JP2012098557A - Mems構造部材用感光性樹脂組成物、パターン作製方法、並びに、mems構造体及びその作製方法 - Google Patents

Mems構造部材用感光性樹脂組成物、パターン作製方法、並びに、mems構造体及びその作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】形成したパターンをベークした後であっても矩形又は矩形に近いプロファイルが形成可能なMEMS構造部材用感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(成分A)カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)と、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)とを有する重合体、(成分B)光酸発生剤、並びに、(成分C)溶剤、を含むことを特徴とするMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、MEMS構造部材用感光性樹脂組成物、パターン作製方法、並びに、MEMS構造体及びその作製方法に関する。
近年、機械駆動部品、センサー、アクチュエータ、電子回路を一つのシリコン基板、ガラス基板、有機材料などの上に集積化したデバイスとして注目されているMEMS(Micro Electro Mechanical System)は、情報通信分野から自動車、民生機器、医療、バイオ分野など、様々な分野への展開が期待されている。一方、これら各分野におけるダウンサイジング化の要請は、ますます高まる傾向にあり、微細なレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物及び該樹脂組成物を活用したMEMSデバイス作製プロセスの開発が求められている。
また、従来の感光性樹脂組成物としては、以下の特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1には、ポジ型感光性樹脂組成物が提案されている。
特許文献2〜4には、パターン寸法のばらつきが生じることなく、高膜厚、高アスペクト比の微細なレジストパターンを形成できる感光性樹脂組成物、更には前記レジストパターンを部品として組み込んだMEMS用デバイスが開示されている。
特開平10−73923号公報 特表2007−522531号公報 特開2008−250200号公報 特開2009−263544号公報
厚膜レジストとして使用する場合には、現像工程にて適正なパターンを得るために高感度が求められており、また、厚膜では熱フローや硬化収縮の影響が大きくなるため、プロファイル制御技術が一層重要なものとなる。なお、厚膜とは、溶剤乾燥除去後の膜厚が4〜100μmであるレジストの使用形態を指す。
従来の感光性樹脂組成物では、硬化膜強度を向上させるためのベーク工程を行うと、矩形又は矩形に近いプロファイルを得ることが難しかった。
例えば、前記特許文献1に記載の感光性樹脂組成物は、ベーク時の熱フローにより矩形プロファイルが得られないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、形成したパターンをベークした後であっても矩形又は矩形に近いプロファイルが形成可能なMEMS構造部材用感光性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の<1>、<11>、<16>又は<17>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<10>及び<12>〜<15>とともに以下に記載する。
<1>(成分A)カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)と、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)とを有する重合体、(成分B)光酸発生剤、並びに、(成分C)溶剤、を含むことを特徴とするMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<2>テーパー角70°以上のベーク断面形状を形成しうる、上記<1>に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<3>膜厚4〜100μmの厚膜MEMS構造部材用感光性樹脂組成物である、上記<1>又は<2>に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<4>成分Aの重量平均分子量が20,000以上である、上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<5>(成分D)熱架橋剤を更に含む、上記<1>〜<4>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<6>エポキシ基、オキセタニル基、水酸基及びカルボキシ基を合計した官能基当量が400g/eq以上である有機化合物を含有する、上記<1>〜<5>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<7>成分Aが、前記モノマー単位(a1)及び(a2)以外に、環構造を有するモノマー単位(a3)を更に有する、上記<1>〜<6>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<8>成分Aが、前記モノマー単位(a1)及び(a2)以外に、カルボキシ基又は水酸基を有するモノマー単位(a4)を更に有する、上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<9>成分Aにおけるモノマー単位(a1)の含有量が、成分Aの全モノマー単位に対し、45モル%以下である、上記<1>〜<8>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<10>化学増幅ポジ型MEMS構造部材用感光性樹脂組成物である、上記<1>〜<9>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物、
<11>上記<1>〜<10>のいずれか1つに記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物から溶剤を除去し膜を形成する膜形成工程、前記膜を活性光線によりパターン状に露光する露光工程、露光された前記膜を水性現像液により現像しパターンを形成する現像工程、及び、前記パターンを加熱するベーク工程、を含むパターン作製方法、
<12>前記現像工程後、かつ前記ベーク工程の前に、前記パターンを活性光線により露光するポスト露光工程を含む、上記<11>に記載のパターン作製方法、
<13>前記ベーク工程が、2段階以上の加熱を行う工程であり、1段階目の加熱が90℃〜150℃の温度範囲内である、上記<11>又は<12>に記載のパターン作製方法、
<14>前記ベーク工程後の前記パターンの断面形状におけるテーパー角が、70°以上である、上記<11>〜<13>のいずれか1つに記載のパターン作製方法、
<15>前記ベーク工程後の前記パターンの膜厚が、4〜100μmである、上記<11>〜<14>のいずれか1つに記載のパターン作製方法、
<16>上記<11>〜<15>のいずれか1つに記載のパターン作製方法により作製したパターンをMEMS構造体の部材として用いるMEMS構造体の作製方法、
<17>上記<11>〜<15>のいずれか1つに記載のパターン作製方法で作製したパターンをMEMS構造体の部材として有するMEMS構造体。
本発明によれば、形成したパターンをベークした後であっても矩形又は矩形に近いプロファイルが形成可能なMEMS構造部材用感光性樹脂組成物を提供することができる。特に、矩形性が求められる厚膜レジスト用途に適している。
ベーク後の断面プロファイルを示す模式図である。
以下、本発明の感光性樹脂組成物について詳細に説明する。
なお、本発明において、数値範囲を表す「下限〜上限」の記載は、「下限以上、上限以下」を表し、「上限〜下限」の記載は、「上限以下、下限以上」を表す。すなわち、上限及び下限を含む数値範囲を表す。
また、本発明において、「(成分A)カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)と、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)とを有する重合体」等を、単に「成分A」等ともいい、「カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)」等を、単に「モノマー単位(a1)」等ともいう。
(MEMS構造部材用感光性樹脂組成物)
本発明のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物(以下、単に「感光性樹脂組成物」ともいう。)は、(成分A)カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)と、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)とを有する重合体、(成分B)光酸発生剤、並びに、(成分C)溶剤、を含むことを特徴とする。
本発明の感光性樹脂組成物は、ポジ型感光性樹脂組成物であることが好ましく、化学増幅型のポジ型感光性樹脂組成物(化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物)であることが特に好ましい。
なお、MEMSという言葉は様々な定義で用いられているが、本発明におけるMEMSという言葉は、機械的駆動部分を含むことを前提としており、例えば、TFT素子のような電子回路からのみ構成されるデバイスは含まないものとする。
本発明のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物は、膜厚4〜100μmの厚膜MEMS構造部材用感光性樹脂組成物であることが好ましい。なお、本発明において、厚膜とは、溶剤乾燥除去後の膜厚が4〜100μmである使用形態を指す。
また、本発明のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物は、テーパー角70°以上のベーク断面形状を形成しうるMEMS構造部材用感光性樹脂組成物であることが好ましい。
前記「テーパー角」とは、パターンを形成しベークを行った後の断面形状において、パターンの側面と、パターンが形成されている基板平面とのなす角である。パターンの側面の断面形状が直線でない場合は、前記断面形状において、基板と接するパターン下面の端部とパターン上面の端部とを結んだ直線と、基板平面とのなす角とする。なお、パターンの側面の断面形状が半円や弓形等であり、パターン上面が認められない場合は、基板から最も離れた円弧上の点と基板と接するパターン下面の端部とを結んだ直線と、基板平面とのなす角とする。
具体例としては、図1に示す各パターン断面形状におけるθがテーパー角である。
図1の評価点1の例では、パターン断面形状が弓形であり、パターン上面が認められないので、基板から最も離れた円弧上の点である円弧の頂点と基板と接するパターン下面の端部とを結んだ直線と、基板平面とのなす角をθとしている。
以下、感光性樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
なお、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
(成分A)カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)と、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)とを有する重合体
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分A)カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)と、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)とを有する重合体を含有する。
成分Aは、前記モノマー単位(a1)及び(a2)以外に、環構造を有するモノマー単位(a3)、及び/又は、カルボキシ基又は水酸基を有するモノマー単位(a4)を含有することが好ましい。
また、成分Aは、前記モノマー単位(a1)〜(a4)以外のモノマー単位(a5)を含有してもよい。
なお、本発明における「モノマー単位」は、モノマー1分子から形成される構成単位だけでなく、モノマー1分子から形成される構成単位を高分子反応等により変性した構成単位も含むものとする。
また、前記カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基は、酸により前記酸分解性基を分解(脱保護)することにより、カルボキシ基又はフェノール性水酸基を生成することができる。
成分Aは、アルカリ不溶性であり、前記モノマー単位(a1)における酸分解性基が分解したときにアルカリ可溶性となる樹脂であることが好ましい。
また、本発明における「アルカリ可溶性」とは、当該化合物(樹脂)の溶液を基板上に塗布し、90℃で2分間加熱することによって形成される当該化合物(樹脂)の塗膜(厚さ4μm)の、23℃における0.4重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が、0.01μm/秒以上であることをいい、「アルカリ不溶性」とは、当該化合物(樹脂)の溶液を基板上に塗布し、90℃で2分間加熱することによって形成される当該化合物(樹脂)の塗膜(厚さ4μm)の、23℃における0.4重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が0.01μm/秒未満、好ましくは0.005μm/秒未満であることをいう。
成分Aの重量平均分子量(Mw)は、5,000以上であることが好ましく、12,000以上であることがより好ましく、20,000以上であることが更に好ましく、また、1,000,000以下であることが好ましく、80,000以下であることがより好ましく、60,000以下であることが更に好ましい。上記範囲であると、ベーク工程後においても良好な矩形又は矩形に近いプロファイルを得ることができる。また、重量平均分子量が12,000以上であると、ベーク工程における形状変化が小さく、特に矩形又は矩形に近いプロファイルを得ることができる。また、重量平均分子量が80,000以下であると、現像時のパターン形成性に優れる。
なお、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定されるポリスチレン換算の値である。溶剤はTHFを用い、カラムにはTSKgel SuperHZ3000及びTSKgel SuperHZM−M(いずれも東ソー(株)製)を使用して測定することが好ましい。
成分Aは、アクリル系重合体であることが好ましい。
本発明における「アクリル系重合体」は、付加重合型の樹脂であり、(メタ)アクリル酸又はそのエステルに由来するモノマー単位を含む重合体であり、(メタ)アクリル酸又はそのエステルに由来するモノマー単位以外のモノマー単位、例えば、スチレン類に由来するモノマー単位やビニル化合物に由来するモノマー単位等を有していてもよい。また、成分Aは、(メタ)アクリル酸に由来するモノマー単位及び(メタ)アクリル酸エステルに由来するモノマー単位をともに含んでもよい。
なお、本明細書では、「(メタ)アクリル酸又はそのエステルに由来するモノマー単位」を「アクリル系モノマー単位」ともいう。また、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸及びアクリル酸を総称するものとする。
成分Aは、アセタール構造又はケタール構造を有することが好ましく、アセタール構造及びケタール構造の両方を有していてもよい。
アセタール構造又はケタール構造としては、下記式(I)で表される構造であることが好ましい。
Figure 2012098557
式(I)におけるR1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子、直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基又はシクロアルキル基を表す。ただし、R1及びR2の少なくとも1つはアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
式(I)におけるR3は、直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
1又はR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよい。
式(I)における波線部分は、他の構造との結合位置を表す。
式(I)のR1及びR2におけるアルキル基は、炭素原子数1〜6の直鎖状は分岐鎖状アルキル基が好ましい。R1及びR2におけるシクロアルキル基は、炭素原子数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。
式(I)のR3におけるアルキル基は、炭素原子数1〜10の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましい。R3におけるシクロアルキル基は、炭素原子数3〜10のシクロアルキル基が好ましい。R3におけるアラルキル基は、炭素原子数7〜10のアラルキル基が好ましい。
1又はR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成する際には、R1又はR2と、R3とが連結して炭素原子数2〜5のアルキレン鎖を形成することが好ましい。
3としてのアルキル基、シクロアルキル基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子が挙げられる。また、前記置換基の炭素原子数は6以下が好ましい。
前記式(I)において、R1及びR2の一方が水素原子であるカルボン酸のアセタールエステル構造(−COOR7)におけるR7としては、例えば、1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−i−プロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−i−ブトキシエチル基、1−sec−ブトキシエチル基、1−t−ブトキシエチル基、1−シクロペンチルオキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−ノルボルニルオキシエチル基、1−ボルニルオキシエチル、1−ベンジルオキシエチル基、1−フェネチルオキシエチル基、(シクロヘキシル)(メトキシ)メチル基、(シクロヘキシル)(エトキシ)メチル基、(シクロヘキシル)(n−プロポキシ)メチル基、(シクロヘキシル)(i−プロポキシ)メチル基、(シクロヘキシル)(シクロヘキシルオキシ)メチル基、(シクロヘキシル)(ベンジルオキシ)メチル基、(フェニル)(メトキシ)メチル基、(フェニル)(エトキシ)メチル基、(フェニル)(n−プロポキシ)メチル基、(フェニル)(i−プロポキシ)メチル基、(フェニル)(シクロヘキシルオキシ)メチル基、(フェニル)(ベンジルオキシ)メチル基、(ベンジル)(メトキシ)メチル基、(ベンジル)(エトキシ)メチル基、(ベンジル)(n−プロポキシ)メチル基、(ベンジル)(i−プロポキシ)メチル基、(ベンジル)(シクロヘキシルオキシ)メチル基、(ベンジル)(ベンジルオキシ)メチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基等を挙げることができる。
前記式(I)においてR1及びR2のいずれもが水素原子でない、カルボン酸のケタールエステル構造(−COOR8)におけるR8としては、例えば、1−メチル−1−メトキシエチル基、1−メチル−1−エトキシエチル基、1−メチル−1−n−プロポキシエチル基、1−メチル−1−i−プロポキシエチル基、1−メチル−1−n−ブトキシエチル基、1−メチル−1−i−ブトキシエチル基、1−メチル−1−sec−ブトキシエチル基、1−メチル−1−t−ブトキシエチル基、1−メチル−1−シクロペンチルオキシエチル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−メチル−1−ノルボルニルオキシエチル基、1−メチル−1−ボルニルオキシエチル基、1−メチル−1−ベンジルオオキシエチル基、1−メチル−1−フェネチルオキシエチル基、1−シクロヘキシル−1−メトキシエチル基、1−シクロヘキシル−1−エトキシエチル基、1−シクロヘキシル−1−n−プロポキシエチル基、1−シクロヘキシル−1−i−プロポキシエチル基、1−シクロヘキシル−1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−シクロヘキシル−1−ベンジルオキシエチル基、1−フェニル−1−メトキシエチル基、1−フェニル−1−エトキシエチル基、1−フェニル−1−n−プロポキシエチル基、1−フェニル−1−i−プロポキシエチル基、1−フェニル−1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−フェニル−1−ベンジルオキシエチル基、1−ベンジル−1−メトキシエチル基、1−ベンジル−1−エトキシエチル基、1−ベンジル−1−n−プロポキシエチル基、1−ベンジル−1−i−プロポキシエチル基、1−ベンジル−1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−ベンジル−1−ベンジルオキシエチル基、2−メチル−2−テトラヒドロフラニル基、2−メチル−2−テトラヒドロピラニル基、1−メトキシシクロペンチル基、1−メトキシ−シクロヘキシル基等を挙げることができる。
上記カルボン酸のアセタール構造又はケタール構造において、プロセス安定性の観点から、アセタール構造がより好ましい。
カルボン酸のアセタールエステル構造(−COOR7)における好ましいR7としては、1−エトキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基が好ましく、感度の観点から、1−エトキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基が特に好ましい。
成分Aは、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステルに由来するモノマー単位を、成分Aの全モノマー単位に対し、50モル%以上含有することが好ましく、90モル%以上含有することがより好ましく、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステルに由来するモノマー単位のみからなる重合体であることが特に好ましい。
以下、モノマー単位(a1)、モノマー単位(a2)等の各モノマー単位について説明する。
<カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)>
成分Aは、カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)を少なくとも有する。
成分Aがモノマー単位(a1)を有することにより、極めて高感度な感光性樹脂組成物とすることができる。カルボキシ基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位は、フェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位に比べると、現像が速いという特徴がある。よって、速く現像したい場合にはカルボキシ基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位が好ましい。逆に現像を遅くしたい場合にはフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位を用いることが好ましい。
〔カルボキシ基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1−1)〕
−カルボキシ基を有するモノマー単位(a1−1−1)−
カルボキシ基を有するモノマー単位としては、例えば、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸などの、分子中に少なくとも1個のカルボキシ基を有する不飽和カルボン酸等に由来するモノマー単位が挙げられる。
カルボキシ基を有するモノマー単位を得るために用いられる不飽和カルボン酸としては以下に挙げるようなものが用いられる。すなわち、不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロロアクリル酸、ケイ皮酸などが挙げられる。また、不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸などが挙げられる。また、カルボキシ基を有するモノマー単位を得るために用いられる不飽和多価カルボン酸は、その酸無水物であってもよい。具体的には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。また、不飽和多価カルボン酸は、多価カルボン酸のモノ(2−メタクリロイロキシアルキル)エステルであってもよく、例えば、コハク酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)などが挙げられる。
更に、不飽和多価カルボン酸は、その両末端ジカルボキシポリマーのモノ(メタ)アクリレートであってもよく、例えば、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレートなどが挙げられる。
また、不飽和カルボン酸としては、アクリル酸−2−カルボキシエチルエステル、メタクリル酸−2−カルボキシエチルエステル、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、4−カルボキシスチレン等も用いることができる。
中でも、現像性の観点から、カルボキシ基を有するモノマー単位を形成するためには、アクリル酸、メタクリル酸、又は不飽和多価カルボン酸の無水物等を用いることが好ましく、アクリル酸又はメタクリル酸を用いることがより好ましい。
カルボキシ基を有するモノマー単位(a1−1−1)は、1種単独で構成されていてもよいし、2種以上で構成されていてもよい。
また、カルボキシ基を有するモノマー単位(a1−1−1)は、水酸基を有するモノマー単位と酸無水物とを反応させて得られたモノマー単位であってもよい。
酸無水物としては、公知のものが使用でき、具体的には、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸等の二塩基酸無水物;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物などの酸無水物が挙げられる。これらの中では、現像性の観点から、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、又は、無水コハク酸が好ましい。
酸無水物の前記水酸基に対する反応率は、現像性の観点から、10〜100モル%であることが好ましく、30〜100モル%であることがより好ましい。
(a1−1−2)カルボキシ基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位
カルボキシ基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位とは、好ましくは前記カルボキシ基を有するモノマー単位(a1−1−1)のカルボキシ基が、以下で詳細に説明する酸分解性基によって保護された残基を有するモノマー単位である。
酸分解性基としては、これまでKrF用ポジ型レジスト、ArF用ポジ型レジストにおける酸分解性基として公知のものを使用でき、特に限定されない。従来、酸分解性基としては、酸により比較的分解し易い基(例えば、テトラヒドロピラニル基等のアセタール系官能基)や酸により比較的分解し難い基(例えば、t−ブチルエステル基、t−ブチルカーボネート基等のt−ブチル系官能基)が知られている。
これらの酸分解性基の中でも、カルボキシ基がアセタールで保護された残基、又は、カルボキシ基がケタールで保護された残基を有するモノマー単位であることが、レジストの基本物性、特に感度やパターン形状、コンタクトホールの形成性、感光性樹脂組成物の保存安定性の観点から好ましい。更に酸分解性基の中でもカルボキシ基が下記式(a1−1)で表されるアセタール又はケタールで保護された残基であることが、感度の観点からより好ましい。なお、カルボキシ基が下記式(a1−1)で表されるアセタール又はケタールで保護された残基である場合、残基の全体としては、−C(=O)−O−CR12(OR3)の構造となっている。
Figure 2012098557
(式(a1−1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、ただし、R1とR2とが共に水素原子の場合を除く。R3は、アルキル基を表す。R1又はR2と、R3とが連結して環状エーテルを形成してもよい。また、波線部分は、他の構造との結合位置を表す。)
式(a1−1)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基を表し、前記アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。ここで、R1及びR2の双方が水素原子を表すことはなく、R1及びR2の少なくとも一方はアルキル基を表す。
式(a1−1)において、R1、R2及びR3がアルキル基を表す場合、前記アルキル基は直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。
直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基としては、炭素原子数1〜12であることが好ましく、炭素原子数1〜6であることがより好ましく、炭素原子数1〜4であることが更に好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、テキシル基(2,3−ジメチル−2−ブチル基)、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。
環状アルキル基としては、炭素原子数3〜12であることが好ましく、炭素原子数4〜8であることがより好ましく、炭素原子数4〜6であることが更に好ましい。環状アルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基等を挙げることができる。
前記アルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基が例示できる。置換基としてハロゲン原子を有する場合、R1、R2、R3はハロアルキル基となり、置換基としてアリール基を有する場合、R1、R2、R3はアラルキル基となる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示され、これらの中でもフッ素原子又は塩素原子が好ましい。
また、前記アリール基としては、炭素原子数6〜20のアリール基が好ましく、炭素原子数6〜12のアリール基がより好ましい。具体的には、フェニル基、α−メチルフェニル基、ナフチル基等が例示できる。
前記アラルキル基としては、炭素原子数7〜32のアラルキル基が好ましく、炭素原子数7〜20のアラルキル基がより好ましい。具体的には、ベンジル基、α−メチルベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が例示できる。
前記アルコキシ基としては、炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましく、炭素原子数1〜4のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基又はエトキシ基が更に好ましい。
また、アルキル基がシクロアルキル基である場合、前記シクロアルキル基は置換基として炭素原子数1〜10の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を有していてもよく、アルキル基が直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基である場合には、置換基として炭素原子数3〜12のシクロアルキル基を有していてもよい。
これらの置換基は、上記置換基で更に置換されていてもよい。
式(a1−1)において、R1、R2及びR3がアリール基を表す場合、前記アリール基は炭素原子数6〜12であることが好ましく、炭素原子数6〜10であることがより好ましい。前記アリール基は置換基を有していてもよく、前記置換基としては炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましく例示できる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、シリル基、クメニル基、1−ナフチル基等が例示できる。
また、R1、R2及びR3は互いに結合して、それらが結合している炭素原子と共に環を形成することができる。R1とR2、R1とR3又はR2とR3が結合した場合の環構造としては、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、テトラヒドロフラニル基、アダマンチル基及びテトラヒドロピラニル基等を挙げることができる。
なお、式(a1−1)において、R1及びR2のいずれか一方が、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
式(a1−1)で表される残基を有するモノマー単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体は、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いることもできる。例えば、下記に示すように(メタ)アクリル酸を酸触媒の存在下でビニルエーテルと反応させることにより合成することができる。
Figure 2012098557
11は、水素原子又はアルキル基を表し、水素原子又はメチル基が好ましい。
12及びR13は、−CH(R12)(R13)として、式(a1−1)におけるR2と同義であり、R14は式(a1−1)におけるR1と同義であり、R15は式(a1−1)におけるR3と同義であり、また、これらは好ましい範囲も同様である。
上記の合成は(メタ)アクリル酸をその他のモノマーと予め共重合させておき、その後に酸触媒の存在下でビニルエーテルと反応させてもよい。
カルボキシ基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1−1)の好ましい具体例としては、下記のモノマー単位が例示できる。なお、Rは水素原子又はメチル基を表す。
Figure 2012098557
<フェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1−2)>
−フェノール性水酸基を有するモノマー単位(a1−2−1)−
フェノール性水酸基を有するモノマー単位としては、ヒドロキシスチレン系モノマー単位やノボラック系の樹脂におけるモノマー単位が挙げられるが、これらの中では、α−メチルヒドロキシスチレンに由来するモノマー単位が、透明性の観点から好ましい。フェノール性水酸基を有するモノマー単位の中でも、式(a1−2)で表されるモノマー単位が透明性、感度の観点から好ましい。
Figure 2012098557
(式(a1−2)中、R20は水素原子又はメチル基を表し、R21は単結合又は二価の連結基を表し、R22はハロゲン原子又はアルキル基を表し、aは1〜5の整数を表し、bは0〜4の整数を表し、a+bは5以下である。なお、R22が2以上存在する場合、これらのR22は相互に異なっていてもよいし同じでもよい。)
式(a1−2)中、R20は水素原子又はメチル基を表し、メチル基であることが好ましい。
また、式(a1−2)におけるR21は、単結合又は二価の連結基を示す。単結合である場合には、感度を向上させることができ、更に硬化膜の透明性を向上させることができるので好ましい。R21の二価の連結基としてはアルキレン基が例示でき、R21がアルキレン基である具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、tert−ブチレン基、ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。中でも、R21が単結合、メチレン基、エチレン基であることが好ましい。また、前記二価の連結基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基等が挙げられる。
また、式(a1−2)におけるaは、1〜5の整数を表すが、本発明の効果の観点や、製造が容易であるという点から、aは1又は2であることが好ましく、aが1であることがより好ましい。
また、ベンゼン環における水酸基の結合位置は、R21と結合している炭素原子を基準(1位)としたとき、4位に結合していることが好ましい。
式(a1−2)におけるR22は、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜5の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基である。具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。中でも、製造が容易であるという点から、塩素原子、臭素原子、メチル基又はエチル基であることが好ましい。
また、bは0又は1〜4の整数を表す。
フェノール性水酸基を有するモノマー単位の中でも、上記式(a1−2)中、R21がアルキレン基でない場合には、式(a1−2’)で表されるモノマー単位が、透明性及び感度の観点から、更に好ましい。R21の連結基としては、アルキレン基以外に、(共重合体の主鎖の側から)アルキレンオキシカルボニル基等が好ましく例示でき、この場合は、フェノール性水酸基を有するモノマー単位が下記の式(a1−2’)で表されることが好ましい。
Figure 2012098557
(式(a1−2’)中、R30は水素原子又はメチル基を表し、R33は二価の連結基を表し、R32はハロゲン原子又はアルキル基を表し、aは1〜5の整数を表し、bは0〜4の整数を表し、a+bは5以下である。なお、R32が2以上存在する場合、これらのR22は相互に異なっていてもよいし同じでもよい。)
式(a1−2’)中、R30は式(a1−2)におけるR20と同義であり、R32は式(a1−2)におけるR22と同義であり、a及びbは式(a1−2)におけるa及びbとそれぞれ同義である。また、好ましい範囲も同様である。
式(a1−2’)中、R33は、二価の連結基を表し、アルキレン基が好ましく例示できる。該アルキレン基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれでもよく、炭素原子数2〜6であることが好ましく、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、tert−ブチレン基、ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。また、二価の連結基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基等が挙げられる。これらの中でも、R33としては、エチレン基、プロピレン基、2−ヒドロキシプロピレン基であることが、感度の観点から好ましい。
−フェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1−2−2)−
フェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位は、フェノール性水酸基を有するモノマー単位(a1−2−1)のフェノール性水酸基が、以下で詳細に説明する酸分解性基によって保護された残基を有するモノマー単位である。
酸分解性基としては、前述したように、公知のものを使用でき、特に限定されない。酸分解性基の中でもフェノール性水酸基がアセタールで保護された残基、又は、フェノール性水酸基がケタールで保護された残基を有するモノマー単位であることが、レジストの基本物性、特に感度やパターン形状、感光性樹脂組成物の保存安定性、コンタクトホールの形成性の観点から好ましい。更に、酸分解性基の中でもフェノール性水酸基が前記式(a1−1)で表されるアセタール又はケタールで保護された残基であることが、感度の観点からより好ましい。なお、フェノール性水酸基が前記式(a1−1)で表されるアセタール又はケタールで保護された残基である場合、残基の全体としては、−Ar−O−CR12(OR3)の構造となっている。なお、Arはアリーレン基を表す。
フェノール性水酸基を保護するアセタールエステル構造の好ましい例は、R1=R2=R3=メチル基やR1=R2=メチル基でR3=ベンジル基の組み合わせが例示できる。
また、フェノール性水酸基がアセタール又はケタールで保護された残基を有するモノマー単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体としては、例えば、ヒドロキシスチレンの1−アルコキシアルキル保護体、ヒドロキシスチレンのテトラヒドロピラニル保護体、α−メチル−ヒドロキシスチレンの1−アルコキシアルキル保護体、α−メチル−ヒドロキシスチレンのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(1−メタクリロイルオキシメチル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(1−メタクリロイルオキシメチル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(2−メタクリロイルオキシエチル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(2−メタクリロイルオキシエチル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体などが挙げられる。
これらの中でも、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシフェニルメタクリレートのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(1−メタクリロイルオキシメチル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(1−メタクリロイルオキシメチル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(2−メタクリロイルオキシエチル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(2−メタクリロイルオキシエチル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシプロピル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エステルの1−アルコキシアルキル保護体、4−ヒドロキシ安息香酸(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)エステルのテトラヒドロピラニル保護体が、透明性の観点から好ましい。
フェノール性水酸基のアセタール保護基及びケタール保護基の具体例としては、1−アルコキシアルキル基が挙げられ、例えば、1−エトキシエチル基、1−メトキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−(2−クロロエトキシ)エチル基、1−(2−エチルヘキシルオキシ)エチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−(2−シクロヘキシルエトキシ)エチル基、1−ベンジルオキシエチル基などを挙げることができ、これらは単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
モノマー単位(a1)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体は、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いることもできる。例えば、フェノール性水酸基を有する化合物を酸触媒の存在下でビニルエーテルと反応させることにより合成することができる。上記の合成はフェノール性水酸基を有するモノマーをその他のモノマーと予め共重合させておき、その後に酸触媒の存在下でビニルエーテルと反応させてもよい。
モノマー単位(a1−2)の好ましい具体例としては、下記のモノマー単位が例示できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2012098557
成分Aにおけるモノマー単位(a1)の含有量は、感度の観点から、成分Aの全モノマー単位に対し、3〜70モル%が好ましく、5〜60モル%がより好ましく、10〜50モル%が更に好ましい。一方で、脱保護収縮によるプロファイル悪化を考慮すると、モノマー単位(a1)の含有量は、45モル%以下であることが好ましく、感度と矩形性との両者を考慮すると、10〜45モル%の範囲内であることが特に好ましい。
<エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)>
成分Aは、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)を有する。成分Aは、エポキシ基を有するモノマー単位及びオキセタニル基を有するモノマー単位の両方を有していてもよい。
エポキシ基を有する基としては、エポキシ環を有していれば、特に制限はないが、グリシジル基、3,4−エポキシシクロへキシルメチル基が好ましく例示できる。
オキセタニル基を有する基としては、オキセタン環を有していれば、特に制限はないが、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル基が好ましく例示できる。
モノマー単位(a2)は、1つのモノマー単位中にエポキシ基又はオキセタニル基を少なくとも1つ有していればよく、1つ以上のエポキシ基及び1つ以上オキセタニル基、2つ以上のエポキシ基、又は、2つ以上のオキセタニル基を有していてもよく、特に限定されないが、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を合計1〜3つ有することが好ましく、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を合計1又は2つ有することがより好ましく、エポキシ基又はオキセタニル基を1つ有することが更に好ましい。
エポキシ基を有するモノマー単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、特許第4168443号公報の段落0031〜0035に記載の脂環式エポキシ骨格を含有する化合物などが挙げられる。
オキセタニル基を有するモノマー単位を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の例としては、例えば、特開2001−330953号公報の段落0011〜0016に記載のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどを挙げることができる。
モノマー単位(a2)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の例としては、メタクリル酸エステル構造を含有するモノマー、アクリル酸エステル構造を含有するモノマーであることが好ましい。
これらのモノマーの中で、更に好ましいものとしては、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、特許第4168443号公報の段落0034〜0035に記載の脂環式エポキシ骨格を含有する化合物及び特開2001−330953号公報の段落0011〜0016に記載のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
耐熱透明性の観点から特に好ましいものとしては、アクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル、及び、メタクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルのいずれかに由来するモノマー単位である。
これらのモノマー単位(a2)は、1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
モノマー単位(a2)の好ましい具体例としては、下記のモノマー単位が例示できる。
Figure 2012098557
成分Aにおけるモノマー単位(a2)の含有量は、成分Aの全モノマー単位に対し、20〜55モル%が好ましく、25〜55モル%が更に好ましく、25〜50モル%が特に好ましい。モノマー単位(a2)を上記の割合で含有させることにより、硬化膜の物性が良好となる。
<環構造を有するモノマー単位(a3)>
成分Aは、ドライエッチング耐性や耐薬品性向上の観点から、環構造を有するモノマー単位(a3)を含有することが好ましい。
前記モノマー単位(a3)を形成するモノマーとしては、例えば、スチレン類、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、不飽和芳香族化合物などが挙げられる。
環構造を有するモノマー単位(a3)としては、下記式(a3−1)又は式(a3−2)で表されるモノマー単位が好ましく例示できる。
Figure 2012098557
(式中、RAは水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。)
前記式(a3−1)におけるRAは、重合時における各モノマーの重合速度の均一性の観点から、水素原子又はメチル基であることが好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
Figure 2012098557
(式中、RBは水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又は炭素原子数1〜4のアルキレン基を表し、環Aはシクロペンタン環又はシクロペンテン環を表し、環Aを有していても、有していなくともよい。)
前記式(a3−2)におけるRBは、重合時における各モノマーの重合速度の均一性の観点から、メチル基が好ましい。
前記式(a3−2)におけるXは、単結合、メチレン基又はエチレン基であることが好ましく、単結合であることがより好ましい。
前記式(a3−2)における環Aは、シクロペンタン環であることが好ましい。
また、前記式(a3−2)は、環Aを有していることが好ましい。環Aにおけるシクロペンテン環の二重結合の位置は、特に制限はなく、任意の位置であればよい。
成分Aにおけるモノマー単位(a3)の含有量は、成分Aの全モノマー単位に対し、1〜30モル%が好ましく、5〜25モル%が更に好ましく、10〜20モル%が特に好ましい。モノマー単位(a3)を上記の割合で含有させることにより、得られるパターンのドライエッチング耐性及び耐薬品性に優れる。
<カルボキシ基又は水酸基を有するモノマー単位(a4)>
成分Aは、現像性の観点から、カルボキシ基又は水酸基を有するモノマー単位(a4)を有することが好ましい。
モノマー単位(a4)は、成分Aがアルカリ可溶性とならない範囲で導入することが好ましい。成分Aにおけるモノマー単位(a4)の含有量は、成分Aの全モノマー単位に対し、2〜20モル%が好ましく、2〜15モル%が更に好ましく、3〜15モル%が特に好ましい。モノマー単位(a4)を上記の割合で含有させることにより、高感度が得られ、また、現像性も良好となる。
〔カルボキシ基を有するモノマー単位(a4−1)〕
カルボキシ基を有するモノマー単位(a4−1)としては、例えば、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸などの、分子中に少なくとも1個のカルボキシ基を有する不飽和カルボン酸等に由来するモノマー単位が挙げられる。
カルボキシ基を有するモノマー単位(a4−1)を得るために用いられる不飽和カルボン酸としては、以下に例示するものが用いられる。
すなわち、不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロロアクリル酸、ケイ皮酸などが例示できる。
また、不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸などが例示できる。
また、カルボキシ基を有するモノマー単位(a4−1)を得るために用いられる不飽和多価カルボン酸は、その酸無水物であってもよい。具体的には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。また、不飽和多価カルボン酸は、多価カルボン酸のモノ(2−メタクリロイロキシアルキル)エステルであってもよく、例えば、コハク酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリロイロキシエチル)などが挙げられる。
更に、不飽和多価カルボン酸は、その両末端ジカルボキシポリマーのモノ(メタ)アクリレートであってもよく、例えば、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレートなどが挙げられる。
また、不飽和カルボン酸としては、アクリル酸−2−カルボキシエチルエステル、メタクリル酸−2−カルボキシエチルエステル、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、4−カルボキシスチレン等も用いることができる。
中でも、現像性の観点から、カルボキシ基を有するモノマー単位(a4−1)を形成するためには、アクリル酸、メタクリル酸を用いることが好ましい。
また、カルボキシ基を有するモノマー単位(a4−1)は、後述する水酸基を有するモノマー単位(a4−2)と、酸無水物とを反応させることによっても得ることができる。
酸無水物としては、公知のものが使用でき、具体的には、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸等の二塩基酸無水物;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物などの酸無水物が挙げられる。これらの中では、現像性の観点から、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、又は無水コハク酸が好ましい。
〔水酸基を有するモノマー単位(a4−2)〕
水酸基を有するモノマー単位(a4−2)としては、フェノール性水酸基を有するモノマー単位(a4−2−1)が例示できる。
水酸基を有するモノマー単位(a4−2)のうち、フェノール性水酸基を有するモノマー単位(a4−2−1)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体としては、例えば、p−ヒドロキシスチレン、α−メチル−p−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシスチレン類、特開2008−40183号公報の段落0011〜0016に記載の化合物、特許第2888454号公報の段落0007〜0010に記載の4−ヒドロキシ安息香酸誘導体類、4−ヒドロキシ安息香酸とメタクリル酸グリシジルとの付加反応物、4−ヒドロキシ安息香酸とアクリル酸グリシジルとの付加反応物等を好ましいものとして挙げることができる。
フェノール性水酸基を有するモノマー単位(a4−2−1)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の中でも、メタクリル酸、アクリル酸、特開2008−40183号公報の段落0011〜0016に記載の化合物、特許第2888454号公報の段落0007〜0010に記載の4−ヒドロキシ安息香酸誘導体類、4−ヒドロキシ安息香酸とメタクリル酸グリシジルとの付加反応物、4−ヒドロキシ安息香酸とアクリル酸グリシジルとの付加反応物が更に好ましいが、透明性の観点からメタクリル酸、アクリル酸が特に好ましい。これらのモノマー単位は、1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
水酸基を有するモノマー単位(a4−2)のうち、フェノール性水酸基以外の水酸基を有するモノマー単位(a4−2−2)としては、水酸基を有するモノマー単位であれば任意のものを用いることができるが、好ましいものとしては、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、アルキル基末端ポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル及びアリール基末端ポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル等に由来するモノマー単位を挙げることができる。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)−モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・テトラメチレングリコール)−モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール・テトラメチレングリコール)−モノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール・ポリブチレングリコール−モノ(メタ)アクリレートを好ましい例として挙げることができる。
アルキル基末端ポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばメトキシポリエチレングリコール−(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール−(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコール−(メタ)アクリレートを好ましい例として挙げることができる。
アリール基末端ポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばフェノキシポリエチレングリコール−(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ−ポリエチレングリコール−(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ−ポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ−ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)−(メタ)アクリレートを好ましい例として挙げることができる。
上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、アルキル基末端ポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル及びアリール基末端ポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルは、市販のものを用いることが可能である。代表例を示すと、ブレンマーE、ブレンマーPE−90、ブレンマーPE−200、ブレンマーPE−350、ブレンマーP、ブレンマーPP−1000、ブレンマーPP−500、ブレンマーPP−800、ブレンマー50PEP−300、ブレンマー70PEP−350B、ブレンマー55PET−800、ブレンマーPPTシリーズ、ブレンマー10PPB−500B、ブレンマーAE−90、ブレンマーAE−200、ブレンマーAE−400、ブレンマーAP−150、ブレンマーAP−400、ブレンマーAP−550、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200、ブレンマーPME−400、ブレンマーPME−1000、ブレンマー50POEP−800B、ブレンマーPLE−200、ブレンマーPSE−400、ブレンマーPSE−1300、ブレンマーPAE−50、ブレンマーPAE−100、ブレンマー43PAPE−600B、ブレンマーAME−400、ブレンマーALEシリーズ、ブレンマーANP−300、ブレンマー75ANP−600、ブレンマーAAE−50、ブレンマーAAE−300(以上、日油(株)製)等を挙げることができる。
モノマー単位(a4−2)における、水酸基の数は、1〜10個が好ましく、1〜5個がより好ましく、1〜3個が特に好ましい。
また、モノマー単位(a4−2)がアルキレンオキシ基を有する場合、アルキレンオキシ基の繰り返し単位数としては、1〜25が好ましく、1〜15がより好ましく、1〜10が最も好ましい。
モノマー単位(a4−2)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体の好ましい具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、エチレングリコール繰り返し単位が2〜10個のメトキシポリエチレングリコール−(メタ)アクリレート、プロピレングリコール繰り返し単位が2〜10個のメトキシポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレート、エチレングリコール繰り返し単位とプロピレングリコール繰り返し単位の和が2〜10個のメトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレート、エチレングリコール繰り返し単位とプロピレングリコール繰り返し単位の和が2〜10個のオクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレート、エチレングリコール繰り返し単位が2〜10個のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール繰り返し単位が2〜10個のポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール繰り返し単位とプロピレングリコール繰り返し単位の和が3〜10個のポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)−モノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール繰り返し単位とプロピレングリコール繰り返し単位の和が3〜10個のポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、エチレングリコール繰り返し単位が2〜10個のメトキシポリエチレングリコール−(メタ)アクリレート、エチレングリコール繰り返し単位とプロピレングリコール繰り返し単位の和が2〜10個のオクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−(メタ)アクリレートがより好ましく、エチレングリコール繰り返し単位が2〜10個のメトキシポリエチレングリコール−(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
モノマー単位(a4)は、1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
成分Aにおけるモノマー単位(a4)の含有量は、成分Aの全モノマー単位に対し、0.5〜30モル%が好ましく、0.5〜25モル%が更に好ましく、1〜25モル%が特に好ましい。
また、成分Aにおけるモノマー単位(a4)の含有量は、成分Aの全重量に対し、3〜30重量%であり、3〜25重量%が更に好ましく、5〜25重量%が特に好ましい。モノマー単位(a4)を上記の割合で含有させることにより、現像性が良好となり、高感度の感光性組成物を得ることができる。特に、前述のモノマー単位(a2)とモノマー単位(a4)とを組み合わせることにより、非常に高い感度の感光性樹脂組成物を得ることができる。
<その他のモノマー単位(a5)>
成分Aは、本発明の効果を妨げない範囲で、前記モノマー単位(a1)〜(a4)以外のモノマー単位(a5)を含有してもよい。
モノマー単位(a5)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体としては、例えば、特開2004−264623号公報の段落0021〜0024に記載の化合物を挙げることができる(ただし、前述のモノマー単位(a1)〜(a4)を形成するモノマーを除く。)。
成分Aは、モノマー単位(a5)を1種単独で有していても、2種類以上を有していてもよい。
成分Aにおけるモノマー単位(a5)の含有量は、成分Aの全モノマー単位に対し、0〜40モル%であることが好ましい。
また、成分Aがモノマー単位(a5)を含む場合は、成分Aにおけるモノマー単位(a5)の含有量は、成分Aの全モノマー単位に対し、1〜40モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、5〜25モル%が特に好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量である。
また、成分Aが有する各モノマー単位を導入する方法は、重合法でもよく、高分子反応法でもよい。
重合法では、所定の官能基を含有するモノマーを予め合成した後に、これらのモノマーを共重合する。すなわち、モノマー単位(a1)、モノマー単位(a2)、モノマー単位(a3)、モノマー単位(a4)、及び、必要によりモノマー単位(a5)を形成するために用いられるラジカル重合性単量体を含むラジカル重合性単量体混合物を有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を用いて重合することにより合成することができる。
高分子反応法では、重合反応を行った後に、得られた共重合体のモノマー単位に含まれる反応性基を利用して必要な官能基をモノマー単位中に導入する。
前記したモノマー単位(a1)〜(a5)の成分Aへの導入は、重合法でも高分子反応法でもよく、これらの2方法を併用してもよい。
成分Aは、本発明の感光性樹脂組成物に1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物中における成分Aの含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、20〜99重量%であることが好ましく、40〜97重量%であることがより好ましく、60〜95重量%であることが更に好ましい。含有量がこの範囲であると、現像した際のパターン形成性が良好となる。なお、感光性樹脂組成物の固形分量とは、溶剤などの揮発性成分を除いた量を表す。
なお、本発明の感光性樹脂組成物中では、本発明の効果を妨げない範囲で成分A以外の樹脂を併用してもよい。ただし、成分A以外の樹脂の含有量は、現像性の観点から成分Aの含有量より少ない方が好ましい。
(成分B)光酸発生剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分B)光酸発生剤を含有する。
成分Bとしては、波長300nm以上、好ましくは波長300〜450nmの活性光線に感応し、酸を発生する化合物が好ましいが、その化学構造に制限されるものではない。また、波長300nm以上の活性光線に直接感応しない光酸発生剤についても、増感剤と併用することによって波長300nm以上の活性光線に感応し、酸を発生する化合物であれば、増感剤と組み合わせて好ましく用いることができる。
成分Bとしては、pKaが4以下の酸を発生する光酸発生剤が好ましく、pKaが3以下の酸を発生する光酸発生剤がより好ましい。
光酸発生剤の例として、トリクロロメチル−s−トリアジン類、スルホニウム塩やヨードニウム塩、第四級アンモニウム塩類、ジアゾメタン化合物、イミドスルホネート化合物、及び、オキシムスルホネート化合物などを挙げることができる。これらの中でも、高感度である観点から、オキシムスルホネート化合物を用いることが好ましい。これら光酸発生剤は、1種単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
これらの具体例としては、以下が例示できる。
トリクロロメチル−s−トリアジン類として、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル]−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、又は、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等。
ジアリールヨードニウム塩類として、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、フェニル−4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、又は、フェニル−4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート等。
トリアリールスルホニウム塩類として、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、又は、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート等。
第四級アンモニウム塩類として、テトラメチルアンモニウムブチルトリス(2,6−ジフルオロフェニル)ボレート、テトラメチルアンモニウムヘキシルトリス(p−クロロフェニル)ボレート、テトラメチルアンモニウムヘキシルトリス(3−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムブチルトリス(2,6−ジフルオロフェニル)ボレート、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムヘキシルトリス(p−クロロフェニル)ボレート、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムヘキシルトリス(3−トリフルオロメチルフェニル)ボレート等。
ジアゾメタン誘導体として、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン等。
イミドスルホネート誘導体として、トリフルオロメチルスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−ジカルボキシイミド、スクシンイミドトリフルオロメチルスルホネート、フタルイミドトリフルオロメチルスルホネート、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホネート、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドプロパンスルホネート等。
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分B)光酸発生剤として、下記式(1)で表されるオキシムスルホネート残基の少なくとも1つを有するオキシムスルホネート化合物を含むことが好ましい。
Figure 2012098557
前記式(1)で表されるオキシムスルホネート残基の少なくとも1つを有するオキシムスルホネート化合物は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
1A−C(R2A)=N−O−SO2−R3A (2)
式(2)中、R1Aは、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲン化アルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、2−フリル基、2−チエニル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基又はシアノ基を表す。R1Aが、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基又はアントラニル基である場合、これらの基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基及びニトロ基よりなる群から選ばれた置換基によって置換されていてもよい。
式(2)中、R2Aは、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基又はWで置換されていてもよいアントラニル基、ジアルキルアミノ基、モルホリノ基、又はシアノ基を表す。R2AとR1Aとは互いに結合して5員環又は6員環を形成してもよく、前記5員環又は6員環は1個又は2個の任意の置換基を有してもよいベンゼン環と結合していてもよい。
式(2)中、R3Aは、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基又はWで置換されていてもよいアントラニル基を表す。Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基又は炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基を表す。
1Aで表される炭素原子数1〜6のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖アルキル基であってよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、又は2−エチルブチル基が挙げられる。
1Aで表される炭素原子数1〜4のハロゲン化アルキル基としては、例えば、クロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、又は2−ブロモプロピル基が挙げられる。
1Aで表される炭素原子数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基又はエトキシ基が挙げられる。
1Aが、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基又はアントラニル基を表す場合、これらの基は、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、等)、水酸基、炭素原子数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基)、炭素原子数1〜4のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基)及びニトロ基よりなる群から選ばれた置換基によって置換されていてもよい。
2Aで表される炭素原子数1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、i−アミル基、s−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
2Aで表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−アミルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等が挙げられる。
2Aで表される炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−アミル基等が挙げられる。
2Aで表される炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基の具体例としては、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロ−n−プロポキシ基、パーフルオロ−n−ブトキシ基、パーフルオロ−n−アミルオキシ基等が挙げられる。
2Aで表されるWで置換されていてもよいフェニル基の具体例としては、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、o−エチルフェニル基、m−エチルフェニル基、p−エチルフェニル基、p−(n−プロピル)フェニル基、p−(i−プロピル)フェニル基、p−(n−ブチル)フェニル基、p−(i−ブチル)フェニル基、p−(s−ブチル)フェニル基、p−(t−ブチル)フェニル基、p−(n−アミル)フェニル基、p−(i−アミル)フェニル基、p−(t−アミル)フェニル基、o−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、o−エトキシフェニル基、m−エトキシフェニル基、p−エトキシフェニル基、p−(n−プロポキシ)フェニル基、p−(i−プロポキシ)フェニル基、p−(n−ブトキシ)フェニル基、p−(i−ブトキシ)フェニル基、p−(s−ブトキシ)フェニル基、p−(t−ブトキシ)フェニル基、p−(n−アミルオキシ)フェニル基、p−(i−アミルオキシ)フェニル基、p−(t−アミルオキシ)フェニル基、p−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4,6−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリブロモフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、ペンタブロモフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、p−ビフェニリル基等が挙げられる。
2Aで表されるWで置換されていてもよいナフチル基の具体例としては、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基、5−メチル−2−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、7−メチル−2−ナフチル基、8−メチル−2−ナフチル基等が挙げられる。
2Aで表されるWで置換されていてもよいアントラニル基の具体例としては、2−メチル−1−アントラニル基、3−メチル−1−アントラニル基、4−メチル−1−アントラニル基、5−メチル−1−アントラニル基、6−メチル−1−アントラニル基、7−メチル−1−アントラニル基、8−メチル−1−アントラニル基、9−メチル−1−アントラニル基、10−メチル−1−アントラニル基、1−メチル−2−アントラニル基、3−メチル−2−アントラニル基、4−メチル−2−アントラニル基、5−メチル−2−アントラニル基、6−メチル−2−アントラニル基、7−メチル−2−アントラニル基、8−メチル−2−アントラニル基、9−メチル−2−アントラニル基、10−メチル−2−アントラニル基等が挙げられる。
2Aで表されるジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。
3Aで表される炭素原子数1〜10のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、i−アミル基、s−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
3Aで表される炭素原子数1〜10のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−アミルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等が挙げられる。
3Aで表される炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−アミル基等が挙げられる。
3Aで表される炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基の具体例としては、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロ−n−プロポキシ基、パーフルオロ−n−ブトキシ基、パーフルオロ−n−アミルオキシ基等が挙げられる。
3Aで表されるWで置換されていてもよいフェニル基の具体例としては、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、o−エチルフェニル基、m−エチルフェニル基、p−エチルフェニル基、p−(n−プロピル)フェニル基、p−(i−プロピル)フェニル基、p−(n−ブチル)フェニル基、p−(i−ブチル)フェニル基、p−(s−ブチル)フェニル基、p−(t−ブチル)フェニル基、p−(n−アミル)フェニル基、p−(i−アミル)フェニル基、p−(t−アミル)フェニル基、o−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、o−エトキシフェニル基、m−エトキシフェニル基、p−エトキシフェニル基、p−(n−プロポキシ)フェニル基、p−(i−プロポキシ)フェニル基、p−(n−ブトキシ)フェニル基、p−(i−ブトキシ)フェニル基、p−(s−ブトキシ)フェニル基、p−(t−ブトキシ)フェニル基、p−(n−アミルオキシ)フェニル基、p−(i−アミルオキシ)フェニル基、p−(t−アミルオキシ)フェニル基、p−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,4−ジブロモフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,4,6−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリブロモフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、ペンタブロモフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、p−ビフェニリル基等が挙げられる。
3Aで表されるWで置換されていてもよいナフチル基の具体例としては、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基、5−メチル−2−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、7−メチル−2−ナフチル基、8−メチル−2−ナフチル基等が挙げられる。
3Aで表されるWで置換されていてもよいアントラニル基の具体例としては、2−メチル−1−アントラニル基、3−メチル−1−アントラニル基、4−メチル−1−アントラニル基、5−メチル−1−アントラニル基、6−メチル−1−アントラニル基、7−メチル−1−アントラニル基、8−メチル−1−アントラニル基、9−メチル−1−アントラニル基、10−メチル−1−アントラニル基、1−メチル−2−アントラニル基、3−メチル−2−アントラニル基、4−メチル−2−アントラニル基、5−メチル−2−アントラニル基、6−メチル−2−アントラニル基、7−メチル−2−アントラニル基、8−メチル−2−アントラニル基、9−メチル−2−アントラニル基、10−メチル−2−アントラニル基等が挙げられる。
Wで表される炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基、及び、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシの具体例としては、R2A又はR3Aで表される炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基、及び炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基の具体例として挙げたものと同様のものが挙げられる。
2AとR1Aとは互いに結合して5員環又は6員環を形成してもよい。
2AとR1Aとが互いに結合して5員環又は6員環を形成する場合、該5員環又は6員環としては、炭素環式基及び複素環式環基が挙げられ、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラン、ピリジン、ピラジン、モルホリン、ピペリジン又はピペラジン環であってよい。前記5員環又は6員環は、任意の置換基を有してもよいベンゼン環と結合していてもよく、その例としては、テトラヒドロナフタレン、ジヒドロアントラセン、インデン、クロマン、フルオレン、キサンテン又はチオキサンテン環系が挙げられる。前記5員環又は6員環は、カルボニル基を含んでもよく、その例としては、シクロヘキサジエノン、ナフタレノン及びアントロン環系が挙げられる。
前記式(2)で表される化合物の好適な態様の一つは、下記式(2−1)で表される化合物である。式(2−1)で表される化合物は、式(2)におけるR2AとR1Aとが結合して5員環を形成している化合物である。
Figure 2012098557
(式(2−1)中、R3Aは、式(2)におけるR3Aと同義であり、Xは、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、tは、0〜3の整数を表し、tが2又は3であるとき、複数のXは同一でも異なっていてもよい。)
Xで表されるアルキル基としては、炭素原子数1〜4の、直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が好ましい。
Xで表されるアルコキシ基としては、炭素原子数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基が好ましい。
Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子又はフッ素原子が好ましい。
tとしては、0又は1が好ましい。
式(2−1)中、tが1であり、Xがメチル基であり、Xの置換位置がオルト位であり、R3Aが炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル基、7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニルメチル基、又は、p−トルイル基である化合物が特に好ましい。
式(2−1)で表されるオキシムスルホネート化合物の具体例としては、下記化合物(i)、化合物(ii)、化合物(iii)、化合物(iv)等が挙げられ、これらの化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種類以上を併用することもできる。化合物(i)〜(iv)は、市販品として、入手することができる。
また、他の種類の光酸発生剤と組み合わせて使用することもできる。
Figure 2012098557
式(2)で表される化合物の好ましい態様の一つとしては、
1Aが、炭素原子数1〜4のアルキル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、メトキシフェニル基、4−ビフェニル基、ナフチル基又はアントラニル基を表し;
2Aが、シアノ基を表し;
3Aが、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基又はWで置換されていてもよいアントラニル基を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基又は炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基を表すものである。
式(2)で表される化合物としては、下記式(2−2)で表される化合物であることも好ましい。
Figure 2012098557
式(2−2)中、R4Aは、ハロゲン原子、水酸基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基又はニトロ基を表し、Lは0〜5の整数を表す。R3Aは、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基、Wで置換されていてもよいフェニル基、Wで置換されていてもよいナフチル基又はWで置換されていてもよいアントラニル基を表し、Wは、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基又は炭素原子数1〜5のハロゲン化アルコキシ基を表す。
式(2−2)におけるR3Aとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、p−トリル基、4−クロロフェニル基又はペンタフルオロフェニル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基又はp−トリル基であることが特に好ましい。
4Aで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
4Aで表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましい。
4Aで表される炭素原子数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基又はエトキシ基が好ましい。
Lとしては、0〜2が好ましく、0〜1が特に好ましい。
式(2)で表される化合物のうち、式(2−2)で表される化合物に包含される化合物の好ましい態様としては、式(2)中、R1Aが、フェニル基又は4−メトキシフェニル基を表し、R2Aがシアノ基を表し、R3Aが、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基又は4−トリル基を表す態様である。
以下、式(2)で表される化合物のうち、式(2−2)で表される化合物に包含される化合物の特に好ましい例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
α−(メチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R1A=フェニル基、R2A=シアノ基、R3A=メチル基)
α−(エチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R1A=フェニル基、R2A=シアノ基、R3A=エチル基)
α−(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R1A=フェニル基、R2A=シアノ基、R3A=n−プロピル基)
α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R1A=フェニル基、R2A=シアノ基、R3A=n−ブチル基)
α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド(R1A=フェニル基、R2A=シアノ基、R3A=4−トリル基)
α−〔(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R1A=4−メトキシフェニル基、R2A=シアノ基、R3A=メチル基)
α−〔(エチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R1A=4−メトキシフェニル基、R2A=シアノ基、R3A=エチル基)
α−〔(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R1A=4−メトキシフェニル基、R2A=シアノ基、R3A=n−プロピル基)
α−〔(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R1A=4−メトキシフェニル基、R2A=シアノ基、R3A=n−ブチル基)
α−〔(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル(R1A=4−メトキシフェニル基、R2A=シアノ基、R3A=4−トリル基)
本発明の感光性樹脂組成物は、活性光線に感応する(成分B)光酸発生剤として1,2−キノンジアジド化合物を含まないことが好ましい。その理由は、1,2−キノンジアジド化合物は、逐次型光化学反応によりカルボキシ基を生成するが、その量子収率は1以下であり、オキシムスルホネート化合物に比べて感度が低いためである。
これに対してオキシムスルホネート化合物は、活性光線に感応して生成する酸が保護された酸性基の脱保護に対して触媒として作用するので、1個の光量子の作用で生成した酸が、多数の脱保護反応に寄与し、量子収率は1を超え、例えば、10の数乗のような大きい値となり、いわゆる化学増幅の結果として、高感度が得られるものと推測される。
本発明の感光性樹脂組成物において、(成分B)光酸発生剤は、成分A100重量部に対して、0.1〜10重量部使用することが好ましく、0.5〜10重量部使用することがより好ましい。
(成分C)溶剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分C)溶剤を含有する。
本発明の感光性樹脂組成物は、必須成分である成分A及び成分B、並びに、好ましい成分である後述の各種添加剤の任意成分を、(成分C)溶剤に溶解した溶液として調製されることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される(成分C)溶剤としては、公知の溶剤を用いることができ、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エステル類、ケトン類、アミド類、ラクトン類等が例示できる。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される(成分C)溶剤としては、例えば、(1)エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;(2)エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル類;(3)エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;(4)プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;(5)プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
(6)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;(7)ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;(8)ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;(9)ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;(10)ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルメチルエーテル等のジプロピレングリコールジアルキルエーテル類;
(11)ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;(12)乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル、乳酸n−ブチル、乳酸イソブチル、乳酸n−アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル類;(13)酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸n−ヘキシル、酢酸2−エチルヘキシル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸n−ブチル、酪酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;(14)ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸エチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオンメチル、3−メトキシプロピオンエチル、3−エトキシプロピオンメチル、3−エトキシプロピオンエチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
(15)メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;(16)N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;(17)γ−ブチロラクトン等のラクトン類等を挙げることができる。
また、これらの溶剤に更に必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナール、ベンジルアルコール、アニソール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の溶剤を添加することもできる。
上記した溶剤のうち、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、及び/又は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。
これら溶剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明に用いることができる溶剤は、1種単独、又は、2種を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類とジエチレングリコールジアルキルエーテル類とを併用することが更に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における(成分C)溶剤の含有量は、成分A100重量部当たり、50〜3,000重量部であることが好ましく、100〜2,000重量部であることがより好ましく、150〜1,500重量部であることが更に好ましい。
(成分D)熱架橋剤
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じ、(成分D)熱架橋剤を含有することが好ましい。(成分D)熱架橋剤を添加することにより、ベーク工程での熱フローを抑制することができる。なお、本発明における成分Dは、成分A以外のものとする。
熱架橋剤としては、アルコキシメチル基含有架橋剤、後述するエポキシ基を有するエポキシ樹脂やカルボキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂等が好ましく例示できる。
中でも、架橋剤は、アルコキシメチル基含有架橋剤を少なくとも含むことが好ましく、メチロール化メラミン化合物を少なくとも含むことが特に好ましい。
<アルコキシメチル基含有架橋剤>
アルコキシメチル基含有架橋剤としては、アルコキシメチル化メラミン、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン、アルコキシメチル化グリコールウリル及びアルコキシメチル化尿素等が好ましい。これらは、それぞれメチロール化メラミン、メチロール化ベンゾグアナミン、メチロール化グリコールウリル、又は、メチロール化尿素のメチロール基をアルコキシメチル基に変換することにより得られる。このアルコキシメチル基の種類については特に限定されるものではなく、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基等を挙げることができるが、アウトガスの発生量の観点から、メトキシメチル基が特に好ましい。
これらの架橋性化合物のうち、アルコキシメチル化メラミン、アルコキシメチル化ベンゾグアナミン、アルコキシメチル化グリコールウリルが好ましい架橋性化合物として挙げられ、透明性の観点から、アルコキシメチル化グリコールウリルが特に好ましい。
これらアルコキシメチル基含有架橋剤は、市販品として入手可能であり、例えば、サイメル300、301、303、370、325、327、701、266、267、238、1141、272、202、1156、1158、1123、1170、1174、UFR65、300(以上、三井サイアナミッド(株)製)、ニカラックMX−750、−032、−706、−708、−40、−31、−270、−280、−290、ニカラックMS−11、ニカラックMW−30HM、−100LM、−390、(以上、(株)三和ケミカル製)などを好ましく使用することができる。この中でも、ニカラックMX−270及びニカラックMW−100LMが特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物にアルコキシメチル基含有架橋剤を用いる場合のアルコキシメチル基含有架橋剤の添加量は、成分A100重量部に対して、0.05〜50重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがより好ましく、0.5〜5重量部であることが更に好ましい。この範囲で添加することにより、高い感度と、現像時の好ましいアルカリ溶解性が得られる。
(成分E)エポキシ基、オキセタニル基、水酸基及びカルボキシ基を合計した官能基当量が400g/eq以上である化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、膜の硬化収縮を抑制してベーク後の矩形プロファイルを得るため、エポキシ基、オキセタニル基、水酸基及びカルボキシ基を合計した官能基当量が400g/eq以上である化合物を添加することが有効である。
成分Eとしては、重量平均分子量が1,000以上の樹脂であることが好ましい。
具体的には、エポキシ基、オキセタニル基、水酸基及び/又はカルボキシ基を含むモノマー単位を含む共重合体が挙げられる。
また、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のホモポリマーのように、前記官能基を全く含まない化合物も、成分Eとして添加することができる。
なお、本発明においては、成分Eが、前記成分Dの定義を満たす場合には、その両方に分類する。例えば、成分Eがエポキシ当量400g/eq以上のエポキシ樹脂である場合、前記エポキシ樹脂は成分Dであり、かつ成分Eである。なお、本発明における成分Eは、成分A以外のものとする。
また、エポキシ当量、オキセタニル当量、水酸基当量及びカルボキシ基当量の測定方法としては、特に制限はなく、公知の方法を用いることができ、例えば、特定量の化合物中における前記基の含有量を滴定等により測定することにより算出することができる。例えば、JIS K7236,K0070等に記載された方法を参照し、測定することができる。
<エポキシ樹脂>
成分Eとしては、エポキシ樹脂が好ましく挙げられる。エポキシ樹脂を添加することで、ベーク時の熱フローを抑制することができる。更に、エポキシ樹脂は、架橋膜の硬化収縮を抑制して矩形又は矩形に近いプロファイルを得るため、エポキシ当量が大きいものがよい。具体的には400g/eq以上が好ましく、400〜1,000g/eqがより好ましく、400〜600g/eqが特に好ましい。上記範囲であると、硬化収縮が小さいために矩形又は矩形に近いプロファイルを得ることができ、また、硬化膜作製時のプロセス条件の許容範囲が大きい。
なお、エポキシ当量の測定方法は、JIS K7236に準拠することが好ましい。
エポキシ樹脂としては、市販されているもの、及び、任意に合成されたものを使用することができる。エポキシ当量が400g/eq以上の市販されているエポキシ樹脂の具体例を以下に示す。
EPICLON 1050、1055、3050,4050,7050、AM−020−P、AM−040−P、HM−091、HM−101、1050−70X、1050−75X、1055−75X、1051−75M、7070−40K、HM−091−40AX、152、153、153−60T、153−60M、1121N−80M、1123P−75M、TSR−601、1650−75MPX、5500、5800、5300−70、5500−60、EXA−4850−150、EXA−4850−1000、EXA−4816、EXA−4822(以上、DIC(株)製)、
エポキシ樹脂1001、1002、1003、1055、1004、1004AF、1007、1009、1010、1003F、1004F、1005F、1009F、1004FS、1006FS、1007FS、1001B80、1001X70、1001X75、1001T75、4004P、4005P、4007P、4010P、1256、4250、4275、5046B80、5047B75、5050T60、5050、5051、871、872、872X75(以上、三菱化学(株)製)、
YD−011、YD−012、YD−013、YD−014、YD−017、YD−019、YD−020G、YD−7011R、YD−901、YD−902、YD−903N、YD−904、YD−907、YD−6020、YDF−2001、YDF−2004、YDF−2005RL、YDB−400、YDB−405、YDB−400T60、YDB−400EK60、YDB−500EK80、FX−305EK70、ERF−001M30(以上、新日鐵化学(株)製)。
エポキシ樹脂の構造としては、BPA(ビスフェノールA)骨格を持つことが好ましく、具体的には、EPICLON 1050、1055、3050,4050、EXA−4850−150、EXA−4850−1000、EXA−4816、EXA−4822(以上、DIC(株)製)、エポキシ樹脂1001、1002、1003、1055、1004、1004AF(以上、三菱化学(株)製)、YD−011、YD−012、YD−013、YD−014(以上、新日鐵化学(株)製)が挙げられる。
エポキシ樹脂の添加量としては、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、10〜50重量%が好ましく、20〜40重量%以上であることが特に好ましい。上記範囲であると、矩形又は矩形に近いプロファイルを得ること、及び、現像工程により所望のパターンを形成することが容易である。
エポキシ樹脂の分子量(重量平均分子量)は、500以上であることが好ましい。分子量が500以下であると、溶剤乾燥工程において揮発したり、現像工程で流出したりすることを抑制でき、エポキシ樹脂の添加効果を十分得られる。
エポキシ樹脂は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を混合して用いることもできる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、より矩形に近いプロファイルを得る観点から、アルコキシメチル基含有架橋剤、及び、エポキシ当量が400g/eq以上のエポキシ樹脂を含有していることが好ましい。
<カルボキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂>
成分Eとしては、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。
カルボキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂としては、架橋膜の硬化収縮を抑制して矩形プロファイルを得るため、カルボキシ基当量が大きいものがよい。具体的には400g/eq以上が好ましく、400〜1,000g/eqがより好ましく、400〜600g/eqが特に好ましい。
カルボキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂は、公知の(メタ)アクリル単量体を用いて、カルボキシ基当量の調整は、単量体の種類、量比を調整して得ることができる。
アクリル単量体としては、例えば、不飽和モノカルボン酸、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類(メタ)アクリルアミド類が好ましい。
この様な単量体の具体例としては、例えば、以下の様な化合物が挙げられる。
不飽和モノカルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロロアクリル酸、ケイ皮酸が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル類としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、アセトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体のモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
クロトン酸エステル類としては、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−tertブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリンなどが挙げられる。
これらの中でも、カルボキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂は、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における成分Eの含有量は、成分A100重量部に対して、0.5〜50重量部であることが好ましく、1〜40重量部であることがより好ましく、5〜30重量部であることが更に好ましい。上記範囲であると、矩形又は矩形に近いプロファイルを得ることが容易である。
<その他の成分>
本発明の感光性樹脂組成物には、前記成分A〜成分E以外のその他の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、感度の観点から、(成分F)増感剤を含有することが好ましい。また、感度の観点から、(成分G)現像促進剤を添加することが好ましい。
更に、本発明の感光性樹脂組成物は、基板密着性の観点から(成分H)密着改良剤を含有することが好ましく、液保存安定性の観点から(成分I)塩基性化合物を含有することが好ましく、塗布性の観点から(成分J)界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤など)を含有することが好ましい。
更に、必要に応じて、本発明の感光性樹脂組成物には、(成分K)酸化防止剤、(成分L)可塑剤、及び、(成分M)熱ラジカル発生剤、(成分N)熱酸発生剤、(成分O)酸増殖剤、紫外線吸収剤、増粘剤、及び、有機又は無機の沈殿防止剤などの、公知の添加剤を加えることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、より矩形に近いプロファイルを得る観点から、エポキシ当量が400g/eq以上のエポキシ樹脂、(成分H)密着改良剤、(成分I)塩基性化合物、及び、(成分J)界面活性剤を含有することが好ましく、アルコキシメチル基含有架橋剤、エポキシ当量が400g/eq以上のエポキシ樹脂、(成分H)密着改良剤、(成分I)塩基性化合物、及び、(成分J)界面活性剤を含有することが特に好ましい。
以下、本発明の感光性樹脂組成物に含むことができるその他の成分を説明する。
(成分F)増感剤
本発明の感光性樹脂組成物において、前述の(成分B)光酸発生剤との組み合わせにおいて、その分解を促進させるために(成分F)増感剤を添加することが好ましい。増感剤は、活性光線又は放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、光酸発生剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより光酸発生剤は化学変化を起こして分解し、酸を生成する。
好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有する化合物を挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、アントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、キサントン類(例えば、キサントン、チオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、ローダシアニン類、オキソノール類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アクリドン類(例えば、アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、スチリル類、ベーススチリル類、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ4−メチルクマリン)。これら増感剤の中でも、活性光線又は放射線を吸収して電子励起状態となり、光酸発生剤への電子移動作用を有する増感剤が好ましく、多核芳香族類、アクリドン類、クマリン類、ベーススチリル類が特に好ましい。
増感剤は、市販のものを用いてもよいし、公知の合成方法により合成してもよい。
増感剤の添加量は、感度、透明性の両立の観点から、(成分B)光酸発生剤100重量部に対して、20〜300重量部が好ましく、30〜200重量部が特に好ましい。
(成分G)現像促進剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分G)現像促進剤を含有することが好ましい。
(成分G)現像促進剤としては、現像促進効果のある任意の化合物を使用できるが、カルボキシ基、フェノール性水酸基、及び、アルキレンオキシ基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の構造を有する化合物であることが好ましく、カルボキシ基又はフェノール性水酸基を有する化合物がより好ましく、フェノール性水酸基を有する化合物が最も好ましい。
また、(成分G)現像促進剤の分子量としては、100〜2,000が好ましく、150〜1,500が更に好ましく、150〜1,000が特に好ましい。
現像促進剤の例として、アルキレンオキシ基を有するものとしては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル、ポリエチレングリコールグリセリルエステル、ポリプロピレングリコールグリセリルエステル、ポリプロピレングリコールジグリセリルエステル、ポリブチレングリコール、ポリエチレングリコール−ビスフェノールAエーテル、ポリプロピレングリコール−ビスフェノールAエーテル、ポリオキシエチレンのアルキルエーテル、ポリオキシエチレンのアルキルエステル、及び、特開平9−222724号公報に記載の化合物等を挙げることができる。
カルボキシ基を有するものとしては、特開2000−66406号公報、特開平9−6001号公報、特開平10−20501号公報、特開平11−338150号公報等に記載の化合物を挙げることができる。
フェノール性水酸基を有するものとしては、特開2005−346024号公報、特開平10−133366号公報、特開平9−194415号公報、特開平9−222724号公報、特開平11−171810号公報、特開2007−121766号公報、特開平9−297396号公報、特開2003−43679号公報等に記載の化合物を挙げる事ができる。これらの中でも、ベンゼン環数が2〜10個のフェノール化合物が好適であり、ベンゼン環数が2〜5個のフェノール化合物が更に好適である。特に好ましいものとしては、特開平10−133366号公報に溶解促進剤として開示されているフェノール性化合物を挙げることができる。
(成分G)現像促進剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することも可能である。
本発明の感光性樹脂組成物における(成分G)現像促進剤の添加量は、感度と残膜率の観点から、成分A100重量部に対し、0.1〜30重量部が好ましく、0.2〜20重量部がより好ましく、0.5〜10重量部であることが最も好ましい。
(成分H)密着改良剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分H)密着改良剤を含有することが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物に用いることができる(成分H)密着改良剤は、基板となる無機物、例えば、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、アルミニウム等の金属と絶縁膜との密着性を向上させる化合物である。具体的には、シランカップリング剤、チオール系化合物等が挙げられる。本発明で使用される(成分H)密着改良剤としてのシランカップリング剤は、界面の改質を目的とするものであり、特に限定することなく、公知のものを使用することができる。
好ましいシランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリアコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルアルキルジアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシランが挙げられる。
これらのうち、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、及び、γ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランがより好ましく、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランが更に好ましい。
これらは1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらは基板との密着性の向上に有効であるとともに、基板とのテーパー角の調整にも有効である。
本発明の感光性樹脂組成物における(成分H)密着改良剤の含有量は、成分A100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましい。
(成分I)塩基性化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分I)塩基性化合物を含有することが好ましい。
(成分I)塩基性化合物としては、化学増幅レジストで用いられるものの中から任意に選択して使用することができる。例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、第四級アンモニウムヒドロキシド、及び、カルボン酸の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミンなどが挙げられる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、ベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。
複素環式アミンとしては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.3.0]−7−ウンデセンなどが挙げられる。
第四級アンモニウムヒドロキシドとしては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
カルボン酸の第四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムベンゾエートなどが挙げられる。
本発明に用いることができる塩基性化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよいが、2種以上を併用することが好ましく、2種を併用することがより好ましく、複素環式アミンを2種併用することが更に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における(成分I)塩基性化合物の含有量は、成分A100重量部に対して、0.001〜1重量部であることが好ましく、0.002〜0.2重量部であることがより好ましい。
(成分J)界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤など)
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分J)界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤など)を含有することが好ましい。
界面活性剤としては、下記に示す構成単位Aと構成単位Bとを含む共重合体(3)を好ましい例として挙げることができる。該共重合体の重量平均分子量(Mw)は、1,000以上10,000以下であることが好ましく、1,500以上5,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定されるポリスチレン換算の値である。
Figure 2012098557
共重合体(3)中、R21及びR23はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、R22は炭素数1以上4以下の直鎖アルキレン基を表し、R24は水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Lは炭素数3以上6以下のアルキレン基を表し、p及びqは重合比を表す重量百分率であり、pは10重量%以上80重量%以下の数値を表し、qは20重量%以上90重量%以下の数値を表し、rは1以上18以下の整数を表し、nは1以上10以下の整数を表す。
構成単位B中におけるLは、下記式(4)で表されるアルキレン基であることが好ましい。
Figure 2012098557
式(4)中、R25は炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、相溶性と被塗布面に対する濡れ性の点で、炭素数1以上3以下のアルキル基が好ましく、炭素数2又は3のアルキル基がより好ましい。
また、pとqとの和(p+q)は、p+q=100、すなわち、100重量%であることが好ましい。
フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤の例として具体的には、特開昭62−36663号、特開昭61−226746号、特開昭61−226745号、特開昭62−170950号、特開昭63−34540号、特開平7−230165号、特開平8−62834号、特開平9−54432号、特開平9−5988号、特開2001−330953号等の各公報記載の界面活性剤を挙げることができ、市販の界面活性剤を用いることもできる。使用できる市販の界面活性剤として、例えば、エフトップEF301、EF303、(以上、三菱マテリアル電子化成(株)製)、フロラードFC430、431(以上、住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(以上、DIC(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(以上、旭硝子(株)製)、PolyFoxシリーズ(OMNOVA社製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコーン系界面活性剤を挙げることができる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコーン系界面活性剤として用いることができる。
これら界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。また、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤とを併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物における(成分J)界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤など)の添加量は、成分A100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、0.01〜10重量部であることがより好ましく、0.01〜1重量部であることが更に好ましい。
(成分K)酸化防止剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分K)酸化防止剤を含有してもよい。
(成分K)酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤を含有することができる。(成分K)酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止できる、又は、分解による膜厚減少を低減でき、また、耐熱透明性に優れるという利点がある。
このような酸化防止剤としては、例えば、リン系酸化防止剤、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。これらの中では、硬化膜の着色、膜厚減少の観点から特にフェノール系酸化防止剤が好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
フェノール系酸化防止剤の市販品としては、例えば、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−80(以上、(株)ADEKA製)、イルガノックス1098(チバジャパン(株)製)が挙げられる。
(成分K)酸化防止剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、0.1〜6重量%であることが好ましく、0.2〜5重量%であることがより好ましく、0.5〜4重量%であることが特に好ましい。この範囲にすることで、形成された膜の十分な透明性が得られ、かつ、パターン形成時の感度も良好となる。
また、酸化防止剤以外の添加剤として、“高分子添加剤の新展開((株)日刊工業新聞社)”に記載の各種紫外線吸収剤や、金属不活性化剤等を本発明の感光性樹脂組成物に添加してもよい。
(成分L)可塑剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分L)可塑剤を含有してもよい。
(成分L)可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジメチルグリセリンフタレート、酒石酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリアセチルグリセリンなどが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物における(成分L)可塑剤の含有量は、成分A100重量部に対して、0.1〜30重量部であることが好ましく、1〜10重量部であることがより好ましい。
(成分M)熱ラジカル発生剤
本発明の感光性樹脂組成物は、(成分M)熱ラジカル発生剤を含んでいてもよく、前述の少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物のようなエチレン性不飽和化合物を含有する場合、(成分M)熱ラジカル発生剤を含有することが好ましい。
熱ラジカル発生剤としては、公知の熱ラジカル発生剤を用いることができる。
熱ラジカル発生剤は、熱のエネルギーによってラジカルを発生し、重合性化合物の重合反応を開始又は促進させる化合物である。熱ラジカル発生剤を添加することによって、得られた硬化膜がより強靭になり、耐熱性、耐溶剤性が向上する場合がある。
好ましい熱ラジカル発生剤としては、芳香族ケトン類、オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アゾ系化合物、ビベンジル化合物等が挙げられる。
(成分M)熱ラジカル発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することも可能である。
本発明の感光性樹脂組成物における(成分M)熱ラジカル発生剤の含有量は、膜物性向上の観点から、成分Aを100重量部としたとき、0.01〜50重量部が好ましく、0.1〜20重量部がより好ましく、0.5〜10重量部であることが最も好ましい。
(成分N)熱酸発生剤
本発明では、低温硬化での膜物性等を改良するために、(成分N)熱酸発生剤を使用してもよい。
熱酸発生剤とは、熱により酸が発生する化合物であり、通常、熱分解点が130℃〜250℃、好ましくは150℃〜220℃の範囲の化合物であり、例えば、加熱によりスルホン酸、カルボン酸、ジスルホニルイミドなどの低求核性の酸を発生する化合物である。
発生酸としてはpKaが2以下と強い、スルホン酸や電子求引基の置換したアルキルカルボン酸又はアリールカルボン酸、同じく電子求引基の置換したジスルホニルイミドなどが好ましい。電子求引基としてはフッ素原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を挙げることができる。
また、本発明においては露光光の照射によって実質的に酸を発生せず、熱によって酸を発生するスルホン酸エステルを使用することも好ましい。
露光光の照射によって実質的に酸を発生していないことは、化合物の露光前後でのIRスペクトル、NMRスペクトル測定により、スペクトルに変化がないことで判定することができる。
熱酸発生剤の分子量は、230〜1,000が好ましく、230〜800がより好ましい。
本発明で使用可能なスルホン酸エステルは、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いてもよい。スルホン酸エステルは、例えば、塩基性条件下、スルホニルクロリド又はスルホン酸無水物を対応する多価アルコールと反応させることにより合成することができる。
熱酸発生剤の感光性樹脂組成物への含有量は、成分A100重量部に対し、0.5〜20重量部が好ましく、1〜15重量部が特に好ましい。
(成分O)酸増殖剤
本発明の感光性樹脂組成物は、感度向上を目的に、(成分O)酸増殖剤を用いることができる。本発明において用いる酸増殖剤は、酸触媒反応によって更に酸を発生して反応系内の酸濃度を上昇させることができる化合物であり、酸が存在しない状態では安定に存在する化合物である。このような化合物は、1回の反応で1つ以上の酸が増えるため、反応の進行に伴って加速的に反応が進むが、発生した酸自体が自己分解を誘起するため、ここで発生する酸の強度は、酸解離定数、pKaとして3以下であるのが好ましく、特に2以下であるのが好ましい。
酸増殖剤の具体例としては、特開平10−1508号公報の段落0203〜0223、特開平10−282642号公報の段落0016〜0055、及び、特表平9−512498号公報第39頁12行目〜第47頁2行目に記載の化合物を挙げることができる。
本発明で用いることができる酸増殖剤としては、酸発生剤から発生した酸によって分解し、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、フェニルホスホン酸などのpKaが3以下の酸を発生させる化合物を挙げることができる。
酸増殖剤の感光性樹脂組成物への含有量は、(成分B)光酸発生剤100重量部に対して、10〜1,000重量部とするのが、露光部と未露光部の溶解コントラストの観点から好ましく、20〜500重量部とするのが更に好ましい。
(パターン作製方法)
本発明のパターン作製方法は、本発明の感光性樹脂組成物に用いてパターンを作製する方法であれば、特に制限はないが、本発明の感光性樹脂組成物から溶剤を除去し膜を形成する膜形成工程、前記膜を活性光線によりパターン状に露光する露光工程、露光された前記膜を水性現像液により現像しパターンを形成する現像工程、及び、前記パターンを加熱するベーク工程、を含むことが好ましい。
一般的にフォトレジストは、その後の工程の操作がフォトレジストで覆われていない基板の領域だけで行われるように、基板の特定の領域を他の領域から選択的に保護するのに使用される一時的なコーティングであり、その後の操作が終了すると、フォトレジストは除去される。
これに対し、本発明におけるMEMS構造部材では、感光性樹脂組成物を用いて作製されたパターンは除去されず、作製されるMEMSの永久的な構造部材として使用されるものである。
本発明におけるパターン作製方法は、以下の(1)〜(6)の工程を含むことがより好ましい。
(1)本発明の感光性樹脂組成物を基板上に塗布する塗布工程
(2)塗布された感光性樹脂組成物から溶剤を除去する溶剤除去工程
(3)溶剤が除去された感光性樹脂組成物を活性光線によりパターン状に露光する露光工程
(4)露光された感光性樹脂組成物を水性現像液により現像する現像工程
(5)現像された感光性樹脂組成物を活性光線により露光する工程(ポスト露光)
(6)現像された感光性樹脂組成物を熱硬化するベーク工程
前記膜形成工程は、上記塗布工程及び上記溶剤除去工程であることが好ましい。
以下に各工程を順に説明する。
(1)本発明の感光性樹脂組成物を、所定の基板に塗布し、減圧及び/又は加熱(プリベーク)により溶媒を除去することにより、所望の乾燥塗膜を形成することができる。本発明において使用することができる基板材料には、シリコン、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、ガラス、ガラス−セラミックス、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、鋼、銅−シリコン合金、インジウム−スズ酸化物被覆ガラス;ポリイミド及びポリエステルなどの有機フィルム;金属、半導体、及び絶縁材料のパターニング領域を含有する任意の基板などが含まれるが、それらに限定されない。場合によって、本発明の感光性樹脂組成物を塗布する前に、吸収された湿分を除去するため基板上でベークステップを実施できる。基板への塗布方法は特に限定されず、例えば、スリットコート法、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法等の方法を用いることができる。大型基板の場合は、中でもスリットコート法が好ましい。ここで大型基板とは、各辺が1m以上の大きさの基板をいう。
(2)の溶剤除去工程では、塗布された上記の膜から、減圧(バキューム)及び/又は加熱により、溶剤を除去して基板上に乾燥塗膜を形成させる。加熱条件は、未露光部における成分A中のモノマー単位(a1)において酸分解性基が分解して、かつ、成分Aをアルカリ現像液に可溶性としない範囲であり、各成分の種類や配合比によっても異なるが、好ましくは70〜120℃で30〜300秒間程度である。
本発明の感光性樹脂組成物は、乾燥後の膜厚が4μm以上である、厚膜MEMS構造部材用として好適に用いられる。これは、本発明が高感度であることと、形状制御性が良いためである。膜厚としては4〜500μmが好ましく、4〜100μmが特に好ましい。
(3)露光工程では、乾燥塗膜を設けた基板に所定のパターンの活性光線を照射する。露光はマスクを介して行ってもよいし、所定のパターンを直接描画してもよい。波長300nm以上450nm以下の波長を有する活性光線が好ましく使用できる。露光工程の後、必要に応じてPEBを行う。
活性光線による露光には、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、レーザ発生装置などを用いることができる。
水銀灯を用いる場合には、g線(436nm)、i線(365nm)、h線(405nm)などの波長を有する活性光線が好ましく使用できる。水銀灯はレーザに比べると、大面積の露光に適するという点で好ましい。
レーザを用いる場合には固体(YAG)レーザでは、343nm、355nmが用いられ、エキシマレーザでは351nm(XeF)が用いられ、更に半導体レーザでは375nm、405nmが用いられる。この中でも安定性、コスト等の点から355nm、405nmがより好ましい。レーザは1回あるいは複数回に分けて、塗膜に照射することができる。
レーザの1パルス当たりのエネルギー密度は、0.1mJ/cm2以上10,000mJ/cm2以下であることが好ましい。塗膜を十分に硬化させるには、0.3mJ/cm2以上がより好ましく、0.5mJ/cm2以上が最も好ましく、アブレーション現象により塗膜を分解させないようにするには、1,000mJ/cm2以下がより好ましく、100mJ/cm2以下が最も好ましい。また、パルス幅は0.1nsec以上30,000nsec以下であることが好ましい。アブレーション現象により色塗膜を分解させないようにするには、0.5nsec以上がより好ましく、1nsec以上が最も好ましく、スキャン露光の際に合わせ精度を向上させるには、1,000nsec以下がより好ましく、50nsec以下が最も好ましい。
更に、レーザの周波数は1Hz以上50,000Hz以下であることが好ましい。露光処理時間を短くするには、10Hz以上がより好ましく、100Hz以上が最も好ましく、スキャン露光の際に合わせ精度を向上させるには、10,000Hz以下がより好ましく、1,000Hz以下が最も好ましい。
レーザは水銀灯と比べると、焦点を絞ることが容易であり、露光工程でのパターン形成のマスクが不要でコストダウンできるという点で好ましい。
本発明に使用可能な露光装置としては、特に制限はないが市販されているものとしては、Callisto((株)ブイ・テクノロジー製)やAEGIS((株)ブイ・テクノロジー製)やDF2200G(大日本スクリーン製造(株)製)などが使用可能である。また上記以外の装置も好適に用いられる。
また、必要に応じて長波長カットフィルタ、短波長カットフィルタ、バンドパスフィルタのような分光フィルタを通して照射光を調整することもできる。
酸触媒の生成した領域において、上記の分解反応を加速させるために、必要に応じて、PEB(露光後加熱処理)を行うことができる。PEBにより、酸分解性基からのカルボキシ基生成を促進させることができる。
本発明におけるモノマー単位(a1)中の酸分解性基は、酸分解の活性化エネルギーが低く、露光による酸発生剤由来の酸により容易に分解し、カルボキシ基を生じるため、必ずしもPEBを行うことなく、現像によりポジ画像を形成することもできる。
なお、比較的低温でPEBを行うことにより、架橋反応を起こすことなく、酸分解性基の加水分解を促進することもできる。PEBを行う場合の温度は、30℃以上130℃以下であることが好ましく、40℃以上110℃以下がより好ましく、50℃以上90℃以下が特に好ましい。
(4)の現像工程では、遊離したカルボキシ基を有する成分Aを、アルカリ性現像液を用いて現像する。アルカリ性現像液に溶解しやすいカルボキシ基を有する樹脂組成物を含む露光部領域を除去することにより、ポジ画像が形成する。
アルカリ性現像液に使用できる塩基性化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩類;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド等のアンモニウムヒドロキシド類;ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどの水溶液を使用することができる。また、上記アルカリ類の水溶液にメタノールやエタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
現像液のpHは、10.0〜14.0であることが好ましい。
現像時間は、30〜180秒間であることが好ましく、また、現像の手法は液盛り法、ディップ法、シャワー法等のいずれでもよい。現像後は、流水洗浄を10〜90秒間行い、所望のパターンを形成させることが好ましい。
(5)加熱処理に先立ち、パターンを形成した基板に活性光線により再露光(ポスト)露光し、未露光部分に存在する(成分B)光酸発生剤から酸を発生させ、架橋を促進する触媒として機能させることが好ましい。
すなわち、本発明における硬化膜の形成方法は、現像工程とベーク工程との間に、活性光線により再露光する再露光工程を含むことが好ましい。
再露光工程における露光は、前記露光工程と同様の手段により行えばよいが、前記再露光工程では、基板の本発明の感光性樹脂組成物により膜が形成された側に対し、全面露光を行うことが好ましい。再露光工程の好ましい露光量としては、100〜1,000mJ/cm2である。
(6)のベーク工程において、得られたポジ画像を加熱することにより、モノマー単位(a1)中の酸分解性基を熱分解しカルボキシ基を生成させ、エポキシ基及び/又はオキセタニル基と架橋させることにより、硬化膜を形成することができる。
矩形又は矩形に近いプロファイルを得るためには、異なる温度で2段階の加熱を行ういわゆる2段ベークを行うことが好ましい。2段ベークを行うことで、まず1段目のベークで膜をある程度硬化させ形状を決定し、更に2段目のベークによって膜を焼成して必要な耐久性を付与することができる。1段目のベーク温度としては、90℃〜150℃が好ましく、時間は10〜60分が好ましい。2段目のベーク温度としては、180〜250℃が好ましく、時間は30〜90分が好ましい。
また、3段以上のベーク工程を行うことも可能である。
前記ベーク工程後の前記パターンの断面形状におけるテーパー角は、60°以上であることが好ましく、70°以上であることがより好ましく、80°以上であることが特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物により、ベーク工程後でも矩形又は矩形に近いプロファイルを得ることができるので、MEMS構造部材用感光性樹脂組成物として有用である。
(MEMS構造体及びその作製方法)
本発明のMEMS構造体は、機械的駆動部分を含む構造体であり、本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成されたレジストパターンを隔壁として構成したり、機械駆動部品の一部として組み込んで使用される。このようなMEMS構造体は、例えば、SAW(表面弾性波)フィルター、BAW(バルク弾性波)フィルター、ジャイロセンサー、ディスプレイ用マイクロシャッター、イメージセンサー、電子ペーパー、インクジェットヘッド、バイオチップ、封止剤等の部品として用いられる。
本発明のパターン作製方法により作製されたパターンをMEMS構造体として用いる場合、前記パターンの上に、塗布、蒸着、スパッタ、CVD、めっきなど種々の成膜プロセスを用いて、金属、金属酸化物、ケイ素化合物、半導体などの無機物や、ポリイミドなどの有機物を積層させることができる。また、2種以上の異なる材質を多層に積層させることもできる。
また、本発明において使用することができるMEMS犠牲層の下地材料としては、シリコン、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、ガラス、ガラス−セラミックス、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、鋼、銅−シリコン合金、インジウム−スズ酸化物被覆ガラス;ポリイミド及びポリエステルなどの有機フィルム;金属、半導体、及び絶縁材料のパターニング領域を含有する任意の基板などが含まれるが、それらに限定されない。場合によって、本発明の感光性樹脂組成物を塗布する前に、吸収された湿分を除去するため基板上でベークステップを実施できる。
MEMSとしては、特開2000−343463号公報に記載されているマイクロマシン部材、特開2001−71299号公報に記載されている磁気アクチュエータ部品等が例示できる。
本発明のMEMS構造体の作製方法は、本発明のパターン作製方法により作製したパターンをMEMS構造体の部材として用いることが好ましい。
また、本発明のMEMS構造体は、本発明のパターン作製方法で作製したパターンをMEMS構造体の部材として有することが好ましい。
次に、実施例により本発明を更に具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は重量基準である。
以下の合成例において、以下の略号はそれぞれ以下の化合物を表す。
V−65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
GMA:グリシジルメタクリレート
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<重合体A−1の合成>
エチルビニルエーテル144.2部(2モル当量)にフェノチアジン0.5部を添加し、反応系中を10℃以下に冷却しながらメタクリル酸86.1部(1モル当量)を滴下後、室温(25℃)で4時間撹拌した。p−トルエンスルホン酸ピリジニウム5.0部を添加後、室温で2時間撹拌し、一夜室温放置した。反応液に炭酸水素ナトリウム5部及び硫酸ナトリウム5部を添加し、室温で1時間撹拌し、不溶物をろ過後40℃以下で減圧濃縮し、残渣の黄色油状物を減圧蒸留して沸点(bp.)43〜45℃/7mmHg留分のメタクリル酸1−エトキシエチル134.0部を無色油状物として得た。
得られたメタクリル酸1−エトキシエチル 116.2部(0.7モル当量)、GMA 42.6部(0.3モル当量)、及び、PGMEA 132.5部の混合溶液を窒素気流下、70℃に加熱した。この混合溶液を撹拌しながら、ラジカル重合開始剤V−65(和光純薬工業(株)製、12.4部)、及び、PGMEA 100.0部の混合溶液を2.5時間かけて滴下した。滴下が終了してから、70℃で4時間反応させることにより重合体A−1のPGMEA溶液(固形分濃度:40%)を得た。得られた重合体A−1のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は、22,000であった。
<重合体A−2〜A−34の合成>
重合体A−1の合成で使用した各モノマーを表1に記載の各モノマー単位(a1)〜(a5)を形成するモノマーに変更し、各モノマー単位を形成するモノマーの使用量を表1に記載のものに変更した以外は、重合体A−1の合成と同様にして、重合体A−2〜A−34をそれぞれ合成した。ラジカル重合開始剤V−65の添加量は、表1に記載の分子量となるようにそれぞれ調整した。
Figure 2012098557
なお、表1に記載のモル比は、種類欄に記載の各モノマー由来のモノマー単位の共重合比である。また、表1中「−」はそのモノマー単位を使用していないことを示す。
また、表1中の略号は以下の通りである。
MAEVE:メタクリル酸1−エトキシエチル
MATHF:メタクリル酸テトラヒドロフラン−2−イル
MACHOE:メタクリル酸1−(シクロヘキシルオキシ)エチル
GMA:グリシジルメタクリレート
OXE−30:メタクリル酸(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(大阪有機化学工業(株)製)
保護フェノール1:下記合成例で得られたフェノール性水酸基のエチルアセタール保護体
St:スチレン
DCPM:メタクリル酸ジシクロペンタニル
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
MAA:メタクリル酸
C−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<保護フェノール1(4−ヒドロキシ安息香酸(2−メタクリロイルオキシエチル)エステルのエチルアセタール保護体)の合成>
4−ヒドロキシ安息香酸(2−ヒドロキシエチル)エステル21gのアセトニトリル100ml溶液に、撹拌下、N,N−ジメチルアセトアミド20mlを加え、更にメタクリル酸クロリド20gを加えた。35℃で8時間、撹拌しながら反応させた後、反応混合物を氷水にあけ、析出した結晶を濾取し、酢酸エチル/n−ヘキサンから再結晶し、4−ヒドロキシ安息香酸(2−メタクリロイルオキシエチル)エステルを得た。
上記のようにして得られたフェノールを酸触媒下、エチルビニルエーテルと反応させることで、フェノール性水酸基のエチルアセタール保護体(保護フェノール1)を得た。
(実施例1〜65、及び、比較例1〜6)
(1)感光性樹脂組成物の調製
下記表2、表3に示す各成分を混合して均一な溶液とした後、0.1μmのポアサイズを有するポリテトラフルオロエチレン製フィルタを用いてろ過して、実施例1〜65及び比較例1〜6の感光性樹脂組成物をそれぞれ調製した。得られた実施例1〜65及び比較例1〜6の感光性樹脂組成物を使用し、以下の評価をそれぞれ行った。評価結果を表2及び表3に示す。
<感光性樹脂組成物の評価>
(1)感度の評価(PEB無し)
シリコン酸化膜を有するシリコンウエハ上に感光性樹脂組成物をスピン塗布した後、90℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークして膜厚4μmの塗膜を形成した。
次に、i線ステッパー(キヤノン(株)製FPA−3000i5+)を用いて、所定のマスクを介して露光した。露光後10分間基板を室温で放置した後、0.4%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により23℃で60秒間液盛り法により現像し、更に超純水で45秒間リンスした。これらの操作により10μmのラインアンドスペースを1:1で解像する時の最適露光量(Eopt)を感度とした。感度は、小さいほうが高感度であるといえる。特に、感度が70mJ/cm2より低露光量の場合が好ましい。なお、PEBは実施していない。
(2)テーパー角評価及びパターンプロファイルの評価
シリコン酸化膜を有するシリコンウエハ上に、感光性樹脂組成物をスピン塗布した後、90℃で120秒間ホットプレート上においてプリベークして膜厚4μmの塗膜を形成した。
次に、i線ステッパー(キヤノン(株)製FPA−3000i5+)を用いて、所定のマスクを介して70mJ露光した。露光後10分間基板を室温で放置した後、0.4%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により23℃で60秒間液盛り法により現像し、更に超純水で45秒間リンスした。次に2段ベーク処理(1段目:140℃−30min、2段目:230℃−60min)を行い焼成した。
その後10μmのライン&スペースパターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、テーパー角を測定した。
更に、テーパー角及び全体の矩形性に基づきプロファイル形状を評価した。プロファイルが矩形に近いほど、MEMS用レジストであれば本来所望する形状(矩形)の構造体をレジスト上に積層させることができ、またドライエッチング用レジストであれば、ドライエッチング工程で被エッチング材料を精密に加工することができる。評価点3〜5までが実用可能で問題ないレベルと判定される。形状のイメージを図1に示す。
なお、本評価では矩形のライン&スペースパターンの形成を目指しているため以下のように高テーパー角度の方が優れた判定になっているが、所望するパターンが異なる場合には、必ずしも矩形である必要は無い。
5:ライン断面のテーパー角が80°以上90°以下である矩形又は矩形に近いプロファイル
4:ライン断面のテーパー角が70°以上80°未満である矩形に近いプロファイル
3:ライン断面のテーパー角が60°以上70°未満である台形のプロファイル
2:ライン断面のテーパー角が40°以上60°未満であるプロファイル
1:ライン断面のテーパー角が40°未満のプロファイル
(3)鉛筆硬度の評価
前記パターンプロファイル評価と同様の工程で、ただしマスク露光は行わずに膜厚4μmのベタ硬化膜を作製した。
このようにして得られた試料の鉛筆硬度を、新東科学(株)製連続加重引掻強度試験機「トライボギア Type18L」を用いて測定した。鉛筆は「三菱鉛筆 uni 引かき値試験用」、加重は500gである。その他は、JIS K5600に記載された方法に準じて行った。
MEMS構造部材としては、ある程度以上の強度が必要であり、本評価において3以上の判定であれば構造物の部材として好適に用いることができる。
5:鉛筆硬度が7H以上
4:鉛筆硬度が6H
3:鉛筆硬度が5H
2:鉛筆硬度が4H
1:鉛筆硬度が3H以下
(4)感光性樹脂組成物の飽和加圧蒸気試験(PCT)耐性評価
シリコンウエハ上に1,000Åのアルミニウム薄膜をスパッタリングにより成膜し、その基板を用いて各感光性樹脂組成物について、前記同様のパターニングを行った。その後、各試験片をHASTチャンバー(エスペック(株)製)中に入れ、121℃、100%RH、2気圧とし、20時間恒温恒湿状態を保持(PCT)した後、試験片を取り出し、図1で模式的に示す形状のパターンの密着力を測定し、PCT耐性を評価した。なお、シェアツールを用いてパターン側面部から力を加え、基板からパターンが剥離した時点でのシェア強度を密着力とした。
評価基準
5:密着力が100gf以上
4:密着力が50gf以上100gf未満
3:密着力が20gf以上50gf未満
2:密着力が5gf以上20gf未満
1:密着力が5gf未満(測定限界以下)
Figure 2012098557
Figure 2012098557
なお、表2及び表3中の略号は以下の通りである。
B1:CGI1397(下記化合物)
B2:α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)フェニルアセトニトリル(合成方法は、下記に示したとおりである。)
B3:下記合成方法により合成したオキシムスルホネート化合物
F1:9,10−ジブトキシアントラセン(DBA)
I1:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
I2:トリフェニルイミダゾール
C1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
H1:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403(信越化学工業(株)製))
J1:下記に示す化合物W−3
D1:ニカラック MW−100LM((株)三和ケミカル製)
D2:ニカラック MX−270((株)三和ケミカル製)
E1:EPICLON 7050(DIC(株)製、エポキシ当量:1,750〜2,100g/eq))
E2:エポキシ樹脂1004(三菱化学(株)製、エポキシ当量:875〜975g/eq)
E3:YD−012(新日鐵化学(株)製、エポキシ当量:600〜700g/eq)
E4:YD−011(新日鐵化学(株)製、エポキシ当量:450〜500g/eq)
E5:EPICLON EXA−4816(DIC(株)製、エポキシ当量:403g/eq))
E6:EPICLON EXA−4822(DIC(株)製、エポキシ当量:385g/eq))
E7:EPICLON EXA−5300−70(DIC(株)製、エポキシ当量:300〜340g/eq))
E8:EPICLON 860(DIC(株)製、エポキシ当量:235〜255g/eq))
E9:JER157S65(三菱化学(株)製、エポキシ当量:200〜220g/eq)
E10:エポキシ樹脂827(三菱化学(株)製、エポキシ当量:180〜190g/eq)
Ac1:ベンジルアクリレート(BnA)/メタクリル酸(MAA)=60/40(モル比)の共重合体(Mw:8,000、カルボキシ当量:350g/eq)
Ac2:BnA/MAA=70/30(モル比)の共重合体(Mw:8,000、カルボキシ当量:497g/eq)
Ac3:BnA/MAA=80/20(モル比)の共重合体(Mw:8,000、カルボキシ当量:790g/eq)
Ac4:ポリメチルメタクリレート(PMMA、ホモポリマー)
Figure 2012098557
Figure 2012098557
Figure 2012098557
Figure 2012098557
<B2の合成法>
特表2002−528451号公報の段落0108に記載の方法にしたがって、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)フェニルアセトニトリルを合成した。
<B3の合成法>
2−ナフトール(10g)、クロロベンゼン(30mL)の懸濁溶液に塩化アルミニウム(10.6g)、2−クロロプロピオニルクロリド(10.1g)を添加し、混合液を40℃に加熱して2時間反応させた。氷冷下、反応液に4NHCl水溶液(60mL)を滴下し、酢酸エチル(50mL)を添加して分液した。有機層に炭酸カリウム(19.2g)を加え、40℃で1時間反応させた後、2NHCl水溶液(60mL)を添加して分液し、有機層を濃縮後、結晶をジイソプロピルエーテル(10mL)でリスラリーし、ろ過、乾燥してケトン化合物(6.5g)を得た。
得られたケトン化合物(3.0g)、メタノール(30mL)の懸濁溶液に酢酸(7.3g)、50%ヒドロキシルアミン水溶液(8.0g)を添加し、加熱還流した。放冷後、水(50mL)を加え、析出した結晶をろ過、冷メタノール洗浄後、乾燥してオキシム化合物(2.4g)を得た。
得られたオキシム化合物(1.8g)をアセトン(20mL)に溶解させ、氷冷下トリエチルアミン(1.5g)、p−トルエンスルホニルクロリド(2.4g)を添加し、室温に昇温して1時間反応させた。反応液に水(50mL)を添加し、析出した結晶をろ過後、メタノール(20mL)でリスラリーし、ろ過、乾燥してB3(2.3g)を得た。
なお、B3の1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)は、δ=8.3(d,1H),8.0(d,2H),7.9(d,1H),7.8(d,1H),7.6(dd,1H),7.4(dd,1H)7.3(d,2H),7.1(d.1H),5.6(q,1H),2.4(s,3H),1.7(d,3H)であった。
また、実施例17の感光性樹脂組成物を使用し、前記(2)テーパー角度評価及びパターンプロファイルの評価における2段ベーク処理の条件を表4に記載の条件に変更した以外は、前記実施例17と同様にして、(2)テーパー角評価及びパターンプロファイルの評価、(3)鉛筆硬度の評価、並びに、(4)感光性樹脂組成物のPCT耐性評価を行った。評価結果を表4にあわせて示す。
Figure 2012098557
(実施例66)
実施例1〜65において、塗膜の膜厚を4μmから10μm、50μm、100μmにそれぞれ変更した以外は同様な操作を行い、(2)テーパー角評価及びパターンプロファイルの評価、(3)鉛筆硬度の評価、及び、(4)感光性樹脂組成物のPCT耐性評価を行ったところ、それぞれ膜厚4μm時の評価結果と同様の評価結果であった。
(実施例67)
MEMSとし、特開2000−343463号公報に記載されているマイクロマシンを作製するために、上記公報に記載されている図20のレジスト膜として、本発明の実施例1〜65及び比較例1〜6の感光性樹脂組成物を使用してMEMSデバイスを作製し、マイクロセンサーとしての性能を評価した。
その結果、実施例1〜65の感光性樹脂組成物を用いた場合には良好なデバイス特性が得られたが、比較例1〜6の感光性樹脂組成物ではデバイス特性が不十分であった。
10:基板、12:パターン、θ:テーパー角

Claims (17)

  1. (成分A)カルボキシ基又はフェノール性水酸基が酸分解性基で保護された残基を有するモノマー単位(a1)と、エポキシ基及び/又はオキセタニル基を有するモノマー単位(a2)とを有する重合体、
    (成分B)光酸発生剤、並びに、
    (成分C)溶剤、を含むことを特徴とする
    MEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  2. テーパー角70°以上のベーク断面形状を形成しうる、請求項1に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  3. 膜厚4〜100μmの厚膜MEMS構造部材用感光性樹脂組成物である、請求項1又は2に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  4. 成分Aの重量平均分子量が20,000以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  5. (成分D)熱架橋剤を更に含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  6. エポキシ基、オキセタニル基、水酸基及びカルボキシ基を合計した官能基当量が400g/eq以上である有機化合物を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  7. 成分Aが、前記モノマー単位(a1)及び(a2)以外に、環構造を有するモノマー単位(a3)を更に有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用樹脂組成物。
  8. 成分Aが、前記モノマー単位(a1)及び(a2)以外に、カルボキシ基又は水酸基を有するモノマー単位(a4)を更に有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  9. 成分Aにおけるモノマー単位(a1)の含有量が、成分Aの全モノマー単位に対し、45モル%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  10. 化学増幅ポジ型MEMS構造部材用感光性樹脂組成物である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のMEMS構造部材用感光性樹脂組成物から溶剤を除去し膜を形成する膜形成工程、
    前記膜を活性光線によりパターン状に露光する露光工程、
    露光された前記膜を水性現像液により現像しパターンを形成する現像工程、及び、
    前記パターンを加熱するベーク工程、
    を含むパターン作製方法。
  12. 前記現像工程後、かつ前記ベーク工程の前に、前記パターンを活性光線により露光するポスト露光工程を含む、請求項11に記載のパターン作製方法。
  13. 前記ベーク工程が、2段階以上の加熱を行う工程であり、1段階目の加熱が90℃〜150℃の温度範囲内である、請求項11又は12に記載のパターン作製方法。
  14. 前記ベーク工程後の前記パターンの断面形状におけるテーパー角が、70°以上である、請求項11〜13のいずれか1項に記載のパターン作製方法。
  15. 前記ベーク工程後の前記パターンの膜厚が、4〜100μmである、請求項11〜14のいずれか1項に記載のパターン作製方法。
  16. 請求項11〜15のいずれか1項に記載のパターン作製方法により作製したパターンをMEMS構造体の部材として用いるMEMS構造体の作製方法。
  17. 請求項11〜15のいずれか1項に記載のパターン作製方法で作製したパターンをMEMS構造体の部材として有するMEMS構造体。
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