JP2012088576A - 放音制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カクテルパーティ効果により、マスキング効果が薄れないよう、効果的なマスカ音を放音することができる放音制御装置を提供する。
【解決手段】マスカ音放音装置1,2,3が備える複数のスピーカSP1,SP2,SP3から放音すべきメインマスカ音を決定する。また、メインマスカ音とは異なるサブマスカ音V1,V2,V3を決定する。決定したメインマスカ音を各スピーカSP1,SP2,SP3から放音させる。また、サブマスカ音V1,V2,V3が動的に変化するよう、サブマスカ音V1,V2,V3を複数のスピーカSP1,SP2,SP3から放音させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、周囲音をマスクするためのマスカ音をスピーカから放音させる放音制御装置に関する。
従来、ある音(対象音)が聞こえているときに対象音に近い音響特性(周波数特性など)を持つ別の音が存在した場合、その対象音が聞こえにくくなるという現象(マスキング効果)が一般に知られている。このマスキング効果を利用して、会話の内容が第三者に漏れないようにした所謂スピーチプライバシーと呼ばれる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、マイクロフォン(以下、マイクという)で収音した音声の解析結果(音量レベル及び周波数特性など)に応じてホワイトノイズなどの音源に音響処理を施して、第三者に不快感を与えることのない最低限のマスカ音をスピーカから放音する技術が開示されている。
特開2006−267174号公報
しかしながら、特許文献1の場合、マスカ音を聞き続けた第三者は、マスカ音に耳が慣れる場合がある。この場合、カクテルパーティ効果によりマスクされるべき音声が、第三者に聞き分けられ、話者の会話の内容が把握されるといった問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、カクテルパーティ効果により、マスキング効果が薄れないよう、効果的なマスカ音を放音することができる放音制御装置を提供することにある。
本発明に係る放音制御装置は、第1マスカ音決定手段と、第2マスカ音決定手段と、第1放音制御手段と、第2放音制御手段とを備え、周囲音をマスクするマスカ音を複数のスピーカから放音させる。第1マスカ音決定手段は、複数のスピーカから放音すべき第1マスカ音を決定する。第2マスカ音決定手段は、第1マスカ音決定手段が決定した第1マスカ音とは異なる第2マスカ音を決定する。第1放音制御手段は、第1マスカ音決定手段が決定した第1マスカ音を、複数のスピーカから所定の領域へ放音させる。第2放音制御手段は、第2マスカ音決定手段が決定した第2マスカ音を、複数のスピーカから所定の領域へ放音させる。また、第2放音制御手段は、所定の領域において聴取される第2マスカ音が動的に変化するよう、複数のスピーカから第2マスカ音を放音させる。
この構成では、第1マスカ音を放音する所定の領域で、第1マスカ音とは異なる第2マスカ音が動的に変化して聞こえるように、複数のスピーカから第2マスカ音を放音させる。これにより、所定の領域にいる聴取者は、第1マスカ音により、所定の領域内の音声がマスクされ、その音声が聞こえ難くなるだけでなく、動的に変化する第2マスカ音により、第1及び第2マスカ音に耳が慣れ、第1及び第2マスカ音と周囲音と聞き分けられることを防止できる。例えば、異なる第2マスカ音を各スピーカから放音させ、放音タイミングをずらし、又は、スピーカの音量それぞれを異ならせることで、聴取者が定常的な第1マスカ音のみを聞いて耳慣れし、周囲音の内容を把握するといった問題を回避することができる。
本発明に係る放音制御装置において、第2放音制御手段は、聴取される第2マスカ音の音像定位が変化するよう、前記複数のスピーカから前記第2マスカ音を放音させる。
この構成では、第2マスカ音の音像定位を変化させることで、常に定点から第2マスカ音が聞こえることで、所定の領域にいる聴取者が第1及び第2マスカ音に耳が慣れ、聴取者に第1及び第2マスカ音と周囲音とを聞き分けられるおそれを軽減することができる。
本発明に係る放音制御装置は、第2マスカ音決定手段は、複数の異なる第2マスカ音を決定し、第2放音制御手段は、放音させるスピーカ毎に、第2マスカ音が異なるようにする。
この構成では、スピーカ毎に放音させる第2マスカ音の内容を変更することで、聴取者が第1及び第2マスカ音に耳が慣れ、聴取者に第1及び第2マスカ音と周囲音とを聞き分けられるおそれを軽減することができる。
本発明に係る放音制御装置において、第2放音制御手段は、複数のスピーカから第2マスカ音が放音されるタイミングを制御する。
この構成では、スピーカから放音される第2マスカ音がスピーカ毎に異なるタイミングで放音されるため、聴取者が第1及び第2マスカ音に適応し、周囲音を聞き取れるようになることを防止することができる。
本発明によれば、カクテルパーティ効果により、マスキング効果が薄れないよう、効果的なマスカ音を放音させることができる。
実施形態に係るマスカ音放音装置を備えたマスキングシステムの構成を模式的に示す図である。 マスカ音放音装置の構成を模式的に示すブロック図である。 マスカ音放音装置で実現される機能を模式的に示すブロック図である。 マスカ音放音装置で実行されるマスカ音の放音処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る放音制御装置の別の形態を示す模式図である。
以下、本発明に係る放音制御装置の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。以下に説明する放音制御装置は、マイク及びスピーカを備えたマスカ音を放音するマスカ音放音装置として説明する。なお、マスカ音放音装置は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータなどであってもよい。
図1は、本実施形態に係るマスカ音放音装置を備えたマスキングシステムの構成を模式的に示す図である。本実施形態に係るマスキングシステムは、マスカ音放音装置1,2,3が有線又は無線により直列に接続されている。図1に示すマスカ音放音装置1,2,3は、装置正面から視認した状態を示している。なお、接続するマスカ音放音装置1,2,3の数は適宜変更である。
マスカ音放音装置1,2,3は、装置背面側にいる話者U1,U2の音声を収音可能なマイク(不図示)と、収音した音声をマスクするマスカ音を装置正面側に放音するスピーカSP1,SP2,SP3を備えている。以下では、マスカ音放音装置1,2,3がマスカ音を放音する領域を、マスク領域100,101,102という。また、マスカ音放音装置1,2,3のユーザは、会話の内容が第三者(聴取者)に聞かれたくない話者U1,U2とする。図1では、マスカ音放音装置1,2,3の各スピーカSP1,SP2,SP3を同方向に向けた状態を示しているが、マスカ音放音装置1,2,3は、スピーカSP1,SP2,SP3をそれぞれ別の方向に向けて設置されてもよい。例えば、マスカ音放音装置2のほぼ正面に聴取者がいる場合、マスカ音放音装置1,3のスピーカSP1,SP3の向きをマスカ音放音装置2側で聴取者がいる方向に向けるように配置してもよい。
直列に接続されたマスカ音放音装置1,2,3は、それぞれが親機又は子機に設定されている。本実施形態では、マスカ音放音装置1は、マスカ音放音装置2の親機として設定され、マスカ音放音装置2は、マスカ音放音装置1の子機、かつ、マスカ音放音装置3の親機として設定されるものとする。さらに、マスカ音放音装置3は、マスカ音放音装置2の子機として設定されるものとする。なお、各マスカ音放音装置1,2,3は、例えば、物理的なスイッチにより使用の都度、親機又は子機に設定さてもよいし、予め記憶した設定を読み取って親機又は子機に設定されてもよい。
親機に設定されたマスカ音放音装置1(又は2)は、子機に設定されたマスカ音放音装置2(又は3)に対して、マスカ音の放音制御が可能となっている。放音制御とは、放音するマスカ音の音量制御、放音タイミングの制御、又は放音するマスカ音の内容の変更などである。なお、マスカ音放音装置1がマスカ音放音装置2の動作制御を行った場合、マスカ音放音装置2は、マスカ音放音装置1からの制御内容に従い、マスカ音放音装置3をさらに放音制御するようになっている。このように、一方の装置から他方の装置の放音制御を行えるようにすることで、マスカ音放音装置1,2,3を複数設置しても、話者U1,U2は、各装置の操作が煩雑とならない。
マスカ音放音装置1,2,3は、スピーカSP1,SP2,SP3から定常的なマスカ音(以下、メインマスカ音という)と、動的に変化するマスカ音(以下、サブマスカ音という)との二つのマスカ音をマスク領域100,101,102へ放音する。メインマスカ音(第1マスカ音)は、放音タイミングや内容が変更されない、話者U1,U2の音声を攪乱することを目的とするマスカ音である。サブマスカ音(第2マスカ音)は、メインマスカ音とは異なる内容で、サラウンド処理が施されてスピーカSP1,SP2,SP3から放音され、話者U1,U2の音声を攪乱するだけでなく、聴取者がマスカ音に耳が慣れることを防ぐことを目的とするマスカ音である。例えば、マスカ音放音装置1,2,3は、スピーカSP1,SP2,SP3それぞれから放音するサブマスカ音V1,V2,V3を「Lch」、「Cch」、「Rch」とし、異なるタイミングで、各サブマスカ音V1,V2,V3を順次放音する。このように、スピーカSP1,SP2,SP3から放音するサブマスカ音V1,V2,V3を動的に変化させることで、聴取者が、異なるタイミングで各スピーカSP1,SP2,SP3から異なる内容のサブマスカ音を聞くようにする。その結果、サブマスカ音を人の声にしてサラウンド処理を会話しているように変化させることで、聴取者は、マスカ音放音装置1,2,3の方向で会話しているかのように感じる。
マスク領域100,101,102では、マスカ音により話者U1,U2の音声がマスクされるが、定常的なメインマスカ音のみを放音した場合には、聴取者は、メインマスカ音に適応し、カクテルパーティ効果により、話者U1,U2とメインマスカ音とを聞き分けることができる可能性がある。そこで、サブマスカ音V1,V2,V3を動的に変化させて放音することで、メインマスカ音のみを聞き続けた場合との対比において、聴取者が、マスカ音に耳が慣れることを防ぐことができ、カクテルパーディ効果を抑制して、話者U1,U2の音声をより効果的にマスクすることができる。
以下、マスキングシステムを構成するマスカ音放音装置1,2,3について詳述するが、マスカ音放音装置1,2,3はそれぞれ同じ構成であるため、マスカ音放音装置1を例に挙げて説明する。
図2は、マスカ音放音装置1の構成を模式的に示すブロック図である。マスカ音放音装置1は、制御部10、記憶部11、操作部12、音声入力部13、信号処理部14、音声出力部15及び通信部16を備えている。各部は、バスを介して接続されている。
制御部10は、例えばCPU(Central Processing Unit)などを備えており、上述の各部の動作を制御して、マスカ音放音装置1全体の動作を制御する。記憶部11は、例えばROM(Read Only Memory)などであって、制御部10が読み出すプログラム及びデータなどを記憶している。操作部12は、電源のオンオフ、音量の調節、メインマスカ音やサブマスカ音の変更又は選択など、ユーザによる各種操作を受け付ける。
音声入力部13は、図示しないA/Dコンバータを有し、話者U1,U2の音声を収音するマイクM1が接続されている。音声入力部13は、マイクM1から入力された収音信号をA/DコンバータでA/D変換し、信号処理部14へ出力する。なお、マイクM1が収音する音声は、話者U1,U2音声以外に、空調設備又はオフィス機器などの騒音など含んでいてもよい。
信号処理部14は、例えばDSP(Digital Signal Processor)を有し、音声入力部13から入力された収音信号に基づいて、放音すべきメインマスカ音及びサブマスカ音に係るデータ(以下、メインマスカ音データ及びサブマスカ音データという)を生成し、音声出力部15へ出力する。なお、マスカ音放音装置2,3から放音するメインマスカ音及びサブマスカ音V2,V3は、マスカ音放音装置2,3で決定してもよいし、マスカ音放音装置1で決定してもよい。
マスカ音放音装置2,3で決定する場合、マスカ音放音装置1は、信号処理部14が生成したメインマスカ音データ及びサブマスカ音データをマスカ音放音装置2,3へ送信し、マスカ音放音装置2,3は、送信された内容に応じてメインマスカ音及びサブマスカ音V2,V3を決定する。また、マスカ音放音装置1が決定する場合、マスカ音放音装置1は、信号処理部14が生成したメインマスカ音データ及びサブマスカ音データを、マスカ音放音装置2,3へ送信し、マスカ音放音装置2,3は、受信したメインマスカ音データ及びサブマスカ音データに基づいて、メインマスカ音及びサブマスカ音V2,V3を放音する。
また、マスカ音放音装置1がマスカ音放音装置2,3で実行させる動作内容を決定するようにしてもよい。この場合、マスカ音放音装置1が決定した内容をマスカ音放音装置2,3で実行させる指示データを送信する。指示データを受信したマスカ音放音装置2,3は、指示データに基づいて予め記憶されたメインマスカ音データやサブマスカ音データを取得したり、放音するメインマスカ音及びサブマスカ音の音圧レベルを調整したりする。
音声出力部(第1放音制御手段、第2放音制御手段)15は、図示しないD/Aコンバータ及びアンプなどを有し、スピーカSP1が接続されている。音声出力部15には、信号処理部14で生成されたメインマスカ音データ及びサブマスカ音データが入力される。音声出力部15は、メインマスカ音データ及びサブマスカ音データをD/A変換し、アンプで振幅(ボリューム)を、操作部12などで設定された値に調整した後、スピーカSP1からメインマスカ音及びサブマスカ音V1として放音する。
なお、マスカ音放音装置1でボリューム調整を行った場合、ボリューム調整を他のマスカ音放音装置2,3へ反映させるようにしてもよい。例えば、マスカ音放音装置1でボリュームを小さくした場合、マスカ音放音装置1からマスカ音放音装置2,3へ調整後のボリュームを報知し、マスカ音放音装置2,3は、報知されたボリュームに応じて、自装置でのボリュームを調整する。これにより、例えば、マスカ音放音装置1,2,3から均等な音量(又は近い音量)でメインマスカ音及びサブマスカ音を放音することができ、一のマスカ音放音装置のみが突出して大きい音量を放音するおそれを防止できる。
通信部16は、マスカ音放音装置2と通信接続し、マスカ音放音装置2との間でデータを送受信する。なお、マスカ音放音装置2は、マスカ音放音装置1及びマスカ音放音装置3と接続する。そして、マスカ音放音装置2は、マスカ音放音装置1(又は3)が送信したデータをマスカ音放音装置3(又は1)へさらに送信する。これにより、マスカ音放音装置1は、マスカ音放音装置3との間でデータの送受信が可能となる。
図3は、マスカ音放音装置1で実現される機能を模式的に示すブロック図である。信号処理部14は、FFT(Fast Fourier Transform)21、スペクトル抽出部22、メインマスカ音生成部(第1マスカ音決定手段)23、サブマスカ音生成部(第2マスカ音決定手段)24及びIFFT(Inverse FFT)25等の機能を備えている。また、制御部10は、接続形態取得部31及びサラウンド制御部(第2放音制御手段)32等の機能を備えている。
信号処理部14のFFT21は、音声入力部13からの収音信号に対してフーリエ変換を行い、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。スペクトル抽出部22は、FFT21の結果から、収音信号のスペクトルを抽出する。
メインマスカ音生成部23は、スペクトル抽出部22が抽出した収音信号のスペクトルに基づいて、メインマスカ音データ(周波数軸上のデータ)を生成する。メインマスカ音生成部23は、記憶部11などに予め記憶しておいた汎用的なマスカ音データ(人の音声や環境音、意味の分からない音などを含む)から、収音信号と近似の音響特性を有するマスカ音データを検索してもよいし、収音信号に近似するように、記憶してあるマスカ音データの周波数特性を変更してもよい。さらに、メインマスカ音生成部23は、収音信号を改変してメインマスカ音データを生成してもよい。
メインマスカ音生成部23は、マスカ音放音装置2,3が放音するメインマスカ音を生成してもよいし、自装置が放音するメインマスカ音のみを生成してもよい。また、メインマスカ音生成部23は、生成したメインマスカ音データを、収音信号と対応付けて記憶部11などに記憶するようにしてもよい。この場合、以降収音された同じ収音信号に対しては、同じメインマスカ音が放音される。メインマスカ音生成部23は、収音信号に対応するマスカ音を最初に生成すれば、以降同じ収音信号が入力された場合、マスカ音データの生成や選択などの時間を要する処理を省略することができる。
サブマスカ音生成部24は、メインマスカ音生成部23が生成したメインマスカ音とは異なる内容の周波数軸上のサブマスカ音データを生成する。メインマスカ音生成部23と同様に、サブマスカ音生成部24がサブマスカ音データを生成する方法は適宜変更可能であるが、サブマスカ音生成部24は、サラウンド効果が施されたサブマスカ音が放音された場合に、聴取者にサブマスカ音が会話音のように聞かせるサブマスカ音データを生成することが好ましい。
サブマスカ音生成部24は、マスカ音放音装置1でマスカ音放音装置2,3が放音するサブマスカ音V2,V3を生成する場合、サブマスカ音V1,V2,V3がそれぞれ異なるように、サブマスカ音データを生成する。また、マスカ音放音装置2,3それぞれがサブマスカ音を生成する場合、サブマスカ音生成部24は、マスカ音放音装置2,3が放音するサブマスカ音に応じて、生成したサブマスカ音データを変更する。具体的には、サブマスカ音生成部24は、通信部16を介して、マスカ音放音装置2,3が放音するサブマスカ音V2,V3を取得し、サブマスカ音V1,V2,V3の何れかが同じである場合には、生成したサブマスカ音データを変更する。サブマスカ音生成部24は、自身が生成したサブマスカ音データを変更するようにしてもよいし、マスカ音放音装置2,3に対して変更を指示するようにしてもよい。これにより、マスカ音放音装置1,2,3からは異なるサブマスカ音V1,V2,V3が放音されることになり、聴取者が同じサブマスカ音を聞くことで、メインマスカ音やサブマスカ音に耳が慣れることを回避できる。
IFFT25は、メインマスカ音生成部23及びサブマスカ音生成部24が生成したメインマスカ音データ及びサブマスカ音データに対し、逆フーリエ変換行い、周波数領域の信号を時間領域の信号に変換し、音声出力部15へ出力する。
なお、信号処理部14は、収音信号を時間軸上から周波数軸上に変換しているが、時間上で処理するようにしてもよい。例えば、メインマスカ音生成部23又はサブマスカ音生成部24は、収音信号を複数のフレームに分けて、フレーム順序を入れ替えたり、逆再生したりするなど、時間軸上で処理するようにしてもよい。時間軸上で処理を行う場合、信号処理部14において、FFT21やIFFT25は不要となる。
制御部10の接続形態取得部31は、マスカ音放音装置1,2,3の接続形態を取得する。接続形態とは、直列接続されているマスカ音放音装置1,2,3の接続順序である。
サラウンド制御部32は、接続形態取得部31が取得した接続形態に基づいて、マスカ音放音装置1,2,3に対してサラウンドスピーカのチャンネルを決定する。図1の場合、サラウンド制御部32は、マスカ音放音装置1をLchスピーカ、マスカ音放音装置2をCchスピーカ、マスカ音放音装置3をRchスピーカに決定する。サラウンド制御部32は、決定したチャンネルに従って、サブマスカ音V1,V2,V3の放音制御を行う。 サラウンド制御部32は、例えば、各チャンネル(スピーカSP1,SP2,SP3)からサブマスカ音V1,V2,V3を同じタイミングで放音を開始させる。サブマスカ音V1,V2,V3は内容が異なるため、聴取者は、異なる方向から異なる音が聞こえ、マスカ音放音装置1,2,3の方向で会話が行われているように感じる。また、サラウンド制御部32は、各チャンネルからのサブマスカ音V1,V2,V3の放音タイミングをずらすようにしてもよい。例えば、スピーカSP1の放音タイミングを、スピーカSP2,3の放音タイミングよりも早く(又は遅く)し、サブマスカ音V1,V2,V3の音像定位位置(聴取者と各スピーカとの距離感)を変化させる。これにより、サブマスカ音V1,V2,V3が聴取者に到達するまでに時間差に変化が生じるため、聴取者に対して、マスカ音放音装置1の方向にいる話者と、マスカ音放音装置2,3の方向にいる話者との位置が変化しているかのように感じさせることができる。
また、サラウンド制御部32は、サブマスカ音V1,V2(又はV1,V3)が交互に放音されるようにしてもよいし、サブマスカ音V1,V2,V3それぞれが交互に放音されるようにしてもよい。あるいは、サラウンド制御部32は、あるタイミングで、サブマスカ音V1(又はV2,V3)の音量を大きくしたり、小さくしたりするようにしてもよい。さらには、サブマスカ音V1,V2,V3それぞれの聞こえ方が変化するように、サラウンド制御部32は、それぞれのサブマスカ音データに、反響音や残像音などの音響効果を付加するように、信号処理部14を制御してもよい。
次に、マスカ音放音装置1における動作について説明する。図4は、マスカ音放音装置1で実行されるマスカ音の放音処理の手順を示すフローチャートである。
制御部10は、マイクM1からの収音信号に基づいて、メインマスカ音データを生成し(S1)、スピーカSP1からメインマスカ音を放音する(S2)。制御部10は、予め記憶されたメインマスカ音データから選択してもよいし、収音信号に対して信号処理を行ってメインマスカ音データを生成してもよい。また、制御部10は、マスカ音放音装置2,3から放音するメインマスカ音を生成し、マスカ音放音装置2,3へ送信してもよい。
次に、制御部10は、S1で生成したメインマスカ音データと異なるサブマスカ音データを生成する(S3)。このとき、制御部10は、マスカ音放音装置2,3で放音するサブマスカ音V2,V3それぞれのサブマスカ音データをするようにしてもよい。この場合、制御部10は、生成したサブマスカ音データをマスカ音放音装置2,3へ送信する。そして、制御部10は、放音するサブマスカ音V1のサラウンド制御を行う(S4)。具体的には、制御部10は、マスカ音放音装置1,2,3の接続形態に基づいて、マスカ音放音装置1,2,3に対してサラウンドスピーカのチャンネルを決定する。そして、制御部10は、決定したチャンネルに従って、サブマスカ音V3を放音する(S5)。そして、制御部10は、本処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態において、マスカ音放音装置1,2,3は、定常的なメインマスカ音と、動的なサブマスカ音V1,V2,V3を放音している。例えば、各スピーカSP1,SP2,SP3から、異なるサブマスカ音V1,V2,V3を放音したり、異なるタイミングでサブマスカ音V1,V2,V3を放音したりすることで、メインマスカ音のみを放音した場合との対比において、サブマスカ音V1,V2,V3により聴取者がマスカ音に耳が慣れることを回避できる。これにより、聴取者が、話者U1,U2の音声と、マスカ音との聞き分けをすることを防止できる。また、サブマスカ音V1,V2,V3は、動的に変化するため、あるタイミングではサブマスカ音V1,V2,V3が放音されない領域も発生するが、メインマスカ音は常に放音されているため、マスキング効果を低下させることはない。
なお、マスカ音放音装置の具体的構成などは、適宜設計変更可能であり、上述の実施形態に記載された作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、上述の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
上述の実施形態のように、マスカ音放音装置1,2,3は、話者U1,U2の音声を収音したときにのみマスカ音を放音してもよいし、マスカ音放音装置1,2,3のスイッチがオンされている間、話者U1,U2の音声を収音しなくてもメインマスカ音及びサブマスカ音を放音し続けてもよい。また、サブマスカ音V1、V2,V3はそれぞれ異なる内容としているが、同じ内容であってもよいし、時間毎に音量、放音タイミング又は内容などが変更されてもよい。放音させる複数のメインマスカ音及びサブマスカ音をユーザに報知して、操作部12から、ユーザに選択させるようにしてもよい。マスカ音放音装置1,2,3は、メインマスカ音が放音されている間、サブマスカ音V1、V2,V3を放音し続けてもよいし、聴取者がメインマスカ音に適応しない程度に断続的に放音してもよい。
また、各マスカ音放音装置1,2,3が互いの位置を取得し、マスク領域100,101,102が重ならないように、マスカ音放音装置1,2,3からのマスカ音の放音制御を行うようにしてもよい。例えば、マスカ音放音装置1は、赤外線を放射する赤外線距離計を用いて、マスカ音放音装置1を基準としたときのマスカ音放音装置2,3の座標(位置)を取得し、マスカ音の音量に基づいて、マスク領域100,101,102の範囲を算出する。そして、マスカ音放音装置1は、マスク領域100,101,102が重ならないように、マスカ音の音量を調整してもよい。
また、マスカ音放音装置1,2,3は、例えばマイクで聴取者の声を収音して、聴取者が存在する方向を特定し、聴取者が存在しない方向にはメインマスカ音及びサブマスカ音の音量を下げるようにしてもよい。例えば、聴取者が、マスク領域100,101に存在し、マスク領域102に存在しないと特定した場合、マスカ音放音装置1は、マスカ音放音装置3からのメインマスカ音及びサブマスカ音V3の音量を下げるか、放音させないようにする。また、マスカ音放音装置1,2は、音量を上げる、又は反響音等を付加してサラウンドをより効かせる。これにより、マスカ音放音装置1,2は、マスカ音放音装置3に対する無駄な処理を行う必要がなくなる。
さらに、上述の実施形態では、本発明に係る放音制御装置とした、マスカ音放音装置1,2,3を直列接続した形態としたが、これに限定されない。図5は、本発明に係る放音制御装置の別の形態を示す模式図である。図5に示すように、マスカ音放音装置1が、三つのスピーカSP1,SP2,SP3に接続され、マスカ音放音装置1が各スピーカSP1,SP2,SP3からメインマスカ音及びサブマスカ音を放音するようにしてもよい。
また、スピーカの数は三つでなく、さらに多数又は二つであってもよい。例えば、図5の場合、「Lch」、「Cch」、「Rch」としたサブマスカ音V1,V2,V3を二つのスピーカSP1,SP3から放音する場合、「Cch」としたサブマスカ音V2を、「Lch」及び「Rch」としたサブマスカ音V1,V3それぞれに分配加算し、各スピーカSP1,SP3から放音することで、上述の実施形態と同様のサラウンド効果のあるサブマスカ音の放音を実現することができる。
M1−マイク、SP1,SP2,SP3−スピーカ、V1,V2,V3−サブマスカ音
1,2,3−マスカ音放音装置、10−制御部、11−記憶部、13−音声入力部、14−信号処理部、15−音声出力部、16−通信部、23−メインマスカ音生成部、24−サブマスカ音生成部、32−サラウンド制御部、100,101,102−マスク領域

Claims (4)

  1. 周囲音をマスクするマスカ音を複数のスピーカから放音させる放音制御装置において、
    前記複数のスピーカから放音すべき第1マスカ音を決定する第1マスカ音決定手段と、
    該第1マスカ音決定手段が決定した第1マスカ音とは異なる第2マスカ音を決定する第2マスカ音決定手段と、
    前記第1マスカ音決定手段が決定した第1マスカ音を、前記複数のスピーカから所定の領域へ放音させる第1放音制御手段と、
    前記第2マスカ音決定手段が決定した第2マスカ音を、前記複数のスピーカから前記所定の領域へ放音させる第2放音制御手段と
    を備え、
    前記第2放音制御手段は、
    前記所定の領域において聴取される第2マスカ音が動的に変化するよう、前記複数のスピーカから第2マスカ音を放音させる
    ことを特徴とする放音制御装置。
  2. 前記第2放音制御手段は、
    聴取される第2マスカ音の音像定位が変化するよう、前記複数のスピーカから前記第2マスカ音を放音させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の放音制御装置。
  3. 前記第2マスカ音決定手段は、
    複数の異なる第2マスカ音を決定し、
    前記第2放音制御手段は、
    放音させるスピーカ毎に、第2マスカ音が異なるようにする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の放音制御装置。
  4. 前記第2放音制御手段は、
    前記複数のスピーカから第2マスカ音が放音されるタイミングを制御する
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の放音制御装置。
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