JP2012087426A - 繊維構造体及び液液分離フィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維に特別な表面加工を施していなくても、非相溶性液体からなる処理液中の所望する液体を選択的に透過させる分離フィルターとして好適に用いることができる繊維構造体、さらに、繊維構造体を少なくとも一部に用いた液液分離フィルターを提供する。
【解決手段】平均繊維径が10〜3000nmの繊維から形成されており、目付けが1〜20g/mであることを特徴とする繊維構造体。平均繊維径が10〜3000nmの繊維がポリビニルアルコールであることを特徴とする前記の繊維構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は、平均繊維径が10〜3000nmの繊維からなる繊維構造体および、該繊維構造体が少なくとも構成要素の一部を占める液液分離フィルターに関するものである。
互いに非相溶性の処理液を分離する液液分離技術は、工業分野、環境分野において重要なものであり多くの分野で望まれている。例えば、燃料油、切削油、潤滑油、繊維処理油剤、石油、有機溶剤中に分散した水滴は品質低下や性能劣化に影響を及ぼすため除去する必要がある。また、工業排水中に分散した油滴、海水への流出油、船舶からのオイルなどは環境面から除去の必要性が高まっている。
従来、これら非相溶性の処理液は、比重差を利用して、静置分離、遠心分離などにより分離されてきた。しかしながら、これらの方法は、高エネルギーコストで、かつ大型設備が必要であり、比重差の小さい処理液への適応は困難であった。
近年では装置の小型化、高速処理が可能な微多孔平膜や中空糸膜を用いた膜分離が提案されてきた。しかしながら、微多孔平膜、中空糸膜は作製方法が特殊なため高額であり、さらに微細な孔を利用して分離を行うため、目詰まり、高濾過圧、高エネルギーコストの問題があった。
そこで、特許文献1、特許文献2では安価な繊維構造体である不織布を用いた液液分離フィルターが提案されている。これは、メルトブロー法で作製した不織布に非相溶性の処理液を透過させると、0.1〜50μmの微細液滴同士が不織布内で接触することで0.1mm以上の大きな液滴に成長(粗粒化)することで、不織布を透過したあとの比重差による分離を短時間かつ省エネルギーで簡易に分離する方法が提案されている。また、不織布に撥水処理または撥水処理を施すことで特定の液体のみを透過させる分離方法も提案されているが、処理液の組成によって十分な分離性能が発現しないという問題があった。
そこで、特許文献3では表面加工した不織布を積層することで、対象とする処理液の組成によらず分離性能を持つ不織布が提案されている。
しかしながら、上記の不織布では、粗粒化の場合では水と油の両方が不織布を透過するため、不織布を透過したあとに水と油が再び接触し、再び処理液の状態に戻るという問題があった。さらに、不織布の表面加工により処理液を分離する場合は、不織布の素材によって接着性や反応性を考慮して表面処理材を選定する必要があった。また、使用中の液体との摩擦や洗浄時の摩擦によって表面処理材が剥離し、分離性能が劣化するという問題があった。
特開昭61−257212 特開昭63−156508 特開2000−288303
本発明の目的は、繊維に特別な表面加工を施していなくても、非相溶性液体からなる処理液中の所望する液体を選択的に透過させる分離フィルターとして好適に用いることができる繊維構造体を提供すること、さらに、本発明の繊維構造体を少なくとも一部に用いた液液分離フィルターを提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記のような課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(5)を要旨とするものである。
(1)平均繊維径が10〜3000nmの繊維から形成されており、目付けが1〜20g/mであることを特徴とする繊維構造体。
(2)平均繊維径が10〜3000nmの繊維がポリビニルアルコールであることを特徴とする(1)記載の繊維構造体。
(3)水の含有率が50〜1000質量%であることを特徴とする(1)または(2)記載の繊維構造体。
(4)油の含有率が50〜1000質量%であることを特徴とする(1)または(2)記載の繊維構造体。
(5)(1)または(2)に記載のいずれかの繊維構造体が構成要素の少なくとも一部を占めることを特徴とする液液分離フィルター。
本発明の繊維構造体は、平均繊維径10〜3000nmの繊維から形成されており、微小な空孔を多数有している。このため、非相溶性液体からなる処理液中の所望する液体以外は微小な空孔によって遮断されることで、所望する液体を選択的に透過させる分離フィルターとして好適に用いることが可能である。本発明の繊維構造体は、特別な表面加工を施すことなく使用することができるので、コスト的に有利であり、また耐久性にも優れるものである。
さらに、本発明の繊維構造体は、水または油を繊維構造体に予め含浸させることで、繊維構造体の濡れ性が変化し、処理液から予め含浸させた液体のみを選択的に透過させることが可能であるため、液液分離フィルター用としても好適に用いることが可能である。
また、本発明の液液分離フィルターは、本発明の繊維構造体を構成要素の少なくとも一部に用いたものであるため、優れた分離能力を有するとともに、コスト的に有利に得ることができ、また耐久性にも優れるものである。
本発明の繊維構造体は繊維により構成されたものであるが、繊維を構成するポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ナイロン、アラミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフルオロアルコキシフッ素、ポリカーボネート、ポリエーテルケトン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸-ポリグリコール酸共重合体、セルロース、酢酸セルロース、メチルセルロース、セルロース誘導体、キチン、キチン誘導体、キトサン、キトサン誘導体、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホン酸)、ポリパラフェニレンビニレン等を用いることができる。
上記したような繊維に用いるポリマーとしては、繊維化が容易で、コスト的にも有利に得ることができるため、中でもポリビニルアルコールが好ましい。
本発明で用いることができるポリビニルアルコールとは、ビニルアルコール単位を10モル%以上、好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは50モル%以上含有する重合体であり、通常ビニルエステルやビニルエーテルの単独重合体や共重合体を加水分解(ケン化、加アルコール分解など)することによって得られるものである。
ビニルエステルとしては、酢酸ビニルが代表例として挙げられ、その他にギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、アジピン酸ジビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ソルビン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルが挙げられる。ビニルエーテルとしてはt−ブチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルなどが挙げられる。
ポリビニルアルコールのケン化度としては、水への溶解性、水溶液の安定性、繊維の機械的強度などによって適宜選択すればよいが、ケン化度は60モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。
また、ポリビニルアルコールは、次の単量体単位を含んでいてもよい。これら単量体単位としては、エチレンを除くプロピレン、1−ブテン、イソブテンなどのオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18までのモノ又はジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2-アクリルアミドプロパンスルフォン酸あるいはその酸塩あるいはその4級塩などのアクリルアミド類;メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2-メタクリルアミドプロパンスルフォン酸あるいはその塩などのメタクリルアミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミドなどのN−ビニルアミド類などが挙げられる。
また、ポリビニルアルコールは水に可溶なポリマーであるため必要に応じて熱、架橋剤、光を用いて架橋することで、耐水性および耐薬品性を向上させることが可能である。
さらに、ポリビニルアルコールの平均重合度としては、平均重合度が低すぎると得られる繊維の強度が低下し、また高すぎると水に対する溶解性が低下して生産性が低くなるため、平均重合度が100〜30000であることが好ましく、200〜20000がより好ましく、300〜15000がさらに好ましい。
そして、本発明の繊維は、平均繊維径が10〜3000nmであり、中でも50〜1000nmであることが好ましく、さらには100〜500nmであることが好ましい。平均繊維径が10nm未満であると繊維の機械的強度が低下し、取り扱い性も低下する。一方、平均繊維径が3000nmを超えると、繊維構造体に微細な空孔を形成することができないため、分離フィルターとして使用することが困難になる。なお、本発明における平均繊維径とは単糸の直横断面形状における直径をいうものであり、以下のようにして算出するものである。
繊維構造体を電界放射形走査電子顕微鏡((株)日立製作所S−4000)を用いて観察し、画像に記載されているスケールバーを元に、繊維構造物を形成している繊維の単糸の横断面形状における直径をノギスを用いて測定する。ランダムに選定した単糸20本の繊維径を測定しその平均値を平均繊維径とする。
また、本発明における繊維の長さは、30μm以上であることが好ましく、中でも500μm以上であることが好ましく、さらには1000μm以上であることがより好ましい。繊維の長さが30μm未満では、繊維の長さが不十分となり、繊維構造体とした場合に繊維同士の絡み合いが不十分になり、繊維構造体の形態を保持することが困難となりやすい。一方、繊維の長さは、50cm以下とすることが好ましい。繊維の長さが50cmを超えると、繊維同士の絡み合いが過剰となり、塊状の繊維が発生し、これにより繊維構造体内部に隙間が形成されやすく、隙間から液体が漏れ出すため、分離フィルターとして使用することが困難となりやすい。
本発明の繊維構造体は、液液分離フィルターとして用いることが好適なものであり、液体の透過性、分離性能の観点から、目付けは1〜20g/mであることが必要であり、中でも2〜15g/mであることが好ましく、3〜10g/mであることがより好ましい。目付けが1g/m未満であると、繊維構造体を形成する繊維の量が不十分となるため、処理液中の所望する液体を選択的に透過させる空孔を有する繊維構造体とすることができないため分離フィルターとして用いることが困難となる。
一方、目付けが20g/mを超えると、液体の透過流速が低下するため、効率よく透過させることが困難となり、分離フィルターとして不適なものとなる。
また、本発明の繊維構造体は微細な空孔を多数有し、その平均孔径は前記したような平均繊維径および目付けにより調整可能であるが、平均孔径は0.01〜10μmが好ましく、中でも0.01〜5μmが好ましく、0.03〜2μmがさらに好ましい。平均孔径が0.01μm以下では、液体の透過流速が低下する。一方、平均孔径が10μm以上では、予め含浸した溶液が繊維構造体に保持されないため濡れ性が変化しなかったり、処理液中の粒子の空孔による遮断が不十分になることで分離フィルターとしての効果が得られない。
なお、本発明における平均孔径は、バブルポイント法で測定するものであり、JIS K 3832に従い、PMI社のパームポロメーターを用いて測定するものである。
また、繊維構造体の厚さは、液体の透過性の観点から、70μm以下であることが好ましく、より好ましくは50μm以下で、さらに好ましくは30μm以下である。なお、厚さが薄すぎると、繊維構造体内の平均孔径が大きくなり、分離性能が悪化するため、5μm以上であることが好ましい。なお、目付け、厚さともに、JIS L 1913に従って測定するものである。
上記のような繊維からなる本発明の繊維構造体の形態としては、織物状、不織布状、綿状のもの等が挙げられるが、中でも不織布状とすることが好ましい。
本発明の繊維構造体は、分離フィルターとして好適なものであり、非相溶性液体からなる処理液中の特定の液体のみを選択的に透過させることで、処理液から特定の液体を濾液として分離可能なフィルターとして用いることができる。特に、工業的な利用の観点から水と油の非相溶性処理液の分離フィルターとして用いることが好ましい。
処理液中の油としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−デカン等の各種パラフィン系炭化水素、トリクロルエチレン、トリクロルエタン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロルエチレン、テトラクロルエタン、1,1,2−トリクロル−1,2,2−トリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素、石油エーテル、リグロイン、ガソリン、灯油、軽油、ナフサ等の各種炭化水素化合物の混合物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、シクロペンタン、シクロヘキサンで代表される脂環式炭化水素、各種鉱物油、植物油、動物油、各種エーテル、ケトン、エステル、燃料油、切削油、潤滑油、洗浄液、繊維処理剤、有機溶媒などが挙げられる。
次に、上記のような水と油の非相溶性処理液を本発明の繊維構造体で分離する場合について説明する。中でも繊維としてポリビニルアルコールを用いた繊維構造体の場合は、水溶性ポリマーのポリビニルアルコールは水との濡れ性がよいため、処理液中の水のみを選択的に透過させ、処理液中の水以外の液体は微小な空孔によって遮断することで、繊維に特別な表面処理を施すことなく水を選択的に透過させる分離が可能である。
ただし、分離の初期においては、水と接触したフィルターの一部から水が透過し、その部分がポリビニルアルコールよりも水を透過させやすい(チャネル)になるため、フィルター全体ではなくチャネル部分のみで分離をする場合があり、フィルター全体を効率的に使用できない場合がある。そのため、分離性能、透過流速を安定させるために、予めフィルターに水を含浸した状態で使用することが特に好ましい。
上記のような使用方法を考慮して、本発明の繊維構造体は、繊維構造体全体に水が含まれた状態であることが好ましく、水の含有率が50〜1000質量%であることが好ましい。中でも水の含有率は100〜700質量%であることが好ましく、さらに好ましくは200〜500質量%である。水の含有率が50%以下では、繊維構造体全体をフィルターとして効率的に使用するまでに時間を要する場合がある。また、1000質量%以上では水が過剰となり、ろ過時に不要に処理液に混ざる場合がある。
なお、本発明における水の含有率とは、水を含んだ繊維構造体の質量(A1)を測定し、次に50℃で24時間の熱処理の後、20℃、湿度75%条件下で12時間放置し調湿した繊維構造体の質量(A2)を測定し、下記の式で算出するものである。
水の含有率(質量%)=〔{(A1)−(A2)}/(A2)〕×100
また、繊維構造体に予め油を含浸させることで、繊維構造体の濡れ性が変化し、繊維構造体表面に特別な加工が施されていなくても、処理液から予め含浸させた油のみを選択的に透過させることが可能となり、液液分離フィルターとして好適に用いることができる。
処理液中の油を選択的に透過させたい場合に予め含浸させる油としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−デカン等の各種パラフィン系炭化水素、トリクロルエチレン、トリクロルエタン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロルエチレン、テトラクロルエタン、1,1,2−トリクロル−1,2,2−トリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素、石油エーテル、リグロイン、ガソリン、灯油、軽油、ナフサ等の各種炭化水素化合物の混合物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、シクロペンタン、シクロヘキサンで代表される脂環式炭化水素、各種鉱物油、植物油、動物油、各種エーテル、ケトン、エステル、燃料油、切削油、潤滑油、洗浄液、繊維処理剤、有機溶媒などが例示できる。
上記のような使用方法を考慮して、本発明の繊維構造体は、繊維構造体全体に油が含まれた状態であることが好ましく、油の含有率が50〜1000質量%であることが好ましい。中でも油の含有率は100〜700質量%であることが好ましく、さらに好ましくは200〜500質量%である。油の含有率が50%以下では、繊維構造体全体をフィルターとして効率的に使用するまでに時間を要する場合がある。また、1000質量%以上では油が過剰となり、ろ過時に不要に処理液に混ざる場合がある。
なお、本発明における油の含有率とは、油を含んだ繊維構造体の質量(B1)を測定し、次にメタノールに浸漬して油を除去したのち、繊維構造体を50℃で24時間の熱処理の後、20℃、湿度75%条件下で12時間放置して調湿した繊維構造体の質量(B2)を測定し、下記の式で算出するものである。
油の含有率(質量%)=〔{(B1)−(B2)}/(B2)〕×100
そして、上記したような本発明の繊維構造体の製造方法としては、溶融紡糸法により繊維を得た後、不織布化する方法や電界紡糸法、等が例示できるが、中でも製造プロセスが簡便であることから電界紡糸法により得られたものであることが好ましい。電界紡糸法では紡糸溶液に高電圧を印加して帯電させることで繊維を得ることができる。紡糸溶液を帯電させる方法としては、高圧電源装置と接続した電極を紡糸溶液そのものあるいは容器に接続し、1〜100kVの電圧を印加するのが好ましく、さらには、2〜80kVの電圧を印加しているのが好ましく、さらに好ましくは、5〜50kVの電圧を印加しているのが好ましい。
電圧の種類としては、直流ないし交流のいずれかの電圧であれば良く、直流の場合の極性は、陽極ないし陰極のいずれかであればよい。
具体的な製造方法の例として、金属製ノズルを用いた場合について説明する。繊維構造体に用いるポリマーを溶解させた紡糸溶液を充填した容器に金属ノズルを装着し、ギアポンプなどを用いて溶液を金属ノズル先端まで送りながら、金属ノズルに電圧を印加することで、帯電した紡糸溶液が金属ノズルと対向するように配置した接地あるいは金属ノズルの帯電極性と反対極性を印加した堆積部との間で生じた、静電的な引力が紡糸溶液の表面張力に勝った場合に、紡糸溶液が引き伸ばされる。
引き伸ばされて、体積が減少することで電荷密度が増加し、電気的な反発力により微細化・脱溶媒・固化されることにより、繊維が製造され、堆積部に堆積される。そして、繊維が製造され、堆積部に堆積されることにより不織布を得ることができる。
堆積部の材質や形態は特に限定されるものではなく、ノズルと堆積部の間または、堆積部と同じ位置に基材を設置することで、基材上に繊維を直接堆積させることも可能である。この場合は、本発明の繊維構造体と基材が一体化した複合構造体を得ることができる。
次に、本発明の液液分離フィルターとは、本発明の繊維構造体が構成要素の少なくとも一部を占めるものである。つまり、本発明の繊維構造体そのものをフィルターとして用いたものでもよく、また、基材とともに用いたもの(複合構造体)が挙げられる。
基材を構成する材料は、特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ナイロン、アラミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフルオロアルコキシフッ素、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクタム、ポリ乳酸-ポリグリコール酸共重合体、セルロース、酢酸セルロース、メチルセルロース、セルロース誘導体、キチン、キチン誘導体、キトサン、キトサン誘導体、ガラス、シリカ、アルミナ、ゼオライト、カーボン、ステンレス、金属などが挙げられる。
また、基材の形態としては、織物、不織布、綿、紙、多孔体等の形態のものが挙げられる。
また、本発明の液液分離フィルターが複合構造体の場合は、基材上に本発明の繊維構造体を設けたもの、二層の本発明の繊維構造体間に基材を設けたもの、二層の基材間に本発明の繊維構造体を設けたもの等の形態が挙げられる。
そして、このような複合構造体を得る場合に基材と繊維構造体の剥離が課題となる場合には、必要に応じて、接着剤を用いたり、シーラー機、熱プレス機、加熱ロール機、熱風発生機、超音波ウェルダー機、高周波ウェルダー機、レーザー機を用いたり、ニードルパンチ法、ウォーターパンチ法、ステッチボンド法を用いることで基材と繊維構造体の一部又は全体を接着することが好ましい。
さらに、本発明の液液分離フィルターは、繊維構造体そのもの、または複合構造体としたものを平膜状、円筒状、スパイラル状などの任意の形態として用いることが可能である。さらに、処理量や設置スペースによって、プリーツ加工を施してもよく、このような繊維構造体または複合構造体を備えたカートリッジとして用いるのが好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、後述する各種の特性値の測定及び評価方法は以下のとおりである。
(1)平均繊維径、繊維構造体の目付け、厚さ、平均孔径、水の含有率、油の含有率
前記の方法により測定、算出した。
(2)液液分離フィルターによる分離試験
得られた繊維構造体または複合構造体を直径47mmに切り出し、フィルターホルダー(ADVANTECH、KST−47)に設置する。処理液をポンプでフィルターホルダーへ送液しながら、濾過圧5kPaで分離を行った。濾液を塩化コバルト紙またはオイル試験紙に滴下することで濾液が水か油かを判断し、目的の液体が透過してきた場合には分離能力がある(○)、目的の液体で無い場合には分離能力が無い(×)とした。
なお、処理液は下記の(E−1)、(E−2)、(E−3)の3種を用いた。
(3)濾液の水分濃度測定
透過してきた濾液中の水分濃度についてはMKC−3P(京都電子産業製)にてカールフィッシャー法で水分濃度を測定した。
(4)濾液の油分濃度測定
透過してきた濾液中の油分濃度については油分濃度分析計にて油分濃度を測定した。
(5)透過流速
処理液をポンプで送液し、濾過圧が5kPaで安定した後、濾液10mLを得るのに要した時間を5回測定し、その平均値を透過流速とした。
処理液:
(E−1)
水とトルエンを質量比80:20で混合したあと、42kHzの超音波を1分間照射することで水中にトルエンが分散した処理液「E−1」を作製した。
(E−2)
水と塩化メチレンを質量比20:80で混合したあと、42kHzの超音波を1分間照射することで塩化メチレン中に水が分散した処理液「E−2」を作製した。
(E−3)
水とn−ヘキサンを質量比80:20で混合したあと、42kHzの超音波を1分間照射することで水中にヘキサンが分散した処理液「E−3」を作製した。
実施例1
ポリビニルアルコールの固形分濃度が8.0質量%、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の固形分濃度が2.0質量%の水溶液となるように調製して紡糸溶液を製造した。
内径1mmの金属ノズルをつけた注射器に10mLの紡糸溶液を充填し、金属ノズルに15kVを印加して電界紡糸法により不織布状の繊維構造体を製造した。そして、150℃、30分間熱処理を施し、繊維構造体を得た。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、以下の条件で行った。
処理液E−1を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が350質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
処理液E−2を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて塩化メチレンを滴下することで塩化メチレンの含有率が400質量%の状態とし、E−2の処理液の分離試験を行った。
処理液E−3を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が380質量%の状態とし、E−3の処理液の分離試験を行った。
実施例2
電界紡糸の際に、堆積部にステンレス織物(繊径0.05mm、目開き0.077mm、200メッシュ)を設置し、基材として該ステンレス織物を用いた以外は、実施例1と同様に電界紡糸を行い、さらに実施例1と同様に熱処理を施し、複合構造の繊維構造体を得た。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、以下の条件で行った。
処理液E−1を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が345質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
処理液E−2を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて塩化メチレンを滴下することで塩化メチレンの含有率が380質量%の状態とし、E−2の処理液の分離試験を行った。
処理液E−3を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が360質量%の状態とし、E−3の処理液の分離試験を行った。
実施例3
電界紡糸の際に、堆積部に芯がポリエステル(PET)、鞘がポリエチレン(PE)の芯鞘繊維からなる目付け30g/mのスパンボンド不織布(PET/PE不織布)を設置し、基材として該PET/PE不織布を用いた以外は、実施例1と同様に電界紡糸を行い、さらに実施例1と同様に熱処理を施し、PET/PE不織布の一部を熱融着させて一体化させた複合構造の繊維構造体を得た。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、以下の条件で行った。
処理液E−1を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が435質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
処理液E−2を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて塩化メチレンを滴下することで塩化メチレンの含有率が370質量%の状態とし、E−2の処理液の分離試験を行った。
処理液E−3を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が390質量%の状態とし、E−3の処理液の分離試験を行った。
実施例4
紡糸溶液の充填量を4mLに変更した以外は実施例2と同様にして複合構造の繊維構造体を得た。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、以下の条件で行った。
処理液E−1を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が379質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
処理液E−2を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて塩化メチレンを滴下することで塩化メチレンの含有率が350質量%の状態とし、E−2の処理液の分離試験を行った。
処理液E−3を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が350質量%の状態とし、E−3の処理液の分離試験を行った。
比較例1
紡糸溶液の充填量を1mLに変更した以外は実施例2と同様にして複合構造の繊維構造体を得た。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、以下の条件で行った。
処理液E−1を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が180質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
処理液E−2を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて塩化メチレンを滴下することで塩化メチレンの含有率が150質量%の状態とし、E−2の処理液の分離試験を行った。
処理液E−3を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が130質量%の状態とし、E−3の処理液の分離試験を行った。
比較例2
紡糸溶液の充填量を100mLにした以外は実施例2と同様にして複合構造体を得た。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、以下の条件で行った。
処理液E−1を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が620質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
処理液E−2を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて塩化メチレンを滴下することで塩化メチレンの含有率が650質量%の状態とし、E−2の処理液の分離試験を行った。
処理液E−3を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が790質量%の状態とし、E−3の処理液の分離試験を行った。
比較例3
湿式紡糸により作製した平均繊維径10μmのポリビニルアルコール繊維を長さ50mmに切断した後、抄紙によって目付け10g/mの湿式不織布(繊維構造体)を得た。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が500質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
なお、液液分離フィルターによる分離試験においては、以下の条件で行った。
処理液E−1を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が500質量%の状態とし、E−1の処理液の分離試験を行った。
処理液E−2を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて塩化メチレンを滴下することで塩化メチレンの含有率が440質量%の状態とし、E−2の処理液の分離試験を行った。
処理液E−3を用いた場合:得られた繊維構造体にピペットを用いて水を滴下することで水の含有率が320質量%の状態とし、E−3の処理液の分離試験を行った。
表1から明らかなように、実施例1から4で得られた繊維構造体は、平均繊維径10〜3000nmの繊維から形成されており、微小な空孔を多数有していため、非相溶性液体からなる処理液中の所望する液体以外は微小な空孔によって遮断されることで、特別な表面加工を施すことなく、所望する液体を選択的に透過させることが可能な液液分離フィルターとして好適に使用することができた。さらに、水または油を繊維構造体に予め含浸させて、繊維構造体の濡れ性を変化させることで、処理液から予め含浸させた液体のみを選択的に透過させることが可能である液液分離フィルターとして好適に使用することができた。
一方、比較例1の繊維構造体は、平均繊維径10〜3000nmの繊維から形成されているものの、目付けが小さすぎたため、また、比較例3の繊維構造体は、平均繊維径が大きすぎたため、いずれの繊維構造体も処理液中の所望する液体以外を遮断するのに十分に小さい孔径のものとならなかった。このため、予め含浸させた溶液が繊維構造体に保持されず、濡れ性も変化しないため、分離能力がなく、液液分離フィルターとして使用することができなかった。比較例2の繊維構造体は、平均繊維径10〜3000nmの繊維から形成されているものの、目付けが大きすぎたため、透過流速が遅く、効率よく透過させることが困難なものであった(液液分離フィルターとして不適なものであった)。

Claims (5)

  1. 平均繊維径が10〜3000nmの繊維から形成されており、目付けが1〜20g/mであることを特徴とする繊維構造体。
  2. 平均繊維径が10〜3000nmの繊維がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
  3. 水の含有率が50〜1000質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の繊維構造体。
  4. 油の含有率が50〜1000質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の繊維構造体。
  5. 請求項1または2に記載のいずれかの繊維構造体が構成要素の少なくとも一部を占めることを特徴とする液液分離フィルター。
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