JP2012068129A - 二次電池の診断装置および診断方法 - Google Patents

二次電池の診断装置および診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の状態に関わらず二次電池の劣化診断を精度よく行なう。
【解決手段】診断装置は、バッテリの電池ブロックの電圧Vbを測定開始電圧Vsから測定終了電圧Veに低下させた時の電池ブロックの放電量(以下「ブロック放電量Q」という)を各電池ブロックごとに算出し、ブロック放電量Qに基づいて金属リチウム析出によるバッテリの劣化状態を診断する。診断装置は、放電開始時の電池ブロックの電圧(以下「放電開始電圧V0」という)が測定開始電圧Vsよりも低い場合、放電開始時から電流積算を開始しブロック電圧Vbが測定終了電圧Veに低下するまでの電流積算値∫Ib´を算出する。診断装置は、測定開始電圧Vsと放電開始電圧V0との電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´に応じた追加放電量qを算出し、電流積算値∫Ib´に追加放電量qを加えた値をブロック放電量Qとして算出する。
【選択図】図5

Description

本発明は、二次電池の劣化を診断する技術に関する。
近年、電力で駆動力を得る電動車両(ハイブリッド自動車、電気自動車など)が大きな注目を浴びている。電動車両は、一般的に、モータ駆動用の電力を蓄える二次電池を備える。二次電池は、経年劣化し、劣化した状態で継続使用すると故障する。したがって、電動車両においては、二次電池の劣化の程度を把握しておくことが重要となる。この点に関連して、たとえば、特開2010−86901号公報(特許文献1)には、リチウム二次電池の内部に析出しているデンドライト(樹脂状結晶)の析出量を推定して劣化診断を行なう技術が開示されている。
特開2010−86901号公報に記載のリチウム二次電池の劣化診断装置は、リチウム二次電池の端子間電圧をSOC(満充電容量に対する蓄電量の割合)が50%の場合に対応する第1の電圧からSOCが0%の場合に対応する第2の電圧に低下させ、第2の電圧に低下してからの経過時間が所定時間に達した時点の電流値に基づいてデンドライトの析出量を推定する。
特開2010−86901号公報 特開2008−96442号公報 国際公開2008/026476号パンフレト
特開2010−86901号公報に開示された技術を用いて二次電池の劣化診断を行なう場合、二次電池の端子間電圧をSOCが50%の場合に対応する第1の電圧からSOCが0%の場合に対応する第2の電圧に低下させる必要がある。
しかしながら、車両の使用環境を考えた場合、二次電池の端子間電圧を常に第1の電圧以上に維持する(すなわちSOCを常に50%以上に維持する)ことは難しい。したがって、劣化診断の開始時点においてリチウム二次電池の端子間電圧が第1の電圧未満となる場合が生じるが、この場合には必要な電圧低下量を確保することができず、劣化診断の精度が低下してしまう。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、二次電池の状態に関わらず二次電池の劣化診断を精度よく行なうことである。
この発明に係る二次電池の診断装置は、二次電池から放電させて、二次電池の電圧が第1電圧から第1電圧よりも低い第2電圧に低下する間の二次電池の放電量を診断用放電量として算出する算出部と、診断用放電量に基づいて二次電池の劣化診断を行なう診断部とを備える。算出部は、放電開始時の二次電池の電圧が第1電圧未満の第3電圧である場合、二次電池の電圧が第3電圧から第2電圧に低下する間の二次電池の第1電流積算値を第1電圧と第3電圧との差に応じて補正した補正放電量を、診断用放電量として算出する。
好ましくは、補正放電量は、第1電圧と第3電圧との差に応じた追加放電量を第1電流積算値に加えた値である。
好ましくは、追加放電量は、第1電圧と第3電圧との差が大きいほど、大きい値に設定される。
好ましくは、補正放電量は、第1電圧と第3電圧との差および第1電流積算値に応じた追加放電量を第1電流積算値に加えた値である。
好ましくは、追加放電量は、第1電圧と第3電圧との差が大きいほど、および、第1電流積算値が大きいほど、大きい値に設定される。
好ましくは、補正放電量は、第1電圧と第3電圧との差、第1電流積算値および二次電池の温度に応じた追加放電量を第1電流積算値に加えた値である。
好ましくは、算出部は、放電開始時の二次電池の電圧が第1電圧よりも高い場合、二次電池の電圧が第1電圧から第2電圧に低下する間の二次電池の第2電流積算値を診断用放電量として算出する。
好ましくは、二次電池は、複数の電池ブロックが直列に接続されて構成される。算出部は、複数の電池ブロックのうち、放電開始時の電圧が第1電圧未満である電池ブロックについては補正放電量を診断用放電量として算出し、放電開始時の電圧が第1電圧よりも高い電池ブロックについては第2電流積算値を診断用放電量として算出する。
好ましくは、二次電池は、リチウムイオン二次電池である。
この発明の別の局面に係る診断方法は、二次電池の診断装置が行なう診断方法であって、二次電池から放電させて、二次電池の電圧が第1電圧から第1電圧よりも低い第2電圧に低下する間の二次電池の放電量を診断用放電量として算出するステップと、診断用放電量に基づいて二次電池の劣化診断を行なうステップとを含む。算出するステップは、放電開始時の二次電池の電圧が第1電圧未満の第3電圧である場合、二次電池の電圧が第3電圧から第2電圧に低下する間の二次電池の第1電流積算値を第1電圧と第3電圧との差に応じて補正した補正放電量を、診断用放電量として算出するステップを含む。
本発明によれば、二次電池の状態に関わらず二次電池の劣化診断を精度よく行なうことができる。
診断装置によって診断される二次電池を備えた車両の概略構成を示すブロック図である。 バッテリ、温度センサ、電圧センサ、電流センサの構成を示す図である。 診断装置の機能ブロック図である。 ブロック放電量Qと各電池ブロック11の状態との対応関係を示す図である。 放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも低い場合の算出処理の内容を示す図である。 電圧差ΔV0と、電流積算値∫Ib´と、追加放電量qとの対応関係を示すマップである。 ブロック放電量Qと電流積算値∫Ib´との関係を新品電池および劣化電池のそれぞれについて示した図である。 診断装置の処理手順を示すフローチャート(その1)である。 診断装置の処理手順を示すフローチャート(その2)である。 診断装置の処理手順を示すフローチャート(その3)である。 電圧差ΔV0、電流積算値∫Ib´、バッテリ温度Tbをパラメータとして追加放電量qを算出するためのマップのイメージ図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則として繰り返さないものとする。
図1は、本発明の実施の形態に従う診断装置300によって診断される二次電池を備えた車両5の概略構成を示すブロック図である。なお、図1に示す車両5はハイブリッド車両であるが、本発明はハイブリッド車両に限定されず電動車両全般に適用可能である。
図1を参照して、車両5は、バッテリ10と、システムメインリレー22,24と、電力制御ユニット(Power Control Unit、以下「PCU」という)30と、モータジェネレータ41,42と、エンジン50と、動力分割機構60と、駆動軸70と、車輪80とを備える。
バッテリ10は、リチウムイオン二次電池である。バッテリ10は、複数のリチウムイオン二次電池セルが直列に接続されて構成される。
エンジン50は、燃料の燃焼エネルギによって運動エネルギを出力する。動力分割機構60は、モータジェネレータ41,42およびエンジン50の出力軸と連結されて、モータジェネレータ42および/またはエンジン50の出力によって駆動軸70を駆動する。そして、駆動軸70によって車輪80が回転される。このように、車両5は、エンジン50および/またはモータジェネレータ42の出力によって走行する。
モータジェネレータ41,42は、発電機としても電動機としても機能し得るが、モータジェネレータ41が、主として発電機として動作し、モータジェネレータ42が、主として電動機として動作する。
詳細には、モータジェネレータ41は、加速時等のエンジン始動要求時において、エンジン50を始動する始動機として用いられる。このとき、モータジェネレータ41は、PCU30を介してバッテリ10からの電力供給を受けて電動機として駆動し、エンジン50をクランキングして始動する。さらに、エンジン50の始動後において、モータジェネレータ41は、動力分割機構60を介して伝達されたエンジン出力によって回転されて発電可能である。
モータジェネレータ42は、バッテリ10に蓄えられた電力およびモータジェネレータ41の発電した電力の少なくともいずれか一方によって駆動される。モータジェネレータ42の駆動力は、駆動軸70に伝達される。これにより、モータジェネレータ42は、エンジン50をアシストして車両5を走行させたり、自己の駆動力のみによって車両5を走行させたりする。
また、車両5の回生制動時には、モータジェネレータ42は、車輪の回転力によって駆動されることによって発電機として動作する。このとき、モータジェネレータ42により発電された回生電力は、PCU30を介してバッテリ10に充電される。
PCU30は、バッテリ10およびモータジェネレータ41,42の間で双方向の電力変換を行ない、かつ、モータジェネレータ41,42がそれぞれの動作指令値(代表的にはトルク指令値)に従って動作するようにその電力変換を制御する。たとえば、PCU30は、バッテリ10からの直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ41,42に印加するインバータなどを含む。このインバータは、モータジェネレータ41,42の回生発電電力を直流電力に変換してバッテリ10に充電することもできる。
システムメインリレー22,24は、PCU30とバッテリ10の間に設けられる。システムメインリレー22,24は、リレー制御信号SEに応じてオンオフされる。システムメインリレー22,24のオフ(開放)時には、バッテリ10の充放電経路が機械的に遮断される。
車両5は、さらに、バッテリ10を監視するための監視ユニット20と、制御回路100とを備える。
監視ユニット20は、バッテリ10に設けられた温度センサ12、電圧センサ14および電流センサ16の検出結果を監視し、制御回路100に出力する。なお、図1においては、温度センサ12および電圧センサ14を包括的に示しているが、実際には、後述の図2に示すように、温度センサ12および電圧センサ14は、複数個設けられる。
図2は、バッテリ10、温度センサ12、電圧センサ14、電流センサ16の構成を示す図である。
バッテリ10は、n個(n:2以上の整数)の電池ブロック11が直列に接続されて構成される。なお、図2には、n=4の場合の構成が例示されている。各電池ブロック11は、複数の電池セル10aが直列に接続されて構成される。
温度センサ12は、各電池ブロック11に対してそれぞれ設けられる。なお、図2には、温度センサ12が各電池ブロック11に対して1個づつ設けられる場合の構成が例示されているが、各電池ブロック11に対してそれぞれ複数個づつ設けるようにしてもよい。各温度センサ12は、それぞれが設置された箇所の温度をバッテリ温度Tbとして検出する。
電圧センサ14は、各電池ブロック11に対してそれぞれ1個づつ設けられる。各電圧センサ14は、各電池ブロック11の両端電圧であるブロック電圧Vb(Vb1〜Vbn)をそれぞれ検出する。なお、図2には、各電池ブロック11がそれぞれブロック電圧Vb1〜Vb4を検出する構成が例示されている。
電流センサ16は、バッテリ10を流れる電流であるバッテリ電流Ibを検出する。なお、電流センサ16を複数個設けるようにしてもよい。
各温度センサ12、各電圧センサ14、電流センサ16の検出結果は監視ユニット20を経由して制御回路100に送信される。
図1に戻って、制御回路100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵した電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成され、各センサの検出結果や当該メモリに記憶された情報などに基づいて、所定の演算処理を実行する。
制御回路100は、ユーザのアクセル操作量や車速に基づいて、モータジェネレータ41,42へのトルク要求値を設定する。制御回路100は、このトルク要求値に従ってモータジェネレータ41,42が動作するように、PCU30による電力変換を制御する。なお、エンジン50は、図示しない他のECUによって制御される。また、図1では、制御回路100を単一のユニットとして記載しているが、2つ以上の別個のユニットとしてもよい。
車両5は、診断装置300と接続可能に構成される。本実施の形態では、診断装置300がディーラなどの修理工場に設けられるものとして説明する。なお、診断装置300を車両5の内部に設けてもよい。
診断装置300は、制御回路100と同様に、図示しないCPUおよびメモリを内蔵した電子制御ユニットにより構成される。
診断装置300は、修理工場に勤務するサービスマンなどによって操作される。診断装置300を車両5に接続すると、診断装置300と制御回路100との間の通信が可能な状態となる。診断装置300は、制御回路100との通信を行なってバッテリ10の劣化状態を診断する(以下、診断装置300による診断を「電池診断」という)。
以下、診断装置300が行なう電池診断について説明する。バッテリ10のようなリチウムイオン二次電池を長期間使用すると、その内部に金属リチウムが析出して劣化する可能性がある。
リチウムイオン二次電池の蓄電量が低い領域(以下、「低SOC領域」という)でリチウムイオン二次電池から放電させる場合、リチウムイオン二次電池の電圧は低下するが、その際の電圧低下量は、同じ放電量であっても、リチウム析出量が多いほど大きくなる。言い換えれば、同じ電圧低下量であっても、リチウム析出量が多いほど放電量は少なくなる。以下、このような特性を説明の便宜上「低域特性」とも記載する。
診断装置300は、この低域特性を利用して、金属リチウム析出によるバッテリ10の劣化状態を診断する。具体的には、診断装置300は、低SOC領域でブロック電圧Vbを所定電圧だけ低下させた時の電池ブロック11の放電量(以下、「ブロック放電量Q」という)を各電池ブロック11ごとに算出し、算出したブロック放電量Qに基づいて金属リチウム析出によるバッテリ10の劣化状態を診断する。
図3は、診断装置300の、電池診断に関する部分の機能ブロック図である。図3に示した各機能ブロックは、電子回路等によるハードウェア処理によって実現してもよいし、プログラムの実行等によるソフトウェア処理によって実現してもよい。
診断装置300は、算出部310と、診断部320とを備える。算出部310は、ブロック放電量Qを各電池ブロック11ごとに算出する。そして、診断部320は、算出部310が算出したブロック放電量Qに基づいてバッテリ10の劣化状態を診断する。
以下、算出部310について詳細に説明する。算出部310は、積算部311と終了部312とを含む。
積算部311は、診断装置300が車両5に接続されると、車両5の制御回路100との通信を開始し、制御回路100からの情報(各バッテリ温度Tb、各ブロック電圧Vb、バッテリ電流Ibなど)を受信したり、制御回路100に指令を送信したりして、以下の処理を行なう。
積算部311は、まず、電池診断の開始条件が成立しているか否かを判断する。電池診断の開始条件は、たとえば、車両5の各電気機器が動作可能な状態(IGオン状態)で車両5が停止しており、かつ制御回路100からの情報に異常がない、という条件である。
積算部311は、電池診断の開始条件が成立していると、バッテリ10の放電を開始させて後述する算出処理を行なうことによってブロック放電量Qを算出する。バッテリ10が放電した電荷は、車両5に搭載される補機バッテリ(図示せず)にDC/DCコンバータ(図示せず)を介して充電される。なお、バッテリ10が放電した電荷を他の電気機器で消費するようにしてもよい。
以下、積算部311が行なう算出処理の内容について説明する。積算部311は、算出処理のための放電を開始した時のブロック電圧Vb(以下、「放電開始電圧V0」という)が測定開始電圧Vsよりも高いか否かに応じて算出処理の内容を切り替える。
まず、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも高い場合の算出処理の内容を説明する。この場合、積算部311は、ブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsに低下した時点でバッテリ電流Ibの積算を開始する。そして、積算部311は、ブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsよりも所定電圧だけ低い測定終了電圧Veに低下した時点、または、バッテリ電流Ibの積算値が新品判定閾値A1以上となった時点で、バッテリ電流Ibの積算を終了し、その時点のバッテリ電流Ibの積算値をメモリに記憶する。
以下の説明では、ブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsから測定終了電圧Veに低下するまでのバッテリ電流Ibの積算値を「電流積算値∫Ib」と記載する。
測定開始電圧Vsおよび測定終了電圧Veは、上述した低SOC領域(低域特性を利用できる領域)でのブロック電圧Vbの変動範囲内に含まれる値に予め設定される。すなわち、電流積算値∫Ibは、低SOC領域でブロック電圧Vbを所定電圧(測定開始電圧Vsと測定終了電圧Veとの差)だけ低下させた時の電池ブロック11の放電量、すなわち上述したブロック放電量Qに相当する。そこで、積算部311は、次式(1)に基づいてブロック放電量Qを算出する。
ブロック放電量Q=電流積算値∫Ib ・・・(1)
図4は、ブロック放電量Qと各電池ブロック11の状態との対応関係を示す図である。ブロック放電量Qは、上述した低域特性により、リチウム析出量が多いほど少なくなる。つまり、ブロック放電量Qの大きさによって、対応する電池ブロック11の金属リチウムの析出量を把握することができる。図4の実線L1に示すようにブロック放電量Qが新品判定閾値A1以上となる電池ブロック11は、金属リチウムがほとんど析出していない状態(以下、「新品状態」という)である。図4の破線L2に示すようにブロック放電量Qが新品判定閾値A1未満であるが使用不可判定閾値A2よりも大きくなる電池ブロック11は、新品状態よりは劣化しているがリチウム析出量がまだ少なく継続使用可能な状態である。図4の一点鎖線L3に示すようにブロック放電量Qがさらに低下し使用不可判定閾値A2よりも小さくなる電池ブロック11は、リチウム析出量が多く継続使用不可な状態である。
積算部311は、算出処理を、各ブロック電圧Vb1〜Vbnごと(各電池ブロック11ごと)に個別に行なう。したがって、各ブロック電圧Vb1〜Vbnごとに、それぞれブロック放電量Q1〜Qnが算出される。
以上が放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも高い場合の算出処理の内容である。
なお、図4の二点鎖線L4は、算出処理によってブロック電圧Vbが測定終了電圧Veよりもさらに低下して過放電判定閾値Vlowまで低下した場合の放電特性を示している。リチウム析出量が非常に多く劣化が著しい電池ブロックでは、他の電池ブロックよりも早期にブロック電圧Vbが測定終了電圧Veに低下して算出処理が終了される。しかしながら、後述する終了条件が成立するまでは他の電池ブロックの算出処理が継続されるため、算出処理が終了した電池ブロックにおいても放電が継続される。その結果、劣化が著しい電池ブロックでは、図4の二点鎖線L4に示すように、ブロック電圧Vbが過放電判定閾値Vlowまで低下する場合も生じ得る。
次に、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも低い場合の算出処理の内容を説明する。この場合、積算部311は、ブロック電圧Vbが放電開始電圧V0から測定終了電圧Veに低下するまでのバッテリ電流Ibの積算値(以下、「電流積算値∫Ib´」ともいう)を算出する。そして、積算部311は、測定開始電圧Vsと放電開始電圧V0との差(以下、「電圧差ΔV0」ともいう)を求め、電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´に応じた追加放電量qを算出する。そして、積算部311は、次式(2)に基づいてブロック放電量Qを算出する。この点が本実施の形態の最も特徴的な点である。
ブロック放電量Q=電流積算値∫Ib´+追加放電量q ・・・(2)
図5は、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも低い場合の算出処理の内容を示す図である。図5に示すように、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも低い場合、放電開始時から電流積算を開始しブロック電圧Vbが測定終了電圧Veに低下するまでの電流積算値∫Ib´を算出したとしても、その電流積算値∫Ib´の値は、本来算出すべき電流積算値∫Ibよりも小さい値となる。そこで、積算部311は、電流積算値∫Ib´を電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´に応じて補正した値を、ブロック放電量Qとして算出する。具体的には、積算部311は、電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´に応じた追加放電量qを算出し、上述の式(2)に示したように電流積算値∫Ib´に追加放電量qを加えた値をブロック放電量Qとして算出する。
図6は、電圧差ΔV0と、電流積算値∫Ib´と、追加放電量qとの対応関係を示すマップである。図6に示すように、積算部311は、電圧差ΔV0が大きいほど追加放電量qを大きい値にする。これは、電圧差ΔV0が大きいほど、電流積算値∫Ib´と本来算出すべき電流積算値∫Ibとの差が大きくなることを考慮したものである。また、積算部311は、電流積算値∫Ib´が大きいほど追加放電量qを大きい値にする。これは、劣化の程度に応じてブロック放電量Qが変化することを考慮したものである。
図7は、ブロック放電量Qと電流積算値∫Ib´との関係を新品電池および劣化電池のそれぞれについて示した図である。図7に示すように、放電開始電圧V0が同じである場合、電流積算値∫Ib´は劣化電池よりも新品電池のほうが大きくなる。そして、図7に示すように、電流積算値∫Ib´とブロック放電量Qとの差(追加放電量qとすべき値)も、劣化電池よりも新品電池のほうが大きくなる。つまり、電流積算値∫Ib´が大きいほど、追加放電量qとすべき値も大きくなる。電流積算値∫Ib´が大きいほど追加放電量qを大きい値にするのは、この点を考慮したものである。
以上が放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも低い場合の算出処理の内容である。
このように、積算部311は、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも高いか否かに応じて算出処理の内容を切り替える。
図3に戻って、終了部312について説明する。終了部312は、以下の終了条件が成立したか否かを判断し、終了条件が成立した時点で積算部311による算出処理を終了させる。終了条件には、正常終了条件と、中断終了条件とがある。
正常終了条件は、積算部311による算出処理を正常終了させ、診断部320による電池診断の判定処理に移行させるための条件である。終了部312は、たとえば、以下の(a1)〜(a4)のいずれかが成立した場合に正常終了条件が成立したと判断して、算出処理を正常終了させる。
(a1) ブロック放電量Q1〜Qnのすべてが新品判定閾値A1以上である。
(a2) ブロック電圧Vb1〜Vbnのすべてが測定終了電圧Ve以下である。
(a3) ブロック電圧Vb1〜Vbnの少なくともいずれか1つが測定終了電圧Ve以下で、かつ、対応するブロック放電量Qが使用不可判定閾値A2未満である。
(a4) ブロック電圧Vb1〜Vbnの少なくともいずれか1つが過放電判定閾値Vlow以下である。
なお、正常終了時には、積算部311は、正常終了時点のブロック放電量Q1〜Qnをブロック電圧Vb1〜Vbnとともに診断部320に出力する。
一方、中断終了条件は、積算部311による算出処理を強制的に中断して終了させるための条件である。終了部312は、たとえば、以下の(b1)〜(b4)のいずれかが成立した場合に中断終了条件が成立したと判断して、算出処理を強制的に中断して終了させる。
(b1) 制御回路100からの情報に異常が発生した。
(b2) バッテリ温度Tbが所定温度範囲外である。
(b3) IGオン状態を解除する操作(IGオフ操作)があった。
(b4) 算出処理の開始からの経過時間が上限時間を越えた。
なお、中断終了の場合は、診断部320による電池診断の判定処理には移行されない。
次に、診断部320について説明する。診断部320は、算出部310からのブロック放電量Q(Q1〜Qn)およびブロック電圧Vb(Vb1〜Vbn)に基づいて、金属リチウム析出によるバッテリ10の劣化状態を診断する。診断部320は、判定部321と設定部322とを含む。
判定部321は、算出処理が正常終了した場合、以下の第1〜3条件の成否を判断し、その結果に従って金属リチウム析出によるバッテリ10の劣化状態を判定する判定処理を行なう。
第1条件は、ブロック放電量Q1〜Qnのすべてが新品判定閾値A1以上(図4の実線L1参照)である、という条件である。第1条件が成立している場合、判定部321は、バッテリ10が「新品状態」であると判定し、「新品状態」を示す信号R1を出力する。
第2条件は、ブロック電圧Vb1〜Vbnの少なくともいずれか1つが測定終了電圧Ve以下で、かつ、対応するブロック放電量Qが使用不可判定閾値A2未満(図4の一点鎖線L3参照)である、という条件である。
第3条件は、少なくともいずれか1つのブロック電圧Vbが過放電判定閾値Vlow以下(図4の二点鎖線L4参照)であり、かつ、ブロック放電量Q1〜Qnのすべてが使用不可判定閾値A2未満である、という条件である。
第2条件または第3条件が成立している場合、判定部321は、バッテリ10が「使用不可」であると判定し、「使用不可」を示す信号R2を出力する。
第1〜第3条件のいずれの条件も成立していない場合(図4の破線L2参照)、判定部321は、バッテリ10が「使用可能」であると判定し、「使用可能」を示す信号R3を出力する。
なお、判定部321の判定結果は、診断装置300のディスプレイや車両5のインフォメーションパネルなどに表示されてユーザに知らされる。
設定部322は、算出処理時のバッテリ温度Tbおよびバッテリ電流Ibに基づいて、上述した新品判定閾値A1、使用不可判定閾値A2を設定する。たとえば、設定部322は、バッテリ10の劣化状態が同じであっても低温状態では放電量が低下することを考慮し、算出処理時のバッテリ温度Tbが低いほど、新品判定閾値A1、使用不可判定閾値A2を小さい値に設定する。これにより、低温状態であっても、バッテリ10の劣化状態が誤判定されることが防止される。設定部322が設定した新品判定閾値A1および使用不可判定閾値A2は、判定部321に出力され、上述した判定処理に用いられる。また、新品判定閾値A1および使用不可判定閾値A2は、算出部310にも出力され、算出処理および算出処理の終了条件の判断に用いられる。
図8は、上述の機能を実現するための診断装置300の処理手順を示すフローチャートである。以下に示すフローチャートの各ステップ(以下、ステップを「S」と略す)は、上述したようにハードウェア処理によって実現してもよいしソフトウェア処理によって実現してもよい。
S10にて、診断装置300は、上述した電池診断の開始条件が成立したか否かを判断する。電池診断の開始条件が成立すると(S10にてYES)、処理はS20に移される。そうでないと(S10にてNO)、この処理は終了する。
S20にて、診断装置300は、バッテリ10の放電を開始させる。
S30にて、診断装置300は、上述した算出処理を行なう。S30の算出処理の手順については後に図7を用いて詳述する。
S40にて、診断装置300は、上述した終了条件(正常終了条件または中断終了条件)が成立したか否かを判断する。終了条件が成立すると(S40にてYES)、処理はS50に移される。そうでないと(S40にてNO)、処理はS30に戻される。なお、図8においては、S30の算出処理後にS40の判断を行なう手順を示しているが、実際には、S30の算出処理中においてもS40の判断が行なわれる。すなわち、S30の算出処理中に終了条件が成立すると、処理はS50に移される。
S50にて、診断装置300は、S30の算出処理を終了し、バッテリ10の放電を停止させる。S60にて、診断装置300は、上述した手法で新品判定閾値A1、使用不可判定閾値A2を設定する。
S70にて、診断装置300は、上述した判定処理を行なう。S70の判定処理の手順については後に図8を用いて詳述する。
図9は、算出処理(S30の処理)を行なう場合の診断装置300の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、各電池ブロック11ごとに個別に実行される。
S31にて、診断装置300は、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも高いか否かを判断する。なお、放電開始時には、各電池ブロックの内部抵抗の影響で各ブロック電圧Vbが一時的に所定量αだけ急激に低下する現象が生じる場合がある。この現象の影響を排除するために、S31において、放電開始電圧V0が(測定開始電圧Vs+所定量α)よりも高いか否かを判断するようにしてもよい。
放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも高い場合(S31にてYES)、S32a〜S32fの処理によってブロック放電量Qが算出される。
S32aにて、診断装置300は、ブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsよりも低下したか否かを判断する。ブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsよりも低下すると(S32aにてYES)、処理はS32bに移される。そうでないと(S32aにてNO)、処理はS32aに戻される。S32bにて、診断装置300は、バッテリ電流Ibの積算を開始する。
S32cにて、診断装置300は、ブロック電圧Vbが測定終了電圧Veよりも低下したか否かを判断する。ブロック電圧Vbが測定終了電圧Veよりも低下すると(S32cにてYES)、処理はS32eに移される。そうでないと(S32cにてNO)、処理はS32dに移される。
S32dにて、診断装置300は、バッテリ電流Ibの積算を継続する。その後、処理はS32cに戻される。
S32eにて、診断装置300は、バッテリ電流Ibの積算を終了する。この積算終了時点のバッテリ電流Ibの積算値が上述した電流積算値∫Ibである。
S32fにて、診断装置300は、上述の式(1)に基づいてブロック放電量Qを算出する。すなわち、ブロック放電量Q=電流積算値∫Ibとなる。
一方、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも低い場合(S31にてNO)、S33a〜S33gの処理によってブロック放電量Qが算出される。
S33aにて、診断装置300は、電圧差ΔV0(=測定開始電圧Vs−放電開始電圧V0)を算出しメモリに記憶する。S33bにて、診断装置300は、バッテリ電流Ibの積算を開始する。
S33cにて、診断装置300は、ブロック電圧Vbが測定終了電圧Veよりも低下したか否かを判断する。ブロック電圧Vbが測定終了電圧Veよりも低下すると(S33cにてYES)、処理はS33eに移される。そうでないと(S33cにてNO)、処理はS33dに移される。
S33dにて、診断装置300は、バッテリ電流Ibの積算を継続する。その後、処理はS33cに戻される。
S33eにて、診断装置300は、バッテリ電流Ibの積算を終了する。この積算終了時点のバッテリ電流Ibの積算値が上述した電流積算値∫Ib´である。
S33fにて、診断装置300は、電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´に応じて追加放電量qを算出する(上述の図6参照)。
S33gにて、診断装置300は、上述の式(2)に基づいてブロック放電量Qを算出する。すなわち、ブロック放電量Q=電流積算値∫Ib´+追加放電量qとなる。
S34にて、診断装置300は、S32fの処理またはS33gの処理で算出したブロック放電量Qをメモリに記憶する。なお、算出処理は各電池ブロック11ごとに個別に実行されるため、n個のブロック放電量Q(ブロック放電量Q1〜Qn)がメモリに記憶される。
図10は、判定処理を行なう場合の診断装置300の処理手順を示すフローチャートである。
S71にて、診断装置300は、算出処理の終了が正常終了であったか否かを判断する。正常終了であると(S71にてYES)、処理はS72に移される。そうでないと(S71にてNO)、この処理は終了し、判定処理は行なわれない。
S72にて、診断装置300は、第1条件が成立しているか否かを判断する。第1条件は、上述したように、ブロック放電量Q1〜Qnのすべてが新品判定閾値A1以上である、という条件である。第1条件が成立していると(S72にてYES)、処理はS73に移される。そうでないと(S72にてNO)、処理はS74に移される。
S73にて、診断装置300は、バッテリ10が「新品状態」であると判定する。
S74にて、診断装置300は、第2条件が成立しているか否かを判断する。第2条件は、上述したように、ブロック電圧Vb1〜Vbnの少なくともいずれか1つが測定終了電圧Ve以下で、かつ、対応するブロック放電量Qが使用不可判定閾値A2未満である、という条件である。第2条件が成立していると(S74にてYES)、処理はS75に移される。そうでないと(S74にてNO)、処理はS76に移される。
S75にて、診断装置300は、バッテリ10が「使用不可」であると判定する。
S76にて、診断装置300は、第3条件が成立しているか否かを判断する。第3条件は、上述したように、少なくともいずれか1つのブロック電圧Vbが過放電判定閾値Vlow以下であり、かつ、ブロック放電量Q1〜Qnのすべてが使用不可判定閾値A2未満である、という条件である。第3条件が成立していると(S76にてYES)、処理はS75に移される。そうでないと(S76にてNO)、処理はS77に移される。
S77にて、診断装置300は、バッテリ10が「使用可能」であると判定する。
以上のように、本実施の形態に従う診断装置300は、バッテリ10から放電させてブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsから測定終了電圧Veに低下するまでの電池ブロック11の放電量(=ブロック放電量Q)を各電池ブロック11ごとに算出し、算出したブロック放電量Qに基づいてバッテリ10の劣化状態を診断する。
この際、診断装置300は、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも高い場合には、ブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsから測定終了電圧Veに低下するまでのバッテリ電流Ibの積算値(=電流積算値∫Ib)をブロック放電量Qとする。
一方、放電開始電圧V0が測定開始電圧Vsよりも低い場合には、診断装置300は、ブロック電圧Vbが放電開始電圧V0から測定終了電圧Veに低下するまでのバッテリ電流Ibの積算値(=電流積算値∫Ib´)に、測定開始電圧Vsと放電開始電圧V0との電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´に応じた追加放電量qを加えた値をブロック放電量Qとする。そのため、ブロック電圧Vbが測定開始電圧Vsよりも高い状態を確保できない場合であっても、再充電を行なうことなくブロック放電量Qを精度よく算出して電池診断の精度を向上させることができる。したがって、電池診断を効率的かつ精度よく行なうことができる。その結果、ユーザの利便性(車両の商品性)が向上する。
なお、本実施の形態では、追加放電量qを算出するパラメータとして、電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´を用いる場合について説明したが、他のパラメータを追加してもよい。たとえば、図11に示すように、電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´に加えてバッテリ温度Tbをパラメータとして追加放電量qを算出するためのマップを実験等によって求めて予め記憶しておき、算出処理時にこれらのパラメータに対応する追加放電量qをこのマプを用いて算出するようにしてもよい。なお、バッテリ温度Tbと追加放電量qとの対応関係については、たとえば、電圧差ΔV0および電流積算値∫Ib´を同じ値とした場合に、バッテリ温度Tbが所定温度よりも低い領域ではバッテリ温度Tbに応じて追加放電量qが増加され、バッテリ温度Tbが所定温度よりも高い領域では追加放電量qがほぼ一定量に維持されるような対応関係とすればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 車両、10 バッテリ、10a 電池セル、11 電池ブロック、12 温度センサ、14 電圧センサ、16 電流センサ、20 監視ユニット、22,24 システムメインリレー、41,42 モータジェネレータ、50 エンジン、60 動力分割機構、70 駆動軸、80 車輪、100 制御回路、300 診断装置、310 算出部、311 積算部、312 終了部、320 診断部、321 判定部、322 設定部。

Claims (10)

  1. 二次電池の診断装置であって、
    前記二次電池から放電させて、前記二次電池の電圧が第1電圧から前記第1電圧よりも低い第2電圧に低下する間の前記二次電池の放電量を診断用放電量として算出する算出部と、
    前記診断用放電量に基づいて前記二次電池の劣化診断を行なう診断部とを備え、
    前記算出部は、放電開始時の前記二次電池の電圧が前記第1電圧未満の第3電圧である場合、前記二次電池の電圧が前記第3電圧から前記第2電圧に低下する間の前記二次電池の第1電流積算値を前記第1電圧と前記第3電圧との差に応じて補正した補正放電量を、前記診断用放電量として算出する、二次電池の診断装置。
  2. 前記補正放電量は、前記第1電圧と前記第3電圧との差に応じた追加放電量を前記第1電流積算値に加えた値である、請求項1に記載の二次電池の診断装置。
  3. 前記追加放電量は、前記第1電圧と前記第3電圧との差が大きいほど、大きい値に設定される、請求項2に記載の二次電池の診断装置。
  4. 前記補正放電量は、前記第1電圧と前記第3電圧との差および前記第1電流積算値に応じた追加放電量を前記第1電流積算値に加えた値である、請求項1に記載の二次電池の診断装置。
  5. 前記追加放電量は、前記第1電圧と前記第3電圧との差が大きいほど、および、前記第1電流積算値が大きいほど、大きい値に設定される、請求項4に記載の二次電池の診断装置。
  6. 前記補正放電量は、前記第1電圧と前記第3電圧との差、前記第1電流積算値および前記二次電池の温度に応じた追加放電量を前記第1電流積算値に加えた値である、請求項1に記載の二次電池の診断装置。
  7. 前記算出部は、放電開始時の前記二次電池の電圧が前記第1電圧よりも高い場合、前記二次電池の電圧が前記第1電圧から前記第2電圧に低下する間の前記二次電池の第2電流積算値を前記診断用放電量として算出する、請求項1に記載の二次電池の診断装置。
  8. 前記二次電池は、複数の電池ブロックが直列に接続されて構成され、
    前記算出部は、前記複数の電池ブロックのうち、放電開始時の電圧が前記第1電圧未満である電池ブロックについては前記補正放電量を前記診断用放電量として算出し、放電開始時の電圧が前記第1電圧よりも高い電池ブロックについては前記第2電流積算値を前記診断用放電量として算出する、請求項7に記載の二次電池の診断装置。
  9. 前記二次電池は、リチウムイオン二次電池である、請求項1に記載の二次電池の診断装置。
  10. 二次電池の診断装置が行なう診断方法であって、
    前記二次電池から放電させて、前記二次電池の電圧が第1電圧から前記第1電圧よりも低い第2電圧に低下する間の前記二次電池の放電量を診断用放電量として算出するステップと、
    前記診断用放電量に基づいて前記二次電池の劣化診断を行なうステップとを含み、
    前記算出するステップは、放電開始時の前記二次電池の電圧が前記第1電圧未満の第3電圧である場合、前記二次電池の電圧が前記第3電圧から前記第2電圧に低下する間の前記二次電池の第1電流積算値を前記第1電圧と前記第3電圧との差に応じて補正した補正放電量を、前記診断用放電量として算出するステップを含む、二次電池の診断方法。
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