JP2012097937A - 多管式熱交換器 - Google Patents

多管式熱交換器 Download PDF

Info

Publication number
JP2012097937A
JP2012097937A JP2010244839A JP2010244839A JP2012097937A JP 2012097937 A JP2012097937 A JP 2012097937A JP 2010244839 A JP2010244839 A JP 2010244839A JP 2010244839 A JP2010244839 A JP 2010244839A JP 2012097937 A JP2012097937 A JP 2012097937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
pipe
collecting
heat transfer
manifold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010244839A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5542619B2 (ja
Inventor
Masahiro Miyauchi
正裕 宮内
Kenji Iwazawa
賢治 岩澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MDI CORP
Original Assignee
MDI CORP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MDI CORP filed Critical MDI CORP
Priority to JP2010244839A priority Critical patent/JP5542619B2/ja
Publication of JP2012097937A publication Critical patent/JP2012097937A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5542619B2 publication Critical patent/JP5542619B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Heat-Exchange And Heat-Transfer (AREA)

Abstract

【課題】 単純な基本部材を設置現場へ運び入れ、設置のための溶接やロウ付け等の接合工事をせずに、単純な工具のみで簡単に組み立てること可能とする。
【解決手段】 多管式熱交換器(20)は、並行に配列した複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)と、その一端に連通して熱交換流体を供給する流体供給管(30)と、各直管伝熱管(21,21,・・・)の他端に連通して熱交換流体を集める流体集合管(50)と、を備える。流体供給管(30)と流体集合管(50)と各直管伝熱管(21,21,・・・)を、それぞれ独立した基本部材として設置現場へ運び入れる。その現場では、各直管伝熱管(21,21,・・・)の一端側を、流体供給管(30)を構成する複数の供給側マニホールド(31,31,・・・)の供給側伝熱管差込み口(38,38,・・・)へ挿入する。各直管伝熱管(21,21,・・・)の他端側を、流体集合管(50)を構成する集合側マニホールド(51,51,・・・)の集合側伝熱管差込み口(53,53,・・・)へ挿入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スタック(縦積み)型の多管式熱交換器を提供する技術に関する。
特に、所望される熱交換器が大型のものであっても、設置現場にて溶接やロウ付けを行わなくても簡単に組み立て可能な多管式熱交換器に関する。
現在、外気(空気)を熱源として冷房、暖房、冷凍、温水などを供給するために、多くのヒートポンプ(熱交換器)が普及している。ヒートポンプ(冷凍機を含む)は低温熱源から高温熱源に熱移送をする装置であり、両熱源側にそれぞれ熱交換器を備える必要がある。
例えば、特許文献1には、空気調和機用熱交換器が開示されている。その熱交換器は、所定間隔で少なくとも一列に配置した複数の伝熱管と管外にスパイラル状の細線を網目状に組み合わせた伝熱面を有するものである。
さて、冷暖房用室外機等に搭載された熱交換器は、外気(空気)の代わりに、海水、河川水、地下熱、上下水などを熱源とすれば、さらに熱交換効率が高くなり、省エネルギー性が向上することが知られている。これら熱源は、外気温に比べて季節,時間,天候等による温度変動が小さく、安定した熱源といえる。
そこで、例えば、特許文献2には、海水を利用する熱交換器として、複数組の熱交換器用管板ユニットを連結する構造が開示されている。 その熱交換器は、2つの管板が相対向して配置され、各管板の一面側は流体室に臨んでいる。 さらに、前記2つの管板の間には、多数の伝熱管が配置されている。すなわち、その多数の各伝熱管の両端部が前記2つの管板の他面側に溶接によって固定されている。
前述のような熱交換器は、例えば、海中・河川・湖沼・上下水タンク中に設置され,伝熱管外部の水熱源と伝熱管内部を流れる流体が熱交換を行い、伝熱管内を流れる流体はその熱を配管に沿って移送することが出来る。例えば、夏季の冷房排熱を下水に排出する場合、気温摂氏30度の外気に熱を捨てるには伝熱管内流体は45℃以上でなければ有効でないのに対し、水温摂氏27度の水中に同じ熱を捨てるには、伝熱管内流体温度は摂氏30〜35度程度でも有効である。
海水、河川水、地下熱、上下水などの熱源を利用する場合には、その熱源と熱交換するための熱交換器と、その熱交換器の設置工事とが必要である。しかし、それら熱源水には金属に対する腐食性があり、耐腐食熱交換器が必須である。そして耐腐食熱交換器自体の費用および設置工事の費用は、外気(空気)を熱源とする熱交換器に比べて高価である。そのために、外気以外の熱源を利用する熱交換器は、外気(空気)を熱源とする熱交換器に比べて、光熱費削減にはなるものの、それ以上に初期設置費用が高価になり、経済的優位性が乏しいのが現状である。
特開平10−263952号公報 特開2003−240478号公報
通常の熱交換器は、それを構成する金属部材を工場にて溶接、ロウ付等で接合して組み立てるとともに、その工場にて耐圧や気密等の検査を受けてから設置場所へ送られる。例えば、特許文献1の熱交換器は、ロウ付で組み立てており、特許文献2の熱交換器は、溶接で組み立てている。すなわち、熱交換器を機能させる現場での組み立ては想定されていない。
一方、熱源との関係で設置場所の入口が狭小な空間である場合、例えば、下水道内、煙突内、貯水ピット内などのように、通常の出入口がマンホール程度に限られる空間では、熱交換器の設置そのものが困難になる。 すなわち、そのような場所へ予めくみ上げられた大型の熱交換器を設置するには、熱交換器だけでなくそれを設置するための重機などの設備を出入りさせるために、開削工事やマシンハッチの設置が必要となってしまい、大掛かりな設置工事となることが予想される。それゆえ、これまでは大型の熱交換器を既存の下水道内に設置することができなかった。
また、熱交換器を分解して現場に搬入するという手段を選択しようという場合には、現場における空間内での溶接作業等が伴ってくる。 そのために、可燃性ガス対策や防爆対策などの工事が必要となる。
本願発明が解決しようとする課題は、単純な基本部材を設置現場へ運び入れ、設置のための溶接やロウ付け等の接合工事をせずに、単純な工具のみで簡単に組み立てること可能とし、簡易な設置工事を実現する多管式熱交換器を提供することにある。
(第一の発明)
本願における第一の発明は、 並行に配列した複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)と、その複数本の各直管伝熱管(21,21,・・・)の一端に連通して熱交換流体を供給する流体供給管(30)と、前記複数本の各直管伝熱管(21,21,・・・)の他端に連通して熱交換流体を集める流体集合管(50)と、を備えた多管式熱交換器(20)に係る。
前記流体供給管(30)は、熱交換流体を流す供給側流路(32)を形成する複数の供給側マニホールド(31,31,・・・)を積み重ねて構成し、 前記各供給側マニホールド(31)は、前記供給側流路(32)と、その供給側流路(32)に対してほぼ直角方向で連通する供給側分岐流路(33)と、その供給側分岐流路(33)へ対応する直管伝熱管(21)の一端を挿入する供給側伝熱管差込み口(38)と、を備える。
前記流体集合管(50)は、熱交換流体を集める集合側流路(52)を形成する複数の集合側マニホールド(51,51,・・・)を積み重ねて構成し、 前記各集合側マニホールド(51)は、前記集合側流路(52)と、その集合側流路(52)に対してほぼ直角方向で連通する集合側分岐流路(53)と、その集合側分岐流路(53)へ対応する直管伝熱管(21)の他端を挿入する集合側伝熱管差込み口(53)と、を備える。
(作用)
多管式熱交換器(20)を組み立てるには、まず、流体供給管(30)と流体集合管(50)と複数の各直管伝熱管(21,21,・・・)を、それぞれ独立した基本部材として設置現場へ運び入れる。
その設置現場では、複数の各直管伝熱管(21,21,・・・)の一端側を、前記流体供給管(30)を構成する複数の供給側マニホールド(31,31,・・・)の供給側伝熱管差込み口(38,38,・・・)へ挿入する。さらに、上記の複数の各直管伝熱管(21,21,・・・)の他端側を、前記流体集合管(50)を構成する複数の集合側マニホールド(51,51,・・・)の集合側伝熱管差込み口(53,53,・・・)へ挿入する。 以上の作業にて、多管式熱交換器(20)の基本的な構成の組み立てが完成する。
上記の流体供給管(30)と流体集合管(50)と複数の各直管伝熱管(21,21,・・・)は、ボルトやナット部材などの一般的な固定具にて固定して一体化する。したがって、大型の熱交換器であっても安価な設置工事を実現する。
また、流体供給管(30)は、複数の供給側マニホールド(31,31,・・・)を積み重ねて一般的な固定具にて固定するので、設置現場にて簡単に組み立ててもよい。一方、流体集合管(50)も同様に、複数の集合側マニホールド(51,51,・・・) を積み重ねて一般的な固定具にて固定するので、設置現場にて簡単に組み立ててもよい。
なお、前記流体供給管(30)および前記固定流体集合管(50)は、設置現場へ搬入するのが困難でなければ、別の場所で予め組み立ててから、搬入してもよい。かならずしも設置現場で組み立てなくてもよい。
熱交換流体は、流体供給管(30)から複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)を通過する際に、設置現場の熱源と熱交換して加熱あるいは冷却される。その加熱あるいは冷却された熱交換流体は、複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)から流体集合管(50)へ集めてから、送出される。
(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 複数の供給側マニホールド(31,31,・・・)を積み重ねた流体供給管(30)と、複数の集合側マニホールド(51,51,・・・)を積み重ねた流体集合管(50)と、前記各供給側マニホールド(31,31,・・・)の供給側伝熱管差込み口(38,38,・・・)と前記各集合側マニホールド(51,51,・・・)の集合側伝熱管差込み口(53,53,・・・)へ差し込んで並列した複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)と、を備えた基本ユニット(20)を構成する。
複数の前記基本ユニット(20,20,・・・)を並列するとともに各基本ユニット(20,20,・・・)における流体供給管(30,30,・・・)の少なくとも一端に連通して熱交換流体を供給する流体供給用本管(11)と、前記各基本ユニット(20,20,・・・)における流体集合管(50,50,・・・)の少なくとも一端に連通して熱交換流体を集合する流体集合用本管(12)と、を備えた多管式熱交換器(10)を提供する。
(作用)
基本ユニット(20)は、流体供給管(30)と流体集合管(50)と複数の各直管伝熱管(21,21,・・・)を、それぞれ独立した基本部材として設置現場へ運び入れる。それらを設置現場にて簡単に組み立てて、ボルトやナット部材などの一般的な固定具にて固定して一体化する。基本ユニット(20)自体が、安価な設置工事を実現する。
したがって、並列した複数の前記基本ユニット(20,20,・・・)を流体供給用本管(11)と流体集合用本管(12)へ連通した大型の多管式熱交換器(10)を組み立てることも、設置現場にて簡単に実施できる。その結果、複数の前記基本ユニット(20,20,・・・)を備えた大型の多管式熱交換器(10)の安価な設置工事を実現する。
熱交換流体は、流体供給用本管(11)から複数の各基本ユニット(20,20,・・・)における流体供給管(30)から複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)を通過する際に、設置現場の熱源と熱交換して加熱あるいは冷却される。その加熱あるいは冷却された熱交換流体は、複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)から流体集合管(50)へ集められてから、流体集合用本管(12)を経て送出される。
(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記流体供給管(30)における各供給側マニホールド(31,31,・・・)の供給側伝熱管差込み口(38,38,・・・)と、前記流体集合管(50)における各集合側マニホールド(51,51,・・・)の集合側伝熱管差込み口(53,53,・・・)へ差し込んだ複数本の直管伝熱管(21,21,・・・)に対して押圧力をかけるべく、前記流体供給管(30)と前記流体集合管(50)の一端側同士と他端側同士へそれぞれ第一テンション材(22,22)を連結して構成する。
(作用)
単にボルトやナット部材などの一般的な固定具だけでなく、第一テンション材(22,22)を用いることによって、各構成部材を簡単にかつ確実に固定して一体化することとなる。
(第一の発明のバリエーション3)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記流体供給管(30)の一端側と前記流体集合管(50)の他端側、および前記流体供給管(30)の他端側と前記流体集合管(50)の一端側へそれぞれ対角線上に第二テンション材(23,23,23,23)を連結して構成する。
(作用)
単にボルトやナット部材などの一般的な固定具だけでなく、第二テンション材(23,23,23,23)を用いることによって、各構成部材を簡単にかつ確実に固定して一体化することとなる。 また、第一テンション材(22,22)および第二テンション材(23,23,23,23)の両方を用いるなら、各構成部材をより一層確実に固定して一体化することとなる。
(第一の発明のバリエーション4)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記流体供給管(30)の両端および前記流体集合管(50)の両端に、熱交換流体を流すための連結用流路(62)とその連結用流路(62)が臨む連結用フランジ部(63)とを有する連結用マニホールド(60a,60b, 60c,60d)を連結する。
また、前記第一テンション材(22,22)は、前記流体供給管(30)の一端側の連結用マニホールド(60a)と前記流体集合管(50)の一端側の連結用マニホールド(60c)へ連結し、前記流体供給管(30)の他端側の連結用マニホールド(60b)と前記流体集合管(50)の他端側の連結用マニホールド(60d)へ連結して構成する。 また、前記第二テンション材(23,23,23,23)は、前記流体供給管(30)の一端側の連結用マニホールド(60a)と前記流体集合管(50)の他端側の連結用マニホールド(60d)を連結し、前記流体供給管(30)の他端側の連結用マニホールド(60b)と前記流体集合管(50)の一端側の連結用マニホールド(60c)を連結して構成する。
(作用)
前記流体供給管(30)の両端および前記流体集合管(50)の両端に連結した連結用マニホールド(60a,60b, 60c,60d)は、他の配管へ簡単に連結することができる。しかも、第一テンション材(22,22)と第二テンション材(23,23,23,23)を4つの連結用マニホールド(60a,60b, 60c,60d)へ連結することによって、各構成部材にかかるテンションのバランスが良いので、多管式熱交換器(20)の全体のゆがみを少なくした状態で一体化することとなる。
(第一の発明のバリエーション5)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、 前記流体供給管(30)の一端側に取り付けた連結用マニホールド(60a)にて前記流体供給用本管(11)に連通するとともに、前記流体供給管(30)の他端側に取り付けた連結用マニホールド(60)にその連結用流路(62)を閉塞する蓋部(24)を設ける。 一方、前記流体集合管(50)の一端側に取り付けた連結用マニホールド(60)にて前記流体集合用本管(12)に連通するとともに、前記流体集合管(50)の他端側に取り付けた連結用マニホールド(60)にその連結用流路(62)を閉塞する蓋部(24)を設ける。
(作用)
流体供給用本管(11)が1本であるときは、流体供給管(30)の他端側に取り付けた連結用マニホールド(60)に蓋部(24)を設ければよい。また、流体集合用本管(12)が1本であるときは、流体集合管(50)の他端側に取り付けた連結用マニホールド(60)に蓋部(24)を設ければよい。
第一の発明によれば、単純な基本部材を設置現場へ運び入れ、設置のための溶接やロウ付け等の接合工事をせずに、単純な工具のみで簡単に組み立てること可能とし、大型の熱交換器であっても簡易な設置工事を実現する多管式熱交換器を提供することができた。
本発明の実施形態に係る多管式熱交換器を示すもので、複数の基本ユニットを備えた多管式熱交換器の斜視図である。 図1の正面図である。 図1の多管式熱交換器における基本ユニットの平面図である。 供給側マニホールド(集合側マニホールド)の部分的な断面を含む斜視図である。 連結用マニホールドの部分的な断面を含む斜視図である。 多管式熱交換器における組み立て状態の一部を示す部分的な断面を含む斜視図である。 図1の多管式熱交換器における基本ユニットの他の実施形態を示す斜視図である。 (a)は、図7におけるVIIIaの連結用マニホールドを示す斜視図であり、(b)は、図7におけるVIIIbの連結用マニホールドを示す斜視図である。 伝熱管を示す斜視図である。 伝熱管の端部にはめる管端部材を示す斜視図である。 多管式熱交換器の組み立て現場にて伝熱管の端部加工を行えるスエージング加工機を示す図であり、(A)が断面図、(B)が斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る多管式熱交換器について図面を参照して説明する。ここで使用する図面は、図1から図11である。
図1では、それ自体が単独で多管式熱交換器となる基本ユニット20を複数個、ほぼ平行に並列した状態の多管式熱交換器10を示している。 図1では、9個の基本ユニット20,20,・・・を並列に配置している。この多管式熱交換器10は、例えば、海水、河川水、地下熱、上下水などの熱源の現地へ設置される。
熱交換流体が、流体供給用本管11から9個の各基本ユニットの多管式熱交換器20,20,・・・へ供給される。熱交換流体が各基本ユニット20の複数本の直管伝熱管21,21,・・・を通過する際に、現地の熱源と熱交換して加熱あるいは冷却される。次いで、流体集合用本管12を経て送出され、種々の用途に利用される。なお、熱交換流体としては、例えば、水などの液体あるいは蒸気などの気体が用いられ、特に限定されない。
まず、基本ユニットの多管式熱交換器20について説明する。
図2では、図1において右斜め下側から視た正面を示している。また、図3では、基本ユニット20の平面を示している。
多管式熱交換器20は、図2において右側に、熱交換流体を供給する流体供給管30が配置されている。また、図2において左側に、熱交換流体を集合する流体集合管50が配置されている。さらに、並行に配列した複数本の直管伝熱管21が、前記流体供給管30と前記流体集合管50とを連通している。
より詳しく説明すると、前記流体供給管30は、複数の供給側マニホールド31,31,・・・を積み重ねて熱交換流体を流す供給側流路32を形成している。すなわち、各供給側マニホールド31は、図4において上下方向に貫通する供給側流路32を有しており、その供給側流路32に対してほぼ直角方向で連通する供給側分岐流路33を有する。
また、前記供給側流路32が臨む両端面には、その供給側流路32の周囲を囲むように、Oリング等のパッキン材34を嵌め込むためのパッキン用溝部35を設けている。
さらに、各供給側マニホールド31は、図4において上下に貫通する複数の貫通孔36,36,・・・が、前記供給側流路32の周囲を囲むように設けられている。本実施形態では3箇所の貫通孔36,36,36が設けられている。
複数の供給側マニホールド31,31,・・・を積み重ねる際に、図6に示すようにパッキン用溝部35にパッキン材34を嵌め込み、上記の3箇所の貫通孔36,36,36へ長尺のボルト37,37,37を挿入してナット部材等の固定具で締め付ける。それによって、複数の供給側マニホールド31,31,・・・の間に生じる隙間が前記パッキン材34,34,・・・によって塞がれる。複数の供給側マニホールド31,31,・・・を積み重ねた供給側流路32は、図6に示すように水密状態もしくは気密状態になる。
さらに、上記の各供給側マニホールド31の供給側分岐流路33には、直管伝熱管21の一端を挿入するための供給側伝熱管差込み口38を設けている。供給側伝熱管差込み口38の奥は、前記直管伝熱管21の一端を突き当てる段突き部39を形成している。供給側伝熱管差込み口38の中間は、Oリング等のパッキン材41を嵌め込むためのパッキン用溝部42を形成している。本実施形態では、2箇所のパッキン用溝部42,42を設けている。
したがって、各供給側マニホールド31の供給側伝熱管差込み口38へ、それぞれ対応する直管伝熱管21の一端側(図2において右側)を挿入すると、直管伝熱管21と供給側伝熱管差込み口38との隙間は、図6に示すようにパッキン材41、41によって水密状態もしくは気密状態になる。
また、上記の流体供給管30の図2において上端には、連結用マニホールド60aを取り付け、流体供給管30の図2において下端には、連結用マニホールド60bを取り付けている。連結用マニホールド60a,60bは同じ構造である。例えば、連結用マニホールド60aは、図5に示すように、供給側マニホールド31の端面に取り付けるための平板状の基部61と、熱交換流体を流すために図5において上下方向に貫通する連結用流路62と、前記連結用流路62が臨む連結用フランジ部63と、を備えている。
また、基部61の面には、前記連結用流路62の周囲を囲むように、前述したOリング等のパッキン材34を嵌め込むためのパッキン用溝部64を設けている。一方、連結用フランジ部63の面には、前記連結用流路62の周囲を囲むように、Oリング等のパッキン材(図示省略)を嵌め込むためのパッキン用溝部65を設けている。
さらに、連結用マニホールド60aの基部61には、図5において上下に貫通する複数の貫通孔66,66,・・・が、前記連結用流路62の周囲を囲むように設けられている。本実施形態では、3箇所の貫通孔66,66,66が前記供給側マニホールド31の3箇所の貫通孔36,36,36と合う位置に設けられている。 また、連結用マニホールド60aの基部61には、詳しくは後述する第一テンション材22を取り付けるために、2箇所の取付用孔67,67を設けている。
図6に示すように、連結用マニホールド60aを前記流体供給管30の上端に位置する供給側マニホールド31の端面に取り付ける際には、基部61の面に設けたパッキン用溝部64にパッキン材34を嵌め込む。一方、連結用マニホールド60bも上記と同様にして、前記流体供給管30の下端に位置する供給側マニホールド31の端面に取り付ける。
それから、連結用マニホールド60aおよび連結用マニホールド60bの3箇所の貫通孔66,66,66と供給側マニホールド31の3箇所の貫通孔36,36,36へ長尺のボルト37,37,37を挿入してナット部材等の固定具で締め付ける。
その結果、連結用マニホールド60aと複数の供給側マニホールド31,31,・・・と連結用マニホールド60bの間に生じる隙間は、パッキン材34によって塞がれて水密状態もしくは気密状態になる。
また、本実施形態では、前記流体供給管30の一端側(図2において上側)の連結用マニホールド60aは、詳しくは後述する流体供給用本管11へ連結し、連結用マニホールド60aの連結用流路62を流体供給用本管11内の流体供給流路(図示省略)へ連通する構成である。
一方、前記流体供給管30の他端側(図2において下側)の連結用マニホールド60bは、その連結用フランジ部63の端面に平板状の蓋部24を取り付けることによって連結用流路62を閉塞する。このとき、本実施形態では、蓋部24と連結用マニホールド60bとの連結方法は、連結用フランジ部63と蓋部24とを側方から挟み込むチャック25によって固定している。
前記第一テンション材22は、図3および図6に示すようにシャフト22aの両端に平板状の連結部22bを溶接等で固定し、その連結部22bに連結用マニホールド60の基部61の取付用孔67,67と合う位置に2箇所の取付用孔22c,22cを設けている。
なお、第一テンション材22のシャフト22aは、2本の分割シャフト22a1,22a2を、張力を調整するためのターンバックル22dにて連結している。すなわち、ターンバックル22dを回転することによって、右ねじの分割シャフト22a1と左ねじのシャフト22a2が締められたり、緩められたりして、張力を調整するものである。なお、ターンバックル22dは少なくとも一つあればよい。
第一テンション材22の一端側の連結部22bを連結用マニホールド60aの基部61へ固定するには、図6に示すように、両者の2箇所の取付用孔22c,22cおよび取付用孔67,67に挿入したボルト等の固定具26,26にて固定する。
次に、流体集合管50について詳しく説明する。その流体集合管50は、上述した流体供給管30と同じ構造である。しかし、多管式熱交換器20における構造上の役目が異なるので、部材名称を変える。そこで、同じ図を用いて説明する場合、前記流体供給管30の部材と同じ構造の部材は、符号に( )を付して並べて記載する。
流体集合管50は、図2に示すように複数の集合側マニホールド51を積み重ねて熱交換流体を集める集合側流路52を形成している。すなわち、各集合側マニホールド51は、図4において上下方向に貫通する集合側流路52を有しており、その集合側流路52に対してほぼ直角方向で連通する集合側分岐流路53を有する。
また、前記集合側流路52が臨む両端面には、その集合側流路52の周囲を囲むように、Oリング等のパッキン材34を嵌め込むためのパッキン用溝部54を設けている。
さらに、各集合側マニホールド51は、図4において上下に貫通する複数の貫通孔55,55,・・・が、前記集合側流路52の周囲を囲むように設けられている。本実施形態では3箇所の貫通孔55,55,55が設けられている。
複数の集合側マニホールド51を積み重ねる際に、パッキン用溝部54にパッキン材34を嵌め込み、上記の3箇所の貫通孔55,55,55へ長尺のボルト37,37,37を挿入してナット部材等の固定具で締め付ける。それによって、他の集合側マニホールド51を積み重ねたときに生じる隙間が前記パッキン材34,34,・・・によって塞がれる。複数の集合側マニホールド51を積み重ねた集合側流路52は、図6に示すように水密状態もしくは気密状態になる。
さらに、各集合側マニホールド51の集合側分岐流路53には、直管伝熱管21の一端を挿入するための集合側伝熱管差込み口56を設けている。集合側伝熱管差込み口56の奥は、前記直管伝熱管21の一端を突き当てる段突き部57を形成している。集合側伝熱管差込み口56の中間は、Oリング等のパッキン材41を嵌め込むためのパッキン用溝部58を形成している。
したがって、各集合側マニホールド51の集合側伝熱管差込み口56へ、それぞれ対応する直管伝熱管21の他端側(図2において左側)を挿入すると、直管伝熱管21と集合側伝熱管差込み口56との隙間は、図6に示すようにパッキン材41によって水密状態もしくは気密状態になる。
また、上記の流体集合管50の図2において上端には、連結用マニホールド60cを取り付け、流体集合管50の図2において下端には、連結用マニホールド60dを取り付けている。前記連結用マニホールド60cおよび連結用マニホールド60dは、前述の流体供給管30にて説明した連結用マニホールド60aと同じ構造である。
例えば、連結用マニホールド60cは、図5に示すように、集合側マニホールド51の端面に取り付けるための平板状の基部61と、熱交換流体を流すために図5において上下方向に貫通する連結用流路62と、前記連結用流路62が臨む連結用フランジ部63と、を備えている。他は同様であるので、その説明を省略する。
なお、連結用マニホールド60cの基部61に設けた複数の貫通孔66,66,・・・、本実施形態では、3箇所の貫通孔36,36,36は、前記集合側マニホールド51の3箇所の貫通孔55,55,55と合う位置に設けられている。
図6に示すように、連結用マニホールド60cを前記流体集合管50の上端に位置する集合側マニホールド51の端面に取り付ける作用は、前述した連結用マニホールド60aを供給側マニホールド31の端面に取り付ける場合と同様である。一方、連結用マニホールド60dも上記と同様にして、前記流体集合管50の下端に位置する集合側マニホールド51の端面に取り付ける。
また、本実施形態では、前記流体集合管50の一端側(図2において上側)の連結用マニホールド60cは、詳しくは後述する流体集合用本管12へ連結し、連結用マニホールド60cの連結用流路62を流体集合用本管12内の流体集合流路(図示省略)へ連通する構成である。
一方、前記流体集合管50の他端側(図2において下側)の連結用マニホールド60dは、その連結用フランジ部63の端面に平板状の蓋部24をチャック25にて取り付けることによって連結用流路62を閉塞する。
第一テンション材22としては、前記流体供給管30の一端側(図2において上端側)の連結用マニホールド60aと前記流体集合管50の一端側(図2において上端側)の連結用マニホールド60cへ連結する。 さらに、前記流体供給管30の他端側(図2において下端側)の連結用マニホールド60bと前記流体集合管50の他端側(図2において下端側)の連結用マニホールド60dへ連結する。
次に、基本ユニットの多管式熱交換器20の組み立て方法について説明する。
基本ユニットの多管式熱交換器20は、図2において右側に、複数の供給側マニホールド31,31,・・・を積み重ねて熱交換流体を流す供給側流路32を形成した流体供給管30を配置する。その流体供給管30の上端には連結用マニホールド60aを取り付け、前記流体供給管30の下端には連結用マニホールド60bを取り付ける。 連結用マニホールド60aおよび連結用マニホールド60bの3箇所の貫通孔66,66,66と複数の供給側マニホールド31,31,・・・の3箇所の貫通孔36,36,36へ長尺のボルト37,37,37を挿入してナット部材等の固定具で一体的に固定する。
一方、図2において左側に、複数の集合側マニホールド51を積み重ねて熱交換流体を集める供給側流路32を形成した流体集合管50を配置する。その流体集合管50の上端には連結用マニホールド60cを取り付け、前記流体集合管50の下端には連結用マニホールド60dを取り付ける。 連結用マニホールド60cおよび連結用マニホールド60dの3箇所の貫通孔66,66,66と複数の集合側マニホールド51,51,・・・の3箇所の貫通孔55,55,55へ長尺のボルト37,37,37を挿入してナット部材等の固定具で一体的に固定する。
上記の流体供給管30における複数の各供給側マニホールド31,31,・・・の供給側伝熱管差込み口38,38,・・・と、上記の流体集合管50における複数の各集合側マニホールド51,51,・・・の集合側伝熱管差込み口56,56,・・・とが、互いに対応して向き合うように配置する。
次いで、複数の各直管伝熱管21,21,・・・の一端側(図2において右端側)をそれぞれに対応する供給側伝熱管差込み口38,38,・・・へ挿入し、前記各直管伝熱管21,21,・・・の他端側(図2において左端側)をそれぞれに対応する集合側伝熱管差込み口56,56,・・・へ挿入する。
次に、前記流体供給管30の一端側(図2において上端側)の連結用マニホールド60aと前記流体集合管50の一端側(図2において上端側)の連結用マニホールド60cへ一つの第一テンション材22を連結する。また、前記流体供給管30の他端側(図2において下端側)の連結用マニホールド60bと前記流体集合管50の他端側(図2において下端側)の連結用マニホールド60dへ、もう一つの第一テンション材22を連結する。
上端側の第一テンション材22のターンバックル22dと、下端側の第一テンション材22のターンバックル22dを、同時に回転して張力を調整することによって、流体供給管30と流体集合管50の間の距離を調整する。それによって、流体供給管30と流体集合管50が、複数本の直管伝熱管21,21,・・・に対してその両端側から押圧力をかけることになる。その結果、流体供給管30と流体集合管50と複数本の直管伝熱管21,21,・・・が一体的に固定される。
以上で、基本ユニットの多管式熱交換器20の組み立てが完成する。
以上のように、基本ユニットの多管式熱交換器20は、その構成部材が小さく単純な基本部材となっているので、各構成部材の状態で設置現場へ容易に運び入れることができる。しかも、ドライバやスパナなどの単純な工具のみを用いて、設置現場にて簡単に組み立てることができる。その結果、多管式熱交換器20自体の費用と設置工事費用を安価にすることができる。
なお、基本ユニットの多管式熱交換器20としては、流体供給管30と、流体集合管50と、複数の直管伝熱管21,21,・・・が、基本的な構成部材である。その基本的な構成部材を組み立てる際には、ボルトやナット部材などの一般的な固定具にて固定して一体化することとなる。これを基本ユニットとすることができる。
すなわち、前述した実施形態では、上記の基本的な構成部材に対して連結用マニホールド60a,60b,60c,60dおよび2つの第一テンション材22を付け加えて組み立てた多管式熱交換器20を、基本ユニットとしているが、連結用マニホールド60a,60b,60c,60dに代わる他の部材であってもよく、2つの第一テンション材22に代わる他の部材であってもよい。
例えば、図7に示すように、前述した基本ユニット20の表側に、2つの第二テンション材23を連結用マニホールド60a,60b,60c,60dに対して対角線上に連結してテンションをかけるとともに、前記基本ユニット20の裏側に、2つの第二テンション材23を連結用マニホールド60a,60b,60c,60dに対して対角線上に連結してテンションをかけることができる。
なお、流体供給管30の一端側(図2において上側)の連結用マニホールド60aと、流体集合管50の一端側(図2において上側)の連結用マニホールド60cは、図8(a)に示すような連結用マニホールド60eとすることができる。 その連結用マニホールド60eは、基部61の図8(a)において左右側にフランジ部61aを設けており、各フランジ部61aには第二テンション材23を取り付けるための1箇所の取付用孔68を設けている。なお、基部61には第一テンション材22を取り付けるための1箇所の取付用孔67を設けている。なお、この場合、第一テンション材22の両端には、前記取付用孔67へ引っ掛けるためのフック22eを形成している。
また、流体供給管30の他端側(図2において下側)の連結用マニホールド60bと、流体集合管50の他端側(図2において下側)の連結用マニホールド60dは、図8(b)に示すような連結用マニホールド60fとすることができる。 その連結用マニホールド60fは、図5における連結用流路62および連結用フランジ部63をなくし、基部61自体が図2における蓋部24を兼用している。 また、基部61の図8(b)において左右側にフランジ部61aを設けており、各フランジ部61aには第二テンション材23を取り付けるための1箇所の取付用孔68を設けている。
第二テンション材23は、シャフト23aおよびターンバックル23dを備え、基本的には第一テンション材22と同様の構造である。ただし、図7では、第二テンション材23のシャフト23aの両端には、上記の連結用マニホールド60eおよび連結用マニホールド60fにおける基部61の各フランジ部61aに設けた取付用孔68へ引っ掛けるためのフック23bを形成している。
上記構成によって、図7において合計4つの第二テンション材23,23,・・・の各ターンバックル23d,23d,・・・を回してテンションを調整することによって、基本ユニット20の全体のゆがみを少なくするとともに、基本ユニット20の基本的な構成部材を簡単にかつ確実に固定して一体化する点で安定させることができる。
なお、図7においては、第一テンション材22と第二テンション材23の両方が用いられているが、第二テンション材23だけでも基本ユニット20の基本的な構成部材を一体化する点で十分な機能を有する。
また、上記の2つの第一テンション材22あるいは4つの第二テンション材23,23,・・・が、流体供給管30の両端に設けた連結用マニホールド60a,60b(あるいは60e,60f)と、流体集合管50の両端に設けた連結用マニホールド60c,60d(あるいは60e,60f)へ連結されたことによって、基本ユニット20の基本的な構成部材にかかるテンションの全体的なバランスを良好に調整することができる。
図1では、多管式熱交換器10は、9個の基本ユニット20,20,・・・をほぼ平行に並列に配置している。すなわち、各基本ユニット20の流体供給管30の一端側が、連結用マニホールド60aを介して流体供給用本管11へ連結されている。このとき、流体供給用本管11には、9個の連結用供給側管路13,13,・・・が、9個の各基本ユニット20,20,・・・に対応する位置に図1および図2において下方へ向けて突出している。前記各連結用供給側管路13の下部には、連結用マニホールド60aの連結用フランジ部63へ連結するための本管側フランジ部(図示省略)が設けられている。その本管側フランジ部と前記連結用フランジ部63が、側方から挟み込むチャック25によって固定される。これにより、各基本ユニット20の流体供給管30の一端側が、連結用マニホールド60aと連結用供給側管路13を介して流体供給用本管11へ連通する。
一方、各基本ユニット20の流体集合管50の一端側が、連結用マニホールド60cを介して流体集合用本管12へ連結されている。このとき、流体集合用本管12には、9個の連結用集合側管路14,14,・・・が、9個の各基本ユニット20,20,・・・に対応する位置にて図1および図2において下方へ向けて突出している。前記各連結用集合側管路14の下部には、連結用マニホールド60cの連結用フランジ部63へ連結するための本管側フランジ部(図示省略)が設けられている。その本管側フランジ部と前記連結用フランジ部63が、側方から挟み込むチャック25によって固定される。これにより、各基本ユニット20の流体集合管50の一端側が、連結用マニホールド60cと連結用集合側管路14を介して流体集合用本管12へ連通する。
流体供給用本管11の熱交換流体は、9個の各連結用供給側管路13,13,・・・から各基本ユニットの多管式熱交換器20,20,・・・の流体供給管30、30へ流れる。さらに、前記各流体供給管30においては、複数の供給側マニホールド31,31,・・・の供給側分岐流路33,33,・・・を経て複数の直管伝熱管21,21,・・・へ流れることになる。
熱交換流体は、各基本ユニット20の複数本の直管伝熱管21,21,・・・を通過する際に、現地の熱源と熱交換して加熱あるいは冷却される。その加熱あるいは冷却された熱交換流体は、複数本の直管伝熱管21から流体集合管50へ集められてから、流体集合用本管12を経て送出される。
以上のことから、複数の基本ユニット20,20,・・・を並列に配置して構成した多管式熱交換器10は、前述した基本ユニット20にて説明したのと同様の効果がある。つまり、各構成部材を熱源が得られる設置現場へ容易に運び入れて、設置現場にて簡単に組み立てることができる。その結果、多管式熱交換器10が大型であってもそれ自体の費用と設置工事費用を安価にすることができる。 したがって、海水、河川水、地下熱、上下水などの熱源が得られる設置場所にて、さらに熱交換効率が高くなり、省エネルギー性を向上させることができる。
(図9)
図9には、直管伝熱管21を斜視図にて示している。その端部21は、詳細な図示は省略するが、15度の角度にて研削テーパ加工を施すか、スエージング加工を施している。
直管伝熱管21の端部を加工しているのは、現場での組み立てを工具無しでも行いやすいようにするためである。他の部材に挿入する、といった作業が多いからである。
(図10)
図10には、直管伝熱管21の端部にはめ込んで使用する管端部材40を示す。この図に示すのは片側であり、左右対称のペアを向き合わせて用いる。
管端部材40は、板状をなし、直管伝熱管21を貫通させるための伝熱管用孔40aが設けられ、その伝熱管用孔40aの軸方向と直角となるようなマニホールド用孔40bが設けられている。
また、伝熱管用孔40aにおける反マニホールド用孔40b側の端部にはパッキン材41が位置するようになっている。 この図では、パッキン材41として、二重のOリングを採用している。
(図11)
図11には、図9に示した直管伝熱管21の端部にスエージング加工を施すためのスエージング加工機70を示している。
このスエージング加工機70は、円盤状のローラ台座72と、被加工物である直管伝熱管21の端部を支持する円盤状の被加工物支持部材73と、その被加工物支持部材73および前記のローラ台座72とを所定間隔で固定する円柱形の3本の接合部材74と、被加工物支持部材73に支持される直管伝熱管21の軸方向とはずれた回転軸をなす3本のスエージングローラ71とからなる。
以上のように構成されたスエージング加工機70の被加工物支持部材73へ直管伝熱管21の端部を挿入して固定し、ローラ台座72を電動工具等で回転させる事でスエージングローラ71が公転しながら自転して、摩擦発熱を最小限に抑えつつ、直管伝熱管21の端部を管端部21aのように絞り塑性変形させて、直管伝熱管21の端部にスエージング加工を施す。管端部21aの形状により、直管伝熱管21を伝熱管用孔40aに挿入する際にパッキン材41を規定の形状に弾性変形させ、水密・気密を確実にする。
本発明は、熱交換器の製造業、熱交換器の設備メンテナンス業などにおいて、利用可能性を有する。
10 多管式熱交換器 11 流体供給用本管
12 流体集合用本管 13 連結用供給側管路
14 連結用集合側管路
20 基本ユニット(多管式熱交換器)
21 直管伝熱管 21a 管端部
22 第一テンション材 22a シャフト
22a1、22a2 分割シャフト 22b 連結部
22c 取付用孔 22d ターンバックル
22e フック
23 第二テンション材 23a シャフト
23b フック 23d ターンバックル
24 蓋部 25 チャック
26 固定具
30 流体供給管 31 供給側マニホールド
32 供給側流路 33 供給側分岐流路
34 パッキン材 35 パッキン用溝部
36 貫通孔 37 ボルト
38 供給側伝熱管差込み口 39 段突き部
40 管端部材 40a 伝熱管用孔
40b マニホールド用孔
41 パッキン材 42 パッキン用溝部
50 流体集合管 51 集合側マニホールド
52 集合側流路 53 集合側分岐流路
54 パッキン用溝部 55 貫通孔
56 集合側伝熱管差込み口 57 段突き部
58 パッキン用溝部
60a,60b,60c,60d,60e,60f 連結用マニホールド
61 基部 61a フランジ部
62 連結用流路 63 連結用フランジ部
64 パッキン用溝部 65 パッキン用溝部
66 貫通孔 67 取付用孔
68 取付用孔
70 スエージング加工機 71 スエージングローラ
72 ローラ台座 73 被加工物支持部材
74 接合部材

Claims (6)

  1. 並行に配列した複数本の直管伝熱管と、その複数本の各直管伝熱管の一端に連通して熱交換流体を供給する流体供給管と、前記複数本の各直管伝熱管の他端に連通して熱交換流体を集める流体集合管と、を備えた多管式熱交換器であって、
    前記流体供給管は、熱交換流体を流す供給側流路を形成する複数の供給側マニホールドを積み重ねて構成し、
    前記各供給側マニホールドは、前記供給側流路と、その供給側流路に対してほぼ直角方向で連通する供給側分岐流路と、その供給側分岐流路へ対応する直管伝熱管の一端を挿入する供給側伝熱管差込み口と、を備え、
    前記流体集合管は、熱交換流体を集める集合側流路を形成する複数の集合側マニホールドを積み重ねて構成し、
    前記各集合側マニホールドは、前記集合側流路と、その集合側流路に対してほぼ直角方向で連通する集合側分岐流路と、その集合側分岐流路へ対応する直管伝熱管の他端を挿入する集合側伝熱管差込み口と、を備えたことを特徴とする多管式熱交換器。
  2. 複数の供給側マニホールドを積み重ねた流体供給管と、複数の集合側マニホールドを積み重ねた流体集合管と、前記各供給側マニホールドの供給側伝熱管差込み口と前記各集合側マニホールドの集合側伝熱管差込み口へ差し込んで並列した複数本の直管伝熱管と、を備えた基本ユニットを構成し、
    複数の前記基本ユニットを並列するとともに各基本ユニットにおける流体供給管の少なくとも一端に連通して熱交換流体を供給する流体供給用本管と、前記各基本ユニットにおける流体集合管の少なくとも一端に連通して熱交換流体を集合する流体集合用本管と、を備えた請求項1に記載の多管式熱交換器。
  3. 前記流体供給管における各供給側マニホールドの供給側伝熱管差込み口と、前記流体集合管における各集合側マニホールドの集合側伝熱管差込み口へ差し込んだ複数本の直管伝熱管に対して押圧力をかけるべく、前記流体供給管と前記流体集合管の一端側同士と他端側同士へそれぞれ第一テンション材を連結して構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多管式熱交換器。
  4. 前記流体供給管の一端側と前記流体集合管の他端側、および前記流体供給管の他端側と前記流体集合管の一端側へそれぞれ対角線上に第二テンション材を連結して構成した請求項1、請求項2または請求項3に記載の多管式熱交換器。
  5. 前記流体供給管の両端および前記流体集合管の両端に、熱交換流体を流すための連結用流路とその連結用流路が臨む連結用フランジ部とを有する連結用マニホールドを連結し、
    前記第一テンション材は、前記流体供給管の一端側の連結用マニホールドと前記流体集合管の一端側の連結用マニホールドへ連結し、前記流体供給管の他端側の連結用マニホールドと前記流体集合管の他端側の連結用マニホールドへ連結して構成し、
    前記第二テンション材は、前記流体供給管の一端側の連結用マニホールドと前記流体集合管の他端側の連結用マニホールドを連結し、前記流体供給管の他端側の連結用マニホールドと前記流体集合管の一端側の連結用マニホールドを連結して構成した請求項3または請求項4に記載の多管式熱交換器。
  6. 前記流体供給管の一端側に取り付けた連結用マニホールドにて前記流体供給用本管に連通するとともに、前記流体供給管の他端側に取り付けた連結用マニホールドにその連結用流路を閉塞する蓋部を設け、
    一方、前記流体集合管の一端側に取り付けた連結用マニホールドにて前記流体集合用本管に連通するとともに、前記流体集合管の他端側に取り付けた連結用マニホールドにその連結用流路を閉塞する蓋部を設けた請求項5に記載の多管式熱交換器。
JP2010244839A 2010-10-29 2010-10-29 多管式熱交換器 Expired - Fee Related JP5542619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010244839A JP5542619B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 多管式熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010244839A JP5542619B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 多管式熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012097937A true JP2012097937A (ja) 2012-05-24
JP5542619B2 JP5542619B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=46390051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010244839A Expired - Fee Related JP5542619B2 (ja) 2010-10-29 2010-10-29 多管式熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5542619B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016031180A (ja) * 2014-07-28 2016-03-07 株式会社 テスク資材販売 熱交換器及び熱交換システム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS521746A (en) * 1975-06-24 1977-01-07 Kunitaro Sugimoto Heat exchanger
JPS5353196U (ja) * 1976-10-07 1978-05-08
JPS5724885U (ja) * 1980-07-11 1982-02-09
JPH0229594A (ja) * 1988-04-28 1990-01-31 Nippon Denso Co Ltd 熱交換器
JPH09184642A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Daiwa House Ind Co Ltd 天井放射パネルおよび天井放射冷暖房設備
JP2003075092A (ja) * 2001-08-28 2003-03-12 Toyo Radiator Co Ltd ユニット組立て型熱交換器
JP2005337664A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Daikin Ind Ltd 蓄熱ユニット
JP2009019854A (ja) * 2007-07-13 2009-01-29 T Rad Co Ltd モジュールタイプ熱交換器の接続構造

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS521746A (en) * 1975-06-24 1977-01-07 Kunitaro Sugimoto Heat exchanger
JPS5353196U (ja) * 1976-10-07 1978-05-08
JPS5724885U (ja) * 1980-07-11 1982-02-09
JPH0229594A (ja) * 1988-04-28 1990-01-31 Nippon Denso Co Ltd 熱交換器
JPH09184642A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Daiwa House Ind Co Ltd 天井放射パネルおよび天井放射冷暖房設備
JP2003075092A (ja) * 2001-08-28 2003-03-12 Toyo Radiator Co Ltd ユニット組立て型熱交換器
JP2005337664A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Daikin Ind Ltd 蓄熱ユニット
JP2009019854A (ja) * 2007-07-13 2009-01-29 T Rad Co Ltd モジュールタイプ熱交換器の接続構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016031180A (ja) * 2014-07-28 2016-03-07 株式会社 テスク資材販売 熱交換器及び熱交換システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5542619B2 (ja) 2014-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101419337B1 (ko) 모듈형 열교환기
JP6827062B2 (ja) マニホールドを含む熱交換器
US20120186796A1 (en) Heat exchanger device and use thereof
CN103221773A (zh) 热交换器组件和方法
JP5542619B2 (ja) 多管式熱交換器
TW200712401A (en) Heat exchangers
US20120061052A1 (en) Hydronic system
US8955509B2 (en) Solar water heating systems and methods of making and using the same
CN111426221B (zh) 对半式上下组装换热器及其组装方法
KR20080019365A (ko) 태양열 진공관 내부 집열장치
KR100651642B1 (ko) 열병합 발전을 이용한 가정용 보일러의 4유체 판형열교환기의 시스템
JP4738116B2 (ja) クロスフローコア式プレート型熱交換器
JP2007085594A5 (ja)
US20100294262A1 (en) Solar thermal collector manifold
JP2004036954A (ja) 熱交換器のヘッダー接続構造
KR20090005682A (ko) 복수의 열교환 수로를 갖춘 열교환 판상체와 그 판상체로구성된 판형 컴팩트 열교환 유니트 및 판형 컴팩트 열교환유니트를 채용한 지역난방 시스템
CN218723401U (zh) 碳化硅换热模块
KR200404571Y1 (ko) 열병합 발전을 이용한 가정용 보일러의 4유체 판형열교환기의 시스템
CN220956192U (zh) 一种耐腐蚀立式磁力泵
EP3470762A1 (en) Plate-type heat exchanger
CN219300116U (zh) 洁净室穿墙连接管
CN214666234U (zh) 一种基于谷电供暖用的换热器
CN216717091U (zh) 一种组合式环保型换热器
CN210772512U (zh) 一种室外型空调箱用接管箱
CN215725333U (zh) 一种换热器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131029

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140507

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5542619

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees