JP2012083161A - パターンノイズのシミュレーション装置及びパターンノイズのシミュレーション方法 - Google Patents

パターンノイズのシミュレーション装置及びパターンノイズのシミュレーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】演算量を抑制しつつ、パターンノイズの予測精度を向上し得るパターンノイズのシミュレーション装置及びパターンノイズのシミュレーション方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るパターンノイズのシミュレーション装置は、トレッド部210のタイヤ径方向における変位量を演算する変位量演算部を備える。変位量演算部は、タイヤの回転軸AXを中心とした円弧状の基準ラインBLを基準として変位量を演算する。基準ラインBLは、溝部212の溝底212btと、ベルト層230よりもタイヤ径方向内側に位置するカーカス層との間に設けられ、当該変位量は、パターンノイズの音量と対応付けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、路面と接地する際に発生するパターンノイズの予測に用いられるデータを算出するパターンノイズのシミュレーション装置及びパターンノイズのシミュレーション方法に関する。
自動車などの車両に装着される空気入りタイヤ(以下、タイヤ)は、様々なノイズを発生する。従来、このようなノイズのうち、車両の走行に伴って、トレッド部が路面に接地する際に発生するパターンノイズ(具体的には、ピッチノイズ)をシミュレーションにより予測する装置が提案されている。
例えば、トレッド部を二次元の形状として捉え、当該形状に基づいてパターンノイズを予測するシミュレーション装置が知られている(例えば、特許文献1)。また、トレッド部を三次元の形状として捉え、当該形状に基づいてパターンノイズを予測するシミュレーション装置も知られている(例えば、特許文献2)。
特開平4−148840号公報(第13−14欄、第3図) 特開2004−85235号公報(第6頁、第3図)
しかしながら、上述した従来のシミュレーション装置には、次のような問題があった。すなわち、トレッド部を二次元の形状として捉えるシミュレーション装置の場合、近年の複雑化されたトレッドパターンを有するタイヤが発生するパターンノイズを高精度で予測するには限界がある。
また、トレッド部を三次元の形状として捉えるシミュレーション装置の場合、近年の複雑化されたトレッドパターンに適用すると、演算量が膨大となるため現実的でない。
そこで、本発明は、演算量を抑制しつつ、パターンノイズの予測精度を向上し得るパターンノイズのシミュレーション装置及びパターンノイズのシミュレーション方法の提供を目的とする。
本発明の特徴は、路面(路面R)と接地する陸部(陸部211)と、前記陸部よりもタイヤ径方向内側に凹んだ溝部(溝部212)とがトレッド部(トレッド部210)に形成され、前記溝部よりもタイヤ径方向内側にベルト層を有するタイヤが、前記路面と接地する際に発生するパターンノイズの予測に用いられるデータを算出するパターンノイズのシミュレーション装置(シミュレーション装置100)であって、前記トレッド部のタイヤ径方向における変位量を演算する変位量演算部(変位量演算部109)を備え、前記変位量演算部は、前記タイヤモデルの回転軸(回転軸AX)を中心とした円弧状の基準ライン(基準ラインBL)を基準として前記変位量を演算し、前記基準ラインは、前記溝部の溝底(溝底212bt)と、前記ベルト層(ベルト層230)よりもタイヤ径方向内側に位置するカーカス層との間に設けられ、前記変位量は、パターンノイズの音量と対応付けられていることを要旨とする。
上述した本発明の特徴において、前記変位量演算部によって演算された前記変位量に基づいて、前記パターンノイズの音圧レベルを決定する音圧レベル決定部を備えてもよい。
上述した本発明の特徴において、変位量演算部は、前記タイヤモデルが前記路面を転動したときに、前記路面に先に接地する側である踏み込み側のトレッド部における前記変位量を演算してもよい。
上述した本発明の特徴において、前記変位量演算部によって演算された前記変位量に基づいて、前記変位量の大きさを所定の色と対応付けて表示する変位量表示部を備えてもよい。
上述した本発明の特徴において、前記変位量演算部によって演算された前記変位量に基づいて、前記トレッド部において変位する部分を表示する変位部分表示部を備えてもよい。
本発明の特徴によれば、演算量を抑制しつつ、パターンノイズの予測精度を向上し得るパターンノイズのシミュレーション装置及びパターンノイズのシミュレーション方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るパターンノイズのシミュレーション装置100の機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係るシミュレーション装置100によるパターンノイズのシミュレーション動作フロー図である。 本発明の実施形態に係るタイヤモデル200の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るタイヤモデル200の変位量を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る基準ラインBLの変位量の演算方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る変位部分表示部115によるトレッド部210の表示例を示す図である。 本発明の実施形態に係る変位量表示部117による変位量の表示例を示す図である。 基準ラインBL(ベルト層230の最外層)における変位振幅の積算値と、シミュレーション対象のタイヤが装着された室内音圧レベルとの関係を示すグラフである。
次に、本発明に係るパターンノイズのシミュレーション装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)パターンノイズのシミュレーション装置の機能ブロック構成
図1は、本実施形態に係るパターンノイズのシミュレーション装置100の機能ブロック図である。シミュレーション装置100は、タイヤモデル200(図3(a)及び(b)参照)が路面と接地する際に発生するパターンノイズの予測に用いられるデータを算出する。具体的には、シミュレーション装置100は、トレッド部210(図3(a)及び(b)参照)が路面と接地する際の変位量を算出する。
図1に示すように、シミュレーション装置100は、タイヤモデル作成部101、パターンモデル作成部103、路面モデル作成部105、条件設定部107、変位量演算部109、音圧レベル決定部111、音圧レベル表示部113、変位部分表示部115及び
変位量表示部117を備える。
タイヤモデル作成部101は、タイヤモデル200を作成する。また、パターンモデル作成部103は、タイヤモデル200の一部を構成するトレッドパターンを作成する。
図3(a)及び(b)は、タイヤモデル200の一例を示す。図3(a)及び(b)に示すように、タイヤモデル200は、パターンモデル200Pを含む。また、タイヤモデル200は、溝部212よりもタイヤ径方向内側にベルト層230を有する。さらに、タイヤモデル200は、ベルト層230よりもタイヤ径方向内側に位置するカーカス層240を有する。
パターンモデル200Pは、陸部211と、陸部211よりもタイヤ径方向内側に凹んだ溝部212とが形成されたトレッド部210の形状を規定する。溝部212は、タイヤ幅方向に沿って延びるラグ溝である。なお、溝部212は、必ずしもタイヤ幅方向に対して平行でなくてもよい。
タイヤモデル200は、シミュレーションの対象となるタイヤ(空気入りタイヤ)の形状・構造・材料のモデル化に用いられる。パターンモデル200Pは、シミュレーションの対象となるタイヤのトレッドパターンの詳細なモデル化に用いられる。なお、パターンモデル200Pは、少なくても演算条件におけるタイヤ接地長の2倍以上有していることが望ましい。
タイヤモデル作成部101及びパターンモデル作成部103は、タイヤモデル200のトレッド部210の一部分または全体をパターンモデル200Pに置き換えることで、特定のトレッドパターンを再現した一つのタイヤモデル200を作成する。
路面モデル作成部105は、タイヤモデル200が転動して進んでいく領域に対応する路面R(図4(a)〜(c)参照)をモデル化する。路面モデル作成部105によってモデル化される路面は、平面または曲面である。また、路面摩擦係数は任意の値に設定できる。
条件設定部107は、タイヤモデル200及び路面モデル作成部105によってモデル化された路面Rを用いた解析条件や境界条件(例えば、内圧・荷重)を設定する。
変位量演算部109は、モデル化された路面Rにタイヤモデル200(具体的には、パターンモデル200P)の一部を接触させつつ転動させたときにおけるタイヤモデル200及びパターンモデル200Pの変位量を演算する。
具体的には、変位量演算部109は、タイヤモデル200(具体的には、パターンモデル200P)の一部を接触させつつ転動させたときにおけるトレッド部210のタイヤ径方向における変位量を演算する。
ここで、図4(a)〜(c)は、タイヤモデル200の変位量を模式的に示す。変位量演算部109は、タイヤモデル200の回転軸AXを中心とした円弧状の基準ラインBLを基準としてトレッド部210のタイヤ径方向(具体的には、図4(a)のZ方向)における変位量を演算する。
タイヤモデル200は、陸部211が路面Rと接地すると、タイヤ径方向内側に向かって変位する。さらにタイヤモデル200が転動すると、タイヤ径方向内側に向かって変位した陸部211、具体的には、溝部212の溝底212btを含む接地端付近のトレッド部210は、タイヤ径方向外側に向かって変位する。タイヤモデル200は、このような陸部211、具体的には、溝部212の溝底212btを含む接地端付近のトレッド部210のタイヤ径方向における変位を繰り返す。変位量演算部109は、このようなトレッド部210の変位量を演算する。
また、陸部211と溝部212とを比較すると、陸部211を形成するゴムブロックが存在しない溝部212の変位量は、陸部211の変位量よりも大きい。つまり、溝部212によってタイヤ径方向における繰り返し変位が起こる。溝部212の変位量は、陸部211の変位量よりも大きいが、陸部211のみでは、タイヤ径方向における変形は起きない。
本実施形態では、基準ラインBLは、溝部212の溝底212btと、ベルト層230の最外層との間に設けられる。なお、基準ラインBLは、ベルト層230の最外層と重なる位置であることが、当該変位量の高精度な計測(予測)の観点から好ましい。また、基準ラインBLは、溝底212btとカーカス層240との間に設けられていればよい。
また、変位量演算部109は、タイヤモデル200が路面Rを転動したときに、路面Rに先に接地する側である踏み込み側のトレッド部210における当該変位量を演算することが好ましい。
特に、トレッド部210のショルダー側における変位量を演算する場合には、踏み込み側のトレッド部210における変位量を演算することによって、高精度なシミュレーションを実現し得る。一方、トレッド部210のセンター側における変位量を演算する場合には、必ずしも踏み込み側に限定されず、路面Rから後に離れる側である蹴り出し側のトレッド部210における変位量を演算することによっても、高精度なシミュレーションを実現し得る。なお、変位量の正確な計測(予測)位置は、タイヤモデル200(タイヤ)のサイズにも左右されるが、一般的な乗用自動車用のタイヤであれば、トレッド部210と路面Rとの接地端から30mm程度離れた位置とすることが好ましい。また、接地端から30mm離れた位置までの変位量の積算値とすることがさらに好ましい。
変位量演算部109は、上述したトレッド部210の変位量の演算結果に基づいて、トレッド部210に沿った曲面(円弧面)の変形軌跡を演算し、トレッド部210の各位置における変位量の大きさを演算する。なお、具体的なトレッド部210の変形軌跡の演算方法については後述する。
音圧レベル決定部111は、変位量演算部109によって演算された変位量に基づいて、パターンノイズの音圧レベルを決定する。具体的には、音圧レベル決定部111は、変位量と、車両の室内音圧レベル(単位:dBA)とが対応付けられたテーブル、若しくは当該対応関係を表す数式に基づいて、パターンノイズの音圧レベルを決定する。なお、音圧レベル決定部111は、利用するテーブルや数式を変更することによって、車外における音圧レベル限らず、車両の室内音圧レベルを対象としてもよい。
音圧レベル表示部113は、音圧レベル決定部111によって決定された音圧レベルを表示する。すなわち、音圧レベル表示部113は、シミュレーションの対象としたタイヤが路面を転動した際に発生すると予測されたパターンノイズ(ピッチノイズ)の音圧レベルを表示する。
変位部分表示部115は、変位量演算部109によって演算された変位量に基づいて、トレッド部210において変位する部分を表示する。図6は、変位部分表示部115によるトレッド部210の表示例を示す。
図6に示すように、変位量(z方向における変位量:単位mm)の大きい部分は濃い色で表示され、変位量の小さい部分は、薄い色で表示される。「センター」及び「ショルダー」は、トレッド部210のセンター側及びショルダー側をそれぞれ示す。また、「フミ」及び「ケリ」は、トレッド部210の踏み込み側及び蹴り出し側をそれぞれ示す。また、変位部分表示部115は、トレッド部210の各部がどのように変位するかを時間の経過とともに表示する。
変位量表示部117は、変位量演算部109によって演算された変位量に基づいて、当該変位量の大きさを所定の色と対応付けて表示する。つまり、音圧レベル表示部113は、変位量の大きさを色分布で可視化する。図7は、変位量表示部117による変位量の表示例を示す。
図7に示すように、変位量(具体的には振幅)の大きい部分は濃い色で表示され、変位量の小さい部分は、薄い色で表示される。図7に示すように、変位量表示部117による表示例によれば、踏み込み側及び蹴り出し側の接地端近傍における変位量が極めて大きいことが明確となる。
(2)パターンノイズのシミュレーション方法
図2は、上述したシミュレーション装置100によるパターンノイズのシミュレーション動作フローを示す。
図2に示すように、ステップS10において、シミュレーション装置100は、シミュレーションの対象とするタイヤの設計案を設定する。設計案には、タイヤモデル200の形状、構造、材料及びトレッドパターンなどが含まれる。
シミュレーション装置100は、ステップS20〜S40において、タイヤモデル200、路面Rのモデル、及びパターンモデル200Pを作成する。なお、これらモデルの作成方法は、従来のシミュレーション装置(例えば、特開2004−85235号公報)と同様である。
また、ステップS50において、シミュレーション装置100は、タイヤモデル200及びモデル化された路面Rを用いた解析条件及び境界条件(例えば、内圧・荷重)を設定する。
ステップS60において、シミュレーション装置100は、トレッドパターン(パターンモデル200P)を有するタイヤモデル200の転動状態を解析する。具体的には、シミュレーション装置100は、上述したように、基準ラインBL(図4(b)及び(c)参照)を基準としてトレッド部210のタイヤ径方向における変位量を演算する。
ステップS70において、シミュレーション装置100は、トレッド部210に沿った曲面(円弧面)の変形軌跡を演算する。
ここで、図5(a)〜(d)は、トレッド部210に沿った曲面(円弧面)、つまり、基準ラインBLの変位量の演算方法を説明するための図である。図5(a)に示すように、シミュレーション装置100は、回転軸AXを基準とした座標系(x, y, z)におけるタイヤモデル200各部の変位量を演算するが、演算ステップ毎に各節点の座標位置が全く異なるので、このままではタイヤ中心からの相対座標としての変形を演算することができない。
そこで、図5(b1)及び(b2)に示すように、演算ステップ毎に、変位量を予め設定したグリッドに近似する。なお、グリッドの座標系は任意のもので構わない。例えば、x, yグリッドを固定してz座標を比較すればよい。或いは、円筒座標系としてzθグリッドを固定してR座標を比較してもよい。なお、図では、理解を容易にするため二次元で表示しているが、実際には三次元で当該処理が実行される。
このような処理によって、図5(c)に示すように、ステップNからステップN+1への変化を、タイヤ中心に固定した座標系におけるタイヤの変位量として表現できる。
ステップS80において、シミュレーション装置100は、トレッド部210に沿った曲面における変位量を抽出する。図5(d)は、シミュレーション装置100が抽出したz座標における変位量の抽出例を示す。
ステップS90において、シミュレーション装置100は、抽出した変位量と対応付けられている音圧レベルを表示し、シミュレーション結果を評価する。
ステップS100において、シミュレーション装置100は、シミュレーションの結果、シミュレーションの対象としたタイヤモデル200の性能が良好か否かを設計者に判定させる。
当該性能が合格基準に達して良好の場合、ステップS110において、当該設計案が採用される。一方、当該性能が合格基準に達しない場合、ステップS120において、設計者により設計案が修正される。
また、ステップS130において、シミュレーション装置100は、トレッド部210に沿った曲面における変位量を可視化する(上述した図6及び図7参照)。
(3)作用・効果
図8は、基準ラインBL(ベルト層230の最外層)における変位振幅の積算値と、シミュレーション対象のタイヤが装着された室内音圧レベルとの関係を示すグラフである。なお、図8のグラフに示すデータは、以下の条件で計測したものである。
・ タイヤサイズ: 195/65R15のタイヤ
・ 適合リムサイズ: 6J-15
・ 設定内圧: 180kPa
・ 設定荷重: 4.52kN
・ 設定速度: 80km/h
・ 試験方法: 室内ドラム試験機によりタイヤを転動させ、タイヤ側方においてマイクロフォンを用いて音圧を測定
図8に示すように、基準ラインBLのタイヤ径方向における変位量と、室内音圧レベルとの間には、明確な相関関係が存在する。つまり、基準ラインBLのタイヤ径方向における変位量についてシミュレーションを実行すれば、パターンノイズを高精度で予測できることが解る。
すなわち、シミュレーション装置100によれば、基準ラインBLを基準としたトレッド部210のタイヤ径方向における変位量を演算することによって、パターンノイズ(ピッチノイズ)を高精度に予測することが可能となる。
また、このような演算方法は、従来のトレッド部を三次元の形状として捉えるシミュレーション装置(変形計算と音響計算とを併用するシミュレーション装置)のように演算量が膨大となることもない。さらに、トレッド部210のタイヤ径方向における変位量を演算するだけであるため、近年の複雑化されたトレッドパターンを有するタイヤにも柔軟に対応できる。
このため、シミュレーション装置100は、タイヤの設計案の騒音性能予測に有効であり、シミュレーション装置100を活用することによって、タイヤの試作を伴わない改良を促進でき、タイヤ開発の効率化及びタイヤ性能(静粛性)の向上に寄与する。
また、本実施形態では、当該変位量や変位部分が可視化されるため、シミュレーションの対象としたタイヤの評価が容易となる。
(4)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、上述した実施形態では、シミュレーション装置100が抽出した変位量と音圧レベルとの対応付けを実行したが、当該対応付けは、シミュレーション装置100ではなく、他のコンピュータや作業者が直接行っても構わない。
また、パターンノイズは、室内音圧レベルでなく他の値(例えば、車外騒音レベル(実際の車両を用いた測定値)であっても構わない。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
100…シミュレーション装置
200…タイヤモデル
200P…パターンモデル
210…トレッド部
211…陸部
212…溝部
212bt…溝底
230…ベルト層
240…カーカス層
AX…回転軸
BL…基準ライン
R…路面

Claims (6)

  1. 路面と接地する陸部と、前記陸部よりもタイヤ径方向内側に凹んだ溝部とがトレッド部に形成され、前記溝部よりもタイヤ径方向内側にベルト層を有するタイヤモデルが、前記路面と接地する際に発生するパターンノイズの予測に用いられるデータを算出するパターンノイズのシミュレーション装置であって、
    前記トレッド部のタイヤ径方向における変位量を演算する変位量演算部を備え、
    前記変位量演算部は、前記タイヤモデルの回転軸を中心とした円弧状の基準ラインを基準として前記変位量を演算し、
    前記基準ラインは、前記溝部の溝底と、前記ベルト層よりもタイヤ径方向内側に位置するカーカス層との間に設けられ、
    前記変位量は、パターンノイズの音量と対応付けられているパターンノイズのシミュレーション装置。
  2. 前記変位量演算部によって演算された前記変位量に基づいて、前記パターンノイズの音圧レベルを決定する音圧レベル決定部を備える請求項1に記載のパターンノイズのシミュレーション装置。
  3. 前記変位量演算部は、前記タイヤモデルが前記路面を転動したときに、前記路面に先に接地する側である踏み込み側のトレッド部における前記変位量を演算する請求項1または2に記載のパターンノイズのシミュレーション装置。
  4. 前記変位量演算部によって演算された前記変位量に基づいて、前記変位量の大きさを所定の色と対応付けて表示する変位量表示部を備える請求項1乃至3の何れか一項に記載のパターンノイズのシミュレーション装置。
  5. 前記変位量演算部によって演算された前記変位量に基づいて、前記トレッド部において変位する部分を表示する変位部分表示部を備える請求項1乃至4の何れか一項に記載のパターンノイズのシミュレーション装置。
  6. 路面と接地する陸部と、前記陸部よりもタイヤ径方向内側に凹んだ溝部とがトレッド部に形成され、前記溝部よりもタイヤ径方向内側にベルト層を有するタイヤモデルが、前記路面と接地する際に発生するパターンノイズの予測に用いられるデータを算出するパターンノイズのシミュレーション方法であって、
    前記トレッド部のタイヤ径方向における変位量を演算するステップと、
    演算された前記変位量に基づいて、前記パターンノイズの音圧レベルを決定するステップと
    を備え、
    前記変位量を演算するステップでは、前記タイヤモデルの回転軸を中心とした円弧状の基準ラインを基準として前記変位量を演算し、
    前記基準ラインは、前記溝部の溝底と、前記ベルト層の最外層との間に設けられ、
    前記変位量は、パターンノイズの音量と対応付けられているパターンノイズのシミュレーション方法。
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