JP2012078241A - 瞬低検出装置および半導体試験装置 - Google Patents

瞬低検出装置および半導体試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012078241A
JP2012078241A JP2010224738A JP2010224738A JP2012078241A JP 2012078241 A JP2012078241 A JP 2012078241A JP 2010224738 A JP2010224738 A JP 2010224738A JP 2010224738 A JP2010224738 A JP 2010224738A JP 2012078241 A JP2012078241 A JP 2012078241A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
power supply
circuit
unit
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010224738A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Uchida
暁 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP2010224738A priority Critical patent/JP2012078241A/ja
Publication of JP2012078241A publication Critical patent/JP2012078241A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】交流電源の瞬低を検出するときに、ハードウェアの単純化および小型化を図ることを目的とする。
【解決手段】本発明の瞬低検出装置は、三相交流電源1の全ての2つの相の組合せについて、2つの相の差分を差分電圧として検出し、検出した差分電圧を絶縁電流に変換するアナログ回路により構成されるアナログ回路部2と、絶縁電流を電圧に変換した電圧信号に基づいて、三相交流電源1に瞬時電圧低下を生じたか否かを検出するFPGA44と、を備えている。アナログ回路部2はアナログ回路によって構成しており、且つアナログ回路部2は絶縁されていることから感電を保護する保護手段をアナログ回路部2のみに構成することができる。このため、ハードウェアの単純化および小型化を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、2相以上の交流電源の瞬低を検出する瞬低検出装置および瞬低検出装置を用いて瞬低の検出を行う半導体試験装置に関するものである。
2相以上の交流電源から電源の供給を受けて動作する装置として、被試験デバイス(DUT:Device Under Test)の試験を行う半導体試験装置がある。半導体試験装置は動作に所定の電源を要し、この電源の供給を2相以上の交流電源から受ける。交流電源は落雷や設備異常等により瞬時電圧低下(以下、瞬低)を生じる。このため、瞬低を検出する瞬低検出装置を備える必要がある。この技術が例えば特許文献1に開示されている。
図6は、3相の交流電源(三相交流電源101)とこの三相交流電源101から電源の供給を受けて動作する半導体試験装置102とを示している。三相交流電源101はR相、S相、T相の3つの相から構成されており、それぞれ位相を120度ずつずらして構成している。
半導体試験装置102は図示しないDUTの試験を行う装置であり、N個の電源部103−1〜103−N(総称して電源部103)を備えて構成している。各電源部103は三相交流電源101から交流電圧の供給を受けて、これを半導体試験装置102の内部で供給可能な直流電圧に変換して各回路に供給している。
半導体試験装置102の各種回路を動作させるために、各電源部103は高い電圧(例えば、200ボルト)を供給可能にしている。前述したように、三相交流電源101には瞬間的に電圧が低下する瞬低を発生することがある。瞬低が発生して電圧が異常低下すると、半導体試験装置102は正常な動作を行うことができなくなる。
そこで、各電源部103に瞬低検出装置104(104−1〜104−N)を設けている。瞬低検出装置104は三相交流電源101が接続している相の電圧を入力して、電圧の値を検出している。そして、電圧が異常低下しているときには、瞬低として検出を行っている。
半導体試験装置102には瞬低について所定の基準を満たすことが要求される。この基準を満たしていれば瞬低として検出されず、満たしていなければ瞬低として検出されない。この基準の一例として、例えば電圧の低下率が30%〜50%になっている時間が200ms以下であること、低下率が20〜30%になっている時間が500ms以下であること、低下率が0〜20%になっている時間が1000ms以下であること、の条件がある。
半導体試験装置102を正常に動作させるためには、全ての電源部103の供給電圧が正常であることが要求される。よって、各電源部103に予め瞬低検出装置104を組み込んでおき、瞬低を検出するようにしている。つまり、電源部103と瞬低検出装置104とを一体的に構成するようにしている。
特開2003−294791号公報
図6の技術では、電源部103と瞬低検出装置104とを一体的に構成しており、電源部103ごとに瞬低検出装置104を有する構成としていた。瞬低検出装置104はそれ自身で大型且つ複雑な回路規模を有しており、電源部103の実装スペースを圧迫し、且つハードウェアの複雑化および大型化を招来していた。
そして、瞬低検出装置104は電源部103ごとに対応して構成しており、換言すれば電源部103に応じて専用に瞬低検出装置104が設けられるようになっている。よって、新規な電源部103が生産されるごとに瞬低検出装置104についても別途新たに生産しなければならないという問題を生じていた。
この点、特許文献1の技術のように、別途の瞬低検出装置を設けて、三相交流電源101の瞬低を検出することはできる。ただし、特許文献の技術では、瞬低を検出するまでに多くの複雑なデジタル回路を経由させる必要があり、同様にハードウェアの複雑化および大型化といった問題は存在する。
そして、三相交流電源101は交流電源であり、三相交流電源101に接続される回路基板には感電を生じさせる。このために、感電から保護する保護手段(具体的には、感電を生じさせる部位を絶縁する手段)を設ける必要がある。前述したように、ハードウェアが複雑且つ大型になるため、保護手段も全体を広範囲にわたって保護するように設ける必要がある。これにより、さらにハードウェアの大型化および複雑化を招来する。
そこで、本発明は、交流電源の瞬低を検出するときに、ハードウェアの単純化および小型化を図ることを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の第1の瞬低検出装置は、2相以上の交流電源の全ての2つの相の組合せについて、前記2つの相の差分を差分電圧として検出し、検出した差分電圧を絶縁電流に変換するアナログ回路により構成されるアナログ回路部と、前記絶縁電流を電圧に変換した電圧信号に基づいて、前記交流電源に瞬時電圧低下を生じたか否かを検出するデジタル制御部と、を備えたことを特徴とする。
この瞬低検出装置によれば、アナログ回路部とデジタル制御部とにより瞬低検出を行っている。回路規模が非常に小規模且つ小型のアナログ回路部を用いているため、ハードウェアの単純化および小型化を図ることができる。また、アナログ回路部で絶縁電流にしているため、絶縁保護はアナログ回路のみに構成すればよく、さらに単純化および小型化を図ることができる。
本発明の第2の瞬低検出装置は、第1の瞬低検出装置であって、前記アナログ回路部は、前記交流電源から前記2つの相の電圧を入力して、交流電圧から直流電圧に変換する整流回路と、前記直流電圧を降圧する電圧降圧回路と、降圧した前記直流電圧を変換した電流から前記絶縁電流を生成するフォトカプラと、を前記組合せごとに備えていることを特徴とする。
この瞬低検出装置によれば、電圧降圧回路により直流電圧を降圧した後に絶縁電流を生成している。交流電源から入力する電圧は高電圧であり、アナログ回路による発熱やエネルギー損失を生じるが、降圧した後に絶縁電流を生成しているため、発熱やエネルギー損失を低減することができる。
本発明の第3の瞬低検出装置は、第2の瞬低検出装置であって、前記デジタル制御部は、デジタル信号に変換された前記電圧信号の値と最初に入力した前記電圧信号の値とを比較することにより、前記瞬時電圧低下を生じているか否かを検出する電圧比較部を備えていることを特徴とする。
この瞬低検出装置によれば、最初に入力した電圧信号の値を基準として電圧の比較を行っている。フォトカプラの電流伝達率には所定の損失を生じ、フォトカプラごとに電流伝達率にばらつきを生じるが、最初に入力した電圧信号の値を基準電圧とすることで、電流伝達率のばらつきの影響を排除することができる。
本発明の第4の瞬低検出装置は、第3の瞬低検出装置であって、前記デジタル制御部は、前記交流電源から電源の供給を受けて動作する電源部の制御を行うプログラム可能な論理回路で構成される電源制御部を備えていることを特徴とする。
この瞬低検出装置によれば、デジタル制御部は電源部を制御するために必要な電源制御部の機能と瞬低検出のための機能とを共用している。もともと電源制御部の機能は必要になっており、これに瞬低検出のための機能を追加することで、ハードウェアの単純化および小型化を図ることができる。
本発明の第5の瞬低検出装置は、第3の瞬低検出装置であって、前記デジタル制御部は、前記電圧信号を監視する電圧監視部を備えていることを特徴とする。
この瞬低検出装置によれば、電圧監視部により電圧信号の値を監視している。これにより、瞬低が検出されないとしても、瞬低に近い状態であるか否かをリアルタイムで監視することができるようになる。
本発明の第6の瞬低検出装置は、第1の瞬低検出装置であって、前記アナログ回路部は、前記交流電源から前記2つの相の電圧を入力して、交流電圧から直流電圧に変換する整流回路と、前記直流電圧を降圧する電圧降圧回路と、降圧した直流電圧と予め設定された基準電圧とを比較する電圧比較回路と、この電圧比較回路の出力側に接続される絶縁電流を生成するフォトカプラと、を前記組合せごとに備えていることを特徴とする。
この瞬低検出装置によれば、電圧の異常低下の判断はアナログ回路部側で行うことができる。これにより、二値の信号の処理をデジタル制御部は行うため、デジタル制御部の構成を簡略化することができる。また、アナログ回路部とデジタル制御との間の接続をシンプルにすることができるようになる。
本発明の第7の半導体試験装置は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の瞬低検出装置を用いて前記瞬時電圧低下を検出することを特徴とする。
前述した瞬低検出装置は被試験デバイスの試験を行う半導体試験装置に適用することができる。半導体試験装置には各種の回路を動作させるために電源部が備えられており、当該電源部を動作させるために交流電源から電源の供給を受けている。このときの交流電源の瞬低を検出するようにしている。
本発明は、アナログ回路部とデジタル制御部とにより瞬低を検出しており、このうちアナログ回路部はアナログ回路により構成される単純且つ小型の回路部とすることができる。且つ、アナログ回路部で絶縁電流を生成しているため、アナログ回路部のみに絶縁保護を行えばよく、ハードウェアの単純化および小型化を図ることができるようになる。
瞬低検出装置のアナログ回路部の構成を示すブロック図である。 瞬低検出装置のシステム制御部の構成を示すブロック図である。 FPGAの構成を示すブロック図である。 変形例のアナログ回路部の構成を示すブロック図である。 変形例のシステム制御部の構成を示すブロック図である。 従来の三相交流電源および半導体試験装置の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1および図2は本発明の瞬低検出装置の構成を示している。瞬低検出装置は三相交流電源1に接続され、アナログ回路部2とシステム制御部3とを有して構成されている。そして、システム制御部3には半導体試験装置4が接続されている。半導体試験装置4にはN(Nは自然数)個の電源部5−1〜5−N(総称して電源部5)が備えられている。なお、電源部5は1個であってもよい。
三相交流電源1はR相、S相、T相の3つの相から構成される交流電源である。各相は位相が120度ずつずらされており、各相の電圧差を電源電圧として供給する。三相交流電源1は複数相の交流電源であり、2相であってもよいし、4相以上であってもよい。ここでは、三相交流電源1は200ボルトの電源電圧を供給しているが、任意の電源電圧(以下、電圧)を供給することができる。
アナログ回路部2は三相交流電源1の各相に接続して、交流電源を直接的に入力している。このアナログ回路部2は、ヒューズ11とコンデンサ12と整流回路13とコンデンサ14と電圧降圧回路15と定電圧回路16と増幅回路17と抵抗18とフォトカプラ19とを備えて構成している。つまり、アナログ回路部2を構成する回路は全て汎用部品であるアナログ回路になっている。
アナログ回路部2にはヒューズ11〜フォトカプラ19までの各部がそれぞれ3つずつ設けられており、3つのグループに分割されている。このうちヒューズ11については、R相、S相、T相に対応して、11R、11S、11Tとなっている。また、コンデンサ12〜フォトカプラ19についてはR相とS相との差分電圧がAに該当し、S相とT相との差分電圧がBに該当し、R相とT相との差分電圧がCに該当する。なお、電圧降圧回路15および定電圧回路16を構成する各部には紙面の都合上「A」、「B」、「C」を付していないが、A〜Cの3つのグループに分けられている。
なお、ここでは、三相交流電源1であり、3つの相から構成されている。4相であれば、6つのグループから構成され、2相であれば、1つのグループから構成される。つまり、2相の場合には、ヒューズ11は2つになるが、コンデンサ12〜フォトカプラ19についてはそれぞれ1つずつが設けられる。
アナログ回路部2は三相交流電源1の各相に接続しており、直接的に電圧を入力している。ヒューズ11は三相交流電源1から大電流が流入することを防止している。コンデンサ12は三相交流電源1から大電圧が印加されることを防止する回路である。整流回路13は4つのダイオードから構成されており、三相交流電源1から入力した差分電圧を交流電圧から直流電圧に変換する回路になる。
コンデンサ14は整流回路13により変換された直流電圧の脈動を抑制する回路になる。電圧降圧回路15は直流電圧を所望の電圧にまで降圧する回路になり、5つの抵抗21〜25により構成されている。各抵抗21〜25の抵抗値によって分圧されることで、直流電圧の電圧値が降下する。なお、電圧降圧回路15の抵抗の個数は2個以上であればよい。
定電圧回路16は所定の定電圧を生成する回路になり、5つの抵抗26〜30とコンデンサ31とツェナーダイオード32とを備えて構成している。これらの回路によりシャントレギュレータが構成され、定電圧が生成される。勿論、シャントレギュレータ以外の回路、例えばシリーズレギュレータ等の任意の回路を用いて定電圧を生成してもよい。
増幅回路17はボルテージフォロワを構成してバッファリングしている。これにより、出力インピーダンスを低下させている。増幅回路17の出力側には抵抗18を接続している。増幅回路17の出力は電圧になっており、抵抗18はこの電圧を電流に変換している。そして、この電流はフォトカプラ19に入力される。
フォトカプラ19は発光ダイオード33およびフォトトランジスタ34を有して構成される。発光ダイオード33は抵抗18から流れる電流により発光する。この発光した光をフォトトランジスタ34が受光することで、フォトトランジスタ34に電流が流れる。発光ダイオード33側とフォトトランジスタ34側とは絶縁されていることから、フォトトランジスタ34に流れる電流は絶縁電流となる。
以上のヒューズ11〜フォトカプラ19までの回路部品は全てアナログ回路により構成される。そして、ヒューズ11〜フォトカプラ19は3つのグループから構成されており(各回路に「R」「S」「T」または「A」「B」「C」を付している)、各グループは同一の回路構成となっている。
図2を用いてシステム制御部3について説明する。システム制御部3は電圧信号生成部41と抵抗42とAD変換回路43とFPGA(Field Programmable Gate Array)44とを備えて構成している。電圧信号生成部41〜AD変換回路43は前述したA、B、Cの3つのグループに分けて構成している。
電圧信号生成部41は抵抗42を介してフォトトランジスタ34に接続されている。フォトトランジスタ34には電流が流れており、この電流が抵抗42で電圧に変換されて電圧信号生成部41に入力される。電圧信号生成部41はこれを電圧信号として生成する。AD変換回路43は電圧信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
FPGA44は3つのAD変換回路43が変換したデジタルの電圧信号を入力する。FPGA44はプログラム可能な論理回路(ロジック回路)であり、種々のデータ処理が可能になっている。FPGA44が行うデータ処理としては、主に各電源部5の遮断制御(オフにする制御)になる。また、アラーム信号(瞬低が生じたことを通知するアラーム)の生成といった処理を行うようにしてもよい。
FPGA44はデジタル制御部であり、図3に示すように、電圧入力部51と初期電圧記憶部52と電圧比較部53と電圧監視部54とを備えており、これらはA、B、Cのグループごとに設けられている。そして、各グループの電圧比較部53に接続される電源制御部55を備えて構成している。
電圧入力部51はAD変換回路43からデジタル信号の電圧信号を入力する。初期電圧記憶部52Aは瞬低検出装置を起動したときに、電圧入力部51が最初に入力した電圧信号の値を初期電圧として記憶する。
電圧比較部53は電圧入力部51が入力している電圧信号と初期電圧記憶部52が記憶している初期電圧とを比較する。電圧比較部53は内部にタイマ(時間計測手段)を設けており、所定時間の間、初期電圧の値よりも電圧信号の値が所定の割合以下に低下したときに、瞬時電圧低下(以下、瞬低)を検出する。
例えば、初期電圧に比べて電圧信号の値の低下率が30%〜50%になっている時間が200ms以上である場合、低下率が20〜30%になっている時間が500ms以上である場合、低下率が0〜20%になっている時間が1000ms以上である場合には、瞬低を検出する。
電圧監視部54は電圧入力部51から電圧信号の値を入力して監視を行っている。電圧監視部54に図示しない表示手段(ディスプレイ等)を接続することで、リアルタイムに三相交流電源1の電圧の状態を監視することができる。また、電圧監視部54は電圧信号の値の経時的な変化を電圧履歴として記憶することで、当該履歴を後に活用することができる。
瞬低の発生は電圧比較部53が行うが、瞬低ではなくそれに近い状態であることを電圧監視部54が検出するようにしてもよい。前記の条件には該当しないが、それに近い閾値(前記の条件よりも緩やかな条件)を設定して、電圧信号が所定時間の間、当該閾値以下になったときに、警告を発するようにしてもよい。
電源制御部55は瞬低が検出されたときに、各電源部5の遮断制御を行う。瞬低の検出は最終的に電圧比較部53が行い、電源制御部55は3つの電圧比較部53(53A〜53C)の何れかが瞬低を検出したときに、全ての電源部5を遮断する制御を行う。同時に、アラームの鳴動やディスプレイの表示等を行うことにより、ユーザや管理者(以下、ユーザ)に瞬低の発生を通知する。これにより、ユーザはオフになった電源部5の再起動や自己診断等の復旧処理を行う。
デジタル制御部としてのFPGA44は、もともとは電源制御部55、つまり電源部5の制御を行うために設けたプログラム可能な論理回路になっている。そして、この電源制御部55の機能を有するFPGA44に電圧入力部51と初期電圧記憶部52と電圧比較部53と電圧監視部54との機能を新たにプログラムすることで追加している。
図2を用いて、半導体試験装置に4について説明する。半導体試験装置4は図示しない被試験デバイス(DUT:Device Under Test)の試験を行う装置である。この半導体試験装置4には種々の回路、例えばDUTに試験信号を印加するドライバやDUTからの応答信号に基づいて良否判定を行うコンパレータ等が設けられている。各種回路を動作させるために、N個の電源部5を半導体試験装置4に備えるようにしている。
各電源部5は三相交流電源1から電源の供給を受けており、半導体試験装置4の各種回路に電源の供給を行う。なお、電源部5は三相交流電源1の3つの相に接続されているとは限らず、2つの相に接続されている場合もある。図3では電源部5−2はR相およびS相の2つの相に接続されている。各電源部5は電源制御部55に接続されており、電源制御部55の制御により電源の遮断を行う。
次に、動作について説明する。アナログ回路部2は三相交流電源1から交流電圧を入力する。そして、入力した交流電圧は、ヒューズ11およびコンデンサ12を経て、整流回路13により直流電圧に変換される。そして、電圧降圧回路15により所定の電圧にまで降圧される。増幅回路17は定電圧回路16から所定の定電圧を入力して動作しており、降圧された電圧の出力インピーダンスを低下させている。そして、増幅回路17の出力電圧は抵抗18によって電流に変換される。
この電流によりフォトカプラ19の発光ダイオード33が発光する。発光した光をフォトトランジスタ34が受光することで、電圧信号生成部41に電圧信号が入力される。この電圧信号がAD変換回路43でデジタル信号に変換される。そして、電圧入力部51に入力される。
瞬低検出装置を最初に起動したときに、電圧入力部51に入力された電圧を初期電圧として初期電圧記憶部52が記憶する。この初期電圧が基準の電圧になる。なお、初期電圧を記憶するときには、三相交流電源1には何れも瞬低を生じていないものとする。
そして、電圧監視部54が電圧信号の監視や履歴の記憶等を行うと共に、電圧比較部53が電圧信号と初期電圧との比較を行う。電圧入力部51には電圧が常時入力されており、三相交流電源1の2つの相の差分電圧の値を常に電圧比較部53が比較を行っている。
初期電圧は三相交流電源1に瞬低を生じていないときの電圧値であり、正常な電圧値である。従って、三相交流電源1に瞬低が生じていないのであれば、電圧信号と初期電圧との差分は瞬低が検出されるほどには開いていない。
一方、落雷や設備異常等により三相交流電源1の3つの相の何れか1つまたは2つ、或いは全ての相に瞬低を生じる場合がある。ここでは、S相にのみ瞬低を生じているものとする。従って、S相の電位は瞬間的に異常低下する(ほぼ、グランドレベルまで低下する)。これにより、整流回路13Aおよび13Bに入力される交流電圧の差分電圧(R相とS相との差分電圧およびS相とT相との差分電圧)は異常な値になる。
これにより、フォトカプラ19を介してフォトトランジスタ34に流れる電流量も異常な値になり、電圧入力部51Aおよび51Bに入力される電圧信号の値も異常になる。従って、電圧比較部53Aおよび53Bは初期電圧に比べて電圧信号が異常低下していることを検出し、瞬低が検出される。
以上により、瞬低が検出される。瞬低が検出されると、電源制御部55はユーザに瞬低発生を通知し、各電源部5の電源遮断を行う。そして、通知により瞬低発生を認識したユーザは、各電源部5の再起動等の復旧処理を行う。これにより、瞬低検出を行う共に、その復旧処理を行うことができる。
従って、本発明では、三相交流電源1に生じた瞬低をアナログ回路部2とシステム制御部3とにより検出しており、このうちアナログ回路部2は全てアナログ回路で構成している。アナログ回路は汎用部品であり小規模な回路になる。これにより、全体のハードウェアの単純化および小型化を図ることができるようになる。そして、電源部5には瞬低検出回路を備える必要がないため、電源部5のハードウェアも単純化および小型化をすることができる。
アナログ回路部2は三相交流電源1から直接的に電源を入力しているため、感電の危険性がある。ただし、フォトカプラ19以降の回路、つまりシステム制御部3は絶縁されているため、感電の問題は生じない。よって、感電から保護する保護手段(絶縁するための手段)はアナログ回路部2のみに構成すればよく、システム制御部3を含む全体に構成する必要がない。よって、保護手段も最小限にすることができるため、ハードウェアの単純化および小型化を図ることができる。
また、アナログ回路部2およびシステム制御部3において、A、B、Cの3つのグループで同じ回路を構成している。つまり、三相交流電源1の全ての相から選択される2つの相の全ての組合せ(R相とS相、S相とT相、T相とR相)について、瞬低検出を行っているため、三相交流電源1のうち特定の相に瞬低が生じたこと(欠相)を検出することができる。ここでは、三相交流電源1は3相であるため、3つのグループを構成するが、例えば4相の交流電源である場合には、6つのグループを構成するようにする。
三相交流電源1は半導体試験装置4の各種回路を動作させるために、高い電圧を供給可能にしている。よって、アナログ回路部2にも高い電圧が入力される。高い電圧が入力されるため、アナログ回路により発熱やエネルギー損失といった問題が生じる。このため、電圧降圧回路15により所望の電圧値まで降圧している。本発明では、瞬低を検出することを目的としている。よって、高い電圧は必要ではなく、要は電圧を比較して瞬低を検出できればよい。このため、電圧を降圧させても瞬低検出には格別の影響はなく、発熱やエネルギー損失といった問題を回避することができる。
また、フォトカプラ19は絶縁のために設けている。ただし、フォトカプラ19は発光ダイオード33からフォトトランジスタ34に光伝達をするときの効率(電流伝達率)が100%にはならない。そして、各フォトカプラ19によって、電流伝達率にばらつきを生じる。これにより、電圧の絶対値を比較の対象とすると、電圧比較部53が比較するときに電流伝達率のばらつきが影響を与え、比較精度が低下するおそれがある。
このため、電圧比較部53は初期電圧と比較している。初期電圧については、もともとフォトカプラ19の電流伝達率が反映された電圧になっているため、電圧比較部53が電圧の比較を行うときに、電流伝達率が影響を与えることはない。つまり、初期電圧という相対値を比較の対象とすることで、電流伝達率のばらつきの影響を排除することができる。
アナログ回路部2とシステム制御部3とは別の基板を構成しており、所定の配線で両者が接続されている。このとき、フォトトランジスタ34は電流を生成して、アナログ回路部2とは異なる基板であるシステム制御部3に出力している。従って、両基板の間では電流が流れることになる。電流は電圧に比べてノイズ等に強く安定している。これにより、瞬低検出のときにノイズ等の影響を最小限にすることができる。
また、瞬低を検出するだけではなく、電圧監視部54により三相交流電源1の各相の電圧の状態をリアルタイムで監視することができる。このとき、瞬低に近い状態であることをユーザに了知させることもできる。これにより、より安全な運用をすることもできる。また、電圧監視部54は電圧信号の経時的な変化を電圧履歴として記憶して後に活用することもできる。
次に、変形例について説明する。図4および図5はそれぞれ変形例のアナログ回路部2およびシステム制御部3を示している。アナログ回路部2には図1の増幅回路17を備えていないが、新たに電圧比較回路61を追加している。電圧比較回路61は2つの電圧を比較している。1つは電圧降圧回路15により降圧された電圧であり、もう1つは基準電圧になる。なお、抵抗23については、図1に設けた箇所と異なる箇所(定電圧回路16の一部を構成する箇所)に配置している。
基準電圧は定電圧回路16により生成され、抵抗28と29との間の電位を基準電圧として入力する。基準電圧は降圧された電圧を比較するための基準となる電圧である。電圧比較回路61は降圧された電圧(入力電圧とする)および基準電圧を入力する。そして、入力電圧が基準電圧以下であるか否かを比較する。
入力電圧が基準電圧以下になると、電圧比較回路61の出力はハイインピーダンスの状態になる。これにより、発光ダイオード33には電流が流れなくなり、フォトトランジスタ34にも電流が流れなくなる。そして、電圧信号生成部41が検出する電圧信号はハイインピーダンスの状態になる。
図4に示されるように、フォトトランジスタ34A〜34Cは直列接続されており、そして直列接続の一端が電圧信号生成部41に接続されている。よって、電圧比較回路61A〜51Cの何れか1つがハイインピーダンスになったときに、電圧信号生成部41はハイインピーダンスを検出する。
FPGA44の構成から初期電圧記憶部52を省略することができ、電圧比較部53は電圧信号がハイインピーダンスになっている時間を、内部に備えたタイマにより計測する。そして、所定時間以上ハイインピーダンスになっている場合に、瞬低を検出する。
電圧信号生成部41はハイインピーダンスになっているか否かの二値を検出する。よって、図1のAD変換回路43は不要になる。これにより、本変形例では、AD変換回路43が不要になるため、回路規模がより単純且つ小型になる。また、アナログ回路部2とシステム制御部3との間の接続も2本の信号線のみになることから、配線の接続関係の極めてシンプルになる。
一方で、電圧の比較をアナログ回路部2側で行っており、ハイインピーダンスになっているか否かの結果のみをシステム制御部3側に出力している。よって、電圧監視部54で電圧の状態を監視し、或いは電圧履歴を記憶することはできなくなる。なお、ハイインピーダンスになったか否かの履歴だけは記憶することはできる。
1 三相交流電源
2 アナログ回路部
3 システム制御部
4 半導体試験装置
5 電源部
11 ヒューズ
12 コンデンサ
13 整流回路
14 コンデンサ
15 電圧降圧回路
16 定電圧回路
17 増幅回路
18 抵抗
19 フォトカプラ
28 抵抗
31 コンデンサ
32 ツェナーダイオード
33 発光ダイオード
41 電圧信号生成部
42 抵抗
43 変換回路
51 電圧比較回路
52 初期電圧記憶部
53 電圧比較部
54 電圧監視部
55 電源制御部

Claims (7)

  1. 2相以上の交流電源の全ての2つの相の組合せについて、前記2つの相の差分を差分電圧として検出し、検出した差分電圧を絶縁電流に変換するアナログ回路により構成されるアナログ回路部と、
    前記絶縁電流を電圧に変換した電圧信号に基づいて、前記交流電源に瞬時電圧低下を生じたか否かを検出するデジタル制御部と、
    を備えたことを特徴とする瞬低検出装置。
  2. 前記アナログ回路部は、
    前記交流電源から前記2つの相の電圧を入力して、交流電圧から直流電圧に変換する整流回路と、
    前記直流電圧を降圧する電圧降圧回路と、
    降圧した前記直流電圧を変換した電流から前記絶縁電流を生成するフォトカプラと、
    を前記組合せごとに備えていることを特徴とする請求項1記載の瞬低検出装置。
  3. 前記デジタル制御部は、
    デジタル信号に変換された前記電圧信号の値と最初に入力した前記電圧信号の値とを比較することにより、前記瞬時電圧低下を生じているか否かを検出する電圧比較部を備えていること
    を特徴とする請求項2記載の瞬低検出装置。
  4. 前記デジタル制御部は、前記交流電源から電源の供給を受けて動作する電源部の制御を行うプログラム可能な論理回路で構成される電源制御部を備えていること
    を特徴とする請求項3記載の瞬低検出装置。
  5. 前記デジタル制御部は、
    前記電圧信号を監視する電圧監視部を備えていること
    を特徴とする請求項3記載の瞬低検出装置。
  6. 前記アナログ回路部は、
    前記交流電源から前記2つの相の電圧を入力して、交流電圧から直流電圧に変換する整流回路と、
    前記直流電圧を降圧する電圧降圧回路と、
    降圧した直流電圧と予め設定された基準電圧とを比較する電圧比較回路と、
    この電圧比較回路の出力側に接続される絶縁電流を生成するフォトカプラと、
    を前記組合せごとに備えていることを特徴とする請求項1記載の瞬低検出装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の瞬低検出装置を用いて前記瞬時電圧低下を検出すること
    を特徴とする半導体試験装置。
JP2010224738A 2010-10-04 2010-10-04 瞬低検出装置および半導体試験装置 Pending JP2012078241A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010224738A JP2012078241A (ja) 2010-10-04 2010-10-04 瞬低検出装置および半導体試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010224738A JP2012078241A (ja) 2010-10-04 2010-10-04 瞬低検出装置および半導体試験装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012078241A true JP2012078241A (ja) 2012-04-19

Family

ID=46238649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010224738A Pending JP2012078241A (ja) 2010-10-04 2010-10-04 瞬低検出装置および半導体試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012078241A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016213949A (ja) * 2015-05-07 2016-12-15 株式会社Yutaka 検出装置
JP2019028043A (ja) * 2017-08-04 2019-02-21 ブラザー工業株式会社 電圧異常検出装置
JP2020124093A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 ブラザー工業株式会社 電圧異常検知装置及び駆動装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016213949A (ja) * 2015-05-07 2016-12-15 株式会社Yutaka 検出装置
JP2019028043A (ja) * 2017-08-04 2019-02-21 ブラザー工業株式会社 電圧異常検出装置
JP2020124093A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 ブラザー工業株式会社 電圧異常検知装置及び駆動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101650615B1 (ko) 누설 전류를 측정하여 자가 테스트를 수행하기 위한 장치 및 방법
US6967487B2 (en) Distributed diode fault check
CN116540008A (zh) 用于检测dc系统中的接地故障的系统和方法
CN109494689B (zh) 用于配电系统中的接地故障检测的方法和系统
EP2857850B1 (en) HRG ground fault detector and method
US20130120017A1 (en) Device and method for monitoring a photovoltaic system
US20090121739A1 (en) Ac detecting apparatus for detecting operating states of ac power supply
KR101520758B1 (ko) 온도와 통전전류 분석방식의 이상 진단 기능을 구비한 배전반
CN104348253B (zh) 用于监控电力分配系统中的设备的方法和系统
JP2011232171A (ja) 二次電池の電池管理システムの故障検知方法および電池監視装置
KR102128442B1 (ko) 메인 변압기의 oltc 보호장치
JP2007129871A (ja) 避雷器の切離し制御装置
EP2822125B1 (en) Protection apparatus and method of verifying operation thereof
JP2012078241A (ja) 瞬低検出装置および半導体試験装置
KR101094434B1 (ko) 전원 이상 감지 장치
KR20120086558A (ko) 감시 및 중성선 대체기능이 구비된 태양광 발전시스템
US9568510B2 (en) System and method for monitoring a three-phase network
KR20140083431A (ko) 피뢰기 상태 진단 방법 및 장치
KR101663936B1 (ko) 발전소에서의 감지신호와 제어신호의 검정 방법 및 그 장치
JP2019515631A5 (ja) 故障電流リミッタ及び故障電流リミッタの方法
JP2002503439A (ja) 高圧変換所監視装置
US20120306612A1 (en) Electric Line Interface System
US10270241B2 (en) Fault current limiter having fault checking system for power electronics and bypass circuit
JP2007312445A (ja) 絶縁監視装置用の管理システム
JP4821992B2 (ja) 地絡検出装置