RAM203の所定の記憶エリア(リミッタ入賞数記憶エリア)に記憶される。
次に、上記加算後のリミッタ入賞数がリミッタ作動数(675個)に達したか否かを判定する(ステップS614)。
上記加算後のリミッタ入賞数が上記リミッタ作動数に達した場合(ステップS614:YES)、リミッタ作動数到達時の遊技状態移行設定処理として、時短状態への移行設定処理を行う(ステップS615:時短状態移行設定処理)。具体的には、図10のS405の処理と同様に、普通図柄時短機能をON、普通図柄確変機能をON、特別図柄時短機能をON、特別図柄確変機能をOFF、開放延長機能をON、時短状態フラグをON、時短回数をセット(100回にセット)の各移行状態バッファをセットする。そして、リミッタ機能作動フラグをONにし、このリミッタ管理処理を抜ける。これにより上記リミッタ作動数に達した場合は、大当り遊技後の遊技状態は、「時短状態」に移行されることになる(ステップS611の‘YES’の処理ルート、S614の‘YES’の処理ルート、後述する図23のS632の状態フラグ設定処理を参照)。この結果、大当り遊技終了後の大当り確変状態の継続回数(特別図柄確変機能の連続作動)が制限される。
一方、上記加算後のリミッタ入賞数がリミッタ作動数に達していない場合(ステップS614:NO)、リミッタ作動数未到達時の処理として、ステップS615〜S616の処理を行わずに、このリミッタ管理処理を抜ける。したがって、図20のステップS452の確変状態移行設定処理における各移行状態バッファの設定値に基づいて、大当り遊技後の遊技状態は、「確変状態」に移行されることになる(ステップS614の‘NO’の処理ルート、後述する図23のS632の状態フラグ設定処理を参照)。
上記ステップS612の判定結果が‘NO’の場合、つまり大入賞口40への入賞が検出されなかった場合は(ステップS612:NO)、何もせずに、このリミッタ管理処理を抜けて、図21のステップS603の処理(特別電動役物動作ステータス分岐処理)に進む。
<14.第3実施形態に係る大当り終了処理:図23>
図23は、第3実施形態に係る大当り終了処理の詳細を示すフローチャートである。図23の処理内容は、第1実施形態の大当り終了処理(図18)に相当するものである。
図23において、主制御部20は、まず大当り終了インターバル時間(12秒)が経過したか否かを判定する(ステップS631)。上記大当り終了インターバル時間が経過するまでは、何もしないでこの大当り終了処理を抜ける(ステップS631:NO)。
一方、大当り終了インターバル時間が経過した場合は(ステップS631:YES)、大当り終了時の各種設定として、遊技状態移行準備処理(図20)のステップS452、またはリミッタ管理処理(図22)のステップS614でセットした各移行状態バッファの値を各状態フラグにセットする(ステップS632)。
次に、上記リミッタ機能作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS633)。
リミッタ機能作動フラグがONである場合(ステップS633:YES)、リミッタ作動数到達時の処理として、リミッタ入賞数をクリアし(ステップS634)、リミッタ機能作動フラグをOFFにして(ステップS635)、ステップS636の処理に進む。一方、リミッタ機能作動フラグがOFFである場合(ステップS633:NO)、リミッタ作動数未到達時の処理として、ステップS634〜S635の処理を行わずに、ステップS636の処理に進む。
ステップS636の処理に進むと、特別電動役物動作ステータスを「開始処理中(00H)」に切り替え(ステップS636)、続いて、役物連続作動装置作動フラグをOFF(未作動状態)にし(ステップS637)、各移行状態バッファをクリアする(ステップS638)。
そして、遊技状態報知情報を更新し(ステップS639:遊技状態報知情報更新処理)、これにより大当り終了処理を抜ける。
以上に説明した第3実施形態では、大入賞口40に係る入賞球の累積個数に基づいてリミッタ機能を作動させるか否かを決定している。したがって、少なくともリミッタ作動数分の大入賞口40に係る入賞が発生した場合の利益を付与することができることから、リミッタ機能が作用するまでの一連の大当り遊技中に遊技者が獲得し得る利益量を安定させることができる。なお、本実施形態では上記リミッタ作動数として、15R大当り5回分の利益量に相当する‘675個’としたが本発明はこれに制限されず、リミッタ作動数を何個に定めるかは自由である。また、射幸性を極力高めることなく健全な遊技機を提供し得るには、上記リミッタ作動数を定めるにあたり、遊技特性(各大当り遊技中の平均出玉数、大入賞口の賞球数、大当りに関する当落抽選確率、図柄抽選による各大当りへの選択率など)を考慮することが好ましい。
<15.演出態様について>
本実施形態は、以下のような演出態様を現出可能に構成することができる。
(15−1.リミッタ入賞数に関する情報を報知)
第1実施形態と実質的に同じ機能を有する報知制御手段を設けることにより、RAM203のリミッタ入賞数記憶エリアに格納されている累積加算の結果値に関する情報(累積結果情報:たとえば、「現在のリミッタ入賞数」や「リミッタ作動数到達までの残り入賞数」)を、図柄遊技中や大当り遊技中に報知することができる。特に本実施形態では、大当り遊技中において、大入賞口40に入賞球が発生した際に送られる大入賞口入賞コマンドを受信することにより、上記「累積情報コマンド」が送信される形態でなくとも演出制御部24側が現在のリミッタ入賞数の値を把握することもできる。この場合、大入賞口コマンドが送信されてくる度に、そのコマンドの受信回数を累積加算し、その加算した結果値を管理する機能部を設けることができる。またこの機能部は、たとえば、リミッタ機能することとなる大当り遊技が終了したことを条件に、その結果値をクリアする機能を含むことができる。なお、他の機能については、第1実施形態と実質的に同じであるので、重複記載を避けるため詳細な説明は省略する。また、上記累積結果情報を報知する場合の報知態様としては、上記累積結果情報を遊技者が認識し得るものであれば、どのような報知態様であっても良い。
(15−2.リミッタ作動数到達間近に関する情報を報知)
また第3実施形態では、大入賞口40に係る入賞球の累積個数がリミッタ機能を作動させるか否かの要素になっていることから、リミッタ作動数到達間近に関する情報を報知するようにすることで、以下のような遊技性を提供することができる。
たとえば、今回の大当り遊技中において、最終ラウンド目のラウンド遊技の途中でリミッタ入賞数がリミッタ作動数‘675個’に到達間近、たとえば、674個となった場合を考えてみる。このケースにおいて、このままさらに、大入賞口40へ1個入賞させてしまった場合、リミッタ作動数の‘675個’に達し、これによりリミッタ機能が作動して当該大当り遊技終了後は「時短状態」に移行してしまうことになる。ところが、リミッタ入賞数が674個のままで、ラウンド遊技終了条件となる大入賞口40の最大開放時間(30秒)が経過するまで待つことができれば、リミッタ機能が作動することなく、そのまま当該大当り遊技が終了し、その後の遊技状態は「確変状態」に移行されることになる。
このように、リミッタ入賞数がリミッタ作動数間近であるか否かを知ることができれば、大入賞口40へ入賞させずに最大開放時間(30秒)が経過するまで待つことにより大当り遊技を終了させることで、意図的に「確変状態」に移行させることができる、といった技術介入性がある斬新な遊技性を持たせることができるようになる。以下、大入賞口40へ入賞させずに最大開放時間(30秒)が経過するまで待つことによりラウンド遊技を進行させて大当り遊技を終了させることを、「パンク」と称する。
上述したケースにおいて遊技者の獲得利益の観点に着目すれば、次回の大当り遊技中において、大入賞口40に遊技球が1個入賞した時点でリミッタ作動数に達した場合と、今回の大当り遊技中にリミッタ作動数に達した場合とを比較すると、実質的に1回分の大当りによる利益量を獲得できたことになる。
このようなことから本実施形態においては、リミッタ入賞数がリミッタ作動数到達間近となった場合、その旨を遊技者に報知(以下、この報知態様を「アシスト報知」と称する)するように構成することができる。このアシスト報知態様の代表例としては、たとえば、リミッタ入賞数がリミッタ作動数到達間近になると警告演出(たとえば、遊技球の発射停止を指示する(または発射停止を促す)、といった演出態様)を現出することが挙げられる。
上記アシスト報知制御に関し、演出制御部24側には、演出手段に対し、当該アシスト報知を報知制御するアシスト報知制御手段を設けることができる。このアシスト報知制御手段は、リミッタ入賞数がリミッタ作動数到達間近の入賞数としてあらかじめ定められた個数(以下、「パンク推奨個数」と称する)に達したことを条件に(「パンク推奨個数≦リミッタ入賞数」の関係を満たしたことを条件に)、アシスト報知を行うように構成することができる。この場合、演出制御部24側が把握するリミッタ入賞数に関しての情報は、たとえば、図22のリミッタ管理処理中のS613の加算処理後にリミッタ入賞数に関しての情報(累積加算の結果値に関する情報)を含む演出制御コマンド(リミッタ入賞数コマンド)を主制御部20から送信しても良いし、また図16の特別電動役物管理処理中の大入賞口への入賞を検出した場合(ステップS532:YES)に大入賞口コマンドと共にリミッタ入賞数コマンドを送信しても良いし、あるいは当該大入賞口コマンドにリミッタ入賞数に関しての情報を含ませて送信しても良い。なお、上記パンク推奨個数をリミッタ作動数到達直近の値(たとえば、674個)としてしまうよりも、それよりもさらに少ない値(たとえば、670個〜673個程度)にすることが好ましい。これは、アシスト報知がなされときに遊技者が直ちに遊技球の発射を停止したとしても、発射済みの遊技球が未だ遊技盤面上を転動している可能性があり、その遊技球が大入賞口40に入賞したことによりリミッタ作動数に達してしまう恐れがあるからである。なお、上述のアシスト報知を行うに際し、当該アシスト報知の実行可否を抽選により決定しても良い。この抽選に関する機能部(アシスト報知抽選手段)は、演出制御部24が担うことができる。また、アシスト報知は、パンク推奨個数に達した時点で実行されても良いが、突然、アシスト報知がなされると、遊技者が焦ってしまい、発射停止動作が遅れてしまうことも考えられる。このような事情に鑑み、パンク推奨個数に達する旨を事前に報知する機能部(事前報知手段)を設けても良い。たとえば、パンク推奨個数を670個に定めた場合にあっては、それ未満の所定個数(以下、「事前報知個数」と称する)に達した場合、パンク推奨個数に達することが近づいている旨を事前に報知する。この事前報知個数は、パンク推奨個数に達するタイミングが近づいていることを報知するために定められることから、パンク推奨個数近傍の値(遊技者が発射停止動作の心構えができる程度の準備期間が設けられるように、たとえば、パンク推奨個数から数個程度少ない値)に定めることが好ましい。
(変更例)
また、上記アシスト報知は、リミッタ入賞数がパンク推奨個数に達した場合に実行しても良いが、次のように構成しても良い。
本実施形態では、5R大当りとそれよりもラウンド数が多く、出玉数が相対的に多い15R大当りとが設けられている。たとえば、15R大当り遊技中にパンク推奨個数に到達した場合を考えてみる。仮に、15R大当り遊技中の1R目にパンク推奨個数に達した場合、この時点でアシスト報知がなされ、遊技者が1R目から「パンク」させてしまうと、少なくとも残り14R分のラウンド遊技による利益量を獲得しないまま大当り遊技が終了してしまうことになる。この後、確変状態となるが、次回当選した大当りが5R大当りであった場合、本来であれば、上記14R分のラウンド遊技による利益量を獲得できたにもかかわらず、5R分のラウンド遊技による利益量しか獲得できないことになる。この場合、その5R大当り遊技をパンクさせてしまい、次回、15R大当りが当選することを期待しても良いが、再度、5R大当りが当選する可能性もあり、また当選させるまでに持ち球が減少してしまう可能性もある。
このようなことから、パンク推奨個数に達したタイミングが、次回の大当りにより獲得し得る利益量の増加が見込める可能性の有るタイミングである場合、アシスト報知を行うように構成することが好ましい。つまり、次回の大当りが、利益量が相対的に少ない大当り(たとえば、5R大当り)に当選した場合であっても、パンクさせることにより、獲得し得る利益量の増加が見込める可能性があるタイミングでアシスト報知を行うように構成することができる。
具体的には、利益量が相対的に少ない大当りによる規定ラウンド数を‘X’、利益量が相対的に多い大当りによる規定ラウンド数を‘Y’、パンク推奨個数に達したラウンド数を‘Z’とした場合、「(Y−X)+1≦Z」の関係を満たしたことを条件にアシスト報知を行うように構成することができる。本実施形態では、5R大当りと15R大当りとが設けられているため、たとえば、15R大当り遊技中の11R目以降((Y−X)+1≦Z)にパンク推奨個数に達した場合、アシスト報知を行うようにすることができる。仮に11R目にパンク推奨個数に達した場合であって、次回の大当りが5R大当りである場合は、パンクさせなかった場合と同じ利益量となる可能性もあるが、15R大当りの当選可能性をも加味すれば、11R目以降にアシスト報知がなされることが好ましい。より好ましくは、次回の大当りが5R大当りである場合であっても、1ラウンド分以上の利益量の増加が見込める12R目以降(「(Y−X)+1<Z」を満たす関係)である。
なお、本変形例のアシスト報知を行うに際しても、当該アシスト報知の実行可否を抽選により決定しても良い。この抽選確率に関しては、パンク推奨個数の到達タイミングが小さいラウンド数ほど、相対的に低確率で実行可となるように定めることができる。換言すれば、パンク推奨個数の到達タイミングが高いラウンド数ほど、相対的に高確率で実行可となるように定めることができる。たとえば、11R目は20%、12R目は30%、13R目は40%、14R目は60%、15R目は80%の当選確率で実行可とすることができる。これは、パンク推奨個数の到達タイミングが規定ラウンド数の終わりに近づくほど、パンクさせることによる獲得利益が増加し得ることから、獲得利益が相対的に高まる状況の下で、アシスト報知を高確率で実行させることが好ましいからである。
また稀なケースであるが、15R目のラウンド遊技が終了することとなる最大大入賞数(9個)に達する直前(たとえば、8個入賞)でリミッタ入賞数が674個となり、この状態でパンクさせることができた場合、次回の大当りが「15R大当り」であれば、実質的に15R大当りによる1回分の利益量を余分に獲得することができる。ところが図柄抽選の結果によっては、次回の大当りが「5R大当り」の可能性もある。そこで、次回の大当りが「5R大当り」となった場合、その5R大当りをパンクさせて、再度、15R大当りに当選を待つ、といった高利益を追求することもできる。ただし、このようなパンク継続行為は、遊技機の稼働率低下を招き、パチンコホール側にとっては好ましくない。したがって、パンクした回数(パンク回数)が所定回数(たとえば、2回)に達した場合、リミッタ作動数に達していなくとも強制的にリミッタ機能を作動させ、確変状態への移行を制限するように構成しても良い。
このように本実施形態では、アシスト報知を行うことにより、獲得利益の増加タイミングを遊技者に知得させることができる。これにより、技術介入性のある遊技性が付加されて、遊技の面白みをより一層増すことができる。
<16.特許請求の範囲との関係>
以下に、第3実施形態に関する特許請求の範囲との対応関係を示す。なお括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口(大入賞口40)を開閉可能に構成された特別変動入賞装置(特別変動入賞装置42)と、
前記大入賞口に入賞した遊技球を検出する大入賞口入賞球検出手段(大入賞口センサ42a)と、
所定の始動条件に基づき(たとえば、遊技球が上始動口34または下始動口35に入賞したことを契機に)、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段(図5、図13〜図18の特別電動役物管理処理)と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段(図20の遊技状態移行準備処理、図22のリミッタ管理処理、図23の大当り終了処理(S632))と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段(図22のリミッタ管理処理(S611〜S616))と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大入賞口入賞球検出手段からの検出情報に基づき、前記大入賞口に入賞した遊技球の個数を累積加算する大入賞口入賞数累積加算手段(図22のS612〜S613)と、
前記大入賞口入賞数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段(図22のS614)と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限個数に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段(図22のS615〜S616、図23のS632〜S635)と、を備える。またさらに、前記累積加算の結果値に関する情報を報知する累積情報報知手段(演出制御部24、演出手段(たとえば、液晶表示装置36)を備えることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る弾球遊技機について説明する。以下に説明する第4実施形態は、リミッタ機能の作動/未作動状態に起因する要素として、「大当り遊技中の賞球数」に着目した形態となっている。なお以下では、重複記載を避けるために、上述した第3実施形態と同じ要素についての詳細は適宜省略して説明する。
<17.第4実施形態における大当り遊技後の遊技状態>
先ず、第4実施形態における大当り遊技後に移行し得る遊技状態について説明しておく。本実施形態のリミッタ機能は、大当り遊技中において払い出される賞球数の累積数(以下、「リミッタ賞球数」と称する)が所定の上限数(上限賞球数)に達するまで特別図柄確変機能の連続作動(大当り確変状態の継続回数)を許容する機能となっている。ここでは、上記所定の上限数(上限賞球数)を「リミッタ作動数」として扱う。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記リミッタ賞球数の計数対象を各大当り遊技(「15R大当り遊技」または「5R大当り遊技」)において各入賞口へ入賞が発生した際に払い出される賞球数とし、また上記リミッタ作動数を「8775個」として、その賞球数の累積数が当該リミッタ作動数の‘8775個’に達するまで大当り確変状態を100%継続させるようになっている。
具体的には、大当り遊技中に各入賞口(本実施形態では、賞球の払い出しを伴う上始動口34、下始動口35、大入賞口40、または一般入賞口43が該当する)に入賞した際に払い出される賞球数を累積的に加算した値が‘8775個’に達するまで特別図柄確変機能の連続作動が許容され、その大当り遊技終了後の大当り抽選確率が通常確率状態から大当り確変状態に制御される。しかし、上記リミッタ作動数である‘8775個’に達した場合、詳細には、「リミッタ賞球数≧リミッタ作動数(8775個)」の関係を満たした場合は、これを契機にリミッタ機能が作動して、その大当り遊技終了後は、大当り抽選確率が上記リミッタ作動数到達前の大当り確変状態から通常確率状態に制御される。なお、リミッタ機能が作動して特別図柄確変機能の連続作動が制限された場合には、上記リミッタ賞球数がクリアされ、再度、上記リミッタ賞球数がリミッタ作動数(8755個)に達するまで特別図柄確変機能の連続作動が許容されるようになっている。また本実施形態において、リミッタ作動数として定めてある上記の「8755個」は、説明の便宜上、15R大当りの5回分の最大出玉数の8100個を得るために要した675個分を加算した個数を採用している。
次に、本実施形態の遊技機に係る遊技動作に関する処理手順について説明する。以下では、第3実施形態と異なる処理内容として、リミッタ管理処理(図22)と大当り終了(図23)とについて説明し、他の処理内容については重複記載を避けるため省略する。
<18.第4実施形態に係るリミッタ管理処理:図24>
図24は、第4実施形態に係る特別電動役物作動中処理の詳細を示すフローチャートである。図24の処理内容は、第3実施形態のリミッタ管理処理(図22)に相当するものである。
図24において、主制御部20は、まず、リミッタ機能作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS711)。リミッタ機能作動フラグがONである場合(ステップS711:YES)、何もせずに、このリミッタ管理処理を抜けて、図21のステップS603の処理(特別電動役物動作ステータス分岐処理)に進む。
一方、リミッタ機能作動フラグがONでない場合(ステップS711:NO)、次に、各入賞口(本実施形態では、賞球を伴う上始動口34、下始動口35、大入賞口40、または一般入賞口43が対象となる入賞口)への入賞が検出されたか否かを確認し(ステップS712)、入賞が検出された場合には(ステップS712:YES)、当該入賞があった入賞口に対応する賞球数を「リミッタ賞球数」に加算する(ステップS713)。たとえば、大入賞口40への入賞が確認された場合、大入賞口40の入賞球1個当りの賞球数は「13個」であるので、この賞球分の値(13個)をリミッタ賞球数に加算する。この加算結果(累積加算の結果値)は、RAM203の所定の記憶エリア(リミッタ賞球数記憶エリア)に記憶される。なお、本処理において、リミッタ賞球数に加算される値は、純増個数(たとえば、大入賞口40の場合は12個)であっても良い。
次に、上記加算後のリミッタ賞球数がリミッタ作動数(8755個)に達したか否かを判定する(ステップS714)。
上記加算後のリミッタ入賞数が上記リミッタ作動数に達した場合(ステップS714:YES)、リミッタ作動数到達時の遊技状態移行設定処理として、時短状態への移行設定処理を行う(ステップS715:時短状態移行設定処理)。具体的には、図10のS405の処理と同様に、普通図柄時短機能をON、普通図柄確変機能をON、特別図柄時短機能をON、特別図柄確変機能をOFF、開放延長機能をON、時短状態フラグをON、時短回数をセット(100回にセット)の各移行状態バッファをセットする。そして、リミッタ機能作動フラグをONにし、このリミッタ管理処理を抜ける。上記リミッタ機能作動フラグは、後述の図25のステップS733において利用される。これにより上記リミッタ作動数に達した場合は、大当り遊技終了後の大当り確変状態の継続回数(特別図柄確変機能の連続作動)が制限されて、大当り遊技後の遊技状態は、「時短状態」に移行されることになる(ステップS711の‘YES’の処理ルート、S714の‘YES’の処理ルート、後述する図25のS732の状態フラグ設定処理を参照)。この結果、大当り遊技終了後の大当り確変状態の継続回数(特別図柄確変機能の連続作動)が制限される。
一方、上記加算後のリミッタ入賞数がリミッタ作動数に達していない場合は(ステップS713:NO)、リミッタ作動数未到達時の処理として、ステップS714〜S715の処理を行わずに、このリミッタ管理処理を抜ける。したがって、図20のステップS452の確変状態移行設定処理における各移行状態バッファの設定値に従い、大当り遊技後の遊技状態は、「確変状態」に移行されることになる(ステップS711の‘NO’の処理ルート、S713の‘NO’の処理ルート、後述する図23のS732の状態フラグ設定処理を参照)。
上記ステップS712の判定結果が‘NO’の場合、つまりいずれの入賞口への入賞も検出されなかった場合は(ステップS712:NO)、何もせずに、このリミッタ管理処理を抜けて、図21のステップS603の処理に進む。
<19.第4実施形態に係る大当り終了処理:図25>
図25は、第3実施形態に係る大当り終了処理の詳細を示すフローチャートである。図23の処理内容は、第1実施形態の大当り終了処理(図18)に相当するものである。
図25において、主制御部20は、まず大当り終了インターバル時間(12秒)が経過したか否かを判定する(ステップS731)。上記大当り終了インターバル時間が経過するまでは、何もしないでこの大当り終了処理を抜ける(ステップS731:NO)。
一方、大当り終了インターバル時間が経過した場合は(ステップS731:YES)、大当り終了時の各種設定として、遊技状態移行準備処理(図20)のステップS452またはリミッタ管理処理(図24)のステップS714でセットした各移行状態バッファの値を各状態フラグにセットする(ステップS732)。
次に、上記リミッタ機能作動フラグがONであるか否かを判定する(ステップS733)。
リミッタ機能作動フラグがONである場合(ステップS733:YES)、リミッタ作動数到達時の処理として、リミッタ作動数到達時の設定処理、具体的には、リミッタ賞球数をクリアし(ステップS734)、リミッタ機能作動フラグをOFFにして(ステップS735)、ステップS736の処理に進む。一方、リミッタ機能作動フラグがOFFである場合(ステップS733:NO)、リミッタ作動数未到達時の処理として、ステップS734〜S735の処理を行わずに、ステップS736の処理に進む。
ステップS736の処理に進むと、特別電動役物動作ステータスを「開始処理中(00H)」に切り替え(ステップS736)、続いて、役物連続作動装置作動フラグをOFF(未作動状態)にし(ステップS737)、各移行状態バッファをクリアする(ステップS738)。
そして、遊技状態報知情報を更新し(ステップS739:遊技状態報知情報更新処理)、これにより大当り終了処理を抜ける。
以上に説明した第4実施形態では、大当り遊技中に払い出された賞球数の累積数に基づいてリミッタ機能を作動させるか否かを決定している。したがって、少なくともリミッタ作動数分の大入賞口40に係る賞球が発生した場合の利益を付与することができることから、リミッタ機能が作用するまでの一連の大当り遊技中に遊技者が獲得し得る利益量を安定させることができる。なお、本実施形態では上記リミッタ作動数として、15R大当り5回分の利益量に相当する‘8755個’としたが本発明はこれに制限されず、リミッタ作動数を何個に定めるかは自由である。また、射幸性を極力高めることなく健全な遊技機を提供し得るには、上記リミッタ作動数を定めるにあたり、遊技特性(各大当り遊技中の平均(または最大)出玉数、各入賞口別に定められた賞球数、大当りに関する当落抽選確率、図柄抽選による各大当りへの選択率など)を考慮することが好ましい。
また第4実施形態では、賞球を伴う全ての入賞口をリミッタ賞球数の計数対象とした例を説明したがこれに限定されない。たとえば、大入賞口40だけを計数対象としても良い。この場合、ステップS711の処理を、大入賞口40への入賞を検出したか否かの判定処理に置き換え、続くS712の処理をリミッタ賞球数に大入賞口40に対応した賞球数(13個)を加算する加算処理に置き換えた構成とすれば良い。
<20.演出態様について>
本実施形態は、以下のような演出態様を現出可能に構成することができる。
(20−1.リミッタ賞球数に関する情報を報知)
第1実施形態と実質的に同じ機能を有する報知制御手段を設けることにより、RAM203のリミッタ賞球数記憶エリアに格納されている累積加算の結果値に関する情報(累積結果情報:たとえば、「現在のリミッタ賞球数」や「リミッタ作動数到達までの残り賞球数」)を、図柄遊技中や大当り遊技中に報知することができる。特に本実施形態では、大当り遊技中において入賞口に入賞球が発生した際、対応する入賞口コマンド(上始動口入賞コマンド、下始動口入賞コマンド、大入賞口入賞コマンド、一般入賞口入賞コマンド(一般入賞口に入賞球が発生した際に送られる演出制御コマンド)を大当り遊技中に送信可能に構成すれば、上記「累積情報コマンド」が送信される形態でなくとも演出制御部24側が現在のリミッタ賞球数の値を把握することもできる。この場合、演出制御部24は、入賞口コマンドが送信されてくる度に、それに対応する賞球数を累積加算し、その加算した結果値を管理する機能部を設けることができる。またこの機能部は、たとえば、リミッタ機能することとなる大当り遊技が終了したことを条件に、その結果値をクリアする機能を含むことができる。なお、他の機能については、第1実施形態と実質的に同じであるので、重複記載を避けるため詳細な説明は省略する。また、上記累積結果情報を報知する場合の報知態様としては、上記累積結果情報を遊技者が認識し得るものであれば、どのような報知態様であっても良い。
(20−2.リミッタ作動数到達間近に関する情報を報知)
また第4実施形態では、大当り遊技中に払い出された賞球数の累積数がリミッタ機能を作動させるか否かの要素になっていることから、リミッタ作動数到達間近に関する情報を報知するようにすることで、第3実施形態と同様の遊技性を提供することができる。
たとえば、今回の大当り遊技中において、最終ラウンド目のラウンド遊技の途中でリミッタ賞球数がリミッタ作動数‘8755個’に到達間近、たとえば、8742個となった場合を考えてみる。このケースにおいて、このままさらに、たとえば、大入賞口40へ1個入賞させてしまった場合、リミッタ作動数の‘8755個’に達し、これによりリミッタ機能が作動して当該大当り遊技終了後は「時短状態」に移行してしまうことになる。ところが、リミッタ入賞数が8742個のままで、ラウンド遊技終了条件となる大入賞口40の最大開放時間(30秒)が経過するまで待つことができれば、リミッタ機能が作動することなく、そのまま当該大当り遊技が終了し、その後の遊技状態は「確変状態」に移行されることになる。このように、リミッタ賞球数がリミッタ作動数間近であるか否かを知ることができれば、既に説明した第3実施形態と同じように、パンクさせることで、意図的に「確変状態」に移行させて、実質的に1回分の大当りによる利益量を獲得することができる、といった技術介入性がある斬新な遊技性を持たせることができるようになる。
このようなことから本実施形態においても、リミッタ賞球数がリミッタ作動数到達間近となった場合、その旨を遊技者に報知(ここでは、第3実施形態と同様に、このような報知態様を「アシスト報知」として扱う)するように構成することができる。このアシスト報知態様の代表例としては、たとえば、リミッタ賞球数がリミッタ作動数到達間近になると警告演出(たとえば、遊技球の発射停止を指示する(または発射停止を促す)、といった演出態様)を現出することが挙げられる。
上記アシスト報知制御に関し、演出制御部24側には、演出手段に対し、当該アシスト報知を報知制御するアシスト報知制御手段を設けることができる。このアシスト報知制御手段は、リミッタ賞球数がリミッタ作動数到達間近の賞球数としてあらかじめ定められた賞球数(以下、「パンク推奨賞球数」と称する)に達したことを条件に(「パンク推奨賞球数≦リミッタ賞球数」の関係を満たしたことを条件に)、アシスト報知を行うように構成することができる。この場合、演出制御部24側が把握するリミッタ賞球に関しての情報は、たとえば、図24のリミッタ管理処理中のS713の加算処理後にリミッタ入賞数に関しての情報(累積加算の結果値に関する情報)を含む演出制御コマンド(リミッタ賞球数コマンド)を主制御部20から送信しても良い。また大入賞口40だけをリミッタ賞球数の計数対象とする場合は、図16の特別電動役物管理処理中の大入賞口への入賞を検出した場合(ステップS532:YES)に大入賞口コマンドと共にリミッタ入賞数コマンドを送信しても良いし、あるいは当該大入賞口コマンドにリミッタ入賞数に関しての情報を含ませて送信しても良い。なお、上記パンク推奨賞球数を、リミッタ作動数到達直近の値(たとえば、8754個)としてしまうよりも、それよりも少ない値(たとえば、8730個〜8740個程度)にすることが好ましい。これは、アシスト報知がなされときに遊技者が直ちに遊技球の発射を停止したとしても、発射済みの遊技球が未だ遊技盤面上を転動している可能性があり、その遊技球が賞球を伴う入賞口に1または複数個入賞してしまうと、リミッタ作動数に達してしまう恐れがある。このような理由から、上記パンク推奨賞球数を定めるに際しては、たとえば、各入賞口のうち最も賞球数の多い入賞口に遊技球が複数個入賞した場合でもリミッタ作動数到達とはならない値に定めることが好ましい。本実施形態では、大入賞口40の賞球数が最も多いことから、上記パンク推奨賞球数としては、たとえば、8689個〜8728個程度の範囲(発射済みの遊技球が複数個(たとえば、2〜5個程度)であるとして、これらが最も多い賞球数を伴う大入賞口40に全て入賞したとしてもリミッタ作動数に達しない範囲)である。また、上記アシスト報知を行うに際し、当該アシスト報知の実行可否を抽選により決定しても良い。なお、上記アシスト報知を行うに際し、当該アシスト報知の実行可否を抽選により決定しても良い。この抽選に関する機能部(アシスト報知抽選手段)は、演出制御部24が担うことができる。また、アシスト報知は、パンク推奨賞球数に達した時点で実行されても良いが、突然、アシスト報知がなされると、遊技者が焦ってしまい、発射停止動作が遅れてしまうことも考えられる。このような事情に鑑み、第3実施形態と同様の機能を有する「事前報知手段」を設けることができる。この事前報知手段により、たとえば、パンク推奨賞球数を8689個に定めた場合にあっては、それ未満の所定個数(事前報知個数)に達した場合、パンク推奨賞球数に達する旨を事前に報知するように構成することができる。この事前報知個数は、パンク推奨賞球数に達するタイミングが近づいていることを報知するために定められることから、パンク推奨賞球数近傍の値(遊技者が発射停止動作の心構えができる程度の準備期間が設けられるように、たとえば、パンク推奨賞球数から数十個程度少ない値)に定めることが好ましい。
(変形例)
また、上記アシスト報知は、リミッタ入賞数がパンク推奨賞球数に達した場合に実行しても良いが、次のように構成しても良い。
本実施形態では、5R大当りとそれよりもラウンド数が多く、出玉数が相対的に多い15R大当りとが設けられている。たとえば、15R大当り遊技中にパンク推奨賞球数に到達した場合を考えてみる。仮に、15R大当り遊技中の1R目にパンク推奨賞球数に達した場合、この時点でアシスト報知がなされ、遊技者が1R目から「パンク」させてしまうと、少なくとも残り14R分のラウンド遊技による利益量を獲得しないまま大当り遊技が終了してしまうことになる。この後、確変状態となるが、次回当選した大当りが5R大当りであった場合、本来であれば、上記14R分のラウンド遊技による利益量を獲得できたにもかかわらず、5R分のラウンド遊技による利益量しか獲得できないことになる。この場合、その5R大当り遊技をパンクさせてしまい、次回、15R大当りが当選することを期待しても良いが、再度、5R大当りが当選する可能性もあり、また当選させるまでに持ち球が減少してしまう可能性もある。
このようなことから、パンク推奨賞球数に達したタイミングが、次回の大当りにより獲得し得る利益量の増加が見込める可能性の有るタイミングである場合、アシスト報知を行うように構成することが好ましい。つまり、次回の大当りが、利益量が相対的に少ない大当り(たとえば、5R大当り)に当選した場合であっても、パンクさせることにより、獲得し得る利益量の増加が見込める可能性があるタイミングでアシスト報知を行うように構成することが好ましい。
具体的には、リミッタ賞球数がパンク推奨賞球数に到達した場合において(「パンク推奨賞球数≦リミッタ賞球数」の関係を満たした場合において)、利益量が相対的に少ない大当りによる平均出玉数(本実施形態では、5R大当り1回の最大出玉数(540個)であっても良い)を‘S’個、1ラウンド当りの平均出玉数(単位ラウンド遊技の最大出玉数(本実施形態では、108個)であっても良い)を‘T’個とした場合、「残りラウンド数×T≦S」の関係を満たしたことを条件にアシスト報知を行うように構成することができる。より好ましくは、次回の大当りが「5R大当り」である場合であっても、より利益量の増加が見込める「残りラウンド数×T<S」の関係を満たした場合である。なお、本変形例のアシスト報知を行うに際しても、当該アシスト報知の実行可否を抽選により決定しても良い。
このように本実施形態では、アシスト報知を行うことにより、獲得利益の増加タイミングを遊技者に知得させることができる。これにより、技術介入性のある遊技性が付加されて、遊技の面白みをより一層増すことができる。
<21.特許請求の範囲との関係>
以下に、第4実施形態に関する特許請求の範囲との対応関係を示す。なお括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
遊技領域(遊技領域3a)に配置され、所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口(大入賞口40)を開閉可能に構成された特別変動入賞装置(特別変動入賞装置42)と、
所定の始動条件に基づき(たとえば、遊技球が上始動口34または下始動口35に入賞したことを契機に)、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段(図8の当り判定処理(S337))と、
所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段(図5、図13〜図18の特別電動役物管理処理)と、
前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段(図20の遊技状態移行準備処理、図24のリミッタ管理処理、図25の大当り終了処理(S732))と、
前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段(図24のリミッタ管理処理(S711〜S716))と、
前記大入賞口を含む前記遊技領域に配置された各入賞口に対する入賞球が発生したことを条件に、当該各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの所定の賞球数を払い出すための賞球払出手段(遊技球払出装置19)と、を備える弾球遊技機であって、
前記リミッタ手段は、
前記大当り遊技中において、少なくとも前記大入賞口に対する入賞球の発生により払い出される賞球数を累積加算する賞球数加算手段(図24のS712〜S713)と、
前記賞球数加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段(図24のS714)と、
前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段(図24のS715〜S716、図25のS732〜S735)と、を備える。またさらに、前記累積加算の結果値に関する情報を報知する累積情報報知手段(演出制御部24、演出手段(たとえば、液晶表示装置36)を備えることができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態に係る遊技機について説明したが、本発明は例示した実施形態に限定されず、本発明を逸脱しない範囲において各種構成要素の改変が可能である。
本発明は、リミッタ機能を備えた弾球遊技機に有用である。
1 パチンコ遊技機、
2 前面枠、
3 遊技盤、
3a 遊技領域、
4 外枠、
5 球誘導レール、
6 ガラス扉枠、
7 前面操作パネル、
8 上受け皿ユニット、
9 上受け皿、
11 球貸しボタン、
12 カード返却ボタン、
13 枠演出ボタン、
14 球抜きボタン、
15 発射操作ハンドル、
19 遊技球払出装置、
20 主制御部、
21 枠用外部端子基板、
24 演出制御部、
28 発射制御基板、
29 払出制御基板、
31 電源基板、
32 発射装置、
34 上始動口、
34a 上始動口センサ、
35 下始動口、
35a 下始動口センサ、
36 液晶表示装置、
37 普通図柄始動口、
37a 普通図柄始動口センサ、
38 特別図柄表示装置、
39 普通図柄表示装置、
40 大入賞口、
41 普通変動入賞装置、
41c 普通電動役物ソレノイド、
42 特別変動入賞装置、
42a 大入賞口センサ、
42b 開放扉、
42c 大入賞口ソレノイド、
43 一般入賞口、
43a 一般入賞口センサ、
44 風車、
45 装飾ランプ、
45a 光表示装置、
46 スピーカ、
46a 音響発生装置、
47 可動翼片、
48 センター飾り、
49 アウト口、
201 主制御CPU、
202 主制御ROM、
203 主制御RAM、
241 演出制御CPU、
242 演出制御ROM、
243 演出制御RAM。

Claims (8)

  1. 所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
    所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
    前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
    所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
    前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
    前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、を備える弾球遊技機であって、
    前記リミッタ手段は、
    前記大当り種別抽選手段により特定の大当り遊技に制御するかが決定された回数か、または前記大当り遊技制御手段により当該特定の大当り遊技が実行制御される回数を累積加算する特定大当り回数累積加算手段と、
    前記特定大当り回数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
    前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
    所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放するラウンド遊技をあらかじめ定めた規定ラウンド数を上限として繰り返し実行する大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
    前記当落抽選により当選となった場合、前記規定ラウンド数が異なる複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
    所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
    前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
    前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、を備える弾球遊技機であって、
    前記リミッタ手段は、
    前記大当り種別抽選手段により大当り遊技が決定される都度、その大当り遊技に対応した前記規定ラウンド数値を累積加算するラウンド数累積加算手段と、
    前記ラウンド数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
    前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  3. 所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
    前記大入賞口に入賞した遊技球を検出する大入賞口入賞球検出手段と、
    所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
    前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
    所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
    前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
    前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、を備える弾球遊技機であって、
    前記リミッタ手段は、
    前記大入賞口入賞球検出手段からの検出情報に基づき、前記大入賞口に入賞した遊技球の個数を累積加算する大入賞口入賞数累積加算手段と、
    前記大入賞口入賞数累積加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
    前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限個数に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  4. 遊技領域に配置され、所定の賞球数の払い出しを伴う大入賞口を開閉可能に構成された特別変動入賞装置と、
    所定の始動条件に基づき、前記特別変動入賞装置の大入賞口を開放して通常遊技状態よりも遊技者に有利な大当り遊技を発生させるか否かを抽選する当落抽選手段と、
    前記当落抽選により当選となった場合、前記特別変動入賞装置の大入賞口の開放動作パターンを異ならせることにより1回の大当り遊技において遊技者が獲得可能な賞球総数に差が生じ得る複数種類の大当り遊技のうちからいずれの大当り遊技に制御するかを抽選により決定する大当り種別抽選手段と、
    所定の実行条件に基づき、前記大当り種別抽選手段より決定された大当り遊技を実行制御する大当り遊技制御手段と、
    前記大当り遊技が終了したことを条件に、前記当落抽選手段による当選確率を通常確率状態よりも向上した高確率状態に移行制御する確率変動制御手段と、
    前記高確率状態が継続される継続回数を所定の上限回数までに制限するリミッタ手段と、
    前記大入賞口を含む前記遊技領域に配置された各入賞口に対する入賞球が発生したことを条件に、当該各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの所定の賞球数を払い出すための賞球払出手段と、を備える弾球遊技機であって、
    前記リミッタ手段は、
    前記大当り遊技中において、少なくとも前記大入賞口に対する入賞球の発生により払い出される賞球数を累積加算する賞球数加算手段と、
    前記賞球数加算手段による累積加算の結果値が所定の上限値に達したか否かを判定するリミッタ作動判定手段と、
    前記リミッタ作動判定手段により前記累積加算の結果値が前記所定の上限値に達したと判定されたことを条件に、前記確率変動制御手段による高確率状態の移行制御をせずに前記通常確率状態に移行制御する高確率状態移行制限手段と、
    を備えることを特徴とする弾球遊技機。
  5. 前記賞球数加算手段は、前記大当り遊技中において、前記遊技領域に配置された各入賞口に対する入賞球の発生により払い出される賞球数を累積加算する、ことを特徴とする請求項4に記載の弾球遊技機。
  6. 前記特定の大当り遊技は、前記大当り種別抽選手段による抽選により相対的に高い確率で決定される大当り遊技である、ことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  7. 前記特定の大当り遊技は、遊技者が獲得可能な賞球総数が相対的に高い大当り遊技である、ことを特徴とする請求項1または6に記載の弾球遊技機。
  8. さらに、前記累積加算の結果値に関する情報を報知する累積情報報知手段を備える、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の弾球遊技機。
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