JP2012095515A - 回転電機 - Google Patents

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竜太 堀江
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Abstract

【課題】ステータに対して径方向に対向するように配置されるロータの変形を効果的に抑制できる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は、第一ロータコア支持部材12が第一ロータコア11を軸方向両側から挟んで支持する一対のコア端面支持部13,14と、第一ロータコア11内に設けられたコア内支持部とを備え、コア内支持部が、第一ロータコア11を軸方向に貫通し軸方向両端部が一対のコア端面支持部13,14に支持された複数の軸方向延在部材とを備えている。
【選択図】図7

Description

本発明は、ステータと、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータと、を備えた回転電機に関する。
従来、回転電機の回転効率を高めるべく、インナロータ及びアウタロータを備えた回転電機がある。インナロータ及びアウタロータは、軸方向両端で支持部材により支持される。このため、回転電機を運転した際、遠心力によりアウタロータの軸方向中央部が径方向外側に膨出するように変形する可能性がある。そこで、このような径方向外側への変形を抑制する技術として、下記に出典を示す特許文献1に記載のものがある。
特許文献1に記載の回転電機用ロータは、ステータの径方向内側に収納されてロータ軸周りに回転する円筒状のアウタロータと、当該アウタロータの径方向内側に収納されてロータ軸周りに回転する円筒状のインナロータとで構成される。アウタロータ及びインナロータはケースに固定されたステータに対して相対回転可能であり、アウタロータ及びインナロータは相互に相対回転可能に構成される。アウタロータの軸方向中央部には、弱磁性体で環状に形成されたセンターリングが備えられる。アウタロータは、軸方向一端側に設けられる第1ロータフランジとセンターリングとの間にボルトが挿通され締結される。また、軸方向他端側に設けられる第2ロータフランジとセンターリングとの間にボルトが挿通され締結される。第1ロータフランジ側から挿通されるボルトと、第2ロータフランジ側から挿通されるボルトとは、軸方向に沿って互いに対向しないように、周方向に位置を変えて設けられる。特許文献1に記載の回転電機用ロータは、このようなボルトによりアウタロータに作用する遠心力に対する剛性を高めている。
特開2010−17028号公報(〔0021〕段落等)
しかしながら、特許文献1に記載の回転電機用ロータは、第1ロータフランジ側から挿通されるボルトと第2ロータフランジ側から挿通されるボルトとの双方の先端部が、いずれもセンターリングに螺合する構成となっている。ここで、センターリングは、アウタロータの軸方向中央部に挟み込まれただけの構造であり、軸受等によって径方向に支持された構成とはなっていない。そのため、これらのボルトは、実質的にロータフランジ側のみで径方向に支持される構成となっており、アウタロータに作用する遠心力によってアウタロータの軸方向中央部が径方向外側に変形することを十分に抑制できない場合がある。
そこで、ステータに対して径方向に対向するように配置されるロータの径方向外側への変形を効果的に抑制できる回転電機の実現が望まれる。
本発明に係る回転電機の特徴構成は、ステータと、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータと、を備え、前記第一ロータは、前記ステータに対して径方向に対向するように配置された円筒状の第一ロータコアと、前記第一ロータコアを軸受を介してケースに支持すると共に前記第一ロータコアと一体回転する第一ロータコア支持部材と、を備え、前記第二ロータは、前記第一ロータコアに対して前記ステータとは反対側である反ステータ側にあって、前記第一ロータコアと同軸配置された円筒状の第二ロータコアを備え、前記第一ロータコア支持部材は、前記第一ロータコアの軸方向端面に当接するように配置されると共に前記第一ロータコアを軸方向両側から挟んで支持する一対のコア端面支持部と、前記第一ロータコア内に設けられたコア内支持部と、を備え、前記コア内支持部は、前記第一ロータコアを軸方向に貫通して延在すると共に軸方向両端部が一対の前記コア端面支持部に支持された複数の軸方向延在部材を備えた点にある。
本願では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
このような特徴構成によれば、第一ロータコアを軸方向に貫通して延在する複数の軸方向延在部材によって、第一ロータコアの軸方向の全域にわたって、第一ロータコアの変形を抑制するように補強することができる。この際、軸方向延在部材のそれぞれの軸方向両端部が一対のコア端面支持部に支持されており、一対のコア端面支持部は第一ロータコアを軸方向両側から挟んで支持するように構成されているので、軸方向延在部材の径方向外側への変形を最小限に抑えることができる。従って、第一ロータ回転時に径方向外側に生じる遠心力に対する第一ロータコアの剛性を向上でき、第一ロータの径方向外側への変形を効果的に抑制することが可能となっている。
また、前記コア内支持部は、前記第一ロータコアと同軸配置された環状部材であって前記第一ロータコアの軸方向に沿って間隔を空けて配置された複数の環状支持部材をさらに備え、前記軸方向延材部材が、前記第一ロータコア及び前記環状支持部材の双方を軸方向に貫通すると好適である。
このような構成によれば、複数の環状支持部材によって、第一ロータコアの軸方向中間部の複数箇所においても軸方向延材部材を支持することができ、軸方向延材部材の径方向外側への変形を更に小さく抑えることができる。従って、軸方向延材部材によって支持される第一ロータコアの径方向外側への変形をより効果的に抑制することができる。
また、前記コア端面支持部と当該コア端面支持部に対して軸方向に隣り合って配置された前記環状支持部材との軸方向間隔に比べて、互いに隣り合って配置された2つの前記環状支持部材の軸方向間隔が狭く設定されていると好適である。
ここで、環状支持部材が存在しない場合、軸方向両端部がコア端面支持部に支持された軸方向延在部材は、軸方向中央側の方が軸方向端部側に比べて、遠心力により径方向外側に変形し易い。
しかし、このような構成によれば、第一ロータコアの軸方向端部側に比べて軸方向中央側に環状支持部材が多く配置される。これにより、遠心力による第一ロータの軸方向中央部の径方向外側への変形を効果的に抑制できる。また、上記の間隔で複数の環状支持部材を軸方向に配置するので、環状支持部材の数を少なく抑えることができる。したがって、第一ロータコアの性能低下を抑制することもできる。
また、前記環状支持部材は、前記軸方向延在部材が貫通する貫通孔の周囲を囲む複数の貫通孔形成部と、当該複数の貫通孔形成部間を周方向に一体的に連結する連結部と、を備え、前記貫通孔形成部は、前記連結部に対して径方向外側に突出するように形成されていると好適である。
このような構成とすれば、連結部の径方向厚みを貫通孔形成部の径方向厚みに比べて薄くすることができる。これにより、軸方向延在部材により適切に支持することができる形状としつつ、環状支持部材を軽量化することができる。したがって、環状支持部材自体に作用する遠心力により第一ロータが径方向外側に変形することを抑制できる。
また、前記貫通孔形成部と前記連結部とが、前記第一ロータコアの内径と等しい内径の円筒内周面を形成すると好適である。
このような構成とすれば、環状支持部材を最大限径方向内側に配置することができる。したがって、環状支持部材自体に作用する遠心力を小さく抑えることができる。
また、前記環状支持部材を4つ以上備え、前記第一ロータコアの軸方向中央部に近い位置において互いに隣り合って配置された2つの前記環状支持部材の軸方向間隔が、それより軸方向端部側において互いに隣り合って配置された2つの前記環状支持部材の軸方向間隔に比べて、狭く設定されていると好適である。
このような構成とすれば、環状支持部材を4つ以上備える場合であっても、少なくとも軸方向中央部において隣り合って配置された環状支持部材同士の間隔が、最も狭くなるように環状支持部材を配置することができる。したがって、第一ロータの軸方向長さが長い場合にも遠心力による第一ロータの径方向外側への変形を適切に抑制できる。
また、前記軸方向延材部材が、一対の前記コア端面支持部の一方及び前記第一ロータコアを軸方向に貫通するとともに、一対の前記コア端面支持部の他方に対して締結固定された締結ボルトであると好適である。
このような構成とすれば、締結ボルトをコア端面支持部の一方及び第一ロータコアに貫通させてコア端面支持部の他方に締結するだけで、一対のコア端面支持部によって軸方向両側から第一ロータコアを挟んで支持する構成を実現することができると共に、軸方向延材部材としての締結ボルトの軸方向両端部が一対のコア端面支持部に支持された状態を容易に実現することができる。従って、遠心力に対する第一ロータコアの剛性を容易に確保でき、第一ロータの径方向外側への変形を効果的に抑制することができる。
本発明に係る回転電機を備える駆動装置を模式的に示した側方断面図である。 駆動装置を模式的に示したスケルトン図である。 環状支持部材を模式的に示した図である。 環状支持部材の配置形態について示す図である。 その他の実施形態に係る環状支持部材の配置形態について示す図である。 その他の実施形態に係る環状支持部材の配置形態について示す図である。 その他の実施形態に係る環状支持部材の配置形態について示す図である。
本発明に係る回転電機の実施形態について、図面を参照して説明する。本発明に係る回転電機は、ステータと、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータを備えて構成される。これにより、本発明に係る回転電機は、第一ロータと第二ロータとの周方向の相対位置に応じてステータに到達する磁束を変化することが可能であり、「可変磁束型の回転電機」と称される回転電機に好適に利用することができる。図1に示すように、本実施形態に係る回転電機2は、インナロータ型で回転界磁型の回転電機とされており、第一ロータ10が、第一ロータコア11を支持するための第一ロータコア支持部材12を備え、第二ロータ20が、第二ロータコア21を支持するための第二ロータコア支持部材22を備えている。第一ロータコア11は、第二ロータコア21の径方向外側に配置される。そして、本実施形態に係る回転電機2は、第一ロータコア11が遠心力によって径方向外側に変形することを抑制するように構成されている。以下、本実施形態に係る回転電機2の構成について、図1〜図4を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、「軸方向L」、「周方向C」、「径方向R」は、同軸配置された第一ロータコア11及び第二ロータコア21の軸心(すなわち回転軸X)を基準として定義している。また、以下の説明では、「軸第一方向L1」は図1における軸方向Lに沿った左方を表し、「軸第二方向L2」は図1における軸方向Lに沿った右方を表すものとする。また、「径内方向R1」は、径方向Rの内側へ向かう方向を表し、「径外方向R2」は、径方向Rの外側へ向かう方向を表す。本実施形態では、径内方向R1側が本発明における「反ステータ側」に相当する。
1.回転電機の全体構成
図1に示すように、本実施形態に係る回転電機2は、ステータ3及びロータ4(第一ロータ10及び第二ロータ20)を備えており、回転電機2はケース80の内部に収容されている。そして、回転電機2は、相対位置調整機構50と共に駆動装置1を構成し、回転電機2の駆動力(トルクと同義)を出力軸6に伝達可能に構成されている。
ステータ3は、ケース80が備える周壁部83の内面に固定されている。ステータ3は、ステータコア3aと当該ステータコア3aに巻装されたコイル3bとを備え、回転電機2の電機子を構成する。ステータコア3aは、本例では、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されており、円筒状に形成されている。
ステータ3の径内方向R1側には、永久磁石を備えた界磁としてのロータ4が配置されている。ロータ4は、回転軸X周りに回転可能にケース80に支持されており、これによってステータ3に対して相対回転可能とされている。ロータ4は、周方向Cの相対位置を調整可能な第一ロータ10及び第二ロータ20を備えている。
第一ロータ10は、ステータ3に対して径内方向R1側において、ステータ3に対して径方向Rに対向するように配置された円筒状の第一ロータコア11を備えている。本例では、第一ロータコア11は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されている。また、第一ロータ10は、第一ロータコア11を軸方向L両側から挟んで支持すると共に第一ロータコア11と一体回転する第一ロータコア支持部材12を備えている。そして、第一ロータコア支持部材12の第一ロータコア11に対して軸第二方向L2側の部分には、回転センサ5(本例ではレゾルバ)のセンサロータが一体回転するように取り付けられている。回転センサ5は、ステータ3に対するロータ4の回転位置(電気角)や回転速度を検出するためのセンサである。
第二ロータ20は、第一ロータコア11に対してステータ3とは反対側である反ステータ側(本例では径内方向R1側)にあって、第一ロータコア11と同軸配置された第二ロータコア21を備えている。第二ロータコア21は、径方向Rに見て第一ロータコア11と重複するように配置されている。本例では、第二ロータコア21は、第一ロータコア11と同じ軸方向L長さを有し、径方向Rに見て第一ロータコア11と軸方向Lの全域で重複するように配置されている。また、本例では、第二ロータコア21は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されている。第二ロータ20は、第二ロータコア21を支持すると共に第二ロータコア21と一体回転する第二ロータコア支持部材22を備えている。
ここで、本実施形態に係る回転電機2は可変磁束型の回転電機とされており、第一ロータコア11及び第二ロータコア21の少なくとも一方には永久磁石が備えられる。本例では、第二ロータコア21のみに永久磁石が備えられている。また、第二ロータコア21の軸方向Lの両側には、第二ロータコア21の内部に備えられた永久磁石の抜け止めのためのエンドプレート21aが備えられている。なお、軸第二方向L2側のエンドプレート21aは、第二ロータコア支持部材22に形成されたフランジ部25により、第二ロータコア支持部材22に対して軸方向Lに位置決め保持されている。また、軸第一方向L1側のエンドプレート21aは、図示は省略するが、カシメ構造、溶接、或いは別部材による抜け止め等により、第二ロータコア支持部材22に対して軸方向Lに位置決め保持されている。
一方、第一ロータコア11には、フラックスバリアが形成されている。本例では、第一ロータコア11には、フラックスバリアとしての空隙が形成されている。そして、永久磁石及びフラックスバリアは、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置に応じてステータ3に到達する磁束が変化するように配置されている。
例えば、永久磁石及びフラックスバリアは、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置に応じて、第一ロータコア11内における磁気回路の短絡が抑制されてステータ3に到達する磁束が多くなる状態と、第一ロータコア11内における磁気回路の短絡が促進されてステータ3に到達する磁束が少なくなる状態との双方の状態をとり得るように配置することができる。このような構成を備えることで、第一ロータ10と第二ロータ20との周方向Cの相対位置を調整して、ステータ3に到達する磁束を調整することが可能となっている。
相対位置調整機構50は、第一ロータコア支持部材12と第二ロータコア支持部材22との周方向Cの相対位置を調整する機構である。なお、上記のように、第一ロータコア支持部材12は第一ロータコア11と一体回転し、第二ロータコア支持部材22は第二ロータコア21と一体回転するため、相対位置調整機構50により、第一ロータコア11と第二ロータコア21との周方向Cの相対位置が調整される。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、相対位置調整機構50は、2つの差動歯車装置(第一差動歯車装置51及び第二差動歯車装置52)を備えて構成されている。相対位置調整機構50は、回転電機2に対して軸第一方向L1側に配置されている(図1参照)。すなわち、相対位置調整機構50は、第一ロータコア11及び第二ロータコア21の双方に対して軸第一方向L1側に配置されている。そして、第一差動歯車装置51と第二差動歯車装置52とは、第一差動歯車装置51が第二差動歯車装置52に対して軸第一方向L1側に位置するように、軸方向Lに並べて配置されている。
第一差動歯車装置51は、本例では、3つの回転要素を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、第一差動歯車装置51は、複数のピニオンギヤを支持する第一キャリヤ51bと、前記ピニオンギヤにそれぞれ噛み合う第一サンギヤ51a及び第一リングギヤ51cとを回転要素として有している。第一サンギヤ51aは、第二ロータコア支持部材22と一体回転するように駆動連結されている。第一キャリヤ51bは、出力軸6と一体回転するように駆動連結されている。これにより、第二ロータコア支持部材22は、相対位置調整機構50を介して出力軸6に駆動連結される。
第一リングギヤ51cは、その外周面(径外方向R2を向く面、以下同様)に、ウォームギヤ54と噛み合うウォームホイール56が形成されている。そして、ウォームギヤ54を回転させることで、第一リングギヤ51cの回転位置が調整される。なお、ウォームギヤ54は、当該ウォームギヤ54を回転駆動する駆動力源(モータ等、図示せず)と接続されており、第一リングギヤ51cの回転位置の調整時には当該駆動力源により回転駆動され、調整時以外では固定される。よって、第一リングギヤ51cは、回転位置の調整時を除いて固定された状態となる。
第二差動歯車装置52は、本例では、3つの回転要素を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、第二差動歯車装置52は、複数のピニオンギヤを支持する第二キャリヤ52bと、前記ピニオンギヤにそれぞれ噛み合う第二サンギヤ52a及び第二リングギヤ52cとを回転要素として有している。第二サンギヤ52aは、第一ロータコア支持部材12と一体回転するように駆動連結されている。第二キャリヤ52bは、出力軸6と一体回転するように駆動連結されている。これにより、第一ロータコア支持部材12は、相対位置調整機構50を介して出力軸6に駆動連結される。すなわち、本例では、第一ロータコア支持部材12と第二ロータコア支持部材22との双方が、相対位置調整機構50を介して共通の出力軸6に駆動連結されている。また、第二リングギヤ52cは、円環状部材55を介してケース80(具体的には、後述する第一壁部81)に固定されている。
本例では、第一キャリヤ51bと第二キャリヤ52bとが一体的に一体キャリヤ53を構成しており、一体キャリヤ53が出力軸6と一体回転するように駆動連結されている。また、本例では、第一差動歯車装置51と第二差動歯車装置52とは互いに同径に構成され、第一差動歯車装置51の歯数比(=第一サンギヤ51aの歯数/第一リングギヤ51cの歯数)と第二差動歯車装置52の歯数比(=第二サンギヤ52aの歯数/第二リングギヤ52cの歯数)とは互いに等しく設定されている。そして、第一リングギヤ51cの回転位置の調整時を除いて、第一リングギヤ51c及び第二リングギヤ52cの双方は固定された状態となる。よって、第一サンギヤ51aに駆動連結された第二ロータコア支持部材22と、第二サンギヤ52aに駆動連結された第一ロータコア支持部材12とは、互いに同じ回転速度(以下、「ロータ回転速度」という。)で回転する。そして、出力軸6の回転速度は、ロータ回転速度に対して減速されたものとなる。すなわち、本例では、出力軸6には、回転電機2のトルクが増幅されて伝達される。
そして、本実施形態では、第二リングギヤ52cがケース80に固定されているのに対し、第一リングギヤ51cは回転位置が調整可能となっている。すなわち、キャリヤが一体的に形成された2つの遊星歯車機構において、一方のリングギヤを他方のリングギヤに対して周方向Cに相対移動(すなわち相対回転)させることが可能となっており、当該相対移動に伴い、一方のサンギヤが他方のサンギヤに対して相対移動(相対回転)する。よって、第一リングギヤ51cの回転位置を調整することで、第一サンギヤ51aと第二サンギヤ52aとの周方向Cの相対位置を調整することができ、結果、第一ロータコア支持部材12と第二ロータコア支持部材22との周方向Cの相対位置を調整することができる。
なお、上記のように、第一ロータコア支持部材12と第二ロータコア支持部材22とは互いに同じ回転速度(ロータ回転速度)で回転する。よって、第一ロータコア支持部材12と第二ロータコア支持部材22との周方向Cの相対位置を調整することにより、ロータ回転速度で回転する第一ロータコア支持部材12の回転の位相と、同じくロータ回転速度で回転する第二ロータコア支持部材22の回転の位相との位相差、言い換えれば、第一ロータコア支持部材12と第二ロータコア支持部材22との相対位相(相対回転位相)が調整されることになる。
ところで、ケース80は、第一壁部81と第二壁部82とを備えている。第一壁部81は、少なくとも径方向Rに延びる形状を有し、本例では径方向R及び周方向Cに延在している。そして、第一壁部81は、ケース80内の空間を軸方向Lに区画し、第一壁部81に対して軸第二方向L2側の空間に回転電機2が配置され、第一壁部81に対して軸第一方向L1側の空間に相対位置調整機構50が配置されている。
本実施形態では、第一壁部81は、軸方向L位置が全体として周方向Cおよび径方向Rに一様に形成されるとともに、径内方向R1側の端部近傍では軸方向L幅が径外方向R2側の部分に比べて大きく形成されている。そして、第一壁部81の径方向Rの中心部には、軸方向Lの貫通孔81aが形成されており、当該貫通孔81aに、第一ロータコア支持部材12の第一被支持部16及び第二ロータコア支持部材22の軸方向延在部24が挿通されている。
第二壁部82は、本例では径方向R及び周方向Cに延びる形状を有し、周壁部83の軸第二方向L2側の開口部を閉塞するように構成されている。すなわち、第二壁部82は、ケース80の内部空間と外部空間とを軸方向Lに区画している。そして、第二壁部82は、軸第一方向L1側に突出する全体として円筒状(ボス状)の軸方向突出部82aを備えている。
2.第一ロータコア支持部材及び第二ロータコア支持部材の構成
次に、本実施形態に係る第一ロータコア支持部材12及び第二ロータコア支持部材22の構成について詳細に説明する。上述したように、第一ロータコア11は、第一ロータコア支持部材12により軸方向L両側から挟んで支持された状態で、回転軸X周りに回転可能にケース80に支持されている。本実施形態では、第一ロータコア支持部材12は、第一ロータコア11に対して軸第一方向L1側に配置された第一軸受91と、第一ロータコア11に対して軸第二方向L2側に配置された第二軸受92とにより、軸方向Lの両側でケース80に対して回転可能に支持されている。すなわち、第一ロータコア支持部材12は、第一ロータコア11を軸受91、92を介してケースに対して支持すると共に第一ロータコア11と一体回転するように構成されている。なお、本例では、第一軸受91及び第二軸受92の双方は、外輪、内輪、及び転動体(図1に示す例では玉)を備えたころがり軸受とされている。
第一ロータコア支持部材12は、コア端面支持部を備えて構成される。コア端面支持部は一対で構成され、第一支持部13と第二支持部14とが相当する。第一支持部13及び第二支持部14は、第一ロータコア11の軸方向端面にそれぞれ当接するように配置されると共に第一ロータコア11を軸方向両側から挟んで支持する。本実施形態では、第一支持部13は第一ロータコア11に軸第一方向L1側から当接し、第一ロータコア11を軸第一方向L1側から支持する。また、第二支持部14は第一ロータコア11に軸第二方向L2側から当接し、第一ロータコア11を軸第二方向L2側から支持する。更に、本実施形態では、図1に示すように、第一支持部13及び第二支持部14の双方は、径方向R及び周方向Cに延在する円環板状に形成されている。
第一支持部13の第一ロータコア11との当接部位には、締結ボルト70(後述する「軸方向延在部43」に相当)の挿通孔72が形成されている。また、第二支持部14の第一ロータコア11との当接部位には、締結ボルト70の締結孔71が形成されている。さらに、第一ロータコア11には、締結ボルト70の挿通孔11aが形成されている。そして、挿通孔72及び挿通孔11aに対して軸第一方向L1側から締結ボルト70を挿入し、締結ボルト70の軸第二方向L2側部分を締結孔71に螺合させることで、第一ロータコア11が第一支持部13と第二支持部14との間に挟まれて固定保持される。なお、図示は省略するが、本例では、円周を均等に8分割する周方向C位置において、第一ロータコア11が締結ボルト70により第一支持部13及び第二支持部14に対して締結固定されている。
また、第一ロータコア支持部材12は、第一軸受91に対して軸第二方向L2側から当接した状態で、当該第一軸受91により径方向Rに支持される第一被支持部16と、第二軸受92に対して軸第一方向L1側から当接した状態で、当該第二軸受92により径方向Rに支持される第二被支持部17と、を備える。本実施形態では、図1に示すように、第一被支持部16及び第二被支持部17は、軸心が軸方向Lと一致する円筒状に形成されている。そして、第一被支持部16の外周面には径方向Rの段差部16aが形成され、当該段差部16aにより第一軸受91に対して軸第二方向L2側から当接する当接面が形成されている。また、第二被支持部17の外周面には径方向Rの段差部17aが形成され、当該段差部17aにより第二軸受92に対して軸第一方向L1側から当接する当接面が形成されている。そして、第一被支持部16の軸第一方向L1側部分の内周面には、第二差動歯車装置52が備える第二サンギヤ52aとスプライン結合する第一スプライン歯61が形成されている。
なお、第一軸受91は、第一壁部81に形成された貫通孔81aの内周面(径内方向R1を向く面、以下同様)に対して内嵌するとともに、第一壁部81に形成された支持面に対して軸第二方向L2側から当接することで、軸方向L及び径方向Rの双方について、第一壁部81により位置決め保持されている。第二軸受92は、第二壁部82に形成された軸方向突出部82aの内周面に対して内嵌するとともに、第二壁部82に形成された支持面に対して軸第一方向L1側から当接することで、軸方向L及び径方向Rの双方について、第二壁部82により位置決め保持されている。
そして、本実施形態では、第一支持部13及び第一被支持部16が一体的に形成され、第一部材31を構成している。また、第二支持部14及び第二被支持部17が一体的に形成され、第二部材32を構成している。すなわち、本実施形態では、互いに別部材として形成された第一部材31と第二部材32とを有して、第一ロータコア支持部材12が構成されている。そして、第一部材31(第一支持部13)と第二部材32(第二支持部14)とは、締結ボルト70を介して一体回転可能に構成されている。
上述したように、第二ロータコア21は、第二ロータコア支持部材22により支持された状態で、回転軸X周りに回転可能にケース80に支持されている。なお、第二ロータコア支持部材22は、互いに軸方向Lに離間して配置された第三軸受93及び第四軸受94により、第一ロータコア支持部材12に対して回転可能に支持されている。言い換えれば、第二ロータコア支持部材22は、第一軸受91、第二軸受92、第三軸受93、第四軸受94、及び第一ロータコア支持部材12を介して、ケース80に対して回転可能に支持されている。本例では、第三軸受93及び第四軸受94の双方はブッシュとされている。
第二ロータコア支持部材22は、第二ロータコア21を径内方向R1側から当接支持する当接支持部23と、軸方向Lに延びる軸方向延在部24と、当接支持部23の外径よりも大きい外径を有するフランジ部25とを備えている。
本実施形態では、図1に示すように、当接支持部23及び軸方向延在部24の双方は、軸心が軸方向Lと一致する円筒状に形成されている。当接支持部23は、第二ロータコア21を軸方向Lの全域で径内方向R1側から支持すべく、軸方向Lの長さが、第二ロータコア21の軸方向Lの長さ以上に(本例では僅かに長く)設定されている。なお、本例では、第二ロータコア支持部材22には、エンドプレート21aに対して軸第二方向L2側から当接するフランジ部25が形成されている。また、第二ロータコア支持部材22の軸第二方向L2側の外周面は、第二被支持部17の内周面より僅かに小径に形成され、第二ロータコア支持部材22の軸第二方向L2側の外周面と第二被支持部17の内周面との間の隙間に第三軸受93が配設されている。
また、本実施形態では、軸方向延在部24は、第一ロータコア支持部材12に対して径内方向R1側が、軸第一方向L1側に延びるように形成されている。そして、軸方向延在部24の軸第一方向L1側部分の外周面に、第一差動歯車装置51が備える第一サンギヤ51aとスプライン結合する第二スプライン歯62が形成されている。図1に示すように、軸方向延在部24と第一サンギヤ51aとの連結箇所(第二スプライン歯62の配設位置)は、第一被支持部16と第二サンギヤ52aとの連結箇所(第一スプライン歯61の配設位置)に対して軸第一方向L1側に位置する。すなわち、本実施形態では、軸方向延在部24は、第一ロータコア支持部材12(本例では第一被支持部16)と相対位置調整機構50との連結箇所に対して軸第一方向L1側にて相対位置調整機構50と連結されている。
なお、図1に示すように、本例では、軸方向延在部24の外周面は、第一被支持部16の最内周面より僅かに小径に形成され、軸方向延在部24の外周面と第一被支持部16の最内周面との間の隙間に第四軸受94が配設されている。
3.コア内支持部
次に、本実施形態に係るコア内支持部41について説明する。上述したように、第一ロータコア支持部材12は、第一ロータコア11を軸方向両側から挟んで支持する第一支持部13及び第二支持部14を備えて構成される。本実施形態では、第一ロータコア支持部材12は、更にコア内支持部41を備えて構成される。このコア内支持部41は、第一ロータコア11内に設けられる。ここで「第一ロータコア11内に設けられる」とは、コア内支持部41が第一ロータコア11に完全に内包されるものに限られず、コア内支持部41の少なくとも一部が第一ロータコア11の内部に位置するように設けられている状態を示す。
コア内支持部41は、環状支持部材42と軸方向延在部43とを備えて構成される。環状支持部材42は複数からなり、第一ロータコア11と同軸配置された環状部材であって第一ロータコア11の軸方向に沿って間隔を空けて配置される。本実施形態では、環状支持部材42が2つであるとして説明する。これら2つの環状支持部材42は、特に区別する必要がある場合には、第一支持部13側に配置されるものを第一環状支持部42aとし、第二支持部14側に配置されるものを第二環状支持部42bとして説明する。第一ロータコア11と同軸配置された環状部材とは、環状支持部材42の軸心と第一ロータコア11の軸心とが同じであり、第一ロータコア11と同様に、環状に形成されていることを意味する。ここで、環状には、円筒状や円環板状を含む。したがって、このような環状支持部材42は、軸方向に沿って所定の間隔を空けて2つ配置される。すなわち、第一支持部13と第一環状支持部材42a、第一環状支持部材42aと第二環状支持部材42b、及び第二環状支持部材42bと第二支持部14が、それぞれ間隔を空けて配置されている。
軸方向延在部43は、第一ロータコア11及び環状支持部材42を軸方向に貫通すると共に軸方向両端部が一対のコア端面支持部(第一支持部13及び第二支持部14)に支持される。本実施形態では、軸方向延在部43は上述の締結ボルト70が相当する。軸方向延在部43は、周方向Cに所定の間隔を有して複数備えられる。
本実施形態に係る環状支持部材42が、図3に示される。環状支持部材42は、貫通孔形成部44と連結部45とを備えて構成される。ここでは、軸方向延在部43(締結ボルト70)が貫通する貫通孔44aの周囲を囲む部分が貫通孔形成部44に相当する。貫通孔44aは環状支持部材42の軸方向に平行に貫通するように形成され、第一ロータコア11に形成される挿通孔11aと対応する位置に形成される。すなわち、第一ロータコア11と環状支持部材42とが同軸上に配置された状態で、挿通孔11aに挿通される締結ボルト70が貫通孔44aを貫通するように、貫通孔44aが形成される。ここで、締結ボルト70は、周方向に沿って複数備えられる。このため、貫通孔44aも周方向に沿って複数備えられる。したがって、環状支持部材42は、貫通孔形成部44を複数有する。
連結部45は、複数の貫通孔形成部44間を周方向に一体的に連結する。すなわち、図3に示されるように、連結部45は、互いに隣接する2つの貫通孔形成部44間を周方向に連結する。したがって、環状支持部材42は、複数の貫通孔形成部44及び複数の連結部45により環状に形成される。ここでは、各連結部は、軸方向及び径方向のそれぞれで一定の厚さを有する円弧状とされている。また、本実施形態では、貫通孔形成部44は、連結部45に対して径方向外側に突出するように形成される。ここでは、貫通孔形成部44は、連結部45に対して径方向外側に膨出する半円筒状とされている。これにより、連結部45の径方向Rの厚さをより薄くすることができるので、環状支持部材42の重量を軽くすることができる。したがって、環状支持部材42に作用する遠心力を低減することが可能となる。
また、貫通孔形成部44と連結部45とは、第一ロータコア11の内径と等しい内径の円筒内周面を形成するように構成される。すなわち、貫通孔形成部44の内径と、連結部45の内径とが、等しく形成される。これにより、貫通孔形成部44及び連結部45を最大限径方向内側に配置することができるので、環状支持部材42自体に作用する遠心力を小さく抑えることが可能となる。
4.環状支持部材の配置
次に、本実施形態に係る環状支持部材42の配置について説明する。上述したように、本実施形態では環状支持部材42は、第一環状支持部材42a及び第二環状支持部材42bから構成され、コア端面支持部としての第一支持部13と第二支持部14との間に、第一環状支持部材42a及び第二環状支持部材42bが配置される。
そして、第一支持部13又は第二支持部14と、当該第一支持部13又は第二支持部14に対して軸方向に隣り合って配置された環状支持部材42(第一環状支持部材42a又は第二環状支持部材42b)との軸方向間隔に比べて、互いに隣り合って配置された2つの環状支持部材42(第一環状支持部材42a及び第二環状支持部材42b)の軸方向間隔が狭く設定されている。すなわち、図4に示されるように、第一支持部13と当該第一支持部13に対して軸方向に隣り合って配置された第一環状支持部材42aとの軸方向間隔、及び第二支持部14と当該第二支持部14に対して軸方向に隣り合って配置された第二環状支持部材42bとの軸方向間隔をbとし、互いに隣り合って配置された第一環状支持部材42a及び第二環状支持部材42bとの間隔をaとすると、第一支持部13、第二支持部14、第一環状支持部材42a、及び第二環状支持部材42bは、「a<b」の関係が成立するように配置される。
このような構成とすることにより、本発明に係る回転電機2は、第一ロータ10の軸方向中央側に配置されるために遠心力に対する支持剛性を確保することが難しい環状支持部材42同士の軸方向の間隔を、第一ロータ10の軸方向端部側へ配置される環状支持部材42との間隔に比べて狭くしているため、遠心力による第一ロータ10の軸方向中央部の径方向外側への変形を効果的に抑制できる。また、上記の間隔で複数の環状支持部材42を軸方向に配置するので、環状支持部材42の数を少なく抑えることができる。したがって、第一ロータコア10の性能低下を抑制することもできる。
〔第二実施形態〕
本発明に係る回転電機の第二実施形態について、図面を参照して説明する。上記実施形態においては、コア内支持部41は、環状支持部材42と軸方向延在部43とを備えるように構成されていた。これに対し、第二実施形態においては、コア内支持部41は、軸方向延在部43のみを備え、環状支持部材42を備えないように構成される。この第二実施形態に係る回転電機2は、コア内支持部41を備える第一ロータコア支持部材12以外の構成については、上記実施形態と同様である。よって、以下では、第一ロータコア支持部材12以外の構成については説明を省略し、第一ロータコア支持部材12の構成についてのみ、図7を参照して詳細に説明する。
第二実施形態に係る第一ロータコア支持部材12は、上記実施形態と同様に、第一ロータコア11の軸第一方向L1端面に当接するように配置される第一支持部13と、第一ロータコア11の軸第二方向L2端面に当接するように配置される第二支持部14と、を備え、第一ロータコア11内に設けられたコア内支持部41を介して、第一支持部13と第二支持部14とが第一ロータコア11を軸方向L方向両側から挟んで支持するように構成されている。ただし、第二実施形態に係るコア内支持部41は、周方向に配設された複数の軸方向延在部43のみを備え、環状支持部材42を備えていない。
このため、第一ロータコア11は、上記実施形態と異なり、第一支持部13の軸第二方向L2側端面から第二支持部14の軸第一方向L1側端面までの軸方向L全域において、複数枚の電磁鋼板を積層して構成されている。すなわち、第一ロータコア11は、軸方向Lに延びる単一の円筒状に形成されている。
ここで、第一支持部13の構成については上記実施形態と同様であるので説明を省略する。一方、第二支持部14は、径方向R及び周方向Cに延在する円環板状に形成されている点では、上記実施形態と同じであるが、軸方向延材部43としての締結ボルト70が締結された際に、締結ボルト70が貫通しないような軸方向Lの肉厚に形成されている点が異なっている。ここでは、第二支持部14は、第一ロータコア11に当接する軸第一方向L1側の側面に、締結ボルト70と螺合するねじ穴を備え、締結ボルト70を締結可能に構成されている。このねじ穴は、周方向に複数設けられており、それぞれ、第一ロータコア11の挿通孔11aと対応する位置に設けられている。また、このねじ穴は、第二支持部14を貫通せず、第一ロータコア11側にのみ開口するように形成されている。より詳しくは、図7に示すように、締結ボルト70が第一支持部13、及び第一ロータコア11に設けられた挿通孔11a(図3参照)を貫通するように挿入された際に、第一ロータコア11の軸第二方向L2側端面より突出する軸方向L長さに対して、それ以上の軸方向L深さを備えたねじ穴が14に設けられている。この第二実施形態では、当該ねじ穴は、締結ボルト70が第一ロータコア11から突出する軸方向長さと、ねじ穴の軸方向L深さがほぼ等しくなるように形成されている。すなわち、軸方向延在部43としての締結ボルト70は、第一支持部13及び第一ロータコア10のみを軸方向Lに貫通し、第二支持部14を貫通しないように形成されている。そして、締結ボルト70は、第二支持部14に設けられたねじ穴と螺合することにより、第二支持部14に対して締結固定される。
このような構成とすることにより、第二実施形態に係る回転電機2は、上記実施形態に比べ低コストで、第一ロータコア11が遠心力によって径方向外側に変形することを抑制することができる。また、環状支持部材42を備えないため、第一ロータコア11の軸方向L全域を有効利用でき、環状支持部材42を備える場合に比べ、第一ロータ10の性能低下をより一層抑制することができる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、図3において環状支持部材42が、貫通孔44aを8つ備えている場合の例を示した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。第一ロータコア11に形成される挿通孔11aの数と同数であれば良い。したがって、貫通孔44aを2つ〜7つの範囲で構成することも可能であるし、9つ以上で構成することも可能である。
(2)上記実施形態では、環状支持部材42の貫通孔形成部44が連結部45に対して径方向外側に突出するように形成されているとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。貫通孔形成部44が連結部45に対して径方向外側に突出しないように、すなわち、環状支持部材42の外径が均一になるように形成することも当然に可能である。
(3)上記実施形態では、環状支持部材42が第一ロータコア11の軸方向に沿って2つ配置されている場合の例を挙げて説明した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。環状支持部材42が第一ロータコア11の軸方向に沿って3つ備える構成とすることも当然に可能である。図5には、このような実施形態を模式的に示した図が示される。図5に示されるように、第一支持部13と当該第一支持部13に対して軸方向に隣り合って配置された第一環状支持部材42aとの軸方向間隔、及び第二支持部14と当該第二支持部14に対して軸方向に隣り合って配置された第三環状支持部材42cとの軸方向間隔をbとし、互いに隣り合って配置された第一環状支持部材42aと第二環状支持部材42bとの間隔、及び第二環状支持部材42bと第三環状支持部材42cとの間隔をaとすると、第一支持部13、第二支持部14、第一環状支持部材42a、第二環状支持部材42b、及び第三環状支持部材42cは、「a<b」の関係が成立するように配置される。このように配置することにより、第一ロータコア11の径方向外側への変形を抑制できる。
また、環状支持部材42を4つ以上備える構成とすることも可能である。図6には、環状支持部材42を4つ備えた場合の例が示される。係る場合には、第一ロータコア11の軸方向中央部に近い位置において互いに隣り合って配置された2つの環状支持部材42の軸方向間隔が、それより軸方向端部側において互いに隣り合って配置された2つの環状支持部材42の軸方向間隔に比べて、狭く設定されると好適である。すなわち、図5に示されるように、第一支持部13と当該第一支持部13に対して軸方向に隣り合って配置された第一環状支持部材42aとの軸方向間隔、及び第二支持部14と当該第二支持部14に対して軸方向に隣り合って配置された第三環状支持部材42dとの軸方向間隔をcとし、互いに隣り合って配置された第一環状支持部材42aと第二環状支持部材42bとの間隔、及び第三環状支持部材42cと第四環状支持部材42dとの間隔をbとし、互いに隣り合って配置された第二環状支持部材42bと第三環状支持部材42cとの間隔をaとすると、第一支持部13、第二支持部14、第一環状支持部材42a、第二環状支持部材42b、第三環状支持部材42c、及び第四環状支持部材42dは、「a<b<c」の関係が成立するように配置される。すなわち、aはbより小さくすると良く、bはcより小さくすると良い。このように配置することにより、第一ロータコア11の径方向外側への変形を抑制できる。
(4)上記の各実施形態では、互いに隣り合って配置された第一ロータコア支持部材12と環状支持部材42との間隔、及び環状支持部材42同士の間隔が、第一ロータ10の軸方向中心部に対して対称になるように設定される場合を例として説明した。このようにすることが、第一ロータ10の変形量を小さく抑える上で有効であるが、本発明の実施形態はこのようなものに限定されない。例えば、軸方向一方側での第一ロータコア支持部材12と環状支持部材42との間隔が軸方向他方側での第一ロータコア支持部材12と環状支持部材42との間隔よりも大きく、又は小さく設定された構成も本発明の実施形態に含まれる。また、例えば図6に示される例において、第一ロータコア支持部材12と環状支持部材42との間隔がa=b<cの関係が成立するように配置することも本発明の実施形態に含まれる。
(5)上記実施形態では、コア端面支持部と当該コア端面支持部に対して軸方向に隣り合って配置された環状支持部材42との軸方向間隔に比べて、互いに隣り合って配置された2つの環状支持部材42の軸方向間隔が狭く設定されている場合の例を示した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。すなわち、環状支持部材42の配置間隔は、上記以外の任意の間隔に設定可能である。例えば、コア端面支持部と当該コア端面支持部に対して軸方向Lに隣り合って配置された環状支持部材42との軸方向L間隔と、互いに隣り合って配置された2つの環状支持部材42の軸方向L間隔とが等しくなるように設定しても良い。すなわち、軸方向Lに環状支持部材42を等間隔に配置しても良い。このように配置した場合においても、環状支持部材42を備えない場合に比べれば、遠心力による第一ロータコアの径方向外側への変形をより効果的に抑制することができる。
(6)上記実施形態では、軸方向延在部43として締結ボルト70を用いる場合の例を示した。しかしながら、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。例えば、軸方向延材部43として、パイプ状又は棒状の部材を用い、第一支持部13及び第二支持部14とは溶接によって固定支持されていても構わない。
本発明は、ステータと、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータと、を備えた回転電機に利用可能である。
2:回転電機
3:ステータ
10:第一ロータ
11:第一ロータコア
12:第一ロータコア支持部材
13:第一支持部(コア端面支持部)
14:第二支持部(コア端面支持部)
20:第二ロータ
21:第二ロータコア
41:コア内支持部
42:環状支持部材
43:軸方向延在部材(70:締結ボルト)
44:貫通孔形成部
44a:貫通孔
45:連結部
80:ケース

Claims (7)

  1. ステータと、周方向の相対位置を調整可能な第一ロータ及び第二ロータと、を備えた回転電機であって、
    前記第一ロータは、前記ステータに対して径方向に対向するように配置された円筒状の第一ロータコアと、前記第一ロータコアを軸受を介してケースに支持すると共に前記第一ロータコアと一体回転する第一ロータコア支持部材と、を備え、
    前記第二ロータは、前記第一ロータコアに対して前記ステータとは反対側である反ステータ側にあって、前記第一ロータコアと同軸配置された円筒状の第二ロータコアを備え、
    前記第一ロータコア支持部材は、前記第一ロータコアの軸方向端面に当接するように配置されると共に前記第一ロータコアを軸方向両側から挟んで支持する一対のコア端面支持部と、前記第一ロータコア内に設けられたコア内支持部と、を備え、
    前記コア内支持部は、前記第一ロータコアを軸方向に貫通して延在すると共に軸方向両端部が一対の前記コア端面支持部に支持された複数の軸方向延在部材を備えた回転電機。
  2. 前記コア内支持部は、前記第一ロータコアと同軸配置された環状部材であって前記第一ロータコアの軸方向に沿って間隔を空けて配置された複数の環状支持部材をさらに備え、
    前記軸方向延材部材が、前記第一ロータコア及び前記環状支持部材の双方を軸方向に貫通する請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記コア端面支持部と当該コア端面支持部に対して軸方向に隣り合って配置された前記環状支持部材との軸方向間隔に比べて、互いに隣り合って配置された2つの前記環状支持部材の軸方向間隔が狭く設定されている請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記環状支持部材は、前記軸方向延在部材が貫通する貫通孔の周囲を囲む複数の貫通孔形成部と、当該複数の貫通孔形成部間を周方向に一体的に連結する連結部と、を備え、
    前記貫通孔形成部は、前記連結部に対して径方向外側に突出するように形成されている請求項2又は3に記載の回転電機。
  5. 前記貫通孔形成部と前記連結部とが、前記第一ロータコアの内径と等しい内径の円筒内周面を形成する請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記環状支持部材を4つ以上備え、前記第一ロータコアの軸方向中央部に近い位置において互いに隣り合って配置された2つの前記環状支持部材の軸方向間隔が、それより軸方向端部側において互いに隣り合って配置された2つの前記環状支持部材の軸方向間隔に比べて、狭く設定されている請求項2から5のいずれか一項に記載の回転電機。
  7. 前記軸方向延材部材が、一対の前記コア端面支持部の一方及び前記第一ロータコアを軸方向に貫通するとともに、一対の前記コア端面支持部の他方に対して締結固定された締結ボルトである請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機。
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