JP2012081058A - 医療用照明装置 - Google Patents

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久太郎 島田
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Abstract

【課題】照明の照度分布を変化させることができ、手術の様々な状況に対応することができる医療用照明装置を提供する。
【解決手段】光源12と、光源12の照射方向に対向して設けられ、光源12に向かって凹状の曲面を有する反射鏡14と、光源12と反射鏡14との間隔を変更させる可動部とを有し、光源12から放射された光を反射鏡14で反射させて対象物側に射出するように構成された照明部2を備え、可動部による光源12と反射鏡14との間隔の変更作用により、該照明部2による照明の照度分布を変更させるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば病院の手術室などに設置され、患者の施術する患部を照明する医療用照明装置に関するものである。
従来から、病院の手術室などに設置され、患者の施術する患部を照明する医療用照明装置として、複数の照明による照光を施術する患部において重ね合わせることにより、施術する患部に施術者やその助手の影が生じないようにする多灯式医療用無影照明灯が用いられている(引用文献1参照)。また、近年の医療用照明装置には、その光源として、ハロゲンランプなどの白熱電球に代わり、比較的に発熱量が小さく高輝度な発光ダイオードが用いられている。さらに最近では、演色性の高い発光ダイオードを用いた医療用照明装置も現れてきている。
一方、手術の現場では、施術する患部の違いや術式の多様化などにより、面積の大きな患部の場合や狭くて深い患部の場合など様々であり、このような施術する患部の違いや多様な術式に対応できる医療用照明装置が要求されている。
特開平09−154852号公報
しかしながら、引用文献1の多灯式医療用無影照明灯による照明は、照度分布が一定であり、施術する患部の違いや多様な術式に対応などに対応することができないという問題がある。
そこで、本発明は、照明の照度分布を変化させることができ、手術の様々な状況に対応することができる医療用照明装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明に係る医療用照明装置は、光源と、前記光源の照射方向に対向して設けられ、光源に向かって凹状の曲面を有する反射鏡と、前記光源と反射鏡との間隔を変更させる可動部とを有し、前記光源から放射された光を前記反射鏡で反射させて対象物側に射出するように構成された照明部を備え、前記可動部による光源と反射鏡との間隔の変更作用により、該照明部による照明の照度分布を変更させるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る医療用照明装置おいて、前記照明部は、前記光源及び前記反射鏡をそれぞれ有する複数の照明セルを備え、前記可動部は、前記複数の照明セルの光源と反射鏡との間隔を変更可能に構成され、前記複数の照明セルからの射出光が対象物上で重ね合わされるように構成されているとしても良い。
また、本発明に係る医療用照明装置おいて、前記照明部は、上面に複数の光源が設けられた基盤と、前記光源の照射方向に対向して設けられ、各光源とそれぞれ対向する位置に、光源に向かって凹状の曲面が形成された反射鏡とを備え、前記可動部は、前記基盤と前記反射鏡との間隔を変更可能に構成され、前記反射鏡により反射された射出光が対象物上で重ね合わされるように構成されているとしても良い。
さらに、本発明に係る医療用照明装置おいて、前記反射鏡の曲面は、双曲面状に形成されていることが好ましく、このように、反射鏡の曲面が双曲面状に形成されていることにより、照明の光野の中心から周辺に向かって照度が徐々に低下する照度分布となり、ムラの無い良好な照明光を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、照明の照度分布を変化させることができ、手術の様々な状況に対応することができる医療用照明装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る医療用照明装置の概略構成を示す正面図である。 第1実施形態に係る医療用照明装置の照明ユニットの概略構成を示す正面図である。 第1実施形態に係る医療用照明装置の照明セルの概略構成を示す正面図である。 図3のA−A´線に沿った断面図である。 反射鏡と発光ダイオードとの間隔が比較的狭い状態における照明セルの概略構成を示す断面図及び照明の照度分布を示す模式図である。 反射鏡と発光ダイオードとの間隔が比較的広い状態における照明セルの概略構成を示す断面図及び照明の照度分布を示す模式図である。 反射鏡と発光ダイオードとの間隔を20[mm]に設定した場合における照明セルの照明の照度分布を示すグラフである。 反射鏡と発光ダイオードとの間隔を21.05[mm]に設定した場合における照明セルの照明の照度分布を示すグラフである。 図9(a)は、反射鏡と発光ダイオードとの間隔が比較的狭い状態における照明ユニットの照明を示す模式図であり、図9(b)は、反射鏡と発光ダイオードとの間隔が比較的広い状態における照明ユニットの照明を示す模式図である。 図10(a)は、反射鏡と発光ダイオードとの間隔が比較的狭い状態における医療用照明装置の照明を示す模式図であり、図10(b)は、反射鏡と発光ダイオードとの間隔が比較的広い状態における医療用照明装置の照明を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る医療用照明装置の照明ユニットの概略構成を示す正面図である。 図11のB−B´線に沿った拡大断面図である。 図13(a)乃至(e)は、第2実施形態に係る医療用照明装置の照明ユニット内の反射盤と基盤との間隔を変更させた場合の照度分布を示すグラフである。 照明セルを結像光学系で表現した模式図である。 図14における反射鏡を放物面とした場合における評価像面での横収差図である。 図14における反射鏡を楕円面とした場合における評価像面での横収差図である。 図14における反射鏡を双曲面とし、発光ダイオードと反射鏡の間隔を変更させた場合における評価像面での横収差図である。
[第1実施形態]
次に、本発明の実施形態に係る医療用照明装置について、図面に基づいて説明する。第1実施形態に係る医療用照明装置1は、図1に示すように、対象物(施術する患部)に対して光を照射可能な7個の照明ユニット2と、これら照明ユニット2を支持する円盤状のハウジング4とを備えている。
第1実施形態に係る医療用照明装置1において、各照明ユニット2は、図2に示すように、施術する患部に対して光を照射可能に構成された18個の照明セル10と、これら照明セル10を支持する円盤状のハウジング30と、照明セル10の後述する反射鏡14及び基盤16を相対移動させ、基盤16に設けられた発光ダイオード12と反射鏡14との間隔を変更させる可動部(図示せず)とを備えている。なお、この可動部は、照明セル10毎に設けられても良いし、1つの照明ユニット2に対して1つ設けられても良い。また、可動部は、反射鏡14及び基盤16の少なくとも一方を他方に対して移動可能に構成されたものであれば良く、周知の種々の構成を採用することができる。
照明セル10は、図3及び図4に示すように、円筒状のケース部材18と、ケース部材18の底面側(図4中、左側)の開口を閉塞するように設けられた反射鏡14と、ケース部材18の上面側(図4中、右側)の開口に設けられた基盤16と、基盤16の反射鏡14と対向する面の中心に設けられた発光ダイオード12とを備えている。この基盤16は、反射鏡14により反射された光が通過可能な開口を有する三又状に形成されている。照明セル10の反射鏡14は、発光ダイオード12に向かって凹状の円錐曲面を有し、発光ダイオード12から放射された光を取り込んで反射させ、施術する患部側(図4中、右側)に光を照射し、施術する患部に照明の光野を形成するように構成されている。照明セル10の反射鏡14の曲面は、光軸(回転対称軸)をX軸、光軸と直行する軸をY軸、曲面の面頂点を原点(0,0)とする円錐曲面の関係式(1)により定義され、例えば、中心曲率半径r=40[mm]、円錐係数K=−2.0、口径φ40[mm]からなる双曲面形状に形成されている。
照明セル10の反射鏡14及び基盤16は、ケース部材18の内周面に沿って移動可能な状態でケース部材18内に設けられており、可動部の駆動によって相対移動するように構成されている。そして、照明セル10は、これら反射鏡14及び基盤16を相対移動させて反射鏡14と発光ダイオード12との間隔を変化させることにより、反射鏡14により取り込み反射させる光の射出角を変化させ、施術する患部に対して照射される光の照度分布を異ならせるように構成されている。すなわち、照明セル10は、反射鏡14と発光ダイオード12との間隔が比較的狭い状態(間隔A)では、図5に示すように、反射鏡14により取り込み反射させる光の射出角が比較的広くなるため、施術する患部に比較的広い光野径αを形成することができる。これに対し、照明セル10は、反射鏡14及び基盤16を相対移動させて反射鏡14と発光ダイオード12との間隔を比較的広くさせた状態(間隔B)では、図6に示すように、反射鏡14により取り込み反射させる光の射出角が比較的狭くなるため、施術する患部に比較的狭い光野径βを形成することができる。図5及び図6において、照度を示す軸(図5及び図6中、横軸)は、照明セル10による照明の照度の比を表しており、反射鏡14と発光ダイオード12との間隔が比較的広い状態(間隔Bの状態)における照明の中心照度を基準(100%)としている。また、図5及び図6において、照度を示す軸と、光野径を示す軸(図5及び図6中、縦軸)とにより表される曲線の形状が、照度分布である。
図7及び図8は、反射鏡14と発光ダイオード12との間隔を20[mm]から21.05[mm]に変化させた場合の照明セル10による照明を、光学設計ソフトによりシミュレートした結果を示すものである。このシミュレート結果から、発光ダイオード12と反射鏡14との間隔が比較的狭い20[mm]の設定の場合には、施術する患部(照明距離1200[mm])の位置に比較的広い光野径α(φ200[mm])を形成することができ(図7参照)、発光ダイオード12と反射鏡14との間隔が比較的広い21.05[mm]の設定の場合には、施術する患部(照明距離1200[mm])の位置に比較的狭い光野径β(φ126[mm])を形成することができることがわかる(図8参照)。図7及び図8において、グラフスケールは、同一で、縦軸は、照度[lx]を表し、横軸は、照射距離1200[mm]の位置での面上での長さ(−150[mm]乃至+150[mm])を表している。また、光野径は、IEC−60601−2−41に基づいて定義されている。
第1実施形態に係る医療用照明装置1において、この18個の照明セル10は、図2及び図9に示すように、ハウジング30内においてバランスの良い対称性を有する配置で、かつそれぞれの中心軸とハウジング30の中心軸とが施術する患部において一点に収束するように、それぞれハウジング30の中心に向かって傾斜して設けられている。このように照明セル10が配置されることにより、18個の照明セル10による照明の光野を施術する患部の位置で重ね合わせて、施術する患部上に一つの光野を形成することができる(図9(a)及び図9(b)参照)。
また、7つの照明ユニット2は、図1及び図10に示すように、ハウジング4内においてバランスの良い対称性を有する配置で、かつそれぞれの中心軸とハウジング4の中心軸とが施術する患部において一点に収束するように、それぞれハウジング4の中心に向かって傾斜して設けられている。このように7つの照明ユニット2が配置されることにより、7つの照明ユニット2が形成する光野を施術する患部の位置で重ね合わせて、施術する患部に一つの光野を形成することができる(図10(a)及び図10(b)参照)。
以上のように、第1実施形態に係る医療用照明装置1は、照明ユニット2内の18個の照明セル10が形成する照明の光野がそれぞれ施術する患部の位置で重なり合い、かつ7つの照明ユニット2が形成する光野が施術する患部の位置で重なり合うことにより、医療用照明装置1内の全照明セル10が形成する照明の光野を施術する患部の位置で重ね合わせることができ、これにより、施術者やその助手などの影が生じない高い無影性を実現することができる。
そして、第1実施形態に係る医療用照明装置1は、全照明セル10の反射鏡14及び基盤16を相対移動させて反射鏡14と発光ダイオード12との間隔を変化させることにより、施術する患部に照射される光の照度分布を変化させることができる。すなわち、第1実施形態に係る医療用照明装置1は、例えば施術する患部が比較的広い場合には、図10(a)に示すように、全照明セル10の反射鏡14と発光ダイオード12との間隔を比較的狭くさせることにより、施術する患部に比較的広い光野径αを形成することができ、例えば施術する患部が比較的狭い場合には、図10(b)に示すように、全照明セル10の反射鏡14と発光ダイオード12との間隔を比較的広くさせることにより、施術する患部に比較的狭い光野径βを形成することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る医療用照明装置について、図面に基づいて説明する。第2実施形態に係る医療用照明装置は、照明ユニット内の18個の照明セルをそれぞれ独立した部材であるとした第1実施形態に係る医療用照明装置と異なり、照明ユニット内の18個の照明セルの反射鏡をその光学的な配置座標を維持しながら1つの反射盤に形成すると共に、18個の照明セルの基盤を1枚の基盤にまとめ、これら反射盤と基盤との間隔を変化させることにより、照明の照度分布を変化させるように構成したものである。以下、第2実施形態に係る医療用照明装置において、第1実施形態に係る医療用照明装置1と同様の構成については、その詳細な説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
第2実施形態に係る医療用照明装置は、第1実施形態に係る医療用照明装置1と同様に、施術する患部に対して光を照射可能な7個の照明ユニット200と、これら照明ユニット200支持する円盤状のハウジング(図示せず)とを備えている。この各照明ユニット200は、図11及び図12に示すように、上面が開放された有底円筒状のハウジング230と、施術する患部に対して光を照射させる照明部210と、照明部210に取付けられた可動部220とを備えている。
ハウジング230は、主として円筒状の周面部234と、周面部234の下面を閉塞する円盤状の底面部232とからなる有底円筒状に形成されている。このハウジング230は、熱伝導に優れた素材から形成されており、照明部210において生じた熱を放熱するように構成されている。ハウジング230の底面部232には、図11に示すように、同一の大きさからなる円形状の開口235が計18個形成されており、この計18個の開口235のうちの12個の開口235は、一辺が3つの開口235からなる六角形を形作るように密に形成されて外縁を形成し、残りの6つの開口235は、その外縁の内側において、外縁を形成する各開口235の間に密に形成され、これにより、外縁の内側に一辺が2つの開口235からなる六角形を形作るように形成されている。
照明部210は、複数の発光ダイオード212と、発光ダイオード212の照射方向に対向して設けられた単一の反射盤214と、これら発光ダイオード212の保持及び通電を行なう基盤216とを備えている。
基盤216は、ハウジング230の周面部234の内径と概ね同径の外径を有する円盤状に形成されており、この基盤216の下面がハウジング230の底面部232の上面と接するように配置されている。基盤216のハウジング230の開口235と整合する位置の形状は、三又状に形成されており、その余の部分が開口している(図11参照)。この基盤216の三又状部分の中心には、それぞれ発光ダイオード212が保持されている。
反射盤214は、主として円筒状の周面部214bと、周面部214bの上面を閉塞する反射盤本体214aと、反射盤本体214aの中心部分を貫通して設けられ、下面が開放された有底円筒状の円筒部214cとを備えている。この反射盤本体214aは、ハウジング230の周面部234の内径と概ね同径の外径を有する円盤状に形成されており、この反射盤本体214aの下面には、ハウジング230の各開口235と整合する位置にそれぞれ凹状の反射面215が形成されている。周面部214bと円筒部214cは、これらの下側の端部が概ね同じ高さとなるような高さ方向の長さを有している。
反射面215は、発光ダイオード212に向かって凹状の円錐曲面を有し、発光ダイオード212から放射された光を取り込んで反射させ、施術する患部に対して光を照射させるように構成されている。この各反射面215の面形状は、いずれも、中心曲率半径r=40[mm]、円錐係数K=−2.0、口径φ40[mm]からなる双曲面状に形成されている。なお、この円錐曲面の関係式は、第1実施形態に係る医療用照明装置1と同様に、上記(1)式で定義される。
また、反射面215は、それぞれの中心軸と反射盤本体214aの中心軸とが施術する患部において一点に収束するように、それぞれ反射盤本体214aの中心に向かって傾斜して形成されている(図12中の一点鎖線参照)。このように反射面215が形成されることにより、18個の反射面215により取り込み反射される光の光野を施術する患部の位置で重ね合わせ、18個の反射面215によって施術する患部上に一つの光野を形成することができる。
可動部220は、反射盤本体214aの上面に設置された支持台226と、支持台226上に載置されたモータ222と、モータ222の回転運動を上下方向の直線運動に変換する運動変換機構224と、反射盤214の上下方向の移動をガイドする案内軸228とを備えている。
運動変換機構224は、モータ222の出力軸上に設けられた第1のギア224aと、第1のギア224aに噛合する第2のギア224bと、第2のギア224bの回転により軸回転する回転軸224cと、回転軸224cの軸回転により上下方向に移動する昇降部材224dとを備えている。この第1のギア224a及び第2のギア224bは、モータ222の出力軸の回転運動を回転軸224cに伝達可能に構成されていれば、いかなる構成を備えていても良い。
回転軸224cは、反射盤214の円筒部214cの底面(図12中、上側の面)を貫通して設けられ、その中心軸に沿った方向の中心部分から下端に亘ってねじが形成されている。この回転軸224cと円筒部214cの底面の貫通部分との間には、回転軸224cを軸回転可能に支持するベアリングが設けられている。
昇降部材224dは、円柱状に形成されており、反射盤214の円筒部214c内に固定された状態で収容されている。また、昇降部材224dは、その上面から内部に亘って孔が形成されており、この孔の内壁には、回転軸224cのねじと係合可能なねじ切りが形成されている。この昇降部材224dは、そのねじ切り部分と回転軸224cのねじとが係合された状態で回転軸224cが軸回転することにより、回転軸224cの軸方向、すなわち上下方向に移動するように構成されており、昇降部材224dに固定されている反射盤214を基盤216に対して上下方向に移動させるように構成されている。なお、昇降部材224dは、反射盤214の円筒部214cではなく基盤216に固定され、基盤216を反射盤214に対して上下方向に移動させるように構成しても良い。
案内軸228は、円柱状に形成されており、反射盤214の周面部214bを上下方向に貫通して、反射盤214の周方向に等間隔をおいて設けられている。この案内軸228の下端は、基盤216及びハウジング230に固定されている。
このように構成された可動部220は、モータ222を駆動させることにより、第1のギア224a及び第2のギア224bを介して回転軸224cを軸回転させて、昇降部材224d及び反射盤214を上下方向に移動させ、反射盤214と基盤216との間隔を変化させることができる。そして、第2実施形態に係る医療用照明装置は、可動部220によって反射盤214と基盤216(発光ダイオード212)との間隔を変化させることにより、反射面215が取り込み反射させる光の射出角を変化させることができるため、第1実施例に係る医療用照明装置1と同様に、施術する患部に対して照射される光の照度分布を変化させることができる。
図13(a)乃至(e)は、第2実施形態に係る医療用照明装置の各照明ユニット200内において、反射盤214と基盤216との間隔dを20[mm]から22[mm]まで、0.5[mm]間隔で移動させた際の照度分布を光学設計ソフトでシミュレ−トし、その照度分布を示したものである。このシミュレートの結果から明らかであるように、反射盤214と基盤216との間隔dを20[mm]から22[mm]に広くさせると、これに伴って照明の光野径が狭くなることがわかる。なお、第2実施形態に係る医療用照明装置の照明は、各照明ユニット200の照明が重なり合って形成されるため、図13(a)乃至(e)に示した照明ユニット200内のシミュレート結果と同様となる。図16(a)乃至(e)において、グラフの縦軸は、照度[lx]を表し、横軸は、照射距離1200[mm]の位置での面上での長さ(−150[mm]乃至+150[mm])を表している。
[第1実施形態及び第2実施形態の変形例]
第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置において、照明ユニットは、7つ設けられるとしたが、これに限定されず、少なくとも1つ設けられていれば良い。また、第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置において、光源は、発光ダイオードであるとしたが、これに限定されず、種々のものを採用することができる。さらに、第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置おいて、各反射鏡14(各反射面215)は、同一の面形状であるとしたが、これに限定されず、異なる面形状としても良い。
[双曲面の効果]
次に、第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置において、反射鏡14(反射面215)の面形状を双曲面状に形成する場合の効果について、反射鏡14(反射面215)の面形状を双曲面状に形成する場合と、放物面状又は楕円面状に形成する場合との照明距離の位置での光の集まり具合を比較することにより説明する。
図14は、照明セルを結像光学系(シ−ケンシャル系)として設定したものであり、発光ダイオード301(点光源)を被写体として反射鏡302の焦点位置(反射鏡の焦点距離20[mm])に置き、反射鏡302(中心曲率半径r=40[mm])をレンズとして、照明距離の位置に評価像面303を設定したものである。なお、この反射鏡の面形状の関係式は、上記(1)式で定義される。また、図14中において、照明セルの中心軸線より上方側の光線が上光線であり、照明セルの中心軸線より下方側の光線が下光線である。
図15乃至図17は、評価像面303での横収差を表している。なお、横軸は、反射鏡上の光線の座標であり、縦軸(−100[mm]乃至+100[mm])は、横収差、すなわち光線が到達した座標である。
まず、反射鏡302を放物面(円錐係数K=−1.0)とした場合について、図15を用いて説明する。図15(a)は、発光ダイオード301を反射鏡302の焦点距離に置いた場合における、評価像面303での横収差を示している。反射鏡302を放物面とした場合には、図15(a)から明らかなように、横収差は、直線(勾配が一定)である。これは、反射鏡302から平行光が射出されていることを意味している。しかしながら、この場合、照明の光野径が開口径に近い値となり小さいため、光野径をφ200[mm]程度になるように、発光ダイオード301を反射鏡302に近づく方向に動かし、照明の光野径の拡大を行う必要がある。ここで、光野径をφ200[mm]程度になるように発光ダイオード301を反射鏡302に近づけた場合の横収差を図15(b)に示す。このように照明の光野径の拡大を行った場合、図15(b)から明らかなように、反射鏡302の開口周辺部分の横収差の勾配が低減するように曲がっている。これは、照明の光野の周辺方向へ向かう光が中心方向へ変位していることを意味し、周辺の照度がその中心側近傍より高くなり、照明ムラが発生していることを示している。
次に、反射鏡302を楕円面(円錐係数K=−0.94)とした場合について、図16を用いて説明する。図16(a)は、発光ダイオード301を反射鏡302の焦点距離に置いた場合における、評価像面303での横収差を示している。図16(a)から明らかなように、反射鏡302を楕円面とした場合についても、照明の光野径が小さいため、反射鏡302を放物面とした場合と同様に、発光ダイオード301を反射鏡302に近づく方向に動かし、照明の光野径の拡大を行う必要がある。また、発光ダイオード301を反射鏡302に近づけた場合においても、図16(b)及び図16(b)から明らかなように、反射鏡302を放物面とした場合と同様な横収差であり、照明ムラが発生していることを示している。
次に、反射鏡302を双曲面(円錐係数K=−2.0)とし、発光ダイオード301を反射鏡302から遠ざける方向に動かして照明の光野径の縮小を行う場合について、図17を用いて説明する。図17(a)は、発光ダイオード301を反射鏡302の焦点距離に置いた場合における評価像面303での横収差を示しており、図17(b)は、発光ダイオード301を反射鏡302から遠ざける方向に動かした場合における評価像面303での横収差を示しており、図17(c)は、発光ダイオード301を図23(b)よりも更に遠ざける方向に動かした場合における評価像面303での横収差を示している。発光ダイオード301を反射鏡302から遠ざける方向に動かした場合には、図17(b)から明らかであるように、反射鏡開口の中心辺りの上光線と下光線が重なっている。これは、照明の光野の中心部分が周辺部より明るくなっていること示している。また、この状態から更に発光ダイオード301を反射鏡302から遠ざける方向に動かした場合には、図17(c)から明らかであるように、照明の光野の明るい中心部が周辺にまで広がった状態の横収差となる。これは、照明の光野が小径で中心照度が高く、スポットライトのような照明に近くなったことを示している。
このように、第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置は、反射鏡14(反射面215)の面形状を双曲面状に形成することにより、発光ダイオード12(発光ダイオード212)と反射鏡14(反射面215)との間隔を変化させた場合であっても、照明の光野の中心から周辺に向かって照度が低下する照度分布となり、ムラの無い良好な照明を実現することができる。
[第1実施形態及び第2実施形態の他の効果]
第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置において、照明ユニット2(照明ユニット200)は、反射鏡14(反射盤214)及び基盤16(基盤216)の少なくとも一方を他方に対して上下方向に移動させるのみの簡素な機構であるため、医療用照明装置に予期せず加えられた衝撃や部品劣化等により反射鏡14(反射盤214)と基盤16(基盤216)との間隔が動いてしまった場合であっても、通常通り照明の光野径を変化させることと同じように間隔を変化させるだけで、反射鏡14(反射盤214)と基盤16(基盤216)との間隔を調整し直すことができる。
また、第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置において、各照明ユニット2(照明ユニット200)に反射鏡14(反射盤214)及び基盤16(基盤216)の移動量を測定するエンコーダを設けるとした場合には、7つの照明ユニット2(照明ユニット200)中の1つだけ、反射鏡14(反射盤214)と基盤16(基盤216)との間隔が動いてしまった場合であっても、初期位置(基準の位置)から再度可動を制御すればよく、特別な調整を行なうことなく使用を継続することができる。
さらに、第1実施形態及び第2実施形態に係る医療用照明装置において、発光ダイオード12、212の数は、計126個と数は多くなるが、全体として発光ダイオード1個当たりに必要とされる光束は低くなるため、それほど高出力な発光ダイオードを選択する必要もなく、むしろ照度的に余裕がある場合には、低電圧駆動が可能となり、発光ダイオードの発熱を低減でき、照度劣化の少ない安定した照明を得ることができる。
またさらに、第2実施形態に係る医療用照明装置の構成によれば、部品点数の低減、構造の単純化、並びに相対的な部品の位置及び/又は角度への組立誤差の低減になるため、安定した性能を持つ医療用照明装置とすることができる。
1 医療用照明装置、2 照明ユニット、4 ハウジング、10 照明セル、12 発光ダイオード、14 反射鏡、16 基盤、18 ケース部材、30 ハウジング

Claims (4)

  1. 光源と、前記光源の照射方向に対向して設けられ、光源に向かって凹状の曲面を有する反射鏡と、前記光源と反射鏡との間隔を変更させる可動部とを有し、前記光源から放射された光を前記反射鏡で反射させて対象物側に射出するように構成された照明部を備え、
    前記可動部による光源と反射鏡との間隔の変更作用により、該照明部による照明の照度分布を変更させるように構成されていることを特徴とする医療用照明装置。
  2. 前記照明部は、前記光源及び前記反射鏡をそれぞれ有する複数の照明セルを備え、
    前記可動部は、前記複数の照明セルの光源と反射鏡との間隔を変更可能に構成され、
    前記複数の照明セルからの射出光が対象物上で重ね合わされるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の医療用照明装置。
  3. 前記照明部は、
    上面に複数の光源が設けられた基盤と、
    前記光源の照射方向に対向して設けられ、各光源とそれぞれ対向する位置に、光源に向かって凹状の曲面が形成された反射鏡とを備え、
    前記可動部は、前記基盤と前記反射鏡との間隔を変更可能に構成され、
    前記反射鏡により反射された射出光が対象物上で重ね合わされるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の医療用照明装置。
  4. 前記反射鏡の曲面は、双曲面状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の医療用照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015002180A (ja) * 2013-06-17 2015-01-05 アドヴァンスト オプトエレクトロニック テクノロジー インコーポレイテッドAdvanced Optoelectronic Technology Inc. 発光ダイオード照明装置
JP2016024971A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 岩崎電気株式会社 照明装置
JP2017063009A (ja) * 2015-09-27 2017-03-30 サムテック・イノベーションズ株式会社 医療用無影灯

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