JP2012100683A - 内視鏡の湾曲操作装置、及びそれを用いた内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】湾曲操作部31は、操作部を構成するフレーム38の半球形状のガイド面38aに湾曲操作部31のワイヤ固定部36aに設けられたOリング39を圧接させた際の摩擦力で、傾倒操作される操作軸32aの傾倒操作位置を保持して湾曲部の湾曲状態を維持する摩擦力保持部50を設けた。
【選択図】図3
Description
さらに、上記特許文献1には、操作軸の操作位置を摩擦力により保持する摩擦力保持部が設けられている。この摩擦力保持部は、操作軸の基端側に設けた曲面状の摩擦部材と、この摩擦部材に対して適合した形状を有し、この摩擦部材に押し当てることで発生する摩擦力により操作軸の操作位置を保持するストッパ部材とを具備して構成される。そして、摩擦部材にストッパ部材を押し当てることで発生する摩擦力により操作軸の操作位置が保持される。
そして、上記構成では、牽引部材の基端部を固定する湾曲操作部の牽引部材固定部に設けた弾性体の摩擦部材をフレームのガイド面に摩擦部材を圧接させた際の摩擦力で、傾倒操作される操作軸の傾倒操作位置を保持して湾曲部の湾曲状態を維持する摩擦力保持部を設けたことにより、操作軸の傾倒操作位置を保持するための付勢力を発生させるためにばね部材を使用する場合に比べて湾曲操作部の構成を簡素化することができる。そのため、湾曲操作部の部品点数を減らして湾曲操作部全体を小型化するうえで有利となり、製造コストを低減することができるようにしたものである。
そして、上記構成では、少なくとも牽引部材固定部と摩擦部材とが弾性体で一体成形された一体成形体を設けることにより、湾曲操作部の構成を一層、簡素化することができる。
そして、上記構成では、軸受けを操作指示手段とは反対側から回動自在に支持する第1の支え部と、軸受けを第1の支え部とは反対側から回動自在に支持する第2の支え部との接触部の摩擦力保持面に摩擦力を発生させながら摺動し、湾曲部の湾曲状態を維持する。
そして、上記構成では、牽引部材の基端部を固定する湾曲操作部の牽引部材固定部に設けた弾性体の摩擦部材をフレームのガイド面に摩擦部材を圧接させた際の摩擦力で、傾倒操作される操作軸の傾倒操作位置を保持して湾曲部の湾曲状態を維持する摩擦力保持部を設けたことにより、操作軸の傾倒操作位置を保持するための付勢力を発生させるためにばね部材を使用する場合に比べて湾曲操作部の構成を簡素化することができる。そのため、湾曲操作部の部品点数を減らして湾曲操作部全体を小型化するうえで有利となり、内視鏡装置全体の製造コストを低減することができるようにしたものである。
(構成)
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施の形態の工業用内視鏡装置1全体の概略構成を示すものである。図1に示すように本実施の形態の内視鏡装置1は、挿入部20の先端部21に撮像素子(不図示)を内蔵したバッテリ駆動型の例えば工業用内視鏡(以下、内視鏡と略記する)2と、この内視鏡2に接続された装置本体4とで主に構成されている。装置本体4は、内視鏡2の観察部位を照明する照明光を供給する光源部及び撮像素子の駆動及びこの撮像素子から出力される画像信号から映像信号を生成する画像処理部及び、この画像処理部から出力される映像信号を得て内視鏡画像を表示する表示装置であるモニタ3などを備えている。
また、操作部材32の基端側には、アーム部36の下側に略半球状の下側接触部52aが設けられている。フレーム38には、軸受け40を操作部材32とは反対側から回動自在に支持する第1の支え部54を保持する保持板53が設けられている。アーム部36の下側接触部52aと接触する第1の支え部54の接触面には、アーム部36の下側接触部52aと対応する半球状の凹曲面が形成されている。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の工業用内視鏡装置1は、図2および図3に示すように湾曲操作部31の操作部材32が直立状態のとき湾曲部22は直線状態になるように構成されている。そして、湾曲操作部31の操作部材32の傾倒操作(操作軸32aの傾倒方向及び傾倒角度を変化させる操作)を行うことによって、湾曲部22を遠隔的に湾曲操作させることにより、挿入部20の先端部21の観察方向を任意の方向に向ける操作が行われる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡装置1では、湾曲操作部31にフレーム38のガイド面38aにアーム部36のOリング39を圧接させた際の摩擦力によって湾曲操作部31の操作部材32の操作位置を保持する摩擦力保持部50を設けている。そのため、従来の湾曲操作部のように操作軸の基端側に設けた曲面状の摩擦部材にストッパ部材を押し当てるための付勢力を発生させるためにばね部材を使用する場合に比べて湾曲操作部31の構成を簡素化することができる。したがって、湾曲操作部31の部品点数を減らして湾曲操作部31全体を小型化するうえで有利となり、製造コストを低減することができる内視鏡の湾曲操作装置を提供することができる。
(構成)
図4および図5は、第1の開示例を示す。本開示例は、第1の実施の形態(図1乃至図3参照)のようにアーム部36のOリング39をフレーム38のガイド面38aに圧接させた際の摩擦力によって湾曲操作部31の操作部材32の操作位置を保持する摩擦力保持部50とは異なる構成の摩擦力保持部60を設けたものである。なお、図4および図5中で、図1乃至図3と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
上記構成では、ガイド部材56と操作ワイヤ33との接触部位間で円管部材61を圧接させた際の摩擦力で、傾倒操作される操作部材32の操作軸32aの傾倒操作位置を保持して湾曲部22の湾曲状態を維持する摩擦力保持部60を設けたので、従来の湾曲操作部のように操作軸の基端側に設けた曲面状の摩擦部材にストッパ部材を押し当てるための付勢力を発生させるためにばね部材を使用する場合に比べて湾曲操作部31の構成を簡素化することができる。したがって、湾曲操作部31の部品点数を減らして湾曲操作部31全体を小型化するうえで有利となり、製造コストを低減することができる内視鏡の湾曲操作装置を提供することができる。
(構成)
図6および図7は、第2の開示例を示す。本開示例は、第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡装置1の湾曲操作部31とは異なる構成の湾曲操作部71を設けたものである。なお、図6および図7中で、図1乃至図3と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
また、フレーム38の保持板53には、操作部材32の摩擦部材72の基端部と当接するストッパ部材74と、このストッパ部材74を摩擦部材72の基端部に当接する方向に付勢するばね部材(付勢手段)75とが設けられている。ストッパ部材74の端面(図6中で上端面)には、平面からなる突き当て面76が形成されている。そして、ストッパ部材74と摩擦部材72の基端部と当接部の摩擦力で、傾倒操作される操作部材32の傾倒操作位置を保持して湾曲部22の湾曲状態を維持する摩擦力保持部77が設けられている。
次に、上記構成の作用について説明する。本開示例の湾曲操作部71では、操作部材32が直立状態で保持されている場合には、図7(A)に示すように操作部材32の摩擦部材72の当接面73と、ストッパ部材74の突き当て面76とが平面同士の面接触状態で保持されている。そのため、この状態では、操作部材32の摩擦部材72の当接面73と、ストッパ部材74の突き当て面76との接触面の面積が大きいので、操作部材32の摩擦部材72の当接面73と、ストッパ部材74の突き当て面76との接触面間には比較的大きな摩擦力が作用する。その結果、操作部材32が直立状態で保持されている場合には、摩擦力保持部77によって操作部材32が直立状態で安定に保持される。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本開示例の内視鏡装置1の湾曲操作部71では、操作部材32のアーム部36の軸状の摩擦部材72の端面に、平面からなる当接面73を形成し、フレーム38の保持板53のストッパ部材74の端面に、平面からなる突き当て面76を形成している。そのため、操作部材32が直立状態で保持されている場合と、操作部材32が直立状態から傾倒操作された場合とで、操作部材32を操作する操作者の操作感などの感触が変化するので、操作部材32が直立状態で保持されている場合と、操作部材32が直立状態から傾倒操作された場合との違いを操作部材32を操作する操作者の操作感などの感触の違いで判別することができる効果がある。
(構成)
図8(A),(B)は、第3の開示例を示す。本開示例は、第2の開示例(図6および図7参照)の変形例である。すなわち、本開示例では、操作部材32の摩擦部材72の端面(図8中で下端面)に、2つの平面からなる当接面81,82が形成されている。2つの当接面81,82はそれぞれ摩擦部材72の中心線L1に対してほぼ45°の角度で交差する傾斜面によって形成されている。
次に、上記構成の作用について説明する。本開示例の湾曲操作部71では、操作部材32が直立状態で保持されている場合には、図8(A)に示すように操作部材32の摩擦部材72の2つの当接面81,82間の交点の部分がストッパ部材74の突き当て面76と線接触状態、あるいは点接触状態の接触状態で保持されている。そのため、この状態では、操作部材32の摩擦部材72と、ストッパ部材74の突き当て面76との接触面間の面積が小さくなるので、操作部材32の摩擦部材72と、ストッパ部材74の突き当て面76との接触面間に作用する摩擦力は小さくなる。その結果、操作部材32が直立状態で保持されている場合には、摩擦力保持部77によって操作部材32の操作位置を保持して湾曲部22の湾曲状態を維持する力の大きさが小さくなる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本開示例の内視鏡装置1の湾曲操作部71では、操作部材32のアーム部36の軸状の摩擦部材72の端面に、平面からなる2つの当接面81,82を形成し、フレーム38の保持板53のストッパ部材74の端面に、平面からなる突き当て面76を形成している。そのため、操作部材32が直立状態で保持されている場合と、操作部材32が直立状態から最大傾倒状態まで傾倒操作された場合とで、操作部材32を操作する操作者の操作感などの感触が変化するので、操作部材32が直立状態で保持されている場合と、操作部材32が直立状態から最大傾倒状態まで傾倒操作された場合との違いを操作部材32を操作する操作者の操作感などの感触の違いで判別することができる効果がある。
[第4の開示例]
(構成)
図9は、第4の開示例を示す。本開示例は、第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡装置1の湾曲操作部31とは異なる構成の湾曲操作部91を設けたものである。なお、図9中で、図1乃至図3と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本開示例の湾曲操作部91では、摩擦部材93の回転中心Oに対して操作部材32の先端部側に凹む半球状のガイド面95を摩擦部材93の内面に設け、この凹曲面状のガイド面95にストッパ部材94の当接部材96を当接させている。そのため、本開示例の湾曲操作部91では、摩擦部材93の内面に凹曲面状のガイド面95が形成されていない場合に比べて湾曲操作部91のユニット全体の高さを低くすることができる。その結果、湾曲操作部91のユニット全体の小型化を図ることができる。
(構成)
図10および図11(A),(B)は、第5の開示例を示す。本開示例は、第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡装置1の湾曲操作部31とは異なる構成の湾曲操作部101を設けたものである。なお、図10および図11(A),(B)中で、図1乃至図3と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本開示例の湾曲操作部101では、第1の回動軸102と第1の軸支部103との間の摩擦部材106および第2の回動軸104と第2の軸支部105との間の摩擦部材107の摩擦力で、傾倒操作される操作部材32の操作軸32aの傾倒操作位置を保持して湾曲部22の湾曲状態を維持する摩擦力保持部108を設けている。そのため、本開示例の湾曲操作部101では、従来の湾曲操作部のように操作軸の基端側に設けた曲面状の摩擦部材にストッパ部材を押し当てるための付勢力を発生させるためにばね部材を省略することができる。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 細長な挿入部の先端側に設けられた湾曲自在な湾曲部の湾曲操作を傾倒方向及び傾倒角度を変化させる傾倒操作によって行う、前記挿入部の基端部に連設する操作部を構成するフレームに回動自在に設けられた軸受けに基端側が固設され当該軸受けの回転中心点に対して所定の方向に回動可能な、先端側が当該操作部の外部に突出して設けられた操作指示手段と、先端部が前記湾曲部の所定位置に固定され、基端部が前記操作指示手段の基端側であって、前記軸受けを挟んで設けられたアーム部材が有する複数のアーム部に固定された、前記操作指示手段の傾倒操作によって移動されて前記湾曲部を湾曲させる牽引部材と、を具備する内視鏡において、前記フレームに前記牽引部材を移動可能に挿通するガイド部材を設け、前記ガイド部材と前記牽引部材との接触部位間の少なくともいずれか一方に弾性体の摩擦部材を設け、前記ガイド部材と前記牽引部材との接触部位間で前記摩擦部材を圧接させた際の摩擦力で、傾倒操作される前記操作指示手段の傾倒操作位置を保持して前記湾曲部の湾曲状態を維持する摩擦力保持部を設けたことを特徴とする内視鏡。
Claims (4)
- 細長な挿入部の先端側に設けた湾曲自在な湾曲部の湾曲操作を指示入力する湾曲操作部が前記挿入部の基端部に連設する操作部に設けられ、
先端部が前記湾曲部の所定位置に固定された牽引部材の基端部が前記湾曲操作部に固定され、前記湾曲操作部の操作によって前記牽引部材を介して前記湾曲部を湾曲させる内視鏡の湾曲操作装置において、
前記湾曲操作部は、前記湾曲部の湾曲操作を傾倒方向及び傾倒角度を変化させる操作軸の傾倒操作によって行う操作指示手段と、
前記操作軸の基端側が固設され、前記操作部を構成するフレームに回動自在に設けられた軸受けと、
前記フレームに設けられ、前記軸受けの回転中心を中心とした所定半径の半球面を有する半球形状のガイド面と、
前記牽引部材の基端部を固定する前記湾曲操作部の牽引部材固定部に設けられ、前記ガイド面に圧接される弾性体の摩擦部材と、を具備し、
前記フレームの前記ガイド面に前記摩擦部材を圧接させた際の摩擦力で、傾倒操作される前記操作軸の傾倒操作位置を保持して前記湾曲部の湾曲状態を維持する摩擦力保持部を設けたことを特徴とする内視鏡の湾曲操作装置。 - 前記フレームは、樹脂材料で形成された樹脂フレームを有し、
前記操作指示手段は、少なくとも前記牽引部材固定部と前記摩擦部材とが弾性体で一体成形された一体成形体を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の湾曲操作装置。 - 前記フレームは、前記軸受けを前記操作指示手段とは反対側から回動自在に支持する第1の支え部と、前記軸受けを前記第1の支え部とは反対側から回動自在に支持する第2の支え部とを有し、
前記第1の支え部および前記第2の支え部と前記軸受けとの接触部に摩擦力を発生させながら摺動し、前記湾曲部の湾曲状態を維持する摩擦力保持面を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の湾曲操作装置。 - 被検体内に挿入される挿入部と、
前記挿入部の先端側に設けられ、前記挿入部を湾曲操作する湾曲部と、
前記挿入部の基端部に連接された操作部と、
前記操作部に設けられ、前記湾曲部の湾曲操作を指示する湾曲操作部と、
を備え、
前記湾曲操作部は、前記湾曲部の湾曲操作を傾倒方向及び傾倒角度を変化させる操作軸の傾倒操作によって行う操作指示手段と、
前記操作軸の基端側が固設され、前記操作部を構成するフレームに回動自在に設けられた軸受けと、
前記フレームに設けられ、前記軸受けの回転中心を中心とした所定半径の半球面を有する半球形状のガイド面と、
前記牽引部材の基端部を固定する前記湾曲操作部の牽引部材固定部に設けられ、前記ガイド面に圧接される弾性体の摩擦部材と、を具備し、
前記フレームの前記ガイド面に前記摩擦部材を圧接させた際の摩擦力で、傾倒操作される前記操作軸の傾倒操作位置を保持して前記湾曲部の湾曲状態を維持する摩擦力保持部を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
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