JP2012089580A - Euvl用マスクの製造方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】EUVL用マスクにおいて、効率よくかつ精度よくマスク欠陥の修正を行うことのできる技術を提供する。
【解決手段】マスクブランクに対して位相欠陥検査を行い、マスクブランクに存在する位相欠陥の座標を特定した後、マスクブランクの表面に吸収体パターンを形成する。次いで、特定された座標で示される位相欠陥を含む領域の吸収体パターンを除去した後、吸収体パターンが除去された領域の光学像を計測し、その光学像に基づいて修正用の吸収体補償膜の形状を計算し、さらに、その吸収体補償膜の形状に基づいて、マスクブランクの表面の吸収体パターンが除去された領域に吸収体補償パターンを形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、EUVL(Extreme Ultra-Violet Lithography:極端紫外線リソグラフィ)用マスクの製造方法および半導体装置の製造方法に関し、特に、波長が13.5nm付近のEUV光を用いるEUVLに好適なEUVL用マスクの製造、およびこのEUVL用マスクを用いた半導体装置の製造に適用して有効な技術に関するものである。
現在、半導体デバイスは、回路パターン等が描かれた原板であるマスクに露光光を照射し、上記回路パターン等を、縮小光学系を介してウエハの主面上に転写する光リソグラフィを繰り返し行うことによって生産されている。
近年は、半導体デバイスの微細化への要求に応じて、光リソグラフィの露光波長をより短くして解像度を向上させることのできる技術が検討されている。例えば、これまでは、波長193nmのフッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザ光を用いたArFリソグラフィの開発が行われてきたが、それよりもさらに波長の短い波長13.5nmのEUV光を用いたEUVLの開発が行われている。
EUV光の波長域では、透過マスクブランクが物質の光吸収の関係で使えないことから、石英ガラスまたは低熱膨張ガラスからなる基板の表面にモリブデン(Mo)とシリコン(Si)とを交互に積層した多層膜反射基板がEUVL用のマスクブランクとして用いられている。このマスクブランクの表面に吸収体パターンを形成して、EUVL用マスクを構成する。マスクブランクは、多層膜によるブラッグ反射を利用しており、そのブラッグ反射は、一種の干渉を利用した反射である。以下、単にマスクブランクというときは、EUVL用の多層膜反射基板からなる多層膜マスクブランクを指し、透過マスクブランクとは区別する。
ところで、EUVL用マスクはブラッグ反射を利用した反射マスクであること、波長が13.5nmと極めて短いことから、EUVLでは、マスクブランクに波長の数分の1程度のごく僅かな高さの異常が発生した場合でも、その高さ異常(以下、位相欠陥という)に起因して反射率の局所的な差が生じる。その結果、ウエハの主面上に転写されたパターンに転写欠陥が生じる。従って、EUVL用マスクは、従来の透過マスクブランクを用いた透過マスクと比較して、転写欠陥に関して質的に大きな差がある。
ところで、マスク欠陥(EUVL用マスクに発生した欠陥)への対処方法は、大きく分けて3つの段階からなる。第1段階は欠陥検査であり、ウエハの主面上に転写されたパターンに転写欠陥を生じさせるマスク欠陥を露光領域の全面または特定領域から抽出する工程である。第2段階は、そのマスク欠陥がウエハの主面上に転写されるパターンへ及ぼす影響を調べて、マスク欠陥の修正方法や修正量などを見積もる工程である。第3段階は、その見積もりに従い、吸収体パターンを修正する工程である。
第1段階の欠陥検査は、EUVL用マスクでは2つのステップがある。第1のステップは吸収体パターンを形成する前のマスクブランク段階の検査、第2のステップは吸収体パターンを形成した後のマスク段階での検査である。EUVL用マスクでは、マスクブランク段階で位相欠陥が発生することがあるため、一般的に、2つのステップに分けて検査が行われる。第1のステップであるマスクブランク段階の検査には、レーザ光をマスクブランクに対して斜めから照射し、その乱反射光から位相欠陥を検出する欠陥検査法と、露光に用いる波長と同じ波長のEUV光を用いて位相欠陥を検出する露光(at wavelengthまたはActinic)欠陥検査法がある。さらに、後者の方法としては、暗視野を用いる方法(特許文献1)と、明視野を用いるX線顕微鏡法(特許文献2)と、暗視野を用いて位相欠陥を検出し、フルネルゾーンプレートを用いた明視野で位相欠陥の同定を行う暗視野明視野併用法(特許文献3)などがある。
この中で、位相欠陥の検査感度が高い検査方法は、露光欠陥検査法であり、hp(ハーフピッチ)が32nm以下の微細パターンに対応した検査では、露光欠陥検査法が不可欠と考えられる。ここで、露光明視野検査法は、検知感度は高いがノイズに検査信号が埋もれやすいことから、検査に用いるピクセルサイズを小さくする必要がある。このため、スループットの観点からフルフィールド検査が難しいという課題がある。また、露光暗視野検査法は、検知感度が高くまたノイズも少ないことから、検査に用いるピクセルサイズを比較的大きくとれるので、フルフィールド検査に適している。
第2段階では、マスク欠陥がウエハの主面上に転写されるパターンへ及ぼす影響を調べて、マスク欠陥を修正する際の修正量を見積もり、さらに、マスク欠陥を修正した後に修正が十分であったか否かの検証を行う。この第2段階のツールとしては、例えばAIMS(Aerial Image Measurement System:空間像測定装置)が用いられる。AIMSは、露光光と同じ波長の光源を有し、拡大系ではあるが露光系と相似である光学系を用いて露光環境をつくり、欠陥等の拡大像(空間像)をCCD(Charge Coupled Device Image Sensor)などのセンサーで計測する検査システムである。AIMSは限られた領域での検査であるが、ウエハの主面上に転写されるパターン(転写像)相応の像で転写欠陥の状況を把握することができる。例えば特表2009−507251号公報(特許文献4)には、投影露光システムの結像面中の強度分布を決定する方法が開示されている。
第3段階のマスク欠陥の修正には、マスクブランクに生じた位相欠陥に対する吸収体パターンの修正と、吸収体パターンに生じた欠陥(吸収体残りまたは吸収体欠損)に対する吸収体パターンの修正とがある。マスクブランクに生じた位相欠陥に対する吸収体パターンの修正としては、例えば特表2002−532738号公報(特許文献5)に開示されているように、位相欠陥に隣接するマスクブランクの表面の吸収体パターンを変成または変更することにより、露光装置でウエハの主面上に転写されたパターンを改善する方法がある。
また、吸収体パターンに生じた吸収体残り(黒欠陥)に対する吸収体パターンの修正としては、FIB(Focused Ion Beam)、EB(Electron Beam)、または針などによる機械的方法によって欠陥を取り除く方法ある。吸収体パターンに生じた吸収体欠損(白欠陥)に対する吸収体パターンの修正としては、カーボン(C)などの露光光を吸収する性質のある物質を欠陥部分に堆積して欠陥を埋める方法がある。
特開2003−114200号公報 特開平06−349715号公報 米国特許出願公開第2004/0057107号明細書 特表2009−507251号公報 特表2002−532738号公報
EUVL用マスクに位相欠陥が見つかった場合は、例えば前記特許文献5に示されるように、位相欠陥の場所を特定してその近傍の吸収体パターンの輪郭を修正する、または位相欠陥の場所が吸収体パターンの直下となるようにELVL用マスクを製造するなどの救済策がある。
しかしながら、本発明者らが検討したところ、吸収体パターンが障害となって、位相欠陥の位置および位相欠陥がウエハの主面上に転写されるパターンへ及ぼす影響などが容易に特定することができず、マスク欠陥の修正に多数の工程が必要となり、マスク欠陥の修正効率が悪いことが明らかとなった。さらに、トライアンドエラーによるマスク欠陥の修正となるため、その修正に必要な工数および時間を予測することができず、EUVL用マスクの製造時間が管理できないという問題もあった。
本発明の目的は、EUVL用マスクにおいて、効率よくかつ精度よくマスク欠陥の修正を行うことのできる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、EUVL用マスクの製造時間を管理することにより、そのEUVL用マスクを用いた半導体装置の製造TAT(Turn Around Time)を容易に見積もることのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの一実施の形態を簡単に説明すれば、次のとおりである。
この実施の形態は、マスクブランクの表面に吸収体パターンが形成されたEUVL用マスクの製造方法であって、マスク基板の表面に多層膜を被着してマスクブランクを作製する工程と、マスクブランクに対して位相欠陥検査を行い、マスクブランクに存在する位相欠陥の座標を特定する工程と、マスクブランクの表面に吸収体パターンを形成する工程と、特定された座標で示される位相欠陥を含む領域の吸収体パターンを除去する工程と、吸収体パターンが除去された領域の光学像を計測する工程と、計測された光学像に基づいて、修正用の吸収体補償膜の形状を計算する工程と、吸収体補償膜の形状に基づいて、マスクブランクの表面の吸収体パターンが除去された領域に吸収体補償パターンを形成する工程とを有するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの一実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
EUVL用マスクにおいて、効率よくかつ精度よくマスク欠陥の修正を行うことができる。また、EUVL用マスクの製造時間を管理することにより、そのEUVL用マスクを用いた半導体装置の製造TATを容易に見積もることができる。
本発明者らが検討したEULV用マスクのマスク欠陥の修正方法を説明する図である。図1(a1)は欠陥修正前のEUVL用マスクの上面図、図1(b1)は同図(a1)に示した欠陥修正前のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図、図1(a2)は欠陥修正後のEUVL用マスクの上面図、図1(b2)は同図(a2)に示した欠陥修正後のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。 本発明者らが検討したEULV用マスクのマスク欠陥の修正方法を説明する図である。図2(a1)は欠陥修正前のEUVL用マスクの上面図、図2(b1)は同図(a1)に示した欠陥修正前のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図、図2(a2)、(a3)および(a4)は欠陥修正中のEUVL用マスクの上面図、図2(b2)、(b3)および(b4)はそれぞれ同図(a2)、(a3)および(a4)に示した欠陥修正中のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。 本発明者らが検討したEUVL用マスクのマスク欠陥の修正の一連の手順を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1によるEUVL用マスクを説明する図である。図4(a)はEUVL用マスクの吸収体パターンが形成された面の上面図、図4(b)はEUVL用マスクの断面の一部を拡大して示す要部断面図である。 本発明の実施の形態1によるEUVL用マスクのマスク欠陥の修正の一連の手順を説明する工程図である。 本発明の実施の形態1によるEULV用マスクのマスク欠陥の修正方法を説明する図である。図6(a1)は欠陥修正前の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図、図6(b1)は同図(a1)に示した欠陥修正前のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図、図6(a2)は欠陥修正中の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図、図6(b2)は同図(a2)に示した欠陥修正中のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図、図6(a3)は同図(b2)に示したAIMS検査像を示す投影像強度分布に吸収体補償パターンを重ね合わせた図、図6(b3)は同図(a2)に示したパターンと吸収体補償パターンとを重ね合わせてシミュレーションにより得られた投影像強度分布(コンター分布)図、図6(a4)は欠陥修正後の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図、図6(b4)は同図(a4)に示した欠陥修正後のEUVL用マスクを用いた状態におけるAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。 本発明の実施の形態1による他のEULV用マスクのマスク欠陥の修正方法を説明する図である。図7(a)は欠陥修正前の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図、図7(b)は欠陥修正中の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図である。 本発明の実施の形態2による半導体装置を説明する図である。図8(a)はNANDゲート回路を示すシンボル図、図8(b)はNANDゲート回路を示す回路図、図8(c)はNANDゲート回路を示すレイアウト平面図である。 図9(a)〜(f)は、本発明の実施の形態2によるNANDゲート回路を製造する際に用いた複数マスクの一例の要部平面図である。 本発明の実施の形態2によるNANDゲート回路を示すレイアウト平面図である。 本発明の実施の形態2によるNANDゲート回路の製造工程を説明する半導体基板の要部断面図である。 図11に続く、NANDゲート回路の製造工程中の半導体基板の要部断面図である。 図12に続く、NANDゲート回路の製造工程中の半導体基板の要部断面図である。 図13に続く、NANDゲート回路の製造工程中の半導体基板の要部断面図である。 図14に続く、NANDゲート回路の製造工程中の半導体基板の要部断面図である。 図15に続く、NANDゲート回路の製造工程中の半導体基板の要部断面図である。 図16に続く、NANDゲート回路の製造工程中の半導体基板の要部断面図である。 図17に続く、NANDゲート回路の製造工程中の半導体基板の要部断面図である。
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、以下の実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。また、以下の実施の形態において、ウエハと言うときは、Si(Silicon)単結晶ウエハを主とするが、それのみではなく、SOI(Silicon On Insulator)ウエハ、集積回路をその上に形成するための絶縁膜基板等を指すものとする。その形も円形またはほぼ円形のみでなく、正方形、長方形等も含むものとする。
また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
また、以下の実施の形態において、位相欠陥と言うときは、EUVL用マスク(マスクブランクを含む)の基板上、またはその基板上の表面に堆積された多層膜中に形成された僅かな(例えば1〜2nm程度)高さや深さの欠陥であって、多層膜中を通るEUV光の位相を乱す欠陥を意図する。この欠陥があると、その部分の反射率が下がる。この欠陥は、基板上の異物、基板を研磨する際に生じるピットやスクラッチ状欠陥、あるいは多層膜を堆積中に混入する異物やボイドなどが源となる。モリブデン(Mo)とシリコン(Si)とが交互に積層された多層膜中でEUV光が干渉を起こす結果、多層膜でEUV光が反射するが、EUV光の波長は13.5nmと短いため、多層膜面に1.5nm程度の高さの歪みがあるとEUV光の位相が乱れて反射率が低下する。また、多層膜の表面が真っ平らであっても、その下の多層膜面に歪みがあると位相欠陥となり、反射率が低下する。
なお、位相欠陥と対比する欠陥として振幅欠陥があるが、これは主因が位相乱れではなく、幾何学的要素の表面散乱や吸収によるもので、位相欠陥よりも高さや深さが大きい。高さが4nm以上の欠陥では、一般に多層膜面の歪みはガウシャン形状のような分布を持つので、位相欠陥要素と振幅欠陥要素とを併せ持つこともある。しかし、以下の実施の形態においては、高さや深さが3nm以下であり、振幅欠陥要素が小さい欠陥、すなわち位相欠陥を対象とする。
まず、本発明の実施の形態によるEUVL用マスクのマスク欠陥の修正方法がより明確となると思われるため、これまで本発明者らによって検討されたEUVL用マスクのマスク欠陥の修正方法について図1〜図3を用いて以下に説明する。図1(a1)および(a2)はEUVL用マスクの上面図、図1(b1)および(b2)はそれぞれ同図(a1)および(a2)に示したEUVL用マスクに対するAIMS検査により得られた投影像強度分布図である。図2(a1)〜(a4)はEUVL用マスクの上面図、図2(b1)〜(b4)はそれぞれ同図(a1)〜(a4)に示したEUVL用マスクに対するAIMS検査により得られた投影像強度分布図である。図3はEUVL用マスクのマスク欠陥の修正の一連の手順を説明する工程図である。
EUVL用マスクに位相欠陥が見つかった場合のマスク欠陥の修正方法の一例を、図1を用いて説明する。図1(a1)は欠陥修正前のEUVL用マスクの上面図、図1(b1)は図1(a1)に示した欠陥修正前のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図、図1(a2)は欠陥修正後のEUVL用マスクの上面図、図1(b2)は図1(a2)に示した欠陥修正後のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。また、図1中、符号1は欠陥修正前の吸収体パターン、符号1aは欠陥修正後の吸収体パターン、符号2は多層膜の表面(EUV光の反射面)、符号3は位相欠陥、符号4は投影像強度分布の等強度線(コンター線)、符号5は欠陥修正前の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線、符号5aは欠陥修正後の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線である。
図1に示すように、位相欠陥3を直接修正するのではなく、位相欠陥3に隣接する吸収体パターン1を吸収体パターン1aのように加工する。これにより、投影像光強度分布を調整して所望する寸法および形状を有する投影像光強度分布が得られる。
しかしながら、実際に、前述の図1を用いて説明したマスク欠陥の修正方法を用いてEUVL用マスクを修正すると、吸収体パターンが障害となって位相欠陥のサイズまたはマスク欠陥がウエハの主面上に転写されるパターンへ及ぼす影響が単純には特定できず、欠陥修正に多数の工程を有し、修正効率が悪いという問題があった。
この問題について図2を用いて説明する。図2(a1)は欠陥修正前のEUVL用マスクの上面図、図2(b1)は図2(a1)に示した欠陥修正前のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。また、図2(a2)、(a3)および(a4)は欠陥修正中のEUVL用マスクの上面図、図2(b2)、(b3)および(b4)はそれぞれ図2(a2)、(a3)および(a4)に示した欠陥修正中のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)である。また、図2中、符号11は欠陥修正前の吸収体パターン、符号12は多層膜の表面(EUV光の反射面)、符号13は位相欠陥、符号14〜16は欠陥修正後の吸収体パターン、符号17は欠陥修正前の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線、符号18〜20は欠陥修正中の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線である。
図2(a1)に示すように、位相欠陥13があると、図2(b1)に示すように、このときの転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線17は、所望する状態(例えば前述の図1(b2)に符号5aで示す直線の投影像の等強度線)からずれてしまう。
そこで、図2(a2)に示すように、投影像の等強度線17を参照して吸収体パターン11の一部を吸収体パターン14のように加工する。このときの転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線18を図2(b2)に示す。しかし、吸収体パターン14の加工が不足しており、投影像の等強度線18は所望する状態からずれている。これは、吸収体パターン14の陰に隠れていた位相欠陥13の部分が表に現れてきたためである。
そこで、図2(a3)に示すように、さらに吸収体パターン14を加工して吸収体パターン15を形成する。このときの転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線19を図2(b3)に示す。しかし、未だ吸収体パターン15の加工が不足しており、投影像の等強度線19は所望する状態からずれている。
そこで、図2(a4)に示すように、さらに吸収体パターン15を加工して吸収体パターン16を形成する。このときの転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線20を図2(b4)に示す。今度は過剰な加工(過修正)により、投影像の等強度線20は所望する状態からずれている。この場合は、白欠陥修正をさらに行い、欠陥修正を続行する必要がある。
前述したEUVL用マスクのマスク欠陥の修正の一連の手順を図3に示す工程図を用いて説明する。
スタート(工程S21)から始めて、まずマスクブランクを製造する(工程S22)。次に、マスクブランク位相欠陥検査を実施する(工程S23)。マスクブランク位相欠陥検査で位相欠陥が見つからない場合は、マスク製造工程(工程S24)に進み、EUVL用マスクを製造した後、マスクパターン検査を実施する(工程S25)。
マスクブランク位相欠陥検査で位相欠陥が見つかった場合は、その信号強度などから位相欠陥のインパクト(位相欠陥がウエハの主面上に転写されるパターンへ及ぼす影響)を推察し(工程S26)、計測された位相欠陥のサイズ(信号強度)が、予め定めた許容欠陥サイズ(許容信号強度)よりも大きい場合はスタート(工程S21)に戻る。計測された位相欠陥のサイズ(信号強度)が、許容欠陥サイズ(許容信号強度)以内であれば、その位相欠陥の座標を登録し(工程S27)、マスク製造工程(工程S28)を経て、登録座標で示される位相欠陥のある領域(位相欠陥登録座標部)のAIMS検査を実施する(工程S29)。なお、欠陥許容サイズは異常転写または許容外転写寸法(寸法精度アウト)を防止できる大きさ以下のサイズとして定義される。吸収体パターンの態様(寸法ばらつきまたはラフネスなど)、またはホットスポットなどの特異点と位相欠陥の位置との偶然の一致などによって、異常転写や許容外転写寸法になることがある。
AIMS検査の結果、許容内であれば、マスクパターン検査を実施する(工程S25)。許容外であれば、AIMS検査像(光学像、投影像)を参照して吸収体パターンの修正形状を計算し(工程S30)、引き続きその計算に基づいて吸収体パターンを加工する(工程31)。その後、再度その場所(位相欠陥登録座標部)のAIMS検査を実施し(工程S32)、許容内であれば、マスクパターン検査を実施し(工程S25)、許容外であれば、AIMS検査像(光学像、投影像)を基に過修正か否かを判定する(工程S33)。
過修正でない場合は、吸収体パターンの修正形状の計算に戻り(工程S30)、引き続いて吸収体パターンを加工し(工程31)、AIMS検査を実施する(工程S32)。一方、過修正の場合は、白欠陥修正として、吸収体補償膜の堆積形状を計算し(工程S34)、引き続きその計算に基づいて吸収体補償膜を堆積する(工程S35)。その後、再度その場所(位相欠陥登録座標部)のAIMS検査を実施する(工程S32)。
これらの工程により許容内のレベルまで位相欠陥が修正されたEUVL用マスクのマスクパターン検査を実施する(工程S25)。マスクパターン欠陥がなければ、EUVL用マスクの修正を完了する(工程S37)。マスクパターン欠陥があればマスクパターン欠陥の修正を行い、その後、再度マスクパターン検査を実施し(工程S25)、マスクパターン欠陥がない状態を確認して、EUVL用マスクの修正を完了する(工程S37)。
(実施の形態1)
本実施の形態1によるEUVL用マスクのマスク欠陥の修正方法について説明する。
まず、本実施の形態1によるEUVL用マスクの構造の一例を、図4(a)および(b)を用いて説明する。図4(a)はEUVL用マスクの吸収体パターンが形成された面の上面図、図4(b)はEUVL用マスクの断面の一部を拡大して示す要部断面図である。
EUV光の波長域では透過マスクブランクが使えないことから、低熱膨張材からなる基板(マスク基板)に、例えばモリブデン(Mo)とシリコン(Si)とを交互に積層した多層膜反射基板を使用した。ここでは40ペア(各層が40層)の多層膜を用いたが、50ペアまたは60ペアなど、さらに積層された多層膜を用いることもできる。
図4(a)は、EUVL用マスクMをパターン面(吸収体パターンが形成された面)から見たEUVL用マスクMの上面図である。EUVL用マスクMの中央部には、半導体集積回路装置の回路パターンを有するデバイスパターンエリアMDEを有し、周辺部には、EUVL用マスクMの位置合せのためのマークまたはウェハアライメントマークなどを含むアライメントマークエリアMA1、MA2,MA3,MA4が配置されている。
また、図4(b)は、EUVL用マスクMのデバイスパターンエリアMDEにおける断面の一部を拡大して示す要部断面図である。EUVL用マスクMのマスクブランクは、石英ガラスまたは低熱膨張ガラスからなる基板MSと、基板MSの主面に形成されたモリブデン(Mo)とシリコン(Si)とを交互に積層(例えば各層が40層)した多層膜MLと、多層膜ML上に形成されたキャッピング層CAPと、基板MSの裏面(主面と反対側の面)に形成されたEUVL用マスクMを静電チャックするためのメタル膜CFとにより構成されている。キャッピング層CAPの材料としては、シリコン(Si)、ルテニウム(Ru)、またはクロム(Cr)などが用いられる。本実施の形態1では、主としてシリコン(Si)を用いたが、他の材料を用いることもできる。
キャッピング層CAPの上面に、バッファ層BUFを介して吸収体パターンABSが形成されている。バッファ層BUFは、FIBによる吸収体パターンABSの修正などの際、多層膜MLなどにダメージまたは汚染などを与えないようにする機能を有し、反射面(吸収体パターンABSが形成されていない面)上のバッファ層BUFは最終的には除去される。バッファ層BUFとしてはクロム(Cr)またはクロムナイトライド(CrN)などが用いられる。本実施の形態1では、主としてクロム(Cr)を用いたが、他の材料を用いることもできる。吸収体パターンABSとしてはタンタル(Ta)、タンタルボロンナイトライド(TaBN)、タンタルナイトライド(TaN)などのEUV光を吸収する材料が用いられる。本実施の形態1では、主としてタンタルボロンナイトライド(TaBN)を用いたが、他の材料を用いることもできる。また、図示はしないが、吸収体パターンABSの上面には、マスクパターン検査が高感度で実施できるように250nmまたは193nm付近の欠陥検査光に対して反射率を抑えることのできる膜が形成されている。この膜は、例えば酸化処理などによって形成される。
本実施の形態1において、単にマスクブランクと言うときは、バッファ層BUFまたはキャッピング層CAPが形成された段階のブランクを意図し、この段階でマスクブランク位相欠陥検査が実施される。また、マスク製造工程と言うときは、マスクブランク上に吸収体膜を被着し、この吸収体膜を加工して吸収体パターンABSを形成することにより、ウエハの主面上にパターンを転写する際に用いる最終的なEUVL用マスクに仕上げる工程を指す。
次に、本実施の形態1によるEUVL用マスクのマスク欠陥の修正の一連の手順を図5に示す工程図を用いて説明する。
スタート(工程S1)から始めて、まずマスクブランクを製造する(工程S2)。次に、マスクブランク位相欠陥検査を実施する(工程S3)。マスクブランク位相欠陥検査で欠陥が見つからない場合は、マスク製造工程(工程S4)に進み、EUVL用マスクを製造した後、マスクパターン検査を実施する(工程S5)。ここで位相欠陥検査には、露光波長による暗視野全面検査(Actinic検査)を用いたが、DUV(Deep Ultra-Violet)光を用いた暗視野検査または明視野検査などを用いることもできる。ただし暗視野全面検査(Actinic検査)の方がDUV検査よりも検査感度が高いと言う特長がある。一方のDUV検査は、マスクパターン検査と検査装置のプラットフォームを共有することができるという特長がある。
マスクブランク位相欠陥検査で位相欠陥が見つかった場合は、マスクブランク位相欠陥検査の信号強度などから位相欠陥のインパクト(位相欠陥がウエハの主面上に転写されるパターンへ及ぼす影響)を推察する(工程S6)。計測された位相欠陥のサイズ(信号強度)が、予め定めた許容欠陥サイズ(許容信号強度)よりも大きい場合はこのマスクブランクを破棄または再生してスタート(工程S1)に戻る。許容欠陥サイズの幅は、例えば50〜100nmである。計測された位相欠陥のサイズ(信号強度)が、許容欠陥サイズ(許容信号強度)以内であれば、その位相欠陥の座標を登録し(工程S7)、マスク製造工程(工程S8)を経て、登録座標で示される位相欠陥のある領域(位相欠陥登録座標部)のAIMS検査を実施する(工程S9)。
AIMS検査の結果、ウエハの主面上に転写されるパターンのパターン精度やプロファイルが許容内(許容値を含む)であれば、マスクパターン検査を実施する(工程S5)。許容外(許容値を含まない)であれば、位相欠陥登録座標部を中心に予め定めた領域内の吸収体パターンを除去する(工程S10)。吸収体パターンを除去する方法は特に限定するものではないが、例えばFIBまたはEBなどを用いる。以下、この吸収体パターンを除去する領域のことを「ブロック領域」と言う。このブロック領域の大きさ、すなわち吸収体パターンを除去する範囲は、吸収体パターンを加工することによって欠陥修復が可能な範囲であって、マスクブランク位相欠陥検査において想定される最大欠陥サイズまたは最大の許容欠陥サイズよりも、例えば2〜10倍程度大きなサイズとする。ブロック領域が大きすぎると欠陥修正量が大きくなり、修正に時間がかかるという問題がある。一方、ブロック領域が小さすぎると吸収体パターンの陰に隠れた位相欠陥の全貌がつかめずに吸収体パターンを修正することになるため、吸収体パターンの修正精度が低下する。
その後、このブロック領域を含む近傍領域のAIMS検査を実施し(工程S11)、そのAIMS検査像(光学像、投影像)を参照しながら修正用の吸収体補償膜の形状を計算する(工程S12)。この計算には既存のOPC(Optical Proximity Correction:光近接効果補正)ツールを用いることができる。そしてその計算結果に基づいて吸収体補償パターンを形成する(工程S13)。吸収体補償パターンとしては、例えばEUVL用マスクの白欠陥修正用の吸収体補償膜を用いる。具体的には、ここではカーボン(C)膜を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば白金(Pt)などの金属を含有するカーボン(C)膜、タンタル(Ta)などの金属、または金属化合物などを用いることもできる。なお、この吸収体補償パターンとしては、EUVL用マスクの露光時または汚染洗浄時に劣化しにくいものを用いると良い。
その後、マスクパターン検査を実施する(工程S5)。マスクパターン欠陥が見つからないときは、EUVL用マスクの修正を完了する(工程S15)。マスクパターン欠陥が見つかったときは、マスクパターン欠陥の修正を行い(工程S14)、その後、再度マスクパターン検査を実施し(工程S5)、マスクパターン欠陥がない状態を確認して、EUVL用マスクの修正を完了する(工程S15)。
ここで、位相欠陥を修正した部分の吸収体補償パターンの形状は設計パターンとは異なる形状をしているため、マスクパターン検査の検査方法によっては欠陥として抽出されることがある。しかし、これはウエハの主面上にパターンを転写する際に問題となる本欠陥ではなく、擬似欠陥である。従って、その位相欠陥の場所のマスクパターン欠陥を修正する必要はない。また、マスクパターン検査の前に、その位相欠陥の場所を非検査場所として排除しておくことも有効である。
前述したEUVL用マスクのマスク欠陥の修正工程のうち、位相欠陥登録座標部をAIMS検査する工程(工程S9)から吸収体補償パターンを形成する工程(工程S13)までの理解を深めるために、図6を用いて工程S9から工程S13までの工程をさらに詳細に説明する。
図6(a1)は欠陥修正前の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図、図6(b1)は図6(a1)に示した欠陥修正前のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。図6(a2)は欠陥修正中の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図、図6(b2)は図6(a2)に示した欠陥修正中のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。図6(a3)は図6(b2)に示したAIMS検査像を示す投影像強度分布に吸収体補償パターンを重ね合わせた図、図6(b3)は図6(a2)に示したパターンと吸収体補償パターンとを重ね合わせてシミュレーションにより得られた投影像強度分布(コンター分布)図である。図6(a4)は欠陥修正後の位相欠陥登録座標部を含むEUVL用マスクの上面図、図6(b4)は図6(a4)に示した欠陥修正後のEUVL用マスクを用いた場合のAIMS検査像を示す投影像強度分布(コンター分布)図である。
また、図6中、符号21は欠陥修正前の吸収体パターン、符号21aはブロック領域の吸収体を除去した吸収体パターン、符号22は多層膜の表面(EUV光の反射面)、符号23は位相欠陥、符号24は欠陥修正前の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線、符号25はブロック領域、符号26は欠陥修正中の転写寸法を決定するレベルの吸収体パターンの投影像の等強度線、符号27は欠陥修正中の転写寸法を決定するレベルの位相欠陥登録座標部の投影像の等強度線、符号28は吸収体補償パターン、符号28aは吸収体補償膜、符号29および30は欠陥修正後の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線である。
図6(a1)に示すように、位相欠陥23の一部が吸収体パターン21の影に隠れている。まず、工程S9において、位相欠陥登録座標部のAIMS検査を実施する。この部分のAIMS検査で計測されたAIMS検査像(光学像、投影像)を図6(b1)に示す。位相欠陥23に起因して、転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線24は膨らんでいる。
次に、工程S10において、ブロック領域の吸収体パターンを除去する。図6(a2)に、ブロック領域25の吸収体を除去したときの吸収体パターン21aを示す。ブロック領域25の吸収体を除去することにより、位相欠陥23の全部が露出する。
次に、工程S11において、ブロック領域を含む近傍領域のAIMS検査を実施する。そのときのAIMS検査で計測されたAIMS検査像(光学像、投影像)を図6(b2)に示す。AIMS検査像(光学像、投影像)には、吸収体パターン21aによる転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線26と位相欠陥23による転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度27とが現れる。
次に、工程S12において、修正用の吸収体補償膜の形状を計算する。前述の図6(b2)に示したAIMS検査像(光学像、投影像)を基に既存のOPCツールなどを用いて、所望する投影像の等強度線分布が得られるように吸収体補償膜の形状および位置を計算する。図6(a3)は、前述の図6(b2)に示したAIMS検査像(光学像、投影像)に吸収体補償膜28aを重ね合わせて表示したものである。次に、前述の図6(a2)に示したパターンと吸収体補償膜28aとを重ね合わせて、投影像の等強度分布のシミュレーションを行う。その結果を図6(b3)に示す。転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線29は直線になっており、位相欠陥23に起因したウエハの主面上に転写されるパターンの転写欠陥は修正できることが分かる。
次に、工程S13において吸収体補償パターンを形成する。図6(a4)に、実際にEUVL用マスク上(マスクブランクの表面)に最適化された吸収体補償パターン28を形成する。そのときのAIMS検査で計測されたAIMS検査像(光学像、投影像)を図6(b4)に示す。位相欠陥登録座標部に吸収体補償パターン28を配置することによって、シミュレーションによる予測どおりに、転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線30は直線になっている。これにより、位相欠陥に起因したウエハの主面上に転写されるパターンの欠陥を修正することができる。
なお、前述の図6(a1)に示した位相欠陥登録座標部では、位相欠陥23の一部を吸収体パターン21が被っており、位相欠陥23を被った吸収体パターン21の一部(ブロック領域)を除去するEUVL用マスクの修正方法を例示した。しかし、吸収体パターン21の除去は、位相欠陥23と重なりのある吸収体パターン21に限るものではない。例えば図7(a)に示すように、位相欠陥23と重なる吸収体パターン21と位相欠陥23と重ならない吸収体パターン31がマスクブランクの表面に形成されている場合、図7(b)に示すように、位相欠陥23と重なる吸収体パターン21および位相欠陥23と重ならない吸収体パターン31それぞれの一部を除去し、その除去した部分に吸収体補償パターンを形成してもよい。これにより、位相欠陥23に起因したウエハの主面上に転写されるパターンの欠陥を修正することができる。
例えば前述の図1〜図3を用いて説明した従来のEUVL用マスクの修正方法では、吸収体パターンが障害となって位相欠陥の全貌がつかめない状態で欠陥修正を行うので、トライアンドエラーでEUVL用マスクの修正を進めることになる。そのため、マスク欠陥の修正に必要な工数および時間を予測することができず、その結果、EUVL用マスクの製造に要する時間が予測できないという問題があった。また、マスク欠陥の修正に必要な工程数が多くなり、EUVL用マスクの製造に要する時間も長くなるという問題もある。マスクブランク段階の位相欠陥検査を充実させて、マスクブランク段階での位相欠陥の全貌を十分に掴んだとしても、吸収体パターンと位相欠陥との位置関係が十分に把握できないためトライアンドエラーを繰り返すことになる。
しかし、本実施の形態1によるEUVL用マスクの修正方法によれば、吸収体パターンと位相欠陥との位置関係を正確に把握できるとともに、位相欠陥の全貌を把握しながら、吸収体パターンの修正ができるので、マスク欠陥の修正効率および修正精度がよい。また、前述した従来のトライアンドエラーでEUVL用マスクを修正するよりも、マスク欠陥の修正に必要な工程数が少ないので、EUVL用マスクの製造時間を短くでき、また、EUVL用マスクの製造コストを下げることが可能となる。また、マスク欠陥の修正に要する時間も事前に予想できることから、EUVL用マスクの製造時間が管理でき、また、そのEUVL用マスクを用いた半導体装置の製造TATを容易に見積もることができる。
(実施の形態2)
前述した実施の形態1により製造されたEUVL用マスクを用いて製造される本実施の形態2による半導体装置を図8および図9を用いて説明する。ここでは、半導体装置として2入力のNANDゲート回路を例示する。図8(a)はNANDゲート回路を示すシンボル図、8(b)はNANDゲート回路を示す回路図、8(c)はNANDゲート回路を示すレイアウト平面図である。図9(a)〜(f)は、NANDゲート回路を製造する際に用いた複数マスクの一例の要部平面図である。なお、以下の説明においては、電界効果トランジスタを代表するMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)をMISと略し、pチャネル型のMISFETをpMISと略し、nチャネル型のMISFETをnMISと略す。
図8(c)において、一点鎖線で囲まれた領域が、NANDゲート回路NDの単位セル100であり、p型ウェル領域PWに形成された2つのnMIS部Qnと、n型ウェル領域NWに形成された2つのpMIS部Qpとから構成される。
この構造を作製するために、図9(a)〜(f)に示すマスクM1〜M6を順次用いて、ウエハの主面上へのパターン転写を繰り返し行った。このうち、ゲート電極の製造工程に用いるマスクM4、コンタクトホールの製造工程に用いるマスクM5、および配線の製造工程に用いるマスクM6は微細で、かつ寸法精度が要求されるので、多層膜マスクブランクを基板とするEUVL用マスクを用いた。一方、素子分離部の製造工程に用いるマスクM1、n型ウェル領域NWの製造工程に用いるマスクM2、およびp型ウェル領域PWの製造工程に用いるマスクM3は比較的大きなサイズのパターンを有しているので、透過マスクブランクを基板とするフォトマスクを用いた。
図9(a)、(b)および(c)中の符号101a,101b,101cは光透過部であり、符号102a,102b,102cは光遮断部である。また、図9(d)、(e)および(f)中の符号101d,101e,101fは多層膜部(EUV光反射部)であり、符号102d,102e,102fは吸収体部である。
次に、本実施の形態2により2入力のNANDゲート回路の製造方法を図10〜図18を用いて工程順に説明する。図10はNANDゲート回路を示すレイアウト平面図であり、前述の図8(c)と同じ箇所を示している。図11〜図18はNANDゲート回路を示す要部断面図であり、図10のA−A′線に沿った断面(pMIS部Qp)、図10のB−B′線に沿った断面(nMIS部Qn)、および図10のC−C′線に沿った断面(出力部)を示している。
まず、図11(a)に示すように、例えばp型のシリコン結晶からなる半導体基板(円形の薄い板状に加工したウエハ)SWを用意する。次に、例えば酸化シリコン膜からなる絶縁膜103を酸化法により形成した後、その上に例えば窒化シリコン膜104をCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって堆積し、さらに、その上にレジスト膜RP1aを形成する。レジスト膜RP1aは、感光部分が現像液に可溶化するレジスト(ポジ型レジスト)である。
次に、図11(b)に示すように、マスクM1を用いて露光および現像処理を行なうことにより、レジストパターンRP1を形成する。
次に、図12(a)に示すように、レジストパターンRP1をエッチングマスクとしてそこから露出する窒化シリコン膜104および絶縁膜103を順次除去した後、レジストパターンRP1を除去する。その後、窒化シリコン膜104をエッチングマスクとして半導体基板SWの主面に分離溝105を形成する。
次に、図12(b)に示すように、例えば酸化シリコン膜からなる絶縁膜106をCVD法等によって堆積する。その後、図13(a)に示すように、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)法等によって分離溝105の内部以外の絶縁膜106を除去して、分離溝105の内部を絶縁膜106で埋め込むことにより素子分離部SGを形成する。本実施の形態2では、素子分離部SGを溝型分離構造としたが、これに限定されるものではない。例えばLOCOS(Local Oxidization of Silicon)法により形成されるフィールド絶縁膜により素子分離部SGを構成しても良い。
次に、図13(b)に示すように、マスクM2を用いて、半導体基板SWの主面上に塗布したレジスト膜に対して露光および現像処理を行なうことにより、pMIS部QpにレジストパターンRP2を形成する。続いてレジストパターンRP2をマスクとして半導体基板SWにn型の導電性を示す不純物、例えばリン(P)またはヒ素(As)等をイオン注入して、pMIS部Qpにn型ウェル領域NWを形成する。その後、レジストパターンRP2を除去する。
同様に、図14(a)に示すように、マスクM3を用いて、半導体基板SWの主面上に塗布したレジスト膜に対して露光および現像処理を行うことにより、nMIS部QnにレジストパターンRP3を形成する。続いてレジストパターンRP3をマスクとして半導体基板SWにp型の導電性を示す不純物、例えばホウ素(B)等をイオン注入して、nMIS部Qnにp型ウェル領域PWを形成する。その後、レジストパターンRP3を除去する。
次に、図14(b)に示すように、半導体基板SWの主面に、例えば酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜107を形成し、さらに、その上に多結晶シリコン膜およびタングステン(W)膜からなる積層膜108を形成する。多結晶シリコン膜は、例えばCVD法により形成され、タングステン(W)膜は、例えばスパッタリング法により形成される。
次に、図15(a)に示すように、マスクM4を用いて、半導体基板SWの主面上に塗布したレジスト膜に対して露光および現像処理を行うことにより、nMIS部QnおよびpMIS部QpにレジストパターンRP4を形成する。レジストパターンRP4は、nMISのゲート電極およびpMISのゲート電極を形成するために、多層膜108を加工する際のマスクとなる。図中、符号M4mlは多層膜を示しており、マスクM4は、前述した実施の形態1により製造されたEUVL用マスクである。従って、このEULV用マスクは、位相欠陥に起因したマスク欠陥は修正されているので、レジストパターンRP4に転写欠陥の発生はなく、所望する形状および寸法のレジストパターンRP4が形成されている。
続いて、レジストパターンRP4をマスクとして積層膜108を加工し、積層膜108からなるnMISおよびpMISのそれぞれのゲート電極109を形成する。
次に、図15(b)に示すように、レジストパターンRP4を除去した後、nMIS部Qnでは、ゲート電極109の両側のp型ウェル領域PWにn型の導電性を示す不純物、例えばリン(P)またはヒ素(As)等をイオン注入し、nMISのソース・ドレインとして機能するn型半導体領域110をゲート電極109に対して自己整合的に形成する。同様に、pMIS部Qpでは、ゲート電極109の両側のn型ウェル領域NWにp型の導電性を示す不純物、例えばホウ素(B)またはフッ化ホウ素(BF)等をイオン注入し、pMISのソース・ドレインとして機能するp型半導体領域111をゲート電極109に対して自己整合的に形成する。
次に、図16(a)に示すように、半導体基板SWの主面上に(nMISおよびpMISのそれぞれのゲート電極109を覆うように)、層間絶縁膜112を堆積する。この層間絶縁膜112は、例えばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate;Si(OC)とオゾン(O)とをソースガスに用いたプラズマCVD法で堆積する。
次に、図16(b)に示すように、マスクM5を用いて、半導体基板SWの主面上に塗布したレジスト膜に対して露光および現像処理を行うことにより、nMIS部QnおよびpMIS部QpにレジストパターンRP5を形成する。レジストパターンRP5は、nMISのn型半導体領域110およびpMISのp型半導体領域111に達するコンタクトホールを形成するために、層間絶縁膜112を加工する際のマスクとなる。図中、符号M5mlは多層膜を示しており、マスクM5は、前述した実施の形態1により製造されたEUVL用マスクである。従って、このEULV用マスクは、位相欠陥に起因したマスク欠陥は修正されているので、レジストパターンRP5に転写欠陥の発生はなく、所望する形状および寸法のレジストパターンRP5が形成されている。
続いて、レジストパターンRP5をマスクとして層間絶縁膜112を加工し、コンタクトホールCNTを形成する。
次に、図17(a)に示すように、レジストパターンRP5を除去した後、半導体基板SWの主面上にタングステン(W)またはタングステン(W)合金等などからなる導電体膜を堆積する。続いて、コンタクトホールCNT以外の領域の導電体膜をCMP法により除去して、コンタクトホールCNTの内部にプラグ113を形成する。
次に、図17(b)に示すように、半導体基板SWの主面上に配線形成用の絶縁膜114を堆積する。続いて、マスクM6を用いて、半導体基板SWの主面上に塗布したレジスト膜に対して露光および現像処理を行うことにより、nMIS部Qn、pMIS部Qp、および出力部にレジストパターンRP6を形成する。レジストパターンRP6は、配線を形成するために、絶縁膜114を加工する際のマスクとなる。図中、符号M6mlは多層膜を示しており、マスクM6は、前述した実施の形態1により製造されたEUVL用マスクである。従って、このEULV用マスクは、位相欠陥に起因したマスク欠陥は修正されているので、レジストパターンRP6に転写欠陥の発生はなく、所望する形状および寸法のレジストパターンRP6が形成されている。
続いて、レジストパターンRP6をマスクとして絶縁膜114を加工し、配線用溝115を形成する。その後、レジストパターンRP6を除去する。
次に、図18(a)に示すように、配線用溝115の内部に1層目の配線L1a,L1b,L1dを形成する。1層目の配線L1a,L1b,L1dは、配線用溝115の内部を含む半導体基板SWの主面上にバリアメタル膜および主導電材料である銅膜を形成した後、配線用溝115以外の領域のバリアメタル膜および銅膜をCMP法により除去することにより、形成される。
次に、図18(b)に示すように、半導体基板SWの主面上に配線形成用の絶縁膜116を堆積する。続いて、孔形成用のレジストパターンをマスクとしたドライエッチングおよび溝形成用のレジストパターンをマスクとしてドライエッチングにより、絶縁膜116を加工して、絶縁膜116にビアホールVIAおよび配線用溝117を形成する。
次に、ビアホールVIAおよび配線用溝117の内部に2層目の配線L2を形成する。2層目の配線L2は、バリアメタル膜および主導電材料である銅(Cu)膜からなり、この配線L2と下層配線である1層目の配線L1dとを接続する接続部材は2層目の配線L2と一体に形成される。2層目の配線L2は、ビアホールVIAおよび配線用溝117の内部を含む半導体基板SWの主面上にバリアメタル膜および銅(Cu)膜を形成した後、ビアホールVIAおよび配線用溝117以外の領域のバリアメタル膜および銅(Cu)膜をCMP法により除去することにより、形成される。
その後、前述した配線工程と同様の配線工程を繰り返すことにより、さらに上層の配線を形成して、部品間の配線による結線を行い、半導体装置を製造する。
なお、本実施の形態2では、2入力のNANDゲート回路の製造方法を例示したが、これに限定されるものではない。例えば配線の形状をかえることにより、NORゲート回路等、他の回路を形成することができる。
また、EULV用マスクは、nMISおよびpMISのそれぞれのゲート電極109の形成工程、コンタクトホールCNTの形成工程、ならびに配線用溝115の形成工程に用いたが、これに限定されるものではなく、他の工程においても用いることができる。
このように、本実施の形態2によれば、位相欠陥に起因したマスク欠陥が修正されたEUVL用マスクを用いることにより、半導体基板の主面上のレジスト膜に転写されるレジストパターンに転写欠陥が発生しないので、製造された半導体装置において、所望する電気回路特性が得られ、また製造歩留まりが向上する。さらに、前述した実施の形態1において説明したようにEUVL用マスクの製造時間を従来よりも短くできることから、EUVL用マスクを用いた半導体装置の製造TATの短縮も期待できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、半導体装置の一製造工程であるフォトリソグラフィ工程に用いるEUVL用マスクの製造、およびEUVL用マスクを用いた半導体装置の製造に適用することができる。
1 欠陥修正前の吸収体パターン
1a 欠陥修正後の吸収体パターン
2 多層膜の表面(EUV光の反射面)
3 位相欠陥
4 投影像強度分布の等強度線(コンター線)
5 欠陥修正前の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線
5a 欠陥修正後の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線
11 欠陥修正前の吸収体パターン
12 多層膜の表面(EUV光の反射面)
13 位相欠陥
14,15,16 欠陥修正後の吸収体パターン
17 欠陥修正前の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線
18,19,20 欠陥修正中の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線
21 欠陥修正前の吸収体パターン
21a ブロック領域の吸収体を除去した吸収体パターン
22 多層膜の表面(EUV光の反射面)
23 位相欠陥
24 欠陥修正前の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線
25 ブロック領域
26 欠陥修正中の転写寸法を決定するレベルの吸収体パターンの投影像の等強度線
27 欠陥修正中の転写寸法を決定するレベルの位相欠陥登録座標部の投影像の等強度線
28 吸収体補償パターン
28a 吸収体補償膜
29,30 欠陥修正後の転写寸法を決定するレベルの投影像の等強度線
31 吸収体パターン
31a ブロック領域の吸収体を除去した吸収体パターン
100 単体セル
101a,101b,101c 光透過部
101d,101e,101f 多層膜部(EUV光反射部)
102a,102b,102c 光遮断部
102d,102e,102f 吸収体部
103 絶縁膜
104 窒化シリコン膜
105 分離溝
106 絶縁膜
107 ゲート絶縁膜
108 積層膜
109 ゲート電極
110 n型半導体領域
111 p型半導体領域
112 層間絶縁膜
113 プラグ
114 配線形成用の絶縁膜
115 配線用溝
116 配線形成用の絶縁膜
117 配線用溝
ABS 吸収体パターン
BUF バッファ層
CAP キャッピング層
CF メタル膜
CNT コンタクトホール
L1a,L1b,L1c,L1d 1層目の配線
L2 2層目の配線
M EUVL用マスク
M1,M2,M3,M4,M5,M6 マスク
M4ml,M5ml,M6ml 多層膜
MA1,MA2,MA3,MA4 アライメントマークエリア
MDE デバイスパターンエリア
ML 多層膜
MS 基板
ND NAND回路
NW n型ウェル領域
PW p型ウェル領域
Qn nMIS部
Qp pMIS部
RP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6 レジストパターン
RP1a レジスト膜
SG 素子分離部
SW 半導体基板
VIA ビアホール

Claims (14)

  1. マスクブランクの表面に吸収体パターンが形成されたEUVL用マスクの製造方法であって、以下の工程を含むことを特徴とするEUVL用マスクの製造方法:
    (a)マスク基板の表面に多層膜を被着して前記マスクブランクを作製する工程;
    (b)前記マスクブランクに対して位相欠陥検査を行い、前記マスクブランクに存在する位相欠陥の座標を特定する工程;
    (c)前記(b)工程の後、前記マスクブランクの表面に前記吸収体パターンを形成する工程;
    (d)前記(b)工程で特定された前記座標で示される前記位相欠陥を含む領域の前記吸収体パターンを除去する工程;
    (e)前記(d)工程の後、前記吸収体パターンが除去された領域の光学像を計測する工程;
    (f)前記(e)工程で計測された前記光学像に基づいて、修正用の吸収体補償膜の形状を計算する工程;
    (g)前記(f)工程で計算された前記吸収体補償膜の形状に基づいて、前記マスクブランクの表面の前記吸収体パターンが除去された領域に吸収体補償パターンを形成する工程。
  2. 請求項1記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(g)工程の後に、
    (h)マスクパターンの欠陥検査を行う工程、
    をさらに含み、
    前記(h)工程では、前記吸収体補償パターンが形成された場所は非検査場所として排除されることを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  3. 請求項1記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(e)工程の前記光学像の計測は、AIMSを用いることを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  4. 請求項1記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(d)工程の前記位相欠陥を含む領域は、前記(b)工程の前記位相欠陥検査により推定される前記位相欠陥のサイズよりも大きいことを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  5. 請求項1記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記吸収体補償パターンは、カーボン膜、白金を含むカーボン膜、またはタンタル膜であることを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  6. マスクブランクの表面に吸収体パターンが形成されたEUVL用マスクの製造方法であって、以下の工程を含むことを特徴とするEUVL用マスクの製造方法:
    (a)マスク基板の表面に多層膜を被着して前記マスクブランクを作製する工程;
    (b)前記マスクブランクに対して位相欠陥検査を行う工程;
    (c)前記(b)工程の前記位相欠陥検査において位相欠陥を検出した場合、前記位相欠陥を示す信号強度に基づいて、前記位相欠陥のサイズを計測する工程;
    (d)前記(c)工程で計測された前記位相欠陥のサイズと予め定めた許容欠陥サイズとを比較する工程;
    (e)前記(d)工程の比較の結果、前記位相欠陥のサイズが前記許容欠陥サイズ以内の場合、前記位相欠陥の座標を登録する工程;
    (f)前記(e)工程で前記位相欠陥のサイズが前記許容欠陥サイズ以内の場合、前記マスクブランクの表面に前記吸収体パターンを形成する工程;
    (g)前記(f)工程の後、前記(e)工程で登録された前記座標で示される前記位相欠陥の光学像を計測する工程;
    (h)前記(g)工程で計測された前記位相欠陥の前記光学像が許容外であれば、転写欠陥があると判断し、前記(g)工程で計測された前記位相欠陥の前記光学像が許容内であれば、転写欠陥がないと判断する工程;
    (i)前記(h)工程で転写欠陥があると判断された場合、前記(e)工程で登録された前記座標で示される前記位相欠陥を含む領域の前記吸収体パターンを除去する工程;
    (j)前記(i)工程で前記吸収体パターンが除去された領域の光学像を計測する工程;
    (k)前記(j)工程で計測された前記光学像に基づいて、修正用の吸収体補償膜の形状を計算する工程;
    (l)前記(k)工程で計算された前記吸収体補償膜の形状に基づいて、前記マスクブランクの表面の前記吸収体パターンが除去された領域に吸収体補償パターンを形成する工程。
  7. 請求項6記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(l)工程の後に、
    (m)マスクパターンの欠陥検査を行う工程、
    をさらに含み、
    前記(m)工程では、前記吸収体補償パターンが形成された場所は非検査場所として排除されることを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  8. 請求項6記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(d)工程の比較の結果、前記位相欠陥のサイズが前記許容欠陥サイズよりも大きい場合、前記マスクブランクを破棄または再生することを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  9. 請求項6記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(d)工程の前記許容欠陥サイズの幅は100nmであることを特徴とするEULV用マスクの製造方法。
  10. 請求項6記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(g)工程および前記(j)工程の前記光学像の計測は、AIMSを用いることを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  11. 請求項6記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記(i)工程の前記位相欠陥を含む領域は、前記(b)工程の前記位相欠陥検査により推定される前記位相欠陥のサイズよりも大きいことを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  12. 請求項6記載のEUVL用マスクの製造方法において、前記吸収体補償パターンは、カーボン膜、白金を含むカーボン膜、またはタンタル膜であることを特徴とするEUVL用マスクの製造方法。
  13. 吸収体パターンがマスクブランクの表面に形成されたEUVL用マスクを用いて、前記吸収体パターンを半導体基板の主面上へパターン転写する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法であって、
    前記EUVL用マスクは、以下の工程を含む製造方法によって形成される:
    (a)マスク基板の表面に多層膜を被着して前記マスクブランクを作製する工程;
    (b)前記マスクブランクに対して位相欠陥検査を行い、前記マスクブランクに存在する位相欠陥の座標を特定する工程;
    (c)前記(b)工程の後、前記マスクブランクの表面に前記吸収体パターンを形成する工程;
    (d)前記(b)工程で特定された前記座標で示される前記位相欠陥を含む領域の前記吸収体パターンを除去する工程;
    (e)前記(d)工程の後、前記吸収体パターンが除去された領域の光学像を計測する工程;
    (f)前記(e)工程で計測された前記光学像に基づいて、修正用の吸収体補償膜の形状を計算する工程;
    (g)前記(f)工程で計算された前記吸収体補償膜の形状に基づいて、前記マスクブランクの表面の前記吸収体パターンが除去された領域に吸収体補償パターンを形成する工程。
  14. 吸収体パターンがマスクブランクの表面に形成されたEUVL用マスクを用いて、前記吸収体パターンを半導体基板の主面上へパターン転写する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法であって、
    前記EUVL用マスクは、以下の工程を含む製造方法によって形成される:
    (a)マスク基板の表面に多層膜を被着して前記マスクブランクを作製する工程;
    (b)前記マスクブランクに対して位相欠陥検査を行う工程;
    (c)前記(b)工程の前記位相欠陥検査において位相欠陥を検出した場合、前記位相欠陥を示す信号強度に基づいて、前記位相欠陥のサイズを計測する工程;
    (d)前記(c)工程で計測された前記位相欠陥のサイズと予め定めた許容欠陥サイズとを比較する工程;
    (e)前記(d)工程の比較の結果、前記位相欠陥のサイズが前記許容欠陥サイズ以内の場合、前記位相欠陥の座標を登録する工程;
    (f)前記(e)工程で前記位相欠陥のサイズが前記許容欠陥サイズ以内の場合、前記マスクブランクの表面に前記吸収体パターンを形成する工程;
    (g)前記(f)工程の後、前記(e)工程で登録された前記座標で示される前記位相欠陥の光学像を計測する工程;
    (h)前記(g)工程で計測された前記位相欠陥の前記光学像が許容外であれば、転写欠陥があると判断し、前記(g)工程で計測された前記位相欠陥の前記光学像が許容内であれば、転写欠陥がないと判断する工程;
    (i)前記(h)工程で転写欠陥があると判断された場合、前記(e)工程で登録された前記座標で示される前記位相欠陥を含む領域の前記吸収体パターンを除去する工程;
    (j)前記(i)工程で前記吸収体パターンが除去された領域の光学像を計測する工程;
    (k)前記(j)工程で計測された前記光学像に基づいて、修正用の吸収体補償膜の形状を計算する工程;
    (l)前記(k)工程で計算された前記吸収体補償膜の形状に基づいて、前記マスクブランクの表面の前記吸収体パターンが除去された領域に吸収体補償パターンを形成する工程。
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