JP2012082865A - Head gasket - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はヘッドガスケットに関し、特に熱伝導性を高めたヘッドガスケットに関する。 The present invention relates to a head gasket, and more particularly to a head gasket with improved thermal conductivity.
エンジンでは、シリンダブロック、シリンダヘッド間に設けられるヘッドガスケットの熱伝導性を高めることがある。特許文献1では、ヘッドガスケットのうち、燃焼室の周囲の部分に高熱伝導材からなる熱交換部を設けた火花点火式内燃機関が開示されている。 In an engine, the thermal conductivity of a head gasket provided between a cylinder block and a cylinder head may be increased. Patent Document 1 discloses a spark ignition type internal combustion engine in which a heat exchanging portion made of a high thermal conductivity material is provided in a portion around a combustion chamber in a head gasket.
またエンジンでは、排気ポートの断熱性を高めることがある。特許文献2では、表層部の内側を中空の空気断熱層とした二重殻構造を成す鋳鉄製の排気ポート部品を、シリンダヘッドの鋳造時に鋳ぐるみして埋設することで形成した排気ポートが開示されている。 In addition, the engine may improve the heat insulation of the exhaust port. Patent Document 2 discloses an exhaust port formed by casting a cast iron exhaust port component having a double shell structure with a hollow air heat insulation layer inside the surface layer portion and embedding it when casting the cylinder head. Has been.
図6はヘッドガスケット10Xを介したシリンダブロック51、シリンダヘッド52間の伝熱についての説明図である。(a)はポイントP1からP4までにおける伝熱の方向を示す。(b)はポイントP1からP4までにおけるシリンダブロック51およびシリンダヘッド52の温度傾向を示す。
FIG. 6 is an explanatory diagram of heat transfer between the
ポイントP1は、シリンダブロック51のボア周辺部のうち、吸気側の部分に対応する位置を示す。ポイントP2およびP4は、シリンダブロック51のボア周辺部のうち、隣り合うボアとの間(ボア間)の部分に対応する位置を示す。ポイントP3は、シリンダブロック51のボア周辺部のうち、排気側の部分に対応する位置を示す。ヘッドガスケット10Xは、シリンダブロック51のボア周辺部に対応する部分全体に高熱伝導材101を備えたガスケットである。(a)では、ヘッドガスケット10Xの要部(シリンダブロック51のボア周辺部に対応する部分)をシリンダブロック51とともにシリンダヘッド52側から示している。
Point P <b> 1 indicates a position corresponding to the intake side portion of the bore peripheral portion of the
(a)に示すように、シリンダブロック51はブロック側ウォータジャケット(以下、W/Jと称す)511を備えている。ブロック側W/J511はシリンダ51aの壁部をなすボア周辺部に隣接して設けられている。ブロック側W/J511は流通する冷却水でボア周辺部の冷却を促進する。これに対し、ヘッドガスケット10Xは次のようにしてボア周辺部の冷却をさらに促進する。
As shown to (a), the
すなわち、ポイントP1、P2およびP4では、(b)に示すようにシリンダブロック51のほうがシリンダヘッド52よりも温度が高くなる傾向がある。このため、ヘッドガスケット10Xは、(a)に示すようにポイントP1、P2およびP4でシリンダブロック51からシリンダヘッド52への伝熱を促進する。そしてこれにより、ボア周辺部の冷却をさらに促進する。
That is, at the points P1, P2, and P4, the temperature of the
ところが、ポイントP3では、(b)に示すようにシリンダヘッド52のほうがシリンダブロック51よりも温度が高くなる傾向がある。これは、シリンダヘッド52がポイントP3で高温の排気ガスの影響を受けるためである。
However, at the point P 3, the temperature of the
このため、ヘッドガスケット10Xを設けた場合には、(a)に示すようにポイントP3でシリンダヘッド52からシリンダブロック51への伝熱が促進されることがある。そしてこれにより、ポイントP3でシリンダブロック51の温度が上昇することがある。一方、これに対してポイントP3は、シリンダブロック51において筒内に流入した吸気が当たる部分となる。このため、ヘッドガスケット10Xを設けた場合には、例えば高負荷運転時に吸気の温度上昇を招く結果、ノッキングが発生することがある。
For this reason, when the
本発明は上記課題に鑑み、ノッキングを好適に改善可能なヘッドガスケットを提供することを目的とする。 In view of the above problems, an object of the present invention is to provide a head gasket that can suitably improve knocking.
本発明はエンジンのシリンダブロック、シリンダヘッド間に設けられるヘッドガスケットであって、前記シリンダブロックのボア周辺部に対応する部分のうち、排気側の部分に第1の部分を備えるとともに、その他の部分に第2の部分を備え、前記第1の部分のうち、前記シリンダヘッド側の部分に第1の断熱材を設けるとともに、前記シリンダブロック側の部分に第1の高熱伝導材を設け、前記第2の部分を第2の高熱伝導材で形成し、前記第1および第2の部分の間に第2の断熱材をさらに設けたヘッドガスケットである。 The present invention is a head gasket provided between a cylinder block and a cylinder head of an engine, and a portion corresponding to the bore peripheral portion of the cylinder block is provided with a first portion on an exhaust side portion, and the other portions. A first heat insulating material is provided on the cylinder head side portion of the first portion, and a first high heat conductive material is provided on the cylinder block side portion. In the head gasket, the second portion is formed of a second high thermal conductive material, and a second heat insulating material is further provided between the first and second portions.
本発明によれば、ノッキングを好適に改善できる。 According to the present invention, knocking can be preferably improved.
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。 Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
図1はエンジン50Aの概略構成図である。エンジン50Aは火花点火式内燃機関であり、シリンダブロック51と、シリンダヘッド52と、ピストン53と、点火プラグ54と、吸気弁55と、排気弁56と、ヘッドガスケット10Aとを備えている。
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of the
シリンダブロック51にはシリンダ51aが形成されている。シリンダ51aにはピストン53が設けられている。シリンダブロック51にはヘッドガスケット10Aを介してシリンダヘッド52が設けられている。すなわち、ヘッドガスケット10Aはシリンダブロック51、シリンダヘッド52間に設けられている。シリンダ51a、シリンダヘッド52およびピストン53は、燃焼室Eを形成している。シリンダヘッド52には、燃焼室Eの上部中央に臨むようにして点火プラグ54が設けられている。
A
シリンダヘッド52には燃焼室Eに吸気を導く吸気ポート52aと、燃焼室Eからガスを排出する排気ポート52bが形成されている。また、吸気ポート52aを開閉する吸気弁55と、排気ポート52bを開閉する排気弁56とが設けられている。
The
シリンダブロック51には、ブロック側W/J511が設けられている。ブロック側W/J511は、シリンダ51aの周辺部に設けられている。具体的にはブロック側W/J511は、シリンダ51aの壁部をなすボア周辺部に隣接するようにして吸気側および排気側に設けられている。
The
シリンダヘッド52には、ヘッド側W/J521から524までが設けられている。ヘッド側W/J521は吸気ポート52aの周辺部に、ヘッド側W/J522は排気ポート52bの周辺部に、ヘッド側W/J523は点火プラグ54の周辺部にそれぞれ設けられている。また、ヘッド側W/J524は吸排気弁55、56間や、その他の部分を冷却するために設けられている。
The
図2はヘッドガスケット10Aの要部を示す図である。図3はヘッドガスケット10Aの側面図である。図2では、ヘッドガスケット10Aの要部をシリンダブロック51とともにシリンダヘッド52側から示している。図3では、図2に示す矢印に沿って見たヘッドガスケット10Aの一部Rを示している。
FIG. 2 is a view showing a main part of the
図2に示すように、ヘッドガスケット10Aは、シリンダブロック51のボア周辺部に対応する部分のうち、排気側の部分に第1の部分11を備えるとともに、その他の部分に第2の部分12を備えている。第2の部分12は具体的には、シリンダブロック51のボア周辺部に対応する部分のうち、第1の部分11および後述する第2の断熱材13を除く部分となっている。
As shown in FIG. 2, the head gasket 10 </ b> A includes the
図3に示すように、第1の部分11は第1の断熱材111と第1の高熱伝導材112と基板113とを備えている。第1の断熱材111と第1の高熱伝導材112とは、基板113にコーティングされている。第1の断熱材111は例えばゴムであり、第1の高熱伝導材112は例えば銅やグラファイトである。また、基板113は例えばSUSである。
As shown in FIG. 3, the
第1の部分11は、次のようにして形成されている。すなわち、まず、表面に第1の断熱材111をコーティングした基板113をベースとして、反対側の面に第1の断熱材111をコーティングするとともに基板113を積層する。そして、積層した基板113の表面に第1の高熱伝導材112をコーティングするとともに、基板113を積層する。さらに、積層した基板113の表面に第1の熱伝導材112をコーティングする。
The
ヘッドガスケット10Aではこのようにして第1の部分11のうち、シリンダヘッド52側の部分(表面)に第1の断熱材111を設けている。また、シリンダブロック51側の部分(表面)に第1の高熱伝導材112を設けている。
In the
第2の部分12は、第2の高熱伝導材121で形成されている。第2の高熱伝導材121は例えば鉄、アルミ、銅などを基材とするカーボンナノチューブ(CNT)の複合材である。部分11、12の間には、さらに第2の断熱材13が設けられている。第2の断熱材13は例えばゴムである。第2の断熱材13は部分11、12間に形成される隙間を埋めるようにコーティングすることで設けられている。
The
高熱伝導材112、121には、ヘッドガスケット10Aのうち、シリンダブロック51のボア周辺部に対応する部分以外の部分を構成するガスケット材よりも熱伝導率が高い材料を適用できる。第2の断熱材13は、部分11、12間のうち、少なくとも第1の部分11が備える第1の高熱伝導材112と、第2の部分12との間に設けることができる。断熱材111、13間や、高熱伝導材112、121間では、同じ材料を適用してもよい。
As the high thermal
次にヘッドガスケット10Aの作用効果について説明する。図4はヘッドガスケット10Aの熱の流れについての説明図である。ヘッドガスケット10Aは、第1の部分11に第1の断熱材111を備えている。このため、シリンダヘッド52のうち、排気側の部分の温度が排気ガスの影響で高まっても、破線の矢印および×印で模式的に示すようにシリンダヘッド52からシリンダブロック51への伝熱を抑制できる。そしてこれにより、シリンダブロック51のボア周辺部のうち、排気側の部分の温度上昇を抑制できる。
Next, the function and effect of the
また、ヘッドガスケット10Aは第1の部分11に第1の高熱伝導材112を備えている。このため、第1の断熱材111があっても、矢印で模式的に示すようにシリンダブロック51のボア周辺部のうち、排気側の部分からブロック側W/J511に熱を逃がすことができる。そしてこれにより、ヘッドガスケット10Aは排気側の部分の冷却を促進できる。
The head gasket 10 </ b> A includes a first high thermal
また、ヘッドガスケット10Aは第2の部分12を第2の高熱伝導材121で形成している。このため、矢印で模式的に示すようにシリンダブロック51のボア周辺部のうち、排気側の部分以外の部分で、シリンダブロック51からシリンダヘッド52への伝熱を促進できる。そしてこれにより、シリンダブロック51のボア周辺部の冷却を促進できる。
Further, the head gasket 10 </ b> A has the
また、ヘッドガスケット10Aは第2の断熱材13を備えている。このため、破線の矢印および×印で模式的に示すように、第1の高熱伝導材112を介して第2の高熱伝導材121からシリンダブロック51に熱が伝わることも抑制できる。結果、これによっても、シリンダブロック51のボア周辺部のうち、排気側の部分の温度上昇を抑制できる。そしてこれらにより、ノッキングを好適に改善できる。
Further, the head gasket 10 </ b> A includes a second
図5はエンジン50Bの概略構成図である。エンジン50Bは、ヘッドガスケット10Aの代わりにヘッドガスケット10Bを備える点と、第3の断熱材20をさらに備える点以外、エンジン50Aと実質的に同一である。ヘッドガスケット10Bは、前述したヘッドガスケット10Xと同一のものであり、高熱伝導材101には例えば第2の高熱伝導材121と同様の材料を適用できる。第3の断熱材20は、排気ポート52bのうち、シリンダブロック51側の部分に設けられている。第3の断熱材20は例えば樹脂をコーティングすることで設けることができる。
FIG. 5 is a schematic configuration diagram of the
次にエンジン50Bの作用効果について説明する。エンジン50Bでは、第3の断熱材20が、破線の矢印および×印で模式的に示すように排気ガスからシリンダヘッド52の排気側、且つ排気ポート52bよりもシリンダブロック51側の部分に熱が伝わることを抑制する。そしてこれにより、当該部分の温度上昇を抑制する。このためエンジン50Bは、矢印で模式的に示すようにシリンダブロック51のボア周辺部のうち、排気側の部分からシリンダヘッド52への伝熱を促進できる。結果、シリンダブロック51のボア周辺部に対応する部分全体に高熱伝導材101を設けたヘッドガスケット10Bを備えた場合でも、ノッキングを好適に改善できる。
Next, the function and effect of the
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。 Although the embodiments of the present invention have been described in detail above, the present invention is not limited to such specific embodiments, and various modifications and changes can be made within the scope of the gist of the present invention described in the claims. It can be changed.
ヘッドガスケット 10A、10B、10X
高熱伝導材 101
第1の部分 11
第1の断熱材 111
第1の高熱伝導材 112
第2の部分 12
第2の高熱伝導材 121
第2の断熱材 13
第3の断熱材 30
エンジン 50A、50B
シリンダブロック 51
シリンダヘッド 52
High
First
First high
Second high
Second
Third insulation 30
Claims (1)
前記シリンダブロックのボア周辺部に対応する部分のうち、排気側の部分に第1の部分を備えるとともに、その他の部分に第2の部分を備え、
前記第1の部分のうち、前記シリンダヘッド側の部分に第1の断熱材を設けるとともに、前記シリンダブロック側の部分に第1の高熱伝導材を設け、
前記第2の部分を第2の高熱伝導材で形成し、
前記第1および第2の部分の間に第2の断熱材をさらに設けたヘッドガスケット。
A head gasket provided between a cylinder block and a cylinder head of an engine,
Of the portions corresponding to the bore peripheral portion of the cylinder block, the exhaust portion includes a first portion, and the other portions include a second portion,
Among the first portions, the first heat insulating material is provided on the cylinder head side portion, and the first high heat conductive material is provided on the cylinder block side portion,
Forming the second portion with a second high thermal conductivity material;
A head gasket further provided with a second heat insulating material between the first and second portions.
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