JP2012093149A - 分光器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 十分に高い分解能を有し、測定対象物からの光の分光特性を高精度に測定することのできるフーリエ分光器。
【解決手段】 測定対象物からの光の分光特性を測定する分光器は、測定対象物から入射した光のうち、第1の直線偏光状態の光を射出する偏光子(1)と、偏光子を経た第1の直線偏光状態の光に位相差を可変的に付与する可変位相部材(4)と、可変位相部材に入射した光が複数回に亘って可変位相部材を透過または反射するように光を導く導光部材(2,3)と、可変位相部材を経て入射した光のうち、第1の直線偏光状態の光の偏光方向と直交する方向に偏光方向を有する第2の直線偏光状態の光を射出する検光子(5)と、検光子を経た第2の直線偏光状態の光を検出する光検出器(6)と、可変位相部材により付与される位相差と光検出器で検出される光強度とに基づいて、測定対象物からの光の分光特性を測定する測定部(7)とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、分光器に関し、さらに詳細には測定対象物からの光の分光特性を測定するフーリエ分光器に関するものである。
従来、マイケルソン干渉計タイプのフーリエ分光器が知られている。この種のフーリエ分光器では、測定対象物(サンプル)からの光をビームスプリッターで2つの光に分離し、一方の光を固定鏡へ入射させ、他方の光を移動鏡へ入射させる。そして、固定鏡で反射された光と移動鏡で反射された光とをビームスプリッターで合成し、合成された光の強度を光検出器で測定する。すなわち、マイケルソン干渉計タイプのフーリエ分光器では、移動鏡を移動させつつ光検出器で検出される光強度をモニターすることにより、光検出器で得られた干渉信号に基づいて測定対象物からの光の分光特性を測定するため、分光特性の測定に際して移動鏡を所定の姿勢で精度良く移動させる必要がある。
また、光検出器で干渉信号を得るには、固定鏡で反射された光と移動鏡で反射された光とが検出面上で正確に重なる必要がある。移動鏡の移動に際してその姿勢が傾く(チルトする)と、移動鏡のチルトが光検出器での光の干渉に影響を及ぼし、ひいては測定精度が低下する。そこで、本出願人は、測定に際して構成要素を移動させることなく、簡素な構成にしたがって、測定対象物からの光の分光特性を測定することのできるフーリエ分光器を提案している(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−014418号公報
特許文献1に記載の分光器では、偏光子を経て入射した直線偏光の光に対して、透過型または反射型の液晶素子により位相差を可変的に付与している。この場合、液晶素子を1回透過する光または液晶素子で1回反射される光に付与される位相差は比較的小さいため、十分に高い分解能を確保することができず、ひいては測定対象物からの光の分光特性を高精度に測定することが困難である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、十分に高い分解能を有し、測定対象物からの光の分光特性を高精度に測定することのできるフーリエ分光器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明では、測定対象物からの光の分光特性を測定する分光器において、
前記測定対象物から入射した光のうち、第1の直線偏光状態の光を射出する偏光子と、
前記偏光子を経た前記第1の直線偏光状態の光に位相差を可変的に付与する可変位相部材と、
前記可変位相部材に入射した光が複数回に亘って前記可変位相部材を透過または反射するように光を導く導光部材と、
前記可変位相部材を経て入射した光のうち、前記第1の直線偏光状態の光の偏光方向と直交する方向に偏光方向を有する第2の直線偏光状態の光を射出する検光子と、
前記検光子を経た前記第2の直線偏光状態の光を検出する光検出器と、
前記可変位相部材により付与される位相差と前記光検出器で検出される光強度とに基づいて、前記測定対象物からの光の分光特性を測定する測定部とを備えていることを特徴とする分光器を提供する。
本発明では、測定対象物から偏光子を経て得られた直線偏光の光が、例えば透過型または反射型の液晶素子からなる可変位相部材を複数回に亘って透過または反射するように導かれる。その結果、本発明のフーリエ分光器では、液晶素子を複数回透過する光または液晶素子で複数回反射される光に付与される位相差が比較的大きくなるので、十分に高い分解能を確保することができ、ひいては測定対象物からの光の分光特性を高精度に測定することができる。
本発明の実施形態にかかるフーリエ分光器の構成を概略的に示す図である。 偏光子を透過可能な光の偏光方向と、検光子を透過可能な光の偏光方向と、液晶素子の進相軸の方向と、液晶素子の遅相軸の方向との角度関係を示す図である。 本実施形態の第1変形例にかかるフーリエ分光器の構成を概略的に示す図である。 本実施形態の第2変形例にかかるフーリエ分光器の構成を概略的に示す図である。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるフーリエ分光器の構成を概略的に示す図である。図1を参照すると、本実施形態のフーリエ分光器は、測定対象物(不図示)からの光の入射順に、偏光子1と、第1反射鏡2と、透過型の液晶素子3と、第2反射鏡4と、検光子5と、光検出器(ディテクタ)6とを備えている。さらに、本実施形態のフーリエ分光器は、光検出器6の出力が接続された測定部7を備えている。
一対の反射鏡2,4は、互いに平行な反射面を有し、液晶素子3を挟むように配置されている。液晶素子3は、一対の反射鏡2,4の反射面に平行な平行平面板の形態を有する。ただし、一対の反射鏡2,4および液晶素子3の配置については様々な形態が可能である。すなわち、一対の反射鏡2,4は、液晶素子3を挟むように配置されていることが重要であり、互いに平行である必要はない。同様に、液晶素子3は、反射鏡2,4と平行である必要はない。
本実施形態のフーリエ分光器では、測定対象物である試料からの光(一般には無偏光状態の光)が、偏光子1に入射する。偏光子1に入射した光のうち、特定の方向(図2において参照符号F1で示す方向)に偏光方向を有する直線偏光の光が、第1反射鏡2で反射された後に、液晶素子3に入射する。液晶素子3を透過した光は、第2反射鏡4で反射された後に、液晶素子3に再び入射する。こうして、一対の反射鏡2,4からなる導光部材の作用により、偏光子1を経た光は複数回(図1では例示的に8回)に亘って液晶素子3を透過する。
液晶素子3は、後述するように、測定部7が内蔵する制御系7aから印加される電圧の変化に応じて、透過した光に位相差を可変的に付与する。液晶素子3により位相変調されて楕円偏光に変化した光は、第1反射鏡2で反射された後に、検光子5に入射する。検光子5に入射した楕円偏光の光のうち、特定の方向(図2において参照符号F2で示す方向)に偏光方向を有する直線偏光の光は、光検出器6に入射する。
光検出器6で検出される光強度(光量)に関する情報は、測定部7が内蔵する信号処理系7bに供給される。制御系7aの制御により液晶素子3に印加される電圧に関する情報、すなわち液晶素子3で付与される位相差に関する情報も、信号処理系7bに供給される。測定部7の信号処理系7bでは、光検出器6で検出される光強度と液晶素子3で付与される位相差とに基づいて、測定対象物からの光の分光特性を測定する。
本実施形態では、図2に示すように、偏光子1を透過可能な光の偏光方向F1と、検光子5を透過可能な光の偏光方向F2とが互いに直交するように設定されている。液晶素子3は、その進相軸の方向F3および遅相軸の方向F4が、偏光子1を透過可能な光の偏光方向F1および検光子5を透過可能な光の偏光方向F2と45度の角度をなすように配置されている。具体的に、図1の構成において、液晶素子3の進相軸の方向F3(または遅相軸の方向F4)が図1の紙面と直交する方向と一致し、液晶素子3の遅相軸の方向F4(または進相軸の方向F3)が図1の紙面において液晶素子3が斜めに細長く延びる方向と一致している。
以下、本実施形態のフーリエ分光器における分光特性の測定原理の理解を容易にするために、本実施形態の測定原理および作用効果に先立って、従来のマイケルソン干渉計タイプのフーリエ分光器の測定原理について説明する。マイケルソン干渉計タイプのフーリエ分光器では、測定対象物からの光の分光特性をH(ν)(νは光の周波数)とし、固定鏡からの光と移動鏡からの光との光路長差をxとし、光速度をcとすると、光検出器で検出(観測)される周波数νの光の強度I(ν)は、次の式(1)で表される。
Figure 2012093149
光検出器に入射する光の全光量は強度I(ν)をνで積分したものになるので、全光量I(x)は次の式(2)で表される。
Figure 2012093149
こうして、全光量I(x)にcos(2πν'x/c)を掛けてxで積分することにより、分光特性H(ν)を求めることができる。具体的には、移動鏡を移動させて光路長差xを変化させながらI(x)を測定し、測定したI(x)をxでフーリエ変換することにより分光特性が求められる。
これに対し、本実施形態のフーリエ分光器では、可変位相部材としての液晶素子3で付与される位相差をδとし、計算の簡単のために液晶素子3の進相軸の方向および遅相軸の方向をそれぞれx軸およびy軸に設定すると、液晶素子3の位相変調効果を表すジョーンズ行列Jは、次の式(3)で表される。
Figure 2012093149
偏光子1を透過可能な光の偏光状態を表すジョーンズベクトルJvaは、この透過光の偏光方向が液晶素子3の進相軸と45度の角度をなすので、次の式(4)で表される。
Figure 2012093149
同様に、検光子5を透過可能な光の偏光状態を表すジョーンズベクトルJvbは、次の式(5)で表される。
Figure 2012093149
従って、光検出器6に到達する光量Iは、次の式(6)で表される。
Figure 2012093149
次に、位相差δについて説明する。液晶素子3の光学軸は電圧が印加される前の初期状態において液晶層に対して直交する方向に向いており、電界が掛かると光学軸が傾く。このとき、液晶素子3への入射光は、液晶素子3の光学軸に対して角度を持って斜め入射するので、常光線成分と異常光線成分とに分離される。結果として、液晶素子3を経た光は、常光線成分と異常光線成分とで異なった位相差を持つ。
以下、特許文献1に記載のフーリエ分光器の不都合を理解するために、光が液晶素子3を1回だけ反射または透過(実際には図1に示すように複数回に亘って透過)するものと考える。このとき、位相差δは、光の波長をλとし、液晶層の厚さをdとし、常光線と異常光線との屈折率差をΔnとすると、次の式(7)で表される。
δ=2・Δn・d/λ (7)
式(7)の右辺において液晶層の厚さdに係数2を掛けているが、これは液晶素子が反射型の場合であって、液晶素子が透過型の場合には厚さdに係数1を掛けることになる。本実施形態では、液晶素子3に電界を掛けることにより、すなわち液晶素子3に電圧を印加することにより、液晶素子3の光学軸の向きが変わり、常光線と異常光線との屈折率差Δnが変化し、ひいては液晶素子3の内部を通過する光に付与される位相差δが変化する。
次に、位相差δを表す式(7)を、光量Iを表す式(6)に代入すると、光検出器6が受光する波長λの光の強度I(λ)を表す式(8)が得られる。ただし、式(8)において、t=2・Δn・dで表されるtは、液晶素子3に印加される電圧に依存するパラメータである。
Figure 2012093149
式(8)を参照すると、cosの中の位相(t/λ)が1/λに比例することが分かる。厳密には、Δnは波長分散を持っておりλの関数である。しかしながら、式(8)において、Δnの分散の影響は1/λの影響に比して十分に小さいものと考えられる。そこで、簡単のために、Δnの波長分散が無視できるものとして説明を続ける。式(8)を参照すると、光検出器6で検出される光の全光量I(t)は、次の式(9)で表される。
Figure 2012093149
全光量I(t)は分光特性H(ν)のフーリエ変換になっているので、パラメータtを変えて全光量I(t)のデータをモニターし、この全光量I(t)を逆フーリエ変換することにより、測定対象物からの光の分光特性H(ν)を求めることができる。ここで、パラメータtを変えることは、液晶素子3に印加する電圧を、ひいては液晶素子3により付与される位相差δを変えることに他ならない。
また、パラメータtを変えて得られる全光量I(t)のデータは、液晶素子3により付与される位相差δを変えて光検出器6で検出される光強度(光量)に関する情報に他ならない。こうして、本実施形態のフーリエ分光器では、特許文献1に記載のフーリエ分光器の場合と同様に、可変位相部材としての液晶素子3により付与される位相差δと、光検出器6で検出される光強度とに基づいて、測定に際して分光器の構成要素を移動させることなく、簡素な構成にしたがって、測定対象物からの光の分光特性を測定することができる。
ところで、上述の説明ではΔnの波長分散が無視できるものとして議論を進めたが、実際には屈折率差Δnは次の式(10)に示すように液晶素子3に掛ける電界(電場)Eと波長λ(または周波数ν)との関数である。
Δn=Δn(E,λ)=Δn(E,ν) (10)
式(10)では複雑すぎるので、電界Eを変えた場合の屈折率差Δn(E,ν)の波長分散の変化はそれほど大きく変わらないものと仮定する。この場合、屈折率差Δn(E,ν)は、以下の式(11)により表される。式(11)では、屈折率差Δnは、周波数ν(波長λ)だけの関数εと、周波数ν0付近で電界Eのみに依存する関数ρとの積として表されている。
Δn(E,ν)=ε(ν)・ρ(E,ν0) (11)
こうして、式(7)の代わりに式(11)を用いて、位相差δは次の式(12)により表される。なお、式(12)において、t’=ρ(E,ν0)・dである。
δ=ε(ν)・t’・ν (12)
その結果、全光量I(t’)は、以下の式(13)により表される。
Figure 2012093149
そして、式(13)により表される全光量I(t’)をt’でフーリエ変換すると、次の式(14)により表される関係が得られる。
Figure 2012093149
式(14)の右辺の第一項は、周波数νで積分すると、ν=0の時に値をもつ。しかしながら、周波数ν=0では波長λ=∞になるため、H(0)=0としても問題ないものと考える。すると、式(14)の右辺の第二項および第三項だけを考えればいいことになる。そして、式(14)の右辺をμ=2πε(ν)・νとして置換積分すると、dμ=2π・{ε’(ν)・ν+ε(ν)}・dνであるから、式(14)の右辺の第二項および第三項は次の式(15)により表され、ひいては次の式(16)により表される。
Figure 2012093149
式(15)および式(16)を導く際に、H(ν)、ε(ν)は偶関数と仮定した。そのため、ε(ν)の微分は奇関数なので、ε’(ν)・νは偶関数であることを使った。具体的に、ε(ν)=ε(−ν)のとき、両辺をνで微分する。このとき、μ=−νで置換積分すると、d/dν{ε(−ν)}=−d/dμ{ε(μ)}=−ε’(−ν)となる。すなわち、ε’(ν)=−ε’(−ν)である。
式(16)を参照すると、分散ε(ν)を予め知っておけば(測定しておけば)、測定対象物からの入力光の分光特性(周波数特性)H(ν)を求めることができることがわかる。ところで、式(14)では位相差δに関係するパラメータt’でフーリエ変換をしているが、実際にはt’を無限に変えることはできないので、積分範囲が限られる。つまり、窓関数がかかったものをフーリエ変換することになる。そのため、フーリエ解析理論でよく知られるように、最終的な解はsinc関数とのコンボリューションになり、sinc関数の幅だけ分解能が劣化する。
このとき、パラメータt’の範囲(窓関数の幅)をTとすると、周波数の分解能Δνは、次の式(17)により表される。また、ν=c/λの関係より、Δν=−c・Δλ/λ2であるから、波長の分解能Δλは、次の式(18)により表される。
Δν=1/T (17)
Δλ=λ2/T (18)
前述したように、特許文献1に記載のフーリエ分光器では、測定対象物からの光が液晶素子を1回だけ反射または透過する構成であり、液晶素子の厚さも自ずと制限されるため、液晶素子を経た反射光または透過光に付与される位相差は比較的小さい。その結果、パラメータt’の範囲(窓関数の幅)Tも比較的小さくなり、十分に高い分解能を確保することができず、ひいては測定対象物からの光の分光特性を高精度に測定することが困難である。
これに対し、本実施形態にかかるフーリエ分光器では、測定対象物からの光が透過型の液晶素子3を複数回(図1の構成では8回)に亘って透過するように導かれるので、液晶素子3を経た光に付与される位相差δは比較的大きくなり、パラメータt’の範囲(窓関数の幅)Tも比較的大きくなる。その結果、本実施形態のフーリエ分光器では、特許文献1に記載のフーリエ分光器に比して、十分に高い分解能を確保することができ、ひいては測定対象物からの光の分光特性を高精度に測定することができる。
具体的に、液晶素子3の層厚dを数μmとし、液晶素子3を1回透過する毎に1.5λ程度の位相差が付与されるものとすると、8回に亘って透過するので、合計で1.5×8=12λ程度の位相差が付与されることになる。その結果、T=12λを式(18)に代入すると、λ/12程度の波長の分解能Δλが得られることが分かる。すなわち、光の波長λが500nmのときに、42nm程度の波長の分解能Δλが得られる。
なお、上述の実施形態では、可変位相部材として透過型の液晶素子3を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば図3に示すように、可変位相部材として一対の反射型の液晶素子11,12を用いる構成も可能である。図3の変形例では、図1の実施形態における第1反射鏡2に代えて第1液晶素子11を配置し、第2反射鏡4に代えて第2液晶素子12を配置している。
すなわち、対向した一対の液晶素子11,12は互いに平行に配置された平行平面板の形態を有し、一対の液晶素子11と12との間に介在する光学部材は存在しない。液晶素子11,12の進相軸の方向F3(または遅相軸の方向F4)は図3の紙面と直交する方向と一致し、液晶素子11,12の遅相軸の方向F4(または進相軸の方向F3)は図3の紙面において液晶素子11,12が斜めに細長く延びる方向と一致している。ただし、一対の液晶素子11,12の配置については様々な形態が可能である。すなわち、一対の液晶素子11,12は、互いに平行である必要はない。
図3の変形例にかかるフーリエ分光器では、導光部材としても機能する一対の液晶素子11,12の作用により、測定対象物からの光が反射型の液晶素子11,12を複数回(図3の構成では合計で9回)に亘って反射するように導かれるので、液晶素子11,12を経た光に付与される位相差は比較的大きくなる。その結果、図3の変形例においても、十分に高い分解能を確保することができ、ひいては測定対象物からの光の分光特性を高精度に測定することができる。
なお、図3の変形例では、可変位相部材として、対向する一対の反射型の液晶素子11,12を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば図4に示すように、一方の液晶素子12に代えて反射鏡13を配置する構成も可能である。この場合、液晶素子12が可変位相部材として機能し、反射鏡13が導光部材として機能する。また、図示を省略したが、他方の液晶素子11に代えて反射鏡を配置する構成も可能である。
また、上述の実施形態および各変形例では、可変位相部材として、反射型または透過型の液晶素子を用いている。しかしながら、液晶素子に限定されることなく、一般に偏光子を経た直線偏光状態の光に位相差を可変的に付与することのできる他の光学素子を可変位相部材として用いることもできる。
1 偏光子
2,4,13 反射鏡
3 透過型の液晶素子
5 検光子
6 光検出器
7 測定部
7a 制御系
7b 信号処理系
11,12 反射型の液晶素子

Claims (10)

  1. 測定対象物からの光の分光特性を測定する分光器において、
    前記測定対象物から入射した光のうち、第1の直線偏光状態の光を射出する偏光子と、
    前記偏光子を経た前記第1の直線偏光状態の光に位相差を可変的に付与する可変位相部材と、
    前記可変位相部材に入射した光が複数回に亘って前記可変位相部材を透過または反射するように光を導く導光部材と、
    前記可変位相部材を経て入射した光のうち、前記第1の直線偏光状態の光の偏光方向と直交する方向に偏光方向を有する第2の直線偏光状態の光を射出する検光子と、
    前記検光子を経た前記第2の直線偏光状態の光を検出する光検出器と、
    前記可変位相部材により付与される位相差と前記光検出器で検出される光強度とに基づいて、前記測定対象物からの光の分光特性を測定する測定部とを備えていることを特徴とする分光器。
  2. 前記可変位相部材は、透過型の液晶素子を有し、
    前記導光部材は、前記透過型の液晶素子を挟むように配置された一対の反射鏡を有することを特徴とする請求項1に記載の分光器。
  3. 前記一対の反射鏡は、互いに平行な反射面を有することを特徴とする請求項2に記載の分光器。
  4. 前記透過型の液晶素子は、前記一対の反射鏡の反射面に平行な平行平面板の形態を有することを特徴とする請求項3に記載の分光器。
  5. 前記可変位相部材は、対向した一対の反射型の液晶素子を有することを特徴とする請求項1に記載の分光器。
  6. 前記一対の反射型の液晶素子は、互いに平行に配置された平行平面板の形態を有することを特徴とする請求項5に記載の分光器。
  7. 前記可変位相部材は、反射型の液晶素子を有し、
    前記導光部材は、前記反射型の液晶素子に対向して配置された反射鏡を有することを特徴とする請求項1に記載の分光器。
  8. 前記反射型の液晶素子は、前記反射鏡の反射面に平行な平行平面板の形態を有することを特徴とする請求項7に記載の分光器。
  9. 前記液晶素子は、進相軸の方向および遅相軸の方向が、前記第1の直線偏光状態の光の偏光方向および前記第2の直線偏光状態の光の偏光方向と45度の角度をなすように配置されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の分光器。
  10. 前記測定部は、前記液晶素子に印加する電圧を制御する制御系と、前記液晶素子に印加される電圧と前記光検出器で検出される光の強度とに基づいて分光特性を求める信号処理系とを有することを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1項に記載の分光器。
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