JP2012074818A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基地局装置は、前記端末装置の送信電力を決定する送信電力パラメータの現在の設定値を用いたときの端末装置の送信電力の推定値である第1推定送信電力と、設定値と異なる送信電力パラメータの候補値を用いたときの端末装置の送信電力の推定値である第2推定送信電力との差を算出し、算出した差と、設定値を用いたときに測定した受信電力とを加算して推定受信電力を算出する受信電力推定部と、自装置と無線通信をしている端末装置と自装置に隣接する他の基地局装置との間のパスロスと、第1推定送信電力及び第2推定送信電力とに基づいて、他の基地局装置における推定干渉電力を算出する干渉電力推定部とを備える。
【選択図】図2
Description
補正係数αと、固定オフセットP_O_NOMINAL_PUSCHなどは、基地局単位で設定される。
しかしながら、計算機シミュレーションの結果を実際に運用するシステムに適用する場合、時系列で変動するユーザ配置、伝搬路、トラヒック分布などを正確に模擬/定式化することが難しく、通信品質の推定精度が低くなってしまう場合があった。
すなわち、各基地局装置において、接続している端末装置からの受信電力を推定した推定受信電力と、接続していない端末装置などからの干渉電力を推定した推定干渉電力との精度が低くなることがあり、上りリンクの通信品質の推定精度が十分でない場合があった。
図1は、第1実施形態における無線通信システム1の構成を示す概略図である。
無線通信システム1は、複数の基地局装置10と、各基地局装置10と接続して無線通信をする端末装置30と、各基地局装置10とネットワーク40を介して接続されている基地局管理サーバ20とを具備している。
以下、基地局装置10と端末装置30とが、LTE規格に従った無線通信を行う場合を例にして説明する。また、上りリンクの送信電力制御は、補正係数αと、固定オフセットP_O_NOMINAL_PUSCHとを送信電力パラメータとして、補正係数αと、固定オフセットP_O_NOMINAL_PUSCHとを変更することにより行うものとする。
基地局管理サーバ20は、各基地局装置10において算出される推定受信電力と、推定干渉電力とを用いて、各基地局装置10の送信電力パラメータを変更した場合における当該各基地局装置10に接続している端末装置30の推定通信品質を算出し、算出した推定通信品質に応じて各基地局装置10の送信電力パラメータを変更する。
図2は、本実施形態における基地局装置10の構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように基地局装置10は、送信電力パラメータを変更するときの推定受信電力及び推定干渉電力を算出する無線電力推定部11と、端末装置30と通信を行う無線通信部12と、ネットワーク40を介して他の基地局装置10及び基地局管理サーバ20と通信をするネットワーク通信部13とを備えている。
入力情報取得部111は、無線通信部12から、又はネットワーク通信部13を介して、推定受信電力及び推定干渉電力情報を算出に用いる各種の入力情報を取得する。入力情報としては、MR(Measurement Report;測定結果報告)情報、基地局送信電力情報、設定情報、割当情報、算出区間情報、自局パスロス情報、測定情報である。
MR情報は、端末装置30が接続している基地局装置10に通知する情報であり、端末装置30が測定した受信電力を示す受信電力情報を含む情報である。この受信電力情報は、当該端末装置30が接続している基地局装置10から受信した信号の受信電力を示す情報と、当該端末装置30が接続していない基地局装置10から受信した信号の受信電力を示す情報とのうちいずれか一方、あるいは両方を含む。
設定情報は、現在、自装置において設定されている送信電力パラメータ(補正係数α、固定オフセットP_O_NOMINAL_PUSCH、固定オフセットP_O_UE_PUSCHなど)を示す情報である。
割当情報は、上記の設定情報が設定された際の各サブフレームにおける端末装置30それぞれの無線リソース(RB;Resource Block)の割当結果を示す情報であり、端末装置30に割り当てられたRBの配置を示す配置情報、割り当てられたRBの数を示す割当RB数M_PUSCH、係数Δ_TF、送信電力コマンドfを含む情報である。
自局パスロス情報は、無線通信部12において、上記の割当情報を求める際に使用した自装置と、自装置と接続している端末装置との間のパスロスの推定値を示す情報である。
測定情報は、設定情報が示す送信電力パラメータが設定され、当該設定により無線リソース割当が行われたパケットを受信した各端末装置30における当該パケットの受信電力値を示す情報である。
算出区間情報が示す算出区間Iに含まれる各サブフレーム(i)において、自装置(基地局装置10(x))と接続している端末装置30であって、無線リソースを割り当てられた端末装置30(u)の推定送信電力P_PUSCH(x,u,i)を次式(2)により算出する。推定送信電力P_PUSCH(x,u,i)[dBm]は、現在の送信電力パラメータである設定情報を設定した際の推定送信電力である。
ここで、xは、無線通信システム1における、いずれかの基地局装置10を示し、uは、基地局装置10(x)と接続している端末装置30のうちいずれかの端末装置30を示す。また、iは、算出区間Iに含まれるサブフレームのうちのいずれかのサブフレームを示す。例えば、推定送信電力P_PUSCH(x,u,i)は、基地局装置10(x)と接続している端末装置30(u)がサブフレーム(i)における送信電力の推定値を示す。
送信電力推定部113は、式(2)及び式(3)により算出した推定送信電力P_PUSCH(x,u,i)、P_PUSCH’(x,u,i)と、設定情報、設定候補情報とを対応付けた推定送信電力情報を受信電力推定部115、及び干渉電力推定部116に出力する。
送信電力パラメータを、設定情報が示す送信電力パラメータから設定候補情報が示す送信電力パラメータに変更した際における送信電力の差ΔP_PUSCH(x,u,i)[dB]を次式(5)により算出する。
干渉電力推定部116は、自装置(x)に接続された端末装置30であって、パスロス推定部114において隣接する基地局装置10(y)とのパスロス情報が取得された端末装置30に対して、設定情報に基づいた端末装置30(u)から隣接する基地局装置10(y)への干渉電力の推定値である推定干渉電力P_RX(x→y)[mW]を次式(8)により算出する。
同様に、干渉電力推定部116は、設定候補情報に基づいた端末装置30(u)から隣接する基地局装置10(y)への干渉電力の推定値である推定干渉電力P_RX’(x→y)[mW]を次式(9)により算出する。
通信品質推定部23は、ネットワーク通信部22から入力される推定受信電力情報、及び推定干渉電力情報と、隣接基地局情報記憶部21に記憶されている隣接基地局リストとに基づいて、各基地局装置10における通信品質の推定を行う。
なお、ここでは、通信品質を示す指標をSIR(Signal to Interference Ratio;信号電力対干渉電力比)とした場合について説明する。
通信品質推定部23は、ネットワーク通信部22から入力される推定受信電力情報、及び推定干渉電力情報を用いて、設定情報が示す送信電力パラメータ(以下、設定値)から設定候補情報が示す送信電力パラメータ(設定候補値)に送信電力パラメータを変更した際における、各基地局装置10と当該基地局装置10に接続する端末装置30との間のSIRの推定値を端末装置30ごとに算出する。また、通信品質推定部23は、SIRの推定値と、当該推定値を算出した際の設定候補情報とを対応付けた推定通信品質情報を基地局制御部24に出力する。
また、式(12)において、変化量ΔP_I_est[mW]は、設定値から設定候補値に変更した際に、推定される干渉電力の変化量である。また、変化量ΔP_I_estは、次式(14)により算出される。
また、式(15)及び(16)におけるNighbourListは、隣接基地局情報記憶部21に記憶されている基地局装置10ごとの当該基地局装置10に隣接して配置されている基地局装置10のリストである。
例えば、基地局制御部24は、通信品質推定部23が算出した通信品質情報を用いて、各端末装置30のSIRの平均値が、予め定めたしきい値以上となる設定候補情報を基地局装置10ごとに選択する。そして、基地局制御部24は、選択した設定候補情報が示す送信電力パラメータを新たな送信出力パラメータに設定させる制御信号を各基地局装置10にネットワーク通信部22を通じて送信する。
また、計算機シミュレーションにおいてパラメータ化されない要因を含んで受信電力の推定が行われることになるので、各基地局装置10における受信電力の推定値の精度を向上させることができる。
次に、第2実施形態における無線通信システムについて説明する。第2実施形態における無線通信システムは、基地局装置が、第1実施形態の無線通信システム1が具備する基地局装置10と異なる。なお、基地局管理サーバの構成は、第1実施形態の基地局管理サーバ20(図5)と同じ構成であるので、その説明を省略する。
具体的には、通信品質推定部23が、式(10)及び式(11)に替えて、次式(17)及び式(18)を用いることによりSINRの推定値を算出することができる。
これにより、第2実施形態の無線通信システムは、SINRを指標として通信品質を推定することができ、雑音電力が通信品質に与える影響が大きい環境において、第1実施形態の無線通信システム1より、通信品質の推定値の精度を向上させることができる。
なお、式(12)において、干渉電力P’_I(x)が負の値になった場合には、「0」として扱うようにしてもよい。
以下、第3実施形態における無線通信システムについて説明する。第3実施形態における無線通信システムは、基地局装置が第1実施形態の無線通信システム1が具備する基地局装置10と異なる。なお、基地局管理サーバの構成は、第1実施形態の基地局管理サーバ20(図5)と同じ構成であるので、その説明を省略する。
管理テーブル記憶部619には、割当候補情報生成部618が算出した割当候補情報と、端末情報及び設定情報とを対応付けた管理テーブルを記憶している。
端末情報は、例えば、下りWideBandCQI、自装置と端末装置30のパスロス、自装置とパスロス推定部114で算出した隣接する基地局装置60と端末装置30とのパスロスの差、RSRP、RSRQ、RSSI、バッファ量などである。
なお、図8においては、WideBandCQIと補正係数αとに対応するRB数を算出して記憶する例を示したが、これに限らず、他の組み合わせでもよい。また、設定情報の変化量に割当情報を対応付けて、設定情報に対するオフセット量を管理テーブル記憶部617に記憶させるようにしてもよい。
具体的には、送信電力推定部613は、次式(19)を用いて、送信電力の推定値[dBm]を算出する。
以下、第3実施形態における無線通信システムについて説明する。第3実施形態における無線通信システムは、基地局装置が第1実施形態の無線通信システム1が具備する基地局装置10と異なる。なお、基地局管理サーバの構成は、第1実施形態の基地局管理サーバ20(図5)と同じ構成であるので、その説明を省略する。
具体的には、送信電力推定部713は、次式(20)を用いて、送信電力の推定値[dBm]を算出する。
また、第2実施形態の基地局装置50が備える雑音電力推定部517を、第3実施形態の基地局装置60、又は第4実施形態の基地局装置70に設けるようにして、基地局管理サーバ20が通信品質を表す指標としてSINRを算出するようにしてもよい。
10、50、60、70…基地局装置
11、51、61、71…無線電力推定部
12…無線通信部
13、22…ネットワーク通信部
20…基地局管理サーバ
21…隣接基地局情報記憶部
23…通信品質推定部
24…基地局制御部
30…端末装置
40…ネットワーク
111…入力情報取得部
112…設定候補記憶部
113、613、713…送信電力推定部
114…パスロス推定部
115…受信電力推定部
116…干渉電力推定部
517…雑音電力推定部
617…割当情報補正部
618…割当候補情報生成部
619…管理テーブル記憶部
717…無線スケジューラ
Claims (6)
- 端末装置と無線通信をする複数の基地局装置と、前記複数の基地局装置と接続されている管理サーバとを具備する無線通信システムであって、
前記基地局装置は、
前記端末装置の送信電力を決定する送信電力パラメータの現在の設定値を用いたときの前記端末装置の送信電力の推定値である第1推定送信電力と、前記設定値と異なる前記送信電力パラメータの候補値を用いたときの前記端末装置の送信電力の推定値である第2推定送信電力との差を算出し、算出した差と、前記設定値を用いたときに測定した前記端末装置からの受信電力とを加算して推定受信電力を算出する受信電力推定部と、
自装置と無線通信をしている前記端末装置と自装置に隣接する他の前記基地局装置との間のパスロスと、前記第1推定送信電力及び前記第2推定送信電力とに基づいて、前記他の基地局装置における推定干渉電力を算出する干渉電力推定部と
を備え、
前記管理サーバは、
前記基地局装置ごとに、該基地局装置において算出された推定受信電力と、該基地局装置に隣接する前記基地局装置において算出された該基地局装置に対する推定干渉電力とから該基地局装置における前記端末装置との通信品質を算出する通信品質推定部
を備えている
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記基地局装置は、更に、
自装置と無線通信をしている前記端末装置から通知される測定結果報告であって、自装置に隣接する前記基地局装置から受信する信号の受信電力を示す測定結果報告に基づいて、該測定結果報告を送信した前記端末装置を前記パスロスの計算対象とするか否かを判定し、前記測定結果報告に基づいて前記パスロスを算出するパスロス推定部
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記基地局装置は、更に、
前記設定値に応じて割り当てられた無線リソースを示す割当情報と、前記設定値とに基づいて前記第1推定送信電力を算出するとともに、前記割当情報と、前記候補値とに基づいて前記第2推定送信電力を算出する送信電力推定部
を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の無線通信システム。 - 前記基地局装置は、更に、
自装置と前記端末装置との過去の通信における、前記端末装置の通信の状態を示す端末情報と、前記割当情報と、送信電力パラメータとの対応関係から、前記候補値に対応する無線リソースの割り当てを算出する割当情報補正部を備え、
前記送信電力推定部は、前記割当情報補正部が算出する無線リソースの割り当てを用いて前記第2推定送信電力を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。 - 前記割当情報補正部は、
自装置と前記端末装置との無線通信の混雑度合を示す指標が予め定めたしきい値以上である場合、前記割当情報を前記候補値に対応する無線リソースの割り当てとして算出する
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。 - 前記通信品質推定部は、
前記基地局装置ごとに、当該基地局装置において測定された干渉電力に対して、当該基地局装置に隣接する前記基地局装置において前記干渉電力推定部が前記第1推定送信電力に基づいて算出した推定干渉電力と、前記干渉電力推定部が前記第2推定送信電力に基づいて算出した推定干渉電力との差を加算して干渉電力の推定値を算出し、算出した推定値を用いて通信品質を算出する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線通信システム。
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