JP2012092825A - 蒸気タービンの静翼、及びそれを用いた蒸気タービン - Google Patents

蒸気タービンの静翼、及びそれを用いた蒸気タービン Download PDF

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Abstract

【課題】タービンの軸長を伸ばすことなく半径流による翼型損失を抑え、翼内周側の反動度を容易に適正化できるとともに、超音速流入による損失を低減でき、タービン効率を向上する。
【解決手段】蒸気タービンの静翼であって、静翼の後縁曲線10は、蒸気タービンの軸方向における作動流体の流れ方向下流側から見たとき、変曲点を有しているとともに、動翼の回転方向への突き出し量が静翼の根元部から先端部に至るまで増加し続けるように形成されており、静翼の先端部は、翼間流路の幅が最小となる位置から作動流体流れ方向下流側に向って蒸気タービンの外周側に傾斜し、静翼の根元部は、作動流体流れ方向上流側から下流側に向って蒸気タービンの内周側に傾斜させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、蒸気タービンの静翼に関する。
一般に、蒸気タービンは、静翼と動翼で構成される段落をタービンロータの軸方向に複数段有しており、その下流に排気室が設置されている。作動流体である蒸気は、絞り流路となっている静翼で加速し運動エネルギーを増し、動翼では運動エネルギーを回転エネルギーに変換することにより動力を発生させている。
このような蒸気タービンにおいて、低圧タービン最終段落のタービン翼長を増加させると、蒸気が流れる流路面積が大きくなり、蒸気の運動エネルギーが減少するため、発電に利用されずに排気される運動エネルギーが減少し、タービン効率が向上する。
しかしながら、最終段落のタービンを長翼化すると、次のような問題が生じる。
第一の問題は、反動度低下による効率低下である。タービンを長翼化すると、蒸気が流れるタービン流路の外周側の広がり角(フレア角)が大きくなる。フレア角が大きくなると、静翼出口での蒸気の径方向速度成分が増加し、動翼の遠心仕事により径方向速度成分は増幅され、回転軸を含む平面に射影した二次元流路の内周側等流量線の間隔が広くなる。その結果、タービン流路の内周部において、静翼に対し、動翼における当該領域の実質的な流路面積が増加するため、段落での圧力低下量に対する、動翼での圧力低下量の比として概ね表される反動度が、低下する。
反動度には効率を最大にする最適値が存在し、タービン翼は効率が最大になる反動度で設計されているため、反動度が低下すると、効率は低下する。
タービン流路の内周側の反動度を上昇させ、効率を向上させる方法として、例えば特許文献1に記載されたような翼高さ方向に、静翼を動翼回転方向に傾けるタンジェンシャルリーンや、軸方向に傾けるアキシャルリーンなどが採用されてきた。これらは、反動度を変更する有力な手段であり、例えば特許文献2には、タンジェンシャルリーンの形状パラメータであるバウ角γや、チップ側突出し量と内周側ピッチの比により、反動度を適正化する技術が開示されている。また、特許文献4〜7では、タンジェンシャルリーンとアキシャルリーンの組み合わせにより反動度を適正化する技術が開示されている。
長翼化に伴う第二の問題は、動翼外周側の作動蒸気が動翼に対し超音速流入となるため、衝撃波が発生し、損失が増加することである。
一般的なタービン段落では、動翼を長翼化することにより、動翼の外周端に流入する蒸気の音速で動翼の入口外周部の回転周速を割った動翼外周端周速マッハ数が1.0を超えると、動翼に流入する蒸気の動翼に対する相対速度(動翼相対流入速度)が超音速となる可能性がある。
動翼相対流入速度が超音速に達すると、動翼の上流側で流れがチョークするために動翼のスロート(周方向に隣接する動翼の最小距離)で流量を決めることができず、設計通りの蒸気の流れを実現することができなくなる。また、動翼前縁上流における離脱衝撃波の形成や、離脱衝撃波と翼面境界層の干渉により大きな損失が生じる。
以上のように一般的なタービン段落で長翼化を図った場合、動翼に対する蒸気の相対流入速度が超音速に達することにより、段落性能が著しく低下する恐れがある。
超音速流入による損失を抑制する方法としては、例えば特許文献3に記載されたようなタービン流路の流路形状に着目した提案がなされている。
米国特許出願公開第2007/0071606号明細書 特開平10−131707号公報 特開2003−27901号公報 欧州特許出願公開第2075408号明細書 米国特許第6099248号明細書 特開2009−121468号公報 国際公開第2005/005784号パンフレット
前述したように、フレア角が大きくなり反動度が低下すると、段落効率は低下する。また、フレア角が大きくなると、蒸気の流れが、翼のミッドスパンから外周にかけて、径方向の成分を含む三次元的な流れとなり、半径流による三次元的な流れそのものが翼型損失を増加させ、効率が低下する。実際、チップ側フレア角が大きいほど、効率低下量は大きくなる(図3実線)。
これに対し、特許文献1,2,4,5,6,7に記載されたようなタンジェンシャルリーン、アキシャルリーンの採用により、フレア角が大きい(例えば50°程度)流路形状であっても、内周側反動度を上昇させ、設計値に適正化することができる。
しかしながら、フレア角が小さい流路(例えば30°程度)と大きい流路で内周側の反動度を設計値に適正化した場合、後者では、外周側のフレア角により、段落内部流れ場は径方向の成分を含む三次元的な流れとなるため、前者よりも効率が低くなる(図3点線)。すなわち、内周側反動度の適正化により、効率向上をはかる場合、チップ側のフレア角が大きくないことが前提となる。
従って、長翼化を図った場合に単にタンジェンシャルリーンを適用したのでは、意図した効率向上効果が得られない。
チップ側のフレア角を小さくするためには、段落間距離を大きくすればよい。しかしながら、段落間距離を大きくすると軸長が長くなり、ロータ剛性の低下やプラント全体の高コスト化が問題となる。
一方、動翼外周側では、長翼化に伴い、相対的に超音速流入となり、衝撃波の発生による損失増加が問題となっている。上記特許文献3では、超音速流入の抑制手法として流路形状に着目しているが、ノズルのタンジェンシャルリーン、アキシャルリーンについてまでは考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、長翼における半径方向のフローパターンを改善し、タービン流路内周側の反動度低下を抑制できるとともに、タービンの軸長を伸ばすことなく半径流による翼型損失を抑え、動翼への超音速流入による損失を低減でき、タービン効率を向上させることができる蒸気タービン静翼を提供することにある。
上記課題を解決するため、蒸気タービンの静翼において、前記静翼の後縁曲線は、前記蒸気タービンの軸方向における作動流体の流れ方向下流側から見たとき、変曲点を有しているとともに、動翼回転方向への突き出し量が前記静翼の根元部から先端部に至るまで増加し続けるように形成されており、前記静翼の先端部は、作動流体の流れ方向上流側から下流側に向って前記蒸気タービンの外周側に傾斜し、前記静翼の根元部は、前記蒸気タービンの周方向において隣接する他の静翼との間に形成される翼間流路の幅が最小となる位置から作動流体の流れ方向下流側に向って前記蒸気タービンの内周側に傾斜するように構成した。
本発明によれば、長翼における半径方向のフローパターンを改善し、タービン流路内周側の反動度低下を抑制できるとともに、タービンの軸長を伸ばすことなく半径流による翼型損失を抑え、動翼への超音速流入による損失を低減でき、タービン効率を向上することができる。
本発明の第1の実施形態におけるタービン段落の要部構造を示した子午面断面図である。 本発明の第1の実施形態における軸方向下流側から見た静翼の後縁曲線の形状を説明する図である。 チップ側フレア角と段落効率との関係を表したグラフである。 静翼の突出し量と、効率向上量を、内外周のそれぞれについてプロットしたグラフである。 従来技術における軸方向下流側から見た静翼の後縁曲線の形状を説明する図である。 本発明に係る静翼の後縁曲線における動翼回転方向への突き出し量の増加に関する説明図である。 本発明の第1の実施形態の変形例におけるタービン段落の要部構造を示した子午面断面である。 本発明の第2の実施形態におけるタービン段落の要部構造を示した子午面断面図である。 本発明の第2の実施形態におけるタンジェンシャルリーン翼を蒸気タービンの径方向から見た図である。 本発明の第2の実施形態におけるアキシャルリーン翼を蒸気タービンの径方向から見た図である。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜、図を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態は、低圧タービンの最終段落に適用した例であるが、本発明は、この例に限定されるものではない。
図1は、本実施形態におけるタービン段落の要部構造を示した子午面断面である。図1に示すように、蒸気タービンのタービン段落は、蒸気流路内の作動流体の流れ方向上流側(以下単に上流側と記載する)の高圧部p0と作動流体の流れ方向下流側(以下単に下流側と記載する)の低圧部p1との間にある。タービン段落は、静翼外周側静止部8と静翼内周側静止部7との間に固設された静翼1、及び中心軸周りに回転するタービンロータ17に設けられた動翼2からなり、矢印20で示した作動流体流れ方向に複数段設けられている。各段落において、静翼1の下流側に動翼2が対向する。
静翼1は周方向に複数枚設けられており、その外周側の先端部は、静翼外周側静止部8により支持され、内周側の根元部は静翼内周側静止部7により支持されている。静翼外周側静止部8の内周側壁面と静翼内周側静止部7の外周側壁面との間を蒸気が流れ、静翼前縁3から静翼後縁4へ流れる間で蒸気は加速される。
なお、「静翼外周側静止部8」とは回転体であるタービンロータ17を覆う静止体(静翼を除く)を指し、例えば、ケーシングの内周側にダイアフラム(外周側ダイアフラム)を環状に取り付けた場合には、外周側ダイアフラムが「静翼外周側静止部8」に該当し、外周側ダイアフラムを設けない場合にはケーシングが「静翼外周側静止部8」に該当する。また、内周側ダイアフラムが「静翼内周側静止部7」に該当する。また、後の説明のため、静翼外周側静止部8のうち、静翼1の先端部が接続された部分の壁面を「静翼外周側内壁6」と定義し、静翼内周側静止部7のうち、静翼1の根元部が接続された部分の壁面を「静翼内周側内壁5」と定義する。
動翼2はタービンロータ17に対し、周方向に複数枚固定されている。動翼2の外周側先端には、周方向に複数設置された動翼間を連結するシュラウドカバー16が設けられている。シュラウドカバー16は複数の動翼2をまとめて、一つの部材で固定されるタイプや、翼間ピッチの翼一体カバーで密着するタイプなどがある。
上記構成により、圧力差p0−p1によって蒸気の流れが誘起されると、蒸気流れは静翼1を通過する際に増速され、またタービン周方向に偏向される。静翼1を通過して周方向の速度成分を与えられた流れは動翼2にエネルギーを与えタービンロータ17を回転させる。
低圧タービンでは、段落入口部は段落出口部に比べて高圧で蒸気の比容積が小さいため、段落入口流路高さは段落出口流路高さよりも小さくなる。そのため、静翼1の先端部および静翼外周側内壁6は、上流側から下流側に向って径方向外側に、直線的に(あるいは単調に)拡径するように傾斜している。なお、後の説明のため、以下、静翼1の先端部または静翼外周側内壁6の軸方向に対する傾斜角度をフレア角と定義する。
次に、本実施形態における静翼1のタンジェンシャルリーンの形成方法を述べる。タンジェンシャルリーンは、本実施形態では静翼1の後縁形状を表す後縁曲線で形成する。
図2は、軸方向下流側から見た静翼1の後縁の形状を説明する図である。図2において、破線λは、静翼後縁の翼根元部から半径方向に放射状に伸ばした直線である。δc.tipは、この破線λからの後縁曲線の周方向への突き出し量、γは、破線λに対する後縁曲線の周方向傾き角(バウ角)、t.rootは、隣り合う静翼1の周方向翼根元ピッチをそれぞれ表す。
タンジェンシャルリーンの形成方法としては、はじめに、翼内周側の反動度が予め定めた設計値となるように、突出し量規格値(δc.tip/t.root)を決定し、タンジェンシャルリーンの後縁ベース曲線9(破線にて図示)を生成する。この後縁ベース曲線9は、静翼高さ方向に対して、矢印で示した動翼回転方向に凸となる半弓状の曲線で形成されており、翼高さ方向外周側に向って、動翼回転方向へ突出し量が単調増加している。この後縁ベース曲線9に対し、50%翼高さ以上の位置(翼高さ方向中央部よりも外周側の位置)に変曲点を設ける。さらに、この変曲点から外周側に、翼高さ方向外周側に向って、動翼回転方向への突出し量が増加するように後縁曲線10を形成する。
次に変曲点より内周側の後縁ベース曲線9と、変曲点より外周側の後縁曲線10とを結んで、タンジェンシャルリーン(実線にて図示)を形成する。
従って、本実施形態では、静翼1のタンジェンシャルリーン、即ち後縁曲線は、動翼回転方向に傾斜しており、翼高さ方向根元部から先端部側に向って、突出し量δcが単調増加するが、変曲点位置付近では突出し量δcの増加量が減少し、変曲点位置より外周側では、再び先端部に行くほど突出し量が増加し、翼外周側では突出し量が(δc.tip+δc.tip′)となるように形成されている。
よって、本実施形態では、タンジェンシャルリーン、即ち後縁曲線は、50%翼高さ以上の位置に設けた変曲点を境界にして、内周側は動翼回転方向に凸となる弧状の曲線で形成され、外周側は、動翼反回転方向に凸となる弧状の曲線で形成されているが、外周側は、動翼回転方向への突出し量が、翼高さ方向外周側に向って単調に増加していれば良く、必ずしも弧状の曲線でなくても良い。
また、本実施形態の静翼1は、前述した後縁曲線形状に加えて、次のような特徴を有する。
本実施形態では、図1に示したように、静翼外周側内壁6を、作動流体流れ方向上流側から下流側に向って外周側に傾斜するように構成し、静翼内周側内壁5を、作動流体流れ方向上流側から下流側に向って内周側に傾斜するように構成している。よって、静翼1の先端部は、軸方向前縁側から後縁側に向って外周側に傾斜し、静翼1の根元部は、軸方向前縁側から後縁側に向って内周側に傾斜するように形成されている。
以上説明した本実施形態の静翼によれば、静翼内周側内壁5が内周側(ローター中心方向)に傾斜していることから、静翼内周側内壁5の軸方向に対する傾斜角αがα=0の場合に比べて静翼の内外径が大きくなっている。その結果、静翼外周側内壁6の軸方向に対する傾斜角(フレア角)は小さくなっているため、α=0の場合に比べて、段落内部流れの半径流が低下し、半径方向のフローパターンを改善できる。その結果、半径流に伴う翼型損失を低減できる。なお、傾斜角αは大きくし過ぎると、翼内周側の三次元的な流れにより逆に損失が発生するため、以下の式1の範囲内とするのが望ましい。
0°<α<60° …〔式1〕
また、本実施形態によれば、段落間距離を大きくせずに静翼外周側のフレア角を小さくできるため、軸長を抑制でき、プラント全体のコスト増大を抑制できる。
なお、上記では、静翼内周側内壁5(すなわち、静翼1の根元部の形状)を、作動流体流れ方向の上流側から下流側に向かってタービンロータ17(蒸気タービン)の内周側に傾斜するように構成する場合について説明した。しかし、蒸気タービンの設計では、静翼1の根元位置及び先端位置は、タービンロータ17(蒸気タービン)の周方向において隣接する他の静翼との間に形成される翼間流路の幅が最小となる位置(以下、「翼間流路最小位置」と称することがある)18,19(図1参照)で規定する。静翼1の根元側の翼間流路最小位置18からタービンロータ17(蒸気タービン)の回転中心までの距離を大きくすると、静翼1の先端側の翼間流路最小位置19からタービンロータ17の回転中心までの距離も大きくなるため、静翼1の先端側の傾斜角を小さくすることができる。よって、静翼内周側内壁5における翼間流路最小位置18より上流側の傾斜は、上記の説明のように、作動流体の流れ方向下流側に向かって内径が小さくなるように形成する必要は無い。すなわち、静翼1の先端側の傾斜角を小さくするためには、動翼2の根元(すなわち、動翼内周側内壁13)よりも蒸気タービンの外周側に翼間流路最小位置18を位置させ、さらに、静翼1の根元部が、翼間流路最小位置18から作動流体の流れ方向下流側に向かってタービンロータ17の内周側に傾斜していれば良い。
また、タンジェンシャルリーンを構成する後縁曲線を、50%翼高さ以上の位置に変曲点を設け、前記変曲点より内周側を、翼圧力面方向(動翼回転方向)に凸となる弧状の曲線(後縁ベース曲線)で形成し、内周側から外周側に向かって突出し量が単調増加するようにしたため、反動度低下が問題となる翼内周側で、反動度上昇効果が大きい。
また、本実施形態の静翼では、後縁曲線10の50%静翼高さ以上の位置に変曲点を設け、変曲点から外周側に向かって、再度突出し量が増加しているが、50%以上の翼長位置(翼高さ方向中央部よりも外周側の位置)の突出し量が、内周側反動度に与える影響は小さいため、変曲点内周側の後縁ベース曲線9により、意図した反動度を実現できる。すなわち、内周側反動度は、突出し量規格値(δc.tip/t.root)に基づき、試行錯誤無く容易に適正化できる。
また本発明では、静翼のタンジェンシャルリーンにより、静翼外周側の反動度を低下させることができれば、超音速流入を抑制することができることに着目した。変曲点から外周側にかけて、突出し量を再度単調増加させているため、翼外周部で、内径方向の速度成分が発生し、前述した内周側反動度が低下するのと同じ原理で外周側反動度は低下する。すなわち、静翼出口における内径方向の速度成分により、動翼にて、回転軸を含む平面に射影した二次元流路の内周側等流量線の間隔が広くなる。その結果、タービン流路の内周部において、静翼に対し、動翼における当該領域の実質的な流路面積が増加するため、段落での圧力低下量に対する、動翼での圧力低下量の比として概ね表される反動度が、低下する。反動度が低下すると静翼前後の熱落差が大きくなるため、流出マッハ数が増加し、動翼外周側の相対流入マッハ数は減少する。すなわち、動翼の入口の超音速流入は、緩和され、衝撃波による損失が低減する。その結果、タービン効率が向上する。よって、動翼の外周端に流入する蒸気の音速で動翼の入口外周部の回転周速を割った動翼外周端周速マッハ数が1.0を超える動翼を備えた段落に、本実施形態の静翼を適用すれば、衝撃波損失を抑制してタービン効率を向上できる。
図4は、動翼入口の相対流入マッハ数が1を超える長翼において、静翼の突出し量と、効率向上量を、内外周のそれぞれについてプロットしたグラフである。従来翼は、突出し量に対し、効率向上のピークが同等の位置であった。しかし、本発明対象の長翼は、翼長が大きいため、内周側に対し、外周側で効率向上量が最大となる突出し量が大きく、従来のタンジェンシャルリーン形状では、内外周の反動度を同時に最適値にできない。本実施形態のタンジェンシャルリーン形状を用いて、内周側後縁形状の突出し量をδc.r.opt、外周側後縁形状の突出し量をδc.t.optとすれば、内外周ともに高い効率を実現することができる。
即ち、本実施形態では、タンジェンシャルリーンに変曲点を設け、翼高さ方向根元部から変曲点側に向かって、突出し量δc.tipを単調増加させるとともに、変曲点位置より外周側で、再び先端部に行くほど突出し量を増加させているので、内周側と外周側を、別々に最適な突き出し量δc.r.opt,δc.t.optにそれぞれ設定できるので、内外周とともに高い効率を実現できる。
本実施形態の蒸気タービン静翼によれば、長翼における半径方向のフローパターンを改善し、翼内周側の反動度を容易に適正化できるとともに、タービンの軸長を伸ばすことなく、半径流に伴う翼型損失等を低減できる。さらに、動翼外周側の流入マッハ数を低減し、衝撃波損失を抑制することができる。
従って、本実施形態の蒸気タービン翼によれば、タービン効率を向上させることができる。
なお、動翼は、シュラウドカバーがないタイプであっても良く、第1の実施形態で示した効果等はなんら変わらない。
ところで、上記の説明では、作動流体の流れ方向下流側から見たときの静翼1の後縁曲線の動翼回転方向への突き出し量は、“静翼1の根元部から先端部に向かって単調増加する”と説明した。しかし、図2に示したように、当該突き出し量の増加の態様は、より具体的には、“静翼1の根元部から先端部に至るまで増加し続けている”と説明することができる。すなわち、本実施形態では、静翼1の根元部から先端部に至るまでの間に、突き出し量の増加が停止して一定に保持される部分は存在しない。このように“突き出し量が増加し続けている”ということは、静翼1の後縁曲線10上の任意の点におけるバウ角に基づいて次のように説明することもできる。
図5は、本実施形態に係る静翼1の後縁曲線10における動翼回転方向への突き出し量の増加に関する説明図である。この図において、点aは静翼1の後縁曲線10上の任意の点であり、破線λaはa点とタービンロータ17の回転中心を通る直線(等θ線)であり、角度γaはa点におけるバウ角を示す(なお、後縁曲線10上の根元側の端点では、等θ線は破線λとなり、バウ角はγとなる。)。この図に示すように、静翼1の根元部から先端部に至るまで後縁曲線10の突き出し量は増加し続けているが、このとき、後縁曲線10上のすべての位置(任意のa点)においてバウ角γaがゼロより大きくなっている。なお、突き出し量の増加が停止する場合には、当該点におけるバウ角はゼロになるが、そのような場合は本実施形態では存在していない。
上記のように静翼1の根元部から先端部に至るまで突き出し量を増加し続けると、タービンロータ17の内周側(静翼内周側内壁5)に作動流体を向かわせる力を、静翼1の高さ方向におけるすべての位置において作動流体に働かせることができる。したがって、静翼1の高さ方向における一部の区間で当該力を働かせる場合(すなわち、突き出し量の増加が停止する区間が存在する場合)と比較して、2次流れ損失を低減することができる。
ところで、上記の第1の実施形態のようにタンジェンシャルリーンにおける変曲点を翼高さ方向における中央部から外周側に位置させた場合には、静翼1の内周側の反動度と外周側の反動度の独立制御が可能であるため、翼設計の工数増加を抑制できるという顕著なメリットがある。しかし、当該変曲点は、翼高さ方向における中央部から内周側に設定した場合にも、タービン段落の効率を向上させることができる。すなわち、タービン段落の効率改善という観点からは、変曲点の位置は限定されない。この場合を第1の実施形態の変形例として図6を用いて説明する。
図6は本発明の第1の実施形態の変形例におけるタービン段落の要部構造を示した子午面断面である。なお、第1の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。この図に示すように、本変形例における後縁曲線10Aは、タンジェンシャルリーンの変曲点が翼高さ方向中央部よりもタービンロータ17の内周側に位置している。
タービンロータの外周側における突出し量δc.tip′を大きくすると、静翼外周側の反動度は低下し、動翼の超音速流入が緩和されるため、タービン段落の効率は向上する。しかしながら、外周側の突出し量δc.tip′を大きくすると二次流れなどにより静翼の損失が増加するため、最適値を超えると段落効率が低下する傾向がある。
これに対して、本変形例のようにタンジェンシャルリーンの変曲点位置をタービンロータ17の内周側に移動させると、外周側の反動度を低下させる作用を静翼1の高さ方向における広い範囲で分担でき、外周側の突出し量δc.tip′増加に伴う二次流れの増加を低減でき、段落効率を向上さることができる。その他、基本的な作用効果は、第1の実施形態と同等である。
なお、本変形例では、タンジェンシャルリーンの変曲点が翼高さ方向中央部よりも内周側に位置するため、外周側の突出し量が内周側の反動度にも影響を与える。よって、内外周の反動度を独立に制御する第1の実施形態よりも設計工数が増加する傾向がある。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図7は、本実施形態におけるタービン段落の要部構造を示した子午面断面である。なお、第1の実施形態と同等の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。本実施形態が第1の実施形態と相違する点は、タービンロータ17の軸方向における静翼の後縁曲線の変化態様(すなわち、アキシャルリーン)である。
この図に示す蒸気タービンは静翼1Bを備えている。曲線10Bは、静翼1Bの後縁曲線を蒸気タービンの子午面(タービンロータをその中心軸に沿って切断した面(すなわち図7の紙面))に回転投影したときに表れる曲線であり、ここでは便宜上「子午面後縁曲線」と称することがある。直線21は、子午面後縁曲線10Bの両端(静翼1Bの先端と根元)を結んで形成されるものである。図7に示すように、本実施形態に係る直線21と子午面後縁曲線10Bとは、直線21よりも作動流体の下流側に所定の角度(「傾き角ε」とする)が形成されるように静翼1Bの先端部で交差している。
ここで、本実施形態の静翼1Bの先端側におけるタンジェンシャルリーンとアキシャルリーンの作用を説明する。本実施形態の先端側のタンジェンシャルリーン、アキシャルリーンをそれぞれ図8A及び図8Bに示す。図中における実線の翼型は先端側のものを示し、破線の翼型は実線で示したものよりも根元側のものを示している。また、図中の矢印20は作動蒸気の流れ方向を示し、図中の「周方向」及び「軸方向」は蒸気タービンの周方向及び軸方向を示す。「周方向」の矢印の方向は動翼回転方向と一致する。
図8Aに示すように、静翼1Bのタンジェンシャルリーンは、第1の実施形態と同様に、翼先端に向かって、正圧面側における周方向に傾斜しており、動翼回転方向における突き出し量が翼先端に向かって増加している。一方、図8Bに示すように、静翼1Bのアキシャルリーンは、翼先端に向かって、正圧面側における軸方向に傾斜しており、作動蒸気(作動流体)の流れ方向20の下流側で直線21と傾き角εを成している。正圧面側の翼高さ方向の傾斜(先端を除く)に着目すると、タンジェンシャルリーンでは翼前半部の傾斜が大きく、アキシャルリーンでは翼後半の傾斜が大きい。すなわち、タンジェンシャルリーンは、作動蒸気に対し翼上流側で根元側への力が作用する。また、アキシャルリーンでは、作動蒸気に対し翼下流側で根元側への力が作用する。
本実施形態では、静翼のタンジェンシャルリーンとアキシャルリーンを組み合わせることにより、静翼外周側の反動度の低下と超音速流入の抑制を図った。すなわち、静翼1Bの外周部における後縁曲線について、タービンロータの周方向と軸方向の両方における突出し量がタービンロータの外周側に向かってそれぞれ増加するように、静翼1Bを形成している。これにより、静翼1Bの外周部で、内径方向の速度成分が発生するので、第1の実施形態で示したものと同様の原理により外周側反動度を低下することができる。そして、動翼の入口の超音速流入が緩和されるので、衝撃波による損失を低減することができる。その結果、タービン効率が向上する。よって、動翼の外周端に流入する蒸気の音速で動翼の入口外周部の回転周速を割った動翼外周端周速マッハ数が1.0を超える動翼を備えた段落に、本実施形態の静翼を適用すれば、衝撃波損失を抑制してタービン効率を向上できる。
前述の通り、タンジェンシャルリ−ンとアキシャルリーンは、翼先端側(外周側)における反動度を低下する効果がある。よって、タンジェンシャルリーンとアキシャルリーンを組み合わせた第2の実施形態では、タンジェンシャルリーンを単独で用いた第1の実施形態と比較して、タンジェンシャルリーンの突き出し量は小さくなる。したがって、翼前縁で半径流を発生させる第1の実施え形態に対し、翼前後縁全体で半径流を発生させる第2の実施形態の方が、半径流に伴う二次流れ損失を小さくすることができる。
上記のように構成した本実施形態の蒸気タービン静翼によれば、長翼における半径方向のフローパターンを改善し、翼内周側の反動度を容易に適正化できるとともに、タービンの軸長を伸ばすことなく、半径流に伴う翼型損失等を低減できる。さらに、動翼外周側の流入マッハ数を低減し衝撃波損失を抑制することができる。
従って、本実施形態の蒸気タービン翼によれば、タービン効率を向上させることができる。
なお、動翼は、シュラウドカバーがないタイプであっても良く、第1の実施形態で示した効果等はなんら変わらない。
1 静翼
2 動翼
3 静翼前縁
4 静翼後縁
5 静翼内周側内壁
6 静翼外周側内壁
7 静翼内周側静止部
8 静翼外周側静止部
9 後縁ベース曲線
10 後縁曲線
10B 子午面後縁曲線
11 動翼前縁
12 動翼後縁
13 動翼内周側内壁
14 圧力面
15 負圧面
16 シュラウドカバー
17 タービンロータ
18 静翼根元部において翼間流路幅が最小の位置(根元側スロート点)
19 静翼先端部において翼間流路幅が最小の位置(先端側スロート点)
20 流れ方向

Claims (14)

  1. 蒸気タービンの静翼であって、
    前記静翼の後縁曲線は、前記蒸気タービンの軸方向における作動流体の流れ方向下流側から見たとき、変曲点を有しているとともに、動翼回転方向への突き出し量が前記静翼の根元部から先端部に至るまで増加し続けるように形成されており、
    前記静翼の先端部は、作動流体の流れ方向上流側から下流側に向って前記蒸気タービンの外周側に傾斜し、
    前記静翼の根元部は、前記蒸気タービンの周方向において隣接する他の静翼との間に形成される翼間流路の幅が最小となる位置から作動流体の流れ方向下流側に向って前記蒸気タービンの内周側に傾斜していることを特徴とする蒸気タービンの静翼。
  2. 請求項1に記載の蒸気タービンの静翼であって、
    前記変曲点は、前記静翼の高さ方向における中央部よりも前記蒸気タービンの外周側に位置することを特徴とする蒸気タービンの静翼。
  3. 請求項1又は2に記載の蒸気タービンの静翼であって、
    前記後縁曲線の前記変曲点より前記蒸気タービンの内周側は、前記蒸気タービンの軸方向における作動流体の流れ方向下流側から見たとき、前記動翼回転方向に凸となる半弓状の曲線で形成されていることを特徴とする蒸気タービンの静翼。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蒸気タービンの静翼であって、
    前記後縁曲線を前記蒸気タービンの子午面に回転投影したときに表れる曲線を子午面後縁曲線としたとき、
    前記子午面後縁曲線の両端を結んだ直線と前記子午面後縁曲線とは、前記直線よりも作動流体の下流側に所定の角度が形成されるように前記静翼の先端部で交差していることを特徴とする蒸気タービンの静翼。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蒸気タービンの静翼であって、
    前記動翼の外周端に流入する蒸気の音速で前記動翼の入口外周部の回転周速を割った動翼外周端周速マッハ数が1.0を超える動翼と段落を構成したことを特徴とする蒸気タービンの静翼。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蒸気タービンの静翼であって、
    前記静翼は、低圧タービンの最終段落に設けられることを特徴とする蒸気タービンの静翼。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の蒸気タービンの静翼であって、
    前記静翼の根元部の前記蒸気タービンの軸方向に対する傾斜角αが0<α<60°の範囲にあることを特徴とする蒸気タービンの静翼。
  8. 静翼と、該静翼の作動流体流れ方向下流側に対向した動翼とからなる段落を有する蒸気タービンであって、
    前記静翼の後縁曲線は、前記蒸気タービンの軸方向における作動流体の流れ方向下流側から見たとき、変曲点を有しているとともに、前記動翼の回転方向への突き出し量が前記静翼の根元部から先端部に至るまで増加し続けるように形成されており、
    前記静翼の先端部は、作動流体の流れ方向上流側から下流側に向って前記蒸気タービンの外周側に傾斜し、
    前記静翼の根元部は、前記蒸気タービンの周方向において隣接する他の静翼との間に形成される翼間流路の幅が最小となる位置から作動流体の流れ方向下流側に向って前記蒸気タービンの内周側に傾斜していることを特徴とする蒸気タービン。
  9. 請求項8に記載の蒸気タービンであって、
    前記変曲点は、前記静翼の高さ方向における中央部よりも前記蒸気タービンの外周側に位置することを特徴とする蒸気タービン。
  10. 請求項8又は9に記載の蒸気タービンであって、
    前記後縁曲線の前記変曲点より前記蒸気タービンの内周側は、前記蒸気タービンの軸方向における作動流体の流れ方向下流側から見たとき、前記動翼回転方向に凸となる半弓状の曲線で形成されていることを特徴とする蒸気タービン。
  11. 請求項8乃至10のいずれか1項に記載の蒸気タービンであって、
    前記後縁曲線を前記蒸気タービンの子午面に回転投影したときに表れる曲線を子午面後縁曲線としたとき、
    前記子午面後縁曲線の両端を結んだ直線と前記子午面後縁曲線とは、前記直線よりも作動流体の下流側に所定の角度が形成されるように前記静翼の先端部で交差していることを特徴とする蒸気タービン。
  12. 請求項8乃至11のいずれか1項に記載の蒸気タービンであって、
    前記動翼の外周端に流入する蒸気の音速で前記動翼の入口外周部の回転周速を割った動翼外周端周速マッハ数が1.0を超えることを特徴とする蒸気タービン。
  13. 請求項8乃至12のいずれか1項に記載の蒸気タービンであって、
    前記段落は、低圧タービンの最終段落であることを特徴とする蒸気タービン。
  14. 請求項8乃至13のいずれか1項に記載の蒸気タービンであって、
    前記静翼の根元部の前記蒸気タービンの軸方向に対する傾斜角αが0<α<60°の範囲にあることを特徴とする蒸気タービン。
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