JP2012081115A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波診断装置において、受信信号に含まれる不要信号成分が抑圧されるようにする。特に、受信信号列方向に沿った位相分布において折り返しが生じているような場合においても位相の乱れを的確に評価できるようにする。
【解決手段】遅延処理後かつ加算処理前の複数の受信信号が複数の複素信号に変換される。複数の複素信号に基づいて隣接チャンネルごとに位相差が演算される。位相差の平均値が位相の乱れ度合いを示すものとして求められ、その平均値に基づいて受信信号の利得を可変するための係数が演算される。受信信号列方向にそって位相が大きく乱れている場合には平均値が大きくなり、これにより係数が小さくなる。その結果、受信信号の利得が小さくされ、不要信号成分が効果的に抑圧される。
【選択図】図2

Description

本発明は超音波診断装置に関し、特に、不要信号成分を低減する技術に関する。
超音波画像の画質を高めるためには、受信信号処理において、サイドローブ(side lobe)、グレーティングローブ(grating lobe)、雑音(ノイズ)などの不要信号(不要成分)を低減することが望まれる。
受信ビームフォーマでは、フォーカシングのため、複数の振動素子からの複数の素子受信信号が整相処理(遅延処理)され、その後にそれらが加算される。加算後において、RF信号としてのビームデータが得られる。ビームデータは超音波画像の形成で用いられる。フォーカス点からの反射波であれば、遅延処理後の複数の素子受信信号間では位相が揃っているため、加算後において振幅の大きいRF信号が得られる。これに対して、フォーカス点以外の所からの反射波の場合、複数の素子受信信号間で位相が一致していないため、振幅の低いRF信号しか得られない。
不要信号成分を低減する従来技術として、位相の乱れの評価指標として、各チャンネルの受信信号の位相の標準偏差に着目するPCF (Phase Coherence Factor)を用いて、受信信号中の不要信号成分を低減する技術がある(非特許文献1)。しかし、かかる従来技術においては、実際には位相が揃っていても位相が乱れていると判断する場合がある。すなわち、PCFを用いて振幅情報に重み付けして画像化を行った場合、サイドローブやグレーティングローブ等によるアーチファクトは低減されるが、実質部に局所的な黒抜けが発生することがある。以下に具体的に説明する。
PCFは、各チャンネルの信号の位相の標準偏差に着目する評価指標である。以下の(1)式にPCFの計算式を示す。
Figure 2012081115
上記(1)式中の変数sf(k)は以下のように定義される。
Figure 2012081115
ここで、iはチャンネル番号であり(i=1,2,…N)、kは深度であり、Si(k)は遅延処理後のRF受信信号についての解析信号(当該受信信号を複素信号として表現したもの)であり、SIi(k)は解析信号の実数成分であり、SQi(k)は解析信号の虚数成分であり、φi(k)は解析信号から求まる位相の瞬時値であり、σ(φi(k))は位相の瞬時値についての標準偏差である。標準偏差という観点から信号の並び方向における位相の乱れ度合いを評価するものである。γはPCFの感度を決めるパラメータである(但しγ≧0)。φA(k)は、逆正接tan-1を求める際に生じる折り返しの影響を低減するために導入された変数であり、φi(k)がゼロより小さい場合にはφi(k)にπを足した値をとり、φi(k)がゼロ以上の場合にはφi(k)からπを引いた値をとる。これは折り返しを前提としてベースラインシフトに相当する演算を行っておくものである。但し、(2)式においては、各深度ごとにσ(φi(k))とσ(φiA(k))の内で小さい方が選択される。なお、PCFが負となる場合はPCF(k)=0とする。
全てのチャンネルで完全に位相が揃っている場合には、位相の標準偏差は0となるため、PCFは1となる。一方、位相が乱れると、位相の標準偏差が大きくなるため、PCFは1より小さくなる。このPCFで、後段の振幅情報に重み付けをすることで、不要信号が多く含まれる、位相の乱れた信号の影響を弱めることができる。
しかし、PCFを用いた処理においては、位相の乱れ度合いが正当に評価される場合とされない場合がある。図5には、位相の乱れ度合いが正当に評価される位相分布の例が示されている。図6には、位相の乱れ度合いが正当に評価されない位相分布の例が示されている。図5に示すように、全チャンネルの位相がπを超えない広がりで分布するとき、φA(k) を導入することで、折り返しの影響なく、位相の乱れ度合いを評価できる。具体的に説明すると、図5においては、φi(k)とφiA(k)の両者が示されている。前者は折り返し手前の部分100a,100bと折り返し部分100dとからなり、折り返し部分100dは真の部分100cの折り返し現象として観測されたものである。このような位相分布に対して上記(5)式の演算を行った結果としてφiA(k)が生成される(シフト演算につき図中の各矢印を参照)。それはベースライン付近に分布し、その標準偏差σ(φiA(k))は小さな値となる(ちなみにσ(φi(k))は大きな値となり、それは(2)式から採用されない)。
一方、図6に示すように、位相がπを超える広がりで分布するとき、位相の分布位置によっては、φiA(k)を導入しても、位相の折り返しの影響を回避できない場合がある。具体的には、φi(k)は、折り返し手前の部分102a,102b,102c,102dと、折り返し部分102fとからなる。折り返し部分102fは真の部分102eの折り返し現象として観測されたものである。φi(k)に対して上記(5)式を適用してφiA(k)を生成すると、それは両端部分と中間部分とからなる非連続の波形であり、位相の乱れ度合いを過大評価してしまうことになる。本来であれば、図7に示すような波形として、位相の乱れ度合いが評価されるべきであるが、φiA(k)による折り返し修正は位相がπを超える広がりで分布する場合には機能しなくなるのである。このようなことから、PCFを用いて振幅情報に重み付けをした場合、実質部で極端に振幅が弱められる箇所が生じて、それが局所的な画像の黒抜けとして現れることがある。
J. Camacho,et al, "Phase Coherence Imaging", IEEE trans. UFFC, vol.56, No.5, 2009.
本発明の目的は、不要信号成分の低減で利用する係数の演算にあたり、複数の素子受信信号について位相の乱れの状態をより的確に評価できるようにすることにある。
本発明に係る超音波診断装置は、超音波を送受波し、複数の素子受信信号を出力する複数の振動素子と、前記複数の素子受信信号に対して遅延処理を施す遅延処理手段と、前記遅延処理後の複数の素子受信信号に対して複素変換処理を適用することにより複数の複素信号を生成する複素変換処理部と、前記複数の複素信号からなる信号列において隣接信号間で複素演算を実行することにより複数の位相差を求める位相差演算部と、前記複数の位相差に基づいて不要信号成分抑制用の係数を求める係数算出部と、前記係数に基づいて前記複数の素子受信信号に基づく受信信号の利得が可変されるようにする利得可変部と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、複数の素子受信信号から複数の複素信号が生成され、複素信号間での複素演算によって位相差が求められる。すなわち、複数の素子受信信号の並び方向において複数の位相差が演算される。それら全体として同方向における位相の乱れ度合いを示すものである。複数の位相差の積算値又は平均値として複数の位相差が定量化され、それから利得調整用つまり不要信号成分抑制用の係数が演算される。望ましくは、信号間の位相差は、2つの複素信号間における複素演算の結果値に対する逆正接から演算される。位相差を利用するので折り返しという問題は生じにくい。
複素変換処理は遅延処理後に実行されるが、遅延処理前に複素変換処理が実行されてもよい。遅延処理後に受信信号(ビームデータ)を生成するために加算処理が実行されるが、その場合、遅延処理後の複数の素子受信信号が加算処理されてもよいし、遅延処理後かつ複素変換処理後の複数の複素信号が加算処理されてもよい。利得の可変は、係数の乗算によって、係数に相当する信号の減算によって、その他の手法によって実現可能である。振動素子列における隣接素子間において位相差が演算されてもよいし、離散的に設定された代表振動素子間において位相差が演算されてもよい。
望ましくは、前記複数の位相差についてそれぞれ絶対値を演算する手段が設けられ、前記係数算出部は、前記複数の位相差についての複数の絶対値の積算値又は平均値に基づいて前記係数を算出する。位相差が正負の符号を有する場合、その絶対値をとれば、それらの積算値又は平均値として位相の乱れ度合いを的確に定量化することができる。
望ましくは、前記係数算出部は、前記積算値又は平均値が大きい場合には前記受信信号の利得が小さくなるように前記係数を生成し、前記積算値又は平均値が小さい場合には前記受信信号の利得が大きくなるように前記係数を生成する。積算値及び平均値はいずれも定量化の結果値として同質的なものである。平均値によればチャンネル数(参照信号数)が変動してもそれに影響を受けないという利点を得られる。
望ましくは、前記係数は各ビーム方向に沿って各深度で演算され、前記ビーム方向に並んだ複数の係数に対して一次元平滑化処理を施し、又は、前記ビーム方向及びビーム並び方向に並んだ複数の係数に対して二次元平滑化処理を施す手段が設けられ、平滑化後の係数を用いて前記受信信号の利得が可変される。この構成によれば画質の急峻な変動を緩和できる。
本発明によれば、複数の素子受信信号について位相の乱れの状態をより的確に評価できる。よって、不要信号成分の抑圧を適切に行って黒抜け等の画質低下を防止又は軽減することが可能となる。
本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態を示すブロック図である。 図1に示した係数演算部の構成例を示すブロック図である。 他の実施形態を示すブロック図である。 図3に示した係数演算部の構成例を示すブロック図である。 折り返しが生じている位相分布と折り返し対処後の位相分布とを示す図であって、位相の乱れ度合いを正確に評価できる場合を示す図である。 折り返しが生じている位相分布と折り返し対処後の位相分布とを示す図であって、位相の乱れ度合いを正確に評価できない場合を示す図である。 比較例としての位相分布を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示すブロック図である。この超音波診断装置は医療の分野において用いられ、生体に対する超音波の送受波によって得られた受信信号に基づいて超音波画像を形成する装置である。本実施形態においては、超音波画像としてBモード断層画像が形成されているが、もちろんドプラ画像等が形成されてもよい。
図1において、アレイ振動子10は、超音波探触子内に配置され、複数の振動素子12により構成される。複数の振動素子12は直線状に配列されている。もちろん、それらが円弧状に配列されていてもよい。複数の振動素子12を利用して超音波ビーム(送信ビーム、受信ビーム)が形成され、それが電子的に走査される。電子走査方式としては、電子セクタ走査、電子リニア走査等が知られている。1Dアレイ振動子に代えて2Dアレイ振動子を用いることも可能である。
送信部14は送信ビームフォーマーである。すなわち、送信部14は送信時において複数の振動素子12に対して所定の遅延関係を有する複数の送信信号を供給する。これにより送信ビームが形成される。受信時において、生体内の各点からの反射波がアレイ振動子10にて受波される。これにより複数の受信信号(素子受信信号)が生じ、それが増幅部16へ出力される。増幅部16、遅延部20及び信号加算部24が受信部を構成し、その受信部は受信ビームフォーマーである。
増幅部16は、複数のアンプ18により構成されている。その後段には遅延部20が設けられ、その遅延部20は複数の遅延器22により構成されている。それらの遅延器22によって遅延処理(整相処理)が実行される。各遅延器22に与える遅延時間すなわちディレイデータは制御部42から供給される。遅延部20の後段にアポダイゼーション処理部が設けられてもよい。A/D変換部については図示省略されている。遅延処理後の複数の受信信号(複数の素子受信信号)が信号加算部24に入力される。そこでそれらの複数の受信信号が加算され、電子的に受信ビームが形成される。整相加算処理後の受信信号が検波部26に出力されている。検波部26は検波処理を行う公知の回路である。制御部42には入力部44が接続されている。
本実施形態においては、不要信号成分の抑圧を行うために不要信号成分抑圧部28が設けられている。それは、具体的には、係数演算部30及び乗算器32を有する。係数演算部30は、遅延処理後かつ加算処理前の複数の素子受信信号に基づいて不要信号成分抑圧用の係数(評価値)を演算する回路であり、その係数を利用して実際に不要信号成分の抑圧処理を実行するのが乗算器32である。乗算器32においては、検波後の受信信号に対して係数が乗算され、不要信号成分の大小に応じて受信信号が抑圧(低減)される。係数の求め方については後に詳述する。
不要信号抑圧処理後の受信信号は信号処理部34へ送られる。信号処理部34は対数変換等の各種信号処理を実行し、その処理後の信号が画像形成部36へ送られる。画像形成部36は本実施形態においてデジタルスキャンコンバータ(DSC)により構成されている。これによりBモード断層画像が構成される。その画像のデータは表示処理部38を介して表示器40へ送られる。本実施形態においてはBモード画像が形成されているが、2次元血流画像等が形成されてもよい。上記説明においては不要信号成分を抑圧する処理において、係数の乗算が行われていたが、信号の減算等の他の手法を利用して不要信号成分の抑圧あるいは低減を行うようにしてもよい。
深さ方向に並ぶ複数の係数からなる一次元係数列に対して平滑化処理を施した上で平滑化後の係数を乗算器に与えるようにしてもよい。あるいは、深さ方向及びビーム走査方向に整列した二次元係数列に対して二次元の平滑化処理を施した上で平滑化後の係数を乗算器に与えるようにしてもよい。これによれば画質の急峻な変化を緩和できる。
本実施形態では、位相の乱れ度合いの評価に当たって、隣接チャンネル間で受信信号の位相差を求め、複数の位相差の絶対値の平均値により構成される評価指標を用いる。具体的には以下の(6)式と(7)式に評価指標の一例を示す。(6)式と(7)式は選択的に使用可能である。それらにおいて評価指標はPTF(k)として表現されている (PTF: Phase Transit Factor)。
Figure 2012081115
上記(8)式の変数Δφi(k)は以下で定義される。
Figure 2012081115
ここで、iはチャンネル番号であり(i=1,2,…N-1)、kは深度を示し、Nはチャンネル数を示している。Si(k)は遅延処理後のRF受信信号についての解析信号(当該受信信号を複素信号として表現したもの)であり、SIi(k)は解析信号の実数成分であり、SQi(k)は解析信号の虚数成分であり、φi(k)は解析信号から求まる位相の瞬時値であり、σ(φi(k))は当該瞬時値の標準偏差であり、pはPCFの感度を決めるパラメータである(但しp≧0)。評価値が負となる場合は、PTF(k) =0とする。なお、0≦PTF(k)≦1を満たし、かつ、A(k)に関する単調減少関数であれば、評価指標を求める数式は(6)式、(7)式には限られない。
上記(9)式は、隣接チャンネル間における位相差Δφi(k)を求めるものである。上記(8)式は、全隣接チャンネル間にわたる位相差Δφi(k)の平均値としてA(k)を求めるものである。実際には位相差の絶対値についての平均値が演算される。絶対値を利用するのは、位相差が正になる場合と負になる場合とがあり、両者が相殺されてしまうことを防止するためである。上記(6)式及び(7)式のいずれもA(k)の増大に伴ってPTF(k)を減少させる式である。上記の演算においては、個々のチャンネルの位相それ自体を捉えるのではなく、チャンネル間の位相差を捉えるので、その位相差において折り返しが生じる例外的な場合を除いて、位相分布の状態を的確に評価することが可能となる。
すなわち、位相が完全に揃っている場合には、A(k)=0となるため、評価指数PTF(k)は1となる。位相の乱れが大きくなると、A(k)が大きな値を取るため、評価値PTF(k)が小さくなる。このような評価指標を用いることにより、図6に示した位相分布と、図7に示した位相分布とを同じ位相の乱れ度合いとして評価することが可能となる。この例に限らず、信号列方向にπを超える広がりで位相が分布する場合において、折り返しの影響で位相の乱れを過大評価してしまう可能性を低減できる。この評価指標を重み付け用の係数として用い、それによって振幅情報に重み付けをすることで、実質部において極端に振幅が弱められるケースが改善され、局所的な黒抜けが抑制される。
図2には図1に示した係数演算部30の構成例が示されている。s1(k)〜sN(k)が遅延処理後の受信信号を示している。それらの受信信号は複数のヒルベルト変換器50に入力され、それぞれ複素信号に変換される。ヒルベルト変換器50に代えて直交検波器等の複素信号変換器を利用するようにしてもよい。複数のヒルベルト変換器50の出力として、複数の複素信号が生じる。それぞれの複素信号は実部と虚部とからなる。隣接チャンネル間あるいは隣接受信信号間ごとに位相差算出器52が設けられ、各位相差算出器52においては上記(9)式に基づいて2つの複素信号について位相差Δφi(k)を演算する。各絶対値演算器54は、(8)式中の絶対値演算を行い、平均処理器56が(8)式中の平均演算を実行する。これにより平均値A(k)が求まる。これは位相差の平均値を示し、位相の乱れ度合いを示すものである。係数算出器58は、その平均値A(k)から(6)式又は(7)式に基づいて評価指標PTF(k)を演算する。これは重み付け用の係数として利用される。各深度ごとに係数が演算され、それが検波後の受信信号に乗算される。これによって不要信号成分が抑圧される。位相の乱れ度合いが大きい場合、受信信号に乗算される係数としての評価指標PTF(k)は小さくなる。つまり、受信信号の抑圧度は大きくなる。乱れ度合いが小さい場合、評価指標PTF(k)係数は大きくなる。つまり、受信信号の抑圧度は小さくなる。係数算出器58の後段に一次元又は二次元の平滑化回路を設けるのが望ましい。
図3及び図4には他の実施形態が示されている。この実施形態では、複数の遅延器22と信号加算部24Aとの間に複数のヒルベルト変換器50が設けられている。すなわち、図1及び図2に示した実施形態では、係数演算部の内部で複素信号変換が実施されていたが、この図3及び図4に示す実施形態では、受信部の内部で複素信号変換が実施されている。図3において、各ヒルベルト変換器50からの複素信号が信号加算部24A及び係数演算部30Aに出力されている。信号加算部24Aからの加算結果である複素信号が検波部26Aに入力され、そこで検波が実行される。これにより検波後の受信信号(スカラー信号)が得られ、それに対して乗算器32において利得調整用の係数が乗算される。図4には図3に示した係数演算部30Aの具体的な構成例が示されている。複数の複素信号が複数の位相差算出器52に入力され、隣接チャンネル間ごとに位相差が演算される。それ以降は図2に示した構成と同様である。
上記実施形態では隣接素子間において位相差が演算されていたが、複数の素子の中から離散的に選択された複数の素子間で位相差が演算されてもよい。
10 アレイ振動子、20 遅延部、24 信号加算部、28 不要信号成分抑圧部、30 係数演算部、32 乗算器。

Claims (4)

  1. 超音波を送受波し、複数の素子受信信号を出力する複数の振動素子と、
    前記複数の素子受信信号に対して遅延処理を施す遅延処理手段と、
    前記遅延処理後の複数の素子受信信号に対して複素変換処理を適用することにより複数の複素信号を生成する複素変換処理部と、
    前記複数の複素信号からなる信号列において隣接信号間で複素演算を実行することにより複数の位相差を求める位相差演算部と、
    前記複数の位相差に基づいて不要信号成分抑制用の係数を求める係数算出部と、
    前記係数に基づいて前記複数の素子受信信号に基づく受信信号の利得が可変されるようにする利得可変部と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記複数の位相差についてそれぞれ絶対値を演算する手段が設けられ、
    前記係数算出部は、前記複数の位相差についての複数の絶対値の積算値又は平均値に基づいて前記係数を算出する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記係数算出部は、前記積算値又は平均値が大きい場合には前記受信信号の利得が小さくなるように前記係数を生成し、前記積算値又は平均値が小さい場合には前記受信信号の利得が大きくなるように前記係数を生成する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記係数は各ビーム方向に沿って各深度で演算され、
    前記ビーム方向に並んだ複数の係数に対して一次元平滑化処理を施し、又は、前記ビーム方向及びビーム並び方向に並んだ複数の係数に対して二次元平滑化処理を施す手段が設けられ、
    平滑化後の係数を用いて前記受信信号の利得が可変されることを特徴とする超音波診断装置。
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