JP2012073726A - タッチパネルの製造方法及びタッチパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】透明カバー基材に加飾を施すことにおいて、加飾部と非加飾部との膜厚段差を低減することにより、高品位で安定したタッチパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】透明カバー基材1の裏面に加飾を施し、その上にタッチパネルセンサーを形成したカバー基材一体型タッチパネルセンサー装置であって、前記加飾が施される前段階で、前記透明カバー基材に前記加飾と同型同寸法の凹型を加工し、その位置に前記加飾が施された構造と、更に前記凹型がエッチングやエンボス加工でなされる。
【選択図】図1
【解決手段】透明カバー基材1の裏面に加飾を施し、その上にタッチパネルセンサーを形成したカバー基材一体型タッチパネルセンサー装置であって、前記加飾が施される前段階で、前記透明カバー基材に前記加飾と同型同寸法の凹型を加工し、その位置に前記加飾が施された構造と、更に前記凹型がエッチングやエンボス加工でなされる。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイと透明カバー基材またはタッチパネルとの積層構造に関する。
従来、携帯電話などのモバイル端末機器においては、液晶パネルなどを保護する為に、透明カバー基材が設けられている。この透明カバー基材には装飾を目的として、裏面に印刷法を用いて額縁などの加飾が施されることがある。またさらに、前記透明カバー基材に加飾を施した後、その上層部にタッチパネルセンサーを形成する場合もある。
前記透明カバー基材に加飾を施す場合には、加飾部の構成材料であるポリマーを主成分とするインキ層から、残留有機溶剤や樹脂バインダーの分解による低分子ガスの排出防止や、加飾部と非加飾部との膜厚段差を低減させる為に、一般にはオーバーコート層が形成される。前記タッチパネルセンサーを形成する場合は、該オーバーコート層の形成後に行われる。
上記のように液晶パネルなどを保護する為に、液晶パネルと透明カバー基材を張り合わせる方法については、多くの提案がなされている(特許文献1、特許文献2:参照)。しかしながら、いずれの提案も加飾部と非加飾部との膜厚段差の低減には問題がある。
本発明は、前記透明カバー基材に加飾を施すことにおいて、加飾部と非加飾部との膜厚段差を低減することにより、高品位で安定したタッチパネルの製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、透明カバー基材の裏面に加飾を施し、その上にタッチパネルセンサーを形成するカバー基材一体型タッチパネルセンサーの製造方法であって、前記加飾が施される前段階で、前記透明カバー基材に前記加飾と同型同寸法の凹型を加工し、その位置に前記加飾を施すことを特徴とするタッチパネルの製造方法である。
また、請求項2に記載の発明は、前記カバー基材がガラスで、前記加飾と同型同寸法の凹型の加工がガラスエッチングにより施すことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルの製造方法である。
また、請求項3に記載の発明は、前記カバー基材が熱可塑性樹脂で、前記加飾と同型同寸法の凹型の加工がエンボス加工により施すことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルの製造方法である。
また、請求項4記載の発明は、額縁状の凹部加飾を施すことを特徴とする請求項1から
3記載の製造方法により作製したタッチパネルである。
3記載の製造方法により作製したタッチパネルである。
本発明の透明カバー基材へ加飾部加工してタッチパネルを製造する方法は、加飾部と非加飾部との膜厚段差を低減することができ、その上のオーバーコート層や、更にはタッチパネルセンサー装置を高品位で安定して製造できる効果がある。
本発明に係る透明カバー基材に加飾を施すことにおいて、加飾部と非加飾部との膜厚段差を極めて低減した、高品位で安定したタッチパネルの製造方法を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明は、携帯電話などのモバイル端末機器においては、液晶パネルと加飾部を有する透明カバー基材の積層において、図1に示すように、透明カバー基材(1)の加飾部(4)と非加飾部(4’)との膜厚段差を極めて低減した製造技術を提案するものである。
具体的は、加飾を施す前段階として、前記透明カバー基材(1)に前記加飾と同型同寸法の凹型のパターンを加工して凹型加工部(3)を形成し、その後、該凹型加工部(3)に加飾を施すことにより、非加飾部(4’)との膜厚段差の極めて少ない加飾部(4)を施すことができる。これにより、加飾部(4)と非加飾部(4’)上に極めて平坦なオーバーコート層(5)を施すことができる。
更に、図3に示すように、上記の極めて平坦なオーバーコート層(5)の上に、密着強度の高いタッチパネルセンサー(6)を施すことができ、高品位なタッチパネルを作製することが出来る。
本発明に用いられる前記透明カバー基材としては、ガラス、熱可塑性樹脂、有機無機複合材など、本発明の加工工程に支障のない範囲の透明性、耐熱性、機械的強度を有する基材であれば利用できる。
本発明の加飾を施す為の前記凹型加工部(3)を形成する方法として、例えば、前記透明カバー基材がガラス基材について以下に説明する。
前記ガラス基材に加飾と同型同寸法の凸型のパターンを、汎用のガラスエッチング用のレジストインキを用いてスクリーン印刷法により印刷し、該レジストインキの硬化後、フッ化物塩、硫酸塩、フッ化水素酸、硫酸などからなるエッチング液を用いて、加飾と同型同寸法の凹型のパターンが形成できるまでエッチングし、前記レジストの現像、洗浄、乾燥工程を経て前記凹型加工部(3)を形成する。なお、前記ガラスエッチング用のレジストインキとしては、フォトレジストタイプも用いることができ、その場合は汎用のコーティング方法によりレジスト層を形成し、その後、加飾と同等のパターンを有するマスクを用いて露光、現像、洗浄、乾燥して求めるパターンを得ることができる。
また、前記透明カバー基材(1)が熱可塑性樹脂基材である場合の前記凹型加工部(3)を形成する方法の一例を以下に説明する。
前記熱可塑性樹脂基材に加飾と同型同寸法の凸型のパターンを有する熱プレス用金型を作製し、使用する前記熱可塑性樹脂基材の熱特性に応じた温度、圧力、時間の条件下で熱プレスによるエンボス加工を施し、前記凹型加工部(3)を形成する。
また、本発明に用いられるオーバーコート剤としては、前記透明カバー基材や加飾に用いられるポリマーを主成分とするインキ組成物との優れた密着性、透明性、耐熱性、機械的強度があるものなら限定するものではないが、好ましくは光硬化性樹脂、より好ましくはアクリル系の光硬化性樹脂含有組成物が良い。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
図1に示す透明カバー基材(1)として、厚さ0.5mmのガラス板を用い、このガラス板に、ガラスエッチング用レジスト(ポジ型感光性樹脂であるPMMA)を用いて、フォトリソ法により、加飾と同型同寸法の凹型のエッチングレジスト層(2)を形成し、ガラスエッチング前段階を終了した。
図1に示す透明カバー基材(1)として、厚さ0.5mmのガラス板を用い、このガラス板に、ガラスエッチング用レジスト(ポジ型感光性樹脂であるPMMA)を用いて、フォトリソ法により、加飾と同型同寸法の凹型のエッチングレジスト層(2)を形成し、ガラスエッチング前段階を終了した。
次に、フッ化水素酸を主成分とするケミカルエッチング溶液(関東化学社製、商品名:ふッ化水素酸)を用いて、深さ5μmのエッチング加工を施し、洗浄、乾燥工程を経て、透明ガラス基材(1)に加飾と同型同寸法の凹型加工部(3)を作製した。
次に、前記凹型加工部(3)にスクリーン印刷法(メッシュ#250のスクリーン版)により、熱硬化型インキ(帝国インキ製造社製、商品名:GLS912)を用いて、加飾を施し、加飾部(4)を得た。
次に、上記加飾部(4)及び非加飾部(4’)の上に、アクリル樹脂系光硬化タイプのネガ型オーバーコート剤(JSR社製、商品名:NN901)を、スピンコート法により塗工し、その後、紫外線照射、オーブン焼成して膜厚10μmのオーバーコート層(5)を得た。
<実施例2>
図1に示す透明カバー基材(1)として、厚さ0.8mmの熱可塑性樹脂フィルム(新日鐵化学社製、商品名:シルプラス)を用い、加飾と同型同寸法の凸型のパターンを有する熱プレス版を作製し、その後、1100N、75℃、3minにて圧着し、加飾と同型同寸法の凹型のパターンを作製し凹型加工部(3)を得た。
図1に示す透明カバー基材(1)として、厚さ0.8mmの熱可塑性樹脂フィルム(新日鐵化学社製、商品名:シルプラス)を用い、加飾と同型同寸法の凸型のパターンを有する熱プレス版を作製し、その後、1100N、75℃、3minにて圧着し、加飾と同型同寸法の凹型のパターンを作製し凹型加工部(3)を得た。
以下、実施例1と同じ方法で、加飾部(4)およびオーバーコート層(5)を得た。
<比較例1>
実施例1と同じ透明カバー基材(1)を用い、スクリーン印刷法(メッシュ#250のスクリーン版)により、熱硬化型インキ(帝国インキ製造社製、商品名:GLS912)を用いて、加飾を施し、図2に示す加飾部(4)および非加飾部(4’)を得た。
実施例1と同じ透明カバー基材(1)を用い、スクリーン印刷法(メッシュ#250のスクリーン版)により、熱硬化型インキ(帝国インキ製造社製、商品名:GLS912)を用いて、加飾を施し、図2に示す加飾部(4)および非加飾部(4’)を得た。
次に、上記加飾部(4)および非加飾部(4’)の上に、アクリル樹脂系光硬化タイプのネガ型オーバーコート剤(JSR社製、商品名:NN901)を、スピンコート法により塗工し、その後、紫外線照射及びオーブン焼成して膜厚2.0μmのオーバーコート層(5)を得た。
次いで、公知の方法により前記のオーバーコート層上にタッチパネルセンサー(6)の
形成を行った。
形成を行った。
<比較結果>
以下に、実施例と比較例との比較的結果について説明する。
以下に、実施例と比較例との比較的結果について説明する。
上記実施例1および実施例2による本発明品は、比較品に比べて、透明カバー基材の加飾部と非加飾部との膜厚段差が極めて低減され、その上に施されたオーバーコート層が平滑で良好な結果を示した。
また、オーバーコート上に形成されたタッチパネルセンサーの抵抗値測定評価および動作確認において、実施例1および実施例2においては、狙いとする抵抗値が得られ、動作確認においても良好であった。一方、比較例においては、タッパネルセンサーの断線等により抵抗値異常が確認され、動作確認においても正常に作動しなかった。
1・・・透明カバー基材
2・・・エッチングレジスト層
3・・・凹型加工部
4・・・加飾部
4’・・非加飾部
5・・・オーバーコート層
6・・・タッチパネルセンサー
2・・・エッチングレジスト層
3・・・凹型加工部
4・・・加飾部
4’・・非加飾部
5・・・オーバーコート層
6・・・タッチパネルセンサー
Claims (4)
- 透明カバー基材の表面に加飾を施し、その上にタッチパネルセンサーを形成するカバー基材一体型タッチパネルセンサーの製造方法であって、前記加飾が施される前段階で、前記透明カバー基材に前記加飾と同型同寸法の凹型を加工し、その位置に前記加飾を施すことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
- 前記透明カバー基材がガラスで、前記加飾と同型同寸法の凹型の加工がガラスエッチングにより施すことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルの製造方法。
- 前記透明カバー基材が熱可塑性樹脂で、前記加飾と同型同寸法の凹型の加工がエンボス加工により施すことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルの製造方法。
- 額縁状の凹部加飾を施すことを特徴とする請求項1から3記載の製造方法により作製したタッチパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010216721A JP2012073726A (ja) | 2010-09-28 | 2010-09-28 | タッチパネルの製造方法及びタッチパネル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010216721A JP2012073726A (ja) | 2010-09-28 | 2010-09-28 | タッチパネルの製造方法及びタッチパネル |
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JP2012073726A true JP2012073726A (ja) | 2012-04-12 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2012073726A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013141286A1 (ja) * | 2012-03-23 | 2013-09-26 | 日立化成株式会社 | 感光性樹脂組成物、及びこれを用いた加工ガラス基板の製造方法、並びにタッチパネル及びその製造方法 |
-
2010
- 2010-09-28 JP JP2010216721A patent/JP2012073726A/ja active Pending
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WO2013141286A1 (ja) * | 2012-03-23 | 2013-09-26 | 日立化成株式会社 | 感光性樹脂組成物、及びこれを用いた加工ガラス基板の製造方法、並びにタッチパネル及びその製造方法 |
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