JP2012096439A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造設備の複雑化及びタイヤの品質低下を招くことなく、タイヤの加硫時間を短縮することができる空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】空気入りタイヤの製造方法は、成形ドラム上のタイヤ構成部材の表面にトレッドゴム部材8を貼り合わせてグリーンタイヤを成形し、そのグリーンタイヤを加硫する空気入りタイヤの製造方法において、前記トレッドゴム部材8の裏面10の少なくとも一部に、固体状の加硫促進剤を転写する転写工程を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は空気入りタイヤの製造方法に関し、更に詳しくは、製造設備の複雑化及びタイヤの品質低下を招くことなく、タイヤの加硫時間を短縮することができる空気入りタイヤの製造方法に関する。
一般に、タイヤの加硫工程においては、未加硫タイヤを外面側及び内面側から加熱するので、肉厚が大きくなるトレッド部のショルダー領域の最深部が加硫時間の律速となる。
そのため、特許文献1は、トレッド部を多層化して、その内層部分を熱伝導度の高いゴム組成物で成形することを提案している。また、特許文献2は、トレッド部のベース部分を、加硫促進剤を含む溶液を塗布して乾燥させたゴム組成物で成形することを提案している。
しかし、特許文献1のようにトレッド部を多層化するためには、製造設備の複雑化を招くという問題がある。また、特許文献2のようにゴム組成物に溶液を塗布すると、未加硫のゴム組成物中のフィラーに溶液中の水分が吸収され、その水分が加硫時にゴムを発泡させてタイヤの品質を低下させるという問題がある。
特開2004−203342号公報 特公昭63−22976号公報
本発明の目的は、製造設備の複雑化及びタイヤの品質低下を招くことなく、タイヤの加硫時間を短縮することができる空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明の空気入りタイヤの製造方法は、成形ドラム上のタイヤ構成部材の表面にトレッドゴム部材を貼り合わせてグリーンタイヤを成形し、そのグリーンタイヤを加硫する空気入りタイヤの製造方法において、前記トレッドゴム部材の裏面の少なくとも一部に、固体状の加硫促進剤を転写する転写工程を有することを特徴とするものである。
ここで、「転写」とは、対象物(トレッドゴム部材)に固体(加硫促進剤)が移行して付着することを意味する。
本発明の空気入りタイヤの製造方法によれば、トレッドゴム部材の裏面の少なくとも一部に、固体状の加硫促進剤を転写する転写工程を実施した後にタイヤ構成部材に貼り合わせたグリーンタイヤを加硫するようにしたので、加硫時間の律速となるトレッド部の加硫反応が促進されるため、加硫時間を短縮することができる。また、固体状の加硫促進剤を転写するだけなので、製造設備の複雑化やタイヤの品質低下を招くことはない。
固体状の加硫促進剤は、トレッドゴム部材の裏面の幅方向の両端部に転写することが望ましい。そのようにすることで、トレッド部のショルダー領域の最深部の加硫を効果的におこなうことができる。
転写工程は、トレッドゴム部材の裏面の少なくとも一部と、固体状の加硫促進剤を付着させたシート材とを互いに接触させること、又はあらかじめ固体状の加硫促進剤を付着させたベルトカバー層を、タイヤ構成部材の表面とトレッドゴム部材の裏面との間に介在させることからなることが望ましい。そのようにすることで、製造設備の複雑化を更に回避することができる。
固体状の加硫促進剤を転写した後に、トレッドゴム部材又はグリーンタイヤを30〜95℃の温度条件下で所定の時間保管することが望ましい。そのようにすることで、転写された加硫促進剤がトレッドゴム部材内に拡散するので、更なる加硫時間の短縮を図ることができる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの製造方法により製造した空気入りタイヤを示す半断面図である。 トレッドゴム部材への加硫促進剤の転写方法の例を示す斜視図である。 トレッドゴム部材への加硫促進剤の転写方法の別の例を示す斜視図である。 本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤの製造方法により製造した空気入りタイヤを示す半断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの製造方法により製造した空気入りタイヤを示す。
この空気入りタイヤは、タイヤ内面となるインナーライナー層1の上にトレッド部2から左右一対のビード部3間にわたりカーカス層4を装架し、そのカーカス層4の両端部4aをそれぞれビードコア5の周りにタイヤの内側から外側にビードフィラー6を挟むように折り返している。トレッド部2におけるカーカス層4の外周側には、スチールコードからなる複数のベルト層7が、層間でコードを交差させるように配置されている。
トレッド部2は、ゴム組成物を押し出し成形した断面が略台形状のトレッドゴム部材8から構成されている。
このような空気入りタイヤは、成形ドラムの表面にインナーライナー1、カーカス層4、ビードコア5、ビードフィラー6及びベルト層7からなるタイヤ構成部材を積層した上に、トレッドゴム部材8を貼り合わせて未加硫の空気入りタイヤ(グリーンタイヤ)を成形し、そのグリーンタイヤを加硫することにより製造される。加硫工程における加硫時間においては、トレッド部2の、特にショルダー領域9の最深部が加硫律速部となりやすい。
そのような空気入りタイヤの製造方法において、トレッドゴム部材8の裏面10に、固体状の加硫促進剤を転写する転写工程を実施する。具体的な転写工程としては、図2に示すように、加硫促進剤11を含む溶液を含浸させてから乾燥させたシート材12に、あらかじめトレッドゴム部材8の裏面10を接触させることが例示される。
このようにすることで、グリーンタイヤの加硫工程において、加硫時間の律速となるトレッド部1の加硫反応が促進されるため、加硫時間を短縮することができる。また、トレッドゴム部材8の裏面10に、固体状の加硫促進剤11を転写するだけなので、製造設備が複雑化することはなく、かつ水分がトレッドゴム部材8に直接に接触しないのでタイヤの品質低下を招くことはない。
固体状の加硫促進剤11の転写は、トレッドゴム部材8の裏面10の全体に限る必要はなく、加硫律速部となる部分のみにおこなうことが望ましい。例えば図3に示すように、幅方向の両端部にのみ転写することにより、トレッド部2のショルダー領域9の最深部の加硫を効果的におこなうことができる。シート材12の材質としては、高分子フィルム又は不織布が例示される。
また、シート材12にトレッドゴム部材8の裏面10を接触させた状態で、30〜95℃、より好ましくは40〜70℃の温度条件下で所定の時間保管することが望ましい。このようにすることで、転写された固体状の加硫促進剤11がトレッドゴム部材8の内部へ拡散するので、加硫時間を更に短縮することができる。なお、温度条件が30℃未満になると、拡散の進行が極めて遅くなり、95℃超になるとトレッドゴム部材8中に初めから含まれる水分や添加物が保管中にゴムを発泡させるおそれがある。また、所定の時間としては、1〜12時間とするのがよい。
更に、シート材12にトレッドゴム部材8の裏面10を接触させた状態で振動を加えることで、固体状の加硫促進剤11の転写を促進させることができる。
なお、作業スペースを確保するため、トレッドゴム部材8を保管ドラムに巻き回して保管するような場合には、トレッドゴム部材8とシート材12とが交互になるように巻き回すようにすればよい。
図4は、本発明の別の実施形態からなる空気入りタイヤの製造方法により製造した空気入りタイヤを示す。
この空気入りタイヤは、図1の空気入りタイヤにおけるベルト層7の外周側に、環状のベルトカバー層13を配置したものである。ベルトカバー層13は、ベルト層7の幅方向全体を覆うフルカバー13Aと、両端部のみを覆う左右一対のエッジカバー13Bとから構成される。これらフルカバー13A及びエッジカバー13Bには、ゴム引きされていない有機繊維コードの平織物が用いられる。なお、フルカバー13A及びエッジカバー13Bのいずれか一方のみを配置するようにしてもよい。
このような空気入りタイヤは、成形ドラムの表面にインナーライナー1、カーカス層4、ビードコア5、ビードフィラー6、ベルト層7及びベルトカバー層13からなるタイヤ構成部材を積層した上に、トレッドゴム部材7を貼り合わせてグリーンタイヤを成形し、そのグリーンタイヤを加硫することにより製造される。
そのような空気入りタイヤの製造方法において、フルカバー13A及び/又はエッジカバー13Bに、あらかじめ固体状の加硫促進剤を付着させておく転写工程を実施する。フルカバー13A及び/又はエッジカバー13Bに固体状の加硫促進剤を付着させるには、加硫促進剤を含む溶液を含浸させてから乾燥させればよい。
このようにすることで、グリーンタイヤの成形時において、フルカバー13A及び/又はエッジカバー13Bからトレッドゴム部材8の裏面10に固体状の加硫促進剤が転写される。そのため、グリーンタイヤの加硫工程において、加硫時間の律速となるトレッド部2の加硫反応が促進されるので、加硫時間を短縮することができる。また、ベルトカバー層13に固体状の加硫促進剤を付着させるだけなので、製造設備が複雑化することはなく、かつ水分がトレッドゴム部材8に直接に接触しないのでタイヤの品質低下を招くことはない。
それらフルカバー13A及びエッジカバー13Bのうち、エッジカバー13Bのみに加硫促進剤を付着させておくことが望ましい。そのようにすることで、トレッド部2のショルダー領域9の最深部の加硫を効果的に促進することができる。
なお、図4の構造を有する空気入りタイヤに対しても、図2、3のように、あらかじめトレッドゴム部材8の裏面10に加硫促進剤を転写する転写工程を適用できることはもちろんである。
グリーンタイヤは30〜95℃、より好ましくは40〜70℃の温度条件下で所定の時間保管することが望ましい。また、所定の時間としては、1〜12時間とするのがよい。このようにすることで、転写された固体状の加硫促進剤がトレッドゴム部材8の内部へ拡散するので、加硫時間を更に短縮することができる。
タイヤサイズを235/40R18とし、タイヤの基本構造を図1とした場合において、あらかじめトレッドゴム部材7の裏面10を、不織布に加硫促進剤であるジフェニルグアニジン(DPG)のエタノール溶液を含浸させてから乾燥させてなるシート材9上に、異なる保管温度で所定の保管時間だけ載置した本発明の空気入りタイヤの製造方法に係るタイヤ(実施例1、2)、及びトレッドゴム部材7をそのまま用いた比較タイヤ(比較例1)をそれぞれ製造した。
また、タイヤの基本構造を図4とした場合において、DPGのエタノール溶液を含浸させてから乾燥させたエッジカバー13Bを用いて成形したグリーンタイヤを、所定の保管温度及び保管時間で保管した本発明の空気入りタイヤの製造方法に係るタイヤ(実施例3)、及びエッジカバー13Bをそのまま用いた比較タイヤ(比較例2)をそれぞれ製造した。
これら5種類のタイヤの加硫時におけるタイヤのブローポイントを評価し、その結果を表1に示した。なお、ブローポイント(BP)とは、加硫成形後の圧力開放時にタイヤゴム中にバブルの発生が観察されなくなる最小の加硫時間を意味する。
表1における実施例と比較例の結果から、本発明の空気入りタイヤの製造方法における加硫工程では、比較タイヤに比べて加硫時間が短縮していることが分かる。また、実施例1と実施例2の結果から、30〜95℃の温度条件下で保管することで、更に加硫時間が短縮することが分かる。
1 インナーライナー層
2 トレッド部
3 ビード部
4 カーカス層
4a カーカス層の端部
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 トレッドゴム部材
9 ショルダー領域
10 裏面
11 固体状の加硫促進剤
12 シート材
13 ベルトカバー層
13A フルカバー
13B エッジカバー

Claims (7)

  1. 成形ドラム上のタイヤ構成部材の表面にトレッドゴム部材を貼り合わせてグリーンタイヤを成形し、そのグリーンタイヤを加硫する空気入りタイヤの製造方法において、
    前記トレッドゴム部材の裏面の少なくとも一部に、固体状の加硫促進剤を転写する転写工程を有することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記転写工程が、前記トレッドゴム部材の裏面の少なくとも一部と、前記固体状の加硫促進剤を付着させたシート材とを互いに接触させることからなる請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記トレッドゴム部材の裏面の少なくとも一部と、前記固体状の加硫促進剤を付着させたシート材とを互いに接触させた状態で、30〜95℃の温度条件下で所定の時間保管した後に、前記タイヤ構成部材の表面に貼り合わせる請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記トレッドゴム部材の裏面の幅方向の両端部と、前記固体状の加硫促進剤を付着させたシート材とを互いに接触させる請求項2又は3に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記転写工程が、あらかじめ前記固体状の加硫促進剤を付着させたベルトカバー層を、前記タイヤ構成部材の表面と、前記トレッドゴム部材の裏面との間に介在させることからなる請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記ベルトカバー層が、前記タイヤ構成部材であるベルト層の幅方向の両端部を覆う一対のエッジカバーである請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 前記グリーンタイヤを、30〜95℃の温度条件下で所定の時間保管した後に加硫する請求項5又は6に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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