JP2012078571A - 画像表示装置 - Google Patents

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武 古郡
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大 石川
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威裕 ▲高▼橋
Takehiro Takahashi
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Abstract

【課題】浮遊画像を用いることにより、携帯端末との情報のやりとりをユーザが興味を持って楽しむことができる画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置100は、表示部10と画像伝達パネル20を備えて浮遊画像を表示する浮遊画像表示部110と、浮遊画像表示部110を組み込んだ第1の筐体102と、第1の筐体102の開口の下端かつ前方位置に配設され、上面を携帯端末2が載置可能な通信面105とした第2の筐体103と、第2の筐体103内に組み込まれ、通信面105を介した無線通信により携帯端末2と情報の送受信を行う情報送受信部120と、浮遊画像の表示制御及び送受信制御を行う制御部130と、を有し、制御部130は、携帯端末2からID情報を受信すると浮遊画像として表示されていたオブジェクトを携帯端末2に吸い込ませるような表示制御及び該オブジェクトに関連する情報を携帯端末2に送信する制御を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、二次元画像を立体的に表示する画像表示装置に関する。
近年、立体画像を観察者に対して提供する様々なシステムが提案されている。
この種の画像表示装置においては、両眼視差を利用することにより、ディスプレイ等の画像表示面上の二次元画像を立体画像として提供する方式が良く知られている。
しかしながら、この両眼視差を利用した画像表示装置では、観察者は、対象物体の立体画像として虚像を注視することになるため、画像表示面上に合わされるピント(焦点調節)と輻輳との間に不一致が生じ、観察者に対して生理的な影響を与える可能性がある。
そこで、この方式とは別に、画像伝達パネル(例えば、複数のレンズからなるマイクロレンズアレイ)を、二次元画像の画像表示面の前方に所定の間隔を隔てて配置することにより、画像伝達パネルの前方の空間上に、二次元画像の擬似立体画像(浮遊画像)を表示する画像表示装置が提供されている(例えば、特許文献1。)。この画像表示装置は、二次元画像を画像伝達パネルによって浮き出させて結像することで、あたかも立体画像が映し出されているように表示するものである。
また、このような浮遊画像を表示する画像表示装置の中には、2つの二次元画像の表示面を備え、一方の表示面に映し出される画像は、浮遊画像として認識させ、他方の表示面に映し出される画像は、直視画像として認識させる画像表示装置も存在する(例えば、特許文献2参照。)。また、インタラクティブなコミュニケーションを浮遊画像との間で図ることができる画像表示装置も存在する(例えば、特許文献3、4参照。)。例えば、特許文献3には、観察者の指などの被検出物の位置を検出して、検出した被検出物の位置に応じて浮遊画像を変化させる技術、特許文献4には、道具などの被検出物の属性を検出して、検出した被検出物の属性に応じて浮遊画像を変化させる技術が開示されている。
さらには、携帯電話などの携帯端末との情報のやりとりを、浮遊画像を介して行う画像表示装置も存在する(例えば、特許文献5)。
特開2003−333623号公報 特開2005−234240号公報 特開2005−141102号公報 国際公開第2008/041315号パンフレット 国際公開第2010/035326号パンフレット
昨今ではICチップを埋め込まれた携帯電話などの携帯端末を、読み取り端末にかざすだけで料金の精算などの情報のやりとりが可能となる環境が整っている。
上述したような「かざす」または「触れる」といった簡単な行為により行われる携帯情報端末と読み取り端末の情報のやりとりを、ユーザが積極的に楽しめるような演出効果があれば、携帯端末を用いた情報提供サービスをさらに促進することになる。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、その課題の一例としては、浮遊画像を用いることにより、携帯端末との情報のやりとりをユーザが興味を持って楽しむことができる画像表示装置を提供することにある。
上記の課題を達成するため、本発明の一態様は、二次元画像を表示する画像表示面を備えた表示部と、前記画像表示面から出射される光の光路に配置された画像伝達パネルと、を備えてなり、前記画像表示面から出射される光を前記画像伝達パネルの前記表示部と対向する側と反対側に位置する空間に、浮遊画像として表示する浮遊画像表示ユニットと、前記浮遊画像表示ユニットを内部に組み込んで、前記表示部から出射される光の出射方向に開口を設けた筐体と、前記筐体の前記開口の下端位置、かつ、前記開口からの光の出射方向である前方位置に配設され、その上面を携帯端末が載置可能な通信面とするとともに、前記通信面を介した無線通信によって前記通信面近傍の前記携帯端末と情報の送受信を行う情報送受信ユニットと、前記浮遊画像表示ユニットが表示する前記浮遊画像の表示制御、及び前記情報送受信ユニットが送受信する情報の送受信制御を行う制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記情報送受信ユニットが前記携帯端末からID情報を受信することを契機として、前記浮遊画像として表示されていた所定のオブジェクトが前記携帯端末に吸い込まれるように前記浮遊画像の表示制御を行うとともに、前記所定のオブジェクトに関連する情報を前記携帯端末に送信するように送受信制御を行い、前記所定のオブジェクトに関連する情報の送信が終了したときには、前記所定のオブジェクトの前記浮遊画像を消失させるような表示制御を行うことを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る画像表示装置の浮遊画像表示部の外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の浮遊画像表示部の側面から見た外観図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の浮遊画像表示部の画像伝達パネルの構成図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の浮遊画像表示部の画像伝達パネルであるマイクロレンズアレイの光学的作用を説明する図である。 図4に示すマイクロレンズアレイとは異なる構成のマイクロレンズアレイの光学的作用を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の側面図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置が表示する浮遊画像を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の動作を説明する模式図である。 本発明の実施の形態に係る携帯端末に表示される情報を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の変形例の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の変形例の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像表示装置の浮遊画像表示部の他の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
<画像表示システム100の概要>
本発明の実施の形態に係る画像表示システム100は、観察者Hが立体表示であると視認可能な二次元画像を空間中の所定の平面上に表示する擬似立体画像表示装置の画像表示装置1と、観察者Hが携行する携帯端末2と、とから構成されている。以下、本実施の形態においては、上述した「空間中の所定の平面上に表示される二次元画像」を浮遊画像と称する。浮遊画像は、観察者Hからはあたかも空中に浮かんでいるように見える実像画像である。画像表示システム100は、画像表示装置1が浮遊画像を表示しつつ携帯端末2に所定の情報を提供するシステムである。具体的には、画像表示装置1が備える情報送受信面105に携帯端末2を触れる、またはかざすと、画像表示装置1と携帯端末2との間で情報のやりとりが行われて、表示されていた所定のアイコンの浮遊画像が携帯端末2に吸い込まれるように画像表示されるとともに、所定のアイコンが示すサイト情報が画像表示装置1から携帯端末2に送信されるようになっている。例えば、所定のアイコンがあるイタリアンレストランの店名を表示している場合には、当該イタリアンレストランのURL情報が携帯端末2に送信されるので、ユーザは携帯端末2に送信されたURL情報を基に当該イタリアンレストランのサイトを閲覧することが可能となっている。このように画像表示システム100は、浮遊画像を用いて、画像表示装置1と携帯端末2との間の情報の転送を可視化して、観察者Hにデータ転送が行われていることを直感的に把握させることを可能としている。
<画像表示装置1の基本構成>
まず、本実施の形態に係る画像表示システム100について説明する前に、画像表示装置1の基本構成、すなわち、浮遊画像を表示する機能を有する画像表示装置1の浮遊画像表示部110の構成について説明する。
図1及び図2は、本発明の実施の形態に係る浮遊画像表示部110の概略構成図である。図1は、浮遊画像表示部110の外観斜視図、図2は、浮遊画像表示部110を側面方向(図1のA−A方向)から見たときの外観図である。
浮遊画像表示部110は、表示部10と、表示部10から離間して配置された画像伝達パネル20を備える。
表示部10は、二次元画像を表示する画像表示面11、及び表示部10を駆動制御するディスプレイ駆動部(図示せず)を具備する構成である。具体的には、表示部10は、カラー液晶表示装置(LCD)を用いることができ、フラットな画像表示面11と、バックライト照明部及びカラー液晶駆動回路等から構成されるディスプレイ駆動部を備える。勿論、表示部10は、上記LCD以外でもよく、EL(electro-luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイでもよい。
画像伝達パネル20は、例えば、マイクロレンズアレイ25によって構成され、そのパネル面を表示部10の画像表示面11と略並行に配置する(図1及び図2参照)。マイクロレンズアレイ25は、図3に示すように、2枚のレンズアレイ半体21a、21bが互いに平行に配列されて構成されている。各レンズアレイ半体21a、21bは、透光性に優れたガラスまたは樹脂からなる透明基板22の両面に、同一の曲率半径を有する複数の微小なマイクロ凸レンズ23を二次元状に互いに隣接配置したものである。一面に形成された各マイクロ凸レンズ23aの光軸は、対向する位置に形成された他面のマイクロ凸レンズ23bの光軸と同一となるように調整されている。すなわち、同一の光軸を有するように調整されたマイクロ凸レンズ23a、23bの各対は、それぞれの光軸が互いに平行になるように、二次元状に配列されている。
マイクロレンズアレイ25は、表示部10の画像表示面11に対して平行に所定距離(マイクロレンズアレイ25の作動距離)だけ離れた位置に配置されている。マイクロレンズアレイ25は、表示部10の画像表示面11から出射した画像に対応する光を画像表示面11と反対側の所定距離(マイクロレンズアレイ25の作動距離)だけ離れた結像面30上に結像させることにより、画像表示面11に表示された画像を空間上の二次元平面である結像面30上に表示するようになっている。この結像された画像は二次元画像であるが、その画像が奥行き感を持つものである場合やディスプレイ上の背景画像が黒くコントラストが強調されているような場合には、空間上に浮いて表示されることから、正面の観察者Hからは、あたかも立体画像が映し出されているように見える。なお、結像面30は、空間上に仮想的に設定される平面であって実体物ではなく、マイクロレンズアレイ25の作動距離に応じて定義される空間上の一平面である。
なお、マイクロレンズアレイ25の浮遊画像表示パラメータ(具体的には、有効面積(入射される光を結像面30上に有効に結像できるマイクロ凸レンズ配列面積など)およびマイクロ凸レンズ配列ピッチ)と、表示部10の浮遊画像表示パラメータ(具体的には、画像表示面11の画素ピッチ、有効画素面積、画像表示面11に表示される画像の輝度、コントラストおよび色など)とは、結像面30に表示される浮遊画像が鮮明に表示されるように、互いに最適化されている。
この結果、マイクロレンズアレイ25は、図4に示すように、表示部10の画像表示面11から出射された画像P1に対応する光をレンズアレイ半体21aから入射させ、内部で一回反転させた後、再度反転させてレンズアレイ半体21bから出射させるように調整されて配置されている。これにより、マイクロレンズアレイ25は、表示部10の画像表示面11に表示された二次元画像P1を、結像面30上に正立の浮遊画像P2として表示することができる。
より詳しくは、画像表示面11に表示される二次元画像P1を形成する光のうち、マイクロレンズアレイ25の各々のマイクロ凸レンズ23に対応する領域の画像の光が、各々のマイクロ凸レンズ23に取り込まれ、各々のマイクロ凸レンズ23の内部で反転し、再度反転させて出射し、各々のマイクロ凸レンズ23が結像する正立像の集合として浮遊画像P2を表示している。
なお、マイクロレンズアレイ25は、レンズアレイ半体21a、21bの二枚一組で構成されるものに限定されず、一枚で構成してもよく、また、3枚以上の複数枚で構成してもよい。勿論、1枚、3枚など奇数枚のレンズアレイ半体21で浮遊結像を結像させる場合においても、図5(a)及び(b)に示すように、マイクロレンズアレイ25に入射させた光を内部で一回反転させた後、再度反転させるようになっているので、正立の浮遊画像を表示することができる。
以上述べたように、マイクロレンズアレイ25には種々の構成が考えられ、このように構成されたマイクロレンズアレイ25は、光を結像させる作動距離として、単一の距離でなく、ある一定の有効範囲を持つことが可能となる。
なお、本実施の形態においては、画像伝達パネル20をマイクロレンズアレイ25としたが、画像伝達パネル20はマイクロレンズアレイ25に限定されるものではなく、正立像、望ましくは正立等倍像を結像するものであれば、何であってもよく、他の形態のレンズやレンズ以外の結像作用があるミラーやプリズムでもよい。例えば、マイクロレンズアレイとしては、屈折率分布レンズアレイ、GRINレンズアレイ、ロッドレンズアレイなどであってもよいし、マイクロミラーアレイとしては、ルーフミラーアレイ、コーナーミラーアレイなどでもよいし、また、マイクロプリズムアレイとしては、ルーフプリズムアレイ、ダブプリズムアレイなどでもよい。また、反転像となるが、アレイではなく、必要な有効領域を持つ一つのフレネルレンズでもよい。
<画像表示システム100の構成>
次に、図6〜図8を用いて、画像表示システム100の構成について説明する。図6は、画像表示装置1と携帯端末2とから構成される画像表示システム100の機能構成図である。図7は、画像表示システム100の筐体101の外観斜視図であり、図8は、画像表示システム100の筐体101の側面図である。なお、本実施の形態では、図6に示すように、X軸方向を前後方向(+X方向を前、−X方向を後とする)、
Y軸方向を左右方向(+Y方向を右、−Y方向を左とする)、Z軸方向を上下方向(+Z方向を上、−Z方向を下とする)とする。換言すれば、本実施の形態では、図6〜図8に示すように、結像面30に対して垂直な方向を前後方向(観察者Hに近づく方向を前、観察者Hから遠ざかる方向を後)、結像面30に対して平行な方向を上下方向及び左右方向と定義する。
画像表示装置1は、図6に示すように、概略、浮遊画像表示部110と、情報送受信部120と、制御部130と、を具備する構成である。
浮遊画像表示部110は、上述したように、表示部10と画像伝達パネル20とから構成され、結像面30に浮遊画像P2を表示する機能を有する。
情報送受信部120は、無線通信を介して、携帯端末2に情報を送信したり、携帯端末2から情報を受信したりする。具体的には、結像面30の前方かつ下方に設けられた情報送受信面105に携帯端末2を載置すると、情報送受信部120は、携帯端末2から携帯端末2のID情報を受信するようになっている。また、情報送受信部120は、ID情報を受信後に制御部130により選択されたURL(Uniform Resource Locator)情報を携帯端末2に送信するようになっている。なお、無線通信の方式は、数センチから数メートル先の携帯端末2と双方向通信が可能であればいかなる方式であってもよく、例えば、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、FeliCa(登録商標)などが想定される。したがって、携帯端末2は必ずしも情報送受信面105に載置される必要はなく、情報送受信面105に近づけるだけでもよい。すなわち、携帯端末2が情報送受信部120と通信可能な距離に近づいたことを契機として、情報送受信部120はID情報を受信するようになっている。
制御部130は、表示部10に表示する画像データを生成し、画像表示面11に二次元画像P1を表示する機能、つまり、浮遊画像P2を表示する画像制御機能と、携帯端末2と情報を送受信する情報送受信部120を制御する送受信制御機能と、を備えている。
具体的には、画像制御機能においては、制御部130は、情報送受信部120を介して携帯端末2のID情報を受け取ると、表示されていた浮遊画像P2が携帯端末2に吸い込まれるような画像制御を行うようになっている。例えば、所定のアイコンを浮遊画像P3として表示している場合には、当該アイコンが小さくなるとともに徐々に落下するような画像制御を行う。
また、送受信制御機能においては、制御部130は、情報送受信部120を介して携帯端末2のID情報を受け取ると、ID情報の受信を契機に携帯端末2に送信するURL情報を決定し、決定したURL情報を、情報送受信部120を介して送信するようになっている。ここで、URL情報は、浮遊画像P2として表示されていたアイコンに関連するURL情報であり、例えば、アイコンが所定のレストランの広告宣伝機能を兼ねている場合には、当該レストランのURL情報となる。なお、送信されるURL情報は、アイコンと一意に対応づけられており、浮遊画像P2として表示されているアイコンが異なれば、送信されるURL情報も異なるようになっている。また、画像表示装置1の制御部130が、携帯端末2のID情報の属性別にURL情報を細かく管理している場合には、同一のアイコンを浮遊画像P2として表示したとしても、その属性に応じて異なるURL情報を送信することが可能である。
携帯端末2は、観察者Hが携行可能な情報端末であり、表示部50を有する。携帯端末2としては、画像表示装置1の情報送受信部120と無線通信可能な携帯端末であれば何であってもよく、例えば、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルゲーム機などの携行可能な情報端末が想定される。
画像表示装置1の筐体101は、図7及び図8に示すように、浮遊画像表示部110が内蔵される略箱型の第1の筐体102と、情報送受信部120が内蔵される略円柱状の第2の筐体103と、第1の筐体102と第2の筐体103を一体化させる設置台104と、を備える。
第1の筐体102は、その前面に開口面106が設けられている。開口面106の横幅及び縦幅は、それぞれ、マイクロレンズアレイ25の有効面積に合わせて形成されている。浮遊画像表示部110は、この開口面106を介して第1の筐体102の外の結像面30に浮遊画像P2を表示する。すなわち、第1の筐体102内に設置された表示部10から出射された光は、第1の筐体102に設置された画像伝達パネル20、及び開口106を介して、第1の筐体102外の結像面30に結像されるように、浮遊画像表示パラメータは調整されている。なお、開口面106は、透明なアクリル板で覆われているため、ゴミやホコリ等の異物が第1の筐体102内に侵入することはない。
本実施の形態では、第1の筐体102の開口面106は、図7及び図8に示すように、地面に垂直ではなく、やや上方に向かって開口しているので、結像面30も地面に垂直でなく、地面に対してその上方を奥、下方を手前となるようにやや前後に傾斜した平面となっている。なお、本実施の形態では、第1の筐体102の仰角は、可変可能であるため、結像面30の傾斜は調整可能である。すなわち、第1の筐体102は、第2の筐体103とヒンジ機構107を介して接続されているので、ヒンジ機構107の角度を調整することにより、第1の筐体102の仰角は調整可能となっている。
第2の筐体103は、その平坦な上面を、携帯端末2と情報のやりとりを行う情報送受信面105としており、情報送受信面105は、携帯端末2を載置可能としている。本実施の形態では、図8に示すように、結像面30と情報送受信面105は鈍角をなしているので、観察者Hが、結像面30の浮遊画像P2及び情報送受信面105の双方を見やすい構成となっている。
また、観察者Hは、結像面30に表示された浮遊画像P2を、結像面30に対して、より手前に配設された情報送受信面105と比較対象しつつ見ることとなるので、浮遊画像P2を立体画像として認識しやすくなっている。
さらには、本実施の形態では、上述した情報送受信面105と結像面30との位置関係により、浮遊画像P2を携帯端末2に吸い込ませるような演出をより臨場感あるものとしている。すなわち、本実施の形態では、結像面30は、その上方を奥、下方を手前となるように傾斜して形成されるとともに、情報送受信面105は、結像面30の下方一端と鈍角をなす前方位置に設置されているので、両者の位置関係から、両者はあたかも同一画面上におけるが如く一体的に視認されるようになっている。その結果、浮遊画像P2の演出がより効果的となっている。
<画像表示システム100の動作>
次に、図9を用いて、本実施の形態に係る画像表示システム100の動作について説明する。図9は、画像表示装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、画像表示装置1の制御部130は、結像面30に初期画面を浮遊画像P2として表示する(ステップS10)。例えば、図10に示すような、店名の入ったバルーンの画像を浮遊画像P2Aとして表示する。
次に、画像表示装置1の情報送受信部120は、携帯端末2のIDを受信したか否かを判定する(ステップS20)。具体的には、情報送受信面105上に携帯端末2を載置されて(あるいは、情報送受信面105近傍に携帯端末2が近づいて)、情報送受信部120が携帯端末2と通信可能となった結果、携帯端末2のIDを受信したか否かを判定する。
情報送受信部120が携帯端末2のIDを受信した場合には(ステップS20:YES)、制御部130は、結像面30に表示されていた浮遊画像P2のアイコンが携帯端末2に吸い込まれるように浮遊画像P2を変化させる(ステップS30)。具体的には、図10に示すように、バルーンが徐々にしぼんでいくとともに、図11に示すように、下方に向かって落下していくように浮遊画像P2を表示する。なお、情報送受信部120が携帯端末2のIDを受信しない場合には(ステップS20:NO)、初期画面を浮遊画像P2としてそのまま表示し続ける(ステップS10)。
次に、画像表示装置1の制御部130は、情報送受信部120が受信した携帯端末2のIDに基づいて、誘導するサイトを決定し(ステップS40)、決定したサイトのURL情報を、情報送受信部120を介して送信する(ステップS50)。具体的には、浮遊画像P2が示していた店名に関連する店のURL情報を決定し、このURL情報を携帯端末2に送信する。
次に、URL情報の送信が終了すると、画像表示装置1の制御部130は、浮遊画像P2のアイコンを消去する(ステップS60)。具体的には、バルーンを消去して、煙が舞うような浮遊画像P2を表示する。この結果、観察者Hは、アイコン画像P2が携帯端末2に吸い込まれるような画像演出を観察することとなる。
一方、携帯端末2では、URL情報を受信すると、受信したURL情報に対する接続を確認するメッセージが携帯端末2の表示部50に表示されるので、観察者HがこのURL情報に基づくサイトへの接続操作を行うと、携帯端末2の表示部50にはアイコンに関連する情報が表示される。図12は、浮遊画像P2として表示されたアイコンがあるイタリアンレストランを示していた場合における携帯端末2の表示部50に表示される画像例である。図12(a)は、イタリアンレストランの地図情報P31Aを表示している場合、図12(b)は、イタリアンレストランの料理情報P32Aを表示している場合、図12(c)は、イタリアンレストランのクーポン情報P33を表示している場合を示している。
このように本実施の形態では、携帯端末2を情報送受信面105に載置することにより、浮遊画像として空中上に表示されているアイコンが空中から携帯端末2に吸い込まれるような浮遊画像P2の表示が行われるとともに、アイコンが示すURL情報が携帯端末2に送信されるので、観察者Hは、楽しみながら、所望の情報を取得することができる。
<その他の実施形態>
図13は、本実施の形態の変形例であり、画像表示装置1Aと携帯端末2とから構成される画像表示システム100Aの機能構成図である。画像表示装置1Aは、画像表示装置1の構成に加えて、位置検出部140を備えている。以下においては、上記実施の形態と異なる構成、機能及び処理のみ説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
位置検出部140は、観察者Hの被検出体(本実施の形態においては、携帯端末2や指など)の位置を検出するセンサであり、検出した信号を制御部130Aに出力するようになっている。位置検出部140は、具体的には、結像面30近傍の空間における被検出体の位置を検出する空間センサから構成されている。なお、空間センサはいずれの方式であってもよく、例えば、光学式の空間センサなどが想定される。
制御部130Aは、位置検出部140による被検出体の検出も加味して、浮遊画像P2を表示する画像制御機能と、情報送受信部120を介して携帯端末2と情報を送受信する送受信制御機能と、を備えている。具体的には、制御部130Aは、制御部130の機能に加えて、位置検出部140が結像面30近傍において被検出体を検出することを契機に、表示部10に表示する二次元画像P1を変化させる画像制御機能を有している。
次に、図14を用いて、画像表示システム100Aの動作の一例について説明する。図14は、画像表示装置1Aの動作を示すフローチャートである。
まず、画像表示装置1Aの制御部130Aは、結像面30に初期画面を浮遊画像P2として表示する(ステップS110)。
次に、位置検出部140による被検出体の検出があったか否かを判定する(ステップS120)。具体的には、観察者Hの指や携帯端末2の検出があったか否かを判定する。位置検出部140による被検出体の検出があった場合には(ステップS120:YES)、制御部130Aは、携帯端末2の情報送受信面105への載置を促す浮遊画像P2を表示する(ステップS130)。例えば、「携帯電話を置いてください」などの文字を表示し、携帯端末2の情報送受信面105への載置を促す。
次に、画像表示装置1Aの情報送受信部120は、携帯端末2のIDを受信したか否かを判定する(ステップS140)。これは、携帯端末2の情報送受信面105への載置を促す浮遊画像P2に応えて、観察者Hが携帯端末2を情報送受信面105に載置したか否かを判定するものである。
情報送受信部120が携帯端末2のIDを受信した場合には(ステップS140:YES)、制御部130Aは、情報送受信部120が受信した携帯端末2のIDに基づいて、誘導するサイトの優先順位付けを行い、その優先順位に基づいて最優先順位のサイトに関するアイコンを浮遊画像P2として表示する(ステップS150)。すなわち、本変形例では、複数のサイトへの誘導が可能であり、IDの属性などにより、誘導するサイトの順位付けが行われようになっている。例えば、優先順位が1位のサイトが所定のハンバーガーショップである場合には、当該ハンバーガーショップのアイコンを浮遊画像P2として表示する。
次に、位置検出部140による被検出体の検出があったか否かを判定する(ステップS160)。具体的には、観察者Hの指が浮遊画像P2として表示されたアイコンに触れたか否かを判定する。
位置検出部140による被検出体の検出があった場合には(ステップS160:YES)、その検出が長押し検出であるか否かを判定する(ステップS170)。本変形例では、長押し検出(具体的には1秒以上、浮遊画像P2に触れることを意味する)は、触れたアイコンの選択決定を意味し、また、短押し検出(具体的には1秒未満、浮遊画像P2に触れることを意味する)は、次のメニュー(アイコン)表示を意味する。
長押し検出である場合には(ステップS170:YES)、表示されていた浮遊画像P2のアイコンが選択されたので、制御部130Aは、選択されたアイコンが携帯端末2に吸い込まれるように浮遊画像P2を変化させる(ステップS190)。一方、長押し検出でない場合、つまり短押し検出である場合には(ステップS170:NO)、次の優先順位のサイトに関するアイコンを浮遊画像P2として表示し(ステップS180)、ステップS160に戻る。例えば、次の優先順位のサイトが所定のコーヒーショップである場合には、当該コーヒーショップのアイコンを浮遊画像P2として表示する。
選択されたアイコンが携帯端末2に吸い込まれるように浮遊画像P2を変化させた後、画像表示装置1Aの制御部130Aは、選択されたアイコンに基づき、誘導するサイトを決定し(ステップS200)、決定したサイトのURL情報を、情報送受信部120を介して送信する(ステップS210)。
次に、URL情報の送信が終了すると、画像表示装置1Aの制御部130Aは、浮遊画像P2のアイコンを消去する(ステップS220)。
このように位置検出部140の検出に基づいて、浮遊画像P2を変化させるとともに、浮遊画像P2のアイコンを複数の中から選択可能とすることにより、観察者Hが所望のサイトを選択できるようにしてもよい。なお、本変形例では、1つのアイコンを浮遊画像P2として表示する例を説明したが、複数のアイコンを浮遊画像P2として表示するようにしてもよい。また、複数のアイコンを一定の時間で切り替えて表示し、位置検出部140による被検出体の検出があったときのアイコンを選択するようにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、携帯端末2に送信する情報をURL情報としたが、携帯端末2に送信する情報は、これに限定されるものではない。例えば、ポイント情報などでもよい。携帯端末2に送信する情報をポイント情報とする場合には、画像表示システム100を商店街などのポイントラリーに適用することも可能である。例えば、個々の商店の店頭に画像表示システム100を配置することによって、ユーザが各商店で浮遊画像P2を楽しみつつ携帯端末2にその商店街で使えるポイントを獲得するような仕組みとしてもよい。この場合、さらに次の商店を紹介するような浮遊画像P2を表示して、商店街を回遊させるような仕組みしてもよい。また、URL情報やポイント情報のほか、画像情報、メール、アプリケーション、音声などを携帯端末2に送信するようにしてもよい。
なお、上記実施の形態及びその変形例では、浮遊画像表示部の構成として、結像面30上に実像を表示する方式(浮遊画像は一平面上に形成される方式;以下、3Dフローティングビジョン(登録商標)方式という)を採用したが、浮遊画像表示部の構成はこの方式に限定されるものではなく、空間中に実像を表示する方式であればいずれの方式であってもよい。例えば、浮遊画像として実像を表示するIP(インテグラルフォトグラフィ)方式を採用してもよい。
図15は、IP方式を採用した画像表示装置1Bの浮遊画像表示部110Bの概略構成図である。IP方式の場合には、図15に示すように、画像伝達パネル20Bは、3Dフローティングビジョン(登録商標)方式の場合よりも、表示部10に近い位置に配置される。具体的には、画像伝達パネル20Bは、ピンホールアレイ、マイクロレンズアレイ、レンチキュラーレンズなどであり、画像伝達パネル20Bは、一平面上に結像させるのではなく、表示部10からの出射光の方向を変える若しくは制御するために用いられるので、浮遊画像は、奥行きを持った浮遊画像P2Bとして形成される。
すなわち、本発明の浮遊画像には、空間中の所定の平面上に表示される二次元画像P2の他、空間中に物理的に奥行きを持って表示される三次元画像P2Bも含まれる。
なお、IP方式の場合には、奥行きを持った浮遊画像P2Bを表示するため、3Dフローティングビジョン(登録商標)方式の場合よりも、表示部10に表示する二次元画像の画像制御が複雑となるので、簡単に立体画像を制作するという観点から見ると、3Dフローティングビジョン(登録商標)方式がより好適である。
以上、述べたように本実施の形態に係る画像表示装置1は、二次元画像を表示する画像表示面11を備えた表示部10と、画像表示面11から出射される光の光路に配置された画像伝達パネル20と、を備えてなり、画像表示面11から出射される光を画像伝達パネル20の表示部10と対向する側と反対側に位置する空間に、浮遊画像P2として表示する浮遊画像表示部110と、浮遊画像表示部110を内部に組み込んで、表示部10から出射される光の出射方向に開口面106を設けた第1の筐体102と、第1の筐体102の開口面106の下端位置、かつ、開口面106からの光の出射方向である前方位置に配設され、その上面を携帯端末2が載置可能な情報送受信面105とした第2の筐体103と、第2の筐体103内に組み込まれ、情報送受信面105を介した無線通信によって情報送受信面105近傍の携帯端末2と情報の送受信を行う情報送受信部120と、浮遊画像表示部110が表示する浮遊画像P2の表示制御、及び情報送受信部120が送受信する情報の送受信制御を行う制御部130と、を有し、制御部130は、情報送受信部120が携帯端末2からID情報を受信することを契機として、浮遊画像P2として表示されていた所定のオブジェクトが携帯端末2に吸い込まれるように浮遊画像P2の表示制御を行うとともに、所定のオブジェクトに関連する情報を携帯端末2に送信するように送受信制御を行い、所定のオブジェクトに関連する情報の送信が終了したときには、所定のオブジェクトの浮遊画像P2を消失させるような表示制御を行うように構成される。したがって、携帯端末2との情報のやりとりを、浮遊画像を用いた新規なインターフェースで実現し、その転送操作自体をユーザが興味を持って楽しむことができる。
また、浮遊画像P2は、画像表示面11に表示された二次元画像に基づく実像であるとともに、画像伝達パネル20によって空間中の結像面30に結像された実像であり、情報送受信面105と結像面30のなす角度は鈍角であるように構成されるので、観察者Hが、結像面30の浮遊画像P2及び情報送受信面105の双方を見やすいともに、浮遊画像P2を携帯端末2に吸い込ませるような演出をより臨場感あるものとしている。
さらには、本変形例の画像表示装置1Aは、空間における被検出体の位置を検出する位置検出部140をさらに備え、制御部130Aは、位置検出部140が空間内において被検出体を検出した場合には、携帯端末2を情報送受信面105に載置するように促す浮遊画像P2を表示するので、浮遊画像P2の演出をインタラクティブなものとすることができる。
なお、上記実施の形態及びその変形例では、情報送受信部30を第2の筐体103に内蔵される構成としたが、これに限定されない。例えば、第2の筐体103を不要な構成とし、情報送受信部30が備える情報送受信面105を結像面30の前方かつ下方位置に配設するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1,1A,1B 画像表示装置
2 携帯端末
10,50 表示部
11 画像表示面
20,20B 画像伝達パネル
21 レンズアレイ半体
22 透明基板
23 マイクロ凸レンズ
25 マイクロレンズアレイ
30 結像面
100,100A, 画像表示システム
101 筐体
102 第1の筐体
103 第2の筐体
104 設置台
105 情報送受信面
106 開口面
107 ヒンジ機構
110 浮遊画像表示部
120 情報送受信部
130,130A 制御部
140 位置検出部
P1 二次元画像
P2,P2B 浮遊画像
P3 携帯画像(二次元画像)
H 観察者(ユーザ)

Claims (3)

  1. 二次元画像を表示する画像表示面を備えた表示部と、前記画像表示面から出射される光の光路に配置された画像伝達パネルと、を備えてなり、前記画像表示面から出射される光を前記画像伝達パネルの前記表示部と対向する側と反対側に位置する空間に、浮遊画像として表示する浮遊画像表示ユニットと、
    前記浮遊画像表示ユニットを内部に組み込んで、前記表示部から出射される光の出射方向に開口を設けた筐体と、
    前記筐体の前記開口の下端位置、かつ、前記開口からの光の出射方向である前方位置に配設され、その上面を携帯端末が載置可能な通信面とするとともに、前記通信面を介した無線通信によって前記通信面近傍の前記携帯端末と情報の送受信を行う情報送受信ユニットと、
    前記浮遊画像表示ユニットが表示する前記浮遊画像の表示制御、及び前記情報送受信ユニットが送受信する情報の送受信制御を行う制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    前記情報送受信ユニットが前記携帯端末からID情報を受信することを契機として、前記浮遊画像として表示されていた所定のオブジェクトが前記携帯端末に吸い込まれるように前記浮遊画像の表示制御を行うとともに、前記所定のオブジェクトに関連する情報を前記携帯端末に送信するように送受信制御を行い、前記所定のオブジェクトに関連する情報の送信が終了したときには、前記所定のオブジェクトの前記浮遊画像を消失させるような表示制御を行うことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記浮遊画像は、前記画像表示面に表示された二次元画像に基づく実像であるとともに、前記画像伝達パネルによって空間中の結像面に結像された実像であり、
    前記通信面と前記結像面のなす角度は鈍角であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記空間における被検出体の位置を検出する位置検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記位置検出手段が前記空間内において前記被検出体を検出した場合には、前記携帯端末を前記通信面に載置するように促す前記浮遊画像を表示することを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置。
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WO2023228530A1 (ja) * 2022-05-25 2023-11-30 マクセル株式会社 空間浮遊映像情報表示システム

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