JP2012094257A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池電圧が高電圧となること、および、燃料電池電圧の変動を抑制し、電極触媒の形態変化を抑える。
【解決手段】燃料電池システム20は、負荷要求取得部と、ガス供給部と、負荷要求に対応する電力を発電するための運転ポイントを設定する運転ポイント設定部と、設定した運転ポイントにて燃料電池を発電させる発電制御部と、を備える。発電制御部は、設定した運転ポイントにおける出力電圧が上限電圧値を越えるか否かを判断する電圧判断部と、出力電圧が上限電圧値を越えると判断したときには、上限電圧値が燃料電池の出力電圧となるように燃料電池を発電させる上限電圧制御部と、燃料電池の出力電圧が上限電圧値に制御される際に、燃料ガスおよび酸化ガスの内の少なくとも一方の供給量を減少させ、所定の単セルの電圧が下限電圧値に低下すると供給量を固定するガス供給量低減部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
燃料電池の性能が経時的に変化する要因の一つに、電極における触媒の形態変化が挙げられる。燃料電池用電極は、一般に、白金等の触媒金属をカーボン粒子等の担体上に分散担持した、触媒担持粒子を備えている。電極触媒の形態変化とは、例えば、上記担体上に分散担持された触媒金属微粒子が凝集し、電極全体として触媒金属の表面積が減少することをいう。このような触媒の形態変化は、主として、燃料電池の電圧が高電圧になって、電極電位が高電位になることや、燃料電池の電圧が変動して、電極電位が変動することによって進行する。すなわち、電極電位が高電位になることで、カーボン粒子等の担体上に担持された触媒金属が溶出し、また、電極電位が高電位と低電位の間で変動すると、触媒金属は溶出と析出とを繰り返し、電極触媒の形態変化が進行する。
このような、電極触媒の形態変化を抑制する方法の一つとして、燃料電池の出力電圧に上限値と下限値を設け、ガス供給を入り切りする構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。ここでは、負荷要求が所定値未満のときには、燃料電池電圧指令値を上記上限値に設定しつつ、燃料電池に対するガス供給を停止させ、燃料電池内に残留するガスを用いた発電を行なわせる。そして、燃料電池電圧が上記下限値に低下すると、燃料電池に対して酸化ガスを補給して微量に発電を行なわせて、燃料電池電圧を上昇させる。このような制御を行なうことにより、燃料電池の発電指令値をゼロに設定する場合であっても、燃料電池電圧を上限値以下に抑えている。
特開2008−218398号公報 特開2009−152067号公報 特開2007−149595号公報 特開2004−172106号公報 特開2006−172844号公報 特開2004−213961号公報 特開2009−129647号公報 特開2004−172028号公報 特開2007−109569号公報
しかしながら、上記のように、燃料電池の電圧指令値を上限値に設定しつつ、酸化ガスの供給を入り切りする場合には、燃料電池の電圧は、上限値と下限値の間で変動を繰り返す。既述したように、電極触媒の形態変化は、燃料電池が高電圧となるときだけでなく、燃料電池の電圧が変動することによっても進行する。そのため、上記のように燃料電池電圧が上限値と下限値の間で変動を繰り返す制御を行なう場合には、電圧変動に起因して、電極触媒の形態変化を充分に抑制できない場合があった。また、このような、高電圧や電圧変動に起因する形態変化の問題は、負荷要求が小さく出力電圧が高くなるときだけでなく、燃料電池の発電を停止して燃料電池電圧を開回路電圧にすべきときにも、同様に起こりうる問題であった。負荷要求が小さいとき、あるいは、燃料電池の発電を停止すべきときのように、燃料電池の電圧が高まるときに、電極電位の変動を抑えつつ、電極の高電位化を抑制することが望まれていた。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池電圧が高電圧となることを抑制すると共に、燃料電池電圧の変動を抑制し、電極触媒の形態変化を抑えることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実施することが可能である。
[適用例1]
単セルを積層して成る燃料電池を備える燃料電池システムであって、
前記燃料電池に対する負荷要求を取得する負荷要求取得部と、
前記燃料電池のアノ−ドに対して水素を含有する燃料ガスを供給すると共に、前記燃料電池のカソ−ドに対して酸素を含有する酸化ガスを供給する、ガス供給部と、
前記負荷要求取得部が取得した負荷要求に対応する電力を発電するための、出力電流および出力電圧により定まる運転ポイントを設定する運転ポイント設定部と、
前記ガス供給部を駆動して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるガス量を前記燃料電池に供給させて、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる発電制御部と、
を備え、
前記発電制御部は、
前記運転ポイント設定部が設定した運転ポイントにおける出力電圧が、予め定めた上限電圧値を越えるか否かを判断する電圧判断部と、
前記電圧判断部が、前記出力電圧が前記上限電圧値を越えると判断したときには、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにおける出力電圧に代えて、前記上限電圧値が前記燃料電池の出力電圧となるように、前記燃料電池を発電させる上限電圧制御部と、
前記上限電圧制御部によって、前記燃料電池の出力電圧が前記上限電圧値に制御される際に、前記ガス供給部を駆動して、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの内の少なくとも一方の供給量を次第に減少させ、前記燃料電池を構成する所定の単セルの電圧が、予め定めた下限電圧値に低下すると、前記供給量を、前記所定の単セルの電圧が前記下限電圧値に低下したときの供給量に固定するガス供給量低減部と
を備える燃料電池システム。
適用例1に記載の燃料電池システムによれば、負荷要求に基づいて設定される運転ポイントにおける出力電圧が、上限電圧値を越える場合には、燃料電池の出力電圧を上限電圧にするため、出力電圧が高くなり過ぎることに起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。さらに、出力電圧を上限電圧にする際に、ガス供給量を減少させつつガス供給を継続しているため、燃料電池の出力電圧を全体として上限電圧に維持し、電圧変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。さらに、供給ガス量を減少させて燃料電池を発電させるため、出力電圧を上限電圧にしたときの発電量を、定常運転時に比べて低く抑えることができ、負荷要求に対して過剰となる電力の発電を抑制することができる。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池システムであって、前記発電制御部は、前記上限電圧制御部によって前記燃料電池の出力電圧を前記上限電圧値とする制御、および、前記ガス供給量低減部によって前記供給量を固定する制御が開始された後に、前記負荷要求取得部が取得した前記負荷要求に対応する電力が、前記供給量を固定した後の前記燃料電池の出力電力を越えたときには、前記上限電圧制御部および前記ガス供給量低減部による制御を解除して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるように、前記ガス供給部を駆動して、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる燃料電池システム。適用例2に記載の燃料電池システムによれば、負荷要求に応じた電力を発電するための通常の制御を行なっても電圧が高くなり過ぎない程度に、負荷要求が大きくなったときには、直ちに、負荷要求に応じた電力を発電するための通常の制御を行なうことができる。
[適用例3]
適用例1または2記載の燃料電池システムであって、前記発電制御部は、前記負荷要求に対応する電力を発電する際には、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにおける電圧値が、前記燃料電池の出力電圧となるように、前記燃料電池を発電させる燃料電池システム。適用例3に記載の燃料電池システムによれば、燃料電池の出力電圧を制御することによって、燃料電池から負荷要求に応じた電力を得ることができる。
[適用例4]
単セルを積層して成る燃料電池を備える燃料電池システムであって、
前記燃料電池システムに対する起動の指示、あるいは、停止の指示を取得する起動・停止指示取得部と、
前記燃料電池システムが停止する際に、停止の動作が、短期間であるか否かを判定する短期間停止判定部と、
前記燃料電池のアノ−ドに対して水素を含有する燃料ガスを供給すると共に、前記燃料電池のカソ−ドに対して酸素を含有する酸化ガスを供給する、ガス供給部と、
前記燃料電池に対する負荷要求に対応する電力を発電するための、出力電流および出力電圧により定まる運転ポイントを設定する運転ポイント設定部と、
前記ガス供給部を駆動して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるガス量である運転ポイントガス量を前記燃料電池に供給させて、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる発電制御部と、
を備え、
前記発電制御部は、
前記起動・停止指示取得部が前記停止の指示を取得し、且つ、前記短期間停止判定部が、前記停止の動作が短期間であると判定したときには、前記停止の指示にかかわらず、予め定めた上限電圧値が前記燃料電池の出力電圧となるように、前記燃料電池を発電させる上限電圧制御部と、
前記上限電圧制御部によって、前記燃料電池の出力電圧が前記上限電圧値に制御される際に、前記ガス供給部を駆動して、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの内の少なくとも一方の供給量を次第に減少させ、前記燃料電池を構成する所定の単セルの電圧が予め定めた下限電圧値に低下すると、前記供給量を、前記所定の単セルの電圧が前記下限電圧値に低下したときの供給量に固定するガス供給量低減部と
を備える燃料電池システム。
適用例4に記載の燃料電池システムによれば、車両停止が短期停止であると判定される場合には、燃料電池システムに対する停止の指示がなされているにもかかわらず、燃料電池の出力電圧を上限電圧にして、起動の指示が成されるまで発電を継続する。そのため、燃料電池の発電を停止させることにより燃料電池電圧が高くなり過ぎることや、再起動時に燃料電池電圧が変動することに起因する、電極触媒の形態変化を抑制することができる。さらに、出力電圧を上限電圧にする際に、ガス供給量を減少させつつガス供給を継続しているため、燃料電池の出力電圧を全体として上限電圧に維持し、電圧変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。さらに、供給ガス量を減少させて燃料電池を発電させるため、出力電圧を上限電圧にしたときの発電量を、定常運転時に比べて低く抑えることができ、負荷要求に対して過剰となる電力の発電を抑制することができる。
[適用例5]
適用例4記載の燃料電池システムであって、前記発電制御部は、前記上限電圧制御部によって前記燃料電池の出力電圧を前記上限電圧値とする制御、および、前記ガス供給量低減部によって前記供給量を固定する制御が開始された後に、前記起動・停止指示取得部が、前記起動の指示を取得したときには、前記上限電圧制御部および前記ガス供給量低減部による制御を解除して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるように、前記ガス供給部を駆動して、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる燃料電池システム。適用例5に記載の燃料電池システムによれば、燃料電池システムの起動の指示がなされたときには、直ちに、負荷要求に応じた電力を発電するための通常の制御を行なうことができる。
[適用例6]
適用例1ないし5いずれか記載の燃料電池システムであって、前記燃料電池を構成する所定の単セルは、前記燃料電池を構成する単セルの内、電圧が最低値となる単セルである燃料電池システム。適用例6に記載の燃料電池システムによれば、各単セルの電圧が低くなりすぎることがないため、その後に燃料電池の電圧が上昇する場合であっても、各単セルにおける電圧の上昇幅を抑え、全ての単セルにおいて電圧の変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
[適用例7]
適用例1ないし6いずれか記載の燃料電池システムであって、前記上限電圧値は、前記燃料電池が備える電極触媒における形態変化の進行の程度が許容範囲となる電圧値の上限値として設定されている燃料電池システム。適用例7記載の燃料電池システムによれば、出力電圧が高くなり過ぎることに起因する電極触媒の形態変化を効果的に抑制することができる。
[適用例8]
適用例1ないし7いずれか記載の燃料電池システムであって、前記下限電圧値は、該下限電圧値から前記上限電圧値へと前記燃料電池の出力電圧が上昇したときの、前記燃料電池が備える電極触媒の形態変化の程度が許容範囲となる値として設定されている燃料電池システム。適用例8記載の燃料電池システムによれば、電圧の変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
[適用例9]
適用例1ないし8いずれか記載の燃料電池システムであって、前記ガス供給量低減部は、前記燃料電池の出力電圧が前記上限電圧値に制御される際に、前記酸化ガスの供給量を減少させる燃料電池システム。適用例9に記載の燃料電池システムによれば、酸化ガスの供給量を減少させることによって、燃料電池の出力電力を上限電圧値に維持しつつ、燃料電池の出力電力を抑制することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池システムにおける制御方法や、本発明の燃料電池システムを備える電源システム、あるいは、本発明の燃料電池システムを駆動用電源として搭載する移動体などの形態で実現することが可能である。
電気自動車10の概略構成を表わすブロック図である。 燃料電池システム20の構成の概略を表わす説明図である。 出力制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。 運転ポイント決定の動作を概念的に示す説明図である。 高電位回避制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。 供給酸化ガス流量の減少による電流−電圧特性の低下を表わす説明図である。 高電位回避制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。 電位変動幅抑制制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。 電位変動幅抑制制御を行なうときの電圧変動を表わす説明図である。
A.装置の全体構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池システム20を搭載する電気自動車10の概略構成を表わすブロック図である。電気自動車10は、電力を消費する負荷として、駆動モータ32と高圧補機40と低圧補機46とを備えている。そして、これらの負荷に電力を供給する電源として、電源システム15を備えている。電源システム15と負荷との間には、配線50が設けられており、この配線50を介して、電源システム15と負荷との間で電力がやり取りされる。
電源システム15は、燃料電池システム20と、2次電池26とを備えている。燃料電池システム20は、発電の本体である燃料電池60と、制御部48を備えている。本実施例では、制御部48は、燃料電池システム20の制御を行なうための燃料電池システム20の構成要素として機能するだけでなく、2次電池26を含む電源システム15全体の制御や、電気自動車10の各部の制御を行なう。燃料電池システム20は、さらに、燃料電池60の出力電圧を検出する電圧センサ52と、燃料電池60を構成する各単セルの出力電圧を検出する電圧センサ53と、を備えている。2次電池26は、DC/DCコンバータ28を介して配線50に接続されており、DC/DCコンバータ28と、燃料電池60とは、配線50に対して並列に接続されている。
図2は、燃料電池システム20の構成であって、燃料電池60に対するガスの供給および排出に関わる構成の概略を表わす説明図である。まず、図2に基づいて、燃料電池システム20について説明する。燃料電池システム20は、燃料電池60と、燃料ガス供給部61と、エアコンプレッサ64とを備えている。燃料電池60としては種々の種類のものを適用可能であるが、本実施例では、燃料電池60として固体高分子形燃料電池を用いている。燃料電池60は、単セルが複数積層されたスタック構成を有している。本実施例では、単セルは、MEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)と、ガス拡散層と、ガスセパレータと、を備えている。ここで、MEAは、電解質膜と、電解質膜の各々の面に形成された電極であるアノードおよびカソードと、によって構成される。このMEAは、ガス拡散層によって挟持されており、MEAおよびガス拡散層から成るサンドイッチ構造は、さらに両側からガスセパレータによって挟持されている。
MEAを構成する電解質膜は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。カソードおよびアノードは、電解質膜上に形成された層であり、電気化学反応を進行する触媒金属(例えば白金)を担持するカーボン粒子と、プロトン伝導性を有する高分子電解質と、を備えている。カソードおよびアノードを形成するには、例えば、白金等の触媒金属を担持させたカーボン粒子を作製し、この触媒担持カーボンと、電解質膜を構成する電解質と同様の高分子電解質とを混合して触媒インクを作製し、作製した触媒インクを電解質膜上に塗布すればよい。
ガス拡散層は、ガス透過性および電子伝導性を有する部材によって構成されており、例えば、発泡金属や金属メッシュなどの金属製部材や、カーボンクロスやカーボンペーパなどのカーボン製部材により形成することができる。ガスセパレータは、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン等のカーボン製部材や、プレス成形したステンレス鋼などの金属製部材により形成されている。ガスセパレータは、MEAのアノードとの間に、水素を含有する燃料ガスの流路(セル内燃料ガス流路)を形成し、MEAのカソードとの間に、酸素を含有する酸化ガスの流路(セル内酸化ガス流路)を形成する。ガスセパレータの表面には、上記したセル内ガス流路を形成するための凹凸を形成しても良く、あるいは、ガスセパレータとガス拡散層との間に、セル内ガス流路を形成するための多孔質体を配置しても良い。
燃料電池60の内部には、さらに、セル間冷媒流路が形成されている。このような冷媒流路は、例えば、積層されたすべての単セル間に設けても良く、あるいは、単セルを所定数積層する毎に、ガスセパレータ間にセル間冷媒流路を形成しても良い。なお、燃料電池システム20は、上記セル間冷媒流に対して冷媒を供給・排出するための、図示しない冷媒給排部を備えている。冷媒給排部は、例えば、冷媒を冷却するためのラジエータと、ラジエータとセル間冷媒流路との間で冷媒を循環させる冷媒循環流路と、冷媒循環流路内で冷媒を循環させるための冷媒ポンプと、を備えることとすれば良い。
さらに、燃料電池60には、燃料電池60を、その積層方向に貫通する複数の流路が形成されている。具体的には、各セル内燃料ガス流路へと燃料ガスを分配するための燃料ガス供給マニホールドと、各セル内燃料ガス流路から排出された排出燃料ガスが集合する燃料ガス排出マニホールドが形成されている。また、各セル内酸化ガス流路へと酸化ガスを分配するための酸化ガス供給マニホールドと、各セル内酸化ガス流路から排出された排出酸化ガスが集合する酸化ガス排出マニホールドが形成されている。さらに、各セル間冷媒流路へと冷媒を分配するための冷媒供給マニホールドと、各セル間冷媒流路から排出された冷媒が集合する冷媒排出マニホールドが形成されている。
燃料ガス供給部61は、燃料ガスとしての水素含有ガスを燃料電池60に供給するための装置であって、内部に水素を貯蔵している。例えば、燃料ガス供給部61は、水素ボンベや、水素吸蔵合金を内部に有する水素タンクを備えることとすれば良い。貯蔵された水素ガスは、燃料ガス供給路62を介して燃料電池60のアノードに供給され、アノードから排出されるアノードオフガスは、アノードオフガス路63に導かれて再び燃料ガス供給路62に流入する。このように、アノードオフガス中の残余の水素ガスは、流路内を循環して再度電気化学反応に供される。このように、燃料ガス供給路62の一部と、燃料電池60内の燃料ガス流路(セル内燃料ガス流路および燃料ガスマニホールド)と、アノードオフガス路63とは、燃料ガス循環流路を形成している。また、アノードオフガス路63には、気液分離器21が設けられると共に、気液分離器21によって分離された水を外部に排出する流路には、開閉弁22が設けられている。開閉弁22を所定のタイミングで開弁することにより、流路内を循環する燃料ガス中の水素以外の不純物(水蒸気や窒素など)を流路外に排出することができ、燃料電池60に供給される水素ガス中の不純物濃度の上昇を抑制することができる。また、アノードオフガス路63には、既述した燃料ガス循環流路内で燃料ガスを循環させるための駆動力を生じる水素ポンプ69が設けられている。
エアコンプレッサ64は、酸化ガスとしての加圧空気を、酸化ガス供給路65を介して燃料電池60のカソード側に供給するための装置である。燃料電池60のカソード側から排出されるカソード排ガスは、カソード排ガス路66に導かれて外部に排出される。なお、燃料ガス供給路62や酸化ガス供給路65において、水素ガスあるいは空気を加湿する加湿器をさらに設けることとしても良い。
図1に戻り、2次電池26は、鉛蓄電池や、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウム2次電池など種々の2次電池によって構成することができる。また、図1に示すように、2次電池26には、2次電池26の残存容量(SOC)を検出するための残存容量モニタ27が併設されている。2次電池26の残存容量が所定値以下になると、2次電池26は、燃料電池60によって充電される。また、電気自動車10の制動時(車両の走行時に運転者がブレーキを踏み込む動作を行なったとき)には、駆動モータ32を発電機として用いて車軸の有する運動エネルギを電気エネルギに変換することによって、得られた電気エネルギで2次電池26を充電することができる。
DC/DCコンバータ28は、出力側の目標電圧値を設定することによって、配線50における電圧を調節し、これによって燃料電池60からの出力電圧を調節して燃料電池60の出力電力を制御する。また、DC/DCコンバータ28は、2次電池26と配線50との接続状態を制御するスイッチとしての役割も果たしており、2次電池26において充放電を行なう必要のないときには、2次電池26と配線50との接続を切断する。
電源システム15から電力の供給を受ける負荷の一つである駆動モータ32は、同期モータであって、回転磁界を形成するための三相コイルを備えている。この駆動モータ32は、駆動インバータ30を介して電源システム15から電力の供給を受ける。駆動インバータ30は、上記駆動モータ32の各相に対応してスイッチング素子としてのトランジスタを備えるトランジスタインバータである。駆動モータ32の出力軸36は、減速ギヤ34を介して車両駆動軸38に接続している。減速ギヤ34は、駆動モータ32が出力する動力を、その回転数を調節した上で車両駆動軸38に伝える。
高圧補機40は、電源システム15から供給される電力を、300V程度の電圧のまま利用する装置である。図1では、高圧補機40は、電源システム15から電力を供給される負荷として電源システム15の外側に示されているが、高圧補機40の中には燃料電池システム20を構成する燃料電池補機も含まれている。高圧補機40に含まれる燃料電池補機としては、具体的には、エアコンプレッサ64や水素ポンプ69(図2参照)、あるいは、燃料電池60を冷却するために燃料電池60内部に冷媒を循環させるための冷媒ポンプ(図示せず)やラジエータファンを挙げることができる。燃料電池システム20に含まれない高圧補機40としては、例えば電気自動車10が備える空調設備(エアコン)等の車両補機を挙げることができる。
低圧補機46は、駆動モータ32や高圧補機とは異なり駆動電圧が低い負荷であり、配線50に接続された降圧DC/DCコンバータ44によって電圧を12V程度に下げた電力が供給される。図1では、低圧補機46は、電源システム15から電力を供給される負荷として電源システム15の外側に示されているが、低圧補機46の中には燃料電池システム20を構成する燃料電池補機も含まれている。低圧補機46に含まれる燃料電池補機としては、具体的には、燃料電池60に燃料ガスや酸化ガスや冷却水を給排する流路に設けた各種バルブ類が挙げられる。また、低圧補機46に含まれる車両補機としては、例えば、ハザードランプや方向指示器が挙げられる。
さらに、配線50には、燃料電池60と負荷との間の接続を入り切りするスイッチとしての負荷接続部54が設けられている。負荷接続部54は、燃料電池60の発電時には、燃料電池60と負荷とが接続されるように切り替えられ、燃料電池60の発電停止時には、燃料電池60と負荷との接続が遮断されるように切り替えられる。
また、既述した制御部48は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPUと、CPUで各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROMと、同じくCPUで各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAMと、各種の信号を入出力する入出力ポート等を備える。この制御部48は、既述したように、燃料電池システム20の制御を行なうための燃料電池システム20の構成要素として機能するだけでなく、2次電池26を含む電源システム15全体の制御や、電気自動車10の各部の制御を行なう。具体的には、制御部48は、既述した電圧センサ52,53や残存容量モニタ27が出力する信号を取得する。さらに、制御部48は、アクセル開度や車速等の車両の運転に関する情報を取得する(図示せず)。また、制御部48は、電源システム15の各部や車両における動作に関わる各部に駆動信号を出力する。具体的には、DC/DCコンバータ28,駆動インバータ30,高圧補機40,降圧DC/DCコンバータ44、および、燃料電池システム20の各部(燃料ガス供給部61,エアコンプレッサ64,水素ポンプ69,開閉弁22)等に駆動信号を出力する。なお、上記した機能を果たす制御部48は、単一の制御部として構成される必要はない。例えば、燃料電池システム20の動作に係る制御部や、電気自動車10の駆動に係る制御部や、駆動に関わらない車両補機の制御を行なう制御部など、複数の制御部によって制御部48を構成し、これら複数の制御部間で、必要な情報をやり取りすることとしても良い。
B.運転ポイント決定の概略:
図3は、電気自動車10において所定の起動スイッチが操作されて、電源システム15を用いた運転が行なわれている間、制御部48のCPUにおいて所定の間隔で繰り返し実行される出力制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。なお、本実施例の電気自動車では、後述するように、燃料電池60の電圧が高くなりすぎることを抑制する高電位回避制御を行なうことを特徴とするが、以下の説明では、まず、高電位回避制御を省略して、通常の制御に係る動作について説明する。
本ルーチンが実行されると、制御部48のCPUは、制動時であるか否かを判断する(ステップS100)。制動時ではないと判断すると、制御部48のCPUは、電気自動車10に設けた各種のセンサから検出信号を取得する(ステップS110)。このステップS100においては、車両の駆動に関する負荷要求(以下、単に負荷要求とも呼ぶ)に係る検出信号の他に、車両補機に関する負荷要求に係る信号(例えば、車両補機が現在消費している電力量に係る信号、あるいは、車両補機の動作を変更するために使用者によって入力された指示に係る信号)も取得している。車両の駆動に関する負荷要求に係る検出信号としては、具体的には、例えば、アクセル開度センサおよび車速センサが出力する検出信号を挙げることができる。
その後、制御部48のCPUは、ステップS110で取得した負荷要求に係る検出信号に基づいて、駆動モータ32に供給すべき電力(以下、駆動モータ所要電力と呼ぶ)を算出する(ステップS120)。具体的には、アクセル開度(アクセル加速度)に基づいて駆動モータ32における要求駆動トルクを導出する。そして、導出した要求駆動トルクと、車速から導かれる駆動モータ32の回転数とを積算することによって、駆動モータ所要電力を求めることができる。
駆動モータ所要電力を算出すると、制御部48は、次に、電源システム15が出力すべき電力である電源システム目標電力を算出する(ステップS130)。電源システム目標電力とは、駆動モータ所要電力に、さらに、燃料電池補機を除く他の負荷(例えば車両補機)における要求電力を加えたものであり、電源システム15が出力すべき電力の総量である。本実施例の制御部48は、上記したステップS110ないしステップS130において、燃料電池に対する負荷要求を取得する負荷要求取得部として機能する。
電源システム目標電力を算出すると、次に制御部48のCPUは、この電源システム目標電力の値に基づいて、燃料電池60の運転ポイントを決定する(ステップS140)。本実施例では、電源システム目標電力を燃料電池システム20のみから出力するものとして制御を行なっており、ステップS140では、電源システム目標電力を燃料電池システム20から出力するための、燃料電池60の運転ポイント(出力電流および出力電圧により定まるポイント)を決定する。このとき、制御部48は、燃料電池60の電流−電圧特性に基づいて、負荷要求に対応する電力を発電するための燃料電池の運転ポイントを設定する運転ポイント設定部として機能する。そして制御部48は、燃料電池60における運転ポイントが、ステップS140で決定したポイントとなるように、電源システム15の各部に駆動信号を出力して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。
図4は、ステップS140における燃料電池60の運転ポイント決定の動作を概念的に説明するための説明図である。図4では、燃料電池60における出力電流と出力電力の関係、および、出力電流と出力電圧の関係を示している。以下の説明では、燃料電池60において出力電流と出力電圧の間に成立する図4に示すような一定の関係を、電流−電圧特性(I−V特性)と呼ぶ。図4に示すように、燃料電池60では、出力すべき電力PFCが定まれば、そのときの出力電流の大きさIFCが定まる。また、燃料電池60の電流−電圧特性より、出力電流IFCが定まれば、そのときの出力電圧VFCが定まる。ステップS140では、制御部48のCPUは、ステップS130で決定した電源システム目標電力を燃料電池システム20から出力可能となる燃料電池60の運転ポイントとして、燃料電池60の出力電流および出力電圧を定めている。そして、ステップS150では、制御部48のCPUは、ステップS140で定めた出力電圧が出力側の目標電圧となるように、DC/DCコンバータ28に駆動信号を出力する。
なお、燃料電池60が発電を行なう際には、既述した燃料電池補機が電力を消費する。燃料電池システム20が出力する電力とは、燃料電池60の発電量から、上記燃料電池補機における消費電力を減算した電力である。燃料電池補機における消費電力は、燃料電池60の発電量に応じて定まるため、ステップS140では、燃料電池補機における消費電力を考慮して、電源システム目標電力に基づいて、燃料電池60の出力電力および運転ポイントが定められる。また、ステップS150においては、制御部48のCPUは、燃料電池60が発電すべき電力に応じた量のガスが燃料電池60に供給されるように、エアコンプレッサ64,水素ポンプ69,燃料ガス供給部61等に駆動信号を出力する。このように、配線50の電圧(燃料電池60の出力電圧)が上記出力電圧VFCとなるようにDC/DCコンバータ28を駆動すると共に、充分量のガスを燃料電池60に供給することで、燃料電池システム20からはステップS130で決定した電力が出力されるようになる。
なお、ステップS100において制動時であると判断されるときには、制御部48は、回生運転モードを選択して(ステップS160)、本ルーチンを終了する。ここで、回生運転モードとは、駆動モータ32を発電機として用いることによって、車軸の有する運動エネルギを電気エネルギに変換し、これによって2次電池26を充電する運転モードである。回生運転モードでは、駆動モータ32側から駆動インバータ30を介して配線50に対して電力が供給され、この電力はさらにDC/DCコンバータ28を介して2次電池26に供給されて2次電池26の充電が行なわれる。
既述した実施例では、ステップS130で算出した電源システム目標電力を全て燃料電池システム20から出力することとして、燃料電池60の運転ポイントの設定を行なっているが、異なる構成としても良い。例えば、電源システム目標電力の一部を、2次電池26から出力することとして、燃料電池60の運転ポイントを設定しても良い。
また、残存容量モニタ27が検出した2次電池26の残存容量が、基準値を下回るときは、燃料電池60によって2次電池26を充電する制御を行なっても良い。この場合には、ステップS130において、2次電池26を充電するための電力をさらに加算して、電源システム目標電力を設定すればよい。
C.高電位回避制御:
本実施例の燃料電池システム20では、上記のように負荷要求の大きさに基づいて発電量を制御する際に、燃料電池の出力電圧が高くなる低負荷時には、電極電位が高電位となることを回避するための高電位回避制御が行なわれる。燃料電池においては、電極電位が高くなりすぎると、白金等の触媒金属をカーボン粒子等の担体上に分散担持した触媒担持粒子において、触媒金属の溶出が起こり、電極触媒が形態変化することが知られている。このような電極触媒の形態変化が進行すると、触媒金属の表面積が減少することにより、電池性能の低下が引き起こされ得る。本実施例では、燃料電池60が出力すべき電力が少なく、電極触媒の形態変化が進行しうる程度に燃料電池の出力電圧が高くなると判断されるときには、燃料電池の出力電圧を予め定めた上限値以下に抑え、電極触媒の形態変化を抑制する制御(高電位回避制御)を行なっている。
図5は、制御部48のCPUが実行する高電位回避制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。既述した説明では、高電位回避制御を省略して説明しているため、制御部48のCPUは、ステップS150において、燃料電池60における運転ポイントが決定したポイントとなるように電源システム15の各部に駆動信号を出力している。しかしながら、本実施例の電源システム15では、実際には、ステップS150において、図5の高電位回避制御処理ルーチンが実行される。
本ルーチンが起動されると、制御部48のCPUは、ステップS140で決定した運転ポイントに対応する燃料電池60の出力すべき電力(燃料電池要求電力)が、予め設定した基準電力P0未満であるという条件、あるいは、ステップS140で決定した運転ポイントにおける出力電圧が、予め設定した基準電圧V0を越えるという条件を、満たすか否かを判断する(ステップS200)。ここで、基準電圧V0は、燃料電池60が備える電極触媒における形態変化の進行の程度が許容範囲となる電圧値の上限値として設定されている。すなわち、基準電圧V0は、開回路電圧(OCV、Open Circuit Voltage)よりも低く、触媒金属の溶出を防止または緩和できる電圧値として、例えば予め実験的に設定することができる。例えば、各単セルにおいて許容できる電圧値の上限値を、0.85Vとする場合には、基準電圧V0は、0.85Vに対して、燃料電池60が備える単セルの数を乗じた値とすればよい。また、基準電力P0は、燃料電池60が定常状態で発電するときの電流−電圧特性に基づいて、出力電圧が上記基準電圧V0であるときの出力電力として設定される。
ステップS200において、燃料電池要求電力が基準電力P0未満、あるいは、出力電圧が基準電圧V0を越える場合には、ステップS140で決定した運転ポイントで発電を行なうと、燃料電池60の出力電圧が、許容範囲を超えて高くなると判断できる。そのため、このような場合には、制御部48のCPUは、DC/DCコンバータ28に対する電圧指令値(出力側の目標電圧値)を、ステップS140で決定した運転ポイントにおける電圧値より低い基準電圧V0に設定する(ステップS210)。
その後、制御部48のCPUは、酸化ガス供給部であるエアコンプレッサ64を駆動して、燃料電池60に対する供給酸化ガス流量を次第に減少させる(ステップS220)。ステップS220において供給酸化ガス流量の減少を開始すると、制御部48のCPUは、電圧センサ53によって、各単セルの出力電圧を検出する(ステップS230)。
定常運転時には、燃料電池60に対して充分量の酸化ガスが供給されることにより、各単セルに対しても充分量の酸化ガスが供給される。しかしながら、ステップS220で供給酸化ガス流量を次第に減少させることにより、燃料電池60では、各単セルにおける供給酸化ガス流量が減少し、燃料電池60における電流−電圧特性が次第に低下する。図6は、供給酸化ガス流量の減少による電流−電圧特性の低下の様子を概念的に表わす説明図である。図6に示すように、供給酸化ガス流量が減少して、電流−電圧特性が低下することにより、出力電圧V0に対応する出力電流が次第に低下し、その結果、燃料電池60の出力電力が次第に低下する。なお、このとき、燃料電池60に対する燃料ガスの供給の動作は、定常運転時と同様に行なわれている。
また、ステップS220で供給酸化ガス流量を次第に減少させることにより、各単セルごとに、供給される酸化ガス量が次第にばらつくようになる。例えば、セル内酸化ガス流路のいずれかの箇所で液水が滞留する単セルがあると、このような単セルでは、他の単セルよりも酸化ガス量が不足して、電圧が低下する。したがって、ステップS220において供給酸化ガス流量を減少させる動作を開始すると、燃料電池60全体としての出力電圧は基準電圧V0に保たれるものの、各単セルの出力電圧のばらつきが大きくなる。
ステップS230で、各単セルの出力電圧を検出すると、制御部48のCPUは、最低セル電圧が、基準最低セル電圧V1を下回るか否かを判断する(ステップS240)。制御部48のCPUは、ステップS240において最低セル電圧が基準最低セル電圧V1を下回るまで、ステップS230およびステップS240の動作を繰り返す。
ここで、基準最低セル電圧V1とは、この後に高電位回避制御が解除されて電圧が上昇する場合であっても、電圧の変動に起因する電極触媒の形態変化の進行の程度が、許容できる範囲となる値として設定されている。具体的には、高電位回避制御が解除されるときには、最大で、基準電圧V0程度にまで電圧が上昇する場合があり得る。そのため、基準電圧V0にまで電圧が上昇しても、電極触媒の形態変化の進行の程度が許容できる範囲となる電圧として、基準最低セル電圧V1は定められている。このような基準最低セル電圧V1は、例えば、単セル当たり0.5〜0.9Vとすることができる。本実施例では、単セル当たり0.8Vとしている。
ステップS220で供給酸化ガス流量を減少させる動作を開始した後に、ステップS240において最低セル電圧が基準最低セル電圧V1を下回ったと判断すると、制御部48のCPUは、酸化ガス供給部であるエアコンプレッサ64に駆動信号を出力して、供給酸化ガス流量を、上記判断を行なった時点における供給量に固定する(ステップS250)。このように供給酸化ガス流量を固定することにより、各単セルの出力電圧がそれ以上ばらつくことを抑制し、最低セル電圧が基準最低セル電圧V1である状態を維持可能となる。
図6では、定常状態の燃料電池60における、出力電圧が基準電圧V0のときの運転ポイントを、出力電流がI0となる運転ポイントAとして示している。また、最低セル電圧が基準最低セル電圧V1になるまで供給酸化ガス流量を減少させて電流−電圧特性が低下した燃料電池60における、出力電圧が基準電圧V0のときの運転ポイントを、出力電流がI1となる運転ポイントBとして示している。ステップS250で酸化ガス供給量が固定された後には、燃料電池60は、ステップS250で固定した供給量にて酸化ガスの供給を受けつつ、最低セル電圧が基準最低セル電圧V1である状態で、上記運転ポイントBにて発電を継続する。なお、このような運転ポイントBにおける発電量P1は、燃料電池要求電力を上回るが、過剰分の電力は、例えば2次電池26の充電に用いれば良い。
その後、制御部48のCPUは、燃料電池要求電力が、酸化ガス固定時電力P1以上であるか否かを判断する(ステップS260)。この燃料電池要求電力は、既述したステップS110〜S140と同様の動作によって求められる。また、酸化ガス固定時電力P1とは、既述した運転ポイントBにおける発電量である。ステップS260において、燃料電池要求電力が、酸化ガス固定時電力P1未満であると判断される間は、制御部48のCPUは、燃料電池60の出力電圧を基準電圧V0に維持すると共に、供給酸化ガス流量を固定する高電位回避制御を継続する。
ステップS260において、燃料電池要求電力が、酸化ガス固定時電力P1以上であると判断すると、制御部48のCPUは、高電位回避制御を解除すると共に通常の発電制御を開始して(ステップS270)、本ルーチンを終了する。通常の発電制御とは、ステップS110〜S140と同様の動作により求められた運転ポイントで発電するための制御である。
なお、ステップS200において、燃料電池要求電力が基準電力P0以上、あるいは、出力電圧が基準電圧V0以下であると判断される場合には、制御部48のCPUは、通常の発電制御を行なって(ステップS270)、本ルーチンを終了する。
以上のように構成された本実施例の燃料電池システム20によれば、負荷要求に基づいて設定される運転ポイントにおける出力電圧が、上限電圧値である基準電圧V0を越える場合には、電圧指令値をV0に設定するため、出力電圧が基準電圧V0を越えることがない。そのため、出力電圧が高くなり過ぎることに起因する電極触媒(特に、カソードの電極触媒)の形態変化を抑制することができる。電極触媒の形態変化を抑制することにより、燃料電池60の耐久性を向上させることができる。
さらに、上記のように電圧指令値を基準電圧V0とする際に、酸化ガスの供給量を絞りつつ、酸化ガスの供給を継続しているため、高電位回避制御を行なう間、燃料電池の出力電圧が、全体として基準電圧V0である状態を維持することができる。そのため、出力電圧の変動を抑え、電圧変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
また、電圧指令値を基準電圧V0としつつ、供給酸化ガス流量を減少させる際に、最低セル電圧が基準最低セル電圧V1に低下すると、供給酸化ガス流量をその時点で固定するため、各単セルの電圧が、低くなりすぎることがない。そのため、高電位回避制御を解除する際に、燃料電池の電圧が上昇する場合であっても、各単セルにおける電圧の上昇幅を抑え、全ての単セルにおいて、電圧の変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
さらに、本実施例では、高電位回避制御を行なう際に、供給酸化ガス流量を減少させているため、電圧指令値を基準電圧V0としたときの発電量を、定常運転時に比べて低く抑えることができる。そのため、出力電圧に上限を設ける高電位回避制御を行なう際に、負荷要求に対して過剰となる電力の発電を抑制することができる。過剰な電力を抑制することにより、より長く、過剰な電力による2次電池26の充電を継続することが可能になり、その結果、高電位回避制御を、より長く行なうことが可能になる。なお、高電位回避制御を行なう際の発電量が、そのときの負荷要求と、燃料電池システムの補機類によって消費可能な範囲であれば、2次電池26の残存容量によって制限されることなく、高電位回避制御を継続することが可能になる。
D.発電停止時の高電位回避制御:
既述した第1実施例では、燃料電池システム20が稼働状態であって、負荷要求が所定値以下であるときに、高電位回避制御を行なったが、燃料電池システム20に対して停止の指示が入力され、且つ、停止が短期間であると判定できる場合にも、同様の高電位回避制御を行なうことが可能である。このような構成を、第2実施例として以下に説明する。
第2実施例の燃料電池システムは、第1実施例の燃料電池システム20と同様の構成を有しており、第1実施例と同様の電源システム15を構成すると共に、第1実施例と同様の電気自動車10に搭載されている。したがって、第1実施例と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明を省略する。
図7は、第2実施例の燃料電池システム20の制御部48が備えるCPUにおいて実行される高電位回避制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム20に対する停止の指示が入力されたときに、起動される。燃料電池システム20に対する停止の指示とは、本実施例では、具体的には、電気自動車10に設けられたスタートスイッチ(イグニションスイッチに対応し、燃料電池システム20の起動・停止を指示するスイッチ)をオフにすることを指す。上記スタートスイッチのオン・オフに係る状態を検出する制御部48は、スタートスイッチと共に、燃料電池システムに対する起動の指示、あるいは、停止の指示を取得する起動・停止指示取得部として機能する。なお、図7の高電位回避制御処理ルーチンは、図5の高電位回避制御処理ルーチンと共通する動作を含んでいる。そのため、図7において、図5と共通する工程には同じ参照番号を付して、詳しい説明を省略する。
本ルーチンが起動されると、制御部48のCPUは、今回の停止指示による停止が、短期間の停止であるか否かを判定する(ステップS305)。短期間の停止であるか否かは、例えば、電気自動車10が備えるハザードランプや、方向指示器の稼働状態によって判断することができる。短期間の停止であるという使用者の意志を反映する状態(例えば、何らかの操作が行なわれたこと)を検出できればよく、短期停止の意志があるときに使用者に操作させるためのスイッチを別途設けることとしても良い。ハザードランプや方向指示器の点灯等、所定の状態が検出される場合には、制御部48のCPUは、今回の停車が一時的・短期間の停車であると判断する。
ステップS305において短期間の停止であると判断すると、制御部48のCPUは、図5のステップS210〜S250と同様の処理を実行する。すなわち、DC/DCコンバータ28における電圧指令値を基準電圧V0に設定して、燃料電池60の出力電圧を基準電圧V0にしつつ、供給酸化ガス流量を、電圧指令値がV0であるときの通常のガス流量から減少させる。そして、最低セル電圧が基準最低セル電圧V1に低下すると、その時点の供給酸化ガス流量にて、供給酸化ガス流量を固定する。このような処理を実行することにより、燃料電池システム20に対する停止の指示がなされているにもかかわらず、燃料電池60は、図6の運転ポイントBに対応する低出力にて発電を継続する。なお、このような高電位回避制御による発電で生じる電力は、既述したハザードランプや方向指示器によって消費される他、2次電池26の充電に用いられる。
ステップS250の後は、制御部48のCPUは、燃料電池システム20の起動の指示の有無を判断する(ステップS360)。起動の指示とは、例えば、既述したスタートスイッチのオン操作をいう。起動の指示があるまで、制御部48のCPUは、高電位回避制御を継続し、起動の指示があると、本ルーチンを終了する。
なお、ステップS305において、短期停止ではないと判断したときには、制御部48のCPUは、通常の発電停止処理を行なって(ステップS370)、本ルーチンを終了する。通常の発電停止処理とは、最終的に、燃料電池60に対する燃料ガスおよび酸化ガスの供給を停止して、燃料電池60と負荷との間の接続を遮断し、発電を停止させる処理である。
以上のように構成された第2実施例の燃料電池システム20によれば、車両停止が短期停止であると判定される場合には、燃料電池システム20に対する停止の指示がなされているにもかかわらず、電圧指令値をV0に設定し、燃料電池システムの起動の指示が成されるまで、発電を継続する。そのため、燃料電池の発電を停止させることに起因して燃料電池電圧が高電圧となる(電極が高電位となる)ことを抑制することができる。また、燃料電池の停止後に再起動させることに起因して、燃料電池電圧が変動する(電極電位が変動する)ことを抑制できる。その結果、短い時間間隔で行なわれる燃料電池システムの停止および再起動に起因する電極触媒(特に、カソードの電極触媒)の形態変化を抑制することができる。
さらに、上記のように電圧指令値を基準電圧V0とする際に、酸化ガスの供給量を絞りつつ、酸化ガスの供給を継続しているため、高電位回避制御を行なう間、燃料電池の出力電圧が、全体として基準電圧V0である状態を維持することができる。そのため、高電位回避制御を行なう間の出力電圧の変動を抑え、電圧変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
また、電圧指令値を基準電圧V0としつつ、供給酸化ガス流量を減少させる際に、最低セル電圧が基準最低セル電圧V1に低下すると、供給酸化ガス流量をその時点で固定するため、各単セルの電圧が、低くなりすぎることがない。そのため、高電位回避制御を解除する際に、燃料電池の電圧が上昇する場合であっても、各単セルにおける電圧の上昇幅を抑え、全ての単セルにおいて、電圧の変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
さらに、本実施例では、高電位回避制御を行なう際に、供給酸化ガス流量を減少させているため、電圧指令値を基準電圧V0としたときの発電量を、定常運転時に比べて低く抑えることができる。そのため、燃料電池システムの停止の指示がなされている間に行なわれる高電位回避制御において、発電量を抑制することができる。発電量を抑制することにより、高電位回避制御で生じた電力で2次電池を充電する場合であっても、より長く2次電池26の充電を継続することが可能になり、その結果、高電位回避制御を、より長く行なうことが可能になる。
なお、燃料電池システムの停止が指示されて上記高電位回避制御を開始した後に、燃料電池システムの起動の指示がなされないまま所定の基準時間が経過した場合には、高電位回避制御を中止して、発電停止処理を開始することとしても良い。また、上記高電位回避制御において発電された電力で2次電池を充電する場合において、2次電池の残存容量が所定の基準値を超えた場合には、これ以上2次電池の充電ができないと判断されるため、高電位回避制御を中止して、発電停止処理を開始することとしても良い。
E.第1および第2実施例の変形例:
E1.基準電圧に係る変形:
第1および第2実施例では、ステップS200で用いる基準電圧V0およびステップS210で用いる電圧指令値V0は、燃料電池60が備える電極触媒における形態変化の進行の程度が許容範囲となる電圧値の上限値として設定されているが、異なる構成としても良い。例えば、上記上限値ではなく、上記上限値よりも余裕をもって設定した、より低い電圧値を基準電値として用いても良い。この場合には、ステップS200で用いる基準電力は、上記低い基準電圧値に対応する電力として設定すればよい。
また、ステップS200で用いる基準電圧V0およびステップS210で用いる電圧指令値V0は、固定した値ではなく、燃料電池システム20を搭載する電気自動車10の各部の状態に応じて変動する値としても良い。例えば、2次電池26の残存容量が少なく、充電可能な容量が多いほど、高電圧を回避する効果を高めるために、基準電圧V0を低く設定しても良い。そして、2次電池26の残存容量が多く、充電可能な容量が少ないほど、2次電池を充電可能な時間を延ばして高電位回避制御を実行可能な期間を確保するために、基準電圧V0を高く設定しても良い。この場合には、ステップS200で用いる基準電力は、上記変動する基準電圧値に対応する電力として、その都度設定すればよい。
E2.電圧判定対象セルに係る変形:
第1および第2実施例では、ステップS230において、燃料電池60を構成する各単セルの電圧を検出すると共に、ステップS240において、最低セル電圧が、基準最低セル電圧V1を下回ったか否かを判断したが、異なる構成としても良い。例えば、燃料電池60の中で、最も電圧が低下しやすい単セルを特定可能であれば、ステップS230では、当該単セルの電圧のみを検出して、ステップS240において当該単セルの電圧と基準最低セル電圧V1との比較を行なえばよい。具体的には、例えば、燃料電池60を構成する単セルの内、端部に配置された単セルが最も温度が低下しやすいことにより、内部に凝縮水が生じやすく、電圧が最も低下しやすい場合には、端部に配置された単セルの電圧に基づいてステップS240の判断を行なえばよい。
あるいは、電圧が最低値となる単セル以外の単セルの電圧に基づいて、供給酸化ガス流量を固定するタイミングを決定しても良い。具体的には、例えば、ステップS230で各単セル電圧を検出して、基準最低セル電圧V1を下回る電圧となる単セルの数が、予め定めた所定値Nに達したときに、供給酸化ガス流量を固定することとしても良い。すなわち、電圧値が低い方からN番目の単セル電圧に基づいて、供給酸化ガス流量を固定するタイミングを決定しても良い。あるいは、燃料電池の端部に近い単セルほど温度が低下し易く電圧が低下し易い場合に、端からの枚数が予め定めた所定値Nである単セルの電圧が、基準最低セル電圧V1を下回ったときに、供給酸化ガス流量を固定することとしても良い。このような構成とすれば、最も電圧が低くなる単セルが備える電極触媒におけるある程度の形態変化は許容しつつ、電圧指令値を固定して高電位回避制御を行なう際の出力電力量を、より小さくすることができる。これにより、燃料電池システムの停止の指示がなされているにもかかわらず発電される電力量を抑制できる。そして、高電位回避制御中に発電された電力で2次電池を充電する場合には、2次電池を充電可能な時間を延ばして、高電位回避制御を継続可能な時間をより長く確保することができる。上記のように、ステップS240で判定対象にする電圧は、各単セルの電圧がばらつきながら低下する状態を反映するセル電圧であればよい。
E3.供給量を絞るガスに係る変形:
第1および第2実施例では、燃料ガス循環流路において充分量の水素が供給されている状態で、ステップS220において、供給酸化ガスの流量を絞っているが、異なる構成としても良い。例えば、燃料電池から排出された燃料ガスを循環させない燃料電池システムに本願を適用する場合に、ステップS220において、供給酸化ガス流量を減少させる構成に代えて、あるいは、供給酸化ガス流量を減少させる構成に加えて、供給燃料ガス流量を減少させても良い。電圧指令値を基準電圧V0に設定して発電させる際に、燃料ガスと酸化ガスの内、少なくとも一方のガスの供給量を、最低セル電圧が基準最低セル電圧V1に低下するまで減少させて、燃料電池の電流−電圧特性を低下させるならば、第1あるいは第2実施例と同様の効果を得ることができる。
F.発電停止時におけるその他の形態変化抑制制御:
第2実施例では、燃料電池システム20に対して停止の指示が入力され、且つ、停止が短期間であると判定できる場合に、微量の発電を継続する高電位回避制御を行なうことで、電極触媒の形態変化を抑制したが、発電停止を伴う制御によって、電極触媒の形態変化を抑制することも可能である。以下に、このような構成を、第2実施例に関連する実施態様として説明する。
本実施態様の燃料電池システムは、第1および第2実施例の燃料電池システム20と同様の構成を有しており、第1および第2実施例と同様の電源システム15を構成すると共に、第1および第2実施例と同様の電気自動車10に搭載されている。したがって、第1および第2実施例と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明を省略する。
図8は、本実施態様の燃料電池システム20の制御部48が備えるCPUにおいて実行される電位変動幅抑制制御処理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム20に対する停止の指示が入力されたときに、起動される。なお、図8の電位変動幅抑制制御処理ルーチンは、図7の高電位回避制御処理ルーチンと共通する動作を含んでいる。そのため、図8において、図7と共通する工程には同じ参照番号を付して、詳しい説明を省略する。
本ルーチンが起動されると、制御部48のCPUは、まず、発電停止処理を実行する(ステップS400)。発電停止処理が実行されることにより、エアコンプレッサ64が駆動停止されて、酸化ガスの供給が停止される。また、燃料ガス循環流路では、所定の圧力で燃料ガスである水素が封入された状態となる。また、負荷接続部54において燃料電池60と負荷との接続が遮断されることにより、燃料電池60の電圧が、開回路電圧(OCV)となる。なお、燃料電池60の発電が停止された後は、電源システム15を構成する制御部48を含む各部は、2次電池26から電力の供給を受ける。
発電停止処理を実行すると、制御部48のCPUは、今回の停止指示による停止が、短期間の停止であるか否かを判定する(ステップS305)。ステップS305で短期間の停止であると判定したときには、制御部48のCPUは、燃料電池60を構成する各単セルの電圧を検出し(ステップS230)、最低セル電圧が、基準最低セル電圧V2に低下したか否かを判断する(ステップS440)。基準最低セル電圧V2とは、この後に、例えば酸化ガスおよび燃料ガスが充分に供給されているときの開回路電圧(OCV)まで電圧が上昇する場合であっても、電圧の変動に起因する電極触媒の形態変化の進行の程度が許容できる範囲となる値として、設定されている。
ステップS400において燃料電池60の発電が停止されると、各単セル内では、電解質膜を介してアノード側からカソード側へと水素が拡散し、拡散した水素とカソード側の空気(酸素)とがカソード上で反応して、セル内酸化ガス流路内の酸素が消費される。また、電解質膜を介してカソード側からアノード側への酸素の拡散も進行する。このように、セル内酸化ガス流路内の酸素分圧が低下することにより、カソード電位が低下し、各単セルの電圧は次第に低下する。制御部48のCPUは、ステップS440において最低セル電圧が基準最低セル電圧V2に低下したと判断されるまで、ステップS230およびS440の処理を繰り返す。
ステップS440において最低セル電圧が基準最低セル電圧V2に低下したと判断すると、制御部48のCPUは、エアコンプレッサ64を一定時間駆動して、燃料電池60に対して酸化ガスを補充する。空気が補充されることで、各単セルの電圧は、発電停止直後と同等の開回路電圧(OCV)となる。ステップS440でエアコンプレッサ64を駆動する時間は、各単セルの電圧を開回路電圧に上昇させることができる量の空気を燃料電池60に対して供給する時間として設定されている。
その後、制御部48のCPUは、燃料電池システム20の起動の指示の有無を判断する(ステップS360)。起動の指示があると、制御部48のCPUは、本ルーチンを終了する。起動の指示がないときには、制御部48のCPUは、ステップS230に戻る。そして、起動の指示があるまで、最低セル電圧が基準最低セル電圧V2に低下すると酸化ガスを補充して、各セル電圧を開回路電圧(OCV)に回復させる制御を繰り返す。
なお、ステップS305において、短期間の停止ではないと判断すると、制御部48のCPUは、電位変動幅抑制制御を行なうことなく、本ルーチンを終了する。
以上のように構成された本実施態様の燃料電池システムによれば、短期間の停止であると判定されるときには、各単セルの電圧が、基準最低セル電圧V2以上に維持される。そのため、次回起動時における電圧変動幅を抑え、電圧変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
図9は、本実施態様に係る電位変動幅抑制制御を行なうときの電圧変動(例えば、最低セル電圧の電圧変動)の様子を概念的に表わす説明図である。図9では、本実施態様に係る電位変動幅抑制制御を行なう場合の電圧変動の様子を実線で表わし、電位変動幅抑制制御を行なうことなく発電停止したときの電圧変動の様子を破線で表わしている。図9に示すように、本実施態様によれば、セル電圧は、基準最低セル電圧V2と基準上限電圧Vul(上記した説明ではOCV)の間で変動するため、電圧の変動幅が抑えられる。これに対して、このような電位変動幅抑制制御を行なわない場合には、セル電圧は一旦低いレベル(例えば0V)に低下し、再起動時には再び高いレベル(例えばOCV)に上昇するため、電位変動幅が大きくなり、電極触媒の形態変化が引き起こされ得る。
なお、本実施態様において、各単セルの電圧を測定して最低セル電圧に基づいて酸化ガス補充のタイミングを決定する代わりに、燃料電池60全体の電圧を用いても良い。すなわち、燃料電池電圧が、基準最低セル電圧V2に対応する基準値に低下したときに、酸化ガスの補充を行なっても良い。
また、ステップS450で酸化ガスを補充する際には、酸化ガスの補充量をより少なく設定して、OCVに達しない程度に酸化ガスを補充しても良い。このような構成とすれば、電位変動幅抑制制御処理ルーチンを実行する際に電圧が高くなることに起因する電極触媒の形態変化の進行を、さらに抑制することができる。
本実施態様では、燃料ガス循環流路には充分量の水素が封入されているという前提で、電位変動幅抑制制御として、酸化ガスの補充を行なったが、酸化ガスの補充に加えて、あるいは、酸化ガスの補充に代えて、燃料ガスの補充を行なっても良い。例えば、本実施態様のように燃料ガスを高圧で封入することなく発電を停止する場合には、発電停止後に、酸化ガス(空気)に対して燃料ガス(水素)が不足する場合もあり得る。水素量が不足するときには、次回再起動したときに、充分な出力を得ることができず、その後、供給水素量が回復したときに、電圧変動量が許容範囲を超える場合があり得る。また、水素量が不足するときには、アノード上で局所的に水素濃度が低下して、燃料電池内部で内部電池が形成されて、カソードにおいて望ましくない電位上昇が起こる場合があり得る。そのため、発電停止中の電位変動幅抑制制御として、セル内燃料ガス流路内の水素分圧を検出し、水素分圧が基準値以下になったときには燃料ガスを補給しても良い。
なお、上記した電位変動幅抑制処理を行なう際には、酸化ガスや燃料ガスの補充を行なう動作の回数に上限値を設定し、補充の動作が上限値に達したときには、それ以後の補充の動作を行なわないこととしても良い。このような構成とすれば、燃料電池システムの停止時間が長い場合に、エネルギ消費を伴う電位変動幅抑制処理が継続されることを抑えることができる。
また、本実施態様では、燃料電池システム20に対して停止の指示が入力され、且つ、停止が短期間であると判定できる場合に、発電を停止しつつ、各単セルの電圧を基準最低セル電圧V2以上に維持しているが、発電を継続して同様の動作を行なうことも可能である。例えば、DC/DCコンバータ28における電圧指令値を、基準上限電圧Vulであって、OCVよりも低い値に設定して、微量の発電を継続させつつ、エアコンプレッサ64の駆動と停止を繰り返しても良い。具体的には、エアコンプレッサ64を停止した後に、セル電圧(例えば最低セル電圧)がステップS440で用いた基準最低セル電圧V2に低下すると、エアコンプレッサ64を駆動して、セル電圧を基準上限電圧Vulに回復させ、その後再びエアコンプレッサ64を停止する動作を繰り返しても良い。このような制御を行なう場合にも、図9と同様の電圧変動パターンとすることができる。すなわち、基準上限電圧Vulを設定することで高電位を回避すると共に、各単セルの電圧を基準最低セル電圧V2以上に維持することができ、次回起動時における電圧変動幅を抑え、電圧変動に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
G.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
G1.変形例1:
実施例では、カソードが備える触媒として白金を用いたが、異なる構成としても良い。例えば、白金以外の貴金属を触媒として用いても良い。白金以外の触媒を用いる場合には、用いる触媒金属に応じて、電極触媒の形態変化を充分に抑制可能となるように、電圧の上限値である基準電圧V0の値を適宜設定すればよい
G2.変形例2:
第1および第2実施例では、燃料電池システム20は、2次電池26を備える電源システム15に含まれることとしたが、異なる構成としても良い。例えば、2次電池26に代えて、あるいは2次電池26に加えて、他種の蓄電器(例えばキャパシタ)を備えることとしても良い。あるいは、高電位回避制御の実行中に発電される電力を消費可能であれば、蓄電器を備えることなく、燃料電池のみを電源として用いる電源システムにおいて本発明を適用しても良い。
G3.変形例3:
第1および第2実施例では、燃料電池システム20を電気自動車10の駆動用電源として用いたが、異なる構成としても良い。車両以外の移動体の駆動用電源としてもよく、また、燃料電池システムを、定置型電源として用いても良い。例えば、負荷要求が変動して、負荷要求の低下時に電圧が上昇し得る燃料電池システムであれば、第1実施例と同様の動作を行なうことにより、高電位に起因する電極触媒の形態変化を抑制することができる。
10…電気自動車
15…電源システム
20…燃料電池システム
21…気液分離器
22…開閉弁
27…残存容量モニタ
28…DC/DCコンバータ
30…駆動インバータ
32…駆動モータ
34…減速ギヤ
36…出力軸
38…車両駆動軸
40…高圧補機
44…降圧DC/DCコンバータ
46…低圧補機
48…制御部
50…配線
52,53…電圧センサ
54…負荷接続部
60…燃料電池
61…燃料ガス供給部
62…燃料ガス供給路
63…アノードオフガス路
64…エアコンプレッサ
65…酸化ガス供給路
66…カソード排ガス路
69…水素ポンプ

Claims (11)

  1. 単セルを積層して成る燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池に対する負荷要求を取得する負荷要求取得部と、
    前記燃料電池のアノ−ドに対して水素を含有する燃料ガスを供給すると共に、前記燃料電池のカソ−ドに対して酸素を含有する酸化ガスを供給する、ガス供給部と、
    前記負荷要求取得部が取得した負荷要求に対応する電力を発電するための、出力電流および出力電圧により定まる運転ポイントを設定する運転ポイント設定部と、
    前記ガス供給部を駆動して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるガス量を前記燃料電池に供給させて、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる発電制御部と、
    を備え、
    前記発電制御部は、
    前記運転ポイント設定部が設定した運転ポイントにおける出力電圧が、予め定めた上限電圧値を越えるか否かを判断する電圧判断部と、
    前記電圧判断部が、前記出力電圧が前記上限電圧値を越えると判断したときには、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにおける出力電圧に代えて、前記上限電圧値が前記燃料電池の出力電圧となるように、前記燃料電池を発電させる上限電圧制御部と、
    前記上限電圧制御部によって、前記燃料電池の出力電圧が前記上限電圧値に制御される際に、前記ガス供給部を駆動して、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの内の少なくとも一方の供給量を次第に減少させ、前記燃料電池を構成する所定の単セルの電圧が、予め定めた下限電圧値に低下すると、前記供給量を、前記所定の単セルの電圧が前記下限電圧値に低下したときの供給量に固定するガス供給量低減部と
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記発電制御部は、前記上限電圧制御部によって前記燃料電池の出力電圧を前記上限電圧値とする制御、および、前記ガス供給量低減部によって前記供給量を固定する制御が開始された後に、前記負荷要求取得部が取得した前記負荷要求に対応する電力が、前記供給量を固定した後の前記燃料電池の出力電力を越えたときには、前記上限電圧制御部および前記ガス供給量低減部による制御を解除して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるように、前記ガス供給部を駆動して、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
    前記発電制御部は、前記負荷要求に対応する電力を発電する際には、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにおける電圧値が、前記燃料電池の出力電圧となるように、前記燃料電池を発電させる
    燃料電池システム。
  4. 単セルを積層して成る燃料電池を備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池システムに対する起動の指示、あるいは、停止の指示を取得する起動・停止指示取得部と、
    前記燃料電池システムが停止する際に、停止の動作が、短期間であるか否かを判定する短期間停止判定部と、
    前記燃料電池のアノ−ドに対して水素を含有する燃料ガスを供給すると共に、前記燃料電池のカソ−ドに対して酸素を含有する酸化ガスを供給する、ガス供給部と、
    前記燃料電池に対する負荷要求に対応する電力を発電するための、出力電流および出力電圧により定まる運転ポイントを設定する運転ポイント設定部と、
    前記ガス供給部を駆動して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるガス量である運転ポイントガス量を前記燃料電池に供給させて、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる発電制御部と、
    を備え、
    前記発電制御部は、
    前記起動・停止指示取得部が前記停止の指示を取得し、且つ、前記短期間停止判定部が、前記停止の動作が短期間であると判定したときには、前記停止の指示にかかわらず、予め定めた上限電圧値が前記燃料電池の出力電圧となるように、前記燃料電池を発電させる上限電圧制御部と、
    前記上限電圧制御部によって、前記燃料電池の出力電圧が前記上限電圧値に制御される際に、前記ガス供給部を駆動して、前記燃料ガスおよび前記酸化ガスの内の少なくとも一方の供給量を次第に減少させ、前記燃料電池を構成する所定の単セルの電圧が予め定めた下限電圧値に低下すると、前記供給量を、前記所定の単セルの電圧が前記下限電圧値に低下したときの供給量に固定するガス供給量低減部と
    を備える燃料電池システム。
  5. 請求項4記載の燃料電池システムであって、
    前記発電制御部は、前記上限電圧制御部によって前記燃料電池の出力電圧を前記上限電圧値とする制御、および、前記ガス供給量低減部によって前記供給量を固定する制御が開始された後に、前記起動・停止指示取得部が、前記起動の指示を取得したときには、前記上限電圧制御部および前記ガス供給量低減部による制御を解除して、前記負荷要求に対応する電力を発電可能となるように、前記ガス供給部を駆動して、前記運転ポイント設定部が設定した前記運転ポイントにて前記燃料電池を発電させる
    燃料電池システム。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池を構成する所定の単セルは、前記燃料電池を構成する単セルの内、電圧が最低値となる単セルである
    燃料電池システム。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の燃料電池システムであって、
    前記上限電圧値は、前記燃料電池が備える電極触媒における形態変化の進行の程度が許容範囲となる電圧値の上限値として設定されている
    燃料電池システム。
  8. 請求項1ないし7いずれか記載の燃料電池システムであって、
    前記下限電圧値は、該下限電圧値から前記上限電圧値へと前記燃料電池の出力電圧が上昇したときの、前記燃料電池が備える電極触媒の形態変化の程度が許容範囲となる値として設定されている
    燃料電池システム。
  9. 請求項1ないし8いずれか記載の燃料電池システムであって、
    前記ガス供給量低減部は、前記燃料電池の出力電圧が前記上限電圧値に制御される際に、前記酸化ガスの供給量を減少させる
    燃料電池システム。
  10. 駆動力として電気エネルギを利用する移動体であって、
    請求項1ないし9いずれか記載の燃料電池システムを備え、
    前記移動体は、駆動用電源の少なくとも一つとして、前記燃料電池システムを用いる
    移動体。
  11. 負荷に対して電力供給を行なう電源システムであって、
    前記負荷に対して電力を供給可能な燃料電池を備える請求項1ないし9いずれか記載の燃料電池システムと、
    前記負荷に対して電力を供給可能であり、前記燃料電池によって充電可能な蓄電器と、
    を備える電源システム。
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